JP2012521119A - I/q不均衡の補償のための方法及び装置 - Google Patents

I/q不均衡の補償のための方法及び装置 Download PDF

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Abstract

直交受信機(8)及び直交送信機(600)におけるI(同相)及びQ(直交)信号パス(12a、12b、605a、605b)間の不均衡の補償のための方法が開示される。受信機の場合、不均衡は、デジタルドメインにおいて後置歪を用いて補償される。送信機の場合、不均衡は、デジタルドメインにおいて予歪を用いて補償される。方法は、比較的低い計算の複雑性で実行することができる。方法を実行するための信号処理デバイス(30、610)もまた開示される。送信機の場合における信号処理デバイス(610)と同じ基本内部構造が、受信機の場合における信号処理デバイス(30)に使用されてもよい。
【選択図】 図4

Description

本発明は、直交受信機及び直交送信機におけるI(同相:In−phase)信号パスとQ(直交:Quadrature)信号パスとの間の不均衡の補償のための方法及び装置に関する。
直交受信機回路における同相(I)信号パスと直交(Q)信号パス間の不一致又は不均衡は、達成可能なイメージ減衰を制限し、結果として信号歪みを生じさせる。同様に、直交送信機回路におけるI信号パスとQ信号パス間の不均衡もまた、達成可能なイメージ減衰に制限をもたらす。
不均衡の影響を軽減してイメージ減衰を向上させるため、そのような不均衡の補償のためのさまざまな技法が開発されてきた。たとえば、L.Antillaらによる論文「Circularity−based I/Q imbalance compensation in wideband direct−conversion receivers」(IEEE Transactions on Vehicular Technology、Vol.57、no.4、2099〜2113頁、2008年7月)では、直交受信機におけるI/Q不均衡の補償を開示する。以下において、この文献は、Antilla受信機の論文と呼ばれる。さらに、L.Antillaらによる論文「Frequency−selective I/Q mismatch calibration of wideband direct−conversion transmitters」(IEEE Transactions on Circuits and Systems II:Express Briefs、Vol.55、no.4、359〜363頁、2008年4月)では、直交送信機におけるI/Q不均衡の補償を開示する。以下において、この論文は、Antilla送信機の論文と呼ばれる。
図1は、前述の両方の論文で使用される基本補償回路1を示すブロック図である。複素数値の信号o(n)は、補償回路1への入力信号であり、もう1つの複素数値の信号o(n)は、補償回路1からの出力である。受信機回路の場合、o(n)は、受信されたデータを表す信号であって、I成分とQ成分間に(理想的に)復元された均衡のある信号oを生成するように補償回路1によって処理される不均衡なI成分及びQ成分を有する。送信機回路の場合、o(n)は、送信されるデータを表し、均衡のとれたI成分及びQ成分を有する信号であって、送信される無線周波数(RF)信号が(理想的に)均衡のとれたI成分及びQ成分を有するように、補償回路1によって処理されて、送信機のI信号パスとQ信号パスの不均衡を補償するI成分とQ成分間に不均衡のある信号oを生成する。いずれの場合においても、信号o(n)は、o(n)の複素共役

を生成するブロック2への入力であるが、これは周波数応答W(ejω)を有するフィルタ3によってフィルタリングされる。フィルタ3の出力信号は、加算器ユニット4で信号o(n)に付加され、信号o(n)を生成する。
たとえば補償を実行するために必要な回路面積及び/又は電力消費量に関して比較的小さいオーバーヘッドをもたらすために、比較的低い計算の複雑性で直交受信機又は直交送信機のI信号パスとQ信号パス間の不均衡を効率的に補償することが望ましい。
本発明の目的は、比較的低い計算の複雑性で、直交受信機の同相(I)信号パスと直交(Q)信号パス間の不均衡を補償するための手段を提供することである。本発明のもう1つの目的は、比較的低い計算の複雑性で、直交送信機のI信号パスとQ信号パス間の不均衡を補償するための手段を提供することである。
第1の態様によれば、実数値の非補償デジタルI成分a(n)及び実数値の非補償デジタルQ成分b(n)を生成して、共に非補償の複素デジタル信号x(n)=a(n)+jb(n)を形成するように(ただし、jは虚数単位を示し、nはシーケンスインデックスである)構成される直交受信機のI信号パスとQ信号パス間の不均衡を補償するための方法が提供される。方法は、複素数値のインパルス応答を有する補償フィルタでa(n)及びjb(n)のうちの1つをフィルタリングすることにより、複素補償信号を生成するステップを備える。さらに、方法は、x(n)と複素補償信号の和として、第1の補償済み複素デジタル信号を生成するステップを備える。
方法は、補償フィルタのフィルタパラメータを適応可能に生成するステップをさらに備えることができる。
補償フィルタのインパルス応答は、hΔ(n)+jφδ(n)+jφhΔ(n)+(ejφ−1−jφ)・(δ(n)+hΔ(n))の形態であってもよく、ここでδ(n)は単位パルス、φは実数値のパラメータ、及びhΔ(n)は実数値のシーケンスである。補償フィルタのフィルタパラメータを適応可能に生成するステップは、実数値のパラメータφ及び実数値のシーケンスhΔ(n)を適応可能に生成するステップを備えることができる。
補償フィルタのフィルタパラメータを適応可能に生成するステップは、各反復が反復インデックスiによって識別される複数の反復の各々に対して、インパルス応答f(i)(n)を達成するためにフィルタパラメータを生成するステップを備えることができ、f(i)(n)は、i=1の場合、第1の反復のデフォルトのインパルス応答であり、f(i)(n)は、i>1の場合f(i−1)(n)及びΔ(i−1)(n)に基づき、Δ(i−1)(n)は先行の反復の推定インパルス応答エラーである。さらに、各反復に対して、前記フィルタパラメータを適応可能に生成するステップは、e(i)(n)=f(i)(n)*w(n)として、e(i)(n)で示される複素補償信号を生成するステップを備えることができ、ここで*は畳み込み演算子(convolution operator)を示し、w(n)はa(n)及びjb(n)のうちの前記1つを示す。さらに、各反復に対して、前記フィルタパラメータを適応可能に生成するステップは、v(i)(n)=x(n)+e(i)(n)としてv(i)(n)で示される第1の補償済み複素デジタル信号を生成するステップを備えることができる。加えて、各反復に対して、前記フィルタパラメータを適応可能に生成するステップは、u(i)(n)=v(i)(n)+Δ(i)(n)*w(n)に基づいて費用関数を最小化することによりΔ(i)(n)を決定するフィルタパラメータを生成するステップを備えることができる。
前記費用関数は、たとえば一次費用関数であってもよい。さらに、前記費用関数は、u(i)(n)の妥当性測定に基づいてもよい。
各反復は、前記生成されるΔ(i)(n)に基づいて、第2の補償済み複素デジタル信号y(i)(n)=v(i)(n)+Δ(i)(n)*w(n)を生成するステップをさらに備えることができる。
方法は、前記反復を終了するための条件が満たされるかどうかを決定するステップをさらに備えることができる。さらに、方法は、前記条件が満たされる場合、前記反復を終了するステップと、前回の反復で生成されるフィルタパラメータに基づいてI信号パスとQ信号パス間の前記不均衡を引き続き補償するステップとを備えることができる。
インパルス応答f(i)(n)は、

の形態であってもよく、ここでδ(n)は単位パルス、φ(i)は実数値のパラメータ、及び

は実数値のシーケンスである。
さらに、Δ(i)(n)は、nが整数の有限セットに属する場合

の形態であり、整数の前記有限セットの外側の場合Δ(i)(n)=0であってもよく、ここで

は実数値のパラメータであり、

は実数値のシーケンスである。
Δ(i)(n)を決定するフィルタパラメータを生成するステップは、実数値のパラメータ

及び実数値のシーケンス

を生成するステップを備えることができる。
インパルス応答f(i)(n)を達成するためのフィルタパラメータを生成するステップは、実数値のシーケンス



として、及び実数値のパラメータφ(i)

として生成するステップを備えることができる。
第2の態様によれば、実数値の非補償デジタルI成分a(n)及び実数値の非補償デジタルQ成分b(n)を生成して、共に非補償の複素デジタル信号x(n)=a(n)+jb(n)を形成するように(ただし、jは虚数単位を示し、nはシーケンスインデックスである)構成される直交受信機のI信号パスとQ信号パス間の不均衡を補償するための方法が提供される。方法は、反復インデックスiによって識別される各反復回数ごとに、有限セットKのnに非ゼロ値を採択することができる有限長の実数値のインパルス応答

のサンプル値を生成するステップを備え、ここで

は、i=1の場合、第1の反復のデフォルトのインパルス応答であり、

は、i>1の場合

によって与えられ、

は先行の反復の推定インパルス応答エラーである。さらに、各反復に対して、方法は、実数値の位相パラメータφ(i)を、i=1の場合、第1の反復のデフォルト値として生成し、i>1の場合

として生成するステップを備え、ここで

は先行の反復の推定位相パラメータエラーである。さらに、各反復に対して、方法は、

として、v(i)(n)で示される第1の補償済み複素デジタル信号を生成するステップを備え、ここで*は畳み込み演算子を示し、w(n)=ja(n)かつw(n)=jb(n)又はw(n)=b(n)かつw(n)=a(n)のいずれかである。加えて、各反復に対して、方法は、

に基づいて費用関数を最小化することにより、推定インパルス応答エラー

及び推定位相パラメータエラー

を生成するステップを備える。
前記費用関数は、一次費用関数であってもよい。さらに、前記費用関数は、u(i)(n)の妥当性測定に基づいてもよい。
各反復は、前記生成される

及び

に基づいて、第2の補償済み複素デジタル信号

を生成するステップをさらに備える。
方法は、前記反復を終了するための条件が満たされるかどうかを決定するステップをさらに備えることができる。さらに、方法は、前記条件が満たされる場合、前記反復を終了するステップと、前回の反復で生成されるフィルタパラメータに基づいてI信号パスとQ信号パス間の前記不均衡を引き続き補償するステップとを備えることができる。
第3の態様によれば、直交受信機のI信号パスとQ信号パス間の不均衡を補償するための信号処理デバイスが提供され、直交受信機は、実数値の非補償デジタルI成分a(n)及び実数値の非補償デジタルQ成分b(n)を生成して、共に非補償の複素デジタル信号x(n)=a(n)+jb(n)を形成するように(ただし、jは虚数単位を示し、nはシーケンスインデックスである)構成され、信号処理デバイス(30)は、非補償デジタル信号x(n)を受信して、第1又は第2の態様による方法を実行することによって前記不均衡を補償するように構成される。
第4の態様によれば、直交受信機が提供される。直交受信機は、実数値の非補償デジタルI成分a(n)及び実数値の非補償デジタルQ成分b(n)を生成して、共に非補償の複素デジタル信号x(n)=a(n)+jb(n)を形成するための(ただし、jは虚数単位を示し、nはシーケンスインデックスである)I信号パス及びQ信号パスを備える。さらに、直交受信機は、I信号パスとQ信号パス間の不均衡を補償するための第3の態様による信号処理デバイスを備える。
第5の態様によれば、I信号パスに提供される補償済みデジタルI成分及びQ信号パスに提供される補償済みデジタルQ成分を持つ補償済み複素数値のデジタル信号を生成することにより、非補償複素数値のデジタル信号z(n)=c(n)+jd(n)を表す無線周波数信号r(t)を送信するように配置される直交送信機のI信号パスとQ信号パス間の不均衡を補償するための方法が提供され、ここでjは虚数単位を示し、nはシーケンスインデックスであり、c(n)は非補償デジタルI成分であり、d(n)は非補償デジタルQ成分である。方法は、複素数値のインパルス応答を有する補償フィルタでc(n)及びjd(n)のうちの1つをフィルタリングすることにより、複素補償信号を生成するステップを備える。さらに、方法は、z(n)と複素補償信号の和として、第1の補償済み複素デジタル信号を生成するステップを備える。
方法は、補償フィルタのフィルタパラメータを適応可能に生成するステップをさらに備えることができる。
補償フィルタのインパルス応答は、hΔ(n)+jφδ(n)+jφhΔ(n)+(ejφ−1−jφ)・(δ(n)+hΔ(n))の形態であってもよく、ここでδ(n)は単位パルス、φは実数値のパラメータ、及びhΔ(n)は実数値のシーケンスである。補償フィルタのフィルタパラメータを適応可能に生成するステップは、実数値のパラメータφ及び実数値のシーケンスhΔ(n)を適応可能に生成するステップを備えることができる。
補償フィルタのフィルタパラメータを適応可能に生成するステップは、各反復が反復インデックスiによって識別される複数の反復の各々に対して、インパルス応答f(i)(n)を達成するためにフィルタパラメータを生成するステップを備えることができ、f(i)(n)は、i=1の場合、第1の反復のデフォルトのインパルス応答であり、f(i)(n)は、i>1の場合f(i−1)(n)及びΔ(i−1)(n)に基づき、Δ(i−1)(n)は先行の反復の推定インパルス応答エラーである。さらに、各反復に対して、前記フィルタパラメータを適応可能に生成するステップは、e(i)(n)=f(i)(n)*w(n)として、e(i)(n)で示される複素補償信号を生成するステップを備えることができ、ここで*は畳み込み演算子を示し、w(n)はc(n)及びjd(n)のうちの前記1つを示す。さらに、各反復に対して、前記フィルタパラメータを適応可能に生成するステップは、v(i)(n)=x(n)+e(i)(n)としてv(i)(n)で示される第1の補償済み複素デジタル信号を生成するステップを備えることができる。加えて、各反復に対して、前記フィルタパラメータを適応可能に生成するステップは、信号r(t)の実数ダウンコンバートから得られる実数値の信号rBB(n)に基づいて費用関数を最小化することによりΔ(i)(n)を決定するフィルタパラメータを生成するステップを備えることができる。
前記費用関数は、一次費用関数であってもよい。さらに、方法は、I信号パスとQ信号パス間に不均衡のない直交送信機に信号z(t)を入力することにより生成される無線周波数信号の実数ダウンコンバートから得られたであろう信号に対応する信号qBB(n)を生成するステップを備えることができる。費用関数は、rBB(n)とqBB(n)との差に基づいてもよい。たとえば、費用関数は、前記差のLノルム又はLノルムに基づいている。
各反復は、前記生成されるΔ(i)(n)に基づいて、第2の補償済み複素デジタル信号y(i)(n)=v(i)(n)+Δ(i)(n)*w(n)を生成するステップをさらに備えることができる。
方法は、前記反復を終了するための条件が満たされるかどうかを決定するステップを備えることができる。さらに、方法は、前記条件が満たされる場合、前記反復を終了するステップと、前回の反復で生成されるフィルタパラメータに基づいてI信号パスとQ信号パス間の前記不均衡を引き続き補償するステップとを備えることができる。
インパルス応答f(i)(n)は、

の形態であってもよく、ここでδ(n)は単位パルス、φ(i)は実数値のパラメータ、及び

は実数値のシーケンスである。
さらに、Δ(i)(n)は、nが整数の有限セットに属する場合

の形態であり、整数の前記有限セットの外側の場合Δ(i)(n)=0であってもよく、

は実数値のパラメータ、及び

は実数値のシーケンスである。Δ(i)(n)を決定するフィルタパラメータを生成するステップは、実数値のパラメータ

及び実数値のシーケンス

を生成するステップを備えることができる。
インパルス応答f(i)(n)を達成するためのフィルタパラメータを生成するステップは、実数値のシーケンス



として、及び実数値のパラメータφ(i)

として生成するステップを備えることができる。
第6の態様によれば、非補償の複素数値のデジタル信号z(n)=c(n)+jd(n)を表す無線周波数信号r(t)を送信するための直交送信機のI信号パスとQ信号パス間の不均衡を補償するための信号処理デバイスが提供され、ここでjは虚数単位を示し、nはシーケンスインデックスであり、c(n)は非補償デジタルI成分であり、d(n)は非補償デジタルQ成分である。信号処理デバイスは、前記不均衡を補償するための第5の態様による方法を実行することにより、非補償の複素数値のデジタル信号z(n)を受信して、I信号パスに提供されるように補償済みデジタルI成分を生成し、Q信号パスに提供されるように補償済みデジタルQ成分を生成するように構成される。
第7の態様によれば、非補償の複素数値のデジタル信号z(n)=c(n)+jd(n)を表す無線周波数信号r(t)を送信するための直交送信機が提供される。直交送信機は、無線周波数信号r(t)を生成するために、それぞれ補償済みデジタルI成分及び補償済みデジタルQ成分を受信するように配置されるI信号パス及びQ信号パスを備える。さらに、直交送信機は、I信号パスとQ信号パス間の不均衡を補償するための第6の態様による信号処理デバイスを備える。
第8の態様によれば、第4の態様による直交受信機及び/又は第7の態様による直交送信機を備える電子装置が提供される。電子装置は、たとえば、移動体通信端末又は無線基地局であってもよいが、これらに限定されることはない。
第9の態様によれば、コンピュータ機能を有する電子デバイスによってコンピュータプログラムコード手段が実行されるときに第1、第2、又は第5の態様による方法を実行するために前記コンピュータプログラムコード手段を備えるコンピュータプログラム製品が提供される。
第10の態様によれば、コンピュータ機能を有する電子デバイスによってコンピュータプログラムコード手段が実行されるときに第1、第2、又は第5の態様による方法を実行するために前記コンピュータプログラムコード手段を備えるコンピュータプログラム製品を格納したコンピュータ可読媒体が提供される。
第11の態様によれば、第3又は第6の態様による信号処理デバイスを記述し、特定用途向けハードウェアユニットとして、構成可能ハードウェアユニットの構成を通じて、又はその組み合わせにより、そのコンピュータ支援製作を可能にするコンピュータ解釈可能ハードウェア記述コードを備えるハードウェア記述エンティティが提供される。
直交受信機又は送信機のI信号パスとQ信号パス間の不均衡を、必要な計算リソースに関して比較的低いオーバーヘッドで補償できることは、本発明の実施形態の利点である。これは言い換えれば、補償を実行するために必要な回路面積及び/又は電力消費量が比較的低く抑えられるということである。
本明細書において使用される場合、「備える/備えている」という用語が、記載される特徴、整数、ステップ、又はコンポーネントの存在を指定するために選ばれているが、これは1つ又は複数の他の特徴、整数、ステップ、コンポーネント、又はそのグループの存在又は追加を除外するものではないことを強調すべきである。
本発明の実施形態のさらなる目的、特徴、及び利点は、添付の図面を参照して、以下の詳細な説明から明かとなろう。
I/Qの不均衡を補償するための既知の回路を示すブロック図である。 本発明の実施形態による直交受信機を示すブロック図である。 直交受信機回路のモデルを示すブロック図である。 本発明の実施形態による信号処理デバイスを示すブロック図である。 本発明の実施形態による信号処理デバイスを示すブロック図である。 本発明の実施形態による信号処理デバイスを示すブロック図である。 本発明の実施形態による信号処理デバイスを示すブロック図である。 本発明の実施形態による方法を示す流れ図である。 本発明の実施形態による方法を示す流れ図である。 本発明の実施形態による方法を示す流れ図である。 本発明の実施形態による信号処理デバイスを示すブロック図である。 本発明の実施形態による方法を示す流れ図である。 本発明の実施形態による直交送信機を示すブロック図である。 直交送信機回路のモデルを示すブロック図である。 本発明の実施形態による電子装置を示す概略図である。 コンピュータ可読媒体及びプログラム可能ハードウェアユニットを示す概略図である。
図2は、本発明の実施形態による直交受信機8を示すブロック図である。直交受信機8は、入力ポート10で連続時間アナログ無線周波数(RF)信号r(t)を受信するように構成される。以下において、「a」の添え字は、信号/インパルス応答がアナログ連続時間信号/インパルス応答であることを指示するために信号及びインパルス応答と共に使用され、tは、連続時間を指示する時間変数として使用され、nは離散時間を指示するシーケンスインデックスとして使用される。さらに、以下において、連続時間信号/インパルス応答に対応する離散時間信号/インパルス応答、及びその逆が参照される。「対応する」という用語はこれらに関連して、本明細書において以下のように解釈されるべきである。連続時間信号s(t)に対応する離散時間信号s(n)の場合、s(n)=s(nT)であり、ここでTはサンプル期間である。信号s(t)が、ナイキスト標本定理に従って(重大な)エイリアシングを伴わずにサンプリングできるように、適正に帯域制限されるものと仮定される。つまり、信号s(t)が、周波数fBW<1/(2T)を超える周波数において、スペクトルコンテンツを全く(又は実際には、ごくわずかしか)有していないものと仮定される。連続時間インパルス応答g(t)に対応する離散時間インパルス応答g(n)の場合、

によって定義されるg(n)の離散時間フーリエ変換G(ejωt)は、0≦ω<π/T又はそのサブセットのような、関連する角周波数帯域について

によって定義されるg(t)の連続時間フーリエ変換G(jω)と等しい。
図2に示される実施形態によれば、直交受信機8は、同相(I)信号パス12a及び直交(Q)信号パス12bを備える。I信号パス12aはミキサー14aを備え、Q信号パス12bはミキサー14bを備える。ミキサー14a及び14bはいずれも、入力ポートでRF信号r(t)を受信するように構成される。さらに、直交受信機は、ミキサー14a及び14bへのLO信号を生成するように構成される局部発振器(LO)ユニット17を備える。理想的には、ミキサー14a及び14bに供給されるLO信号は直角に提供される、すなわち、理想的にはLO信号の間に90°(又はπ/2ラジアン)の相互位相シフトがある。ミキサー14a及び14bは、RF信号r(t)の関心対象信号周波数帯域の低周波数範囲への周波数ダウンコンバートを実行するように配置される。以下において、直交受信機8は、直接変換受信機であると仮定され、前記周波数帯域をベースバンド、つまり約0Hzの周波数帯域にダウンコンバートするように構成される。言い換えれば、LO周波数fは、関心対象の前記周波数帯域内の周波数帯域である。しかし、本発明の実施形態は、関心対象の信号周波数帯域を他の周波数帯域にもダウンコンバートするように構成される直交受信機に適用可能である。
図2に示される実施形態によれば、直交受信機8は、I信号パス12a及びQ信号パス12bにそれぞれフィルタ20a及びフィルタ20bをさらに備える。フィルタ20a及びフィルタ20bは、ミキサー14a及び14bからの不要な周波数成分出力を抑制するように配置される。図2において、フィルタ20a及びフィルタ20bは、低域(LP)フィルタとして示される。しかし、その他の実施形態において、直交受信機8が直接変換受信機ではない場合、フィルタ20a及びフィルタ20bは代わりに帯域(BP)フィルタであってもよい。
さらに、図2に示される実施形態において、直交受信機8は、I信号パス12a及びQ信号パス12bにそれぞれアナログデジタル変換器(ADC)25a及びADC25bを備える。ADC25aは、以下においてa(n)と示される実数値の非補償デジタルI成分を生成するために、フィルタ20aからの出力信号をデジタル表現に変換するように構成される。同様に、ADC25bは、以下においてb(n)と示される実数値の非補償デジタルQ成分を生成するために、フィルタ20bからの出力信号をデジタル表現に変換するように構成される。実数値の信号a(n)及びb(n)は共に、非補償の複素デジタル信号x(n)=a(n)+jb(n)を形成し、ここでjは虚数単位を示す。
ミキサーを使用する周波数ダウンコンバートに関わる問題は、周波数f+fにあるミキサーへの入力信号の周波数成分及び周波数f−fにあるミキサーへの入力信号のもう1つの周波数成分が、ミキサーからの出力信号で同じ周波数f1にマップされることである。複素数値の信号表現が使用される、直交受信機の構成を用いて、成分のうちの1つ(通常はイメージ成分と呼ばれる)、たとえばf−fの成分を抑制して、望ましい成分のみ、たとえばf+fの成分を基本的に保持することが可能である。これは通常、イメージ除去、又はイメージ減衰と呼ばれる。高度のイメージ減衰を行なうため、I信号パス及びQ信号パスは十分に均衡がとれている必要がある、すなわち、I信号パス及びQ信号パスのLO信号間の相互位相差が90°に近い必要があり、I信号パス及びQ信号パスの伝達関数がほぼ同等である必要がある。I信号パスとQ信号パス間の不一致、又は不均衡は、達成可能なイメージ減衰を制限する。そのような不均衡は通常、温度変化、製造上の不正確さ、及び直交受信機のI信号パスとQ信号パスの物理成分のその他の非理想性によるものである。補償技術を使用しない場合、達成可能なイメージ減衰は通常、約30〜50dBである。状況によってはイメージ成分が望ましい成分よりもおそらく50〜100dB強いであろうことを考慮すれば、そのようなイメージ減衰では不十分となる場合もある。
不十分なイメージ減衰に関する問題を補償するため、図2に示される実施形態における直交受信機8は、直交受信機8のI信号パス12a及びQ信号パス12b間の不均衡を補償するように構成される信号処理デバイス30を備える。信号処理デバイス30は、非補償のデジタル信号x(n)を受信して、さまざまな実施形態のコンテキストで以下にさらに説明される信号処理方法を実行することにより前記不均衡を補償するように構成される。それにより、結果として得られる直交受信機8の全体的なI/Qの不均衡は、信号処理デバイス30が存在しなかった場合に比べて軽減されうる。
図2に示される実施形態において、信号処理デバイス30は、入力ポート32aで信号a(n)を、入力ポート32dで信号b(n)を受信するように構成される。さらに、信号処理デバイス30は、出力ポート34aで補償済みデジタルI成分を、出力ポート34bで補償済みデジタルQ成分を出力するように構成される。図2に示される実施形態において、信号a(n)及びb(n)は、ADC25a及び25bからの出力信号である。しかし、その他の実施形態において、ADC25a及び25bからの出力信号に基づいて信号a(n)及びb(n)を生成するための1つ又は複数の介在コンポーネント(図示せず)は、ADC25a及び25bと信号処理デバイス30の間に接続されてもよい。そのような介在コンポーネントの非限定的な例は、たとえば、補間又は間引き(decimation)のような、サンプリングレート変換を実行するためのフィルタ又はコンポーネントであってもよい。
図3は、図2の直交受信機8のモデルを示すブロック図であるが、信号処理デバイス30は示されていない。ミキサー14a及び14b並びにLO17(図2)は、信号r(t)にそれぞれcos(ωt+φ)と−sin(ωt+φ)を掛ける乗算器40a及び40bでモデル化され、ここでωは2πfである。均衡のとれたI信号パス及びQ信号パスにより、φ=φである。φとφの差は、結果としてI信号パスとQ信号パス間の不均衡をもたらす。
フィルタ20a及び20b(図2)は、図3に示されるように、それぞれインパルス応答ha1(t)及びha2(t)を有するブロック45a及び45bでモデル化される。さらに、図3に示されるように、ADC25a及び25bは、それぞれ、時刻t=nTにおいてブロック45a及び45bから出力信号をサンプリングするように配置される理想的なサンプルスイッチ50a及び50bでモデル化され、ここでTはサンプル期間を示す。ADC25a及び25b間のゲインの不一致及び(線形)動的振る舞いは、図3のモデルのブロック45a及び45bにまとめられる。
以下に提示される導出で使用される仮定は、RF信号r(t)が

の形態であることであって、ここでz(t)は離散時間ベースバンド信号z(n)=z(nT)=c(n)+jd(n)の対応するアナログ表現であり、これは送信機によって送信されたデータを表し、c(n)及びd(n)はいずれも実数値の信号である。直交受信機8の目的は、前記データの回復を可能にすることである。次いで、信号x(n)は、以下の形態で表記されてもよい。

ここで

及び
上記で、h(n)及びh(n)は、連続時間インパルス応答ha1(t)及びha2(t)に対応する離散時間インパルス応答である。
等価の表現は、以下の式によって与えられる。
x(n)=g(n)*p(n)±g(n)*p(n) (式4)
ここで、符号±は、異なる事例における+又は−を表す。以下で事例1と呼ばれる場合において、±は+を表し、以下で事例2と呼ばれる場合において、±は−を表す。式4において、

及び
事例1によれば、

h(n)*h(n)=h(n) (式8)
及び
φ=φ−φ (式9)
事例2によれば、

h(n)*h(n)=h(n) (式11)
及び
φ=φ−φ (式12)
事例1及び事例2のいずれの場合も、信号p(n)は、z(n)の直線歪みのバージョンであり、そこからz(n)は線形等化器を用いて回復されてもよい。そのような線形等化器は通常、受信機に含まれる。したがって、信号処理デバイス30は、前記等化器を用いてp(n)から代わりに回復されうるz(n)ではなく、p(n)を回復するように構成されてもよい。p(n)の実数部及び虚数部は、以下においてそれぞれ、

及び

と示される。したがって、

であり、ここで、

及び

は実数値の信号である。
事例1の場合、以下の式が得られる。
同様に、事例2の場合、以下の式が得られる。
式13及び式14から、p(n)の実数部及び虚数部は異なる伝送関数を経るので、信号x(n)にイメージ歪みをもたらすことが観察される。さらに、事例1において、

(すなわち、x(n)及びp(n)の実数部は等しい)であり、事例2において、

(すなわち、x(n)及びp(n)の虚数部は等しい)であることが観察される。このことは、以下で、I/Qの不均衡を補償するためのリソース効率の高い回路及び方法の導出に使用される。
以下で参照される図4〜図7において、大括弧に含まれるラベル及び参照符号は、直交送信機のI/Qの不均衡を補償するための対応する信号処理デバイスの実施形態に関連する。
図4は、本発明の実施形態による信号処理デバイス30を示すブロック図である。実施形態によれば、信号処理デバイス30は、補償フィルタ60を備える。補償フィルタ60は、実数成分及び虚数成分の両方ではなく、いずれか一方のみを有する入力信号を受信するように配置される。さらに、補償フィルタ60は、複素数値のインパルス応答を有するので、I/Qの不均衡を補償するための補償信号である複素数値の出力信号(すなわち、実数成分及び虚数成分を共に有する信号)を出力するように配置される。図1の実施形態において、信号処理デバイス30は、入力ポート32及び出力ポート34を有する。入力ポート32は、図2の入力ポート32a及び32bの両方を表す複合入力ポートである。同様に、出力ポート34は、図2の出力ポート34a及び34bの両方を表す複合出力ポートである。さらに、図4に示される実施形態によれば、信号処理デバイス30は、x(n)と補償フィルタ60の出力信号の和として複素補償デジタル信号y(n)を生成するように構成される加算器ユニット65を備える。信号y(n)は、出力ポート34で出力される。図2を参照すると、y(n)の実数部(又は補償済みデジタルI成分)は、出力ポート34aで出力され、y(n)の虚数部(又は補償済みデジタルQ成分)は、出力ポート34bで出力される。
事例1の場合、補償フィルタ60は、x(n)の実数部a(n)を入力信号として受信するように配置される。事例2の場合、補償フィルタ60は、jを乗じた、x(n)の虚数部b(n)を入力信号として受信するように配置される。したがって、そのような接続が図4に明示的に示されない場合でも、補償フィルタ60は、入力信号を受信するために入力ポート32に動作可能に接続されてもよい。事例1の場合、以下のようなf(n)を選択することで、
f(n)=ejφh(n)−δ(n) (式15)
以下の結果が得られる。
したがって、y(n)は、z(n)の一次関数であり、そこからz(n)は線形等化器を用いて回復されてもよい。同様に、事例2の場合、以下のようなf(n)を選択することで、
f(n)=e−jφh(n)−δ(n) (式17)
以下の結果が得られる。
したがって、事例2の場合もまた、y(n)は、z(n)の一次関数であり、そこからz(n)は線形等化器を用いて回復されてもよい。
図1の補償回路のフィルタ3は複素数値の入力信号を必要とするが、図4の実施形態においてx(n)の実数部又は虚数部のみが補償フィルタ60に入力されるので、イメージ除去に関してより低い計算の複雑性で図1に示される補償回路の場合と同じパフォーマンスが達成されうることは、図4に示される実施形態の利点である。したがって、イメージ減衰に関する所定のパフォーマンスに対して、図4に示される実施形態は、図1の補償回路よりも少ない計算リソース量を使用して実施されうる。これは、さらには、図1の補償回路よりも低い電力消費量及び/又は小さい回路面積で図4の実施形態を実施するために使用されてもよい。
I/Qの不均衡の効果的な補償を容易にするため、補償フィルタ60のフィルタパラメータが適応可能に生成されて更新されてもよい。「背景技術」のセクションで参照されるAntilla受信機の論文において開示される方法は、たとえば、この目的で使用されてもよい。補償フィルタのフィルタパラメータを適応可能に生成するためのさらなる手法は、以下に特定の実施形態のコンテキストで開示される。
必要とされる計算の複雑性をさらに低減させることができる補償フィルタ60のさらなる簡略化は、以下に開示されるように可能である。事例1の場合、f(n)は以下のように書き換えられ、
f(n)=hΔ(n)+jφδ(n)+jφhΔ(n)+(ejφ−1−jφ)・(δ(n)+hΔ(n)) (式19)
ここで、hΔ(n)=h(n)−δ(n)である。計算の効率の高い実施形態を得るために式19の式を使用する信号処理デバイス30の実施形態を示すブロック図は、図5に示される。この実施形態において、信号処理デバイスは、実数値の信号a(n)を入力信号として受信するように構成される。フィルタユニット70は、インパルス応答hΔ(n)を有する。さらに、信号処理デバイス30は、a(n)とフィルタユニット70の出力信号の和を生成するように構成される加算器ユニット75を備える。加えて、信号処理デバイス30は、加算器ユニット75によって生成される和に複素数値の係数ejφを乗じて、生成される積を出力するように構成される乗算ユニット80を備える。さらに、信号処理デバイス30は、乗算ユニット80からの前記積出力と−a(n)の和を生成するように構成される加算器ユニット85を備える。この和は、図4に示される実施形態において、補償フィルタ60からの複素数値の補償信号出力に対応する。加算器回路85は、前記和と信号x(n)を加算して、補償済みデジタル信号y(n)を形成するようにさらに構成される。図4と図5の比較において、補償フィルタ60(図4)の機能は、フィルタユニット70、乗算ユニット80、及び加算器ユニット75及び85(図5)によって実行されるが、加算器ユニット65(図4)の機能は、加算器ユニット85(図4)によって実行される。
インパルス応答f(n)及びhΔ(n)は、同じ長さを有する。しかし、f(n)は複素数値のサンプルを有し、hΔ(n)は実数値のサンプルのみを有する。以下において、f(n)及びhΔ(n)の長さが有限であり、Nと等しい(すなわち、有限長インパルス応答(FIR)フィルタが補償に使用される)と仮定される。図4の実施形態における補償フィルタ60が、「ブルートフォース」の手法による長さNのFIRフィルタとして(たとえば、標準又は転置された直接型FIRフィルタ(a standard or transposed direct form FIR filter)として)実施される場合、サンプルごとに複素数値の係数によるN回の乗算が必要とされ、これは実数値の係数による2N回の乗算に対応する。図5におけるフィルタユニット70を実施するために使用される同じ「ブルートフォース」の手法の場合、サンプルごとにフィルタユニット70で実数値の係数によるN回の乗算が必要とされる。加えて、サンプルごとに乗算ユニット80において複素数値の係数による1回の乗算が必要とされ、これは実数値の係数による2回の乗算に対応し、その結果信号処理デバイス30においてサンプルごとに実数値の係数による合計N+2回の乗算となり、これは図4の補償フィルタ60が「ブルートフォース」の手法で実施される場合の乗算の数の約50%である。これは、電力消費量及び/又は必要な回路面積をさらに減少させるために使用されてもよい。加えて、フィルタユニット70のN個の実数値のフィルタ係数及び実数値のパラメータφしか生成される必要はないので、図4の補償フィルタ60が「ブルートフォース」の手法で実施される場合に適応可能に生成される、2N個の実数値の係数に対応するN個の複素数値の係数の場合と比較すると、フィルタパラメータの適応可能な生成が簡略化される。
式15と式17を比較すると、図5の信号処理デバイス30の構造が、a(n)をjb(n)に置き換えて、事例2においても使用できることが容易に理解される。このことは、図5において「事例 2:jb(n)」の表示で示される。パラメータφは、式15及び式17に異なる符号で入るが、この相違は、(式17において−φがφに置き換えられる変数置換に対応する)2つの事例において異なる符号でφを生成することにより、フィルタパラメータの生成において補償されてもよい。そのような補償は、適応可能パラメータ生成方式において自動的に処理される。
本発明の実施形態による信号処理デバイス30のフィルタパラメータの適応生成は、以下で図6を参照して説明される。図6は、信号処理デバイス30の実施形態を示すブロック図である。この実施形態によれば、信号処理デバイス30は、図4の補償フィルタ60に基本的に対応する補償フィルタ160aを備える。補償フィルタ160aは、実数成分及び虚数成分の両方ではなく、いずれか一方のみを有する入力信号を受信するように配置される。さらに、補償フィルタ160aは、複素数値のインパルス応答を有するので、I/Qの不均衡を補償するための補償信号である複素数値の出力信号を出力するように配置される。図4の補償フィルタ60の場合と同様に、補償フィルタ160aは、図6に示されるように、事例1においてa(n)、及び事例2においてjb(n)を受信するように配置される。
フィルタユニット160aのフィルタパラメータは、複数の反復で適応可能に生成される。各反復は、以下で反復インデックスiにより識別される。i:番目の反復に対し、インパルス応答f(i)(n)を達成するためのフィルタパラメータが生成される。第1の反復において、f(i)(n)は、第1の反復のデフォルトのインパルス応答であってもよい(すなわち、i=1の場合)。デフォルトのインパルス応答は、たとえばf(1)(n)=δ(n)であってもよい。それ以降の反復に対して(すなわち、i>1の場合)、f(i)(n)は、f(i−1)(n)及びΔ(i−1)(n)に基づき、Δ(i−1)(n)は先行の反復の推定インパルス応答エラーである。f(i)(n)がどのようにf(i−1)(n)及びΔ(i−1)(n)に基づくかについて、以下で特定の実施形態のコンテキストでさらに詳細に説明される。さらに、以下でe(i)(n)と示される複素補償信号は、e(i)(n)=f(i)(n)*w(n)として、補償フィルタ160aの出力ポートで生成され、ここでw(n)は事例1においてa(n)及び事例2においてjb(n)を示す。v(i)(n)と示される第1の補償済み複素デジタル信号は、信号処理デバイス30の加算器ユニット165aにおいてv(i)(n)=x(n)+e(i)(n)として生成される。
加えて、推定インパルス応答エラーΔ(i)(n)を決定するフィルタパラメータが生成され、これはf(i)(n)を決定するために(i+1)番目の反復において使用されてもよい。たとえば、Δ(i)(n)を決定するフィルタパラメータは、u(i)(n)のI/Qの不均衡をv(i)(n)のI/Qの不均衡よりも小さくすることをめざす最適化技法を使用して、式u(i)(n)=v(i)(n)+Δ(i)(n)*w(n)に基づいて生成されてもよい。たとえば、Δ(i)(n)を決定するフィルタパラメータは、u(i)(n)に基づく費用関数を最小化することにより生成されてもよい。
基礎をなす信号z(t)は、上記で参照されるAntilla受信機の論文において定義されるように、すなわち
すべてのτについて、E[z(t)z(t−τ)]=0 (式20)
(ただし、E[・]は期待値演算子)であるので、基礎をなす信号z(t)が適正であると仮定すると、信号処理デバイス30からの補償信号出力もまた、I/Qの不均衡が完全に補償される場合に適正でなければならない。
そのような場合、u(i)(n)に基づく費用関数は、u(i)(n)の妥当性測定に基づいてもよい。そのような妥当性測定P(Δ(i)(n),k)は、たとえば以下のように定義されてもよく、

ここで、Lは適切に選択される間隔である。Lの長さは、たとえば、所定の用途向けの望ましい精度を得るために、コンピュータシミュレーション及び/又は測定に基づいて選択されてもよい。さらに、P(Δ(i)(n),k)に基づく費用関数は、たとえば以下のように定義されてもよく、

ここでRe及びImは、それぞれ実数部及び虚数部を示し、Kは適切に選択される間隔である。Kの長さは、たとえば、所定の用途向けの望ましい精度を得るために、コンピュータシミュレーション及び/又は測定に基づいて選択されてもよい。一般的な経験法則として、Kの長さは通常、Δ(i)(n)の長さと少なくとも同じ次数であるはずである。
費用関数C(Δ(i)(n))は、Δ(i)(n)を決定するフィルタパラメータの関数とみなすことができる。以下の説明において、Δ(i)(n)を決定するフィルタパラメータの数は、Mで示される。式22により定義されるC(Δ(i)(n))は一般に、(もちろん、Δ(i)(n)がどのようにフィルタパラメータに依存するかに応じて)Δ(i)(n)を決定するフィルタパラメータの非線形費用関数である。もう1つの費用関数

は、たとえばすべてのnについてΔ(i)(n)=0である点周辺で、フィルタパラメータに関してC(Δ(i)(n))を線形化することにより、(式22によって、又は任意の他の適切な方法でフィルタパラメータの非線形費用関数として定義される)非線形費用関数C(Δ(i)(n))から導き出されてもよい。その結果、M個のフィルタパラメータにおける一次費用関数

が得られる。たとえば、一次方程式のセットは、各k∈Kについて、M個のフィルタパラメータに関して、(Re(P(Δ(i)(n),k)))及び(Im(P(Δ(i)(n),k)))を線形化し、結果として得られる一次方程式をゼロと等しくすることによって導き出されてもよい。この線形化された費用関数を解決するフィルタパラメータの値がC(Δ(i)(n))の最小値に正確に対応しないとしても、線形化された費用関数の解決は、通常、反復ごとに、解決、又は解決の領域に逐次向かって行き、最適な解決に接近することになる。この手法の利点は、非線形費用関数C(Δ(i)(n))を直接に最小化する場合よりも、必要な計算のリソースが少なくてすむということである。
図6に示されるように、信号処理デバイス30は、Δ(i)(n)を決定する生成されたフィルタパラメータに基づいて第2の補償済み複素デジタル信号y(i)(n)=v(i)(n)+Δ(i)(n)*w(n)を生成するようにさらに配置されてもよい(ここでも同様に、w(n)は事例1においてa(n)及び事例2においてjb(n)を示す)。このために、信号処理デバイス30は、図6に示されるように、インパルス応答Δ(i)(n)を有するフィルタユニット160b、及び加算器ユニット165bを備える。この第2の補償済みデジタル信号y(i)(n)は、出力ポート34で出力される信号であってもよい。その他の実施形態において、代わりに、信号v(i)(n)は、出力ポート34で出力されてもよい。そのような実施形態において、フィルタユニット160b及び加算器ユニット165bは、省略されてもよい。
1つの実施形態において、補償フィルタ160aはFIRフィルタであり、各々のインパルス応答f(i)(n)及びΔ(i)(n)の長さはNである。さらに、インパルス応答f(i)(n)を達成するためのフィルタパラメータは、f(i)(n)のサンプルのN個の実数部及びN個の虚数部である。同様に、Δ(i)(n)を決定するフィルタパラメータは、Δ(i)(n)のサンプルのN個の実数部及びN個の虚数部である。したがって、この実施形態において、M=2Nである。さらに、この実施形態において、f(i)(n)は、f(i)(n)=f(i−1)(n)+Δ(i−1)(n)なので、f(i−1)(n)及びΔ(i−1)(n)に基づいて生成される。
図7は、フィルタパラメータの適応生成を説明する、図5に示される実施形態に対応する、信号処理デバイス30のもう1つの実施形態を示すブロック図である。この実施形態において、インパルス応答f(i)(n)は以下の形態である。

ここで、φ(i)は実数値のパラメータであり、

は実数値のシーケンスである。f(i)(n)のこの形は、式19によって誘導される。
図7に示される実施形態において、信号処理デバイス30は、図5のフィルタユニット70に基本的に対応するフィルタユニット170を備える。フィルタユニット170は、インパルス応答

を有する。さらに、信号処理デバイス30は、(上記で、事例1の場合a(n)及び事例2の場合jb(n)を示すために使用される)w(n)とフィルタユニット170の出力信号の和を生成するように構成される加算器ユニット175を備える。加算器ユニット175は、基本的に、図5の加算器ユニット75に対応する。加えて、信号処理デバイス30は、加算器ユニット175によって生成される和に複素数値の係数

を乗じて、生成される積を出力するように構成される乗算ユニット180aを備える。この乗算ユニット180aは、基本的に、図5の乗算ユニット80に対応する。さらに、信号処理デバイス30は、乗算ユニット180aからの前記積出力と−w(n)の和を生成するように構成される加算器ユニット185aを備える。加算器ユニット185aは、基本的に、図5の加算器ユニット85に対応する。加算器ユニット185aの出力信号は、v(i)(n)で示される、第1の補償済み複素デジタル信号である。
図7に示される実施形態において、フィルタパラメータの適応生成は、図6のコンテキストで説明される同じ一般的な方法で実行されてもよい。Δ(i)(n)を決定するフィルタパラメータは、実数値のパラメータ

及び実数値のシーケンス

と同じ長さを有する実数値のシーケンス

であってもよい。インパルス応答f(i)(n)を達成するために生成されるフィルタパラメータは、以下のように生成されうる、実数値のシーケンス


及び、以下のように生成されうる、実数値のパラメータφ(i)であってもよい。
以下において、フィルタユニット170aがFIRフィルタである実施形態が考慮される。したがって、インパルス応答

は、図6に関連して上記の例に従ってNと示される有限長さを有する。推定されるインパルス応答エラーΔ(i)(n)は、nが整数の有限セットに属する場合

の形態であり、整数の前記有限セットの外側の場合Δ(i)(n)=0であってもよい。整数の前記有限セットは、

が非ゼロ値を採用することができる長さNの間隔である。式26によって与えられる式は、式23によって与えられるf(i)(n)並びに式24及び式25によってそれぞれ与えられるφ(i)及び

によるf(i+1)(n)−f(i)(n)の一次近似である。この状況の場合、インパルス応答f(i)(n)を達成するためのフィルタパラメータの数MはN+1である、つまり

のN個の実数値のサンプルと実数値のパラメータφ(i)である。N>1の場合、これは図6を参照して上記で提示された例よりも少なく、M=2Nであり、それによりフィルタパラメータの適応生成は、より少ない計算リソースを使用して実行することができるので、有利である。
図7に示されるように、信号処理デバイス30は、Δ(i)(n)を決定する生成されたフィルタパラメータに基づいて第2の補償済み複素デジタル信号y(i)(n)=v(i)(n)+Δ(i)(n)*w(n)を生成するようにさらに配置されてもよい。このために、信号処理デバイス30は、図7に示されるように、式26の実数部と等しいインパルス応答を有するフィルタユニット170b、式26の虚数部を乗じたjと等しいインパルス応答を有するフィルタユニット180b、並びに加算器ユニット185b及び185cを備えることができる。図6に示される実施形態に関しては、この第2の補償済みデジタル信号y(i)(n)は、出力ポート34で出力される信号であってもよい。その他の実施形態において、代わりに、信号v(i)(n)は、出力ポート34で出力されてもよい。そのような実施形態において、フィルタユニット170b及び180b、並びに加算器ユニット185b及び185cは、省略されてもよい。
図7のブロック図と図6のさらに一般的なブロック図の比較において、補償フィルタ160a(図6)の機能は、フィルタユニット170a、乗算ユニット180a、並びに加算器ユニット175及び185a(図7)によって実行される。さらに、加算器ユニット165a(図6)の機能は、加算器ユニット185a(図7)によって実行される。さらに、フィルタユニット160b(図6)の機能は、フィルタユニット170b及び180b、並びに加算器ユニット185b(図7)によって実行され、加算器ユニット165b(図6)の機能は、加算器ユニット185cによって実行される。
図8は、本発明の実施形態による直交受信機8(図2)のI信号パス12aとQ信号パス12bの間の不均衡を補償するための方法を示す流れ図である。方法は、たとえば、信号処理デバイス30(図2〜7)によって実行されてもよい。実施形態によれば、方法は、ステップ200から開始する。ステップ205において、非補償の複素デジタル信号x(n)=a(n)+jb(n)は、たとえば信号処理デバイス30の入力ポート32(図3〜7)又はポート32a及び32b(図2)で受信される。ステップ210において、複素補償信号は、複素数値のインパルス応答を有する補償フィルタでa(n)(事例1)及びjb(n)(事例2)のうちの1つをフィルタリングすることにより生成される。ステップ210は、補償フィルタ60(図4)、補償フィルタ60(図4)の機能を実行すると上記で説明される要素70〜85(図5)、補償フィルタ160a(図6)、補償フィルタ160a(図6)の機能を実行すると上記で説明される要素170a、175、180a、及び185a(図7)によって実行されてもよい。さらに、ステップ215において、第1の補償済み複素デジタル信号は、x(n)と複素補償信号の和として生成される。前記第1の補償済みデジタル信号は、図4及び図5における信号y(n)であってもよいか、又は図6及び図7における信号v(i)(n)であってもよい。方法は、ステップ220において終了する。
方法は、補償フィルタのフィルタパラメータを適応可能に生成するステップをさらに備えることができる。補償フィルタのフィルタパラメータを適応可能に生成するステップは、たとえば、インパルス応答f(n)の複素数値のサンプルを適応可能に生成するステップ、又は図4及び図5を参照して上記で説明されるインパルス応答hΔ(n)の実数値のサンプル及び実数値のパラメータφを適応可能に生成するステップを備えることができる。
図9は、本発明の実施形態によりフィルタパラメータの適応生成がどのように実行されうるかを示す流れ図であり、これは、たとえば図6及び図7に示される信号処理デバイス30の実施形態に適用可能である。図9の流れ図は、図6及び図7を参照して上記で説明される反復プロセスのうちの1回の反復を示す。反復は、ステップ300において開始する。ステップ305において、インパルス応答f(i)(n)を達成するためのフィルタパラメータ、ここでi=1としてf(i)(n)は第1の反復のデフォルトのインパルス応答であり、i>1の場合、f(i)(n)はf(i−1)(n)及びΔ(i−1)(n)に基づく。さらに、ステップ310において、e(i)(n)と示される複素補償信号は、e(i)(n)=f(i)(n)*w(n)として生成され、ここでw(n)はa(n)(事例1)及びjb(n)(事例2)を示す。さらに、ステップ315において、第1の補償済み複素デジタル信号v(i)(n)は、v(i)(n)=x(n)+e(i)(n)として生成される。加えて、Δ(i)(n)を決定するフィルタパラメータは、ステップ320において、u(i)(n)=v(i)(n)+Δ(i)(n)*w(n)に基づいて費用関数を最小化することにより生成される。反復は、ステップ320において終了する。一部の実施形態において、反復はまた、図6〜図7のコンテキストで説明されるように、生成されたΔ(i)(n)に基づいて、第2の補償済み複素デジタル信号y(i)(n)=v(i)(n)+Δ(i)(n)*w(n)を生成するステップを備えることができる。
上記で図7を参照して説明されるように、費用関数は、u(i)(n)の妥当性測定に基づいてもよい。さらに、図7のコンテキストでも説明されるように、費用関数は、u(i)(n)に基づく非線形費用関数の線形化によって得られる費用関数のような、一次費用関数であってもよい。
インパルス応答f(i)(n)及びΔ(i)(n)は、たとえば、上記の図6及び図7のコンテキストで上記で説明される形のいずれかを有することができる。さらに、ステップ305及び320は、たとえば、図6及び図7を参照して上記で説明される方法のいずれかでフィルタパラメータを生成するステップを備えることができる。
一部の実施形態において、フィルタパラメータを適応可能に生成するための反復は、信号処理デバイス30が動作中である限り連続的に実行されてもよい。その他の実施形態において、反復は、反復を終了する特定の停止条件が満たされる場合、中止、又は終了されてもよい。そのような条件は、たとえば、|Δ(i)(n)|の(すべてのnにわたる)最大値がしきい値を下回ることであってもよい。しきい値は、たとえばシステム仕様によって要求される特定の度合いのイメージ除去を達成するため、又はシステム仕様のその他の一部の基準を満たすために、たとえばシステム仕様、コンピュータシミュレーション、及び/又は測定に基づいて選択されてもよい。
そのような動作は、図10の流れ図によって示される。ステップ400において、動作は開始する。ステップ405において、停止条件が満たされるかどうかが決定される。停止条件が満たされない場合、ステップ410において、フィルタパラメータの生成がもう1回反復される。ステップ410は、たとえば、図9の流れ図に従って実行されてもよい。停止条件が満たされる場合、反復は終了され、ステップ415において、前回の反復で生成されたフィルタパラメータに基づいてI信号パス12aとQ信号パス12b間の不均衡の補償が続行される。
図6のブロック図の計算の複雑性に相当する計算の複雑性で、位相シフトを除いて基本的に同じ機能をもたらす、図6の信号処理デバイス30のブロック図のわずかな変更が図11に示される。図11に示される実施形態は、以下のように誘導される。事例1の場合、

又は、事例2の場合、

ただし、いずれの場合においてもg(n)*h(n)=δ(n)として、設定すると、いずれの場合もy(n)=p(n)である。すなわち、y(n)は、z(n)の一次関数であり、そこからz(n)は線形等化器を用いて回復されてもよい。2つの場合のh(n)、p(n)、及びφの定義は、式7〜式11によって与えられる。以下のように設定すると、
Δ(n)=g(n)−δ(n) (式29)
式27は、以下のように書き換えられ、

式28は、以下のように書き換えられる。

Δ(n)が実数値のシーケンスであることに留意されたい。
図11に示される実施形態によれば、信号処理デバイス30は、以下においてw(n)と示される、信号を受信してフィルタリングするように配置されるフィルタユニット500aを備える。図11に示されるように、事例1の場合、w(n)=jb(n)であり、事例2の場合、w(n)=a(n)である。フィルタユニット500aは、実数値の有限長インパルス応答

を有し、これは有限セットKのnに非ゼロ値を採用することができる。たとえば、セットKは、長さNの間隔であってもよく、それにより

は有限長Nを有する。さらに、信号処理デバイスは、フィルタユニット500aの出力信号とw(n)の和を生成するように配置される加算器ユニット505を備える。さらに、信号処理デバイス30は、加算器ユニット505によって生成された和に係数1/cos(φ(i))を乗じるように配置される(ただし、φ(i)は実数値のパラメータである)乗算ユニット510を備える。
図11に示される実施形態によれば、信号処理デバイス30は、信号w(n)に係数tan(φ(i))を乗じるように配置される乗算器ユニット520をさらに備える。図11に示されるように、事例1の場合、信号w(n)=ja(n)であり、事例2の場合、w(n)=b(n)である。さらに、信号処理デバイス30は、以下のように第1の補償済み複素デジタル信号v(i)(n)を生成するように構成される加算器ユニット515a及び515bを備える。
式32と式31〜31の比較は、図11のブロック図の構造への誘導をもたらす。図6〜図7及び図9を参照して説明されるフィルタパラメータの適応生成と同様に、パラメータφ(i)及び

のサンプル値は、複数の反復で適応可能に生成される。各反復は、以下で反復インデックスiにより識別される。第1の反復の場合、i=1であり、

はデフォルトのインパルス応答でであってもよく、φ(i)は、

及びφ(i)=0のようなデフォルトの値であってもよい。それ以降の反復に対して、すなわちi>1の場合、



によって与えられ、φ(i)

によって与えられ、ここで

は先行の反復の推定インパルス応答エラーであり、

は先行の反復の推定位相パラメータエラーである。図6〜図7及び図9を参照して説明されるフィルタパラメータの適応生成と同様に、推定インパルス応答エラー

及び推定位相パラメータエラー

は、

に基づいて費用関数を最小化することにより生成される。
式33によって与えられるu(i)(n)に基づく費用関数は、図6〜図7及び図9を参照して上記で説明されるフィルタパラメータの適応生成の場合と同様の方法で、u(i)(n)の妥当性測定に基づいてもよい。
図6及び図7に示される信号処理デバイス30の実施形態と同様に、図11に示される実施形態による信号処理デバイス30は、生成された

及び

に基づいて第2の補償済み複素デジタル信号

を生成するようにさらに構成されてもよい。このために、信号処理デバイス30は、図11に示されるように、信号

を生成するように構成されるフィルタユニット500b、信号

を生成するように構成されるフィルタユニット520b、及びy(i)(n)の生成のために配置される加算器ユニット525a及び525bを備えることができる。
この第2の補償済みデジタル信号y(i)(n)は、出力ポート34で出力される信号であってもよい。その他の実施形態において、代わりに、信号v(i)(n)は、出力ポート34で出力されてもよい。そのような実施形態において、フィルタユニット500b及び520b、並びに加算器ユニット525a及び525bは、省略されてもよい。
図12は、本発明の実施形態により

及び

の適応生成がどのように実行されうるかを示す流れ図であり、これは図11に示される信号処理デバイス30の実施形態に適用可能である。図9の流れ図と同様に、図12の流れ図は、図11を参照して上記で説明される反復プロセスのうちの1回の反復を示す。反復は、ステップ530において開始する。ステップ535において、有限長の実数値のインパルス応答

及び実数値の位相パラメータφ(i)のサンプル値。第1の反復の場合、i=1として、

はデフォルトのインパルス応答として生成される。i>1の場合、



により与えられる。同様に、第1の反復の場合、i=1として、実数値の位相パラメータφ(i)は、デフォルトの値として生成される。i>1の場合、φ(i)

として生成される。ステップ540において、第1の補償済み複素デジタル信号v(i)(n)は、式32に従って生成される。さらに、ステップ545において、式33により定義されるu(i)(n)に基づいて前記費用関数を最小化することにより推定インパルス応答エラー

及び推定位相パラメータエラー

。反復はまた、前記第2の補償済みデジタル信号y(i)(n)を生成するステップを備えることができる。
一部の実施形態において、

及び

を適応可能に生成するための反復は、信号処理デバイス30が動作中である限り連続的に実行されてもよい。その他の実施形態において、反復は、反復を終了する特定の停止条件が満たされる場合、中止、又は終了されてもよい。そのような条件は、たとえば、

の(すべてのnにわたる)最大値が第1のしきい値を下回り、

が第2のしきい値を上回ることであってもよい。しきい値は、たとえばシステム仕様によって要求される特定の度合いのイメージ除去を達成するため、又はシステム仕様のその他の一部の基準を満たすために、たとえばシステム仕様、コンピュータシミュレーション、及び/又は測定に基づいて選択されてもよい。そのような動作は、たとえば、図12の流れ図に従って実行されるステップ410で、上記で説明される図10の流れ図に従って実行されてもよい。
本発明の一部の実施形態によれば、非補償の複素数値のデジタル信号z(n)=c(n)+jd(n)を表す無線周波数信号r(t)を送信するように配置される直交送信機のI信号パスとQ信号パス間の不均衡を補償するための手段が提供され、ここで、c(n)は非補償デジタルI成分であり、d(n)は非補償デジタルQ成分d(n)である。
図13は、本発明の実施形態による直交送信機600を示すブロック図である。実施形態によれば、直交送信機600は、I信号パス605a及びQ信号パス605bを備える。さらに、直交送信機600は、I信号パス605aとQ信号パス605b間の不均衡を補償するための信号処理デバイス610を備える。信号処理デバイス610は、実数値の信号c(n)を受信するための入力ポート615a、及び実数値の信号d(n)を受信するための入力ポート615bを有する。信号処理デバイス610は、信号z(n)に基づいて補償済みの複素数値のデジタル入力信号

を生成するように構成される。信号

は補償済みのデジタルI成分であり、信号

は補償済みのデジタルQ成分である。信号処理デバイス610は、信号処理デバイス610の出力ポート620aを介してI信号パス605aの入力ポートに

を供給し、信号処理デバイス610の出力ポート620bを介してQ信号パス605bの入力ポートに

を供給するように構成される。
直交送信機600の信号処理デバイス610の配置と、直交受信機8の信号処理デバイス30の配置(図2)の相違は、直交送信機600において、信号処理デバイス610は、いわゆる予歪(pre−distortion)を用いてI/Q不均衡を補償するように配置されるが、直交受信機8において、信号処理デバイス30は、いわゆる後置歪(post−distortion)を用いてI/Q不均衡を補償するように配置されることにある。
さらに、図13に示される実施形態によれば、直交送信機600は、

及び

をそれぞれ対応するアナログ表現に変換するために、I信号パス605aに第1のデジタルアナログ変換器(DAC)625a、及びQ信号パス605bに第2のデジタルアナログ変換器(DAC)625bを備える。さらに、直交送信機600は、I信号パス605aとQ信号パス605bにそれぞれ、フィルタ630a及びフィルタ630bをさらに備える。フィルタ630a及び630bは、DAC625a及び625bからの不要な周波数成分出力を抑制するように配置される。図13において、フィルタ630a及び630bは、LPフィルタとして示される。しかし、その他の実施形態において、使用される信号帯域に応じて、フィルタ630a及び630bは代わりにBPフィルタであってもよい。
さらに、I信号パス605aはミキサー635aを備え、Q信号パス605bはミキサー635bを備える。ミキサー635a及び635bは、入力ポートでそれぞれ、フィルタ630aからの出力信号、及びフィルタ630bからの出力信号を受信するように構成される。さらに、直交受信機は、ミキサー635a及び635bへの共通周波数fを有するLO信号を生成するように構成されるLOユニット640を備える。理想的には、ミキサー635a及び635bに供給されるLO信号は直角に提供される、すなわち、理想的にはLO信号の間に90°(又はπ/2ラジアン)の相互位相シフトがある。ミキサー635a及び635bは、それぞれの入力信号のRF信号周波数帯域への周波数アップコンバートを実行するように配置される。加えて、直交送信機600は、ミキサー635a及び635bからの出力信号の和としてRF出力信号r(t)を生成するためのアナログ加算器回路645を備える。RF信号r(t)は、直交送信機600の出力ポート650で出力される。
図14は、信号処理デバイス610を除く直交送信機600のモデルを示すブロック図である。DAC625a及び625b(図13)は、理想的なDAC655a及び655bによりモデル化される。フィルタ630a及び630b(図13)は、図3に示されるように、それぞれインパルス応答ha1(t)及びha2(t)を有するブロック660a及び660bでモデル化される。DAC625a及び625b間のゲインの不一致及び(線形)動的振る舞いは、図14のモデルのブロック660a及び660bにまとめられる。
ミキサー635a及び635b並びにLO640(図13)は、ブロック660a及び660bの出力信号にそれぞれ2cos(ωt+φ)と−2sin(ωt+φ)を掛ける乗算器665a及び665bでモデル化され、ここでωは2πfである。均衡のとれたI信号パス及びQ信号パスにより、φ=φである。加算器ユニット645(図13)は、加算器670でモデル化される。φとφの差は、結果としてI信号パスとQ信号パス間の不均衡をもたらす。さらに、ha1(t)とha2(t)の差はまた、I信号パスとQ信号パス間の不均衡に寄与する。
以下の導出において、

及び

は、それぞれ

及び

に対応するアナログ信号を示す。信号r(t)が以下の形態で表記されうることが示されてもよく、

ここで

及び

である。さらに、x(n)が、等価の不均衡な離散時間ベースバンド信号を示すようにする。すなわち、x(n)は、(仮定上の)完全に均衡のとれた直交送信機に入力される場合、出力信号r(t)をもたらすような、複素数値の信号を示す。x(n)が以下の形態で表記されうることが示されてもよく、
x(n)=g(n)y(n)+g(n)y(n) (式35)
ここで

及び

である。式36及び式37において、h(n)及びh(n)は、それぞれ連続時間インパルス応答ha1(t)及びha2(t)に対応する離散時間インパルス応答を示す。
受信機の場合と同様に、事例1及び事例2と示される2つの異なる事例が、送信機の場合にも考慮される。事例1によれば、以下の式に従ってy(n)を生成し、
y(n)=z(n)+f(n)*c(n) (式38)
ここで、f(n)は複素数値のインパルス応答であり、
f(n)=ejφh(n)−δ(n) (式39)
h(n)*h(n)=h(n) (式40)
及び
φ=φ−φ (式41)
以下の結果が得られる。
同様に、事例2によれば、以下の式に従ってy(n)を生成し、
y(n)=z(n)+f(n)*jd(n) (式43)
ここで、f(n)は複素数値のインパルス応答であり、
f(n)=ejφh(n)−δ(n) (式44)
h(n)*h(n)=h(n) (式45)
及び
φ=φ−φ (式46)
以下の結果が得られる。
式41及び式47から分かるように、式38又は式44に従ってY(n)を生成することで、z(n)の直線歪みのバージョンであるx(n)がもたらされる。そのような直線歪みは、たとえば、直交送信機600から送信される信号r(t)を受信するように配置される受信機において線形等化器によって補償されてもよい。
式38〜式47から、受信機の場合における図4〜7の信号処理デバイス30に使用される同じ構造が、送信機の場合における信号処理デバイス610に使用されうることが推測されてもよい。対応する送信機の図面は、図4〜図7において、以下のように操作することで得られる。
― 入力ポート32を、信号処理デバイス610の入力ポート615a及び615bを備える複合入力ポート615に置き換える
― x(n)をz(n)に置き換える
― a(n)をc(n)に置き換える
― jb(n)をjd(n)に置き換える
― 出力ポート34を、信号処理デバイス610の出力ポート620a及び620bを備える複合出力ポート620に置き換える
上記の置き換えは、図4〜図7において大括弧内に示される。図4〜図7は、送信機の場合についてさらに詳細に説明されることはない。
したがって、本発明の実施形態によれば、直交送信機600のI信号パス605aとQ信号パス605b間の不均衡を補償するための方法が提供される。方法の実施形態は、送信機及び受信機の事例の相違を明らかにするための適切な変更と共に、図8〜図10の流れ図を参照して以下で説明される。方法の実施形態によれば、図8を参照すると、方法はステップ200から開始する。ステップ205において、非補償の複素デジタル信号z(n)=c(n)+jd(n)は、たとえば入力ポート615a及び615b(図13)で受信される。さらに、ステップ210において、複素補償信号は、複素数値のインパルス応答を有する補償フィルタでc(n)(事例1)及びjd(n)(事例2)のうちの1つをフィルタリングすることにより生成される。ステップ210は、補償フィルタ60(図4)、補償フィルタ60(図4)の機能を実行すると上記で説明される要素70〜85(図5)、補償フィルタ160a(図6)、補償フィルタ160a(図6)の機能を実行すると上記で説明される要素170a、175、180a、及び185a(図7)によって実行されてもよい。さらに、ステップ215において、第1の補償済み複素デジタル信号は、z(n)と複素補償信号の和として生成される。前記第1の補償済み複素デジタル信号は、図4及び図5における信号y(n)であってもよいか、又は図6及び図7における信号v(i)(n)であってもよい。方法は、ステップ220において終了する。
方法は、補償フィルタのフィルタパラメータを適応可能に生成するステップをさらに備えることができる。補償フィルタのフィルタパラメータを適応可能に生成するステップは、たとえば、インパルス応答f(n)の複素数値のサンプルを適応可能に生成するステップ(図4)、又はインパルス応答hΔ(n)の実数値のサンプル及び実数値のパラメータφを適応可能に生成するステップ(図5)を備えることができる。フィルタパラメータの適応生成は、たとえば、上記の「背景技術」のセクションで参照されるAntilla送信機の論文において説明される一般的な方法を使用して実行されてもよい。
図6及び図7に示される信号処理デバイス610の実施形態の場合、フィルタパラメータの適応生成は、信号処理デバイス30の対応する実施形態について説明された方法と類似する反復プロセスで実行されてもよい。しかし、異なる費用関数が使用されてもよい。Antilla送信機の論文におけるように、アナログデジタル変換が後に続く、(直交(又は複素)ダウンコンバートに対して)信号r(t)の実数ダウンコンバートは、費用関数の基底として使用されうる実数値の信号rBB(n)を生成するために使用されてもよい。たとえば、rBB(n)に加えて、I信号パスとQ信号パス間に不均衡のない直交送信機に信号z(t)を入力することにより生成される無線周波数信号の実数ダウンコンバートから得られるであろう信号に対応する信号qBB(n)が生成されてもよい。費用関数は、rBB(n)とqBB(n)との差に基づいてもよい。たとえば、費用関数は、前記差のLノルム又はLノルムに基づいてもよい。受信機の場合における費用関数と同様に、費用関数は、推定されるフィルタパラメータの一次費用関数であってもよい。たとえば、一次費用関数は、前記Lノルム又はLノルムのような、非線形費用関数の線形化として得られてもよい。
1つの実施形態によれば、前記反復プロセスの反復は、図9(1回の反復を示す)に示される流れ図に従って実行されてもよい。反復は、ステップ300において開始する。ステップ305において、インパルス応答f(i)(n)を達成するためのフィルタパラメータ、ここでi=1としてf(i)(n)は第1の反復のデフォルトのインパルス応答であり、i>1の場合、f(i)(n)はf(i−1)(n)及びΔ(i−1)(n)に基づく。さらに、ステップ310において、e(i)(n)と示される複素補償信号は、e(i)(n)=f(i)(n)*w(n)として生成され、ここでw(n)はc(n)(事例1)及びjd(n)(事例2)を示す。さらに、ステップ315において、第1の補償済み複素デジタル信号v(i)(n)は、v(i)(n)=z(n)+e(i)(n)として生成される。加えて、Δ(i)(n)を決定するフィルタパラメータは、ステップ320においてrBB(n)に基づく費用関数を最小化することにより生成される。反復は、ステップ320において終了する。一部の実施形態において、反復はまた、図6〜図7のコンテキストで説明されるように、生成されたΔ(i)(n)に基づいて、第2の補償済み複素デジタル信号y(i)(n)=v(i)(n)+Δ(i)(n)*w(n)を生成するステップを備えることができる。
受信機の場合と同様に、ステップ305は、f(i)(n)のサンプルを生成するステップを備えることができる。さらに、ステップ320は、Δ(i)(n)のサンプルを生成するステップを備えることができる。
一部の実施形態において、インパルス応答f(i)(n)は以下の形態であってもよい。

さらに、Δ(i)(n)は、nが整数の有限セットに属する場合

の形態であり、ここで

は非ゼロの値を採用することができ、整数の前記有限セットの外側の場合Δ(i)(n)=0であってもよい。

は実数値のパラメータであり、

は実数値のシーケンスである。ステップ320は、実数値のパラメータ

及び実数値のシーケンス

を生成するステップを備えることができる。さらに、ステップ305は、i>1に対して、実数値のシーケンス



として、及び実数値のパラメータφ(i)

として生成するステップを備えることができる。
一部の実施形態において、フィルタパラメータを適応可能に生成するための反復は、信号処理デバイス610が動作中である限り連続的に実行されてもよい。その他の実施形態において、反復は、反復を終了する特定の停止条件が満たされる場合、中止、又は終了されてもよい。そのような条件は、たとえば、|Δ(i)(n)|の(すべてのnにわたる)最大値がしきい値を下回ることであってもよい。しきい値は、たとえばシステム仕様によって要求される特定の度合いのイメージ除去を達成するため、又はシステム仕様のその他の一部の基準を満たすために、たとえばシステム仕様、コンピュータシミュレーション、及び/又は測定に基づいて選択されてもよい。
受信機の場合と同様に、そのような動作は、図10の流れ図によって示される。ステップ400において、動作は開始する。ステップ405において、停止条件が満たされるかどうかが決定される。停止条件が満たされない場合、ステップ410において、フィルタパラメータの生成がもう1回反復される。ステップ410は、たとえば、図9の流れ図に従って実行されてもよい。停止条件が満たされる場合、反復は終了され、ステップ415において、前回の反復で生成されたフィルタパラメータに基づいてI信号パス605aとQ信号パス605b間の不均衡の補償が続行される。
本発明の実施形態によれば、電子装置は、直交受信機8及び/又は直交送信機600を備えることができる。これは、直交受信機8及び直交送信機600を備える電子装置700を示す図15に概略的に示される。たとえば、電子装置は、同様に直交受信機8及び/又は直交送信機600を備える、送受信機(図示せず)を備えることができる。電子装置は、たとえば、移動体通信端末又は無線基地局であってもよいが、これらに限定されることはない。
直交受信機又は直交送信機のI信号パスとQ信号パス間の不均衡の補償が、図1に示される補償回路1に関して、イメージ減衰に関して、同じパフォーマンスで、しかしより低い計算の複雑性で達成されうることは、本明細書において説明される本発明の実施形態の利点である。同様に、計算の複雑性が低いことで、図1に示される補償回路と比較すると、必要な計算リソース量がより少なくてすむ。これは、図1に示される補償回路と比較して、必要な回路面積及び/又は電力消費量を低く抑えるために使用されてもよい。
一部の実施形態において、信号処理デバイス30(図2〜図7及び図11)及び/又は信号処理デバイス610(図3〜図7及び図13)は、専用の特殊用途向けハードウェアユニットとして実施されてもよい。或いは、前記信号処理デバイス30又は610、若しくはその部分は、1つ又は複数のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、又はマイクロコントローラのような、プログラム可能及び/又は構成可能なハードウェアユニットで実施されてもよい。ゆえに、本発明の実施形態は、たとえば図8〜図10及び図12を参照して説明される方法の実施形態のような、本明細書において説明される方法及び機能の実施を可能にする、コンピュータプログラム製品において具現されてもよい。したがって、本発明の実施形態によれば、前述の1つ又は複数のプロセッサ又はマイクロコントローラのような、処理機能を備えるプログラム可能ハードウェアユニットに、前記方法のいずれかの実施形態のステップを実行させるように配置される命令を備えるコンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品は、図16に示されるように、コンピュータ可読媒体720に格納されるプログラムコードを備えることができ、プログラムコードは、処理機能を有するプログラム可能ハードウェアユニット730によってロードされ実行されて、前記方法の実施形態のいずれかのステップをハードウェアユニット730に実行させる。処理機能を有するプログラム可能ハードウェアユニット730は、好ましくは通常、信号処理デバイス30又は610内の統合に適切な形態の組み込みシステムと呼ばれるものである。
信号処理デバイス30(図2〜図7及び図11)及び/又は信号処理デバイス610(図3〜図7及び図13)は、コンピュータ支援製作を用いて製作されてもよい。たとえば、信号処理デバイス30又は610、若しくはその部分が、ICで特定用途向けハードウェアユニットとして実施される場合、信号処理デバイス30又は610の製作のためのリソグラフィーマスクは、一般に使用されるgdsIIファイルフォーマットのハードウェア記述コードのような(ただし、これに限定されることはない)、信号処理デバイス30又は610の物理回路レイアウトを記述するハードウェア記述コードに基づくコンピュータ支援製作を用いて製作されてもよい。物理回路レイアウトを記述するハードウェア記述コードは、たとえば、レジスタトランスファレベル(RTL)のハードウェア記述コード、又はたとえばVHDL(VHSIC(Very−High−Speed Integrated Circuits)HardwareーDescription Language(超高速集積回路設計用ハードウェア記述言語))、Verilog、又はSystemC、若しくはその組み合わせのハードウェア記述コードのような(ただし、これに限定されることはない)別のハードウェア記述コードからの合成及び/又は配置配線コンピュータプログラムツールを用いて、コンピュータにより生成されてもよい。そのようなハードウェア記述コードはまた、信号処理デバイス30又は610の機能を実行するように、FPGAのような(ただし、これに限定されることはない)構成可能ハードウェアユニットを構成するために合成されてもよい。上記に記載されている以外のハードウェア記述言語が存在するので、記載された言語は、包括的なもの、又は本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。
したがって、本発明の実施形態によれば、信号処理デバイス30又は610を記述し、特定用途向けハードウェアユニットとして、構成可能ハードウェアユニットの構成を通じて、又はその組み合わせにより、そのコンピュータ支援製作を可能にするコンピュータ解釈可能ハードウェア記述コードを備えるハードウェア記述エンティティが提供される。
ハードウェア記述エンティティは、ハードウェア記述コードを備えるファイル又はファイルのセットを備えることができる。ファイル又はファイルのセットは、たとえば、コンピュータ可読媒体720(図16)のようなコンピュータ可読媒体に格納されてもよい。
本発明は、特定の実施形態を参照して上記で説明された。しかし、上記で説明された実施形態以外の代替実施形態も、本発明の範囲内において可能である。ハードウェア又はソフトウェアによって方法を実行する、上記で説明された方法ステップとは異なる方法ステップが、本発明の範囲内において提供されてもよい。実施形態のさまざまな特徴及びステップは、上記で説明された組み合わせ以外の組み合わせで組み合わされてもよい。本発明の範囲は、添付の特許請求によってのみ限定される。

Claims (41)

  1. 実数値の非補償デジタルI成分a(n)及び実数値の非補償デジタルQ成分b(n)を生成して、共に非補償の複素デジタル信号x(n)=a(n)+jb(n)を形成するように構成される直交受信機(8)の同相I及び直交Q信号パス(12a、12b)間の不均衡を補償するための方法であって、jは虚数単位を示し、nはシーケンスインデックスである、方法において、
    複素数値のインパルス応答を有する補償フィルタ(60)でa(n)及びjb(n)のうちの1つをフィルタリングすることにより、複素補償信号を生成するステップと、
    x(n)と前記複素補償信号の和として、第1の補償済み複素デジタル信号を生成するステップとを備える方法。
  2. 前記補償フィルタ(60)のフィルタパラメータを適応可能に生成するステップをさらに備える請求項1に記載の方法。
  3. 前記補償フィルタ(60)のフィルタパラメータを適応可能に生成するステップは、
    各反復が反復インデックスiにより識別される複数の反復の各々について、
    インパルス応答f(i)(n)を達成するためのフィルタパラメータを生成するサブステップであって、i=1の場合f(i)(n)は第1の反復のデフォルトのインパルス応答であり、i>1の場合f(i)(n)はf(i−1)(n)及びΔ(i−1)(n)に基づき、Δ(i−1)(n)は先行の反復の推定インパルス応答エラーである、サブステップと、
    (i)(n)で示される前記複素補償信号を、e(i)(n)=f(i)(n)*w(n)として生成するサブステップであって、*は畳み込み演算子を示し、w(n)はa(n)及びjb(n)のうちの前記1つを示す、サブステップと、
    (i)(n)で示される前記第1の補償済み複素デジタル信号を、v(i)(n)=x(n)+e(i)(n)として生成するサブステップと、
    Δ(i)(n)を決定するフィルタパラメータを、u(i)(n)=v(i)(n)+Δ(i)(n)*w(n)に基づいて費用関数を最小化することにより生成するサブステップとを備える請求項2に記載の方法。
  4. 前記反復は、前記生成されたΔ(i)(n)に基づいて、第2の補償済み複素デジタル信号y(i)(n)=v(i)(n)+Δ(i)(n)*w(n)を生成するサブステップをさらに備える請求項3に記載の方法。
  5. 前記費用関数は一次費用関数である請求項3又は4に記載の方法。
  6. 前記費用関数は、u(i)(n)の妥当性測定(properness measure)に基づく請求項3〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記反復を終了するための条件が満たされるかどうかを決定するステップと、
    前記条件が満たされる場合、
    前記反復を終了するステップと、
    前回の反復で生成されたフィルタパラメータに基づいて前記I信号パスと前記Q信号パス間の前記不均衡を引き続き補償するステップとをさらに備える請求項3〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記インパルス応答f(i)(n)は以下の形態であり、

    δ(n)は単位パルス、φ(i)は実数値のパラメータ、及び

    は実数値のシーケンスである請求項3〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. Δ(i)(n)は、
    nが整数の有限セットに属する場合

    の形、及び整数の前記有限セットの外側の場合Δ(i)(n)=0の形態であり、

    は実数値のパラメータであり、

    は実数値のシーケンスである請求項8に記載の方法。
  10. Δ(i)(n)を決定するフィルタパラメータを生成するステップは、前記実数値のパラメータ

    及び前記実数値のシーケンス

    を生成するサブステップを備える請求項9に記載の方法。
  11. 前記インパルス応答f(i)(n)を達成するためのフィルタパラメータを生成するステップは、前記実数値のシーケンス

    及び前記実数値のパラメータφ(i)をi>1の場合

    として生成するサブステップを備える請求項10に記載の方法。
  12. 前記補償フィルタ(60)の前記インパルス応答は、hΔ(n)+jφδ(n)+jφhΔ(n)+(ejφ−1−jφ)・(δ(n)+hΔ(n))の形態であり、δ(n)は単位パルス、φは実数値のパラメータ、及びhΔ(n)は実数値のシーケンスである請求項2に記載の方法。
  13. 前記補償フィルタ(60)のフィルタパラメータを適応可能に生成するステップは、前記実数値のパラメータφ及び前記実数値のシーケンスhΔ(n)を適応可能に生成するサブステップを備える請求項12に記載の方法。
  14. 実数値の非補償デジタルI成分a(n)及び実数値の非補償デジタルQ成分b(n)を生成して、共に非補償の複素デジタル信号x(n)=a(n)+jb(n)を形成するように構成される直交受信機(8)の同相I及び直交Q信号パス(12a、12b)間の不均衡を補償するための方法であって、jは虚数単位を示し、nはシーケンスインデックスである、方法において、
    各反復が反復インデックスiにより識別される複数の反復の各々について、
    有限セットKのnに非ゼロ値を採択することができる有限長の実数値のインパルス応答

    のサンプル値を生成するステップであって、

    は、i=1の場合第1の反復のデフォルトのインパルス応答であり、

    はi>1の場合

    によって与えられ、

    は先行の反復の推定されるインパルス応答エラーである、ステップと、
    実数値の位相パラメータφ(i)を、i=1の場合第1の反復のデフォルト値として生成し、i>1の場合

    として生成するステップであって、

    は先行の反復の推定される位相パラメータエラーである、ステップと、
    (i)(n)で示される第1の補償済み複素デジタル信号を

    として生成するステップであって、*は畳み込み演算子を示し、w(n)=ja(n)かつw(n)=jb(n)又はw(n)=b(n)かつw(n)=a(n)のいずれかである、ステップと、

    に基づいて費用関数を最小化することにより、前記推定インパルス応答エラー

    及び前記推定位相パラメータエラー

    を生成するステップとを備える方法。
  15. 前記反復は、前記生成された

    及び

    に基づいて、第2の補償済み複素デジタル信号

    を生成するサブステップをさらに備える請求項14に記載の方法。
  16. 前記費用関数は一次費用関数である請求項14又は15に記載の方法。
  17. 前記費用関数は、u(i)(n)の妥当性測定に基づく請求項14〜16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記反復を終了するための条件が満たされるかどうかを決定するステップと、
    前記条件が満たされる場合、
    前記反復を終了するステップと、
    前回の反復で生成されたフィルタパラメータに基づいて前記I信号パスとQ信号パス間の前記不均衡を引き続き補償するステップとをさらに備える請求項14〜17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 直交受信機(8)の同相I及び直交Q信号パス(12a、12b)間の不均衡を補償するための信号処理デバイス(30)であって、前記直交受信機(8)は、実数値の非補償デジタルI成分a(n)及び実数値の非補償デジタルQ成分b(n)を生成して、共に非補償の複素デジタル信号x(n)=a(n)+jb(n)を形成するように構成され、jは虚数単位を示し、nはシーケンスインデックスである、信号処理デバイス(30)において、前記非補償デジタル信号x(n)を受信して、請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法を実行することにより前記不均衡を補償するように構成される信号処理デバイス(30)。
  20. 実数値の非補償デジタルI成分a(n)及び実数値の非補償デジタルQ成分b(n)を生成して、共に非補償の複素デジタル信号x(n)=a(n)+jb(n)を形成するための同相I及び直交Q信号パス(12a、12b)であって、jは虚数単位を示し、nはシーケンスインデックスである信号パスと、
    前記I信号パスと前記Q信号パス間の不均衡を補償するための請求項19に記載の信号処理デバイス(30)とを備える直交受信機(8)。
  21. 非補償複素数値のデジタル信号z(n)=c(n)+jd(n)を表す無線周波数信号r(t)を送信するように配置される直交送信機(600)の同相I及び直交Q信号パス(605a、605b)間の不均衡を、前記I信号パス(605a)に提供される補償済みデジタルI成分及び前記Q信号パス(605b)に提供される補償済みデジタルQ成分を持つ補償済み複素数値のデジタル信号を生成することにより補償するための方法であって、jは虚数単位を示し、nはシーケンスインデックスであり、c(n)は非補償デジタルI成分であり、d(n)は非補償デジタルQ成分である、方法において、
    複素数値のインパルス応答を有する補償フィルタ(60)でc(n)及びjd(n)のうちの1つをフィルタリングすることにより、複素補償信号を生成するステップと、
    z(n)と前記複素補償信号の和として、第1の補償済み複素デジタル信号を生成するステップとを備える方法。
  22. 前記補償フィルタ(60)のフィルタパラメータを適応可能に生成するステップをさらに備える請求項21に記載の方法。
  23. 前記補償フィルタ(60)のフィルタパラメータを適応可能に生成するステップは、
    各反復が反復インデックスiにより識別される複数の反復の各々について、
    インパルス応答f(i)(n)を達成するためのフィルタパラメータを生成するサブステップであって、i=1の場合f(i)(n)は第1の反復のデフォルトのインパルス応答であり、i>1の場合f(i)(n)はf(i−1)(n)及びΔ(i−1)(n)に基づき、Δ(i−1)(n)は先行の反復の推定インパルス応答エラーである、サブステップと、
    (i)(n)=f(i)(n)*w(n)として、e(i)(n)で示される前記複素補償信号を生成するサブステップであって、*は畳み込み演算子を示し、w(n)はc(n)及びjd(n)のうちの前記1つを示す、サブステップと、
    (i)(n)で示される前記第1の補償済み複素デジタル信号を、v(i)(n)=x(n)+e(i)(n)として生成するサブステップと、
    前記信号r(t)の実数ダウンコンバート(real downconversion)から得られる実数値の信号rBB(n)に基づいて費用関数を最小化することによりΔ(i)(n)を決定するフィルタパラメータを生成するサブステップとを備える請求項2に記載の方法。
  24. 前記反復は、前記生成されたΔ(i)(n)に基づいて、第2の補償済み複素デジタル信号y(i)(n)=v(i)(n)+Δ(i)(n)*w(n)を生成するサブステップをさらに備える請求項23に記載の方法。
  25. 前記費用関数は一次費用関数である請求項23又は24に記載の方法。
  26. 前記I及びQ信号パス間に不均衡のない直交送信機に信号z(t)を入力することにより生成される無線周波数信号の実数ダウンコンバートから得られたであろう信号に対応する信号qBB(n)を生成するステップをさらに備え、費用関数は、rBB(n)とqBB(n)との差に基づく請求項23〜25のいずれか一項に記載の方法。
  27. 前記費用関数は、前記差のLノルム(norm)又はLノルムに基づく請求項26に記載の方法。
  28. 前記反復を終了するための条件が満たされるかどうかを決定するステップと、
    前記条件が満たされる場合、
    前記反復を終了するステップと、
    前回の反復で生成されたフィルタパラメータに基づいて前記I信号パスと前記Q信号パス間の前記不均衡を引き続き補償するステップとをさらに備える請求項23〜27のいずれか一項に記載の方法。
  29. 前記インパルス応答f(i)(n)は以下の形態であり、

    δ(n)は単位パルス、φ(i)は実数値のパラメータ、及び

    は実数値のシーケンスである請求項23〜28のいずれか1項に記載の方法。
  30. Δ(i)(n)は、
    nが整数の有限セットに属する場合

    の形、及び整数の前記有限セットの外側の場合Δ(i)(n)=0の形態であり、

    は実数値のパラメータであり、

    は実数値のシーケンスである請求項29に記載の方法。
  31. Δ(i)(n)を決定するフィルタパラメータを生成するステップは、前記実数値のパラメータ

    及び前記実数値のシーケンス

    を生成するサブステップを備える請求項30に記載の方法。
  32. 前記インパルス応答f(i)(n)を達成するためのフィルタパラメータを生成するステップは、前記実数値のシーケンス

    及び前記実数値のパラメータφ(i)をi>1の場合

    として生成するサブステップを備える請求項31に記載の方法。
  33. 前記補償フィルタ(60)の前記インパルス応答は、
    Δ(n)+jφδ(n)+jφhΔ(n)+(ejφ−1−jφ)・(δ(n)+hΔ(n))の形態であり、δ(n)は単位パルス、φは実数値のパラメータ、及びhΔ(n)は実数値のシーケンスである請求項22に記載の方法。
  34. 前記補償フィルタ(60)のフィルタパラメータを適応可能に生成するステップは、前記実数値のパラメータφ及び前記実数値のシーケンスhΔ(n)を適応可能に生成するサブステップを備える請求項33に記載の方法。
  35. 非補償の複素数値のデジタル信号z(n)=c(n)+jd(n)を表す無線周波数信号r(t)を送信するための直交送信機(600)の同相I及び直交Q信号パス(605a、605b)間の不均衡を補償するための信号処理デバイス(30)であって、jは虚数単位を示し、nはシーケンスインデックスであり、c(n)は非補償デジタルI成分であり、d(n)は非補償デジタルQ成分であり、前記不均衡を補償するための請求項21〜34のいずれか一項に記載の方法を実行することにより、前記非補償の複素数値のデジタル信号z(n)を受信して、前記I信号パス(605a)に提供される補償済みデジタルI成分及び前記Q信号パス(605b)に提供される補償済みデジタルQ成分を生成するように構成される信号処理デバイス(30)。
  36. 非補償の複素数値のデジタル信号z(n)=c(n)+jd(n)を表す無線周波数信号r(t)を送信するための直交送信機(600)であって、
    前記無線周波数信号r(t)を生成するために、それぞれ補償済みデジタルI成分及び補償済みデジタルQ成分を受信するように配置される同相I及び直交Q信号パス(605a、605b)と、
    前記I及び前記Q信号パス(605a、605b)間の不均衡を補償するための請求項35に記載の信号処理デバイス(30)とを備える直交送信機(600)。
  37. 請求項20に記載の前記直交受信機(8)及び/又は請求項36に記載の直交送信機(600)を備える電子装置(700)。
  38. 電子装置(700)は移動体通信端末又は無線基地局である請求項37に記載の電子装置(700)。
  39. コンピュータ機能を有する電子デバイスによってコンピュータプログラムコード手段が実行されるときに請求項1〜18又は請求項21〜34のいずれか一項に記載の方法を実行するために前記コンピュータプログラムコード手段を備えるコンピュータプログラム製品。
  40. コンピュータ機能を有する電子デバイス(730)によってコンピュータプログラムコード手段が実行されるときに請求項1〜18又は請求項21〜34のいずれか一項に記載の方法を実行するために前記コンピュータプログラムコード手段を備えるコンピュータプログラム製品を格納したコンピュータ可読媒体(720)。
  41. 請求項19又は35に記載の前記信号処理デバイス(30)を記述し、特定用途向けハードウェアユニットとして、構成可能ハードウェアユニットの構成を通じて、又はその組み合わせにより、そのコンピュータ支援製作を可能にするコンピュータ解釈可能ハードウェア記述コードを備えるハードウェア記述エンティティ。
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