JP2013035960A - プリント配線板用樹脂組成物、プリプレグおよび積層板 - Google Patents

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貴文 大森
Keiichi Hasebe
恵一 長谷部
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Abstract

【課題】表面凹凸が小さいにもかかわらず、めっきで形成した導体層との密着性耐熱性、吸湿耐熱性および耐燃焼性に優れ、細密回路の形成に適したプリント配線板用樹脂組成物を提供することを課題とする。
【解決手段】アラルキル型エポキシ樹脂(A)、アラルキル型フェノール樹脂(B)、ベーマイト(C)、シリコーンパウダー(D)およびポリビニルアセタール(E)を含む樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、プリント配線板に使用される樹脂組成物、これを用いた金属箔張積層板およびプリント配線板に関する。
近年、小型、薄型、軽量化する電子機器において、プリント配線板の高密度化の要求がますます増加しており、それに伴い、細密回路の形成が必要となっている。従来、回路形成方法としては、金属箔をエッチングして回路を形成するサブトラクティブ法又はめっきにより絶縁層上に導体層を形成するセミアディティブ法等が行われている。
しかし、サブトラクティブ法では、使用する金属箔として、絶縁層との接着力が良好な金属箔マット面の凹凸が大きいものが使用されており、細密回路を形成する際に、金属箔マット面の凹凸の影響により、凸部の一部が、積層板の樹脂表面に残り易いという問題があり、これを完全に除去するためにエッチング時間を伸ばすと回路がオーバーエッチングされ、回路の位置精度や接着力が低下する等の問題があった。
一方セミアディティブ法では、絶縁層と導体層との接着力を得るために、めっき前に絶縁層の粗化処理を行うか、または銅箔マット面等の転写跡を用いて、表面に大きな凹凸を形成し、導体層が剥離しない様に接着力を高める必要がある。しかし、細密回路を形成する場合には、表面の凹凸が大き過ぎると回路形成の精度が低下し易くなる等の問題があった(例えば特許文献1、2参照)。
特許文献3には、絶縁層にポリイミド樹脂を用いることで導体層と絶縁層との接着力を向上させ、従来必要とされていた絶縁層を粗化処理する工程を用いないことにより、表層絶縁層の表面凹凸を極めて小さく保つことを可能にする手法が記載されている。しかし、特定の樹脂が付着した銅箔を用いているため通常の銅箔に比べて高価であること、銅箔をエッチングで除去した後に粗化処理すると接着力が低下してしまうこと等の問題があった。
また、絶縁層に特殊なフェノール硬化剤を使用して表面凹凸を小さくする手法も知られている(特許文献4参照)。しかし、この方法は、適切な粗化条件を選ぶ必要があり、粗化条件により接着力が大きくばらついてしまうこと、めっきで形成した導体層の吸湿後の耐熱性(吸湿耐熱性)が劣ること等の問題があった。
またさらに、球状シリカの表面にイミダゾールシラン処理をした無機充填材を用いるという手法が知られている(特許文献5参照)。しかし、この手法は粒子表面が球状でめっき銅のアンカー効果が得られにくく十分な密着強度を得ることが困難であるだけでなく、十分な耐燃焼性を得ることが困難であった。
特開2003−69218号公報 特開2003−249751号公報 特開2007−335448号公報 特開2007−254710号公報 国際公開第07/032424号パンフレット
本発明の目的は、表面凹凸が小さいにもかかわらず、めっきで形成した導体層との密着性、耐熱性、吸湿耐熱性および耐燃焼性に優れ、細密回路の形成に適したプリント配線板用樹脂組成物を提供することにある。また、その樹脂組成物を使用したプリント配線板材料およびプリント配線板を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、アラルキル型エポキシ樹脂、アラルキル型フェノール樹脂、ベーマイト、シリコーンパウダーおよびポリビニルアセタールを含む樹脂組成物を使用することにより、表面凹凸が小さいにもかかわらず、めっきで形成した導体層との密着に優れ、耐熱性、吸湿耐熱性および耐燃焼性に優れ、細密回路の形成に適したプリント配線板が得られることを見出し、本発明に到達した。
本発明の樹脂組成物を硬化して得られるプリント配線板は、導体層との密着性、耐熱性、吸湿耐熱性および耐燃焼性に優れる。
本発明の樹脂組成物は、アラルキル型エポキシ樹脂(A)、アラルキル型フェノール樹脂(B)、ベーマイト(C)、シリコーンパウダー(D)およびポリビニルアセタール(E)からなる。
また、本発明の樹脂組成物の別の態様においては、アラルキル型エポキシ樹脂(A)、フェノール樹脂(B)、ベーマイト(C)、シリコーンパウダー(D)、ポリビニルアセタール(E)およびマレイミド化合物(F)からなる。
更に本発明の別の態様においては、上記硬化性樹脂組成物を硬化させてなるプリプレグ、金属箔張積層板およびプリント配線板も提供される。
本発明に使用されるアラルキル型エポキシ樹脂(A)は耐燃焼性を向上させる効果がある。アラルキル型エポキシ樹脂(A)としては、フェノールフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、フェノールビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂等が挙げられる。さらにアラルキル型エポキシ樹脂(A)の中でも、フェノールビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂およびそれらを併用することが、耐燃焼性に優れ、硬化物の熱膨張率が低いことから特に好ましい。これらのエポキシ樹脂は、1種もしくは2種以上を適宜混合して使用することが可能である。
アラルキル型エポキシ樹脂(A)の配合量は特に限定されないが、成分(A)、(B)および(E)の合計100質量部、マレイミド化合物(F)を使用する場合は、成分(A)、(B)、(E)および(F)の合計100質量部に対し、20〜60質量部であることが、熱膨張率の観点から好ましい。
本発明に使用されるアラルキル型フェノール樹脂(B)としては、1分子内で芳香族性の環に結合する水素原子が水酸基で2以上置換されたものであれば特に限定されず、例えばナフトールアラルキル型フェノール樹脂、ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂、フェニルアラルキル型フェノール樹脂などが挙げられる。
これらのアラルキル型フェノール樹脂は、単独あるいは2種以上組み合わせて使用することができる。
この中でもナフトールアラルキル型フェノール樹脂およびビフェニルアラルキル型フェノール樹脂が好適に使用される。ナフトールアラルキル型フェノール樹脂は一般式(1)で示され、耐熱性、耐水性の特に好ましい。
Figure 2013035960
(式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、nは1から50までの整数を示す。)
また、ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂は、一般式(2)で示され、耐熱性および吸水性の観点から特に好ましい。
Figure 2013035960
(式中、複数存在するRはそれぞれ独立して存在し、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基もしくはフェニル基を表す。nは平均値であり1<n≦20を表す。)
アラルキル型フェノール樹脂の配合量は、成分(A)、(B)および(E)の合計100質量部、マレイミド化合物(F)を使用する場合は、成分(A)、(B)、(E)および(F)の合計100質量部に対し、5〜55質量部であることが、耐熱性の観点から好ましい。
本発明においては、無機充填材としてベーマイト(C)が使用される。その中でも不定形状のベーマイトが特に好ましい。不定形状のベーマイトを使用した場合、粗化処理後の表面形状が不定形となり、アンカー効果によりめっき後の接着力または、めっき後の吸湿耐熱性が良好となる。
ベーマイト(C)の平均粒径(D50)は特に限定されないが、分散性および粗化処理後の表面凹凸を考慮すると、平均粒径が0.1〜5μmが好ましく、より好ましくは0.2〜2μmである。平均粒径が前記の範囲内であれば、成形性が良好であり、且つ粗化処理後に脱離しやすく、微細な表面凹凸の形成が可能となる。
ここでD50とはメジアン径(メディアン径)であり、測定した粉体の粒度分布を2つに分けたときの大きい側と小さい側の質量が等量となる径である。一般的には湿式レーザー回折・散乱法により測定される。
また、平均粒径の異なるベーマイトを適宜混合して使用することも、成形性を維持しながら配合量を高める上で効果的である。
ベーマイト(C)の配合量は、成分(A)、(B)および(E)の合計100質量部、マレイミド化合物(F)を使用する場合は、成分(A)、(B)、(E)および(F)の合計100質量部に対し、20〜500質量部が好ましく、より好ましくは30〜300質量部、さらに好ましくは50〜150質量部である。前記の配合量であれば、成形性と吸湿耐熱性の両立が可能である。
また、本発明におけるベーマイト(C)は、イミダゾールシランで表面処理されたものであることが、接着力の観点から好ましい。イミダゾールシランとしては、イミダゾール基を有するシランカップリング剤であれば特に限定されない。具体的には、日鉱金属(株)製のIS−1000、IM−1000、SP−10、IA−100A、IA−100F、IM−100F、IS−3000等が挙げられる。
イミダゾールシランでの無機充填材の表面処理方法としては、湿式法もしくは乾式法など公知の方法で予め無機充填材の表面をイミダゾールシランで処理しておく方法と、ワニス中に添加して処理する方法(インテグラルブレンド法)があり、本発明で無機充填材をイミダゾールシランで表面処理する際は、どちらの方法を用いても良い。インテグラルブレンド法で処理した場合、イミダゾールシランが樹脂の硬化促進剤として働きやすく、樹脂組成物の硬化時間(ゲルタイム)が短くなる問題があるため、無機充填材の表面を予めイミダゾールシランで処理しておく方法がより好ましい。
イミダゾールシランの処理量(配合量)としては、予め無機充填材の表面を処理しておく場合には、無機充填材100質量部に対し、0.1〜5質量部が好ましく、より好ましくは0.3〜3質量部である。インテグラルブレンド法で処理する場合は、無機充填材100質量部に対し、0.1〜2質量部が好ましく、より好ましくは0.1〜1質量部である。イミダゾールシランで処理した無機充填材を使用した場合、めっきで形成した導体層とイミダゾール基が錯体を形成するため、アンカー効果と錯体形成による化学的な相互作用で優れた接着力を発揮することができる。イミダゾールシランの処理量(配合量)が少ないとこの効果が薄れ、多すぎると前述のように樹脂組成物の硬化時間(ゲルタイム)が短くなってしまう問題がある。
また本発明の樹脂組成物には、所期の特性が損なわれない範囲において、ベーマイト以外の無機充填材を加えることもできる。他の無機充填材としては、更に耐燃焼性、耐熱性、吸湿耐熱性を高める観点から、天然シリカ、溶融シリカ、アモルファスシリカ、中空シリカ等のシリカ類、酸化モリブデン、モリブデン酸亜鉛等のモリブデン化合物、アルミナ、水酸化アルミニウム、タルク、焼成タルク、マイカ、ガラス短繊維、球状ガラス(EガラスやTガラス、Dガラスなどのガラス微粉末類)、などを添加することもできる。これらは1種または2種以上を併用してもよい。
本発明で用いる無機充填材に関して、イミダゾールシラン以外のシランカップリング剤や表面処理剤、湿潤分散剤を併用することも可能である。
シランカップリング剤としては、一般に無機物の表面処理に使用されているシランカップリング剤であれば、特に限定されるものではない。具体例としては、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノシラン系、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランなどのエポキシシラン系、γ−メタアクリロキシプロピルトリメトキシシランなどのビニルシラン系、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩などのカチオニックシラン系、フェニルシラン系などが挙げられ、1種もしくは2種以上を適宜組み合わせて使用することも可能である。
また湿潤分散剤は、塗料用に使用されている分散安定剤であれば、特に限定されるものではない。例えばビッグケミー・ジャパン(株)製のDisperbyk−110、111、180、161、BYK−W996、W9010、W903等の湿潤分散剤が挙げられる。
本発明に使用するシリコーンパウダー(D)としては、シロキサン結合が三次元網目状に架橋したポリメチルシルセスキオキサンを微粉末化したもの、ビニル基含有ジメチルポリシロキサンとメチルハイドロジェンポリシロキサンの付加重合物を微粉末化したもの、ビニル基含有ジメチルポリシロキサンとメチルハイドロジェンポリシロキサンの付加重合物による微粉末の表面にシロキサン結合が三次元網目状に架橋したポリメチルシルセスキオキサンを被覆させたもの、無機担持体表面にシロキサン結合が三次元網目状に架橋したポリメチルシルセスキオキサンを被服させたもの等が挙げられる。
シリコーンパウダーには、シリコーンゴムパウダー、シリコーンレジンパウダー、シリコーン複合パウダーなどがあるがそのいずれでも使用可能である。シリコーンパウダーは、粗化処理時に脱離しやすく、アンカー効果により、導体層の接着強度を高める効果がある。粒子の形状としては、特に限定されるものではないが、粗化処理での脱離しやすさの観点から、球状のものが好ましい。
シリコーンパウダー(D)の粒径としては、脱離後の表面凹凸を考慮すると、平均粒子径(D50)が0.1〜5μmが好ましく、より好ましくは0.2〜2μmである。
シリコーンパウダー(D)の配合量としては、成分(A)、(B)および(E)の合計100質量部、マレイミド化合物(F)を使用する場合は、成分(A)、(B)、(E)および(F)の合計100質量部に対し、1〜50質量部が好ましく、より好ましくは3〜30質量部である。前記の配合量であれば、成形性と接着性の向上効果を併せ持つことができる。また、平均粒子径が上記範囲内にあれば、成形性が良好であり、且つ粗化後に脱離しやすく、微細な表面凹凸の形成が可能となる。
本発明で使用するポリビニルアセタール(E)としては、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセトアセタールなど公知の化合物が使用できる。市販されているものとしては、エスレックBL−1、BL−5、BL−SなどのBLシリーズ、BM−1、BM−2、BM−SなどのBMシリーズ、BX−1、BX−3などのBXシリーズ、BH−3、BH−AなどのBHシリーズ、KS−10、KS−1、KS−3、KS−5、KS−5ZなどのKSシリーズ(いずれも積水化学工業(株)製)や、電化ブチラール3000−1、3000−4、3000−K、4000−2,5000−A,5000−D、6000−C,6000−EP、6000−ASなど(いずれも電気化学工業(株)製)が使用可能である。この中でも、接着性の観点から、KS−10、KS−1、KS−3、KS−5、KS−5Z等のKSシリーズ(いずれも積水化学工業(株)製)や、5000−D、6000−ASなど(いずれも電気化学工業(株)製)一般式(3)で表されるポリビニルアセトアセタールが好ましく、加熱時の熱溶融性の観点から、計算分子量で5万以下が好ましい。
Figure 2013035960
ここで計算分子量とは、ポリビニルアルコールの重合度(原料メーカーからの報告)を元に、アセタール基、アセチル基、水酸基でそれぞれの分子量とそれぞれの比率から1ユニットの平均分子量を計算し、これに重合度をかけたものである。
ポリビニルアセタール(E)の配合量としては、成分(A)、(B)および(E)の合計100質量部、マレイミド化合物(F)を使用する場合は、耐熱性の観点から、成分(A)、(B)、(E)および(F)の合計100質量部に対し、1〜30質量部が好ましく、より好ましくは2〜10質量部である。
本発明に使用されるマレイミド化合物(F)としては、1分子中に1個以上のマレイミド基を有する化合物であれば、特に限定されず、N−フェニルマレイミド、N−ヒドロフェニルマレイミド、ビス(4−マレイミドフェニル)メタン、2,2−ビス{4−(4−マレイミドフェノキシ)−フェニル}プロパン、ビス(3,5−ジメチル−4−マレイミドフェニル)メタン、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、ビス(3,5−ジエチル−4−マレイミドフェニル)メタンなどが挙げられる。なお、これらビスマレイミド化合物のプレポリマー、もしくはビスマレイミド化合物とアミン化合物のプレポリマー、トリアジンとの反応物であるビスマレイミドトリアジン樹脂などの形で配合する事もでき、1種もしくは2種以上を適宜混合して使用することも可能である。
この中でもより好適なものとしては、耐熱性の観点から、ビス(4−マレイミドフェニル)メタン、2,2−ビス{4−(4−マレイミドフェノキシ)−フェニル}プロパン、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタンが挙げられる。
マレイミド化合物(F)の配合量は、成分(A)、(B)、(E)および(F)の合計100質量部に対し、5〜50質量部が好ましく、より好ましくは、樹脂合計配合量100質量部中、5〜20質量部である。マレイミド化合物の含有量をこの範囲とすることにより、吸湿耐熱性と、耐熱性とを両立させることができる。また、マレイミド化合物は、硬化に必要な温度が高く、低温では反応が進みにくいが、マレイミド化合物の含有量をこの範囲とすることにより、樹脂組成物の表面を粗化処理し、めっきによりパターン形成する際、積層成形時の硬化度の調整が容易になり、粗化処理後の表面粗度の調整を容易にすることができる。
また本発明の樹脂組成物においては、所期の特性が損なわれない範囲において、硬化促進剤を併用しても差し使えない。用いうる硬化促進剤としては、例えば、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、トリフェニルイミダゾール等のイミダゾール類、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、トリエチレンジアミン、トリエタノールアミン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等の三級アミン類、トリフェニルホスフィン、ジフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン等の有機ホスフィン類、オクチル酸亜鉛などの金属化合物、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート、テトラフェニルホスホニウム・エチルトリフェニルボレート、2−エチル−4−メチルイミダゾール・テトラフェニルボレート、N−メチルモルホリン・テトラフェニルボレート等のテトラフェニルボロン塩などが挙げられ、1種もしくは2種以上を適宜混合して使用することが可能である。
硬化促進剤の配合量は、成分(A)、(B)および(E)の合計100質量部、マレイミド化合物(F)を使用する場合は、成分(A)、(B)、(E)および(F)の合計100質量部に対し、0.01〜15質量部であることがプリプレグの保存安定性の観点から好ましい。
本発明の樹脂組成物においては、所期の特性が損なわれない範囲において、他の熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂及びそのオリゴマー、エラストマー類などの種々の高分子化合物、他の耐燃焼性の高い化合物、添加剤などの併用も可能である。これらは一般に使用されているものであれば、特に限定されるものではない。例えば、耐燃焼性の高い化合物は、メラミンやベンゾグアナミン、アミノトリアジン骨格を含むフェノール樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂などの窒素含有化合物、オキサジン環含有化合物などが挙げられる。添加剤としては、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光重合開始剤、蛍光増白剤、光増感剤、染料、顔料、増粘剤、滑剤、消泡剤、分散剤、レベリング剤、光沢剤、重合禁止剤等、所望に応じて適宜組み合わせて使用することも可能である。
本発明の樹脂組成物は、必要に応じて、有機溶剤に溶解した樹脂組成物の溶液として用いることが可能である。有機溶剤としては本発明における各種成分の混合物を溶解するものであれば、特に限定されるものではない。具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド等の極性溶剤類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶剤類等が例示され、単独或いは2種以上混合して用いられる。
本発明のプリプレグの製造方法は、上記の樹脂組成物と基材とを組み合わせてプリプレグを製造する方法であれば、特に限定されない。具体的には、本発明の樹脂組成物を基材に含浸または塗布させ、100〜200℃の乾燥機中で、1〜60分加熱させる方法などにより半硬化させ、プリプレグを製造する方法などが挙げられる。基材に対する樹脂組成物の付着量は、プリプレグの樹脂量(無機充填材を含む)で20〜95質量%の範囲が好ましい。
本発明においてプリプレグを製造する際に使用する基材としては、各種プリント配線板材料に用いられている公知のものを使用することができる。例えば、Eガラス、Dガラス、Sガラス、Tガラス、NEガラス、クォーツ、液晶ポリエステル等の織布が挙げられる。織布の厚みは特に限定されないが、0.01〜0.3mmの範囲の積層板用途に使用されるもので、特に超開繊処理や目詰め処理を施した織布が、寸法安定性の面から好適である。またエポキシシラン処理、アミノシラン処理などのシランカップリング剤などで表面処理したガラス織布は吸湿耐熱性の面から好ましい。また液晶ポリエステル織布は、電気特性の面から好ましい。
本発明の樹脂シートは、当業者に公知の方法、例えば、有機溶剤に樹脂組成物を溶解した樹脂ワニスを調製し、支持フィルムを支持体として、この樹脂ワニスを塗布し、更に加熱、あるいは熱風吹きつけ等により有機溶剤を乾燥させて樹脂組成物層を形成させることにより製造することができる。
乾燥条件は特に限定されないが、樹脂組成物層への有機溶剤の含有割合が通常10質量部以下、好ましくは5質量部以下となるように乾燥させる。ワニス中の有機溶媒量によっても異なるが、例えば30〜60質量部の有機溶剤を含むワニスを50〜150℃で3〜10分程度乾燥させることができる。
樹脂シートにおいて形成される樹脂組成物層の厚さは、通常、導体層の厚さ以上とする。回路基板が有する導体層の厚さは通常5〜70μmの範囲であるので、樹脂組成物層の厚さは10〜100μmの厚みを有するのが好ましい。
本発明の金属箔張積層板は上述のプリプレグを用いて積層成形したものである。具体的には、前述のプリプレグを一枚あるいは複数枚重ね、その片面もしくは両面に金属箔を配置して、例えば温度180〜220℃、加熱時間100〜300分、面圧20〜40kgf/cmで積層成形することにより製造する。使用する金属箔の厚みは、プリント配線板材料に使用されるものであれば特に限定はないが、好適には3〜35μmである。
また金属箔マット面を絶縁層表面に転写させ、絶縁層表面に転写された凹凸のアンカー効果によって絶縁層上に形成するめっき導体層との密着を高めることができる観点から、マット面のRzが1.5μm〜2.5μmの金属箔が好適である。ここで、Rzとは、金属箔マット面の表面粗さを表す指標であり、通常レーザー顕微鏡により粗さ曲線を測定し平均線から高い山頂から順に5つ、低い谷底から順に5つ抽出しそれぞれの絶対値の平均を算出して表す。
また多層板の製造方法としては、例えば、本発明のプリプレグ1枚の両面に、35μmの銅箔を配置して、上記条件にて積層形成した後、内層回路を形成し、この回路に黒化処理を実施して、内層回路板とする。この内層回路板と本発明のプリプレグを組み合わせ積層成形することにより多層板とすることも可能である。
本発明のプリプレグ及び樹脂シートはビルドアップ材料として使用することができる。ここで、ビルドアップとは、プリプレグまたは樹脂シートを一層ごとに孔あけ加工、配線形成などを繰り返すことによって多層構造のプリント配線板を作製することである。
具体的方法としては、内層回路板若しくは銅やアルミ等金属の支持体の片面又は両面に、本発明のプリプレグ又は樹脂シートを配置し、その後銅やアルミニウム等の金属箔若しくは離型フィルムをその外側に配置するという操作を繰り返すことで積層成形する。
その後、一般的には配線回路上に形成された絶縁層に孔開けを行い、ビアホール、スルーホールを形成する。穴あけは、NCドリル、炭酸ガスレーザー、UVレーザー、YAGレーザー、プラズマ等の公知の方法により行い、また必要によりこれらの方法を組み合わせて行う。
積層成形条件としては、通常のプリント配線板用積層板及び多層板の手法が適用でき、例えば多段プレス、多段真空プレス、ラミネーター、真空ラミネーター、オートクレーブ成形機などを使用し、温度は100〜300℃、圧力は0.1〜100kgf/cm、加熱時間は30秒〜5時間の範囲で適宜選択し成形する。また、必要に応じて150〜300℃の温度で後硬化を行い、硬化度を調整しても良い。
その後、絶縁層表面にめっきをするが、めっきの密着性、スミア除去の観点から絶縁層に表面処理をすることが好ましい。表面処理としては、粗化処理、シランカップリング処理等があるが、特にめっきの密着性を高める観点から、粗化処理を行う。この場合、樹脂組成物の硬化度の違いにより、粗化状態が異なるため、積層成形条件は、その後の粗化処理条件やめっき条件との組み合わせで最適な条件を選ぶことが好ましい。
次に、前記粗化処理について詳細に説明する。該工程は、孔あけ工程により生じたスミア除去も兼ねる。粗化処理としては、濡れ性を向上させるための膨潤剤による表面絶縁層膨潤工程、酸化剤による表面粗化及びスミア溶解工程及び還元剤による中和工程からなる。
膨潤工程における膨潤剤としては表面絶縁層の濡れ性が向上し、次の粗化工程において酸化分解が促進する程度にまで膨潤させることができるものであればよく、例えばアルカリ溶液、界面活性剤溶液等が用いられる。
酸化剤による表面粗化及びスミア溶解工程における酸化剤としては、過マンガン酸塩溶液等が用いられる。また、これらのウェットデスミアと呼ばれる方法に加えて、プラズマ処理やUV処理によるドライデスミア、バフ等による機械研磨、サンドブラスト等、公知の粗化処理も組み合わせて使用できる。過マンガン酸塩溶液の具体例としては、過マンガン酸カリウム水溶液、過マンガン酸ナトリウム水溶液が好適に用いられる。
中和工程における還元剤としては、アミン系還元剤を用いることができ、例えばヒドロキシルアミン硫酸塩水溶液、エチレンジアミン四酢酸水溶液、ニトリロ三酢酸水溶液等の酸性還元剤が挙げられる。
微細配線を形成する上で、粗化処理後の表面凹凸は小さいほうが好ましい。具体的には、Rz値で4.0μm以下が好ましく、より好ましくは2.0μm以下である。粗化処理後の表面凹凸は、樹脂組成物の硬化度と、粗化処理条件で決まるため、所望の表面凹凸を得るための最適条件を選ぶことが好ましい。
次に、粗化処理後のめっき工程について詳細に説明する。めっきによるパターン形成方法としては、セミアディティブ法、フルアディティブ法、予めめっきで導体層を形成しておきサブトラクティブ法でパターンを形成する方法など、公知の方法が利用できるが、微細配線形成には、セミアディティブ法が好ましい。
めっきによるパターン形成は、めっき後に乾燥を行うことにより、接着強度が増すため、めっき後に乾燥を行うことが好ましい。セミアディティブ法によるパターン形成では、無電解めっきと電解めっきを組み合わせて行うが、その際、無電解めっきの後と、電解めっきの後に、それぞれ乾燥を行うことが好ましい。無電解後の乾燥は80〜180℃で10〜120分の乾燥を行うことが好ましく、電解めっき後の乾燥は130〜220℃で10〜120分の乾燥を行うことが好ましい。
以下に実施例、比較例を示し、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
式(1)で示されるナフトールアラルキル樹脂(SN495V2、新日鉄化学製)15質量部、式(2)で示されるビフェニルアラルキル型フェノール樹脂(KAYAHARD GPH−103、日本化薬製、水酸基当量:231g/eq.)15質量部、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂(NC−3000−FH、エポキシ当量:321g/eq.、日本化薬製)45質量部、ナフタレン4官能エポキシ樹脂(EXA−4710、DIC製)4質量部をメチルエチルケトンで溶解混合し、ベーマイト(APYRAL AOH60、Nabaltec製)120質量部、シリコーンレジンパウダー(MSP−N050、日興リカ製)10質量部を加え、ホモジェナイザーにて1時間撹拌しながら分散させた。さらに、ポリビニルアセトアセタール(KS−10、積水化学工業(株)製)3質量部をトルエンに溶解させてから加え、トリアジン骨格含有フェノール系硬化剤(LA3018、DIC社製)3質量部、イミダゾール(2E4MZ、四国化成工業(株)製)0.02質量部を加えて撹拌し、ワニス1を得た。このワニス1をメチルエチルケトンで希釈し、厚さ0.1mmのEガラス織布に含浸塗工し、160℃で5分間加熱乾燥して、樹脂含有量47.5質量%のプリプレグを得た。
(実施例2)
ナフトールアラルキル樹脂30質量部、クレゾールノボラック樹脂(KA−1165、DIC社製)15質量部、ノボラック型エポキシ樹脂(N770、DIC社製)15質量部、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂30質量部、ナフタレン4官能エポキシ樹脂4質量部をメチルエチルケトンで溶解混合し、ベーマイト(APYRAL AOH60、Nabaltec製)120質量部、シリコーンレジンパウダー5質量部を加え、ホモジェナイザーにて1時間撹拌しながら分散させた。さらに、ポリビニルアセトアセタール5質量部をトルエンに溶解させてから加え、トリアジン骨格含有フェノール系硬化剤3質量部、イミダゾール0.02質量部を加えて撹拌し、ワニス2を得た。このワニス2をメチルエチルケトンで希釈し、厚さ0.1mmのEガラス織布に含浸塗工し、160℃で5分間加熱乾燥して、樹脂含有量47.5質量%のプリプレグを得た。
(実施例3)
ナフトールアラルキル樹脂15質量部、フェノールノボラック樹脂(TD−2090、DIC社製)15質量部、クレゾールノボラック樹脂15質量部、ノボラック型エポキシ樹脂15質量部、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂30質量部をメチルエチルケトンで溶解混合し、ベーマイト(APYRAL AOH60、Nabaltec製)150質量部、シリコーンレジンパウダー5質量部を加え、ホモジェナイザーにて1時間撹拌しながら分散させた。さらに、ポリビニルアセトアセタール5質量部をトルエンに溶解させてから加え、トリアジン骨格含有フェノール系硬化剤3質量部、イミダゾール0.02質量部を加えて撹拌し、ワニス3を得た。このワニス3をメチルエチルケトンで希釈し、厚さ0.1mmのEガラス織布に含浸塗工し、160℃で5分間加熱乾燥して、樹脂含有量47.5質量%のプリプレグを得た。
(実施例4)
ナフトールアラルキル樹脂15質量部、ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂15質量部、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂45質量部、ナフタレン4官能エポキシ樹脂4質量部、マレイミド化合物(BMI−70、ケイアイ化成製)17質量部をメチルエチルケトンで溶解混合し、ベーマイト(APYRAL AOH60、Nabaltec製)120質量部、シリコーンレジンパウダー10質量部を加え、ホモジェナイザーにて1時間撹拌しながら分散させた。さらに、ポリビニルアセトアセタール3質量部をトルエンに溶解させてから加え、トリアジン骨格含有フェノール系硬化剤3質量部、イミダゾール0.02質量部を加えて撹拌し、ワニス4を得た。このワニス4をメチルエチルケトンで希釈し、厚さ0.1mmのEガラス織布に含浸塗工し、160℃で5分間加熱乾燥して、樹脂含有量47.5質量%のプリプレグを得た。
(実施例5)
ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂15質量部、フェノールノボラック樹脂15質量部、クレゾールノボラック樹脂15質量部、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂25質量部、ノボラック型エポキシ樹脂25質量部、ナフタレン4官能エポキシ樹脂4質量部をメチルエチルケトンで溶解混合し、ベーマイト(APYRAL AOH60、Nabaltec製)150質量部、シリコーンレジンパウダー10質量部を加え、ホモジェナイザーにて1時間撹拌しながら分散させた。さらに、ポリビニルアセトアセタール5質量部をトルエンに溶解させてから加え、トリアジン骨格含有フェノール系硬化剤3質量部、イミダゾール0.02質量部を加えて撹拌し、ワニス5を得た。このワニス5をメチルエチルケトンで希釈し、厚さ0.1mmのEガラス織布に含浸塗工し、160℃で5分間加熱乾燥して、樹脂含有量47.5質量%のプリプレグを得た。
(実施例6)
ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂15質量部、クレゾールノボラック樹脂15質量部、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂15質量部、ノボラック型エポキシ樹脂30質量部、ナフタレン4官能エポキシ樹脂4質量部、マレイミド化合物17質量部をメチルエチルケトンで溶解混合し、無機充填材に対して0.5質量%のイミダゾールシラン(IS−1000日鉱金属製)で表面処理したベーマイト(APYRAL AOH60、Nabaltec製)150質量部、シリコーンレジンパウダー5質量部を加え、ホモジェナイザーにて1時間撹拌しながら分散させた。さらに、ポリビニルアセトアセタール3質量部をトルエンに溶解させてから加え、トリアジン骨格含有フェノール系硬化剤3質量部、イミダゾール0.02質量部を加えて撹拌し、ワニス6を得た。このワニス6をメチルエチルケトンで希釈し、厚さ0.1mmのEガラス織布に含浸塗工し、160℃で5分間加熱乾燥して、樹脂含有量47.5質量%のプリプレグを得た。
(実施例7)
ナフトールアラルキル樹脂15質量部、ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂15質量部、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂45質量部、ナフタレン4官能エポキシ樹脂4質量部、マレイミド化合物17質量部をメチルエチルケトンで溶解混合し、ベーマイト(APYRAL AOH60、Nabaltec製)120質量部、シリコーンレジンパウダー10質量部を加え、ホモジェナイザーにて1時間撹拌しながら分散させた。さらに、ポリビニルアセトアセタール3質量部をトルエンに溶解させてから加え、トリアジン骨格含有フェノール系硬化剤3質量部、イミダゾール0.02質量部を加えて撹拌し、ワニス7を得た。このワニス7をメチルエチルケトンで希釈し、厚さ0.1mmのEガラス織布に含浸塗工し、160℃で5分間加熱乾燥して、樹脂含有量47.5質量%のプリプレグを得た。
(比較例1)
ナフトールアラルキル樹脂15質量部、ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂15質量部、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂45質量部、ナフタレン4官能エポキシ樹脂4質量部をメチルエチルケトンで溶解混合し、球状シリカ(SFP−130MCデンカ製)120質量部、シリコーンレジンパウダー10質量部を加え、ホモジェナイザーにて1時間撹拌しながら分散させた。さらに、ポリビニルアセトアセタール3質量部をトルエンに溶解させてから加え、トリアジン骨格含有フェノール系硬化剤3質量部、イミダゾール0.02質量部を加えて撹拌し、ワニス8を得た。このワニス8をメチルエチルケトンで希釈し、厚さ0.1mmのEガラス織布に含浸塗工し、160℃で5分間加熱乾燥して、樹脂含有量47.5質量%のプリプレグを得た。
(比較例2)
フェノールノボラック樹脂30質量部、クレゾールノボラック樹脂15質量部、ノボラック型エポキシ樹脂45質量部、ナフタレン4官能エポキシ樹脂4質量部をメチルエチルケトンで溶解混合し、無機充填材に対し0.5質量%のイミダゾールシラン(IS−1000日鉱金属製)で表面処理した球状シリカ(SFP−130MCデンカ製)120質量部、シリコーンレジンパウダー5質量部を加え、ホモジェナイザーにて1時間撹拌しながら分散させた。さらに、ポリビニルアセトアセタール3質量部をトルエンに溶解させてから加え、トリアジン骨格含有フェノール系硬化剤3質量部、イミダゾール0.02質量部を加えて撹拌し、ワニス9を得た。このワニス9をメチルエチルケトンで希釈し、厚さ0.1mmのEガラス織布に含浸塗工し、160℃で5分間加熱乾燥して、樹脂含有量47.5質量%のプリプレグを得た。
(比較例3)
ナフトールアラルキル樹脂15質量部、ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂15質量部、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂45質量部、ナフタレン4官能エポキシ樹脂4質量部、マレイミド化合物17質量部をメチルエチルケトンで溶解混合し、比較例2で用いた球状シリカ120質量部、シリコーンレジンパウダー10質量部を加え、ホモジェナイザーにて1時間撹拌しながら分散させた。さらに、ポリビニルアセトアセタール3質量部をトルエンに溶解させてから加え、トリアジン骨格含有フェノール系硬化剤3質量部、イミダゾール0.02質量部を加えて撹拌し、ワニス10を得た。このワニス10をメチルエチルケトンで希釈し、厚さ0.1mmのEガラス織布に含浸塗工し、160℃で5分間加熱乾燥して、樹脂含有量47.5質量%のプリプレグを得た。
(比較例4)
ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂15質量部、フェノールノボラック樹脂15質量部、ノボラック型エポキシ樹脂45質量部、ナフタレン4官能エポキシ樹脂4質量部、マレイミド化合物17質量部をメチルエチルケトンで溶解混合し、比較例2で用いた球状シリカ150質量部、シリコーンレジンパウダー5質量部を加え、ホモジェナイザーにて1時間撹拌しながら分散させた。さらに、ポリビニルアセトアセタール5質量部をトルエンに溶解させてから加え、トリアジン骨格含有フェノール系硬化剤3質量部、イミダゾール0.02質量部を加えて撹拌し、ワニス11を得た。このワニス11をメチルエチルケトンで希釈し、厚さ0.1mmのEガラス織布に含浸塗工し、160℃で5分間加熱乾燥して、樹脂含有量47.5質量%のプリプレグを得た。
(比較例5)
ナフトールアラルキル樹脂16質量部、フェノールノボラック樹脂15質量部、クレゾールノボラック樹脂15質量部、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂45質量部、ナフタレン4官能エポキシ樹脂4質量部をメチルエチルケトンで溶解混合し、ベーマイト(APYRAL AOH60、Nabaltec製)120質量部を加え、ホモジェナイザーにて1時間撹拌しながら分散させた。さらに、ポリビニルアセトアセタール3質量部をトルエンに溶解させてから加え、トリアジン骨格含有フェノール系硬化剤3質量部、イミダゾール0.02質量部を加えて撹拌し、ワニス12を得た。このワニス12をメチルエチルケトンで希釈し、厚さ0.1mmのEガラス織布に含浸塗工し、160℃で5分間加熱乾燥して、樹脂含有量47.5質量%のプリプレグを得た。
(比較例6)
ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂15質量部、フェノールノボラック樹脂15質量部、クレゾールノボラック樹脂15質量部、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂45質量部、ナフタレン4官能エポキシ樹脂4質量部をメチルエチルケトンで溶解混合し、ベーマイト(APYRAL AOH60、Nabaltec製)150質量部、シリコーンレジンパウダー10質量部を加え、ホモジェナイザーにて1時間撹拌しながら分散させた。さらに、トリアジン骨格含有フェノール系硬化剤3質量部、イミダゾール0.02質量部を加えて撹拌し、ワニス13を得た。このワニス13をメチルエチルケトンで希釈し、厚さ0.1mmのEガラス織布に含浸塗工し、160℃で5分間加熱乾燥して、樹脂含有量47.5質量%のプリプレグを得た。
<金属箔張積層板の作成>
実施例1〜7および比較例1〜6で得られたプリプレグを、それぞれ8枚重ねて12μm厚の電解銅箔(JTC−LP、日鉱金属(株)製)のシャイニー面をプリプレグ側に配置し、圧力30kgf/cm、温度 200℃で50分間の積層成形を行い、絶縁層厚さ0.8mmの銅張積層板を得た。
<湿式粗化処理と導体層めっき>
上の銅張積層板の表層銅箔をエッチングにより除去し、奥野製薬工業製の膨潤処理液(OPC−B103プリエッチ400ml/L、水酸化ナトリウム13g/L)に60℃で5分間浸漬した。次に、奥野製薬工業製の粗化処理液(OPC−1540MN100ml/L、OPC−1200エポエッチ100ml/L)に80℃で25分間浸漬した。最後に、奥野製薬工業製の中和処理液(OPC−1300ニュートライザー200ml/L)に45℃で5分間し、湿式粗化処理を行った。その後、奥野製薬工業製の無電解銅メッキプロセス(使用薬液名:OPC−370コンディクリーンM、OPC−SAL M、OPC−80キャタリスト、OPC−555アクセレーターM、ATSアドカッパーIW)にて、約0.5μの無電解銅メッキを施し、130℃で1時間の乾燥を行った。続いて、電解銅メッキをメッキ銅の厚みが20μになるように施し、180℃で1時間の乾燥を行った。
上記操作により得られた積層板の評価結果を表1に示す。測定方法は以下に記載した方法を用いた。
(測定方法)
1)ガラス転移温度
上の銅張積層板の表層銅箔をエッチングにより除去し、220℃で1時間、ベーキング後のサンプルをJIS C6481のDMA法に準じて測定した。
2)耐燃焼性
上の銅張積層板の表層銅箔をエッチングにより除去したサンプルを、UL94垂直燃焼試験法に準拠して評価した。
3)メッキ銅接着力
メッキ銅を施した積層板を準備し、メッキ銅の接着力をJIS C6481に準じて測定した。3回測定した平均値。電解銅メッキ後の乾燥で膨れたサンプルに関しては、膨れていない部分を用いて評価を行った。
4)メッキ銅耐熱性
メッキ銅接着力の測定と同様にして、メッキ銅を施した積層板を準備し、50mm×50mm角にカットした後、280℃半田に30分間フロートさせて、デラミネーションの有無を目視判定により行った。
○:全く異常なし×:0〜30分間フロートさせている間にデラミネーション発生
5)メッキ銅吸湿耐熱性
メッキ銅接着力の測定と同様にして、メッキ銅を施した積層板を準備し、50mm×50mm角にカットした後、片面の半分以外のメッキ銅をエッチングにより除去したサンプルを作製した。そのサンプルを、プレッシャークッカー試験機(平山製作所製PC−3型)で、121℃、2気圧で1、3、5時間処理した後、260℃の半田槽に30秒間浸漬させて、外観変化の異常の有無を目視にて観察した。3枚試験を行い、一枚ごとに、異常が無いものを○、膨れが発生したものを×と表記した。
6)表面粗さ
作製した銅張積層板の表層銅箔をエッチングにより除去し、上のデスミア処理を行ったサンプルを、130℃で1時間乾燥した後、レーザー顕微鏡(キーエンス製VK−9500)を用いて、3000倍の画像により、絶縁層表面のRa(10点平均粗さ)を求めた。
Figure 2013035960
アラルキル型エポキシ樹脂(A)、アラルキル型フェノール樹脂(B)、ベーマイト(C)、シリコーンパウダー(D)およびポリビニルアセタール(E)をすべて含む実施例により得られた金属箔張積層板の評価結果は、上記成分が1以上欠ける比較例により得られた金属箔張積層板の評価結果に比べて優れたものとなった。

Claims (23)

  1. アラルキル型エポキシ樹脂(A)、アラルキル型フェノール樹脂(B)、ベーマイト(C)、シリコーンパウダー(D)およびポリビニルアセタール(E)を含む樹脂組成物。
  2. 前記アラルキル型フェノール樹脂(B)が、ナフトールアラルキル型フェノール樹脂である請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記アラルキル型フェノール樹脂(B)が、ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂である請求項1に記載の樹脂組成物。
  4. 前記アラルキル型フェノール樹脂(B)が、ナフトールアラルキル型フェノール樹脂およびビフェニルアラルキル型フェノール樹脂を併用するものである請求項1に記載の樹脂組成物。
  5. 前記ポリビニルアセタール樹脂(E)が、ポリビニルアセトアセタール樹脂である請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂組成物。
  6. マレイミド化合物(F)をさらに含んでなる、請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂組成物。
  7. 前記ベーマイト(C)が、イミダゾールシランで表面処理されたものである請求項1〜6のいずれかに記載の樹脂組成物。
  8. 前記アラルキル型エポキシ樹脂(A)の配合量が、成分(A)、(B)および(E)の合計100質量部、マレイミド化合物(F)を使用する場合は、成分(A)、(B)、(E)および(F)の合計100質量部に対し、20〜60質量部である請求項1〜7のいずれかに記載の樹脂組成物。
  9. 前記アラルキル型フェノール樹脂(B)の配合量が、成分(A)、(B)および(E)の合計100質量部、マレイミド化合物(F)を使用する場合は、成分(A)、(B)、(E)および(F)の合計100質量部に対し、5〜55質量部である請求項1〜8のいずれかに記載の樹脂組成物。
  10. 前記ベーマイト(C)の配合量が、成分(A)、(B)および(E)の合計100質量部、マレイミド化合物(F)を使用する場合は、成分(A)、(B)、(E)および(F)の合計100質量部に対し、20〜500質量部である請求項1〜9のいずれかに記載の樹脂組成物。
  11. 前記シリコーンパウダー(D)の配合量が、成分(A)、(B)および(E)の合計100質量部、マレイミド化合物(F)を使用する場合は、成分(A)、(B)、(E)および(F)の合計100質量部に対し、1〜50質量部である請求項1〜10のいずれかに記載の樹脂組成物。
  12. 前記ポリビニルアセタール(E)の配合量が、成分(A)、(B)および(E)の合計100質量部、マレイミド化合物(F)を使用する場合は、成分(A)、(B)、(E)および(F)の合計100質量部に対し、1〜30質量部である請求項1〜11のいずれかに記載の樹脂組成物。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載の樹脂組成物を基材に含浸または塗布してなるプリプレグ。
  14. 請求項1〜12のいずれかに記載の樹脂組成物の溶液を金属箔またはフィルムの表面に塗工、乾燥させてなる樹脂シート。
  15. 請求項13に記載のプリプレグを少なくとも1枚以上重ね、その片面もしくは両面に金属箔を配して積層成形してなる金属箔張積層板。
  16. 金属箔マット面のRzが1.5μm〜2.5μmである請求項15に記載の金属箔張積層板。
  17. 請求項13に記載のプリプレグをビルドアップ材料に用いるプリント配線板。
  18. 請求項15に記載の金属箔張積層板の金属箔をエッチングし、表面処理してめっきによりパターン形成したプリント配線板。
  19. 請求項14に記載の樹脂シートをビルドアップ材料に用いるプリント配線板。
  20. 表面処理してめっきによりパターン形成した請求項19に記載のプリント配線板。
  21. 請求項18又は請求項20に記載の表面処理が、膨潤剤、アルカリ性酸化剤による粗化処理、酸性還元剤による中和処理からなるデスミア処理であるプリント配線板。
  22. めっきによるパターン形成が、無電解銅めっき後、電解銅めっきを行い、その後、セミアディティブ法によるものである、請求項18又は20に記載のプリント配線板。
  23. めっきによるパターン形成が、無電解銅めっき後、電解銅めっきを行い、その後、サブトラクティブ法によるものである、請求項18又は20に記載のプリント配線板。
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