JP2013052817A - 車両用ストリームデータ管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】車両用ストリームデータの適切な管理を通じて、車載制御装置で実行されるアプリケーションの応答性を好適に維持することのできる車両用ストリームデータ管理システムを提供する。
【解決手段】ストリームデータ制御部230は、車両用ストリームデータのデータ量が送信対象とする車載制御装置310の処理能力を超えたとき、この車両用ストリームデータを分散処理の可能な複数のデータに分割する。そして、ストリームデータ制御部230は、車両状態判断部220により判断される車両Cの状態、分割したデータの優先度、及び送信候補となる各車載制御装置310〜330の処理能力に応じて、分割したデータの送信対象とする車載制御装置を選定し、この選定した車載制御装置に各々分割したデータを送信する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両に搭載された車載制御装置に取り込まれる車両用ストリームデータを管理する車両用ストリームデータ管理システムに関する。
近年の自動車等の車両には、ナビゲーションシステムを構成する車載制御装置をはじめ、エンジンやブレーキ等の各種車載機器を電子的に制御する車載制御装置、車両の各種状態を表示するメータ等の機器を制御する車載制御装置などの多くの車載制御装置が搭載されている。そして、車両内では、それら各車載制御装置が通信線により電気的に接続されて車両ネットワークが形成されており、この車両ネットワークを介して各車載制御装置間での各種データの授受が行われている。
また、各車載制御装置間で授受すべきデータの内容とは、送信源となる車載制御装置の種別などに応じて相違する。すなわち、これら授受されるデータには、エンジン制御やブレーキ制御などに用いられるデータや、オーディオ機器などのオプション機器を制御するためのデータの他、例えば車載カメラによる映像データ等のデータが存在する。そして、車両の走行に直接的に影響するストリームデータの送受信に際しては、特に高いリアルタイム性が要求される。
そこで、例えば特許文献1に記載の装置では、車両の走行に直接的に影響するストリームデータを優先して取り扱うべく、車両の走行速度や周辺環境等に基づき車両の安全レベルを判断し、この判断した安全レベルに応じて車両ネットワークに接続される各車載制御装置に通信帯域を割り当てるようにしている。そして、例えば、同装置が搭載された車両が他車両と接近したときには、車両の安全レベルが低下したとして、車載カメラにより撮像された車両の周辺環境を示す映像データの優先度が高められ、この映像データに割り当てられる通信帯域が高められる。この結果、車両の安全レベルが低下したときには、映像データは、他のストリームデータとは異なる帯域のもとで、車両ネットワークを介して送信対象に送信されることとなる。一方、車両の安全レベルが高い状態に維持されているときには、映像データの優先度が低下したとして映像データの通信帯域を低下させるとともに、映像データ以外のストリームデータに通信帯域を優先的に割り当てるようにしている。これにより、各種ストリームデータに割り当てられる通信帯域が車両の安全レベルに応じて動的に変更され、その都度変化する各ストリームデータの優先度に応じた通信が行われるようになる。
特開2010−173366号公報
ところで、最近では、例えば、路車間通信等を通じて車両の外部からデータを取得するとともに、この取得した外部データをもとに動作するアプリケーションの開発も進められている。こうしたアプリケーションの動作に際しては、路車間通信等を通じて取得された外部データが、車両ネットワークを介してアプリケーションの組み込まれた車載制御装置に送信される。しかし、このような外部データとは本来、車両内に取り込まれることのないデータであり、そのデータ量やデータの処理にかかる負荷を予め把握することは難しい。すなわち、車載制御装置や車両ネットワークの設計段階では、外部から取り込まれるデータを踏まえて車載制御装置や車両ネットワークを設計することは困難である。そして、こうした外部データの処理負荷が車載制御装置の処理能力を超えるときには、当該外部データを利用するアプリケーションの応答性が低下するばかりか、車載制御装置が本来実行すべきアプリケーションの機能が低下することにもなりかねない。また、例えば車両の周辺に存在する障害物を外部データの解析を通じて認識し、この認識した障害物の存在をドライバに注意喚起するアプリケーションの開発も検討されているが、このようなアプリケーションの実行に際して必要となる外部データのデータ量は、車両の周辺環境によって動的に変化する。すなわち、車両の周辺に存在する障害物を認識するための外部データ一つにしても、そのデータ量、ひいては、同外部データの処理に要する車載制御装置の処理能力を予め把握することが困難となっている。
こうしたことから、たとえ特許文献1に記載の装置を用いて、外部データを送信するために必要な帯域を車両ネットワークに割り当てたとしても、その送信先となる車載制御装置の処理能力を外部データの処理負荷が超えていたときには、外部データをはじめとする各種データの円滑な処理が難しくなる。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、車両用ストリームデータの適切な管理を通じて、車載制御装置で実行されるアプリケーションの応答性を好適に維持することのできる車両用ストリームデータ管理システムを提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、車両ネットワークに接続された車載制御装置に取り込まれる車両用ストリームデータのそれら車載制御装置への送信を制御する車両用ストリームデータ管理システムであって、前記車両用ストリームデータのデータ量が送信対象とする車載制御装置の処理能力を超えたとき、当該車両用ストリームデータを分散処理の可能な複数のデータに分割し、この分割したデータを、前記送信対象とする車載制御装置の処理能力に適応させる態様で、同車載制御装置を含む複数の車載制御装置に分割送信するストリームデータ管理部を備えることを要旨とする。
上記構成によれば、例えば、所定のアプリケーションを実行すべく車載制御装置に取り込まれる車両用ストリームデータのデータ量が送信対象とする車載制御装置の処理能力を超えると、この車両用ストリームデータが、各車載制御装置にて処理可能な複数のデータに分割される。そして、この分割されたデータが各車載制御装置の処理能力で複数の車載制御装置に分割送信されることにより、例えば、分割されたデータのうちのデータ量の多いデータが処理能力の高い車載制御装置に送信される。また、例えば、分割されたデータのうちのデータ量の少ないデータは、処理能力の低い車載制御装置に送信される。そして、各々分割して送信されたデータが各車載制御装置で処理されることにより、本来であれば一つの車載制御装置で処理すべき車両用ストリームデータが複数の車載制御装置によって処理される。このため、車両用ストリームデータを本来処理すべき車載制御装置の負荷を超えるデータについては、他の車載制御装置によって処理されることとなる。また、このとき、分割したデータの送信先は、車載制御装置の処理能力に基づき決定される。よって、各車載制御装置には、その処理能力に見合ったデータが分割送信されることとなり、この分割送信されたデータを各車載制御装置で的確に処理することが可能となる。この結果、車両用ストリームデータを分割しつつ、それら分割したデータを的確に処理することが可能となり、車両用ストリームデータを円滑に処理することが可能となる。これにより、車両用ストリームデータの処理を通じて実行されるアプリケーションの応答性が高められるようになる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用ストリームデータ管理システムにおいて、前記ストリームデータ管理部は、前記送信対象とする車載制御装置の処理能力を、同車載制御装置の仕様情報及びネットワーク距離の少なくとも一方に基づき求めることを要旨とする。
車載制御装置の処理能力は特に、車載制御装置の仕様との相関が強い。また、分割したデータの送信対象とする車載制御装置のネットワーク距離が近いほど、同データの送受信に要する時間が短縮されることから、ネットワーク距離が近いほど分割したデータの処理能力が高いと評価できる。
そこで、上記構成によるように、車載制御装置の仕様情報及びネットワーク距離の少なくとも一方に基づき求めることとすれば、車載制御装置の処理能力を的確に評価することが可能となる。そして、これら仕様情報やネットワーク距離に基づき評価された処理能力に応じて上記分割されたデータが各車載制御装置に送信されることにより、分割した各データを、各車載制御装置の処理能力の範囲内で円滑かつ的確に各車載制御装置に処理させることが可能となる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の車両用ストリームデータ管理システムにおいて、前記ストリームデータ管理部は、前記車両用ストリームデータの分割送信に際し、前記分割した各データの優先度を求め、この求めた優先度が高いデータほど、処理能力の高い車載制御装置に送信することを要旨とする。
上記構成によれば、分割されたデータの優先度に応じて、同データの送信対象とすべき車載制御装置が決定される。このため、分割されたデータのうちの優先度が高いデータは、処理能力の高い車載制御装置に送信される。一方、分割されたデータのうちの優先度が低いデータは、処理能力の低い車載制御装置に送信される。よって、アプリケーションの実行や車両制御に不可欠な優先度の高いデータが、処理能力の高い車載制御装置によって確実に処理されることとなる。これにより、分割された各データがその優先度に応じて割り振られる車載制御装置によって適宜処理されることとなり、分割された各データの優先度に見合ったデータ処理が実現されるようになる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用ストリームデータ管理システムにおいて、前記分割したデータの優先度が、車両の状態に応じて動的に変化するものであり、前記ストリームデータ管理部は、前記車載制御装置が搭載された車両の状態を判断する車両状態判断部を備え、前記分割したデータの送信に際し、前記車両状態判断部により判断された車両の状態に応じて前記分割したデータの優先度を動的に求めることを要旨とする。
車載制御装置で処理されるデータのうち、どのデータの優先度を高く設定すべきかは、その都度変化する車両の状態によって異なり、たとえ同一のデータであっても、車両の状態如何によって同データに設定すべき優先度が変化する。
そこで、上記構成によるように、上記車両状態判断部によって上記車載制御装置が搭載された車両の状態を適宜判断する。そして、ストリームデータ管理部によるデータの分割送信に際しては、車両状態判断部により判断された車両の状態に応じて、各々分割したデータの優先度を動的に求める。このため、車両の状態が変化したときには、この変化した車両の状態に見合った適切な優先度が各々分割されたデータに割り当てられることとなる。そして、この割り当てられた優先度に見合った処理能力を有した車載制御装置が、各々分割されたデータの送信先として動的に選択されることにより、その都度優先すべきデータが処理能力の高い車載制御装置によって処理されることとなる。これにより、車両の状態変化を見据えた車両用ストリームデータの分割送信を実現することが可能となり、車両の状態の影響を受けることなく、各々分割されたデータの円滑な処理、ひいては、車両用ストリームデータの円滑な処理が実現されるようになる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の車両用ストリームデータ管理システムにおいて、前記車載制御装置で実行されるアプリケーションが、同車載制御装置が搭載される車両の周辺に存在する他車両との異常接近を回避する接近回避アプリケーションであり、前記車両用ストリームデータが、前記車両の周辺に存在する他車両としての前方車両、後方車両、右側方車両、及び左側方車両の存在を示す前方車両情報、後方車両情報、右側方車両情報、及び左側方車両情報からなり、前記車両状態判断部は、前記車両の状態が直進、右折、左折、及び後退のいずれの状態にあるかを判断し、前記ストリームデータ管理部は、前記車両状態判断部により判断された車両の状態に応じて、前記車両用ストリームデータを構成する前方車両情報、後方車両情報、右側方車両情報、及び左側方車両情報の各々の優先度を動的に定めることを要旨とする。
上記接近回避アプリケーションには、例えば、車両周辺の状況を撮像する車載カメラにより取得される映像データ、他車両の存在を検出するミリ波レーダの検出結果を示すデータなどの各種データからなる車両用ストリームデータが利用される。そして、こうした接近回避アプリケーションに用いられる車両用ストリームデータにおいては、例えば、この接近回避アプリケーションが利用される車両の進行方向に存在する車両の状況を示す情報が不可欠であり、この情報の優先度が最も高くなる。
そこで、上記構成によれば、接近回避アプリケーションといった大量のデータを要するアプリケーションを実行する場合であれ、その実行に必要な車両用ストリームデータを分割し、この分割したデータを、その優先度に見合った車載制御装置に処理させることが可能となる。これにより、大量のデータを要し、また、車両の円滑な走行を支援する上で重要度の高い接近回避アプリケーションの円滑な実行を担保することが可能となる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の車両用ストリームデータ管理システムにおいて、前記車載制御装置の各々は、前記車両用ストリームデータが複数に分割されたデータの各々を処理可能な複数のデータ処理ロジックを予め備えてなることを要旨とする。
上記構成によれば、車両用ストリームデータが分割されたデータの送信先となり得る各車載制御装置には、分割されたデータの各々を処理可能なデータ処理ロジックが設けられる。このため、ストリームデータ管理部は、車両用ストリームデータを分割したデータの送信に際し、各々分割したデータを処理可能なデータ処理ロジックを、送信対象として決定した車載制御装置が有しているか否かを判断する必要がない。これにより、ストリームデータ管理部は、処理能力の観点から送信対象に適している旨判断した車載制御装置に対しては、この車載制御装置が上記分割されたデータを処理するためのデータ処理ロジックを有するか否かを判定することなく、上記分割したデータを同車載制御装置に適宜送信することが可能となる。また、これにより、上記分割されたデータの送信対象の選定範囲が拡充されることとなり、車両用ストリームデータのデータ量が増大した場合であれ、この車両用ストリームデータが分割されたデータを各車載制御装置で的確に処理することが可能となる。
また、本発明は、請求項4、5にかかる発明に適用して特に有効であり、この場合には、分割されたデータの優先度が車両の状態に応じて変化し、このデータを処理させるべき車載制御装置が代わったとしても、分割されたデータの送信先として、データ処理ロジックを有した車載制御装置の中でも最適な車載制御装置を選定することができる。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の車両用ストリームデータ管理システムにおいて、前記分割されたデータには、前記車両用ストリームデータをもとに実行されるアプリケーションの応答性を担保するための処理時間が規定されてなり、前記ストリームデータ管理部は、前記分割したデータの送信に際し、
a:送信対象とする車載制御装置の処理能力と前記アプリケーションの応答性を担保するための処理時間とを踏まえて、前記分割する車両用ストリームデータの分割数を決定する処理、及び
b:前記分割したデータの送信対象として、各々分割したデータに規定されている前記アプリケーションの応答性を担保するための処理時間内で該当するデータを処理し得る車載制御装置を選定する処理、の少なくとも一方の処理を実行することを要旨とする。
車載制御装置で実行可能なアプリケーションには、その応答性を担保するための処理時間が規定されていることも多い。一方、車両用ストリームデータの処理に要する時間とは、その分割数に反比例する傾向にあり、例えば、車両用ストリームデータの分割数を多くし、この分割したデータをより多くの車載制御装置に処理させた方が、車両用ストリームデータの処理に要する時間が短縮される傾向にある。また、車両用ストリームデータの応答性を担保するためには、各々分割したデータの処理に際して許容される時間は限られている。そして、各分割されたデータに規定されている処理時間内で各分割されたデータを処理できるか否かは、車載制御装置の処理能力と同データのデータ量とによって相違する。
そこで、上記構成によるように、例えば、車両用ストリームデータの分割に際しては、送信対象とする車載制御装置の処理能力とアプリケーションの応答性を担保するための処理時間とを踏まえて、分割する車両用ストリームデータの分割数を決定する。このため、車両用ストリームデータの分割数、換言すれば、分割されるデータ当たりのデータ量を、送信対象とする車載制御装置の処理能力を踏まえて決定することが可能となる。これにより、車両用ストリームデータの分割数が不足するために各車載制御装置の処理能力を超えるデータが各車載制御装置に送信されることもなく、逆に、車両用ストリームデータの分割数が不要に増大することもない。したがって、車両用ストリームデータを分割する観点から、この車両用ストリームデータの処理のさらなる円滑化を図ることが可能となる。
また、上記構成によるように、例えば、分割したデータの送信対象の選定に際しては、各々分割したデータに規定されているアプリケーションの応答性を担保するための処理時間内で該当するデータを処理し得る車載制御装置を送信対象として選定する。このため、例えば、優先度が高いもののデータ量が少ないデータが処理能力の高い車載制御装置に送信される一方、優先度が低いもののデータ量が多いデータが処理能力の低い車載制御装置に送信されるために、処理能力の低い車載制御装置側での優先度の低いデータの処理に要する時間が上記規定された処理時間を超えるといったことも抑制される。これにより、アプリケーションの応答性を担保する上で要求される分割されたデータの処理時間と送信先となる車載制御装置の処理能力とに応じて、車両用ストリームデータの分配先を的確に選定することが可能となる。したがって、分割送信されたデータの処理時間内での処理を通じて、アプリケーションとしての応答性を的確に担保することが可能となる。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか一項に記載の車両用ストリームデータ管理システムにおいて、前記ストリームデータ管理部は、車載制御装置の動作周波数及びレジスタ長及びランダムアクセスメモリ容量の少なくとも1つから求まる仕様係数と、車載制御装置に組み込まれたアプリケーションとデータ処理ロジックとの論理的距離と、が予め登録された情報管理部をさらに備え、前記分割したデータの送信に際し、前記情報管理部の参照を通じてそれらデータの送信を実行することを要旨とする。
車載制御装置の処理能力とは、車載制御装置の動作周波数、レジスタ長、及びランダムアクセスメモリ容量によって変化し、車載制御装置の動作周波数が高いほど、制御装置の処理能力が高い。同様に、レジスタ長が長いほど、あるいは、ランダムアクセスメモリ容量が大きいほど、車載制御装置の処理能力が高くなる。また、車載制御装置に組み込まれたアプリケーションとデータ処理ロジックとの論理的距離が近いほど、分割されたデータの送受信に要する時間も短くなる。よって、このデータの送受信に要する時間も、各車載制御装置が分割されたデータの処理に要する時間、ひいては、車載制御装置の処理能力として評価することが可能である。そして、こうした車載制御装置の動作周波数、レジスタ長、ランダムアクセスメモリ容量、及び車載制御装置に組み込まれたアプリケーションとデータ処理ロジックとの論理的距離といった要素とは、車載制御装置毎に相違する傾向にある。
そこで、上記構成によるように、こうした各要素に関する情報を備えた情報管理部を、車両用ストリームデータの分割主体、及び分割したデータの送信主体となるストリームデータ管理部に設ける。これにより、ストリームデータ管理部は、分割したデータの送信先の候補となる車載制御装置の処理能力を詳細かつ的確に把握した上で、分割したデータの送信先を選定することが可能となる。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいずれか一項に記載の車両用ストリームデータ管理システムにおいて、前記車両用ストリームデータが、前記車載制御装置が搭載された車両の周辺環境を検出する車載センサの検出結果、車車間通信を通じて得られる他車両情報、路車間通信を通じて得られる他車両情報及び路上情報、並びに、交通情報センタとの通信を通じて得られる路面情報及び道路情報、の少なくとも1つであることを要旨とする。
上記車載センサの検出結果、車車間通信を通じて得られる他車両情報、路車間通信を通じて得られる他車両情報及び路上情報、並びに、路面情報及び道路情報といった各種情報は、その情報の提供主体から漸次大量に収集されるものであり、この情報を処理する車載制御装置には負荷が過剰にかかる傾向にある。また、こうした各種情報の情報量は、車両の走行状態や周辺環境によって大きく変化するものであり、この変化する情報量を車載制御装置の設計段階で予め特定することは難しい。さらに、車車間通信、路車間通信、及び交通情報センタとの通信を得られる情報は、車両の外部から取得される情報であることから、この情報量、ひいては、この情報の処理に際して車載制御装置にかかる負荷を予め把握することは極めて困難である。
一方、こうした情報を示す車両用ストリームデータは、車両の走行状態や周辺環境を示す情報であり、共通したアプリケーション等で利用されることが多く、このアプリケーションの実行時には同アプリケーションが組み込まれた車載制御装置等でこうした車両用ストリームデータを処理する必要がある。
そこで、上記構成によれば、車両の外部等から大量に収集され、車両の走行状態や周辺環境によって動的に変化する車両用ストリームデータについても、この車両用ストリームデータの分割送信を通じて、同車両用ストリームデータを円滑に処理することが可能となる。これにより、車両の走行状態や周辺環境が変化したとしても、各種車載センサの検出結果、車車間通信を通じて得られる他車両情報、路車間通信を通じて得られる他車両情報及び路上情報、並びに、路面情報及び道路情報を活用するアプリケーションの応答性を好適に維持することが可能となる。
本発明にかかる車両用ストリームデータ管理システムの第1の実施の形態について、その概略構成を示すブロック図。 (a)は、車載制御装置の仕様、及び車載制御装置と各アプリケーションとのネットワーク距離について、その一例を示す図。(b)は、車載制御装置と各アプリケーションとのネットワーク距離の算出態様の一例を示す図。 車載制御装置の仕様係数及びネットワーク距離から求められた車載制御装置の処理能力の一例をアプリケーション毎に示す図。 車両用ストリームデータを構成する各データの優先度を、車両の状態の別に示す図。 車載制御装置の処理能力及び車両の状態に応じたデータの割り振り態様の一例を示す図。 本実施の形態の車両用ストリームデータ管理システムによる車両用ストリームデータの送信手順について、その一例を示すフローチャート。 本発明にかかる車両用ストリームデータ管理システムの第2の実施の形態について、その概略構成を示すブロック図。 アプリケーションの応答時間を担保するためのデータの処理時間の一例を、各アプリケーションに用いられるデータの別に示す図。 車両用ストリームデータが分割されたデータ、及び同データに規定された処理時間、及び同データの処理に要する車載制御装置毎の処理時間の関係の一例を示す図。 本発明にかかる車両用ストリームデータ管理システムの第3の実施の形態について、その概略構成を示すブロック図。 同実施の形態の分割数決定部による車両用ストリームデータの分割数の決定態様と、分割されたデータの送信対象とする車載制御装置の選定態様とを示す図。
(第1の実施の形態)
以下、本発明にかかる車両用ストリームデータ管理システムを具体化した第1の実施の形態について図1〜図6を参照して説明する。
図1に示すように、本車両用ストリームデータ管理システムが搭載される車両Cには、車両用ストリームデータの取得源として、例えば、車両Cの周辺の状況を撮像する車載カメラ101、車両Cの周辺に存在する他車両や人物等の物体を検出する赤外線センサ102及びミリ波レーダ103が搭載されている。そして、こうした車載カメラ101により撮像された画像データや赤外線センサ102及びミリ波レーダ103の検出結果は、車両Cに搭載される各種センサ等の検出結果を示すデータを管理する車載センサ管理部110に適宜出力される。
車載センサ管理部110は、車載カメラ101により撮像された画像データ、並びに赤外線センサ102及びミリ波レーダ103の検出結果が入力されると、それら入力された画像データ及び検出結果を、車両用ストリームデータとして、同車両用ストリームデータを管理するストリームデータ管理部200に出力する。
また、車両Cには、車両Cの周辺に存在する他車両Crとの車車間通信を行う車載通信機120が搭載されている。車載通信機120は、他車両Crとの車車間通信を通じて、例えば他車両Crの進行方向や走行速度、加速度等に関する他車両情報を取得する。そして、車載通信機120は、この取得した他車両情報を、この他車両情報を管理する車車間通信管理部130に適宜出力する。
車車間通信管理部130は、車載通信機120から適宜入力される他車両情報を車両用ストリームデータとしてストリームデータ管理部200に出力する。また、車車間通信管理部130は、車載通信機120と他車両Crとの間での通信制御を行うことにより、例えば、車載通信機120と他車両Crと通信を確立させたり、他車両Crに対して他車両情報の送信を要求する。
また、車載通信機120は、他車両Crの他、路上に設けられた光ビーコンアンテナ121や、各種交通情報を収集、管理する交通情報センタ122とも通信を行う。このうち、光ビーコンアンテナ121は、例えば信号機が設けられた交差点の手前数百メートルの位置に設置されている。光ビーコンアンテナ121は、交差点までの距離や交差点に設けられた信号機の信号サイクルや道路線形等の情報を路上情報として送信する。また、光ビーコンアンテナ121は、交差点を走行する他車両の台数や他車両の走行速度などの他車両に関する他車両情報を地上設備等から取得し、この取得した他車両情報を送信する。
そして、車載通信機120は、光ビーコンアンテナ121から送信される路上情報や他車両情報を受信するとともに、この受信した路上情報や他車両情報を、それら路上情報及び他車両情報を管理する路車間通信管理部140に適宜出力する。路車間通信管理部140は、車載通信機120から適宜入力される路上情報や他車両情報を車両用ストリームデータとしてストリームデータ管理部200に出力する。また、路車間通信管理部140は、車載通信機120と光ビーコンアンテナ121との間での通信制御を行うことにより、例えば、車両Cが走行する道路上に存在する各種光ビーコンアンテナ121との通信を確立させる。
さらに、車載通信機120は、各種交通情報を収集、管理する交通情報センタ122とも通信を行う。交通情報センタ122は、各種車両の走行エリアとなる道路の路面状態を示す路面情報、並びに、交通規制や車線数、渋滞状況などの道路状況を示す道路情報といった交通情報をリアルタイムで配信する。車載通信機120は、交通情報センタ122から配信された交通情報を受信すると、この受信した交通情報を、同交通情報を管理するセンタ間通信管理部150に適宜出力する。センタ間通信管理部150は、車載通信機120から交通情報が適宜入力されると、この入力された交通情報を例えばキャッシュ151に一時的に保存する。そして、センタ間通信管理部150は、このキャッシュ151に保存した交通情報を車両用ストリームデータとしてストリームデータ管理部200に出力する。また、センタ間通信管理部150は、交通情報センタ122との通信制御を行うことにより、例えば、車載通信機120と交通情報センタ122との通信を確立させる。
本実施の形態のストリームデータ管理部200は、車両Cに搭載されたエンジン、ブレーキ、オーディオ、ナビゲーションシステム等の各種車載機器を制御する車載制御装置310〜330等の処理能力に関する情報を管理する情報管理部210を備えている。また、本実施の形態のストリームデータ管理部200は、車両Cの走行状態を判定する車両状態判断部220を備えている。さらに、本実施の形態のストリームデータ管理部200は、上記車載センサ管理部110、車車間通信管理部130、路車間通信管理部140、及びセンタ間通信管理部150から入力された車両用ストリームデータの車載制御装置310〜330等への送信制御を行うストリームデータ制御部230を備えている。
このうち、情報管理部210には、図2(a)に例示するように、車載制御装置310〜330等の仕様情報とネットワーク距離に関する情報とが、各車載制御装置310〜330等で実行されるアプリケーションの別に登録されている。
なお、本実施の形態の情報管理部210には、車載制御装置310〜330等の仕様情報として、例えば、動作周波数及びレジスタ長から求まる仕様係数「4」、「4」、「1」がそれぞれ登録されている。なお、この仕様係数は、各車載制御装置310〜330の処理能力が高いほど高くなる。また、本実施の形態の情報管理部210には、車載制御装置310〜330等のネットワーク距離に関するとして、例えば、車載制御装置310〜330等に組み込まれたアプリケーションとデータ処理ロジックとの論理的距離に関する情報が登録されている。
この論理的距離は、図2(b)に例示すように、例えば車載制御装置310にアプリケーションAが組み込まれているとき、このアプリケーションAと車載制御装置310との間で最も近くなる。そしてこの場合には、アプリケーションAについての車載制御装置310の処理能力が高いとして、例えば、アプリケーションAと車載制御装置310との論理的距離が「3」として規定される。また、例えば、アプリケーションAが組み込まれていない車載制御装置については、この車載制御装置とアプリケーションAが組み込まれた車載制御装置とのドメインが共通するか否かによって、論理的距離が「2」及び「1」のいずれであるかが規定される。ここでの例では、アプリケーションAが組み込まれた車載制御装置とのドメインが共通する車載制御装置については、アプリケーションAとの論理的距離が「2」として規定され、同ドメインが相違する車載制御装置については、アプリケーションAとの論理的距離が「1」として規定される。すなわち、車両ネットワーク距離の観点からは、アプリケーションが組み込まれておらず、かつ、アプリケーションが組み込まれた車載制御装置とドメインが相違する車載制御装置が、同アプリケーションについての処理能力が最も低くなる。
そして、こうした条件のもとに車載制御装置310〜330のネットワーク距離が定められることにより、図2(a)に例示するように、各車載制御装置310〜330とアプリケーションAとのネットワーク距離がそれぞれ「3」、「2」、「1」として規定される。
また、本実施の形態では、図3に示すように、こうしたネットワーク距離と仕様係数との乗算値に基づき各アプリケーションについての車載制御装置310〜330の処理能力が評価されており、例えば、アプリケーションAについての各車載制御装置310〜330の処理能力がそれぞれ「12」、「8」、「1」として評価されている。すなわち、アプリケーションAについての処理能力は、車載制御装置310が最も高く、次いで車載制御装置320が高い旨が規定されている。
一方、図1に示すように、車両状態判断部220には、図示は省略するが、例えば、車両の加速度を検出する加速度センサ、車両Cの速度を検出する車速センサ、車両Cの操舵角を検出する操舵角センサ等の検出結果が入力される。そして、車両状態判断部220は、こうした各種センサの検出結果に基づき、車両Cの加速度、走行速度、及び進行方向などの車両Cの状態を判断する。なお、本実施の形態の車両状態判断部220は、車両Cの状態として、例えば、直進、右折、左折、及び後退のいずれの状態にあるかを判断する。
一方、ストリームデータ制御部230は、例えば、車両Cと他車両Crとの異常接近の回避を支援する接近回避アプリケーションが組み込まれた車載制御装置310から車両用ストリームデータの要求があると、車載制御装置310に送信する車両用ストリームデータの送信制御を行う。この送信制御に際し、ストリームデータ制御部230はまず、車載センサ管理部110、車車間通信管理部130、路車間通信管理部140、及びセンタ間通信管理部150から入力された車両用ストリームデータのデータ量が、車載制御装置310の処理能力を超えているか否かを判断する。なお、ストリームデータ制御部230は、例えば、情報管理部210が管理する車載制御装置310の参照を通じて、車載制御装置310が車両用ストリームデータを処理できるか否かを判断する。
そして、ストリームデータ制御部230は、車載制御装置310が車両用ストリームデータを処理できる旨判断すると、車両ネットワーク300を介して、車両用ストリームデータを車載制御装置310に送信する。こうして、車載制御装置310では、この車両用ストリームデータの処理を通じて、同車載制御装置310に組み込まれた接近回避アプリケーションを実行する。
一方、ストリームデータ制御部230は、車両用ストリームデータのデータ量が車載制御装置310の処理能力を超えており、車載制御装置310が車両用ストリームデータの全てを処理できない旨を判断すると、車両用ストリームデータを分散処理の可能な複数のデータに分割する。
そして、ストリームデータ制御部230は、この分割したデータを、例えば、同データの送信先の候補となる車載制御装置310〜330の処理能力に適応させる態様で各車載制御装置310〜330に分割送信する。
なお、本実施の形態のストリームデータ制御部230は、分割した車両用ストリームデータの送信先を、分割した各データの優先度と車両状態判断部220により判断された車両Cの状態とに基づいて決定する。
車載制御装置310〜330は、ストリームデータ制御部230から車両用ストリームデータが分割されたデータが入力されると、各々入力されたデータを各車載制御装置310〜330が保有するデータ処理ロジック1〜3によって処理する。なお、図示は省略するが、本実施の形態の車載制御装置310〜330にはそれぞれ、車両用ストリームデータが分割されたデータの全てを処理可能な複数のデータ処理ロジックが予め保有されている。これにより、各車載制御装置310〜330では、車両用ストリームデータが分割されたデータのうち、いずれのデータがストリームデータ制御部230から送信されたとしても、そのデータ種別に拘わらず各データを処理することが可能となっている。
なお、車載制御装置330は、ゲートウェイ301を介して、車両ネットワーク300とは異なる通信特性を有する車両ネットワーク302に接続されている。よって、接近回避アプリケーションが組み込まれた車載制御装置310と車載制御装置330とのネットワーク距離は、車載制御装置310と車載制御装置320とのネットワーク距離よりも遠くなっている。すなわち、ネットワーク距離の観点からは、接近回避アプリケーションについての車載制御装置330のデータの処理能力は、車載制御装置320や車載制御装置310のデータの処理能力よりも低いものとなっている。
こうして、各車載制御装置310〜330の各データ処理ロジック1〜3によって、車両用ストリームデータが分割されたデータが処理されることにより、各車載制御装置310〜330の協働により車両用ストリームデータが処理されることとなる。そして、こうした車両用ストリームデータの処理を通じて、接近回避アプリケーションが実行されることとなる。
次に、本実施の形態の車両用ストリームデータ管理システムによる車両用ストリームデータの送信原理について図4及び図5を参照して説明する。
図4に示すように、本実施の形態のストリームデータ管理部200(ストリームデータ制御部230)は、車両用ストリームデータの分割送信に際し、車両用ストリームデータを、車両Cの周辺に存在する車両のうちのいずれの方面に存在する車両の情報を示すデータであるかを基準として複数のデータに分割する。ここでの例では、ストリームデータ管理部200は、例えば、車両用ストリームデータを、「前方車両情報」、「後方車両情報」、「右側方車両情報」、及び「左側方車両情報」の各情報を示すデータに分割する。
次いで、ストリームデータ管理部200は、車両状態判断部220の判断結果に基づき、車両Cの状態を認識すると、この認識した車両Cの状態に応じて、各々分割したデータの優先度を定める。
すなわち、同図4に例示するように、車両Cの状態が「直進」状態にあるときには、上記接近回避アプリケーションの実行を通じて車両Cの前方車両との異常接近を回避する上では、前方車両の存在を示す「前方車両情報」が最も重要なデータとなる。逆に、車両Cが「直進」状態にあることから、車両Cの後方車両の存在を示す「後方車両情報」の重要性は低くなる。
そこで、本実施の形態のストリームデータ管理部200は、車両Cが「直進」状態にあるときには、「前方車両情報」、「後方車両情報」、「右側方車両情報」、及び「左側方車両情報」に分割したデータのうち、「前方車両情報」を示すデータの優先度を「高」として設定する。
そして、ストリームデータ管理部200は、この優先度の高い「前方車両情報」を接近回避アプリケーションに的確に反映させるべく、図5に例示するように、「前方車両情報」の送信先として、接近回避アプリケーションについての処理能力が最も高い車載制御装置310(車載制御装置A)を選定する。逆に、優先度の低い「後方車両情報」の送信先としては、接近回避アプリケーションについての処理能力が低い車載制御装置330(車載制御装置C)が選定される。また、「前方車両情報」の次に優先度の高い「右側方車両情報」及び「左側方車両情報」の送信先として、車載制御装置310の次に接近回避アプリケーションについての処理能力が高い車載制御装置320(車載制御装置B)が選定される。
こうして、「前方車両情報」、「右側方車両情報」及び「左側方車両情報」、並びに「後方車両情報」に関する各データがそれぞれ、車載制御装置310、車載制御装置320、並びに車載制御装置330に送信される。そして、それら車載制御装置310〜330が保有するデータ処理ロジックにより、各データが処理されることとなる。
また、同図5に示すように、車両Cの走行状態が「直進」状態から「右折」状態に変化したときには、「右側方車両情報」の優先度が最も高くなる。よって、この「右側方車両情報」の送信先として、接近回避アプリケーションについての処理能力が最も高い車載制御装置310(車載制御装置A)が選定されることとなる。
このように本実施の形態では、動的に変化する車両Cの走行状態に応じて、「前方車両情報」、「後方車両情報」、「右側方車両情報」、及び「左側方車両情報」に関するデータの優先度が動的に定められ、この優先度に応じた処理能力を有する車載制御装置が各データの送信対象として選定される。これにより、車両Cの走行状態に応じて、処理すべきデータの優先度が動的に変化したとしても、分割されたデータの送信対象、換言すれば、分割されたデータの処理対象がその都度変更される。したがって、車両用ストリームデータを分割し、この分割したデータを複数の車載制御装置310〜330に処理させながらも、その都度優先すべきデータを処理能力の高い車載制御装置に処理させることが可能となる。これにより、分割した車両用ストリームデータをより円滑かつ的確に処理することが可能となり、この車両用ストリームデータの処理を通じて実行される接近回避アプリケーションの応答性が好適に向上されるようになる。
以下、本実施の形態の車両用ストリームデータ管理システムの作用を図6を参照して説明する。
図6に示すように、ステップS100においてストリームデータ管理部200が車両用ストリームデータを受信すると、そのデータ量が、例えば、本来、この車両用ストリームデータの送信先となる車載制御装置310の処理能力を超えているか否かが判断される(ステップS101)。
そして、車両用ストリームデータのデータ量が車載制御装置310の処理能力を超えているときには(ステップS101:YES)、この車両用ストリームデータが分散処理可能な複数のデータに分割される(ステップS102)。ここでは、例えば、車両用ストリームデータは、車載制御装置310〜330が保有するデータ処理ロジックにより処理可能なデータであって、車両Cの各方面の他車両Crの存在を示す「前方車両情報」、「後方車両情報」、「右側方車両情報」、及び「左側方車両情報」に関する4つのデータに分割される。
こうして、車両用ストリームデータが分割されると、この車両用ストリームデータが利用される車両Cの状態が判断される(ステップS103)。ここでは、例えば、車両Cの状態が、直進、右折、左折、及び後退のいずれの状態にあるかが判断される。
次いで、この判断された車両Cの状態とアプリケーションの特性とに基づき、分割された各データの優先度が決定される(ステップS104)。ここでは、車両用ストリームデータを利用するアプリケーションが接近回避アプリケーションであるときには、この接近回避アプリケーションが利用される車両Cの進行方向に存在する他車両Crについてのデータほど、高い優先度が定められる。これにより、先の図4に例示した態様で、例えば、「前方車両情報」、「後方車両情報」、「右側方車両情報」、及び「左側方車両情報」の各情報を示すデータの優先度が車両Cの状態に応じて定められる。
そして、この定められた優先度に応じた車載制御装置が各々分割されたデータの送信先として選定されることにより(ステップS105)、先の図5に例示した態様で、「前方車両情報」、「後方車両情報」、「右側方車両情報」、及び「左側方車両情報」の各情報を示すデータの送信先となる車載制御装置が選定される。
こうして、分割されたデータの送信先が選定されると、この選定された車載制御装置に各分割されたデータが送信される(ステップS106)。そして、この分割されたデータを各車載制御装置310〜330が受信すると、それら各車載制御装置310〜330が保有するデータ処理ロジックによって、各分割されたデータが処理される(ステップS107)。
次いで、各分割されたデータが処理されると、この処理結果が、車載制御装置320及び車載制御装置330から、例えば車両用ストリームデータを利用する接近回避アプリケーションが組み込まれた車載制御装置310に送信される。そして、車載制御装置310が各処理結果を受信すると、この受信した処理結果に基づいて接近回避アプリケーションが実行されることとなる(ステップS108)。
一方、ステップS101において、本来、車両用ストリームデータの送信先、処理主体となる車載制御装置310が車両用ストリームデータを処理可能な旨判断されたときには(ステップS101:NO)、この車両用ストリームデータの全てが車載制御装置310に送信され、この車載制御装置310により車両用ストリームデータが処理される。
以上説明したように、本実施の形態にかかる車両用ストリームデータ管理システムによれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)車両用ストリームデータのデータ量が送信対象とする車載制御装置310の処理能力を超えるとき、当該車両用ストリームデータを分散処理の可能な複数のデータに分割した。そして、この分割したデータを、送信対象とする車載制御装置310〜330の処理能力に適応させる態様で同車載制御装置310〜330に分割送信した。このため、車載制御装置310の処理能力を超える車両用ストリームデータが発生したとしても、車載制御装置310の処理能力を超えるデータについては、車載制御装置320や車載制御装置330に分割送信され、それら車載制御装置320や車載制御装置330で処理される。また、各車載制御装置310〜330には、それらの処理能力に見合ったデータが分割送信されることから、この分割送信されたデータを各車載制御装置310〜330が的確に処理することが可能となり、ひいては、車両用ストリームデータを円滑に処理することが可能となる。これにより、車両用ストリームデータの処理を通じて実行されるアプリケーションの応答性が高められるようになる。また、これにより、車両用ストリームデータが送信される車載制御装置310〜330等の処理能力を、想定され得る全ての車両用ストリームデータを処理可能なレベルにまで高める必要もなく、車載制御装置310〜330の処理機能を過剰に高める必要もない。よって、必要最低限の処理能力を有する車載制御装置310〜330によって、車両用ストリームデータの円滑な処理、ひいては、アプリケーションの応答性の維持が実現されるようになる。さらに、これにより、車載制御装置310〜330をはじめとする多数の車載制御装置を有する車両の特性を活かして車両用ストリームデータが処理されることとなり、車両Cが元来備える車載制御装置を有効に活用する態様で、車両Cだからこそ要求される高いリアルタイム性でのデータ処理を確実に行うことが可能となる。
(2)送信対象とする車載制御装置310〜330の処理能力を、同車載制御装置310〜330の仕様情報及びネットワーク距離に基づき求めることとした。このため、車載制御装置310〜330の処理能力を的確に評価することが可能となる。これにより、車両用ストリームデータの分割されたデータは、仕様情報やネットワーク距離に基づき評価された処理能力に応じて各車載制御装置310〜330に送信されることとなり、分割された各データを各車載制御装置310〜330の処理能力の範囲内で各車載制御装置310〜330に円滑かつ的確に処理させることが可能となる。
(3)車両用ストリームデータの分割送信に際し、分割した各データの優先度を求め、この求めた優先度が高いデータほど、処理能力の高い車載制御装置に送信することとした。よって、アプリケーションの実行に不可欠な優先度の高いデータが処理能力の高い車載制御装置310によって確実に処理されることとなり、この優先度の高いデータの処理を条件に実行されるアプリケーションの実行性を的確に担保することが可能となる。
(4)車両用ストリームデータの分割送信に際し、車両Cの状態を判断するとともに、この判断した車両Cの状態に応じて、車両用ストリームデータが分割されたデータの優先度を動的に求めた。これにより、車両Cの状態を見据えた車両用ストリームデータの分割送信を実現することが可能となり、その都度変化する車両Cの状態の影響を受けることなく、各々分割されたデータの円滑な処理、ひいては、車両用ストリームデータの円滑な処理が実現されるようになる。
(5)上記車載制御装置310で実行されるアプリケーションとして車両Cの周辺に存在する他車両Crとの異常接近を回避する接近回避アプリケーションを実行することとした。そして、この接近回避アプリケーションの実行に際し、車両Cの状態が、直進、右折、左折、及び後退のいずれの状態にあるかを判断するとともに、この判断した車両Cの状態に応じて、車両用ストリームデータを構成する前方車両情報、後方車両情報、右側方車両情報、及び左側方車両情報に関するデータの優先度を動的に定めることとした。これにより、大量のデータを要し、また、車両の円滑な走行を支援する上で重要度の高い接近回避アプリケーションの円滑な実行を担保することが可能となる。
(6)上記車載制御装置310〜330の各々に、車両用ストリームデータが複数に分割されたデータの各々を処理可能な複数のデータ処理ロジック1〜データ処理ロジック3を予め保有させることとした。このため、ストリームデータ管理部200は、車両用ストリームデータを分割したデータの送信に際し、各々分割したデータを処理可能なデータ処理ロジックを、送信対象として決定した車載制御装置310〜330が有しているか否かを判断する必要がない。これにより、ストリームデータ管理部200は、処理能力の観点から送信対象に適している旨判断した車載制御装置に対し、上記分割したデータを適宜送信することが可能となる。また、これにより、上記分割されたデータの送信対象の選定範囲が拡充されることとなり、車両用ストリームデータのデータ量が増大した場合であれ、この車両用ストリームデータが分割されたデータを各車載制御装置310に的確に処理させることが可能となる。また、これにより、上記(4)、(5)との相乗効果として、分割されたデータの優先度が車両Cの状態に応じて変化し、このデータを処理させるべき車載制御装置が代わったとしても、分割されたデータの送信先として、データ処理ロジックを有した車載制御装置の中でも最適な車載制御装置を選定することが可能となる。
(7)ストリームデータ管理部200に、車載制御装置310〜330の動作周波数及びレジスタ長から求まる仕様係数と、車載制御装置310〜330に組み込まれたアプリケーションとデータ処理ロジックとの論理的距離とが予め登録された情報管理部210を設けることとした。そして、ストリームデータ管理部200による分割したデータの送信に際し、情報管理部210の参照を通じてそれらデータの送信を実行することとした。これにより、ストリームデータ管理部200は、分割したデータの送信先の候補となる車載制御装置310〜330の処理能力を詳細かつ的確に把握した上で、分割したデータの送信先を選定することが可能となる。
(8)車両用ストリームデータとして、車載センサを構成する赤外線センサ102及びミリ波レーダ103、車車間通信を通じて得られる他車両情報、路車間通信を通じて得られる他車両情報及び路上情報、並びに、交通情報センタ122との通信を通じて得られる路面情報及び道路情報を示すデータを取り扱うこととした。このため、このように車両Cの外部等から大量に収集され、車両Cの走行状態や周辺環境によって動的に変化する車両用ストリームデータについても、この車両用ストリームデータの分割送信を通じて、同車両用ストリームデータを円滑に処理することが可能となる。これにより、こうした車両用ストリームデータを活用するアプリケーションの応答性を好適に維持することが可能となる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明にかかる車両用ストリームデータ管理システムの第2の実施の形態を、第1の実施の形態との相違点を中心に、先の図1に対応する図である図7、並びに図8及び図9を参照して説明する。なお、本実施の形態にかかる車両用ストリームデータ管理システムも、その基本的な構成は第1の実施の形態と同等であり、図7においても第1の実施の形態と実質的に同一の要素にはそれぞれ同一の符号を付して示し、重複する説明は割愛する。
なお、本実施の形態の車両用ストリームデータが分割されるデータの各々には、各車載制御装置310〜330に組み込まれたアプリケーションの応答性を担保するために満たすべき処理時間が予め規定されている。また、本実施の形態の車両用ストリームデータ管理システムは、上記車両状態判断部220を備えない構成となっている。
すなわち、図7に示すように、本実施の形態の情報管理部210Aは、分割され得るデータの各々に規定された処理時間に関する情報を併せて管理する。ここで、図8に例示するように、各データα1〜α3には、それらデータα1〜α3の処理を通じて実行されるアプリケーションαの応答性を担保するために満たすべき処理時間が規定されている。このように、本実施の形態の情報管理部210Aは、各車載制御装置310〜330で実行される各アプリケーションα〜γの実行時に処理が必要なデータα1〜データγ5等についての処理時間に関する情報を管理する。
一方、本実施の形態のストリームデータ制御部230Aは、車両用ストリームデータを分割したデータを、その処理時間内に送信対象となる各車載制御装置310〜330が処理可能か否かを判定する処理時間判定部231を備えている。
処理時間判定部231は、車両用ストリームデータの分割に際し、分割されたデータの送信先となり得る各車載制御装置310〜330が、分割されたデータを処理時間内に処理可能か否かを判定する。
ここで、図8に例示するように、車両用ストリームデータが分割されたデータであって、例えば車載制御装置310で実行されるアプリケーションαの実行に必要なデータα1、データα2、データα3の各々に、アプリケーションαの応答性を担保するための処理時間としてそれぞれ「50ms」、「30ms」、「10ms」が規定されていたとする。そして、処理時間判定部231は、例えば、データα1〜α3の送信先の候補となる車載制御装置が、データα1〜α3をそれらの処理時間内に処理可能か否かを判定する。
ここでの例では、図9に例示するように、データα1については、車載制御装置310(車載制御装置A)のみが処理時間内に処理可能であると判定され、この判定結果に基づき、データα1の送信先として車載制御装置310が選定される。また、データα2については、車載制御装置310(車載制御装置A)及び車載制御装置320(車載制御装置B)が処理時間内に処理可能であると判定され、この判定結果に基づき、データα2の送信先として例えば車載制御装置320が選定される。そして、データα3については、車載制御装置310〜330の全てが処理時間内に処理可能であると判定され、この判定結果に基づき、データα3の送信先として例えば、データα1及びα2の送信先として選定されなかった車載制御装置330(車載制御装置C)が選定される。
そして、各々選定された各車載制御装置310〜330にデータα1〜α3が送信され、各車載制御装置310〜330によりデータα1〜α3が処理される。このとき、データα1〜α3は、車載制御装置310〜330によって各データα1〜α3の処理時間内で確実に処理されることとなる。そして、この処理結果が例えばアプリケーションαが組み込まれた車載制御装置310に入力されると、この処理結果に基づいてアプリケーションαが実行されることとなる。
以上説明したように、本実施の形態にかかる車両用ストリームデータ管理システムによれば、前記(1)、(2)、(6)〜(8)の効果が得られるとともに、前記(3)〜(5)に代えて以下の効果が得られるようになる。
(3A)ストリームデータ制御部230Aに、車両用ストリームデータを分割したデータを、その処理時間内に送信対象となる各車載制御装置310〜330が処理可能か否かを判定する処理時間判定部231を設ける構成とした。そして、この処理時間判定部231により、分割したデータの送信対象として、各々分割したデータに規定されているアプリケーションの応答性を担保するための処理時間内で該当するデータを処理し得る車載制御装置を選定することとした。このため、例えば、各分割されたデータをアプリケーションの応答性を担保するための処理時間内で処理し得るか否かを基準として、分割されたデータの送信先を選定することが可能となる。これにより、処理能力が高い車載制御装置310では、分割されたデータの処理が早い段階で完了する一方、処理能力が低い車載制御装置330が、分割されたデータの処理を処理時間内に完了できないといった、データ処理の処理時間の不均衡も抑制される。したがって、分割送信された各データの処理時間内での処理を通じて、アプリケーションとしての円滑な応答性を担保することが可能となる。
(第3の実施の形態)
次に、本発明にかかる車両用ストリームデータ管理システムの第3の実施の形態を、第1及び第2の実施の形態との相違点を中心に、先の図7に対応する図である図10、並びに図11を参照して説明する。なお、本実施の形態にかかる車両用ストリームデータ管理システムも、その基本的な構成は第1及び第2の実施の形態と同等であり、図10においても第1及び第2の実施の形態と実質的に同一の要素にはそれぞれ同一の符号を付して示し、重複する説明は割愛する。
なお、本実施の形態の車両用ストリームデータが分割されるデータの各々にも、各車載制御装置310〜330に組み込まれたアプリケーションの応答性を担保するために満たすべき処理時間が予め規定されている。また、本実施の形態の車両用ストリームデータ管理システムは、上記車両状態判断部220を備えない構成となっている。
図10に示すように、本実施の形態のストリームデータ制御部230Bは、車両用ストリームデータの分割送信に際し、車両用ストリームデータの分割数を決定する分割数決定部232を備えている。
ここで、図11に例示するように、車両用ストリームデータの分割数が多くなるほど、分割されたデータ当たりのデータ量は小さくなることから、各車載制御装置310〜330でのデータ処理に要する時間も自ずと短縮される。なお、本実施の形態の情報管理部210Bには、図11に例示するマップが登録されている。
そして、例えば、車載制御装置310で実行されるアプリケーションに用いられるデータD0に規定された処理時間が「100ms」であるときには、各車載制御装置310〜330がデータD0の処理に要する時間がそれぞれ「150ms」、「200ms」、「300ms」となっている。すなわち、車載制御装置310で実行されるアプリケーションに用いられる車両用ストリームデータが分割されないときには、この車両用ストリームデータ(データD0)を処理時間内に処理することができない。
これに対し、車両用ストリームデータがデータD1及びD2の2つに分割されると、各車載制御装置310〜330のうちの車載制御装置310(車載制御装置A)のみが、分割されたうちのデータD1あるいはデータD2を処理時間内で処理することが可能となる。しかし、車載制御装置310がデータD1あるいはデータD2を処理したときに処理時間内に処理しきれなくなるデータD2あるいはデータD1については、車載制御装置320、車載制御装置330ではそれらの処理時間内に処理することができない。
一方、例えば、データD2がさらにデータD2a及びD2bに分割されることにより車両用ストリームデータが3つに分割されると、この分割されたうちのデータD2aあるいはデータD2bについては、車載制御装置320でも処理時間内に処理することが可能となる。また、この車載制御装置320がデータD2aを処理したときに同車載制御装置320が処理時間内に処理しきれなくなるデータD2bについては、車載制御装置330により処理時間内に処理することが可能となる。
そこで、本実施の形態の分割数決定部232は、こうした特性に鑑み、車両用ストリームデータを、例えばデータD1、データD2a、及びデータD2bの3つに分割するとして決定する。そして、ストリームデータ制御部230Bは、この決定結果に応じて車両用ストリームデータをデータD1、データD2a、及びデータD2bの3つのデータに分割する。次いでは、ストリームデータ制御部230Bは、この分割したデータD1、データD2a、及びデータD2bをそれぞれ、車載制御装置310、車載制御装置320、及び車載制御装置310〜330に送信する。こうして、車載制御装置310、車載制御装置320、及び車載制御装置310〜330によって、データD1、データD2a、及びデータD2bが処理されることとなる。
以上説明したように、本実施の形態にかかる車両用ストリームデータ管理システムによれば、前記(1)、(2)、(6)〜(8)の効果が得られるとともに、前記(3)〜(5)に代えて以下の効果が得られるようになる。
(3B)ストリームデータ制御部230Bに、車両用ストリームデータの分割送信に際して車両用ストリームデータの分割数を決定する分割数決定部232を設ける構成とした。そして、分割数決定部232により、分割されたデータの処理時間と同データを各車載制御装置310〜330により処理可能な時間とを、車両用ストリームデータの分割数毎に求めた。また、分割数決定部232により、車両用ストリームデータを、分割されるデータをその処理時間内に各車載制御装置310〜330が処理し得る数に分割した。これにより、分割を要する車両用ストリームデータの分割数を的確に決定することが可能となり、この分割された各データを、各車載制御装置310〜330により各データの処理時間内に確実に処理させることが可能となる。
(4B)車両用ストリームデータの分割数を、各車載制御装置310〜330が各データをその処理時間内に処理し得る分割数の中で最少となる数とした。これにより、車両用ストリームデータを分割するにあたり、その分割数が不要に多くなることもなく、車両用ストリームデータが各車載制御装置310〜330の処理能力に応じた必要かつ最小の数に分割されるようになる。
(他の実施の形態)
なお、上記各実施の形態は、以下のような形態をもって実施することもできる。
・上記第1の実施の形態では、分割されたデータの送信先を、同データの優先度と送信対象とする各車載制御装置310〜330の処理能力とに応じて決定した。また、上記第2及び第3の実施の形態では、分割されたデータの送信先として、同データをその処理時間内で処理可能な車載制御装置を選定した。これに限らず、例えば、上記第2の実施の形態において、車両状態判断部220をストリームデータ管理部200に設ける構成とし、分割された各データの優先度を求めるとともに、この求めた優先度が高い特定のデータについてはさらに、その送信対象となる車載制御装置が同データの処理時間内で処理可能か否かを判定するようにしてもよい。そして、その判定結果に応じて、優先度の高い特定のデータを、同データをその処理時間内で処理可能な車載制御装置にのみ送信するようにしてもよい。この場合には、例えば、車両用ストリームデータが分割された複数のデータのうちの優先度が高いデータが、処理能力の高い車載制御装置に優先して送信され、優先して処理されるようになる。逆に、多少の処理遅延が許容される優先度が低いデータについては、処理能力の低い車載制御装置に送信され、この車載制御装置で処理されるようになる。この場合であれ、アプリケーションの実行に不可欠なデータが処理能力の高い車載制御装置によって処理時間内に処理されることから、アプリケーションの応答性が担保されるようになる。また、上記第1の実施の形態において、ストリームデータ管理部200に分割数決定部232を設ける構成とし、この分割数決定部232により決定された分割数のもとに車両用ストリームデータを分割するようにしてもよい。そして、この分割したデータの優先度と、車両Cの状態とに応じて、分割したデータを車載制御装置310〜330に送信するようにしてもよい。この場合には、車載制御装置310〜330の処理能力に応じて車両用ストリームデータの分割数を適正に定めることが可能になるとともに、この分割されたデータの優先度に応じた送信対象の割り振りが可能となる。
・上記第1の実施の形態では、ストリームデータ制御部230により、図4に例示した車両Cの状態と分割されたデータの優先度とに応じて、送信先とする車載制御装置310〜330を選定する演算を実行した。これに限らず、例えば、先の図5に例示したマップを情報管理部210やストリームデータ制御部230に保有させることとし、このマップの参照を通じて、分割されたデータの送信先を選定するようにしてもよい。また、上記第2の実施の形態では、ストリームデータ制御部230Aにより、図8に例示したデータ毎の処理時間に応じて、送信先とする車載制御装置310〜330を選定する演算を実行した。これに限らず、例えば、先の図9に例示したマップを情報管理部210Aやストリームデータ制御部230Aに保有させることとし、このマップの参照を通じて、分割されたデータの送信先を選定するようにしてもよい。これら場合には、分割されたデータの送信先の選定にかかる演算負担が軽減されることとなり、車両用ストリームデータの分割送信の円滑化、ひいては、この分割送信を通じて実行されるアプリケーションのさらなる円滑化が図られるようになる。
・上記各実施の形態では、各車載制御装置310〜330の仕様係数を、車載制御装置310〜330の動作周波数及びレジスタ長から求めることとした。さらに、各車載制御装置310〜330の仕様係数を、ランダムアクセスメモリ容量を加味して求めるようにしてもよい。この場合には、各車載制御装置310〜330の処理能力を、より多くの要素から評価することが可能となる。また、各車載制御装置310〜330の仕様係数を、車載制御装置310〜330の動作周波数及びレジスタ長及びランダムアクセスメモリ容量の3つの要素を加味して求めるようにしてもよい。この他、各車載制御装置310〜330の仕様係数とは、車両用ストリームデータやこの車両用ストリームデータが分割されたデータの処理能力を示す要素であればよい。
・上記第1の実施の形態では、車両用ストリームデータを、「前方車両情報」、「後方車両情報」、「右側方車両情報」、及び「左側方車両情報」に関する各データに分割し、この分割したデータを車載制御装置310〜330に処理させることとした。また、上記第2の実施の形態では、車両用ストリームデータを、アプリケーションαを実行するためのデータα1〜α3に分割し、それら分割したデータα1〜α3を車載制御装置310〜330に処理させることとした。さらに、上記第3の実施の形態では、車両用ストリームデータを、データD1、データD2a、及びデータD2bの3つに分割し、それら分割したデータD1、データD2a、及びデータD2bを車載制御装置310〜330に処理させることとした。これに限らず、車両用ストリームデータを、例えば、画像データ、車両Cに搭載されたアクチュエータの制御のための制御データ、及びセンサデータといったデータの収集源から定まる種別毎に分割するようにしてもよい。そして、この分割したデータの送信先として、例えば、画像データの解析に適した機能を有する車載制御装置、アクチュエータの制御に適した機能を有する車載制御装置、及び、センサデータの解析に適した機能を有する車載制御装置を選択するようにしてもよい。この場合には、車両用ストリームデータが、データ種別の観点から同データの処理に適する車載制御装置に分割送信されることとなり、分割されたデータがより適正に処理されるようになる。
・上記各実施の形態では、車両用ストリームデータが分割されたデータの送信先として、3つの車載制御装置310〜330を選定することとした。これに限らず、例えば、車両用ストリームデータを2つのデータに分割することとし、この分割したデータをそれぞれ、同データの処理ロジックを有する2つの車載制御装置に送信するようにしてもよい。あるいは、例えば、車両用ストリームデータを4つ以上のデータに分割することとし、この分割したデータをそれぞれ、それら各データの処理ロジックを有する4つ以上の車載制御装置に送信するようにしてもよい。またこの他、車両用ストリームデータの分割数や、分割したデータの送信先とする車載制御装置の数とは任意であり、車両用ストリームデータのデータ量や車載制御装置の処理能力に応じて適宜変更することが可能である。
・上記第1の実施の形態では、上記車載制御装置310で実行されるアプリケーションとして、車両Cの周辺に存在する他車両Crとの異常接近を回避する接近回避アプリケーションを実行することとした。これに限らず、上記各実施の形態の車載制御装置で実行されるアプリケーションとは、車載センサ管理部110、車車間通信管理部130、路車間通信管理部140、及びセンタ間通信管理部150などを通じて収集される車両用ストリームデータを利用するものであればよく、適宜選択することが可能である。
・上記第1の実施の形態では、車両用ストリームデータを、「前方車両情報」、「後方車両情報」、「右側方車両情報」、及び「左側方車両情報」に関する各データに分割し、この分割したデータを車載制御装置310〜330に処理させることとした。これに限らず、例えば、上記接近回避アプリケーションを実行するための処理として、ステップS1〜ステップS5といった5つの処理が存在するときには、例えば、ステップS1、5の処理を車載制御装置310に処理させ、ステップS2〜4の処理を車載制御装置320や車載制御装置330に処理させるようにしてもよい。この場合には、例えば、ステップS1の処理として、車両用ストリームデータの言語形式を各車載制御装置310〜330の仕様に応じて変換する処理が車載制御装置310の保有するデータ処理ロジックにより実行される。また、例えば、ステップS2の処理として、車載カメラ101から取得された画像データを解析し、この解析結果から他車両Crや人物の存在を認識する処理が車載制御装置320の保有するデータ処理ロジックにより実行される。また同様に、例えば、ステップS3の処理として、ステップS2の処理で認識された他車両Crや人物と車両Cの状態に応じて、他車両Crや人物の存在を注意喚起する音声データやドライバに減速を促す音声データを作成する処理が車載制御装置330の保有するデータ処理ロジックにより実行される。
・上記各実施の形態では、車載制御装置310〜330の各々に、車両用ストリームデータが複数に分割されたデータの各々を処理可能な複数のデータ処理ロジック1〜データ処理ロジック3を予め保有させることとした。これに限らず、車両用ストリームデータを分割したデータの送信先を予め規定し、このデータの処理に必要なデータ処理ロジックのみを各車載制御装置310〜330に保有させるようにしてもよい。
・上記第1の実施の形態では、車両Cの状態として、車両Cの状態が直進、右折、左折、及び後退のいずれの状態にあるかを判断することとした。さらに、車両Cの状態が、例えば、急加速、緩加速、加速度一定、緩減速、及び急減速のいずれの状態にあるかを判断し、この判断結果を加味して、車両用ストリームデータが分割されたデータの優先度を定めるようにしてもよい。この場合には、例えば、車両Cが直進し、かつ、急加速している状態にあるとき、同車両Cの進行方向に存在する他車両Crに関するデータの優先度が最も高くなる。これに対し、例えば、車両Cが直進しているときであっても、車両Cが減速している状態にあるときには、他車両Crと車両Cとが異常接近する可能性が低いと推定されることから、同車両Cの進行方向に存在する他車両Crに関するデータの優先度は低くなる。同様に、車両Cが直進し、かつ車両Cが急減速している状態にあるときには、車両Cの進行方向後方に存在する他車両が異常接近してくることが推定されることから、同車両Cの進行方向後方に存在する他車両に関するデータの優先度が高くなる。また、車両状態判断部220を割愛する構成とし、車両Cの状態を判断しないこととしてもよい。この場合には、例えば、車両用ストリームデータが分割されたデータの優先度や同データに予め規定された処理時間に応じて、分割されたデータの送信先となる車載制御装置が選定されることとなる。
・上記第1の実施の形態では、分割されたデータの優先度に応じて送信対象とする車載制御装置を選定した。また、上記第2及び第3の実施の形態では、分割されたデータに予め規定された処理時間に応じて送信対象とする車載制御装置を選定した。これに限らず、車両用ストリームデータのデータ量が、送信対象とすべき車載制御装置の処理能力を超えたとき、車両用ストリームデータを分割送信するものであればよく、分割されたデータの優先度や処理時間を加味することなく、車両用ストリームデータを分割送信するようにしてもよい。この場合であれ、車両用ストリームデータの送信対象とすべき車載制御装置にかかる負荷は軽減されることとなり、車両用ストリームデータを一つの車載制御装置に処理させるよりも、この車両用ストリームデータの処理に要する時間が短縮されるようになる。
・上記各実施の形態では、各車載制御装置310〜330の処理能力を、各車載制御装置310〜330の仕様係数とネットワーク距離との乗算値に基づいて評価した。これに限らず、各車載制御装置310〜330の処理能力を、各車載制御装置310〜330の仕様係数とネットワーク距離との加算値に基づいて評価するようにしてもよい。さらに、例えば、処理すべきデータのデータ量や処理に要する時間に応じて、各車載制御装置310〜330の仕様係数、及びネットワーク距離に係数を乗算することとし、この係数が乗算された仕様係数とネットワーク距離との乗算値や加算値に基づいて、各車載制御装置310〜330の処理能力を求めるようにしてもよい。この場合には、例えば、データ量は少ないものの、処理に長時間を要するデータについては、仕様係数に対する係数がネットワーク距離に対する係数よりも高く設定されることにより、ネットワーク距離よりも仕様係数を重視した各車載制御装置310〜330の処理能力の評価が行われる。同様に、処理に要する時間は短いもののデータ量が多いデータについては、ネットワーク距離に対する係数が仕様係数に対する係数よりも高く設定されることにより、仕様係数よりもネットワーク距離を重視した各車載制御装置310〜330の処理能力の評価が行われる。このため、処理対象とすべきデータの特性に応じて各車載制御装置310〜330の処理能力がより詳細に評価されることとなり、この処理能力に基づくデータの送信先をより高精度に選定することが可能となる。これにより、車両用ストリームデータが分割されたデータの処理がより一層円滑に処理されることとなり、車両用ストリームデータの処理の高速化、ひいては、車両用ストリームデータの処理を通じて実行されるアプリケーションの応答性のさらなる向上が図られるようになる。
・上記各実施の形態では、車両用ストリームデータとして、車載センサを構成する赤外線センサ102及びミリ波レーダ103、車車間通信を通じて得られる他車両情報、路車間通信を通じて得られる他車両情報及び路上情報、並びに、交通情報センタ122との通信を通じて得られる路面情報及び道路情報を取り扱うこととした。これに限らず、車両用ストリームデータとしては、車両Cに搭載された各種車載機器により取得されるデータや、車両Cに接続される情報端末から入力されるデータであってもよい。要は、車載制御装置での処理が必要なデータで、かつ、各車載制御装置で分散処理可能なデータであれば、分割送信の対象とすることは可能である。
101…車載カメラ、102…赤外線センサ、103…ミリ波レーダ、110…車載センサ管理部、120…車載通信機、121…光ビーコンアンテナ、122…交通情報センタ、130…車車間通信管理部、140…路車間通信管理部、150…センタ間通信管理部、151…キャッシュ、200…ストリームデータ管理部、210…情報管理部、210A、210B…情報管理部、220…車両状態判断部、230…ストリームデータ制御部、230A…ストリームデータ制御部、230B…ストリームデータ制御部、231…処理時間判定部、232…分割数決定部、300、302…車両ネットワーク、301…ゲートウェイ、310−330…車載制御装置、C…車両、Cr…他車両。

Claims (9)

  1. 車両ネットワークに接続された車載制御装置に取り込まれる車両用ストリームデータのそれら車載制御装置への送信を制御する車両用ストリームデータ管理システムであって、
    前記車両用ストリームデータのデータ量が送信対象とする車載制御装置の処理能力を超えたとき、当該車両用ストリームデータを分散処理の可能な複数のデータに分割し、この分割したデータを、前記送信対象とする車載制御装置の処理能力に適応させる態様で、同車載制御装置を含む複数の車載制御装置に分割送信するストリームデータ管理部を備える
    ことを特徴とする車両用ストリームデータ管理システム。
  2. 前記ストリームデータ管理部は、前記送信対象とする車載制御装置の処理能力を、同車載制御装置の仕様情報及びネットワーク距離の少なくとも一方に基づき求める
    請求項1に記載の車両用ストリームデータ管理システム。
  3. 前記ストリームデータ管理部は、前記車両用ストリームデータの分割送信に際し、前記分割した各データの優先度を求め、この求めた優先度が高いデータほど、処理能力の高い車載制御装置に送信する
    請求項1または2に記載の車両用ストリームデータ管理システム。
  4. 前記分割したデータの優先度が、車両の状態に応じて動的に変化するものであり、
    前記ストリームデータ管理部は、前記車載制御装置が搭載された車両の状態を判断する車両状態判断部を備え、前記分割したデータの送信に際し、前記車両状態判断部により判断された車両の状態に応じて前記分割したデータの優先度を動的に求める
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用ストリームデータ管理システム。
  5. 前記車載制御装置で実行されるアプリケーションが、同車載制御装置が搭載される車両の周辺に存在する他車両との異常接近を回避する接近回避アプリケーションであり、
    前記車両用ストリームデータが、前記車両の周辺に存在する他車両としての前方車両、後方車両、右側方車両、及び左側方車両の存在を示す前方車両情報、後方車両情報、右側方車両情報、及び左側方車両情報からなり、
    前記車両状態判断部は、前記車両の状態が直進、右折、左折、及び後退のいずれの状態にあるかを判断し、
    前記ストリームデータ管理部は、前記車両状態判断部により判断された車両の状態に応じて、前記車両用ストリームデータを構成する前方車両情報、後方車両情報、右側方車両情報、及び左側方車両情報の各々の優先度を動的に定める
    請求項4に記載の車両用ストリームデータ管理システム。
  6. 前記車載制御装置の各々は、前記車両用ストリームデータが複数に分割されたデータの各々を処理可能な複数のデータ処理ロジックを予め備えてなる
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の車両用ストリームデータ管理システム。
  7. 前記分割されたデータには、前記車両用ストリームデータをもとに実行されるアプリケーションの応答性を担保するための処理時間が規定されてなり、
    前記ストリームデータ管理部は、前記分割したデータの送信に際し、
    a:送信対象とする車載制御装置の処理能力と前記アプリケーションの応答性を担保するための処理時間とを踏まえて、前記分割する車両用ストリームデータの分割数を決定する処理、及び
    b:前記分割したデータの送信対象として、各々分割したデータに規定されている前記アプリケーションの応答性を担保するための処理時間内で該当するデータを処理し得る車載制御装置を選定する処理、
    の少なくとも一方の処理を実行する
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の車両用ストリームデータ管理システム。
  8. 前記ストリームデータ管理部は、車載制御装置の動作周波数及びレジスタ長及びランダムアクセスメモリ容量の少なくとも1つから求まる仕様係数と、車載制御装置に組み込まれたアプリケーションとデータ処理ロジックとの論理的距離と、が予め登録された情報管理部をさらに備え、前記分割したデータの送信に際し、前記情報管理部の参照を通じてそれらデータの送信を実行する
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の車両用ストリームデータ管理システム。
  9. 前記車両用ストリームデータが、前記車載制御装置が搭載された車両の周辺環境を検出する車載センサの検出結果、車車間通信を通じて得られる他車両情報、路車間通信を通じて得られる他車両情報及び路上情報、並びに、交通情報センタとの通信を通じて得られる路面情報及び道路情報、の少なくとも1つである
    請求項1〜8のいずれか一項に記載の車両用ストリームデータ管理システム。
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