JP2013000810A - 曲線切断用丸鋸 - Google Patents

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Abstract

【課題】より小さい外力でも精度良く湾曲させることができるとともに曲線切断時における刃部の振動(振れ)を抑えて精度良く曲線切断を行うことができる曲線切断用丸鋸を提供する。
【解決手段】曲線切断用丸鋸100は、曲線切断用丸鋸100の基部を構成するとともに撓み変形可能な材料を円盤状に形成した台金101を備えている。台金101の外周部には、径方向外側に向って波状に突出した台座部102が形成されており、同台座部102に被加工物WKを切断するための切れ刃チップ103が設けられている。台金101の盤面には、台座部102と取付孔104との間のリング状の領域に台金101の径方向に沿って曲線状に延びるスリット105が複数形成されている。スリット105は、台金101における中心側の端部105aと外周側の端部105bとが台金101における周方向上の位置が互いに異なるように延びる円弧によって構成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、台金を湾曲させた状態で回転させることにより被加工物を曲線状に切断することができる曲線切断用丸鋸に関する。
従来から、木材や木質系の材料、石膏ボードなどの窯業系の材料、鋼やアルミニウムなどの鉄系金属材料および非鉄系金属系材料、およびFRPやアクリル材などの樹脂系の材料の切断に丸鋸が用いられている。丸鋸は、円盤状に形成された台金の周縁部の全周に亘って鋸状の切れ刃が形成された切断工具である。
一般に、丸鋸は、被加工物の切断時における撓み変形を抑えることによって被加工物を精度良く直線状に切断することができる。しかし、丸鋸の中には、被加工物の切断に丸鋸を積極的に撓み変形させることにより被加工物を曲線状に切断するものがある。例えば、下記特許文献1には、回転する丸鋸の直径上の2点を押圧することにより丸鋸の盤面を湾曲させて被加工物の曲線切断を行う切断加工装置が開示されている。
特開2010−260163号公報
しかしながら、このような曲線切断用丸鋸においては、丸鋸の基部である台金の剛性に抗しながら丸鋸を湾曲させるために大きな外力の付与が必要であるため、切断加工装置の構成を複雑化するとともに湾曲可能な弾性変形量の幅が狭く切断可能な曲線の曲率が限定されるという問題があった。このため、上記特許文献1には、丸鋸の盤面を複数の扇状に分割することにより湾曲させ易くした丸鋸も開示されている。しかしながら、丸鋸の盤面を複数の扇状に分割すると、曲線切断時に丸鋸の外周部の刃部が振動(振れる)して切断精度が悪化すると言う問題があった。
本発明は上記問題に対処するためなされたもので、その目的は、より小さい外力でも精度良く湾曲させることができるとともに曲線切断時における刃部の振動(振れ)を抑えて精度良く曲線切断を行うことができる曲線切断用丸鋸を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に係る本発明の特徴は、撓み変形可能な材料を円盤状に形成した台金と、台金の外周部に設けられた刃部とを備え、台金を湾曲させた状態で回転させることにより被加工物を曲線状に切断可能な曲線切断用丸鋸において、台金における中心より径方向外側部分と外周部より径方向内側部分との間に台金の径方向に沿って曲線状に延びるスリットを台金の周方向に沿って複数形成したことにある。
このように構成した請求項1に係る本発明の特徴によれば、曲線切断用丸鋸においては、曲線切断用丸鋸の基部となる台金に径方向に沿って曲線状に延びるスリットが台金の周方向に沿って複数形成されている。この場合、スリットは、台金における中心より径方向外側部分と外周部より径方向内側部分との間に形成されている。すなわち、曲線切断用丸鋸は、少なくとも台金の最外周部において分割されずに繋がった状態でスリットが形成されている。これにより、より小さい外力でも精度良く湾曲させることができるとともに曲線切断時における刃部の振動(振れ)を抑えて精度良く曲線切断を行うことができる。
また、請求項2に係る本発明の他の特徴は、前記曲線切断用丸鋸において、スリットは、台金の厚さ以下の溝幅に形成されていることにある。
このように構成した請求項2に係る本発明の他の特徴によれば、曲線切断用丸鋸は、スリットは、台金の厚さ以下の溝幅に形成されている。これにより、本発明者らの実験によれば、スリットの溝幅を台金の厚さ以上の幅で形成した曲線切断用丸鋸に比べてより滑らか(換言すれば、連続的)に曲線切断用丸鋸を湾曲させることができることを確認した。
また、請求項3に係る本発明の他の特徴は、前記曲線切断用丸鋸において、スリットは、台金における中心側の端部と外周側の端部とが台金における互いに異なる周方向上の位置に形成されていることにある。
このように構成した請求項3に係る本発明の他の特徴によれば、曲線切断用丸鋸は、スリットにおける台金の中心側端部と外周側端部とが台金における互いに異なる周方向上の位置に形成されている。これにより、本発明者らの実験によれば、曲線切断時において曲線切断用丸鋸を精度良く円錐状に湾曲させることができるとともに精度良く曲線切断を行うことができる。
また、請求項4に係る本発明の他の特徴は、前記曲線切断用丸鋸において、スリットは、同スリットの延長線が前記台金の中心を通る円弧状に形成されていることにある。
このように構成した請求項4に係る本発明の他の特徴によれば、曲線切断用丸鋸は、スリットの延長線が台金の中心を通る円弧状に形成されている。これにより、本発明者らの実験によれば、曲線切断時において曲線切断用丸鋸を精度良く円錐状に湾曲させることができるとともに精度良く曲線切断を行うことができる。
また、請求項5に係る本発明の他の特徴は、前記曲線切断用丸鋸において、スリットは、台金の外周部側の端部側が曲線切断用丸鋸の切断時における回転方向に逆らう方向に向って延びて形成されていることにある。
このように構成した請求項5に係る本発明の他の特徴によれば、曲線切断用丸鋸は、スリットにおける台金の外周部側の端部が曲線切断用丸鋸の切断時における回転方向に逆らう方向に延びて形成されている。これにより、曲線切断によって曲線切断用丸鋸を構成する台金の外周部にき裂が生じた場合であっても、このき裂とスリットとが直ちに繋がることを抑制することができ、曲線切断時における曲線切断用丸鋸の破損を防止することができる。
また、請求項6に係る本発明の他の特徴は、前記曲線切断用丸鋸において、スリットは、台金における前記被加工物への切り込み領域より内側部分に形成されていることにある。
このように構成した請求項6に係る本発明の他の特徴によれば、曲線切断用丸鋸は、スリットは、台金における前記被加工物への切り込み領域より内側部分に形成されている。これにより、本発明者らの実験によれば、曲線切断時において曲線切断用丸鋸の刃部の振動(振れ)を精度良く抑えることができる。
本発明の一実施形態に係る曲線切断用丸鋸の外観構成を概略的に示す平面図である。 図1に示す曲線切断用丸鋸の主要部の一部を拡大して示した拡大平面図である。 図1に示す曲線切断用丸鋸を切断加工装置における保持部に保持させた状態を模式的に示す保持部の断面図である。 図2に示す保持部によって曲線切断用丸鋸を一方(図示左側)に撓ませた様子を模式的に示す保持部の断面図である。 図2に示す保持部によって曲線切断用丸鋸を他方(図示右側)に撓ませた様子を模式的に示す保持部の断面図である。 本発明の変形例に係る曲線切断用丸鋸の外観構成を概略的に示す平面図である。
以下、本発明に係る曲線切断用丸鋸の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る曲線切断用丸鋸100の外観構成を概略的に示す平面図である。また、図2は、曲線切断用丸鋸100の主要部の一部を拡大して示した拡大平面図である。なお、本明細書において参照する各図は、本発明の理解を容易にするために一部の構成要素を誇張して表わすなど模式的に表している。このため、各構成要素間の寸法や比率などは異なっていることがある。この曲線切断用丸鋸100は、FRP(繊維強化プラスチック)、例えば、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)やGFRP(ガラス繊維強化プラスチック)などの樹脂系素材からなる被加工物WKを切断するための切断加工装置(図示せず)に保持されて切断工具として用いられるものである。
(曲線切断用丸鋸100の構成)
曲線切断用丸鋸100は、台金101を備えている。台金101は、曲線切断用丸鋸100の基部なる部分であり、撓み変形可能な材料を円盤状に形成して構成されている。本実施形態においては、台金101は、合金工具鋼鋼材の一つであるSKS材を直径が304mm、板厚が1.5mmに成形して構成されている。なお、台金101を構成する材料は、曲線切断用丸鋸100による切断対象である被加工物WKの材質や切断加工条件によって適宜決定されるものであり、SKS材に限定されるものではない。
例えば、台金101を構成する材料としては、SKS材以外の合金工具鋼鋼材(例えば、SKD材、SKT材)、炭素工具鋼鋼材(例えば、SK材)または高速度工具鋼鋼材(例えば、SKH材)を用いることができる。また、台金101を構成する材料として樹脂材料、具体的には、エンジニアリングプラスチック(例えば、POM樹脂、PBT樹脂など)、スーパーエンジニアリングプラスチック(例えば、PEEK樹脂)および熱硬化性樹脂(例えば、UP樹脂)などを用いることもできる。
この台金101の外周部には、径方向外側に向って波状に突出した形状の台座部102が複数形成されている。台座部102は、後述する切れ刃チップ103を保持する部分であり、台金101の外周部の全周に亘って等角度間隔で形成されている。本実施形態においては、台座部102は、台金101の外周部に沿って60個形成されている。これらの台座部102には、切れ刃チップ103がそれぞれ設けられている。切れ刃チップ103は、被加工物WKを切断するための刃物であり、台座部102にロウ付けによって固定されている。この場合、切れ刃チップ103は、台座部102から台座101の径方向外側に突出した状態で設けられる。これにより、本実施形態においては、曲線切断用丸鋸100の最外周部の直径は305mmに形成されている。すなわち、この曲線切断用丸鋸100は、所謂チップソーと称されるタイプの丸鋸である。この切れ刃チップ103は、本発明に係る刃部を構成する。本実施形態においては、切れ刃チップ103は、超硬合金材で構成されている。
なお、切れ刃チップ103を構成する材料は、前記台金101と同様に曲線切断用丸鋸100による切断対象である被加工物WKの材質や切断加工条件によって適宜決定されるものであり、超硬合金材に限定されるものではない。例えば、切れ刃チップ103を構成する材料としては、前記した合金工具鋼鋼材、炭素工具鋼鋼材および高速度工具鋼鋼材の他に、ダイアモンドやサーメットなどを用いることができる。また、本実施形態においては、切れ刃チップ103によって本発明に係る刃部を構成した。しかし、本発明に係る刃部は、台金101の外周部に形成されていればよい。すなわち、本発明に係る刃部は、台金101の外周部に台金101と同一素材で同外周部に直接形成された一体型であってもよい。
また、台金101の中心部には、複数(本実施形態においては、11個)の取付孔104が形成されている。これらの取付孔104は、図3に示すように、曲線切断用丸鋸100を図示しない切断加工装置のスピンドル(主軸)201に取り付けるための貫通孔である。なお、取付孔104における中心に形成された最も大径の中心取付孔104aがスピンドル201に嵌合する。
台金101の盤面には、スリット105が形成されている。スリット105は、詳しくは図2に示すように、台金101を円錐状に湾曲させるための長孔状の貫通孔であり、台金101の周方向に沿って複数のスリット105が等角度間隔で形成されている。これらのスリット105は、台金101における台座部102と取付孔104との間のリング状の領域に台金101の径方向に沿って曲線状に延びて形成されている。
より具体的には、スリット105は、台金101における中心側の端部105aと外周側の端部105bとが台金101における周方向上の位置が互いに異なるように延びる円弧によって構成されている。この場合、スリット105は、台金101の内側に向って延びる仮想の円弧状の延長線ELが台金101の中心Oを通る1つの曲率の円弧によって構成されている。本実施形態においては、スリット105は、70mmの半径の円弧によって構成されている。また、この場合、スリット105は、台金101の外周側が曲線切断用丸鋸100による切断加工時における回転方向(図示破線矢印)に逆らう方向に向って延びて形成されている。
そして、スリット105は、台金101における被加工物WKへの切り込み領域より内側部分に形成されている。より具体的には、スリット105端部105bが、曲線切断用丸鋸100による切断加工時における被加工物WKに対する曲線切断用丸鋸100の径方向への切り込み深さzより内側部分に形成されている。本実施形態においては、スリット105の端部105bは、台金101の中心Oから122.5mmの位置に形成されている。一方、スリット105の内側の端部105aは、台金101の中心Oから径方向外側に形成されている。本実施形態においては、スリット105の内側の端部105aは、台金101の中心から50mmの位置に形成されている。このスリット105の端部105bは、台金101の中心Oから径方向外側に形成されていればよく、取付孔104および中心取付孔104aに達していてもよい。
また、スリット105の溝幅は、台金101の厚さ以下の幅で形成されている。本実施形態においては、スリット105は、端部105aおよび端部105aが円弧状に形成されるとともに、これらの端部105aから端部105bまでの溝幅が0.22mmの均一の幅で形成されている。このスリット105は、本実施形態においては、レーザ加工によって成形されるが、他の成型方法、例えばプレス加工によって成形することもできる。
(曲線切断用丸鋸100の作動)
次に、上記のように構成した曲線切断用丸鋸100の作動について説明する。この曲線切断用丸鋸100は、図3に示すように、被加工物WKを曲線状に切断加工するための切断加工装置(図示せず)における保持部200に保持される。ここで、切断加工装置における曲線切断用丸鋸100の保持部200について簡単に説明しておく。
切断加工装置における保持部200は、被加工物WKを曲線切断するために曲線切断用丸鋸100を着脱自在に保持する部分であり、スピンドル201を備えている。スピンドル201は、曲線切断用丸鋸100を回転駆動させるための鋼製の円筒状回転軸であり、切断加工装置における図示しない電動機によって回転駆動される。このスピンドルにおける図示右側端部には、取付板202が設けられている。取付板202は、スピンドル201に対して曲線切断用丸鋸100を取り付けるための2枚に板状部材であり、台金101の中央部を挟んでネジで固定することにより台金101(曲線切断用丸鋸100)を着脱自在に保持する。
また、スピンドル201の筒内には、進退ロッド203がスピンドル201の軸線方向(図において破線矢印で示す)に沿って摺動しながら往復変位可能に設けられている。進退ロッド203は、曲線切断用丸鋸100をスピンドル201の軸線方向に沿って変位させるための鋼製の棒体であり、切断加工装置における図示しない進退ロッド駆動用の電動機によってスピンドル201の軸線方向に沿って往復変位する。
この進退ロッド203における図示右側端部は、連結ピン204によって取付板202に連結されている。この場合、スピンドル201における図示右側端部には、前記連結ピン204に対応する位置にスピンドル201の軸線方向に沿って延びる長孔201aが設けられており、連結ピン204はこの長孔201aを貫通して進退ロッド203と取付板202とを連結している。
これにより、進退ロッド203がスピンドル201内にて同スピンドル201の軸線方向に摺動変位することによって取付板202がスピンドル201の軸線方向に沿って変位する。すなわち、取付板202によって保持された曲線切断用丸鋸100は、進退ロッド203のスピンドル201の軸線方向の往復変位に応じて同方向に沿って往復変位する。
また、スピンドル201における図示右側端部には、取付板202の両側に押圧板205,206が設けられている。押圧板205,206は、曲線切断用丸鋸100の台金101を円錐状(笠状)に湾曲させるための鋼製の湾曲円盤状部材である。これらの押圧板205,206における各外周部には、互いの外周部に向ってリング状に突出しあう突出部205a,206aがそれぞれ形成されている。突出部205a,206aは、曲線切断用丸鋸100の台金101の盤面を挟むとともに取付板202の位置に応じて押圧するための部分であり、その表面が円弧状、換言すれば、断面が半円状にそれぞれ形成されている。
これらの押圧板205,206のうち、押圧板205は、スピンドル201の外周面上にネジにより固定されている。一方、押圧板206は、スピンドル201における図示右側端部に対して着脱自在に嵌合するように構成されており、ロック板207がスピンドル201における図示右側端部に固定されることによってスピンドル201に固定される。ロック板207は、押圧板206をスピンドル201に固定するための板状部材であり、スピンドル201における図示右側端部に対してネジ止めにより着脱自在に固定される。
このように構成された切断加工装置における保持部200に対して、ユーザは曲線切断用丸鋸100をセットする。具体的には、ユーザは、スピンドル201からロック板207および押圧板206を取り外した状態で曲線切断用丸鋸100を取付板202に保持させた後、押圧板206およびロック板207をスピンドル201に取り付ける。これにより、曲線切断用丸鋸100を保持部200に保持させることができる。この場合、曲線切断用丸鋸100は、台金101における盤面が同盤面両側に配置された押圧板205,206の突出部205a,206aによって挟まれている。
次に、ユーザは、切断加工装置を操作して被加工物WKの切断加工を開始する。この被加工物WKの切断加工において、切断加工装置は電動機の作動を制御することによりスピンドル201を回転駆動させる。これにより、スピンドル201に物理的に繋がった取付板202、進退ロッド203、連結ピン204、押厚板205,206およびロック板207が一体的に回転駆動するとともに取付板202に保持された曲線切断用丸鋸100がこれらとともに一体的に回転駆動する。
このように回転駆動された曲線切断用丸鋸100によって被加工物WKを直線状に切断する場合、切断加工装置は、進退ロッド203の位置を固定した状態で保持装置200と被加工物WKとを直線状に相対変位させる。これにより、被加工物WKに対して平面状の曲線切断用丸鋸100が直線状に変位するため、被加工物WKは直線状に切断される。
一方、被加工物WKを曲線状に切断する場合においては、切断加工装置は、進退ロッド駆動用の電動機(図示せず)の作動を制御して進退ロッド203をスピンドル201の軸線方向に沿って前進(図示右側)または後退(図示左側)させる。例えば、図4に示すように、切断加工装置が進退ロッド203を前進(図示右側に変位)させた場合においては、曲線切断用丸鋸100は取付板204に保持された台金101の中心部分が図示右側に変位する。この場合、台金101の盤面における径方向の略中央部分が押圧板205,206の突出部205a,206aによって挟まれているため、同部分が押圧板206の突出部206aに押し付けられる。
これにより、台金101は、図示左側に円錐状に湾曲する。そして、切断加工装置は、台金101を湾曲させた状態で保持装置200と被加工物WKとを曲線状に相対変位させることにより、被加工物WKを曲線状に切断する。この場合、切断加工装置は、円錐状に湾曲した曲線切断用丸鋸100の切れ刃チップ103側の盤面が被加工物WKの表面に対して垂直となるように保持装置200を傾斜させることにより、被加工物WKの切断断面を垂直にすることができる。なお、被加工物WKの厚さが薄い場合や、被加工物WKの切断面の垂直性が要求されない場合などには、曲線切断用丸鋸100による曲線切断時において保持装置200を傾斜させる必要はない。
一方、切断加工装置が進退ロッド203を後退(図示左側に変位)させた場合においては、図5に示すように、曲線切断用丸鋸100は取付板204に保持された台金101の中心部分が図示左側に変位する。この場合、台金101の盤面における径方向の略中央部分が押圧板205,206の突出部205a,206aによって挟まれているため、同部分が押圧板205の突出部205aに押し付けられる。これにより、台金101は、図示右側に円錐状に湾曲する。
このように曲線切断用丸鋸100の台金101を湾曲させる場合においては、台金101の盤面に複数のスリット105が台金101における中心Oより径方向外側部分と外周部より径方向内側部分との間の領域に形成されている。これにより、本発明者らの実験によれば、従来の曲線切断用丸鋸に比べて、より小さい外力で精度良く湾曲させることができるとともに曲線切断時における切れ刃チップ103の振動(振れ)を抑えて精度良く曲線切断を行うことができる。
そして、被加工物WKに対する曲線切断が終了した場合には、切断加工装置は、進退ロッド203を変位可能範囲における中間位置に戻す。これにより、曲線切断用丸鋸100は、台金101が押圧板205または押圧板206の一方に押し付けられる状態が解消されて平板形状に復帰する。
上記作動説明からも理解できるように、上記実施形態によれば、曲線切断用丸鋸100においては、曲線切断用丸鋸100の基部となる台金101に径方向に沿って曲線状に延びるスリット105が台金101の周方向に沿って複数形成されている。この場合、スリット105は、台金101における中心より径方向外側部分と外周部より径方向内側部分との間に形成されている。すなわち、曲線切断用丸鋸100は、少なくとも台金101の最外周部において分割されずに繋がった状態でスリット105が形成されている。これにより、より小さい外力でも精度良く湾曲させることができるとともに曲線切断時における刃部の振動を抑えて精度良く曲線切断を行うことができる。
さらに、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
例えば、上記実施形態においては、スリット105の溝幅を台金101の厚さ以下の幅に形成した。これにより、本発明者らの実験によれば、スリット105の溝幅を台金101の厚さ以上の幅で形成した曲線切断用丸鋸100に比べてより滑らか(換言すれば、連続的)に台金101を湾曲させることができることを確認した。しかし、スリット105の溝幅は、被加工物WKの材質や切断加工条件によって適宜決定されるものであり、必ずしも上記実施形態に限定されるものではない。すなわち、スリット105の溝幅を台金101の厚さよりも広い幅に形成した場合であっても、従来の曲線切断用丸鋸に比べて台金101を湾曲させ易くすることができるとともに切削時における刃部(切れ刃チップ103)の振動(振れ)を抑えることができる。
また、上記実施形態においては、スリット105は、台金101における中心側の端部105aと外周側の端部105bとが台金101における周方向上の位置が互いに異なるように延びる円弧によって構成されている。しかし、スリット105は、図6に示すように、台金101における中心側の端部105aと外周側の端部105bとが台金101における周方向上の位置が同じ位置となる円弧によって構成することもできる。
また、上記実施形態においては、スリット105は、台金101の内側に向って延びる仮想の円弧状の延長線ELが台金101の中心Oを通る円弧によって構成されている。しかし、スリット105は、図5に示すように、台金101の径方向に沿って曲線状に延びる形状であれば、必ずしも、前記延長線ELが台金101の中心Oを通る必要はない。
また、上記実施形態においては、スリット105は、単一の曲率の円弧で構成した。しかし、スリット105は、2つ以上の曲率で変化する円弧を組み合わせた曲線によって構成することもできる。例えば、スリット105は、台金の径方向に沿ってJ字状やS字状に形成することもできる。
また、上記実施形態においては、スリット105は、台金101の外周側が曲線切断用丸鋸100による切断加工時における回転方向(図示破線矢印)に逆らう方向に向って延びて形成されている。これにより、曲線切断によって台金101の外周部にき裂やクラックなどの損傷が生じた場合であっても、これらによるき裂とスリットとが直ちに繋がることを抑制することができ、曲線切断時における曲線切断用丸鋸100の破損を防止することができる。しかし、スリット105は、台金101の外周側が曲線切断用丸鋸100による切断加工時における回転方向と同じ方向に向って延びて形成することも可能である。この場合、スリット105における台金101の外周部側の端部105bを同台金101の外周部端部から離れた位置に設けることにより、曲線切断時に曲線切断用丸鋸100が直ちに破損することを防止することができる。
また、上記実施形態においては、スリット105は、台金101の外周部側の端部105bが台金101における外周部から曲線切断用丸鋸100の被加工物WKへの切り込み深さzより内側部分に形成されている。これにより、本発明者らの実験によれば、曲線切断時において曲線切断用丸鋸100の刃部(切れ刃チップ103)の振動(振れ)を精度良く抑えることができる。しかし、スリット105における端部105bの位置は、被加工物WKの材質や切断加工条件によって適宜決定されるものであり、必ずしも上記実施形態に限定されるものではない。すなわち、例えば、曲線切断用丸鋸100における刃部(切れ刃チップ103)の振動(振れ)が小さい場合や、同振動(振れ)が問題とならない場合などには、スリット105における端部105bの位置を台金101における外周部から曲線切断用丸鋸100の被加工物WKへの切り込み深さzの範囲内まで延ばして形成することもできる。
WK…被加工物、EL…仮想の円弧、O…中心、
100…曲線切断用丸鋸、101…台金、102…台座部、103…切れ刃チップ、104…取付孔、中心取付孔104a、105…スリット、105a,105b…端部、
200…保持部、201…スピンドル、201a…長孔、202…取付板、203…進退ロッド、204…連結ピン、205,206…押圧板、205a,206a…突出部、207…ロック板。

Claims (6)

  1. 撓み変形可能な材料を円盤状に形成した台金と、
    前記台金の外周部に設けられた刃部とを備え、前記台金を湾曲させた状態で回転させることにより被加工物を曲線状に切断可能な曲線切断用丸鋸において、
    前記台金における中心より径方向外側部分と前記外周部より径方向内側部分との間に前記台金の径方向に沿って曲線状に延びるスリットを前記台金の周方向に沿って複数形成したことを特徴とする曲線切断用丸鋸。
  2. 請求項1に記載した曲線切断用丸鋸において、
    前記スリットは、前記台金の厚さ以下の溝幅に形成されていることを特徴とする曲線切断用丸鋸。
  3. 請求項1または請求項2に記載した曲線切断用丸鋸において、
    前記スリットは、前記台金における中心側の端部と前記外周側の端部とが前記台金における互いに異なる周方向上の位置に形成されていることを特徴とする曲線切断用丸鋸。
  4. 請求項3に記載した曲線切断用丸鋸において、
    前記スリットは、同スリットの延長線が前記台金の中心を通る円弧状に形成されていることを特徴とする曲線切断用丸鋸。
  5. 請求項3または請求項4に記載した曲線切断用丸鋸において、
    前記スリットは、前記台金の外周部側の端部側が前記曲線切断用丸鋸の切断時における回転方向に逆らう方向に向って延びて形成されていることを特徴とする曲線切断用丸鋸。
  6. 請求項1ないし請求項5のうちのいずれか1つ記載した曲線切断用丸鋸において、
    前記スリットは、前記台金における前記被加工物への切り込み領域より内側部分に形成されていることを特徴とする曲線切断用丸鋸。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111618361A (zh) * 2020-06-02 2020-09-04 烟台孚信达双金属股份有限公司 一种用于铜铝复合排的锯切方法
US11305445B1 (en) 2020-04-24 2022-04-19 John Peachey Surface texturing apparatus

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