JP2012526301A - 眼用レンズおよび眼調節誤差の整復 - Google Patents

眼用レンズおよび眼調節誤差の整復 Download PDF

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Abstract

眼用レンズは遠近両方の視距離のいずれでもはっきり見える視力をもたらすとともに、遠近両方の視距離のいずれでもレンズ装着者に近視焦点ボケ像を提示する。本発明の眼用レンズは、多様な方法でレンズ装着者の眼調節誤差を整復する目的で使用される。本発明の眼用レンズの製造方法が説明されている。

Description

本願は、合衆国法典第35巻119条(e)(35 U.S.C.§119 (e))の規定に基づき、2009年5月4日付けの先の出願である米国特許仮出願第61/175,201号の優先権を主張するものであるが、かかる先の出願の全体はここに引例に挙げることにより本願の一部をなすものである。
本発明は眼用レンズ、および、眼用レンズの製造方法や眼用レンズの使用方法などの各種方法に関するものである。より詳細には、眼調節誤差を整復する眼用レンズおよびその方法を開示しているとともに、かかる眼用レンズの製造方法を開示している。
近視すなわち近眼には、相当な比率の世界人口が罹患しており、とりわけアジア諸国の一部においては顕著である。通例、近視は人の眼球軸が異常に長く伸びていることに付随して起こる。軸伸長した眼球では、網膜が「正常な」焦平面から外れた位置にきてしまい、遠距離物体の結像点が網膜面上に位置せずに網膜より前方に置かれてしまうことになる。軸伸長した眼球も更に程度が酷い近視に関与しているものは、網膜剥離、緑内障性の障害、および、変性近視性の網膜障害などを伴うことがある。
近視の進行を緩和するための努力がなされてきたが、その具体例として、多焦点眼鏡または多焦点コンタクトレンズの使用、光収差に作用するレンズの使用、角膜整形の施術、薬理剤の使用などがある。近視の進行を緩和するための眼用レンズが既に幾つも開示されており、かかるレンズには遠近両方の視距離のいずれでもくっきり見える視力をもたらす視力矯正域と遠近両方の視距離のいずれでもピンボケ像をもたらす近視焦点ボケ域とが設けられている。既に提案されている試みの或るものについて、近視の進行を緩和するという目的に付随する難点の具体例として、医薬品の副作用、不快感、妥協の産物でしかない視力回復、または、これら難点の各種組合せが挙げられる。
何らかの眼用レンズの新規な方法または新規な用途が発明されてきた。本発明の眼用レンズは視力矯正域と近視焦点ボケ域とを備えている。本発明の眼用レンズを利用すれば、眼調節誤差の整復または低下が達成される。換言すると、本発明のレンズを供与することにより、レンズを着用していない片目または両目と比較して、レンズ装着者は片目または両目の眼調節誤差が整復するのを実証することができる。具体例としては、眼調節ラグの整復、眼調節リードの整復、または、その両方が挙げられる。
一局面では、眼調節を行うことができる患者の眼調節誤差を整復する方法が供与される。かかる方法は、患者の眼に対して配備される眼用レンズを供与することを含んでいる。眼用レンズは、視力矯正域および近視焦点ボケ域を備えている、または、そのような領域が設けられている。眼用レンズの詳細をここに更に説明してゆく。レンズは、レンズ配給業者、視力矯正士、患者、または、これらの各種組合せに供与される。レンズがコンタクトレンズである場合、患者はレンズを患者の眼内に設置することができ、眼にレンズが設置されていない状態で観察された眼調節誤差と比較して、調節誤差が整復されているのを観察することができる。レンズが眼鏡レンズである場合、患者はレンズを患者の眼の近傍に設置することができ、眼の近傍にレンズが設置されていない状態で観察された眼調節誤差と比較して、調節誤差が整復されているのを観察することができる。
また別な局面では、眼用レンズを製造する方法が供与される。かかる方法は、本件で記載されているような、レンズ形成材を成形加工して眼用レンズにする工程を含んでいる。
また別な局面では、各種レンズまたはレンズ形成材の用途が供与される。例えば、本発明の局面は、眼調節を行うことができる患者の眼調節誤差を整復することを目的とした、本発明の眼用レンズの新規な用途に関連している。患者は調節誤差改善の必要があると推測される。本発明のもう1つ別な局面は、本件で記載されているように、眼用レンズの製造にあたって、眼調節を行うことができる患者について眼調節誤差を整復することを目的としたレンズ設計の用途に関するものである。
本発明の各局面は、添付の特許請求の範囲にも記載されている。
本発明の多様な実施形態を後段の「詳細な説明」で詳細に説明してゆく。文脈、本件明細書、および、当業者の知識から明らかとなるが、本件に記載されているいずれの特徴も、または、各種特徴のどのような組合せも、そのような組合せに含まれている各種特徴が相互に矛盾しない限りは、本発明の範囲に含まれる。更に、どの特徴も、または、各種特徴のどのような組合せも、本発明のいずれの実施形態からも特に排除されるものではない。本発明の上記以外の利点および局面は、後段の詳細な説明、添付図面、および、添付の特許請求の範囲で明らかである。
図1は、本発明の方法で使用されている眼用レンズの第1実施形態の正面平面図である。 図2は、本発明の方法で使用されている眼用レンズの第2実施形態の正面平面図である。 図3は、視標距離の関数として眼調節誤差を例示しているグラフである。
本発明の方法および用途は或る眼用レンズに関与しているとともに、眼用レンズ未着用でも遠方視力については十分に矯正された状態で検分を受けた患者に見られる眼用誤差に比べて、眼用レンズがレンズ装着者の眼の調節誤差をより一層整復する能力にも関与している。本件に開示されている方法および用途を実施することにより、眼調節誤差は整復され、調節精度も向上する。眼調節誤差の変化は、検眼士や眼科医などのような視力検査士によって観察される場合もあるが、眼調節誤差を測定し、調節誤差を記録し、調節誤差データを解析し、または、これらの各種組合せの処理を実行するように構成された機械によって観察されるようにしてもよい。これに加えて、調節精度は、患者すなわちレンズ装着者によって向上した視認性能、向上した視力、または、それ以外の視力向上の定量化可能な測定により観察される場合もある。
本件開示に関しては、「眼用レンズ」とは、患者の視認性能向上をもたらすことを目的として患者の眼の近傍に設置されるレンズを意味している。例えば、眼用レンズは、眼の角膜に設置されるコンタクトレンズであってもよいし、眼の中に設置される眼内レンズ、眼の角膜上皮と角膜基質との間に設置される角膜アンレーレンズ、眼の角膜基質内に設置される角膜インレーレンズ、または、眼の前面に保持されるようにフレームに収容されたメガネレンズである場合もある。眼用レンズは、屈折視力矯正を必要とするレンズ装着者すなわち患者に屈折視力矯正を施すことができる。
「眼調節」とは、眼の屈折力の光学的変動を意味している。通例は、眼調節とは、眼のレンズの形状を変化させることにより眼のレンズの屈折力を変動させる眼の能力について言及したものである。患者に眼調節誤差が無い場合には、患者が調節ラグまたは調節リードを示すことはない。調節ラグとは、調節を誘発する光屈折刺激よりも眼の調節反応が鈍い分量のことである。調節リードとは、調節を誘発する光屈折刺激よりも眼の調節反応が上回る分量のことである。老眼になるまで十分に調節を行うことができるはずであるが、人の眼調節能力は時間経過とともに退化する。
近視患者(近視者)は正視患者(正視者)に比べて眼調節のラグが大きいことが開示されている。眼調節のラグが大きいことは、正視者の調節誤差に比べて調節誤差が大きいことで例証される。調節リードや調節ラグが無い患者では調節誤差はゼロである。同様に、調節ラグのある患者の調節誤差は負値であり、調節リードのある患者の調節誤差は正値である。調節誤差の度合の測定値は一般には単位ジオプターで表わされる。
本件に記載されている本発明のコンタクトレンズの方法および用途は、眼調節を行うことができる患者の調節誤差を整復するのに有効である。従って、老眼の患者すなわち老視者は眼調節能力が既に低下してしまっているか、眼調節能力が皆無になってしまっているので、本発明の方法および用途は老眼患者ではない人々にとって特に有益である。老眼と診断されるのが最も多いのは40歳ぐらいから上の年代の人々である。従って、本発明の方法および用途は、40歳よりも若年の患者に有益である。或る実施形態においては、かかる方法および用途は、成年前後の人々、未成年者、または、その両方に有用となることもある。例えば、本発明の方法および用途は、25歳よりも若年の患者の眼調節誤差を整復したり、眼調節精度を向上させたりするのに有効である。
眼調節誤差を測定するためには、当業者なら分かるような従来の器具と方法を使用するとよい。例えば、近視標距離、中間視標距離、または、遠視標距離など、幾つもの異なる距離で眼調節反応を測定するには、検影器や屈折計を採用するとよい。利用することができる検影器の一例がウエルチアレン(WelchAllyn:合衆国ニューヨーク州スカニートルスフォールス)から入手可能なエリート(ELITE)検影器であり、利用することができる屈折計の一例がグランドセイコー(Grand Seiko:福岡県)から購入できるWR-5100Kである。利用できる更に別な検影器はキーラー(Keeler:英国ウインザー)やハイネ(Heine:ドイツ連邦ヘルシンク)などのような企業から入手可能である。臨床環境では、例えば40 cmといったような近距離で少なくとも1回の眼調節誤差測定が行われるとともに、例えば6 m(600 cm)といったような遠距離すなわち事実上の無限遠で少なくとも1回の眼調節誤差測定が行われる。眼調節誤差を測定するのに利用することのできる視標の具体例としては、スネレン視力検査表またはマルテーゼクロスなどのような、既存の幾つかの視力検査表が挙げられる。眼調節誤差測定は1回行われるだけでもよいし、或いは、眼調節誤差測定を複数回行ってから平均を求めることで、患者の眼の調節誤差の度数表示を提示するようにしてもよい。眼調節反応は、必要に応じて、両目または片目のいずれについて記録されるようにしてもよい。理解できることであるが、眼球機能の或る局面は互いに連動し合う筋肉によって統制されているせいで、眼調節は片目についてしか測定されないことが多い。例えば、眼用レンズは患者の眼に近接して設置される。眼の調節誤差の観測は眼用レンズを装着していないほうの眼の調節誤差を測定することにより行われるが、その間、患者は眼用レンズを着用したままで視力検査表を見ていることになる。眼調節測定と眼調節誤差の具体例をここで説明してゆく。
本発明の方法を実施するにあたり、眼用レンズが供与される。換言すると、眼調節を行うことができる患者の眼調節誤差を整復する方法は、少なくとも1個の眼用レンズを供与する工程を含んでいる。本件で使用されているように、英語原文中の不定冠詞 ‘a’ または ‘an’ という語は1つ・1個・1種類・片方または2つ以上を意味し、’at least one’ すなわち「少なくとも1個の」という句と置き換えできるものとする。眼用レンズは眼調節を行うことができる患者の眼で、尚且つ、調節誤差の改善が望まれる眼に対して配備されることになる。眼用レンズは、光がレンズを透過して眼の網膜に達するように患者の眼に対して配備される。眼用レンズがコンタクトレンズである場合は、コンタクトレンズは眼の角膜上皮に設置されて、コンタクトレンズの背面が角膜上皮に対面するようにされる。
供与される眼用レンズは、視力矯正域と近視焦点ボケ域とを備えている。本件で使用されているように、視力矯正域が目視で同定可能な1つまたは複数の領域を備えているか、近視焦点ボケ域が目視で同定可能な1つまたは複数の領域を備えているか、または、視力矯正域と近視焦点ボケ域の両方ともが目視で同定可能な1つまたは複数の領域を備えている。視力矯正域は、視感度矯正などのような視力矯正を施す眼用レンズの一部であると理解するとよい。近視焦点ボケ域は、レンズ装着者の眼に近視焦点ボケをもたらす眼用レンズの一部であると理解される。視力矯正域の複数の相互に異なる区域、近視焦点ボケ域の複数の相互に異なる区域、または、両方の領域の複数の相互に異なる区域は多様な相互に異なる構成で配置される。更に、眼用レンズの視力矯正域および近視焦点ボケ域は眼用レンズの光学域の境界を画定していることが分かる。或いは換言すると、眼用レンズの光学域は、視力矯正域および近視焦点ボケ域を必須要件として含んでいる場合もある。
眼用レンズの視力矯正域は、患者の眼の遠方視力を矯正する屈折力を呈している。従って、眼用レンズの視力矯正域は、遠光屈折力、遠屈折力、または、遠方視屈折力を有していることが分かる。複数の実施形態において、視力矯正域の屈折力は約0ジオプターから約-10.0ジオプターである。これは、眼の近方視力を矯正する屈折力と対照をなすものであり、または、近光屈折力、近屈折力、または、近方視屈折力を有している領域と対照をなすものである。本発明のレンズの視力矯正域の構成、すなわち、遠光屈折力を呈している領域の構成(寸法、形状、または、寸法と形状の両方)は、遠近両方の視距離のいずれでも患者にはっきり見える視力をもたらすように設定されている。従って、視力矯正域は、球面屈折力、円柱屈折力またはシリンダー屈折力、もしくは、球面屈折力と円柱屈折力の両方を呈しているようにしてもよい。眼用レンズの視力矯正域の光屈折力は、球面レンズ面の曲率、非球面レンズ面の曲率、または、その両方の各種組合せにより供与される。本件で使用されているように、視力矯正域は実効性のある単一屈折力を呈するようにしてもよい。すなわち、眼用レンズの視力矯正域は、コンタクトレンズ製造環境で使用されているような頂点計または焦点距離計によって測定された場合には1種類の屈折力しか有していないように見えることもある。しかしながら、視力矯正域は、視力矯正域に2種類以上の屈折力を供与する非球面を有している場合もあり、但しその場合、レンズは依然として実効性のある1種類の屈折力しか示さない。
本件で使用されているような「近距離(近視標距離)」とは、視標を見ている距離が患者から約60 cmまたはそれ未満である視距離を意味している。視距離は、視標距離と称されることもある。近視標距離の具体例としては、約50 cm、約40 cm、約35 cm、および、約25 cmが挙げられる。本件開示の或る実施形態では、近方視力は約40 cmで測定されることが多い。本件で使用されているような「遠距離(遠視標距離)」とは、視標を見ている距離が少なくとも400 cmある場合の視距離または視標距離を意味している。遠視標距離の具体例としては、少なくとも400 cm、少なくとも500 cm、および、少なくとも600 cmが挙げられる。本件で使用されているような「中間視距離(中間視標距離)」とは、近視標距離と遠視標距離との間の距離を意味している。例えば、中間視標距離とは、約61 cmから約399 cmまでの距離を意味しており、具体例としては、約80 cm、約100 cm、約120 cm、および、約140 cmなどの距離が挙げられる。
上記に鑑みて、本発明の眼用レンズの視力矯正域は、約60 cmより短い視標距離と約400 cmから無限遠までの距離とで患者にはっきり見える視力をもたらす屈折力を有していることが分かる。本発明の眼用レンズの視力矯正域は、中間視標距離または中間視距離でも患者にはっきり見える視力をもたらす。
これに比べて、市販の各種二焦点コンタクトレンズは、遠近両方の距離ではっきり見える視力をもたらす遠方視力域を含んでいるとの説明がなされてはいない。その代わり、ジョンソン・エンド・ジョンソン(Johnson & Johnson)から出ているアキュビュー(ACUVUE)二焦点コンタクトレンズなどのような市場で入手できる二焦点コンタクトレンズは、遠距離ではっきり見える視力をもたらす遠方視力域を備えているとともに、近距離ではっきり見える視力をもたらす近方視力域を備えている。従って、二焦点コンタクトレンズの2種類の屈折力は、レンズの2つの異なる領域(すなわち、遠視力域と近視力域)を利用することにより、はっきり見える視力をもたらす。アキュビュー二焦点コンタクトレンズはその8 mm直径の光学域が、直径2 mm の中央遠視域と、中央遠視域を包囲している5つの互いに交互に位置する近視域と遠視域とから構成されている。これら異なる視域の寸法が重要であるのは、アキュビュー二焦点コンタクトレンズが遠距離を見ている最中には遠視域により十分な遠方視力矯正を施すとともに近距離を見ている最中には近視域により十分な近方視力矯正を施すからである。
これとは対照的に、本発明の眼用レンズの視力矯正域は、遠光屈折力を呈するとともにその構成が遠近両方の距離ではっきり見える視力をもたらすように設定されている。換言すると、遠近両方の視距離ではっきり見える視力を得るのに、患者は眼用レンズの遠光屈折力しか利用しない。これは少なくとも部分的にはその原因が、本発明の眼用レンズを装備している老眼ではない患者は近くを見ている間は十分に眼調節を行うことができるため、レンズによって患者らの視力を打ち消す方向に妥協しなくても、近くの視標を効果的に見ることができるという事実にある。寸法がもっと小さい遠視力域が設けられたレンズを使用すると、患者は近距離ではっきりものと見るにはアキュビュー二焦点コンタクトレンズなどのような二焦点レンズではその近視力域を使用することが必要になると予測される。
本発明の眼用レンズは、上述のように、近視焦点ボケ域を備えている。近視焦点ボケ域の屈折力は、視力矯正域の屈折力とは異なっている。近視焦点ボケ域の構成(寸法、形状、または、寸法と形状の両方)は、遠近両方の視距離のいずれで見ている場合でも患者に近視焦点ボケ像を供与するように設定されているが、同時に、視力矯正域すなわち遠光屈折力を有している領域により、患者にははっきり見える視力が備わっている。
本件で使用されているような「近視焦点ボケ」とは、眼用レンズにより網膜の前側に形成されたピンボケ像に言及したものである。近視焦点ボケは、眼用レンズにより生成される焦点ボケ像の位置が眼用レンズが作用している眼の網膜の前側にくるという点で「正」であることが分かる。
近視焦点ボケ域の屈折力は、通例、視力矯正域の屈折力よりもマイナス寄りの程度が少ない。例えば、視力矯正域の屈折力が約−10ジオプターである場合は、近視焦点ボケ域の屈折力は約−9.0ジオプター、約−8.0ジオプター、約−7.0ジオプター、約−6.0ジオプター、約−5.0ジオプター、約−4.0ジオプター、約−3.0ジオプター、約−2.0ジオプター、約−1.0ジオプター、または、約0.0ジオプターとなる場合がある。本発明の眼用レンズの視力矯正域の屈折力は約0ジオプターから約−10.0ジオプターの間にすることができ、近視焦点ボケの屈折力は視力矯正域の屈折力よりも約2ジオプターだけプラス寄りになる。近視焦点ボケ域の屈折力は、視力矯正域の屈折力よりもマイナス寄りの程度が少ない(ジオプター値がいくらであれ)。近視焦点ボケ域の屈折力は、負のジオプター値、0ジオプター、または、正のジオプター値となり得る。本発明の眼用レンズ(1個または2個)を装備した患者は遠近両方の距離ではっきり見るためには遠視力域を使用するため、近距離ではっきり見える視力を得るのに患者が近視焦点ボケ域を使用することはなく(市販の二焦点コンタクトレンズの近視力域とは対照的である)、その代わりに、近視焦点ボケ域が患者にピンボケ像をもたらすのと同時に遠近両方の距離でくっきりした像をもたらすのに実効性があるという点は重要である。
眼用レンズは、眼の近視焦点ボケが遠視距離と近視距離とで異なるようにする近視焦点ボケをもたらすようにもできる。例えば、患者の眼の調節誤差よりも小さいか、または、それに等しいジオプター値分だけ、近視距離での眼の近視焦点ボケが遠視距離での眼の近視焦点ボケとは異なる。例えば、遠視距離での中央の近視焦点ボケの量が約+2ジオプターである場合で、尚且つ、患者の眼の調節ラグが近視距離で約−0.75ジオプターである場合には、中央の近視焦点ボケが近視距離で約+1.25ジオプターとなるとともに、近視距離での中央の近視焦点ボケと遠視距離での中央の近視焦点ボケとの差は約+0.75ジオプターとなる。同様に、患者の眼に存在している調節リードの度合が、遠近両方の視距離のいずれであれ患者が経験する近視焦点ボケの度合に影響を及ぼすようにできる。
本明細書に記載されている本発明の眼用レンズが、眼調節を行うことができるレンズ装着者すなわち患者に供与されれば、眼用レンズが視力矯正を施す目的で患者の眼に対して配備された場合には患者の調節誤差が整復されるのが観察される。このような眼調節誤差の整復は、眼用レンズ未着用だが遠方視力については十分に矯正された状態で検分を受けた患者に見られる眼用誤差とは対照的である。状況によっては、このような眼調節誤差の整復は、近視焦点ボケ域は設けられていないが近視域は備えている単一視力眼用レンズを装着した状態で検分を受けた患者に見られる調整誤差と対照的でもある。
視力矯正域、近視焦点ボケ域、または、その両方の領域が、本件記載のように、複数の二次領域または二次区域を備えており、必須要件として含んでおり、または、構成要素の一部として含んでいるようにしてもよい。
従って、本発明の一局面は、患者の眼調節誤差を整復することを目的とした上述の眼用レンズの用途に関するものであることが分かる。従って、本発明は、部分的には、本件に記載されているように、視力矯正域および近視焦点ボケ域が設けられて患者の眼調節誤差を整復するように図ったコンタクトレンズの用途に関連している。
本発明の一局面は患者の眼調節誤差を整復する方法であって、上述のように眼用レンズを供与する工程を含んでおり、この方法では、眼用レンズを未着用だが遠方視力については十分に矯正された状態で検分を受けた患者に見られる調節誤差と比較して、視力矯正を施す目的で眼用レンズを患者の眼に対して装着した場合には、患者の調節誤差の整復が観察されることが分かる。眼用レンズの幾つかの効果について比較の対象となる眼の遠方視力を十分に矯正する手段としては、調節誤差の整復をもたらす眼用レンズの使用ではなく、第2のレンズ、例えば、眼鏡レンズ、異なるコンタクトレンズ、または、これらとは別種のレンズの使用があり、もしくは、数理的方法によってすら矯正が実現される。このような整復方法は、本件に記載されているように、視力矯正域および近視焦点ボケ域が設けられているコンタクトレンズを供与する工程を含んでおり、この場合、コンタクトレンズ未着用だが遠方視力については十分に矯正された状態で検分を受けた患者に見られる調節誤差と比較して、視力矯正を施すためのコンタクトレンズを患者の眼に対して装着した場合には、患者の調節誤差の整復が観察される。
調節誤差の整復の具体例として、調節ラグの整復、調節リードの整復、または、その両方の整復が挙げられる。例えば、本発明のレンズを装着した状態で患者が約−1.5ジオプターの調節ラグを示した場合、調節ラグは約−1.5ジオプターよりもマイナス寄りの程度が少なくなる、すなわち、プラス寄りに大きくなることがある。例えば、調節ラグは−1.5ジオプターから−1.2ジオプターに整復され、−1.0ジオプター、−0.75ジオプター、−0.5ジオプターなどの値まで整復されることがある。本発明のレンズを装着した状態での調節誤差が約0ジオプターであると観察されたならば、患者の調節誤差は既に矯正されている、すなわち、治療済みである。
図1は本発明による眼用レンズの一実施形態を例示している。この実施形態においては、眼用レンズ10はコンタクトレンズである。レンズ10には視力矯正域12と焦点ボケ域14が設けられている。視力矯正域12および近視焦点ボケ域14はレンズ10の光学域16の境界を画定している。光学域16は非光学周辺域18によって包囲されており、かかる非光学周辺域18はレンズ10の光学域16の外側外辺部から周端縁域20まで延びている。図1から認識できることであるが、光学域16は中央の円形域を包囲している複数の同心リングを備えている、または、そのような同心リングから構成されている。
図1に例示されているレンズ10においては、視力矯正域12には中央域22が設けられている。本件に記載されているように、中央域22は遠光屈折力を呈している。中央域22はレンズ10の光学軸線24の周囲で中央に配置されている。中央域22は円形または略円形であるように例示されている。コンタクトレンズの中央域の直径は2.0 mmよりも大きい。中央域22の直径は、コンタクトレンズの2次元正面平面図において光学軸線24を通って中央域22の互いに対向し合う外辺境界部までの直線距離を測定することにより判定される。コンタクトレンズはその中央域22が、遠光屈折力を呈しているとともに直径が少なくとも2.3 mmである場合がある。コンタクトレンズはその中央域22が、遠光屈折力を呈しているとともに直径が少なくとも2.5 mmである場合もある。コンタクトレンズはその中央域22が、遠光屈折力を呈しているとともに直径が少なくとも3.3 mmであるようにしてもよい。コンタクトレンズはその中央域22が、遠光屈折力を呈しているとともに直径が4.0 mmより大きいこともある。
図1に例示されているレンズ10は、中央の円形域22を包囲している環状域26を備えている。環状域26は単一屈折力の領域であり、その結果、光学機器を使って視認されると単一リングに見えるようにしてもよいし、或いは、多数の屈折力を呈する単一領域であり、環状領域26が複数の二次リングを有しているように見えるようにしてもよい。図1では、環状領域26は複数の同心状に配置された二次リング26a、26b、26cを備えており、必須要件として含んでおり、または、構成要素の一部として含んでいる。従って、本発明の方法で供与されるコンタクトレンズにおいては、コンタクトレンズには近視焦点ボケ域が設けられており、かかる近視焦点ボケ域が円形の中央域22に隣接しているとともにこれを包囲しているリング26aなどのような第1環状域を備えており、必須要件として含んでおり、または、構成要素の一部として含んでいることが分かる。これに代わる例として、または、これに加えて、図1に例示されているようなコンタクトレンズは、円形の中央域22を包囲している環状域26を備えており、かかる環状域26は同心状に配置された複数の環状の二次リング26a、26b、26cを含んでおり、これら二次リングのうちの少なくとも1つ、例えば二次リング26aは近視焦点ボケ域14の一部となっており、また、二次リングのうちの少なくとも1つ、例えば二次リング26bは視力矯正域12の一部となっている。本件の開示を目的として、二次リングの屈折力が視力矯正域12の屈折力に近似している(例えば、20%以内であるか、または、0.25ジオプターの範囲内である)、または、それと同一である場合には、二次リングは視力矯正域12の一部であり、或いは、二次リングの屈折力が近視焦点ボケ域14の屈折力に近似している(例えば、20%以内であるか、または、0.25ジオプターの範囲内である)、または、同一である場合には、二次リングは近視焦点ボケ域14の一部である。図1では、レンズ10は二次リング26cを備えており、かかる二次リングは近視焦点ボケ域14の一部である。光学域16の直径は、通例では、9.0 mmまたはそれ以下である。例えば、光学域の直径は約8.0 mmである場合がある。環状域の幅は、光学域径と中央域径の差を2で除算した値に一致している。例えば、光学域径が8.0 mmであり、中央域径が3.0 mmであるならば、環状域の幅は2.5 mmとなる。環状域が光学域の外辺を越えて張り出していない限り、二次リングの各々の幅はどのような値分だけ変動してもよい。
図2は、本発明による眼用レンズの更なる実施形態を例示している。レンズ30は中央の円形域32、第1環状域34、および、第2環状域36を備えている。レンズ30は視力矯正域および近視焦点ボケ域を有しており、視力矯正域と近視焦点ボケ域の間には遷移領域が設けられている。一例として、中央の円形域32は視力矯正域の一部であり、第1環状域34には遷移領域が設けられており、第2環状域は近視焦点ボケ域の一部である。代替例においては、中央の円形域32は近視焦点ボケ域の一部であり、第1環状域34は遷移領域を備えており、第2環状域は視力矯正域の一部である。中央の円形域32、第1環状域34、および、第2環状域36はレンズ30の光学域38の境界を画定している。光学域38は非光学周辺域40によって包囲されており、かかる非光学周辺域40は光学域38の外側外辺からレンズ30の周端縁域42まで延びている。
図2に例示されているレンズ30においては、視力矯正域は中央域32を備えている。本件に記載されているように、中央域32は遠光屈折力を呈している。中央域32は円形または略円形でるものとして図示されている。本発明の方法では、コンタクトレンズの中央域は2.0 mmより大きい直径を有しているようにしてもよい。中央域32の直径の判定は、コンタクトレンズの2次元正面平面図中で光学軸線44を通って中央域32の互いに対向する周辺境界部に達している直線距離を測定することによって行われる。コンタクトレンズはその中央域32が、遠屈折力を示しているとともに直径が少なくとも2.3 mmである場合がある。コンタクトレンズはその中央域32が、遠光屈折力を示しているとともに直径が少なくとも2.5 mmである場合もある。コンタクトレンズはその中央域32が、遠屈折力を示しているとともに直径が少なくとも3.3 mmである場合がある。コンタクトレンズはその中央域32が、遠光屈折力を示しているとともに直径が少なくとも4.0 mmであってもよい。
図2に例示されているレンズ30は、中央の円形域32を包囲している第1環状域34を備えているようにしてもよい。図2においては、第1環状域34は非球面遷移領域を備えている。中央の円形域32が視力矯正域を備えており、第2環状域36が近視焦点ボケ域を備えている場合には、第1環状域34は、環状域34の内側内周側の視力矯正域から環状域34の外側外辺側の近視焦点ボケ域までの非球面遷移領域を備えている。同様に、中央の円形域32が近視焦点ボケ域を備えており、第2環状域36が視力矯正域を備えている場合には、第1環状域34は、環状域34の内側内周側の近視焦点ボケ域から環状域34の外側外辺側の視力矯正域までの非球面遷移領域を備えている。これに加えて、中央の円形域32はその直径に亘って非球面となる場合があり、第1環状域34が非球面となる場合があり、第2環状域が非球面となる場合があり、または、これらの各種組合せで各領域が非球面となるようにしてもよい。
本発明においては、本発明の方法は、患者がわずか60 cm程度の視標距離で見ている時には、+1.5ジオプター未満でなおかつ−1.5ジオプターより大きい眼調節誤差をもたらすのに有効となる。
本発明においては、本発明の方法は、患者が60 cmから約400 cmの視標距離で見ている時には、+1.5ジオプター未満でなおかつ−1.5ジオプターより大きい眼調節誤差をもたらすのに有効となる。
本発明においては、視力矯正域は患者の遠視力を矯正するのに1種類の屈折力を有しているだけで済み、視力矯正域は60 cm未満の視標距離では患者にはっきり見える視力をもたらし、近視焦点ボケ域はその視標距離で患者がくっきりした近距離像を見ているのと同時に近視焦点ボケをもたらす。本件で使用されているような「はっきり見える視力」とは、通例は、標準文字図表を利用するといったような方法で視力検査を施す視力検査士によって判定される。本件を開示するうえで、「はっきり見える視力」とは、レンズ装着者が本発明のコンタクトレンズを装着した場合であって、尚且つ、例えば視標距離が600 cmといったような遠視標距離で見ている場合に、視検得点が約20/40から約20/10であることを意味するものと考えてもよい。
本発明の方法のいずれについても、「供与する」とは、レンズをレンズ配給業者に供給すること、検眼士や眼科医などの視力矯正士にレンズを提供すること、レンズを患者に用意すること、または、これらの各種組合せを含んでいる場合がある。本発明の方法は、仕入れたレンズを視力矯正士や患者に供給するレンズ小売業者などのようなレンズ配給業者に眼用レンズを供与するレンズ製造業者を対象とするようにしてもよい。本発明の方法は、眼用レンズを視力検査士に提供するレンズ製造業者またはレンズ配給業者を対象とするようにしてもよい。かかる方法は、レンズを患者に用意して患者にレンズの装着の仕方を指示する視力矯正士を対象とする場合もある。
本発明においては、「供与する」工程は、眼用レンズを視力検査士に提供することで、眼の上、眼の中、または、眼の近傍に眼用レンズを装着している患者の眼の調節誤差を視力検査士または眼の検査士が観察するようにしたことを一具体例としており、含んでおり、必須要件として含んでおり、構成要素の1つとして含んでいる。かかる方法は、患者の眼の調節誤差を測定するもう1つの追加工程を含んでいるようにしてもよい。測定する工程は、視力検査士、視力検査士と共同作業している人、視力検査士に雇われている人、または、機械によって実施される。
また別な方法のうち、例えば、前段までに記載されている方法などでは、「供与する」工程はレンズをレンズ配給業者に供給すること、レンズを検眼士や眼科医などの視力矯正士に提供すること、レンズを患者に用意すること、または、これらの各種組合せの工程を必須要件として含んでいる。更にまた別な方法のうち、例えば、前段までに記載されている方法などでは、「供与する」工程はレンズをレンズ配給業者に供給すること、レンズを検眼士や眼科医などのような視力矯正士に提供すること、レンズを患者に用意すること、または、これらの各種組合せの工程を必須要件として含んでいる。
本発明の方法のいずれについても、「供与する」工程は、第1レンズおよび第2レンズを供与することを含んでいる。レンズがコンタクトレンズである場合には、「供与すること」とは、第1箱に入った複数のレンズを供与すること、または、第1箱および第2箱に入った複数のレンズを供与することを含んでいる。
本発明の方法で供与される本発明のコンタクトレンズはソフトコンタクトレンズであってもよく、すなわち、本発明のコンタクトレンズは、レンズ装着者の眼に設置されるとレンズ装着者の眼の形状に概ね一致する程度の可撓性を有しているコンタクトレンズである。ソフトコンタクトレンズは、重なるほど折り曲げても壊れないレンズである。通例、ソフトコンタクトレンズは、剛性の気体透過性のあるコンタクトレンズと比較して、ヒドロゲルコンタクトレンズと呼称される。本件で使用されているような「ヒドロゲルコンタクトレンズ」という語は、水を吸収して水を平衡状態に維持することができる能力を有している重合体レンズに言及したものである。本明細書の説明の文脈では、ヒドロゲルレンズはシリコーン含有成分を含んでいない重合体素材であってもよいし、シリコーン含有成分を含んでいる重合体素材であってもよい。シリコーンを含有していないヒドロゲルコンタクトレンズの大半が、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)の各種単量体を含んでいる、重合化可能なレンズ配合物を主材料としている。ヒドロゲルコンタクトレンズ材の具体例としては、以下に列挙する合衆国公認物質名(USAN)を持つものがある。すなわち、エタフィルコンA、ネルフィルコンA、オキュフィルコンA、オキュフィルコンB、オキュフィルコンC、オキュフィルコンD、および、オマフィルコンAである(英名:順にetafilcon A、nelfilcon A、ocufilcon A、ocufilcon B、ocufilcon C、ocufilcon D、omafilcon A)。これに加えて、本発明のコンタクトレンズは、グリセリルメタクリレート(GMA)のみを含有、または、GMAをHEMAとの混合物として含有しているレンズ配合物を主材料としているヒドロゲルコンタクトレンズであってもよい。シリコーン含有ヒドロゲルコンタクトレンズは、シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズと呼称されることが多い。シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズの大半は、シロキサンの各種単量体、各種低重量体、または、各種高分子単量体などの重合化可能なレンズ配合物を主材料としている。シリコーンヒドロゲルコンタクトレンズ素材の具体例としては、以下に列挙する合衆国公認物質名の付いた物質がある。すなわち、アクアフィルコンA、バラフィルコンA、コムフィルコンA、エンフィルコンA、ガリフィルコンA、レネフィルコンA、ロトラフィルコンA、ロトラフィルコンB、および、セノフィルコンAである(英名:順にacquafilcon A または aquafilcon A、balafilcon A、comfilcon A、enfilcon A、galyfilcon A、lenefilcon A、lotrafilcon A、lotrafilcon B、senofilcon A)。
本発明のコンタクトレンズは、1種類以上の親水性単量体、1種類以上の疎水性単量体、1種類以上のシリコーン含有単量体、1種類以上のシリコーン含有低重量体、1種類以上のシリコーン含有高分子単量体、1種類以上の重合体、または、これらの各種組合せなどからなる重合化可能な組成物の重合反応製品であるとよい。これに加えて、本発明のレンズを製造するのに使用される重合化可能な組成物の具体例としては、架橋結合剤、遊離基重合開始剤、着色剤、紫外線吸収剤などが挙げられる。本発明のソフトコンタクトレンズは、前述の合衆国公認物質名(USAN)によって同定される前掲のコンタクトレンズ材料のうちのいずれかから構成されており、いずれかを必須要素として含んでおり、または、いずれかをその一部として含んでいる。本発明のレンズはオマフィルコンAから作成されていてもよい。それ以外の実施形態では、本発明のレンズは、コムフィルコンAまたはエンフィルコンAから製造されているシリコーンヒドロゲルコンタクトレンズであってもよい。
本発明のコンタクトレンズは、回転成形コンタクトレンズまたは注型成形コンタクトレンズなどのような成形コンタクトレンズであってもよいし、または、旋盤回転加工コンタクトレンズであってもよい。これら各種のコンタクトレンズはそれぞれの製造方法が原因で物理的特性が互いに異なっていることが分かる。「注型成形コンタクトレンズ」とは、2つのコンタクトレンズ鋳型断片を互いに接触させてコンタクトレンズ形状の空洞を形成することにより構成されているコンタクトレンズ型集成体から得られるコンタクトレンズのことである。これに加えて、本発明のコンタクトレンズの一部は、コンタクトレンズ形成後に研磨され、または、平滑にされる。例えば、注型成形または旋盤回転加工されたコンタクトレンズ、もしくは、注型成形と旋盤回転加工の両方が施されたコンタクトレンズは研磨されることで遷移領域を低減することができ、或いは、端縁形状を改善することができ、その結果として研磨処理されていないレンズに比べてより優れた快適さを供与することになる。
本発明のコンタクトレンズは日別装着レンズまたは長時間装着するレンズである場合もある。本発明で使用されているような、長時間装着するコンタクトレンズとは、連続24時間を超える装着用に認可されたコンタクトレンズについて言及したものである。レンズ対をなすコンタクトレンズは各々が1日で使い捨てができるコンタクトレンズである(すなわち、人の眼に1回だけ装着されたきりで廃棄されるコンタクトレンズ)。これと比べて、当業者には分かることであるが、日別装着レンズは人の眼に装着されてから、洗浄されて少なくとももう1回だけ人の眼に装着される。日別装着コンタクトレンズおよび長時間装着コンタクトレンズと比較した場合、1日限りの使い捨てコンタクトレンズは物理的に異なっているか、化学的に異なっているか、または、物理的にも化学的にも異なっている。例えば、日別装着コンタクトレンズまたは長時間装着コンタクトレンズを製造するために使用される処方は、1日限りの使い捨てコンタクトレンズを製造するために使用される処方とは異なっているが、これは、かなり大量の1日限りの使い捨てコンタクトレンズを製造するにあたっての経済的要因と商業的要因のせいである。
本発明のコンタクトレンズは患者の眼に設置された際に、レンズの両面のうち背面が患者の眼の角膜上皮に対面するようになっている。角膜アンレーレンズ、角膜インレーレンズ、または、眼内レンズなどは外科手術により眼内に設置される。眼鏡レンズは患者の眼の前に配備される。
もう1つ別な実施形態として、眼調節を行うことができる患者の調節誤差を整復する方法は、眼調節を行うことができる患者の眼に設置されるようにしたコンタクトレンズを供与する工程を含んでいる、または、そのような工程を構成要件の1つとして有している。かかるコンタクトレンズは視力矯正域と近視焦点ボケ域とを備えている。視力矯正域は患者の眼の遠方視力を矯正する屈折力を呈しており、遠近両方の視距離のいずれでも患者にはっきり見える視力をもたらすように構成されている。視力矯正域はその中央の円形域の直径が2.0 mmよりも大きい。近視焦点ボケ域は、その屈折力が視力矯正域の屈折力とは異なっており、視力矯正域によって患者にはっきり見える視力が備わっている時に遠近両方の視距離のいずれで見ても、ピンボケ像が患者にもたらされるように構成されている。近視焦点ボケ域は、中央の円形域を包囲している1個または複数個の環状域に設けられている。かかるコンタクトレンズは、患者が−1.5ジオプター未満の調節ラグを示すようにするのに有効である。本発明では、本発明のコンタクトレンズは、患者が−1.0ジオプター未満の調節ラグを示すようにするのに有効である場合もある。本発明の方法のコンタクトレンズは、患者が約−0.5ジオプターから約+0.5ジオプターの調節誤差を示すようにするのに有効である場合もある。また別な実施形態では、本発明のコンタクトレンズは、患者が少なくとも0.5ジオプター、少なくとも1.0ジオプター、または、少なくとも1.5ジオプターの調節誤差を示すようにするのに有効である場合もある。本発明のコンタクトレンズは、患者が少なくとも0.5ジオプター、少なくとも1.0ジオプター、または、少なくとも1.5ジオプターの調節ラグを示すようにするのに有効である。
本件開示に鑑みて、本発明の各局面は眼用レンズの製造に関するものであることが分かる。
或る文脈では、本発明の局面は、眼調節を行うことができる患者について調節誤差を整復するための眼用レンズを製造する際の、重合化可能な組成物などのようなレンズ形成材の用途に関連している。本件では眼用レンズが説明されており、そのように製造された眼用レンズは視力矯正域および近視焦点ボケ域を備えていることが分かるが、この場合、視力矯正域は患者の眼の遠方視力を矯正する屈折力を呈しているとともに、遠近両方の視距離のいずれでも患者にはっきり見える視力をもたらすように構成されており、また、近視焦点ボケ域は、その屈折力が視力矯正域の屈折力とは異なっているとともに、視力矯正域により患者にはっきり見える視力が備わっている時に遠近両方の視距離のいずれで見ても、同時にピンボケ像を患者にもたらすように構成されており、この場合、眼用レンズが視力矯正を施す目的で患者の眼に対して配備された場合には患者の調節誤差が整復されるのが観察されるが、このような眼調節誤差の整復は、眼用レンズ未着用だが遠方視力については十分に矯正された状態で検分を受けた患者に見られる眼用誤差とは対照的である。
また別な文脈では、本発明の一局面は、眼調節を行うことができる患者の眼調節誤差を整復するための眼用レンズを製造する方法に関するものである。かかる方法は、レンズ形成材を成形して、眼調節を行うことができる患者の眼に配備する眼用レンズにする工程を含んでいる。かかる眼用レンズは視力矯正域および近視焦点ボケ域を備えており、この場合、視力矯正域は患者の眼の遠方視力を矯正する屈折力を呈しているとともに、遠近両方の視距離のいずれでも患者にはっきり見える視力をもたらすように構成されており、近視焦点ボケ域は、その屈折力が視力矯正域の屈折力とは異なっているとともに、視力矯正域により患者にはっきり見える視力が備わっている時に遠近両方の視距離のいずれで見ても、近視焦点ボケ像を患者にもたらすように構成されており、この場合、眼用レンズが視力矯正を施す目的で患者の眼に対して配備された場合には患者の調節誤差が整復されるのが観察されるが、このような眼調節誤差の整復は、眼用レンズ未着用だが遠方視力については十分に矯正された状態で検分を受けた患者に見られる眼用誤差とは対照的である。
眼用レンズが注型成形コンタクトレンズである場合には、成形工程は重合化可能な組成物を注型成形してコンタクトレンズの形状にし、注型成形後のレンズをコンタクトレンズ鋳型部材から分離し、分離された注型成形コンタクトレンズを液体に接触させ、分離された注型成形コンタクトレンズを検査し、分離された注型成形コンタクトレンズをコンタクトレンズ梱包材に詰め、コンタクトレンズを梱包材ごと滅菌し、または、これら処理の各種組合せを行うことを含んでいる。
注型成形コンタクトレンズを作成する1つの方法は以下のとおりである。第1鋳型部材および第2鋳型部材を製造する。第1鋳型部材および第2鋳型部材は、一緒に結合させるとコンタクトレンズ型集成体を形成するような構成になっている。第1鋳型部材は正面側鋳型部材であり、コンタクトレンズの正面側を形成することになる凹レンズ形成面を有している。第2鋳型部材は背面側鋳型部材であり、コンタクトレンズの背面側を形成することになる凸レンズ形成面を有している。第1鋳型部材はその凹面に1種類以上の表面曲率を呈するように製造される。表面曲率の寸法は、本件記載のような視力矯正領域および近視焦点ボケ領域を設けるように設定されている。重合化可能な組成物は製造され、コンタクトレンズを成形する際に使用される反応性の各種材料および任意で非反応性の各種材料が含有されている。これら各種材料の具体例としては、1種類以上の親水性単量体、親水性低重量体、親水性高分子単量体、親水性重合体、1種類以上の疎水性単量体、疎水性低重量体、疎水性高分子単量体、疎水性重合体、または、これらの何らかの各種組合せが挙げられる。重合化可能な組成物は第1鋳型部材の凹表面上に分配される。第2鋳型部材は第1鋳型部材に接して設置されて、コンタクトレンズ形状の空洞の内部に重合化可能な組成物を置くことができるようにしたコンタクトレンズ型集成体を形成する。次に、コンタクトレンズ型集成体は熱または光に晒されて、重合化可能な組成物を重合化することで重合コンタクトレンズ製品を成形する。コンタクトレンズ型集成体の鋳型を解体するのに、第1鋳型部材と第2鋳型部材を互いから分離させる。重合コンタクトレンズ製品は第1鋳型部材および第2鋳型部材に付着したままであるため、次に、鋳型部材からレンズの取外しまたは分離が行われる。取外されたコンタクトレンズは液体に接触させられるが、かかる液体は洗浄液の場合もあり、或いは、梱包用の液体である場合もある。或る方法では、洗浄液は、取外されたコンタクトレンズ製品から未反応材料または一部反応材料を抽出するのに役立つ1種類以上の薬剤を含んでいる。このような方法は、乾燥状態、保湿状態、または、その両方の状態でレンズを検査する1以上の工程を含んでいることがある。かかる検査は、欠陥検査や品質制御目的の検査を含んでいる場合がある。レンズが梱包用の液体中に入れられてしまえば、梱包材が封止されてから滅菌されるとよい。
前段までの説明に鑑みて、本発明の更に別な各局面は以下に説明する事柄を含んでいることが分かる。前段までに記載された詳細事項はその各々が、後段の1つ以上の実施形態のいずれにも当てはまり、尚且つ、本発明の範囲に入る。
本発明の一局面は、眼調節を行うことができるとともに調節誤差の症状がある患者の眼に視力矯正をもたらす目的で患者の眼に配備されると実効性を示す調節誤差整復装置としての眼用レンズの用途に関するものである。調節誤差整復という効果は、眼用レンズ未着用だが遠方視力については十分に矯正された状態で検分を受けた患者に見られる眼用誤差とは対照的である。使用される眼用レンズは視力矯正域と近視焦点ボケ域とを備えており、または、構成要素の一部として含んでおり、この場合、視力矯正域は患者の眼の遠方視力を矯正する屈折力を呈しているとともに、その構成(すなわち、寸法、形状、寸法と形状の両方など)が、遠近両方の視距離のいずれでも患者にはっきり見える視力をもたらすように設定されており、更に、近視焦点ボケ域は、その屈折力が視力矯正域の屈折力とは異なっているとともに、その構成(すなわち、寸法、形状、寸法と形状の両方など)は、視力矯正域により患者にはっきり見える視力が備わっている場合に遠近両方の視距離のいずれで見ても、患者に近視焦点ボケ像をもたらすように設定されている。本発明の一局面は、眼調節を行うことができて尚且つ眼調節誤差の症状のある患者の眼調節を整復するための眼用レンズの用途であると考えることもできる。使用される眼用レンズはコンタクトレンズである。
本発明のもう1つ別な局面は、眼調節を行うことができて尚且つ調節誤差の症状がある患者の眼の調節誤差を整復するための眼用レンズの用途である。使用される眼用レンズは視力矯正域と近視焦点ボケ域とを備えており、または、構成要素の一部として含んでおり、この場合、視力矯正域は患者の眼の視力を矯正する屈折力を呈しているとともに、その構成(すなわち、寸法、形状、寸法と形状の両方など)が、遠近両方の視距離のいずれでも患者にはっきり見える視力をもたらすように設定されており、更に、近視焦点ボケ域は、その屈折力が視力矯正域の屈折力とは異なっているとともに、その構成は、視力矯正域により患者にはっきり見える視力が備わっている場合に遠近両方の視距離のいずれで見ても、患者に近視焦点ボケ像をもたらすように設定されている。かかる眼用レンズはコンタクトレンズであってもよい。
本発明のもう1つの局面は、眼調節を行うことができて尚且つ調節誤差の症状のある患者の眼の調節誤差を整復するにあたり使用される眼用レンズである。かかる眼用レンズは、視力矯正域と近視焦点ボケ域とを備えており、または、構成要素の一部として含んでおり、この場合、視力矯正域は患者の眼の遠方視力を矯正する屈折力を呈しているとともに、その構成(すなわち、寸法、形状、寸法と形状の両方など)が、遠近両方の視距離のいずれでも患者にはっきり見える視力をもたらすように設定されており、更に、近視焦点ボケ域は、その屈折力が視力矯正域の屈折力とは異なっているとともに、その構成(すなわち、寸法、形状、寸法と形状の両方など)は、視力矯正域により患者にはっきり見える視力が備わっている場合に遠近両方の視距離のいずれで見ても、患者に近視焦点ボケ像をもたらすように設定されている。かかる眼用レンズはコンタクトレンズであってもよい。
本発明のもう1つ別な局面は、眼調節を行うことができて尚且つ調節誤差の症状のある患者の眼の調節誤差を整復するための眼用レンズを製造する際に使用されるレンズ形成材である。かかる眼用レンズは、視力矯正域と近視焦点ボケ域とを備えており、または、構成要素の一部として含んでおり、この場合、視力矯正域は患者の眼の遠方視力を矯正する屈折力を呈しているとともに、その構成(すなわち、寸法、形状、寸法と形状の両方など)が、遠近両方の視距離のいずれでも患者にはっきり見える視力をもたらすように設定されており、更に、近視焦点ボケ域は、その屈折力が視力矯正域の屈折力とは異なっているとともに、その構成(すなわち、寸法、形状、寸法と形状の両方など)は、視力矯正域により患者にはっきり見える視力が備わっている場合に遠近両方の視距離のいずれで見ても、患者に近視焦点ボケ像をもたらすように設定されている。かかる眼用レンズはコンタクトレンズであってもよい。
本発明の更に別な局面は、眼調節を行うことができて尚且つ調節誤差の症状のある患者の眼の調節誤差を整復するための眼用レンズを製造する際に採用される眼用レンズ設計である。かかる眼用レンズは、視力矯正域と近視焦点ボケ域とを備えており、または、構成要素の一部として含んでおり、この場合、視力矯正域は患者の眼の遠方視力を矯正する屈折力を呈しているとともに、その構成(すなわち、寸法、形状、寸法と形状の両方など)が、遠近両方の視距離のいずれでも患者にはっきり見える視力をもたらすように設定されており、更に、近視焦点ボケ域は、その屈折力が視力矯正域の屈折力とは異なっているとともに、その構成(すなわち、寸法、形状、寸法と形状の両方など)は、視力矯正域により患者にはっきり見える視力が備わっている場合に遠近両方の視距離のいずれで見ても、患者に近視焦点ボケ像をもたらすように設定されている。かかる眼用レンズはコンタクトレンズであってもよい。
本発明の各局面は、後段の実施形態を思量することにより更によく理解することができる。
ヒドロゲルコンタクトレンズが図1に例示されているように供与される。かかるコンタクトレンズは、すでに前段までの説明中に記載されていたようなオマフィルコンAを原材料とする注型成形コンタクトレンズである。コンタクトレンズはその中央域が遠光屈折力を有している。ヒドロゲルコンタクトレンズの中央域の直径は約3.3 mmであり、中央域の屈折力は−3.00ジオプターである。二次リング26aに該当する二次リングの直径は4.8 mm(中央域を含む)であり、その屈折力は−1.00ジオプターである。二次リング26bに該当する二次リングの直径は6.8 mmであり、その屈折力は−3 .00ジオプターである。二次リング26cに該当する二次リングの直径は9.0 mm(中央域を含む)であり、その屈折力は−1.00ジオプターである。
13歳近視者の眼調節誤差測定値を記録した。測定は、40 cmの視標距離と600 cmの視標距離で屈折計または検影器を使って行われた。測定は、レンズ未着用でも遠方視力については十分に矯正されていた状態と、上述のコンタクトレンズを装着した状態とで患者の左目に実施された。測定データは図3に例示されている。レンズが装着されている場合、レンズが装着されていない場合と比較して、患者は調節誤差の整復を経験した。
本件開示は或る特定の実施形態に言及したものであるが、これら実施形態は具体例として提示されたのであって、限定するためのものではないものと理解するべきである。前述の詳細な説明の意図は、具体的な実施形態について論じはしたが、各実施形態の各種変更例、代替例、および、それらの均等物の全てを網羅するものであって、添付の特許請求の範囲に規定されているような本発明の真髄と範囲に入ると解釈するべきである。

Claims (17)

  1. 眼調節を行うことができる患者の眼調節誤差を整復する方法であって、
    眼調節を行うことができる患者の眼に対して配備され、視力矯正域および近視焦点おボケ域を備えている眼用レンズを供与することを含んでおり、視力矯正域は患者の眼の遠方視力を矯正する屈折力を呈しているとともに、遠近両方の視距離のいずれでも患者にはっきり見える視力をもたらすように構成されており、更に、近視焦点ボケ域は、その屈折力が視力矯正域の屈折力とは異なっているとともに、視力矯正域により患者がはっきり見える視力を備えている場合には遠近両方の視距離のいずれで見ても、患者に近視焦点ボケ像をもたらすように構成されており、
    眼用レンズ未着用であるが遠方視力については十分に矯正されている状態で検分された患者の眼調節誤差とは対照的に、視力矯正を施すために患者の眼に対して眼用レンズを配備した場合には患者の眼調節誤差の整復が観察されることを特徴とする、方法。
  2. 前記眼用レンズはコンタクトレンズであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記視力矯正域には、前記眼用レンズの光学軸線が通っているとともに直径が2.0 mmよりも大きい円形域が設けられていることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  4. 前記近視焦点ボケ域には、前記円形域に隣接しているとともにそこを包囲している第1環状域が設けられていることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
  5. 前記コンタクトレンズには前記円形域を包囲している環状域が設けられており、環状域は同心状に配備された複数の環状の二次リングから構成されており、複数の二次リングのうちの少なくとも1つは前記近視焦点ボケ域の一部であり、残余の二次リングのうちの少なくとも1つは前記視力矯正域の一部であることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
  6. 患者がわずか60 cmの視標距離で見ている場合は、患者の眼調節誤差は+1.5ジオプター未満で尚且つ−1.5ジオプターより大きいことを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれかに記載の方法。
  7. 患者が60 cmから約400 cmの視標距離で見ている場合は、患者の眼調節誤差は+1.5ジオプター未満でなおかつ−1.5ジオプターより大きいことを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれかに記載の方法。
  8. 前記視力矯正域は患者の遠視力を矯正するのに1種類の実効屈折力を有しているだけであり、前記視力矯正域は60 cm未満の視標距離では患者にはっきり見える視力をもたらし、前記近視焦点ボケ域はその視標距離で患者がくっきりした近距離像を見ているのと同時に近視焦点ボケをもたらすことを特徴とする、請求項1から請求項7のいずれかに記載の方法。
  9. 前記供与するとは、前記眼用レンズをレンズ配給業者に供給すること、前記眼用レンズを視力矯正士に提供すること、前記眼用レンズを患者に用意すること、または、これらの各種組合せを含んでいることを特徴とする、請求項1から請求項8のいずれかに記載の方法。
  10. 前記供与するとは、前記眼用レンズの第1レンズおよび第2レンズを供与することを含んでいることを特徴とする、請求項1から請求項9のいずれかに記載の方法。
  11. 前記供与するとは、前記眼用レンズを視力検査士に提供して、前記眼用レンズを配備した患者の眼の調節誤差を視力検査士が検分することを含んでいることを特徴とする、請求項1から請求項10のいずれかに記載の方法。
  12. 患者の眼の調節誤差を測定することを更に含んでいる、請求項1から請求項11のいずれかに記載の方法。
  13. 近視距離における近視焦点ボケは、患者の眼の調節誤差よりも大きいか、または、患者の眼の調節誤差に等しいジオプター値分だけ遠視距離における近視焦点ボケとは異なっていることを特徴とする、請求項1から請求項12のいずれかに記載の方法。
  14. 眼調節を行うことができる患者の眼調節誤差を整復するための眼用レンズを製造する際のレンズ設計の用途であって、レンズ設計は視力矯正域および近視焦点ボケ域を備えている眼用レンズを供与することを含んでおり、視力矯正域は患者の眼の遠方視力を矯正する屈折力を呈しているとともに、遠近両方の視距離のいずれでも患者にはっきり見える視力をもたらすように構成されており、近視焦点ボケ域は、その屈折力が視力矯正域の屈折力とは異なっているとともに、視力矯正域により患者にはっきり見える視力が備わっている場合に遠近両方の視距離のいずれで見ても、患者に近視焦点ボケ像をもたらすように構成されており、眼用レンズ未着用であるが遠方視力については十分に矯正された状態で検分を受けた患者の眼調節誤差と比較して、視力矯正を施すために眼用レンズを患者の眼に対して装着した場合には、患者の眼調節誤差の整復が観察されることを特徴とする、レンズ設計の用途。
  15. 眼調節を行うことができる患者の眼調節誤差を整復するための眼用レンズを製造する方法であって、
    レンズ形成材を成形して、眼調節を行うことができる患者の眼に配備する眼用レンズにする工程を含んでおり、眼用レンズは視力矯正域および近視焦点ボケ域を備えており、視力矯正域は患者の眼の遠方視力を矯正する屈折力を呈しているとともに、遠近両方の視距離のいずれでも患者にはっきり見える視力をもたらすように構成されており、近視焦点ボケ域は、その屈折力が視力矯正域の屈折力とは異なっているとともに、視力矯正域により患者にはっきり見える視力が備わっている時に遠近両方の視距離のいずれで見ても、近視焦点ボケ像を患者にもたらすように構成されており、
    眼用レンズ未着用であるが遠方視力については十分に矯正された状態で検分を受けた患者の眼用誤差とは対照的に、眼用レンズが視力矯正を施す目的で患者の眼に対して配備された場合には患者の調節誤差が整復されるのが観察されることを特徴とする、眼用レンズを製造する方法。
  16. 前記成形するとは、重合化可能な組成物を注型成形してコンタクトレンズの形状にし、注型成形後のレンズをコンタクトレンズ鋳型部材から分離し、分離された注型成形コンタクトレンズを液体に接触させ、分離された注型成形コンタクトレンズを検査し、分離された注型成形コンタクトレンズをコンタクトレンズ梱包材に詰め、コンタクトレンズを梱包材ごと滅菌し、または、これら処理の各種組合せを行うことを含んでいることを特徴とする、請求項15に記載の方法。
  17. 眼調節を行うことができる患者の眼調節誤差を整復するための眼用レンズの用途であって、眼用レンズは視力矯正域および近視焦点ボケ域を備えており、視力矯正域は患者の眼の遠方視力を矯正する屈折力を呈しているとともに、遠近両方の視距離のいずれでも患者にはっきり見える視力をもたらすように構成されており、近視焦点ボケ域は、その屈折力が視力矯正域の屈折力とは異なっているとともに、視力矯正域により患者にはっきり見える視力が備わっている場合に遠近両方の視距離のいずれで見ても、患者に焦点ボケ像をもたらすように構成されており、眼用レンズ未着用であるが遠方視力については十分に矯正された状態で検分を受けた患者の眼調節誤差とは対照的に、視力矯正を施すために眼用レンズを患者の眼に対して装着した場合には、患者の眼調節誤差の整復が観察されることを特徴とする、眼用レンズの用途。
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