JP2013051253A - 回路基板およびこれを備える電子装置 - Google Patents

回路基板およびこれを備える電子装置 Download PDF

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Keiichi Sekiguchi
敬一 関口
Yuichi Abe
裕一 阿部
Osuke Hirano
央介 平野
Kiyotaka Nakamura
清隆 中村
Yoshio Ohashi
嘉雄 大橋
Kunihide Yomo
邦英 四方
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Abstract

【課題】 基体の平面視における貫通孔の外形を大きくしながらも、へこみを生じにくい貫通孔形状とすることによって、放熱性の向上を図り、長期間にわたって使用可能な信頼性の高い回路基板およびこの回路基板に電子部品を搭載してなる電子装置を提供する。
【解決手段】 一方主面から他方主面に貫通する貫通孔12の設けられたセラミック焼結体からなる基体11と、貫通孔12内に設けられた貫通導体13と、基体11の少なくともいずれかの主面に設けられ、貫通導体13と電気的に接続された金属配線層14とを備え、基体11の平面視において、貫通孔12の外形が複数の円の交わった形状である回路基板10である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、回路基板およびこの回路基板に電子部品を搭載してなる電子装置に関するものである。
半導体素子、発熱素子、ペルチェ素子等の各種電子部品が回路基板上に搭載された電子装置が用いられている。このように回路基板上に搭載される電子部品は動作時に熱を生じるものであり、近年の電子部品の高集積化、電子装置の小型化や薄型化によって、回路基板の体積当たりに加わる熱量が大きくなっていることから、放熱性の高い回路基板が求められている。
このような回路基板の構成は、一方主面から他方主面に貫通する貫通孔が設けられた基体と、貫通孔内に貫通導体と、基体の少なくともいずれかの主面に設けられ、貫通導体と電気的に接続された金属配線層とを備えてなるものであり、電子部品は、金属配線層上に備える電極パッド等の上に搭載されるものである。なお、貫通孔としては、基体の平面視における外形が円形状のものが多く用いられている。そして、このような構成の回路基板において、放熱性が良好でなければ、繰り返し掛かる冷熱サイクルによって、貫通孔内の貫通導体や金属配線層が剥離して、信頼性の高い回路基板とすることができないという問題があった。
このような問題に対し、基体の平面視における貫通孔の外形を大きくして、放熱性を高めるべく、例えば、特許文献1には、基体の平面視における貫通孔の外形を細長い孔とすることが提案されている。
特開2011−61021号公報
しかしながら、特許文献1のように、放熱性を向上させようとして、貫通孔の外形を大きくすべく細長い孔とした場合に、貫通導体の表面にへこみが生じる場合があり、それにより、貫通導体と金属配線層との間、金属配線層と電極パッドとの間などの各部材間において、接触不良や接触面積を確保することができず十分に放熱性を発揮することができないおそれがあった。
それゆえ、本発明は、基体の平面視における貫通孔の外形を大きくしながらも、へこみが生じにくい貫通孔形状とすることによって、放熱性の向上を図り、長期間にわたって使用可能な信頼性の高い回路基板およびこの回路基板に電子部品を搭載してなる電子装置を提供するものである。
本発明の回路基板は、一方主面から他方主面に貫通する貫通孔の設けられたセラミック焼結体からなる基体と、前記貫通孔内に設けられた貫通導体と、前記基体の少なくともいずれかの主面に設けられ、前記貫通導体と電気的に接続された金属配線層とを備え、前記基体の平面視において、前記貫通孔の外形が複数の円の交わった形状であることを特徴とするものである。
また、本発明の電子装置は、上記構成の本発明の回路基板に電子部品を搭載してなることを特徴とするものである。
本発明の回路基板は、一方主面から他方主面に貫通する貫通孔の設けられたセラミック焼結体からなる基体と、前記貫通孔内に設けられた貫通導体と、前記基体の少なくともいずれかの主面に設けられ、前記貫通導体と電気的に接続された金属配線層とを備え、前記基体の平面視において、前記貫通孔の外形が複数の円の交わった形状であることから、基体の平面視において貫通孔の内側に窪んでいる、円の交わった部分の窪みにより、貫通導体に生じるへこみを小さくすることができるので、基体の平面視における貫通孔の外形を大きくしたことによる放熱性の向上効果を十分に発揮することができる。
また、本発明の電子装置によれば、本発明の回路基板に電子部品を搭載してなることにより、信頼性の高い電子装置とすることができる。
本実施形態の回路基板を備える電子装置の一例を示す、(a)は平面図であり、(b)は(a)のA−A’線における断面図である。 本実施形態の回路基板を構成する基体の平面視における貫通孔の外形の一例を示す、模式図である。 本実施形態の回路基板を構成する基体の平面視における貫通孔の外形の他の例を示す、模式図である。 本実施形態の回路基板を構成する基体の平面視における貫通孔の外形のさらに他の例を示す、模式図である。 本実施形態の回路基板の他の例を示す、(a)は平面図であり、(b)は(a)のB−B’線における断面図である。
以下、本実施形態の一例について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態の回路基板を備える電子装置の一例を示す、(a)は平面図であり、(b)は(a)のA−A’線における断面図である。本実施形態の回路基板10は、一方主面から他方主面に貫通する貫通孔12の設けられたセラミック焼結体からなる基体11と、貫通孔12内に設けられた貫通導体13と、基体11の少なくともいずれかの主面に設けられ、貫通導体13と電気的に接続された金属配線層14とを備えている。そして、本実施形態の回路基板10を構成する金属配線層14上に、例えば、電極パッド16を設け、この電極パッド16上に電子部品15を実装することにより、本実施形態の電子装置1となる。また、電子部品15と金属配線層14との接続には、ボンディングワイヤ17が用いられる。
ここで、電子部品15としては、例えば、絶縁ゲート・バイポーラ・トランジスタ(IGBT)素子、インテリジェント・パワー・モジュール(IPM)素子、金属酸化膜型電界効果トランジスタ(MOSFET)素子、発光ダイオード(LED)素子、フリーホイーリングダイオード(FWD)素子、ジャイアント・トランジスタ(GTR)素子、ショットキー・バリア・ダイオード(SBD)等の半導体素子、昇華型サーマルプリンタヘッドまたはサーマルインクジェットプリンタヘッド用の発熱素子、ペルチェ素子等を用いることができる。
そして、本実施形態の回路基板10は、基体11の平面視において、貫通孔12の外形が複数の円の交わった形状でることを特徴とする。図2は、基体の平面視における貫通孔の外形
の一例を示す、模式図である。なお、以下の説明において、本実施形態の回路基板10を構成するものについては、図1の説明で用いた符号を付す。
通常、貫通孔内に設けられる貫通導体は、めっき法や印刷法によって形成される。特に印刷法は、基体を下敷き上に載置して、印刷により貫通孔に金属ペーストを充填した後に、下敷きと基体とを離間してから焼成することにより貫通導体を形成する方法であるが、基体の平面視における貫通孔の外形を大きくしたときには、下敷きと基体とを離間する際に、下敷きに付着した金属ペーストが下敷きと一緒に剥がれてしまい、貫通導体の表面にへこみが生じる場合がある。
これに対し、図2に示す例のように、基体11の平面視において、貫通孔12の形状を複数の円の交わった形状とすることにより、平面視における貫通孔12の外形を大きくすることができるので、放熱性を向上させることができる。
さらに、貫通孔12に金属ペーストを充填した後、下敷きと基体11とを離間するときに、下敷きに残る金属ペーストを少なくすることができるため、貫通導体13の表面のへこみを小さくすることができる。これは、円の交わった部分に平面視において貫通孔12の内側にくぼんでいる窪み18を有しているからである。それにより、貫通導体13と金属配線層14との間、金属配線層14と電極パッド16との間などの各部材間において、接触不良等が起こりにくいため、放熱性を十分に発揮することが可能となる。
また、貫通孔12の外形において窪み18以外の部分は弧からなるので、従来多用されている貫通孔12の外形が円からなるものと比較して、金属ペーストの充填性で劣ることはない。
また、貫通導体13の表面のへこみについては、表面粗さ計やレーザー変位計を用いることで測定することができる。なお、回路基板10において、貫通導体13の表面が金属配線層14によって覆われているときには、貫通導体13の表面に相当する金属配線層14の表面を測定した値を貫通導体13の表面のへこみの値とみなす。具体的なレーザー変位計を用いた測定方法としては、貫通導体13の表面に相当する金属配線層14の表面について数カ所測定し、測定値の最大値と最小値との差をへこみの値とすればよい。
また、図3は、基体の平面視における貫通孔の外形の他の例を示す、模式図である。図3に示す例のように、貫通孔12の外形が、3以上の円が交わった形状であり、各円の中心が一直線上にあることが好ましい。
このような貫通孔12の外形であるときには、平面視における貫通孔12の外形を大きくしても、貫通導体13の表面のへこみを少なくすることができるとともに、各円の中心を結ぶ直線を挟んで線対象となることから、金属ペーストの充填性をより優れたものとすることができる。
また、図4は、基体の平面視における貫通孔の外形のさらに他の例を示す、模式図である。図4に示す例のように、貫通孔12の外形が、3以上の同半径の円が交わった形状であることが好ましい。
このような貫通孔12の外形であるときには、平面視における貫通孔12の外形を大きくしても、貫通導体13の表面のへこみを少なくすることができるとともに、金属ペーストの充填性をさらに優れたものとすることができる。また、貫通孔12の形成において、照射条件等を大きく変更することなくレーザー加工により行なうことができるので加工性に優れる。
図5は、本実施形態の回路基板の他の例を示す、(a)は平面図であり、(b)は(a)のB−B’線における断面図である。図5に示す例のように、一方主面が電子部品(図示せず)の搭載面であり、貫通孔12の開口面積が、一方主面よりも他方主面が大きいことが好ましい。
これにより、一方主面側に搭載された電子部品15の動作時に生じた熱を効率よく放熱することができるため、放熱性をより高めることができる。また、貫通導体13の体積が同じであれば、他方主面の貫通孔12の開口面積を大きくできる分、一方主面の貫通孔12の開口面積を小さくすることが可能となるので、へこみを小さくすることができ、貫通導体13と金属配線層14との間、金属配線層14と電極パッド(図示せず)との間などの各部材間において、接触不良などが起こりにくく、十分に放熱性を発揮することができるため、信頼性の高い回路基板10とすることができる。また、貫通導体13の形成において、一方主面を下にして下敷き上に載置して、他方主面を金属ペーストの充填側とすることにより、貫通孔12の開口面積が、一方主面よりも他方主面が大きいことから金属ペーストの充填性をよくすることができる。
また、本実施形態の回路基板10を構成するセラミック焼結体からなる基体11は、酸化アルミニウム質焼結体、酸化ジルコニウム質焼結体、窒化珪素質焼結体、窒化アルミニウム質焼結体、またはムライト質焼結体を用いることができる。また、貫通導体13の主成分が銅であるときには、セラミック焼結体が酸化アルミニウム質焼結体または窒化アルミニウム焼結体であることにより、貫通孔12の内壁と貫通導体13との界面にアルミン酸銅(CuAlまたはCuAlO)が生成され、貫通孔12内における貫通導体13の接合強度を高くすることができる。また、貫通孔12の形成などの加工容易性や原料コスト等の観点から、セラミック焼結体が酸化アルミニウム質焼結体からなることが好ましい。
また、本実施形態の回路基板10を構成する貫通導体13は、銅、アルミニウムもしくは銀を主成分とすることが好ましく、特には銅を主成分とすることが好ましい。貫通導体13が銅を主成分とするときには、銅は熱伝導性が高いため放熱性を高めることができる。また、副成分として、ジルコニウム、チタン、モリブデン、スズまたは亜鉛のうち少なくとも1種を含有してもよい。なお、貫通導体13の主成分とは、貫通導体13を構成する成分のうち、50質量%を超える成分のことをいう。
また、本実施形態の回路基板10を構成する金属配線層14は、貫通導体13と同じく、銅またはアルミニウムを主成分とすることが好ましく、特には銅を主成分とすることが好ましい。なお、金属配線層14は、金属配線層14の露出した表面上に部分的もしくは全面にめっき処理を行なってもよい。このように、めっき処理を行なうことによって、電極パッド16やボンディングワイヤ17などの接合処理がしやすくなり、さらに金属配線層14が酸化腐食するのを抑制することができる。めっきの種類としては公知のめっきであればよく、例えば、金めっき、銀めっきまたはニッケル−金めっきなどが挙げられる。
以下、本実施形態の回路基板の製造方法について説明する。まず、主成分として、酸化アルミニウム(Al)、焼結助剤として、酸化珪素(SiO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化カルシウム(CaO)等の粉末を用いて公知の方法により基体11となるアルミナ質焼結体を作製する。
なお、貫通孔12は、基体11の平面視において、貫通孔12の外形が複数の円の交わった形状となるように、公知の金型を用いて成形したり、成形体に、マイクロドリル、サンドブラスト、マイクロブラストおよびレーザーなどによって加工して形成すればよい。また、成形体を焼成してアルミナ質焼結体を得た後に、マイクロドリル、サンドブラスト、マイ
クロブラストおよびレーザーなどによって加工して形成してもよい。なお、貫通孔12の形成において、発振出力を調整してレーザー加工を行なうことにより、貫通孔12の開口面積を、一方主面よりも他方主面を大きくすることができる。
次に、貫通導体13となる金属ペーストを準備する。この金属ペーストは、銅またはアルミニウムを主成分とする金属粉末、ガラス粉末、有機ビヒクルを含有する。また、必要に応じて金属酸化物を加えてもよい。
また、ガラス粉末は、特に限定されるものではないが、軟化点が400℃以上600℃以下のものを用いることが好ましい。軟化点が400℃以上600℃以下であるときには、焼成の際にガラスが動きやすく、貫通導体13と貫通孔12の内壁との界面にガラスが存在していることにより、貫通孔12内における貫通導体13の接合強度を向上させることができる。このガラスの種類としては、例えば、SiO系、RO−SiO系(R:アルカリ金属元素)、SiO−B系、RO−SiO−B系、SiO−B−Bi系、RO−SiO−B−Bi系などが挙げられる。特に、接合強度を向上させる点でBiを含むガラスを用いることが好ましい。
また、有機ビヒクルは、有機バインダを有機溶剤に溶解したものであり、例えば、有機バインダと有機溶剤の比率は、有機溶剤1に対し、有機バインダが3.5〜7である。そし
て、有機バインダとしては、例えば、ポリブチルメタクリレート、ポリメチルメタクリレート等のアクリル類、ニトロセルロース、エチルセルロース、酢酸セルロース、ブチルセルロース等のセルロース類、ポリオキシメチレン等のポリエーテル類、ポリブタジエン、ポリイソプレン等のポリビニル類から選択される1種もしくは2種以上を混合して用いることができる。
また、有機溶剤としては、例えば、カルビトール、カルビトールアセテート、テルピネオール、メタクレゾール、ジメチルイミダゾール、ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルホルムアミド、ジアセトンアルコール、トリエチレングリコール、パラキシレン、乳酸エチル、イソホロンから選択される1種もしくは2種以上を混合して用いることができる。
そして、金属ペーストとなる、金属粉末、ガラス粉末、有機ビヒクルの配合比としては、例えば、金属ペースト100質量%のうち、金属粉末を84.5質量%〜89.5質量%、ガラス
粉末を0.5質量%以上4質量%以下、有機ビヒクルを10質量%以上15質量%以下の範囲と
することが好ましい。
また、金属ペーストに金属酸化物を含有させるときには、セラミック焼結体が酸化アルミニウム質焼結体または窒化アルミニウム質焼結体であれば、酸化銅(CuOまたはCuO)であることが好ましい。このように、金属ペーストに金属酸化物である酸化銅を含有しているときには、アルミン酸銅(CuAlまたはCuAlO)が生成されやすくなり、貫通孔12内における貫通導体13の接合強度を高くすることができる。
また、セラミック焼結体が酸化アルミニウム質焼結体であるとき、金属ペーストに含有される金属酸化物が酸化アルミニウム(Al)であれば、金属ペーストを焼成してなる貫通導体13の熱膨張係数を酸化アルミニウム質焼結体の熱膨張係数に近づけることができ、セラミック焼結体と貫通導体13との熱膨張係数差によって、接合部に剥がれが生じる等の不具合を少なくすることができる。
そして、上述した金属粉末、ガラス粉末、有機ビヒクルを用いて金属ペーストを作製する。そして、公知の印刷法を用いて金属ペーストを貫通孔12に充填する。次に、貫通孔12に充填した金属ペーストを80℃以上150℃以下で乾燥する。その後、金属ペーストを構成
する金属粉末が銅であるときには、最高温度850℃以上1050℃以下、保持時間0.5時間以上3時間以下で焼成する。また、金属ペーストを構成する金属粉末がアルミニウムであるときには、最高温度500℃以上600℃以下、保持時間0.5時間以上3時間以下で焼成する。ま
た、金属ペーストを構成する金属粉末が銀であるときには、最高温度750℃以上950℃以下、保持時間0.5時間以上3時間以下で焼成する。なお、この焼成時の雰囲気は、金属ペー
ストの酸化を抑制すべく非酸化雰囲気で焼成する。
次に、金属配線層14をセラミック焼結体の一方主面側の貫通導体13の表面に形成する。金属配線層14を形成するために用いる金属ペーストは導電性および熱伝導性に優れたものを用いれば良いが、貫通導体13となる金属ペーストと同じ金属ペーストを用いれば、製造工程が簡略化されるとともに、貫通導体13と金属配線層14との熱膨張係数差がないので、焼結の際にクラックなどが起こりにくくなり好ましい。
金属配線層14の形成方法は、公知のスクリーン印刷法を用いて金属ペーストを印刷した後、乾燥して焼成することによって、金属配線層14を形成することができる。また、金属配線層14の厚みは40μm以上であることが好ましく、金属配線層14の厚みが40μm以上であれば、導電性を有しつつ優れた放熱特性を示すことができる。また、金属配線層14は、セラミック焼結体の他方主面側の貫通導体13の表面に形成して放熱性をさらに向上させてもよいことはいうまでもない。
また、金属配線層14の形成において、金属配線層14の必要領域外となる部分にまで金属ペーストを印刷して乾燥し焼成した後、金属配線層14の必要領域にレジスト膜を形成し、塩化第二鉄、塩化第二銅またはアルカリからなるエッチング液等を用いてエッチングし、その後、水酸化ナトリウム水溶液等を用いてレジスト膜を除去することで、必要領域に金属配線層14を形成してもよい。
以上の手順により、一方主面から他方主面に貫通する貫通孔12の設けられたセラミック焼結体からなる基体11と、貫通孔12内に設けられた貫通導体13と、基体11の少なくともいずれかの主面に設けられ、貫通導体13と電気的に接続された金属配線層14とを備え、基体11の平面視において、貫通孔12の外形が複数の円の交わった形状である回路基板10を得ることができる。
また、本実施形態の回路基板10の製造方法は上述した製造方法に限るものではない。なお、分割溝が形成されたセラミック焼結体を用いて、上述した方法で本実施形態の回路基板10を多数個形成した後分割すれば、回路基板10を効率よく作製可能である。
そして、金属配線層14上に、例えば、電極パッド16を設け、この電極パッド16上に電子部品15を実装することにより、本実施形態の電子装置1とすることができる。この本実施形態の電子装置1は、本実施形態の回路基板10に電子部品15を搭載してなることにより、長期間にわたって使用可能な信頼性の高い電子装置1とすることができる。なお、より放熱性に優れた電子装置1とするには、セラミック焼結体の一方主面側の貫通導体13の表面上となる部分に、電子部品15が位置していることが好ましい。
以下、本発明の実施例を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
一方主面から他方主面に貫通する貫通孔12の設けられたセラミック焼結体からなる基体11と、貫通孔12内に設けられた貫通導体13と、基体11の一方主面に設けられ、貫通導体13と電気的に接続するように覆っている金属配線層14とを備える回路基板として、基体11の
平面視において、貫通孔12の形状が異なる試料を作製し、貫通導体13の表面に相当する金属配線層14の表面のへこみ量の測定と、熱的信頼性を確認するヒートサイクル試験とを行なった。
まず、酸化珪素および酸化マグネシウムを焼結助剤とし、酸化アルミニウムの含有量が96質量%のアルミナ質焼結体であるセラミック焼結体を作製した。なお、セラミック焼結体には、試料を多数個取りできるように、溝加工を施した。
次に、基体11の平面視における貫通孔12の形状が、図2(a),(b)、図3(a),(b)、図4(a),(b)、従来から多用されている円形状、平行線と2つの半円形からなるトラック形状となるように、セラミック焼結体にレーザー加工を施した。なお、貫通孔12の開口面積はすべて0.07mmと同じになるように加工した基体11を得た。次に、平均粒径が1μmからなる銅を86質量%と、RO−SiO−B−Bi系のガラス粉末を3質量%と、アクリル樹脂を8.5質量%と、テルピネオールを2.5質量%とを調合した金属ペーストを用意した。そして、各基体11を印刷機のステージ上の下敷き上に載置して、印刷法により貫通孔12内へ金属ペーストを充填し、その後大気雰囲気で100
℃にて乾燥させた。
次に、基体11の一方主面に同様の金属ペーストを用いて、スクリーン印刷を行なった。このスクリーン印刷した金属ペーストは、金属配線層14となるものであり、貫通導体13の表面となる部分を覆うようにして印刷した。なお、このとき金属配線層14の厚みが40μmとなるように印刷した。そして、大気雰囲気で100℃にて乾燥させた後、酸素濃度を5p
pmに調整した窒素雰囲気の中で、焼成温度を860℃、焼成時間を0.8時間で焼成して貫通導体13および金属配線層14を形成することにより、試料No.1〜8の回路基板を得た。
そして、レーザー変位計を用いて、試料No.1〜8のそれぞれの貫通導体13の表面に相当する金属配線層14の表面について数カ所測定し、測定値の最大値と最小値との差をへこみの値とした。
次に、ヒートサイクル試験として、冷熱衝撃試験装置を用いて各試料の環境温度を、室温から−45℃に降温して15分保持してから、昇温して125℃で15分保持した後、室温まで
降温するというサイクルを1サイクルとしたヒートサイクル試験を行なった。なお、各試料の試料数は20個とし、2000サイクル〜3000サイクルの間で50サイクル毎に各試料につき一つずつ取出し、貫通孔12の内壁と貫通導体13との界面の観察を行ない、剥離が確認されたときのサイクル回数を表1に示した。なお、このヒートサイクル試験において、サイクル数の値が小さいものは、放熱性が低く、サイクル数の値が大きいものは、放熱性が高いことを表す。
剥離の確認は、各試料の一部を切断し、クロスセクションポリッシャー(CP)を用いて、基体11に開口する貫通孔12の直径の切断線が断面となるように研磨した後、SEMを用いて1000倍の倍率で観察して行なった。以上の測定値の結果を表1に示す。
Figure 2013051253
表1から、貫通孔12の外形が円形状やトラック形状である試料No.7,8は、へこみが24.3μm以上であり、ヒートサイクル試験のサイクル数は2050回以下だった。
これに対し、貫通孔12の外形が複数の円の交わった形状である試料No.1〜6は、へこみが12.4μm以下であり、ヒートサイクル試験のサイクル数は2450回以上の結果が得られており、試料No.7,8と比較してへこみが少なく、放熱性および長期間にわたって使用可能な回路基板であることがわかった。
また、貫通孔12の外形が、試料No.3,4よりも、3以上の円が交わった形状であり、各円の中心が一直線上にある試料No.5〜8は、より優れた回路基板であることがわかった。
さらに、貫通孔12の外形が、試料No.5,6よりも、3以上の同半径の円が交わった形状である試料No.7,8は、さらに優れた回路基板であることがわかった。
次に、一方主面から他方主面に貫通する貫通孔の設けられたセラミック焼結体からなる基体11において、貫通孔12の開口面積を、一方主面と他方主面とで異ならせた試料を作製し、貫通導体13の表面に相当する金属配線層14の表面の測定と、熱的信頼性を確認するヒートサイクル試験とを行なった。
なお、製造方法としては、レーザー加工の発振出力の調整によって、表2に示すように、貫通孔12の開口面積を、基体11の一方主面と他方主面とで異ならせたこと以外は実施例1と同様の方法で行なった。試料No.9は、実施例1の試料No.8と同じものであり、試料No.10〜12は、試料No.9の貫通導体13と同体積としつつ、表2に示すように、貫通孔12の開口面積を、一方主面と他方主面とで異ならせて作製した。
そして、実施例1と同様の方法で、レーザー変位計を用いてへこみの値を求めた。結果を表2に示す。
Figure 2013051253
表2から、試料No.9に比べて試料No.10〜12は、貫通導体13の体積が同じであるときにおいて、他方主面の貫通孔12の開口面積を大きくできる分、電子部品15の搭載面となる、一方主面の貫通孔12の開口面積を小さくすることが可能となるので、へこみを小さくすることができ、貫通導体13と金属配線層14との間、金属配線層14と電極パッド16との間などの各部材間において、接触不良などは起こりにくく、十分に放熱性を発揮することができるため、信頼性の高い回路基板10とすることができることがわかった。
1:電子装置
10:回路基板
11:基体
12:貫通孔
13:貫通導体
14:金属配線層
15:電子部品
16:電極パッド
17:ボンディングワイヤ
18:窪み

Claims (5)

  1. 一方主面から他方主面に貫通する貫通孔の設けられたセラミック焼結体からなる基体と、前記貫通孔内に設けられた貫通導体と、前記基体の少なくともいずれかの主面に設けられ、前記貫通導体と電気的に接続された金属配線層とを備え、前記基体の平面視において、前記貫通孔の外形が複数の円の交わった形状であることを特徴とする回路基板。
  2. 前記貫通孔の外形が、3以上の円が交わった形状であり、各円の中心が一直線上にあることを特徴とする請求項1に記載の回路基板。
  3. 前記貫通孔の外形が、3以上の同半径の円が交わった形状であることを特徴とする請求項2に記載の回路基板。
  4. 前記一方主面が電子部品の搭載面であり、前記貫通孔の開口面積が、前記一方主面よりも前記他方主面が大きいことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の回路基板。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の回路基板に電子部品を搭載してなることを特徴とする電子装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015119057A (ja) * 2013-12-18 2015-06-25 株式会社伸光製作所 バイアホールの配置密度を上げたプリント配線板及びその製造方法

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