JP2013044766A - 2成分現像剤、2成分現像剤の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】トナー母体粒子に外添剤を付着させたトナーと芯材粒子の表面に樹脂被覆層を設けたキャリアとを含む2成分現像剤において、該芯材粒子がその表面および内部に細孔を有するフェライトからなり、該キャリアの嵩密度が1.0g/cm3以上2.0g/cm3以下で、該樹脂被覆層を形成する樹脂がアクリル系樹脂を含み、該芯材粒子の表面から0.2μmまでの樹脂被覆層が窒素元素を0.1質量部以上2.0質量部以下含有することを特徴とする2成分現像剤。
【選択図】なし
Description
該芯材粒子がその表面および内部に細孔を有するフェライトからなり、
該キャリアの嵩密度が1.0g/cm3以上2.0g/cm3以下で、
該樹脂被覆層を形成する樹脂がアクリル系樹脂を含み、
該芯材粒子の表面から0.2μmまでの樹脂被覆層が窒素元素を0.1質量部以上2.0質量部以下含有することを特徴とする2成分現像剤。
該芯材粒子がその表面および内部に細孔を有するフェライトからなり、
該キャリアの嵩密度が1.0g/cm3以上2.0g/cm3以下で、
該樹脂被覆層を形成する樹脂がアクリル系樹脂を含み、
少なくとも該芯材粒子の表面から0.2μmまでの樹脂被覆層が窒素元素を0.1質量部以上2.0質量部以下含有する樹脂で形成されることを特徴とする2成分現像剤の製造方法。
本発明の2成分現像剤は、トナーとキャリアとを含むものである。
本発明で用いられるキャリアは、芯材粒子の表面に樹脂被覆層を設けたものである。
〈芯材粒子〉
芯材粒子は、その表面および内部に細孔を有するフェライトからなる。
D=−4γcosθ/P
上記式において、Pは加えられた圧力、Dは細孔径、γは水銀の表面張力、θは水銀と細孔壁面の接触角を表す。ここで、γとθは定数であることから、上記式より加えた圧力Pと細孔径Dの関係が求められ、そのときの水銀の侵入容積を測定することにより、細孔径とその容積分布の関係を導くことができる。
(1)測定試料を複数の穴を開けた市販のゼラチン製のカプセルに投入し、当該カプセルを粉体用のディラトメータ「CD3P」内に入れる。
(2)「Pascal 1140」を用いて脱気処理を行った後、水銀を充填して低圧領域(0〜400kPa)下での測定を行い、これを1st Runとする。
(3)上記1st Runの後、再び脱気処理と前記低圧領域下での測定を行い、これを2nd Runとする。
(4)2nd Run実施後、前述したディラトメータ、水銀、カプセル、測定試料を合わせた質量を測定する。
(5)次に、「Pascal 1240」を用いて高圧領域(0.1MPa〜200MPa)下での測定を行い、この高圧領域下での測定で得られた水銀圧入量を用いて芯材粒子の細孔容積、細孔径分布及びピーク細孔径を求める。
(6)なお、前記芯材粒子の細孔容積、細孔径分布及びピーク細孔径は、水銀の表面張力を480dyn/cm、接触角を141.3°として算出し、前述した様に、ピーク細孔径を当該芯材粒子の細孔径とする。
芯材粒子としては、磁場が存在すると磁界方向に強く磁化する性質を有し、残留磁化の小さいフェライトからなる粒子が用いられる。
本発明に使用される芯材粒子は、公知の方法により作製が可能なもので、例えば、後述する実施例に記載の工程を経て作製することが可能である。以下、本発明に使用される芯材粒子の作製が可能な芯材粒子の代表的な作製方法を説明するが、本発明に使用可能な芯材粒子は、以下の工程を経て作製されるものに限定されるものではない。
この工程は、芯材粒子の原材料を適量秤量した後、ボールミルあるいは振動ミル等に投入して乾式の粉砕処理を行う工程で、この粉砕処理は0.5時間以上行うものであり、1時間から20時間行うものが好ましい。この工程で配合する原材料の種類や原材料の粉砕度合いを制御することにより、芯材粒子の空隙率、細孔径、細孔容積、後述する嵩密度や真密度を制御することが可能である。
前記粉砕処理により作製された粉砕物を加圧成形機等により、例えば、大きさ1mm角程度のペレットに成形する工程である。また、形成したペレットを所定目開きのふるいにかけ、混在する粗粉あるいは微粉の除去も行う。
形成したペレットを市販の電気炉に投入して、数時間の加熱処理を行う工程である。加熱温度は700℃から1200℃が好ましい。また、この工程で加熱温度や加熱時間を制御することにより、芯材粒子の空隙率、細孔径、細孔容積、後述する嵩密度や真密度を制御することが可能である。
上記仮焼成処理を行ったペレット(仮焼成物)をボールミルあるいは振動ミル等を用いて乾式の粉砕処理を行う工程である。なお、乾式の粉砕処理を行う工程では、後述する実施例にも記載の様に、使用するメディアに粒径1mm以下のビーズを使用することが好ましく、原材料やペレットの均一かつ効果的な分散をより確実に行うことができる。また、使用するビーズの径、組成、粉砕処理時間を制御することにより、原材料やペレットの粉砕度合いを制御することが可能である。
上記粉砕処理により作製された粉砕物に水を添加し、湿式のボールミルや振動ミルを用いて粉砕処理を行い、所望の粒径を有する粉砕物を分散させたスラリーを作製する工程である。なお、この工程でスラリー中の粉砕物の粒径を制御することにより、芯材粒子の細孔径を制御することが可能である。
上記湿式粉砕工程で作製したスラリー中に、分散液やポリビニルアルコール等のバインダを添加し、粘度を調整した後、スプレードライヤーを用いて当該スラリーより造粒を行い、形成した造粒物を乾燥させる工程である。この工程でスラリー中に添加するバインダや水の量あるいは乾燥度合いを制御することにより、芯材粒子の空隙率、細孔径、細孔容積、後述する嵩密度や真密度を制御することが可能である。
上記造粒工程で造粒物を乾燥させた後、当該造粒物を電気炉等の加熱手段に投入し、窒素ガス供給等により酸素濃度を制御しながら、950℃から1400℃の温度で1時間から24時間加熱処理することにより焼成物を形成する工程である。なお、この工程で焼成方法や加熱温度(焼成温度)、加熱時間(焼成時間)、窒素ガスの供給量や水素ガスによる還元雰囲気の形成等を制御することにより、芯材粒子の空隙率、細孔径、細孔容積、後述する嵩密度や真密度を制御することが可能である。
上記本焼成工程により形成された焼成物を解砕、分級処理して、所定粒径の芯材粒子を形成する工程である。この工程では、公知の分級方法を実施することが可能で、例えば、公知の風力分級や、メッシュろ過法、沈降法等を用いることにより、形成した焼成物を所望の粒径に粒度調整することが可能である。
本発明で云う樹脂被覆層とは、芯材粒子の表面に設けられる層のことである。樹脂被覆層は、アクリル系樹脂を含み、芯材粒子の表面から0.2μmまでの層が窒素元素を0.1質量部以上2.0質量部以下含有する構成で形成される。
内層を形成する樹脂としては、アクリル系樹脂を含み、窒素元素を0.1質量部以上2.0質量部以下含有するものを用いる。
アクリル系樹脂へ窒素元素を導入する方法としては、特に限定されないが、例えば下記の2つの方法を挙げることができる。
窒素元素を有するモノマーを重合して得られる樹脂は、例えば、脂環式メタクリル酸エステルと窒素元素を有するモノマーとの共重合により得ることができる。
樹脂を合成するときに窒素元素含有開始剤を使用して分子鎖末端(樹脂構造中)に窒素元素を配置して導入することができる。
芯材粒子表面から0.2μmまでの樹脂被覆層より外側の樹脂被覆層を形成する樹脂としては、特に限定されず、芯材粒子表面から0.2μmまでの層を形成する樹脂との接着性が良く、耐摩耗性を有し、且つトナーへの帯電付与能を維持できるものが好ましく用いられる。
(樹脂被覆層の層厚)
樹脂被覆層の層厚は、キャリア粒子を切断した断面を、透過型電子顕微鏡により撮影した写真より計測されるものである。透過型電子顕微鏡としては、通常当業者の間でよく知られた機種で十分観察され、例えば、「LEM−2000型」(トプコン社製)、「JEM−2000FX」(日本電子製)等が用いられる。
本発明で用いるキャリアは、芯材粒子の表面Aと芯材粒子の表面Aから0.2μmまでの層の表面CまでのAC間の樹脂被覆層が窒素元素を0.1質量部以上2.0質量部以下含有するアクリル樹脂を含む層である。
樹脂被覆層中に有する窒素元素量は、以下のようにして測定することができる。
キャリアは、芯材粒子の表面に樹脂被覆層を設けて作製することができる。
乾式コート法は、機械的衝撃や熱を加えて樹脂を芯材粒子の表面にコートする方法(以下、メカノケミカル法とも云う)であり、下記の工程により、樹脂被覆層を形成する方法である。
1:被覆しようとする樹脂粒子、必要により添加する固形物(例えば、樹脂粒子)を分散したコート材を、芯材粒子とともに機械的に撹拌し、芯材粒子表面にコート材を付着させる
2:その後、機械的衝撃や熱を加えて芯材粒子表面に付着させたコート材中の樹脂粒子を溶融或いは軟化させて固着し、内層となる樹脂被覆層を形成する
3:その後、コート材を変え、1〜2の工程を繰り返し、外層となる樹脂被覆層を形成する。
本発明で用いられるトナーは、トナー母体粒子に外添剤を付着させて得られたもので、トナー母体粒子に外添剤を付着させて得られたトナーは、2成分現像剤の流動性が向上、クリーニング性が向上し好ましい。
トナーは、トナー母体粒子に外添剤を付着させて作製することができる。
トナー母体粒子は、少なくとも樹脂を含有する。このようなトナー母体粒子を製造する方法としては、特に限定されるものではなく、粉砕法、懸濁重合法、ミニエマルション重合凝集法、乳化重合凝集法、溶解懸濁法、ポリエステル分子伸長法その他の公知の方法などを挙げることができる。
トナー母体粒子を構成する樹脂としては、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン−(メタ)アクリル系共重合体樹脂、オレフィン系樹脂などのビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテル、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリスルフォン、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素樹脂などの公知の種々の樹脂を用いることができる。又、これらは1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
トナー母体粒子を構成するトナー粒子中には、必要に応じて着色剤が含有されていてもよい。着色剤としては、公知の無機または有機着色剤を使用することができる。着色剤の添加量はトナー母体粒子全体に対して1〜30質量%、好ましくは2〜20質量%の範囲とされる。
トナー母体粒子を構成するトナー粒子中には、必要に応じて離型剤が含有されていてもよい。離型剤としては、公知の種々のワックスを用いることができる。トナー母体粒子における離型剤の添加量は、トナー母体粒子全体に対して1〜30質量%が好ましく、5〜20質量%がさらに好ましい。
また、トナー母体粒子中には、必要に応じて荷電制御剤が含有されていてもよい。荷電制御剤としては、公知の種々の化合物を用いることができる。
外添処理はトナー母体粒子に付着させて用いられる。外添剤の種類は特に限定されるものではなく、例えば、以下に挙げる無機微粒子や有機微粒子、滑剤が挙げられる。
本発明の2成分現像剤は、電子写真方式の画像形成方法、画像形成装置に用いることができる。例えば、モノクロの画像形成方法やフルカラーの画像形成方法に用いることができる。フルカラーの画像形成方法では、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各々に係る4種類のカラー現像装置と、1つの静電潜像担持体とにより構成される4サイクル方式の画像形成方法や、各色に係るカラー現像装置および静電潜像担持体を有する画像形成ユニットを、それぞれ色別に搭載するタンデム方式の画像形成方法など、いずれの画像形成方法も用いることができる。
キャリアは、以下のようにして作製した。
(芯材粒子1の作製)
MnO:35mol%、MgO:14.5mol%、Fe2O3:50mol%及びSrO:0.5mol%になるように原料を秤量し、水と混合した後、湿式のメディアミルで5時間粉砕してスラリーを作製した。
芯材粒子1の作製において、空隙率を調整しつつ、嵩密度と表面および内部に存在する細孔径の異なる「芯材粒子2〜7」を作製した。
(樹脂1の作製)
0.3質量%のベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液中に、メタクリル酸シクロヘキシル/メタクリル酸メチル/メタクリル酸ジメチルアミノエチルの各モノマーを(95:4.5:0.5)の比率(共重合比)で添加し、該モノマー総量の0.5質量%にあたる量の過硫酸カリウムを添加して乳化重合を行い、「樹脂1」を作製した。得られた樹脂1の重量平均分子量は50万であった。尚、重量平均分子量は公知の測定装置を用いて測定した値である。「樹脂1」の窒素元素含有量は、0.1質量部であった。
樹脂1の作製で用いたモノマーを表2のように変更した以外は同様にして、窒素元素含有量の異なる「樹脂2〜7」を作製した。
0.3質量%のベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液中に、メタクリル酸シクロヘキシル/メタクリル酸メチルの各モノマーを(95:5.0)の比率(共重合比)で添加し、該モノマー総量の0.5質量%にあたる量の過硫酸カリウムを添加して乳化重合を行い、「樹脂8」を作製した。得られた樹脂8の重量平均分子量は50万であった。尚、重量平均分子量は公知の測定装置を用いて測定した値である。「樹脂8」の窒素元素含有量は、0.0質量部であった。
0.3質量%のベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液中に、メタクリル酸シクロヘキシル/メタクリル酸メチルの各モノマーを(95:5.0)の比率(共重合比)で添加し、該モノマー総量の0.5質量%にあたる量の2,2’−アゾビス−2−アミジノプロパン二塩酸塩を添加して乳化重合を行い、「樹脂9」を作製した。得られた樹脂9の重量平均分子量は50万であった。尚、重量平均分子量は公知の測定装置を用いて測定した値である。「樹脂9」の窒素元素含有量は、0.2質量部であった。
(キャリア1の作製)
「芯材粒子1」100質量部と、「樹脂3」4質量部とを高速撹拌混合機の混合撹拌槽に投入し、ジャケットに冷水を通過させ、40℃にて周速8m/secで20分間混合・撹拌し、層厚0.3μmの内層を作製した。その後、「樹脂8」12質量部を混合撹拌槽に投入し、40℃にて周速8m/secで20分間混合・撹拌し、層厚0.8μmの外層を形成してキャリア中間体を作製した。その後、キャリア中間体の粒子形成工程として、ジャケットに蒸気を通過させ、120℃にて周速8m/secで30分間撹拌して「キャリア1」を作製した。得られたキャリア1の嵩密度は1.5、樹脂被覆層における芯材粒子から0.2μmまでの層の窒素元素量は、1.0質量%であった。
キャリア1の作製で用いた「芯材粒子1」と「樹脂3」「樹脂8」を、表3のように変更した以外は同様にして「キャリア2〜17」を作製した。
トナーは、以下のようにして作製した。
(コア用樹脂粒子の作製)
樹脂粒子1Hの作製
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、アニオン系界面活性剤であるドデシル硫酸ナトリウム7.08質量部をイオン交換水3,010質量部に溶解させて界面活性剤溶液を作製した。そして、この界面活性剤溶液を窒素気流下で230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、反応容器内の温度を80℃に昇温した。
スチレン 69.4質量部
アクリル酸−n−ブチル 28.3質量部
メタクリル酸 2.3質量部
が混合されてなる混合液〔a1〕を1時間かけて適下し、更に、75℃で2時間撹拌して重合することにより樹脂粒子1Hが分散されてなる樹脂粒子分散液〔1H〕を作製した。
撹拌装置を取り付けたフラスコ内に、
スチレン 97.1質量部
アクリル酸−n−ブチル 39.7質量部
メタクリル酸 3.22質量部
n−オクチル−3−メルカプタトプロピオン酸エステル 5.6質量部
を投入し、更に、
ペンタエリストールテトラベヘネート 98.0質量部
を添加し、90℃に加熱して上記の化合物が混合されてなる混合液〔a2〕を調製した。
前記の樹脂粒子分散液〔1HM〕に、過酸化カリウム(KPS)7.4質量部をイオン交換水200質量部に溶解した開始剤溶液を添加して、温度を80℃に調整した後、
スチレン 277質量部
アクリル酸−n−ブチル 113質量部
メタクリル酸 9.21質量部
n−オクチル−3−メルカプタトプロピオン酸エステル 10.4質量部
が混合されてなる混合液を1時間かけて適下し、この適下終了後、80℃に維持したままで2時間にわたって加熱、撹拌して重合を行い、その後、反応系を28℃に冷却して、樹脂粒子1HMの表面に樹脂が被覆された複合構造を有する樹脂粒子1HMLが分散されてなる樹脂粒子分散液〔1HML〕を調製した。得られた樹脂粒子を「コア用樹脂粒子」とする。
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を備えた反応容器に、アニオン系界面活性剤であるドデシル硫酸ナトリウム2.0質量部をイオン交換水3000質量部に溶解させて界面活性剤溶液を作製した。この界面活性剤溶液を、窒素気流下で230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温した。
スチレン 544質量部
アクリル酸−n−ブチル 160質量部
メタクリル酸 96質量部
n−オクチルメルカプタン(NOM) 20質量部
からなるものである。
ドデシル硫酸ナトリウム90質量部をイオン交換水1600質量部に撹拌溶解させて作製した溶液を撹拌させておき、当該溶液中に、カーボンブラック「モーガルL」を420質量部、徐々に添加した。次いで、撹拌装置「クレアミックス(エム・テクニック社製)」を用いて分散処理を行い、「カーボンブラック分散液」を作製した。「カーボンブラック分散液」中のカーボンブラックの粒径を電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子社製)を用いて測定したところ、質量平均粒径で110nmであった。
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を備えた反応容器に、
「コア用樹脂微粒子」分散液(固形分換算) 450質量部
イオン交換水 1100質量部
「カーボンブラック分散液」(固形分換算) 100質量部
を投入し、液温を30℃に調整した。その後、5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを10.0に調整した。
次に、上記「コア粒子」の分散液550質量部(固形分換算)を90℃にして、「シェル形成用樹脂微粒子」分散液50質量部(固形分換算)を添加した。1時間にわたり撹拌を継続して、「コア粒子」表面に「シェル形成用樹脂微粒子」を融着させた。その後、塩化ナトリウム40.2質量部をイオン交換水1000質量部に溶解させてなる水溶液を添加した。この系を95℃にして20分間にわたり加熱撹拌を行って熟成処理を行い、シェルを形成させた後、30℃まで冷却した。
上記で作製したトナー母体粒子に、疎水性シリカ(数平均一次粒径12nm、疎水化度68)を1.0質量%、及び、疎水性酸化チタン(数平均一次粒径20nm、疎水化度64)を1.5質量%添加した。ヘンシェルミキサ(三井三池化工機(株)製)を用いて混合を行った後、45μmの目開きの篩を用いて粗大粒子を除去することにより「トナー1」を作製した。
上記で作製した「キャリア1〜17」100質量部と「トナー1」6質量部をV型混合機に順次投入し、常温常湿環境下で5分間混合して「2成分現像剤1〜17」を調製した。
膜剥がれ評価は、常温常湿(20℃、55%RH)の環境で、市販の複写機「bizhub PRO C6501」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)の現像装置中でキャリアを1時間撹拌したときに、芯材粒子から樹脂被覆層が剥がれて発生する白粉(樹脂被覆物)の発生程度で行った。
2成分現像剤の評価装置として、市販の複写機「bizhub PRO C6501」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)(プリント速度:A4版で65枚/分)を準備し、プリントは、上記の複写機に上記で作製した各2成分現像剤とトナーを順次装填し、常温常湿(20℃、55%RH)の環境で、印字率5%の文字画像をA4判の転写材に50万枚行った。
かぶりは、プリント初期と50万枚プリント後、A4判の白紙をプリントし、転写材の白紙濃度で評価した。転写材の白紙濃度はA4判の20カ所を測定し、その平均値を白紙濃度とする。濃度測定は反射濃度計「RD−918」(マクベス社製)を用いて行った。かぶりは、0.010未満を合格とする。
(トナー飛散)
トナー飛散は、50万枚プリント後、トナーの機内への飛散状況を目視で観察し評価した。尚、トナー飛散は◎と○を合格とする。
◎:機内がトナーにて汚れていない状態
○:わずかに機内へのトナー飛散が見られる状態
×:トナー飛散が非常に多く、機内をメンテナンスする必要が有る状態。
キャリア付着は、50万枚プリント後、ベタ画像のプリントを行い、べた画像へのキャリア付着の程度を、下記条件で評価した。
◎:ベタ画像上にキャリア付着なし
○:ベタ画像上にキャリア付着が5個以内で実用上問題なし
×:ベタ画像上にキャリア付着が5個を超えて存在し、実用上問題有り。
画像汚れは、50万枚プリント後、白紙画像のプリントを行い、樹脂被覆物の付着に起因するクリーニング不良による画像汚れを目視により評価した。◎と○を合格とする。
◎:クリーニング不良による画像汚れなし
○:クリーニング不良による画像汚れが有るが、実用上問題なし
×:クリーニング不良による画像汚れが有り、実用上問題有り。
4 樹脂被覆層
5 樹脂被覆層の層厚、
6 芯材粒子の表面から0.2μmまでの樹脂被覆の層厚
7 芯材粒子の表面から0.2μより外側の樹脂被覆の層厚
10 芯材粒子
11 キャリア粒子の中心
40 キャリア粒子
A 芯材粒子の表面
B 樹脂被覆層の表面
C 芯材粒子の表面から0.2μmまでの層の表面
Claims (4)
- トナー母体粒子に外添剤を付着させたトナーと芯材粒子の表面に樹脂被覆層を設けたキャリアとを含む2成分現像剤において、
該芯材粒子がその表面および内部に細孔を有するフェライトからなり、
該キャリアの嵩密度が1.0g/cm3以上2.0g/cm3以下で、
該樹脂被覆層を形成する樹脂がアクリル系樹脂を含み、
該芯材粒子の表面から0.2μmまでの樹脂被覆層が窒素元素を0.1質量部以上2.0質量部以下含有することを特徴とする2成分現像剤。 - 前記芯材粒子の表面および内部に有する細孔の径が、0.2μm以上1.8μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の2成分現像剤。
- 前記アクリル系樹脂が、脂環式メタクリル酸エステルモノマーを重合して得られたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の2成分現像剤。
- トナー母体粒子に外添剤を付着させたトナーと芯材粒子の表面に樹脂被覆層を設けたキャリアとを含む2成分現像剤の製造方法において、
該芯材粒子がその表面および内部に細孔を有するフェライトからなり、
該キャリアの嵩密度が1.0g/cm3以上2.0g/cm3以下で、
該樹脂被覆層を形成する樹脂がアクリル系樹脂を含み、
少なくとも該芯材粒子の表面から0.2μmまでの樹脂被覆層が窒素元素を0.1質量部以上2.0質量部以下含有する樹脂で形成されることを特徴とする2成分現像剤の製造方法。
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