JP2013029728A - 画像加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像加熱を行う前段階である立上げ時に、通電によって発熱し、もしくは加熱源によって加熱される可撓性ベルト部材のバックアップ部材および加圧ローラへの熱伝導を極力抑えることができる画像加熱装置を提供する。
【解決手段】画像加熱を行う前段階である立上げ時に、通電によって発熱し、もしくは加熱源によって加熱される可撓性ベルト部材に対し、バックアップ部材、加圧ローラを夫々、離間させる手段もしくは回転軸方向における接触領域が画像加熱時に比べ減少するように加圧度抑制する手段を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、複写機やLBP等、電子写真方式・静電記録方式等の作像プロセスを採用した画像形成装置に使用される画像加熱装置に関する。画像加熱装置としては、記録材上に形成した未定着トナー画像を固着画像として加熱定着する定着装置や、記録材に定着された画像を加熱することにより画像の光沢度を増大させる光沢度増大装置等を挙げることができる。
電子写真プリンタによる画像形成動作は、感光層を有する感光体表面を均一に帯電し、ホストコンピュータから送られた画像信号に従って感光体を露光することで潜像を形成する。これをトナーで可視化像として記録材に転写し、像加熱装置に記録材とともに挿通させてトナー像を加熱溶融して定着する。定着手段としては、ベルト発熱方式の画像加熱装置が特許文献1に提案されている。このベルト発熱方式は、発熱部として導電性フィラーを含有する有機高分子材料からなるベルトヒータと、ベルトヒータを回転駆動させる駆動ローラと、張架ローラを備えている。
また、特許文献2で提案されるベルト発熱方式では、導電性フィラーを含有する有機高分子材料からなるベルトヒータと、ベルトヒータの内面に当接する押し圧部材と、ベルトヒータの外面に当接して押し圧部材と定着ニップ部を形成する加圧部材を備えている。
また、特許文献3に示されるように、薄肉の定着ベルトに金属発熱層を設けて、この金属発熱層を誘導加熱する方式の定着装置では、定着可能温度になるまでの時間を短くするために、定着ベルトと加圧部材を離間させている。そして、定着ベルトが定着可能温度に到達した後に、定着ベルトと加圧部材を当接して、定着ベルトと加圧部材によって形成されるニップ部で記録材を挟持搬送することで、トナー像を加熱定着する。なお、定着ベルトと加圧部材を離間している時は、定着ベルトの端部にギアを固定し、このギアを回転駆動することで、定着ベルトを回転している。
特許文献1乃至3は、いずれも定着部材として薄肉のベルトを用いており、ベルト自体が発熱する構成となっているため、昇温速度が早いといった特徴がある。
特開平06−202513号公報 特開2007−272223号公報 特開2007−57827号公報
しかしながら、特許文献1で説明されている画像加熱装置は、移動回転するベルトヒータの支持体としての金属製の通電ローラ、及び通電ローラ以外の少なくとも1本の回転体である張架ローラを内包する必要がある。そのため、ベルトヒータの直径は大きくなり、ベルトヒータの熱容量は大きくなってしまう。また、内包接触する少なくとも2本の回転体(通電ローラ、張架ローラ)の熱容量もある。特に通電ローラは電気導電性の観点から金属を用いる必要があり、熱容量を小さく抑えることが困難である。
上記の結果、画像加熱装置の立ち上げに要する電力や定着実行中に必要とする電力の増加を招いてしまう。また、電源オフの状態やスタンバイ状態から定着実行可能状態に移行するのに要する時間も長くなってしまう。
特許文献2で説明されている画像加熱装置は、熱容量が小さい構成になっているが、立ち上げ時に、定着ベルトから加圧ローラ側およびガイド部材側へ熱が伝わることによる立ち上げ時間の遅れが考慮されていない。
また、特許文献3で説明されている像加熱装置は、立ち上げ時に、定着ベルトから加圧ローラ側へ熱が伝わることを防止しているが、定着ベルトからガイド部材側へ熱が伝わることまで考慮されていない。
そこで、本発明の目的は、画像加熱を行う前段階である立上げ時に、通電によって発熱し、もしくは加熱源によって加熱される可撓性ベルト部材のバックアップ部材および加圧ローラへの熱伝導を極力抑えることができる画像加熱装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る画像加熱装置の構成は、回転可能であって、通電によって発熱し、もしくは加熱源によって加熱される可撓性ベルト部材と、前記可撓性ベルト部材の内周面と接触するバックアップ部材と、前記可撓性ベルト部材の外周面と接触して回転する加圧ローラと、を有し、画像加熱時に、回転される前記可撓性ベルト部材に対して、前記バックアップ部材および前記加圧ローラを前記可撓性ベルト部材の回転軸方向に渡って加圧接触させて、前記可撓性ベルト部材と前記加圧ローラの間に形成されるニップ部に画像を担持した記録材を挟持搬送して前記画像を加熱する画像加熱装置であって、画像加熱を行う前段階である立上げ時に、前記通電によって発熱し、もしくは前記加熱源によって加熱される前記可撓性ベルト部材に対し、前記バックアップ部材、前記加圧ローラを夫々、離間させる手段もしくは前記回転軸方向における接触領域が画像加熱時に比べ減少するように加圧度抑制する手段を有することを特徴とする。
本発明によれば、画像加熱を行う前段階である立上げ時に、通電によって発熱し、もしくは加熱源によって加熱される可撓性ベルト部材のバックアップ部材および加圧ローラへの熱伝導を極力抑えることができる。
(a)は画像加熱装置の長手断面の概略構成図、(b)は給電領域を拡大した概略構成図である。 画像加熱装置の横断面の概略構成図である。 画像形成装置の一例の構成模式図である。 定着ベルトの発熱層の層構成を表す断面図である。 第1の実施形態の給電部材の断面構成図である。 第1の実施形態の定着装置の動作を示すフローチャート図である。 (a)は第2の実施形態に係る定着装置の長手断面概略図、(b)は横断面の概略構成図である。
《第1の実施形態》
(画像形成装置)
図3は本発明の実施形態に係る画像加熱装置を搭載する画像形成装置の一例の構成模式図である。この画像形成装置は、電子写真技術を利用して記録紙やOHPシートなどの記録材に画像を形成するレーザービームプリンタ(以下、プリンタと記す)である。本実施形態に示すプリンタは、ホストコンピュータなどの外部装置(不図示)から出力されるプリント指令に応じて制御部(不図示)が所定の画像形成制御シーケンスを実行し、この画像形成制御シーケンスに従って、所定の画像形成動作を行う。制御部はCPUとROMやRAMなどのメモリとからなり、メモリには画像形成制御シーケンス及び画像形成に必要な各種プログラムなどが記憶されている。
本実施形態に係る画像加熱装置を搭載するプリンタは、記録材上にトナー画像を形成する画像形成部と、記録材上の未定着のトナー画像を記録材に加熱定着する定着部(以下、定着装置と記す)と、を有している。画像形成制御シーケンスが実行されると、画像形成部において、先ず像担持体としてのドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムと記す)1が所定の周速度(プロセススピード)で矢印方向に回転される。そしてこの感光ドラム1の外周面(表面)が帯電部材としての帯電ローラ2によって一様に帯電される。
次にこの感光ドラム1表面の帯電面に対し光走査装置3により画像情報に応じてON/OFF制御されたレーザービームによる走査露光が施され、感光ドラム1表面の帯電面に画像情報に応じた静電潜像が形成される。そしてこの静電潜像が現像装置4によりトナー(現像剤)を用いてトナー画像として現像される。
一方、給送カセット(不図示)より所定の記録材搬送機構(不図示)によって給送されてきた記録材Pは、感光ドラム1表面と転写部材としての転写ローラ5の外周面(表面)との間の転写ニップ部へと搬送される。この記録材Pは、転写ニップ部で感光ドラム1表面と転写ローラ5表面とで挟持搬送され、感光ドラム1表面のトナー画像が記録材Pの搬送過程において転写ローラ5により記録材P上に転写される。これによって、記録材Pはトナー画像を担持する。
トナー画像を担持した記録材Pは定着装置7に導入され、この定着装置7より熱と圧力を受けることによって、トナー画像が記録材P上に加熱定着される。トナー画像が加熱定着された記録材Pは、所定の記録材排出機構(不図示)によって排出トレイ(不図示)上に排出される。
トナー画像の転写後の感光ドラム1表面に残留する残トナーは、クリーニング装置6のクリーニングブレード6aによって除去され、次の画像形成に供される。
(定着装置)
以下、本発明の実施形態に係る画像加熱装置としての定着装置を説明するが、定着装置及び定着装置を構成する部材に関し、長手方向とは、記録材の面において記録材搬送方向と直交する方向(後述する定着ベルトの回転軸方向)である。短手方向とは、記録材の面において記録材搬送方向と平行な方向である。また、長さとは、長手方向の寸法であり、幅とは、短手方向の寸法である。
図1、図2は、本実施形態に係る画像加熱装置としての定着装置7の構成説明図である。定着装置7は、後述する通電発熱抵抗層を有した定着ベルト自身が発熱する方式の装置である。回転可能な可撓性を有する発熱用回転体である定着ベルト11は、内周面をバックアップ部材であるベルトガイド13に、また側端面をフランジ14(-L、-R)に、回転自在に支持される。そして、内周面が支持部材としてのベルトガイド13に接触する定着ベルト11は、外周面が加圧部材である加圧ローラ12と加圧接触する。
加圧ローラ12は、ベルトガイド13との間に定着ベルト11を挟んで圧接し、定着ベルト11との間に、記録材搬送方向において所定幅の定着ニップ部Nを形成する。定着ニップ部Nでは、定着ベルト11からの熱と加圧により、未定着トナー像が記録材Pに画像として定着される。なお、定着ベルト11の内周面には、記録材Pの通紙域温度を検知する温度検知手段としてのサーミスタ18が内接しており、定着ベルト11の温度を制御している。
本実施形態では、定着ベルト11は、支持部材であるベルトガイド13とフランジ14を介して圧縮バネである加圧バネ15により、総圧で約118N(約12Kgf)の力で加圧ローラ12に加圧されている。また、加圧ローラ12は、加圧ローラ駆動ギアにより図3中の矢印の反時計方向に回転駆動され、この加圧ローラ12の回転により、定着ベルト11は従動回転する構成となっている。
(定着ベルト)
続いて、本実施形態に係る定着ベルトについて、図2、図4を用いて説明する。定着ベルト11は、筒状に形成されており、後述するベルトガイド13に対し周長に余裕をもってルーズに外嵌されている。図4を参照して、定着ベルト11の構成を詳しく説明する。図4は、定着ベルトの発熱層の層構成を表す断面図である。
図4で定着ベルト11は、通電によって発熱する筒状の発熱層11aを有している。発熱層11aは、樹脂材料11a1と、樹脂材料11a1中に分散された導電性フィラー11a2と、を有している。樹脂材料11a1は、耐熱性樹脂であるポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK、PES、PPSなどにより形成されている。導電性フィラー11a2は、その形状が異方性を有し、長手方向がベルトの周方向に配向している。導電性フィラーとして、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ、カーボンマイクロコイル等のカーボンナノ材料、金属微粒子または金属酸化物微粒子などを用いている。
樹脂材料11a1に対する導電性フィラーの配合量は30〜60重量%が好ましい。なお、本実施形態では、長さ150μmのカーボンナノチューブをポリイミド中に分散したものを発熱層として用いている。図4で、導電性フィラー11a2は樹脂材料中に分散しているので、発熱層中にランダムに存在している。ただし、導電性フィラーは、その長軸がベルト周方向に配向している。
本実施形態の定着ベルト11は、導電性フィラーがベルト周方向に配向しているため、発熱層11aの抵抗シート抵抗Ω/□(ohm/square)には異方性を付与することができる。即ち、発熱層11aの長手方向のシート抵抗をR1、発熱層11aの周方向のシート抵抗をR2とすると、R1>R2の関係が成り立つ。従って、発熱層11aの長手方向の電気的なシート抵抗R1は、発熱層11aの周方向のシート抵抗R2よりも大きい。なお、シート抵抗R1とR2の比率は、以下のように測定した結果からも求められる。
即ち、ベルト11の周方向の一部でベルトを母線方向(長手方向)に切り開いて長方形のシート状態とし、更に、長辺を短辺と同じ長さに揃えて正方形とする。そして、正方形の対抗する2辺に抵抗値測定用の端子を取り付けて測定する(対抗する2辺は二組あるのでそれぞれ測定する)。導電性フィラー(分散材)を発熱層11aの周方向に配向させる製法としては、例えば回転している円筒状の金型に対して、導電性フィラーを分散させたポリイミド前駆体溶液をビーム塗工する方法がある。
また、商用電源を用いて画像形成装置を動作させる場合、電源の容量、印刷速度、定着装置の立上げ速度などを考慮すると、定着ベルト11へ投入する電力は100W〜1500Wが好ましい。従って、発熱層11aの長手方向(回転軸方向)の両端間(すなわち給電用電極間)における抵抗値は5Ω〜100Ωの範囲にあることが好ましい。また発熱層11aの厚みは、前記抵抗値(5Ω〜100Ω)の範囲と定着ベルト11の強度を考慮して30〜200μmが好ましい。
発熱層11aの外周面上には、記録材Pが担持するトナー画像T(図2)との離型性を確保するために、離型層(表面離型層)11b(図4)が設けられている。離型層11bは、PTFE、PFA、FEP等の耐熱性フッ素樹脂からなる。そして離型層11bは、発熱層11aの外周面上にプライマー層(不図示)を介して接着されている。この離型層11bには、カーボンやイオン導電性の電気抵抗制御物質(有機リン酸、5酸化アンチモン、酸化チタン)を分散させてもよい。
(電極部材)
図1で、発熱層11aの長手方向両端部の通紙領域外領域(以下、給電領域と記す)11aR、11aLにおいて、発熱層11aの周方向の所定の位置には、この発熱層11aに電力を供給するための電極部材16(第2の弾性部材としても機能)が接続される。発熱層11aの給電領域11aR、11aLに、Ag等の導電材を塗布してあってもよい。
電極部材16の構成について、図5を参照して説明する。図5は電極部材16の横断面概略図である。16bは絶縁性シリコーンゴムからなる弾性層であり、弾性層16bの表面にはAg等の導電材16aを塗布してある。また、弾性層16bの中央部は中空となっており、加圧ローラ12の芯金12aと嵌合している。また、図1に示すように電極部材16の直径A2と加圧ローラ12の直径A1の大小関係は、A2>A1となるような関係にある。また、この電極部材16へは、摺動接点21を介してAC電源から給電が行われる。
(バックアップ部材としてのベルトガイド)
ベルトガイド13は、ポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK、PPS、液晶ポリマー等の高耐熱性樹脂や、これらの樹脂とセラミックス、金属、ガラス等との複合材料等を用いて形成されている。本実施形態ではベルトガイド13の材料として液晶ポリマーを用いた。このベルトガイド13は、ベルトガイド13の長手方向両端部が定着装置7の装置フレームに、フランジ14R、14Lを介して支持されている。
(加圧ローラ)
図2で、加圧ローラ12は、芯金12aと、芯金12aの外周面上に設けられた弾性体層12bと、弾性体層12bの外周面上に設けられた最外層の離形層12cなどを有している。本実施形態では、芯金12aはアルミ芯金を用い、弾性体層12bはシリコーンゴムを用い、離形層12cはPFAをコーティングしたものを用いた。定着ベルト11の下方で定着ベルト11と平行に配された加圧ローラ12は、芯金12aの長手方向両端部が装置フレームに軸受(不図示)を介して回転可能に支持されている。
(画像加熱前の立上げ時および画像加熱時における定着装置の動作)
(立上げ時における定着ベルトに対する加圧ローラの配置)
図1を参照して、画像加熱を行う前段階であるの立上げ時における定着装置の待機状態を説明する。まず、図1(a)に示すように、プリント信号が送られてくる前のイニシャル状態(立上げ時の状態)では、定着ベルト11と加圧ローラ12は、長手方向における両端側の通紙領域外の接触位置を除いて、接触していない(離間)状態にある。即ち、図1に示すように、通紙領域内では、加圧度抑制手段200によって加圧手段100の加圧力は抑制され、加圧バネ15の圧縮が解放される状態(加圧度が抑制された状態)になり、加圧バネ15からフランジ14への加圧力が減少した状態にある。
この状態では、定着ベルトと加圧ローラの長手方向(回転軸方向)における接触領域は、画像加熱時に比べ減少している。即ち、通紙領域内で離間状態にある定着ベルトと加圧ローラは、通紙領域外である定着ベルトの両端側の給電領域11aL、11aRにおいてのみ接触状態にある(定着ベルトと電極部材16)。これは、加圧ローラ12の直径A1よりも電極部材16の直径A2を大きくしており、定着ベルト11と電極部材16が接触するような加圧力が加圧バネ15によって加えられている。
従って、定着ベルトの給電領域11aL、11aRと電極部材16が当接した状態にあるので、AC電源より摺動接点21を介して定着ベルトの発熱層11aへ給電が可能な状態にある。
なお、立上げ時に離間手段300を用い、通紙領域外も含めて回転軸方向(長手方向)の全体領域に関して、定着ベルトと加圧ローラを全体的に離間させることもできる。
(立上げ時における定着ベルトに対するベルトガイドの配置)
また、定着ベルト11とベルトガイド13も、通紙領域内で離間状態にあるが、通紙領域外で接触状態にある。詳細について図1(b)を参照して説明する。図1(b)は、図1(a)の点線Bに示す領域を拡大した、縦断面概略図である。ベルトガイド13の電極部材16に対向する位置は凹部となっており、この凹部に弾性部材17(第1の弾性部材)が挿入されている。
弾性部材17により、圧解除機構としての加圧度抑制手段200によって加圧バネ15の圧縮が解放された状態では、定着ベルト11と弾性部材17のみが接触し、長手方向の他の領域では定着ベルト11とベルトガイド13は離間した状態にある。この状態では、定着ベルトとベルトガイドの長手方向(回転軸方向)における接触領域は、画像加熱時に比べ減少している。即ち、通紙領域内で離間状態にある定着ベルトとベルトガイドは、通紙領域外である定着ベルトの両端部側の弾性部材17と対向する領域においてのみ接触状態にある。
画像加熱時には、加圧バネ15による加圧によって、弾性部材17が弾性変形することで、ベルトガイド13と定着ベルト11が長手方向の全域に渡って圧接される。
なお、立上げ時に離間手段300を用い、通紙領域外も含めて回転軸方向(長手方向)の全体領域に関して、定着ベルトとベルトガイドを全体的に離間させることもできる。
(加熱定着動作)
次に、定着装置の加熱定着動作を図6のフローチャートを用いて説明する。S101にて制御部がプリント指令を受けると、AC電源より電極部材16を介して定着ベルト11の発熱層11aに通電を開始する(S102)。これによって発熱層11aが発熱し、定着ベルト11は急速に昇温する。定着ベルト11の温度は、発熱層11a内面に接触又は近接されているサーミスタなどの温度検知部材18により検知される(S103)。この温度検知部材18は、装置フレーム又はベルトガイドに所定のブラケットを介して支持されている。
S104にて定着ベルト11が予め定められた所定の温度に達したことが検知されると、S105へ移行する。S105では、加圧バネ15を圧縮して定着ベルトを加圧ローラへ加圧する。この時、弾性部材である電極部材16は、定着ベルト11の加圧により弾性変形することで、定着ベルトが加圧ローラへ当接する。また、S105では同時に、図2に示すモータMを回転駆動する。モータMの出力軸の回転は所定のギア列(不図示)を介して加圧ローラ12の芯金12aに伝達される。これにより加圧ローラ12は所定の周速度(プロセススピード)で矢印の反時計方向へ回転する。
加圧ローラ12の回転は、定着ニップ部Nにおいて、加圧ローラ12表面と定着ベルト11表面との摩擦力によって、定着ベルト11に伝達される。これにより、定着ベルト11は、定着ベルト11の発熱層11aの内周面(内面)がベルトガイド13の外周面と接触しながら、加圧ローラ12の回転に追従して回転する。モータMを回転駆動し、かつ、発熱層11aに通電を行っている状態において、未定着のトナー画像Tを担持した記録材Pがトナー画像担持面を上向きにして定着ニップ部Nに導入される(S106)。
この記録材Pは、定着ニップ部Nにおいて、定着ベルト11表面と加圧ローラ12表面により挟持搬送される。この搬送過程において、記録材P上のトナー画像Tは、定着ベルト11により加熱されて溶融し定着ニップ部Nで加圧されることにより、記録材P上に加熱定着される。そして、トナー画像Tが、加熱定着された記録材Pは定着ニップ部Nから記録材排出機構に向けて搬送される。この時、制御部は、温度検知部材18からの出力信号(温度検知信号)を取り込み、この出力信号に基づいて、定着ベルト11が所定の定着温度(目標温度)を維持するように電力を制御する。
次に、プリント信号が続いてあれば、S106の処理を繰り返し、プリント信号がない場合は、S108へ移行して定着ベルトへの通電を終了し、定着ベルトの加圧を解除する。
(比較例との対比)
本実施形態の定着装置を実施例1、実施例2とし、また比較検討用の定着装置を比較例1、比較例2として、対比説明する。定着ベルトは、実施例1、実施例2、比較例1、比較例2と全て同じものを用いており、図4に示すように、発熱層11aと離型層11bとを有する2層構造である。発熱層11aとしては、厚みが60μmのポリイミドを用いた。そして発熱層11a中に分散する導電性フィラーとして、カーボンナノファイバー(長さ150μm)を用いた。カーボンナノファイバーは、その長軸がベルト周方向に配向している。
ポリイミドからなる樹脂材料11a1に対する導電性フィラー(カーボンナノファイバー)の配合量は、40重量%である。この発熱層11aにおいて、長手方向のシート抵抗R1と周方向のシート抵抗R2の比は、1.6:1であった。離型層11bとして厚みが10μmのPFAを発熱層11aの外周面上にコーティングしている。定着ベルトの内径はφ24mm、長さは230mmである。発熱層11aの長手方向両端部の給電領域11aR,11aLは、離型層11bをコーティングせずにAgをコーティングしている。定着ベルトの発熱層11aの長手方向の両端間における抵抗値は、15Ωであった。
加圧ローラも実施例1、実施例2、比較例1、比較例2と全て同じものを用いており、外径はφ25mmである。そしてAlの芯金の外周面上にシリコーンゴムによって弾性層を形成し、この弾性層の外周面をPFA樹脂で覆うことによって離型層を形成した。
<立ち上がり時間の比較>
実施例1の加熱定着動作としては、立上げ時の待機状態において、定着ベルトと加圧ローラは離間しており、また定着ベルトとベルトガイドも離間した状態で、加圧ローラも静止状態である。この状態から定着ベルトへ800Wの一定電力を投入し、定着ベルト内面に配置した温度検知素子が180℃を検知したら、ベルトガイドと定着ベルト及び、定着ベルトと加圧ローラの圧接動作を行ない、118Nの加圧力が加えられる。それと同時に加圧ローラの回転駆動を行う。
また、実施例2の加熱定着動作としては、立上げ時の待機状態において、定着ベルトと加圧ローラ間は50Nの力で弱加圧されている。この状態から定着ベルトへ800Wの一定電力を投入し、定着ベルト内面に配置した温度検知素子が180℃を検知したら、ベルトガイドと定着ベルト及び、定着ベルトと加圧ローラに強加圧動作が行われ、118Nの加圧力が加えられる。それと同時に加圧ローラの回転駆動を行う。
一方、比較例1の加熱定着動作としては、立上げ時の待機状態において、定着ベルトと加圧ローラは圧接しており、また定着ベルトとベルトガイドも圧接している。この状態から定着ベルトへ800Wの一定電力を投入し、定着ベルト内面に配置した温度検知素子が180℃を検知したら、加圧ローラの回転駆動を行う。
また、比較例2の加熱定着動作としては、立上げ時の待機状態において、定着ベルトと加圧ローラは圧接しており、また定着ベルトとベルトガイドも圧接している。この状態から定着ベルトへ800Wの一定電力を投入すると同時に、加圧ローラの回転駆動を行う。
上記の条件で各々の定着装置の立上げ動作を行い、通電を開始してから所定時間後に未定着トナーを担持した記録材を定着装置へ導入し、定着不良の発生の有無を検証した結果を表1に示す
実施例1は、発熱層11aの長手方向のシート抵抗R1が発熱層11aの周方向のシート抵抗R2よりも高い。このため、発熱層11aの長手方向両端部から電極部材16を介して発熱層11aに通電した場合、発熱層11aに流れる電流は発熱層11aの周方向に回り込み易くなり、発熱分布も周方向に均一になる。その結果、定着ベルトが静止した状態でも周方向に対して均一に発熱するため、定着ベルト全体が均一に発熱する。
また、立上げ時に通紙領域内で定着ベルトと加圧ローラ、及び定着ベルトとベルトガイドが離間しているため、定着ニップ部での定着ベルトから加圧ローラへの熱伝道と、定着ベルトからベルトガイドへの熱伝導が極力抑えられる。よって、定着ベルトの定着ニップ部での温度低下がないため、通電開始から1.5秒後に記録材を通紙しても定着不良が発生していない。
また、実施例2では、立上げ時に通紙領域内で定着ベルトと加圧ローラ、及び定着ベルトとベルトガイドが弱加圧された状態で、定着ベルトへ通電を開始している。よって、定着ニップ部において、定着ベルトから加圧ローラへの熱伝導と、定着ベルトからベルトガイドへの熱伝導が発生する。しかし、加圧力が弱くなっているので、定着ベルトと加圧ローラ間、及び定着ベルトとベルトガイド間の接触熱抵抗は大きく、その間の熱伝導率は小さくなる。よって、定着ベルトの定着ニップ部での昇温速度がやや遅くなり、定着ベルト周方向に対する温度ムラが発生しやすくなる。
この結果、通電開始から1.5秒後に記録材を通紙すると、定着ベルトの円周の周期で定着性にムラが発生し定着不良となった。但し、通電開始から1.8秒では定着不良は発生せず、実施例1との差はわずか0.3秒の差に抑えることができた。
一方、比較例1では、立上げ時に通紙領域内で定着ベルトと加圧ローラ、及び定着ベルトとベルトガイドを強加圧した状態で、定着ベルトへ通電を開始している。よって、接触熱抵抗が小さくなり、定着ニップ部において、定着ベルトから加圧ローラへの熱伝導と、定着ベルトからベルトガイドへの熱伝導の量が増えてしまう。よって、定着ベルトの定着ニップ部での昇温速度が更に遅くなり、定着ベルト周方向に対しての温度ムラが発生した。この結果、通電開始から1.8秒後に記録材を通紙すると定着ベルトの円周の周期で定着性にムラが発生し、定着不良となった。
比較例2では、立上げ時に通電開始と同時に加圧ローラの駆動回転し、これに伴って定着ベルトが従動回転している。従って、定着ベルトの熱が加圧ローラ表面全体に伝熱するため、定着ベルトの昇温速度が遅くなり、通電開始から2.5秒後に記録材を通紙しても定着不良が発生してしまった。
以上より、本実施形態では、定着ベルトと加圧ローラ、及び定着ベルトとベルトガイドを両端部の所定領域を除いて離間させた状態にて、定着ベルトへ通電を行うことで、定着ベルトの昇温速度を早くすることが可能となった。また、本実施形態では、定着ベルトと加圧ローラ、及び定着ベルトとベルトガイドの離間あるいは当接を、夫々の間に設けられる夫々の弾性部材を一体的に伸張あるいは圧縮させるという一動作にて一挙に行うことができる。また、定着ベルトと加圧ローラの間、及び定着ベルトとベルトガイドの間の夫々両端部位置に簡易な構成である弾性部材を設けることで、立上げ時の状態を安定して形成することを簡便に行うことができる。
なお、本実施形態で用いた定着ベルトは、発熱層と離型層(表層)の2層構成となっているが、発熱層と離型層の間に中間層としてシリコーンゴム等からなる弾性層を設けてもよい。また、定着ベルトの通電発熱層に分散されるフィラーの形状に異方性を持たせなくても同様の効果は得られる。
《第2の実施形態》
以下、本発明の第2の実施形態について、図7を用いて説明する。本実施形態では、給電部材として板バネを用いる点が第1の実施形態と異なり、定着ベルト11、及び加圧ローラ12の構成は、第1の実施形態と同様であるため、再度の説明は省略する。また、第1の実施形態と同じ部材・部分については、同じ符号を付している。図7(a)は定着装置の主要部の長手方向の概略図であり、図7(b)は給電部を含む横断面概略図である。また、図7は定着装置の立上げ時の待機状態を示しており、圧解除機構としての加圧度抑制手段200(図1)によって、加圧バネ15の圧縮は開放状態にある。従って、通紙領域内で定着ベルト11と加圧ローラ12は離間している。
本実施形態では、定着ベルト11の発熱層11aへの給電方法として、図7(b)に示す板バネ20を摺動加圧することで実現している。板バネ20は、図7(a)に示す定着ベルトの両端部の給電領域11aL、11aR(通紙領域外)の外面に接する位置に配置している。また、図7(b)に示すように、板バネ20が加圧する向きは、ベルトガイド13に対向する向きであり、加圧バネ15によって定着ベルト11が加圧ローラ12へ加圧される向きとは、反対の向きになっている。
また、定着ベルト11が加圧ローラ12へ加圧された状態において、バネ圧の強さは加圧バネ15が板バネ20よりも大きくなるように設定されている。また、板バネ20の定着ベルト11と接している方とは反対側の端部は、不図示の定着装置フレームに絶縁層を介して固定支持されている。
また、立上げ時、加圧バネ15による加圧が解放された状態において、定着ベルト11は板バネ20によって、加圧ローラ12と離間する方向へ力が加えられているため、定着ベルト11と加圧ローラ12は離間している。また、第1の実施形態と同様に、図7(b)に示すベルトガイド13の両端部(通紙領域外)に配置した弾性部材17と定着ベルト11が接しており、定着ベルト11とベルトガイド13は離間している。
(定着装置の加熱定着動作)
制御部がプリント指令を受けると、AC電源より板バネ20を介して定着ベルト11の発熱層11aに通電を開始する。これによって発熱層11aが発熱し、定着ベルト11は急速に昇温する。定着ベルト11の温度は、発熱層11a内面に接触又は近接されているサーミスタなどの温度検知部材18により検知される。定着ベルト11が予め定められた所定の温度に達したことが検知されると、加圧バネ15を圧縮して定着ベルトを加圧ローラへ加圧する。
この時、板バネ20が定着ベルト11の加圧により弾性変形することで、定着ベルトが加圧ローラへ当接する。また、同時に加圧ローラ12を回転駆動する。加圧ローラ12の回転は、定着ニップ部Nにおいて加圧ローラ12表面と定着ベルト11表面との摩擦力によって定着ベルト11に伝達される。これにより、定着ベルト11は、定着ベルト11の発熱層11aの内周面(内面)がベルトガイド13の外周面と接触しながら、加圧ローラ12の回転に追従して回転する。発熱層11aに通電を行っている状態において、未定着のトナー画像Tを担持した記録材Pがトナー画像担持面を上向きにして定着ニップ部Nに導入される。
この記録材Pは、定着ニップ部Nにおいて定着ベルト11表面と加圧ローラ12表面により挟持搬送される。この搬送過程において記録材P上のトナー画像Tは、定着ベルト11により加熱されて溶融し、定着ニップ部Nで加圧されることにより、記録材P上に加熱定着される。そして、トナー画像Tが加熱定着された記録材Pは、定着ニップ部Nから記録材排出機構に向けて搬送される。この時、制御部は、温度検知部材18からの出力信号(温度検知信号)を取り込み、この出力信号に基づいて、定着ベルト11が所定の定着温度(目標温度)を維持するように電力を制御する。
以上より、本実施形態では、立ち上げ時に、定着ベルトと加圧ローラ、及び定着ベルトとベルトガイドを通紙領域内で離間して、定着ベルトへ通電を行うことで、定着ベルトの昇温速度を早くすることが可能となった。また、立ち上げ時に定着ベルトが回転停止とされ、定着ベルトを回転させる機構が不要となる。さらに、定着ベルトの発熱層への給電方法として、板バネを直接定着ベルトへ摺動加圧する方法としているため、簡易な機構で給電を行うことが可能となる。
(その他の実施形態)
以上、未定着のトナー画像を記録材に加熱定着する定着装置について説明したが、本発明はこれに限らない。即ち、例えば未定着のトナー画像を加熱して記録材に仮定着する装置、或いは記録材に加熱定着されているトナー画像を加熱してトナー画像表面に光沢を付与する装置としても使用できる。
また、以上、定着ベルトとして、通電によって発熱する可撓性ベルト部材を示したが、加熱源によって加熱される可撓性ベルト部材であっても良い。例えば、加熱源として励磁コイルを用い、磁界によりベルト部材に渦電流を生じさせることで、可撓性ベルト部材を発熱させる誘導加熱方式を用いることもできる。そして、立上げ時に、可撓性ベルト部材を回転が停止された状態で用いる他、可撓性ベルト部材を回転させた状態で用いることもできる。可撓性ベルト部材を回転させることで、ベルトの周方向に発生する温度むら(通電によって発熱する一般的な可撓性ベルト部材では、長手方向両端部に当接させた電極部材間を直線で結ぶ領域で発熱量が最大)を小さくすることができる。
なお、加圧度抑制手段200、離間手段300については、上述したものに限らず、立上げ時に、可撓性ベルト部材に対してガイド部材および加圧ローラを、長手方向の片側端部を支点として、他端部側を斜めに変更配置して離間を行うようにしても良い。
11・・定着ベルト、11aL、11aR・・給電領域、12・・加圧ローラ、13・・ベルトガイド、14・・フランジ、15・・加圧バネ、16・・電極部材、21・・摺動接点、100・・加圧手段、200・・加圧度抑制手段、300・・離間手段

Claims (7)

  1. 回転可能であって、通電によって発熱し、もしくは加熱源によって加熱される可撓性ベルト部材と、
    前記可撓性ベルト部材の内周面と接触するバックアップ部材と、
    前記可撓性ベルト部材の外周面と接触して回転する加圧ローラと、
    を有し、
    画像加熱時に、回転される前記可撓性ベルト部材に対して、前記バックアップ部材および前記加圧ローラを前記可撓性ベルト部材の回転軸方向に渡って加圧接触させて、前記可撓性ベルト部材と前記加圧ローラの間に形成されるニップ部に画像を担持した記録材を挟持搬送して前記画像を加熱する画像加熱装置であって、
    画像加熱を行う前段階である立上げ時に、前記通電によって発熱し、もしくは前記加熱源によって加熱される前記可撓性ベルト部材に対し、前記バックアップ部材、前記加圧ローラを夫々、離間させる手段もしくは前記回転軸方向における接触領域が画像加熱時に比べ減少するように加圧度抑制する手段を有することを特徴とする画像加熱装置。
  2. 前記可撓性ベルト部材は、前記立上げ時に、回転が停止された状態で前記通電によって発熱することを特徴とする請求項1に記載の画像加熱装置。
  3. 前記加圧度抑制する手段は、前記立上げ時に、前記バックアップ部材の両端部側で通紙領域外に設けられる第1の弾性部材を介して前記バックアップ部材と前記可撓性ベルト部材を接触させ、前記回転軸方向における他の領域で前記バックアップ部材と前記可撓性ベルト部材を離間させることを特徴とする請求項1または2に記載の画像加熱装置。
  4. 前記加圧度抑制する手段は、前記立上げ時に、前記加圧ローラの両端部側で通紙領域外に設けられる第2の弾性部材を介して前記加圧ローラと前記可撓性ベルト部材を接触させ、前記回転軸方向における他の領域で前記加圧ローラと前記可撓性ベルト部材を離間させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像加熱装置。
  5. 前記加圧度抑制する手段は、前記立上げ時に、前記バックアップ部材の両端部側で通紙領域外に設けられる第1の弾性部材を介して前記バックアップ部材と前記可撓性ベルト部材を接触させ、かつ前記加圧ローラの両端部側で通紙領域外に設けられる第2の弾性部材を介して前記加圧ローラと前記可撓性ベルト部材を接触させ、前記回転軸方向における他の領域で前記バックアップ部材、前記加圧ローラを夫々前記可撓性ベルト部材から離間させ、前記第1の弾性部材と前記第2の弾性部材が前記回転軸方向において同じ位置に設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の画像加熱装置。
  6. 前記可撓性ベルト部材は、回転軸方向の抵抗が、周方向の抵抗よりも大きいことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像加熱装置。
  7. 前記第2の弾性部材は電極部材であり、前記電極部材に対向して前記可撓性ベルト部材に給電領域が設けられることを特徴とする請求項4または5に記載の画像加熱装置。
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