JP2013023126A - 車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】車輪が車幅方向外側からドアによって覆われた構成の車両の実用性を向上させることを課題とする。
【解決手段】(a)ドア90の内部に設けられ、ドア90の前端面に開口して走行中に外部の空気を車輪室内に取り入れるエア吸入路110と、(b)ドア90の内部に設けられ、ドア90の後端面に開口して車輪室内の空気を外部に排出するエア排出路120と、(c)エア吸入路110の前方において車体10の側面に形成され、外部の空気をエア吸入路110に導くための吸気用凹所114と、(d)エア排出路120の後方において車体10の側面に形成され、エア排出路120内の空気を外部に導くための排気用凹所124とを備えさせる。そのような構成によって、ドア90の内側に形成されたタイヤハウス内を、走行風によって効率的に冷却することが可能である。
【選択図】図6

Description

本発明は、車両に関し、詳しくは、車輪が車幅方向外側からドアによって覆われた構成の車両に関する。
例えば、車両には、車輪が車幅方向外側からドアによって覆われ、そのドアの車輪を覆う部分が車輪室の一部、いわゆるタイヤハウスの一部を形成する構成のものが存在する。そのような車両においては、タイヤハウス内の空気が滞りやすく、そのタイヤハウス内が高熱になることが、特に問題となる。従来から、タイヤハウス内を冷却するために、種々の検討がなされており、例えば、下記の特許文献に記載の技術が存在する。下記特許文献1には、タイヤハウス内を冷却すべく、そのタイヤハウス内の空気を効率的に排出するための車両の構造が記載されている。また、下記特許文献2に記載の車両は、車輪のホイールの内側に配設されたインホイールモータによって駆動される車両であり、そのインホイールモータを冷却するために、車体が特殊な形状なものとなっている。
特開2009−83658号公報 特開2010−201946号公報
車輪が車幅方向外側からドアによって覆われた構成の車両は、例えば、上記のタイヤハウス内に熱がこもらないように効率的に冷却することが望まれる。そのような車両は、そのタイヤハウス内の冷却を始めとして、改良の余地が残されている。つまり、車輪が車幅方向外側からドアによって覆われた構成の車両に対して、何らかの改良を施すことにより、その車両の実用性を向上させることが可能である。本発明は、そのような実情に鑑みてなされたものであり、車輪が車幅方向外側からドアによって覆われた構成の車両の実用性を向上させることを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の車両は、(a)車輪を車幅方向外側から覆って車輪室の一部を形成するドアの内部に設けられ、ドアの前端面に開口し、走行中に外部の空気を車輪室内に取り入れるエア吸入路と、(b)ドアの内部に設けられ、ドアの後端面に開口し、車輪室内の空気を外部に排出するエア排出路と、(c)エア吸入路の前方において車体の側面に形成され、外部の空気をエア吸入路に導くための吸気用凹所と、(d)エア排出路の後方において車体の側面に形成され、エア排出路内の空気を外部に導くための排気用凹所とを備えたことを特徴とする。
本発明の車両によれば、ドアの内側に形成されたタイヤハウス内を、走行風によって効率的に冷却することが可能である。したがって、そのような利点を有することで、本発明の車両は、実用性の高いものとなる。
発明の態様
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、それらの発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から何某かの構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。
なお、下記(1)項は、請求可能発明ではなく、請求可能発明の前提となる構成を示した項であり、その(1)項に、それ以降に掲げる項のいずれかに記載の技術的特徴を付加した態様が、請求可能発明に相当する。種々の態様とされた請求可能発明のうち、(1)項を引用する(3)項が請求項1に相当し、請求項1に(7)項に記載の技術的特徴を付加したものが請求項2に、請求項1または請求項2に(8)項および(9)項に記載の技術的特徴を付加したものが請求項3に、請求項3に(10)項に記載の技術的特徴を付加したものが請求項4に、請求項1ないし請求項4のいずれか1つに(4)項に記載の技術的特徴を付加したものが請求項5に、請求項1ないし請求項5のいずれ1つに(6)項に記載の技術的特徴を付加したものが請求項6に、それぞれ相当する。
(1)乗員が乗降するためのドアであって、車輪を車幅方向外側から覆ってその車輪を覆う部分が車輪室の一部を区画するドアを備えた車両。
先にも説明したように、本項は、請求可能発明の前提となる構成を示した項である。つまり、本願の請求可能発明は、ドアの内側に、いわゆるタイヤハウスが形成された車両を対象とする。
(2)当該車両が、
自身の前方部に配置された単一の前輪と、その前輪より後方において車両の左右にそれぞれ配置された左輪および右輪と、それら左輪および右輪よりも後方に配置された単一の後輪とを有し、
前記ドアが、前記左輪と前記右輪とのいずれかを覆うものとされた(1)項に記載の車両。
本項の態様の車両は、4つの車輪が菱形状に配置された車両(以下。「車輪菱形配置車両」と呼ぶ場合がある)である。車輪菱形配置車両は、左輪および右輪が、前後方向における中央付近に配置されるため、それら左右輪の位置と乗降用のドアの位置とが重なり易い。つまり、車輪菱形配置車両は、上記の態様のように、ドアによって車輪が車幅方向外側から覆われる構成とされる場合があり、本願の請求可能発明は、そのような構成の車輪菱形配置車両に有効なものとなる。
(3)当該車両が、
前記ドアの内部に設けられ、前記ドアの前端面に開口し、走行中に外部の空気を前記車輪室内に取り入れるエア吸入路と、
前記ドアの内部に設けられ、前記ドアの後端面に開口し、前記車輪室内の空気を外部に排出するエア排出路と、
前記エア吸入路の前方において車体の側面に形成され、外部の空気を前記エア吸入路に導くための吸気用凹所と、
前記エア排出路の後方において車体の側面に形成され、前記エア排出路内の空気を外部に導くための排気用凹所と
を備えた(1)項または(2)項に記載の車両。
本項に記載の態様は、平たく言えば、ドア内に、外部とタイヤハウス内とを結ぶダクトが配設された構成とされている。本項の態様は、外部の空気を、ドアの内側に形成されたタイヤハウス内に、ドア内を通って取り込むとともに、そのタイヤハウス内の空気を、ドア内を通って排出させることが可能である。したがって、本項の態様によれば、ドアの内側に形成されたタイヤハウス内を、走行風によって効率的に冷却することが可能となっている。
なお、本項に記載の「エア吸入路」は、一端部がドアの前端面に開口するのに対し、他端部は、タイヤハウス内に空気を送り込むためにドアの内面側に開口するものであればよい。一方、「エア排出路」は、一端部がドアの後端面に開口するのに対し、他端部は、タイヤハウス内から空気を取り込むためにドアの内面側に開口するものであればよい。つまり、それらエア吸入路およびエア排出路は、ドアの車輪の前方側に位置する部分,後方側に位置する部分,車輪の側面側に位置する部分のいずれに開口するものであってもよいのである。
なお、走行風をタイヤハウス内を効率的に通過させ、効率的にタイヤハウス内を冷却するるという観点からすれば、エア吸入路の他端部は、ドアのタイヤハウスの前方側に開口し、エア排出路の他端部が、ドアのタイヤハウスの後方側に位置する部分に開口することが望ましい。具体的には、ドアの内面側に車輪を収容しその車輪の接地面に隣接する部分がある場合には、エア吸入路の他端部が、ドアの車輪の前方側に位置する部分に開口し、エア排出路の他端部が、ドアの車輪の後方側に位置する部分に開口するような構成とすることができる。また、車輪の接地面を覆う部分(いわゆるフェンダ)が車体に形成され、ドアが車輪とともにそのフェンダをも収容するような場合には、そのフェンダにも、空気を通す開口を設けることが望ましい。
例えば、ドアの外面と車体の外面とが段差なく連なっている車両である場合、本項に記載の「吸気用凹所」は、ドアの前端面に形成されたエア吸入路の開口を露出させるためのものとなり、「排気用凹所」は、ドアの後端面に形成されたエア排出路の開口を露出させるためのものとなる。本項の態様は、それら車体に設けられた凹所を利用して、ドアの前端面の開口から吸気し、ドアの後端面の開口から排気するため、それら吸気用の開口および排気用の開口が、車幅方向外側に突出しておらず、車両の走行中の空気抵抗を増加させずにすむのである。したがって、本項の態様は、ドアの外面と車体の外面とが段差なく連なっている車両に、特に有効である。
(4)前記吸気用凹所が、
前記エア吸入路に向かってそれの前方から延び、その延びる方向に直交する断面が、前記エア吸入路に向かうにつれて大きくなるように形成された(3)項に記載の車両。
(5)前記排気用凹所が、
前記エア排出路から後方に向かって延び、その延びる方向に直交する断面が、前記エア排出口から離れるにつれて小さくなるように形成された(3)項または(4)項に記載の車両。
上記2つの項に記載の態様は、吸気用凹所,排気用凹所の各々の形状に限定が加えられている。前者の態様は、吸気用凹所が、いわゆるNACAダクトとされており、その徐々に広がる形状によって凹所内に渦を発生させ、それにより生じた負圧によって空気を凹所内に効率よく取り込んでエア吸入路に導くことが可能である。
(6)前記エア排出路が、前記エア吸入路より高い位置に設けられた(3)項ないし(5)項のいずれか1つに記載の車両。
本項に記載の態様によれば、タイヤハウス内の熱を持った空気が、エア排出路から抜けやすくなり、タイヤハウス内を効率よく冷却することが可能である。
(7)当該車両が、
自身の前方部に配置された単一の前輪と、その前輪より後方において車両の左右にそれぞれ配置された左輪および右輪と、それら左輪および右輪よりも後方に配置された単一の後輪とを有するものであり、
それら左輪および右輪の各々に対応して、それぞれが、前記ドア,前記エア吸入路,前記エア排出路,前記吸気用凹所,前記排気用凹所である1対のドア,1対のエア吸入路,1対のエア排出路,1対の吸気用凹所,1対の排気用凹所を備える(3)項ないし(6)項のいずれか1つに記載の車両。
本項に記載の態様は、車輪菱形配置車両に、上述の冷却用のダクトを設けた態様である。車輪菱形配置車両は、そのような車輪配置から、上方からの視点において、車体が丸みを帯びた形状とされる場合がある。車体がそのような形状とされた車輪菱形配置車両は、左右輪が配置された付近の車幅が最も広くなる。そして、それら左右輪のタイヤハウス内の冷却用のダクトが、上述したように車幅方向外側に突出しておらず、このような構成のダクトが、車輪菱形配置車両には、特に有効である。
(8)当該車両が、
前記ドアによって覆われる車輪と車幅方向に並んで設けられた座席を備えた(1)項ないし(7)項のいずれか1つに記載の車両。
(9)当該車両が、
前記ドアが閉じられた状態において、そのドアの内面が、前記車体の床部の車幅方向における外側の端部に接するように構成された(8)項に記載の車両。
例えば、先に述べた車輪菱形配置車両においては、左右輪が前後方向における車両中央付近に配置され、それら左右輪のすぐ内側に座席が設けられる場合がある。前者の態様の車両は、そのように、車輪のすぐ内側に座席が設けられている。その前者の態様の車両においては、車両の外と座席との間に車輪が配置されているために、乗員の乗降しにくいという問題がある。
後者の態様は、換言すれば、車体の床を形成する部分が、ドアの下方においてそのドアの内面より車幅方向外側に延び出さないように構成されている。その後者の態様の車両においては、ドアが開かれた状態において、そのドアが位置していた場所には何も存在しないこととなる。つまり、後者の態様によれば、車両の外と座席との間隔が小さくされ、乗員の乗降し易くすることが可能である。なお、後者の態様の車両は、例えば、ドアが、内面側に閉じられた状態において車輪を収容する車輪収容部と、その車輪収容部の前方側に位置して自身の底面を形成する底面部とを有し、その底面部が、ドアが閉じた状態において車体の底面をも形成するような構成とすることができる。このような構成とすれば、車輪のすぐ前方に、足をおくことができ、乗員の乗降をより容易にすることが可能である。ちなみに、本項の態様の車両に搭載されるサスペンション装置は、乗員の乗降性を向上させるという観点からすれば、車輪を保持するものから前方に向かって延びるトレーリングアーム,ラジアスロッドを有しないものであることが望ましい。
(10)前記ドアが、
開けられる際に、後方に向かって移動させられるように構成された(9)項に記載の車両。
ドアにはある程度の厚みがあるため、本項に記載の態様においては、そのドアを、少なくともそのドアの厚み分だけ車幅方向外側へ変位させてから後方へ移動させるように構成すればよい。本項に記載の態様は、例えば、スライド式のドアや、車体にアーム等を介して支持されてそのアームを車体の支持点周りに回動させることで後方に向かってスイングさせるように開けられるドアなどを採用することができる。本項の態様によれば、ドア全体を後方に移動させることができるため、ドアの前端部に回動軸が設けられた一般的なドアを有する車両に比較して、乗降箇所を広くすることができ、乗員の乗降を容易にすることが可能である。
(11)当該車両が、
前記ドアによって覆われる車輪のホイールの内側に配設されたインホイールモータを備え、そのインホイールモータによって駆動されるものである(1)項ないし(10)項のいずれか1つに記載の車両。
本項の態様の車両は、インホイールモータを備えているために、そのインホイールモータの発熱によって、タイヤハウス内を冷却することが、より望ましい。したがって、本項の態様の車両には、先に述べたタイヤハウス内を冷却する構成が、特に有効である。
請求可能発明の実施例である車両の概略側面図である。 請求可能発明の実施例である車両の概略平面図である。 図1に示す左輪およびその左輪に対応するサスペンション装置を後方からの視点において示す断面図である。 図1に示すドアが開かれる過程を示す斜視図である。 図1に示すドアを開閉させる構造を示す概略平面図である。 請求可能発明の実施例である車両の左側の斜視図である。 請求可能発明の実施例である車両の左側の正面断面図である。 請求可能発明の実施例である車両の左側のドアを取り除いた状態を示す斜視図である。 図1に示すドアを内側からの視点において示す斜視図である。 ドアを後方に移動させる別の構造を示す概略平面図である。
以下、請求可能発明の代表的な実施形態を、いくつかの実施例として、図を参照しつつ詳しく説明する。なお、請求可能発明は、下記実施例の他、前記〔発明の態様〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することができる。
図1,2に、第1実施例の車両用ステアリングシステムが搭載された車両を示す。本車両は、菱形車輪配置の車両であり、次世代コミュータとして期待されている。本車両は、車体10と、それの前方部に設けられた前輪12Fと、その前輪12Fの後方において車体10の左部,右部にそれぞれ設けられた左輪14L,右輪14Rと、それら左輪14L,右輪14Rの後方に設けられた後輪12Rとを有している。当該車両の平面視を示す図2から解るように、前輪12F,後輪12Rは、車幅方向における中央に配設されている。なお、以下の説明において、前輪12F,後輪12Rの区別を要しない場合には、車輪12と総称し、左輪14L,右輪14Rの区別を要しない場合には、車輪14と総称することとする。前輪12F,後輪12R,左輪14L,右輪14Rに関係する構成要素,パラメータ等についても同様とする。
本車両では、前輪12F,後輪12Rが転舵輪とされており、左輪14L,右輪14Rは転舵輪とはされていない。また、左輪14L,右輪14Rが駆動輪(車両を駆動するために回転駆動される車輪)とされてはいるものの、前輪12F,後輪12Rは、駆動輪とはされていない。同様に、左輪14L,右輪14Rが制動輪(車両を制動するために回転が制動される車輪)とされてはいるものの、前輪12F,後輪12Rは、制動輪とはされていない。
図2に示すように、本車両には、1対のシート16,18が、左右輪14の間に、それら左右輪14と車幅方向に並んで設けられている。そして、車両の右側のシート16が運転席とされ、左側のシート18が助手席とされている。また、本車両には、運転者が当該車両を操作するための操作部材として、3つの操作部材が、運転席であるシート16に対応して設けられている。その1つが、車両に旋回動作を行わせるためのステアリング操作部材であるステアリングホイール20であり、もう1つが、車両を加速させるためのアクセル操作部材であるアクセルペダル22,さらにもう1つが、車両を減速させるためのブレーキ操作部材であるブレーキペダル24である。
左輪14L,右輪14Rに関して説明すれば、図3から解るように、車輪14は、ホイール本体30と、タイヤ32とから構成されている。ホイール本体30は、アクスル34に固定され、そのアクスル34は、キャリア36に回転可能に保持されている。キャリア36は、それぞれが、ダブルウィッシュボーン式のサスペンション装置を構成するサスペンションアームであるロアアーム38,アッパアーム40によって、車体に対して揺動可能とされている。なお、ロアアーム38は、L字形状をなすベルクランク42の一本のアーム部であり、そのベルクランク42が、基部44において車体に回動可能に保持されることで、ロアアーム38とされたアーム部の先端部が、上下動するように構成されている。ちなみに、ベルクランク42のもう一本のアーム部46は、上方に延び出している。
また、本サスペンション装置は、左輪14Lと右輪14Rとの各々に対応して、サスペンションスプリングとしてのトーションバースプリング50を備えている。トーションバースプリング50は、車両の前後方向に延びる姿勢で配設されるものであり、それの前方側の一端部が、ベルクランク42の基部44に固定され、他端部が、車体10に支持されている。また、トーションバースプリング50について詳しく言えば、そのトーションバースプリング50は、後端部において折り返されたような二重構造のものとされており、外周部の前端部が、車体10に支持されている。つまり、トーションバースプリング50は、軸線回りに捩られて弾性力を発生させており、その弾性力により車体10を弾性的に支持するものとなっている。以上のような構成により、車輪14は、回転可能にかつ、弾性的に上下に揺動可能とされているのである。
さらに、本サスペンション装置は、左輪14Lと右輪14Rとの各々に対応して、液圧式のショックアブソーバ60を備えている。液圧式のショックアブソーバ60は、アウタチューブ62とインナチューブ64とを有し、それらが相対移動可能とされていることで、伸縮可能とされている。そして、ショックアブソーバ60は、概して車幅方向に延びる姿勢で配設され、アウタチューブ62が、ベルクランク42の上方に延び出したアーム部46先端部に回動可能に連結され、インナチューブ64が、車体の中央側において車体10に支持されている。つまり、ショックアブソーバ60は、車輪14の車体10に対する上下動に伴うベルクランク42の回動によって伸縮し、その車輪14の上下動に対する減衰力を発生させるように構成されている。
キャリア36は、アクスル34を保持するハブ部70の外方に短円筒状のコイル保持部72を有しているこのコイル保持部72の外周部には、電磁モータを構成する複数のコイル74が保持されている。一方、ホイール本体30のリム部には、それの内周面に沿って、複数の磁石76が配設されている。それら、複数のコイル74および複数の磁石76は互いに向かい合っており、それらは、ブラシレスDCモータを構成するものとなっている。つまり、車輪14は、ホイール本体30の内部に仕込まれたインホイールモータ78によって回転駆動され、そのインホイールモータ78は、当該車両における駆動装置として機能するものとされている。なお、詳しい説明は省略するが、インホイールモータ78は、車輪14の回転によって発電機としても機能する。このモータが起電力によって発生させる電流を回生することで、インホイールモータ78は、回生ブレーキ装置としても機能するようにされているのである。
また、アクスル34には、ブレーキディスク80が固定されている。一方、キャリア36には、ブレーキパッドを保持するキャリパ装置82が固定されている。キャリパ装置82は、電磁モータの力によってブレーキパッドをブレーキディスク80に押し付けるようにされている。つまり、本車両では、それらブレーキディスク80,キャリパ装置82によって構成されるディスク型の制動装置84を有しているのである。
上記左輪14L,右輪14Rは、それぞれ、乗員が乗降するための1対のドア90L,90Rによって、それが閉じられた状態において外側から覆われている。つまり、左輪14L,右輪14Rの各々は、ドア90L,90Rの内側に配置されている。それらドア90は、図4および図5に示すように、スライド式のドアであり、車体10に互いに平行に設けられた2本のスライドレール92,94に沿って前後方向に移動可能とされており、後方に向かって移動させられることで開かれるようになっている。詳しく言えば、図4(b)に示すように、ドア90には、それの上下方向における中央付近に前後方向に延びるヒンジ部が設けられており、ドア90は、開かれる際に、そのヒンジ部を中心として折れ曲がったような状態となる。そして、その状態で後方にスライドさせられるようになっている。
左側のドア90Lまわりの車両左側の構成と、右側のドア90Rまわりの車両右側の構成とは、ほぼ同様の構成であるため、以下の説明においては、本車両の左側の構成を代表して説明することとする。左側のドア90Lまわりの車両左側の構成を、図1の側面図,図2の平面図に加えて、図6ないし図9をも参照しつつ、詳しく説明する。図6は、車両左側部分の斜視図であり、図7は、車両左側部分の概略を示す正面断面図であり、図8は、図4(a)の斜視図におけるドア80Lを取り除いた状態を示す図であり、図9は、ドア80Lのそれを内側から見た斜視図である。
ドア90Lは、それの内側に半円形状の凹部100が形成されており、ドア90Lが閉じた状態において、左輪14Lと、車体に10に設けられた左輪14Lのフェンダ102とを収容するように構成されている。つまり、その凹部100が、車輪収容部として機能するものとなっている。また、ドア90Lの凹部100とフェンダ102とによって、左輪14Lのタイヤハウスが形成されている。
上記のように、左右輪14がドア90によって覆われているために、左右輪14の各々のタイヤハウス内を冷却する必要がある。特に、本車両は、左右輪14の各々がインホイールモータ78によって駆動される構成とされているため、左右輪14の各々のタイヤハウス内の冷却が、特に重要である。そのことに鑑み、本車両は、ドア90の内側に存在するタイヤハウスを冷却するように構成されている。
具体的には、まず、ドア90Lには、自身の内部に、走行中に外部の空気をタイヤハウス内に取り入れるためのエア吸入路としての吸気ダクト110が設けられている。その吸気ダクト110は、ドア90の前端面に開口するとともに、凹部100の前方側の部分、つまり、タイヤハウスの前方側の部分に開口している。なお、上述したように、車輪14は、フェンダ102によって上部が覆われているため、そのフェンダ102には、吸気ダクト110からタイヤハウス内に空気を通すための通風口112が設けられている。そして、車体10の側面の外板には、その吸気ダクト110に空気を導くために、その吸気ダクト110に向かってそれの前方から延びる吸気用凹所であるNACAダクト114が形成されている。そのNACAダクト114は、延びる方向に直交する断面が、吸気ダクト110に近づくにつれて、徐々に大きくなるように形成されたものである。
また、ドア90Lには、自身の内部に、タイヤハウス内の空気を排出するためのエア排出路としての排気ダクト120が設けられている。その排気ダクト120は、凹部100の後方側の部分、つまり、タイヤハウスの後方側の部分に開口するとともに、ドア90の後端面に開口している。なお、フェンダ102には、タイヤハウス内から排気ダクト120へ空気を通すための通風口(図示省略)が設けられている。そして、車体10の側面の外板には、その排気ダクト120内の空気を外部に導くために、その排気ダクト120から後方に向かって延びる排気用凹所である排気溝124が形成されている。その排気溝124は、延びる方向に直交する断面が、排気ダクト120から離れるにつれて、徐々に小さくなるように形成されたものである。
このように、本車両は、ドア90の内側に形成されたタイヤハウス内を、走行風によって効率的に冷却することが可能となっている。また、本車両は、車体10に設けられた凹所であるNACAダクト114および排気溝124を利用して、ドア90の前端面の開口から吸気し、ドア90の後端面の開口から排気するため、それら吸気用の開口および排気用の開口が、車幅方向外側に突出しておらず、車両の走行中の空気抵抗を増加させないように構成されている。なお、NACAダクト114は、上述のような形状によって、自身の内部に渦を発生させ、それにより生じた負圧によって空気を効率よく取り込むことが可能であり、吸気ダクト110に効率よく空気を導くことが可能である。また、本車両においては、排気ダクト120が吸気ダクト110より高い位置に設けられているため、タイヤハウス内の熱くなった空気を、効率的に排出させることが可能となっているのである。
本車両は、車輪菱形配置車両であり、左右輪14の各々と、2つのシート16,18が車幅方向に並んで配置されている。つまり、本車両は、一般的な車両と比較すると、シート16,18が、車両の内側に入り込んで配置されている。本車両は、そのことに鑑み、図7に示すように、ドア90が閉じられた状態において、そのドア90の内面が、車体10の床部であるフロア130の車幅方向端部に接するように構成されている。また、本車両は、左右輪14に対応して設けられたサスペンション装置が、前述のように、前方に向かって延びるトレーリングアーム,ラジアスロッドを有していない。したがって、図8に示すように、ドア90が開けられた状態においては、フェンダ102の前方には、何も存在しないスペースできることとなる。つまり、本車両は、車両の乗降の際に、乗員がシート16,18に比較的近い位置に、足を置くことができるため、比較的乗降し易くなっているのである。
また、先にも述べたように、本車両は、ドア90がスライド式のものであり、後方へスライドして開けるように構成されているため、ドアの前端において回動する構成する一般的なドアである場合に比較して、より乗降しやすいものとなっている。ちなみに、ドア90を後方へ移動させる構造は、上記のようなスライド式のものに限定されない。例えば
、図10に示すような構成とすることもできる。詳しく言えば、ドア150を、一端部が車体10に回動可能に軸支された1対の回動部材152を介して支持し、その回動部材152が回動することで、ドア90をスイングさせるようにして開閉させることが可能とされている。
10:車体 12F:前輪 12R:後輪 14L:左輪 14R:右輪 16:シート(運転席)〔座席〕 18:シート(助手席)〔座席〕 20:ステアリングホイール 22:アクセルペダル 24:ブレーキペダル 50:トーションバースプリング 60:ショックアブソーバ 78:インホイールモータ 90L:左側ドア 90R:右側ドア 100:凹部〔車輪収容部〕 102:フェンダ 110:吸気ダクト〔エア吸入路〕 112:通風口 114:NACAダクト〔吸気用凹所〕 120:排気ダクト〔エア排出路〕 124:排気溝〔排気用凹所〕 130:フロア〔床部〕

Claims (6)

  1. 乗員が乗降するためのドアであって、車輪を車幅方向外側から覆ってその車輪を覆う部分が車輪室の一部を区画するドアと、
    前記ドアの内部に設けられ、前記ドアの前端面に開口し、走行中に外部の空気を前記車輪室内に取り入れるエア吸入路と、
    前記ドアの内部に設けられ、前記ドアの後端面に開口し、前記車輪室内の空気を外部に排出するエア排出路と、
    前記エア吸入路の前方において車体の側面に形成され、外部の空気を前記エア吸入路に導くための吸気用凹所と、
    前記エア排出路の後方において車体の側面に形成され、前記エア排出路内の空気を外部に導くための排気用凹所と
    を備えた車両。
  2. 当該車両が、
    自身の前方部に配置された単一の前輪と、その前輪より後方において車両の左右にそれぞれ配置された左輪および右輪と、それら左輪および右輪よりも後方に配置された単一の後輪とを有するものであり、
    それら左輪および右輪の各々に対応して、それぞれが、前記ドア,前記エア吸入路,前記エア排出路,前記吸気用凹所,前記排気用凹所である1対のドア,1対のエア吸入路,1対のエア排出路,1対の吸気用凹所,1対の排気用凹所を備える請求項1に記載の車両。
  3. 当該車両が、
    前記ドアによって覆われる車輪と車幅方向に並んで設けられた座席を備えるものであり、
    前記ドアが閉じられた状態において、そのドアの内面が、前記車体の床部の車幅方向における外側の端部に接するように構成された請求項1または請求項2に記載の車両。
  4. 前記ドアが、
    開けられる際に、後方に向かって移動させられるように構成された請求項3に記載の車両。
  5. 前記吸気用凹所が、
    前記エア吸入路に向かってそれの前方から延び、その延びる方向に直交する断面が、前記エア吸入路に向かうにつれて大きくなるように形成された請求項1ないし請求項4のいずれか1つに記載の車両。
  6. 前記エア排出路が、前記エア吸入路より高い位置に設けられた請求項1ないし請求項5のいずれか1つに記載の車両。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016074294A (ja) * 2014-10-06 2016-05-12 本田技研工業株式会社 車体側部構造
FR3062627A1 (fr) * 2017-02-06 2018-08-10 Peugeot Citroen Automobiles Sa Dispositif de reduction de la trainee d'un vehicule automobile, par drainage d'air en surpression vers un passage de roue arriere du vehicule.

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