JP2013053909A - 位置標定方法、及び位置標定システム - Google Patents

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亮介 横林
Mitsunori Kono
実則 河野
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Abstract

【課題】簡素な方法により移動体の位置の標定精度を向上させる。
【解決手段】基地局20に複数のアンテナ251を隣接配置し、移動端末30に第1アンテナ341及び第2アンテナ342を間隔Sだけ離間させて配置する。基地局20はアンテナ251の夫々により第1アンテナ341から送られてくる位置標定信号900を受信し、各アンテナ251の受信信号の位相差に基づき第1アンテナの位置P1を求め、複数のアンテナ251の夫々により、第2アンテナ342から送られてくる位置標定信号900を受信し、各アンテナ251の受信信号の位相差に基づき第2アンテナの位置P2を求める。基地局20は、求めた位置P1と位置P2の差の絶対値(|P1−P2|)を間隔Sと比較し、第1アンテナ341又は第2アンテナ342から送信された位置標定信号900が直接波であるか否かを判定する。
【選択図】図13

Description

この発明は、位置標定方法、及び位置標定システムに関し、移動体の位置の標定精度を向上させるための技術に関する。
特許文献1には、位置標定信号の受信信号強度履歴及び加速度センサ等の検知値から求めた移動履歴を記録しておき、受信した位置標定信号の受信信号強度から第1自由空間損失を求め、受信信号強度履歴から位置標定信号の受信信号強度が最大となった位置である起点位置を求め、起点位置と移動距離/方向履歴とに基づき、起点位置から現在位置までの距離を求め、求めた距離から位置標定信号の第2自由空間損失を求め、第1自由空間損失と第2自由空間損失とを比較することにより受信した位置標定信号が直接波であるか否かを判定し、直接波でないと判定した場合に受信した位置標定信号による位置標定を行わないようにすることが記載されている。
非特許文献1には、基地局に設置した複数のアンテナから歩行者が携帯する携帯端末に無線信号を送信し、各アンテナから送信されてくる無線信号の位相差によって携帯端末とアンテナとの相対位置を求め、求めた相対位置(方向、距離)と基地局の絶対位置とから歩行者の現在位置を取得するようにした位置標定システムが開示されている。
特許第4364917号公報
武内 保憲,河野 公則,河野 実則、" 2.4GHz帯を用いた場所検知システムの開発"、平成17年度 電気・情報関連学会中国支部第56回連合大会
特許文献1に記載されているように、マルチパスなどによって直接波以外の無線信号により位置標定が行われてしまうと、標定精度が著しく低下することがある。また基地局や携帯端末が障害物の多い屋内等で用いられる場合には、位置標定信号が壁や金属構造物等によって反射され、マルチパスが発生する可能性が高くなる。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたもので、移動体の位置の標定精度を向上させることが可能な位置標定方法、及び位置標定システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の一つは、基地局に所定の間隔で隣接させて複数のアンテナを設け、移動体に設けられた移動端末に、第1アンテナ及び第2アンテナを間隔Sだけ離間させて配置し、前記移動端末に設けられている前記第1アンテナ及び前記第2アンテナの夫々から、前記移動端末の位置を標定するための無線信号である位置標定信号を送信し、前記基地局が、前記複数のアンテナのうちの2つ以上により前記位置標定信号を受信し、各前記アンテナが受信した前記位置標定信号の位相差に基づき前記移動端末が存在する方向を求め、求めた前記方向に基づき前記移動端末の位置を求める、移動体の位置を標定する方法であって、前記基地局が、前記複数のアンテナのうちの2つ以上により、前記第1アンテナから送られてくる前記位置標定信号を受信し、各前記アンテナが受信した前記位置標定信号の位相差に基づき前記移動端末が存在する方向を求め、求めた前記方向に基づき前記第1アンテナの位置P1を求め、前記複数のアンテナのうちの2つ以上により、前記第2アンテナから送られてくる前記位置標定信号を受信し、各前記アンテナが受信した前記位置標定信号の位相差に基づき前記移動端末が存在する方向を求め、求めた前記方向に基づき前記第2アンテナの位置P2を求め、前記位置P1と前記位置P2の差の絶対値(|P1−P2|)を前記間隔Sと比較することにより、前記第1アンテナ又は前記第2アンテナから送信された前記位置標定信号が直接波であるか否かを判定することとする。
本発明によれば、第1アンテナから送信された位置標定信号に基づき第1アンテナの位置P1を求め、第2アンテナから送信された位置標定信号に基づき第2アンテナの位置P2を求め、位置P1と位置P2との差の絶対値(|P1−P2|)をアンテナの設置間隔Sと比較するという簡素な方法により、第1アンテナ又は第2アンテナが受信した標定信号が直接波であるか否かを容易に判定することができる。
本発明の他の一つは、上記位置標定方法であって、前記基地局は、前記位置P1と前記位置P2との差の絶対値|P1−P2|が前記間隔Sと一致する場合に、前記位置P1又は前記位置P2を前記移動端末の現在位置として取得することとする。
本発明によれば、基地局は、第1アンテナ又は第2アンテナから送信された位置標定信号が直接波であることを確認した上で、標定した位置P1もしくは位置P2を移動端末の現在位置として取得するので、直接波として受信した位置標定信号に基づき移動端末の正確な位置を把握することができる。
本発明の他の一つは、基地局に所定の間隔で隣接させて複数のアンテナを設け、移動体に設けられる移動端末から、当該移動端末の位置を標定するための無線信号である位置標定信号を送信し、前記基地局が、前記複数のアンテナのうちの2つ以上により前記位置標定信号を受信し、各前記アンテナが受信した前記位置標定信号の位相差に基づき前記移動端末が存在する方向を求め、求めた前記方向に基づき前記移動端末の位置を求める、移動体の位置を標定する方法であって、前記移動端末に、当該移動端末の移動距離を計測して前記基地局に送信する距離計を設け、前記基地局が、前記移動端末が第1の場所に存在するときに、当該基地局の前記複数のアンテナのうちの2つ以上により、前記移動端末から送られてくる前記位置標定信号を受信し、各前記アンテナが受信した前記位置標定信号の位相差に基づき前記移動端末が存在する方向を求め、求めた前記方向に基づき前記移動端末の位置P1を求め、前記移動端末が第2の場所に存在するときに、当該基地局の前記複数のアンテナのうちの2つ以上により、前記移動端末から送られてくる前記位置標定信号を受信し、各前記アンテナが受信した前記位置標定信号の位相差に基づき前記移動端末が存在する方向を求め、求めた前記方向に基づき前記移動端末の位置P2を求め、前記距離計により測定される、前記第1の場所から前記第2の場所までの移動距離Tを前記移動端末から受信し、前記位置P1と前記位置P2との差の絶対値(|P1−P2|)を前記移動距離Tと比較することにより、受信した前記位置標定信号が直接波であるか否かを判定することとする。
本発明によれば、移動端末が第1の場所に存在するときに送信した位置標定信号に基づきアンテナの位置P1を求め、移動端末が第1の場所から移動した先の第2の場所に存在するときに送信した位置標定信号に基づきアンテナの位置P2を求め、移動端末から第1の場所から第2の場所までの移動距離T(直線距離)を取得して位置P1と位置P2との差の絶対値(|P1−P2|)を移動距離Tと比較するという簡素な方法により、移動端末から送られてきた位置標定信号が直接波であるか否かを容易に判定することができる。
また移動端末に1つのアンテナを設けるだけで移動端末の現在位置を標定することができるので、位置標定のシステムを簡素かつ安価に実現することができる。また距離計として移動端末に既に設けられている装置(車輪の回転数等に基づき移動端末の移動距離を計測する機械式の距離計等)を利用すれば、位置標定のシステムをより安価に実現することができる。
本発明の他の一つは、上記位置標定方法であって、前記基地局は、前記位置P1と前記位置P2との差の絶対値|P1−P2|が前記移動距離Tと一致する場合に、前記位置P2を前記移動端末の現在位置として取得することとする。
本発明によれば、移動端末から送られてきた位置標定信号が直接波であることを確認した上で標定した位置P2を移動端末の現在位置として取得するので、基地局は直接波として受信した位置標定信号に基づき移動端末の正確な位置を把握することができる。
その他、本願が開示する課題、及びその解決方法は、発明を実施するための形態の欄、及び図面により明らかにされる。
本発明によれば、移動体の位置の標定精度を向上させることができる。
第1実施形態の位置標定システム1の概略的な構成を示す図である。 サーバ装置10のハードウエア構成図である。 サーバ装置10の機能を説明する図である。 移動端末30のハードウエア構成図である。 移動端末30の主な機能を説明する図である。 基地局20のハードウエア構成図である。 基地局20の主な機能を説明する図である。 位置標定信号判定部205の詳細を説明する図である。 位置標定信号900のデータフォーマットの一例を示す図である。 基地局20の設置現場周辺の様子の一例を示す図である。 アンテナ群25を構成している各アンテナ251と移動端末30の位置関係を説明する図である。 基地局20と移動端末30の位置関係を説明する図である。 移動端末30による位置標定の仕組みを説明する図である。 位置標定処理S1400を説明するフローチャートである。 第2実施形態の移動端末30のハードウエア構成を示す図である。 第2実施形態の移動端末30の機能を説明する図である。 第2実施形態の移動端末30の位置標定信号判定部305の詳細を説明する図である。 第2実施形態における位置標定の仕組みを説明する図である。 位置標定処理S1900を説明するフローチャートである。 移動端末30のアンテナ341,342の一構成例として示すアンテナ構造60の正面図(平面図)である。 移動端末30のアンテナ341,342の一構成例として示すアンテナ構造60の側面図である。
[第1実施形態]
図1に第1実施形態として説明する位置標定システム1の概略的な構成を示している。位置標定システム1は、例えば、移動体3(車両や歩行者等)の現在位置を監視するシステム、移動体3の安全確保に関するシステム、移動体3に対する道案内や目的地までの誘導を行うシステム、移動体3に対して現在地周辺の情報等を提供するシステム、地下街やビル街等における移動体3(人)の避難誘導システム、倉庫や工場等における移動体3(商品や搬送車両等)の流れを管理するシステム、工場等における移動体3(ロボット、搬送車両等)の誘導システムなどに適用される。
位置標定システム1は、データセンタなどに設けられるサーバ装置10、位置標定システム1が適用される地域の各所に設けられる複数の基地局20、及び移動体3に搭載もしくは携帯される移動端末30などを含んで構成されている。基地局20は、構造物2(屋内であれば建物の壁や柱等、屋外であれば電柱等)の所定の高さ位置に設けられる。基地局20及び移動端末30は、有線もしくは無線による通信ネットワーク5(専用線、公衆回線、インターネット等)を介してサーバ装置10と通信可能に接続している。
図2にサーバ装置10のハードウエア構成を示している。同図に示すように、サーバ装置10は、CPUやMPUなどを用いて構成される中央処理装置11、半導体メモリ(RAM、ROM、NVRAM等)やハードディスク装置などで構成される記憶装置12、キーボードやマウスなどの入力装置13、液晶ディスプレイなどの表示装置14、サーバ装置10を通信ネットワーク5に接続するための通信インタフェース15などを備える。各構成要素はバス18を介して通信可能に接続されている。表示装置14には、例えば、移動体3(移動端末30)の現在位置や移動方向などを示す情報がリアルタイムに表示される。
図3にサーバ装置10の機能を示している。同図に示すように、サーバ装置10は、情報収集部101、情報提供部102、及び設定情報記憶部103を備える。これらの機能は、サーバ装置10が備えるハードウエアにより、もしくは、サーバ装置10の中央処理装置11が記憶装置12に格納されているプログラムを読み出して実行することにより実現される。
情報収集部101は、基地局20もしくは移動端末30から、移動端末30の現在位置等の情報を随時収集する。情報提供部102は、例えば、移動端末30もしくは基地局20に対し、道案内情報、目的地までの誘導情報、現在位置周辺の地理情報、移動体3の現在位置や移動方向等の監視情報、移動体3の安全確保に関する情報などの各種の情報を随時提供する。設定情報記憶部103は、例えば基地局20の設置位置を示す情報(緯度、経度、設置高さ等)などを設定情報として記憶する。
図4に移動端末30のハードウエア構成を示している。同図に示すように、移動端末30は、CPUやMPUなどを用いて構成される中央処理装置31、半導体メモリ(RAM、ROM、NVRAM等)やハードディスク装置などで構成される記憶装置32、後述する位置標定信号の送信や他の装置との間での無線通信を行う無線通信インタフェース33、無線通信インタフェース33によって行われる無線通信に用いられる、第1アンテナ341及び第2アンテナ342、タッチパネルやキーボードなどの入力装置35、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの表示装置36を備える。各構成要素はバス38を介して通信可能に接続されている。
第1アンテナ341及び第2アンテナ342としては、例えば、指向性アンテナや円偏波指向性アンテナを用いる。とくに移動端末30を壁等の障害物が存在する屋内等で用いる場合には、第1アンテナ341及び第2アンテナ342として円偏波指向性アンテナを用いることが好ましい。円偏波の反射波(又は定在波)の偏波面は、壁等の障害物で反射した際に反転するが、円偏波指向性アンテナを用いることで反射波や定在波を効果的に減衰させることができる。
図5に移動端末30の主な機能を示している。同図に示すように、移動端末30は、位置標定信号送信部301、情報送受信部302、及び情報表示部303を備える。これらの機能は、移動端末30が備えるハードウエアにより、もしくは、移動端末30の中央処理装置31が記憶装置32に格納されているプログラムを読み出して実行することにより実現される。
上記機能のうち位置標定信号送信部301は、移動端末30の現在位置の標定に用いられる無線信号(以下、位置標定信号と称する)を無線通信インタフェース33によって送信する。
情報送受信部302は、無線通信インタフェース33による無線通信や通信ネットワーク5による有線通信によりサーバ装置10もしくは基地局20と通信し、移動体3に提示するための情報の受信(ダウンロード)や、サーバ装置10もしくは基地局20で用いられる各種情報の送信(アップロード)などを行う。情報表示部303は、移動体3などに提示する情報を表示装置36に出力する。
図6に基地局20のハードウエア構成を示している。同図に示すように、基地局20は、CPUやMPUなどを用いて構成される中央処理装置21、半導体メモリ(RAM、ROM、NVRAM等)やハードディスク装置などで構成される記憶装置22、基地局20を通信ネットワーク5に接続するための通信インタフェース23、無線通信を行う無線通信インタフェース24、アンテナ群25、及びアンテナ切替スイッチ26などを備える。各構成要素は、バス28を介して通信可能に接続されている。
中央処理装置21は、記憶装置22に格納されているプログラムを読み出して実行することにより基地局20が備える各種の機能を実現する。無線通信インタフェース24は、移動端末30から送信された位置標定信号を受信する。
アンテナ群25は、複数のアンテナ251(指向性アンテナ、円偏波指向性アンテナ等)を含む。アンテナ切替スイッチ26は、アンテナ群25を構成しているいずれかのアンテナ251を選択し、選択したアンテナ251を無線通信インタフェース24に接続する。尚、基地局20を壁等の障害物が存在する屋内等で用いる場合は、アンテナ群25を構成するアンテナ251として円偏波指向性アンテナを用いることが好ましい。円偏波の反射波(又は定在波)の偏波面は壁等での反射時に反転するため、円偏波指向性アンテナを用いることにより反射波(又は定在波)を効果的に減衰させることができる。
図7に基地局20の主な機能を示している。同図に示すように、基地局200は、通信処理部201、位置標定信号受信部202、設定情報記憶部203、位置標定部204、及び位置標定信号判定部205を備える。尚、これらの機能は、基地局20が備えるハードウエアによって、もしくは、基地局20の中央処理装置21が記憶装置22に格納されているプログラムを読み出して実行することにより実現される。
通信処理部201は、無線通信インタフェース24や通信インタフェース23によって移動端末30やサーバ装置10との間でデータの送信又は受信を行う。
位置標定信号受信部202は、無線通信インタフェース24及びアンテナ切替スイッチ26を制御して移動端末30から送信される位置標定信号を受信する。
設定情報記憶部203は、前述した設定情報(例えば、当該基地局20の現在位置を示す情報(緯度、経度、設置高さ等))を記憶する。
位置標定部204は、位置標定信号受信部202が受信した位置標定信号に基づき移動端末30の現在位置を標定する。位置標定部204によって行われる位置標定の仕組みについては後述する。尚、位置標定部204によって標定された移動端末30の現在位置は、通信処理部201によってサーバ装置10や移動端末30に随時送信される。
位置標定信号判定部205は、移動端末30の第1アンテナ341又は第2アンテナ342から送信された位置標定信号が直接波であるか否かを判定する。
図8に位置標定信号判定部205の詳細を示している。同図に示すように、位置標定信号判定部205は、第1アンテナ位置標定部2051、第2アンテナ位置標定部2052、アンテナ間距離記憶部2053、及び直接波判定部2054を備える。
第1アンテナ位置標定部2051は、移動端末30の第1アンテナ341から送信された位置標定信号に基づき位置標定部204による位置標定を実行し、移動端末30の第1アンテナ341の位置P1を標定する。
第2アンテナ位置標定部2052は、移動端末30の第2アンテナ342から送信された位置標定信号に基づき位置標定部204による位置標定を実行し、移動端末30の第2アンテナ342の位置P2を標定する。
アンテナ間距離記憶部2053は、第1アンテナ341と第1アンテナ341のアンテナ間の設置間隔Sを記憶する。尚、アンテナ間距離記憶部2053が記憶するアンテナの設置間隔Sは、例えば、通信ネットワーク5を介した有線通信や無線通信インタフェース24を介した無線通信により移動端末30から取得する。また基地局20は、例えば位置標定信号900の端末情報913から特定した移動端末IDに対応する設置間隔Sを、通信ネットワーク5を介してサーバ装置10に要求して取得するようにしてもよい。
直接波判定部2054は、第1アンテナ位置標定部2051によって標定された位置P1と第2アンテナ位置標定部2052によって標定された位置P2との差の絶対値(|P1−P2|)を、アンテナ間距離記憶部2053が記憶しているアンテナ間の設置間隔Sと比較することにより、第1アンテナ341又は第2アンテナ342によって受信された位置標定信号が直接波であるか否か(マルチパス波や反射波等でないか)を判定する。
<位置標定の仕組み>
次に位置標定の仕組みについて説明する。移動端末30の位置標定信号送信部301は、自身に備えられているアンテナ(第1アンテナ341又は第2アンテナ342)から位置標定信号を送信する。一方、基地局20の無線通信インタフェース23は、アンテナ群25を構成している複数のアンテナ251を周期的に切り換えながら、スペクトル拡散された無線信号からなる位置標定信号を受信する。
図9は移動端末30から送信される位置標定信号のデータフォーマットの一例である。同図に示すように、位置標定信号900には、制御信号911、測定信号912、端末情報913、及びアンテナ情報914などの情報及び信号が含まれている。
このうち制御信号911には、変調波や各種の制御信号が含まれている。また測定信号912には、数m秒程度の無変調波(例えば、基地局20に対する移動端末30の存在する方向や基地局20に対する移動端末30までの相対距離の検出に用いる信号(例えば、2048チップの拡散符号))が含まれている。
端末情報913には、移動端末30を識別する情報(以下、移動端末IDと称する。)が含まれている。アンテナ情報914には、その位置標定信号900が移動端末30の第1アンテナ341又は第2アンテナ342のいずれから送信されたものであるのかを特定する情報(以下、アンテナIDと称する。)が含まれている。
図10は基地局20と移動端末30の位置関係を例示したものである。同図に示すように、移動端末30が地上高1(m)の位置に存在し、基地局20が地上高H(m)の位置に固定されている。基地局20の直下から移動端末30までの直線距離はL(m)である。
図11に基地局20のアンテナ群25を構成している複数のアンテナ251と移動端末30との関係を示している。同図に示すように、アンテナ群25は位置標定信号900の1波長(12.5cm)以下の間隔をあけて平面的に略正方形状に等間隔で隣接配置された4つの円偏波指向性アンテナを含んで構成されている。尚、各アンテナ251は、例えば、いずれもその指向方向を斜め下方向に向けて設置されている。
同図において、アンテナ群25の高さ位置における水平方向とアンテナ群25に対する移動端末30の方向とのなす角をαとすれば、例えば、
α=arcTan(D(m)/L(m))=arcSin(ΔL(cm)/3(cm))
の関係となる。尚、ΔL(cm)は、アンテナ群25を構成しているアンテナ251のうち、特定の2つのアンテナ251と移動端末30との間の伝搬路長差(以下、経路差とも称する。)である。
ここでアンテナ群25を構成している特定の2つのアンテナ251で受信される位置標定信号900の位相差をΔθとすると、
ΔL(cm)=Δθ/(2π/λ(cm))
の関係がある。また位置標定信号900として、例えば、2.4GHz帯の電波を用いた場合はλ≒12(cm)であるので、
α=arcSin(Δθ/π)
の関係がある。また測定可能範囲(−π/2<Δθ<π/2)内では、α=Δθ(ラジアン)となるので、上式から基地局20が存在する方向を特定することができる。
図12に基地局20の設置現場における、基地局20と移動端末30の位置関係を示している。同図に示すように、基地局20のアンテナ群25の地上高をH(m)、移動端末30の地上高をh(m)、基地局20の直下の地表面の位置を原点として直交座標軸(X軸、Y軸)を設定した場合における、基地局20から移動端末30の方向とX軸とがなす角をΔΦ(x)、基地局20から移動端末30の方向とY軸とがなす角をΔΦ(y)とすれば、原点に対する移動端末30の位置は次式から求めることができる。
Δd(x)=(H−h)×Tan(ΔΦ(x))
Δd(y)=(H−h)×Tan(ΔΦ(y))
そして原点の位置を(X1,Y1)とすれば、移動端末30の現在位置(Xx,Yy)は次式から求めることができる。
Xx=X1+Δd(x)
Yy=Y1+Δd(y)
以上に説明した位置標定の方法については、例えば、特開2004−184078号公報、特開2005−351877号公報、特開2005−351878号公報、及び特開2006−23261号公報等にも詳述されている。
<位置標定処理>
図13は第1実施形態の位置標定システム1による位置標定の仕組みを説明する図である。また図14は、移動端末30の位置を標定する際に基地局20にて行われる処理(以下、位置標定処理S1400と称する。)を説明するフローチャートである。以下、これらの図とともに移動端末30の位置を標定する仕組みについて具体的に説明する。
図14に示すように、まず基地局20は、移動端末30の第1アンテナ341から送信されてくる位置標定信号900に基づき、第1アンテナ341の現在の位置P1を標定する(S1411)。すなわち基地局20は、第1アンテナ341から送信されてアンテナ群25の各アンテナ251によって受信される位置標定信号900間の位相差Δθに基づき、基地局20から見た第1アンテナ341が存在する方向α1を求め、この方向α1に基づき第1アンテナ341の位置P1を求める。尚、基地局20は、受信した位置標定信号900のアンテナ情報914に設定されているアンテナIDに基づき、受信した位置標定信号900が、第1アンテナ341又は第2アンテナ342のいずれのアンテナから送信されたものであるのかを特定する。
次に基地局20は、移動端末30の第2アンテナ342から送信された位置標定信号900に基づき、第2アンテナ342の位置P2を標定する(S1412)。すなわち基地局20は、第2アンテナ342から送信されてアンテナ群25の各アンテナ251によって受信される位置標定信号900間の位相差Δθに基づき、基地局20から見た第2アンテナ342が存在する方向α2を求め、この方向α2に基づき第2アンテナ342の位置P2を求める。
次に基地局20は、S1411にて求めた位置P1と、S1412にて求めた位置P2との差の絶対値(|P1−P2|)を、アンテナ間距離記憶部3053が記憶しているアンテナ間の設置間隔Sと比較し、両者が一致するか否かを判定する(S1413)。尚、ここでの一致とは、必ずしも両者の完全一致をいうのではなく、例えば、|P1−P2|とアンテナ間の設置間隔Sとの差が所定の許容範囲内であれば、基地局20は両者が一致していると判定する。上記許容範囲は、位置標定信号900が直接波か否かを正確に区別することができるように、例えば、シミュレーションや実験等を行って求めた適切な値に設定する。
上記判定の結果、|P1−P2|とアンテナ間の設置間隔Sとが一致する場合には(S1413:YES)、基地局20は、第1アンテナ341又は第2アンテナ342から送信される位置標定信号900は直接波であると判定する(S1414)。そしてこの場合は、例えば、S1411で求めた位置P1、もしくはS1412で求めた位置P2を、移動端末30の現在位置として取得する(S1415)。
一方、上記判定の結果、|P1−P2|とアンテナ間の設置間隔Sとが一致しない場合には(S1413:NO)、基地局20は、第1アンテナ341又は第2アンテナ342から送信される位置標定信号900は直接波でない(マルチパス波や反射波等)と判定する(S1421)。尚、この場合は処理を終了してもよいし、再度S1411からの処理を繰り返すようにしてもよい。
以上に説明したように、本実施形態の位置標定システム1によれば、第1アンテナ341から送信された位置標定信号900に基づき第1アンテナ341の位置P1を求め、第2アンテナ342から送信された位置標定信号900に基づき第2アンテナ342の位置P2を求め、位置P1と位置P2との差の絶対値(|P1−P2|)をアンテナ間の設置間隔Sと比較するという簡素な方法により、第1アンテナ341又は第2アンテナ342が受信した標定信号が直接波であるか否かを容易に判定することができる。
また基地局20は、移動端末30(第1アンテナ341又は第2アンテナ342)から送信された位置標定信号900が直接波であることを確認した上で、その位置標定信号900を用いて移動端末30の位置標定を行うので、基地局20は直接波として受信した位置標定信号900に基づき移動端末30の正確な位置を把握することができる。
[第2実施形態]
第1実施形態の位置標定システム1では、移動端末30に2つのアンテナ(第1アンテナ341、第2アンテナ342)を設け、これらアンテナの設置間隔Sと各アンテナで受信した位置標定信号900に基づく位置標定の結果とを比較することにより、位置標定信号900が直接波であるか否かを判定するようにしていた。これに対し第2実施形態に係る位置標定システム1では、移動端末30に少なくとも1基のアンテナと移動端末30の移動距離を示す距離計とを設け、第1の場所から第2の場所までの移動端末30の移動距離Tを計測し、移動端末30の移動の前後の夫々の位置において行った位置標定の結果と、距離計により計測した移動距離T(第1の場所から第2の場所までの直線距離)とを比較することにより、位置標定信号900が直接波であるか否かを判定する。以下、第1実施形態との差異点を中心に説明する。尚、第2実施形態に係るサーバ装置10の構成は第1実施形態と同様であるので説明を省略する。また第2実施形態に係る基地局20のハードウエア構成及び基本的な機能は第1実施形態の場合と同様であるので説明を省略する。
図15に第2実施形態に係る移動端末30のハードウエア構成を示している。同図に示すように、第2実施形態に係る移動端末30は、少なくとも1基のアンテナ341を備えており、また距離計37を備えている。距離計37としては、例えば、機械式のもの(車輪の回転数等に基づき移動距離Tを計測するもの等)、加速度センサを利用するもの、地磁気センサを利用するものなどがある。
図16に第2実施形態に係る移動端末30の機能を示している。同図に示すように、移動端末30は、第1実施形態で説明した位置標定信号送信部301、情報送受信部302、及び情報表示部303に加えて、さらに移動距離送信部304を備えている。
このうち移動距離送信部304は、移動端末30の移動距離T(移動端末30が第1アンテナ341から位置標定信号900を送信した第1の場所から、移動端末30が第2アンテナ342から位置標定信号900を送信した第2の場所までの直線距離)を計測し、その計測値を基地局20に随時送信する。
図17に第2実施形態に係る基地局20の位置標定信号判定部205の詳細を示している。同図に示すように、位置標定信号判定部205は、位置標定実行部2051、移動距離取得部2056、及び直接波判定部2057を備える。
このうち位置標定実行部2051は、移動端末30のアンテナ341から送信された位置標定信号900に基づき位置標定部204による位置標定を実行し、アンテナ341の位置P1、P2を標定する。
移動距離取得部2056は、移動端末30から送られてくる移動端末30の移動距離T(第1の場所から第2の場所までの直線距離)を受信する。
直接波判定部2057は、位置標定実行部2051によって標定された、移動端末30が第1の場所に存在する際に標定したアンテナ341の位置P1と、移動端末30が第2の場所に存在する際に標定したアンテナ341の位置P2との差の絶対値(|P1−P2|)を、移動端末30から送られてきた移動距離Tと比較することにより、移動端末30のアンテナ341から送信された位置標定信号900が直接波であるか否か(マルチパス波や反射波等でないか)を判定する。
図18は第2実施形態に係る位置標定システム1における位置標定の仕組みを説明する図である。また図19は移動端末30の位置を標定する際に基地局30において行われる処理(以下、位置標定処理S1900と称する。)を説明するフローチャートである。
図19に示すように、まず基地局30は、移動端末30が第1の場所に存在する時にアンテナ341から送信された位置標定信号900に基づき、アンテナ341の位置P1を標定する(S1911)。すなわち基地局30は、移動端末30が第1の場所に存在する時にアンテナ341から送信されてアンテナ群25の各アンテナ251によって受信された位置標定信号900間の位相差Δθに基づき、基地局20から見たアンテナ341(移動端末30)が存在する方向α1を求め、この方向α1に基づきアンテナ341(移動端末30)の位置P1を求めて記憶する。
次に基地局20は、移動端末30が第1の場所から第2の場所に移動するまで待機し、移動端末30が第2の場所に到達すると、移動端末30から送られてくる移動距離T(第1の場所から第2の場所までの直線距離)を受信する(S1912)。
次に基地局20は、移動端末30が第2の場所に存在する時にアンテナ341から送信された位置標定信号900に基づき、アンテナ341の位置P2を標定する(S1913)。すなわち基地局30は、移動端末30が第2の場所に存在する時にアンテナ341から送信されてアンテナ群25の各アンテナ251によって受信された位置標定信号900間の位相差Δθに基づき、基地局20から見たアンテナ341(移動端末30)が存在する方向α2を求め、この方向α2に基づきアンテナ341(移動端末30)の位置P2を求める。
次に基地局20は、S1911にて求めた位置P1とS1912にて求めた位置P2の差の絶対値である|P1−P2|とを、S1912で受信した移動距離Tと比較し、両者が一致するか否かを判定する(S1914)。尚、ここでいう一致とは、必ずしも両者の完全一致をいうのではなく、例えば、|P1−P2|と移動距離Tとの差が所定の許容範囲内であれば、基地局20は両者が一致しているものと判定する。上記許容範囲は、位置標定信号900が直接波か否かを正確に区別することができるように、例えば、シミュレーションや実験等を行って求めた適切な値に設定する。
上記判定の結果、|P1−P2|と移動距離Tとが一致している場合には(S1914:YES)、基地局20は、移動端末30から送られてきた位置標定信号900は直接波であると判定する(S1915)。そしてこの場合は、例えば、S1913で求めた位置P2を移動端末30の現在位置として取得する(S1916)。
一方、上記判定の結果、|P1−P2|と移動距離Tとが一致しない場合には(S1914:NO)、基地局20は、移動端末30から送られてきた位置標定信号900は直接波でない(マルチパス波や反射波等)と判定する(S1921)。尚、その後は処理を終了してもよいし、再度S1911からの処理を繰り返すようにしてもよい。
以上に説明したように、本実施形態の位置標定システム1によれば、基地局20は、移動端末30が第1の場所に存在するときに送信した位置標定信号900に基づきアンテナ341の位置P1を求め、移動端末30が第1の場所から移動した先の第2の場所に存在するときに送信した位置標定信号900に基づきアンテナ341の位置P2を求め、移動端末30から第1の場所から第2の場所までの移動距離T(直線距離)を取得して位置P1と位置P2との差の絶対値(|P1−P2|)を移動距離Tと比較するという簡素な方法により、移動端末30から送られてきた位置標定信号900が直接波であるか否かを容易に判定することができる。
また本実施形態の位置標定システム1は、移動端末30に1つのアンテナ341を設けるだけで移動端末30の現在位置を標定することができるので、位置標定システム1を簡素かつ安価に実現することができる。また距離計37として移動端末30に既に設けられている装置(車輪の回転数等に基づき移動端末30の移動距離Tを計測する機械式の距離計等)を利用すれば、位置標定システム1をより安価に実現することができる。
また基地局20は、移動端末30から送られてきた位置標定信号900が直接波であることを確認した上で、その位置標定信号900を用いて移動端末30の位置標定を行うので、基地局20は直接波として受信した位置標定信号900に基づき移動端末30の正確な位置を把握することができる。
[移動端末のアンテナの構成例]
図20、図21に第1実施形態又は第2実施形態で説明した移動端末30のアンテナ(第1実施形態の第1アンテナ341及び第2アンテナ342、第2実施形態のアンテナ341)の一構成例(以下、アンテナ構造60と称する。)を示している。図20はアンテナ構造60の正面図(平面図)であり、図21は図20のアンテナ構造60を同図のA−A’線で切断して−Y方向から+Y方向に眺めた断面図である。
図20及び図21に示すように、略直方体形状の5つの筐体61a〜61eが所定厚の平面八角形状の支持筐体62の一方の面側に配置されている。このうち筐体61aは、支持筐体62の面中心に配置され、筐体61b〜61eは、支持筐体62の面中心の周りに互いに90°ずれた位置関係になるように支持筐体61aの各側面に隣接させて配置されている。4つの筐体61a〜61d及び支持筐体62は、例えば、位置標定信号900の透過性に優れた素材(例えば樹脂製の絶縁体)からなる。
図21に示すように、筐体61aには、移動端末30のアンテナ(第1実施形態の第1アンテナ341及び第2アンテナ342、第2実施形態のアンテナ341)として機能するアンテナ341a及び前述した無線モジュール33として機能する無線モジュール33a(不図示)が内蔵されている。筐体61bには、移動端末30のアンテナとして機能するアンテナ341b(不図示)及び前述した無線モジュール33として機能する無線モジュール33b(不図示)が内蔵されている。筐体61cには、移動端末30のアンテナとして機能するアンテナ341c及び前述した無線モジュール33として機能する無線モジュール33c(不図示)が内蔵されている。筐体61dには、移動端末30のアンテナとして機能するアンテナ341d(不図示)及び前述した無線モジュール33として機能する無線モジュール33d(不図示)が内蔵されている。筐体61eには、移動端末30のアンテナとして機能するアンテナ341e及び前述した無線モジュール33として機能する無線モジュール33e(不図示)が内蔵されている。
同図に示すように、筐体61a〜61dの夫々内蔵されている各アンテナ341a〜341eは、夫々の指向方向が互いに異なるように設けられている(例えば、アンテナ341a〜341eの夫々の送信面(電波が放射される面)の法線ka〜ke(同図では法線keのみ示している)を、支持筐体62の上記中心を通る法線lに対して所定角度63(例えば0°〜45°)傾斜させて設ける)。
各アンテナ341a〜341eからは、アンテナ341a〜341eの2つ以上から同時に位置標定信号900が送信されることがないように、順に(例えば時分割で)位置標定信号900が送信される。ここで前述したように、各アンテナ341a〜341eの指向方向はいずれも異なっているため、これらのうちのいくつかから送信された位置標定信号900がマルチパスとして基地局20に到達する場合でも、他のいくつかから送信された位置標定信号900については直接波として基地局20に到達する場合がある。このため、基地局20にて位置標定信号900を直接波として受信できる可能性が高まり、その結果、移動端末30の位置を正確に標定できる可能性を高めることができる。
以上、実施形態について詳細に説明したが、以上の説明は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
例えば、基地局20に、夫々の指向方向を変えた複数のアンテナ群25を設置し、各アンテナ群25が順に(例えば時分割で)位置標定信号900を受信して直接波か否かの判定を行い、直接波を受信しているアンテナ群25を用いて移動端末30の位置標定を行うようにしてもよい。そのようにすれば基地局20にて位置標定信号900を直接波として受信できる可能性が高まり、その結果、移動端末30の位置を正確に標定できる可能性を高めることができる。
また以上の実施形態では、移動端末30のアンテナ341,342から位置標定信号900を送信し、基地局20のアンテナ群25でこれを受信して、基地局20にて位置標定信号900が直接波であるか否かの判定や移動端末30の位置標定を行うようにしているが、位置標定信号900を基地局20から送信するようにし、移動端末30で位置標定信号900が直接波であるか否かの判定や位置標定信号900を受信して移動端末30にて自身の位置標定を行うようにしてもよい。この場合には位置標定に必要な情報(例えば第1実施形態における設置間隔Sや第2実施形態における移動距離T)を移動端末30から基地局20に送信する必要がなく、移動端末30にて効率よく自身の位置を標定することができる。また移動端末30にて標定した位置を示す情報を通信ネットワーク5や無線通信によりサーバ装置10や基地局20に送信するようにすれば、サーバ装置10や基地局20においても移動端末30の位置を取得することができる。
またこの場合において、夫々の指向方向を変えた複数のアンテナ群25を設置し、各アンテナ群25から順に(例えば時分割で)位置標定信号900を送信するようにしてもよい。そのようにすれば移動端末30にて位置標定信号900を直接波として受信できる可能性が高まり、その結果、移動端末30の位置を正確に標定できる可能性を高めることができる。
移動端末30は、例えば、アクティブ型もしくはパッシブ型のRFIDタグとして機能するものであってもよい。この場合、位置標定信号を、電磁誘導によってRFIDタグが備えるアンテナコイルから自発的にもしくは受動的に、基地局20に送信もしくは基地局20から受信するようにしてもよい。
基地局20のアンテナ群25を屋内の構造物2に設ける際は、屋内に不感地帯ができない程度に広く、かつ、壁等からの反射波の影響が生じない程度に狭くなるように上記ビーム幅を適切に設定することが好ましい。
1 位置標定システム
3 移動体
5 通信ネットワーク
10 サーバ装置
20 基地局
202 位置標定信号受信部
25 アンテナ群
251 アンテナ
30 移動端末
37 距離計
301 位置標定信号送信部
302 情報送受信部
303 情報表示部
304 位置標定部
305 位置標定信号判定部
341 第1アンテナ(アンテナ)
342 第2アンテナ
900 位置標定信号
S1400 位置標定処理
S1900 位置標定処理

Claims (8)

  1. 基地局に所定の間隔で隣接させて複数のアンテナを設け、
    移動体に設けられた移動端末に、第1アンテナ及び第2アンテナを間隔Sだけ離間させて配置し、
    前記移動端末に設けられている前記第1アンテナ及び前記第2アンテナの夫々から、前記移動端末の位置を標定するための無線信号である位置標定信号を送信し、
    前記基地局が、前記複数のアンテナのうちの2つ以上により前記位置標定信号を受信し、各前記アンテナが受信した前記位置標定信号の位相差に基づき前記移動端末が存在する方向を求め、求めた前記方向に基づき前記移動端末の位置を求める、
    移動体の位置を標定する方法であって、
    前記基地局が、
    前記複数のアンテナのうちの2つ以上により、前記第1アンテナから送られてくる前記位置標定信号を受信し、各前記アンテナが受信した前記位置標定信号の位相差に基づき前記移動端末が存在する方向を求め、求めた前記方向に基づき前記第1アンテナの位置P1を求め、
    前記複数のアンテナのうちの2つ以上により、前記第2アンテナから送られてくる前記位置標定信号を受信し、各前記アンテナが受信した前記位置標定信号の位相差に基づき前記移動端末が存在する方向を求め、求めた前記方向に基づき前記第2アンテナの位置P2を求め、
    前記位置P1と前記位置P2の差の絶対値(|P1−P2|)を前記間隔Sと比較することにより、前記第1アンテナ又は前記第2アンテナから送信された前記位置標定信号が直接波であるか否かを判定する
    ことを特徴とする位置標定方法。
  2. 請求項1に記載の位置標定方法であって、
    前記基地局は、前記位置P1と前記位置P2との差の絶対値|P1−P2|が前記間隔Sと一致する場合に、前記位置P1又は前記位置P2を前記移動端末の現在位置として取得する
    ことを特徴とする位置標定方法。
  3. 基地局に所定の間隔で隣接させて複数のアンテナを設け、
    移動体に設けられる移動端末から、当該移動端末の位置を標定するための無線信号である位置標定信号を送信し、
    前記基地局が、前記複数のアンテナのうちの2つ以上により前記位置標定信号を受信し、各前記アンテナが受信した前記位置標定信号の位相差に基づき前記移動端末が存在する方向を求め、求めた前記方向に基づき前記移動端末の位置を求める、
    移動体の位置を標定する方法であって、
    前記移動端末に、当該移動端末の移動距離を計測して前記基地局に送信する距離計を設け、
    前記基地局が、
    前記移動端末が第1の場所に存在するときに、当該基地局の前記複数のアンテナのうちの2つ以上により、前記移動端末から送られてくる前記位置標定信号を受信し、各前記アンテナが受信した前記位置標定信号の位相差に基づき前記移動端末が存在する方向を求め、求めた前記方向に基づき前記移動端末の位置P1を求め、
    前記移動端末が第2の場所に存在するときに、当該基地局の前記複数のアンテナのうちの2つ以上により、前記移動端末から送られてくる前記位置標定信号を受信し、各前記アンテナが受信した前記位置標定信号の位相差に基づき前記移動端末が存在する方向を求め、求めた前記方向に基づき前記移動端末の位置P2を求め、
    前記距離計により測定される、前記第1の場所から前記第2の場所までの移動距離Tを前記移動端末から受信し、
    前記位置P1と前記位置P2との差の絶対値(|P1−P2|)を前記移動距離Tと比較することにより、受信した前記位置標定信号が直接波であるか否かを判定する
    ことを特徴とする位置標定方法。
  4. 請求項3に記載の位置標定方法であって、
    前記基地局は、前記位置P1と前記位置P2との差の絶対値|P1−P2|が前記移動距離Tと一致する場合に、前記位置P2を前記移動端末の現在位置として取得する
    ことを特徴とする位置標定方法。
  5. 移動体の位置を標定するシステムであって、
    移動体に設けられた移動端末に間隔Sだけ離間させて配置された第1アンテナ及び第2アンテナから送られてくる、前記移動端末の位置を標定するための無線信号である位置標定信号を受信する、所定の間隔で隣接配置された複数のアンテナと、
    前記複数のアンテナのうちの2つ以上により、前記第1アンテナから送信される前記位置標定信号を受信し、各前記アンテナが受信した前記位置標定信号の位相差に基づき前記移動端末が存在する方向を求め、求めた前記方向に基づき前記第1アンテナの位置P1を求める、第1アンテナ位置標定部と、
    前記複数のアンテナのうちの2つ以上により、前記第2アンテナから送られてくる前記位置標定信号を受信し、各前記アンテナが受信した前記位置標定信号の位相差に基づき前記移動端末が存在する方向を求め、求めた前記方向に基づき前記第2アンテナの位置P2を求める、第2アンテナ位置標定部と、
    前記位置P1と前記位置P2の差の絶対値(|P1−P2|)を前記間隔Sと比較することにより、前記第1アンテナ又は前記第2アンテナから送信された前記位置標定信号が直接波であるか否かを判定する、直接波判定部と、
    を備えることを特徴とする位置標定システム。
  6. 請求項5に記載の位置標定システムであって、
    前記位置P1と前記位置P2との差の絶対値|P1−P2|が前記間隔Sと一致する場合に、前記位置P1又は前記位置P2を前記移動端末の現在位置として取得する位置標定部を備える
    ことを特徴とする位置標定システム。
  7. 移動体の位置を標定するシステムであって、
    移動体に設けられた移動端末から送信される、前記移動端末の位置を標定するための無線信号である位置標定信号を受信する、所定の間隔で隣接配置された複数のアンテナと、
    前記移動端末が第1の場所に存在するときに、前記複数のアンテナのうちの2つ以上により、前記移動端末から送られてくる前記位置標定信号を受信し、各前記アンテナが受信した前記位置標定信号の位相差に基づき前記移動端末が存在する方向を求め、求めた前記方向に基づき前記移動端末の位置P1を求め、前記移動端末が前記第1の場所から移動した先の第2の場所に存在するときに、前記複数のアンテナのうちの2つ以上により、前記移動端末から送られてくる前記位置標定信号を受信し、各前記アンテナが受信した前記位置標定信号の位相差に基づき前記移動端末が存在する方向を求め、求めた前記方向に基づき前記移動端末の位置P2を求める、位置標定部と、
    前記移動端末に設けられた距離計により測定される、前記移動端末の前記第1の場所から前記第2の場所までの移動距離Tを前記移動端末から受信する、移動距離取得部と、
    前記位置P1と前記位置P2との差の絶対値(|P1−P2|)を前記移動距離Tと比較することにより、受信した前記位置標定信号が直接波であるか否かを判定する、直接波判定部と
    を備えることを特徴とする位置標定システム。
  8. 請求項7に記載の位置標定システムであって、
    前記位置標定部は、前記位置P1と前記位置P2との差の絶対値|P1−P2|が前記移動距離Tと一致する場合に、前記位置P2を前記移動端末の現在位置として取得する
    ことを特徴とする位置標定システム。
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