JP2012525306A5 - - Google Patents
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Description
本発明は、食品の密封パッケージを生産するためのパッケージングユニットの保管ステーションから供給ステーションへの包装材料のリールの移動方法に関する。
さらに、本発明は、包装材料のリールをクランプするためのクランプユニットに関する。
フルーツジュースや、低温殺菌又はUHT(超高温加熱処理)牛乳、ワイン、トマトソース等、多くの食品が、殺菌された包装材料から作られるパッケージで売られている。
この種のパッケージの代表的な例は、テトラ・ブリック・アセプティック(登録商標)として知られる、液体又は注入可能な食品用の平行六面体のパッケージである。このパッケージは、積層ストリップ状の包装材料を折り曲げ、密封することによって作られる。
この包装材料は、剛性及び強度のためのベース層と、ベース層の両側を被覆する、ヒートシール性のプラスチック材料、例えばポリエチレンフィルムからなる多数の層とを実質的に含む多層構造を有する。ここで、ベース層は、繊維質の材料、例えば紙、又は、鉱物充てんポリプロピレンの層によって形成することができる。
UHT牛乳といった長期保存品のための無菌パッケージの場合、包装材料は、ガス及び光バリア性材料の層、例えばアルミフォイル又はエチレンビニルアルコール(EVOH)フィルムも備える。このガス及び光バリア性材料の層は、ヒートシール性のプラスチック材料の層に重ね合わされ、さらに、食品に最終的に接触することになるパッケージの内面を形成するヒートシール性のプラスチック材料の別の層によって被覆される。
周知のように、この種のパッケージは、包装材料のリールが供給される供給ステーションを有する全自動パッケージングユニットで生産される。
特に、パッケージングユニットでは、連続的なチューブを、ウェブで供給される包装材料から形成する。包装材料のウェブは、パッケージングユニットにおいて、例えば、過酸化水素溶液のような化学殺菌剤を塗布することによって、殺菌される。その後、化学殺菌剤は、包装材料の表面から、例えば過熱蒸発によって除去される。
殺菌されたウェブは、密閉された滅菌環境内に保持され、円筒状に折り畳まれ、長手方向に密封されて、チューブに形成される。
チューブは、その軸線に平行な第1の垂直方向に供給され、殺菌された又は滅菌処理された食品を連続的に充填され、そして、2組のジョーによって等間隔断面でヒートシールされてピローパックに形成される。各ピローパックは、上下に横断する密封バンド、すなわち、第1の方向に直交する第2の方向に沿って延在するバンドを有する。ピローパックは、各密封バンドを切断することによって分離され、そして折り曲げステーションに供給されて、そこで、各パッケージを形成するために折り曲げられる。
包装材料のリールは、通常、保管ステーションにてパレット上に保管され、そのようなパレットから順次取り出されて、パッケージングユニットの供給ステーションに装填される。
より正確には、第1マニピュレータが、保管ステーションからリールを取り出し、第2マニピュレータが、リールをその軸線が水平方向に沿った状態で受け取り、供給ステーションにそのリールを供給する。第2マニピュレータは、パッケージングユニットの供給ステーション内でリールを正確に配置するための装填装置を備える。
当産業では、リールのパレットからの取り出し、及び、リールの供給ステーション上への順次装填を、可能な限り効率化する必要性が感じられている。
さらに、当産業では、リールが供給ステーション上に装填される際に、包装材料の外層が傷つけられる恐れを可能な限り減らす必要性が感じられている。
最後に、供給ステーション内のスペースの制約上、当産業では、リールの供給ステーション上への装填を容易にする必要性が感じられている。
本発明の目的は、容易に且つ低コストで、上記した必要性のうち少なくとも1つを満たすように設計された、包装材料のリールの移動方法及びそのような包装材料のリールをクランプするためのクランプユニットを提供することである。
本発明によれば、請求項1に記載されているような、食品の密封パッケージを生産するためのパッケージングユニットの保管ステーションから供給ステーションへの包装材料のリールの移動方法が提供される。
本発明はまた、請求項9に記載されているような、包装材料のリールをクランプするためのクランプユニットにも関する。
本発明の非限定的な好ましい実施例について、以下の添付の図面を参照しながら、例を用いて説明する。
図1〜7における符号1は、シート状包装材料のチューブから食品の密封パッケージを生産するためのパッケージングユニット5の、保管ステーション3(図2に概略的にのみ示す)から供給ステーション4(図6)へ、包装材料のリール2を移動するためのクランプユニットの全体を示す。
特に、リール2は、周縁部6と、周縁部6に対して径方向内側に存在する中央貫通孔7と、互いに反対側を向くとともに孔7から周縁部6に延在する一対のヘッド表面9とを備える。孔7はまた、リール2と同軸である(図2)。
さらに、リール2は、保管ステーション3、好ましくはパレット上に積載され、その際、その軸線は垂直方向に沿って延在する(図2)。
それとは異なり、各リール2は、その軸線が水平方向に沿って延在した状態で、供給ステーション4に供給される(図6)。
図6を参照して、供給ステーション4は、リール2が取り付けられるコンパートメント12を形成するフレーム11を、実質的に備える。
より正確には、リール2は、スピンドル18によって、その軸線周りに回転可能な状態で、コンパートメント12内に支持される。
特に、スピンドル18(図4及び5)は、リール2の孔7内に同軸状に収容される一対の円柱状の中央部分20(図7ではそのうちの一方のみ示す)と、部分20の対向する側面からそれぞれ延出する一対の円柱状突起23とを備える。
各突起23は、部分20の直径よりも小さい直径を有し、環状溝24と、溝24の、対応する部分20に対して反対側に配置された端部26とを備える。
パッケージングユニット5は、好ましくは、低温殺菌又はUHT牛乳や、フルーツジュース、ワイン等の注入可能な食品の密封パッケージを生産する。
パッケージングユニット5は、また、パッケージの生産時にチューブに注入可能で且つパッケージの密封後に固化する食品の密封パッケージを生産してもよい。このような食品の一例としては、パッケージの生産時に溶融されパッケージの密封後に固化するチーズがある。
包装材料は、多層構造(不図示)を有し、ヒートシール性のプラスチック材料、例えばポリエチレンの層によってその両側がそれぞれ被覆される、繊維質の材料、通常は紙の層を備える。UHT牛乳といった長期保存品のための無菌パッケージの場合、包装材料はまた、ガス及び光バリア性材料の層、例えばアルミフォイル又はエチレンビニルアルコール(EVOH)フィルムも備える。このガス及び光バリア性材料の層は、ヒートシール性のプラスチック材料の層に重ね合わされ、さらに、食品に最終的に接触することになるパッケージの内面を形成するヒートシール性のプラスチック材料の別の層によって被覆される。
チューブは、周知の方法で、ヒートシール性のシート材料のウェブ(不図示)を長手方向に折り畳んで密封することによって形成され、充填パイプ(不図示)によって、包装のために殺菌又は滅菌処理された食品を充填し、不図示の周知の方法で垂直経路に沿って供給され、ヒートシールされ、そして、等間隔断面で切断される。
クランプユニット1は、好ましくは、図6に示すリフトトラック8によって運搬される。
クランプユニット1は、有利には、一対のクランプアーム10を備える。クランプアーム10は、リール2から脱着される開位置と、互いに第1の距離だけ離れて、リール2の周縁部6と協働する第1クランプ位置(図2〜5)と、互いに前記第1の距離よりも短い第2の距離だけ離れて、リール2の孔7と係合するスピンドル18を把持する第2クランプ位置(図6)とのいずれかに、X方向(図1,2,6,及び7では水平方向、図3〜5では垂直方向)に沿って、互いに相対移動可能である。クランプアーム10はまた、X方向に対して横断するY方向周りに、互いに一体的に回転可能である。
特に、第1の距離は、リール2の直径と等しい。
クランプアーム10は、開位置にある時、第1の距離よりも大きい第3の距離だけ互いに離れている。
クランプアーム10は、互いに略平行である。さらに、クランプアーム10は、使用時には垂直で且つX及びY方向の両方に対して横断するZ方向に沿って、互いに一体的に移動可能である。
Y及びZ方向は、開位置、第1クランプ位置、及び第2クランプ位置間のクランプアーム10の移動に対して、固定されている。
X方向は、クランプアーム10と一体的であり、クランプされたリール2の軸線が水平の時には(図2及び6)Y及びZ方向に対して直交する一方、クランプされたリール2の軸線が垂直の時には(図3〜5)、X方向は、Z方向に対して平行且つY方向に対して直交する。
より詳細には、クランプユニット1は、
リフト車両8に取り付けられる一対の垂直ガイド15と、
ガイド15上でZ方向に沿って摺動可能なスライド16と、
スライド16に対してY方向周りに回転可能であるとともに、ガイド15及びスライド16の反対側でクランプアーム10を突出状に支える支持台17と
を実質的に備える。
リフト車両8に取り付けられる一対の垂直ガイド15と、
ガイド15上でZ方向に沿って摺動可能なスライド16と、
スライド16に対してY方向周りに回転可能であるとともに、ガイド15及びスライド16の反対側でクランプアーム10を突出状に支える支持台17と
を実質的に備える。
各クランプアーム10は、台17に隣接する略台形状部13と、台17に対して台形状部13の反対側にある自由部14とを備える。
自由部14は、スピンドル18の対応する溝24と連結するように構成された座部19を有する略矩形状である。好ましくは、座部19は貫通するとともにU字状である。
各クランプアーム10の自由部14はまた、リール2の周縁部6と協働するようになっている弾性パッド21を備える。
特に、パッド21は、各クランプアーム10の自由部14の、他方のクランプアーム10に対面する側に位置している。
各クランプアーム10のパッド21はまた、Y方向に沿って各台形状部13と各座部19との間に配置されている。
クランプユニット1はまた、各台形状部13の、台17に隣接する端部間に配置された一対の可変長アクチュエータ22を備える。
アクチュエータ22は、台17に対して平行且つクランプアーム10に対して直交する方向に、実質的に延在し、X方向に沿ったクランプアーム10間の距離を変化させるように動作する。
より正確には、アクチュエータ22の長さが長くなると、クランプアーム10は、X方向に沿って互いに離間する方向に移動する。逆に、アクチュエータ22の長さが短くなると、クランプアーム10は、X方向に沿って互いに接近する。
クランプユニット1の動作を、図2に示す構成から、以下に説明する。図2では、リフトトラック8によって運搬されるクランプユニット1が、保管ステーション3からリール2を取り出す。
より正確には、リール2は、それら自身の軸線が垂直の状態で、保管ステーション3に保管されている。
クランプユニット1が、保管ステーション3からリール2を取り出す際、クランプアーム10が、開位置から第1クランプ位置に移動して、リール2の周縁部6と協働する。
この位置で、X方向は水平且つY及びZ方向に対して直交している(図2)。
その後、クランプアーム10を、互いに一体的に且つリール2と共に、Y軸周りに90度、第1の方向に回転させる。回転を終えると、リール2の軸線は水平となり、X方向はZ方向に対して平行且つY方向に対して直交する。言い換えれば、X方向は垂直になっている。
この段階で、部分20を、突起23が孔7の反対側に延出するように、リール2の孔7内に手作業で挿入する(図3)。
そして、クランプアーム10を、リール2がスタンド30によって支持されるまで(図5)、Z方向に沿ってリール2と共に下降させる(図4)。
より正確には、スタンド30は、水平ベース35と、ベース35から上方に突出する一対の突起36とを実質的に備える。突起36には、それぞれ溝37が形成されている。
リール2が、スタンド30によって支持されると、溝37には、スピンドル18の端部26が係合する。
そして、クランプアーム10を、開位置に移動し、リール2に対して、Y軸周りに90度、上記第1の方向とは反対の第2の方向に回転させる。回転を終えると、X方向は水平になっている。
さらに、クランプアーム10を、第2クランプ位置に移動すると、座部19は、スピンドル18の溝24と協働する。
その後、クランプアーム10を、Z方向に沿って上昇させて、スピンドル18と共にリール2を持ち上げる。リフトトラック8が、リール2を、パッケージングユニット5の供給ステーション4に移動し、そして、コンパートメント12内に挿入する(図6)。
最後に、リール2を、スピンドル18と一緒に、コンパートメント12内の支持台に載置し、クランプアーム10を開位置に移動し、そして、リフトトラック8は、供給ステーション4から離れる。
本発明に係るクランプユニット1及びリールの移動方法の利点は、上記説明から明らかであろう。
特に、クランプユニット1は、保管ステーション3からリール2を取り出すため、また、供給ステーション4にそのようなリール2を供給するため、それら両方のために同じクランプアーム10を用いる。
その結果、保管ステーション3から供給ステーション4へのリール2の移動が、非常に効率化される。
さらに、リール2を供給ステーション4に供給する時には、スピンドル18をクランプアーム10によってクランプする一方、リール2の周縁部6はクランプされない。
よって、リール2の挿入中に、周縁部6を形成する包装材料の外層を傷つける恐れが実質的に無い。
さらに、スピンドル18が、リール2の孔7内に挿入されるため、コンパートメント12内における、リール2の中心への位置決めが容易である。
最後に、クランプユニット1は、コンパートメント12内にリール2を正確に配置するための装填装置の存在が不要である。
ここに記載且つ例示したようなクランプユニット1及びリールの移動方法に対して、添付の特許請求の範囲において定義される本発明の範囲から逸脱することなく、変更を行ってもよいことは明らかである。
Claims (15)
- パッケージングユニット(5)の保管ステーション(3)から供給ステーション(4)への包装材料のリール(2)の移動方法において、
クランプユニット(1)の一対のクランプエレメント(10)を用いて、前記リール(2)の周縁部(6)をクランプする工程と、
前記クランプエレメント(10)を、前記リール(2)に対して回転させる工程と、
前記周縁部(6)に対して径方向内側の前記リール(2)の部分(7)と相互作用することによって、前記一対のクランプエレメント(10)に前記リール(2)を支持する工程と
を含むことを特徴とする方法。 - 前記リール(2)の周縁部(6)をクランプする前記工程の後、且つ、前記クランプエレメント(10)を回転させる前記工程の前に、スタンド(30)上に前記リール(2)を支持する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記リール(2)を前記保管ステーション(3)から取り出す工程と、前記供給ステーション(5)に前記リール(2)を供給する工程とを含み、
前記リール(2)を取り出す前記工程は、周縁部(6)をクランプする前記工程を含み、
前記供給する工程は、前記リール(2)が前記部分(7)との相互作用によって支持された状態で行われる
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。 - 前記周縁部(6)に対して径方向内側の前記リール(2)の孔(7)内に、スピンドル(18)を挿入する工程を含み、
前記挿入する工程は、前記部分(7)との相互作用によって前記リール(2)を支持する前記工程の前に行われ、
前記部分(7)との相互作用によって前記リール(2)を支持する前記工程は、前記クランプエレメント(10)を用いて前記スピンドル(18)を把持する工程を含む
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の方法。 - 前記挿入する工程は、前記スタンド(30)上に前記リール(2)を支持する前記工程の前に行われることを特徴とする請求項4に記載の方法。
- スピンドル(18)を挿入する前記工程は、手作業で行われることを特徴とする請求項4又は5に記載の方法。
- 前記供給ステーション(4)に前記リール(2)を供給する前記工程は、前記供給ステーション(4)に、前記リール(2)を、前記スピンドル(18)と共に供給する工程を含むことを特徴とする請求項4〜6のいずれか一項に記載の方法。
- 前記周縁部(6)をクランプする前記工程の後、且つ、前記クランプエレメント(10)を、前記リール(2)に対して回転させる前記工程の前に、前記クランプエレメント(10)を前記リール(2)と一体的に回転させる工程を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
- 包装材料のリール(2)をクランプするためのクランプユニット(1)であって、
一対のクランプエレメント(10)を備え、
前記一対のクランプエレメント(10)は、
前記リール(2)から脱着される開位置と、
互いに第1の距離だけ離れて、使用時には、前記リール(2)の周縁部(6)をクランプする第1クランプ位置と
互いに前記第1の距離よりも短い第2の距離だけ離れて、使用時には、前記周縁部(6)に対して径方向内側の部分(7)と相互作用することによって、前記リール(2)を支持する第2クランプ位置と
のいずれかに、第1の方向(X)に沿って、互いに相対移動可能であり、
前記クランプエレメント(10)は、前記第1の方向に対して横断する第2の方向(Y)周りに、互いに一体的に回転可能であることを特徴とするクランプユニット。 - 前記クランプエレメント(10)は、前記第2の方向(Y)に対して横断する第3の方向(Z)に沿って、互いに一体的に摺動することができることを特徴とする請求項9に記載のクランプユニット。
- 前記クランプエレメント(10)のそれぞれは、
前記第1クランプ位置において、前記リール(2)の前記周縁部(6)と協働することができる第1の部分(21)と、
前記第2クランプ位置において、前記リール(2)の孔(7)内に収容されるスピンドル(18)によって係合可能なように構成されている座部(19)を形成する第2の部分(19)と
を備えることを特徴とする請求項9又は10に記載のクランプユニット。 - 前記第1の部分(21)は、弾性パッド(21)を備えることを特徴とする請求項11に記載のクランプユニット。
- 前記座部(19)は、U字状であることを特徴とする請求項11又は12に記載のクランプユニット。
- 少なくとも1つのガイド(15)と、
前記ガイド(15)に対して、前記第3の方向(Z)に沿って移動可能な少なくとも1つのスライド(16)と、
前記スライド(16)に対して、前記第2の方向(Y)周りに回転可能であるとともに、前記クランプエレメント(10)を、前記第1の方向(X)に対して移動可能に支持する支持台(17)と
を備えることを特徴とする請求項10〜13のいずれか一項に記載のクランプユニット。 - パッケージングユニット(5)の保管ステーション(3)から供給ステーション(4)へ包装材料のリール(2)を移動するためのリフトトラック(8)において、請求項9〜14のいずれか一項に記載のクランプユニット(1)を備えることを特徴とするリフトトラック。
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