JP2013050076A - 高圧ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】弁座を形成する部材の変形を抑制可能な高圧ポンプを提供する。
【解決手段】弁ボディ60の第2弁座形成部64の第1弁座形成部63とは反対側の壁面には、吐出弁座66が形成されている。ホルダ81は、ホルダ筒部82、ホルダ底部83、ホルダ鍔部84、通孔85を有している。ホルダ筒部82は、一端の内側に弁ボディ60の第2弁座形成部64が挿入される。ホルダ底部83は、ホルダ筒部82の他端を塞いでいる。ホルダ鍔部84は、ホルダ筒部82の一端から径外方向へ延びて筒部材50の段差面52と弁ボディ60の段差面65とに挟み込まれる。通孔85は、ホルダ筒部82およびホルダ底部83に形成されている。吐出弁部材71は、吐出弁座66に着座可能に設けられている。スプリング86は、吐出弁部材71とホルダ底部83との間に設けられ、吐出弁部材71を着座方向へ付勢する。
【選択図】図4

Description

本発明は、流体を加圧し吐出する高圧ポンプに関する。
従来、プランジャの往復移動により流体を加圧室に吸入し、加圧して吐出する高圧ポンプが知られている。例えば特許文献1には、流体としての燃料を加圧し吐出し、内燃機関へ供給する高圧ポンプが開示されている。この高圧ポンプでは、燃料の吐出を断続する吐出弁の弁座を形成する部材の外壁には、吐出弁部材を着座方向に付勢する付勢部材を保持する有底筒状のホルダが溶接またはかしめにより固定されている(第2図参照)。そのため、吐出弁の弁座を形成する部材には、溶接またはかしめによりホルダから径内方向の力が作用する。
米国特許第7401593B2号明細書
吐出弁の弁座を形成する部材にホルダから径内方向の力が作用すると、弁座部分が変形するおそれがある。弁座部分が変形すると、弁座と吐出弁部材との密な当接状態(着座状態)が妨げられ、吐出圧が低下したり不安定になったりするおそれがある。
また、特許文献1の高圧ポンプは、内燃機関側の燃料の圧力が所定の圧力以上となったとき、燃料を高圧ポンプの加圧室に戻すためのリリーフ弁を備えている。このリリーフ弁の弁座を形成する部材の外壁には、リリーフ弁部材を着座方向に付勢する付勢部材を保持する有底筒状のホルダが溶接またはかしめにより固定されている(第4図参照)。よって、当該リリーフ弁の弁座を形成する部材に関し、上述した問題と同様の問題が生じ得る。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、弁座を形成する部材の変形を抑制可能な高圧ポンプを提供することにある。
請求項1に記載の発明は、プランジャとシリンダとハウジングと筒部材と弁ボディと吐出弁部材とホルダと吐出弁付勢部材とを備えている。シリンダは、往復移動可能なプランジャを摺動可能に収容するプランジャ収容穴、内壁とプランジャの一端の外壁とで形成される加圧室、当該加圧室に流体を吸入する吸入孔、および、加圧室で加圧された流体を吐出する吐出孔を有している。ハウジングは、吐出孔に連通する吐出通路を形成する内壁面を有している。筒部材は、一端がハウジングの前記内壁面の内側に位置するよう設けられ、一端側の内径を他端側の内径より大きくすることで一端と他端との間に形成される第1段差面を有している。弁ボディは、筒部材の一端の内側に収容される筒部、当該筒部の加圧室とは反対側の端部を塞ぐ第1弁座形成部、当該第1弁座形成部から筒部とは反対側へ突出する第2弁座形成部、第1弁座形成部の第2弁座形成部側の壁面のうち第2弁座形成部の外側に形成される第2段差面、第2弁座形成部の第1弁座形成部とは反対側の壁面に形成される吐出弁座、吐出弁座と第1弁座形成部の筒部側の壁面とを接続する吐出弁通路を有している。吐出弁部材は、吐出弁座から離座または吐出弁座に着座することで吐出弁通路を開閉可能である。ホルダは、一端の内側に弁ボディの第2弁座形成部が挿入されるホルダ筒部、当該ホルダ筒部の他端を塞ぐホルダ底部、ホルダ筒部の一端から径外方向へ延びて筒部材の第1段差面と弁ボディの第2段差面とに挟み込まれるホルダ鍔部、ならびに、ホルダ筒部またはホルダ底部の少なくとも一方に形成される通孔を有している。吐出弁付勢部材は、吐出弁部材とホルダ底部との間に設けられ、吐出弁部材を着座方向へ付勢する。すなわち、吐出弁付勢部材は、ホルダにより保持され、ホルダとともに吐出弁付勢手段を構成している。
本発明では、ホルダは、筒部材の内側において、ホルダ鍔部が筒部材の第1段差面と弁ボディの第2段差面とに挟み込まれるようにして設けられている。ここで、ホルダは、ホルダ鍔部に第1段差面と第2段差面とから軸方向の力が作用した状態で保持されている。これにより、ホルダは、筒部材に対し軸方向の相対移動が規制されている。つまり、ホルダは、筒部材の内側から抜け出ることが規制されている。
また、この状態では、ホルダに径内方向の力が作用することが抑制される。よって、吐出弁座が形成された弁ボディの第2弁座形成部にホルダの内壁から径内方向の力が作用することが抑制され、第2弁座形成部の変形が抑制される。したがって、吐出弁座と吐出弁部材との密な当接状態(着座状態)を維持することができる。その結果、高圧ポンプの吐出圧を安定にすることができる。
請求項2に記載の発明では、ホルダは、金属薄板をプレス加工することにより形成されている。そのため、ホルダを容易に製造することができる。したがって、高圧ポンプの製造コストを低減することができる。
請求項3に記載の発明では、ホルダのホルダ鍔部は、外縁部が筒部材の第1段差面側へ折り曲げ加工されることにより、筒部材の第1段差面と弁ボディの第2段差面との間で弾性変形可能に形成されている。これにより、例えばホルダ鍔部を挟み込む筒部材および弁ボディが熱や圧力により変形しても、ホルダのホルダ鍔部には、常に所定値以上の力が作用することとなる。したがって、ホルダのガタつきおよび摩耗等を抑制することができる。
請求項4に記載の発明では、弁ボディは、第1弁座形成部の筒部側の壁面に形成されるリリーフ弁座、および、リリーフ弁座と第1弁座形成部の筒部とは反対側の壁面とを接続し吐出弁通路とは非連通のリリーフ弁通路を有している。そして、本発明は、リリーフ弁座から離座またはリリーフ弁座に着座することでリリーフ弁通路を開閉可能なリリーフ弁部材と、リリーフ弁部材を着座方向へ付勢するリリーフ弁付勢手段とをさらに備えている。本発明では、第2弁座形成部にホルダの内壁から径内方向の力が作用することが抑制され、第2弁座形成部の変形が抑制されている。そのため、第2弁座形成部に接続する第1弁座形成部の変形も抑制されている。したがって、リリーフ弁座とリリーフ弁部材との密な当接状態(着座状態)を維持することができる。その結果、高圧ポンプのリリーフ圧を安定にすることができる。
請求項5に記載の発明では、第1弁座形成部の外壁と前記筒部材の内壁との間には、環状の隙間が形成されている。そのため、第1弁座形成部のリリーフ弁座が形成された部分に筒部材の内壁から径内方向の力が作用するのを防ぐことができる。これにより、第1弁座形成部の変形をさらに抑制することができる。したがって、リリーフ弁座とリリーフ弁部材との密な当接状態(着座状態)を維持することができる。その結果、高圧ポンプのリリーフ圧をさらに安定にすることができる。
請求項6に記載の発明では、リリーフ弁通路は、リリーフ弁座とは反対側の端部が前記隙間に接続するよう形成されている。また、ホルダ鍔部の外縁部には、少なくとも1つの切欠溝が形成されている。この構成では、前記隙間および前記切欠溝を、加圧室側へ逃がす流体の流路の一部とすることができる。これにより、第1弁座形成部および第2弁座形成部に形成するリリーフ弁通路の通路長を短くすることができる。したがって、第1弁座形成部および第2弁座形成部の内部に形成される空間(リリーフ弁通路)の容積を低減できるため、第1弁座形成部および第2弁座形成部の強度を向上することができる。
請求項7に記載の発明では、ハウジングの前記内壁面は、吐出通路の吐出孔側を形成する第1内壁面、および、吐出通路の吐出孔とは反対側を形成し第1内壁面より径が大きい第2内壁面を含んでいる。ハウジングは、第1内壁面と第2内壁面との間に形成される第3段差面を有している。そして、弁ボディは、筒部の加圧室側の端部が第3段差面に当接可能なよう、または、筒部の加圧室側の端部が第3段差面の近傍に位置するよう設けられている。これにより、例えば弁ボディの加圧室とは反対側の圧力が高まることで弁ボディに対し加圧室側への力が作用しても、弁ボディは、筒部の加圧室側の端部側が第3段差面に係止されることにより、加圧室側への移動が規制される。そのため、高圧ポンプのリリーフ圧を安定にすることができる。
請求項8に記載の発明では、弁ボディは、筒部の加圧室側の端部から径外方向へ延びて筒部材の一端とハウジングの第3段差面とに挟み込まれる鍔部を有している。ここで、弁ボディは、鍔部にハウジングの第3段差面と筒部材の一端とから軸方向の力が作用した状態でハウジングに保持されている。これにより、弁ボディは、ハウジングに対し軸方向の相対移動が規制されている。そのため、高圧ポンプの吐出圧およびリリーフ圧を安定にすることができる。
また、この状態では、弁ボディに対し径内方向の力が作用することが抑制される。よって、吐出弁座およびリリーフ弁座が形成された弁ボディに径内方向の力が作用することが抑制され、弁ボディの変形が抑制される。したがって、吐出弁座と吐出弁部材、および、リリーフ弁座とリリーフ弁部材との密な当接状態(着座状態)を維持することができる。その結果、高圧ポンプの吐出圧およびリリーフ圧をより安定にすることができる。
本発明の一実施形態による高圧ポンプを示す断面図。 図1のII−II線断面図。 図1のIII−III線断面図。 本発明の一実施形態による高圧ポンプの弁ボディ近傍を示す断面図であって、(A)は図1に対応する図、(B)は図2に対応する図。
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
(一実施形態)
本発明の一実施形態による高圧ポンプおよびその一部を図1〜4に示す。高圧ポンプ1は、例えば内燃機関としてのエンジンに、流体としての燃料を高圧で供給する燃料ポンプである。高圧ポンプ1がエンジンに供給する燃料は、例えばガソリンである。すなわち、高圧ポンプ1の燃料供給対象は、ガソリンエンジンである。高圧ポンプ1は、図示しない燃料タンク側から燃料を吸入し、図示しないデリバリパイプ側へ吐出する。これにより、デリバリパイプ内の燃料は、蓄圧され、デリバリパイプに接続するインジェクタからエンジンに噴射供給される。
高圧ポンプ1は、プランジャ20、シリンダ30、ハウジング40、筒部材50、弁ボディ60、吐出弁部材71、リリーフ弁部材72、吐出弁付勢手段80およびリリーフ弁付勢手段90等を備えている。以下では、便宜上、図1の上側を「上」、図1の下側を「下」として説明する。
プランジャ20は、例えばステンレス等の金属により中実円筒状に形成されている。プランジャ20は、大径部21、小径部22および突出部23からなる。小径部22は、大径部21の一端の中央から軸方向に延びるようにして形成され、外径が大径部21の外径よりも小さい。突出部23は、大径部21の他端の中央から小径部22とは反対側へ突出するようにして形成され、外径が大径部21の外径よりも小さい。
シリンダ30は、例えばステンレス等の金属により有底筒状に形成されている。シリンダ30の内側には、プランジャ20が突出部23側から挿入されている。シリンダ30は、内壁とプランジャ20の突出部23の外壁とで形成される加圧室31を有している。
シリンダ30の内壁とプランジャ20の大径部21の外壁とは摺動可能である。すなわち、シリンダ30は、プランジャ20を軸方向に往復移動可能かつ摺動可能に収容している。ここで、シリンダ30の内側は、特許請求の範囲における「プランジャ収容穴」に対応している。プランジャ20がシリンダ30の内側で往復移動すると、加圧室31の容積が変化する。なお、シリンダ30は、プランジャ20の摺動による焼付や摩耗を抑えるため、例えば焼き入れ等の熱処理によって硬度が高められている。
シリンダ30は、径外側と加圧室31とを連通する吸入孔32および吐出孔33を有している。吸入孔32と吐出孔33とは、シリンダ30の軸に直交する仮想直線上に形成されている。すなわち、吸入孔32は、吐出孔33の反対側に形成されている。また、シリンダ30は、外壁から径外方向へ突出する環状突起34を有している。
ハウジング40は、例えばステンレス等の金属により形成されている。ハウジング40は、上ハウジング41および下ハウジング46からなる。
図1〜3に示すように、上ハウジング41は、略直方体状に形成されている。上ハウジング41は、長手方向の中央を短手方向に貫く収容穴42を有している。また、上ハウジング41は、外壁面と収容穴42を形成する内壁面とを接続する吸入通路43および吐出通路44を有している。吐出通路44は、収容穴42に連通する第1吐出通路441、および、当該第1吐出通路441に連通する第2吐出通路442からなる。
上ハウジング41は、第1吐出通路441を形成する円筒状の第1内壁面451、および、第2吐出通路442を形成し第1内壁面451より径が大きい円筒状の第2内壁面452を有している。第2内壁面452には、内ねじ溝453が形成されている。また、上ハウジング41は、第1内壁面451と第2内壁面452との間に形成される環状の段差面454を有している。当該段差面454は、特許請求の範囲における「第3段差面」に対応している。また、上ハウジング41は、外壁面と吸入通路43を形成する内壁面とを接続する通孔45を複数有している。
下ハウジング46は、シリンダ保持部47、板部48および筒部49からなる。シリンダ保持部47は、中空円筒状に形成されている。板部48は、シリンダ保持部47の一端から径外方向へ板状に延びるようにして形成されている。筒部49は、板部48からシリンダ保持部47とは反対側へ略円筒状に延びるようにして形成されている。また、シリンダ保持部47と筒部49との間には、板部48を板厚方向に貫く通孔481が複数形成されている。また、図2に示すように、板部48には、高圧ポンプ1をエンジンに取り付けるための締結部材が挿通される取付穴482が形成されている。
シリンダ30は、加圧室31側の端部から下ハウジング46のシリンダ保持部47の内側および上ハウジング41の収容穴42に挿入および圧入されている。このとき、上ハウジング41の吸入通路43は、シリンダ30の吸入孔32に連通している。また、上ハウジング41の吐出通路44は、第1吐出通路441側がシリンダ30の吐出孔33に連通している。
また、シリンダ30の環状突起34は、下ハウジング46に当接している。これにより、シリンダ30が下ハウジング46および上ハウジング41に対し軸方向に相対的に移動することが規制されている。このように、上ハウジング41および下ハウジング46は、シリンダ30を相対移動不能に収容している。
本実施形態では、下ハウジング46の板部48の筒部49とは反対側に、カバー部材11が設けられている。カバー部材11は、例えばステンレス等の金属によりカップ状に形成されている。カバー部材11は、略八角筒状の筒部111、および、当該筒部111の一端を塞ぐ底部112からなる。カバー部材11は、上ハウジング41および下ハウジング46のシリンダ保持部47を、筒部111の内側に位置するよう覆っている。筒部111の底部112とは反対側の端部は、下ハウジング46の板部48に当接し、全周に亘り溶接されている。これにより、筒部111と板部48との間は液密に保たれ、カバー部材11の内側に燃料ギャラリ113が形成されている。
筒部111の吸入通路43に対応する箇所には、穴121が形成されている。また、筒部111の吐出通路44に対応する箇所には、穴122が形成されている。また、図2に示すように、筒部111には、燃料インレット2が取り付けられている。燃料インレット2は、筒状に形成され、一端が筒部111に形成された穴123に嵌め込まれるとともに外周が筒部111に溶接されている。燃料インレット2の他端には、図示しない燃料タンクに接続する燃料配管が接続される。これにより、燃料タンク内の燃料が、燃料配管および燃料インレット2を経由して燃料ギャラリ113に供給される。また、燃料インレット2の他端の内側には、フィルタ3が設けられている。
燃料ギャラリ113の底部112と上ハウジング41との間には、パルセーションダンパ4が設けられている。パルセーションダンパ4は、2枚のダイアフラムの周縁部が接合されることにより形成され、内部に所定圧の気体が密封されている。パルセーションダンパ4は、底部112近傍に固定された保持部材5によって保持されている。パルセーションダンパ4は、燃料ギャラリ113内の燃圧の変化に応じて弾性変形することで、燃圧脈動を低減可能である。
シリンダ30の加圧室31とは反対側の端部には、オイルシールホルダ141が設けられている。オイルシールホルダ141は、プランジャ20の小径部22が挿通される筒状の基部151、および、下ハウジング46の筒部49の内側に圧入される圧入部152からなる。基部151と圧入部152とは、一体に形成されている。基部151の一端の内側には、環状のシール142が設けられている。シール142は、径内側のテフロン(登録商標)製のリングと径外側のゴム製のリングとからなる。シール142により、プランジャ20の小径部22周囲の燃料油膜の厚さが調整され、エンジンへの燃料のリークが抑制される。また、基部151の他端には、オイルシール143が設けられている。オイルシール143により、プランジャ20の小径部22の周囲のオイル油膜の厚さが調整され、オイルのリークが抑制される。
圧入部152は、基部151の一端から筒状に延びる内筒部153、当該内筒153の基部151とは反対側の端部から径外方向へ環状に延びる接続部154、および、当該接続部154の外縁から基部151側へ筒状に延びる外筒部155からなる。このように、圧入部152は、2重筒状に形成されている。圧入部152は、外筒部155の外壁が下ハウジング46の筒部49の内壁に圧接するようにして、筒部49の内側に圧入されている。
プランジャ20の小径部22の大径部21とは反対側の端部には、略円板状のスプリングシート144が設けられている。スプリングシート144とオイルシールホルダ141の圧入部152の接続部154との間には、スプリング145が設けられている。
高圧ポンプ1がエンジンに取り付けられた状態では、プランジャ20の小径部22の大径部21とは反対側の端部は、図示しないタペット等に当接する。タペットは、図示しないカムシャフトに設けられたカムに外面を当接させ、カムシャフトの回転により、カムプロファイルに応じて軸方向に往復移動する。スプリング145は、一端がスプリングシート144に係止され、他端が接続部154に係止されている。これにより、スプリング145は、プランジャ20の戻しばねとして機能し、プランジャ20をタペットに当接させるよう付勢する。
上記構成により、カムシャフトの回転に応じてプランジャ20が軸方向に往復移動し、それにともない加圧室31の容積が変化する。
上ハウジング41の吸入通路43には、吸入弁部16が設けられている。吸入弁部16は、吸入弁ボディ161、第1筒部材162、第2筒部材163、ニードル164、吸入弁部材165、ストッパ166、第1スプリング167および第2スプリング168等を有している。
吸入弁ボディ161は、略円筒状に形成され、一端の外壁が吸入通路43を形成する上ハウジング41の内壁に当接するよう設けられている。吸入弁ボディ161の加圧室31側の端面には、環状の吸入弁座171が形成されている。また、吸入弁ボディ161は、内壁と外壁とを接続する通孔172を複数有している。
第1筒部材162は、例えば磁性材料により略円筒状に形成されている。第1筒部材162は、カバー部材11の筒部111の穴121に挿通されるとともに、一端の外壁が吸入通路43を形成する上ハウジング41の内壁に当接するよう設けられている。なお、吸入弁ボディ161の他端は、第1筒部材162の一端の内側に位置している。
ここで、上ハウジング41の通孔45と吸入弁ボディ161の通孔172とは連通している。これにより、燃料ギャラリ113と吸入弁ボディ161の内側とは、通孔45および通孔172を経由して連通している。また、第1筒部材162の外壁とカバー部材11の穴121の外縁部とは、全周に亘り溶接されている。これにより、燃料ギャラリ113の液密性が保持されている。
第2筒部材163は、有底筒状に形成され、外壁が第1筒部材162の内壁に当接するよう設けられている。
ニードル164は、棒状に形成され、第2筒部材163の底部に形成された穴に挿通されるようにして設けられている。ニードル164は、軸方向の途中の外壁から径外方向へ突出する環状突起173を有している。
吸入弁部材165は、略円板状に形成され、吸入弁ボディ161の加圧室31側に設けられている。
ストッパ166は、底の浅い有底筒状に形成され、吸入弁ボディ161および吸入弁部材165の加圧室31側に設けられている。ここで、吸入弁部材165は、吸入弁ボディ161とストッパ166との間で軸方向に往復移動可能に設けられている。よって、吸入弁部材165は、一方の面の外縁部が吸入弁ボディ161の吸入弁座171に当接可能である。また、吸入弁部材165は、他方の面の外縁部がストッパ166に当接可能である。なお、ニードル164の一端は、吸入弁部材165の一方の面の中央に当接可能である。
吸入弁部材165は、吸入弁ボディ161の吸入弁座171から離間すなわち離座、または、吸入弁座171に当接すなわち着座することにより、吸入通路43を開閉可能である。以下、適宜、吸入弁部材165が吸入弁座171から離座することを「開弁」といい、吸入弁部材165が吸入弁座171から離座する方向を「吸入弁部材165の開弁方向」という。また、吸入弁部材165が吸入弁座171に着座することを「閉弁」といい、吸入弁部材165が吸入弁座171に着座する方向を「吸入弁部材165の閉弁方向」という。
第1スプリング167は、第2筒部材163の底部とニードル164の環状突起173との間に設けられ、ニードル164をストッパ166側に付勢している。第2スプリング168は、ストッパ166の底部と吸入弁部材165との間に設けられ、吸入弁部材165をニードル164側へ付勢している。本実施形態では、第1スプリング167の付勢力は、第2スプリング168の付勢力よりも大きく設定されている。そのため、ニードル164に外部からの力が作用していない状態では、吸入弁部材165は、第1スプリング167により開弁方向に付勢され、ストッパ166に押し付けられている。すなわち、このとき、吸入弁部材165は開弁している。
吸入弁部16の加圧室31とは反対側には、電磁駆動部18が設けられている。電磁駆動部18は、可動コア181、固定コア182およびコイル183等を有している。
可動コア181は、磁性材料により略円筒状に形成され、ニードル164の吸入弁部材165とは反対側の端部に圧入されている。これにより、可動コア181は、ニードル164とともに軸方向へ往復移動可能である。
固定コア182は、磁性材料により中実円筒状に形成され、可動コア181の加圧室31とは反対側に設けられている。固定コア182と第1筒部材162との間には、非磁性材料からなる筒部材185が設けられている。
コイル183は、略円筒状に形成され、第1筒部材162の加圧室31とは反対側の端部、可動コア181および固定コア182の径外側に設けられている。コイル183の周囲は、樹脂材料からなるモールド部184により覆われている。モールド部184は、外壁から径外方向へ突出するよう形成されるコネクタ部191を有している。コネクタ部191には、ターミナル192がインサート成形されている。ターミナル192とコイル183とは、電気的に接続されている。
モールド部184は、コネクタ部191を除いて第1カバー部材193および第2カバー部材194により覆われている。第1カバー部材193は、磁性材料により有底筒状に形成され、底部が固定コア182に当接している。第2カバー部材194は、磁性材料により板状に形成され、中央に穴を有している。当該穴には、第1筒部材162の加圧室31とは反対側の端部が挿通されている。第2カバー部材194と第1筒部材162とは当接している。また、第2カバー部材194は、第1カバー部材193の底部とは反対側の端部に当接している。
コイル183は、ターミナル192を経由して外部から電力が供給されることにより磁界を生じる。コイル183に磁界が生じると固定コア182、第1カバー部材193、第2カバー部材194、第1筒部材162および可動コア181に磁気回路が形成され、可動コア181は、ニードル164とともに固定コア182側へ吸引される。なお、このとき、磁気回路は、非磁性材料からなる筒部材185を避けるようにして形成される。
コイル183に電力が供給されていないとき、吸入弁部材165は、ニードル164を経由して第1スプリング167の付勢力により加圧室31側へ付勢され、ストッパ166に当接した状態となる。このとき、吸入弁部材165は吸入弁座171から離間しているため、吸入通路43および吸入孔32の燃料の流れは許容されている。一方、コイル183に電力が供給されることにより可動コア181およびニードル164が固定コア182側に吸引されると、吸入弁部材165は、第2スプリング168の付勢力等により付勢されて加圧室31とは反対側へ移動し、吸入弁座171に当接する。これにより、吸入通路43および吸入孔32の燃料の流れが遮断される。
このように、吸入弁部16は、電磁駆動部18の作動により、吸入通路43および吸入孔32の燃料の流れを許容または遮断可能である。なお、本実施形態では、電磁駆動部18および吸入弁部16は、所謂ノーマリーオープンタイプの弁装置を構成している。
次に、筒部材50、弁ボディ60、吐出弁部材71、リリーフ弁部材72、吐出弁付勢手段80およびリリーフ弁付勢手段90について、図4(A)および(B)に基づき詳細に説明する。
筒部材50は、例えばステンレス等の金属により、略円筒状に形成されている。筒部材50は、カバー部材11の筒部111の穴122に挿通されるとともに、一端が上ハウジング41の第2内壁面452の内側に位置するよう設けられている。より具体的には、筒部材50は、一端の外壁に第2内壁面452の内ねじ溝453に対応する外ねじ溝51が形成され、一端が第2内壁面452の内側にねじ込まれるようにして設けられている。
筒部材50は、一端側すなわち加圧室31側の内径を他端側の内径より大きくすることで一端と他端との間に形成される段差面52を有している。当該段差面52は、特許請求の範囲における「第1段差面」に対応している。また、筒部材50は、一端の最端部の内径が他の部位よりもさらに大きくなるよう形成されている。
筒部材50の他端の外壁には、外ねじ溝53が形成され、図示しないデリバリパイプに接続する燃料配管が接続される。また、筒部材50の外壁とカバー部材11の穴122の外縁部とは、全周に亘り溶接されている。これにより、燃料ギャラリ113の液密性が保持されている。
弁ボディ60は、例えばステンレス等の金属により形成され、筒部61、鍔部62、第1弁座形成部63、第2弁座形成部64、段差面65、吐出弁座66、リリーフ弁座67、吐出弁通路68およびリリーフ弁通路69等を有している。
筒部61は、略円筒状に形成され、筒部材50の一端すなわち加圧室31側の端部の内側に収容されている。ここで、筒部材50は一端の最端部の内径が他の部位よりもさらに大きくなるよう形成されているため、筒部61の外壁は、加圧室31とは反対側の端部のみの一部が筒部材50の内壁に当接している。これにより、筒部61の外壁の加圧室31側と筒部材50の内壁との間には、環状の隙間C1が形成されている。なお、本実施形態では、筒部61の外径は、筒部材50の筒部61との当接箇所の内径よりもやや大きく形成されている。そのため、筒部61は、筒部材50に軽圧入された状態となる。
鍔部62は、筒部61の加圧室31側の端部から径外方向へ延びるようにして環状に形成されている。鍔部62は、筒部材50の一端と上ハウジング41の段差面454とに挟み込まれている。ここで、筒部材50は、筒部材50と鍔部62との間、および、鍔部62と段差面454との間に所定値以上の面圧が作用するよう、一端が第2内壁面452の内側にねじ込まれている。
図4(A)および(B)に示すように、鍔部62は、加圧室31側の端面の内縁部および外縁部がテーパ状に形成されている。そのため、鍔部62と段差面454とが当接する面積は、筒部61の軸に垂直な面による鍔部62の断面積の最大値よりも小さい。また、筒部材50も、加圧室31側の端部の内縁部および外縁部がテーパ状に形成されている。そのため、筒部材50と鍔部62とが当接する面積は、筒部61の軸に垂直な面による鍔部62の断面積の最大値よりも小さい。これにより、鍔部62と段差面454との間、および、筒部材50と鍔部62との間に作用する面圧を高めることができる。
第1弁座形成部63は、中実円筒状に形成され、筒部61の加圧室31とは反対側の端部を塞いでいる。第1弁座形成部63の外径は、筒部61の外径および筒部材50の一端側の内径よりも小さく設定されている。そのため、第1弁座形成部63の外壁と筒部材50の内壁との間には、環状の隙間C2が形成されている。当該隙間C2は、特許請求の範囲における「隙間」に対応している。
第2弁座形成部64は、第1弁座形成部63の中央から筒部61とは反対側へ中実円筒状に突出するよう形成されている。第2弁座形成部64の外径は、第1弁座形成部63の外径よりも小さい。これにより、第1弁座形成部63の第2弁座形成部64側の壁面のうち、第2弁座形成部64の外側に環状の段差面65が形成されている。当該段差面65は、特許請求の範囲における「第2段差面」に対応している。なお、本実施形態では、当該段差面65と筒部材50の段差面52との距離は、所定の距離d1となるよう設定されている。
吐出弁座66は、第2弁座形成部64の第1弁座形成部63とは反対側の端面に形成されている。リリーフ弁座67は、第1弁座形成部63の筒部61側の端面に形成されている。吐出弁座66およびリリーフ弁座67は、環状に形成されている。
吐出弁通路68は、吐出弁座66と第1弁座形成部63の筒部61側の端面とを接続するよう、第2弁座形成部64および第1弁座形成部63の内部に形成されている。リリーフ弁通路69は、リリーフ弁座67と、第1弁座形成部63の筒部61とは反対側の壁面である第1弁座形成部63の外壁(外周壁)とを接続するよう、第1弁座形成部63の内部に形成されている。すなわち、リリーフ弁通路69は、リリーフ弁座67とは反対側の端部が隙間C2に接続するよう形成されている。なお、リリーフ弁通路69は、吐出弁通路68とは非連通である。
吐出弁部材71は、例えばステンレス等の金属により略円板状に形成されている。吐出弁部材71は、吐出弁座66に当接可能に設けられている。リリーフ弁部材72は、例えばステンレス等の金属により球状に形成されている。リリーフ弁部材72は、リリーフ弁座67に当接可能に設けられている。
吐出弁付勢手段80は、ホルダ81およびスプリング86からなる。
ホルダ81は、例えばステンレス等の金属薄板をプレス加工することにより形成され、筒部材50の内側に設けられている。ホルダ81は、ホルダ筒部82、ホルダ底部83、ホルダ鍔部84および通孔85等を有している。
ホルダ筒部82は、一端すなわち加圧室31側の端部の内側に第2弁座形成部64が挿入されるようにして設けられている。なお、ホルダ筒部82の一端の内径と、第2弁座形成部64の外径とは、概ね同じ大きさに設定されている。よって、ホルダ筒部82と第2弁座形成部64とは、緩く嵌合している。また、ホルダ筒部82の一端の内径は、吐出弁部材71の外径よりやや大きく設定されている。そのため、吐出弁部材71は、ホルダ筒部82の内側において軸方向へ往復移動可能である。
ホルダ底部83は、ホルダ筒部82の他端を塞いでいる。
ホルダ鍔部84は、ホルダ筒部82の一端から径外方向へ延びるようにして環状に形成されている。ホルダ鍔部84は、筒部材50の段差面52と第1弁座形成部63の段差面65とに挟み込まれている。ここで、ホルダ鍔部84は、板厚が段差面52と段差面65との間の距離d1よりも小さく設定され、かつ、外縁部が段差面52側へ折り曲げ加工されている。そのため、ホルダ鍔部84は、段差面52と段差面65との間で弾性変形可能である。これにより、ホルダ鍔部84には、段差面52と段差面65とから常に所定値以上の力が作用することとなる。
また、ホルダ鍔部84の外縁部には、周方向に複数の切欠溝841が形成されている。当該切欠溝841により、リリーフ弁通路69および隙間C2と、筒部材50の内部空間のうち段差面52の加圧室31とは反対側の空間とが連通している。
通孔85は、ホルダ筒部82の周方向に複数、ホルダ底部83に1つ形成されている。通孔85により、ホルダ81の内側と外側とが連通している。
スプリング86は、吐出弁部材71とホルダ底部83との間に設けられている。スプリング86は、コイルスプリングであり、一端が吐出弁部材71に係止され、他端がホルダ底部83に係止されている。これにより、スプリング86は、吐出弁部材71を吐出弁座66に当接させるよう付勢している。すなわち、スプリング86は、吐出弁部材71を着座方向へ付勢している。ここで、スプリング86は、特許請求の範囲における「吐出弁付勢部材」に対応している。
リリーフ弁付勢手段90は、ホルダ91、弁保持部材95およびスプリング98からなる。
ホルダ91は、例えばステンレス等の金属により有底筒状に形成されている。ホルダ91は、ホルダ筒部92、ホルダ底部93および通孔94等を有している。ホルダ底部93は、ホルダ筒部92の加圧室31側の端部を塞いでいる。ホルダ91は、ホルダ筒部92のホルダ底部93とは反対側の端部の外壁が弁ボディ60の筒部61の内壁に嵌合または溶接されるようにして設けられている。通孔94は、ホルダ筒部92の周方向に複数、ホルダ底部93に1つ形成されている。通孔94により、ホルダ91の内側と外側とが連通している。
弁保持部材95は、環状の板部96、および、当該板部96の内縁端から加圧室31側へ筒状に延びるよう形成される筒部97からなる。筒部97の板部96側の内壁は、加圧室31側へ向かうに従い径が小さくなるようテーパ状に形成されている。当該筒部97のテーパ状に形成された内壁の内側にリリーフ弁部材72が保持されている。
スプリング98は、弁保持部材95とホルダ底部93との間に設けられている。スプリング98は、コイルスプリングであり、一端が弁保持部材95に係止され、他端がホルダ底部93に係止されている。これにより、スプリング98は、弁保持部材95を経由してリリーフ弁部材72をリリーフ弁座67に当接させるよう付勢している。すなわち、スプリング98は、リリーフ弁部材Nを着座方向へ付勢している。
上述のように、筒部材50と弁ボディ60とは、軽圧入により、互いに接合した状態が維持されている。また、弁ボディ60とホルダ91とは、嵌合または溶接により、互いに接合した状態が維持されている。この構成では、筒部材50、弁ボディ60、吐出弁部材71、リリーフ弁部材72、吐出弁付勢手段80およびリリーフ弁付勢手段90を組み付けることにより、これらの複数の部材をサブアッシー化することができる。よって、高圧ポンプ1の組み立てが容易になる。
次に、本実施形態の高圧ポンプ1の作動について説明する。
「吸入行程」
プランジャ20が図1の下方へ移動するとき、コイル183への通電は停止されている。そのため、吸入弁部材165は、第1スプリング167から力を受けているニードル164により加圧室31側へ付勢されている。その結果、吸入弁部材165は、吸入弁ボディ161の吸入弁座171から離間している。また、プランジャ20が図1の下方へ移動するとき、加圧室31の圧力は低下する。そのため、吸入弁部材165が吸入弁座171側の燃料から受ける力は、加圧室31側の燃料から受ける力よりも大きくなる。これにより、吸入弁部材165には吸入弁座171から離間する方向へ力が加わり、吸入弁部材165は、ストッパ166に当接するまで移動する。吸入弁部材165が吸入弁座171から離間、すなわち開弁することにより、燃料ギャラリ113は、通孔45、通孔172、吸入弁ボディ161の内側、および、吸入孔32を経由して加圧室31に連通する。したがって、燃料ギャラリ113の燃料は、通孔45および通孔172をこの順で経由して加圧室31に吸入される。
「調量行程」
プランジャ20が下死点から上死点に向かって上昇するとき、加圧室31から吸入弁部材165側すなわち燃料ギャラリ113側へ排出される燃料の流れにより、吸入弁部材165には加圧室31側の燃料から吸入弁座171に当接する方向へ力が加わる。しかし、コイル183に通電していないとき、ニードル164は、第1スプリング167の付勢力により吸入弁部材165側へ付勢されている。そのため、吸入弁部材165は、ニードル164によって吸入弁座171側への移動が規制される。また、吸入弁部材165は、加圧室31側がストッパ166によって覆われている。これにより、加圧室31から燃料ギャラリ113側へ排出される燃料の流れが、吸入弁部材165に直接衝突することはない。そのため、燃料の流れにより吸入弁部材165に加わる閉弁方向への力が緩和される。
調量行程においては、コイル183への通電が停止されている間、吸入弁部材165は吸入弁座171から離間した状態を維持する。これにより、プランジャ20の上昇によって加圧室31から排出される燃料は、燃料ギャラリ113から加圧室31へ吸入される場合と逆に、通孔172および通孔45をこの順で経由して燃料ギャラリ113へ戻される。
調量行程の途中にコイル183へ通電すると、コイル183に発生した磁界により、固定コア182、第1カバー部材193、第2カバー部材194、第1筒部材162および可動コア181に磁気回路が形成される。これにより、互いに離間している固定コア182と可動コア181との間には磁気吸引力が発生する。固定コア182と可動コア181との間に発生する磁気吸引力が第1スプリング167の付勢力よりも大きくなると、可動コア181は固定コア182側へ移動する。そのため、可動コア181と一体のニードル164も、固定コア182側へ移動する。ニードル164が固定コア182側へ移動すると、吸入弁部材165とニードル164とは離間し、吸入弁部材165はニードル164から力を受けない。その結果、吸入弁部材165は、第2スプリング168の付勢力、および、加圧室31から燃料ギャラリ113側へ排出される燃料の流れにより吸入弁部材165に加わる閉弁方向の力によってストッパ166から離間し吸入弁座171側へ移動する。これにより、吸入弁部材165が閉弁する。
プランジャ20が上昇するとき、吸入通路43、すなわち加圧室31と燃料ギャラリ113との間を閉鎖することにより、加圧室31から燃料ギャラリ113へ戻される燃料の量が調整される。その結果、加圧室31で加圧される燃料の量が決定される。吸入弁部材165が吸入弁座171側へ移動し、吸入弁部材165が吸入弁座171に当接、すなわち閉弁することにより、吸入通路43を流通する燃料の流れが遮断される。これにより、加圧室31から燃料ギャラリ113へ燃料を排出する調量行程は終了する。
「加圧行程」
加圧室31と燃料ギャラリ113との間が閉鎖された状態でプランジャ20がさらに上死点に向けて上昇すると、加圧室31の燃料の圧力は上昇する。加圧室31の燃料の圧力が所定の圧力以上になると、吐出弁付勢手段80のスプリング86の付勢力と吐出弁座66下流側の燃料から吐出弁部材71が受ける力とに抗して、吐出弁部材71は吐出弁座66から離間する。これにより、吐出弁部材71が開弁し、加圧室31で加圧された燃料は、吐出弁通路68、および、筒部材50の内側の空間のうち弁ボディ60の加圧室31とは反対側を通り高圧ポンプ1から吐出される。高圧ポンプ1から吐出された燃料は、図示しないデリバリパイプに供給されて蓄圧され、インジェクタに供給される。
また、このとき、筒部材50の内側の空間のうち弁ボディ60の加圧室31とは反対側の圧力が所定値以上になると、リリーフ弁付勢手段90のスプリング98の付勢力とリリーフ弁座67上流側の燃料からリリーフ弁部材72が受ける力とに抗して、リリーフ弁部材72はリリーフ弁座67から離間する。これにより、リリーフ弁部材72が開弁し、筒部材50の内側の空間のうち弁ボディ60の加圧室31とは反対側の燃料は、リリーフ弁通路69を経由して加圧室31へ戻される。
プランジャ20が上死点まで移動すると、コイル183への通電が停止され、吸入弁部材165は再び吸入弁座171から離間する。このとき、プランジャ20は再び図1の下方へ移動し、加圧室31の燃料の圧力は低下する。これにより、加圧室31には燃料ギャラリ113から燃料が吸入される。
なお、吸入弁部材165が閉弁し、加圧室31の燃料の圧力が所定値まで上昇したとき、コイル183への通電は停止してもよい。加圧室31の燃料の圧力が上昇すると、吸入弁部材165が吸入弁座171から離間する方向へ受ける力よりも、加圧室31側の燃料によって吸入弁座171に当接する方向へ受ける力が大きくなる。そのため、コイル183への通電を停止しても、吸入弁部材165は加圧室31側の燃料から受ける力によって吸入弁座171への当接状態を維持する。このように、所定の時期にコイル183への通電を停止することにより、電磁駆動部18の消費電力を低減することができる。
上記の「吸入行程」、「調量行程」および「加圧行程」を繰り返すことにより、高圧ポンプ1は吸入した燃料を加圧して吐出する。燃料の吐出量は、電磁駆動部18のコイル183への通電タイミングを制御することにより調節される。
高圧ポンプ1の作動時、「吸入行程」、「調量行程」および「加圧行程」が繰り返されることにより、加圧室31の圧力は周期的に変動する。そのため、加圧室31に連通する燃料ギャラリ113には、燃料の圧力脈動が生じる。本実施形態では、燃料ギャラリ113にパルセーションダンパ4を設けることにより、当該燃料の圧力脈動を抑制している。
なお、「加圧行程」では、加圧室31の圧力が上昇することにより、弁ボディ60は、加圧室31側から燃圧を受ける。また、筒部材50の内側の空間のうち弁ボディ60の加圧室31とは反対側の圧力が上昇すると、弁ボディ60は、加圧室31とは反対側から燃圧を受ける。このように、高圧ポンプ1の作動時、弁ボディ60には、燃圧に起因する力が軸方向に繰り返し作用する。しかしながら、本実施形態では、弁ボディ60は、鍔部62が上ハウジング41の段差面454と筒部材50の一端とにより挟み込まれているため、上ハウジング41に対し軸方向の相対移動が規制されている。
以上説明したように、本実施形態では、ハウジング40は、シリンダ30を収容し、吐出孔33に連通する吐出通路44を形成する内壁面を有している。筒部材50は、一端がハウジング40の前記内壁面の内側に位置するよう設けられ、一端側の内径を他端側の内径より大きくすることで一端と他端との間に形成される段差面52を有している。弁ボディ60は、筒部材50の一端の内側に収容される筒部61、当該筒部61の加圧室31とは反対側の端部を塞ぐ第1弁座形成部63、当該第1弁座形成部63から筒部61とは反対側へ突出する第2弁座形成部64、第1弁座形成部63の第2弁座形成部64側の壁面のうち第2弁座形成部64の外側に形成される段差面65、第2弁座形成部64の第1弁座形成部63とは反対側の壁面に形成される吐出弁座66、吐出弁座66と第1弁座形成部63の筒部61側の壁面とを接続する吐出弁通路68を有している。吐出弁部材71は、吐出弁座66から離座または吐出弁座66に着座することで吐出弁通路68を開閉可能である。ホルダ81は、一端の内側に弁ボディ60の第2弁座形成部64が挿入されるホルダ筒部82、当該ホルダ筒部82の他端を塞ぐホルダ底部83、ホルダ筒部82の一端から径外方向へ延びて筒部材50の段差面52と弁ボディ60の段差面65とに挟み込まれるホルダ鍔部84、ならびに、ホルダ筒部82またはホルダ底部83の少なくとも一方に形成される通孔85を有している。スプリング86は、吐出弁部材71とホルダ底部83との間に設けられ、吐出弁部材71を着座方向へ付勢する。すなわち、スプリング86は、ホルダ81により保持され、ホルダ81とともに吐出弁付勢手段80を構成している。
上記構成により、ホルダ81は、筒部材50の内側において、ホルダ鍔部84が筒部材50の段差面52と弁ボディ60の段差面65とに挟み込まれるようにして設けられている。ここで、ホルダ81は、ホルダ鍔部84に段差面52と段差面65とから軸方向の力が作用した状態で保持されている。これにより、ホルダ81は、筒部材50に対し軸方向の相対移動が規制されている。つまり、ホルダ81は、筒部材50の内側から抜け出ることが規制されている。
また、この状態では、ホルダ81に径内方向の力が作用することが抑制される。よって、吐出弁座66が形成された弁ボディ60の第2弁座形成部64にホルダ81の内壁から径内方向の力が作用することが抑制され、第2弁座形成部64の変形が抑制される。したがって、吐出弁座66と吐出弁部材71との密な当接状態(着座状態)を維持することができる。その結果、高圧ポンプ1の吐出圧を安定にすることができる。
また、本実施形態では、ホルダ81は、金属薄板をプレス加工することにより形成されている。そのため、ホルダ81を容易に製造することができる。したがって、高圧ポンプ1の製造コストを低減することができる。
また、本実施形態では、ホルダ81のホルダ鍔部84は、外縁部が筒部材50の段差面52側へ折り曲げ加工されることにより、筒部材50の段差面52と弁ボディ60の段差面65との間で弾性変形可能に形成されている。これにより、例えばホルダ鍔部84を挟み込む筒部材50および弁ボディ60が熱や圧力により変形しても、ホルダ81のホルダ鍔部84には、常に所定値以上の力が作用することとなる。したがって、ホルダ81のガタつきおよび摩耗等を抑制することができる。
また、本実施形態では、弁ボディ60は、第1弁座形成部63の筒部61側の壁面に形成されるリリーフ弁座67、および、リリーフ弁座67と第1弁座形成部63の筒部63とは反対側の壁面とを接続し吐出弁通路68とは非連通のリリーフ弁通路69を有している。そして、本実施形態は、リリーフ弁座67から離座またはリリーフ弁座67に着座することでリリーフ弁通路69を開閉可能なリリーフ弁部材72と、リリーフ弁部材72を着座方向へ付勢するリリーフ弁付勢手段90とをさらに備えている。本実施形態では、第2弁座形成部64にホルダ81の内壁から径内方向の力が作用することが抑制され、第2弁座形成部64の変形が抑制されている。そのため、第2弁座形成部64に接続する第1弁座形成部63の変形も抑制されている。したがって、リリーフ弁座67とリリーフ弁部材72との密な当接状態(着座状態)を維持することができる。その結果、高圧ポンプ1のリリーフ圧を安定にすることができる。
また、本実施形態では、第1弁座形成部63の外壁と前記筒部材50の内壁との間には、環状の隙間C2が形成されている。そのため、第1弁座形成部63のリリーフ弁座67が形成された部分に筒部材50の内壁から径内方向の力が作用するのを防ぐことができる。これにより、第1弁座形成部63の変形をさらに抑制することができる。したがって、リリーフ弁座67とリリーフ弁部材72との密な当接状態(着座状態)を維持することができる。その結果、高圧ポンプ1のリリーフ圧をさらに安定にすることができる。
また、本実施形態では、リリーフ弁通路69は、リリーフ弁座67とは反対側の端部が隙間C2に接続するよう形成されている。また、ホルダ鍔部84の外縁部には、少なくとも1つの切欠溝841が形成されている。この構成では、隙間C2および切欠溝841を、加圧室31側へ逃がす燃料の流路の一部とすることができる。これにより、第1弁座形成部63および第2弁座形成部64に形成するリリーフ弁通路69の通路長を短くすることができる。したがって、第1弁座形成部63および第2弁座形成部64の内部に形成される空間(リリーフ弁通路69)の容積を低減できるため、第1弁座形成部63および第2弁座形成部64の強度を向上することができる。
また、本実施形態では、ハウジング40の前記内壁面は、吐出通路44の吐出孔33側を形成する第1内壁面451、および、吐出通路44の吐出孔33とは反対側を形成し第1内壁面451より径が大きい第2内壁面452を含んでいる。ハウジング40は、第1内壁面451と第2内壁面452との間に形成される段差面454を有している。そして、弁ボディ60は、筒部61の加圧室31側の端部が段差面454の近傍に位置するよう設けられている。これにより、例えば弁ボディ60の加圧室31とは反対側の圧力が高まることで弁ボディ60に対し加圧室31側への力が作用しても、弁ボディ60は、筒部61の加圧室31側の端部側が段差面454に係止されることにより、加圧室31側への移動が規制される。そのため、高圧ポンプ1のリリーフ圧を安定にすることができる。
また、本実施形態では、弁ボディ60は、筒部61の加圧室31側の端部から径外方向へ延びて筒部材50の一端とハウジング40の段差面454とに挟み込まれる鍔部62を有している。ここで、弁ボディ60は、鍔部62にハウジング40の段差面454と筒部材50の一端とから軸方向の力が作用した状態でハウジング40に保持されている。これにより、弁ボディ60は、ハウジング40に対し軸方向の相対移動が規制されている。そのため、高圧ポンプ1の吐出圧およびリリーフ圧を安定にすることができる。
また、この状態では、弁ボディ60に対し径内方向の力が作用することが抑制される。よって、吐出弁座66およびリリーフ弁座67が形成された弁ボディ60に径内方向の力が作用することが抑制され、弁ボディ60の変形が抑制される。したがって、吐出弁座66と吐出弁部材71、および、リリーフ弁座67とリリーフ弁部材72との密な当接状態(着座状態)を維持することができる。その結果、高圧ポンプ1の吐出圧およびリリーフ圧をより安定にすることができる。
(他の実施形態)
本発明の他の実施形態では、吐出弁付勢部材を保持するホルダは、プレス加工ではなく、鋳造あるいは金属材料に切削加工を施すことにより形成してもよい。また、ホルダのホルダ鍔部の外縁部は、折り曲げ加工されず、弾性変形不能に形成されていてもよい。
また、上述の実施形態では、リリーフ弁通路は、リリーフ弁座とは反対側の端部が、第1弁座形成部の外壁と筒部材の内壁との間の隙間に接続するよう形成される例を示した。これに対し、本発明の他の実施形態では、リリーフ弁通路は、リリーフ弁座とは反対側の端部が、前記隙間に接続せず、例えば第2弁座形成部の加圧室とは反対側の端面に形成されることとしてもよい。また、本発明の他の実施形態では、第1弁座形成部の外壁と筒部材の内壁との間に、前記隙間が形成されていなくてもよい。また、ホルダ鍔部には1つの切欠溝が形成される構成であってもよい。また、ホルダ鍔部には切欠溝が形成されない構成であってもよい。
また、本発明の他の実施形態では、弁ボディは、リリーフ弁座およびリリーフ弁通路を有しない構成であってもよい。また、リリーフ弁部材およびリリーフ弁付勢手段を備えない構成としてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、弁ボディは、鍔部を有しない構成であってもよい。この構成の場合、弁ボディの筒部の加圧室側の端部は、ハウジングの第1内壁面と第2内壁面との間の段差面に当接していることが望ましい。
また、本発明の他の実施形態では、シリンダ、上ハウジングおよび下ハウジングのうち少なくとも2つが一体に形成された構成であってもよい。また、カバー部材は、上ハウジングまたは下ハウジングと一体に形成されていてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、電磁駆動部および吸入弁部は、ノーマリークローズタイプ(通常時閉弁型)の弁装置を構成していてもよい。また、吸入弁部がノーマリークローズタイプの弁装置を構成しているのであれば、電磁駆動部を設けなくてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、カバー部材の内側にパルセーションダンパを設置しない構成であってもよい。さらに、カバー部材を設けない構成であってもよい。カバー部材を設けない構成の場合、流体としての燃料を、ハウジングの吸入通路に直接供給することが考えられる。
また、本発明の他の実施形態では、高圧ポンプを、エンジン以外の装置等へ向けて流体を吐出する流体ポンプとして用いてもよい。
このように本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の形態に適用可能である。
1 ・・・・・高圧ポンプ
20 ・・・・プランジャ
30 ・・・・シリンダ
31 ・・・・加圧室
32 ・・・・吸入孔
33 ・・・・吐出孔
40 ・・・・ハウジング
44 ・・・・吐出通路
441 ・・・第1吐出通路(吐出通路)
442 ・・・第2吐出通路(吐出通路)
451 ・・・第1内壁面(内壁面)
452 ・・・第2内壁面(内壁面)
50 ・・・・筒部材
52 ・・・・段差面(第1段差面)
60 ・・・・弁ボディ
61 ・・・・筒部
62 ・・・・鍔部
63 ・・・・第1弁座形成部
64 ・・・・第2弁座形成部
65 ・・・・段差面(第2段差面)
66 ・・・・吐出弁座
68 ・・・・吐出弁通路
71 ・・・・吐出弁部材
81 ・・・・ホルダ
82 ・・・・ホルダ筒部
83 ・・・・ホルダ底部
84 ・・・・ホルダ鍔部
85 ・・・・通孔
86 ・・・・スプリング(吐出弁付勢部材)

Claims (8)

  1. 往復移動可能なプランジャと、
    前記プランジャを摺動可能に収容するプランジャ収容穴、内壁と前記プランジャの一端の外壁とで形成される加圧室、当該加圧室に流体を吸入する吸入孔、および、前記加圧室で加圧された流体を吐出する吐出孔を有するシリンダと、
    前記吐出孔に連通する吐出通路を形成する内壁面を有するハウジングと、
    一端が前記内壁面の内側に位置するよう設けられ、一端側の内径を他端側の内径より大きくすることで一端と他端との間に形成される第1段差面を有する筒部材と、
    前記筒部材の一端の内側に収容される筒部、当該筒部の前記加圧室とは反対側の端部を塞ぐ第1弁座形成部、当該第1弁座形成部から前記筒部とは反対側へ突出する第2弁座形成部、前記第1弁座形成部の前記第2弁座形成部側の壁面のうち前記第2弁座形成部の外側に形成される第2段差面、前記第2弁座形成部の前記第1弁座形成部とは反対側の壁面に形成される吐出弁座、および、前記吐出弁座と前記第1弁座形成部の前記筒部側の壁面とを接続する吐出弁通路を有する弁ボディと、
    前記吐出弁座から離座または前記吐出弁座に着座することで前記吐出弁通路を開閉可能な吐出弁部材と、
    一端の内側に前記第2弁座形成部が挿入されるホルダ筒部、当該ホルダ筒部の他端を塞ぐホルダ底部、前記ホルダ筒部の一端から径外方向へ延びて前記第1段差面と前記第2段差面とに挟み込まれるホルダ鍔部、ならびに、前記ホルダ筒部または前記ホルダ底部の少なくとも一方に形成される通孔を有するホルダと、
    前記吐出弁部材と前記ホルダ底部との間に設けられ、前記吐出弁部材を着座方向へ付勢する吐出弁付勢部材と、
    を備えることを特徴とする高圧ポンプ。
  2. 前記ホルダは、金属薄板をプレス加工することにより形成されていることを特徴とする請求項1に記載の高圧ポンプ。
  3. 前記ホルダ鍔部は、外縁部が前記第1段差面側へ折り曲げ加工されることにより、前記第1段差面と前記第2段差面との間で弾性変形可能に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の高圧ポンプ。
  4. 前記弁ボディは、前記第1弁座形成部の前記筒部側の壁面に形成されるリリーフ弁座、および、前記リリーフ弁座と前記第1弁座形成部の前記筒部とは反対側の壁面とを接続し前記吐出弁通路とは非連通のリリーフ弁通路を有し、
    前記リリーフ弁座から離座または前記リリーフ弁座に着座することで前記リリーフ弁通路を開閉可能なリリーフ弁部材と、
    前記リリーフ弁部材を着座方向へ付勢するリリーフ弁付勢手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の高圧ポンプ。
  5. 前記第1弁座形成部の外壁と前記筒部材の内壁との間には、環状の隙間が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の高圧ポンプ。
  6. 前記リリーフ弁通路は、前記リリーフ弁座とは反対側の端部が前記隙間に接続するよう形成され、
    前記ホルダ鍔部の外縁部には、少なくとも1つの切欠溝が形成されていることを特徴とする請求項5に記載の高圧ポンプ。
  7. 前記内壁面は、前記吐出通路の前記吐出孔側を形成する第1内壁面、および、前記吐出通路の前記吐出孔とは反対側を形成し前記第1内壁面より径が大きい第2内壁面を含み、
    前記ハウジングは、前記第1内壁面と前記第2内壁面との間に形成される第3段差面を有し、
    前記弁ボディは、前記筒部の前記加圧室側の端部が前記第3段差面に当接可能なよう、または、前記筒部の前記加圧室側の端部が前記第3段差面の近傍に位置するよう設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の高圧ポンプ。
  8. 前記弁ボディは、前記筒部の前記加圧室側の端部から径外方向へ延びて前記筒部材の一端と前記第3段差面とに挟み込まれる鍔部を有していることを特徴とする請求項7に記載の高圧ポンプ。
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