JP2013044438A - 冷蔵庫 - Google Patents

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Ryoji Kawai
良二 河井
Akiyoshi Ohira
昭義 大平
Kenji Shiono
謙治 塩野
Yoshiaki Fujiki
義明 藤木
Dai Itakura
大 板倉
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Abstract

【課題】庫内有効内容積の減少を伴わずに、省エネルギー性能が高く、断熱箱体の外面の結露を抑制する冷蔵庫を提供することを目的とする。
【解決手段】断熱箱体と、前記断熱箱体の少なくとも一面が周囲壁に近接又は接するように設置する箱体壁面と、圧縮機と、前記箱体壁面内側に配設した第一の放熱手段と、前記断熱箱体の前記箱体壁面以外の外表面内側に配設された第二の放熱手段と、減圧手段と、冷却手段とを備えた冷蔵庫において、前記第一の放熱手段と前記第二の放熱手段を通る第一の放熱冷媒流路と、前記第一の放熱手段をバイパスして前記第二の放熱手段を通る第二の放熱冷媒流路を備え、前記第一の放熱冷媒流路と、前記第二の放熱冷媒流路に流す冷媒量を変えることで、前記第一の放熱手段の放熱量を制御する放熱性能制御手段を備えた。
【選択図】 図3

Description

本発明は、冷蔵庫に関する。
本技術分野の背景技術として、特開2009−275964号公報(特許文献1)がある。
特許文献1には、断熱箱体と、機械室内に設置された圧縮機と、機械室内に設置された第一の凝縮器と、流路切替弁と、断熱箱体の外面に設置された第二の凝縮器と、減圧手段と、蒸発器とを接続した第一の冷凍サイクルと、圧縮機と機械室内に設置された第一の凝縮器と、流路切替弁と、機械室内に設置された第三の凝縮器と、減圧手段と、蒸発器とを接続した第二の冷凍サイクルとを備え、第一の冷凍サイクルと第二の冷凍サイクルを切り替えながら運転することで、断熱箱体の外面に設置された第二の凝縮器からの熱侵入を抑えつつ、断熱箱体の外面の結露を抑制する冷蔵庫が開示されている(特許文献1、第1図〜第3図等)。
特開2009−275964号公報
しかしながら、特許文献1に記載の冷蔵庫では、第二の冷凍サイクルにおける凝縮能力を十分大きくするためには、機械室内の第三の凝縮器の大型化が必要になり、それに伴って機械室スペースを大きく確保する必要があった。したがってその分だけ庫内有効内容積が減少してしまうという問題が生じていた。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、庫内有効内容積の減少を伴わずに、省エネルギー性能が高く、断熱箱体の外面の結露を抑制する冷蔵庫を提供することを目的とする。
本発明では、上述の課題を解決するため、例えば特許請求の範囲に記載の手段を採用する。一例として、断熱箱体と、前記断熱箱体の少なくとも一面が周囲壁に近接又は接するように設置する箱体壁面と、圧縮機と、前記箱体壁面内側に配設した第一の放熱手段と、前記断熱箱体の前記箱体壁面以外の外表面内側に配設された第二の放熱手段と、減圧手段と、冷却手段とを備えた冷蔵庫において、前記第一の放熱手段と前記第二の放熱手段を通る第一の放熱冷媒流路と、前記第一の放熱手段をバイパスして前記第二の放熱手段を通る第二の放熱冷媒流路を備え、前記第一の放熱冷媒流路と、前記第二の放熱冷媒流路に流す冷媒量を変えることで、前記第一の放熱手段の放熱量を制御する放熱性能制御手段を備えた。
本発明によれば、庫内有効内容積の減少を伴わずに、凝縮器からの熱侵入を抑えつつ、断熱箱体の外面の結露を抑制する冷蔵庫を提供することができる。
本発明の実施形態に係る冷蔵庫の正面外形図。 本発明の実施形態に係る冷蔵庫の庫内の構成を表す図1のX−X断面図。 本発明の実施形態に係る冷蔵庫の冷凍サイクルの構成を表す図。 本発明の実施形態に係る冷蔵庫の放熱パイプの配設位置を表す図。 本発明の実施形態に係る冷蔵庫の設置状態を表す図1のY−Y断面図。 本発明の実施形態に係る冷蔵庫の制御を表すフローチャート。 本発明の実施形態に係る冷蔵庫の制御及び温度変化を表すタイムチャート。 本発明の実施形態に係る冷蔵庫の壁を介して熱が流入する様子を表す図。
本発明に係る冷蔵庫の第一の実施形態を、図1〜図5を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態の冷蔵庫の正面外形図である。図2は、冷蔵庫の庫内の構成を表す図1におけるX−X断面図である。図3は、本実施形態の冷蔵庫の冷凍サイクルの構成を表す図である。図4は、本実施形態の冷蔵庫における放熱パイプの配設位置を表す図である。また、図5は、冷蔵庫の設置状態を表す図1におけるY−Y断面図である。
図1に示すように、本実施形態の冷蔵庫本体1は、上方から、冷蔵室2、製氷室3及び上段冷凍室4、下段冷凍室5、野菜室6を備えている。なお、製氷室3と上段冷凍室4は、冷蔵室2と下段冷凍室5との間に左右に並べて設けている。冷蔵室2及び野菜室6は、およそ3〜5℃の冷蔵温度帯の貯蔵室である。また、製氷室3、上段冷凍室4及び下段冷凍室5は、およそ−18℃の冷凍温度帯の貯蔵室である。
冷蔵室2は前方側に、左右に分割された観音開き(いわゆるフレンチ型)の冷蔵室扉2a、2bを備えている。製氷室3、上段冷凍室4、下段冷凍室5、野菜室6は、それぞれ引き出し式の製氷室扉3a、上段冷凍室扉4a、下段冷凍室扉5a、野菜室扉6aを備えている。また、各扉の貯蔵室側の面には、各扉の外縁に沿うようにシール部材(図示せず)を設けており、各扉の閉鎖時、貯蔵室内への外気の侵入、及び貯蔵室からの冷気漏れを抑制する。
また、冷蔵庫本体1は、各貯蔵室に設けた扉の開閉状態をそれぞれ検知する扉センサ(図示せず)と、各扉が開放していると判定された状態が所定時間、例えば、1分間以上継続された場合に、使用者に報知するアラーム(図示せず)と、冷蔵室2の温度設定や上段冷凍室4や下段冷凍室5の温度設定をする温度設定器等(図示せず)を備えている。
図2に示すように、冷蔵庫本体1の庫外と庫内は、外箱1aと内箱1bとの間に発泡断熱材(発泡ポリウレタン)を充填することにより形成される断熱箱体10により隔てられている。また、冷蔵庫本体1の断熱箱体10は複数の真空断熱材25を実装している。
冷蔵庫本体1は、上側断熱仕切壁51により冷蔵室2と、上段冷凍室4及び製氷室3(図1参照、図2中で製氷室3は図示されていない)とが断熱的に隔てられ、下側断熱仕切壁52により、下段冷凍室5と野菜室6とが断熱的に隔てられている。また、図1中に破線で示すように、下段冷凍室5の上部には、横仕切部53を設けている。横仕切部53は、製氷室3及び上段冷凍室4と、下段冷凍室5とを上下方向に仕切っている。また、横仕切部53の上部には、製氷室3と上段冷凍室4との間を左右方向に仕切る縦仕切部54を設けている。
横仕切部53は、下側断熱仕切壁52前面及び左右側壁前面とともに、下段冷凍室扉5aの貯蔵室側の面に設けたシール部材(図示せず)を受けて、下段冷凍室5と下段冷凍室扉5aとの間での気体の移動を抑制する。また、製氷室扉3a及び上段冷凍室扉4aの貯蔵室側の面に設けたシール部材(図示せず)は、横仕切部53、縦仕切部54、上側断熱仕切壁51及び冷蔵庫本体1の左右側壁前面と接することで、各貯蔵室と各扉との間での気体の移動をそれぞれ抑制する。
なお、製氷室3、上段冷凍室4及び下段冷凍室5は、いずれも冷凍温度帯なので、横仕切部53及び縦仕切部54は、各扉のシール部材を受けるために、少なくとも冷蔵庫本体1の前側にあればよい(図2参照)。すなわち、冷凍温度帯の各貯蔵室間で気体の移動があってもよく、断熱区画しない場合であってもよい。一方、上段冷凍室4を温度切替室とする場合は、断熱区画する必要があるため、横仕切部53及び縦仕切部54は、冷蔵庫本体1の前側から後壁まで延在させる。
冷蔵室扉2a、2bの貯蔵室内側には、複数の扉ポケット32が備えられている(図2参照)。また、冷蔵室2は複数の棚36が設けられている。棚36により、冷蔵室2は縦方向に複数の貯蔵スペースに区画されている。
図2に示すように、上段冷凍室4、下段冷凍室5及び野菜室6は、それぞれの貯蔵室の前方に備えられた扉と一体に前後方向に移動する。収納容器3b、4b、5b、6bがそれぞれ設けられている。そして、製氷室扉3a、上段冷凍室扉4a、下段冷凍室扉5a及び野菜室扉6aは、それぞれ図示しない取手部に手を掛けて手前側に引き出すことにより、収納容器3b、4b、5b、6bが引き出せるようになっている。
図2及び図3に示すように、本実施形態の冷蔵庫は、冷却手段として蒸発器7を備えている。蒸発器7(一例として、フィンチューブ型熱交換器)は、下段冷凍室5の略背部に備えられた蒸発器収納室8内に設けられている。また、蒸発器収納室8内であって蒸発器7の上方には、送風手段として庫内送風機9(一例として、プロペラファン)が設けられている。
蒸発器7と熱交換して冷やされた空気(以下、蒸発器7で熱交換した低温の空気を「冷気」と称する)は、庫内送風機9によって冷蔵室送風ダクト11、野菜室送風ダクト(図示せず)、冷凍室送風ダクト12を介して、冷蔵室2、野菜室6、製氷室3、上段冷凍室4、下段冷凍室5の各貯蔵室へそれぞれ送られる。各貯蔵室への送風は、冷蔵室への送風量を制御する冷蔵室ダンパ80と、野菜室への送風量を制御する野菜室ダンパ(図示せず)と、冷凍温度帯室への送風量を制御する冷凍室ダンパ81とにより制御される。
冷蔵室ダンパ80が開状態で冷蔵室2への送風が行われる場合、冷気は、冷蔵室送風ダクト11を経て多段に設けられた吹き出し口2cから冷蔵室2に送られる。冷蔵室2を冷却した冷気は、冷蔵室2の下部に設けられた冷蔵室戻り口(図示しない)から蒸発器収納室8の側方に配設された冷蔵室戻りダクト(図示しない)を経て、蒸発器収納室8の下部に戻る。
野菜室ダンパが開状態で野菜室6への送風が行われる場合、冷気は、野菜室送風ダクト(図示しない)を経て野菜室吹き出し口(図示しない)から野菜室6に送られる。野菜室6を冷却した冷気は、下側断熱仕切壁52の下部前方に設けられた野菜室戻りダクト入口18bから野菜室戻りダクト18を経て、野菜室戻りダクト出口18aから蒸発器収納室8の下部に戻る。
図2に示すように、蒸発器収納室8前方には、各貯蔵室と蒸発器収納室8との間を仕切る仕切部材13が設けられている。仕切部材13には、吹き出し口3c、4c、5cが形成されており、冷凍室ダンパ81が開状態の場合、冷気は、図示省略の製氷室送風ダクト、上段冷凍室送風ダクト12、下段冷凍室送風ダクト16を経て吹き出し口3c、4c、5cから上段冷凍室4、下段冷凍室5、製氷室3へ送風される。仕切部材13には、下段冷凍室5の奥下部の位置に冷凍室戻り口17が設けられており、冷凍温度帯室(製氷室3、上段冷凍室4、下段冷凍室5)を冷却した冷気は、冷凍室戻り口17を介して蒸発器収納室8に流入する。なお、冷凍室戻り口17は蒸発器7の幅とほぼ等しい幅寸法である。
一般に、周囲温度に対して低温の冷気は、上方から下方に向かう下降流を形成する。よって、貯蔵室の上方により多くの冷気を供給することで、下降流の作用で貯蔵室内を良好に冷却できる。本実施形態では、冷凍室ダンパ81を設けているが、これを庫内送風機9の上方に設置することで、庫内送風機9からの送風をスムーズに製氷室3や上段冷凍室4に送風できるように配慮している。製氷室3、上段冷凍室4及び下段冷凍室5が連通した構成とすれば、下降流による冷却効果を高めることができる。
次に、本実施形態における冷凍サイクルについて、図3〜図5、及び、適宜図2を参照しながら説明する。図3に示すように、冷媒を圧縮する圧縮機24と、圧縮機24から送られた冷媒を放熱する放熱手段60と、放熱手段60から送られた冷媒を減圧する減圧手段であるキャピラリチューブ43と、キャピラリチューブ43から送られた冷媒が蒸発して空気を冷却する冷却手段である蒸発器7とが、冷媒が流れる管で順次接続されている。
圧縮機24は、図2に示すように、冷蔵庫本体1の下部後方に設けた機械室19に設置されている。
図3に示すように、放熱手段60は、機械室19(図2参照)内に配設された凝縮器61(一例としてフィンチューブ型熱交換器)、放熱パイプ62、63、64を有する。機械室19内には庫外送風機26が配設されており(図2中には不図示)、庫外送風機26を稼働させることで、凝縮器61の放熱を促進することができるようになっている。
放熱パイプ62(図4中に破線で表示)は、断熱箱体10の両側面及び天井面の外箱1aと内箱1bとの間であって、外箱1a面に接するように配置している。外箱1aは鋼板製であり外箱1a外表面から庫外空気に良好に放熱がなされる(図5参照)。
放熱パイプ63(図4中に点線で表示)は、断熱箱体10の背面の外箱1aと内箱1bとの間であって、外箱1a面に接するように配置している。図5に示すように、断熱箱体10の背面は、設置時にキッチンの壁70に接するように又は近接して設置される。
また、放熱パイプ64(図4中に実線で表示)は、断熱箱体10の上側断熱仕切壁51、下側断熱仕切壁52、横仕切部53及び縦仕切部54のそれぞれの内部前方に配置されている。これらの仕切壁(仕切部)は、貯蔵室に接しているため低温であるが、前方部は各貯蔵室の開口縁となるので、外気に接触しやすい。そのため、前方の開口縁表面において、飽和水蒸気量に達して結露が生じるおそれがある。そこで、冷蔵庫本体1の断熱箱体10前方開口縁(特に、上側断熱仕切壁51、下側断熱仕切壁52、横仕切部53及び縦仕切部54の前方部)への結露防止のために、放熱パイプ64を配している。
機械室19内には放熱性能制御手段としての三方弁65が配設されている(図2、図4中には不図示)。放熱パイプ62の出口部は機械室19に入り(図4参照)、三方弁65の入口65aに接続されている。三方弁65は、入口1箇所(65a)、出口2箇所(65b、65c)で形成されており、入口65aから流入した冷媒を(1)出口65bに流す、(2)出口65cに流す、(3)出口65b及び出口65cの両方に流すことを切替制御可能な電動弁である。三方弁65の出口65bは放熱パイプ63の入口部、三方弁65の出口65cは放熱パイプ64の入口部にそれぞれ接続される(図3参照)。また、放熱パイプ63及び放熱パイプ64の出口部は、再び機械室19に入り(図4参照)、放熱パイプ63及び放熱パイプ64の出口部の配管に逆止弁67a、67bがそれぞれ配設されている(図3参照)。逆止弁67a、67bの下流にて配管が合流し、ドライヤ41が設けられている(機械室19内に設置)。ドライヤ41は、冷媒中の水分を乾燥吸湿するためのものであり、管60内が凍結して詰まり、冷媒が循環しなくなることを防ぐ。
図3に示すとおり、ドライヤ41の下流側には、冷媒流量調整手段としての弁66(本実施形態の冷蔵庫本体1では二方弁)が設けられている。なお、蒸発器7から圧縮機24に向かう管68の一部である管68a部は、キャピラリチューブ43と近接又は接触させており、キャピラリチューブ43内の熱が、管68a内の冷媒に移動するようにしてある。また、結露防止用の放熱パイプ64は、図5に示すように、特に温度差が大きくなる冷凍温度帯の貯蔵室の前方開口縁に重点的に配設されている。
図2に示すとおり、蒸発器収納室8の下方には、除霜ヒータ22が備えられている。蒸発器7及びその周辺の蒸発器収納室8の壁に成長した霜は、除霜ヒータ22に通電して加熱することで溶かされる。霜が融解することで生じた除霜水は、図2に示す蒸発器収納室8の下部に備えられた樋23に流入した後に、排水管27を介して機械室19に配された蒸発皿21に達する。そして、機械室19内に配設される圧縮機24及び凝縮器40a(図2中に図示せず)の発熱により蒸発させられる。
また、図2に示すように、蒸発器7の上部には蒸発器7に取り付けられた蒸発器温度センサ35、冷蔵室2には冷蔵室温度センサ33、下段冷凍室5には冷凍室温度センサ34がそれぞれ備えられており、それぞれ蒸発器7の温度、冷蔵室2の温度、下段冷凍室5の温度を検知する。
更に、冷蔵庫本体1は、冷蔵庫の設置した周囲の温湿度環境(外気温度、外気湿度)を検知する図示しない外気温度センサと外気湿度センサ、放熱パイプ63が配設された断熱箱体10の背面温度を検知する図示しない背面温度センサ、放熱パイプ64が配設された断熱箱体10の前方開口縁温度を検知する図示しない前方開口縁温度センサを備えている。なお、野菜室6にも野菜室温度センサ33aが配置してある。なお、冷蔵室温度センサ33、野菜室温度センサ33a、冷凍室温度センサ34は、各貯蔵室への吹き出し冷気が直接当たらない場所に設置することで、検知精度を高めている。
冷蔵庫本体1の天井壁上面側にはCPU、ROMやRAM等のメモリ、インターフェース回路等を搭載した制御基板31が配置されている(図2参照)。制御基板31は、前記した外気温度センサ、外気湿度センサ、蒸発器温度センサ35、冷蔵室温度センサ33、野菜室温度センサ33a、各貯蔵室扉の開閉状態をそれぞれ検知する扉センサ、冷蔵室2内壁に設けられた図示しない温度設定器、下段冷凍室5内壁に設けられた図示しない温度設定器等と接続する。前記ROMに予め搭載されたプログラムにより、圧縮機24のON/OFFや、三方弁65、二方弁66、冷蔵室ダンパ80、野菜室ダンパ及び冷凍室ダンパ81を個別に稼動する図示省略のそれぞれのアクチュエータの制御、庫内送風機9及び庫外送風機26のON/OFF制御や回転速度制御、前記した扉開放状態を報知するアラームのON/OFF等の制御を行う。
次に、本実施形態の冷蔵庫における冷却運転中の制御について、図6を参照しながら説明する。図6は本実施形態の冷蔵庫の冷却運転中の制御を表す制御フローチャートである。制御は、制御基板31(図2参照)のCPUがROMに格納されたプログラムを実行することによって行われる。
図6に示すように、冷蔵庫本体1は電源投入により運転が開始され(スタート)、冷蔵庫本体1の各貯蔵室が冷却される。冷却運転中には、外気温度センサと外気湿度センサの検出値に基づいて、断熱箱体の背面(以後「放熱面i」とする)あるいは前方開口縁(以後「放熱面ii」とする)の温度制御範囲(下限温度T1と上限温度T2)が算出される。具体的には、例えば外気温度が30℃、外気湿度が60%の場合、放熱面下限温度T1=22℃、放熱面上限温度T2=32℃に設定される(ステップS101)。
続いて、圧縮機停止条件が満足されているか否かが判定される(ステップS102)。なお、本実施形態の冷蔵庫では、冷凍室温度センサが検知する温度が−21℃に到達した場合に、圧縮機停止条件が満足される。ステップS102が満足されない場合(No)、続いて、放熱面i温度<T1が判定され(ステップS103)、ステップS103が満足されない場合(No)、続いて放熱面ii温度<T1が判定され(ステップS104)、ステップS104が満足されない場合(No)、再びステップS102の判定に戻る。
ステップS102及びステップS103が満足されず(No)(ステップS102、S103が満足された場合(Yes)は後述)、ステップS104が満足された場合(Yes)、三方弁出口の65cが開状態となり、三方弁入口65aから流入した冷媒が三方弁出口65cから流出する状態(三方弁a→c)となる(ステップS105、図3参照)。これにより、高温冷媒が放熱パイプ64を流れるので、放熱面iiの温度が上昇する。続いて、圧縮機停止条件が満足されているか否かが判定される(ステップS106)。ステップS106が満足されない場合(No)、続いて、放熱面i温度<T1が判定される(ステップS107)。ステップS107が満足されない場合(No)、続いて、放熱面ii温度>T2が判定される(ステップS108)。ステップS108が満足されない場合(No)、再びステップS106の判定に戻る。
ステップS106及びステップS107が満足されず(No)(ステップS106、S107が満足された場合(Yes)は後述)、ステップS108が満足された場合(Yes)、続いて、三方弁出口の65bが開状態となり、三方弁入口65aから流入した冷媒が三方弁出口65bから流出する状態(三方弁a→b)となる(ステップS109、図3参照)。これにより、高温冷媒が放熱パイプ63を流れるので、放熱面iの温度が上昇し、一方で、放熱パイプ64には高温冷媒が流れなくなるため、放熱面iiの温度は低下する。ステップS109の後は、再びステップS101に戻る。
次にステップS103が満足された場合(Yes)について説明する。ステップS103が満足された場合、続いて、三方弁出口の65bが開状態となり、三方弁入口65aから流入した冷媒が三方弁出口65bから流出する状態(三方弁a→b)となる(ステップS110、図3参照)。これにより、高温冷媒が放熱パイプ63を流れるので、放熱面iの温度が上昇する。
続いて、圧縮機停止条件が満足されているか否かが判定される(ステップS111)。ステップS111が満足されない場合(No)、続いて、放熱面ii温度<T1が判定される(ステップS112)。ステップS112が満足されない場合(No)、続いて、放熱面i温度>T2が判定される(ステップS113)。ステップS113が満足されない場合(No)、再びステップS111の判定に戻る。
ステップS111及びステップS112が満足されず(No)(ステップS111、S112が満足された場合(Yes)は後述)、ステップS113が満足された場合(Yes)、続いて、三方弁出口の65cが開状態となり、三方弁入口65aから流入した冷媒が三方弁出口65cから流出する状態(三方弁a→c)となる(ステップS114、図3参照)。これにより、高温冷媒が放熱パイプ64を流れるので、放熱面iiの温度が上昇し、一方で、放熱パイプ63には高温冷媒が流れなくなるため、放熱面iの温度は低下する。ステップS114の後は、再びステップS101に戻る。
ステップS107において、放熱面i温度<T1が満足された場合、放熱面iの温度が低下しすぎと判断して、三方弁出口65b、65cを共に開状態として、三方弁入口65aから流入した冷媒が、三方弁の二つの出口65b、65cから流出する状態(三方弁a→b、c)とする(ステップS201)。これにより、放熱パイプ63にも高温冷媒が流れる状態となるため、放熱面iの温度が低下しすぎて結露に至るという事態を回避することができる。ステップS201の後は、ステップS106に戻る。
ステップS112において、放熱面ii温度<T1が満足された場合にも、同様に、三方弁出口65b、65cを共に開状態として、三方弁入口65aから流入した冷媒が、三方弁の二つの出口65b、65cから流出する状態(三方弁a→b、c)とする(ステップS202、図3参照)。ステップS202の後は、ステップS111に戻る。
ステップS102、ステップS106、ステップS111のいずれかのステップで、圧縮機停止条件が満足された場合(Yes)、二方弁66が閉状態となり、圧縮機が停止する(ステップS301)。続いて圧縮機起動条件が満足されたか否かが判定され(ステップS302)、ステップS302が満足された場合(Yes)、二方弁66が開状態となり、圧縮機が起動して冷却運転が再開され(ステップS303)、ステップS101に戻る。なお、本実施形態の冷蔵庫では、冷凍室温度センサが検知する温度が−18℃に到達した場合に、圧縮機起動条件が満足される。
次に、図7を参照しながら、本実施形態の冷蔵庫の冷却運転中の放熱面iと放熱面iiの温度変化を説明する。
図7は、本実施形態の冷蔵庫の冷却運転中の放熱面iの温度(背面温度センサ検知温度)と、放熱面iiの温度(前方開口縁温度センサ検知温度)のそれぞれの変化の様子と、三方弁65、二方弁66、圧縮機24の制御状態を表すタイムチャートである。
図7上段の下限温度T1、上限温度T2は図6のステップS101によって算出された値となる(ステップS101で毎回算出されるが、ここでは、変動はなく一定となっている)。また、図7に示す状態では、放熱面iと放熱面iiの温度の関係は、設置条件(密着させる壁の材質や厚さ)や、庫内温度の設定によって変わるが、ここでは、放熱面iの温度より放熱面iiの温度が平均的に低くなっており、経過時間taで放熱面iiの温度が下限温度T1に到達している。この場合、「三方弁:a→c、二方弁:OPEN、圧縮機:ON」の状態となり(図6のステップS106)、放熱パイプ64に高温冷媒を流すことで、放熱面iiの温度を上げるように制御している。このとき、放熱パイプ63には高温冷媒が流れなくなるため、温度が低下する。
続いて、経過時間tbで放熱面iiの温度が上限温度T2に到達している。この場合、「三方弁:a→b、二方弁:OPEN、圧縮機:ON」の状態となり(図6のステップS109)、放熱パイプ63に高温冷媒を流すことで、放熱面iの温度を上げるように制御している。続いて、経過時間tcで再び放熱面iiの温度が下限温度T1に到達し、「三方弁:a→c、二方弁:OPEN、圧縮機:ON」の状態となっているが、経過時間tdで、圧縮機停止条件が満足され(図6のステップS106がYes)、「三方弁:a→c、二方弁:CLOSE、圧縮機:OFF」の状態となっている(図6のステップS301)。このときは、放熱パイプ63と放熱パイプ64のいずれにも高温冷媒は供給されないため、放熱面iと放熱面iiの温度は共に低下している。続いて、経過時間teで、圧縮機起動条件が満足され、(図6のステップS302がYes)、「三方弁:a→c、二方弁:OPEN、圧縮機:ON」の状態となっている(図6のステップS303)。圧縮機が稼働状態となったことによって、再び放熱面iの温度が上昇し始め、経過時間tfで、上限温度T2に到達している。
以上で、本実施形態の冷蔵庫の構造と、制御方法の説明をしたが、次に、本実施形態の冷蔵庫の奏する効果について説明する。
本実施形態の冷蔵庫は、略密着状態で設置される冷蔵庫背面壁に配設された放熱手段(放熱パイプ63)の放熱量を制御する放熱性能制御手段(三方弁65)によって、放熱性能を可変させている。これにより、庫内有効内容積の減少を伴わずに、省エネルギー性能が高く、断熱箱体の外面の結露を抑制する冷蔵庫とすることができる。理由を図8を参照しながら説明する。
図8(A)は、冷蔵庫の庫内と庫外を仕切る断熱壁(Wall(a))を介して、庫外から庫内に熱が流入する様子を表す図(一次元モデル)である。Toutは庫外の空気温度[℃]、TWall(a)_outは断熱壁庫外側表面温度[℃]、TWall(a)_inは断熱壁庫内側表面温度[℃]、Tinは庫内空気温度[℃]、Wall(a)は伝熱面積[m2]、R1は庫外の空気と断熱壁庫外側表面間の熱抵抗[℃/W]、R2は断熱壁庫外側表面から庫内側表面に至る間の熱抵抗[℃/W]、R3は断熱壁庫内側表面と庫内空気間の熱抵抗[℃/W]、Qinは庫外から庫内に流入する熱流量[W]を表す。
図8(B)は、冷蔵庫の庫内と庫外を仕切る断熱壁(Wall(a))の外表面から熱を放熱(外表面の内側に放熱パイプを配設して放熱)する様子を表す図である。図8(B)では、Wall(a)の外表面から放熱する状態なので、Wall(a)の外表面温度TWall(a)_outの温度が最も高くなるため(ここでは、Wall(a)の外表面全面を放熱温度TCndとしている)、庫内にQinの熱が流入し、庫外にはQoutの熱を放出する状態となる。
図8(C)、(D)は、それぞれ図8(A)及び(B)の状態の外側に接するように第二の壁(例えばキッチンの壁)が設置された状態を表す。図8(C)、(D)におけるTWall(b)_outは第二の壁(Wall(b))の庫外側表面温度[℃]、R4は第二の壁(Wall(b))庫外側表面から庫内側表面に至る間の熱抵抗[℃/W]を表す。
図8(A)〜(D)に示すモデルによって、各状態における壁面温度と熱流量が定まる。一例として、Tout=30.0℃、Tin=−20.0℃(冷凍室温度)、TCnd=35.0℃、伝熱面積Wall(a)=1m2、R1=0.2[℃/W](熱伝達率5.0W/m2K)、R2=12.2[℃/W](熱伝導率18mW/mK、厚さ40mmの断熱層(発砲ポリウレタン)と、熱伝導率1mW/mK、厚さ10mmの断熱層(真空断熱材))、R3=0.1[℃/W](熱伝達率10.0W/m2K)、R4=2.5[℃/W](熱伝導率40mW/mK、厚さ100mmの壁(グラスウール入り断熱壁を想定))の場合を考える。
この場合、図8(A)の庫外から庫内に流入する熱流量Qin(a)=4.0[W]、Wall(a)の外表面温度TWall(a)_out(a)=29.2℃となる。
また図8(B)では、庫内に流入する熱流量Qin(b)=4.2[W]、庫外への放熱量Qout(b)=10.0[W]、Wall(a)の外表面温度TWall(a)_out(b)=TCnd=35.0℃となる。
同様に、図8(C)では、Qin(c)=3.3[W]、TWall(a)_out(c)=21.0℃、図8(D)では、Qin(d)=4.5[W]、Qout(d)=1.9[W]、TWall(a)_out(d)=TCnd=35.0℃となる。
以上より、冷蔵庫の周囲が開放された状態で、断熱壁表面を放熱面として活用した場合(図8(B))、断熱壁表面を放熱面として活用しない場合(図8(A))に比べて、庫内への熱侵入は増加するが、その増加率は比較的小さく(Qin(a)とQin(b)の比較)、庫外に良好に放熱が行えることがわかる(Qin(b))とQout(b)の比較)。
一方で、キッチンの壁等(図8(C)、(D)の第二の壁)に冷蔵庫の壁面を接触して設置した場合には、接触面を放熱面として活用すると(図8(D))、接触面を放熱面として活用しない場合(図8(D))に比べて、庫内への熱侵入の増加率が大きくなり(Qin(c)とQin(d)の比較)、また、キッチンの壁等によって断熱される影響により、庫外への放熱も良好に行えないことがわかる(Qin(b)とQout(d)の比較)。なお、冷蔵庫を接触させる壁は様々な材質や厚さがあり得るが、いずれの壁面であっても、図8(C)(あるいは図8(D))に示す熱抵抗R4が加わることになるため、類似の傾向を示す。
また、第二の壁と冷蔵庫壁面間に空隙があっても、その寸法が小さい場合(目安としては10mm以下)には、良好な対流が形成されないため、空気断熱層として作用し、図8(C)あるいは図8(D)と類似の状態となる。
したがって、冷蔵庫の周囲の設置状態を考慮した場合、キッチンの壁等に接触して設置される冷蔵庫の壁面(接触面)に放熱パイプを配設しても(図8(D)の状態)、良好な放熱性能が得られず、庫内への熱侵入を増加させる要因となってしまい、省エネルギー性能が低下する。
そこで、接触面には放熱パイプを配設しないで、図8(C)の状態とすることが考えられる。図8(C)の状態であれば、キッチンの壁等による断熱効果が加わることで、庫内への熱侵入量が低減される(Qin(a)とQout(c)の比較)効果が期待できるが、接触面における放熱がなくなるため、この場合も、冷蔵庫の放熱性能を十分高くできなくなるために省エネルギー性能は低くなる。
以上から、接触面では放熱性能を十分高くできないため、その分の放熱性能を補う必要があるが、例えば、機械室内に別体の熱交換器(凝縮器)を新たに設置することは、機械室スペースを拡大して設置スペースを確保する必要があることから、庫内有効内容積の減少を伴ってしまう。そこで、本実施形態の冷蔵庫では、三方弁65によって、略密着状態で設置される冷蔵庫背面壁に配設された放熱パイプへの冷媒流入を制御して、間欠的に放熱パイプからの放熱を行うようにした。これにより、放熱パイプに冷媒を流入させない状態から、冷媒を流入させる状態に切り換えた場合は、図8(C)の状態(あるいは図8(C)に近い状態)から、図8(D)の状態(あるいは図8(D)に近い状態)に向かって変化し(過渡状態1)、放熱パイプに冷媒を流入させる状態から、冷媒を流入させない状態に切り換えた場合は、図8(D)の状態(あるいは図8(D)に近い状態)から、図8(C)の状態(あるいは図8(C)に近い状態)に向かって変化する(過渡状態2)。
ここで、過渡状態1の開始時点では、図8(C)の状態(あるいは図8(C)に近い状態)となるので、接触面温度TWall(a)_out(c)及びその近傍の温度は低下している(上述の一例として挙げた条件ではTWall(a)_out(c)=21.0℃)。したがって、過渡状態1の初期段階では放熱パイプ内を流れる冷媒温度(上述の一例として挙げた条件ではTCnd=35.0℃)と、放熱パイプ周辺の壁温度との差が大きいため良好な熱交換が行われる時間帯(第一の時間帯)があり、次第に図8(D)の状態に近づき放熱性能が低下する。
次に、過渡状態2を考えると、過渡状態2の開始時点では、図8(D)の状態(あるいは図8(D)に近い状態)となるので、接触面温度TWall(a)_out(d)及びその近傍の温度は冷媒温度に近い温度(上述の一例として挙げた条件ではTCnd=35.0℃)に上昇しているため、庫内への熱侵入量は増加した状態となるが、冷媒が流れないため、次第に図8(C)に近づき、熱侵入量は低下した状態となる時間帯が生まれる(第二の時間帯)。
したがって、接触面に放熱パイプを配設し、定常的に冷媒を流した場合(常に図8(D)の状態)に対して、過渡状態1の第一の時間帯があるために、放熱性能が向上でき、且つ、過渡状態2の第二の時間帯があるために、庫内への熱侵入量は同等以下となる。したがって、省エネルギー性能が向上する。また、放熱パイプを配設しない場合(常に図8(C)の状態)、設置条件(キッチンの壁の材質や厚さなどの条件)によっては、キッチンの壁と冷蔵庫壁面間に微小な隙間がある場合、冷蔵庫壁面の温度が過度に低下して、結露を生じることがある(上述の一例として挙げた条件ではTWall(a)_out(c)=21.0℃であり、例えば30℃では60%以上の相対湿度の場合に結露が生じる可能性がある)。本実施形態の冷蔵庫では、間欠的に放熱パイプからの放熱が行われるため結露防止効果も得られ、信頼性の高い冷蔵庫となる。
以上のとおり、本実施形態の冷蔵庫は、冷蔵庫の設置条件を考慮することで、冷蔵庫の壁面からの放熱性能を向上させているので、放熱性能向上のために新たな凝縮器を設置する必要がない。したがって、庫内有効内容積の減少を伴わずに、省エネルギー性能が高く、さらに断熱箱体の外面の結露を抑制する冷蔵庫とすることができる。
本実施形態の冷蔵庫は、断熱箱体の前方開口縁に放熱手段(放熱パイプ64)を備えて、近接又は接するように設置される冷蔵庫背面壁(箱体壁面)に配設された放熱手段(放熱パイプ63)の放熱量を減少させた際に、前方開口縁からの放熱を向上させるように制御している。これにより、結露防止のために配設される放熱パイプ64からの庫内への熱侵入を抑えるとともに、冷蔵庫背面壁に配設された放熱手段の放熱性能を高めることができるので、省エネルギー性能が高い冷蔵庫となる。
本実施形態の冷蔵庫は、機械室19内に、凝縮器61を備え、圧縮機24から吐出した冷媒を、凝縮器61で放熱させている。これにより、圧縮機から吐出する過熱ガスを、機械室19内の凝縮器61で冷却して温度を下げて(凝縮温度程度に下げて)から、冷蔵庫の壁に配設された放熱パイプ62に流入させることができるので、冷蔵庫の壁温度の上昇による熱侵入の増加を抑制できる。したがって省エネルギー性能が高い冷蔵庫となる。
本実施形態の冷蔵庫は、機械室19内に、凝縮器61の放熱能力を調整する手段(庫外送風機26)を備えている。これにより、外気温が高い場合など、熱負荷が大きく圧縮機を高回転で稼働させる場合などに、圧縮機から吐出する過熱ガスを、十分冷却する放熱能力とすることができるので、熱負荷が大きい場合に特に省エネルギー性能が高い冷蔵庫となる。
本実施形態の冷蔵庫は、放熱能力を調整する手段として送風機(庫外送風機26)を採用している。これにより、回転数を制御することで容易に、且つ、確実に放熱能力を調整することができるため、信頼性が高く、他の放熱能力調整手段(例えば、ダンパ等による空気流の制御)に比べて低コストとなる。
本実施形態の冷蔵庫は、放熱パイプ62の下流側に放熱パイプ63を配設している。放熱パイプ63は、上述のとおり、放熱パイプ63の周囲が外気温よりも低い状態となる時間帯があるため、冷媒温度が外気温より低い温度にまで冷却されることがある。その場合、放熱パイプ63の下流側に外気と接する放熱手段があると、冷媒を再加熱してしまい性能を低下させてしまうことがある。したがって、周囲が外気温よりも低い状態となることがある放熱パイプ63は、放熱パイプ62の下流側に配設することが、幅広い条件で省エネルギー性能の高い冷蔵庫とするのに有効となる。
本実施形態の冷蔵庫は、放熱パイプ62の下流側に放熱パイプ64を配設している。放熱パイプ64は、断熱箱体の前方開口縁の結露防止の目的で配設されるが、前方開口縁は貯蔵室に接しているため外気温より低温となる。したがって、冷媒の再加熱を防止するために、放熱パイプ64は放熱パイプ62の下流側に配設している。これにより幅広い条件で省エネルギー性能の高い冷蔵庫となる。
本実施形態の冷蔵庫は、放熱パイプ63、64の上流に三方弁65を備え、出口部に逆止弁67a、67bを備えている。放熱パイプ63または放熱パイプ64に冷媒を流していない場合、パイプ内の冷媒温度は低下し、それに伴ってパイプ内圧力も低下する。したがって、放熱パイプ63、64の上流側は三方弁によって冷媒流入が止められていても、出口部が開放されていると、出口部から冷媒が流入して、冷却を行っている冷媒回路の冷媒が不足することがある。したがって、放熱パイプ63、64の出口部に逆止弁67a、67bを備えることで出口部からの冷媒流入を抑制している。これにより冷媒量不足による冷却性能低下を防止できるので、省エネルギー性能の高い冷蔵庫となる。
なお、本発明は上記した各実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
1 冷蔵庫本体
2 冷蔵室(冷蔵温度帯室)
3 製氷室(冷凍温度帯室)
4 上段冷凍室(冷凍温度帯室)
5 下段冷凍室(冷凍温度帯室)
6 野菜室(冷蔵温度帯室)
7 蒸発器(冷却手段)
8 蒸発器収納室
9 庫内送風機(送風手段)
10 断熱箱体
11 冷蔵室送風ダクト
12 冷凍室送風ダクト
13 仕切部材
17 冷凍室戻り口
18 野菜室戻りダクト
18a 野菜室戻りダクト出口
19 機械室
24 圧縮機
26 庫外送風機
41 ドライヤ
43 キャピラリチューブ(減圧手段)
51 上側断熱仕切壁
52 下側断熱仕切壁
53 横仕切部
54 縦仕切部
60 放熱手段
61 凝縮器
62、63、64 放熱パイプ
65 三方弁(放熱性能制御手段)
66 二方弁(冷媒流量調整手段)
67a、67b 逆止弁
68 管
80 冷蔵室ダンパ
81 冷凍室ダンパ

Claims (9)

  1. 断熱箱体と、前記断熱箱体の少なくとも一面が周囲壁に近接又は接するように設置する箱体壁面と、圧縮機と、前記箱体壁面内側に配設した第一の放熱手段と、前記断熱箱体の前記箱体壁面以外の外表面内側に配設された第二の放熱手段と、減圧手段と、冷却手段とを備えた冷蔵庫において、前記第一の放熱手段と前記第二の放熱手段を通る第一の放熱冷媒流路と、前記第一の放熱手段をバイパスして前記第二の放熱手段を通る第二の放熱冷媒流路を備え、前記第一の放熱冷媒流路と、前記第二の放熱冷媒流路に流す冷媒量を変えることで、前記第一の放熱手段の放熱量を制御する放熱性能制御手段を備えたことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 前記断熱箱体の前方開口縁に第三の放熱手段を備え、前記第二の放熱冷媒流路に、前記第三の放熱手段を配したことを特徴とする、請求項1記載の冷蔵庫。
  3. 前記圧縮機は、前記断熱箱体の外部に設けられた圧縮機収納室に配設し、前記圧縮機収納室内に、第四の放熱手段を備え、前記圧縮機から吐出した冷媒を、前記第四の放熱手段に流入させた後に、前記第一の放熱冷媒流路、または、前記第二の放熱冷媒流路に流すようにしたことを特徴とする、請求項1又は2記載の冷蔵庫。
  4. 前記圧縮機と、前記第四の放熱手段の能力を調整する放熱能力調整手段を備えたことを特徴とする、請求項3記載の冷蔵庫。
  5. 前記放熱能力調整手段として、送風機を用いたことを特徴とする、請求項4記載の冷蔵庫。
  6. 前記第二の放熱手段の下流側に前記第一の放熱手段を配したことを特徴とする、請求項1又は2記載の冷蔵庫。
  7. 前記第二の放熱手段の下流側に前記第三の放熱手段を配したことを特徴とする、請求項2記載の冷蔵庫。
  8. 前記第一の放熱手段の上流に前記放熱性能制御手段として冷媒流路制御手段を備え、前記第一の放熱手段の出口部に前記第一の放熱手段への冷媒流入防止手段を備えたことを特徴とする、請求項1に記載の冷蔵庫。
  9. 前記第三の放熱手段の上流に前記放熱性能制御手段として冷媒流路制御手段を備え、前記第三の放熱手段の出口部に前記第一の放熱手段への冷媒流入防止手段を備えたことを特徴とする、請求項2記載の冷蔵庫。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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