JP2012524542A - 修飾されたプロ(pro)領域をもつプロテアーゼ - Google Patents

修飾されたプロ(pro)領域をもつプロテアーゼ Download PDF

Info

Publication number
JP2012524542A
JP2012524542A JP2012507271A JP2012507271A JP2012524542A JP 2012524542 A JP2012524542 A JP 2012524542A JP 2012507271 A JP2012507271 A JP 2012507271A JP 2012507271 A JP2012507271 A JP 2012507271A JP 2012524542 A JP2012524542 A JP 2012524542A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seq
protease
polynucleotide
mature
modified
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012507271A
Other languages
English (en)
Inventor
フェラーリ、エウジェニオ
フィオレシ、キャロル
バン、キメナード・アニータ
Original Assignee
ダニスコ・ユーエス・インク
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ダニスコ・ユーエス・インク filed Critical ダニスコ・ユーエス・インク
Publication of JP2012524542A publication Critical patent/JP2012524542A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N9/00Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
    • C12N9/14Hydrolases (3)
    • C12N9/48Hydrolases (3) acting on peptide bonds (3.4)
    • C12N9/50Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25)
    • C12N9/52Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25) derived from bacteria or Archaea
    • C12N9/54Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25) derived from bacteria or Archaea bacteria being Bacillus
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/63Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
    • C12N15/74Vectors or expression systems specially adapted for prokaryotic hosts other than E. coli, e.g. Lactobacillus, Micromonospora
    • C12N15/75Vectors or expression systems specially adapted for prokaryotic hosts other than E. coli, e.g. Lactobacillus, Micromonospora for Bacillus

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Plant Pathology (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Detergent Compositions (AREA)
  • Mixers Of The Rotary Stirring Type (AREA)

Abstract

本願発明は細菌宿主細胞における成熟プロテアーゼを産生する方法と組成物を提供する。本組成物は、修飾されたプロテアーゼをコードする修飾されたポリヌクレオチド(これは、プロ領域に1つ以上の変異を有する);当該修飾されたポリヌクレオチドによりコードされた当該修飾されたセリンプロテアーゼ、発現カセット、DNA構造体、及び修飾されたプロテアーゼをコードする当該修飾されたポリヌクレオチドを含むベクター;及び本発明のベクターにより形質転換された細菌宿主細胞を含む。本方法は細菌宿主細胞中、例えばバシルス属の種の宿主細胞中に、成熟プロテアーゼの産生を増強する方法を含む。産生されたプロテアーゼは酵素の工業的生産に使用され、洗浄、動物飼料及び繊維処理産業等の種々の産業での使用に適している。
【選択図】図面4B

Description

本願発明は細菌宿主細胞での成熟プロテアーゼの産生のための方法と組成物を与える。本組成物は、修飾されたプロテアーゼをコードする修飾されたポリヌクレオチド(このポリヌクレオチドは1つ以上の変異をプロ領域に有する);当該修飾されたポリヌクレオチドによりコードされた当該修飾されたセリンプロテアーゼ;当該修飾されたプロテアーゼをコードする当該修飾されたポリヌクレオチドを含む発現カセット、DNA構造体及びベクター;及び本願発明のベクターにより形質転換された細菌宿主細胞、を含む。細菌宿主細胞、例えば、バシルス属の種の宿主細胞に成熟したプロテアーゼの産生を増強する方法を含む。当該産生されたプロテアーゼは、酵素の工業的生産で使用され、洗浄、動物飼料及び繊維処理工業等の種々の工業での使用に適している。
バシルス属に属するグラム陽性微生物のような微生物は、一部は培地に発酵産生物を分泌する性能により、大規模な工業的発酵に使用されてきた。分泌されたタンパク質は細胞膜及び細胞壁を通って輸送され、続いて外部培地に放出される。
実際に、異種のポリペプチドの分泌は工業で広く使用される技術である。通常は、細胞は大量の望むポリペプチドを生産するために、発現、分泌される目的物である異種ポリペプチドをコードする核酸により形質転換される。望むポリペプチドの発現と分泌は望むタンパク質をコードするポリヌクレオチドの遺伝子的な操作により制御されてきた。タンパク質生産方法における種々の進歩にも関わらず、洗浄、動物用の飼料、繊維処理工業に限らず各種の産業に用いられるプロテアーゼのような酵素の産生を高めるために細胞外にタンパク質を放出する、より効率的な方法を提供する必要が依然、本技術分野に存在している。
本発明は細菌宿主細胞で成熟プロテアーゼを産生するための方法と組成物を提供する。本組成物は修飾されたプロテアーゼをコードする修飾されたポリヌクレオチド(このポリヌクレオチドは1つ以上の変異をプロ領域に有する);修飾されたポリヌクレオチドによりコードされた修飾されたセリンプロテアーゼ;修飾されたプロテアーゼをコードする修飾されたポリヌクレオチドを含む発現カセット、DNA構造体及びベクター;及び本願発明のベクターにより形質転換された細菌宿主細胞を含む。本方法は細菌宿主細胞、例えばバシルス属の種の宿主細胞で成熟プロテアーゼの産生を増強する方法を含む。当該産生されたプロテアーゼは酵素の工業的生産で使用され、洗浄、動物飼料及び繊維処理工業等の種々の工業での使用に適している。
一実施態様では、当該発明は、修飾されたプロテアーゼをコードする単離され、修飾されたポリヌクレオチドを提供する。当該単離され、修飾されたポリヌクレオチドは、シグナルペプチドをコードする第一のポリヌクレオチドを含み、これは配列番号7で表されるプロ領域をコードする第二のポリヌクレオチドと機能的に連結し、当該プロ領域の6、30及び32から選ばれた位置での2個以上のアミノ酸の置換の組み合わせを含む。次に、第二のポリペプチドは、配列番号9の成熟したプロテアーゼと約60%以上同一であるプロテアーゼの成熟した領域をコードする第三のポリヌクレオチドと機能的に連結している。好ましくは、当該置換はバシラス属の種の宿主、例えばバシルス・スブチリス(Bacillus subtilis)による成熟プロテアーゼの産生を増強する。
別の実施態様では、単離された修飾されたポリヌクレオチドはシグナルペプチドをコードする第一のポリヌクレオチドを含み、これは配列番号7に表されるプロ領域をコードする第二のポリヌクレオチドに機能的に連結し、これは当該プロ領域の6、30及び32から選ばれた位置で2以上のアミノ酸の置換の組み合わせを含んでいる。次に、第二のポリペプチドは、配列番号9の成熟したプロテアーゼと約60%以上同一である、バシルス・クラウシ(Bacillus clausii)又はバシルス・レンツス(Bacillus lentus)由来の野生型または変異アルカリセリンプロテアーゼの成熟領域をコードする第三のポリヌクレオチドに機能的に連結している。好ましくは、当該置換はバシルス属の種の宿主、例えば、バシルス・スブチリスによる成熟プロテアーゼの産生を増強する。
別の実施態様では、当該単離された、修飾されたポリヌクレオチドはシグナルペプチドをコードする第一のポリヌクレオチドを含み、これは配列番号7に表されたプロ領域をコードする第二のポリヌクレオチドと機能的に連結し、これは当該プロ領域の6、30及び32の位置から選ばれた位置で2以上のアミノ酸の置換の組み合わせを含む。次に、第二のポリヌクレオチドは配列番号9、11、13、15、17、19及び21から選ばれたプロテアーゼの成熟領域をコードする第三のポリヌクレオチドに機能的に連結している。好ましくは、当該置換はバシルス属の種の宿主、例えば、バシルス・スブチリスによる成熟プロテアーゼの産生を増強する。
別の実施態様では、本発明は修飾されたプロテアーゼをコードする単離された、修飾されたポリヌクレオチドを提供する。当該単離され、修飾されたポリヌクレオチドは、配列番号3と5から選ばれたシグナルペプチドをコードする第一のポリヌクレオチドを含み、これは配列番号7に表されたプロ領域をコードする第二のポリヌクレオチド(これは、プロ領域の6、30、32の位置から選ばれた位置に2以上のアミノ酸の置換の組み合わせを含む)に機能的に連結している。次に、第二のポリヌクレオチドは、配列番号9の成熟プロテアーゼと約60%以上同一であるプロテアーゼの成熟した領域をコードする第三のポリヌクレオチドに機能的に連結している。好ましくは、当該置換はバシルス属の種の宿主、例えばバシルス・スブチリスによる成熟プロテアーゼの産生を増強する。
別の実施態様では、当該単離され、修飾されたポリヌクレオチドは配列番号3と5から選ばれたシグナルペプチドをコードする第一のポリヌクレオチドを含み、これは配列番号7に表されているプロ領域をコードする第二のポリヌクレオチド(これは、プロ領域の6、30、32の位置から選ばれた位置に2以上のアミノ酸の置換の組み合わせを含む)に機能的に連結している。次に、当該第二のポリヌクレオチドは、配列番号9の成熟プロテアーゼと約60%以上同一である、バシルス・クラウシ又はバシルス・レンツス由来の野生型又は変異アルカリセリンプロテアーゼの成熟領域をコードする第三のポリヌクレオチドに機能的連結している。好ましくは、当該置換は、バシルス属の種の宿主、例えばバシルス・スブチリスによる成熟プロテアーゼの産生を増強する。
別の実施態様では、単離された、修飾されたポリヌクレオチドは配列番号3と5から選ばれたシグナルペプチドをコードする第一のポリヌクレオチドを含み、これは配列番号7に表されたプロ領域をコードする第二のポリヌクレオチド(これはプロ領域の6、30及び32の位置から選ばれた位置で2個のアミノ酸の置換の組み合わせを含んでいる)に機能的に連結している。次に、当該第二のポリペプチドは配列番号9、11、13、15、17、19及び21から選ばれたプロテアーゼの成熟領域をコードする第三のポリヌクレオチドに機能的に連結している。好ましくは、当該置換はバシルス属の種の宿主、例えば、バスルス・スブチリスによる成熟プロテアーゼの産生を増強する。
別の実施態様では、当該単離された、修飾されたポリヌクレオチドはシグナルペプチドをコードする第一のポリヌクレオチドを含み、これは配列番号7に表されたプロ領域をコードする第二のポリヌクレオチド(これはE6X-E30G, E6X-E30S, E6X-A32K, E30X-A32K, E30G-A32X, E30S-A32X and E6G- E30G-A32Xから選ばれた2以上のアミノ酸置換の組み合わせを含む)に機能的に連結している。次に、当該第二のポリヌクレオチドは配列番号9の成熟プロテアーゼと約60%以上同一であるプロテアーゼの成熟領域をコードする第三のポリヌクレオチドに機能的に連結している。好ましくは、当該置換はバシルス属の種の宿主、例えばバシルス・スブチリスによる成熟プロテアーゼの産生を増強する。
別の実施態様では、当該単離された、修飾されたポリヌクレオチドはシグナルペプチドをコードする第一のポリヌクレオチドを含み、これは配列番号7に表されているプロ領域をコードする第二のポリヌクレオチド(これは、E6X-E30G、E6X-E30S、E6X-A32K、E30X-A32K、E30G-A32X、E30S-A32X及びE6G-E30G-A32Xから選ばれた2以上のアミノ酸の置換の組み合わせを含む)に機能的に連結している。次に、当該第二のポリヌクレオチドは配列番号9の成熟プロテアーゼと約60%以上同一であるバシルス・クラウシ又はバシルス・レンツス由来の野生型又は変異アルカリセリンプロテアーゼの成熟領域をコードする第三のポリヌクレオチドに機能的に連結している。好ましくは、当該置換はバシラス属の種の宿主、例えば、バシルス・スブチリスによる成熟プロテアーゼの産生を増強する。
別の実施態様では、当該単離された、修飾されたポリヌクレオチドはシグナルペプチドをコードする第一のポリヌクレオチドを含み、これは配列番号7で表されるプロ領域をコードする第二のポリヌクレオチド(これは、E6X-E30G、E6X-E30S、E6X-A32K、E30X-A32K、E30G-A32X、E30S-A32X及びE6G-E30G-A32Xから選ばれる2以上のアミノ酸の置換の組み合わせを含む)に機能的に連結している。次に、当該第二のポリヌクレオチドは、配列番号9、11、13、15、17、19、及び21から選ばれたプロテアーゼの成熟領域をコードする第三のポリヌクレオチドに機能的に連結している。好ましくは、当該置換はバシルス属の種の宿主、例えばバシルス・スブチリスによる成熟プロテアーゼの産生を増強する。
別の実施態様では、本願発明は修飾されたプロテアーゼをコードする単離された、修飾されたポリヌクレオチドを提供する。当該単離された、修飾されたポリヌクレオチドは配列番号3と5から選ばれるシグナルペプチドをコードする第一のポリヌクレオチドを含み、これは、配列番号7に表されたプロ領域をコードする第二のポリヌクレオチド(これはE6X-E30G、E6X-E30S、E6X-A32K、E30X-A32K、E30G-A32X、E30S-A32X及びE6G-E30G-A32Xから選ばれる2以上のアミノ酸の置換の組み合わせを含む)に機能的に連結している。次に、第二のポリヌクレオチドは配列番号9の成熟プロテアーゼと約60%以上同一であるプロテアーゼの成熟領域をコードする第三のポリヌクレオチドに機能的に連結している。好ましくは、当該置換はバシラス属の種の宿主、例えばバシルス・スブチリスによる成熟プロテアーゼの産生を増強する。
別の実施態様では、当該単離された、修飾されたポリヌクレオチドは、配列番号3と5から選ばれるシグナルペプチドをコードする第一のポリヌクレオチドを含み、これは配列番号7に表された当該プロ領域をコードする第二のポリヌクレオチド(これはE6X-E30G、E6X-E30S、E6X-A32K、E30X-A32K、E30G-A32X、E30S-A32X及びE6G-E30G-A32Xから選ばれた2以上のアミノ酸の置換の組み合わせを含む)に機能的に連結している。次に、当該第二のポリヌクレオチドは配列番号9の成熟プロテアーゼと約60%以上同一であるバシルス・クラウシまたはバシルス・レンツス由来の野生型又は変異アルカリセリンプロテアーゼの成熟領域をコードする第三のポリヌクレオチドに機能的に連結している。好ましくは、当該置換は、バシルス属の種の宿主、バシルス・スブチリスによる成熟プロテアーゼの産生を増強する。
別の実施態様では、当該単離された、修飾されたポリヌクレオチドは配列番号3と5から選ばれるシグナルペプチドをコードする第一のポリヌクレオチドを含み、これは配列番号7に表されたプロ領域をコードする第二のポリヌクレオチド(これは、E6X-E30G、E6X-E30S、E6X-A32K、E30X-A32K、E30G-A32X、E30S-A32X及びE6G-E30G-A32Xから選ばれた2以上のアミノ酸の置換の組み合わせを含む)に機能的に連結する。次に、当該第二のポリヌクレオチドは、配列番号9、11、13、15、17、19及び21から選ばれたプロテアーゼの成熟領域をコードする第三のポリヌクレオチドに機能的に連結している。好ましくは、当該置換はバシルス属の種の宿主、例えば、バシルス・スブチリスによる成熟プロテアーゼの産生を増強する。
別の実施態様では、当該単離された、修飾されたポリヌクレオチドは、シグナルペプチドをコードする第一のポリヌクレオチドを含み、これは配列番号7に表されているプロ領域をコードする第二のポリヌクレオチド(これはE6R-A32K, E6N-A32K,E6D-A32K, E6I-A32K, E6K-A32K, E6M-A32K, E6P-A32K, E6S-A32K, E6T-A32K, E6N-A32K, E30W-A32K, E30V-A32K, E6A-E30G, E6R-E30G, E6C-E30G, E6Q- E30G, E6G-E30G, E6H-E30G, E6K-E30G, E6S-E30G, E6W-E30G, E30G-A32R, E30G-A32Q, E30G- A32E, E30G-A32G, E30G-A32H, E30G-A32I, E30G-A32K, E30G-A32S, E30G-A32T, E30G-A32W, E30G-A32V, E6G-E30G-A32E, E6G-E30G-A32S, E6G-E30G-A32T, E6G-E30G-A32W, E6A-E30G, E6R-E30G, E6N-E30G, E6D-E30G, E6C-E30G, E6Q-E30G, E6G-E30G, E6H-E30G, E6K-E30G, E6M- E30G, E6F-E30G, E6P-E30G, E6S-E30G, E6T-E30G, E6W-E30G, E6V-E30G, E6Y-E30G, E6A-E30S, E6G-E30S, E6L-E30S, E6K-E30S, E6F-E30S, E6P-E30S, E6Y-E30S, E6V-E30S, E30S-A32R, E30S- A32N, E30S-A32D, E30S-A32C, E30S-A32Q, E30S-A32E, E30S-A32G, E30S-A32H, E30S-A32L, E30S- A32K, E30S-A32M, E30S-A32F, E30S-A32P, E30S-A32S, E30S-A32T, E30S-A32W, E30S-A32Y,
及びE30S-A32Vから選択される2以上のアミノ酸の置換の組み合わせを含む)に機能的に連結している。次に、第二のポリヌクレオチドは配列番号9の成熟プロテアーゼと約60%以上同一であるプロテアーゼの成熟領域をコードする第三のポリヌクレオチドに機能的に連結している。好ましくは、当該置換はバシルス属の種の宿主、例えばバスルス・スブチリスによる成熟プロテアーゼの産生を増強する。
別の実施態様では、当該単離された、修飾されたポリヌクレオチドはシグナルペプチドをコードする第一のポリヌクレオチドをふくみ、これは、配列番号7に表されたプロ領域をコードする第二のポリヌクレオチド(E6R-A32K, E6N-A32K,E6D-A32K, E6I-A32K, E6K-A32K, E6M-A32K, E6P-A32K, E6S-A32K, E6T-A32K, E6N-A32K, E30W-A32K, E30V-A32K, E6A-E30G, E6R-E30G, E6C-E30G, E6Q-E30G, E6G-E30G, E6H-E30G, E6K-E30G, E6S-E30G, E6W-E30G, E30G-A32R, E30G-A32Q, E30G-A32E, E30G-A32G, E30G-A32H, E30G-A32I, E30G-A32K, E30G-A32S, E30G-A32T, E30G-A32W, E30G-A32V, E6G-E30G-A32E, E6G-E30G-A32S, E6G-E30G-A32T, E6G-E30G-A32W, E6A-E30G, E6R-E30G, E6N-E30G, E6D-E30G, E6C-E30G, E6Q-E30G, E6G-E30G, E6H-E30G, E6K-E30G, E6M-E30G, E6F-E30G, E6P-E30G, E6S-E30G, E6T-E30G, E6W-E30G, E6V-E30G, E6Y-E30G, E6A-E30S, E6G-E30S, E6L-E30S, E6K-E30S, E6F-E30S, E6P-E30S, E6Y-E30S, E6V-E30S, E30S-A32R, E30S-A32N, E30S-A32D, E30S-A32C, E30S-A32Q, E30S-A32E, E30S-A32G, E30S-A32H, E30S-A32L, E30S-A32K, E30S-A32M, E30S-A32F, E30S-A32P, E30S-A32S, E30S-A32T, E30S-A32W, E30S-A32Y及びE30S-A32Vから選ばれる2以上のアミノ酸の置換の組み合わせを含む)に機能的に連結している。次に、第二のポリヌクレオチドは配列番号9の成熟プロテ
アーゼと約60%以上同一であるバシルス・クラウシ又はバシラス・レンツス由来の野生型の又は変異アルカリセリンプロテアーゼの成熟領域をコードする第三のポリヌクレオチドに機能的連結している。好ましくは、当該置換はバシルス属の種の宿主、例えばバシルス・スブチリスによる成熟プロテアーゼの産生を増強する。
別の実施態様では、当該単離された、修飾されたポリヌクレオチドは、シグナルペプチドをコードする第一のポリヌクレオチドを含み、これは配列番号7に表されたプロ領域をコードする第二のポリヌクレオチド(これは、E6R-A32K, E6N-A32K,E6D-A32K, E6I-A32K, E6K-A32K, E6M-A32K, E6P-A32K,
E6S-A32K, E6T-A32K, E6N-A32K, E30W-A32K, E30V-A32K, E6A-E30G, E6R-E30G, E6C-E30G, E6Q- E30G, E6G-E30G, E6H-E30G, E6K-E30G, E6S-E30G, E6W-E30G, E30G-A32R, E30G-A32Q, E30G- A32E, E30G-A32G, E30G-A32H, E30G-A32I, E30G-A32K, E30G-A32S, E30G-A32T, E30G-A32W, E30G-A32V, E6G-E30G-A32E, E6G-E30G-A32S, E6G-E30G-A32T, E6G-E30G-A32W, E6A-E30G, E6R-E30G, E6N-E30G, E6D-E30G, E6C-E30G, E6Q-E30G, E6G-E30G, E6H-E30G, E6K-E30G, E6M-E30G, E6F-E30G, E6P-E30G, E6S-E30G, E6T-E30G, E6W-E30G, E6V-E30G, E6Y-E30G, E6A-E30S, E6G-E30S, E6L-E30S, E6K-E30S, E6F-E30S, E6P-E30S, E6Y-E30S, E6V-E30S, E30S-A32R, E30S- A32N, E30S-A32D, E30S-A32C, E30S-A32Q, E30S-A32E, E30S-A32G, E30S-A32H, E30S-A32L, E30S- A32K, E30S-A32M, E30S-A32F, E30S-A32P, E30S-A32S, E30S-A32T, E30S-A32W, E30S-A32Y, 及び E30S-A32Vから選ばれる2以上のアミノ酸の置換の組み合わせを含む)に機能的に連結している。次に当該第二のポリヌクレオチドは、配列番号9、11、13、15、17、19及び21から選ばれたプロテアーゼの成熟領域をコードする第三のポリヌクレオチドに機能的に連結している。好ましくは、当該置換はバシルス属の種の宿主、例えばバシルス・スブチリスによる成熟プロテアーゼの産生を増強する。
別の実施態様では、本願の発明は修飾されたプロテアーゼをコードする単離された、修飾されたポリヌクレオチドを提供する。当該単離された、修飾されたポリヌクレオチドは配列番号3と5から選ばれたシグナルペプチドをコードする第一のポリヌクレオチドを含み、これは配列番号7で表されるプロ領域をコードする第二のポリヌクレオチド(これはE6R-A32K, E6N-A32K,E6D-A32K, E6I-A32K, E6K-A32K, E6M-
A32K, E6P-A32K, E6S-A32K, E6T-A32K, E6N-A32K, E30W-A32K, E30V-A32K, E6A-E30G, E6R-E30G, E6C-E30G, E6Q-E30G, E6G-E30G, E6H-E30G, E6K-E30G, E6S-E30G, E6W-E30G, E30G-A32R, E30G-A32Q, E30G-A32E, E30G-A32G, E30G-A32H, E30G-A32I, E30G-A32K, E30G-A32S, E30G- A32T, E30G-A32W, E30G-A32V, E6G-E30G-A32E, E6G-E30G-A32S, E6G-E30G-A32T, E6G-E30G- A32W, E6A-E30G, E6R-E30G, E6N-E30G, E6D-E30G, E6C-E30G, E6Q-E30G, E6G-E30G, E6H-E30G, E6K-E30G, E6M-E30G, E6F-E30G, E6P-E30G, E6S-E30G, E6T-E30G, E6W-E30G, E6V-E30G, E6Y- E30G, E6A-E30S, E6G-E30S, E6L-E30S, E6K-E30S, E6F-E30S, E6P-E30S, E6Y-E30S, E6V-E30S, E30S-A32R, E30S-A32N, E30S-A32D, E30S-A32C, E30S-A32Q, E30S-A32E, E30S-A32G, E30S-A32H, E30S-A32L, E30S-A32K, E30S-A32M, E30S-A32F, E30S-A32P, E30S-A32S, E30S-A32T, E30S-A32W, E30S-A32Y,及びE30S-A32V.から選ばれた2以上のアミノ酸の置換の組み合わせを含む)と機能的に連結している。次に、当該第二のポリヌクレオチドは、配列番号9の成熟プロテアーゼと約60%以上同一であるプロテアーゼの成熟領域をコードする第三のポリヌクレオチドと機能的に連結する。好ましくは、当該置換はバシルス属の種の宿主、例えばバシルス・スブチリスによる成熟プロテアーゼの産生を増強する。
別の実施態様では、当該単離された、修飾されたポリヌクレオチドは配列番号3と5から選ばれるシグナルペプチドをコードする第一のポリヌクレオチドを含み、これは配列番号7に表されるプロ領域をコードする第二のポリヌクレオチドに機能的に連結している。当該第二のポリヌクレオチドは以下から選ばれた2以上のアミノ酸の置換の組み合わせを含む。E6R-A32K, E6N-A32K,E6D-A32K, E6I-A32K, E6K- A32K, E6M-A32K, E6P-A32K, E6S-A32K, E6T-A32K, E6N-A32K, E30W-A32K, E30V-A32K, E6A-E30G, E6R-E30G, E6C-E30G, E6Q-E30G, E6G-E30G, E6H-E30G, E6K-E30G, E6S-E30G, E6W-E30G, E30G- A32R, E30G-A32Q, E30G-A32E, E30G-A32G, E30G-A32H, E30G-A32I, E30G-A32K, E30G-A32S, E30G-A32T, E30G-A32W, E30G-A32V, E6G-E30G-A32E, E6G-E30G-A32S, E6G-E30G-A32T, E6G- E30G-A32W, E6A-E30G, E6R-E30G, E6N-E30G, E6D-E30G, E6C-E30G, E6Q-E30G, E6G-E30G, E6H- E30G, E6K-E30G, E6M-E30G, E6F-E30G, E6P-E30G, E6S-E30G, E6T-E30G, E6W-E30G, E6V-E30G, E6Y-E30G, E6A-E30S, E6G-E30S, E6L-E30S, E6K-E30S, E6F-E30S, E6P-E30S, E6Y-E30S, E6V- E30S, E30S-A32R, E30S-A32N, E30S-A32D, E30S-A32C, E30S-A32Q, E30S-A32E, E30S-A32G, E30S-A32H, E30S-A32L, E30S-A32K, E30S-A32M, E30S-A32F, E30S-A32P, E30S-A32S, E30S-A32T, E30S-A32W, E30S-A32Y, 及び E30S-A32V。次に、当該第二のポリヌクレオチドは配列番号9の成熟プロテアーゼと約60%以上同一である、バシルス・クラウシ又はバシルス・レンツス由来の野生型または変異アルカリセリンプロテアーゼの成熟領域をコードする第三のポリヌクレオチドに機能的連結している。好ましくは、当該置換はバシルス属の種である宿主、例えばバシルス・スブチリスによる成熟プロテアーゼの産生を増強する。
別の実施態様では、当該単離された、修飾されたポリヌクレオチドは配列番号3と5から選ばれるシグナルペプチドをコードする第一のポリヌクレオチドを含み、これは配列番号7に表されるプロ領域をコードする第二のポリヌクレオチドに機能的に連結している。当該第二のポリヌクレオチドは以下から選ばれた2以上のアミノ酸の置換の組み合わせを含む。E6R-A32K, E6N-A32K,E6D-A32K, E6I-A32K, E6K- A32K, E6M-A32K, E6P-A32K, E6S-A32K, E6T-A32K, E6N-A32K, E30W-A32K, E30V-A32K, E6A-E30G, E6R-E30G, E6C-E30G, E6Q-E30G, E6G-E30G, E6H-E30G, E6K-E30G, E6S-E30G, E6W-E30G, E30G- A32R, E30G-A32Q, E30G-A32E, E30G-A32G, E30G-A32H, E30G-A32I, E30G-A32K, E30G-A32S, E30G-A32T, E30G-A32W, E30G-A32V, E6G-E30G-A32E, E6G-E30G-A32S, E6G-E30G-A32T, E6G- E30G-A32W, E6A-E30G, E6R-E30G, E6N-E30G, E6D-E30G, E6C-E30G, E6Q-E30G, E6G-E30G, E6H- E30G, E6K-E30G, E6M-E30G, E6F-E30G, E6P-E30G, E6S-E30G, E6T-E30G, E6W-E30G, E6V-E30G, E6Y-E30G, E6A-E30S, E6G-E30S, E6L-E30S, E6K-E30S, E6F-E30S, E6P-E30S, E6Y-E30S, E6V- E30S, E30S-A32R, E30S-A32N, E30S-A32D, E30S-A32C, E30S-A32Q, E30S-A32E, E30S-A32G, E30S-A32H, E30S-A32L, E30S-A32K, E30S-A32M, E30S-A32F, E30S-A32P, E30S-A32S, E30S-A32T, E30S-A32W, E30S-A32Y, 及び E30S-A32V。次に、当該第二のポリヌクレオチドは配列番号9の成熟プロテアーゼと約60%以上同一である、バシルス・クラウシ又はバシルス・レンツス由来の野生型または変異アルカリセリンプロテアーゼの成熟領域をコードする第三のポリヌクレオチドに機能的連結している。好ましくは、当該置換はバシルス属の種である宿主、例えばバシルス・スブチリスによる成熟プロテアーゼの産生を増強する。
別の実施態様では、本発明は単離された、修飾されたポリヌクレオチドを含む発現ベクターを提供し、これはシグナルペプチドをコードする第一のポリヌクレオチドを含み、これは、プロ領域の6、30、32の位置から選ばれた位置で2以上のアミノ酸の置換の組み合わせを含む、配列番号7に表されたプロ領域をコードする第二のポリヌクレオチドに機能的に連結している。次に、当該第二のポリヌクレオチドは配列番号9の成熟プロテアーゼと約60%以上同一であるプロテアーゼの成熟領域をコードする第三のポリヌクレオチドに機能的に連結している。好ましくは、当該成熟プロテアーゼは、バシルス・クラウシ又はバシルス・レンツス由来の野生型又は変異アルカリセリンプロテアーゼであり、例えば、配列番号9,11,13,15,17,19及び21である。いくつかの実施態様では、単離されたポリヌクレオチドの発現は当該発現ベクターに含まれるAprEプロモーターにより駆動される。
別の実施態様では、当該発現ベクターは単離された、修飾されたポリヌクレオチドを含み、これは配列番号3と5から選ばれたシグナルペプチドをコードする第一のポリヌクレオチドを含み、これはプロ領域の6、30及び32から選ばれた位置で2以上のアミノ酸の置換の組み合わせを含む、配列番号7に表されたプロ領域をコードする第二のポリヌクレオチドに機能的に連結している。次に、当該第二のポリヌクレオチドは配列番号9の成熟したプロテアーゼと約60%以上同一であるプロテアーゼの成熟領域をコードする第三のポリヌクレオチドと機能的に連結している。好ましくは、当該成熟したプロテアーゼは、バシルス・クラウシまたはバシルス・レンツス由来の野生型または変異アルカリセリンプロテアーゼであり、例えば配列番号9、11、13、15、17、19及び21ある。いくつかの実施態様では、当該単離されたポリヌクレオチドの発現は当該発現ベクターに含まれるAprEプロモーターにより駆動される。
別の実施態様では、本願発明は、単離された、修飾されたポリヌクレオチドを含む発現ベクターを提供し、これはシグナルペプチドをコードする第一のポリヌクレオチドを含み、これは、E6X-E30G、E6X-E30S、E6X-A32K、E30X-A32K、E30G-A32X、E30S-A32X及びE6G-E30G-A32Xから選ばれた2以上のアミノ酸の置換の組み合わせを含む配列番号7に表されたプロ領域をコードする第二のポリヌクレオチドに機能的に連結している。次に当該第二のポリヌクレオチドは配列番号9の成熟したプロテアーゼと約60%以上同一であるプロテアーゼの成熟領域をコードする第三のポリヌクレオチドに機能的に連結している。好ましくは、当該成熟したプロテアーゼは、バシルス・クラウシ又はバシルス・レンツスに由来する野生型又は変異アルカリセリンプロテアーゼであり、例えば、配列番号9、11、13、15、17、19及び21である。いくつかの実施態様では、当該単離されたポリヌクレオチドの発現は当該発現ベクターに含まれるAprEプロモーターにより駆動される。
別の実施態様では、当該発現ベクターは単離された、修飾されたポリヌクレオチドを含み、これは配列番号3と5から選ばれるシグナルペプチドをコードする第一のポリヌクレオチドを含み、これはE6X-E30G、E6X-E30S、E6X-A32K、E30X-A32K、E30G-A32X、E30S-A32X及びE6G-E30G-A32Xから選ばれる2以上のアミノ酸の置換の組み合わせを含む配列番号7に表されたプロ領域をコードする第二のポリヌクレオチドに機能的に連結している。次に、当該第二のポリヌクレオチドは配列番号9の成熟プロテアーゼと約60%以上同一であるプロテアーゼの成熟領域をコードする第三のポリヌクレオチドに機能的に連結している。好ましくは当該成熟したプロテアーゼはバシルス・クラウシ又はバシルス・レンツス由来の野生型又は変異アルカリセリンプロテアーゼであり、例えば配列番号9、11、13、15、17、19及び21である。いくつかの実施態様では、当該単離されたポリヌクレオチドの発現は発現ベクターに含まれるAprEプロモーターにより駆動される。
別の実施態様では、本願発明は単離された、修飾されたポリヌクレオチドを含む発現ベクターを提供し、これはシグナルペプチドをコードする第一のポリヌクレオチドを含み、これは以下に記載のものから選ばれる2以上のアミノ酸の置換の組み合わせを含む配列番号7に表されるプロ領域をコードする第二のポリヌクレオチドに機能的に連結している。
E6R-A32K, E6N- A32K,E6D-A32K, E6I-A32K, E6K-A32K, E6M-A32K, E6P-A32K, E6S-A32K, E6T-A32K, E6N-A32K,
E30W-A32K, E30V-A32K, E6A-E30G, E6R-E30G, E6C-E30G, E6Q-E30G, E6G-E30G, E6H-E30G, E6K- E30G, E6S-E30G, E6W-E30G, E30G-A32R, E30G-A32Q, E30G-A32E, E30G-A32G, E30G-A32H, E30G-A32I, E30G-A32K, E30G-A32S, E30G-A32T, E30G-A32W, E30G-A32V, E6G-E30G-A32E, E6G- E30G-A32S, E6G-E30G-A32T, E6G-E30G-A32W, E6A-E30G, E6R-E30G, E6N-E30G, E6D-E30G, E6C- E30G, E6Q-E30G, E6G-E30G, E6H-E30G, E6K-E30G, E6M-E30G, E6F-E30G, E6P-E30G, E6S-E30G, E6T-E30G, E6W-E30G, E6V-E30G, E6Y-E30G, E6A-E30S, E6G-E30S, E6L-E30S, E6K-E30S, E6F- E30S, E6P-E30S, E6Y-E30S, E6V-E30S, E30S-A32R, E30S-A32N, E30S-A32D, E30S-A32C, E30S- A32Q, E30S-A32E, E30S-A32G, E30S-A32H, E30S-A32L, E30S-A32K, E30S-A32M, E30S-A32F, E30S- A32P, E30S-A32S, E30S-A32T, E30S-A32W, E30S-A32Y, 及び E30S-A32V。次に、当該第二のポリヌクレオチドは配列番号9の成熟プロテアーゼと約60%以上同一である、プロテアーゼの成熟領域をコードする第三のポリヌクレオチドに機能的に連結している。好ましくは、成熟プロテアーゼはバシルス・クラウシまたはバシルス・レンツス由来の野生型または変異アルカリセリンプロテアーゼであり、例えば、配列番号9、11、13、15、17、19及び21である。いくつかの実施態様では、当該単離されたポリヌクレオチドの発現は発現ベクターに含まれるAprEプロモーターにより駆動される。
別の実施態様では、発現ベクターは単離された、修飾されたポリヌクレオチドを含み、これは配列番号3と5から選ばれるシグナルペプチドをコードする第一のポリヌクレオチドを含み、これは、以下のものから選ばれる2以上のアミノ酸の置換の組み合わせを含む配列番号7に表されたプロ領域をコードする第二のポリヌクレオチドに機能的に連結している。
E6R-A32K, E6N- A32K,E6D-A32K, E6I-A32K, E6K-A32K, E6M-A32K, E6P-A32K, E6S-A32K, E6T-A32K, E6N-A32K, E30W-A32K, E30V-A32K, E6A-E30G, E6R-E30G, E6C-E30G, E6Q-E30G, E6G-E30G, E6H-E30G, E6K- E30G, E6S-E30G, E6W-E30G, E30G-A32R, E30G-A32Q, E30G-A32E, E30G-A32G, E30G-A32H, E30G-A32I, E30G-A32K, E30G-A32S, E30G-A32T, E30G-A32W, E30G-A32V, E6G-E30G-A32E, E6G- E30G-A32S, E6G-E30G-A32T, E6G-E30G-A32W, E6A-E30G, E6R-E30G, E6N-E30G, E6D-E30G, E6C- E30G, E6Q-E30G, E6G-E30G, E6H-E30G, E6K-E30G, E6M-E30G, E6F-E30G, E6P-E30G, E6S-E30G, E6T-E30G, E6W-E30G, E6V-E30G, E6Y-E30G, E6A-E30S, E6G-E30S, E6L-E30S, E6K-E30S, E6F- E30S, E6P-E30S, E6Y-E30S, E6V-E30S, E30S-A32R, E30S-A32N, E30S-A32D, E30S-A32C, E30S- A32Q, E30S-A32E, E30S-A32G, E30S-A32H, E30S-A32L, E30S-A32K, E30S-A32M, E30S-A32F, E30S- A32P, E30S-A32S, E30S-A32T, E30S-A32W, E30S-A32Y及びE30S-A32V.。次に、当該第二のポリヌクレオチドは配列番号9の成熟プロテアーゼと約60%以上同一であるプロテアーゼの成熟した領域をコードする第三のポリヌクレオチドに機能的に連結している。好ましくは、成熟プロテアーゼはバシルス・クラウシまたはバシルス・レンツス由来の野生型又は変異アルカリセリンプロテアーゼ、例えば、配列番号9、11、13、15、17、19及び21である。いくつかの実施態様では、当該単離されたポリヌクレオチドの発現は発現ベクトルに含まれるAprEプロモーターにより駆動される。
別の実施態様では、本願発明はバシルス属の種の宿主、例えばバシルス・スブチリスを提供し、これは先に述べた発現ベクターのいずれか一つを含む。好ましくは、修飾されたポリヌクレオチドのプロ領域に含まれる置換はバシルス宿主細胞由来の成熟プロテアーゼの産生を増強する。バシルス・スブチリスに加え、当該発現ベクターからの修飾されたポリヌクレオチドの発現に使用されうる他の宿主細胞には、バシルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)、バシルス・レンツス(Bacillus lentus)、バシルス・ブレビス(Bacillus brevis)、バシルス・ステアロテルモフィルス(Bacillus stearothermophilus)、バシルス・アルカロフィルス(Bacillus alkalophilus)、バシルス・アミロリケニファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、バシルス・クラウシ(Bacillus clausii)、バシルス・ハロジュランス(Bacillus halodurans)、バシルス・メガテリウム(Bacillus megaterium)、バシルス・コアグランス(Bacillus coagulans)、バシルス・サーキュランス(Bacillus circulans)、バシルス・ラウツス(Bacillus lautus)及びバシルス・スリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)を含む。
別の実施態様では、本願発明はバシルス属の種の宿主細胞に成熟プロテアーゼを産生する方法を提供する。本方法は先に述べた発現ベクターの何れか一つを提供し、当該発現ベクターでバシルス属の種である宿主細胞を形質転換し、形質転換された宿主細胞をプロテアーゼを産生するに適した条件下で培養することを含む。好ましくは、当該宿主細胞はバシルス・スブチリス宿主細胞である。しかし、バシルス・スブチリスに加え、当該発現ベクターから成熟プロテアーゼを産生するために使用できる他の宿主細胞には、バシルス・リケニフォルミス、バシルス・レンツス、バシルス・ブレビス、バシルス・ステアロテルモフィルス、バシルス・アルカロフィルス、バシルス・アミロリケファシエンス、バシルス・クラウシ、バシルス・ハロジュランス、バシルス・メガテリウム、バシルス・コアグランス、バシルス・サーキュランス、バシラス・ラウツス及びバシラス・スリンギエンシスがある。
別の実施態様では、当該方法は配列番号3のシグナルペプチドをコードする第一のポリヌクレオチド、E6R-A32K, E6N-A32K, E6D-A32K, E6I- A32K, E6K-A32K, E6M-A32K, E6P-A32K, E6S-A32K, E6T-A32K, E6N-A32K, E30W-A32K, E30V-A32K,から選ばれる置換の組み合わせを含む、配列番号7のプロ領域をコードする第二のポリヌクレオチド、そして配列番号9の成熟プロテアーゼをコードする第三のポリヌクレオチドを含む単離された、修飾されたポリヌクレオチドを発現する発現ベクターを与えることにより配列番号9の成熟プロテアーゼを産生する。当該発現ベクターはバシルス属の種の宿主、例えばバシルス・スブチリスを形質転換し、これは適した条件下で増殖し成熟プロテアーゼを産生する。
別の実施態様では、当該方法は配列番号3のシグナルペプチドをコードする第一のポリヌクレオチド、E6A-E30G, E6R-E30G, E6C-E30G, E6Q-E30G, E6G-E30G, E6H-E30G, E6K-E30G, E6S-E30G, E6W-E30G, E30G-A32R, E30G-A32Q,E30G-A32E, E30G-A32G, E30G-A32H, E30G-A32I, E30G-A32K, E30G-A32S, E30G-A32T, E30G-A32W, E30G-A32V, E6G-E30G-A32E, E6G-E30G-A32S, E6G-E30G-A32T及びE6G-E30G- A32Wから選ばれる置換の組み合わせを含む配列番号7のプロ領域をコードする第二のポリヌクレオチド、及び配列番号17の成熟プロテアーゼをコードする、第三のポリヌクレオチドを含む単離された、修飾されたポリヌクレオチドを発現する発現ベクターを与えることにより配列番号17の成熟プロテアーゼを産生する。当該発現ベクターはバシルス属の種である宿主細胞、例えば、バシルス・スブチリスを形質転換し、これは適した条件下で増殖し成熟プロテアーゼを産生する。
別の実施態様では、当該方法は配列番号3のシグナルペプチドをコードする第一のポリヌクレオチド、E6A-E30G, E6R-E30G, E6N-E30G, E6D-E30G, E6C-E30G, E6Q-E30G, E6G-E30G, E6H-E30G, E6K-E30G, E6M-E30G, E6F- E30G, E6P-E30G, E6S-E30G, E6T-E30G, E6W-E30G, E6V-E30G及びE6Y-E30Gから選ばれる置換の組み合わせを含む配列番号7のプロ領域をコードする第二のポリヌクレオチド及び配列番号19の成熟プロテアーゼをコードする第三のポリヌクレオチドを含む単離された、修飾されたポリヌクレオチドを発現する発現ベクターを与えることにより配列番号19の成熟プロテアーゼを産生する。当該発現ベクターはバシルス属の種の宿主細胞、例えばバシルス・スブチリスを形質転換し、これは適した条件下で増殖して成熟プロテアーゼを産生する。
別の実施態様では、当該方法は、配列番号3のシグナルペプチドをコードする第一のポリヌクレオチド、E6A-E30S,E6G-E30S, E6L-E30S, E6K-E30S, E6F-E30S, E6P-E30S, E6Y-E30S, E6V-E30S, E30S-A32R, E30S-A32N, E30S-A32D, E30S-A32C, E30S-A32Q, E30S-A32E, E30S-A32G, E30S-A32H, E30S-A32L, E30S-A32K, E30S- A32M, E30S-A32F, E30S-A32P, E30S-A32S, E30S-A32T, E30S-A32W, E30S-A32Y及び E30S-A32Vから選ばれる置換の組み合わせを含む配列番号7のプロ領域をコードする第二のポリヌクレオチド、及び配列番号21の成熟プロテアーゼをコードする第三のポリヌクレオチドを含む単離された、修飾されたポリヌクレオチドを発現する発現ベクターを与えることにより配列番号21の成熟プロテアーゼを産生する。当該発現ベクターはバシルス属の種の宿主細胞、例えばバシルス・スブチリスを形質転換し、これは適した条件下で増殖し成熟プロテアーゼを産生する。
他の実施態様では、当該単離された、修飾されたポリヌクレオチドは一つのアミノ酸置換を含み、これはバシルス属の種の宿主から成熟プロテアーゼの産生を増強することが好ましい。一実施態様では、当該単離された修飾された、単離されたポリヌクレオチドは配列番号3のシグナルペプチドをコードする第一のポリヌクレオチドを含み、これは、配列番号7に表されたプロ領域をコードする第二のポリヌクレオチドに機能的に連結し、これはE6A, E6R, E6C, E6Q, E6H, E6I, E6K, E6M, E6S, E6Y, E30A, E30R, E30N, E30D, E30Q, E30G, E30L, E30M, E30P, E30S, E30T, E30W, E30Y, E30V, A32, A32R, A32C, A32E, A32G, A32L, A32K, A32F, A32T, A32Y及び A32Vから選ばれるアミノ酸の置換を含む。第二のポリヌクレオチドは、配列番号17のプロテアーゼの成熟領域をコードする第三のポリヌクレオチドに機能的に連結している。
別の実施態様では、当該単離された、修飾されたポリヌクレオチドは配列番号3のシグナルペプチドをコードする第一のポリヌクレオチドを含み、これは配列番号7に表されたプロ領域をコードする第二のポリヌクレオチドに機能的に連結しており、これはE6A、E6R、E6N、E6C、E6Q、E6G、E6H、E6M、E6F、E6P、E6S、E6T、E6W、E6V、A32K、A32T及びA32Vから選ばれるアミノ酸の置換を含む。当該第二のポリヌクレオチドは配列番号9の成熟領域をコードする第三のポリヌクレオチドと機能的に連結している。
別の実施態様では、当該単離された、修飾されたポリヌクレオチドは、配列番号3のシグナルペプチドをコードする第一のポリヌクレオチドを含み、これは配列番号7に表されたプロ領域をコードする第二のポリヌクレオチドに機能的に連結しており、これはE6A、E6H、E6K、E6R、E30A、E30R、E30N、E30D、E30G、E30H、E30L、E30K、E30F、E30S、E30T及びE30Vから選ばれるアミノ酸の置換を含む。当該第二のポリペプチドは配列番号19のプロテアーゼの成熟領域をコードする第三のポリヌクレオチドと機能的に連結している。
別の実施態様では、当該単離された、修飾されたポリヌクレオチドは配列番号3のシグナルペプチドをコードする第一のポリヌクレオチドを含み、これは配列番号7に表されたプロ領域をコードする第二のポリヌクレオチドに機能的に連結し、これはE6A、E6R、E6Q、E6G、E6L、E6K、E6M、E6F、E6T、E6V、E30R、E30Q、E30G、E30I、E30L、E30M、E30F、E30P、E30T、E30W、E30Y、E30V、A32Q、A32S、A32T及びA32Vから選ばれるアミノ酸の置換を含む。当該第二のポリヌクレオチドは配列番号11のプロテアーゼの成熟領域をコードする第三のポリヌクレオチドに機能的に連結している。
別の実施態様では、当該単離された、修飾されたポリヌクレオチドは配列番号3のシグナルペプチドをコードし、配列番号7に表されたプロ領域をコードする第二のポリヌクレオチドに機能的に連結している第一のポリヌクレオチドを含み、当該第二のポリヌクレオチドはE30A、E30R、E30N、E30D、E30C、E30G、E30H、E30M、E30F、E30S、E30W、A32L、A32F及びA32Vから選ばれるアミノ酸の置換を含む。当該第二のポリヌクレオチドは配列番号21のプロテアーゼの成熟領域をコードする第三のポリヌクレオチドに機能的連結している。
当該プロ領域に2つまたは3つの置換を含む修飾されたポリヌクレオチドから発現された成熟プロテアーゼを産生する方法は、また一つのアミノ酸置換を含む修飾されたポリヌクレオチドから発現された成熟プロテアーゼを産生するためにも使用される。
一実施態様では、当該方法は先に述べた発現ベクトルのいずれか一つであり、プロ領域に一つのアミノ酸置換を含む修飾されたポリヌクレオチドを含む発現ベクトルを提供し、当該発現ベクターでバシルス属の種の宿主細胞を形質転換し、形質転換された宿主細胞をプロテアーゼを産生するために適した条件で培養することを含む。好ましくは、宿主細胞はバシルス・スブチリス宿主細胞である。しかし、バシルス・スブチリスに加えて、発現ベクターから成熟したプロテアーゼを産生するために使用できる他の宿主細胞には、バシルス・リケニフォルミス、バシルス・レンツス、バシルス・ブレビス、バシルス・ステアロテルモフィルス、バスルス・アルカロフィルス、バシルス・アミロリケファシエンス、バシルス・クラウシ、バシルス・ハロジュランス、バシルス・メガテリウム、バシルス・コアグランス、バシルス・サーキュランス、バシルス・ラウツス及びバシルス・スリンギエンシスがある。
一実施態様では、本方法は配列番号3のシグナルペプチドをコードする第一のポリヌクレオチド、E6A、E6R、E6C、E6Q、E6H、E6I、E6K、E6M、E6S、E6Y、E30A、E30R、E30N、E30D、E30Q、E30G、E30L、E30M、E30P、E30S、E30T、E30W、E30Y、E30V、A32、A32R、A32C、A32E、A32G、A32L、A32K、A32F、A32T、A32Y及びA32Vから選ばれる一つのアミノ酸置換を含む配列番号7のプロ領域コードする第二のポリヌクレオチド、配列番号17の成熟プロテアーゼをコードする、第三のポリヌクレオチドを含む単離された、修飾されたポリヌクレオチドを発現する発現ベクターを提供することにより、配列番号17の成熟プロテアーゼの産生を行う。発現ベクターはバシルス属の種の宿主細胞、例えば、バシルス・スブチリスを形質転換し、宿主細胞は成熟プロテアーゼを産生するために適した条件下で増殖する。
別の実施態様では、当該方法は配列番号3のシグナルペプチドをコードする第一のポリヌクレオチド、E6A、E6R、E6N、E6C、E6Q、E6G、E6H、E6M、E6F、E6P、E6S、E6T、E6W、E6V、A32K、A32T及びA32Vから選ばれた一つのアミノ酸置換を含む配列番号7のプロ領域をコードする第二のポリヌクレオチド、及び配列番号9の成熟プロテアーゼをコードする第三のポリヌクレオチドを含む単離された、修飾されたポリヌクレオチドを発現する発現ベクターを与えることにより配列番号9の成熟プロテアーゼを産生する。当該発現ベクターは、バシルス属の種の宿主細胞、例えばバシルス・スブチリスを形質転換し宿主細胞は成熟プロテアーゼを産生するために適した条件下で増殖される。
別の実施態様では、当該方法は、配列番号3のシグナルペプチドをコードする第一のポリヌクレオチド、E6A、E6H、E6K、E6R、E30A、E30R、E30N、E30D、E30G、E30H、E30L、E30K、E30F、E30S、E30T、及びE30Vから選ばれる一のアミノ酸置換を含む配列番号7のプロ領域をコードする第二のポリヌクレオチド、及び配列番号19の成熟プロテアーゼをコードする第三のポリヌクレオチドを含む単離された、修飾されたポリヌクレオチドを発現する発現ベクターを提供することにより配列番号19の成熟プロテアーゼを産生する。当該発現ベクターはバシルス属の種の宿主細胞、例えばバシルス・スブチリスを形質転換し、この宿主は成熟プロテアーゼを産生するために適した条件下で増殖される。
別の実施態様では、当該方法は配列番号3のシグナルペプチドをコードする第一のポリヌクレオチド、E6A、E6R、E6Q、E6G、E6L、E6K、E6M、E6F、E6T、E6V、E30R、E30Q、E30G、E30I、E30L、E30M、E30F、E30P、E30T、E30W、E30Y、E30V、A32Q、A32S、A32T及びA32Vから選ばれる一つのアミノ酸置換を含む配列番号7のプロ領域をコードする第二のポリヌクレオチド、及び配列番号11の成熟プロテアーゼをコードする第三のポリヌクレオチドを含む単離された、修飾されたポリヌクレオチドを発現する発現ベクターを与えることにより配列番号11の成熟プロテアーゼを産生する。この発現ベクトルはバシルス属の種の宿主細胞、例えばバシルス・スブチリスを形質転換し、この宿主細胞は成熟プロテアーゼを産生するに適した条件下で増殖される。
別の実施態様では、当該方法は配列番号3のシグナルペプチドをコードする第一のポリヌクレオチド、E30A、E30R、E30N、E30D、E30C、E30G、E30H、E30M、E30F、E30S、E30W、A32L、A32F及びA32Vから選ばれる一つのアミノ酸置換を含む、配列番号7のプロ領域をコードする第二のポリヌクレオチド、及び配列番号21の成熟プロテアーゼをコードする、第三のポリヌクレオチドを含む単離された、修飾されたポリヌクレオチドを発現する発現ベクターを与えることにより配列番号21の成熟プロテアーゼを産生する。この発現ベクトルはバシルス属の種の宿主細胞、例えばバシルス・スブチリスを形質転換し、この宿主細胞は成熟プロテアーゼを産生するに適した条件下で増殖される。
図1は、配列番号9(GG36)のB.レンツス野生型セリンプロテアーゼ、配列番号11のB.レンツス変異セリンプロテアーゼ、配列番号13のB.クラウシセリンプロテアーゼ、及び配列番号15、17、19、21、23及び25のB.クラウシ変異セリンプロテアーゼの成熟領域のアミノ酸配列のアライメント(alignment)を示す。
図2はブラストサーチ(Blast search)から得られた、配列番号7の修飾を受けていないプロ領域のアミノ酸配列と種々のバシルス属の種に由来するプロテアーゼの修飾を受けていないプロ領域のアミノ酸配列のアライメントを示す。
図3はブラストサーチから得られた、成熟プロテアーゼのアミノ酸配列(配列番号9)と種々のバシラス属の種由来のプロテアーゼの成熟領域のアミノ酸配列のアライメントを示す。
図4は、pJH-Pnプラスミド(A)のマップと、aprEシグナル配列(配列番号3)、配列番号7のプロ配列及び成熟セリンプロテアーゼPnをコードするポリヌクレオチドを含むpBN3-Pn(B)ベクターのマップを示す。
図5は、それぞれ配列番号9、11、13、15、17、19、21、23及び25の成熟プロテアーゼをコードするポリヌクレオチドの例(配列番号8、10、12、14、16、18、20、22及び24)のアライメントを示す。ポリペプチドは、遺伝子コードの縮重のため2以上のヌクレオチド配列によりコードされえることが知られている。
発明の説明
本願発明は修飾されたプロテアーゼをコードする修飾されたポリヌクレオチド、微生物においてプロテアーゼの産生を増強する方法を提供する。特に、修飾されたポリヌクレオチドは、活性な酵素の産生を増強するためにプロ領域の修飾、例えばアミノ酸置換、を受けたプロテアーゼをコードする1以上の変異を含む。本願発明は、さらにバシルス属の種のような、微生物中でのプロテアーゼの発現を変える方法に関する。
本明細書で別途述べられている場合を除き、本明細書で使用される全ての技術的、科学的用語は本願発明が属する技術分野の通常の技術者が普通に理解するもの(例えば、Singleton及びSainsbury, Dictionary of Microbiology and Molecular Biology, 第2版、John Wiley and Sons, NY[1994]; 及びHale and Markham, The Harper Collins Dictionary of Biology, Harper Perennial, NY[1991])と同じ意味をもつ。本明細書に記載されたものと類似または同等のいずれの方法や材料も本願発明の実施に使用できるが、好ましい方法、材料が本明細書に記載されている。従って、直ぐ後に定義されている用語は全体的に明細書を参照することにより、より十分に説明がなされる。また、本明細書で使用するとき、単数の表記であっても、明らかに別に記載されているのではない限り、複数をも含む。数値の範囲については、範囲を画している数値が含まれる。別途記載されているのではない限り、核酸は5’から3’の方向へ左から右に書かれている。アミノ酸配列はアミノ基からカルボキシ基の方向へ左から右に書かれている。本願発明が、記載された特定の方法論、試験法及び試薬に限定されず、本技術分野の技術者に使用される場面によりこれらは変わり得ることが理解されるべきである。
本明細書全体で規定されている全ての最大値による限度は、あたかも本明細書に明示されている場合のように、全てのそれより小さい数値による限度を含む。本明細書全体で規定された全ての最小値による限度は、あたかも本明細書に明示されている場合のように、全てのより大きい数値による限度を含む。本明細書全体で規定されている全ての数値範囲は、本明細書に明示されている場合のように、当該より広い数値範囲内に含まれる全ての狭い数値範囲を含む。
本明細書に記載された全ての特許、特許出願、論文及び刊行物は、既に記載したもの、この後記載するものを含め、引用により本明細書に明示的に組み入れられる。
さらに、本明細書に記載された表題は、全体として本明細書を参照することにより得られうる発明の実施態様の種々の面を限定するものではない。従って、直ぐ後に定義される用語は全体として明細書を参照することにより、さらに十分に定義される。それにもかかわらず、本願発明の理解を容易にするため、多くの用語を以下に定義する。
定義
本明細書で使用する場合、用語「単離された」と「精製された」は天然で結合していた一以上の成分から分離された核酸又はアミノ酸(又は他の成分)をいう。
本明細書では、用語「修飾を受けたポリヌクレオチド」は「修飾を受けた」タンパク質をコードするために、変異を受け一以上の変異を含むように変異されたポリヌクレオチド配列をいう。
本明細書で使用される場合、用語「プロテアーゼ」と「タンパク質分解活性」はペプチド結合をもつペプチドまたは基質を加水分解する性能を示すタンパク質またはペプチドをいう。タンパク質分解活性を測定するための多くの良く知られた手順がある(Fiechter(編)、Advances in Biochemical Engineering/Biotechnology[1988]中、Kalisz, “Microbial Proteinases”)。例えば、タンパク質分解活性は、市販の基質を加水分解する産生されたプロテアーゼの性能を分析する比較分析により確認されても良い。プロテアーゼまたはタンパク質分解活性のそのような分析で有用な基質の例はジメチルカゼイン(Sigma C-9801)、ウシコラーゲン(Sigma C-9879)、ウシエラスチン(Sigma E-1625)、及びウシケラチン(ICN Biomedical 902111)を含むがこれらに限定されない。これらの基質を使用する発色分析法は本技術分野で良く知られている(WO99/34011、及び米国特許第6,376,450参照。両者は引用により本明細書に組み入れられる)。AAPF分析(Del Mar ら Anal. Biochem., 99:316-320[1979])もまた成熟プロテアーゼの産生を決定するときに使用される。この分析法は酵素が可溶性合成基質、スクシニル-アラニン-アラニン-プロリン-フェニルアラニン-p-ニトロアニリド(sAAPF-pNA)を加水分解するときにp-ニトロアニリンが遊離される速度を測定する。加水分解反応から生じる黄色の発生速度が分光光度計で410 nmで測定され、これは活性な酵素濃度に比例する。特に、用語「プロテアーゼ」とは、本明細書では「セリンプロテアーゼ」をさす。
本明細書で使用するとき、用語「スブチリシン」と「セリンプロテアーゼ」はMEROPS-ペプチダーゼデータベース(Rawlingsら、MEROPS: the peptidase database, Nucleic Acids Res, 34 Database issue, D270-272,2006, website merops.sanger.ac.uk/cgi-bin/merops.cgi?id=s08;action=.に掲載 )で述べられているようなS8セリンプロテアーゼファミリーのいずれかのメンバーをいう。以下の情報はMEPROS-The Peptidase Data base(2008年11月6日現在)から得られた。「ペプチダーゼファミリーS8はセリンエンドペプチダーゼセリンプロテアーゼとその相同体を含む。(Biochem J, 290:205-218,1993) ファミリーS8は、またスブチラーゼ(subtilase)ファミリーとしても知られており、セリンペプチダーゼの2番目に大きいファミリーであり、2つのサブファミリー(サブファミリーS8Aの典型例、スブチリシン(S08.001)、サブファミリーS8Bの典型例、ケキシン(kexin)(S08.070)が含まれる)に分けることが出来る。トリペプチジル-ペプチダーゼII(TPP-II;S08.090)は、従来第三のサブファミリーの典型例であると考えられたが、その後誤った分類であるとされた。
用語「親プロテアーゼ」は、本明細書では、天然に組合わせて発現されるプレ、プロ及び成熟領域を含む全長プロテアーゼ(full-length protease)をいう。いくつかの実施態様では、親プロテアーゼのプレ及び/又はプロ及び/又は成熟領域は、前駆体プロテアーゼのプレ及び/又はプロ及び/又は成熟領域を作るのに役立つ。
用語「前駆体プロテアーゼ」は、本明細書では、シグナルペプチド、プロ領域及び成熟領域を含む修飾を受けていない全長プロテアーゼをいう。前駆体プロテアーゼは天然に生じる、つまり野生型のプロテアーゼ、又は変異プロテアーゼから得ることが出来る。修飾されたプロテアーゼを作るために修飾を受けるのは前駆体プロテアーゼのプロ領域である。いくつかの実施態様では、前駆体プロテアーゼは一つの親プロテアーゼから得られるプロ領域と成熟領域を含む。他の実施態様では前駆体プロテアーゼは一の親プロテアーゼ由来のプロ領域と異なる親プロテアーゼに由来する成熟領域を含むキメラタンパク質である。
用語「キメラの」または「融合した」がタンパク質に関して使用されるとき、本明細書では、別のタンパク質を本来コードしていた2以上のポリヌクレオチドを結合することにより生成されるタンパク質をいう。この融合ポリヌクレオチドの翻訳は元のタンパク質のそれぞれに由来する機能上の性質を備えた単一のキメラポリヌクレオチドを与える。組換え融合タンパク質は組換DNA技術により人為的に作成される。「キメラポリペプチド」又は「キメラ」は2以上のポリペプチドの配列を含むタンパク質をいう。修飾されたプロテアーゼは、これが一以上の他のプロテアーゼ由来の部分、領域またはドメインに融合した一つのプロテアーゼ由来の部分、領域又はドメインを含む意味においてキメラでありうる。例えば、キメラプロテアーゼでは、別のプロテアーゼのプロペプチドにつながっている一つのプロテアーゼの成熟領域が含まれる。当業者は、キメラポリペプチとプロテアーゼが、タンパク質配列を実際に融合させてつくる必要はなく、むしろ、対応するコード配列をもつポリヌクレオチド群もまたキメラポリペプチドまたはプロテアーゼを発現するために使用できることが分かるであろう。
「天然に生じる」または「野生型」は、本明細書では、天然に見出されるものと同一の修飾を受けていないアミノ酸配列をもつプロテアーゼをコードするプロテアーゼ、またはポリヌクレオチドをいう。天然に生じる酵素は、原産の酵素、特定の微生物で天然に発現されている又は見出される酵素を含む。野生型又は天然に生じる配列は、それから変異体が得られる配列をいう。野生型の配列は、相同又は異種のタンパク質のいずれかをコードする。
本明細書で使用するとき、「変異体」は、C-末端とN-末端のいずれか又は両者へ一以上のアミノ酸を加えること、アミノ酸配列の1又は多くの異なる位置での一以上のアミノ酸の置換、タンパク質のいずれかの端又は両端で、またはアミノ酸配列の一以上の位置における一以上のアミノ酸の欠失、及び/又は成熟タンパク質のアミノ酸配列の一以上の位置における一以上のアミノ酸の挿入によりその対応する野生型成熟タンパク質と異なっている成熟タンパク質をいう。変異タンパク質は天然に生じる変異と遺伝学的に操作を受けた変異タンパク質を含む。本願発明における変異タンパク質は配列番号11のB・レンツスプロテアーゼにより例示され、これは天然のタンパク質、B・レンツスプロテアーゼGG36(配列番号9)の変異体であり、これと成熟領域の74、101及び102の位置での3個のアミノ酸置換により天然タンパク質と異なっている。変異プロテアーゼの別の例は、B・クラウシプロテアーゼ、配列番号19であり、これは、天然に生じるタンパク質、B・クラウシプロテアーゼ Maxacal(配列番号13)の変異体であり、天然に生じるタンパク質と成熟領域の99と102の位置の2個のアミノ酸の置換により異なっている(図1)。
本明細書で使用される場合、「相同体」と「相同タンパク質」は、目的タンパク質(例えば、別の起源に由来するプロテアーゼ)と類似の作用及び/又は構造をもつタンパク質(例えば、プロテアーゼ)をいう。相同体が必ずしも進化上、関連することを意図していない。従って、この用語は異なる種から得られた同一または類似の酵素(つまり、構造と機能の点で)を含むことが意図されている。
用語「に由来する」と「から得られる」は問題の生物の株により産生される、または産生されうるプロテアーゼのみを指すのではなく、そのような株から単離されたDNA配列によりコードされ、かつそのDNA配列を含む宿主で産生されるプロテアーゼも指している。加えて、この用語は合成及び/又はcDNA起源のDNA配列によりコードされ、問題のプロテアーゼを同定する特性を有するプロテアーゼをいう。例えば、「バシルス由来のプロテアーゼ」は、バシルスにより天然に産生されるタンパク質分解活性をもつ酵素をいうほか、バシルス源により産生されるそれらに類似するセリンプロテアーゼであるが、遺伝子工学的技術により、前記セリンプロテアーゼをコードする核酸により形質転換された非-バシルスにより産生されるものもさす。
「修飾された全長のプロテアーゼ」、「修飾を受けた前駆体プロテアーゼ」または「修飾を受けたプロテアーゼ」は、親又は前駆体プロテアーゼに由来する、シグナルペプチド、成熟領域及びプロ領域(当該プロ領域は一以上の変異を含むように修飾されている)を含む全長のプロテアーゼを指すために相互に変えて使用される。いくつかの実施態様では、当該プロ領域と成熟領域は同一の親プロテアーゼに由来する。他の実施態様では、当該プロ領域と成熟領域は異なる親プロテアーゼに由来している。当該修飾されたプロテアーゼは、一以上の変異を含むように修飾されたプロ領域を含み、修飾されたポリヌクレオチドによりコードされている。当該修飾されたプロテアーゼのアミノ酸配列は、親アミノ酸配列のプロ領域に一以上の変異(例えば、一以上のアミノ酸の置換、欠失又は挿入)を導入することにより、親プロテアーゼのアミノ酸配列から「生成される」といわれている。いくつかの実施態様では、前駆体プロテアーゼのプロ領域の一以上のアミノ酸は修飾を受けた全長のプロテアーゼを生成するため置換されている。そのような修飾は、前駆体プロテアーゼそれ自体を操作するのではなく、「前駆体」プロテアーゼのアミノ酸配列をコードする「前駆体」DNA配列の修飾である。
用語「修飾を受けていない」は、プロテアーゼポリペプチドまたはポリヌクレオチドについて使用されるとき、一以上の変異(例えば、置換)を含むように修飾されていないプロ領域を含むプロテアーゼをさす。
用語「全長のタンパク質」と「プレ-プロ-タンパク質」は、本明細書では、シグナルペプチド、プロ配列及び成熟配列を含む遺伝子産生物をいう。例えば、配列番号59の全長のプロテアーゼは、シグナルペプチド(プレ領域)(配列番号3、例えば配列番号2のプレポリヌクレオチドによりコードされている)、プロ領域(配列番号7、例えば配列番号6のプレポリヌクレオチドによりコードされている)、及び成熟領域(配列番号9、配列番号8のポリヌクレオチドによりコードされている)を含む。
用語「シグナル配列」、「シグナルペプチド」または「プレ領域」は、タンパク質の成熟体又は前駆体の分泌に関わるヌクレオチド及び/又はアミノ酸のいずれかの配列をいう。シグナル配列のこの定義は、機能上の定義であり、タンパク質の分泌に関わる、タンパク質遺伝子のN-末端部でコードされている全てのアミノ酸配列を含むことを意味する。例えば、本願発明のプロテアーゼのプレペプチドは、少なくとも配列番号3の残基1−29と同一のアミノ酸配列を含む。
用語「プロ配列」または「プロ領域」はプロテアーゼの分泌/産生に必要な、シグナル配列と成熟プロテアーゼの間のアミノ酸配列である。プロ配列を切断すると、成熟した活性なプロテアーゼとなる。例えば、本願発明のプロテアーゼのプロ領域は、少なくとも配列番号7のプロ領域の残基1-84と同一のアミノ酸配列を含み、これは配列番号59の全長のプロテアーゼのアミノ酸30-113に対応する。
用語「成熟体」または「成熟領域」は当該タンパク質の最終的な機能部分をいう。例えば、本願発明のプロテアーゼの成熟体は配列番号9の残基1-269と同一のアミノ酸配列を含む。この点で、「成熟体」は全長のプロテアーゼ「から処理され」、この全長のプロテアーゼの処理はシグナルペプチドの除去とプロ領域の除去を含む。
用語「プロ-タンパク質」、「プロ-ポリペプチド」と「プロ-プロテアーゼ」は、本明細書では、プロポリペプチドに機能的に連結された成熟体を含むタンパク質をいう。「プロ-ポリペプチド」は「プロ-ポリヌクレオチド」によりコードされている。
本明細書で使用される場合、用語「異種タンパク質」は宿主細胞内で天然に生じないタンパク質又はポリペプチドをいう。同様に、「異種ポリヌクレオチド」は宿主細胞で天然に生じないポリヌクレオチドをいう。異種のポリペプチド及び/又は異種のポリヌクレオチドはキメラのポリペプチド及び/又はポリヌクレオチドを含む。
本明細書で使用する場合、「置換された」及び「置換」は親配列のアミノ酸残基又は核酸塩基を置き換えることをいう。いくつかの実施態様では、この置換は天然に生じた残基又は塩基の置換を含む。本明細書の修飾されたプロテアーゼは、前駆体プロテアーゼのプロ領域の84個のアミノ酸のいずれか一つを、その他の19個のアミノ酸のいずれか一つにより置換することを含む。例えば、位置6(E6)における置換は、アラニン(A)、システイン(C )、アスパラギン酸(D)、グリシン(G)、フェニルアラニン(F)、ヒスチジン(H)、イソロイシン(I)、リシン(K)、ロイシン(L)、メチオニン(M)、アスパラギン(N)、プロリン(P)、グルタミン(Q)、アルギニン(R)、セリン(S)、スレオニン(T)、バリン(V)、トリプトファン(W)及びチロシン(Y)からなる群の1つとグルタミン酸(E)を置き換えることである。同一の位置においてあるアミノ酸を、例えばE6を、いずれか他のアミノ酸で置換することは、E6Xにより表され、ここでXは位置6でEを置換する他の19個のアミノ酸の一つである。いくつかの実施態様では、2以上のアミノ酸が置換されてアミノ酸置換の組み合わせを含む修飾されたプロテアーゼを生成する。例えば、位置6のアミノ酸Eのアミノ酸Aによる置換と位置30のアミノ酸Eのアミノ酸Tによる置換の組み合わせはE6A-E30Tと表される。プロ領域における置換を受けるアミノ酸の位置は配列番号7のプロ領域の番号が付された位置に対応して番号が付される。
本明細書で使用する場合、「に対応する」(“by correspondence to”、”corresponding to”)又は「と同等の」(“equivalent to”)は、タンパク質又はペプチド中で番号が付された位置の残基、又はタンパク質又はペプチドの番号が記載された残基と類縁、相同又は同等である残基をいう。本明細書で使用する場合、「対応する領域」は、一般に関連するタンパク質または対照タンパク質の類似の位置をいう。
用語「プレ ポリヌクレオチド」、「プロ ヌクレオチド」と「成熟ポリヌクレオチド」は、本明細書ではタンパク質、例えばプロテアーゼのプレ、プロ及び成熟領域をそれぞれコードするポリヌクレオチド配列をいう。
プロテアーゼに関して、用語「産生」は、全長プロテアーゼの2つの処理段階を含む。すなわち、1.シグナルペプチドの除去、これはタンパク質の分泌の間に起こることが知られている。及び2.プロ領域の除去、これは酵素の活性な成熟体を産生し、成熟過程において起こることが知られている(Wangら、Biochemistry 37:3165-3171 (1998);Power らProc Natl Acad Sci USA 83: 3096-3100[1986])。用語「増強された産生」は、本明細書では、修飾された全長のプロテアーゼから処理された成熟プロテアーゼの産生であって、修飾を受けていない全長のプロテアーゼから処理されたときに同一の成熟プロテアーゼの産生の水準よりも高い水準で生じる成熟プロテアーゼの産生をいう。
成熟プロテアーゼに関して用語「処理を受けた」は全長のタンパク質、例えば、全長のプロテアーゼがこれにより活性な成熟酵素になる、成熟過程をいう。
酵素に関し「活性」は「触媒的活性」をいい、酵素活性のいずれか認めうる尺度を含む。例えば、活性率、活性量または特異的活性である。触媒活性は特定の化学反応を触媒する性能、例えば、特定の化学結合の加水分解である。当業者ならば理解するであろうが、酵素の触媒活性は、触媒が無ければ遅い化学反応の速度を加速するに過ぎない。酵素は触媒として作用するのみであるので、反応そのものにより産生されないしまた消費されない。当業者は全てのポリペプチドが触媒活性を持つわけではないことを認めるであろう。「特異的活性」は、全タンパク質または酵素の単位当たりの酵素の活性の尺度である。従って、特異的活性は酵素の単位重量当たり(例.グラム当たり、またはミリグラム当たり)または、容量あたり(例.ml当たり)で表されても良い。さらに、特異的活性は酵素の純度の尺度を含んでも良く、例えば、比較用の標準的活性が既知の場合、又は入手できる場合、純度の指標を与え得る。活性量は測定されている酵素を発現する宿主細胞により産生される酵素量を反映する。
用語「相対活性」または「産生比率」は、本明細書では、修飾を受けていないプロテアーゼ由来の処理された成熟プロテアーゼの酵素活性に対する、修飾を受けたプロテアーゼ由来の処理された成熟プロテアーゼの酵素活性との比率をいうため、相互に替えて使用される。産生の比率は、修飾された前駆体から処理されたプロテアーゼの活性値を、修飾を受けていない前駆体から処理されたときの同一のプロテアーゼの活性値により割ることにより決定される。相対活性はパーセンテージで表された産生の比率である。
本明細書で使用する場合、用語「発現」は、ポリペプチドが遺伝子の核酸配列に基づいて産生される過程を言う。この過程は転写と翻訳の両方を含む。
用語「パーセント(%)同一性」は、前駆体配列(つまり、親配列)のアミノ酸残基/ヌクレオチド残基と同一である候補配列中のアミノ酸/ヌクレオチド残基のパーセンテージとして定義される。アミノ酸配列同一性の%は、アラインされた領域における「長い方」の配列の残基の総数で、適合した同一の残基の数を割って決定される。対照配列と比較して、目的配列中でアミノ酸が置換され、欠失され又は挿入されている場合、アミノ酸配列は類似かもしれないが、「同一」ではない。タンパク質に関して、パーセント配列同一性は、翻訳後の修飾に関して類似の状態にある配列の間で測定することが好ましい。通常は、目的タンパク質の「成熟配列」、つまり、シグナル配列を除くための処理の後に残存する配列が対照タンパク質の成熟配列と比較される。他の例では、目的ポリペプチド配列の前駆体配列は対照配列の前駆体と比較されても良い。
本明細書で使用するとき、用語「プロモーター」は下流の遺伝子の転写を指令するため機能する核酸配列をいう。いくつかの実施態様では、プロモーターは目的遺伝子が発現されている宿主細胞に適切である。このプロモーターは、他の転写及び翻訳調整核酸配列(または「制御配列」ともいわれる)と共に所与の遺伝子を発現するために必要である。一般に、この転写及び翻訳調整配列は、プロモーター配列、リボソーム結合部位、転写開始及び終了配列、翻訳開始及び終了配列、及び増強又は活性化配列を含むが、これらに限定されない。
核酸又はポリペプチドが、それぞれ、別の核酸又はポリペプチド配列と機能的な関係を持っているとき、核酸またはポリペプチドは「機能的に連結」している。例えば、プロモーターまたはエンハンサーは、配列の転写に影響するときコード配列に機能的に連結している。リボゾーム結合部位は翻訳を促進するような位置にあるならば、コード配列と機能的に結合している。また、修飾を受けたプロ領域は、それが全長のプロテアーゼによる処理が酵素の成熟した活性体の産生を可能にするとき、プロテアーゼの成熟した領域に機能的に結合している。一般的に、「機能的に連結した」は、連結されているDNAまたはポリペプチド配列が接触していることを意味する。
「宿主細胞」は本願発明によるDNAを含む発現ベクターの宿主として使用できる、適した細胞をいう。適した宿主細胞は、天然に生じた、または野生型の宿主細胞、または変化した宿主細胞でも良い。一実施態様では、宿主細胞はグラム陽性微生物である。いくつかの実施態様では、この用語は、バシルス属の細胞をいう。
本明細書で使用する場合、本技術分野の技術者に知られているとおり、「バシルス属の種」は、B.スブチリス、B.リケニフォルミス、B.レンツス、B.ブレビス、B.プミルス、B.ステアロテルモフィルス、B.アルカロフィルス、B.アミロリケファシエンス、B.
クラウシ、B.ハロジュランス、B.メガテリウム、B.コアグランス、B.サーキュランス、B.ラウツス、及びB.スリンギエンシスを含むがこれらに限定されない「バシルス」属の範囲内の全ての種を含む。バシルス属は分類学的再分類を受けていることが知られている。従って、当該属は、B・ステアロテルモフィルス(現在、「ジオバシルス・ステアロテルモフィルス」といわれている。)のような生物を含むが、これに限定されない再分類された種を含むことが意図されている。酸素存在下での耐性内生胞子の産生は、バスルス属を定義づける特徴であると考えられているが、この特性は、最近命名されたアリシクロバシルス(Alicyclobacillus)、アンフィバシルス(Amphibacillus)、アノイリニバシルス(Aneurinibacillus)、アノキシバシルス(Anoxybacillus)、ブレビバシルス(Brevibacillus)、フィロバシルス(Filobacillus)、グラシリバシルス(Gracilibacillus)、ハロバシルス(Halobacillus)、ペニバシルス(Paenibacillus)、サリバシルス(Salibacillus)、テルモバシルス(Thermobacillus)、ウレイバシルス(Ureibacillus)及びビルジバシルス(Virgibacillus)にも当てはまる。
用語「ポリペプチド」と「核酸」は、相互に替えて使用され、いずれかの長さのヌクレオチドの重合体もいう。これらの用語は単一鎖のDNA、二重鎖DNA、ゲノムDNA、cDNAまたはプリンとピリミジン塩基を含むポリマー、または他の天然の、化学的、生化学的に修飾された、非天然のまたは誘導体であるヌクレオチド塩基を含むが、それらに限定されない。ポリヌクレオチドの非限定的な例には、遺伝子、遺伝子断片、染色体断片、ESTs、エキソン、イントロン、mRNA、tRNA、rRNA、リボザイム、cDNA、組換ポリヌクレオチド、分岐ポリヌクレオチド、プラスミド、ベクター、いずれかの配列の単離されたDNA、いずれかの配列の単離されたRNA、核酸プローブ及びプライマーが含まれる。遺伝子コードの縮重の結果として、所与のタンパク質をコードする多くのヌクレオチド配列を作りうる。
本明細書で使用するとき、用語「DNA構造体」と「形質転換DNA」は宿主細胞又は生物に配列を導入するため使用されるDNAをいうときに相互に転換して使用される。このDNA構造体はPCR又は、本技術分野の技術者に知られているいずれか他の適当な技術により生体外で作成されても良い。いくつかの実施態様では、このDNA構造体は目的配列(例.修飾されたプロテアーゼをコードする配列)を含む。いくつかの実施態様では、この配列は、調整因子(例.プロモーター等)のような追加因子に機能的に連結している。このDNA構造体は、さらに選択マーカーを含んでも良い。いくつかの実施態様ではこのDNA構造体は宿主細胞の染色体と相同である配列を含む。他の実施態様では、このDNA構造体は非相同な配列を含む。DNA構造体が生体外で構築されたとき、宿主細胞の染色体の領域を変異させる(つまり、異種の配列で内在性の配列を置き換える)ために使用されても良い。
本明細書で使用するとき、用語「発現カセット」は、組換えにより又は合成的に作られた核酸構造体で、目標細胞の中で特定の核酸の転写を可能にする一連の特定の核酸因子を伴うものをいう。この組換え発現カセットはプラスミド、染色体、ミトコンドリアDNA、プラスチドDNA、ウィルスまたは核酸断片のようなベクターに組み入れることができる。通常、発現ベクターの組換え発現カセットの部分は、他の配列の中で、転写をされる核酸配列とプロモーターを含む。いくつかの実施態様では、発現ベクターは異種のDNA断片を宿主細胞の中に組み入れ、発現する性能を有している。多くの原核及び真核発現ベクターは市販されている。適当な発現ベクターの選択は本技術分野の技術者の知識の範囲内にある。用語「発現カセット」は、本明細書では「DNA構造体」及びその文法的な等価物と相互に替えて使用される。適当な発現ベクターの選択は本技術分野の技術者の知識の範囲内にある。
本明細書で使用するとき、用語「異種DNA配列」は、宿主細胞中で天然に生じないDNA配列をいう。いくつかの実施態様では、異種DNA配列は、調整因子を含む、異なる遺伝子の部分からなるキメラDNA配列である。
本明細書で使用する場合、用語「ベクター」は一以上の細胞タイプに核酸を導入するためにデザインされたポリヌクレオチド構造体をいう。ベクターはクローニングベクター、発現ベクター、シャトルベクター及びプラスミドを含む。いくつかの実施態様では、ポリヌクレオチド構造体は全長のプロテアーゼ(例えば、修飾された又は修飾されない前駆体プロテアーゼ)をコードするDNA配列を含む。本明細書で使用されるとき、用語「プラスミド」は、クローニングベクターとして使用され、いくつかの真核生物又は原核生物において染色体外の自己複製する遺伝的因子を形成する、あるいは、宿主の染色体に組み入れられる、円環状の二重鎖(ds)DNA構造体をいう。
細胞に核酸配列を導入する場合、本明細書で使用するときは、用語「導入された」は細胞へ核酸配列を移すために適したいずれかの方法をいう。導入のためのそのような方法は、プロトプラスト融合、感染、形質転換、接合及び形質導入を含むが、それらに限定されない(例えば、Hardwoodら(編) Bacillus Plenum Publishing Corp. page 57-72, [1989]のFerrariら、”Genetics” 参照)。
本明細書で使用する場合、用語「形質転換された」と「安定に形質転換された」は、2世代以上の間維持される、細胞のゲノムに組み入れられてまたはエピソームのプラスミドとして、原産でない(異種の)ポリヌクレオチド配列を有する細胞をいう。

修飾されたプロテアーゼ
本願発明は細菌の宿主細胞で成熟プロテアーゼの産生のための方法と組成物を与える。本組成物は、プロ領域に一以上の変異を含む修飾されたプロテアーゼをコードする修飾されたポリヌクレオチド;修飾されたポリヌクレオチドによりコードされた修飾されたセリンプロテアーゼ;修飾されたプロテアーゼをコードする修飾されたポリヌクレオチドを含む発現カセット;DNA構造体、ベクター;及び本発明のベクターで形質転換された細菌宿主細胞を含む。本方法は細菌宿主細胞、例えば、バシルス属の種の宿主細胞で、成熟プロテアーゼの産生を増強する方法を含む。産生されたプロテアーゼは、酵素に関する工業的生産に使用され、洗浄、動物飼料及び繊維処理工業を含むがこれらに限定されない種々の工業での使用に適している。
タンパク質が膜を通って輸送される基本的メカニズムは普遍的であるようであり、重要な特徴が細菌と真核生物の間で保存されている。バシルス属の種は増殖培地に大量に、あるタンパク質を分泌できるので、バシルス属の種は、アルカリセリンプロテアーゼのような酵素の工業的生産に使用される。プロテアーゼは、プレ-プロ-プロテアーゼとして知られている前駆体プロテアーゼ(これは、プロテアーゼの、シグナルペプチドとしても知られているプレ領域、プロ領域及び成熟領域を含む)から、生体内で産生される。バシルス属の種の細胞のエンベロープ(envelope)を通るタンパク質の分泌は、前駆体タンパク質の膜への侵入、膜を通ったタンパク質の転移を含む複雑な過程である。このプレ領域は膜を通るタンパク質分泌のためのシグナルペプチドとして有用であり、シグナルぺプチダーゼにより加水分解される。成熟化プロセスの細胞外でのプロセスはプロ-プロテアーゼの折りたたみ、プロ領域の自己プロセシング、及びプロ-領域を分解し、酵素の活性な成熟体が形成されることを含む(“Bacillus subtilis and other Gram-Positive Bacteria” 49章, p713-726[1993]、Nagarjan V. Protein Secretion;Ruanら Biochemistry, 38: 8562-8571[2009])。
いくつかの実施態様では、本願発明は前駆体プロテアーゼのプロ ポリヌクレオチドにおける一以上の変異の導入により生成される修飾プロテアーゼをコードする修飾を受けたポリヌクレオチドを与える。修飾されたポリヌクレオチドはプロテアーゼのプロ領域(プロ ポリヌクレオチド)をコードするポリヌクレオチド、とプロテアーゼの成熟領域をコードするポリヌクレオチド(成熟ポリヌクレオチド)を含む前駆体 ポリヌクレオチドから生じ、当該プロ ポリヌクレオチドは、本願発明の修飾を受けたプロテアーゼをコードする修飾されたポリヌクレオチドを生成するため一以上の変異を含むように修飾されている。前駆体ポリヌクレオチドは、さらにシグナルペプチド(プレ ポリヌクレオチド)をコードするポリヌクレオチドを含む。修飾を受けていないプロテアーゼのプレ、プロ及び成熟領域は、動物、植物又は微生物起源の野生型又は変異親プロテアーゼから由来し得る。いくつかの実施態様では、修飾を受けていない前駆体プロテアーゼのプロ及び成熟領域は1つの親プロテアーゼに由来し、他方、プレ領域は異なる親プロテアーゼに由来する。他の実施態様では、このプレ、プロ及び成熟領域は3つの異なる親プロテアーゼに由来する。いくつかの実施態様では、親プロテアーゼは細菌由来である。いくつかの実施態様では、親プロテアーゼは、スブチリシン型のプロテアーゼ(スブチラーゼ、スブチロペプチダーゼ、EC3.4.21.62)であり、これは触媒的に活性なアミノ酸を含み、セリンプロテアーゼともいわれる。いくつかの実施態様では、親プロテアーゼは、バシルス属の種のプロテアーゼである。好ましくは、親プロテアーゼは、バシルス・クラウシ、またはバシルス・レンツスに由来するセリンプロテアーゼである。

前駆体プロテアーゼをコードする前駆体ポリヌクレオチド
いくつかの実施態様では、修飾を受けていない前駆体ポリヌクレオチドは親プロテアーゼ、例えば、バシルス・クラウシとバシルス・レンツス、それらの相同体及び変異体由来のプロテアーゼのような、親プロテアーゼの成熟領域を含む全長のプロテアーゼをコードし、例えば以下のような、ポリヌクレオチドと機能的に連結している。
gctgaagaagcaaaagaaaaatatttaattggctttaatgagcaggaagctgtcagtgagtttgtagaacaagtagaggcaaatgacgaggtcgccattctctctgaggaagaggaagtcgaaattgaattgcttcatgaatttgaaacgattcctgttttatccgttgagttaagcccagaagatgtggacgcgcttgaactcgatccagcgatttcttatattgaagaggatgcagaagtaacgacaatg (SEQ ID NO:6),
これは、以下の配列番号7のプロ領域をコードしている。
AEEAKEKYLIGFNEQEAVSEFVEQVEANDEVAILSEEEEVEIELLHEFETIPVLSVELSPEDVDALELDPAIS YIEEDAEVTTM (SEQ ID NO:7)
成熟親プロテアーゼの例は、野生型B.レンツス プロテアーゼ(B.lentus)、
AQSVPWGISRVQAPAAHNRGLTGSGVKVAVLDTGISTHPDLNIRGGASFVPGEPSTQDGNGHGTHVAGTIAALNNSIGVLGVAPSAELYAVKVLGASGSGSVSSIAQGLEWAGNNGMHVANLSLGSPSPSATLEQAVNSATSRGVLVVAASGNSGAGSISYPARYANAMAVGATDQNNNRASFSQYGAGLDIVAPGVNVQSTYPGSTYASLNGTSMATPHVAGAAALVKQKNPSWSNVQIRNHLKNTATSLGSTNLYGSGLVNAEAATR (SEQ ID NO:9)、及びその変異体、例えば、配列番号第11のプロテアーゼ
AQSVPWGISRVQAPAAHNRGLTGSGVKVAVLDTGISTHPDLNIRGGASFVPGEPSTQDGNGHGTHVAGTIAALDNSIGVLGVAPSAELYAVKVLGASGSGAISSIAQGLEWAGNNGMHVANLSLGSPSPSATLEQAVNSATSRGVLVVAASGNSGAGSISYPARYANAMAVGATDQNNNRASFSQYGAGLDIVAPGVNVQSTYPGSTYASLNGTSMATPHVAGAAALVKQKNPSWSNVQIRNHLKNTATSLGSTNLYGSGLVNAEAATR (SEQ ID NO:1 1 );

野生型バシルス・クラウシPB92 プロテアーゼ マキサカル(Maxacal) (米国特許5,217,878)
AQSVPWGISRVQAPAAHNRGLTGSGVKVAVLDTGISTHPDLNIRGGASFVPGEPSTQDGNGHGTHVAGTIAALNNSIGVLGVAPNAELYAVKVLGASGSGSVSSIAQGLEWAGNNGMHVANLSLGSPSPSATLEQAVNSATSRGVLVVAASGNSGAGSISYPARYANAMAVGATDQNNNRASFSQYGAGLDIVAPGVNVQSTYPGSTYASLNGTSMATPHVAGAAALVKQKNPSWSNVQIRNHLKNTATSLGSTNLYGSGLVNAEAATR; (SEQ ID NO:13),
ID NO:13)、及びその変異体、例えば
配列番号15のプロテアーゼ
AQSVPWGISRVQAPAAHNRGLTGSGVKVAVLDTGISTHPDLNIRGGASFVPGEPSTQDGNGHGTHVAGTIAALNNSIGVLGVAPNAELYAVKVLGASGSGSVSSIAQGLEWAGNNVMHVANLSLGLQAPSATLEQAVNSATSRGVLVVAASGNSGAGSISYPARYANAMAVGATDQNNNRASFSQYGAGLDIVAPGVNVQSTYPGSTYASLNGTSMATPHVAGAAALVKQKNPSWSNVQIRNHLKNTATSLGSTNLYGSGLVNAEAATR (SEQ ID NO:15)
配列番号17のプロテアーゼ
AQSVPWGISRVQAPAAHNRGLTGSGVKVAVLDTGISTHPDLNIRGGASFVPGEPSTQDGNGHGTHVAGTIAALNNSIGVLGVAPNAELYAVKVLGASGMGSVSSIAQGLEWAGNNVMHVANLSLGLQAPSATLEQAVNSATSRGVLVVAASGNSGAGSISYPARYANAMAVGATDQNNNRASFSQYGAGLDIVAPGVNVQSTYPGSTYASLNGTSMATPHVAGAAALVKQKNPSWSNVQIRNHLKNTATSLGSTNLYGSGLVNAEAATR; (SEQ ID NO:17),
配列番号19のプロテアーゼ
AQSVPWGISRVQAPAAHNRGLTGSGVKVAVLDTGISTHPDLNIRGGASFVPGEPSTQDGNGHGTHVAGTIAALNNSIGVLGVAPNAELYAVKVLGASGGGSNSSIAQGLEWAGNNGMHVANLSLGSPSPSATLEQAVNSATSRGVLVVAASGNSGAGSISYPARYANAMAVGATDQNNNRASFSQYGAGLDIVAPGVNVQSTYPGSTYASLNGTSMATPHVAGAAALVKQKNPSWSNVQIRNHLKNTATSLGSTNLYGSGLVNAEAATR; (SEQ ID NO:19),
配列番号21のプロテアーゼAQSVPWGISRVQAPAAHNRGLTGSGVKVAVLDTGISTHPDLNIRGGASFVPGEPSTQDGNGHGTHVAGTIAALDNSIGVLGVAPRAELYAVKVLGASGSGSVSSIAQGLEWAGNNRMHVANLSLGLQAPSATLEQAVNSATSRGVLVVAASGNSGAGSISYPARYANAMAVGATDQNNNRASFSQYGAGLDIVAPGVNVQSTYPGSTYASLNGTSMATPHVAGAAALVKQKNPSWSNVQIRNHLKNTATSLGSTNLYGSGLVNAEAATR (SEQ ID NO:21 )
配列番号23のプロテアーゼ
AQSVPWGISRVQAPAAHNRGLTGSGVKVAVLDTGISTHPDLNIRGGASFVPGEPSTQDGNGHGTHVAGTIAALDNSIGVLGVAPRAELYAVKVLGASGSGSVSSIAQGLEWAGNNRMHVANLSLGLQAPSATLEQAVNSATSRGVLVVAASGNSGAGSISYPARYANAMAVGATDQNNNRADFSQYGAGLDIVAPGVNVQSTYPGSTYASLNGTSMATPHVAGAAALVKQKNPSWSN RQIRNHLKNTATSLGSTNLYGSGLVNAEAATR (SEQ ID NO:23),
及び
配列番号25のプロテアーゼ
AQSVPWGISRVQAPAAHNRGLTGSGVKVAVLDTGISTHPDLNIRGGASFVPGEPSTQDGNGHGTHVAGTIAALDNSIGVLGVAPRAELYAVKVLGASGSGSVSSIAQGLEWAGNNGMHVANLSLGLQAPSATLEQAVNSATSRGVLVVAASGNSGAGSISYPARYANAMAVGATDQNNNRADFSQYGAGLDIVAPGVNVQSTYPGSTYASLNGTSMATPHVAGAAALVKQKNPSWSNVQIRRHLKNTATSLGSTNLYGSGLVNAEAATR (SEQ ID NO:25)を含む。

配列番号9、11、13、15、17、19、21、23及25の成熟プロテアーゼをコードするポリヌクレオチドの例は、それぞれ図5に示されている配列番号8、10、12、14、16、18、20、22及び24である。遺伝子コードの縮重のため複数のヌクレオチド配列により1のポリペプチドがコードされることが分かる。
配列番号9、11、13、15、17、19、21、23及び25の成熟プロテアーゼは互いに9個までアミノ酸が異なる(図1)。いくつかの実施態様では、配列番号7は、配列番号9、11、13、15、17、19、21、23及び25の成熟配列に天然で、機能的に連結している。従って、いくつかの実施態様では、前駆体ポリヌクレオチドは配列番号7のプロ領域をコードするポリヌクレオチドを含み、これは、配列番号9、11、13、15、17、19、21、23及25から選択された成熟領域に機能的に連結し、それぞれ、配列番号38−46(SEQ ID NOS:38-46)のプロ-プロテアーゼとなる。
SEQ ID NO:38
AEEAKEKYLIGFNEQEAVSEFVEQVEANDEVAILSEEEEVEIELLHEFETIPVLSVELSPEDVDALELDPAISYIEEDAEVTTMAQSVPWGISRVQAPAAHNRGLTGSGVKVAVLDTGISTHPDLNIRGGASFVPGEPSTQDGNGHGTHVAGTIAALNNSIGVLGVAPSAELYAVKVLGASGSGSVSSIAQGLEWAGNNGMHVANLSLGSPSPSATLEQAVNSATSRGVLVVAASGNSGAGSISYPARYANAMAVGATDQNNNRASFSQYGAGLDIVAP GVNVQSTYPGSTYASLNGTSMATPHVAGAAALVKQKNPSWSNVQIRNHLKNTATSLGSTNLYGSGLVN AEAATR;(SEQ ID NO:38)

SEQ ID NO:39
AEEAKEKYLIGFNEQEAVSEFVEQVEANDEVAILSEEEEVEIELLHEFETIPVLSVELSPEDVDALELDPAISYIEEDAEVTTMAQSVPWGISRVQAPAAHNRGLTGSGVKVAVLDTGISTHPDLNIRGGASFVPGEPSTQDGNGHGTHVAGTIAALDNSIGVLGVAPSAELYAVKVLGASGSGAISSIAQGLEWAGNNGMHVANLSLGSPSPSATLEQAVNSATSRGVLVVAASGNSGAGSISYPARYANAMAVGATDQNNNRASFSQYGAGLDIVAPGVNVQSTYPGSTYASLNGTSMATPHVAGAAALVKQKNPSWSNVQIRNHLKNTATSLGSTNLYGSGLVN AEAATR(SEQ ID NO:39)

SEQ ID NO:40
AEEAKEKYLIGFNEQEAVSEFVEQVEANDEVAILSEEEEVEIELLHEFETIPVLSVELSPEDVDALELDPAISYIEEDAEVTTMAQSVPWGISRVQAPAAHNRGLTGSGVKVAVLDTGISTHPDLNIRGGASFVPGEPSTQDGNGHGTHVAGTIAALNNSIGVLGVAPNAELYAVKVLGASGSGSVSSIAQGLEWAGNNGMHVANLSLGSPSPSATLEQAVNSATSRGVLVVAASGNSGAGSISYPARYANAMAVGATDQNNNRASFSQYGAGLDIVAP GVNVQSTYPGSTYASLNGTSMATPHVAGAAALVKQKNPSWSNVQIRNHLKNTATSLGSTNLYGSGLVN AEAATR(SEQ ID NO:40)

SEQ ID NO:41 : AEEAKEKYLIGFNEQEAVSEFVEQVEANDEVAILSEEEEVEIELLHEFETIPVLSVELSPEDVDALELDPAISYIEEDAEVTTMAQSVPWGISRVQAPAAHNRGLTGSGVKVAVLDTGISTHPDLNIRGGASFVPGEPSTQDGNGHGTHVAGTIAALNNSIGVLGVAPNAELYAVKVLGASGSGSVSSIAQGLEWAGNNVMHVANLSLGLQAPSATLEQAVNSATSRGVLVVAASGNSGAGSISYPARYANAMAVGATDQNNNRASFSQYGAGLDIVAP GVNVQSTYPGSTYASLNGTSMATPHVAGAAALVKQKNPSWSNVQIRNHLKNTATSLGSTNLYGSGLVN AEAATR (SEQ ID NO:41)

SEQ ID NO:42:
AEEAKEKYLIGFNEQEAVSEFVEQVEANDEVAILSEEEEVEIELLHEFETIPVLSVELSPEDVDALELDPAISYIEEDAEVTTMAQSVPWGISRVQAPAAHNRGLTGSGVKVAVLDTGISTHPDLNIRGGASFVPGEPSTQDGNGHGTHVAGTIAALNNSIGVLGVAPNAELYAVKVLGASGMGSVSSIAQGLEWAGNNVMHVANLSLGLQAPSATLEQAVNSATSRGVLVVAASGNSGAGSISYPARYANAMAVGATDQNNNRASFSQYGAGLDIVAP GVNVQSTYPGSTYASLNGTSMATPHVAGAAALVKQKNPSWSNVQIRNHLKNTATSLGSTNLYGSGLVN AEAATR(SEQ ID NO:42)

SEQ ID NO:43:
AEEAKEKYLIGFNEQEAVSEFVEQVEANDEVAILSEEEEVEIELLHEFETIPVLSVELSPEDVDALELDPAISYIEEDAEVTTMAQSVPWGISRVQAPAAHNRGLTGSGVKVAVLDTGISTHPDLNIRGGASFVPGEPSTQDGNGHGTHVAGTIAALNNSIGVLGVAPNAELYAVKVLGASGGGSNSSIAQGLEWAGNNGMHVANLSLGSPSPSATLEQAVNSATSRGVLVVAASGNSGAGSISYPARYANAMAVGATDQNNNRASFSQYGAGLDIVAPGVNVQSTYPGSTYASLNGTSMATPHVAGAAALVKQKNPSWSNVQIRNHLKNTATSLGSTNLYGSGLVN AEAATR(SEQ ID NO:43)

SEQ ID NO:44: AEEAKEKYLIGFNEQEAVSEFVEQVEANDEVAILSEEEEVEIELLHEFETIPVLSVELSPEDVDALELDPAISYIEEDAEVTTMAQSVPWGISRVQAPAAHNRGLTGSGVKVAVLDTGISTHPDLNIRGGASFVPGEPSTQDGNGHGTHVAGTIAALDNSIGVLGVAPRAELYAVKVLGASGSGSVSSIAQGLEWAGNNRMHVANLSLGLQAPSATLEQAVNSATSRGVLVVAASGNSGAGSISYPARYANAMAVGATDQNNNRASFSQYGAGLDIVAPGVNVQSTYPGSTYASLNGTSMATPHVAGAAALVKQKNPSWSNVQIRNHLKNTATSLGSTNLYGSGLVN AEAATR(SEQ ID NO:44)

SEQ ID NO:45:
AEEAKEKYLIGFNEQEAVSEFVEQVEANDEVAILSEEEEVEIELLHEFETIPVLSVELSPEDVDALELDPAISYIEEDAEVTTMAQSVPWGISRVQAPAAHNRGLTGSGVKVAVLDTGISTHPDLNIRGGASFVPGEPSTQDGNGHGTHVAGTIAALDNSIGVLGVAPRAELYAVKVLGASGSGSVSSIAQGLEWAGNNRMHVANLSLGLQAPSATLEQAVNSATSRGVLVVAASGNSGAGSISYPARYANAMAVGATDQNNNRADFSQYGAGLDIVAP GVNVQSTYPGSTYASLNGTSMATPHVAGAAALVKQKNPSWSNRQIRNHLKNTATSLGSTNLYGSGLVN AEAATR ( SEQ ID NO:45)及び

SEQ ID NO:46:
AEEAKEKYLIGFNEQEAVSEFVEQVEANDEVAILSEEEEVEIELLHEFETIPVLSVELSPEDVDALELDPAISYIEEDAEVTTMAQSVPWGISRVQAPAAHNRGLTGSGVKVAVLDTGISTHPDLNIRGGASFVPGEPSTQDGNGHGTHVAGTIAALDNSIGVLGVAPRAELYAVKVLGASGSGSVSSIAQGLEWAGNNGMHVANLSLGLQAPSATLEQAVNSATSRGVLVVAASGNSGAGSISYPARYANAMAVGATDQNNNRADFSQYGAGLDIVAP GVNVQSTYPGSTYASLNGTSMATPHVAGAAALVKQKNPSWSNVQIRRHLKNTATSLGSTNLYGSGLVN AEAATR (SEQ ID NO:46).

配列番号7のプロポリペプチドに機能的に連結している他の成熟親プロテアーゼは、バチルス属の種由来の成熟プロテアーゼの相同体を含む。例えば、P27693_バシルス_アルカロフィルス(alcalophilus)、例えば配列番号47、P20724_バシルス_属の種_YAB、例えば配列番号48、BAA25184_バシルス属の種、例えば配列番号49、YP_174261_B_クラウシ_KSM-K16例えば、配列番号50、BAA06157 バシルス属の種 G-825-6(配列番号51)及びBAF34115_A_トランスバーレンシス(transvaalensis)、例えば配列番号52(図3)。いくつかの実施態様では、修飾を受けていない前駆体ポリヌクレオチドは、配列番号7のプロポリペプチドに機能的に連結している配列番号9、11、13、15、17、19、21、23及び25の成熟領域と、約60%以上、約65%以上、約70%以上、約75%以上、約80%以上、約85%以上、約90%以上、約95%以上、約97%以上、約98%以上、約99%以上同一であるプロテアーゼの成熟領域を含む前駆体プロテアーゼをコードする。
配列番号7のプロ領域のアミノ酸配列をブラスト(BLAST)クエリーで検索するとP41362 B.クラウシとP27693 バシルス・アルカロフィルス(図2)の天然に生じるプロ領域と同一であることに加え、配列番号7のプロ領域は、GG36 B.レンツス 267048(配列番号53)、P20724_バシルス属の種_YAB(配列番号54)、BAA25184_バシルス属の種(配列番号55)、YP_174261_B_クラウシ_KSM-K16、例えば、配列番号56、BAA06157バシルス属の種 G-825-6(配列番号57)及びBAF 34115_A_トランスバーレンシス、例えば配列番号58(図2)由来のプロテアーゼのプロ領域のアミノ酸配列と高度の同一性を有する。配列番号53-58のプロ領域で行われ、そのプロ領域が機能的に連結している成熟プロテアーゼの産生を増強する配列番号7の変異に対応する、変異は、配列番号53-58のプロ領域が機能的に連結する成熟プロテアーゼの産生を増強すると期待される。従って、いくつかの実施態様では、修飾を受けていない前駆体ポリヌクレオチドは、配列番号53-58から選ばれ、かつ配列番号9の成熟プロテアーゼ、それらの変異体及び相同体に機能的に連結しているプロポリペプチドをコードする、プロ ポリヌクレオチドを含む。例えば、配列番号53-58から選ばれるプロ ポリペプチドをコードするプロ ポリヌクレオチドは、配列番号9の成熟プロテアーゼの変異体、例えば、配列番号11、13、15、17、18、21、23及び25と機能的に連結している。同様に、配列番号53-58から選ばれるプロ ポリペプチドをコードするプロ ポリヌクレオチドは、配列番号9の成熟プロテアーゼの相同体、例えば、配列番号47-52に機能的に連結している。他の実施態様では、修飾されていない前駆体ポリヌクレオチドは、配列番号7のプロポリペプチド(配列番号9又は配列番号11、13、15、17、18、21、23及び25及び47-52のいずれか1つの成熟プロテアーゼに機能的に連結している)と60%以上、65%以上、70%以上、75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、97%以上または99%以上同一であるプロ ポリペプチドをコードするプロポリヌクレオチドを含む。
ポリヌクレオチドまたはポリペプチド配列の間のパーセント同一性は、分子間の配列情報を直接比較し、本技術分野で知られている方法により配列をアラインし同一性を決定することにより決定される。配列の相同性を決定するに適したアルゴリズムの例は、ブラスト(BLAST)アルゴリズムであり、これはAltschulら、J.Mol.Biol.,215:403-410 (1990)に記載されている。BLAST分析を行うソフトウェアは、国立生物工学情報センターを通じて公衆に利用が可能である。このアルゴリズムは、最初に、データベース内のある配列中の長さWのワードによりアライメントがされたとき、ある正値の閾値のスコアTに一致あるいは満足するクエリー配列中にある長さWの短いワード(word)を特定することにより、高いスコアの配列ペア(HPS)を見出すことを含む。これらの初期の連続ワードの検索結果群は、これらを含むより長いHPS群を見出すための開始地点として働く。このワード検索結果群は、加算されたアライメントスコアが増加するあいだは、比較されている2つの配列のそれぞれに沿って両方向に延長される。ワード検索結果群の延長は以下のときに終える。最大到達値から、X値だけ加算アライメントスコアが落ちたとき;加算スコアが零以下になるとき;又はいずれかの配列の末端に到達したとき。このBLASTアルゴリズムパラメーターW,T及びXはアライメントの感度と速度を決定する。このBLASTプログラムは初期値として、11のワード長(W)、50であるBLOSUM62のスコアリングマトリックス(Henikoff & Henikoff, Proc.Natl. Acad. Sci. USA 89:10915(1989) )アライメント (B) 、10のエクスペクテーション (expectation) (E)、M’5、N’-4を用い、両分子鎖の比較を行う。
このBLASTアルゴリズムは、次に2本の配列の間の類似性の統計的分析を行う(例えば、Karlin and Altschul, Proc. Nat’l. Acad. Sci. USA 90:5873-5787[1993] 参照)。BLASTアルゴリズムにより提供される類似性の一評価手段は、最小合計確率(the smallest sum probability)(P(N))であり、これは2つのヌクレオチド又はアミノ酸配列の間の一致が偶然に起こる確率の指標を与える。例えば、試験する核酸がセリンプロテアーゼの核酸と比較したときの最小合計確率が約0.1未満、より好ましくは約0.01未満、及び最も好ましくは約0.001未満であるとき、核酸が本発明のセリンプロテアーゼ核酸に類似するとみなされる。試験する核酸があるセリンプロテアーゼポリペプチドをコードする場合、比較した結果が約0.5未満、より好ましくは約0.2未満の最小合計確率になる場合、これが、ある特定されたセリンプロテアーゼ核酸に類似するとみなされる。
配列番号7のプロ領域は、NCBI非冗長タンパク質データベース(non-redundant protein database)(2009年3月26日版)の検索に使用された。コマンドラインBLASTプログラム(2.2.17版)が初期パラメーターで使用された。当該プロ領域(配列番号7)に類似する配列をもつことが見出された、得られた配列群はプロ領域と成熟領域に分けられ、図2と3に示されるアライメントをするためさらに以下のように分析された。
マルチプルアライメントプログラム(multiple alignment programs)ClustalW and MUSCLEを使って、種々のセリンプロテアーゼのプロ領域(図2)と成熟領域(図3)のアミノ酸配列の、GG36(配列番号9)のプロ領域(配列番号7)と成熟領域に対するアライメントが得られた。このアライメントは初期値のパラメーターを用いてプログラムMUSCLE(3.51版)を使い5回精密化された。成熟領域又はプロ領域に相当する領域のみがこのアライメントで選ばれた。パーセント同一性は問題の2本の配列の間でアライメントされた同一の残基の数をこのアライメントを受けた残基の数で割って計算された。先に述べたように、このアライメントはGG36のプロ領域(配列番号7)と成熟領域(配列番号9)のアミノ酸配列に対して高水準のアミノ酸の同一性をもついくつかのプロ及び成熟配列があることを示している。
いくつかの実施態様では、プロ-プロテアーゼのコードに加え、修飾されていない前駆体ポリヌクレオチドはさらにシグナルペプチドをコードするプレポリヌクレオチドを含み、これはプロプロテアーゼに機能的に連結している。いくつかの実施態様では、シグナルペプチドは、ポリヌクレオチド
gtgagaagcaaaaaattgtggatcagcttgttgtttgcgttaacgttaatctttacgatggcgttcagcaacatgtctgcgcaggct (配列番号2)によりコードされているAprEシグナルペプチドVRSKKLWISLLFALTLIFTMAFSNMSAQA(配列番号3)である。他の実施態様では、シグナルペプチドはポリヌクレオチド
gtgagaagcaaaaaattgtggatcgtcgcgtcgaccgcactactcatttctgttgcttttagttcatcgatcgcatcggct
(配列番号4)でコードされた融合シグナルペプチドVRSKKLWIVASTALLISVAFSSSIASA(配列番号5)である。さらに他の実施態様では、前駆体ポリヌクレオチドはプロプロテアーゼに天然で、機能的に連結するシグナルペプチドをコードするポリヌクレオチドを含む。バシルス属の種の宿主細胞内で修飾されたプロテアーゼの効率的な分泌をすることができるいずれのシグナル配列も本発明のプロ-プロテアーゼに機能的に連結し得る。そのようなシグナルペプチドは細菌の分泌経路、例えばSec 経路、TAT経路を経るタンパク質の分泌に向かう細菌起源のシグナルペプチド、及び真核宿主細胞でのタンパク質の発現に使用できる原核性のシグナル配列を含む(EP1481059B1)。
修飾されたプロテアーゼをコードする修飾されたポリヌクレオチド
先に述べた修飾されていない前駆体ポリヌクレオチドは、配列番号7のプロポリペプチド(成熟プロテアーゼに機能的に連結している)の位置1-84でアミノ酸のいずれか一つで一以上の変異を導入することにより修飾されたプロテアーゼをコードするように修飾されている。いくつかの実施態様では、一以上の変異はアミノ酸置換である。
いくつかの実施態様では、修飾されたポリヌクレオチドは以下から選ばれた一以上のアミノ酸の位置でアミノ酸置換をコードする。すなわち、配列番号7のプロ ポリヌクレオチド(配列番号9の成熟プロテアーゼに60%以上同一である成熟プロテアーゼに機能的に連結している)の1 , 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 1 1 , 12, 13, 14, 15, 16, 17, 18, 19, 20, 21 , 22, 23, 24, 25, 26, 27, 28, 29, 30, 31 , 32, 33, 34, 35, 36, 37, 38, 39, 40, 41 , 42, 43, 44, 45, 46, 47, 48, 49, 50, 51 , 52, 53, 54, 55, 56, 57, 58, 59, 60, 61 , 62, 63, 64, 65, 66, 67, 68, 69, 70, 71 , 72, 73, 74, 75, 76, 77, 78, 79, 80, 81 , 82, 83, 及び84の位置である。
いくつかの実施態様では、成熟プロテアーゼは、配列番号9の成熟領域と約65%以上、約70%以上、約75%以上、約80%以上、約85%以上、約90%以上、約95%以上、約97%以上、約98%以上、約99%以上同一である。配列番号9(B.レンツスプロテアーゼGG36)の成熟プロテアーゼと60%以上同一である成熟プロテアーゼは、野生型バシルス・クラウシPB92プロテアーゼMaxacal(配列番号13)及びそれの変異体、例えば配列番号11、配列番号15、配列番号17、配列番号19、配列番号21、配列番号23及び配列番号25及び、P27693_バシルス_アルカロフィルス、例えば配列番号47、P20724_バシルス_属の種_YAB、例えば配列番号48、BAA25184_バシルス属の種、例えば配列番号49、YP_174261_B_クラウシ_KSM-K16例えば、配列番号50、BAA06157 バシルス属の種 G-825-6(配列番号51)及びBAF34115_A_トランスバーレンシス、例えば配列番号52(図3)を含む配列番号9の相同体を含む。好ましくは、修飾されたプロ ポリヌクレオチドは、配列番号7のプロポリヌクレオチド(配列番号9、11、13、15、17、19、21、23及び25のプロテアーゼのいずれか一つの変異プロテアーゼと機能的に連結している)の位置6、30及び32から選ばれた位置の一以上のアミノ酸で変異をコードする。当該一以上の変異は6及び/または30の位置でのグルタミン酸(E)のアミノ酸置換;及び/又は32の位置でのアラニン(A)のアミノ酸置換である。配列番号7のプロ領域の位置6及び/又は30でグルタミン酸(E)を;及び/又は位置32でアラニン(A)を置換する他の19個のアミノ酸のいずれかが、相当する修飾を受けていない前駆体タンパク質の処理から得られる成熟体よりも高い水準で成熟体が産生される修飾を受けたプロテアーゼをコードするために使用されても良いと考えられている。いくつかの実施態様では、当該一以上の変異は以下の置換から選ばれる置換である。
すなわち、配列番号7のプロポリペプチドのE6A, E6R, E6C, E6Q, E6H, E6I, E6K, E6L, E6M, E6S, E6Y, E6N, E6G, E6F, E6P, E6T, E6W, E6V, E30A, E30R, E30N, E30D, E30G, E30H, E30L, E30K, E30F, E30S, E30T, E30V, E30R, E30Q, E30G, E30I, E30L, E30M, E30F, E30P, E30T, E30W, E30Y, E30C, E30M, E30F E30V, A32K, A32T, A32Q, A32S, A32V, A32 L及び A32Fである。
例えば、E6A, E6R, E6C, E6Q, E6H, E6I, E6K, E6M, E6S, E6Y, E30A, E30R, E30N, E30D, E30Q, E30G, E30L, E30M, E30P, E30S, E30T, E30W, E30Y, E30V, A32, A32R, A32C, A32E, A32G, A32L, A32K, A32F, A32T, A32Y及び A32Vから選ばれた置換のいずれか一つが、配列番号17の成熟プロテアーゼを産生するために配列番号7のプロ領域になされている。E6A、E6R、E6N、E6C、E6Q、E6G、E6H、E6M、E6F、E6P、E6S、E6T、E6W、E6V、A32K、A32T及びA32Vから選ばれる置換のいずれか一つが配列番号9の成熟プロテアーゼを産生する為に配列番号7のプロ領域になされる。E6A、E6H、E6K、及びE6R、E30A、E30R、E30N、E30D、E30G、E30H、E30L、E30K、E30F、E30S、E30T及びE30Vから選ばれる置換のいずれか一つが、配列番号7のプロ領域でなされ配列番号19の成熟プロテアーゼを産生する。E6A、E6R、E6Q、E6G、E6L、E6K、E6M、E6F、E6T、E6V、E30R、E30Q、E30G、E30I、E30L、E30M、E30F、E30P、E30T、E30W、E30Y、E30V、A32Q、A32S、A32T及びA32Vから選ばれる置換のいずれか一つが配列番号7のプロ領域でなされ配列番号11の成熟プロテアーゼを産生する。及びE30A、E30R、E30N、E30D、E30C、E30G、E30H、E30M、E30F、E30S、E30W、A32L、A32F及びA32Vから選ばれる置換のいずれか一つが配列番号7のプロ領域になされ配列番号21の成熟プロテアーゼを産生する。当該一以上の置換は、成熟プロテアーゼが機能的に連結している配列番号7のプロ領域に一以上の置換を含まない前駆体プロテアーゼから発現された成熟プロテアーゼの産生と比較するとき、成熟プロテアーゼの産生を増強している。
いくつかの他の実施態様では、配列番号7のプロ領域の修飾は変異の組み合わせを含む。例えば、配列番号7のプロ領域の修飾は2以上の置換の組み合わせを含む。他の実施態様では、配列番号7のプロ領域の修飾は3以上、4以上、5以上、6以上、7以上、8以上、9以上または10以上の置換の組み合わせを含む。プロ領域の修飾は、また1以上の置換と1の削除の組み合わせ、1以上の置換と1以上の挿入の組み合わせ、1以上の挿入と1以上の欠失の組み合わせ、1以上の置換、1以上の欠失、1以上の挿入の組み合わせも含む。好ましくは、配列番号7のプロ領域の修飾は、位置6と30の置換の組み合わせ(つまり、E6X-E30X)、位置6と32の置換の組み合わせ(つまり、E6X-A32X)または位置30と32の置換の組み合わせ(つまり、E30X-A32X)になる2以上の置換を含む。例えば、修飾されたポリヌクレオチドは、以下から選ばれる置換の組み合わせを含むプロ領域をコードする。
E6R-A32K, E6N-A32K,E6D-A32K, E6I-A32K, E6K-A32K, E6M-A32K, E6P-A32K, E6S- A32K, E6T-A32K, E6N-A32K, E30W-A32K, E30V-A32K, E6A-E30G, E6R-E30G, E6C-E30G, E6Q-E30G, E6G-E30G, E6H-E30G, E6K-E30G, E6S-E30G, E6W-E30G, E30G-A32R, E30G-A32Q, E30G-A32E, E30G-A32G, E30G-A32H, E30G-A32I, E30G-A32K, E30G-A32S, E30G-A32T, E30G-A32W, E30G- A32V, E6G-E30G-A32E, E6G-E30G-A32S, E6G-E30G-A32T, E6G-E30G-A32W, E6A-E30G, E6R-E30G, E6N-E30G, E6D-E30G, E6C-E30G, E6Q-E30G, E6G-E30G, E6H-E30G, E6K-E30G, E6M-E30G, E6F- E30G, E6P-E30G, E6S-E30G, E6T-E30G, E6W-E30G, E6V-E30G, E6Y-E30G, E6A-E30S, E6G-E30S, E6L-E30S, E6K-E30S, E6F-E30S, E6P-E30S, E6Y-E30S, E6V-E30S, E30S-A32R, E30S-A32N, E30S- A32D, E30S-A32C, E30S-A32Q, E30S-A32E, E30S-A32G, E30S-A32H, E30S-A32L, E30S-A32K, E30S- A32M, E30S-A32F, E30S-A32P, E30S-A32S, E30S-A32T, E30S-A32W, E30S-A32Y及びE30S-A32V。
例えば、配列番号7のプロ領域の修飾は、E6R-A32K、E6N-A32K、E6D-A32K、E6I-A32K、E6K-A32K、E6M-A32K、E6P-A32K、E6S-A32K、E6T-A32K、E6N-A32K、E30W-A32K及びE30V-A32Kから選ばれた2以上の置換の組み合わせを含み、配列番号9の成熟プロテアーゼを産生する。配列番号7のプロ領域の修飾は、E6A-E30G, E6R-E30G, E6C-E30G, E6Q-E30G, E6G-E30G, E6H-E30G, E6K-E30G, E6S-E30G, E6W-E30G, E30G-A32R, E30G-A32Q,E30G-A32E, E30G-A32G, E30G-A32H, E30G-A32I, E30G-A32K, E30G-A32S, E30G-A32T, E30G-A32W, E30G-A32Vから選ばれる2以上の置換の組み合わせを含み、配列番号17の成熟プロテアーゼを産生する。配列番号7のプロ領域の修飾は、E6A-E30G, E6R-E30G, E6N-E30G, E6D-E30G, E6C-E30G, E6Q-E30G, E6G-E30G, E6H-E30G, E6K-E30G, E6M-E30G, E6F-E30G, E6P-E30G, E6S-E30G, E6T-E30G, E6W-E30G, E6V-E30G, E6Y-E30Gから選ばれた2以上の置換の組み合わせを含み配列番号19の成熟プロテアーゼを産生する。及び、配列番号7のプロ領域の修飾はE6A-E30S, E6G-E30S, E6L-E30S, E6K-E30S, E6F-E30S, E6P-E30S, E6Y-E30S, E6V-E30S, E30S-A32R, E30S-A32N, E30S-A32D, E30S-A32C, E30S-A32Q, E30S-A32E, E30S-A32G, E30S-A32H, E30S-A32L, E30S-A32K, E30S-A32M, E30S-A32F, E30S-A32P, E30S-A32S, E30S-A32T, E30S-A32W, E30S-A32Y及び E30S-A32Vから選択される2以上の置換の組み合わせを含み配列番号21の成熟プロテアーゼを産生する。配列番号7のプロ領域の修飾の他の例は、6、30及び32の位置での置換の組み合わせになる3以上の置換を含む(つまり、E6X-E30X-A32X)。例えば、配列番号7のプロ領域の修飾は、E6G-E30G-A32E、E6G-E30G-A32S、E6G-E30G-A32T、E6G-E30G-A32Wから選ばれた3以上の置換の組み合わせを含み、配列番号17の成熟プロテアーゼを産生する。これらの2以上又は3以上の置換は、成熟プロテアーゼが機能的に連結している、配列番号7のプロ領域の2または3以上の置換を含まない前駆体プロテアーゼから発現された成熟プロテアーゼの産生と比較するとき、成熟プロテアーゼの産生を増強する。
本願発明の修飾されたポリヌクレオチド配列を作成するに適した方法は、本技術分野で知られ、位置-飽和変異誘導(site-saturation mutagenesis)、スキャニング変異誘導(scanning mutagenesis)、挿入変異誘導、欠失変異誘導、ランダム変異誘導、位置-指定的変異誘導(site-directed mutagenesis)、及び進化分子工学(directed-evolution)、及び種々の他の組換え法を含むが、これらに限定されない。一般に使用されている方法はDNAシャッフリング(Stemmer WP, Proc Natl Acad Sci U S A. 25; 91(22):10747-51[1994])、遺伝子の不均一な組換えに基づく方法、例えばITCHY (Ostermeierら、Biorg Med Chem. 7(10):2139-44[1999])、SCRACHY(Lutzら、Proc Natl Acad Sci U S A 98(20):11248-53[2001]), SHIPREC(Sieberら、Nat Biotechnol. 19(5):456-60[2001])、及びNRR(Bittkerら、Nat Biotechnol. 20(10):1024-9 [2001];Bittkerら、Proc Natl Acad Sci USA 101(18):7011-6[2004])、及びランダム及びターゲット(targeted)変異、欠失及び/又は挿入のためオリゴヌクレオチドの使用に依存する方法(Nessら、Nat Biotechnol. 20(12):1251-5[2002];Cocoら、Nat Biotechnol. 20(12):1246-50[2002]; Zhaら、Chembiochem. 3;4(1):34-9[2003], Glaserら、J Immunol, 149(12):3903-13[1992], Sondek and Shortle, Proc Natl Acad Sci U S A 89(8):358-5[1992]、Yanez ら, Nucleic Acids Res. 32(20):e 158[2004], Osuna ら、Nucleic Acids Res. 32(17):e136[2004]、Ga
ytanら、Nucleic Acids Res. 29(3):E9[2001]、及びGaytanらNucleic Acids Res. 30(16):e84[2002])を含む。
修飾されたプロプロテアーゼのコードに加え、修飾された前駆体ポリヌクレオチドは、さらにシグナルペプチドをコードするプレポリヌクレオチドを含む。いくつかの実施態様では、このシグナルペプチドは配列番号2のポリヌクレオチドによりコードされているAprEシグナルペプチド(配列番号3)である。例えば、全長の修飾された前駆体プロテアーゼは配列番号のプロテアーゼを含む。ここで前記前駆体プロテアーゼのプロ領域は一以上の変異を含む。いくつかの実施態様では、一以上の変異は、配列番号7のプロ領域の6、30または32と同等の位置で行われる。または、シグナルペプチドは、配列番号4のポリヌクレオチドによりコードされた配列番号5の融合シグナルペプチドである。成熟プロテアーゼに、天然に連結されたシグナルペプチドは、本明細書に記載された全長の修飾されたプロテアーゼを発現するため使用されても良い。配列番号7のプロ領域の6、30、32から選ばれた位置での一以上のアミノ酸の置換を含むように修飾を受け得る全長の前駆体のプロテアーゼの例は、配列番号59の全長のプロテアーゼ、
VRSKKLWISLLFALTLIFTMAFSNMSAQAAEEAKEKYLIGFNEQEAVSEFVEQVEANDEVAILSEEEEVEIELLHEFETIPVLSVELSPEDVDALELDPAISYIEEDAEVTTMAQSVVPWGISRVQAPAAHNRGLTGSGVKVAVLDTGISTHPDLNIRGGASFVPGEPSTQDGNGHGTHVAGTIAALNNSIGVLGVAPSAELYAVKVLGASGSGSVSSIAQGLEWAGNNGMHVANLSLGSPSPSATLEQAVNSATSRGVLVVAASGNSGAGSISYPARYANAMAVGATDQNNNRASFSQYGAGLDIVAPGVNVQSTYPGSTYASLNGTSMATPHVAGAAALVKQKNPSWSNVQIRNHLKNTATSLGSTNLYGSGLVNAEAATR(SEQ ID NO:59);
配列番号60の全長のプロテアーゼ
VRSKKLWISLLFALTLIFTMAFSNMSAQAAEEAKEKYLIGFNEQEAVSEFVEQVEANDEVAILSEEEEVEIELLHEFETIPVLSVELSPEDVDALELDPAISYIEEDAEVTTMAQSVPWGISRVQAPAAHNRGLTGSGVKVAQDGNGHGTHVAGTIAALDNSIGVLGVAPSAELYAVKVLGASGSGAISSIAQGLEWAGNNGMHVANLSLGSPSPSATLEQAVNSATSRGVLVVAASGNSGAGSISYPARYANAMAVGATDQNNNRASFSQYGAGLDIVAPGVNVQSTYPGSTYASLNGTSMATPHVAGAAALVKQKNPSWSNVQIRNHLKNTATSLGSTNL YGSGLVNAEAATR (SEQ ID NO:60)
配列番号61の全長のプロテアーゼ
VRSKKLWISLLFALTLIFTMAFSNMSAQAAEEAKEKYLIGFNEQEAVSEFVEQVEANDEVAILSEEEEVEIELLHEFETIPVLSVELSPEDVDALELDPAISYEEDAEVTTMAQSVPWGISRVQAPAAHNRGLTGSGVKVAVLDTGISTHPDLNIRGGASFVPGEPSTQDGNGHGTHVAGTIAALNNSIGVLGVAPNAELYAVKVLGASGSGSVSSIAQGLEWAGNNGMHVANLSLGSPSPSATLEQAVNSATSRGVLVVAASGNSGAGSISYPARYANAMAVGATDQNNNRASFSQYGAGLDIVAPGVNVQSTYPGSTYASLNGTSMATPHVAGAAALVKQKNPS WSNVQIRNHLKNTATSLGSTNLYGSGLVNAEAATR(SEQ ID NO:61 );
配列番号62の全長のプロテアーゼ
VRSKKLWISLLFALTLIFTMAFSNMSAQAAEEAKEKYLIGFNEQEAVSEFVEQVEANDEVAILSEEEEVEIELLHEFETIPVLSVELSPEDVDALELDPAISYIEEDAEVTTMAQSVPWGISRVQAPAAHNRGLTGSGVKVAVLDTGISTHPDLNIRGGASFVPGEPSTQDGNGHGTHVAGTIAALNNSIGVLGVAPNAELYAVKVLGASGSGSVSSIAQGLEWAGNNVMHVANLSLGLQAPSATLEQAVNSATSRGVLVVAASGNSGAGSISYPARYANAMAVGATDQNNNRASFSQYGAGLDIVAPGVNVQSTYPGSTYASLNGTSMATPHVAGAAALVKQKNPS WSNVQIRNHLKNTATSLGSTNLYGSGLVNAEAATR(SEQ ID NO:62)
配列番号63の全長のプロテアーゼ
VRSKKLWISLLFALTLIFTMAFSNMSAQAAEEAKEKYLIGFNEQEAVSEFVEQVEANDEVAILSEEEEVEIELLHEFETIPVLSVELSPEDVDALELDPAISYIEEDAEVTTMAQSVPWGISRVQAPAAHNRGLTGSGVKVAVLDTGISTHPDLNIRGGASFVPGEPSTQDGNGHGTHVAGTIAALNNSIGVLGVAPNAELYAVKVLGASGMGSVSSIAQGLEWAGNNVMHVANLSLGLQAPSATLEQAVNSATSRGVLVVAASGNSGAGSISYPARYANAMAVGATDQNNNRASFSQYGAGLDIVAPGVNVQSTYPGSTYASLNGTSMATPHVAGAAALVKQKNPS WSNVQIRNHLKNTATSLGSTNLYGSGLVNAEAATR(SEQ ID:63)

配列番号64の全長のプロテアーゼ
VRSKKLWISLLFALTLIFTMAFSNMSAQAAEEAKEKYLIGFNEQEAVSEFVEQVEANDEVAILSEEEEVEIELLHEFETIPVLSVELSPEDVDALELDPAISYIEEDAEVTTMAQSVPWGISRVQAPAAHNRGLTGSGVKVAVLDTGISTHPDLNIRGGASFVPGEPSTQDGNGHGTHVAGTIAALNNSIGVLGVAPNAELYAVKVLGASGGGSNSSIAQGLEWAGNNGMHVANLSLGSPSPSATLEQAVNSATSRGVLVVAASGNSGAGSISYPARYANAMAVGATDQNNNRASFSQYGAGLDIVAPGVNVQSTYPGSTYASLNGTSMATPHVAGAAALVKQKNPS WSNVQIRNHLKNTATSLGSTNLYGSGLVNAEAATR (SEQ ID NO:64)

配列番号65の全長のプロテアーゼ
VRSKKLWISLLFALTLIFTMAFSNMSAQAAEEAKEKYLIGFNEQEAVSEFVEQVEANDEVAILSEEEEVEIELLHEFETIPVLSVELSPEDVDALELDPAISYIEEDAEVTTMAQSVPWGISRVQAPAAHNRGLTGSGVKVAVLDTGISTHPDLNIRGGASFVPGEPSTQDGNGHGTHVAGTIAALDNSIGVLGVAPRAELYAVKVLGASGSGSVSSIAQGLEWAGNNRMHVANLSLGLQAPSATLEQAVNSATSRGVLVVAASGNSGAGSISYPARYANAMAVGATDQNNNRASFSQYGAGLDIVAPGVNVQSTYPGSTYASLNGTSMATPHVAGAAALVKQKNPS WSNVQIRNHLKNTATSLGSTNLYGSGLVNAEAATR (SEQ ID NO:65)

配列番号66の全長のプロテアーゼ
VRSKKLWISLLFALTLIFTMAFSNMSAQAAEEAKEKYLIGFNEQEAVSEFVEQVEANDEVAILSEEEEVEIELLHEFETIPVLSVELSPEDVDALELDPAISYIEEDAEVTTMAQSVPWGISRVQAPAAHNRGLTGSGVKVAVLDTGISTHPDLNIRGGASFVPGEPSTQDGNGHGTHVAGTIAALDNSIGVLGVAPRAELYAVKVLGASGSGSVSSIAQGLEWAGNNRMHVANLSLGLQAPSATLEQAVNSATSRGVLVVAASGNSGAGSISYPARYAN AMAVGATDQNNNRADFSQYGAGLDIVAPGVNVQSTYPGSTYASLNGTSMATPHVAGAAALVKQKNPS WSNRQIRNHLKNTATSLGSTNLYGSGLVNAEAAT (SEQ ID NO:66)

及び、配列番号67の全長のプロテアーゼ
VRSKKLWISLLFALTLIFTMAFSNMSAQAAEEAKEKYLIGFNEQEAVSEFVEQVEANDEVAILSEEEEVEIELLHEFETIPVLSVELSPEDVDALELDPAISYIEEDAEVTTMAQSVPWGISRVQAPAAHNRGLTGSGVKVAVLDTGISTHPDLNIRGGASFVPGEPSTQDGNGHGTHVAGTIAALDNSIGVLGVAPRAELYAVKVLGASGSGSVSSIAQGLEWAGNNGMHVANLSLGLQAPSATLEQAVNSATSRGVLVVAASGNSGAGSISYPARYANAMAVGATDQNNNRADFSQYGAGLDIVAPGVNVQSTYPGSTYASLNGTSMATPHVAGAAALVKQKNPS WSNVQIRRHLKNTATSLGSTNLYGSGLVNAEAATR (SEQ ID NO:67)
を含む。
プレ領域(シグナルペプチド;配列番号3)は太字で示され、プロ領域(配列番号7)は下線が引かれ、成熟領域はイタリック体になっている。
先に述べたように、P41362 B.クラウシとP27693 バシルス・アルカロフィルス(図2)の天然のプロ領域と同一であることに加え、配列番号7のプロ領域はGG36 B.レンツス 267048(配列番号53)、P20724_バシルス属の種_YAB(配列番号54)、BAA25184_バシルス属の種(配列番号55)、YP_174261_B_クラウシ_KSM-K16、例えば、配列番号56、BAA06157 バシルス属の種 G-825-6(配列番号57)及びBAF34115_A_トランスバーレンシス、例えば配列番号58(図2)由来のプロテアーゼのプロ領域のアミノ酸配列と高水準の同一性を有する。配列番号53-58のプロ領域で行われる変異であって、成熟プロテアーゼに機能的に連結し、成熟プロテアーゼの産生を増強する配列番号7の変異に対応する変異は、配列番号53-58の修飾されたプロ領域が機能的に連結している成熟プロテアーゼの産生を増強するだろう。例えば、配列番号53-58のプロ領域をコードする修飾されたポリヌクレオチドのいずれか一つは、修飾を受けて以下の位置から選択された一以上のアミノ酸の位置でアミノ酸置換をコードする。
1 , 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 1 1 , 12, 13, 14, 15, 16, 17, 18, 19, 20, 21 , 22, 23, 24, 25, 26, 27, 28, 29, 30, 31 , 32, 33, 34, 35, 36, 37, 38, 39, 40, 41 , 42, 43, 44, 45, 46, 47, 48, 49, 50, 51 , 52, 53, 54, 55, 56, 57, 58, 59, 60, 61 , 62, 63, 64, 65, 66, 67, 68, 69, 70, 71 , 72, 73, 74, 75, 76, 77, 78, 79, 80, 81 , 82, 83, 及び84(位置は配列番号7のプロポリペプチドのアミノ酸配列と一致するよう数字が割り当てられている。)好ましくは、配列番号53-58のプロ領域をコードする修飾を受けたポリヌクレオチドのいずれか一つが修飾されて6、30、32の位置から選ばれた位置で一以上のアミノ酸で変異をコードするように修飾されている。いくつかの実施態様では、位置6、30及び32から選ばれた一以上の変異は以下から選ばれた置換である。
すなわち、E6A, E6R, E6C, E6Q, E6H, E6I, E6K, E6L, E6M, E6S, E6Y, E6N, E6G, E6F, E6P, E6T, E6W, E6V, E30A, E30R, E30N, E30D, E30G, E30H, E30L, E30K, E30F, E30S, E30T, E30V, E30R, E30Q, E30G, E30I, E30L, E30M, E30F, E30P, E30T, E30W, E30Y, E30C, E30M, E30F E30V, A32K, A32T, A32Q, A32S, A32V, A32 L, 及び A32Fであり、これらの位置は配列番号7のプロポリペプチドのアミノ酸配列と一致するように数字が割り当てられている。他の実施態様では、修飾されたポリヌクレオチドは、位置6と32(つまりE6X-E30X)、位置30と32(つまりE30X-A32X)で行われた置換の組み合わせから選ばれた置換の組み合わせを含むプロ領域をコードする。例えば、修飾されたポリヌクレオチドは以下から選ばれた置換の組み合わせを含むプロ領域をコードする。E6R-A32K, E6N-A32K,E6D-A32K, E6I-A32K, E6K-A32K, E6M-A32K, E6P-A32K, E6S-A32K, E6T-A32K, E6N-A32K, E30W-A32K, E30V-A32K, E6A-E30G, E6R-E30G, E6C-E30G, E6Q-E30G, E6G-E30G, E6H-E30G, E6K- E30G, E6S-E30G, E6W-E30G, E30G-A32R, E30G-A32Q, E30G-A32E, E30G-A32G, E30G-A32H, E30G-A32I, E30G-A32K, E30G-A32S, E30G-A32T, E30G-A32W, E30G-A32V, E6G-E30G-A32E, E6G- E30G-A32S, E6G-E30G-A32T, E6G-E30G-A32W, E6A-E30G, E6R-E30G, E6N-E30G, E6D-E30G, E6C-E30G, E6Q-E30G, E6G-E30G, E6H-E30G, E6K-E30G, E6M-E30G, E6F-E30G, E6P-E30G, E6S-E30G, E6T-E30G, E6W-E30G, E6V-E30G, E6Y-E30G, E6A-E30S, E6G-E30S, E6L-E30S, E6K-E30S, E6F- E30S, E6P-E30S, E6Y-E30S, E6V-E30S, E30S-A32R, E30S-A32N, E30S-A32D, E30S-A32C, E30S- A32Q, E30S-A32E, E30S-A32G, E30S-A32H, E30S-A32L, E30S-A32K, E30S-A32M, E30S-A32F, E30S- A32P, E30S-A32S, E30S-A32T, E30S-A32W, E30S-A32Y,及び E30S-A32V (これらの位置は配列番号7のプロポリペプチドのアミノ酸配列と一致するように数字が割り当てられている。) さらに他の実施態様では、修飾されたポリヌクレオチドは、E6G-E30G-A32E、E6G-E30G-A32S、E6G-E30G-A32T、E6G-E30G-A32Wから選ばれた置換の組み合わせを含むプロ領域をコードする。これらの位置は配列番号7のプロポリペプチドのアミノ酸配列と一致するように数字が割り当てられている。先に述べられた1以上又は2以上又は3以上の置換を含むように修飾された配列番号7及び53-58のプロ領域のいずれか一つは、配列番号9の成熟プロテアーゼと60%以上同一である成熟プロテアーゼと、機能的に連結している。配列番号9の成熟プロテアーゼ(B.レンツスプロテアーゼGG36)と60%以上同一である成熟プロテアーゼは、野生型バシルス・クラウシPB92プロテアーゼMaxacal(配列番号13)、及び、配列番号11、配列番号15、配列番号17、配列番号19、配列番号21、配列番号23及び配列番号25のようなそれらの変異体、及び配列番号9の相同体(P27693_バシルス_アルカロフィルス、例えば、配列番号47、P20724_バシルス_属_の種_YAB、例えば配列番号48、BAA25184_バシルス属_の種、例えば配列番号49、YP_174261_B_クラウシ_KSM-K16、例えば、配列番号50、BAA06157バシルス属の種 G-825-6(配列番号51)及びBAF 34115 _A_トランスバーレンシス、例えば、配列番号52(図3)を含む)を含む。
上記の一以上の置換を含むように修飾され、配列番号9の成熟プロテアーゼと60%以上同一である成熟プロテアーゼと機能的に連結している、配列番号7と配列番号53-58のプロ領域のいずれか一つは、シグナルペプチドにさらに機能的に連結している。好ましくは、シグナルペプチドは配列番号2のポリヌクレオチドによりコードされているAprのシグナルペプチド(配列番号3)である。または、シグナルペプチドは、配列番号4のポリヌクレオチドgtgagaagcaaaaaattgtggatcgtcgcgtcgaccgcactactcatttctgttgcttttagttcatcgatcgcatcggct(配列番号4)によりコードされた融合シグナルペプチド
VRSKKLWIVASTALLISVAFSSSIASA (SEQ ID NO:5)
である。バシルス属の種の宿主細胞に修飾されたプロテアーゼの効率的な分泌ができるいずれのシグナルペプチドも、本願発明のプロプロテアーゼに機能的に連結しえる。そのようなシグナルペプチドは、細菌の分泌経路、例えば、Sec 経路、TAT経路を経るタンパク質の分泌に向ける細菌起源のシグナルペプチド、及び原核宿主細胞にタンパク質を発現するため使用できる真核シグナル配列を含む(EP1481059 B1)。
配列番号7のプロ領域で行われた6、30及び/又は32の位置での一以上のアミノ酸置換は、成熟酵素の産生を増強するプレ-プロ-プロテアーゼのプロ領域の同等のアミノ酸の位置に導入できる。ここで、シグナルペプチドは配列番号3、5、プロ-プロテアーゼに天然に、機能的に連結されているシグナルペプチド、及びバシルス属の種の宿主細胞、例えば、バシルス・スブチリスで効率的な分泌をできるいずれかのシグナルペプチド、から選びえる。
先に示したように、いくつかの実施態様では、本願発明は先に述べた修飾されたポリヌクレオチドを含むベクターを提供する。いくつかの実施態様では、ベクターは、本発明の修飾されたプロテアーゼをコードする修飾されたポリヌクレオチドが、効率的な遺伝子発現に必要な追加の部分(例.目的遺伝子に機能的に連結しているプロモーター)に機能的に連結している発現ベクターである。いくつかの実施態様では、これらの必要な因子は、認識される(つまり、宿主により転写される)場合、遺伝子の自身の相同なプロモーター及び、外来性、または、プロテアーゼ遺伝子の内在性の終結領域により与えられる転写ターミネーターとして与えられる。いくつかの実施態様では、抗生物質を含む培地中での増殖によるプラスミド-感染した宿主細胞の継代培養を可能にする抗生物質の耐性遺伝子のような選択遺伝子もまた含まれている。
いくつかの実施態様では、発現ベクターはプラスミド又はウィルスDNAに由来し、別の実施態様では、両因子を含んでいる。発現ベクターの例は、pXX、pC194、pJH101、pE194、pHP13を含むが、これらに限定されない。(Harwood and Cutting (編),
Molecular Biological Methods for Bacillus,John Wiley & Sons,[1990]、特に、第3章;B.スブチリスの適した複製プラスミドは、92ページに記載のものを含む。 Perego, M. (1993) Integrational Vectors for Genetic Manipulations in Bacillus subtilis, p.615-624; A.L. Sonenshein, J.A. Hoch, and R. Losick(編)、Bacillus subtilis and other Gram-positive bacteria: biochemistry, physiology and molecular genetics, American Society for Microbiology, Washington, D.C.)
目的タンパク質、例えば、プロテアーゼの細胞における発現と産生のため、修飾されたプロテアーゼをコードする1以上のポリヌクレオチド及び好ましくは、複数のコピーを含む一以上の発現ベクターがプロテアーゼの発現に適した条件下で、細胞を形質転換する。いくつかの実施態様では、プロテアーゼをコードする配列は(ベクターに含まれる他の配列と同様)宿主細胞のゲノムに組み入れられ、一方、他の実施態様では、プラスミドは、細胞内で自律的な染色体外の因子として残る。従って、本願発明は、宿主細胞ゲノムに組み入れられる外来配列と染色体外の因子の両者を与える。本明細書に述べられている各ベクターは本願発明で使用されることが意図されている。いくつかの実施態様では、修飾されたプロテアーゼをコードするポリヌクレオチド構造体は、修飾されたポリヌクレオチドの細菌の染色体への組み入れ、そして、任意に細菌染色体に、修飾されたポリヌクレオチドの増幅を可能にする組み込みベクター(integrating vector)(例.pJH-GG36; 図4)に存在する。組み入れ部位の例は、aprE、amyE、vegまたはpps領域を含むが、これらに限定されない。実際に、本技術分野の技術者に知られている他の部位が本願発明で使用されることが意図されている。いくつかの実施態様では、修飾されたプロテアーゼをコードするポリヌクレオチドの転写は、選択された前駆体プロテアーゼの野生型プロモーターであるプロモーターにより実施される。いくつかの他の実施態様では、プロモーターは前駆体プロテアーゼに異種であり、しかし、宿主細胞で機能する。具体的には、細菌宿主細胞での使用に適したプロモーターの例は、amyE、amyQ、amyL、pstS、sacB、pSPAC、pAprE、pVeg、pHpaIIプロモーター、B.ステアロテルモフィルス マルトース産生性アミラーゼ遺伝子、B.アミロリケファシエンス(BAN)アミラーゼ遺伝子、B.スブチリスアルカリプロテアーゼ遺伝子、B.クラウシアルカリプロテアーゼ遺伝子、B.プミルスキシロシダーゼ遺伝子、B.スリンギエンシス cryIIIA、及びB.リケニフォルミス アルファ-アミラーゼ遺伝子のプロモーターを含むが、これらに限定されない。いくつかの実施態様では、プロモーターは以下の配列を有するAprE プロモーターである。
gaattcctccattttcttctgctatcaaaataacagactcgtgattttccaaacgagctttcaaaaaagcctctgccccttgcaaatcggatgcctgtctataaaattcccgatattggttaaacagcggcgcaatggcggccgcatctgatgtctttgcttggcgaatgttcatcttatttcttcctccctctcaataattttttcattctatcccttttctgtaaagtttatttttcagaatacttttatcatcatgctttgaaaaaatatcacgataatatccattgttctcacggaagcacacgcaggtcatttgaacgaattttttcgacaggaatttgccgggactcaggagcatttaacctaaaaaagcatgacatttcagcataatgaacatttactcatgtctattttcgttcttttctgtatgaaaatagttatttcgagtctctacggaaatagcgagagatgatatacctaaatagagataaaatcatctcaaaaaaatgggtctactaaaatattattccatctattacaataaattcacagaatagtcttttaagtaagtctactctgaatttttttaaaaggagagggtaaaga (SEQ ID NO: 1 ).
その他のプロモーターは、ファージラムダPR又はPLプロモーター、E.コリ lac、trpまたはtacプロモーターとA4プロモーターを含むがこれらに限定されない。
前駆体と修飾されたプロテアーゼは、細菌や菌類等のいずれか適したグラム陽性微生物の宿主細胞で産生される。例えば、いくつかの実施態様では、修飾されたプロテアーゼは菌類及び/又は細菌由来の宿主細胞で産生される。いくつかの実施態様では、宿主細胞はバシルス属の種、ストレプトマイセス属の種、エシェリキア属の種又はアスペルギルス属の種である。いくつかの実施態様では、修飾されたプロテアーゼは、バシルス属の種の宿主細胞により産生される。本願発明の修飾されたタンパク質の産生で使用されるバシルス属の種の宿主細胞の例は、B・リケニフォルミス、B・レンツス、B・スブチリス、B・アミロリケファシエンス、B・レンツス、B・ブレビス、B・ステアロテルモフィルス、B・アルカロフィルス、B・コアグランス、B・サーキュランス、B・プミリス、B・スリンギエンシス、B・クラウシ及びB・メガテリウム及びバシルス属に属する他の微生物を含むが、これらに限定されない。いくつかの実施態様では、B・スブチリス宿主細胞を用いる。米国特許第5,264,366号と4,760,025号(RE34,606)は、本願発明で使用する種々のバシルス宿主株を記載しているが、他の適した株も本願発明で使用できる。
本願発明で使用されるいくつかの工業用の株は非組換(つまり、野生型)バシルス属の種の株と、天然に生じる株の変異体及び/又は組換え株を含む。いくつかの実施態様では、宿主株は組換え株であり、目的のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドが宿主に組み入れられている。いくつかの実施態様では、宿主株はB.スブチリス宿主株であり、特に組換えバシルス・ブチリス宿主株である。多くのB.スブチリス株が知られている。それらは、以下を含むが限定されない。1A6(ATCC 39085)、168(1A01)、SB19、W23、Ts85、B637、PB1753からPB1758、PB3360、JH642、1A243(ATCC39,087)、ATCC21332、ATCC6051、MI113、DE100(ATCC39,094)、GX4931、PBT110及びPEP211株を含むがこれらに限定されない(例.例えば、Hochら、Genetics, 73:215-228[1973])(例えば、米国特許第4,450,235号;米国特許第4,302,544号;及びEP0134048を参照せよ。これらの各々は、引用によりその全てが組み入れられる。)B.スブチリスを発現宿主として使用することは、本技術分野で良く知られている。(例えば、Palvaら、Gene 19:81-87 [1982];Fahnestock and Fischer, J Bacteriol., 165:796-804[1986]; 及びWangら Gene 69:39-47[1988])
いくつかの実施態様では、バシルス宿主は以下の遺伝子、degU、degS、degR及びdegQの一以上で変異又は欠失を含むバシルス属の種である。好ましくは、変異はdegU遺伝子にあり、より好ましくは、変異はdegU(Hy)32にある(例えば、Msadek らJ.Bacteriol., 172:824-834[1990];及びOlmosら、Mol.Gen. Genet., 253:562-567[1997])。好ましい宿主株はdegU32(Hy)変異をもつバシルス・スブチリスである。いくつかのさらなる実施態様では、バシルス属の宿主はscoC4(例えば、Caldwellら、J.Bacteriol., 183:7329-7340[2001]); spoIIE(ArigoniらMol.Microbiol., 31:1407-1415[1999]); 及び/又はoppA又はoppオペロンの他の遺伝子(例えば、Peregoら、Mol.Microbiol., 5:173-185[1991]参照)に変異又は欠失を含む。実際、oppA遺伝子中の変異と同じ表現型を惹起するoppオペロン中のいずれれの変異も本発明の変異したバシルス株のいくつかの実施態様で使用されることが考えられている。いくつかの実施態様では、これらの変異のみが生じ、他の実施態様においては、変異の組み合わせが生じる。いくつかの実施態様では、本発明の修飾されたプロテアーゼの産生に使用されうる変異したバシルスは、一以上の先に述べた遺伝子において変異をすでに含むバシルス属の宿主細胞である。加えて、固有のプロテアーゼ遺伝子の変異及び/又は欠失を含むバシルス属の種の宿主細胞が使用される。いくつかの実施態様では、バシルス属の宿主細胞は、aprEとnprE遺伝子の欠失を含む。他の実施態様では、バシルス属の種の宿主細胞は、5つのプロテアーゼ遺伝子(US20050202535)の欠失を含み、他の実施態様では、バシルス属の種の宿主細胞は9つのプロテアーゼ遺伝子の欠失を含む(US2005 0202535)。
宿主細胞は本技術分野で知られているいずれかの適した方法を使って本願発明の修飾されたプロテアーゼをコードする修飾されたポリヌクレオチドにより形質転換される。修飾されたポリヌクレオチドがベクターに組み入れられるか、又はプラスミドDNAなしで使用されるかにかかわらず、ポリヌクレオチドは、いくつかの実施態様では、好ましくはE.コリ細胞又はコンピテント(competent)なバシルス細胞に導入される。プラスミドの構造体及びE.コリをプラスミドで形質転換することを含む、バシルス細胞にDNAを導入する方法は良く知られている。いくつかの実施態様では、プラスミドはE.コリから単離され、続いてバシルスを形質転換する。しかし、E.コリのような介在する微生物を使用することは必須ではなく、いくつかの実施態様では、DNA構築体又はベクターは直接にバシルス宿主に導入される。
本技術分野の技術者はバシルス細胞にポリヌクレオチド配列を導入する適当な方法を良く知っている(例えば、Harwoodら(編)、Bacillus, Plenum Publishing Corp.[1989], 57-72ページ、Ferrariら、”Genetics”;Saundersら、J.Bacteriol., 157:718-726[1984]; Hochら、J.Bacteriol., 93:1925-1937[1967]; Mannら;Current Microbiol., 13:131-135[1986]; 及びHolubova, Folia Microbiol.,30:97[1985];Changら., Mol. Gen. Genet., 168:11-115 [1979]; Vorobjevaら FEMS Microbiol.Lett., 7:261-263[1980];Smithら、Appl. Env. Microbiol., 51:634[1986];Fisherら、Arch. Microbiol., 139:213-217[1981]; 及びMcDonald, J. Gen. Microbiol., 130:203[1984]参照)実際に、形質転換のような方法は、プロトプラスト形質転換及びコングレッション(congression)、形質導入及びプロトプラスト融合を含め、既知であり、本願発明での使用に適している。形質転換の方法は本願発明により与えられるDNA構造体を宿主細胞に導入するために使用される。バシルスを形質転換する本技術分野で知られている方法は、プラスミドマーカーレスキュー形質転換(plasmid marker rescue transformation)のような方法を含み、この方法は部分的に相同の常在性プラスミド(resident plasmid)をもつコンピテント細胞によるドナープラスミドの取り込みを伴う(Contente他著、Plasmid、2、555-571[1979]、Haima他著、Mol.Gen. Genet., 223:185-191[1990];Weinrauch他著、J. Bacteriol., 154: 1077- 1087[1983]、及びWeinrauch他著、J. Bacteriol., 169、1205-1211[1987])。当該方法において、前記外来のドナープラスミドは、染色体形質転換と類似の過程で、常在性の「補助となる」プラスミドの相同領域と組み換わる。
一般に使用される方法に加え、いくつかの実施態様では、宿主細胞は直接に形質転換される(つまり、宿主細胞に導入される前に、介在する細胞が、DNA構造体の増幅、または他のプロセスを行うために使用されることがない。)。DNA構造体の宿主細胞への導入は、プラスミド又はベクターに挿入されることなく宿主細胞へDNAを導入する、本技術分野で知られている次の物理的及び化学的方法を含む。このような方法は、塩化カルシウム沈殿法、エレクトロポレーション、ネイキッドDNA法(naked DNA)、リポソーム法等を含むが、これらに限定されない。他の実施例では、DNA構造体はプラスミドと共に形質転換するが、プラスミドには挿入されない。さらなる実施態様では、選択マーカーは本技術分野で知られている方法により変異されたバシルス株から欠失される(Stahlら、J.Bacteriol., 158:411-418[1984]; 及びPalmerosら、Gene 247:255-264[2000])。
いくつかの実施態様では、本願発明の形質転換された細胞は従来の栄養培地で培養される。適した具体的な培養条件は、例えば、温度、pH等は本技術分野の技術者に知られている。加えて、いくつかの培養条件は、Hopwood(2000) Pratical Streptomyces Genetics,John Innes Foundation, Norwick UK; Hardwood ら(1990) Molecular Biological Methods for Bacillus, John Wieley のような科学文献及びアメリカ合衆国培養細胞系統保存機関(ATCC)から見つけても良い。
いくつかの実施態様では、修飾されたプロテアーゼをコードするポリヌクレオチド配列により形質転換された宿主細胞は本願のプロテアーゼの発現を行わせる条件下で適当な栄養培地で培養され、その後、得られるプロテアーゼを培地から回収する。この細胞を培養するため使用される培地は、最少培地または、適当な補助栄養を含有する天然培地のような、宿主細胞を増殖するために適したいずれの従来の培地も含む。適した培地は販売業者から入手でき、また公開されている処方(例.アメリカ合衆国培養細胞系統保存機関のカタログに記載のもの)に従って調製されても良い。いくつかの実施態様では、細胞により産生されるプロテアーゼは、従来の手順(遠心分離またはろ過による培地からの宿主細胞の分離、塩(例.硫酸アンモニウム)による上澄液またはろ液のタンパク質性成分の沈殿、クロマトグラフィーによる精製(例.イオン交換、ゲルろ過、アフィニティーなど)を含むがこれらに限定されない)により培地から回収される。つまり、本願発明のプロテアーゼを回収するために適したいずれの方法でも本願発明で使用される。実際に、本願発明はいずれか特定の精製方法に限ることを意図していない。
本願発明の修飾されたプロテアーゼを含む組換え宿主細胞により産生されるタンパク質は培地に分泌される。いくつかの実施態様では、他の組換え構造体は異種の又は相同のポリヌクレオチド配列をプロテアーゼポリペプチド領域をコードするヌクレオチド配列に結合し、可溶性タンパク質の精製を容易にしている(Kroll DJら(1993) DNA Cell Biol 12:441-53)。そのような精製を容易にするドメインは、固定化された金属上での精製を可能にするヒスチジン-トリプトファン構造単位のような金属にキレートするペプチド(Porath J (1992) Protein Expr Purif 3: 263-281)、固定化された免疫グロブリン上での精製を可能にするタンパク質A領域、及びFLAGS 付加/アフィニティー精製 系で使用されるドメインを含むが、これに限定されない(Immunex Corp, Seattle WA)。例えば血液凝固因子 XA(Factor XA) またはエンテロキナーゼによる、切断が可能な配列を精製ドメインと異種タンパク質の間に入れることも、精製を容易にするため行われる。
先に述べたように、本願発明は修飾された全長のプロテアーゼ(これは、バシルス宿主細胞により処理を受け成熟体を与えるが、この成熟体は、同一条件下で増殖されたバシルス宿主細胞により非修飾の全長の酵素から処理を受けたときの同一の成熟プロテアーゼの産生量より高い水準で産生される)をコードする修飾された全長のポリヌクレオチドを提供する。産生の水準は分泌された酵素の活性の水準により決定される。
産生の一方法は相対活性として決定でき、これは非修飾の前駆体プロテアーゼから処理されたときの成熟体の酵素活性の値に対する修飾を受けたプロテアーゼから処理された成熟体の酵素活性の値の比のパーセントとして表される。100%以上の相対活性は修飾された前駆体から処理された成熟体が、非修飾前駆体から処理されたときに同一の成熟プロテアーゼが産生されるその水準以上で産生されることを示す。従って、いくつかの実施態様では、修飾されたプロテアーゼから処理された成熟プロテアーゼの相対活性は、非修飾前駆体プロテアーゼから処理されたプロテアーゼの成熟体の対応する産生と比較するとき、約100%以上、約110%以上、約120%以上、約130%以上、約140%以上、約150%以上、約160%以上、約170%以上、約180%以上、約190%以上、約200%以上、約225%以上、約250%以上、約275%以上、約300%以上、約325%以上、約350%以上、約375%以上、約400%以上、約425%以上、約450%以上、約475%以上、約500%以上、約525%以上、約550%以上、約575%以上、約600%以上、約625%以上、約650%以上、約675%以上、約700%以上、約725%以上、約750%以上、約800%以上、約825%以上、約850%以上、約875%以上、約900%以上、及び約1000%以上である。または、相対活性は、非修飾の前駆体から処理された同一のプロテアーゼの活性値により、修飾された前駆体から処理されたプロテアーゼの活性値を割ることにより決定される産生の比として表される。例えば、いくつかの実施態様では、修飾された前駆体から処理された成熟プロテアーゼの産生の比は、約1以上、約1.1以上、約1.2以上、約1.3以上、約1.4以上、約1.5以上、約1.6以上、約1.7以上、約1.8以上、約1.9以上、約2以上、約2.25以上、約2.5以上、約2.75以上、約3以上、約3.25以上、約3.5以上、約3.75以上、約4.25以上、約4.5以上、約4.75以上、約5以上、約5.25以上、約5.5以上、約5.75以上、約6以上、約6.25以上、約6.5以上、約6.75以上、約7以上、約7.25以上、約7.5以上、約8以上、約8.25以上、約8.5以上、約8.75以上、約9以上及び約10以上である。
プロテアーゼの活性を検出、測定については本技術分野の通常の技術者に知られている種々の定量法がある。特に、カゼイン又はヘモグロビンからの酸溶解性ペプチドの遊離に基づくプロテアーゼ活性を測定する定量法が利用でき、280nmにおける吸光度又は、フォーリン法を用いた比色定量として測定される(例えば、Bergmeyerら、”Methods of Enzymatic Analysis” 第5巻、Peptidases, Proteinases and their Inhibitors, Verlag Chemie, Weinheim[1984]参照)。いくつかの他の分析法は、発色性の基質の溶解を含む(例えば、Fogarty (編)、Microbial Enzymes and Biotechnology Applied Science, London[1983]. p251-317、Ward, “Proteinases”参照)。他の分析の例は、スクシニル-Ala-Ala-Pro-Phe-パラニトロアニリン分析(SAAPFpNA)及び2,4,6-トリニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム塩分析(TNBS分析)を含むがこれらに限定されない。本技術分野の者に知られている多くの追加の刊行物が適当な方法を記載している。(例えば、Wellsら、Nucleic Acids Res. 11: 7911-7925[1983]; Christianson ら、Anal. Biochem., 223:119-129 [1994]; 及びHsiaら Anal Biochem., 242:221-227[1999]参照。)本願発明はいずれかの特定の分析方法に限定することは意図していない。
宿主細胞における成熟プロテアーゼの産生水準を決定する他の手段は、タンパク質に特異的なポリクローナル又はモノクローナル抗体のいずれかを使用する方法を含むが、これに限定されない。例には、酵素が結合したエライサ法(ELISA)、ラジオイムノアッセイ(RIA)、ケイ光イムノアッセイ(FIA)及びケイ光細胞分析分離法(FACS)を含むが、これに限定されない。これらと他の定量法は本技術分野で良く知られている(例えば、Maddoxら、J.Exp.Med., 158:1211[1983])。
本明細書に記載された全ての刊行物と特許は引用により、本明細書に組み入れられる。本発明の範囲と本質から逸脱することのない、本発明の記載された方法と系の種々の修飾と変更は、本技術分野の技術者に明らかであろう。本発明は具体的な実施態様に関して述べられてきたが、本発明がそのような具体的実施態様に不当に限定されるべきではないと理解されるべきである。実際に、本発明の実施のため記載された方法の、本技術分野及び/又は関連分野の技術者に明らかな変更は本願発明の範囲内にあること考えられている。
実験
以下の実験の開示においては、以下の略号が使用される。:ppm(百万分の一部);M(モル);mM(ミリモル);μM(マイクロモル);nM(ナノモル);mol(モル);mmol(ミリモル);μmol(マイクロモル);nmol(ナノモル);gm(グラム);mg(ミリグラム);μg(マイクログラム);pg(ピコグラム);L(リットル);mlとmL(ミリリットル);μlとμL(マイクロリットル);cm(センチメートル);mm(ミリメートル);μm(マイクロメートル);nm(ナノメートル);U(単位);V(ボルト);MW(分子量);sec(秒);min(s)(分/分);h(s)とhr(s)(時間)、℃(摂氏);QS(十分な量);QC(QuickChange),
ND(実施せず);NA(適用せず);rpm(毎分回転数);w/v(容量に対する重量);v/v(容量対容量);g(重力);OD(吸光度);aa(アミノ酸);bp(塩基対);kb(キロ塩基対);kD(キロダルトン);suc-AAPF-pNA(スクニシル-L-アラニル-L-アラニル-L-プロリル-L-フェニル-アラニル-パラ-ニトロアニリド);DMSO(ジメチルスルホキシド);cDNA(DNAのコピー又は相補的DNA);DNA(デオキシリボ核酸);ssDNA(一本鎖DNA);dsDNA(二本鎖DNA);dNTP(デオキシリボヌクレオチド3リン酸);DTT(1,4-ジチオ-DL-スレイトール);H2O(水);dH2O(脱イオン水);HCl(塩化水素酸);MgCl2(塩化マグネシウム);MOPS(3-[N-モルホリノ]プロパンスルホン酸);NaCl(塩化ナトリウム);PAGE(ポリアクリルアミド ゲル電気泳動);PBS(リン酸で緩衝された生理食塩水[150mM NaCl、10mMリン酸ナトリウム緩衝液、pH7.2])、PEG(ポリエチレングリコール);PCR(ポリメラーゼ連鎖反応);PMSF(フッ化フェニルメチルスルホニル);RNA(リボ核酸);SDS(ドデシル硫酸ナトリウム);Tris(トリス(トリヒドロキシ)アミノメタン);SOC(2% Bacto Trypton、0.5%Bacto Yeast Extract、10mM NaCl、2.5mM KCl)、Terrific Broth(TB;
12g/l Bacto Tryptone、24g/l グリセロール、2.31g/l KH2PO4、及び12.54g/l K2HPO4);OD280(280nmにおける吸光度);OD600(600nmにおける吸光度);A405(405nmにおける吸光度);Vmax(酵素触媒反応の最大初期速度);HEPES(N-[2-ヒドロキシエチル]ピペラジン-N-[2-エタンスルホン酸]);Tris-HCl(トリス[ヒドロキシメチル]アミノメタン塩酸);TCA(トリクロロ酢酸);HPLC(高圧液体クロマトグラフィー);RP-HPLC(逆相高圧液体クロマトグラフィー);TLC(薄層クロマトグラフィー);EDTA(エチレンジアミン4酢酸);EtOH(エタノール)、SDS(ドデシル硫酸ナトリウム);Tris(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン);TAED(N,N,N’,N’-エチレンジアミン4酢酸)
以下の実施例は本願発明のある実施態様とある面をさらに実証し、説明するために与えられ、その範囲を限定するものと解釈されてはならない。
プロ領域が機能的に連結しているプロテアーゼの成熟体の産生に対するアルカリプロテアーゼプロ領域におけるアミノ酸置換の効果を決定するために、1、2及び3個のアミノ酸置換が配列番号7のプロ領域の6、30及び32の位置のアミノ酸に導入された。このときプロ領域は、それぞれ実施例1−5で記載されているように配列番号9、11、17、19及び21の成熟プロテアーゼに機能的に連結している。

実施例1
配列番号9の成熟アルカリプロテアーゼの産生に対する配列番号7のプロ領域における変異の効果
(a)プロ領域の6、30又は32の位置におけるアミノ酸の位置-飽和変異誘導
配列番号9の成熟プロテアーゼの産生に対するプロ領域の位置-飽和的変異誘導が製造業者の指図に従いQuikChange(登録商標)位置-指定変異誘導キット(QC;Stratagene)を使って行われた。AprEプロモーター及び配列番号59の全長のプロテアーゼをコードするポリヌクレオチドを含むDNAカセットがpJH101ベクター(Ferrariら、J. Bacteriol. 154:1513-1515[1983])のEcoRIとHindIII制限部位にクローンされ、pJH-P9プラスミドを生成した。(PnはpJH-Pnプラスミドから発現された成熟プロテアーゼの配列番号をいう。)このDNAカセットは、B・スブチリス aprEプロモーター
gaattcctccattttcttctgctatcaaaataacagactcgtgattttccaaacgagctttcaaaaaagcctctgccccttgcaaatcggatgcctgtctataaaattcccgatattggttaaacagcggcgcaatggcggccgcatctgatgtctttgcttggcgaatgttcatcttatttcttcctccctctcaataattttttcattctatcccttttctgtaaagtttatttttcagaatacttttatcatcatgctttgaaaaaatatcacgataatatccattgttctcacggaagcacacgcaggtcatttgaacgaattttttcgacaggaatttgccgggactcaggagcatttaacctaaaaaagcatgacatttcagcataatgaacatttactcatgtctattttcgttcttttctgtatgaaaatagttatttcgagtctctacggaaatagcgagagatgatatacctaaatagagataaaatcatctcaaaaaaatgggtctactaaaatattattccatctattacaataaattcacagaatagtcttttaagtaagtctactctgaatttttttaaaaggagagggtaaaga (SEQ ID NO:1 ),
と、AprEシグナルペプチド、VRSKKLWISLLFALTLIFTMAFSNMSAQA(配列番号3)をコードする以下のポリヌクレオチド配列、
gtgagaagcaaaaaattgtggatcagcttgttgtttgcgttaacgttaatctttacgatggcgttcagcaacatgtctgcgcaggct (SEQ ID NO:2)
非修飾プロ領域
AEEAKEKYLIGFNEQEAVSEFVEQVEANDEVAILSEEEEVEIELLHEFETIPVLSVELSPEDVDALELDPAIS YIEEDAEVTTM (SEQ ID NO:7),
をコードする以下のポリヌクレオチド配列
gctgaagaagcaaaagaaaaatatttaattggctttaatgagcaggaagctgtcagtgagtttgtagaacaagtagaggcaaatgacgaggtcgccattctctctgaggaagaggaagtcgaaattgaattgcttcatgaatttgaaacgattcctgttttatccgttgagttaagcccagaagatgtggacgcgcttgaactcgatccagcgatttcttatattgaagaggatgcagaagtaacgacaatg (SEQ ID NO:6),
、プロテアーゼ(P9)の成熟領域
AQSVPWGISRVQAPAAHNRGLTGSGVKVAVLDTGISTHPDLNIRGGASFVPGEPSTQDGNGHGTHVAGTIAALNNSIGVLGVAPSAELYAVKVLGASGSGSVSSIAQGLEWAGNNGMHVANLSLGSPSPSATLEQAVNSATSRGVLVVAASGNSGAGSISYPARYANAMAVGATDQNNNRASFSQYGAGLDIVAPGVNVQSTYPGSTYASLNGTSMATPHVAGAAALVKQKNPSWSNVQIRNHLKNTATSLGSTNLYGSGLVNAEAATR (SEQ ID NO:9).
をコードする以下のポリヌクレオチド配列
gcgcaatcagtgccatggggaattagccgtgtgcaagccccagctgcccataaccgtggattgacaggttctggtgtaaaagttgctgtcctcgatacaggtatttccactcatccagacttaaatattcgtggtggcgctagctttgtaccaggggaaccatccactcaagatgggaatgggcatggcacgcatgtggccgggacgattgctgctttaaacaattcgattggcgttcttggcgtagcgccgagcgcggaactatacgctgttaaagtattaggggcgagcggttcaggttcggtcagctcgattgcccaaggattggaatgggcagggaacaatggcatgcacgttgctaatttgagtttaggaagcccttcgccaagtgccacacttgagcaagctgttaatagcgcgacttctagaggcgttcttgttgtagcggcatctggaaattcaggtgcaggctcaatcagctatccggcccgttatgcgaacgcaatggcagtcggagctactgaccaaaacaacaaccgcgccagcttttcacagtatggcgcagggcttgacattgtcgcac caggtgtaaacgtgcagagcacatacccaggttcaacgtatgccagcttaaacggtacatcgatggctactcctcatgttgcaggtgcagcagcccttgttaaacaaaagaacccatcttggtccaatgtacaaatccgcaatcatctaaagaatacggcaacgagcttaggaagcacgaacttgtatggaa gcggacttgtcaatgcagaagctgcaactcgt (SEQ ID NO:8),
を含んでいた。
配列番号59の全長プロテアーゼに含まれるNNG/Cにより例示される配列番号7のプロ領域の3このコドンのそれぞれは変異を受け、20個の天然に生じるアミノ酸をコードする32組の可能なヌクレオチドの3塩基からなる組により置換され、以下のように3個のライブラリーを形成した。全長のプロテアーゼをコードする配列を含むプラスミドpJH-9DNA群の一部は変異を受けてプロ領域(配列番号7)の位置6(E6X)でグルタミン酸の全ての可能な置換をコードするクローンの第一のライブラリーが生成する。第2の部分は変異を受けプロ領域(配列番号7)の位置30(E30X)でグルタミン酸(E)の全ての可能な置換をコードするクローンの第2のライブラリーを形成する。第3の部分は変異を受けてプロ領域(配列番号7)の位置32(A32X)でアルギニンの全ての可能な置換をコードする第3のライブラリーを形成する。相補的な、重複したプライマー群がNNSコドンをはさむ約18個の塩基による目的コドンの変異誘導のためデザインされた。位置6、30及び32のアミノ酸を変異させるため使用されたフォーワード及びリバースプライマーのポリヌクレオチド配列は表1に記載されている。
Figure 2012524542
記載されたプライマーの名称は置換が行われるアミノ酸の位置を示す;”R”は、プライマーがリバースプライマーであり、”F”はプライマーがフォーワードプライマーであることを示す。例えば、6Fは配列番号7に表されたプロ配列の6の位置でアミノ酸置換に使用されるフォーワードプライマーである。
**「左側塩基数」と***「右側塩基数」はプライマーに含まれる変異コドン(「NNS」)の左側と右側の塩基数を示す。これらの塩基は鋳型前駆体ポリヌクレオチド塩基の塩基に相補的である。
pJH-P9 DNAは以下のようにQuikChange(QC)変異誘導反応で鋳型として使用された。2マイクロリットルのpJH-P9ミニプレップ DNA(50 ng)が40μLの無菌蒸留H2O、1μLのPfu Turbo、5μlの10x Pfu 緩衝液、1μL dNTPs(Roche)、0.5μLのフォーワードプライマー(5 uM)、及び0.5μLのリバーズプライマー(5μM)に加えられ、総量50μLとされた。このDNA増幅反応(PCR)は以下のサイクル条件下で行われた。:95℃、1分、1回、その後、95℃で1分間、55℃で1分間及び68℃で12分間を19-20サイクル。5マイクロリットルのPCR反応物が1.2 % E-ゲル(Invitrogen)を用いて電気泳動により分析された。つづいて、2から8時間、37℃で1μL DpnIを使用して、変異を受け増幅されたDNAが二度切断された。陰性対照サンプルが同様の条件下で調製されたが、プライマーは使用されなかった。1マイクロリットルのDpnI-切断された各反応生成物が、製造業者のプロトコールを使用して50マイクロリットルのワンショットTOP10化学的活性化細胞(chemically competent cell)(Invitrogen)を形質転換するため使用された。形質転換された細胞は37℃で1時間振とうしながらルリアブロス(Luria’s Broth LB)で培養され、ついで50ppmのカルベニシリンを含むルリア寒天(LA)プレート上に広げられ、37℃で一夜培養された。一夜の培養後、各コロニーが採取され、50ppmカルベニシリンを含む150μLのLBに接種され、96ウェルのマイクロタイタープレート中で37℃で一夜培養された。マイクロタイタープレートで培養された培地の一部が50ppmカルベニシリンを含むLAプレートへ移され、このプレートは変異したDNAの単離と配列分析のためにQuitara 社に送付された。グリセロールが最終濃度20%になるようにマイクロタイタープレート中の残存する培地へ加えられ、-80℃で冷凍され、保存された。
(b) 修飾されたPnプロテアーゼを発現するB.スブチリス株の調製
変異されたプロ配列を有するE.コリ マイクロタイターセル培地の一部が5mlのLB+50ppm カルベニシリンに接種するために使用された。プラスミドDNAがQiagenキット(Qiagen)を用いて調製され、各プラスミドDNAの一部がB.スブチリス宿主細胞を形質転換するために使用された。10マイクロリットルのプラスミドDNA(pJH-P9)が100μlのB.スブチリス comK コンピテント細胞(遺伝子型:ΔaprE, ΔnprE、degUHy32、oppA、DspollE3501、amyE::xylRPxylAcomK-phleo)の形質転換に使用された。非変異のプロ配列(非変異配列番号7)を含むP9構造体を含む対照プラスミドもB. スブチリスcomK細胞を形質転換した。形質転換された細胞は、250rpmで振とうしながら37℃で45分間培養された。形質転換混合物由来の細胞は1.6%スキムミルクと5ppmクロラムフェニコール(CMP)を含有するLAプレートに接種され、37℃で一夜培養された。各形質転換体の1コロニーが採取され、5ppm CMP+1.6%スキムミルクを含有するLAプレートに再度広げられた。
対象プラスミドまたは修飾されたプロテアーゼをコードするプラスミドを有する細菌コロニーがマイクロタイタープレートのウェルの5ppmのCMPを含有する150 uLのルリア液体培地(Luria Broth)に接種された。マイクロタイタープレートは、次に250rpmで回転しながら37℃で4時間培養された。培地のそれぞれの10μlは140μlのグランツII培地(Grants II 培地)、pH7.3を含有する新しいマイクロタイタープレートに移され、この培地は37℃、250rpmで40時間振とう培養器で培養された(グランツII培地は以下のようにして調製された。:溶液I:10gのソイトン(Soyton)が500mlの水に溶解され、20-25分間加圧滅菌された。;溶液II:3mlの1M K2HPO4、75gグルコース、3.6g尿素、100mlのGrant’s 10X MOPSが400mlの水に稀釈された。溶液IとIIは混合され、pHがHCl/NaOHでpH7.3に調整された。最終容量は1Lへ調整され、最終溶液は、0.22-um PESフィルターで滅菌された。)培養の後、マイクロタイタープレートは遠心分離され、培地のそれぞれの上澄液は下記のようにAAPF分析を用いてプロテアーゼ活性について分析された。
(c )修飾されたプロテアーゼ産生の測定:プロテアーゼ活性のAAPF定量
実施例1(b)で述べられたようにして得られたB・スブチリス培地のそれぞれは、修飾されたプロテアーゼの産生について定量された。産生された酵素は基質、スクシニル-L-Ala-L-Ala-L-Pro-L-Phe-p-ニトロアニリド(AAPF)に対する活性について定量された。この定量は加水分解とp-ニトロアニリンの遊離から生じる毎分当たりの405nmの吸光度の増大により修飾されたプロテアーゼの産生量を測定している(Estellら、J Biol Chem., 260 :6518-6521(1985))。この測定はソフトマックス プロ(Sofmax Pro) ソフトウェアを使用して行われ、そして具体的条件は、タイプ:反応速度;リダクション(Reduction):Vmax Points(28ポイントのうちベストの15ポイントを読む);Lm1:405nm;時間:5分;間隔:11秒、が設定された。B.スブチリス培地のそれぞれ10マイクロリットルがプロテアーゼ活性の定量をするため10mM Tris+0.005% TWEEN(登録商標)-80、pH8.6;と25μlの100mg/ml AAPF 基質を含有する、100μlのTris緩衝液に稀釈された。修飾されたプロテアーゼのそれぞれの相対活性が計算され、各アミノ酸置換の対応する修飾プロテアーゼの産生に及ぼす効果が、非修飾のプロテアーゼ前駆体プロテアーゼから処理された成熟プロテアーゼの活性に対するそれぞれの修飾されたプロテアーゼから処理された成熟プロテアーゼの活性の比として決定された。DNA構造体が安定にコンピテントバシルス・スブチリス株に組み入れられると、修飾されたプロテアーゼの活性はマイクロタイターで定量され、活性が非修飾の前駆体から処理された対応するプロテアーゼの活性と比較された。
10μlの一夜培養したグラントII培地細胞培養液は、10mMTris+0.005% TWEEN(登録商標)-80 pH8.6を含有する100μlのTris緩衝液に稀釈され、25μlの100mg/ml AAPF 基質がプロテアーゼ活性の定量のため使用された。定量はマイクロタイタープレート中で行われ、ソフトマックス プロ ソフトウェアが使用された。
表2、3と4に記載の結果は前駆体プロテアーゼ(配列番号59)内のプロ領域(配列番号7)の位置6でのアミノ酸置換のうち1例を除いて全てが、配列番号9のプロテアーゼの成熟体の産生が増加していることを示している。他方、30または32の位置におけるアミノ酸置換のうち1例を除き全てが、非修飾のプロ領域から処理を受けた成熟プロテアーゼの産生と比べて、プロテアーゼの産生が同様のまたは低下したことを示している。さらに、置換を受けるアミノ酸のそれぞれでの位置飽和変異誘導は、非修飾のプロ領域を有する前駆体プロテアーゼから得られるものに比べ成熟体の産生を増やすため、同一の位置において各アミノ酸が2以上のアミノ酸により置換され得ることを示す。
Figure 2012524542
Figure 2012524542
Figure 2012524542
Figure 2012524542
(d) 位置飽和変異誘導:プロ領域における置換の組み合わせの調製
配列番号59の全長のプロテアーゼに含まれる領域(配列番号7)におけるA32K置換を発現するプラスミドは、2回目の位置6におけるコドンの位置飽和変異誘導を受けて、プロテアーゼのプロ領域のA32K置換と組み合わされた位置6のアミノ酸の置換を含む全長のプロテアーゼをコードするポリヌクレオチドの第一のライブラリーを形成した。位置6での変異は、それぞれ配列番号26と27のフォーワードプライマーとリバースプライマーを使用して、製造業者の指図に従いQuikChange(登録商標)位置-指定変異誘導キット(QC; Stratagene)で作成された。同様に、ポリヌクレオチドの第2のライブラリーがプロテアーゼのプロ領域におけるA32Kと組み合わされた位置30のアミノ酸の置換を含む全長のプロテアーゼをコードするために作成された。相補的な、重複したフォーワード(CAAGTAGAGGCAAATGACNNSGTCAAAATTCTCTCTGAG; SEQ ID NO:32配列番号32)とリバースプライマー(CTCAGAGAGAATTTTGACSNNGTCATTTGCCTCTACTTG; SEQ ID NO:33
配列番号:33)が位置30の変異誘導のため使用された。
QC反応、プラスミドDNAの増幅、E.コリ細胞の形質転換が、実施例1(a)での述べられているように行われた。続くバシルス・スブチリスコンピテント細胞の形質転換も実施例1(b)に述べられているように行われた。修飾された又は非修飾の前駆体からのプロテアーゼを発現しているバシルス培養菌の上澄み液は実施例1(c )に述べられているようにAAPF定量を使ってプロテアーゼ活性について分析された。
表5と6に示されている結果は、プロ領域の位置6のアミノ酸の大部分の置換(表5)は、置換A32Kと組み合わされたとき、非修飾のプロ領域または、A32K置換を含むプロ領域をコードするポリヌクレオチドから発現されたプロテアーゼの成熟体の産生をさらに増強することを示す。しかし、A32Kと組み合わされたとき位置30でのアミノ酸の置換は配列番号9の成熟プロテアーゼの産生を増強しなかった(表6)。
Figure 2012524542
Figure 2012524542
Figure 2012524542
(e) 振とうフラスコでの培養における配列番号9の成熟プロテアーゼの産生に及ぶ前駆体プロテアーゼのプロ領域におけるアミノ酸置換の効果
振とうフラスコでの配列番号9の成熟プロテアーゼの産生に及ぶプロ領域でのアミノ酸置換の効果を試験するため、先に述べたマイクロタイタープレートで培養されたバシルス・スブチリス株のいくつかは以下のように培養された。プロ領域の位置6、30及び32の一つでの1個の置換を含む、あるいはプロ領域の位置6と32、または30と32でアミノ酸の2個の置換の組み合わせを含み、かつ先にマイクロタイタープレートで培養された、修飾された前駆体を発現するバシルス・スブチリス株が最初に5ppmのクロラムフェニコールと1.6%のスキムミルクを含有するルリア寒天プレートに接種された。1個のコロニーが5ppmクロラムフェニコールを含有する5mlのルリア液体培地に接種された。5mlの各培養液は250rpmで振とうしながら37℃で5時間培養された。25mlのグランツII培地を含む250mlの振とうフラスコに1個の置換を含む株の5mlの培養液の1mlが接種され、この250ml培養物は250rpmで振とうしながら37℃で40、培養された。2個の置換を含む株は、表9と10に記載のデータで示されているとおり40及び/又は48時間培養された。振とうフラスコの上澄液は実施例1(c )で述べられているようにAAPF活性について定量された。1個の置換を含む株における活性の結果は表7と8に示され、A32K置換と組み合わされた位置6と32での置換を含む株での活性の結果は、それぞれ表9と10に示されている。
結果はマイクロタイターの培養物中の修飾された前駆体プロテアーゼから得られたプロテアーゼ産生の増加は殆どの振とうフラスコ培養で同様であることを示す。22個の株のうち8個はマイクロタイタープレートで見られたようなプロテアーゼの産生を、振とうフラスコにおいて反映していない。この8個の株のうち4個は、マイクロタイタープレートで培養されたときは各対照サンプルよりも多くプロテアーゼを産生したが、振とうフラスコで培養したときは各対照サンプルよりも産生は少なかった(E6C、E6F、E6D-A32K及びE6K-A32K)。残りの4個の株は、マイクロタイタープレートで培養され
たときその対照サンプルより少ないプロテアーゼを産生したが、振とうフラスコで培養
されたときは各対照サンプルより多くプロテアーゼを産生した(A32T, A32V, E6S-A32K, E30V-A32KとE30W-A32K)。これらの株によるプロテアーゼの産生はマイクロタイターと振とうフラスコ培養で異なる増殖条件により影響を受けるらしい。本技術分野の技術者なら培養条件の最適化方法を知っているであろう。

Figure 2012524542
Figure 2012524542
Figure 2012524542
Figure 2012524542
Figure 2012524542
実施例2
配列番号11の成熟アルカリプロテアーゼの産生に対する配列番号7のプロ領域における変異の効果
プロ領域の6、30または32の位置におけるアミノ酸の位置飽和変異誘導
配列番号11の成熟プロテアーゼの産生に対するプロ領域の位置飽和変異誘導がQuikChange(登録商標)位置-指向変異誘発キット(QC; Stratagene)を使用し製造業者の指図に従い行われた。AprEプロモーターを含むDNAカセットと配列番号60の全長のプロテアーゼをコードするポリヌクレオチドがpJH101ベクターのEcoRIとHindIII制限部位にクローンされ(FerrariらJ.Bacteriol. 154:1513-1515[1983])、pJH-Pn(図4)pJH-P11プラスミドを生成した(PnはpJH-Pnプラスミドから発現された成熟プロテアーゼの配列番号をいう)。このDNAカセットはB・スブチリス aprEプロモーター、
gaattcctccattttcttctgctatcaaaataacagactcgtgattttccaaacgagctttcaaaaaagcctctgccccttgcaaatcggatgcctgtctataaaattcccgatattggttaaacagcggcgcaatggcggccgcatctgatgtctttgcttggcgaatgttcatcttatttcttcctccctctcaataattttttcattctatcccttttctgtaaagtttatttttcagaatacttttatcatcatgctttgaaaaaatatcacgataatatccattgttctcacggaagcacacgcaggtcatttgaacgaattttttcgacaggaatttgccgggactcaggagcatttaacctaaaaaagcatgacatttcagcataatgaacatttactcatgtctattttcgttcttttctgtatgaaaatagttatttcgagtctctacggaaatagcgagagatgatatacctaaatagagataaaatcatctcaaaaaaatgggtctactaaaatattattccatctattacaataaattcacagaatagtcttttaagtaagtctactctgaatttttttaaaaggagagggtaaaga (SEQ ID NO:1 ),
、AprEシグナルペプチド
VRSKKLWISLLFALTLIFTMAFSNMSAQA (SEQ ID NO:3),
をコードするポリヌクレオチド配列
gtgagaagcaaaaaattgtggatcagcttgttgtttgcgttaacgttaatctttacgatggcgttcagcaacatgtctgcgcaggct (SEQ ID NO:2),

非修飾プロ領域
AEEAKEKYLI GFNEQEAVSE FVEQVEANDE VAILSEEEEV EIELLHEFET IPVLSVELSP EDVDALELDP AISYIEEDAE VTTM (SEQ ID NO:7),
をコードするポリヌクレオチド配列、
gctgaagaagcaaaagaaaaatatttaattggctttaatgagcaggaagctgtcagtgagtttgtagaacaagtagaggcaaatgacgaggtcgccattctctctgaggaagaggaagtcgaaattgaattgcttcatgaatttgaaacgattcctgttttatccgttgagttaagcccagaagatgtggacgcgcttgaactcgatccagcgatttcttatattgaagaggatgcagaagtaacgacaatg (SEQ ID NO:6)
、及びプロテアーゼ P11(配列番号11)の成熟領域
AQSVPWGISRVQAPAAHNRGLTGSGVKVAVLDTGISTHPDLNIRGGASFVPGEPSTQDGNGHGTHVAGTIAALDNSIGVLGVAPSAELYAVKVLGASGSGAISSIAQGLEWAGNNGMHVANLSLGSPSPSATLEQAVNSATSRGVLVVAASGNSGAGSISYPARYANAMAVGATDQNNNRASFSQYGAGLDIVAPGVNVQSTYPGSTYASLNGTSMATPHVAGAAALVKQKNPSWSNVQIRNHLKNTATSLGSTNLYGSGLVNAEAATR (SEQ ID NO:1 1 ).
をコードするポリヌクレオチド配列
gcgcaatcagtgccatggggaattagccgtgtgcaagccccagctgcccataaccgtggattgacaggttctggtgtaaaagttgctgtcctcgatacaggtatttccactcatccagacttaaatattcgtggtggcgctagctttgtaccaggggaaccatccactcaagatgggaatgggcatggcacgcatgtggccgggacgattgctgctctagacaattcgattggcgttcttggcgtagcgccgagcgcggaactatacgctgttaaagtattaggggcgagcggttcaggcgccatcagctcgattgcccaaggattggaatgggcagggaacaatggcatgcacgttgctaatttgagtttaggaagcccttcgccaagtgccacacttgagcaagctgttaatagcgcgacttctagaggcgttcttgttgtagcggcatctggaaattcaggtgcaggctcaatcagctatccggcccgttatgcgaacgcaatggcagtcggagctactgaccaaaacaacaaccgcgccagcttttcacagtatggcgcagggcttgacattgtcgca ccaggtgtaaacgtgcagagcacatacccaggttcaacgtatgccagcttaaacggtacatcgatggctactcctcatgttgcaggtgcagcagcccttgttaaacaaaagaacccatcttggtccaatgtacaaatccgcaatcatctaaagaatacggcaacgagcttaggaagcacgaacttgtatgga agcggacttgtcaatgcagaagctgcaactcgt (SEQ ID NO:10),
を含んでいた。
配列番号60の全長のプロテアーゼに含まれる配列番号7のプロ領域における、NNG/Cで例示される3コドンのそれぞれは変異を受け、20個の天然のアミノ酸をコードする32個の可能なヌクレオチド3塩基の組により置換され以下のように3個のライブラリーを生成した。全長のプロテアーゼをコードする配列を含むプラスミドpJH-P11 DNAの一部は変異を受けプロ領域(配列番号7)の位置6でグルタミン酸(E)の全ての可能な置換をコードする、第一のクローンのライブラリーを形成し;第2の部分は変異を受けてプロ領域(配列番号7)の位置30(E30X)でグルタミン酸(E)の全ての可能な置換をコードする第二のクローンのライブラリーを形成し、;そして第3の部分は変異を受けてプロ領域(配列番号7)の位置32(A32X)の位置でアルギニン(A)の全ての可能な置換をコードする第三のクローンのライブラリーを形成した。相補的で、重複したプライマーがNNSコドンをはさむ約18塩基もつ目的コドンを変異するためにデザインされた。6、30及び32の位置のアミノ酸を変異するために使用されるフォーワード及びリバースプライマーのポリヌクレオチド配列は表1に記載されている。
QC反応、プラスミドDNAの増幅、E.コリ細胞の形質転換は実施例1(a)で述べられているように実施された。バシルス・スブチリスコンピテント細胞の続く形質転換も実施例1(b)で述べられたように実施された。修飾されたまたは非修飾の前駆体からのプロテアーゼを発現するバシルス培養物由来の上澄液は実施例1(c )で述べられたようにAAPF定量を使用してプロテアーゼ活性について分析された。
表11、12及び13に記載された結果は、前駆体プロテアーゼ(配列番号60)のプロ領域(配列番号7)の6、30及び32の位置におけるアミノ酸の置換のうち殆どのアミノ酸置換がプロテアーゼの成熟体の産生を増やすことを示す。加えて、置換されるアミノ酸のそれぞれでの位置飽和は、各アミノ酸が同一の位置で2個以上のアミノ酸により置換されて、非修飾プロ領域を有する前駆体プロテアーゼから得られるものと比較して成熟体の産生を増やすことが出来ることを示した。

Figure 2012524542
Figure 2012524542
Figure 2012524542
Figure 2012524542
振とうフラスコ培養での配列番号11の成熟プロテアーゼの産生に対する前駆体プロテアーゼのプロ領域におけるアミノ酸置換の効果
振とうフラスコ培養における配列番号11の成熟プロテアーゼの産生に対するプロ領域におけるアミノ酸置換の効果を試験するため、上記のような前駆体プロテアーゼのプロ領域における位置6での置換を含むバシルス・スブチリス株のいくつかは実施例1(e)で述べられたように48時間培養された。振とうフラスコ培養の上澄液が実施例1(c)で述べられたようなAAPF活性に対して定量された。
表14に示された結果は、マイクロタイタープレート中で培養された培養物中の成熟プロテアーゼ(配列番号11)の産生を増やすことが示されたP11前駆体配列の位置6で行われた置換が、また振とうフラスコ培養で増殖された培養物中のプロテアーゼの産生も増やすことを示す。
Figure 2012524542
実施例3
配列番号19の成熟アルカリプロテアーゼの産生に対する配列番号7のプロ領域における変異の効果
(a) プロ領域の位置6、30または32のアミノ酸の位置-飽和変異誘導

配列番号19の成熟プロテアーゼの産生に対するプロ領域の位置-飽和変異誘導が、製造業者の指図に従いQuikChange(登録商標)位置-指定変異誘導キット(QC;Stratagene)を使用して行われた。AprEプロモーター、と配列番号64の全長のプロテアーゼをコードするポリヌクレオチドを含むDNAカセットがpJH101ベクター(Ferrariら、J.Bacteriol.154:1513-1515[1983])EcoRIとHindIII制限部位にクローンされpJH-Pn(図4A)、pJH-P19プラスミドを形成した(PnはpJH-Pnプラスミドから発現された成熟プロテアーゼの配列番号を示す。)DNAカセットは、以下のB.スブチリス aprEプロモーター、
gaattcctccattttcttctgctatcaaaataacagactcgtgattttccaaacgagctttcaaaaaagcctctgccccttgcaaatcggatgcctgtctataaaattcccgatattggttaaacagcggcgcaatggcggccgcatctgatgtctttgcttggcgaatgttcatcttatttcttcctccctctcaataattttttcattctatcccttttctgtaaagtttatttttcagaatacttttatcatcatgctttgaaaaaatatcacgataatatccattgttctcacggaagcacacgcaggtcatttgaacgaattttttcgacaggaatttgccgggactcaggagcatttaacctaaaaaagcatgacatttcagcataatgaacatttactcatgtctattttcgttcttttctgtatgaaaatagttatttcgagtctctacggaaatagcgagagatgatatacctaaatagagataaaatcatctcaaaaaaatgggtctactaaaatattattccatctattacaataaattcacagaatagtcttttaagtaagtctactctgaatttttttaaaaggagagggtaaaga (SEQ ID NO:1 ),

ポリヌクレオチド配列
gtgagaagcaaaaaattgtggatcagcttgttgtttgcgttaacgttaatctttacgatggcgttcagcaacatgtctgcgcaggct (SEQ ID NO:2)、(これは、AprEシグナルペプチドVRSKKLWISLLFALTLIFTMAFSNMSAQA (SEQ ID NO:3),
をコードしている)
、ポリヌクレオチド配列、
gctgaagaagcaaaagaaaaatatttaattggctttaatgagcaggaagctgtcagtgagtttgtagaacaagtagaggcaaatgacgaggtcgccattctctctgaggaagaggaagtcgaaattgaattgcttcatgaatttgaaacgattcctgttttatccgttgagttaagcccagaagatgtggacgcgcttgaactcgatccagcgatttcttatattgaagaggatgcagaagtaacgacaatg (SEQ ID NO:6),
、(これは非修飾のプロ領域、
AEEAKEKYLI GFNEQEAVSE FVEQVEANDE VAILSEEEEV EIELLHEFET IPVLSVELSP EDVDALELDP AISYIEEDAE VTTM (SEQ ID NO:7),
をコードしている)、及びポリヌクレオチド配列
gcgcaatcggtaccatggggaattagccgtgtgcaagccccagctgcccataaccgtggattgacaggttctggtgtaaaagttgctgtcctcgatacaggtatttccactcatccagacttaaatattcgtggtggcgctagttttgtaccaggggaaccatccactcaagatgggaatgggcatggcacgcatgtggctgggacgattgctgctttaaacaattcgattggcgttcttggcgtagcaccgaacgcggaactatacgctgttaaagtattaggggcgagcggtggcggttcgaacagctcgattgcccaaggattggaatgggcagggaacaatggcatgcacgttgctaatttgagtttaggaagcccttcgccaagtgccacacttgagcaagctgttaatagcgcgacttctagaggcgttcttgttgtagcggcatctggcaattcaggtgcaggctcaatcagctatccggcccgttatgcgaacgcaatggcagtcggagctactgaccaaaacaacaaccgcgccagcttttcacagtatggcgcagggcttgacattgtcgcaccaggtgtaaacgtgcagagcacatacccaggttcaacgtatgccagcttaaacggtacatcgatggctactcctcatgttgcaggtgcagcagcccttgttaaacaaaagaacccatcttggtccaatgtacaaatccgcaatcatctaaagaatacggcaacgagcttaggaagcacgaacttgtatggaa gcggacttgtcaatgcagaagcggcaacacgt(配列番号18)(これは、以下のプロテアーゼ19(配列番号19)の成熟領域をコードしている、
AQSVPWGISRVQAPAAHNRGLTGSGVKVAVLDTGISTHPDLNIRGGASFVPGEPSTQDGNGHGTHVAGTIAALNNSIGVLGVAPNAELYAVKVLGASGGGSNSSIAQGLEWAGNNGMHVANLSLGSPSPSATLEQAVNSATSRGVLVVAASGNSGAGSISYPARYANAMAVGATDQNNNRASFSQYGAGLDIVAPGVNVQSTYPGSTYASLNGTSMATPHVAGAAALVKQKNPSWSNVQIRNHLKNTATSLGSTNLYGSGLVNAEAATR (SEQ ID NO:19).
を含んでいた。
配列番号64の全長のプロテアーに含まれる、NNG/Cで例示される、配列番号7のプロ領域の2個のコドンは、変異を受け20個の天然のアミノ酸をコードする32個の可能なヌクレオチドトリプレットにより置換され、以下のような2個のライブラリーを形成した。全長のプロテアーゼをコードする配列を含むプラスミドpJH-P19 DNA の一部は変異を受け、プロ領域(配列番号7)の位置6(E6X)のグルタミン酸に対する全ての可能な置換をコードする第一のライブラリーを形成し、第2の部分は変異を受けてプロ領域(配列番号7)の位置32(A32X)でアルギニン(A)に対する全ての可能な置換をコードするクローンの第2のライブラリーを形成した。NNSコドンを挟む約18個の塩基により目的とするコドンを変異するために、相補的な重複するプライマーがデザインされた。位置6及び32におけるアミノ酸を変異させるため使用されるフォーワード及びリバースプライマーのポリヌクレオチド配列が表1に記載されている。
QC反応、プラスミドDNAの増幅及びE.coli細胞の形質転換が実施例1(a)で述べられているように行われた。バシルス・スブチリスコンピテント(competent)細胞のその後の形質転換も実施例1(b)に記載されているようにして行われた。修飾を受けた又は非修飾の前駆体由来のプロテアーゼを発現するバシルス培養物の上澄液は実施例1(c)に記載されているようにAAPF分析を用いてプロテアーゼ活性について分析を受けた。
表15と16に記載されている結果は、前駆体プロテアーゼのアミノ酸のうち殆どのアミノ酸置換がプロテアーゼの成熟体の産生を強化することを示す。加えて、置換されるアミノ酸のそれぞれの位置飽和は、非修飾のプロ領域を有する前駆体プロテアーゼから得られたものと比較して成熟体の産生を強化するため、同一の位置で2以上のアミノ酸により置換され得ることを示した。
Figure 2012524542
Figure 2012524542
Figure 2012524542
(b) 位置-飽和変異誘導:プロ領域における置換の組み合わせの形成
配列番号64の全長のプロテアーゼに含まれるプロ領域(配列番号7)におけるE30G置換を発現するプラスミドは、2回目の位置6でのコドンの位置-飽和変異誘導を受け、プロテアーゼのプロ領域のE30G置換と組み合わされたアミノ酸6の置換を含む全長のプロテアーゼをコードするポリヌクレオチドのライブラリーを形成した。位置6での変異は、それぞれ、配列番号26と配列番号27のフォーワード及びリバースプライマーを使用して、製造業者が提供した指図に従い、QuikChange(登録商標)位置-指定変異誘導キット(QC;Stratagene)を使用して形成された。
QC反応、プラスミドDNAの増幅とE.コリ細胞の形質転換は実施例1(a)に記載されているように行われた。バシルス・スブチリスコンピテント細胞のその後の形質転換も実施例1(b)で述べられたように行われた。修飾された又は非修飾の前駆体由来のプロテアーゼを発現するバシルス培養物の上澄液は、実施例1(c)で述べられたようにAAPF分析を使ってプロテアーゼ活性に関して分析された。
表17に示された結果はプロ領域の位置6でのアミノ酸の殆どの置換は、アミノ酸の位置30での置換E30Gと組み合わされたとき、プロテアーゼの成熟体の産生を強化したことを示す。
Figure 2012524542
( c) 振とうフラスコ培養での配列番号19の成熟プロテアーゼの産生に対する前駆体プロテアーゼのプロ領域のアミノ酸置換の効果
振とうフラスコ培養における配列番号19の成熟プロテアーゼの産生に対するプロ領域のアミノ酸置換の効果を試験するため、先に述べたようにマイクロタイタープレートで培養され、プロ領域にE6A-E30G、E6C-E30G及びE6V-E30Gの置換の組み合わせを含む、いくつかのバシルス・スブチリス株が実施例1(e)で述べられるように48時間培養された。振とうフラスコ培養物の上澄液が実施例1(c)で述べられるようにAAPF活性に関して分析された。
表18に示される結果は、プロテアーゼ前駆体のプロ領域の変異E6AとE30Gの組み合わせが、一つの変異E30Gを含む前駆体から処理を受けたプロテアーゼの産生と比較して、成熟プロテアーゼ(配列番号19)の産生を増強することを示している。
Figure 2012524542
Figure 2012524542
実施例4
配列番号17の成熟アルカリプロテアーゼの産生に対する配列番号7のプロ領域の変異の効果
プロ領域の6、30又は32の位置におけるアミノ酸の位置-飽和変異誘導
配列番号17の成熟プロテアーゼの産生に対するプロ領域の位置-飽和変異誘導が、製造業者の指示に従いQuikChange(登録商標)位置-指定変異誘導キット(QC; Stratagene)を使って行われた。AprEプロモーター、と配列番号63の全長のプロテアーゼをコードするポリヌクレオチドを含むDNAカセットがpJH101ベクター(Ferrariら、J.Bacteriol.154:1513-1515[1983]) pJH-Pn(図4A)のEcoRIとHindIII制限部位にクローンされpJH-P17プラスミドを形成した(PnはpJH-Pnプラスミドから発現される成熟プロテアーゼの配列番号をいう)。このDNAカセットは、以下のB・スブチリス aprEプロモーター、
gaattcctccattttcttctgctatcaaaataacagactcgtgattttccaaacgagctttcaaaaaagcctctgccccttgcaaatcggatgcctgtctataaaattcccgatattggttaaacagcggcgcaatggcggccgcatctgatgtctttgcttggcgaatgttcatcttatttcttcctccctctcaataattttttcattctatcccttttctgtaaagtttatttttcagaatacttttatcatcatgctttgaaaaaatatcacgataatatccattgttctcacggaagcacacgcaggtcatttgaacgaattttttcgacaggaatttgccgggactcaggagcatttaacctaaaaaagcatgacatttcagcataatgaacatttactcatgtctattttcgttcttttctgtatgaaaatagttatttcgagtctctacggaaatagcgagagatgatatacctaaatagagataaaatcatctcaaaaaaatgggtctactaaaatattattccatctattacaataaattcacagaatagtcttttaagtaagtctactctgaatttttttaaaaggagagggtaaaga (SEQ ID NO:1 ),
、ポリヌクレオチド配列、
gtgagaagcaaaaaattgtggatcagcttgttgtttgcgttaacgttaatctttacgatggcgttcagcaacatgtctgcgcaggct (SEQ ID NO:2)(これは、AprEシグナルペプチドVRSKKLWISLLFALTLIFTMAFSNMSAQA (SEQ ID NO:3),
をコードする)、
ポリヌクレオチド配列
gctgaagaagcaaaagaaaaatatttaattggctttaatgagcaggaagctgtcagtgagtttgtagaacaagtagaggcaaatgacgaggtcgccattctctctgaggaagaggaagtcgaaattgaattgcttcatgaatttgaaacgattcctgttttatccgttgagttaagcccagaagatgtggacgcgcttgaactcgatccagcgatttcttatattgaagaggatgcagaagtaacgacaatg (SEQ ID NO:6),
(これは、非修飾プロ領域、
AEEAKEKYLIGFNEQEAVSEFVEQVEANDEVAILSEEEEVEIELLHEFETIPVLSVELSPEDVDALELDPAIS YIEEDAEVTTM (SEQ ID NO:7),をコードする。)及び、以下のポリヌクレオチド配列、
GCGCAATCGGTACCATGGGGAATTAGCCGTGTGCAAGCCCCAGCTGCCCATAACCGTGGATTGACAGGTTCTGGTGTAAAAGTTGCTGTCCTCGATACAGGTATTTCCACTCATCCAGACTTAAATATTCGTGGTGGCGCTAGCTTTGTACCAGGGGAACCATCCACTCAAGATGGGAATGGGCATGGCACGCATGTGGCTGGGACGATTGCTGCTTTAAACAATTCGATTGGCGTTCTTGGCGTAGCACCGAACGCGGAACTATACGCTGTTAAAGTATTAGGGGCGAGCGGTATGGGTTCGGTCAGCTCGATTGCCCAAGGATTGGAATGGGCAGGGAACAATGTTATGCACGTTGCTAATTTGAGTTTAGGACTGCAGGCACCAAGTGCCACACTTGAGCAAGCTGTTAATAGCGCGACTTCTAGAGGCGTTCTTGTTGTAGCGGCATCTGGCAATTCAGGTAACAACCGCGCCAGCTTTTCACAGTATGGCGCAGGGCTTGACATTGTCGCACCAGGTGTAAACGTGCAGGTGCAGCAGCCCTTGTTAAACAAAAGAACCCATCTTGGTCCAATGTACAAATCCGCAATCATCTAAAGAATACGGCAACGAGCTTAGGAAGCACGAACTTGTATGGAAGCGGACTTGTCAATGCAGAAGC GGCAACACGT (SEQ ID NO:16),
(これはプロテアーゼ17(P17)の成熟領域、
AQSVPWGISRVQAPAAHNRGLTGSGVKVAVLDTGISTHPDLNIRGGASFVPGEPSTQDGNGHGTHVAGTIAALNNSIGVLGVAPNAELYAVKVLGASGMGSVSSIAQGLEWAGNNVMHVANLSLGLQAPSATLEQAVNSATSRGVLVVAASGNSGAGSISYPARYANAMAVGATDQNNNRASFSQYGAGLDIVAPGVNVQSTYPGSTYASLNGTSMATPHVAGAAALVKQKNPSWSNVQIRNHLKNTATSLGSTNLYGSGLVNAEAATR (SEQ ID NO:17).をコードする。)を含む。
配列番号63の全長のプロテアーゼに含まれる、NNG/Cで例示される、配列番号7のプロ領域の各3コドンは、変異を受け20個の天然のアミノ酸をコードする32個の可能なヌクレオチドトリプレットにより置換され、以下のように3個のライブラリーを形成した。全長のプロテアーゼをコードする配列を含むプラスミドpJH-P17DNAの一部は変異を受けプロ領域(配列番号7)の位置6(E6X)でグルタミン酸(E)の全ての可能な置換をコードする第一のライブラリーを形成する。;第二の部分は変異を受け、プロ領域(配列番号7)の位置30(E30X)でグルタミン酸の全ての可能な置換をコードする第二のライブラリーを形成し、第三の部分は変異を受けプロ領域(配列番号7)の位置32(A32X)でアルギニン(A)の全ての可能な置換をコードする第三のライブラリーを形成した。相補的な重複するプライマーがNNSコドンをはさむ約18個の塩基で目的のコドンを変異誘導するためにデザインされた。位置6、30、32でのアミノ酸を変異させるため使用されるフォーワード及びリバースプライマーのポリヌクレオチド配列が表1に記載されている。
QC反応、プラスミドDNAの増幅、E.コリ細胞の形質転換が実施例1(a)で記載されているように行われた。バシルス・スブチリスコンピテント細胞のその後の形質転換も、実施例1(b)に記載されているように行われた。修飾された又は非修飾の前駆体からのプロテアーゼを発現するバシルス培養物の上澄液がプロテアーゼ活性に関し、実施例1(c)に記載されているようにAAPF分析を使って分析された。
表19、20及び21に記載された結果は、P17の前駆体プロテアーゼのプロ領域の位置6、30または32のアミノ酸のアミノ酸置換の殆どは、プロテアーゼ(配列番号17)の成熟体の産生を強化することを示す。加えて、非修飾のプロ領域を有する前駆体プロテアーゼから得られるものと比較して成熟体の産生を増やすため、置換されるアミノ酸のそれぞれの位置での飽和は、各アミノ酸が同一位置で2以上のアミノ酸で置換されえることを示した。
Figure 2012524542
Figure 2012524542
Figure 2012524542
Figure 2012524542
Figure 2012524542
(b) 位置-飽和変異誘導:プロ領域における2個の置換の組み合わせの生成
配列番号63の全長のプロテアーゼに含まれるプロ領域(配列番号7)におけるE30G置換を発現するプラスミドは、2回目の、位置6におけるコドンの位置-飽和変異誘導を受け、プロテアーゼのプロ領域のE30G置換と組み合わされたアミノ酸6の置換を含む全長のプロテアーゼをコードするポリヌクレオチドの第一のライブラリーを形成した。位置6での変異は、それぞれ、配列番号26と27のフォーワードプライマーとリバースプライマーを使用して製造業者が提供した指図に従いQuikChange(登録商標)位置-指定変異誘導キット(QC;Stratagene)を使って形成された。同様に、ポリヌクレオチドの第2のライブラリーが、プロテアーゼのプロ領域におけるE30Gと組み合わされたアミノ酸32の置換を含む全長のプロテアーゼをコードするように形成された。相補的な重複するフォーワードプライマー、
GAGGCAAATGACGGCGTCNNSATTCTCTCTGAGGAAGAG (SEQ ID NO:34)
とリバースプライマー、
CTCTTCCTCAGAGAGAATSNNGACGCCGTCATTTGCCTC (SEQ ID NO:35),
が位置32を変異させるために使用された。
QC反応、プラスミドDNAの増幅、E・コリ細胞の形質転換が実施例1(a)で述べられているように実施された。バシルス・スブチリスコンピテント細胞の続く形質転換も実施例1(b)で述べられるように実施された。修飾又は非修飾前駆体由来のプロテアーゼを発現するバシルス培養物の上澄液が、実施例1( c)に記載されているようにAAPF分析を使ってプロテアーゼ活性に関して分析された。
表22と23に示された結果は、P17のプロ領域の位置6(表22)でのアミノ酸の置換の殆どは、置換E30Gと組み合わされたとき、非修飾のプロ領域又はE30G置換を含むプロ領域をコードするポリヌクレオチドから発現されたプロテアーゼの成熟体の産生をさらに増強することを示している。同様に、表23で示される結果は、位置32でのいくつかの置換とE30G置換の組み合わせが、非修飾であるプロ領域またはE30G置換を含むプロ領域をコードするポリヌクレオチドから発現されるプロテアーゼの成熟体の産生を増強することを示す。
Figure 2012524542
Figure 2012524542
(c )位置-飽和変異誘導:プロ領域における3置換の組み合わせの生成
配列番号63の全長のプロテアーゼに含まれるプロ領域における置換E6G-E30Gの組み合わせを発現するプラスミドは、重ねて、位置32におけるコドンの位置-飽和変異誘導を受けプロテアーゼのプロ領域におけるE6G-E30Gの置換の組み合わせと組み合わされたアミノ酸32の置換を含む全長のプロテアーゼをコードするポリヌクレオチドのライブラリーを形成した。位置32の変異は、それぞれ、配列番号34と配列番号35のフォーワード及びリバーズプライマーを使用して、製造業者が提供した指図に従い、QuikChange(登録商標)位置-指定変異キッド(QC;Stratagene)を使用して形成された。
QC反応、プラスミドDNAの増幅、及びE.コリ細胞の形質転換が実施例1(a)に記載されているようにして行われた。バシルス・スブチリスコンピテント細胞の続く形質転換も、実施例1(b)に記載されたようにして行われた。修飾されたまたは非修飾の前駆体由来のプロテアーゼを発現するバシルス培養体の上澄液は実施例1( c)で述べられたようにしてAAPF分析を使ってプロテアーゼ活性に関して分析された。
表24に示された結果は、位置6、30及び32のアミノ酸の3個の置換が位置6と30での2個の置換を含むプロ領域から処理をうけたときの成熟プロテアーゼの産生をさらに強化することを示す。特に、A32E、A32S、A32T及びA32WはE6G-E30Gの2置換と組み合わされたときに、置換E6G-E30Gの組み合わせを含む2個の変異により産生される水準と比べて、成熟プロテアーゼ(配列番号17)の産生をそれぞれ、約73%、3%、33%及び23%増加させる。E6G-E30Gの組み合わせが、1個のE30G置換のみよりも約80%多く成熟体(mature)を産生することを考えると、E6G-E30G-A32E、E6G-E30G-A32S、E6G-E30G-A32T、及びE6G-E30G-A32Wの3変異は、それぞれ、単一のE30G置換を含むプロ領域が処理を受けたときの水準の311%、185%、239%及び221%を産生すると計算できる。
Figure 2012524542
(d)振とうフラスコ培養における配列番号17の成熟プロテアーゼの産生に対する前駆体プロテアーゼのプロ領域におけるアミノ酸置換の効果
振とうフラスコ培養における配列番号17の成熟プロテアーゼの産生に対するプロ領域におけるアミノ酸置換の効果を試験するため、先に述べたようにマイクロタイタープレートで培養され、位置30での置換と位置6又は32での2回目の置換と組合わせて含むいくつかのバシルス・スブチリス株及びプロ領域に3個の置換の組み合わせを含む株が、実施例1 (e)に述べられたように48時間培養された。振とうフラスコ培養の上澄液が実施例1(c )で述べられたようにAAPF活性に関して分析された。
2個のE6-E30GまたはE30G-A32の組み合わせ、及びE6G-E30G-A32Xの3個の置換を含む株における活性の結果が、それぞれ表25、26及び27に示されている。この結果はマイクロタイター培養における修飾された前駆体プロテアーゼから得られるプロテアーゼ産生の強化が振とうフラスコ培養でも同様であることを示す。
Figure 2012524542
Figure 2012524542
Figure 2012524542
実施例5
配列番号21の成熟アルカリプロテアーゼの産生に対する配列番号7のプロ領域における変異の効果
(a)プロ領域の位置6、30及び32でのアミノ酸の位置-飽和変異誘導
配列番号21の成熟プロテアーゼに産生に対するプロ領域の位置-飽和変異誘導が製造業者が提供する指図に従いQuikChange(登録商標)位置-指定変異誘導キットを使用して行われた。AprEプロモーター、配列番号21の全長プロテアーゼをコードするポリヌクレオチドを含むDNAカセットがpBN3ベクター(Babeら、Appl. Biochem. 27:117-124[1998]) pBN3(図4B)のEcoRIとHindIII制限部位にクローンされpBN3-P21プラスミドを生成した。このP21 DNAカセットは、B・スブチリス aprEプロモーター
gaattcctccattttcttctgctatcaaaataacagactcgtgattttccaaacgagctttcaaaaaagcctctgccccttgcaaatcggatgcctgtctataaaattcccgatattggttaaacagcggcgcaatggcggccgcatctgatgtctttgcttggcgaatgttcatcttatttcttcctccctctcaataattttttcattctatcccttttctgtaaagtttatttttcagaatacttttatcatcatgctttgaaaaaatatcacgataatatccattgttctcacggaagcacacgcaggtcatttgaacgaattttttcgacaggaatttgccgggactcaggagcatttaacctaaaaaagcatgacatttcagcataatgaacatttactcatgtctattttcgttcttttctgtatgaaaatagttatttcgagtctctacggaaatagcgagagatgatatacctaaatagagataaaatcatctcaaaaaaatgggtctactaaaatattattccatctattacaataaattcacagaatagtcttttaagtaagtctactctgaatttttttaaaaggagagggtaaaga (SEQ ID NO:1 ),
、ポリヌクレオチド配列
gtgagaagcaaaaaattgtggatcagcttgttgtttgcgttaacgttaatctttacgatggcgttcagcaacatgtctgcgcaggct (SEQ ID NO:2)
(AprEシグナルペプチド、VRSKKLWISLLFALTLIFTMAFSNMSAQA (SEQ ID NO:3),をコードする)
ポリヌクレオチド配列
gctgaagaagcaaaagaaaaatatttaattggctttaatgagcaggaagctgtcagtgagtttgtagaacaagtagaggcaaatgacgaggtcgccattctctctgaggaagaggaagtcgaaattgaattgcttcatgaatttgaaacgattcctgttttatccgttgagttaagcccagaagatgtggacgcgcttgaactcgatccagcgatttcttatattgaagaggatgcagaagtaacgacaatg (SEQ ID NO:6),
(非修飾プロ領域、
AEEAKEKYLIGFNEQEAVSEFVEQVEANDEVAILSEEEEVEIELLHEFETIPVLSVELSPEDVDALELDPAIS YIEEDAEVTTM (SEQ ID NO:7),をコードする)、
及びポリヌクレオチド配列
GCGCAATCAGTGCCATGGGGAATTAGCCGTGTGCAAGCCCCAGCTGCCCATAACCGTGGATTGACAGCGCAATCAGTGCCATGGGGAATTAGCCGTGTGCAAGCCCCAGCTGCCCATAACCGTGGATTGACAGGTTCTGGTGTAAAAGTTGCTGTCCTCGATACAGGTATTTCCACTCATCCAGACTTAAATATTCGTGGTGGCGCTAGCTTTGTACCAGGGGAACCATCCACTCAAGATGGGAATGGGCATGGCACGCATGTGGCCGGGACGATTGCTGCTTTAGACAATTCGATTGGCGTTCTTGGCGTAGCGCCGAGAGCGGAACTATACGCTGTTAAAGTATTAGGGGCGAGCGGTTCAGGTTCGGTCAGCTCGATTGCCCAAGGATTGGAATGGGCAGGGAACAATCGTATGCACGTTGCTAATTTGAGTTTAGGACTGCAGGCACCAAGTGCCACACTTGAGCAAGCTGTTAATAGCGCGACTTCTAGAGGCGTTCTTGTTGTAGCGGCATCTGGAAATTCAGGTGCAGGCTCAATCAGCTATCCGGCCCGTTATGCGAACGCAATGGCAGTCGGAGCTACTGACCAAAACAACAACCGCGCCAGCTTTTCACAGTATGGCGCAGGGCTTGACATTGTCGCACCAGGTGTAAACGTGCAGAGCACATACCCAGGTTCAACGTATGCCAGCTTAAACGGTACATCGATGGCTACTCCTCATGTTGCAGGTGCAGCAGCCCTTGTTAAACAAAAGAACCCATCTTGGTCCAATGTACAAATCCGCAATCATCTAAAGAATACGGCAACGAGCTTAGGAAGCACGAACTTGTATGGAAGCGGACTTGTCAATGCAGAAGCTGCAACTCGT (SEQ ID NO:20),(これはプロテアーゼ21(P21)の成熟領域、
AQSVPWGISRVQAPAAHNRGLTGSGVKVAVLDTGISTHPDLNIRGGASFVPGEPSTQDGNGHGTHVAGTIAALDNSIGVLGVAPRAELYAVKVLGASGSGSVSSIAQGLEWAGNNRMHVANLSLGLQAPSATLEQAVNSATSRGVLVVAASGNSGAGSISYPARYANAMAVGATDQNNNRASFSQYGAGLDIVAPGVNVQSTYPGSTYASLNGTSMATPHVAGAAALVKQKNPSWSNVQIRNHLKNTATSLGSTNLYGSGLVNAEAATR (SEQ ID NO:21 ).
をコードする。)
を含んでいた。
配列番号65の全長プロテアーゼに含まれるNNG/Cで例示される、配列番号7のプロ領域の3個のコドンのそれぞれは変異を受け、20個の天然のアミノ酸をコードする32個の可能なヌクレオチドトリプレットで置換され以下のような3個のライブラリーを生成する。全長プロテアーゼをコードする配列を含むプラスミドpJH-P21DNAの一部は変異を受けプロ領域(配列番号7)の位置6(E6X)でグルタミン酸(E)の全ての可能な置換をコードするクローンの第一のライブラリーを形成する。第二の一部は変異を受け、プロ領域(配列番号7)の位置30(E30X)でグルタミン酸(E)の全ての可能な置換をコードするクローンの第二のライブラリーを形成する。第三の一部は変異を受け、プロ領域(配列番号7)の位置32(A32X)のアルギニン(A)の全ての可能な置換をコードするクローンの第三のライブラリーを形成する。相補的な重複するプライマーがNNSコドンを挟む約18個の塩基により目的のコドンを変異させるためにデザインされた。位置6、30及び32でアミノ酸を変異させるために使用するフォーワード及びリバースプライマーのポリヌクレオチド配列は、表1に記載されている。
QC反応、プラスミドDNAの増幅及びE.コリ細胞の形質転換は、実施例1(a )に記載されたように行われた。バシルス・スブチリスコンピテント細胞の続く形質転換も実施例1(b)に記載されているように実施された。修飾された又は非修飾の前駆体由来のプロテアーゼを発現するバシルス培養菌の上澄液は実施例1(c )に記載されたようにAAPF分析を使用してプロテアーゼ活性について分析された。
表28、29及び30に記載された結果は前駆体プロテアーゼのプロ領域の位置6でのアミノ酸のアミノ酸置換のうち一つを除いて全てが配列番号21のプロテアーゼ由来の成熟体の産生を増強し、一方、位置30または32でのアミノ酸置換のうち一つを除いて全ては、非修飾プロ領域から処理されたときの成熟プロテアーゼの産生と比較して同程度あるいは減少したプロテアーゼ産生を示した。加えて、置換されたアミノ酸のそれぞれの位置飽和は、各アミノ酸が同一の位置で2以上のアミノ酸により置換され得、非修飾のプロ領域をもつ前駆体から得られるものと比較して成熟体の産生を増加させることができることを示した。
Figure 2012524542
Figure 2012524542
Figure 2012524542
位置-飽和変異誘導:配列番号21のプロ領域における置換の組み合わせの生成
プロ領域(配列番号7)におけるE30S置換を発現するプラスミドは、プロテアーゼのプロ領域のE30S置換と組み合わされたアミノ酸6の位置の置換を含む全長プロテアーゼをコードするポリヌクレオチドの第一のライブラリーを形成するため位置6で、2回目のコドンの位置飽和変異誘導を受けた。位置6での変異は、それぞれ、配列番号26と27のフォーワードプライマーとリバースプライマー(表1)を使用して、製造業者により提供された指図に従いQuikChange(登録商標)位置-指定変異誘導キット(QC;Stratagene)を使用して作成された。同様に、ポリヌクレオチドの第二のライブラリーはプロテアーゼのプロ領域におけるE30S置換と組み合わされたアミノ酸32の置換を含む全長のプロテアーゼをコードするように作成された。E30S置換と組合わせたA32X変異を含む変異を受けたポリヌクレオチドのライブラリーを作成するために使用される相補的な重複するフォーワードプライマーは、相補的なフォーワード
GAGGCAAATGACTCGGTCNNSATTCTCTCTGAGGAAGAG (SEQ ID NO:36)
であり、リバースプライマーは、
CTCTTCCTCAGAGAGAATSNNGACCGAGTCATTTGCCTC (SEQ ID NO:37)
であった。
QC反応、プラスミドDNAの増幅及びE.コリ細胞の形質転換が実施例1(a)で述べられたように実施された。バシルス・スブチリスコンピテント細胞の続く形質転換も実施例1(a)に述べられているように実施された。修飾又は非修飾前駆体由来のプロテアーゼを発現するバシルス培養菌の上澄液は実施例1(c)で述べられているようにAAPF分析を使ってプロテアーゼ活性に関して分析された。
表31と32で示される結果は、プロ領域の位置6(表31)のアミノ酸の置換の殆どが、E30S置換と組み合わされると、単一のE30S置換を含む非修飾プロ領域又はプロ領域をコードするポリヌクレオチドから発現されるプロテアーゼの成熟体の産生をさらに強化することを示す。
Figure 2012524542
Figure 2012524542

Claims (25)

  1. 修飾されたプロテアーゼをコードする単離され、修飾されたポリヌクレオチドであって、前記単離され、修飾されたポリヌクレオチドは、シグナルペプチドをコードする第1のポリヌクレオチドを含み、前記第1のポリヌクレオチドは配列番号7に表されたプロ領域をコードする第2のポリヌクレオチドに機能的に連結され、前記プロ領域は、前記プロ領域の位置6、30及び32から選ばれた位置で2個以上のアミノ酸の置換の組み合わせを含み、前記第2のポリヌクレオチドは、配列番号9の成熟プロテアーゼと約60%以上同一であるプロテアーゼの成熟領域をコードする第3のポリヌクレオチドと機能的に連結しており、当該位置は、配列番号7のプロポリペプチドのアミノ酸配列との対応により番号が付されているものである、ポリヌクレオチド。
  2. 請求項1の単離され、修飾されたポリヌクレオチドであって、前記成熟プロテアーゼは、バシルス・クラウシ(Bacillus clausii)又はバシルス・レンツス(Bacillus lentus)由来の、野生型又は変異アルカリセリンプロテアーゼである、ポリヌクレオチド。
  3. 請求項1または2の単離され、修飾されたポリヌクレオチドであって、前記成熟プロテアーゼは配列番号9、11、13、15、17、19及び21から選ばれるアミノ酸配列を有する、ポリヌクレオチド。
  4. 請求項1−3のいずれか1請求項の単離されたポリヌクレオチドであって、前記シグナルペプチドは配列番号3と5から選ばれるアミノ酸配列を有するものである、ポリヌクレオチド。
  5. 請求項1−4のいずれかの1請求項の単離され、修飾されたポリヌクレオチドであって、前記置換の組み合わせはE6X-E30G、E6X-E30S、E6X-A32K、E30X-A32K、E30G-A32X、E30S-A32X及びE6G-E30G-A32Xから選ばれるものである、ポリヌクレオチド。
  6. 請求項1-4のいずれかの1請求項の単離され、修飾されたポリヌクレオチドであって、置換の前記組み合わせは、


    E6R-A32K, E6N-A32K,E6D-A32K, E6I-A32K, E6K-A32K, E6M-A32K, E6P- A32K, E6S-A32K, E6T-A32K, E6N-A32K, E30W-A32K, E30V-A32K, E6A-E30G, E6R-E30G, E6C-E30G, E6Q-E30G, E6G-E30G, E6H-E30G, E6K-E30G, E6S-E30G, E6W-E30G, E30G-A32R, E30G-A32Q, E30G-A32E, E30G-A32G, E30G-A32H, E30G-A32I, E30G-A32K, E30G-A32S, E30G-A32T, E30G- A32W, E30G-A32V, E6G-E30G-A32E, E6G-E30G-A32S, E6G-E30G-A32T, E6G-E30G-A32W, E6A- E30G, E6R-E30G, E6N-E30G, E6D-E30G, E6C-E30G, E6Q-E30G, E6G-E30G, E6H-E30G, E6K-E30G, E6M-E30G, E6F-E30G, E6P-E30G, E6S-E30G, E6T-E30G, E6W-E30G, E6V-E30G, E6Y-E30G, E6A- E30S, E6G-E30S, E6L-E30S, E6K-E30S, E6F-E30S, E6P-E30S, E6Y-E30S, E6V-E30S, E30S-A32R, E30S-A32N, E30S-A32D, E30S-A32C, E30S-A32Q, E30S-A32E, E30S-A32G, E30S-A32H, E30S-A32L, E30S-A32K, E30S-A32M, E30S-A32F, E30S-A32P, E30S-A32S, E30S-A32T, E30S-A32W, E30S-A32Y, 及びE30S-A32V.
    から選ばれるものである、ポリヌクレオチド。
  7. 請求項1−6のいずれか1請求項の単離されたポリヌクレオチドであって、前記置換はバシルス属の種の宿主細胞による前記成熟プロテアーゼの産生を強化するものである、ポリヌクレオチド。
  8. 請求項7の単離されたポリヌクレオチドであって、前記バシルス属の種の宿主細胞はバシルス・スブチリス(Bacillus subtilis)宿主細胞である、ポリヌクレオチド。
  9. 請求項1の単離され、修飾されたポリヌクレオチドを含む発現ベクター。
  10. 請求項9の発現ベクターであって、さらにAprEプロモーターを含むものである発現ベクター。
  11. 請求項9または10の発現ベクターを含むバシルス属の種である宿主細胞。
  12. 前記宿主細胞がB・スブチリス(B.subtilis)宿主細胞である、請求項11の宿主細胞。
  13. バシルス属の種の宿主細胞で成熟プロテアーゼを産生する方法であって、前記方法は、
    a) 請求項10の発現ベクターを提供し
    b) 前記発現ベクターによりバシルス属の種の宿主細胞を形質転換し、
    c) 適当な条件で前記宿主細胞を培養し、その結果前記プロテアーゼが前記宿主細胞により産生される
    工程を含む、成熟プロテアーゼを産生する方法。
  14. 請求項13の方法であって、前記バシルス属の種の宿主細胞はバシルス・スブチリス宿主細胞である、方法。
  15. 請求項13または14の方法であって、前記成熟プロテアーゼは、野生型バシルス・クラウシ(Bacillus clausii)又はバシルス・レンツス(Bacillus lentus)アルカリセリンプロテアーゼ、またはそれらの変異体または相同体である、方法。
  16. 請求項13−15のいずれかの1請求項の方法であって、前記第1のポリヌクレオチドは配列番号3のシグナルペプチドをコードし、前記プロ領域をコードする前記第2のポリヌクレオチドは、
    E6R-A32K, E6N-A32K, E6D-A32K, E6I-A32K, E6K-A32K, E6M-A32K, E6P-A32K, E6S-A32K, E6T-A32K, E6N-A32K, E30W-A32K, 及び E30V-A32Kから選択される置換の組み合わせを含み、前記第3のポリヌクレオチドが配列番号9から選択される成熟プロテアーゼをコードするものである、方法。
  17. 請求項13−15のいずれかの1請求項の方法であって、前記第1のポリヌクレオチドは、配列番号3のシグナルペプチドをコードし、前記プロ領域をコードする前記第2のポリヌクレオチドは、
    E6A-E30G, E6R-E30G, E6C-E30G, E6Q-E30G, E6G-E30G, E6H-E30G, E6K-E30G, E6S-E30G, E6W-E30G, E30G-A32R, E30G-A32Q, E30G-A32E, E30G-A32G,
    E30G-A32H, E30G-A32I, E30G-A32K, E30G-A32S, E30G-A32T, E30G-A32W, E30G-A32V, E6G-E30G- A32E, E6G-E30G-A32S, E6G-E30G-A32T, 及びE6G-E30G-A32Wから選択される置換の組合せを含み、前記第3のポリヌクレオチドは配列番号17から選択される成熟プロテアーゼをコードするものである、方法。
  18. 請求項13−15のいずれかの1請求項の方法であって、前記第1のポリヌクレオチドは配列番号3のシグナルペプチドをコードし、前記プロ領域をコードする前記第2のポリヌクレオチドは、
    E6A-E30G, E6R-E30G, E6N-E30G, E6D-E30G, E6C-E30G, E6Q-E30G, E6G-E30G, E6H-E30G, E6K-E30G, E6M-E30G, E6F-E30G, E6P-E30G, E6S-E30G, E6T- E30G, E6W-E30G, E6V-E30G及びE6Y-E30G,
    から選ばれる置換の組み合わせを含み、前記第3のポリヌクレオチドは配列番号19から選ばれた成熟プロテアーゼをコードするものである、方法。
  19. 請求項13−15のいずれか1請求項の方法であって、前記第1のポリヌクレオチドは配列番号3のシグナルペプチドをコードし、前記プロ領域をコードする前記第2のポリヌクレオチドは、
    E6A-E30S,E6G-E30S, E6L-E30S, E6K-E30S, E6F-E30S, E6P- E30S, E6Y-E30S, E6V-E30S, E30S-A32R, E30S-A32N, E30S-A32D, E30S-A32C, E30S-A32Q, E30S- A32E, E30S-A32G, E30S-A32H, E30S-A32L, E30S-A32K, E30S-A32M, E30S-A32F, E30S-A32P, E30S- A32S, E30S-A32T, E30S-A32W, E30S-A32Y及び E30S-A32Vから選ばれた置換の組み合わせを含み、前記第3のポリヌクレオチドは配列番号21から選ばれた成熟プロテアーゼをコードするものである、方法。
  20. 修飾されたプロテアーゼをコードする単離されたポリヌクレオチドであって、前記単離され、修飾されたポリヌクレオチドは配列番号3のシグナルペプチドをコードする第1のポリヌクレオチドを含み、前記第1のポリヌクレオチドは配列番号7に表されたプロ領域をコードする第2のポリヌクレオチドに機能的に連結し、前記プロ領域はE6A、E6C、E6Y、E30A、E30L、E30P、E30T、E30Y、E30V、A32C、A32E、A32G、A32K及びA32Tから選ばれたアミノ酸の置換を含み、前記第2のポリヌクレオチドは、配列番号17のプロテアーゼの成熟領域をコードする第3のポリヌクレオチドと機能的に連結している、ポリヌクレオチド。
  21. 修飾されたプロテアーゼをコードする単離されたポリヌクレオチドであって、前記単離され、修飾されたポリヌクレオチドは、配列番号3のシグナルペプチドをコードする第1のポリヌクレオチドを含み、前記第1のポリヌクレオチドは、配列番号7に表されたプロ領域をコードする第2のポリヌクレオチドに機能的に連結しており、前記プロ領域はE6A、E6C、E6F、E6P、E6T、E6W、E6V、A32K及びA32Tから選ばれたアミノ酸の置換を含み、前記第2のポリヌクレオチドは配列番号9のプロテアーゼの成熟領域をコードする第3のポリヌクレオチドに機能的に連結しているものである、ポリヌクレオチド。
  22. 修飾されたプロテアーゼをコードする単離されたポリヌクレオチドであって、前記単離され、修飾されたポリヌクレオチドは、配列番号3のシグナルペプチドをコードする第1のポリヌクレオチドを含み、前記第1のポリヌクレオチドは、配列番号7に表されたプロ領域をコードする第2のポリヌクレオチドに機能的に連結し、前記プロ領域はE6A、E30A、E30L、E30T及びE30Vから選ばれたアミノ酸の置換を含み、前記第2のポリヌクレオチドは、配列番号19のプロテアーゼの成熟領域をコードする第3のポリヌクレオチドと機能的に連結しているものである、ポリヌクレオチド。
  23. 修飾されたプロテアーゼをコードする単離されたポリヌクレオチドであり、前記単離され、修飾されたポリヌクレオチドは配列番号3のシグナルペプチドをコードする第1のポリヌクレオチドを含み、前記第1のポリヌクレオチドは配列番号7に表されたプロ領域をコードする第2のポリヌクレオチドと機能的に連結し、前記プロ領域はE6A、E6L、E6F、E6T、E6V、E30I、E30L、E30P、E30T、E30Y、E30V、A32Q、A32S及びA32Tから選ばれるアミノ酸の置換を含み、前記第2のポリヌクレオチドは配列番号11のプロテアーゼの成熟領域をコードする第3のポリヌクレオチドと機能的に連結しているものである、ポリヌクレオチド。
  24. 修飾されたプロテアーゼをコードする単離されたポリヌクレオチドであり、前記単離され、修飾されたポリヌクレオチドは配列番号3のシグナルペプチドをコードする第1のポリヌクレオチドを含み、前記第1のポリヌクレオチドは配列番号7に表されたプロ領域をコードする第2のポリヌクレオチドと機能的に連結し、前記プロ領域はE30Aのアミノ酸の置換を含み、前記第2のポリヌクレオチドが配列番号21のプロテアーゼの成熟領域をコードする第3のポリヌクレオチドと機能的に連結しているものである、ポリヌクレオチド。
  25. バシルス・スブチリス宿主細胞で成熟プロテアーゼを産生する方法であって、前記方法は、
    a) 請求項20、21、22、23及び24の単離されたポリヌクレオチドから選ばれた単離されたポリヌクレオチドを含む発現ベクターを提供し、
    b) 前記発現ベクターにより前記バシルス・スブチリス宿主細胞を形質転換し、
    c) 適した条件で前記宿主細胞を培養し、その結果前記成熟プロテアーゼが前記宿主細胞により産生される
    工程、を含むものである、方法。
JP2012507271A 2009-04-24 2010-04-15 修飾されたプロ(pro)領域をもつプロテアーゼ Pending JP2012524542A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US17258709P 2009-04-24 2009-04-24
US61/172,587 2009-04-24
US17789909P 2009-05-13 2009-05-13
US61/177,899 2009-05-13
PCT/US2010/031269 WO2010123754A1 (en) 2009-04-24 2010-04-15 Proteases with modified pro regions

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012524542A true JP2012524542A (ja) 2012-10-18

Family

ID=42245940

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012507271A Pending JP2012524542A (ja) 2009-04-24 2010-04-15 修飾されたプロ(pro)領域をもつプロテアーゼ

Country Status (8)

Country Link
US (3) US8530218B2 (ja)
EP (1) EP2421973B1 (ja)
JP (1) JP2012524542A (ja)
CN (2) CN105238801A (ja)
AR (1) AR076312A1 (ja)
CA (1) CA2759695C (ja)
DK (1) DK2421973T3 (ja)
WO (1) WO2010123754A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018518185A (ja) * 2015-06-17 2018-07-12 ダニスコ・ユーエス・インク 改変プロペプチド領域を備えるプロテアーゼ

Families Citing this family (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8779112B2 (en) * 2007-03-12 2014-07-15 Danisco Us Inc. Modified protease propeptides
DK2421973T3 (en) * 2009-04-24 2018-07-30 Danisco Us Inc PROTEAS WITH MODIFIED PRO AREAS
BR112012002163A2 (pt) * 2009-07-31 2015-11-03 Danisco Us Inc proteases com regiões pré-pró modificadas
GB0915572D0 (en) 2009-09-07 2009-10-07 Reckitt Benckiser Nv Detergent composition
JP6018044B2 (ja) * 2010-04-15 2016-11-02 ダニスコ・ユーエス・インク プロテアーゼ変異体を含む組成物及び方法
US20120067373A1 (en) * 2010-04-15 2012-03-22 Philip Frank Souter Automatic Dishwashing Detergent Composition
US20140329309A1 (en) 2011-12-09 2014-11-06 Danisco Us Inc. Ribosomal Promoters for Production in Microorganisms
GB201212934D0 (en) * 2012-07-20 2012-09-05 Dupont Nutrition Biosci Aps Method
GB201212932D0 (en) * 2012-07-20 2012-09-05 Dupont Nutrition Biosci Aps Method
US10030221B2 (en) 2012-09-20 2018-07-24 Danisco Us Inc. Microtiter plates for controlled release of culture components to cell cultures
CN116240202A (zh) * 2014-07-04 2023-06-09 诺维信公司 枯草杆菌酶变体以及编码它们的多核苷酸
EP3164486B1 (en) * 2014-07-04 2020-05-13 Novozymes A/S Subtilase variants and polynucleotides encoding same
CN107075491B (zh) 2014-10-28 2021-07-06 谷万达公司 用于稳定反式剪接的内含肽修饰的蛋白酶的方法和组合物
JP6858704B2 (ja) 2015-02-19 2021-04-14 ダニスコ・ユーエス・インク 増大したタンパク質発現
US10731111B2 (en) 2015-11-25 2020-08-04 Conopco, Inc. Liquid laundry detergent composition
DK3419991T3 (da) 2016-03-04 2023-01-16 Danisco Us Inc Modificerede ribosomale genpromotorer til proteinproduktion i mikroorganismer
WO2018189184A1 (en) * 2017-04-11 2018-10-18 Roche Diagnostics Gmbh Mutant reverse transcriptase with increased thermal stability as well as products, methods and uses involving the same
EP3717643A1 (en) 2017-11-29 2020-10-07 Danisco US Inc. Subtilisin variants having improved stability
US20230028935A1 (en) 2018-11-28 2023-01-26 Danisco Us Inc Subtilisin variants having improved stability
WO2020182552A1 (en) * 2019-03-08 2020-09-17 Novozymes A/S Means and methods for improving protease expression
WO2023192953A1 (en) 2022-04-01 2023-10-05 Danisco Us Inc. Pro-region mutations enhancing protein production in gram-positive bacterial cells
WO2023225459A2 (en) 2022-05-14 2023-11-23 Novozymes A/S Compositions and methods for preventing, treating, supressing and/or eliminating phytopathogenic infestations and infections

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008112258A2 (en) * 2007-03-12 2008-09-18 Danisco Us Inc. Modified proteases
WO2008141281A1 (en) * 2007-05-10 2008-11-20 Danisco Us Inc., Genencor Division A modified secretion system to increase expression of polypeptides in bacteria
WO2009023271A2 (en) * 2007-08-15 2009-02-19 Danisco Us Inc., Genencor Division Kappa-carrageenase and kappa-carrageenase-containing compositions

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4302544A (en) 1979-10-15 1981-11-24 University Of Rochester Asporogenous mutant of B. subtilis for use as host component of HV1 system
US4450235A (en) 1982-04-21 1984-05-22 Cpc International Inc. Asporogenic mutant of bacillus subtilis useful as a host in a host-vector system
US4760025A (en) 1984-05-29 1988-07-26 Genencor, Inc. Modified enzymes and methods for making same
JP2669457B2 (ja) 1983-07-06 1997-10-27 ギスト ブロカデス ナ−ムロ−ゼ フエンノ−トチヤツプ 工業微生物種中の分子クローニングおよび発現
US5264366A (en) 1984-05-29 1993-11-23 Genencor, Inc. Protease deficient bacillus
JP3026567B2 (ja) 1987-02-27 2000-03-27 ジェネンコー インターナショナル インコーポレイテッド 分子のクローニング及びタンパク分解酵素をコードする遺伝子の発現
CA2313950A1 (en) 1997-12-24 1999-07-08 James T. Kellis, Jr. An improved method of assaying for a preferred enzyme and /or preferred detergent composition
KR20010052223A (ko) * 1998-03-26 2001-06-25 데이비드 엠 모이어 아미노산 결실 및 치환을 갖는 세린 프로테아제 변이체
BR9909130A (pt) * 1998-03-26 2000-12-19 Procter & Gamble Variantes de protease de serina tendo substituições de amino-ácido
US6376450B1 (en) 1998-10-23 2002-04-23 Chanchal Kumar Ghosh Cleaning compositions containing multiply-substituted protease variants
EP1692160B1 (en) 2003-11-06 2010-10-27 Danisco US Inc. Fgf-5 binding and supported peptides
WO2005052146A2 (en) * 2003-11-19 2005-06-09 Genencor International, Inc. Serine proteases, nucleic acids encoding serine enzymes and vectors and host cells incorporating same
DK2421973T3 (en) * 2009-04-24 2018-07-30 Danisco Us Inc PROTEAS WITH MODIFIED PRO AREAS

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008112258A2 (en) * 2007-03-12 2008-09-18 Danisco Us Inc. Modified proteases
WO2008141281A1 (en) * 2007-05-10 2008-11-20 Danisco Us Inc., Genencor Division A modified secretion system to increase expression of polypeptides in bacteria
WO2009023271A2 (en) * 2007-08-15 2009-02-19 Danisco Us Inc., Genencor Division Kappa-carrageenase and kappa-carrageenase-containing compositions

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018518185A (ja) * 2015-06-17 2018-07-12 ダニスコ・ユーエス・インク 改変プロペプチド領域を備えるプロテアーゼ
JP7134629B2 (ja) 2015-06-17 2022-09-12 ダニスコ・ユーエス・インク 改変プロペプチド領域を備えるプロテアーゼ

Also Published As

Publication number Publication date
US20160040147A1 (en) 2016-02-11
EP2421973A1 (en) 2012-02-29
CA2759695C (en) 2018-05-01
US9115351B2 (en) 2015-08-25
US8530218B2 (en) 2013-09-10
US9593320B2 (en) 2017-03-14
DK2421973T3 (en) 2018-07-30
US20110045571A1 (en) 2011-02-24
CA2759695A1 (en) 2010-10-28
AR076312A1 (es) 2011-06-01
WO2010123754A1 (en) 2010-10-28
US20140045268A1 (en) 2014-02-13
EP2421973B1 (en) 2018-05-23
CN105238801A (zh) 2016-01-13
CN102414321A (zh) 2012-04-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9593320B2 (en) Proteases with modified pro regions
US10731144B2 (en) Proteases with modified propeptide regions
JP5852568B2 (ja) 修飾されたプレ‐プロ領域を有するプロテアーゼ
US9523088B2 (en) Modified proteases
KR102588719B1 (ko) 향상된 단백질 발현
JP6573891B2 (ja) タンパク質発現の増大
JP6585602B2 (ja) タンパク質発現の増大

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130409

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140902

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20141117

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20141125

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150225

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20150804