JP2012257428A - モータおよびディスク駆動装置 - Google Patents

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順也 水上
Yoichi Sekii
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Abstract

【課題】上シール部と下シール部との間の圧力差の発生を抑制する軸受機構のモータを提供する。
【解決手段】モータは静止部と回転部3とを備え、静止部が、シャフト部41と外筒部432とを備え、回転部3が、内筒部51と、上環状部47と、下ハブ環状部54と、を備え、シャフト部41と上環状部47の上部との間に上シール部が構成され、シャフト部41と上環状部47および内筒部51との間にラジアル動圧軸受部が存在する第1間隙が構成され、内筒部51と外筒部432との間に第2間隙が構成され、上環状部47の下面と外筒部432の上面との間にスラスト動圧軸受部が存在する第3間隙が構成され、外筒部432と下ハブ環状部54との間に下シール部が構成され、上環状部47が、第3間隙のスラスト動圧軸受部よりも径方向外側の領域と、上シール部とラジアル動圧軸受部との間の領域とを連絡する連通路61を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、電動式のモータに関する。
従来より、ディスク駆動装置のモータとして、流体動圧を用いた軸受機構を備えるものが用いられる。特開2007−162759号公報に開示されるスピンドルモータの動圧流体軸受装置は、シャフト本体およびシャフト本体が挿入された筒状のスリーブ本体を有する。シャフト本体は、モータのベースプレートに固定される。スリーブ本体は、モータのロータに固定される。シャフト本体には、スリーブ本体の上側および下側に位置する環状の第1および第2スラストフランジが設けられる。動圧流体軸受装置では、シャフト本体とスリーブ本体との間にて、ラジアル軸受部が構成される。2つのスラストフランジのそれぞれとスリーブ本体との間にて、スラスト軸受部が構成される。また、スリーブ本体には、2つのスラスト間隙を連通する連通孔が設けられる。連通孔の上下の開口近傍には、テーパシール部が形成される。
特開2007−162759号公報
ところで、特開2007−162759号公報では、上側のテーパシール部の液面と下側のテーパシール部の液面との間の軸方向の距離が大きいため、上下のテーパシール部における圧力差が大きい。このため、モータを様々な方向に向けた場合にテーパシール部において液面の位置が大きく変動する。その結果、潤滑油の漏れを防止する設計が煩雑となる。
本発明は、上シール部と下シール部との間の圧力差の発生を抑制することを目的としている。
本発明の例示的な一の側面に係るモータは、ステータを有する静止部と、ロータマグネットを有し、前記静止部により回転可能に支持される回転部と、を備え、前記静止部が、上下方向を向く中心軸を中心として配置されるシャフト部と、前記シャフト部の下部から径方向外方へと広がる下プレート部と、前記下プレート部の外縁部から上方へと延びる外筒部と、を備え、前記回転部が、前記シャフト部の外周面と、前記外筒部の内周面との間に位置する内筒部と、前記内筒部の上側にて径方向外方へと広がり、内周面が前記シャフト部の前記外周面と対向し、下面が前記外筒部の上面と対向する上環状部と、前記外筒部の径方向外側にて、前記上環状部の外縁部から下方へと広がる下ハブ環状部と、を備え、前記シャフト部の前記外周面と前記上環状部の前記内周面の上部との間に、潤滑油の上側の液面が位置する上シール部が構成され、前記上シール部の下側にて、前記シャフト部の前記外周面と前記上環状部の前記内周面との間、および、前記シャフト部の前記外周面と前記内筒部の内周面との間に、前記上シール部から下方へと連続する第1間隙が構成され、前記内筒部の外周面と前記外筒部の前記内周面との間に、前記第1間隙の下端と連絡する第2間隙が構成され、前記上環状部の前記下面と前記外筒部の前記上面との間に、前記第2間隙の上端から径方向外方へと広がる第3間隙が構成され、前記外筒部の外周面と前記下ハブ環状部との間に、前記第3間隙の外縁と連絡し、前記潤滑油の下側の液面が位置する下シール部が構成され、前記第1間隙の少なくとも一部にラジアル動圧軸受部が構成され、前記第3間隙の少なくとも一部にスラスト動圧軸受部が構成され、前記回転部と前記静止部との間に、前記スラスト動圧軸受部による前記回転部の浮上方向とは反対方向に前記回転部が吸引される磁気作用が生じ、前記上環状部が、前記第3間隙の前記スラスト動圧軸受部よりも径方向外側の領域と、前記上シール部と前記ラジアル動圧軸受部との間の領域とを連絡する連通路を有し、前記上シール部から前記第1間隙、前記第2間隙、前記第3間隙を経由して前記下シール部に至る領域、および、前記連通路が、前記潤滑油で満たされる。
本発明によれば、上シール部と下シール部との間の圧力差の発生を抑制することができる。
図1は、ディスク駆動装置の断面図である。 図2は、モータの断面図である。 図3は、軸受機構の断面図である。 図4は、キャップ部材の一部の断面図である。 図5は、軸受機構の一部を示す断面図である。 図6は、軸受機構の断面図である。 図7は、軸受機構の一部を示す断面図である。 図8は、スリーブ部の断面図である。 図9は、外筒部の平面図である。 図10は、内筒部の他の例を示す底面図である。 図11は、他の例に係るモータの一部を示す断面図である。 図12は、第2の実施形態に係るモータの一部を示す断面図である。 図13は、第3の実施形態に係るモータの一部を示す断面図である。
本明細書では、モータの中心軸方向における上側を単に「上側」と呼び、下側を単に「下側」と呼ぶ。なお、上下方向は、実際の機器に組み込まれたときの位置関係や方向を示すものではない。また、中心軸に平行な方向または略平行な方向を「軸方向」と呼び、中心軸を中心とする径方向を単に「径方向」と呼び、中心軸を中心とする周方向を単に「周方向」と呼ぶ。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の例示的な第1の実施形態に係るスピンドルモータ(以下、単に「モータ」という)を含むディスク駆動装置1の縦断面図である。ディスク駆動装置1は、いわゆるハードディスク駆動装置である。ディスク駆動装置1は、例えば、3枚のディスク11と、モータ12と、アクセス部13と、ハウジング14と、を含む。モータ12は、ディスク11を回転する。アクセス部13は、ディスク11に対して、情報の読み出しおよび書き込みの少なくとも一方を行う。
ハウジング14は、無蓋箱状の第1ハウジング部材141と、板状の第2ハウジング部材142と、を含む。第1ハウジング部材141の内側には、ディスク11、モータ12およびアクセス部13が収容される。第1ハウジング部材141に第2ハウジング部材142が嵌められて、ハウジング14が構成される。ディスク駆動装置1の内部空間は、塵や埃が極度に少なく、清浄な空間が好ましい。本実施形態では、ディスク駆動装置1内に空気が充填される。なお、ヘリウムガスや水素ガスが充填されてもよく、これらの気体と空気との混合気体が充填されてもよい。
3枚のディスク11は、クランパ151とスペーサ152により、モータ12の中心軸J1方向に等間隔にてモータ12のロータハブに固定される。アクセス部13は、6つのヘッド131と、6つのアーム132と、ヘッド移動機構133とを含む。ヘッド131はディスク11に近接して、情報の読み出しおよび/または書き込みを磁気的に行う。アーム132は、ヘッド131を支持する。ヘッド移動機構133はアーム132を移動することにより、ヘッド131をディスク11に対して相対的に移動する。これらの構成により、ヘッド131は、回転するディスク11に近接した状態にて、ディスク11の所要の位置にアクセスする。なお、ディスク11は3枚に限らず、1枚または2以上でもよい。
図2は、モータ12の縦断面図である。モータ12は、アウタロータ型のモータである。モータ12は、固定組立体である静止部2と、回転組立体である回転部3と、を含む。図2では、静止部2の一部と回転部3の一部とにより構成される流体動圧軸受機構(以下、「軸受機構」という)に符号4を付している。回転部3は、潤滑油45を介して、モータ12の中心軸J1を中心に、静止部2により回転可能に支持される。
静止部2は、ベース部であるベースプレート21と、ステータ22と、環状の磁性部材23と、シャフト部41と、下スラスト部43と、を含む。ベースプレート21と図1の第1ハウジング部材141とは単一部材から構成され、ベースプレート21は、ハウジング14の一部である。ステータ22は、ベースプレート21の円筒状のホルダ211の周囲に固定される。ホルダ211の内側に設けられた孔部には、下スラスト部43が固定される。磁性部材23は、ベースプレート21の上面上に配置される。なお、ベースプレート21と第1ハウジング部材141とは別部材であってもよい。
回転部3は、ロータハブ31と、ロータマグネット32と、環状のキャップ部材42と、を含む。ロータハブ31は、略円筒状のスリーブ部5と、蓋部311と、円筒部312と、を含む。蓋部311は、スリーブ部5の上部から径方向外方に広がる。円筒部312は、蓋部311の外縁部から下方へと延びる。キャップ部材42は、スリーブ部5の上側に位置する。なお、スリーブ部5は、蓋部311および円筒部312とは異なる部材から構成されていてもよい。この場合、スリーブ部5は蓋部311に固定される。ロータマグネット32は、円筒部312の内側に固定される。ロータマグネット32は、ステータ22と径方向に対向する。ステータ22とロータマグネット32との間にてトルクが発生する。
軸方向において、ステータ22の磁気中心は、ロータマグネット32の磁気中心よりも下方に位置する。また、ロータマグネット32の下方に、磁性部材23が位置する。モータ12では、ロータマグネット32とステータ22との間およびロータマグネット32と磁性部材23との間にて、ロータマグネット32を下方に吸引する磁気作用が生じる。以下、ロータマグネット32、ステータ22および磁性部材23により構成される上記磁気作用を生じる機構を「磁気背圧機構121」という。
蓋部311は、図1のディスク11をクランプするクランパ151を固定するためのねじ孔314、を含む。ねじ孔314は、ステータ22の上方に位置し、蓋部311を上下方向に貫通する。クランパ151をモータ12に取り付ける際には、図1に示すように、クランパ151の貫通孔およびねじ孔314にねじ153が挿入されることにより、クランパ151が蓋部311の上面上に固定される。
図3は、軸受機構4を拡大して示す図である。軸受機構4は、シャフト部41と、下スラスト部43と、スリーブ部5と、キャップ部材42と、潤滑油45と、を含む。既述のように、シャフト部41および下スラスト部43は静止部2の一部であり、スリーブ部5およびキャップ部材42は回転部3の一部である。シャフト部41は、下スラスト部43の内側に形成された孔部に圧入固定され、中心軸J1に沿って上下方向を向いて配置される。シャフト部41は、例えば、ステンレス鋼等により形成される。シャフト部41の上部には、ねじ孔412が存在する。図1に示すように、第2ハウジング部材142の中央部の貫通孔およびねじ孔412にねじ154が挿入されることにより、第2ハウジング部材142が、モータ12に固定される。
下スラスト部43は、下プレート部431と、外筒部432と、を含む。下スラスト部43は、例えば、銅や高力黄銅等により形成される。下プレート部431は、シャフト部41の下部から径方向外方へと広がる。外筒部432は、下プレート部431の外縁部から上方へと延びる。外筒部432の上部は、径方向外方に広がる鍔部437を含む。鍔部437の下側には、下方に向かうとともに径方向内方へと傾斜する傾斜面433が設けられる。
モータ12の組み立て時には、外筒部432の外周面の下部が、ベースプレート21のホルダ211の内周面に接着剤にて固定される。このため、圧入固定の場合に比べて、ベースプレート21に対する外筒部432の上下方向における位置決めを精度よく行うことができ、モータ12の高さの精度が向上する。
スリーブ部5は、内筒部51と、フランジ部52と、を含む。スリーブ部5は、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、銅等により形成される。内筒部51は、シャフト部41の外周面411と外筒部432の内周面434との間の略円筒状の空間内に配置される。内筒部51の厚さは、0.5mm以上1mm以下であり、本実施形態では、0.75mmである。
フランジ部52は、内筒部51とキャップ部材42の間から径方向外方に突出する。軸方向において、フランジ部52の厚さは、内筒部51の高さの1/2以下が好ましい。フランジ部52の上面521および下面522は、好ましくは中心軸J1に略垂直に構成される。フランジ部52は、フランジ部52を下面522から上面521へと貫通する連通孔61を含む。本実施形態では、連通孔61の数は1である。なお、2以上の連通孔61が設けられてもよい。
図4は、キャップ部材42の一部の断面図である。図4では、キャップ部材42の奥側の形状も示している。キャップ部材42は、内周面422上に図3および図4に示す溝部423と、動圧溝424と、を含む。図4では、動圧溝424にクロスハッチングを付している。以下、他の図においても、動圧溝にクロスハッチングを付している。溝部423は、中心軸J1を中心とする環状である。溝部423を中心軸J1を含む面で切断した断面は、半円形である。動圧溝424は、螺旋状であり、溝部423の下側に位置する。以下の説明では、内筒部51の上側にて径方向外方に広がるフランジ部52およびキャップ部材42をまとめて「上環状部47」と呼ぶ。上環状部47の内周面の下部であるフランジ部52の内周面523、および、上部であるキャップ部材42の内周面422は、それぞれ、シャフト部41の外周面411と径方向に対向する。
ロータハブ31の蓋部311は、上ハブ筒部53と、下ハブ環状部54と、を含む。上ハブ筒部53は、フランジ部52の外縁部から上方へと広がる略円筒状に構成される。上ハブ筒部53の内周面には、キャップ部材42が固定される。
下ハブ環状部54は、下ハブ筒部541と、環状のストッパ542と、を含む。下ハブ筒部541は、外筒部432の径方向外側にてフランジ部52の外縁部から下方へと広がる。なお、下ハブ筒部541は、フランジ部52または蓋部311とは別部材から構成されてもよい。
図5に示すように、下ハブ筒部541の内周面541aには、下方に向かって拡径する段差部543が構成される。すなわち、段差部543の下側における内周面541aの直径は、上側における直径よりも大きい。段差部543の下側において、ストッパ542が内周面541aに固定される。ストッパ542の上面は、段差部543の下面543a、すなわち、法線が下方を向く面に軸方向に当接する。ストッパ542の内周面542aは、下方に向かうとともに径方向内方へと傾斜する部位を含む。ストッパ542の上面とフランジ部52の下面522の外縁部との間には、抜止間隙68が構成される。抜止間隙68内には、外筒部432の鍔部437の先端が位置する。モータ12では、回転部3に上方に向かう力が働いても、ストッパ542と鍔部437とが軸方向に当接することにより、回転部3が上方に移動することが防止される。
モータ12の駆動時には、図3に示す回転部3が、潤滑油45を介してシャフト部41および下スラスト部43に対して回転する。
図6は、軸受機構4の一部を示す図である。シャフト部41の外周面411と、内筒部51の内周面511およびフランジ部52の内周面523との間には、上下方向に延びるラジアル間隙62が構成される。ラジアル間隙62の径方向における幅は、2〜4μm程度が好ましい。軸方向において、内筒部51の下端と下プレート部431との間に間隙63が構成される。以下、間隙63を「下端間隙63」という。
内筒部51の外周面512と外筒部432の内周面434との間に円筒状の間隙64が構成される。以下、間隙64を「円筒間隙64」という。円筒間隙64の下端は、下端間隙63を介してラジアル間隙62の下端に連絡する。円筒間隙64の径方向における幅は、ラジアル間隙62の径方向における幅よりも大きく、連通孔61の直径よりも小さい。
上環状部47では、フランジ部52の上面521と、キャップ部材42の下面421との間に間隙651が構成される。以下、間隙651を「上連通間隙651」という。上連通間隙651は、周方向における全周に広がる。フランジ部52の下面522、すなわち、上環状部47の下面と、外筒部432の上面435とが軸方向に対向し、下面522と上面435との間に間隙652が構成される。以下、間隙652を「下スラスト間隙652」という。下スラスト間隙652は、円筒間隙64の上端から径方向外方へと広がる。上連通間隙651および下スラスト間隙652は、連通孔61により連通される。軸受機構4では、ラジアル間隙62、下端間隙63、円筒間隙64、上連通間隙651および下スラスト間隙652、並びに、連通孔61が、およそこの順にて径方向外方に向かって構成される。
図5に示す鍔部437の下面がストッパ542の上面に当接した状態において、下スラスト間隙652の軸方向における幅は、フランジ部52の下面522とストッパ542の上面との間の距離と、鍔部437の軸方向における幅との差にほぼ等しい。なお、モータ12の駆動時では、下スラスト間隙652の幅は十分に小さいため、鍔部437とストッパ542とは非接触である。モータ12では、回転部3に上方に向かう力が作用した場合のスラスト間隙652の最大幅を、鍔部437や抜止間隙68を構成する部材の加工精度によって決めることができる。また、フランジ部52および下ハブ環状部54と外筒部432とを組み立てることにより、下スラスト間隙を構成することができ、モータ12の組み立てを容易に行うことができる。
図7に示すように、キャップ部材42の内周面422の下部とシャフト部41の外周面411との間には、上縦間隙661が構成される。上連通間隙651は、上縦間隙661の下部から連続して、径方向外方へと延びる。また、ラジアル間隙62は、上縦間隙661の下側にて、上縦間隙661の下部から下方へと連続して延びる。キャップ部材42の内周面422の最小内径Rsは、フランジ部52の内周面523の最小内径Rjよりも僅かに大きい。換言すれば、上縦間隙661における上環状部47の最小内径が、ラジアル間隙62における上環状部47の最小内径よりも大きい。
キャップ部材42の内周面422に存在する溝部423の下部と、シャフト部41の外周面411との間には、下方に向かうに従って径方向の幅が漸次減少する上シール間隙662が構成される。上シール間隙662では、毛管現象を利用して潤滑油45を保持するキャピラリシール部が構成される。キャピラリシール部には、潤滑油45の上側の液面が位置する。また、モータ12の駆動時には、上縦間隙661内にて、図4に示す動圧溝424により、潤滑油45に対して下方へと向かう圧を誘起する動圧発生部であるポンピングシール部が構成される。これにより、上シール間隙662への潤滑油45の移動が抑制される。以下、キャピラリシール部およびポンピングシール部をまとめて「上シール部66」と呼ぶ。上シール部66が構成されることにより、潤滑油45の上側の液面の位置が一定に維持される。
溝部423の上側において、キャップ部材42の内周面422と、シャフト部41の外周面411との間に微小間隙663が構成される。微小間隙663が、上シール間隙662とモータ12外部との間に位置することにより、上シール間隙662内にて気化した潤滑油が、モータ12外部に移動することが抑制される。
図5に示すストッパ542の内周面542aと外筒部432の傾斜面433との間には、下方に向かうに従って径方向の幅が漸次増大する下シール間隙671が構成される。下シール間隙671では、毛管現象を利用して潤滑油45を保持する下シール部67が構成される。下シール部67には、潤滑油45の下側の液面が位置する。モータ12の駆動時には、フランジ部52の下面522と鍔部437の上面との間、および、鍔部437の下面とストッパ542の上面との間に間隙が構成される。下シール部67は、これらの間隙および抜止間隙68を介して下スラスト間隙652の外縁と連絡する。
図6に示すように、軸受機構4では、上シール部66から、ラジアル間隙62、下端間隙63、円筒間隙64、下スラスト間隙652および抜止間隙68を経由して下シール部67に至る領域6、並びに、上連通間隙651および連通孔61に潤滑油45が連続して満たされる。
図8は、スリーブ部5の断面図である。図8では、スリーブ部5の奥側の形状も示している。内筒部51は、内周面511の軸方向略中央よりも上側に設けられた上ラジアル動圧溝列711と、軸方向略中央よりも下側に設けられた下ラジアル動圧溝列712と、を含む。上ラジアル動圧溝列711は、ヘリングボーン形状の溝、すなわち、内周面511の周方向に沿って複数の略V字を横向きにした溝の集合体である。上ラジアル動圧溝列711では、上側の部位の軸方向長さが下側の部位の長さよりも長い。以下、上ラジアル動圧溝列711の上側の部位を「溝上部711a」といい、下側の部位を「溝下部711b」という。下ラジアル動圧溝列712もヘリングボーン形状の溝である。下ラジアル動圧溝列712では、溝上部712aの軸方向長さが、溝下部712bの軸方向長さより短い。
軸方向において、図6に示す下スラスト間隙652の位置は、下ラジアル動圧溝列712の溝上部712aの上端の位置よりも上方に位置する。ラジアル間隙62では、上ラジアル動圧溝列711および下ラジアル動圧溝列712により、潤滑油45に対してラジアル方向に流体動圧を発生するラジアル動圧軸受部81が構成される。以下、上ラジアル動圧溝列711に対応する上側の動圧軸受部を「上ラジアル動圧軸受部811」といい、下ラジアル動圧溝列712に対応する下側の動圧軸受部を「下ラジアル動圧軸受部812」という。下ラジアル動圧軸受部812は、外筒部432の外周面の下部とベースプレート21のホルダ211との固定領域436と径方向に重なる。
なお、下スラスト間隙652の位置は、下ラジアル動圧溝列712を構成する少なくとも一本の動圧溝よりも上方に位置していればよく、また下ラジアル動圧溝列712を構成する全ての動圧溝よりも上方に位置してもよい。これらの構成は実施形態の範囲に含まれる。
図9は、下スラスト部43の平面図である。外筒部432の上面435には、スパイラル形状の下スラスト動圧溝列722が構成される。下スラスト動圧溝列722は、中心軸J1を中心とする円であって連通孔61の下側の開口に外接する円732よりも内側に設けられる。ただし、開口に面取りが設けられる場合には、下スラスト動圧溝列722は、面取りの径方向外側の部位に外接する円よりも内側に設けられる。図9の場合、下スラスト動圧溝列722は、連通孔61の下側の開口よりも径方向内側に設けられる。図6に示す下スラスト間隙652において、下スラスト動圧溝列722により、潤滑油45に対してスラスト方向に流体動圧を発生する動圧発生部であるスラスト動圧軸受部822が構成される。
モータ12では、連通孔61および上連通間隙651を介して、下スラスト間隙652のスラスト動圧軸受部822よりも径方向外側の領域(以下、「外側領域652a」と呼ぶ)と、上シール部66と上ラジアル動圧軸受部811との間の領域とが連絡する。以下、連通孔61および上連通間隙651をまとめて「連通路69」と呼ぶ。
モータ12の駆動時には、ラジアル動圧軸受部81により、スリーブ部5の内筒部51がシャフト部41に対してラジアル方向に支持される。また、スラスト動圧軸受部822により、外筒部432に対してフランジ部52が図6における上側に僅かに浮上する。既述のように、図2に示す磁気背圧機構121の磁気作用により回転部3の浮上方向、すなわち、図2における上側に向かう方向とは反対方向に回転部3が吸引される。モータ12では、スラスト動圧軸受部822および磁気背圧機構121により、回転部3が静止部2に対してスラスト方向に安定して支持される。
このとき、図8の上ラジアル動圧溝列711および下ラジアル動圧溝列712では、潤滑油45がそれぞれの中央にポンピング(誘起)され、十分な動圧が発生する。図6に示すラジアル動圧軸受部81全体では、潤滑油45に対して上方に向かう圧が生じる。
図9の下スラスト動圧溝列722では、潤滑油45に対して図6に示す円筒間隙64へと向かう圧力が生じる。円筒間隙64および下端間隙63では、潤滑油45の圧力が高い状態となり、気泡の析出が防止される。
軸受機構4内では、潤滑油45がラジアル間隙62、連通路69、下スラスト間隙652、円筒間隙64および下端間隙63の順に流れ、ラジアル間隙62へと戻される。
以上、第1の実施形態に係るモータ12について説明したが、モータ12では、上連通間隙651の内側の部位が、上ラジアル動圧軸受部811の上側に位置し、かつ、連通孔61の下側の開口がスラスト動圧軸受部822よりも径方向外側に位置する。このため、上シール部66の下端から連通路69を経由して下シール部67の上端に至る経路上に動圧軸受部が存在せず、上シール部66と下シール部67との間における圧力差の発生を容易に抑えることができる。
軸方向において、上シール部66の液面と下シール部67の液面との間の距離が、ラジアル動圧軸受部81の軸方向の長さよりも短い。その結果、上下シール部66,67間の圧力差をより低減することができる。ラジアル動圧軸受部81の軸方向の長さとは、上ラジアル動圧溝列711における溝上部711aの上端から下ラジアル動圧溝列712における溝下部712bの下端までの長さを示す。
第1の間隙であるラジアル間隙62の下部に第2の間隙である円筒間隙64の下部が連通し、かつ、第3の間隙である下スラスト間隙652が、下ラジアル動圧軸受部812よりも上側に位置する。これにより、ラジアル間隙62の長さを確保しつつ下スラスト間隙652を第4の間隙である上連通間隙651に近づけることができ、上連通間隙651と下スラスト間隙652とを連通する連通孔61の長さを容易に短くすることができる。その結果、連通孔61内の潤滑油45の量を抑えることができるとともに、流路抵抗を低減することができる。また、上シール部66と下シール部67とを近づけることができる。連通孔61が中心軸J1に略平行であり、かつ、軸方向における連通孔61の長さが短いため、連通孔61を容易に形成することができる。なお、潤滑油45の量をより抑えるために、連通孔61の直径を円筒間隙64の幅程度に細くしてもよい。
上シール部66がポンピングシール部を含むことから、ラジアル間隙62から上シール部66に潤滑油45が向かうことが抑制される。その結果、ラジアル間隙62の上端から上連通間隙651へと潤滑油45が滑らかに流れ、潤滑油45を効率よく循環させることができる。軸受機構4では、ストッパ542が下シール部67を構成する回転部3側の部材としての役割を兼ねることから、軸受機構4の構造を簡素化することができる。
モータ12では、シャフト部41の周囲に上シール間隙662が構成されることから、上シール部66における潤滑油45の液面の面積を小さくすることができ、上シール部66からの潤滑油45の蒸発を抑えることができる。その結果、上シール部66からディスク駆動装置1の内部空間に気化した潤滑油が拡散することが抑制され、ディスク駆動装置1の信頼性を向上することができる。
下シール間隙671は、上シール間隙662よりも径方向外方に位置し、かつ、軸方向における長さが長いため、下シール間隙671内に潤滑油45を十分に確保することができる。なお、下シール部67内の潤滑油45の液面は、モータ12内部に存在することから、液面の面積を大きくしても、気化した潤滑油45がディスク駆動装置1の内部空間へと拡散することが抑えられる。
下シール部67が、上シール部66よりも径方向外側に位置し、かつ、上下シール部66,67間に潤滑油45に対して径方向内方に向かう圧を生じる動圧発生部が存在しないため、モータ12の駆動時には、下シール部67内に潤滑油45が偏る。上シール部66では、潤滑油45の液面の位置が下がり、液面の面積を小さくすることができる。その結果、上シール部66からの潤滑油45の蒸発をより抑えることができる。
下スラスト間隙652が軸受機構4の上部に設けられるため、下スラスト間隙652の下側の空間に外筒部432とベースプレート21との固定領域436を配置することができる。これにより、固定領域436の軸方向長さを十分に得ることができる。モータ12では、ラジアル動圧軸受部81の軸方向の長さが長いため、回転部3が傾く方向に作用する外力に対して軸受機構4の剛性を向上することができる。下ラジアル動圧軸受部812の周囲がベースプレート21により囲まれるため、ラジアル動圧軸受部81の下部の周囲の剛性が高められる。このように、軸固定タイプの軸受機構4が利用されることにより、高剛性のモータ12を容易に実現することができる。その結果、モータ12を低振動にて回転させることができる。また、下ラジアル動圧軸受部812の軸方向における存在範囲が、ベースプレート21と重なることにより、モータ12全体の中心軸J1方向における厚さを薄くすることができる。
軸受機構4は、1つのスラスト動圧軸受部のみを有することから、キャップ部材の下面とフランジ部の上面との間の距離を精度よく調整したり、これらの面に動圧溝を設ける必要がない。その結果、フランジ部の上下にスラスト動圧軸受部が存在するモータに比べて、軸受機構4を安価に製造することができる。
モータ12では、図10の内筒部51の底面図に示すように、内筒部51の下面にスラスト動圧溝列723が構成されてもよい。これにより、図6の下端間隙63には、内筒部51をスラスト方向に支持するスラスト動圧軸受部が構成される。この場合、下スラスト間隙652では、スラスト動圧軸受部として機能する動圧発生部を構成しなくてもよい場合もある。ただし、下スラスト間隙には、潤滑油45に対して径方向内方へと向かう圧を誘起する程度の動圧発生部である動圧溝列が設けられることが好ましい。図10の構成の場合、軸方向において、好ましくは下スラスト間隙の幅は、下端間隙の幅よりも大きい。以下の他の実施形態においても同様である。
図11は、他の例に係るモータの一部を示す断面図である。モータ12のフランジ部52は、下面522から上方に向かって径方向内方に傾斜する連通孔61aを含む。連通孔61aの上側の開口は、上連通間隙651に繋がる。連通孔61aの下側の開口は、下スラスト間隙652のスラスト動圧軸受部822よりも径方向外側の外側領域652aに繋がる。モータ12の駆動時には、連通孔61a内の潤滑油45が、下方に向かって径方向外方に流れる。連通孔61aが下方に向かって径方向外方に傾斜することから、連通孔61a内では、潤滑油45に生じる遠心力により潤滑油45をより効率よく流すことができる。連通孔61aの上側の開口が、キャップ部材42の下面421の径方向内側に位置するため、上連通間隙651の径方向の幅を小さくすることができる。その結果、潤滑油45の量を削減することができる。また、キャップ部材42の径方向の幅も小さくすることができる。
(第2の実施形態)
図12は、第2の実施形態に係るモータ12aの一部を示す断面図である。モータ12aのスリーブ部5は、内筒部51の上側にて径方向外方へと広がる上環状部47a、を含む。上環状部47aは、連通孔471と、溝部472と、を含む。連通孔471は、上方に向かうに従って径方向内方に傾斜する。連通孔471は、上環状部47aの下面473と内周面474とを連絡する連通路である。溝部472は、内周面474上に存在し、連通孔471の上側の開口よりも上側に位置する。溝部472は、中心軸J1を中心とする環状である。モータ12aの他の構造は、第1の実施形態に係るモータ12と同様である。以下、同様の構成には同符号を付して説明する。
溝部472の下部とシャフト部41との間には、下方に向かうに従って径方向の幅が漸次減少する上シール間隙662が構成される。上シール間隙662では、毛管現象を利用して潤滑油45を保持するキャピラリシール部が構成される。内周面474の溝部472よりも下側の部位には、図4と同様の動圧溝424が構成される。モータ12の駆動時には、動圧溝424により、潤滑油45に対して下方へと向かう圧を発生するポンピングシール部が構成される。モータ12aでは、キャピラリシール部およびポンピングシール部により、上シール部66が構成され、潤滑油45の上側の液面の位置が一定に維持される。
モータ12では、連通孔471は、上側の開口にて上シール部66と上ラジアル動圧軸受部811との間の領域に繋がる。連通孔471は、下側の開口にて下スラスト動圧軸受部822の外側領域652aに繋がる。第2の実施形態においても、上シール部66の下端から連通孔471を経由して下シール部67の上端に至る経路上に動圧軸受部が存在せず、上シール部66と下シール部67との間における圧力差の発生を容易に抑えることができる。連通孔471が、上環状部47aの下面473と内周面474とを直線状に連絡することにより、上シール部66と下シール部67とを結ぶ経路を短くすることができる。その結果、軸受機構4内に充填される潤滑油45の量を抑えることができる。
第1の実施形態と同様に、シャフト部41の周囲に上シール部66が構成されるため、上シール部66における潤滑油45の液面の面積を小さくすることができ、上シール部66からの潤滑油45の蒸発を抑えることができる。以下の実施形態においても同様である。
(第3の実施形態)
図13は、第3の実施形態に係るモータの一部を示す断面図である。モータ12のキャップ部材42の内周面425は、上方に向かうに従って径方向外方に傾斜する。内周面425とシャフト部41の外周面411との間には、下方に向かうに従って径方向の幅が漸次減少する間隙664が構成される。間隙664では、毛管現象により潤滑油45を保持するキャピラリシール部である上シール部66aが構成される。以下、間隙664を「上シール間隙664」という。なお、モータ12では、ラジアル動圧軸受部81において、潤滑油45に対して上下方向に向かう圧力が生じないことが好ましい。モータ12の他の構造は、第1の実施形態に係るモータ12と同様である。
軸受機構4では、キャップ部材42の内周面425の最小内径Rs、すなわち、内周面425の下部の内径が、フランジ部52の内周面523の最小内径Rjよりも大きい。換言すれば、上シール部66aにおける上環状部47の最小内径が、ラジアル動圧軸受部81における上環状部47の最小内径よりも大きい。これにより、上シール間隙664の大きさを確保することができ、上シール間隙664内に潤滑油45を十分に保持することができる。
第3の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、上シール部66aと下シール部67との間における圧力差の発生を容易に抑えることができる。モータ12では、ポンピングシール部が構成される場合に比べて、上シール部66aを容易に構成することができる。シャフト部の上部にねじ孔が存在するモータの場合、シャフト部の外周面に上方に向かって径方向内方に向かう傾斜面を設けて上シール間隙を構成しようとすると、シャフト部が過度に薄くなってしまう。これに対し、モータ12では、キャップ部材42の内周面425を傾斜面とすることにより、シャフト部41の上部を薄くすることなく、上シール間隙664を構成することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
第1および第2の実施形態では、シャフト部41の外周面411の上部に動圧溝を構成することにより、上縦間隙661内にポンピングシール部が構成されてもよい。上シール部がポンピングシール部のみにて構成されてもよい。
上記実施形態では、シャフト部41の外周面411とねじ孔412の内周面との間の部位の厚さが十分に確保されるのであれば、外周面411に径方向内方に向かって上方に向かう傾斜面を設けることにより、上シール間隙が構成されてもよい。スリーブ部5を十分に支持することができるのであれば、ラジアル動圧軸受部81が、1箇所にのみ構成されてもよい。ラジアル間隙62全体にラジアル動圧軸受部が構成されてもよい。このように、モータでは、ラジアル間隙62の少なくとも一部にラジアル動圧軸受部が構成されていればよい。下スラスト間隙652においても、少なくとも一部にスラスト動圧軸受部が構成されていればよい。
図8の上ラジアル動圧溝列711では、溝上部711aの間に、溝上部711aに沿って傾斜する複数の傾斜溝が設けられてもよい。溝上部711aの溝深さを溝下部712bよりも深くしてもよい。これにより、潤滑油45に下方へと向かう圧を増大することができる。溝上部711aの長さは、溝下部712bの長さとほぼ同じにしてもよい。下ラジアル動圧溝列712においても同様である。下ラジアル動圧溝列712では、溝下部712bの間に傾斜溝が設けられてもよく、溝深さを溝上部712aよりも深くしてもよい。動圧溝の溝長さ、溝深さ、溝幅等は、発明の範囲を逸脱しない範囲において、種々の変形が可能である。また、シャフト部41の外周面411にラジアル動圧溝列が設けられてもよい。
下スラスト動圧溝列722は、ヘリングボーン形状であってもよい。この場合、下スラスト動圧溝では、径方向外側の部位の長さが径方向内側の部位の長さよりも長いことにより、潤滑油45に径方向内方に向かう圧力が生じる。なお、スラスト動圧溝の径方向外側の部位の間に、複数の傾斜溝が設けられてもよい。スラスト動圧溝の径方向外側の部位の溝深さを内側の部位よりも深くしてもよい。下スラスト間隙652では、スラスト動圧軸受部822による連通孔61内の潤滑油45の圧力への影響が無視できる場合、図9に示す連通孔61の下側の開口の一部が、下スラスト動圧溝列722と重なってもよい。下スラスト動圧溝列は、フランジ部52の下面522に設けられてもよい。
第1の実施形態では、図6に示す軸受機構4において、潤滑油45の循環方向が、図6において反時計回りであってもよい。すなわち、潤滑油45が、ラジアル間隙62から、下端間隙63、円筒間隙64、下スラスト間隙652、連通孔61および上連通間隙651の順に流れ、ラジアル間隙62に戻されてもよい。第2および第3の実施形態においても同様である。
下スラスト部43は、ベースプレート21と一繋がりの部材にて構成されてもよい。これにより、部品点数を削減することができる。下プレート部431と外筒部432とが別部材とされてよい。下スラスト部43は、シャフト部41と一繋がりの部材で構成されてもよい。
上記実施形態では、回転部3を吸引する磁気作用が十分に生じるのであれば、ロータマグネット32およびステータ22のみにより磁気背圧機構が構成されてもよい。ロータマグネット32および磁性部材23のみにより磁気背圧機構が構成されてもよい。回転部3には、静止部2の磁性部材23との間に磁気作用を生じる他の磁性部材が別途設けられてもよい。
上記実施形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。
本発明は、ディスク駆動装置用のモータとして利用可能であり、ディスク駆動装置以外のモータとしても利用可能である。
1 ディスク駆動装置
2 静止部
3 回転部
11 ディスク
13 アクセス部
14 ハウジング
22 ステータ
23 磁性部材
32 ロータマグネット
41 シャフト部
42 キャップ部材
45 潤滑油
47,47a 上環状部
51 内筒部
52 フランジ部
54 下ハブ環状部
61,61a,471 連通孔
62 ラジアル間隙
64 円筒間隙
66,66a 上シール部
67 下シール部
68 抜止間隙
69 連通路
81 ラジアル動圧軸受部
431 下プレート部
432 外筒部
437 鍔部
541 下ハブ筒部
542 ストッパ
543 段差部
621 上連通間隙
652 下スラスト間隙
652a 外側領域
662,664 上シール間隙
822 スラスト動圧軸受部
J1 中心軸

Claims (8)

  1. ステータを有する静止部と、
    ロータマグネットを有し、前記静止部により回転可能に支持される回転部と、
    を備え、
    前記静止部が、
    上下方向を向く中心軸を中心として配置されるシャフト部と、
    前記シャフト部の下部から径方向外方へと広がる下プレート部と、
    前記下プレート部の外縁部から上方へと延びる外筒部と、
    を備え、
    前記回転部が、
    前記シャフト部の外周面と、前記外筒部の内周面との間に位置する内筒部と、
    前記内筒部の上側にて径方向外方へと広がり、内周面が前記シャフト部の前記外周面と対向し、下面が前記外筒部の上面と対向する上環状部と、
    前記外筒部の径方向外側にて、前記上環状部の外縁部から下方へと広がる下ハブ環状部と、
    を備え、
    前記シャフト部の前記外周面と前記上環状部の前記内周面の上部との間に、潤滑油の上側の液面が位置する上シール部が構成され、
    前記上シール部の下側にて、前記シャフト部の前記外周面と前記上環状部の前記内周面との間、および、前記シャフト部の前記外周面と前記内筒部の内周面との間に、前記上シール部から下方へと連続する第1間隙が構成され、
    前記内筒部の外周面と前記外筒部の前記内周面との間に、前記第1間隙の下端と連絡する第2間隙が構成され、
    前記上環状部の前記下面と前記外筒部の前記上面との間に、前記第2間隙の上端から径方向外方へと広がる第3間隙が構成され、
    前記外筒部の外周面と前記下ハブ環状部との間に、前記第3間隙の外縁と連絡し、前記潤滑油の下側の液面が位置する下シール部が構成され、
    前記第1間隙の少なくとも一部にラジアル動圧軸受部が構成され、前記第3間隙の少なくとも一部にスラスト動圧軸受部が構成され、
    前記回転部と前記静止部との間に、前記スラスト動圧軸受部による前記回転部の浮上方向とは反対方向に前記回転部が吸引される磁気作用が生じ、
    前記上環状部が、前記第3間隙の前記スラスト動圧軸受部よりも径方向外側の領域と、前記上シール部と前記ラジアル動圧軸受部との間の領域とを連絡する連通路を有し、
    前記上シール部から前記第1間隙、前記第2間隙、前記第3間隙を経由して前記下シール部に至る領域、および、前記連通路が、前記潤滑油で満たされる、モータ。
  2. 前記上環状部が、
    内周面と前記シャフト部の前記外周面との間に前記上シール部を構成する環状のキャップ部材と、
    前記キャップ部材と前記内筒部との間から径方向外方に突出し、下面と前記外筒部の前記上面との間に前記第3間隙を構成するフランジ部と、
    を備え、
    前記連通路が、
    前記フランジ部を前記下面から上面へと貫通する連通孔と、
    前記フランジ部の前記上面と前記キャップ部材の下面との間の第4間隙と、
    を含む、請求項1に記載のモータ。
  3. 前記連通路が、上方に向かうに従って径方向内方に傾斜し、前記第3間隙の前記スラスト動圧軸受部よりも径方向外側の領域と、前記上シール部と前記ラジアル動圧軸受部との間の領域とを直線状に連絡する連通孔である、請求項1に記載のモータ。
  4. 前記シャフト部の前記外周面と前記上環状部の前記内周面の前記上部との間に、下方に向かうに従って径方向の幅が漸次減少する上シール間隙が構成される、請求項1ないし3のいずれかに記載のモータ。
  5. 前記上シール部に、前記潤滑油に下方へと向かう圧を誘起する動圧発生部が構成される、請求項1ないし3のいずれかに記載のモータ。
  6. 前記下ハブ環状部が、
    前記上環状部の前記外縁部から下方へと広がり、下方に向かって拡径する段差部を有する下ハブ筒部と、
    前記段差部の下面に当接し、前記下ハブ筒部の内周面に固定され、上面と前記上環状部の前記下面との間に抜止間隙を構成するストッパと、
    を備え、
    前記外筒部の上部が、径方向外方に広がり、先端が前記抜止間隙内に位置する鍔部を有し、
    前記ストッパの内周面と、前記外筒部の外周面との間に前記下シール部が構成される、請求項1ないし5のいずれかに記載のモータ。
  7. 前記静止部が、前記ロータマグネットの下方に位置する磁性部材、をさらに備え、
    軸方向において、前記ステータの磁気中心が、前記ロータマグネットの磁気中心よりも下方に位置し、
    前記磁気作用が、前記ロータマグネットと前記磁性部材との間、および、前記ステータと前記ロータマグネットとの間に生じる、請求項1ないし6のいずれかに記載のモータ。
  8. ディスクを回転させる請求項1ないし7のいずれかに記載のモータと、
    前記ディスクに対して情報の読み出しおよび書き込みの少なくとも一方を行うアクセス部と、
    前記ディスク、前記モータおよび前記アクセス部を収容するハウジングと、
    を備える、ディスク駆動装置。
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