JP2012257365A - 蓄電池の充放電方法 - Google Patents

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敬一 池田
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Abstract

【課題】昼の電気料金と夜の電気料金との差額によるメリットを最大限に得ることを可能とする蓄電池の充放電方法を実現する。
【解決手段】電力系統2からの電力により蓄電池4を充電する充電工程と、充電工程の後、負荷3の受電電力が所定の第1閾値を超えた場合に、蓄電池4を放電させることにより、蓄電池4から負荷3に電力を供給する放電工程とを含み、第1閾値を、充電工程の開始時における蓄電池4の電池残量の目標値である残量目標値と、充電工程の開始時における蓄電池4の実際の電池残量の値である実残量値との差分に応じて決定する。
【選択図】図6

Description

本発明は、電力系統に接続されており、電力を貯蔵する蓄電池の充放電方法に関するものである。
電力会社の電力系統から、家庭や工場などの負荷に電力を供給する場合、電力会社と負荷側との契約において、予め契約電力が定められている。契約電力とは、電力会社と負荷との契約において負荷側が使用できる最大の電力である。負荷において契約電力を超えて電力が使用されると、負荷側から電力会社へ契約超過金を支払う必要が生じたり、契約において負荷側から電力会社へ支払う料金が高くなったりする。
ここで、家庭や工場などの需要家は、負荷において契約電力を超えて電力が消費されても、該契約電力に対する超過分の電力を供給できるように、電力系統と負荷との間に、電力貯蔵装置を設けている。電力貯蔵装置は、二次電池等の蓄電池(バッテリー)を備えており、電力系統から蓄電池に電力を供給することにより、蓄電池を充電する(蓄電池に電荷を蓄える)ことが可能である。そして、蓄電池は、例えば負荷において契約電力を超えて電力が消費された時に、充電により蓄えた電荷を放電する。これに伴い、負荷に電力が供給される。家庭や工場などの需要家は、このようにして、契約電力を超えて電力が消費される事態に対応している。
負荷の消費電力が契約電力を超えた場合の、該契約電力に対する超過分の電力供給方法には、幾つかの方法が有るが、ここでは例として、ピークカット動作を用いる方法と、ピークシフト動作を用いる方法とを説明する。
ピークカット動作では、電力系統から供給する電力の上限を定めておく。この上限は、例えば契約電力とする。
そして、負荷において、上記上限を超えて電力が消費された場合は、電力系統が契約電力を負荷に供給する。また、これとともに、電力貯蔵装置の蓄電池が、充電により蓄えた電荷を放電することに伴って、負荷の消費電力における契約電力からの超過分が、負荷に供給される。これにより、契約電力を超えて電力が消費される事態に対応することが出来、電力系統から供給される電力が契約電力を超えないようにすることが出来る。
一方、ピークシフト動作では、夜間に蓄電池に充電(蓄電)した電力を、予め設定された一定の電力で昼間に放電する。ここで述べた一定の電力は、契約電力とは無関係である。
まず、負荷の消費電力が、契約電力を超えない第1の時間帯について考える。このような第1の時間帯では、電力系統から負荷へ、通常の電力供給を行う。
次に、負荷の消費電力が、契約電力を超えることが予想される第2の時間帯について考える。このような第2の時間帯では、家庭や工場などの需要家は、電力系統とともに蓄電池を用いる。これにより、負荷へ電力が供給される。第2の時間帯では、電力系統から負荷へ供給される電力がどのような値であっても、上記蓄電池から上記一定の電力が放電される。
特許文献1に開示されている方法は、夜間に蓄電池への充電を行い、昼間にピークカット動作またはピークシフト動作を行うべく蓄電池からの放電を行う方法である。
ここで、特許文献1に開示されている方法では、予め、時間帯毎に可変な負荷追従閾値および放電基礎電力、充放電の開始および終了時間、ならびに充電基準電力のパターンを、各々複数パターン用意しておく。そして、各々、適切なパターンを日ごとに割り当てて、該当日によって、割り当てられたパターンに基づいて充放電を行う。
特許文献1に開示されている方法では、負荷追従閾値に対する需要家における受電電力の電力偏差を算出して、その電力偏差に基づいて充放電を制御する。なお、該受電電力が放電基礎電力より低い場合、放電基礎電力分の放電を行う。
特許文献2に開示されているシステムは、夜間電力時間帯において蓄電池への充電を行い、昼間の電力ピーク時間帯に蓄電池からの放電を行うことにより、ピークカット動作を行うシステムである。
ここで、特許文献2に開示されているシステムでは、昼間の電力ピーク時間帯において放電の必要がなく、かつ蓄電池の充電状態が所定の閾値を下回る場合、該昼間の電力ピーク時間帯に蓄電池への充電を行う。
特許文献2に開示されているシステムでは、昼間に蓄電池への充電を行うことが可能である。これにより、蓄電池の容量を小さくすることが可能となるため、装置コストの低減が可能となる。また、これにより、電力ピーク時間帯に蓄電池が貯蔵する電力が不足して、ピークカット動作の実施が不可能になるという事態を回避することが可能となる。
特開2006−109621号公報(2006年4月20日公開) 特開2008−306832号公報(2008年12月18日公開)
特許文献1に開示されている方法では、予め用意された負荷追従閾値のパターンに基づいて放電を行う。
ここで、需要家における受電電力が当初の予測より低い場合、該受電電力が負荷追従閾値を超える期間が短いことにより、ピークカット動作やピークシフト動作を実施する期間が短くなり、昼間に蓄電池から放電される電力量が低くなる場合がある。
特許文献1に開示されている方法では、電力偏差が放電基礎電力より低い場合に、蓄電池による放電基礎電力分の放電を強制的に行うが、放電基礎電力分の放電を行うだけの対応では、目標の電池残量になるまで蓄電池を放電させるには不十分である。そして、目標の電池残量になるまで蓄電池を放電しきれないと、夜間の充電において充電可能な電力量が低下してしまうため、夜間電力利用によるメリットを十分に得ることができないという問題が発生する。
なお、ここで「夜間電力利用によるメリット」とは、一般に昼間より電力料金が安い夜間に充電を行うことにより、電力料金を安価にすることができるというものである。
また、特許文献2に開示されているシステムでは、日ごとに充放電が最適化されていない。
このため、昼間充電後の負荷の状況によっては、蓄電池の電力を、目標とする蓄電池の電池残量となるまで放電しきれない虞がある。蓄電池の電力を、目標とする蓄電池の電池残量となるまで放電しきれないと、夜間の充電において充電可能な電力が低下してしまうため、夜間電力利用によるメリットを十分に得ることができないという問題が発生する。
本発明は、上記の問題に鑑みて為されたものであり、その目的は、昼の電気料金と夜の電気料金との差額によるメリットを最大限に得ることを可能とする蓄電池の充放電方法を提供することにある。
本発明の蓄電池の充放電方法は、上記の問題を解決するために、負荷に電力を供給する電力系統に接続されており、上記負荷に供給する電力を貯蔵する電力貯蔵装置が備えている蓄電池の充放電方法であって、上記電力系統からの電力により上記蓄電池を充電する充電工程と、上記充電工程の直後に実施され、上記負荷の受電電力が所定の第1閾値を超えている期間は、上記蓄電池を放電させることにより、上記蓄電池から上記負荷に電力を供給すると共に、上記負荷の受電電力が所定の第1閾値を超えていない期間は、上記蓄電池を放電させない放電工程とを含み、上記第1閾値を、上記充電工程の開始時における上記蓄電池の電池残量の目標値である残量目標値と、上記充電工程の開始時における上記蓄電池の実際の電池残量の値である実残量値との差分に応じて決定することを特徴としている。
上記の構成によれば、蓄電池の電池残量に応じて第1閾値を調節することで、放電工程の度に第1閾値の最適化を図ることが可能となる。この第1閾値の最適化を行い続けることにより、最終的には、目標の電池残量になるまで蓄電池を放電させることが可能となる。そして、目標の電池残量になるまで蓄電池を放電しきれるので、夜間の充電において充電可能な電荷量が低下することを抑制できるため、夜間電力利用によるメリットを十分に得ることが可能となる。
また、本発明の蓄電池の充放電方法は、上記充電工程および上記放電工程から成る充放電工程を複数回行い、今回の充放電工程における上記差分に所定の係数を乗じた値と、前回の充放電工程における上記第1閾値とを加算することにより、今回の充放電工程における上記第1閾値を決定するのが好ましい。
上記の構成によれば、前回の充放電工程における第1閾値を参照して、さらに上記残量目標値と実残量値との差分に応じて、今回の充放電工程における第1閾値の好ましい値を決定することが可能となる。
また、本発明の蓄電池の充放電方法は、上記放電工程の実施中、上記蓄電池の放電が行われていない期間であって、かつ上記蓄電池の電池残量が所定の第2閾値より低い期間に、上記蓄電池を充電する追加充電工程をさらに含み、上記第2閾値を、上記差分に応じて決定するのが好ましい。
上記の構成によれば、追加充電工程を行うことにより、蓄電池の容量を小さくすることが可能となるため、蓄電池の小型化および装置コストの低減が可能となる。また、これにより、蓄電池が貯蔵する電荷が不足して、放電工程における蓄電池からの放電の実施が不可能になるという事態を回避することが可能となる。
さらに、上記追加充電工程において蓄電池を充電するか否かを決定する第2閾値を、蓄電池の電池残量に応じて調節することで、追加充電工程の度に第2閾値の最適化を図ることが可能となる。実残量値が残量目標値より高い場合、この第2閾値の最適化を行い続けることにより、最終的には、目標の電池残量になるまで蓄電池を放電させることが可能となる。一方、実残量値が残量目標値より低い場合、この第2閾値の最適化を行い続けることにより、最終的には、目標の電池残量になるまで蓄電池を充電させることが可能となる。
また、本発明の蓄電池の充放電方法は、上記充電工程、上記放電工程、および上記追加充電工程から成る追加充放電工程を複数回行い、今回の追加充放電工程における上記差分に所定の係数を乗じた値と、前回の追加充放電工程における上記第2閾値とを加算することにより、今回の追加充放電工程における上記第2閾値を決定するのが好ましい。
上記の構成によれば、前回の追加充放電工程における第2閾値を参照して、さらに上記残量目標値と実残量値との差分に応じて、今回の追加充放電工程における第2閾値の好ましい値を決定することが可能となる。
ところで、特許文献1に開示されている方法では、充電時間帯において、充電基準電力に基づいて充電を行う。また、特許文献1に開示されている方法では、充電時間帯において、受電電力を監視し、受電電力が契約電力を超えないように、充電基準電力に関わらず充電電力を低電力に制御する。
しかしながら、特許文献1に開示されている方法に係る充電電力は、高効率の充電が可能な電力であるとは限らない。該充電電力が、高効率の充電が困難な電力である場合、充電効率が低下し、夜間電力利用によるメリットを十分に得ることができない。
そこで、本発明の蓄電池の充放電方法は、上記充電工程および上記追加充電工程の少なくとも一方における上記蓄電池の充電を、充電効率が最良となる充電電力により行い、単位時間における上記負荷の受電電力の平均値が、該負荷における契約電力を超えないように、上記充電効率が最良となる充電電力により上記蓄電池を充電する期間を制御するのが好ましい。
上記の構成によれば、本発明の蓄電池の充放電方法に係る充電電力は、充電効率が最良となる充電電力であり、高効率の充電が可能な電力である。充電効率が高いので、夜間電力利用によるメリットを十分に得ることができる。
ここで、単位時間(例えば、30分間)における負荷の受電電力の平均値が、該負荷における契約電力を超過した場合、負荷側から電力会社へ契約超過金を支払う必要が生じたり、契約において負荷側から電力会社へ支払う料金が高くなったりする。
そこで、上記単位時間における負荷の受電電力の平均値が、該負荷における契約電力を超えないように、蓄電池を充電する期間を制御する。これにより、負荷側から電力会社へ契約超過金を支払う必要が生じたり、契約において負荷側から電力会社へ支払う料金が高くなったりする虞を低減することができる。
また、本発明の蓄電池の充放電方法は、上記充電工程の開始前に、上記放電工程とは別に、上記蓄電池の放電を行うのが好ましい。
上記の構成によれば、充電工程の開始前に、放電工程とは別に、蓄電池の放電を行うことにより、充電工程の開始時において、蓄電池の電池残量を低くすることができる。これにより、夜間の充電において充電可能な電荷量が低下することを抑制できるため、夜間電力利用によるメリットを十分に得ることが可能となる。
以上のとおり、本発明の蓄電池の充放電方法は、負荷に電力を供給する電力系統に接続されており、上記負荷に供給する電力を貯蔵する電力貯蔵装置が備えている蓄電池の充放電方法であって、上記電力系統からの電力により上記蓄電池を充電する充電工程と、上記充電工程の直後に実施され、上記負荷の受電電力が所定の第1閾値を超えている期間は、上記蓄電池を放電させることにより、上記蓄電池から上記負荷に電力を供給すると共に、上記負荷の受電電力が所定の第1閾値を超えていない期間は、上記蓄電池を放電させない放電工程とを含み、上記第1閾値を、上記充電工程の開始時における上記蓄電池の電池残量の目標値である残量目標値と、上記充電工程の開始時における上記蓄電池の実際の電池残量の値である実残量値との差分に応じて決定する。
従って、昼の電気料金と夜の電気料金との差額によるメリットを最大限に得ることが可能であるという効果を奏する。
本発明の実施の形態に係る蓄電池の充放電方法における放電方法と、従来技術に係る蓄電池の放電方法とを対比したシミュレーションの結果を示す表である。 本発明の実施の形態に係る電力貯蔵装置を備えた電力供給システムの構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る充放電方法において、本日の第1閾値から、翌日の第1閾値を決定する際の概念を示す図である。 本発明の実施の形態に係る充放電方法において、本日の第2閾値から、翌日の第2閾値を決定する際の概念を示す図である。 本発明の実施の形態に係る蓄電池への高効率の充電を行う方法を示すグラフである。 図6(a)および(b)はそれぞれ、図1の表に示したシミュレーションの結果を示すグラフである。 本発明の実施の形態に係る蓄電池の充放電方法における充電方法と、従来技術に係る蓄電池の充電方法とを対比したシミュレーションの結果を示す表である。 図7の表に示したシミュレーションの結果を示すグラフである。
〔実施の形態〕
図2は、本実施の形態に係る電力貯蔵装置1を備えた電力供給システム10の構成を示すブロック図である。
図2に示す電力供給システム10は、負荷3に対して電力供給を行うシステムであり、電力貯蔵装置1および電力系統2を備えている。
また、電力貯蔵装置1は、蓄電池4、電力変換器5、変圧回路6、およびスイッチ回路7を備えている。
電力系統2は、電力貯蔵装置1に接続されている。電力貯蔵装置1は、負荷3に接続されている。
具体的に、電力系統2は、スイッチ回路7に接続されている。スイッチ回路7は、負荷3および変圧回路6に接続されている。変圧回路6は、電力変換器5に接続されている。電力変換器5は、蓄電池4に接続されている。
電力系統2は、例えば商用電源により構成されている、一般的な電力系統である。電力系統2は、負荷3に対して交流電力P(商用電源の場合、商用電力)を供給することが可能なものである。なお、交流電力Pは、負荷3における契約電力Po以下の電力の範囲内で、負荷3に応じた電力を供給する。
負荷3は、電力供給システム10が電力を供給する対象となるものであり、産業用の製造設備、ならびに計測および制御用電源等の、各種負荷設備が、その一例として挙げられる。
蓄電池4は、例えばニッケル水素電池またはリチウムイオン電池により構成されている、繰り返し充電を行うことが可能な電池(いわゆる、二次電池)である。蓄電池4は、短時間に大容量の放電が可能であるという特性を有しているのが好ましい。
電力変換器5は、蓄電池4からの直流電圧を交流電圧に変換すると共に、電力系統2側からの交流電圧を直流電圧に変換する、周知の電力変換器である。なお、電力供給システム10では、電力変換器5として、周知のPWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)インバータ等の、電力変換が可能な種々の装置が適用され得る。
変圧回路6は、印加された交流電圧に対して、所望のレベルへの変圧を施して、変圧後の交流電圧を出力する、トランス等に代表される周知の変圧器である。
スイッチ回路7は、電力系統2と負荷3との間の経路において、電気的接続を形成する場合に閉じられることで導通し、電気的接続を遮断する場合に開かれることで開放する(非導通となる)、一般的な切り替えスイッチである。スイッチ回路7は、例えば電力会社における電力系統2側にて事故が発生した場合に開くことで、電力系統2と負荷3との間を開放するものである。
ここで、電力系統2からの電力(交流電力P)により、以下の手法で、蓄電池4を充電することが可能である(充電工程)。
まず、電力系統2から出力された交流電力Pは、スイッチ回路7を介して、変圧回路6に供給される。
変圧回路6は、供給された交流電力Pを、所望の電圧レベルを有する交流電力P1に変換する変圧を行い、交流電力P1を電力変換器5に供給する。
電力変換器5は、供給された交流電力P1を直流電力P2に変換し、直流電力P2を蓄電池4に供給する。
蓄電池4は、供給された直流電力P2により充電される。
一方、蓄電池4を放電させることにより、以下の手法で、蓄電池4から負荷3に電力を供給することが可能である(放電工程)。
まず、蓄電池4は、直流電力P2´を放電する。
蓄電池4から放電された直流電力P2´は、電力変換器5に供給される。
電力変換器5は、供給された直流電力P2´を交流電力P1´に変換し、交流電力P1´を変圧回路6に供給する。
変圧回路6は、供給された交流電力P1´を、所望の電圧レベルを有する交流電力P´に変換する変圧を行い、交流電力P´を負荷3に供給する。
なお、蓄電池4からの放電、およびそれに伴う負荷3への電力供給は、負荷3の受電電力が、所定の第1閾値を超えた場合に行われる。該第1閾値は、通常、負荷3における契約電力Po以下の電力とする。
電力供給システム10は、上記第1閾値を用いることにより、以下で説明するピークカット動作を行うことが可能なものである。
すなわち、まず、交流電力Pの上限は、負荷3における契約電力Po、またはそれ以下の電力である。一方、上記第1閾値は、交流電力Pの上限、またはそれ以下の電力とする。
負荷3の受電電力が上記第1閾値以下である場合、負荷3に対しては、電力系統2からの交流電力Pが供給される一方、蓄電池4からの放電による交流電力P´が供給されない。
一方、負荷3の受電電力が上記第1閾値を超えた場合、負荷3に対しては、電力系統2からの交流電力Pが供給されると共に、蓄電池4からの放電による交流電力P´が供給される。なおこのとき、交流電力P´は、負荷3の受電電力に対する、交流電力Pの不足分を補うような電力とする。
以上で説明したピークカット動作によれば、負荷3の受電電力が、負荷3における契約電力Poを超過する場合であっても、契約電力Poを超える交流電力Pを電力系統2から出力させることなく、該受電電力分の電力を負荷3に供給することが可能となる。これにより、需要家に課する電力料金を低減することが可能となる。
また、負荷3の受電電力の状況を、1日(24時間)を単位として見た場合、受電電力のピークに関しては、夜間より昼間の方が大きいことが多い。一方、この場合、電力料金に関しては、昼間より夜間の方が安価であるのが一般的である。
なお、本実施の形態において「昼間」とは、昼間時間帯として区分された、日中を含む一定の期間を意味している。同様に、本実施の形態において「夜間」とは、夜間時間帯として区分された、深夜を含む昼間を除く期間を意味している。1日(24時間)の、負荷3に対する電力供給は、昼間および夜間という、2種類の電力供給形態から成るのが一般的である。
上述したピークカット動作は、主に負荷3の受電電力のピークが大きい昼間において行われる。換言すれば、蓄電池4からの放電は、主に負荷3の受電電力のピークが大きい昼間において行われる。
一方、上記の放電前に、蓄電池4を充電するために、電力系統2からの交流電力Pによる、蓄電池4への充電を行う。この蓄電池4への充電は、負荷3の受電電力のピークが小さく(換言すれば、蓄電池4からの放電を行う必要が無く)、かつ電力料金が昼間より安価である夜間に行う。
これにより、昼間の電力を、実質的に、昼間の電力より安価な夜間の電力で賄うことが可能となる。これにより、需要家に課する電力料金をさらに低減することが可能となる。
以上の動作方法により、夜間電力利用によるメリットを得ることができる。
ところで、蓄電池4からの放電は、上述したとおり、負荷3の受電電力が第1閾値を超えた場合に行われる。
このため、上述したピークカット動作では、昼間において、負荷3の受電電力が第1閾値を超える期間が著しく短い場合、および/または、第1閾値に対する負荷3の受電電力の超過量が著しく小さい場合、蓄電池4からの放電はほとんど行われない虞がある。
季節、曜日、時間帯、指定日(祝日、メーデー等)であるか否か、等に基づいて、負荷3の受電電力を、事前にある程度予測することは可能である。しかしながら、負荷3の受電電力が、予測以上に低い場合も考えられる。
昼間において、蓄電池4からの放電がほとんど行われないと、目標とする電池残量まで、蓄電池4からの放電を行うことが困難となる虞がある。そして、目標とする電池残量まで蓄電池4を放電しきれないと、夜間の蓄電池4への充電において充電可能な電荷量が低下してしまうため、夜間電力利用によるメリットを十分に得ることができない。
そこで、本実施の形態に係る蓄電池4の充放電方法では、第1閾値を、蓄電池4からの放電前の充電の開始時における、目標とする蓄電池4の電池残量(残量目標値)と、同開始時における、蓄電池4の実際の電池残量(実残量値)との差分に応じて決定する。
換言すれば、蓄電池4を放電させることにより、蓄電池4から負荷3に電力を供給する前に、電力系統2からの交流電力Pにより、蓄電池4を充電する必要があることは言うまでもない。そして、本実施の形態に係る蓄電池4の充放電方法では、該充電を開始するときの、目標とする蓄電池4の電池残量と、蓄電池4の実際の電池残量との差分に基づいて、第1閾値を決定する。
図3は、本実施の形態に係る充放電方法において、本日の第1閾値から、翌日の第1閾値を決定する際の概念を示す図である。なおここで、第1閾値は、ピークカット動作を行うか否かを決定する基準となる、ピークカット動作閾値であると解釈することができる。
以下、本日の第1閾値を「閾値(t)」と称する。また、以下、翌日の第1閾値を「閾値(t+1)」と称する。
まず、本日の昼間においては、閾値(t)を第1閾値として、本日のピークカット動作を行う。
すなわち、本日の負荷3への電力供給に関して、負荷3の受電電力が閾値(t)以下である場合、負荷3に対しては、電力系統2からの交流電力Pが供給される一方、蓄電池4からの放電による交流電力P´が供給されない。一方、本日の負荷3への電力供給に関して、負荷3の受電電力が閾値(t)を超えた場合、負荷3に対しては、電力系統2からの交流電力Pが供給されると共に、蓄電池4からの放電による交流電力P´が供給される。
なお、交流電力P´を負荷3に供給するための、蓄電池4からの放電、ひいてはピークカット動作は、昼間に行われる。これらは、昼間として区分された期間内でさえあればいつでも実施可能であるとしてもよいし、該期間内の特定の時間帯においてのみ実施可能であるとしてもよい。
本日の昼間が終了すると、本日〜翌日にかけての夜間が開始する。遅くても本日の昼間の終了時までには、本日のピークカット動作は終了する。説明の便宜上、以下、本日〜翌日にかけての夜間は、“翌日の夜間”と称する。
本日のピークカット動作を行ったことにより、翌日の夜間の開始時における蓄電池4の電池残量(実残量値)は、本日の昼間の開始時における電池残量と比較すると、低下している。
そこで、夜間においては、電力系統2からの交流電力Pにより、蓄電池4を充電する。蓄電池4への充電は、夜間として区分された期間内でさえあればいつでも実施可能であるとしてもよいし、該期間内の特定の時間帯においてのみ実施可能であるとしてもよい。
翌日の夜間が終了すると、翌日の昼間が開始する。
翌日の昼間においては、当然ながら、閾値(t+1)を第1閾値として、翌日のピークカット動作を行う。
このとき、閾値(t+1)は、以下の数式(1)により決定する。
閾値(t+1)=閾値(t)+(残量目標値(t+1)−実残量値(t+1))×K ・・・(1)
但し、
残量目標値(t+1):翌日の夜間の開始時における、目標とする蓄電池4の電池残量
実残量値(t+1):翌日の夜間の開始時における、実際の蓄電池4の電池残量
K:所定の修正係数
である。
すなわち、夜間(充電工程)および昼間(放電工程)から成る充放電工程は、日ごとに行われる(複数回行われる)。
そして、翌日(今回)の充放電工程における、残量目標値(t+1)と実残量値(t+1)との差分に所定の修正係数Kを乗じた値と、本日(前回)の充放電工程における第1閾値である閾値(t)とを加算することにより、翌日の充放電工程における第1閾値である閾値(t+1)を決定する。
これにより、蓄電池4の電池残量に応じて第1閾値を調節することで、昼間の度に第1閾値の最適化を図ることが可能となる。この第1閾値の最適化を行い続けることにより、最終的には、目標の電池残量になるまで蓄電池4を放電させることが可能となる。そして、目標の電池残量になるまで蓄電池4を放電しきれるので、夜間の充電において充電可能な電荷量が低下することを抑制できるため、夜間電力利用によるメリットを十分に得ることが可能となる。
なお、負荷3の受電電力の状況によっては、翌日の負荷3の受電電力のピークが大きくなることにより、適切なピークカット動作を行うことが困難となるケースが想定される。この場合、例えば、日ごとの電力需要量の変動が大きい傾向にある時期には、修正係数Kを0にして閾値(t+1)を閾値(t)に固定するか、修正係数Kを小さな値にして閾値(t+1)の閾値(t)に対する変動量(修正量)を小さくすればよい。
なお、本実施の形態に係る第1閾値は、固定値であってもよいし、時間に応じて可変の値であってもよい。
図4は、本実施の形態に係る充放電方法において、本日の第2閾値から、翌日の第2閾値を決定する際の概念を示す図である。
昼間(放電工程の実施中)においても、ピークカット動作の実施の最中でさえなければ、蓄電池4への充電(追加充電工程)を行うことが可能である。
但し、昼間に蓄電池4の充電を行う電力貯蔵装置1では、該充電後における、蓄電池4から放電される電荷量が小さい場合、夜間の開始時までに、蓄電池4を、目標とする電池残量まで放電しきれない虞がある。目標とする電池残量となるまで蓄電池4を放電しきれないと、夜間の充電において充電可能な電力が低下してしまうため、夜間電力利用によるメリットを十分に得ることができないという問題が発生する。昼間は夜間と比較して電力料金が高いのが一般的であるので、蓄電池4の電池残量が十分高いにも関わらず、昼間に蓄電池4への充電を行うことは、得策であるとは言えない。
そこで、昼間における蓄電池4への充電は、蓄電池4の電池残量が、所定の第2閾値より低い期間にのみ行われるのが好ましい。
そして、この第2閾値は、固定値でなく、以下の数式(2)により決定するのが好ましい。
昼間充電閾値(t+1)=昼間充電閾値(t)+(残量目標値(t+1)−実残量値(t+1))×L ・・・(2)
但し、
昼間充電閾値(t):本日の第2閾値
昼間充電閾値(t+1):翌日の第2閾値
L:所定の修正係数
である。
すなわち、夜間、昼間、および昼間における充電期間(追加充電工程)から成る追加充放電工程は、日ごとに行われる(複数回行われる)。
そして、翌日の追加充放電工程における、残量目標値(t+1)と実残量値(t+1)との差分に所定の修正係数Lを乗じた値と、本日の追加充放電工程における第2閾値である昼間充電閾値(t)とを加算することにより、翌日の追加充放電工程における第2閾値である昼間充電閾値(t+1)を決定する。
昼間に蓄電池4への充電を行うことにより、蓄電池4の容量を小さくすることが可能となるため、蓄電池4(装置)の小型化および装置コストの低減が可能となる。また、これにより、蓄電池4が貯蔵する電力が不足して、昼間における蓄電池4からの放電の実施が不可能になるという事態を回避することが可能となる。
さらに、昼間において蓄電池4を充電するか否かを決定する第2閾値を、蓄電池4の電池残量に応じて調節することで、昼間の度に第2閾値の最適化を図ることが可能となる。実残量値(t+1)が残量目標値(t+1)より高い場合、この第2閾値の最適化を行い続けることにより、最終的には、目標の電池残量になるまで蓄電池4を放電させることが可能となる。一方、実残量値(t+1)が残量目標値(t+1)より低い場合、この第2閾値の最適化を行い続けることにより、最終的には、目標の電池残量になるまで蓄電池4を充電させることが可能となる。
なお、負荷3の受電電力の状況によっては、翌日の負荷3の受電電力のピークが大きくなることにより、蓄電池4の電池残量が不足し、適切なピークカット動作を行うことが困難となるケースが想定される。この場合、例えば、日ごとの電力需要量の変動が大きい傾向にある時期には、修正係数Lを0にして昼間充電閾値(t+1)を昼間充電閾値(t)に固定するか、修正係数Lを小さな値にして昼間充電閾値(t+1)の昼間充電閾値(t)に対する変動量(修正量)を小さくすればよい。
なお、本実施の形態に係る第2閾値は、固定値であってもよいし、時間に応じて可変の値であってもよい。
蓄電池4を十分に放電させることにより、翌日の夜間の開始時における蓄電池4の電池残量、すなわち実残量値(t+1)を十分に低下させることで、夜間の充電において充電可能な電荷量が上昇する。この結果、夜間電力利用によるメリットを十分に得ることが可能となる。
そこで、実残量値(t+1)をより低下させるために、翌日の夜間の開始前、具体的に、本日の昼間の期間内であって、かつ翌日の夜間までピークカット動作が実施されない期間に、ピークカット動作と別に、蓄電池4からのさらなる放電を行うのが好ましい。
例えば、上記蓄電池4からのさらなる放電においては、蓄電池4の電池残量が所望のSOC(State Of Charge:充電状態)になるまで、蓄電池4からの放電を行うのが好ましい。
ここで、SOCとは、一般的に、蓄電池の相対的な充電レベルであり、蓄電池の充電容量に対する充電残量の比率として定義される。
SOCは、例えば、クーロンカウンタで計測することが可能である。クーロンカウンタでは、蓄電池に流れ込む電流(蓄電池に入力される電流)と、蓄電池から流れ出す電流(蓄電池から出力される電流)とを積算するクーロンカウント処理が行われる。
図5は、本実施の形態に係る蓄電池4への高効率の充電を行う方法を示すグラフである。このグラフは、横軸に経過時間(例えば、単位:分)を、縦軸に蓄電池4の充電電力(単位:kW)を、それぞれ示している。
蓄電池4は、充電効率が最良となる充電電力Pbにより、充電を行うのが好ましい。これにより、本実施の形態に係る蓄電池4の充電電力Pbは、充電効率が最良となる充電電力であり、高効率の充電が可能な電力である。充電効率が高いので、夜間電力利用によるメリットを十分に得ることができる。
ここで、充電効率が最良となる充電電力とは、例えば、電力変換器5において最も高い電力変換効率が得られるような充電電力が挙げられる。
しかしながら、負荷3の受電電力によっては、充電効率が最良となる充電電力Pbによる蓄電池4への充電により、負荷3の受電電力が契約電力Poを超過する虞がある。そして、単位時間(例えば、図5に示すように、30分間)における負荷3の受電電力の平均値が、負荷3における契約電力Poを超過した場合、負荷3側から電力会社へ契約超過金を支払う必要が生じたり、契約において負荷3側から電力会社へ支払う料金が高くなったりする。
そこで、充電効率が最良となる充電電力Pbによる蓄電池4への充電においては、上記単位時間における負荷3の受電電力の平均値Paが、負荷3における契約電力Poを超過しないように、蓄電池4を充電する期間を制御する。
つまり、上記単位時間における負荷3の受電電力の瞬時の値が、負荷3における契約電力Poを超過するか否かに関わらず、上記単位時間における負荷3の受電電力の平均値Paが、負荷3における契約電力Poを超過しないように、蓄電池4への充電を継続する。該平均値Paが、負荷3における契約電力Poを超過すると予測される場合、該当する単位時間の間、蓄電池4への充電を停止する。
上記の単位時間毎に、以上の蓄電池4への充電を繰り返すことにより、負荷3側から電力会社へ契約超過金を支払う必要が生じたり、契約において負荷3側から電力会社へ支払う料金が高くなったりする虞を低減することができる。
上記蓄電池4への高効率の充電を行う方法は、昼間における蓄電池4への(さらなる)充電において実施されても、なんら問題はない。
本実施の形態は、上述した各形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる形態についても、本実施の形態の技術的範囲に含まれる。
〔具体的な実施例1〕
以下、上述した実施の形態の、具体的な実施例について説明する。
上述した実施の形態に係る蓄電池4の充放電方法は、蓄電池4の電池残量に応じて、第1閾値(蓄電池4からの放電を行うか否かを決定する閾値)を調節することで、昼間の期間内に、目標とする電池残量まで、蓄電池4を放電させる方法である。これにより、蓄電池4の利用効率を上昇させ、夜間電力利用によるメリットを十分に得ることが可能となる。
図1は、上述した実施の形態に係る蓄電池4の充放電方法における放電方法と、従来技術に係る蓄電池4の放電方法とを対比したシミュレーションの結果を示す表である。
ここで、対比を行う上記の各放電方法に関して、以下の条件を設定した。
ピークカット時受電電力(ピークカット動作時における、負荷3の受電電力)は、日付に関わらず一定の60kWとした。
従来法(従来技術に係る蓄電池4の放電方法)では、日付に関わらず一定の、契約電力(負荷3における契約電力)に相当する50kWを、ピークカット動作閾値(第1閾値)として設定した。
一方、提案法(上述した実施の形態に係る蓄電池4の充放電方法における放電方法)では、日付毎に、上述した数式(1)に従って、ピークカット動作閾値の調節を行った。
また、目標蓄電池残量(目標とする蓄電池4の電池残量)は、日付に関わらず一定の、蓄電池4の容量の50%とした。
その他、図1に示す各グラフには、契約電力補正係数K(修正係数K)、電池容量(蓄電池4の容量)、ピークカット時間(ピークカット動作を実施する時間)、蓄電電力消費量(ピークカット動作による蓄電池4の電力消費量)、および蓄電池残量(ピークカット動作後における蓄電池4の電池残量)を示した。目標蓄電池残量は、残量目標値(t+1)に対応すると解釈することができる。また、本日の蓄電池残量は、翌日の夜間の開始時における蓄電池4の電池残量に等しい。換言すれば、蓄電池残量は、実残量値(t+1)に対応すると解釈することができる。
以上の条件によるシミュレーションを、10日間実施した。
上記シミュレーションの結果、従来法では、ピークカット動作閾値が一定である。この結果、1日目から10日目までのそれぞれにおいて、蓄電電力消費量および蓄電池残量に変化は無い。また、このときの蓄電池残量は、蓄電池4の容量の90%であり、目標蓄電池残量である同50%と比較して大幅に高くなっている。
一方、提案法では、日付毎に、ピークカット動作閾値の調節を行っている。この結果、日付が進むたびに、蓄電電力消費量が高くなっていき、蓄電池残量が低くなっていく。そして、8日目には、蓄電池残量が蓄電池4の容量の50%にまで低下し、目標蓄電池残量である同50%と一致する。
さらに、目標蓄電池残量と蓄電池残量とが一致すると、これらの差分が0となるため、数式(1)によれば、閾値(t+1)=閾値(t)となり、ピークカット動作閾値が固定される。
図6(a)は、図1の表に示したシミュレーションの結果を示すグラフである。このグラフは、横軸に日付を、縦軸にピークカット動作閾値(単位:kW)を、それぞれ示している。
図6(a)に示すグラフにおいて、ピークカット動作閾値(従来)として示した実線は、従来法における、日付に対するピークカット動作閾値の推移を示している。一方、図6(a)に示すグラフにおいて、ピークカット動作閾値(提案)として示した破線は、提案法における、日付に対するピークカット動作閾値の推移を示している。
図6(b)は、図1の表に示したシミュレーションの結果を示すグラフである。このグラフは、横軸に日付を、縦軸に蓄電池残量(単位:%)を、それぞれ示している。
図6(b)に示すグラフにおいて、蓄電池残量(従来)として示した実線は、従来法における、日付に対する蓄電池残量の推移を示している。一方、図6(b)に示すグラフにおいて、蓄電池残量(提案)として示した破線は、提案法における、日付に対する蓄電池残量の推移を示している。
〔具体的な実施例2〕
電力貯蔵装置1に対する負荷3となる工場等では、昼休憩等の時間帯に、負荷3の受電電力が減少することがある。
上述した実施の形態に係る蓄電池4の充放電方法は、さらに、昼間に負荷3の受電電力が減少する時間帯に、蓄電池4を充電する方法であるのが好ましい。
ここで、昼間における蓄電池4への充電を行うための条件としては、以下の2つが挙げられる。
・負荷3の受電電力が負荷3における契約電力を超過していない、すなわちピークカット動作を実施する必要がない状態であること。
・蓄電池4の電池残量が、第2閾値より低いこと。
例えば午前中の放電によって、蓄電池4の電池残量が著しく低下したとしても、昼間に蓄電池4への充電を行うことにより、午後のピークカット動作を実施するだけの電力を、蓄電池4により賄うことが可能となる。
また、昼間に蓄電池4から放電される電力を、夜間における蓄電池4への充電のみで賄わなくてもよいので、蓄電池4(装置)の小型化および装置コストの低減が可能となる。
図7は、上述した実施の形態に係る蓄電池4の充放電方法における充電方法と、従来技術に係る蓄電池4の充電方法とを対比した、別のシミュレーションの結果を示す表である。
ここで、対比を行う上記の各充電方法に関して、以下の条件を設定した。
昼間充電後負荷量(昼間に蓄電池4への充電を行った後の、ピークカット動作による蓄電池4の電力消費量)は、日付に関わらず一定の、蓄電池4の容量の10%とした。
また、目標蓄電池残量は、日付に関わらず一定の、蓄電池4の容量の20%とした。
従来法では、日付に関わらず一定の、蓄電池4の容量の60%を、昼間充電閾値(第2閾値)設定値として設定した。
一方、提案法では、日付毎に、上述した数式(2)に従って、昼間充電閾値の調節を行った。
その他、図7に示す各グラフには、昼間充電修正係数L(修正係数L)、および蓄電池残量を示した。目標蓄電池残量は残量目標値(t+1)に、蓄電池残量は実残量値(t+1)に、それぞれ対応すると解釈することができる。
以上の条件によるシミュレーションを、10日間実施した。
上記シミュレーションの結果、従来法では、昼間充電閾値が一定である。この結果、1日目から10日目までのそれぞれにおいて、蓄電池残量に変化は無い。また、このときの蓄電池残量は、蓄電池4の容量の50%であり、目標蓄電池残量である同20%と比較して大幅に高くなっている。
一方、提案法では、日付毎に、昼間充電閾値の調節を行っている。この結果、日付が進むたびに、蓄電池残量が低くなっていく。そして、7日目には、蓄電池残量が蓄電池4の容量の20%にまで低下し、目標蓄電池残量である同20%と一致する。
さらに、目標蓄電池残量と蓄電池残量とが一致すると、これらの差分が0となるため、数式(2)によれば、昼間充電閾値(t+1)=昼間充電閾値(t)となり、昼間充電閾値が固定される。
図8は、図7の表に示したシミュレーションの結果を示すグラフである。このグラフは、横軸に日付を、縦軸に蓄電池残量(単位:%)を、それぞれ示している。
図8に示すグラフにおいて、蓄電池残量(従来)として示した実線は、従来法における、日付に対する蓄電池残量の推移を示している。一方、図8に示すグラフにおいて、蓄電池残量(提案)として示した破線は、提案法における、日付に対する蓄電池残量の推移を示している。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、電力系統に接続されており、電力を貯蔵する蓄電池の充放電方法に利用することが可能である。
1 電力貯蔵装置
2 電力系統
3 負荷
4 蓄電池
5 電力変換器
6 変圧回路
7 スイッチ回路

Claims (6)

  1. 負荷に電力を供給する電力系統に接続されており、上記負荷に供給する電力を貯蔵する電力貯蔵装置が備えている蓄電池の充放電方法であって、
    上記電力系統からの電力により上記蓄電池を充電する充電工程と、
    上記充電工程の直後に実施され、上記負荷の受電電力が所定の第1閾値を超えている期間は、上記蓄電池を放電させることにより、上記蓄電池から上記負荷に電力を供給すると共に、上記負荷の受電電力が所定の第1閾値を超えていない期間は、上記蓄電池を放電させない放電工程とを含み、
    上記第1閾値を、上記充電工程の開始時における上記蓄電池の電池残量の目標値である残量目標値と、上記充電工程の開始時における上記蓄電池の実際の電池残量の値である実残量値との差分に応じて決定することを特徴とする蓄電池の充放電方法。
  2. 上記充電工程および上記放電工程から成る充放電工程を複数回行い、
    今回の充放電工程における上記差分に所定の係数を乗じた値と、前回の充放電工程における上記第1閾値とを加算することにより、今回の充放電工程における上記第1閾値を決定することを特徴とする請求項1に記載の蓄電池の充放電方法。
  3. 上記放電工程の実施中、上記蓄電池の放電が行われていない期間であって、かつ上記蓄電池の電池残量が所定の第2閾値より低い期間に、上記蓄電池を充電する追加充電工程をさらに含み、
    上記第2閾値を、上記差分に応じて決定することを特徴とする請求項1または2に記載の蓄電池の充放電方法。
  4. 上記充電工程、上記放電工程、および上記追加充電工程から成る追加充放電工程を複数回行い、
    今回の追加充放電工程における上記差分に所定の係数を乗じた値と、前回の追加充放電工程における上記第2閾値とを加算することにより、今回の追加充放電工程における上記第2閾値を決定することを特徴とする請求項3に記載の蓄電池の充放電方法。
  5. 上記充電工程および上記追加充電工程の少なくとも一方における上記蓄電池の充電を、充電効率が最良となる充電電力により行い、
    単位時間における上記負荷の受電電力の平均値が、該負荷における契約電力を超えないように、上記充電効率が最良となる充電電力により上記蓄電池を充電する期間を制御することを特徴とする請求項3または4に記載の蓄電池の充放電方法。
  6. 上記充電工程の開始前に、上記放電工程とは別に、上記蓄電池の放電を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の蓄電池の充放電方法。
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