JP2012525943A - 改良された対電極を備えるイオントフォレシス装置 - Google Patents

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Abstract

本開示はイオントフォレシス装置に関する。一態様において,当該装置は,前記薬剤貯蔵部と着用者との間にバリア層を有する。他の態様において,当該装置は前記薬剤貯蔵部に対して駆動電極と反対側に対電極を備える。

Description

本出願は、2009年5月8日出願の米国特許仮出願61/176,719,2010年2月12日出願の米国特許仮出願61/304,013,及び2010年2月9日出願の米国特許仮出願61/302,658に基づく優先権を主張し、これらの出願の内容は参照により全体として本明細書に組み込まれる。
本出願はイオントフォレシス装置に関する。
本発明の技術分野においてイオントフォレシス装置が知られている。イオントフォレシス装置は患者の肌に置かれ,帯電した電極を用いて帯電した薬剤イオンを薬剤貯蔵部から患者の皮膚組織へ輸送する。
従来のイオントフォレシス技術には2つの大きな欠点がある。一つ目は,装置が駆動されていない状態における薬剤貯蔵部から患者の皮膚組織への薬剤イオンの受動輸送であり,二つ目は,装置の二つの正負に帯電した電極間の皮膚が回路のインピーダンスとして用いられるため,患者の皮膚組織へ刺激があることである。
本発明は,これらの欠点の一方又は両方に対する解決策を提供するものである。
本発明の一態様は,改善された電極構造を有するイオントフォレシス薬剤投与装置を提供する。この装置は,基体と帯電した薬剤イオンを供給する薬剤貯蔵部とを備える。駆動電極は前記薬剤貯蔵部の上に配置される。対電極は前記薬剤貯蔵部の下に前記駆動電極と対向して設けられる。
制御回路は電源を備える。この制御ユニットは前記駆動電極及び前記対電極に接続されており,ドライビングモードで動作可能となっている。ドライビングモードにおいては,前記帯電した薬剤イオンの電荷と同じ極性の電圧を前記駆動電極に印可するとともに逆の極性の電圧を前記対電極に印可することで,前記帯電した薬剤イオンを前記着用者の組織に輸送することができる。
本発明の他の側面は,かかる装置の使用方法を提供する。この方法は,前記制御回路を用いて前記帯電した薬剤イオンの電荷と同じ極性の電圧を前記駆動電極に印可する工程と,前記制御回路を用いて逆の極性の電圧を前記対電極に印可する工程と,を実行することで前記装置をドライビングモードで動作させ,これにより,前記帯電した薬剤イオンを前記着用者の組織の方向へ輸送する。
本発明のさらに別の態様は,薬剤を着用者の組織に投与するイオントフォレシス薬剤投与装置を提供する。本態様の装置は,基体と,帯電した薬剤イオンを供給する薬剤貯蔵部と,駆動電極と,対電極とを備える。制御回路は電源を備える。この制御回路は,前記帯電した薬剤イオンの電荷と同じ極性の電圧を前記駆動電極に印可するとともに逆の極性の電圧を前記対電極に印可するように動作可能である。前記駆動電極及び前記対電極は,電流が前記装置の内部でのみ前記駆動電極と前記対電極との間に流れることができるように前記駆動電極と前記対電極抵抗との間の抵抗に接続されるとともに,前記制御回路の前記ドライビングモードにおける前記電圧の各々の印可によって前記帯電した薬剤イオンが前記着用者の組織の方向に輸送されるように配置される。
上述した以外の本発明の目的,特徴,及び有利な効果は,以下の詳細な説明,添付図面,及び特許請求の範囲から明らかになる。
本発明に従って構成された装置の分解断面図,平面図,及び底面図
電極及び薬剤貯蔵部を分離して示す断面図
他の実施形態の概略断面図
図3の実施形態の制御回路の一例
図3の実施形態の制御回路の他の例
中心静脈術において使用中のイオントフォレシス装置
添付図面は,本発明に従って構成されたイオントフォレシス薬剤投与装置10の例示的な実施形態を示す。この装置10は,着用者の組織へ薬剤を投与するように構成されている。イオントフォレシス装置の基本原理はよく知られている。この点については,米国特許出願公開第2009/0048556号及び米国特許出願公開第2009/0299267A1号を参照のこと。これらの米国特許出願公開の内容は,参照により全体として本明細書に組み込まれる。
装置10は,基体12を備える。基体12は,発泡体やプラスチック等の柔軟性を有する構造物であることが望ましく,患者の体にフィットし隣接する皮膚に横たわるように設計される。基体12には,基体12を貫く薬剤貯蔵部開口部14が形成されている。薬剤貯蔵部開口部14には薬剤貯蔵部16が含まれる。基体12は任意の構造や構成を採ることができ,例示された実施形態は限定的なものではない。
薬剤貯蔵部16は帯電した薬剤イオンを供給する。薬剤イオンは,元素イオン(すなわち元素のイオン形態),分子イオン(すなわち分子のイオン形態),又は錯イオン(すなわち錯体と呼ばれる弱く結合した元素/分子/イオン群のイオン形態)であってもよい。図示の実施形態において,当該貯蔵部はヒドロゲル等のゲルを含む。この薬剤は帯電したイオン溶液にゲル用高分子とともに溶媒和したものでもよく,高分子架橋を硬化させると帯電した薬剤イオンがゲル中に貯蔵される。例えば,薬剤の塩を溶液に溶解させ,イオン導電性の溶液/ゲル中で移動可能な薬剤イオンを提供することができる。かかる薬剤貯蔵部の形成方法は公知であり,詳細な説明を要しない。例えば,薬剤貯蔵部16は,図示のとおり単純にゲルであってもよく,より複雑な構造を採ることもできる。例えば,流動性を分離し管理する内部膜を有する分割された貯蔵部であってもよい。この薬剤貯蔵部は任意の構造及び構成を採ることができ,例示された実施形態は限定的なものではない。
薬剤という語には,医薬品,ビタミン,治療薬,元素等の任意の生物活性剤が含まれ,認可された薬剤には限られない。このように,薬剤という語は,装置によって着用者に経皮投与され,生物学的作用を有する任意の物質を意味するものと解釈されるべきである。
保護層18は,薬剤貯蔵部と着用者の組織との間に位置するように薬剤貯蔵部の下に配置される。このバリア層は,薬剤貯蔵部16及びその開口部14と同じかそれよりも大きな面積を有する。つまり,保護層18は薬剤貯蔵部16全体を覆い,薬剤貯蔵部16と着用者の皮膚との間に留まる。保護層18は,帯電した薬剤分子の受動通過を実質的に防止するように構成されている。
図示の実施形態において保護層18はメッシュである。このメッシュは,Ag,AgCl,又はカーボン等の導電性物質によってコーティングされていてもよい。このコーティングは,具体的な薬剤分子,投与速度,及びこれら以外の要件によって異なるものが用いられる。このメッシュの細孔径は任意であり,例えば7ミクロン〜100ミクロンであってもよい。この細孔径は,具体的な薬剤分子,投与速度,及びこれら以外の要件に応じて変更してもよい。
図示の実施形態において,保護層18は,装置10の層20の一部として構成される。この層20は,基体12の底面に接着等の方法で結合される。層20は必須のものではなく,また,保護層18を必ずしも層20の一部として形成する必要はない。
層20の周辺端部に接着層28をコーティングしてもよい。この接着層は,患者の皮膚に装置10をしっかりと接合するハイタック接着剤であることが望ましい。リテーナー20及び装置10の周辺端部に接着剤を延ばすことにより,その接着剤によって装置10の端部が持ち上げられたりめくれ上がったりすることを抑制して,装置10を皮膚に継続して固定できる。テープやストラップ等の装置を患者に固定するための他の好適な取り付け方法を用いることもできる。
必要に応じて剥離ライナー24によって装置10の底面全面を覆うことができる。つまり,剥離ライナー24は,接着剤28と覆うとともに薬剤貯蔵部16の領域も覆う。剥離ライナー24は,紙やプラスチック等の材料であってもよく,剥離ライナー24の上部にシリコンやワックス等の剥離材を設けて接着層28及び薬剤貯蔵部16を露出させるために剥離ライナー24を剥がすことができるようにしてもよい。図1の底面図から剥離ライナー24を除外して薬剤貯蔵部の領域が見えるようにしてもよい。
装置10において基体12及び薬剤貯蔵部16の上方には回路層30が設けられている。この回路層は,患者の体の様々な部分にフィットするように曲がることができる柔軟性のある非導電性高分子基板等の誘電体の(すなわち電気的には絶縁性の)基板32から構成されることが望ましい。基板32の上面は,好ましくは高分子厚膜コーティングによって析出されたプリント回路として形成された回路を含む。このコーティング技術は上述の米国特許出願公開第2009/0048556号に開示されており,コーティング技術に関してその開示内容が参照される。
基板32の上面には,電池形状の電源が設けられる。この電池はプリント型であることが好ましいが,任意の型のバッテリー/電源を用いることができる。プリント型の電池は米国特許出願公開第2009/0048556号に開示されている。マイクロプロセッサ34も基板32の上面に設けられ,電力の供給を制御するために回路及び電源に接続される。
回路,マイクロプロセッサ,及び電源の全体を,装置10において用いられる電極への電圧の印加を制御する制御回路と考えることができる。この電極については後述する。マイクロプロセッサは省略することが可能であり,また電流の量/方向及び電極への様々な電圧の印加を制御する制御回路においてスイッチを用いることができる。このように,制御回路という語は,電圧が印加される電極と接続された任意の回路を含む構造に関する語であり,この回路にはマイクロプロセッサ,集積回路,及び/又はスイッチ動作回路を含んでもよく含まなくてもよい。
カバー層33は基板32に取り付けられ,基板32に設けられる構成部品を被覆し保護する。カバー層33は任意に設けられる。カバー層33は,構成部品との関係を示すために図1の平面図に部分的に示されており,典型的には全ての構成部品を被覆する。
装置10は,制御回路に接続された一又は複数の起動スイッチ(例えば参照符号27で示すもの)を備えてもよい。例えば,オンスイッチとオフスイッチ二つのスイッチが設けられる。オンスイッチはドライビングモード(後述する)を起動するためのもので,オフスイッチはドライビングモードを停止し又は強制非アクティブモード(後述する)を起動するためのものである。このスイッチは,薄膜スイッチ,ボタンスイッチ,接触スイッチ,圧電スイッチ等の任意の種類のスイッチである。
スルーホール(不図示)は,基板32を貫いて形成されており,基板32の上面に設けられた回路を基板32の底面に設けられた駆動電極36と接続可能にする。この駆動電極36は本発明の技術分野においてドナー電極とも呼ばれる。駆動電極36も上述の高分子厚膜コーティング技術を用いて基板32の底面に印刷されることが望ましい。スルーホールに対する電極36の配置に応じて印刷されたリード配線がスルーホールから電極36に伸びていてもよい。エポキシ等の柔軟性を有する導電性セメントがスルーホールを充填し,上面に設けられた回路を駆動電極36又はリード配線に接続し,水がスルーホールから回路に侵入することを防止する。これにより,駆動電極36が制御回路に接続され,電源から電圧が印加されるようになる。これ以外にも任意の方法を用いて駆動電極36を制御回路に接続することができる。
駆動電極36は,薬剤貯蔵部16の上に保護層18と対向するように設けられる。好ましくは,駆動電極36は,薬剤貯蔵部16及びその開口部の面積と同じ寸法及び形状を有し,駆動電極36に印加された電圧が薬剤貯蔵部16全体にかかるようにする。制御回路は,ドライビングモードでの動作中に帯電した薬剤イオンの電荷と同じ極性の電圧を駆動電極36に印加し,帯電した薬剤イオンを着用者の組織の方向へそしてその内部へ輸送する。つまり,薬剤が正に帯電したイオンの形態で存在する場合には,駆動電極36には正の電荷が印加される。同じ極性の電荷同士は反発するので,正に帯電した薬剤イオンは駆動電極36から反発され,皮膚への浸透のために着用者の組織の皮膚の方向へ輸送される。逆に,薬剤イオンが負に帯電している場合には,駆動電極36には負の電荷が印加され,同様に薬剤イオンを反発して輸送する。
保護層18は,ドライビングモードにおいて駆動電極36に印加される電圧によって帯電した薬剤イオンが通過できるように能動輸送可能に構成される。つまり,この保護層18は,帯電した薬剤分子の受動輸送を通常妨げるが,駆動電極36の起電力による能動輸送を許容するように構成することができる。
図示の実施形態において,保護層18は導電性物質から形成され,前記制御回路に接続されている。この接続を確立するために,基板32及び基体12を貫通するスルーホール35,37を形成し,これによりリード配線が保護層18を基板32上面にある制御回路に接続できるようにしてもよい。リード配線は,保護層18とスルーホール35,37との相対配置によって例えば高分子厚膜プリント法により層20上に形成されてもよい。例えば,リード配線は,層20に設けられ,スルーホール37から保護層18まで幅方向に延伸する。これらは,図2に示すように幅方向に離れて配置されている。導電性エポキシ39は,上述のように,制御回路と保護層18との接続を確立するとともに水の移動を防止するために用いられる。しかしながら,これ以外にもワイヤー配線,リード配線,接点等の任意の方法を用いて制御回路を保護層18に接続することができる。図2の断面図の各要素の相対的な寸法は説明の便宜上やや強調されており,図示したものとは異なる寸法及び大きさに構成することが可能である。
前記制御回路は,バリア層が対電極として機能するように,反対極性の電圧を保護層18に印加するように構成されている。つまり,駆動電極36の電圧は電源の一方の端子から印加され,対電極として機能する保護層18の電圧は電源の反対の端子から印加される。具体的には,対電極という語は,駆動電極36とは逆に又は反対に帯電している電極のことをいい,電源の対になる端子への接続部の間にイオントフォレシス回路を完成させるために設けられる。制御回路のマイクロプロセッサは,両電極に対する電圧の印加を制御するように構成されてもよい。薬剤分子を適切に輸送できるように,様々な回路素子を用いて各電極に印加される電圧及び電流密度を決定することができる。
薬剤貯蔵部16のゲルを導電性として,駆動電極36及びバリア層/対電極18を含む回路を完成させることが好ましい。このゲルは,電極間の電圧差を高く維持するために十分に高い抵抗を有しているこのが望ましい。または,薬剤貯蔵部に依存して電極を導電接続するのではなく,ある程度の抵抗を有する抵抗器等の素子を用いることで,電極間の適切な電圧差を維持したまま電極間に電流が流れるようにすることもできる。
一例として,水系ゲルに該当するリドカインは,駆動電極36及び対電極/保護層18が同一の面積を有している場合,0.2mA/cm2の電流密度を用いて輸送可能である。
保護層18は,ドライビングモードにおいて対電極として用いられる場合に帯電した薬剤分子と逆の極性を有するので,薬剤イオンの輸送を改善することができる。これは,帯電した薬剤分子が駆動電極36から反発され,保護層18に引き寄せられるためである。これにより,両電極が着用者の組織へ向かう同一方向への薬剤輸送に寄与するため,単位電力あたりの薬剤の輸送速度を向上させることができる。
対電極として機能する保護層18を有する構成は,装置寸法及び患者の快適さの観点で優れている。従来の装置における対電極は,駆動電極から幅方向に離れて配置されることが多く,患者の皮膚組織のインピーダンス又は抵抗を用いて回路を完成させていた。他の貯蔵部の薬剤と反対の極性の薬剤分子を有する薬剤貯蔵部とともに対電極が用いられることもあるが,多くの場合,単一の薬剤のみが輸送され,「受動的な」薬剤が存在しない貯蔵部が用いられている。いずれの場合にも,患者の皮膚組織が回路の一部とされるため,装置は不快なものであり,電極に印加できる電圧には実際上限界があった。例えば,従来の装置は患者の皮膚に火傷や「タトゥー」(視認可能な痕の存在)を引き起こしてしまうことが知られている。このことは,従来の装置の大きな欠点である。また,単一の薬剤しか輸送できないとなると,装置10及び貯蔵部の全領域の多くの部分が薬剤以外を輸送する受動電極として用いられることになる。第2の薬剤を輸送するために対電極が用いられる場合であっても,患者の不快感は残り,電圧と同一極性の薬剤イオン(すなわち,他の貯蔵部の薬剤イオンの電荷と逆の電荷のもの)に限定され,大きな寸法に見合うレンジの電圧の印加は制限される。例示した実施形態においては,このような問題点は解決されている。つまり,例示した実施形態においては,着用者の組織を通じて回路を完成させるために必要だった幅方向に離隔された対電極は存在せず,装置内の抵抗を横切って電極間を流れる電流によって装置内で回路が完成するので従来の問題点が解決されている。
例示した実施形態の他の効果は,皮膚組織の導電性やインピーダンスはpHや発汗等の様々な条件によって変化するが,貯蔵部のゲルによって安定的な導電性を維持できる点にある。このように,保護層18が対電極として機能する装置10は,薬剤貯蔵部の導電性が皮膚の状態の影響を実質的に受けないので,かかる問題を除去することができる。
具体的な動作メカニズムに限定されることはないが,駆動電極と,薬剤貯蔵部の反対側にある対電極とを用いることにより,対電極における薬剤イオンを高濃度にすることができ,薬剤イオンの患者の皮膚/組織への浸透輸送/浸透を促進することができる。例えば,対電極がメッシュ又は浸透膜であり患者の組織/皮膚に直接置かれる場合には,密着性が生じて浸透をさらに向上させることができる。幅方向に互いに離隔された電極を有する従来の装置においては,上述したように皮膚が「回路」の一部であり,薬剤輸送を生じさせる主な力となる電圧差が皮膚を通じて電極間に生じる。これに対し,駆動電極と薬剤貯蔵部の反対側にある対電極とを用いることにより,十分な量の薬剤輸送を可能としつつ従来の装置の欠点を解決することができる。皮膚がイオントフォレシス回路の一部となっていないので,向かい合う駆動電極と対電極とを用いて薬剤イオンの輸送用により高い電圧を用いることも可能である。この動作原理は限定的なものではない。一部の実施形態においては,対電極と薬剤輸送において役割を果たす着用者の組織との間に電圧差を発生させることも可能であるが,かかる電圧差は装置内の電極間における制御された大電圧差と比較して小さなものとなる。
一部の実施形態において,保護層18を通過して受動輸送される薬剤イオンがを最小化することが望ましい場合には,薬剤の輸送を行わない期間にその極性を反転させることができる。つまり,制御回路は,「強制非アクティブ」モードにおいて動作し,薬剤イオンと同一の電荷を持つように対電極の極性を反転させることができ,これにより,薬剤イオンを患者の皮膚組織から反発させることができる。同様に,強制非アクティブモードにおいて駆動電極36の極性を制御回路によって反転することができる。これにより,薬剤イオンと反対の電荷を持つ駆動電極36の方に薬剤分子を引き寄せ(及び着用者の皮膚組織から遠ざけ)ることで,保護層18の反発作用を向上させることができる。この動作は,極めて低い電力で行うことができるので,電池寿命を長持ちさせることができる。この動作モードは強制非アクティブモードとも呼ばれ,制御回路は,このような電圧を印加するためにこの強制非アクティブモードに切り替え可能に構成される。装置10が薬剤の輸送について非アクティブになっているが,薬剤輸送を防止するために電気的な力が用いられているため,「強制非アクティブ」という語をこのモードを指し示すために用いる。
一部の実施形態においては,強制非アクティブモードにおいて反転された電圧が,例えば予め定められた周期のパルスとして駆動電極及び対電極に予め定められた時間間隔で印可される。このような動作は,非アクティブモードにおける消費エネルギーを最小化するために行われる。二つの電極が帯電しているときには,分子を駆動電極36に近づけ対電極18及び着用者の皮膚組織から離れる方向に運ぶことができる。皮膚の方向への受動的な移動は相当程度ゆっくりと起こるので,反転電圧をパルス印加し又は間欠的に印加することで受動的な移動を相殺することができる。このように,非アクティブモードにおいては継続的な電流の流れは必要とされない。一部の実施形態においては,バリア層として機能するか否かとは無関係に対電極を用いることができる。つまり,薬剤貯蔵部16を挟んで駆動電極36の向かいに配置された対電極は,ユーザの皮膚への電流の流れを最小化又は排除することができる。かかる実施形態においては,対電極は薬剤貯蔵部の底面全体を被覆する必要はない。例えば,対電極は円形形状を有していてもよく,任意の構成及び形状を用いることができる。
装置10は,装置がユーザの組織に正しく接触するように配置されているか決定する接触式センサを備えてもよい。例えば,相対的に小さな接触電極42を用いることができる。この接触電極42は,層20の上に対電極18と同じ方法で形成することができる。接触電極42は対電極18と同様にスルーホール接続を用いて,基板32上面において前記回路と接続されてもよい。具体的には,整列されたスルーホール44及び46が基板32及び基体12にそれぞれ形成され,エポキシ等の導電性物質48で充填される。基板32上面の前記制御回路は,対電極18及び接触電極42がユーザの組織に接触しているか様々な技術を用いて検出することができる。例えば,接触電極42と対電極18との間の電流の流れを検出するために,接触電極42は対電極18と逆の極性を有するようにしてもよい。継続的な電流の発生を避けるために,この検出は間欠的なサンプリングにより実行可能であり,また,組織への不快感を避けるために極めて低い電流量で実行することができる。
図3は,本発明の他の実施形態の概略図である。類似の構成が用いられているので,本実施形態と上記の実施形態で共通の構成については同一の参照符号を用いる。電極及び薬剤貯蔵部以外の装置は概ね同一であるため,装置全体は図示せずに電極及び薬剤貯蔵部のみが図示されている。
図3は,駆動電極36,対電極18(必ずしもバリア層ではない),薬剤貯蔵部16,及び中間電極50を示している。この中間電極50は,駆動電極36と対電極18との間に配置されている。中間電極50は薬剤貯蔵部16を二つの部分,すなわち駆動電極36と中間電極50との間に位置する第1の部分52及び中間電極50と対電極18との間に位置する第2の部分54に分離することが望ましい。この中間電極50は,貯蔵部16内に任意の方法で配置される。例えば,薬剤貯蔵部16がゲルの場合には,ゲルが硬化する際に中間電極50を設けることができる。また,第1及び第2の部分52,54を別体に形成し,中間電極50の両面に設置してもよい。一部の実施形態においては,複数の中間電極を用いることもできる。
制御回路は中間電極50に接続されており,ドライビングモードにおいて動作し,駆動電極36に印加される電圧と対電極18に印加される電圧の間にある電圧を中間電極50に印加することで,帯電した薬剤イオンを薬剤貯蔵部16の第1の部分52から薬剤貯蔵部16の第2の部分54へ移動させるとともに薬剤貯蔵部16の第2の部分54内の帯電した薬剤イオンを着用者の組織の方向へ移動させることができる。つまり,薬剤貯蔵部の第1の部分52の薬剤イオンについては,駆動電極36が帯電した薬剤イオンと同じ極性を有するとともに中間電極50が逆の極性を有することで薬剤貯蔵部の第1の部分52の帯電した薬剤イオンを第2の部分54に移動させることができるように,駆動電極36と中間電極50との間の電圧差が定められる。同様に,薬剤貯蔵部の第2の部分54にある薬剤イオンについては,中間電極50が帯電した薬剤イオンと同じ極性を有するとともに対電極18が逆の又は反対の極性を有することで,上述したのと同じ方法で当該薬剤イオンを薬剤貯蔵部の第2の部分54から着用者の組織の方向に移動させるように,中間電極50と対電極18との間の電圧差を定めることができる。「極性」は対向する電極又は対電極に対して相対的なものであり,中間電極50は駆動電極36との比較において一つの極性(例えば正)を有するとともに対電極18との比較においては逆の極性(例えば負)を有するという説明が正確である。
具体的な動作メカニズムに限定されることはないが,薬剤イオンは,薬剤貯蔵部16の第1の部分52から第2の部分54へ「プッシュプル」動作により移動する。具体的には,第1の部分52の薬剤イオンは,駆動電極36と中間電極50との間の電圧差により中間電極50に引き寄せられる。中間電極50は,実質的に貯蔵部の第1の部分52と第2の部分54との間のインタフェースとなる。このインタフェースにおいて,中間電極50と対電極18との間の電圧差により,薬剤イオンを中間電極50から離れ対電極18及び患者組織の方向へ輸送することができる。このように,中間電極50により提供されるインタフェースにおいて,薬剤イオンの移動又は輸送は,駆動電極36及び対電極18の各々に対する電圧差によって中間電極50の方向へ「プッシュ」され次に中間電極50から離れる方向へ「プル」されると説明することが可能である。
駆動電極36/中間電極50間及び中間電極50/対電極18間の電流を流すための抵抗は,上述した導電性ゲルやそれ以外の抵抗器等の薬剤貯蔵部16の材料によって与えられる。これにより,駆動電極36から対電極18へ電流を流すことができる。
対電極18と中間電極50との間の間隔は,中間電極50と駆動電極36との間の間隔よりも狭いことが望ましい。これにより,ドライビングモード,受動モード,及び強制非アクティブモード(使用される場合)のいずれにおいても,様々な有利な効果が得られる。
イオン導電性の薬剤貯蔵部内での薬剤イオンの輸送速度は,貯蔵部の対向する側面にある電極の間の電圧差及びその電極間の距離の関数である。このように,電力の効率性の観点からは,電極を近接させて配置した方が効率的である。しかしながら,電極間の間隔を狭めるとその電極間にある薬剤貯蔵部の体積(及び内部に格納される薬剤イオンの量)も減少することになる。これらの薬剤投与速度に対する電力効率と格納される薬剤の総量は,多くのイオントフォレシス装置を設計する際に競合する要素となる。
中間電極50を対電極18の近くに配置することで,薬剤貯蔵部の第2の部分54からの薬剤投与速度に対する単位電力あたりの貢献を増加させることができる一方で,中間電極50とこの中間電極50とより大きな間隔を隔てて配置された駆動電極36との間の第1の部分52に多くの薬剤を格納することができる。
また,中間電極50は,薬剤貯蔵部の第1の部分52から第2の部分54への薬剤イオンの受動輸送を抑制又は防止する薄膜であってもよい。これにより,装置10が動作していない(すなわち受動モード)ときに,患者の組織へ受動吸収される可能性のある薬剤イオンの量を第2の部分54に存在する極少量に制限することができる。中間電極薄膜が薬剤イオンの第2の部分54への受動輸送を一部許したとしても,この中間電極薄膜は依然として長期間の受動吸収率の上限として働く。対電極18を上述した薄膜等のバリア層として構成し,薬剤イオンの受動吸収をさらに制限することもできる。または,対電極18は,薬剤輸送を実質的に妨げない目の粗いメッシュとすることもできる。
中間電極50又は対電極18は,薄膜として形成される場合には,任意の薄膜材料を用いて形成することができる。この薄膜材料には,金属又は非金属のメッシュ又は布地が含まれるがこれらには限られない。この薄膜材料は,導電性インクで被覆され又は導電性インクが印刷されていてもよい。中間電極薄膜50は,薬剤イオンの通過をさらに減少させるために疎水性であることが望ましい。
好ましくは,中間電極50と対電極18との間の間隔は,中間電極50と駆動電極36との間の間隔の50%以下であることが望ましく,30%以下,20%以下,又は10%以下であることがさらに望ましい。本発明はこれらの値に限定されるものではない。
一実施形態においては,上述の実施形態と同様に,制御回路を強制非アクティブモードに切り替え可能である。この強制非アクティブモードにおいては,当該制御回路は,帯電した薬剤イオンの電荷と同じ極性の対電極18に電圧を印加するとともに逆の極性の電圧を駆動電極36に印加することができ,これにより,薬剤イオンを着用者の組織から反発させることができる。つまり,薬剤イオンは,駆動電極36の電圧によって引き寄せられるとともに対電極18の電圧によって反発されるため,対電極18及び着用者の組織から離れて駆動電極36の方向へ移動するように促される。
任意の構成として,制御回路は,強制非アクティブモードにおいて,駆動電極36に印可される電圧と対電極18に印加される電圧の間にある電圧を中間電極50に印加するように構成されてもよい。これにより,薬剤貯蔵部の第2の部分54においては薬剤イオンが対電極18及び着用者の組織から反発されるとともに中間電極50に引き寄せられ,薬剤貯蔵部の第1の部分52においては薬剤イオンが中間電極50から反発されるとともに駆動電極36に引き寄せられる。このように,薬剤イオンは着用者の組織及び薬剤貯蔵部の第2の部分54から第1の部分52の方向へ反発される。上述したのと同じ「プッシュプル」効果が中間電極50においても逆向きに発生する。
これにより,電力を用いて,薬剤イオンの着用者の組織への受動吸収を防止又は減少することができる。好ましくは,対電極18と中間電極50との間の間隔を相対的に狭くすることにより,薬剤貯蔵部の第2の部分54における薬剤イオンの輸送速度が向上するとともに,駆動電極36と中間電極50との間の間隔がより大きくなることにより患者の組織から離れた位置での薬剤イオンの貯蔵量を増加させることができる。
他の実施形態において,非アクティブモードにおける制御回路は,対電極18及び中間電極50に対してのみ電圧を印加することもできる。つまり,制御回路は,帯電した薬剤イオンの電荷と同じ極性の電圧を対電極18に印加するとともに逆の極性の電圧を中間電極50に印加することができる。これにより,薬剤イオンは対電極18及び着用者の組織から反発されるとともに中間電極50に引き寄せられる。これにより,中間電極50において薬剤イオンが高密度となるため,薬剤イオンの一部が浸透により薬剤貯蔵部16の第1の部分52に受動移動することができる。
さらに他の実施形態において,非アクティブモードにおける制御回路は,中間電極50及び駆動電極36にのみ電圧を印加することができる。つまり,制御回路は,薬剤イオンの電荷と同じ極性の電圧を中間電極50に印加するとともに逆の極性の電圧を駆動電極36に印加することができる。これにより,薬剤イオンは中間電極50から反発されるとともに駆動電極36に引き寄せられる。これにより,薬剤イオンの薬剤貯蔵部の第2の部分54への輸送を防止又は減少させることができ,着用者の組織に受動吸収されることが可能な薬剤の量を制限することができる。また,これにより薬剤貯蔵部の第2の部分52の中間電極50近傍における薬剤イオンの濃度が低くなるか又はゼロになるため,浸透及び濃度勾配により薬剤イオンの一部が第2の部分54から第1の部分52に受動移動することが可能となる(必要ではない)。
強制非アクティブモードの任意の変形において,電極に印可される電圧(すなわち,駆動電極/対電極対,駆動電極/中間電極対,又は中間電極/対電極対の三つの電極対のいずれかに印可される電圧)の各々は,上述したように,予め定められた時間間隔で印可されてもよい。
電極18,36,50に印可される電圧を精度良く制御するにはマイクロプロセッサを用いることが望ましいが,マイクロプロセッサを省略し,基本回路要素によって制御を行うことも可能である。
例えば,図4は,強制非アクティブモードを有していない制御回路の基本回路を示す。ノード18,36,及び50は,対電極,駆動電極,及び中間電極をそれぞれ表す。抵抗器RG1及びRG2は,電極間のゲル薬剤貯蔵部の部分(Gはゲルを表し,1及び2は第1及び第2の部分52,54をそれぞれ表す)の抵抗を表す。抵抗器R1及びR2は,中間電極50を中間電圧に設定するために電圧差を分割する分圧器を構成する。閉位置に示されているスイッチSは,閉位置で電源を接続して回路に電力を供給し(これによりドライビングモードになる),開位置で電源を切断する(これにより受動モードになる)。
図5a及び5bは図4に類似する回路を示すが,SD1/SD2とSF1/SF2の二つの組のスイッチが設けられている点が異なっている。図5aに示すように,スイッチSD1/SD2は,閉じられたときに一つの極性設定において電源の端子同士を接続し,ドライビングモード(スイッチSF1及びSF2は開かれている)を確立する。図5bにおいては,スイッチ位置が反転されてスイッチSD1及びSD2が開かれているとともにスイッチSF1及びSF2が閉じられており,これにより極性設定を反転するとともに強制非アクティブモードを確立する。具体的には,この強制非アクティブモードにおいては電圧が三つの電極全てに印可されている。
図4,図5a,及び図5bにおいて,VD,VI,及びVCは,駆動電極36,中間電極50,及び対電極18が位置するノードを模式的に示し,これらの電圧VD,VI,VCは上述したように制御される。図示された例示的な回路は正に帯電した薬剤イオンを輸送するように構成されているが,印加される電力供給電圧は負に帯電した薬剤イオンを輸送するために反転させることができる。
三つの回路図は例示に過ぎず,本発明の限定するものではない。任意の回路配置を用いることが可能である。
具体的な一応用例において,本発明のイオントフォレシス装置は治療用ウィンドウを備えることができる。この治療用ウィンドウについては,米国特許出願公開第2009/0299267号に開示されている。この米国特許出願の内容は参照により全体として本明細書に組み込まれる。かかる装置10’の例を図6に示す。装置10’は,治療用ウィンドウ11’を備える。上述したように装置10’は対向する電極構成を有するため,寸法を小さくすることができ(幅方向に離隔された対電極が不要である),複数の電極/貯蔵部の組を用いて同じイオン電荷の薬剤イオンを別個の貯蔵部から投与し(対照的に,幅方向に離れて配置された電極構成の従来の装置は,反対のイオン電荷を有する薬剤を投与する)又は別個の貯蔵部から異なる薬剤を投与することができる。このことは,多くの様々な外科治療において利点となる。
一つの具体的な外科治療は中心静脈挿入である。中心静脈挿入は以下の基本行為を含む。
(1)中空針を静脈(典型的には大腿部,鎖骨下,又は頸部の静脈)に挿入する。
次に,針が静脈内の正しい位置にあることを示す適当な血流が針に流れてきた場合に,
(2)ガイドワイヤー101を針の穴から静脈内に挿入する。
(3)針をガイドワイヤー101に沿って抜去しガイドワイヤー101から分離する。
(4)ガイドワイヤー101の上に中空のダイレーターを配置する。
(5) ダイレーターをガイドワイヤーに沿って移動させて患者の皮膚組織及び静脈の開口部に侵入させ,その皮膚組織及び静脈を拡張する。
(6)ダイレーター102をガイドワイヤー101に沿って抜去しガイドワイヤー101から分離する。
(7)カテーテル102をガイドワイヤー101の上に配置する。
(8)カテーテル102をガイドワイヤーに沿って移動させ,患者の皮膚組織を通過させ,静脈内に侵入させる。カテーテルの近位部は組織から飛び出ておりアクセス可能である。
(9)ガイドワイヤー101を抜去する。
(10) 刺入部を処置してカテーテルを患者の皮膚に固定し傷口を閉じる(縫合及び/又は接着剤処置の使用を含む)。
図6の実施形態では,全ての手順が治療用ウィンドウ11’を通じて行われる。処置の後に装置10’をカテーテル102の上から患者の組織に対して配置することも可能である。
装置10’は,局所抗生剤を処置部位に投与して感染症を防止するために用いられる。中心静脈挿入は挿入が長期間継続する傾向があるため,感染症は重要な問題であり,感染症の発生率は非常に高くなっている。感染症の発生率が高い主因は,(1)皮膚が貫かれていて細菌がカテーテルの周囲から傷口に侵入できること,(2)中心静脈法を必要とする患者の多くは一又は複数の深刻な健康問題を抱えているため免疫システム反応が全体として弱っていること,(3)中心静脈法の患者は,細菌特に汎用広域抗生物質への耐性を獲得した細菌が多く存在する集中治療室にいることが多いこと,(4)多くの中心静脈法(特に緊急治療室)は大腿部の静脈に内股から挿入され,直腸に近い内股には糞便性細菌が多く存在する傾向があることである。ヨウ素等の継続的な局所治療が皮膚表面の治療に用いられるが,皮膚表面下への細菌定着には効果が低い。
本発明のイオントフォレシス装置においては,細菌定着や細菌感染を防止するために装置10’を用いて局所抗生剤を傷口に投与することができる。装置10’は,患者に継続して設置しておくことができ,抗生剤を頻繁に投与するようにプログラム可能である。これにより,人為的ミスやマニュアルで行われる局所治療に関連する見落としを防止するだけでなく,局所治療では到達できない皮膚組織に薬剤を確実に侵入させることができる。また,局所抗生物質の使用は,血流により全身に運ばれて望ましくない副作用(例えば有効消化細菌叢やイースト菌の成長を抑制する膣内細菌叢の破壊)を引き起こす経口又は静脈内抗生剤とは異なり,感染症が最も起こりやすい処置部位における細菌を標的とする。
対向する駆動電極/対電極の配置を治療用開口11’全体の周囲に延伸する同一の電極対とともに用いることが可能である。また,対向する駆動電極/対電極対の個別の組を用いることもできる。個別の組を用いる場合には,対向する対のうち一又は複数の対を抗生剤の投与に用い,対向する対のうち他の一又は複数の対を局部麻酔薬(リドカイン等)の投与に用いることができる。当該対向する対のうち一又は複数の対により一の種類の抗生剤を投与し,当該対向する対のうち他の一又は複数の対を用いて他の種類の抗生剤を投与することもできる(さらに異なる種類の抗生剤を投与することもできる)。
他の実施形態においては,周囲を完全に囲まれた治療用ウィンドウ11’を備えるのではなく,当該ウィンドウが横方向に開口していてもよい。この開口は,例えば,C字型,U字型,又は完全に包囲された形状に近いが小さな横方向のスロットを有する開口であってもよい。かかる構成によって,輸送装置又はカテーテルに接続されたチューブを取り外すことなく,カテーテル周囲の幅方向における置き換えを容易に行うことができる。
以上説明した実施形態は,本発明の構成及び動作原理を説明するためのものに過ぎず,本発明を限定するものとは解されない。反対に,本発明は,特許請求の範囲の趣旨及び範囲内における全ての改変,置換,及び変更を含むことを意図している。

Claims (72)

  1. 着用者の組織に薬剤を投与するイオントフォレシス薬剤投与装置であって,
    基体と,
    帯電した薬剤イオンを供給する薬剤貯蔵部と,
    前記薬剤貯蔵部の上に位置する駆動電極と,
    前記薬剤貯蔵部の下に前記駆動電極と対向して設けられた対電極と,
    前記駆動電極及び前記対電極に接続された電源を含む制御回路と,
    を備え,
    前記制御回路は,前記帯電した薬剤イオンを前記着用者の組織の方向へ輸送するために,前記帯電した薬剤イオンの電荷と同じ極性の電圧を前記駆動電極に印加するとともに前記対電極に逆の極性の電圧を印加するドライビングモードで動作可能なイオントフォレシス装置。
  2. 前記対電極は,前記帯電した薬剤イオンが前記対電極を通過する受動輸送を実質的に防止するように構成されたバリア層でもある請求項1のイオントフォレシス装置。
  3. 前記対電極がメッシュである請求項2のイオントフォレシス装置。
  4. 前記制御回路が強制非アクティブモードに切り替え可能であり,当該強制非アクティブモードにおいては,前記制御回路が記帯電した薬剤イオンの電荷と同じ極性の電圧を前記対電極に印加するとともに前記駆動電極に逆の極性の電圧を印加することで前記着用者の組織から離れる方向に前記薬剤イオンを輸送する請求項1のイオントフォレシス装置。
  5. 前記強制非アクティブモードにおいて前記電圧の各々が前記駆動電極及び前記対電極に所定間隔で印加されるように前記制御回路が構成された請求項4のイオントフォレシス装置。
  6. 前記制御回路が強制非アクティブモードに切り替え可能であり,当該強制非アクティブモードにおいては,前記制御回路が記帯電した薬剤イオンの電荷と同じ極性の電圧を前記対電極に印加するとともに前記駆動電極に逆の極性の電圧を印加することで前記着用者の組織から離れる方向に前記薬剤イオンを輸送する請求項2のイオントフォレシス装置。
  7. 前記強制非アクティブモードにおいて前記電圧の各々が前記駆動電極及び対電極に所定間隔で印加されるように前記制御回路が構成された請求項6のイオントフォレシス装置。
  8. 前記貯蔵部が前記帯電した薬剤イオンを有するゲルを含む請求項1のイオントフォレシス装置。
  9. 前記制御回路が前記電極への電圧の印加を制御するマイクロプロセッサを含む請求項1のイオントフォレシス装置。
  10. 前記駆動電極と前記対電極との間に電流を流すことができるように前記薬剤貯蔵部が導電性であり,前記駆動電極と前記対電極とを接続してその間に抵抗を提供する請求項1のイオントフォレシス装置。
  11. 前記帯電した薬剤イオンが元素イオン,分子イオン,及び錯イオンから成る群より選択される請求項1のイオントフォレシス装置。
  12. 前記薬剤貯蔵部内に前記駆動電極と前記対電極との間に配置された中間電極を備え,
    前記薬剤貯蔵部の第1の部分が前記駆動電極と前記中間電極との間に位置するとともに前記薬剤貯蔵部の第2の部分が前記中間電極及び前記対電極との間に位置し,
    前記制御回路が前記中間電極に接続されるとともに前記ドライビングモードで動作可能であり,前記ドライビングモードにおいては,前記駆動電極に印可される電圧と前記対電極に印加される前記電圧の間にある電圧を前記中間電極に印加して前記帯電した薬剤イオンを前記薬剤貯蔵部の第1の部分から前記薬剤貯蔵部の第2の部分に輸送するとともに前記帯電した薬剤イオンを前記薬剤貯蔵部の第2の部分において前記着用者の組織の方向へ輸送する請求項1のイオントフォレシス装置。
  13. 前記制御回路が強制非アクティブモードに切り替え可能であり,強制非アクティブモードにおいては,前記制御回路が,少なくとも前記対電極に前記帯電した薬剤イオンの電荷と同じ極性の電圧を印加するとともに前記駆動電極に逆の極性の電圧を印加することで前記薬剤イオンを前記着用者の組織から離れる方向へ輸送する請求項12のイオントフォレシス装置。
  14. 前記強制非アクティブモードにおいて,前記駆動電極に印可さる電圧と前記対電極に印加された電圧の間にある電圧を前記中間電極に印加することで前記着用者の組織及び前記薬剤貯蔵部の第2の部分から離れ前記薬剤貯蔵部の第1の部分に向かう方向に前記薬剤イオンを輸送するように前記制御回路が構成された請求項13のイオントフォレシス装置。
  15. 前記制御回路が強制非アクティブモードに切り替え可能であり,前記強制非アクティブモードにおいては,前記制御回路が少なくとも前記帯電した薬剤イオンの電荷と同じ極性の電圧を前記対電極に印加するとともに逆の極性の電圧を前記中間電極に印加することで,前記薬剤イオンを前記着用者の組織から離れる方向へ輸送する請求項12のイオントフォレシス装置。
  16. 前記制御回路が強制非アクティブモードに切り替え可能であり,前記強制非アクティブモードにおいては,前記制御回路が少なくとも前記帯電した薬剤イオンの電荷と同じ極性の電圧を前記中間電極に印加するとともに逆の極性の電圧を前記駆動電極に印加することで,前記薬剤イオンを前記薬剤貯蔵部の第1の部分において前記薬剤貯蔵部の第2の部分及び前記着用者の組織から離れる方向に輸送する請求項12のイオントフォレシス装置。
  17. 前記対電極と前記中間電極との間の間隔が前記中間電極と前記駆動電極との間の間隔よりも狭い請求項12のイオントフォレシス装置。
  18. 前記対電極と前記中間電極との間の間隔が前記中間電極と前記駆動電極との間の間隔よりも狭い請求項13のイオントフォレシス装置。
  19. 前記対電極と前記中間電極との間の間隔が前記中間電極と前記駆動電極との間の間隔よりも狭い請求項14のイオントフォレシス装置。
  20. 前記対電極と前記中間電極との間の間隔が前記中間電極と前記駆動電極との間の間隔よりも狭い請求項15のイオントフォレシス装置。
  21. 前記対電極と前記中間電極との間の間隔が前記中間電極と前記駆動電極との間の間隔よりも狭い請求項16のイオントフォレシス装置。
  22. 前記強制非アクティブモードにおいて前記電圧の各々が前記駆動電極及び前記対電極に所定間隔で印加されるように前記制御回路が構成された請求項13のイオントフォレシス装置。
  23. 前記強制非アクティブモードにおいて前記電圧の各々が前記駆動電極,前記中間電極及び前記対電極に所定間隔で印加されるように前記制御回路が構成された請求項14のイオントフォレシス装置。
  24. 前記強制非アクティブモードにおいて前記電圧の各々が前記対電極及び前記中間電極に所定間隔で印加されるように前記制御回路が構成された請求項15のイオントフォレシス装置。
  25. 前記強制非アクティブモードにおいて前記電圧の各々が前記駆動電極及び前記中間電極に所定間隔で印加されるように前記制御回路が構成された請求項16のイオントフォレシス装置。
  26. 前記貯蔵部が前記帯電した薬剤イオンを有するゲルを含む請求項12のイオントフォレシス装置。
  27. 前記制御回路が前記電極への電圧の印加を制御するマイクロプロセッサを含む請求項12のイオントフォレシス装置。
  28. 前記電極の間に電流を流すことができるように前記薬剤貯蔵部が導電性であり,前記電極を接続してその間に抵抗を提供する請求項12のイオントフォレシス装置。
  29. 前記帯電した薬剤イオンが元素イオン,分子イオン,及び錯イオンから成る群より選択される請求項12のイオントフォレシス装置。
  30. 前記薬剤貯蔵部内に前記駆動電極と前記対電極との間に配置された中間電極をさらに備え,
    前記薬剤貯蔵部の第1の部分が前記駆動電極と前記中間電極との間に位置するとともに前記薬剤貯蔵部の第2の部分が前記中間電極及び前記対電極との間に位置し,
    前記制御回路が前記中間電極に接続されるとともに強制非アクティブモードで動作可能であり,前記強制非アクティブモードにおいては,前記制御回路が前記中間電極と前記駆動電極及び前記対電極の少なくとも一つとの間に電圧差を印加することで前記薬剤イオンを前記着用者の組織から離れる方向に輸送する請求項1のイオントフォレシス装置。
  31. 前記中間電極が,前記薬剤貯蔵部の第1の部分から前記薬剤貯蔵部の第2の部分への前記帯電した薬剤イオンの受動輸送を減少させるように構成されたバリア層でもある請求項12のイオントフォレシス装置。
  32. 前記中間電極が疎水性を有する請求項31のイオントフォレシス装置。
  33. 前記中間電極が薄膜である請求項31のイオントフォレシス装置。
  34. 前記対電極が,前記薬剤イオンの輸送を実質的に妨げない目の粗いメッシュである請求項12のイオントフォレシス装置。
  35. 薬剤を着用者の組織へ輸送するイオントフォレシス装置の使用方法であって,
    前記装置が,(i)基体と,(ii)前記薬剤貯蔵部の上に位置する駆動電極と,(iii)前記薬剤貯蔵部の下に前記駆動電極と対向して設けられた対電極と,(iv)前記駆動電極及び前記対電極に接続された電源を含む制御回路と,を備え,
    前記方法は,
    前記制御回路を用いて,前記帯電した薬剤イオンの電荷と同じ極性の電圧を前記駆動電極に印可する工程と,
    前記制御回路を用いて,逆の極性の電圧を前記対電極に印可する工程と,
    を実行することで前記装置をドライビングモードで動作させ,前記帯電した薬剤イオンを前記着用者の組織の方向へ輸送する方法。
  36. 前記制御回路を用いて,前記帯電した薬剤イオンの電荷と同じ極性の電圧を前記対電極に印可する工程と,
    前記制御回路を用いて,逆の極性の電圧を前記駆動電極に印可する工程と,
    を実行することで前記装置を強制非アクティブモードにおいて動作させ,前記着用者の組織から離れる方向へ前記薬剤イオンを輸送する請求項35の方法。
  37. 前記強制非アクティブモードにおいて,前記電圧が前記駆動電極及び前記対電極に所定間隔で印可される請求項36の方法。
  38. 前記装置が前記薬剤貯蔵部内の前記駆動電極と前記対電極との間に配置された中間電極をさらに備え,前記薬剤貯蔵部の第1の部分が前記駆動電極と前記中間電極との間に位置するとともに前記薬剤貯蔵部の第2の部分が前記中間電極と前記対電極との間に位置し,前記制御回路が前記中間電極にも接続され,
    前記装置の前記ドライビングモードでの動作には,
    前記制御回路を用いて,前記駆動電極に印可される電圧と前記対電極に印加された電圧の間にある電圧を前記中間電極に印可して前記帯電した薬剤イオンを前記薬剤貯蔵部の第1の部分から前記薬剤貯蔵部の第2の部分へ輸送するとともに前記帯電した薬剤イオンを前記薬剤貯蔵部の第2の部分から前記着用者の組織へ輸送する工程を含む請求項35の方法。
  39. 前記装置の強制非アクティブモードでの動作には,
    前記制御回路を用いて,前記帯電した薬剤イオンの電荷と同じ極性の電圧を前記対電極に印可する工程と,
    前記制御回路を用いて,逆の極性の電圧を前記駆動電極に印可する工程と,
    前記制御回路を用いて,前記駆動電極に印可された電圧と前記対電極に印加された電圧との間にある電圧を前記中間電極に印可する工程と,
    を実行することをさらに含み,
    前記帯電した薬剤イオンが前記着用者の組織及び前記薬剤貯蔵部の第2の部分から離れて前記薬剤貯蔵部の第1の部分に向かう方向に輸送される請求項38の方法。
  40. 着用者の組織に薬剤を投与するイオントフォレシス薬剤投与装置であって,
    基体と,
    帯電した薬剤イオンを供給する薬剤貯蔵部と,
    駆動電極と,
    対電極と,
    前記駆動電極及び前記対電極に接続された電源を含む制御回路と,
    を備え,
    前記制御回路は,前記帯電した薬剤イオンの電荷と同じ極性の電圧を前記駆動電極に印可するとともに逆の極性の電圧を前記対電極に印可するように動作可能であり,
    前記駆動電極及び前記対電極が,電流が前記装置の内部でのみ前記駆動電極と前記対電極との間に流れることができるように前記駆動電極と前記対電極抵抗との間の抵抗に接続されるとともに,前記制御回路の前記ドライビングモードにおける前記電圧の各々の印可によって前記帯電した薬剤イオンが前記着用者の組織の方向に輸送されるように前記薬剤貯蔵部に対して配置される装置。
  41. 前記駆動電極が前記薬剤貯蔵部の上に配置され,前記対電極が前記薬剤貯蔵部の下に前記駆動電極と対向して配置された請求項40のイオントフォレシス装置。
  42. 前記対電極は,前記帯電した薬剤イオンが前記対電極を通過する受動輸送を実質的に防止するように構成されたバリア層でもある請求項40のイオントフォレシス装置。
  43. 前記対電極がメッシュである請求項42のイオントフォレシス装置。
  44. 前記制御回路が強制非アクティブモードに切り替え可能であり,前記強制非アクティブモードにおいて,前記制御回路が前記帯電した薬剤イオンの電荷と同じ極性の電圧を前記対電極に印可するとともに逆の極性の電圧を前記駆動電極に印可することで前記薬剤イオンを前記着用者の組織から離れる方向に輸送する請求項40のイオントフォレシス装置。
  45. 前記強制非アクティブモードにおいて前記電圧の各々が前記駆動電極及び対電極に所定間隔で印可されるように前記制御回路が構成される請求項44のイオントフォレシス装置。
  46. 前記制御回路が強制非アクティブモードに切り替え可能であり,前記強制非アクティブモードにおいて前記帯電した薬剤イオンの電荷と同じ極性の電圧を前記対電極に印可するとともに逆の極性の電圧を前記駆動電極に印可することで前記薬剤イオンを前記着用者の組織から離れる方向に輸送するように前記制御回路が構成された請求項42のイオントフォレシス装置。
  47. 前記強制非アクティブモードにおいて前記電圧の各々が前記駆動電極及び対電極に所定間隔で印可されるように前記制御回路が構成された請求項46のイオントフォレシス装置。
  48. 前記貯蔵部が前記帯電した薬剤イオンを有するゲルを含む請求項40のイオントフォレシス装置。
  49. 前記制御回路が前記電極への電圧の印可を制御するマイクロプロセッサを含む請求項40のイオントフォレシス装置。
  50. 前記帯電した薬剤イオンが元素イオン,分子イオン,及び錯イオンから成る群より選択される請求項40のイオントフォレシス装置。
  51. 前記薬剤貯蔵部内に前記駆動電極と前記対電極との間に配置された中間電極をさらに備え,
    前記薬剤貯蔵部の第1の部分が前記駆動電極と前記中間電極との間に位置するとともに前記薬剤貯蔵部の第2の部分が前記中間電極及び前記対電極との間に位置し,
    記制御回路が前記中間電極に接続されるとともに前記ドライビングモードで動作可能であり,前記ドライビングモードにおいては,前記駆動電極に印可される電圧と前記対電極に印加される前記電圧の間にある電圧を前記中間電極に印加して前記帯電した薬剤イオンを前記薬剤貯蔵部の第1の部分から前記薬剤貯蔵部の第2の部分に輸送するとともに前記帯電した薬剤イオンを前記薬剤貯蔵部の第2の部分において前記着用者の組織の方向へ輸送する請求項40のイオントフォレシス装置。
  52. 前記制御回路が強制非アクティブモードに切り替え可能であり,強制非アクティブモードにおいては,前記制御回路が,少なくとも前記対電極に前記帯電した薬剤イオンの電荷と同じ極性の電圧を印加するとともに前記駆動電極に逆の極性の電圧を印加することで前記薬剤イオンを前記着用者の組織から離れる方向へ輸送する請求項51のイオントフォレシス装置。
  53. 前記強制非アクティブモードにおいて,前記駆動電極に印可さる電圧と前記対電極に印加された電圧の間にある電圧を前記中間電極に印加することで前記着用者の組織及び前記薬剤貯蔵部の第2の部分から離れ前記薬剤貯蔵部の第1の部分に向かう方向に前記薬剤イオンを輸送するように前記制御回路が構成された請求項52のイオントフォレシス装置。
  54. 前記制御回路が強制非アクティブモードに切り替え可能であり,前記強制非アクティブモードにおいては,前記制御回路が少なくとも前記帯電した薬剤イオンの電荷と同じ極性の電圧を前記対電極に印加するとともに逆の極性の電圧を前記中間電極に印加することで,前記薬剤イオンを前記着用者の組織から離れる方向へ輸送する請求項51のイオントフォレシス装置。
  55. 前記制御回路が強制非アクティブモードに切り替え可能であり,前記強制非アクティブモードにおいては,前記制御回路が少なくとも前記帯電した薬剤イオンの電荷と同じ極性の電圧を前記中間電極に印加するとともに逆の極性の電圧を前記駆動電極に印加することで,前記薬剤イオンを前記薬剤貯蔵部の第1の部分において前記薬剤貯蔵部の第2の部分及び前記着用者の組織から離れる方向に輸送する請求項51のイオントフォレシス装置。
  56. 前記対電極と前記中間電極との間の間隔が前記中間電極と前記駆動電極との間の間隔よりも狭い請求項51のイオントフォレシス装置。
  57. 前記対電極と前記中間電極との間の間隔が前記中間電極と前記駆動電極との間の間隔よりも狭い請求項52のイオントフォレシス装置。
  58. 前記対電極と前記中間電極との間の間隔が前記中間電極と前記駆動電極との間の間隔よりも狭い請求項53のイオントフォレシス装置。
  59. 前記対電極と前記中間電極との間の間隔が前記中間電極と前記駆動電極との間の間隔よりも狭い請求項54のイオントフォレシス装置。
  60. 前記対電極と前記中間電極との間の間隔が前記中間電極と前記駆動電極との間の間隔よりも狭い請求項55のイオントフォレシス装置。
  61. 前記強制非アクティブモードにおいて前記電圧の各々が前記駆動電極及び前記対電極に所定間隔で印加されるように前記制御回路が構成された請求項52のイオントフォレシス装置。
  62. 前記強制非アクティブモードにおいて前記電圧の各々が前記駆動電極,前記中間電極及び前記対電極に所定間隔で印加されるように前記制御回路が構成された請求項53のイオントフォレシス装置。
  63. 前記強制非アクティブモードにおいて前記電圧の各々が前記対電極及び前記中間電極に所定間隔で印加されるように前記制御回路が構成された請求項54のイオントフォレシス装置。
  64. 前記強制非アクティブモードにおいて前記電圧の各々が前記駆動電極及び前記中間電極に所定間隔で印加されるように前記制御回路が構成された請求項55のイオントフォレシス装置。
  65. 前記貯蔵部が前記帯電した薬剤イオンを有するゲルを含む請求項51のイオントフォレシス装置。
  66. 前記制御回路が前記電極への電圧の印加を制御するマイクロプロセッサを含む請求項51のイオントフォレシス装置。
  67. 前記帯電した薬剤イオンが元素イオン,分子イオン,及び錯イオンから成る群より選択される請求項51のイオントフォレシス装置。
  68. 前記薬剤貯蔵部内に前記駆動電極と前記対電極との間に配置された中間電極をさらに備え,
    前記薬剤貯蔵部の第1の部分が前記駆動電極と前記中間電極との間に位置するとともに前記薬剤貯蔵部の第2の部分が前記中間電極及び前記対電極との間に位置し,
    前記制御回路が前記中間電極に接続されるとともに強制非アクティブモードで動作可能であり,前記強制非アクティブモードにおいては,前記制御回路が前記中間電極と前記駆動電極及び前記対電極の少なくとも一つとの間に電圧差を印加することで前記薬剤イオンを前記着用者の組織から離れる方向に輸送する請求項40のイオントフォレシス装置。
  69. 前記中間電極が,前記薬剤貯蔵部の第1の部分から前記薬剤貯蔵部の第2の部分への前記帯電した薬剤イオンの受動輸送を減少させるように構成されたバリア層でもある請求項51のイオントフォレシス装置。
  70. 前記中間電極が疎水性を有する請求項69のイオントフォレシス装置。
  71. 前記中間電極が薄膜である請求項69のイオントフォレシス装置。
  72. 前記対電極が,前記薬剤イオンの輸送を実質的に妨げない目の粗いメッシュである請求項51のイオントフォレシス装置。
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