JP2013024194A - 冷凍装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】二段圧縮冷凍サイクルを行う冷凍装置において、起動後速やかに高段圧縮機構において圧縮室の気密性を確保して流体の圧縮を開始させる。
【解決手段】二段圧縮冷凍サイクルを行う空調機の高段側の第2圧縮機構(70)に、第2ピストン(71)の鏡板部(71a)の背面に面して吐出空間(S1)と連通する第2内側背圧室(S21)と、第2ピストン(71)の鏡板部(71a)の背面に面して内側圧縮室(C2b)と連通する第2外側背圧室(S22)とを形成する。上記空調機(10)において、第1圧縮機構(50)及び第2圧縮機構(70)の起動後の圧力上昇途中における所定期間の間、第2圧縮機構(70)の吸入側と第1圧縮機構(50)の吸入側とを連通させて第2圧縮機構(70)の吸入流体の圧力を低減する吸入圧力低減動作を行う。
【選択図】図3

Description

本発明は、低段圧縮機構と高段圧縮機構とが接続された冷媒回路を備えて二段冷凍サイクルを行う冷凍装置に関するものである。
従来より、低段圧縮機構と高段圧縮機構とが接続された冷媒回路を備えて二段圧縮冷凍サイクルを行う冷凍装置が知られている。この種の冷凍装置の中には、低段圧縮機構及び高段圧縮機構として、鏡板部と該鏡板部から立設された壁部とを有する固定部材及び可動部材を備え、可動部材が固定部材に対して偏心回転することによって流体を圧縮する圧縮機構を用いたものがある(例えば、下記特許文献1を参照)。
ところで、上述のような圧縮機構を用いた圧縮機では、固定部材の鏡板部と可動部材の鏡板部との間に圧縮室が形成される。そのため、流体が圧縮されて圧縮室の内圧が上昇すると、可動部材には、可動部材を固定部材から引き離そうとする力(離反力)が作用する。この離反力によって可動部材が移動して固定部材と可動部材の間隔が広がると、圧縮室の気密性が低下して圧縮機の効率が低下してしまう。
そこで、上述のような圧縮機構を用いた圧縮機では、通常、可動部材の鏡板部の背面側に背圧空間を形成し、背圧空間に高段圧縮機構の吐出流体の圧力を導入することで、可動部材を固定部材側に押し付けている。
特開2007−239666号公報
ところで、二段圧縮冷凍サイクルを行う冷凍装置では、図5に破線で示すように、起動後すぐに冷媒回路の中間圧力(即ち、低段圧縮機構の吐出流体の圧力)は上昇するものの、高圧圧力(即ち、高段圧縮機構の吐出流体の圧力)が上昇しない。これは、起動前に放熱器の温度が低下しているために、高段圧縮機構の高温の吐出冷媒が放熱器において急激に冷却されるためである。そのため、高段圧縮機構では、起動後しばらくは、背圧空間の内圧による押し付け力の大きさが圧縮室の内圧による離反力の大きさに対して不足して可動部材を固定部材に押し付けることができない。その結果、圧縮室の気密性を十分に確保して流体を十分に圧縮することができず、冷媒回路の高圧圧力の上昇が余計に遅くなるという悪循環が生じていた。つまり、上記冷凍装置では、圧縮機の起動後速やかに高段圧縮機構において流体の圧縮を開始することができないという問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、二段圧縮冷凍サイクルを行う冷凍装置において、起動後速やかに高段圧縮機構において圧縮室の気密性を確保して流体の圧縮を開始させることにある。
第1の発明は、鏡板部と該鏡板部の前面に立設された壁部とを有する固定部材(52,72)及び可動部材(51,71)を有し、該可動部材(51,71)が上記固定部材(52,72)に対して偏心回転することによってそれぞれの壁部の間に形成された圧縮室(C1a,C1b,C2a,C2b)において流体を圧縮する低段圧縮機構(50)及び高段圧縮機構(70)が接続された冷媒回路(11)を備え、該冷媒回路(11)において二段圧縮冷凍サイクルを行う冷凍装置において、上記高段圧縮機構(70)には、上記高段圧縮機構(70)の吐出空間(S1)と連通する第1背圧空間(S21)と上記高段圧縮機構(70)の圧縮室(C2b)と連通する第2背圧空間(S22)とが上記可動部材(71)の鏡板部(71a)の背面に面するように形成され、上記低段圧縮機構(50)及び高段圧縮機構(70)の起動後の圧力上昇途中における所定期間の間、上記高段圧縮機構(70)の吸入側と上記低段圧縮機構(50)の吸入側とを連通させて上記高段圧縮機構(70)の吸入流体の圧力を低減する吸入圧力低減手段を備えている。
第1の発明では、起動後の圧力上昇途中における所定期間の間、高段圧縮機構(70)の吸入側と低段圧縮機構(50)の吸入側とを連通させて高段圧縮機構(70)の吸入流体の圧力を低減することとしている。高段圧縮機構(70)の吸入流体の圧力が低下すると、吐出流体の圧力も低下し、該吐出空間(S1)と連通する第1背圧空間(S21)の内圧も低下することとなるが、吸入流体の圧力が低下してから第1背圧空間(S21)の内圧が低下するまでにはある程度の時間がかかる。同様に、高段圧縮機構(70)の吸入流体の圧力が低下すると、圧縮行程中の圧縮室(C2a,C2b)の内圧も低下し、該圧縮室(C2a,C2b)と連通する第2背圧空間(S22)の内圧も低下することとなるが、吸入流体の圧力が低下してから第2背圧空間(S22)の内圧が低下するまでにはある程度の時間がかかる。つまり、高段圧縮機構(70)では、吸入流体の圧力の低下に伴って離反力はすぐに低下する一方、押し付け力はすぐには低下しない。その結果、高段圧縮機構(70)において、可動部材(71)が第1背圧空間(S21)及び第2背圧空間(S22)の内圧による押し付け力によって圧縮室(C2a,C2b)の内圧による離反力に抗して固定部材(72)に押し付けられ、圧縮室(C2a,C2b)の気密性が確保されることとなる。また、冷媒回路(11)の中間圧力及び高圧圧力がある程度上昇して第1及び第2背圧空間(S21,S22)の内圧が上昇した時点で高段圧縮機構(70)の吸入側と低段圧縮機構(50)の吸入側とが連通するように構成されているため、高段圧縮機構(70)の吸入流体が低段圧縮機構(50)の吸入側へ流れて高段圧縮機構(70)の吸入流体の圧力が僅かにでも低減されれば、第1及び第2背圧空間(S21,S22)の内圧による押し付け力が圧縮室(C2a,C2b)の内圧による離反力を上回り、高段圧縮機構(70)の可動部材(71)が固定部材(72)に押し付けられることとなる。つまり、高段圧縮機構(70)の吸入側と低段圧縮機構(50)の吸入側の連通後速やかに高段圧縮機構(70)において圧縮室(C2a,C2b)の気密性が確保されることとなる。
第2の発明は、第1の発明において、上記吸入圧力低減手段は、上記高段圧縮機構(70)の吸入流体が流通する高段吸入管(24)と上記低段圧縮機構(50)の吸入流体が流通する低段吸入管(22)とを連通させる連通路(27)と、上記連通路(27)に設けられて該連通路(27)を開閉する開閉弁(28)と、上記所定期間の間のみ上記開閉弁(28)を開く開閉制御部(82)とを備えている。
第2の発明では、低段圧縮機構(50)及び高段圧縮機構(70)の起動後の圧力上昇途中における所定期間の間に、開閉制御部(82)によって開閉弁(28)を開くことによって上記吸入圧力低減動作を行うこととした。つまり、起動後、高段圧縮機構(70)の吸入流体の圧力が上昇して第1及び第2背圧空間(S21,S22)の内圧が上昇した後に、開閉弁(28)を開くことによって高段圧縮機構(70)の吸入流体の圧力だけが急激に低下することとなる。
第3の発明は、第2の発明において、上記連通路(27)は、上記高段吸入管(24)及び低段吸入管(22)よりも小径に構成されている。
第3の発明では、連通路(27)が低段吸入管(22)及び高段吸入管(24)よりも小径に構成されている。上述のように、上記冷凍装置は、冷媒回路(11)の中間圧力及び高圧圧力がある程度上昇して高段圧縮機構(70)の第1及び第2背圧空間(S21,S22)の内圧が上昇した時点で高段圧縮機構(70)の吸入側と低段圧縮機構(50)の吸入側とが連通するように構成されている。そのため、連通路(27)として比較的細い管等を用いても、高段圧縮機構(70)の吸入流体が僅かにでも低段圧縮機構(50)の吸入側へ流れて高段圧縮機構(70)の吸入流体の圧力が僅かにでも低減されれば、第1及び第2背圧空間(S21,S22)の内圧による押し付け力が圧縮室(C2a,C2b)の内圧による離反力を上回って可動部材(71)が固定部材(72)に押し付けられて高段圧縮機構(70)の圧縮室(C2a,C2b)の気密性が確保されることとなる。
第4の発明は、第1乃至第3のいずれか1つにおいて、上記低段圧縮機構(50)と上記高段圧縮機構(70)とは、1つの駆動軸(34)に連結されて1つのケーシング(21)内に収容されている。
第4の発明では、低段圧縮機構(50)と高段圧縮機構(70)とが1つの駆動軸(34)に連結されている。そのため、高段圧縮機構(70)の回転数を低段圧縮機構(50)よりも高くして高段圧縮機構(70)の吸入流体の圧力を低減することはできない。しかしながら、上記吸入圧力低減手段を備えているため、低段圧縮機構(50)及び高段圧縮機構(70)の起動後の圧力上昇途中における所定期間の間、高段圧縮機構(70)の吸入側と低段圧縮機構(50)の吸入側とを連通させることにより、高段圧縮機構(70)の吸入流体の圧力が低減される。
第1の発明によれば、起動後、高段圧縮機構(70)の吸入流体の圧力が上昇して第1及び第2背圧空間(S21,S22)の内圧が上昇した後に、高段圧縮機構(70)の吸入流体の圧力だけを急激に低下させる吸入圧力低減動作を行うこととした。そのため、高段圧縮機構(70)において、第1及び第2背圧空間(S21,S22)の内圧による押し付け力に対して圧縮室(C2a,C2b)の内圧による離反力を急激に低下させることができる。その結果、高段圧縮機構(70)において、起動後速やかに可動部材(71)を固定部材(72)に押し付けて圧縮室(C2a,C2b)の気密性を確保することができる。従って、高段圧縮機構(70)において、起動後速やかに流体の圧縮を開始させることができる。また、冷媒回路(11)の中間圧力及び高圧圧力がある程度上昇して高段圧縮機構(70)の第1及び第2背圧空間(S21,S22)の内圧が上昇した時点で高段圧縮機構(70)の吸入側と低段圧縮機構(50)の吸入側とを連通させて高段圧縮機構(70)の吸入流体の圧力を低減するように構成したため、高段圧縮機構(70)の吸入側と低段圧縮機構(50)の吸入側とを長時間連通させなくても、連通後速やかに高段圧縮機構(70)の可動部材(71)を固定部材(72)に押し付けて高段圧縮機構(70)の圧縮室(C2a,C2b)の気密性を確保することができる。従って、高段圧縮機構(70)の吸入側と低段圧縮機構(50)の吸入側とを連通させることによる圧縮効率の低下を最小限に抑制することができる。
また、第2の発明によれば、連通路(27)と開閉弁(28)と開閉制御部(82)とにより、容易な構成で上記吸入圧力低減動作を実行することができる。
また、第3の発明によれば、連通路(27)として比較的細い管等を用いても高段圧縮機構(70)の圧縮室(C2a,C2b)の気密性を確保することができる。また、連通路(27)を高段吸入管(24)及び低段吸入管(22)よりも細い管によって形成することにより、開閉弁(28)を小型化することができるため、コストを低減することができる。
図1は、実施形態1に係る空調機の冷媒回路の配管系統図である。 図2は、実施形態1に係る圧縮機の縦断面図である。 図3は、図2の圧縮機部を拡大して示した図である。 図4は、実施形態1に係る圧縮機構の動作状態図である。 図5は、実施形態1に係る空調機における圧力の変化を実線で示し、従来の二段圧縮冷凍サイクルを行う冷凍装置の圧力の変化を破線で示すグラフである。 図6は、実施形態1に係る空調機において、吸入圧力低減動作の前後における高圧圧力、中間圧力及び低圧圧力の変化と、第2外側背圧室の内圧の変化とを示すグラフである。 図7(A)及び(B)は、実施形態1に係る空調機の吸入圧力低減動作を示す図であり、(A)は開閉弁を開く直前の状態を示し、(B)は開閉弁を開いた後の状態を示している。 図8は、実施形態2に係る空調機の冷媒回路の配管系統図である。 図9(A)及び(B)は、実施形態3に係る空調機の吸入圧力低減動作を示す図であり、(A)は開閉弁を開く直前の状態を示し、(B)は開閉弁を開いた後の状態を示している。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《発明の実施形態1》
本発明の実施形態1に係る冷凍装置は、室内の冷房と暖房とを切り換えて行う空調機(10)を構成している。空調機(10)は、冷媒が循環して冷凍サイクルを行う冷媒回路(11)を備えており、ヒートポンプ式の空調機を構成している。冷媒回路(11)には、冷媒として二酸化炭素が充填されている。
〈空気調和装置の全体構成〉
図1に示すように、冷媒回路(11)には、圧縮機(20)、室内熱交換器(12)、膨張弁(13)、及び室外熱交換器(14)が設けられている。
圧縮機(20)は、ケーシング(21)と、該ケーシング(21)内に収容される駆動機構(30)及び圧縮機部(40)を備えている。圧縮機部(40)は、第1圧縮機構(50)及び第2圧縮機構(70)を有し、第1圧縮機構(50)で圧縮した冷媒を第2圧縮機構(70)でさらに圧縮する二段圧縮式に構成されている。また、圧縮機(20)は、低段吸入管(22)と中間連絡管(24)と高段吐出管(25)と連通管(27)とを有している。なお、圧縮機(20)の詳細は後述する。
低段吸入管(22)は低段側の第1圧縮機構(50)の吸入側に接続されている。中間連絡管(24)は低段側の第1圧縮機構(50)の吐出側と高段側の第2圧縮機構(70)の吸入側とに接続され、低段吐出管及び高段吸入管を構成している。高段吐出管(25)は、ケーシング(21)の内部空間(S1)において開口するように設けられている。
上記連通管(27)は、低段吸入管(22)の中途部と中間連絡管(24)の中途部とを接続している。つまり、該連通管(27)は、低段側の第1圧縮機構(50)の吸入側と高段側の第2圧縮機構(70)の吸入側とを連通する連通路を構成する。連通管(27)は、低段吸入管(22)及び中間連絡管(24)よりも小径の管によって構成されている。本実施形態では、連通管(27)は、内径が2/8インチ(6.35mm)の管によって構成される一方、低段吸入管(22)及び中間連絡管(24)は、内径が5/8インチ(15.87mm)の管によって構成されている。連通管(27)には、開閉弁(28)が設けられている。開閉弁(28)は、後述するコントローラ(80)の開閉制御部(82)によって開閉制御される。
室内熱交換器(12)は、クロスフィン式に構成され、室内ファン(図示省略)が送風する室内空気と冷媒とを熱交換させる。膨張弁(13)は、開度が調節可能な電子膨張弁で構成されている。室外熱交換器(14)は、クロスフィン式に構成され、室外ファン(図示省略)が送風する室外空気と冷媒とを熱交換させる。
冷媒回路(11)には、四路切換弁(15)、ブリッジ回路(16)、内部熱交換器(17)、中間インジェクション管(18)、及び減圧弁(19)が設けられている。
四路切換弁(15)は、第1から第4までの4つのポートを備えている。四路切換弁(15)は、第1ポートが圧縮機(20)の高段吐出管(25)と接続し、第2ポートが圧縮機(20)の低段吸入管(22)と接続している。また、四路切換弁(15)は、第3ポートが室外熱交換器(14)と接続し、第4ポートが室内熱交換器(12)と接続している。四路切換弁(15)は、第1ポートと第3ポートが連通すると同時に第2ポートと第4ポートが連通する第1状態(図1に示す実線の状態)と、第1ポートと第4ポートが連通すると同時に第2ポートと第3ポートが連通する第2状態(図1に示す破線の状態)とに切り換え可能に構成されている。
ブリッジ回路(16)は、第1接続ライン(16a)と第2接続ライン(16b)と第3接続ライン(16c)と第4接続ライン(16d)とをブリッジ状に接続した回路である。第1接続ライン(16a)の一端と第2接続ライン(16b)の一端とが接続され、第3接続ライン(16c)の一端と第4接続ライン(16d)の一端とが接続され、第1接続ライン(16a)の他端と第4接続ライン(16d)の他端とが接続され、第2接続ライン(16b)の他端と第3接続ライン(16c)の他端とが接続されている。また、ブリッジ回路(16)は、第1接続ライン(16a)と第2接続ライン(16b)との接続部と第3接続ライン(16c)と第4接続ライン(16d)との接続部を連結する連結ライン(16e)を備えている。第1接続ライン(16a)と第4接続ライン(16d)との接続部は、室外熱交換器(14)の一端側に接続されている。一方、第2接続ライン(16b)と第3接続ライン(16c)との接続部は、室内熱交換器(12)の一端側に接続されている。第1接続ライン(16a)、第2接続ライン(16b)、第3接続ライン(16c)、及び第4接続ライン(16d)には、それぞれ逆止弁(CV)が設けられている。各逆止弁は、図1に示す矢印方向への冷媒の流れを許容し、その逆方向への冷媒の流れを禁止している。各逆止弁は、連結ライン(16e)を流れる冷媒が常に一方向に流れるように冷媒の流れを規制している。具体的には、各逆止弁によって、連結ライン(16e)には、常に、第1接続ライン(16a)と第4接続ライン(16d)との接続部から第2接続ライン(16b)と第3接続ライン(16c)との接続部に向かって冷媒が流れる。
内部熱交換器(17)は、第1流路(17a)と第2流路(17b)とを有する二重管熱交換器を構成している。第1流路(17a)は内側寄りの円柱状の流路を構成し、第2流路(17b)は外側寄りの筒状の流路を構成している。内部熱交換器(17)では、第1流路(17a)を流れる冷媒と第2流路(17b)を流れる冷媒との間で熱交換が行われる。第1流路(17a)は、ブリッジ回路(16)の連結ライン(16e)の一部を構成している。一方、第2流路(17b)は、中間インジェクション管(18)の一部を構成している。
中間インジェクション管(18)の流入端は、上記連結ライン(16e)の上記内部熱交換器(17)よりも上流側に接続されている。中間インジェクション管(18)の流出端は、圧縮機(20)の中間連絡管(24)に接続されている。中間インジェクション管(18)は、冷媒回路(11)の放熱器(室内熱交換器(12)又は室外熱交換器(14))で放熱した後の冷媒を、圧縮機(20)の中間連絡管(24)へ導入するためのインジェクション流路を構成している。
減圧弁(19)は、中間インジェクション管(18)において、第2流路(17b)の上流側に設けられている。減圧弁(19)は、中間インジェクション管(18)に流入した高圧圧力状態の冷媒を中間圧力状態まで減圧するための減圧機構を構成している。
また、空調機(10)は、空調機(10)の各要素機器(圧縮機(20)、膨張弁(13)、減圧弁(19)等)を制御するコントローラ(80)を備えている。コントローラ(80)の詳細については後述する。
〈圧縮機の全体構成〉
図2に示すように、圧縮機(20)は、縦長で密閉容器状のケーシング(21)を備えている。ケーシング(21)の内部には、駆動機構(30)と圧縮機部(40)とが収納されている。圧縮機(20)は、ケーシング(21)の内部空間(S1)が高圧圧力状態の冷媒で満たされる、いわゆる高圧ドーム式に構成されている。
駆動機構(30)は、電動機(31)と、該電動機(31)によって回転駆動される駆動軸(34)とを有している。電動機(31)は、ステータ(32)とロータ(33)とを有している。ステータ(32)は、ケーシング(21)の胴部に固定されている。ロータ(33)は、ステータ(32)の内側に配置され、駆動軸(34)の主軸部(34a)に連結されている。電動機(31)は、その回転速度が可変なインバータ式に構成されている。
駆動軸(34)には、その下部寄りに2つの偏心部(35,36)が設けられている。具体的に、駆動軸(34)には、下側に第1偏心部(35)が形成され、上側に第2偏心部(36)が形成されている。第1偏心部(35)と第2偏心部(36)とは、駆動軸(34)の主軸部(34a)の軸心から偏心している。また、第1偏心部(35)と第2偏心部(36)とは、両者の偏心方向が回転方向に180度ずれている。
駆動軸(34)の下端部には、油ポンプ(37)が設けられている。油ポンプ(37)の吐出口は、駆動軸(34)の内部に形成された給油通路(図示省略)と連通している。油ポンプ(37)は、ケーシング(21)の内部空間(S1)の内圧(高圧圧力状態の冷媒の圧力)を利用することで、ケーシング(21)の底部に溜まった冷凍機油を給油通路へ搬送する差圧駆動式に構成されている。油ポンプ(37)から給油通路へ搬送された冷凍機油は、駆動軸(34)の各軸受けや、圧縮機部(40)の各摺動部等の潤滑に利用される。
〈圧縮機構の構成〉
圧縮機部(40)は、電動機(31)の下側に設けられている。圧縮機部(40)は、下側寄りの第1圧縮機構(50)と上側寄りの第2圧縮機構(70)とを有している。第1圧縮機構(50)は、冷媒回路(11)からの低圧圧力状態の冷媒を中間圧力状態まで圧縮する低段圧縮機構を構成している。また、第2圧縮機構(70)は、第1圧縮機構(50)からの中間圧力状態の冷媒を高圧圧力状態まで圧縮する高段圧縮機構を構成している。また、詳細については後述するが、圧縮機部(40)は、図3に示すように、ミドルプレート(41)と2つのシールリング(42,43)とを備えている。
[第1圧縮機構]
図2〜図4に示すように、第1圧縮機構(50)は、第1シリンダ(52)と第1ピストン(51)とを備えている。
第1シリンダ(52)は、ケーシング(21)の胴部に固定される固定部材を構成している。第1シリンダ(52)は、円盤状の固定側鏡板部(52a)と、固定側鏡板部(52a)の上面の内寄りの位置から上方に突出する環状の内側シリンダ部(52b)と、固定側鏡板部(52a)の上面の外周部から上方に突出する環状の外側シリンダ部(52c)とを備えている。第1シリンダ(52)は、内側シリンダ部(52b)と外側シリンダ部(52c)との間に、環状の第1シリンダ室(C1)を有している。外側シリンダ部(52c)には、後述する第1吸入通路(63)と第1外側背圧室(S12)とを連通する第1背圧通路(52d)が形成されている。
第1ピストン(51)は、第1偏心部(35)に外嵌されて偏心回転する可動部材を構成している。第1ピストン(51)は、円盤状の可動側鏡板部(51a)と、可動側鏡板部(51a)の下面の内周端部から下方に突出して第1偏心部(35)に外嵌されるボス部(51b)と、可動側鏡板部(51a)の下面の外周寄りの位置から下方に突出する環状の第1ピストン部(51c)とを備えている。第1ピストン部(51c)は、第1シリンダ(52)に対して偏心するように第1シリンダ室(C1)に収納され、第1シリンダ室(C1)を外側圧縮室(C1a)と内側圧縮室(C1b)とに区画している。
なお、第1ピストン(51)と第1シリンダ(52)とは、第1ピストン部(51c)の外周面と外側シリンダ部(52c)の内周面とが1点で実質的に接する状態(厳密にはミクロンオーダーの隙間があるが、その隙間での冷媒の漏れが問題にならない状態)において、その接点と位相が180°異なる位置で、第1ピストン部(51c)の内周面と内側シリンダ部(52b)の外周面とが1点で実質的に接するように構成されている。
ボス部(51b)には、第1偏心部(35)が嵌合している。第1ピストン(51)は、駆動軸(34)の回転に伴い主軸部(34a)の軸心を中心として偏心回転する。なお、第1圧縮機構(50)では、ボス部(51b)と内側シリンダ部(52b)との間に空間が形成されるが、この空間では冷媒の圧縮は行われない。
第1圧縮機構(50)は、内側シリンダ部(52b)の外周面から外側シリンダ部(52c)の内周面まで延びるブレード(55)を備えている。ブレード(55)は、第1シリンダ(52)と一体に構成されている。ブレード(55)は、第1シリンダ室(C1)に配置され、外側圧縮室(C1a)を吸入側の低圧室(C1aL)と吐出側の高圧室(C1aH)とに区画し、内側圧縮室(C1b)を吸入側の低圧室(C1bL)と吐出側の高圧室(C1bH)とに区画している。ブレード(55)は、環状の一部が分断されたC型形状の第1ピストン部(51c)の分断箇所を挿通している。また、第1ピストン部(51c)の分断箇所には、ブレード(55)を挟むように半円形状のブッシュ(56,56)が嵌合している。ブッシュ(56,56)は、第1ピストン部(51c)の端面に対して揺動自在に構成されている。これにより、第1ピストン部(51c)は、ブレード(55)の延伸方向に進退可能で且つブッシュ(56,56)と共に揺動可能に構成されている。
第1圧縮機構(50)には、上記の低段吸入管(22)が接続されている。低段吸入管(22)は、固定側鏡板部(52a)に形成された第1吸入通路(63)に接続されている。第1吸入通路(63)は、流入側が固定側鏡板部(52a)の径方向に延び、途中で上方へ折れ曲がって、流出側が固定側鏡板部(52a)の軸方向に延びている。第1吸入通路(63)の流出端は、外側圧縮室(C1a)と内側圧縮室(C1b)の双方に跨るように開口している。つまり、第1圧縮機構(50)では、第1吸入通路(63)を流出した冷媒が、外側圧縮室(C1a)と内側圧縮室(C1b)とに分流し、各圧縮室(C1a,C1b)でそれぞれ冷媒が圧縮される。
第1圧縮機構(50)には、外側圧縮室(C1a)から冷媒を吐出させるための外側吐出ポート(57)と、内側圧縮室(C1b)から冷媒を吐出させるための内側吐出ポート(58)と、外側吐出ポート(57)及び内側吐出ポート(58)の両方が開口する第1吐出空間(64)とが形成されている。外側吐出ポート(57)は、外側圧縮室(C1a)の高圧室(C1aH)と第1吐出空間(64)とを連通させている。外側吐出ポート(57)には、第1吐出弁(57a)が設けられている。第1吐出弁(57a)は、外側圧縮室(C1a)の高圧室(C1aH)の内圧に抗して外側吐出ポート(57)を閉鎖するように付勢力が作用している。外側圧縮室(C1a)の高圧室(C1aH)の内圧が所定圧力に達すると、付勢力に反して第1吐出弁(57a)が外側吐出ポート(57)を開放する位置に変位する。内側吐出ポート(58)は、内側圧縮室(C1b)の高圧室(C1bH)と第1吐出空間(64)とを連通させている。内側吐出ポート(58)には、第2吐出弁(58a)が設けられている。第2吐出弁(58a)は、内側圧縮室(C1b)の高圧室(C1bH)の内圧に抗して内側吐出ポート(58)を閉鎖するように付勢力が作用している。内側圧縮室(C1b)の高圧室(C1bH)の内圧が所定圧力に達すると、付勢力に反して第2吐出弁(58a)が内側吐出ポート(58)を開放する位置に変位する。第1吐出空間(64)には、上記の中間連絡管(24)の流入端が開口している。
以上のような構成の第1圧縮機構(50)において、駆動軸(34)が回転すると、第1ピストン部(51c)が図4の(A)〜(H)の順に偏心回転する。これにより、外側圧縮室(C1a)及び内側圧縮室(C1b)では、低段吸入管(22)を介して導入された低圧の冷媒が圧縮される。外側圧縮室(C1a)及び内側圧縮室(C1b)でそれぞれ圧縮された冷媒は、各吐出ポート(57,58)から第1吐出空間(64)に吐出され、中間連絡管(24)に流出する。
[第2圧縮機構]
図2〜図4に示すように、第2圧縮機構(70)は、第1圧縮機構(50)と同様の機械要素で構成されている。第2圧縮機構(70)は、ミドルプレート(41)を挟んで第2圧縮機構(70)を上下反転して構成されている。具体的に、第2圧縮機構(70)は、第2シリンダ(72)と第2ピストン(71)とを備えている。
第2シリンダ(72)は、ケーシング(21)の胴部に固定される固定部材を構成している。第2シリンダ(72)は、円盤状の固定側鏡板部(72a)と、固定側鏡板部(72a)の下面の内寄りの位置から下方に突出する環状の内側シリンダ部(72b)と、固定側鏡板部(72a)の下面の外周部から下方に突出する環状の外側シリンダ部(72c)とを備えている。第2シリンダ(72)は、内側シリンダ部(72b)と外側シリンダ部(72c)との間に、環状の第2シリンダ室(C2)を有している。
第2ピストン(71)は、第2偏心部(36)に外嵌されて偏心回転する可動部材を構成している。第2ピストン(71)は、円盤状の可動側鏡板部(71a)と、可動側鏡板部(71a)の上面の内周端部から上方に突出して第2偏心部(36)が外嵌されるボス部(71b)と、可動側鏡板部(71a)の下面の外周寄りの位置から上方に突出する環状の第2ピストン部(71c)とを備えている。第2ピストン部(71c)は、第2シリンダ(72)に対して偏心するように第2シリンダ室(C2)に収納され、第2シリンダ室(C2)を外側圧縮室(C2a)と内側圧縮室(C2b)とに区画している。
また、第2ピストン(71)には、圧縮行程中の内側圧縮室(C2b)(後述する高圧室(C2bH))と後述する第2外側背圧室(S22)とを連通する第2背圧通路(73)が形成されている。なお、図2,3では、説明の便宜上、第2背圧通路(73)は、第2吸入通路(83)と軸方向に重なる位置に記載されているが、第2背圧通路(73)は、第2吸入通路(83)とは軸方向に重なる位置になく、第2吸入通路(83)とは連通していない。また、第2背圧通路(73)は、直径が0.8mm程度のキャピラリー通路に形成されている。
なお、第2ピストン部(71c)と第2シリンダ(72)とは、第2ピストン部(71c)の外周面と外側シリンダ部(72c)の内周面とが1点で実質的に接する状態(厳密にはミクロンオーダーの隙間があるが、その隙間での冷媒の漏れが問題にならない状態)において、その接点と位相が180°異なる位置で、第2ピストン部(71c)の内周面と内側シリンダ部(72b)の外周面とが1点で実質的に接するように構成されている。
ボス部(71b)には、第2偏心部(36)が嵌合している。第2ピストン(71)は、駆動軸(34)の回転に伴い主軸部(34a)の軸心を中心として偏心回転する。なお、第2圧縮機構(70)では、ボス部(71b)と内側シリンダ部(72b)との間に空間が形成されるが、この空間では冷媒の圧縮は行われない。
第2圧縮機構(70)は、内側シリンダ部(72b)の外周面から外側シリンダ部(72c)の内周面まで延びるブレード(75)を備えている。ブレード(75)は、第2シリンダ(72)と一体に構成されている。ブレード(75)は、第2シリンダ室(C2)に配置され、外側圧縮室(C2a)を吸入側の低圧室(C2aL)と吐出側の高圧室(C2aH)とに区画し、内側圧縮室(C2b)を吸入側の低圧室(C2bL)と吐出側の高圧室(C2bH)とに区画している。ブレード(75)は、環状の一部が分断されたC型形状の第2ピストン部(71c)の分断箇所を挿通している。また、第2ピストン部(71c)の分断箇所には、ブレード(75)を挟むように半円形状のブッシュ(76,76)が嵌合している。ブッシュ(76,76)は、第2ピストン部(71c)の端面に対して揺動自在に構成されている。これにより、第2ピストン部(71c)は、ブレード(75)の延伸方向に進退可能で且つブッシュ(76,76)と共に揺動可能に構成されている。
第2圧縮機構(70)には、上記の中間連絡管(24)の流出端が接続されている。中間連絡管(24)は、固定側鏡板部(72a)に形成された第2吸入通路(83)に接続されている。第2吸入通路(83)は、流入側が固定側鏡板部(72a)の径方向に延び、途中で下方へ折れ曲がって、流出側が固定側鏡板部(72a)の軸方向に延びている。第2吸入通路(83)の流出端は、外側圧縮室(C2a)と内側圧縮室(C2b)の双方に跨るように開口している。つまり、第2圧縮機構(70)では、第2吸入通路(83)を流出した冷媒が、外側圧縮室(C2a)と内側圧縮室(C2b)とに分流し、各圧縮室(C2a,C2b)でそれぞれ冷媒が圧縮される。
第2圧縮機構(70)には、外側圧縮室(C2a)から冷媒を吐出させるための外側吐出ポート(77)と、内側圧縮室(C1b)から冷媒を吐出させるための内側吐出ポート(78)と、外側吐出ポート(77)及び内側吐出ポート(78)の両方が開口する第2吐出空間(84)とが形成されている。外側吐出ポート(77)は、外側圧縮室(C2a)の高圧室(C2aH)と第2吐出空間(84)とを連通させている。外側吐出ポート(77)には、第3吐出弁(77a)が設けられている。第3吐出弁(77a)は、外側圧縮室(C2a)の高圧室(C2aH)の内圧に抗して外側吐出ポート(77)を閉鎖するように付勢力が作用している。外側圧縮室(C2a)の高圧室(C2aH)の内圧が所定圧力に達すると、付勢力に反して第3吐出弁(77a)が外側吐出ポート(77)を開放する位置に変位する。内側吐出ポート(78)は、内側圧縮室(C2b)の高圧室(C2bH)と第2吐出空間(84)とを連通させている。内側吐出ポート(78)には、第4吐出弁(78a)が設けられている。第4吐出弁(78a)は、内側圧縮室(C2b)の高圧室(C2bH)の内圧に抗して内側吐出ポート(78)を閉鎖するように付勢力が作用している。内側圧縮室(C2b)の高圧室(C2bH)の内圧が所定圧力に達すると、付勢力に反して第4吐出弁(78a)が内側吐出ポート(78)を開放する位置に変位する。第2吐出空間(84)は、ケーシング(21)の内部空間(S1)における電動機(31)の下側に開口している。一方、上記の高段吐出管(25)の流入端は、ケーシング(21)の内部空間(S1)における電動機(31)の上側に開口している。つまり、第2吐出空間(84)とケーシング(21)の内部空間(S1)とは、高段側の第2圧縮機構(70)の吐出空間に構成されている。
以上のような構成の第2圧縮機構(70)において、駆動軸(34)が回転すると、第2ピストン部(71c)が図4の(A)〜(H)の順に偏心回転する。これにより、外側圧縮室(C2a)及び内側圧縮室(C2b)では、中間連絡管(24)を介して導入された中間圧力状態の冷媒が圧縮される。外側圧縮室(C2a)及び内側圧縮室(C2b)でそれぞれ圧縮された冷媒は、各吐出ポート(77,78)から第2吐出空間(84)に吐出される。
[ミドルプレート]
図2及び図3に示すように、ミドルプレート(41)は、第1圧縮機構(50)と第2圧縮機構(70)との間に介設されている。ミドルプレート(41)は、外周端に形成される円筒部(41a)と、該円筒部(41a)内に形成される仕切部(41b)とを有している。円筒部(41a)は、上下に扁平な筒状に形成されている。円筒部(41a)は、第1シリンダ(52)の外側シリンダ部(52c)の上端面と、第2シリンダ(72)の外側シリンダ部(72c)の下端面との間に狭持されている。仕切部(41b)は、円筒部(41a)の内部を上下に仕切るように、該円筒部(41a)の上下方向の中間位置に形成されている。仕切部(41b)は、中央に開口を有する環状に形成され、その開口を駆動軸(34)が貫通している。仕切部(41b)は、円筒部(41a)と一体形成されている。
ミドルプレート(41)では、仕切部(41b)の上側の部位が、高段側支持部(41c)を構成している。つまり、高段側支持部(41c)は、高段側の可動側鏡板部(71a)の背面側に設けられて、第2シリンダ(72)の先端面(下面)との間に可動側鏡板部(71a)を狭持している。また、ミドルプレート(41)では、仕切部(41b)の下側の部位が、低段側支持部(41d)を構成している。つまり、低段側支持部(41d)は、低段側の可動側鏡板部(51a)の背面側に設けられて、第1シリンダ(52)の先端面(上面)との間に可動側鏡板部(51a)を狭持している。
[シールリング]
図3に示すように、圧縮機部(40)は、2つの環状のシールリング(42,43)を有している。具体的に、ミドルプレート(41)の低段側支持部(41d)と第1ピストン(51)の可動側鏡板部(51a)との間には、第1シールリング(42)が設けられている。また、ミドルプレート(41)の高段側支持部(41c)と第2ピストン(71)の可動側鏡板部(71a)との間には、第2シールリング(43)が設けられている。
第1シールリング(42)は、仕切部(41b)の下面に形成された第1環状溝(42a)に嵌り込んでいる。第1環状溝(42a)の中心は、駆動軸(34)の軸心よりも吐出側(吐出ポート(57,58)寄り)に偏心している。ミドルプレート(41)の低段側支持部(41d)と第1ピストン(51)の可動側鏡板部(51a)との間には、第1シールリング(42)の内側に第1内側背圧室(S11)が区画され、第1シールリング(42)の外側に第1外側背圧室(S12)が区画されている。
第1内側背圧室(S11)は、駆動軸(34)の外周の隙間と連通しており、この隙間には上述した油溜まりの冷凍機油が給油通路を介して供給される。つまり、第1内側背圧室(S11)は、第2圧縮機構(70)の吐出空間の一部を構成するケーシング(21)の内部空間(S1)に連通している。そのため、第1内側背圧室(S11)には、ケーシング(21)の内部空間(S1)と同等の圧力、つまり、高圧圧力(HP)が作用する。一方、第1外側背圧室(S12)は、外側シリンダ部(52c)に形成された第1背圧通路(52d)を介して第1吸入通路(63)と連通し、第1吸入通路(63)を流れる冷媒が導入される。そのため、第1外側背圧室(S12)には、第1吸入通路(63)の圧力と同等の圧力、つまり、低圧圧力(LP)が作用する。これにより、第1圧縮機構(50)では、背圧室(S11,S12)の内圧によって、第1ピストン(51)が第1シリンダ(52)の方向へ押し付けられる。
第2シールリング(43)は、仕切部(41b)の上面に形成された第2環状溝(43a)に嵌り込んでいる。第2環状溝(43a)の中心は、駆動軸(34)の軸心よりも吐出側(吐出ポート(77,78)寄り)に偏心している。ミドルプレート(41)の高段側支持部(41c)と第2ピストン(71)の可動側鏡板部(71a)との間には、第2シールリング(43)の内側に第2内側背圧室(S21)が区画され、第2シールリング(43)の外側に第2外側背圧室(S22)が区画されている。
第2内側背圧室(S21)は、駆動軸(34)の周囲の隙間と連通しており、この隙間には上述した油溜まりの冷凍機油が給油通路を介して供給される。つまり、第2内側背圧室(S21)は、第2圧縮機構(70)の吐出空間の一部を構成するケーシング(21)の内部空間(S1)に連通している。そのため、第2内側背圧室(S21)には、ケーシング(21)の内部空間(S1)と同等の圧力、つまり、高圧圧力(HP)が作用している。一方、第2外側背圧室(S22)は、第2ピストン(71)に形成された第2背圧通路(73)を介して圧縮行程中の内側圧縮室(C2b)(高圧室(C2bH))と連通し、内側圧縮室(C2b)において圧縮途中の冷媒が導入される。そのため、第2外側背圧室(S22)には、高段側の第2圧縮機構(70)において圧縮途中の冷媒の圧力と同等の圧力が作用する。これにより、第2圧縮機構(70)では、背圧室(S21,S22)の内圧によって、第2ピストン(71)が第2シリンダ(72)の方向へ押し付けられる。
本実施形態では、第1シールリング(42)の内径よりも、第2シールリング(43)の内径の方が大きくなるように構成されている。つまり、第1ピストン(51)の可動側鏡板部(51a)よりも第2ピストン(71)の可動側鏡板部(71a)の方が、高圧圧力(HP)が作用する受圧面の面積が大きくなるように構成されている。
[可動部材の挟み込み隙間について]
図3に示すように、圧縮機部(40)では、第2シリンダ(72)とミドルプレート(41)との間における第2ピストン(71)の挟み込み隙間が、第1シリンダ(52)とミドルプレート(41)との間における第1ピストン(51)の挟み込み隙間よりも小さくなるように構成されている。この点について詳細に説明する。
圧縮機部(40)では、可動側鏡板部(51a,71a)の外周縁部が、外側シリンダ部(52c,72c)の先端面とミドルプレート(41)の仕切部(41b)との間に狭持されている。ここで、第1ピストン(51)の可動側鏡板部(51a)の狭持部位において、第1シリンダ(52)の外側シリンダ部(52c)とミドルプレート(41)の低段側支持部(41d)との間隔をL1とし可動側鏡板部(51a)の厚さをD1とする。また、第2ピストン(71)の可動側鏡板部(71a)の狭持部位において、第2シリンダ(72)の外側シリンダ部(72c)とミドルプレート(41)の高段側支持部(41c)との間の間隔をL2とし可動側鏡板部(71a)の厚さをD2とする。そうすると、第1ピストン(51)の挟み込み隙間は、L1−D1で表すことができ、第2ピストン(71)の挟み込み隙間は、L2−D2で表すことができる。つまり、ピストン(51,71)の“挟み込み隙間”とは、シリンダ(52,72)とミドルプレート(41)との間においてピストン(51,71)の軸方向の変位を許容するための微小隙間である。そして、本実施形態の圧縮機部(40)では、第2ピストン(71)の挟み込み隙間(L1−D1)が、第1ピストン(51)の挟み込み隙間(L2−D2)よりも小さくなるように構成されている。
〈コントローラ構成〉
コントローラ(80)は、空調機(10)の各要素機器(圧縮機(20)、膨張弁(13)、減圧弁(19)等)を制御して冷房運転と暖房運転とからなる通常運転を実行する運転制御部(81)と、通常運転の開始後(即ち、圧縮機(20)の起動後)に開閉弁(28)を開閉制御する開閉制御部(82)とを有している。
開閉制御部(82)は、運転制御部(81)によって圧縮機(20)が起動された後の圧力上昇途中における所定期間の間だけ、開閉弁(28)を開くように構成されている。具体的には、開閉制御部(82)は、圧縮機(20)を起動してから所定時間t1経過後に開閉弁(28)を開き、該開閉弁(28)を開いてから所定時間Δt経過後に開閉弁(28)を閉じるように構成されている。
なお、本実施形態では、所定時間t1は、圧縮機(20)の起動後、第2外側背圧室(S22)の内圧が低圧圧力(LP)に対して所定圧力だけ高くなるまでの時間に設定される。より具体的には、所定時間t1は、後述する吸入圧力低減動作前の第2外側背圧室(S22)の内圧が、吸入圧力低減動作において開閉弁(28)を開いた後に速やかに各背圧室(S21,S22)の内圧による押し付け力が各圧縮室(C2a,C2b)の内圧による離反力を上回るような圧力となる時間に設定される。本実施形態では、所定時間t1は1分程度に設定されている。また、所定時間Δtは、開閉弁(28)を開いた後、中間圧力(MP)が第2外側背圧室(S22)の内圧に対して所定圧力だけ低くなるまでの時間に設定される。より具体的には、所定時間Δtは、後述する吸入圧力低減動作中に、中間圧力(MP)、つまり第2圧縮機構(70)の吸入冷媒の圧力が、各背圧室(S21,S22)の内圧による押し付け力が各圧縮室(C2a,C2b)の内圧による離反力を上回るのに十分低減された圧力、言い換えると、第2ピストン(71)が第2シリンダ(72)に押し付けられるのに十分低減された圧力となる時間に設定される。本実施形態では、所定時間Δtは5〜6秒程度に設定されている。
上記開閉制御部(82)によって開閉弁(28)が開かれると、該開閉弁(28)が設けられた連通管(27)によって中間連絡管(24)と低段吸入管(22)とが連通する。その結果、中間連絡管(24)を流れる中間圧力状態の冷媒の一部が低段吸入管(22)に流入するため、高段側の第2圧縮機構(70)の吸入冷媒の圧力が低下する。つまり、開閉制御部(82)と、開閉弁(28)と連通管(27)とは、第1圧縮機構(50)及び第2圧縮機構(70)の起動後の圧力上昇中における所定期間の間、第2圧縮機構(70)の吸入側と低段圧縮機構(50)の吸入側とを連通させて第2圧縮機構(70)の吸入冷媒の圧力を低減する吸入圧力低減手段を構成している。
−運転動作−
次に、本実施形態に係る空調機(10)の運転動作について説明する。この空調機(10)では、以下に述べる暖房運転や冷房運転等が切り換え可能に構成されている。なお、次に述べる冷房運転及び暖房運転は、空調機(10)の運転開始から所定時間が経過した後の定常状態(冷凍サイクルが安定した状態)での動作である。
[冷房運転]
空調機(10)の冷房運転では、コントローラ(80)の運転制御部(81)によって圧縮機(20)が運転状態となり、四路切換弁(15)が第1状態に設定されると共に、膨張弁(13)の開度が適宜調節される。冷房運転時の冷媒回路(11)では、室外熱交換器(14)が放熱器となって室内熱交換器(12)が蒸発器となる冷凍サイクルが行われる。なお、この空調機(10)では、冷凍サイクルの高圧圧力(HP)が二酸化炭素冷媒の臨界圧力よりも高くなる超臨界の冷凍サイクルが行われる。また、定常状態の冷房運転では、開閉弁(28)は閉じられている。そして、中間インジェクション管(18)では、運転条件に応じて減圧弁(19)の開度が適宜調節されることで、中間インジェクション動作が適宜行われる。
具体的に、冷房運転時には、圧縮機(20)の高段吐出管(25)を流出した高圧圧力状態の冷媒が、放熱器としての室外熱交換器(14)を流れる。室外熱交換器(14)では、冷媒が室外空気に放熱する。放熱後の高圧圧力状態の冷媒は、一部が中間インジェクション管(18)を流れ、残りが内部熱交換器(17)の第1流路(17a)を流れる。中間インジェクション管(18)に流入した冷媒は、減圧弁(19)で中間圧力状態まで減圧された後、内部熱交換器(17)の第2流路(17b)を流れる。内部熱交換器(17)では、第2流路(17b)を流れる減圧後の液冷媒が、第1流路(17a)を流れる高圧圧力状態の液冷媒から吸熱する。これにより、第1流路(17a)を流れる液冷媒が冷却され、この液冷媒の過冷却度が大きくなる。また、第2流路(17b)を流れる液冷媒は加熱されて蒸発する。第2流路(17b)で蒸発した冷媒は、中間インジェクション管(18)を流れて圧縮機(20)の中間連絡管(24)へ送られる。
第1流路(17a)で冷却された冷媒は、膨張弁(13)で減圧された後、室内熱交換器(12)を流れる。室内熱交換器(12)では、冷媒が室内空気から吸熱して蒸発する。これにより、室内空気が冷却される。蒸発後の冷媒は、圧縮機(20)の低段吸入管(22)に吸入される。
低段吸入管(22)に吸入された冷媒は、第1圧縮機構(50)の外側圧縮室(C1a)と内側圧縮室(C1b)とに流入する。外側圧縮室(C1a)と内側圧縮室(C1b)とでは、それぞれ冷媒が圧縮される。この際、各圧縮室(C1a,C1b)の内圧の上昇に起因して、第1ピストン(51)の可動側鏡板部(51a)に第1ピストン(51)を第1シリンダ(52)から離反させる力(離反力)が作用する。しかしながら、可動側鏡板部(51a)の背面(上面)には、第1内側背圧室(S11)の内圧(高圧圧力(HP))及び第1外側背圧室(S12)の内圧(低圧圧力(LP))が作用している。そのため、可動側鏡板部(51a)は離反力に抗して第1シリンダ(52)側へ押し付けられる。その結果、第1シリンダ(52)と第1ピストン(51)との隙間が確実にシールされると共に、可動側鏡板部(51a)の転覆が防止される。
第1圧縮機構(50)で中間圧力状態まで圧縮された冷媒は、第1吐出空間(59)に吐出されて中間連絡管(24)に流入する。中間連絡管(24)を流れる冷媒は、中間インジェクション管(18)を流出した冷媒と合流する。合流後の冷媒は、中間連絡管(24)を流れ、中間連絡管(24)を介して第2圧縮機構(70)の外側圧縮室(C2a)と内側圧縮室(C2b)とに流入する。外側圧縮室(C2a)と内側圧縮室(C2b)とでは、それぞれ冷媒が圧縮される。この際、各圧縮室(C2a,C2b)の内圧の上昇に起因して、第2ピストン(71)の可動側鏡板部(71a)に第2ピストン(71)を第2シリンダ(72)から離反させる力(離反力)が作用する。しかしながら、可動側鏡板部(71a)の背面(下面)には、第2内側背圧室(S21)の内圧(高圧圧力(HP))及び第2外側背圧室(S22)の内圧(第2圧縮機構(70)の圧縮途中の冷媒圧力)が作用している。そのため、可動側鏡板部(71a)は離反力に抗して第2シリンダ(72)側へ押し付けられる。その結果、第2シリンダ(72)と第2ピストン(71)との隙間が確実にシールされると共に、可動側鏡板部(71a)の転覆が防止される。
第2圧縮機構(70)で高圧圧力状態まで圧縮された冷媒は、第2吐出空間(84)に吐出されて、ケーシング(21)の内部空間(S1)に流出する。この冷媒は、上方に流れて電動機(31)を通過した後、高段吐出管(25)に流入して冷媒回路(11)へ送られる。
[暖房運転]
空調機(10)の暖房運転では、コントローラ(80)の運転制御部(81)によって圧縮機(20)が運転状態となり、四路切換弁(15)が第2状態に設定されると共に、膨張弁(13)の開度が適宜調節される。暖房運転時の冷媒回路(11)では、室内熱交換器(12)が放熱器となって室外熱交換器(14)が蒸発器となる冷凍サイクルが行われる。なお、この空調機(10)では、冷凍サイクルの高圧圧力(HP)が二酸化炭素冷媒の臨界圧力よりも高くなる超臨界の冷凍サイクルが行われる。また、定常状態の暖房運転では、開閉弁(28)は閉じられている。そして、中間インジェクション管(18)では、運転条件に応じて減圧弁(19)の開度が適宜調節されることで、中間インジェクション動作が適宜行われる。
具体的に、暖房運転時には、圧縮機(20)の高段吐出管(25)を流出した高圧圧力状態の冷媒が、放熱器としての室内熱交換器(12)を流れる。室内熱交換器(12)では、冷媒が室内空気に放熱する。これにより、室内空気が加熱される。放熱後の高圧圧力状態の冷媒は、一部が中間インジェクション管(18)を流れ、残りが内部熱交換器(17)の第1流路(17a)を流れる。暖房運転では、上記冷房運転と同様にして、中間インジェクション動作が適宜行われる。
内部熱交換器(17)の第1流路(17a)で冷却された冷媒は、膨張弁(13)で減圧された後、室外熱交換器(14)を流れる。室外熱交換器(14)では、冷媒が室外空気から吸熱して蒸発する。蒸発後の冷媒は、圧縮機(20)の低段吸入管(22)に吸入される。圧縮機(20)において、冷媒が二段圧縮される動作は、上記の冷房運転と同様である。
〈吸入圧力低減動作について〉
上述のように、空調機(10)の冷房運転や暖房運転では、第1圧縮機構(50)及び第2圧縮機構(70)において、各背圧室(S11,S12,S21,S22)の内圧によってピストン(51,71)をシリンダ(52,72)側に押し付けることで、ピストン(51,71)とシリンダ(52,72)の間の隙間をシールすると共に、ピストン(51,71)の転覆を防止している。ところが、空調機(10)の運転開始直後(即ち、圧縮機(20)の起動直後)は、高段側の第2圧縮機構(70)において、各背圧室(S21,S22)の内圧によって第2ピストン(71)を第2シリンダ(72)側に押し付けることができないという問題が生じる。
具体的には、図5に破線で示すように、圧縮機(20)の起動直後には、冷媒回路(11)の中間圧力(MP)(即ち、第1圧縮機構(50)の吐出冷媒の圧力)と比較して、高圧圧力(HP)(即ち、第2圧縮機構(70)の吐出冷媒の圧力)が上昇しにくい傾向にある。なぜなら、冷房運転や暖房運転の開始直後は、冷媒回路(11)の放熱器(12,14)が比較的低温であるため、圧縮機(20)から吐出された冷媒が放熱器(12,14)で急激に冷やされてなかなか昇圧されないからである。このようにして、圧縮機(20)の起動直後に高圧圧力(HP)の上昇が中間圧力(MP)の上昇に比べて遅れると、第2圧縮機構(70)の吐出空間である内部空間(S1)に連通する第2内側背圧室(S21)の内圧、及び第2圧縮機構(70)の圧縮行程中の内側圧縮室(C2b)に連通する第2外側背圧室(S22)の内圧もなかなか上昇しない。その結果、第2圧縮機構(70)では、圧縮機(20)の起動直後に離反力に比して十分な押し付け力を得ることができず、これにより、第2シリンダ(72)と第2ピストン(71)の隙間もなかなかシールされなくなってしまう。
このように圧縮機(20)の起動直後に第2シリンダ(72)と第2ピストン(71)の隙間のシールが不十分となると、この隙間から冷媒が漏れ、第2圧縮機構(70)でなかなか冷媒が圧縮されない。その結果、高圧圧力(HP)の上昇がますます遅れ、冷房運転や暖房運転の立ち上がり時間(運転開始から定常状態に至るまでの時間ta)が長くなる。また、第2ピストン(71)の押し付け力が不十分となることで、第2ピストン(71)が軸心に対して傾いてしまい(転覆してしまい)、軸受け部で片当たりが生じてしまう。さらに、高圧圧力(HP)の上昇が遅くなることで、油ポンプ(37)から軸受け等の摺動部へ供給される油の量も不足してしまい、これらの摺動部の潤滑不良を招いてしまう。そこで、本実施形態では、このような不具合を回避すべく、以下の吸入圧力低減動作を行うようにしている。
コントローラ(80)の運転制御部(81)によって空調機(10)の運転が開始されて圧縮機(20)が起動した直後は、上述のように冷媒回路(11)の中間圧力(MP)はすぐに上昇する一方、高圧圧力(HP)が上昇しない。そのため、冷媒回路(11)の高圧圧力(HP)と中間圧力(MP)とはほぼ等しい状態で上昇する(図6参照)。つまり、第2圧縮機構(70)の吸入冷媒の圧力、圧縮途中の冷媒の圧力及び吐出冷媒の圧力はほぼ等しい状態で上昇する。そのため、圧縮機(20)の起動直後は、第2圧縮機構(70)の各圧縮室(C2a,C2b)の内圧、内側圧縮室(C2b)に連通する第2外側背圧室(S22)の内圧、及び内部空間(S1)に連通する第2内側背圧室(S21)の内圧がほぼ等しくなる(図7(A)の太線矢印を参照)。
図5及び図6に示すように、圧縮機(20)が起動されてから所定時間t1が経過して、第2圧縮機構(70)の各圧縮室(C2a,C2b)の内圧、第2外側背圧室(S22)、及び第2内側背圧室(S21)の内圧が低圧圧力(LP)に対して所定圧力以上高くなると、コントローラ(80)の開閉制御部(82)は、連通管(27)の開閉弁(28)を開く。
上記開閉制御部(82)によって開閉弁(28)が開かれると、該開閉弁(28)が設けられた連通管(27)によって中間連絡管(24)と低段吸入管(22)とが連通する。その結果、第1圧縮機構(50)で圧縮されて中間連絡管(24)を流れる中間圧力状態の冷媒の一部が低段吸入管(22)に流入する。そのため、第2圧縮機構(70)の吸入冷媒の圧力が低下する。
なお、第2圧縮機構(70)の吸入冷媒の圧力が低下すると、吐出流体の圧力も低下し、内部空間(S1)と連通する第2内側背圧室(S21)の内圧も低下することとなる。しかしながら、第2内側背圧室(S21)と内部空間(S1)とは駆動軸(34)の外周の隙間等を介して連通しているため、第2圧縮機構(70)の吸入冷媒の圧力が低下してから第2内側背圧室(S21)の内圧が低下するまでにはある程度の時間がかかる。同様に、第2圧縮機構(70)の吸入冷媒の圧力が低下すると、第2圧縮機構(70)の圧縮行程中の内側圧縮室(C2b)の内圧も低下し、該内側圧縮室(C2b)と連通する第2外側背圧室(S22)の内圧も低下することとなるが、第2背圧通路(73)が小径のキャピラリー通路に構成されているため、第2圧縮機構(70)の吸入冷媒の圧力が低下してから第2外側背圧室(S22)の内圧が低下するまでにはある程度の時間がかかる(図6の破線を参照)。つまり、第2圧縮機構(70)では、吸入冷媒の圧力の低下に伴って各圧縮室(C2a,C2b)の内圧による離反力はすぐに低下する一方、第2内側背圧室(S21)及び第2外側背圧室(S22)の内圧による押し付け力はすぐには低下しない。その結果、第2圧縮機構(70)において、可動部材である第2ピストン(71)が押し付け力によって離反力に抗して固定部材である第2シリンダ(72)に押し付けられ(図7(B)参照)、各圧縮室(C2a,C2b)の気密性が確保されることとなる。これにより、第2圧縮機構(70)の各圧縮室(C2a,C2b)では、冷媒の漏れが抑制され、冷媒回路(11)の高圧圧力(HP)が速やかに上昇する。
そして、上記開閉制御部(82)は、開閉弁(28)を開いてから所定時間Δtが経過すると、開閉弁(28)を閉じて吸入圧力低減動作を終了させる。なお、上述のように、吸入圧力低減動作によって、冷媒回路(11)の高圧圧力(HP)が速やかに上昇する。これに伴い、第2内側背圧室(S21)及び第2外側背圧室(S22)の内圧が上昇する。よって、第2圧縮機構(70)の各圧縮室(C2a,C2b)の内圧の上昇によって離反力が増大するが、これに対する第2内側背圧室(S21)及び第2外側背圧室(S22)の内圧による押し付け力も増大するため、吸入圧力低減動作後も各圧縮室(C2a,C2b)の気密性が確保されることとなる。
このような吸入圧力低減動作により、図5に示すように、冷媒回路(11)の高圧圧力(HP)と中間圧力(MP)との差が顕著となっていく。その結果、低圧、中間圧、及び高圧が安定状態となり、定常状態での冷房運転や暖房運転が行われる。
−実施形態1の効果−
実施形態1によれば、起動後、高段側の第2圧縮機構(70)の吸入冷媒の圧力が上昇して背圧室(S21,S22)の内圧が上昇した後に、第2圧縮機構(70)の吸入冷媒の圧力だけを急激に低下させる吸入圧力低減動作を行うこととした。そのため、第2圧縮機構(70)において、背圧室(S21,S22)の内圧による押し付け力に対して圧縮室(C2a,C2b)の内圧による離反力を急激に低下させることができる。その結果、第2圧縮機構(70)において、起動後速やかに可動部材である第2ピストン(71)を固定部材である第2シリンダ(72)に押し付けて各圧縮室(C2a,C2b)の気密性を確保することができる。従って、第2圧縮機構(70)において、起動後速やかに冷媒の圧縮を開始させることができる。
また、実施形態1によれば、冷媒回路(11)の中間圧力(MP)及び高圧圧力(HP)がある程度上昇して高段側の第2圧縮機構(70)の背圧室(S21,S22)の内圧が上昇した時点で高段側の第2圧縮機構(70)の吸入側と低段側の第1圧縮機構(50)の吸入側とを連通させて第2圧縮機構(70)の吸入冷媒の圧力を低減するように構成されている。そのため、第2圧縮機構(70)の吸入側と第1圧縮機構(50)の吸入側とを長時間連通させなくても、連通後速やかに第2圧縮機構(70)の可動部材である第2ピストン(71)を固定部材である第2シリンダ(72)に押し付けて第2圧縮機構(70)の圧縮室(C2a,C2b)の気密性を確保することができる。従って、第2圧縮機構(70)の吸入側と第1圧縮機構(50)の吸入側とを連通させることによる圧縮効率の低下を最小限に抑制することができる。
また、実施形態1によれば、圧縮機(20)の起動後の圧力上昇途中における所定期間の間に、開閉制御部(82)によって連通路(27)に設けられた開閉弁(28)を開くことによって上記吸入圧力低減動作を行うこととした。つまり、圧縮機(20)の起動後、第2圧縮機構(70)の吸入冷媒の圧力が上昇して背圧室(S21,S22)の内圧が上昇した後に、開閉弁(28)を開くことによって第2圧縮機構(70)の吸入冷媒の圧力だけが急激に低下することとなる。従って、容易な構成により、上記吸入圧力低減動作を実行することができる。
また、実施形態1では、中間連絡管(24)と低段吸入管(22)とを連通する連通路を構成する連通管(27)を中間連絡管(24)及び低段吸入管(22)よりも小径の管によって構成している。上述のように、上記冷凍装置(10)は、冷媒回路(11)の中間圧力(MP)及び高圧圧力(HP)がある程度上昇して高段側の第2圧縮機構(70)の背圧室(S21,S22)の内圧が上昇した時点で第2圧縮機構(70)の吸入側と第1圧縮機構(50)の吸入側とが連通するように構成されている。そのため、連通管(27)として比較的細い管等を用いても、第2圧縮機構(70)の吸入冷媒が僅かにでも第1圧縮機構(50)の吸入側へ流れることによって第2圧縮機構(70)における押し付け力が離反力を上回り、第2ピストン(71)が第2シリンダ(72)に押し付けられることとなる。従って、連通管(27)として比較的細い管等を用いても圧縮機(20)の起動後速やかに第2圧縮機構(70)の圧縮室(C2a,C2b)の気密性を確保することができる。また、連通管(27)を中間連絡管(24)及び低段吸入管(22)よりも細い管によって形成することにより、開閉弁(28)を小型化することができるため、コストを低減することができる。
《発明の実施形態2》
図8に示すように、実施形態2に係る空調機(10)は、上記実施形態1の低段側の第1圧縮機構(50)と高段側の第2圧縮機構(70)とをそれぞれ別個のケーシング(21)に収容して、それぞれ別個の駆動機構(30)によって駆動することとしたものである。このような形態であっても実施形態1と同様の効果を奏することができる。
《発明の実施形態3》
図9に示すように、実施形態3に係る空調機(10)は、上記実施形態2の高段側の第2圧縮機構(70)をスクロール式の圧縮機構に変更したものである。
具体的には、第2圧縮機構(70)には、固定スクロール(91)が固定部材として設けられ、旋回スクロール(92)が可動部材として設けられている。固定スクロール(91)は、固定側鏡板部(91a)と、該固定側鏡板部(91a)の前面に立設された渦巻状のラップ(91b)とを有している。一方、旋回スクロール(92)は、第2偏心部(36)に外嵌されるボス部が背面の中央に形成された可動側鏡板部(92a)と、該可動側鏡板部(92a)の前面に立設された渦巻状のラップ(92b)とを有している。
固定スクロール(91)と旋回スクロール(92)との間には、該旋回スクロール(92)のラップ(92b)の内側に内側圧縮室(C2b)が形成され、旋回スクロール(92)のラップ(92b)の外側に外側圧縮室(C2a)が形成されている。また、第2圧縮機構(70)は、旋回スクロール(92)の可動側鏡板部(92a)の背面を覆うハウジング(93)を有している。該ハウジング(93)と旋回スクロール(92)の可動側鏡板部(92a)の背面との間には、環状の空間が形成され、該空間は環状の第2シールリング(43)によって内側の第2内側背圧室(S21)と外側の第2外側背圧室(S22)とに区画されている。また、図示を省略しているが、第2圧縮機構(70)は、中間連絡管(24)を介して内側圧縮室(C2b)及び外側圧縮室(C2a)に導入されて圧縮した冷媒をケーシング(21)の内部空間(S1)に吐出するように構成されている。
旋回スクロール(92)の可動側鏡板部(92a)には、圧縮行程中の外側圧縮室(C2a)と第2外側背圧室(S22)とを連通する第2背圧通路(73)が形成されている。これにより、第2外側背圧室(S22)は、第2背圧通路(73)を介して圧縮行程中の外側圧縮室(C2a)と連通し、外側圧縮室(C2a)において圧縮途中の冷媒が導入される。そのため、第2外側背圧室(S22)には、第2圧縮機構(70)において圧縮途中の冷媒の圧力と同等の圧力が作用する。一方、第2内側背圧室(S21)は、第2偏心部(36)の外周の隙間及び駆動軸(34)内に形成された給油通路を介して第2圧縮機構(70)の吐出空間の一部を構成する内部空間(S1)に連通している。そのため、第2内側背圧室(S21)には、ケーシング(21)の内部空間(S1)と同等の圧力、つまり、第2圧縮機構(70)の吐出冷媒と同等の圧力が作用する。
その他の冷媒回路(11)の構成は、実施形態2(図8参照)と同様である。また、空調機(10)の運転動作についても実施形態1とほぼ同様である。以下、吸入圧力低減動作について説明する。
コントローラ(80)の運転制御部(81)によって空調機(10)の運転が開始されて圧縮機(20)が起動直後には、上述のように冷媒回路(11)の中間圧力(MP)はすぐに上昇する一方、高圧圧力(HP)が上昇しない。そのため、冷媒回路(11)の高圧圧力(HP)と中間圧力(MP)とはほぼ等しい状態で上昇する(図6参照)。つまり、第2圧縮機構(70)の吸入冷媒の圧力、圧縮途中の冷媒の圧力及び吐出冷媒の圧力はほぼ等しい状態で上昇する。そのため、圧縮機(20)の起動直後は、第2圧縮機構(70)の各圧縮室(C2a,C2b)の内圧、外側圧縮室(C2a)に連通する第2外側背圧室(S22)の内圧、及び内部空間(S1)に連通する第2内側背圧室(S21)の内圧がほぼ等しくなる(図9(A)参照)。
図5及び図6に示すように、圧縮機(20)が起動されてから所定時間t1が経過して、第2圧縮機構(70)の各圧縮室(C2a,C2b)の内圧、第2外側背圧室(S22)、及び第2内側背圧室(S21)の内圧が低圧圧力(LP)に対して所定圧力以上高くなると、コントローラ(80)の開閉制御部(82)は、連通管(27)の開閉弁(28)を開く。
上記開閉制御部(82)によって開閉弁(28)が開かれると、該開閉弁(28)が設けられた連通管(27)によって中間連絡管(24)と低段吸入管(22)とが連通する。その結果、第1圧縮機構(50)で圧縮されて中間連絡管(24)を流れる中間圧力状態の冷媒の一部が低段吸入管(22)に流入する。そのため、第2圧縮機構(70)の吸入冷媒の圧力が低下する。
なお、第2圧縮機構(70)の吸入冷媒の圧力が低下すると、吐出流体の圧力も低下し、該吐出空間(内部空間(S1))と連通する第2内側背圧室(S21)の内圧も低下することとなる。しかしながら、第2内側背圧室(S21)と内部空間(S1)とは駆動軸(34)の外周の隙間等を介して連通しているため、第2圧縮機構(70)の吸入冷媒の圧力が低下してから第2内側背圧室(S21)の内圧が低下するまでにはある程度の時間がかかる。同様に、第2圧縮機構(70)の吸入冷媒の圧力が低下すると、第2圧縮機構(70)の圧縮行程中の外側圧縮室(C2a)の内圧も低下し、該外側圧縮室(C2a)と連通する第2外側背圧室(S22)の内圧も低下することとなるが、第2背圧通路(73)が小径のキャピラリー通路に構成されているため、第2圧縮機構(70)の吸入冷媒の圧力が低下してから第2外側背圧室(S22)の内圧が低下するまでにはある程度の時間がかかる。つまり、第2圧縮機構(70)では、吸入冷媒の圧力の低下に伴って各圧縮室(C2a,C2b)の内圧による離反力はすぐに低下する一方、第2内側背圧室(S21)及び第2外側背圧室(S22)の内圧による押し付け力はすぐには低下しない。その結果、第2圧縮機構(70)において、可動部材である旋回スクロール(92)が押し付け力によって離反力に抗して固定部材である固定スクロール(91)に押し付けられ(図9(B)参照)、各圧縮室(C2a,C2b)の気密性が確保されることとなる。これにより、第2圧縮機構(70)の各圧縮室(C2a,C2b)では、冷媒の漏れが抑制され、冷媒回路(11)の高圧圧力(HP)が速やかに上昇する(図6参照)。
そして、上記開閉制御部(82)は、開閉弁(28)を開いてから所定時間Δtが経過すると、開閉弁(28)を閉じて吸入圧力低減動作を終了させる。なお、上述のように、吸入圧力低減動作によって、冷媒回路(11)の高圧圧力(HP)が速やかに上昇する。これに伴い、第2内側背圧室(S21)及び第2外側背圧室(S22)の内圧が上昇する。よって、第2圧縮機構(70)の各圧縮室(C2a,C2b)の内圧の上昇によって離反力が増大するが、これに対する第2内側背圧室(S21)及び第2外側背圧室(S22)の内圧による押し付け力も増大するため、吸入圧力低減動作後も各圧縮室(C2a,C2b)の気密性が確保されることとなる。
このような吸入圧力低減動作により、図5に示すように、冷媒回路(11)の高圧圧力(HP)と中間圧力(MP)との差が顕著となっていく。その結果、低圧、中間圧、及び高圧が安定状態となり、定常状態での冷房運転や暖房運転が行われる。
以上のように、実施形態3においても実施形態1,2と同様の効果を奏することができる。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、低段圧縮機構と高段圧縮機構とが接続された冷媒回路を備えて二段冷凍サイクルを行う冷凍装置について有用である。
10 空調機(冷凍装置)
11 冷媒回路
22 低段吸入管
24 中間連絡管(高段吸入管)
27 連通管(連通路)
28 開閉弁
34 駆動軸
50 第1圧縮機構(低段圧縮機構)
70 第2圧縮機構(高段圧縮機構)
71 第2ピストン(可動部材)
71a 可動側鏡板部(鏡板部)
71c 第2ピストン部(壁部)
72 第2シリンダ(固定部材)
72a 固定側鏡板部(鏡板部)
72b 内側シリンダ部(壁部)
72c 外側シリンダ部(壁部)
82 開閉制御部
C2a 外側圧縮室(圧縮室)
C2b 内側圧縮室(圧縮室)
S1 内部空間(吐出空間)
S21 第2内側背圧室(第1背圧空間)
S22 第2外側背圧室(第2背圧空間)

Claims (4)

  1. 鏡板部と該鏡板部の前面に立設された壁部とを有する固定部材(52,72)及び可動部材(51,71)を有し、該可動部材(51,71)が上記固定部材(52,72)に対して偏心回転することによってそれぞれの壁部の間に形成された圧縮室(C1a,C1b,C2a,C2b)において流体を圧縮する低段圧縮機構(50)及び高段圧縮機構(70)が接続された冷媒回路(11)を備え、該冷媒回路(11)において二段圧縮冷凍サイクルを行う冷凍装置において、
    上記高段圧縮機構(70)には、上記高段圧縮機構(70)の吐出空間(S1)と連通する第1背圧空間(S21)と上記高段圧縮機構(70)の圧縮室(C2b)と連通する第2背圧空間(S22)とが上記可動部材(71)の鏡板部(71a)の背面に面するように形成され、
    上記低段圧縮機構(50)及び高段圧縮機構(70)の起動後の圧力上昇途中における所定期間の間、上記高段圧縮機構(70)の吸入側と上記低段圧縮機構(50)の吸入側とを連通させて上記高段圧縮機構(70)の吸入流体の圧力を低減する吸入圧力低減手段を備えている
    ことを特徴とする冷凍装置。
  2. 請求項1において、
    上記吸入圧力低減手段は、
    上記高段圧縮機構(70)の吸入流体が流通する高段吸入管(24)と上記低段圧縮機構(50)の吸入流体が流通する低段吸入管(22)とを連通させる連通路(27)と、
    上記連通路(27)に設けられて該連通路(27)を開閉する開閉弁(28)と、
    上記所定期間の間のみ上記開閉弁(28)を開く開閉制御部(82)とを備えている
    ことを特徴とする冷凍装置。
  3. 請求項2において、
    上記連通路(27)は、上記高段吸入管(24)及び低段吸入管(22)よりも小径に構成されている
    ことを特徴とする冷凍装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つにおいて、
    上記低段圧縮機構(50)と上記高段圧縮機構(70)とは、1つの駆動軸(34)に連結されて1つのケーシング(21)内に収容されている
    ことを特徴とする冷凍装置。
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