JP2012250611A - 燃料電池車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池のフラッディングを抑制しつつ、燃料電池の排熱により効率よく暖房を行うことができる燃料電池車両用空調装置を提供する。
【解決手段】冷却水温度が基準冷却水温度Tw1以上である場合に、シャットバルブ42を開弁させる冷却水供給手段S3と、冷却水温度が基準熱媒体温度Tw1を下回っている場合に、燃料電池2から放出される熱を増加させる放熱量増加手段S9と、放熱量増加手段S9によって燃料電池2から放出される熱を増加させる際に、燃料電池2に供給される空気流量が基準空気流量Ga1以下である場合に、燃料電池2に供給される空気流量を増加させる空気流量増加手段S7とを備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、燃料電池車両に適用される燃料電池車両用空調装置に関するものである。
従来、燃料電池システムを用いる燃料電池車両の空調装置には、燃料電池を冷却した高温の冷却水の熱を車室内暖房用のヒータコアに供給することで、暖房効果を向上させているものがある。このような燃料電池車両用空調装置では、冷却水の温度が低下した場合、ヒータコアへの冷却水の供給を制限するとともに、別途設けられた電気ヒータ等の加熱手段によって冷却水を加熱する必要があった。
これに対し、特許文献1には、冷却水の温度を検出する冷却水温度センサを設け、当該冷却水温度センサにより検出された冷却水温度が所定温度以下になった場合に、燃料電池から放出される熱を増加させる燃料電池車両用空調装置が開示されている。特許文献1では、燃料電池から放出される熱を増加させる手段として、空気(酸化剤ガス)ストイキ比を通常運転時より小さく設定し、電力損失を大きくして燃料電池の温度を上昇させている。
なお、空気ストイキ比とは、燃料電池で消費される空気量に対する燃料電池に供給する空気量の比である。
特開2009−113539号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の発明では、燃料電池から放出される熱を増加させるために空気ストイキ比を通常運転時より小さくするので、空気流量が少なくなり、燃料電池の発電により生じた生成水を空気の流れにより押し出すことができない虞がある。そして、燃料電池内に滞留した生成水がセパレータで形成された流路を閉塞すると、フラッディングと呼ばれる状態となって空気の流通が阻害され、燃料電池の出力が低下してしまう。
本発明は上記点に鑑みて、燃料電池のフラッディングを抑制しつつ、燃料電池の排熱により効率よく暖房を行うことができる燃料電池車両用空調装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、酸化剤ガスと燃料ガスとを電気化学反応させて発電する燃料電池(2)と、燃料電池(2)を冷却する熱媒体を燃料電池(2)に供給する熱媒体回路(3)と、空調用空気と熱媒体とを熱交換させる熱交換器(41)と、熱媒体の温度を検出する熱媒体温度検出手段(36)と、燃料電池(2)に供給される酸化剤ガスの流量を検出する酸化剤ガス流量検出手段(S5)と、熱媒体回路(3)から熱交換器(41)への熱媒体の供給を遮断または許容する制御弁(42)と、熱媒体温度検出手段(36)により検出された熱媒体の温度が予め定めた基準熱媒体温度(Tw1)以上である場合に、制御弁(42)を開弁させる熱媒体供給手段(S3)と、熱媒体温度検出手段(36)により検出される熱媒体の温度が基準熱媒体温度(Tw1)を下回っている場合に、燃料電池(2)から放出される熱を増加させる放熱量増加手段(S9)と、放熱量増加手段(S9)によって燃料電池(2)から放出される熱を増加させる際に、酸化剤ガス流量検出手段(S5)により検出された酸化剤ガス流量が予め定めた基準酸化剤ガス流量(Ga1)以下である場合に、燃料電池(2)に供給される酸化剤ガスの流量を増加させる酸化剤ガス流量増加手段(S7)とを備えることを特徴とする。
これによれば、熱媒体の温度が低下した場合には、放熱量増加手段(S9)により燃料電池(2)から放出される熱を増加させることができるので、燃料電池(2)の排熱により効率よく暖房を行うことができる。また、放熱量増加手段(S9)により燃料電池(2)から放出される熱を増加させる場合に、燃料電池(2)に供給される酸化剤ガス流量が少ないときには、酸化剤ガス流量増加手段(S7)により燃料電池(2)に供給される酸化剤ガスの流量を増加させることができる。このため、燃料電池(2)の発電により生じた生成水を酸化剤ガスの流れにより燃料電池(2)外へ押し出すことができる。したがって、燃料電池(2)のフラッディングを抑制しつつ、燃料電池(2)の排熱により効率よく暖房を行うことが可能となる。
具体的には、請求項2に記載の発明のように、請求項1に記載の燃料電池自動車用空調システムにおいて、酸化剤ガス流量増加手段(S7)は、燃料電池(2)の発電量を増加させることにより、燃料電池(2)に供給される酸化剤ガスの流量を増加させてもよい。
また、請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の燃料電池自動車用空調システムにおいて、酸化剤ガス流量増加手段(S7)は、燃料電池(2)の作動に関与する電動式補機(33、43)を作動させるための補機動力を増加させることにより、燃料電池(2)の発電量を増加させることを特徴とする。
これによれば、酸化剤ガス流量増加手段(S7)により増加された燃料電池(2)の発電量に相当する電力を、電動式補機(33、43)に消費させることができる。
また、請求項4に記載の発明では、請求項2または3に記載の燃料電池自動車用空調システムにおいて、さらに、燃料電池(2)から電力供給を受けて充電可能な電力貯蔵手段(24)と、酸化剤ガス流量増加手段(S7)により増加された燃料電池(2)の発電量に相当する電力を電力貯蔵手段(24)へ充電させる充電制御手段(S8)とを備えることを特徴とする。
これによれば、酸化剤ガス流量増加手段(S7)により増加された燃料電池(2)の発電量に相当する電力を電力貯蔵手段(24)へ充電させることができるので、燃料電池(2)で発電された電力を無駄なく使用することができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の実施形態に係る燃料電池自動車用空調装置を示す全体構成図である。 燃料電池車両用空調装置の電気制御部を示すブロック図である。 燃料電池車両用空調装置の制御処理を示すフローチャートである。 燃料電池の電流−電圧特性を示す特性図である。 燃料電池車両用空調装置の作動を説明する特性図である。 図5の動作点A〜Cにおける供給空気流量、燃料電池発電量および燃料電池発熱量を示す特性図である。
以下、本発明の一実施形態について図1〜図6に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係る燃料電池自動車用空調装置を示す全体構成図である。この燃料電池自動車用空調装置は、電気自動車の一種である、いわゆる燃料電池車両に適用されており、車両走行用電動モータ等の電気負荷に電力を供給するものである。
図1に示すように、燃料電池車両用空調装置1は、空気(酸化剤ガス)と水素(燃料ガス)との電気化学反応により電力を発生する燃料電池2と、燃料電池2に冷却水(熱媒体)を循環供給する冷却水循環回路3とを備えている。
燃料電池2は、空気および水素の供給を受けて発電する複数の単セルを積層したスタック構造により構成されている。燃料電池2にて生じた直流の電力の一部は、インバータ21を介して交流電流に変換されて車両走行用電動モータ22等の各種電気負荷に供給される。また、燃料電池2にて生じた直流の電力の一部は、DC/DCコンバータ23によって昇降圧され、電力貯蔵手段である二次電池24に充電される。
冷却水循環回路3は、冷却水を燃料電池2および後述するラジエータ35に循環供給する冷却水循環流路31と、冷却水のラジエータ35への流入を回避させるバイパス流路32と、冷却水を冷却水循環流路31やバイパス流路32に循環させる冷却水循環ポンプ33と、冷却水を循環させる流路を制御する電気式の三方弁34とを備えている。
冷却水循環流路31には、送風ファン35aから送風された送風空気と冷却水とを熱交換させて冷却水を放熱させる放熱用熱交換器としてのラジエータ35が設けられている。また、冷却水循環流路31のうち燃料電池2の出口側には、冷却水温度Twを検出する冷却水温度センサ36が設けられている。
冷却水循環ポンプ33は、冷却水循環回路3において冷却水を燃料電池2へ圧送する電動式のポンプであり、後述する制御装置5から出力される制御信号によって回転数(流量)が制御される。
三方弁34は、冷却水循環流路31とバイパス流路32とを切り替える回路切替手段である。この三方弁42は、制御装置5から出力される制御電圧によって、その作動が制御される。
具体的には、三方弁34は、第一入口、第二入口および出口を形成する三つの弁を有する。三方弁34の第一入口は、ラジエータ35の出口側に冷却水循環流路31を介して接続されており、三方弁34の第二入口は、バイパス流路32の出口に接続されている。三方弁34の出口は冷却水循環ポンプ33の入口側に冷却水循環流路31を介して接続されている。
そして、三方弁34は、冷却水の温度が低い場合(例えば、燃料電池2の暖機が必要な場合)には、第一入口が閉弁され、第二入口が開弁される。これにより、冷却水がラジエータ35を経由することなくバイパス流路32を通って循環するため、冷却水の温度が上昇する。一方、冷却水の温度が高い場合(例えば、燃料電池2が安定して運転できる上限温度を超える場合)には、第一入口を開弁し、第二入口を閉弁する。これにより、冷却水がラジエータ35によって冷却されるため、冷却水の温度が低下する。
冷却水循環流路31には、ヒータコア41に冷却水を供給するヒータコア循環流路4が接続されている。冷却水循環流路31から分岐したヒータコア循環流路4には、シャットバルブ42およびヒータコア用循環ポンプ43とが設けられている。シャットバルブ42、ヒータコア用循環ポンプ43およびヒータコア41は、ヒータコア循環流路4の冷却水流れ上流側から、この順に配置されている。
ヒータコア41は、送風機(図示せず)により送風された送風空気(空調用空気)と冷却水とを熱交換させて、送風空気を加熱する加熱用熱交換器である。シャットバルブ42は、冷却水循環流路31からヒータコア41への冷却水の供給を遮断または許容する電気式の制御弁であり、制御装置5から出力される制御電圧によって、その作動が制御される。ヒータコア用循環ポンプ43は、冷却水をヒータコア循環流路4に循環させる電動式のポンプであり、制御装置5から出力される制御信号によって回転数(流量)が制御される。
次に、図2により、本実施形態の電気制御部について説明する。図2は、本実施形態に係る燃料電池車両用空調装置の電気制御部を示すブロック図である。
図2に示すように、制御装置5は、CPU、ROMおよびRAM等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成され、そのROM内に記憶された空調制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行い、出力側に接続された各種機器の作動を制御する。
制御装置5の出力側には、インバータ21、DC/DCコンバータ23、冷却水循環ポンプ33、三方弁34、送風ファン35a、シャットバルブ42、ヒータコア用循環ポンプ43等が接続されている。
また、制御装置5の入力側には、燃料電池2の出力電流を検出する電流センサ25、燃料電池2の出力電圧を検出する電圧センサ26、燃料電池2の出口側の冷却水温度Twを検出する冷却水温度センサ36等が接続されている。
なお、制御装置5は、その出力側に接続された各種制御対象機器を制御する制御手段が一体に構成されたものであるが、それぞれの制御対象機器の作動を制御する構成(ハードウェアおよびソフトウェア)が、それぞれの制御対象機器の作動を制御する制御手段を構成している。
次に、図3により、上記構成における本実施形態の燃料電池車両用空調装置1の作動を説明する。図3は、本実施形態に係る燃料電池車両用空調装置1の制御処理を示すフローチャートである。この制御処理は、燃料電池車両用空調装置1の作動スイッチ(図示せず)が投入された状態で、暖房スイッチ(図示せず)が投入されるとスタートする。
まず、ステップS1では、冷却水温度センサ36により燃料電池2の出口側の冷却水温度(以下、出口側冷却水温度Twともいう)を検出する。続いて、ステップS2では、ステップS1で検出された出口側冷却水温度Twが、予め定めた暖房要求冷却水温度Tw1を下回っているか否か判定する。
ステップS2にて、燃料電池2の出口側冷却水温度Twが暖房要求冷却水温度Tw1を下回っていない、すなわち暖房要求冷却水温度Tw1以上になっていると判定された場合には、冷却水温度が充分に高くなっていると判断し、ステップS3に進み、シャットバルブ42を開弁する。これにより、高温の冷却水がヒータコア循環流路4を介してヒータコア41に流入するので、送風空気を充分に加熱でき、充分な暖房を実現することができる。
一方、ステップS2にて、出口側冷却水温度Twが暖房要求冷却水温度Tw1を下回っていると判定された場合には、冷却水温度が充分に高くなっていないと判断し、ステップS4に進む。ステップS4では、燃料電池2の動作点を算出する。
ここで、燃料電池2の動作点とは、必要とする電力量、および、出口側冷却水温度Twを暖房要求冷却水温度Tw1以上とするために必要な燃料電池2の発熱量(以下、必要発熱量Cnという)の双方を満足させる燃料電池2の目標電圧値Voおよび目標電流値Ioをいう。
次のステップS5では、燃料電池2に供給される空気の流量(以下、供給空気流量Gaともいう)を算出する。供給空気流量Gaは、ステップS4にて算出された目標電流値Ioに基づいて算出することができる。
具体的には、まず、燃料電池2の出力電流値を目標電流値Ioとする際に必要となる空気の理論供給量Vaを算出する。理論空気流量Va(mol/s)は下記数式F1により算出される。
Va=Io×S/2/F…(F1)
ここで、Sは燃料電池2のセルの枚数、Fはファラデー定数(96485C/mol)である。
続いて、供給空気流量Gaを算出する。供給空気流量Ga(mol/s)は下記数式F2により算出される。
Ga=Va×St…(F2)
ここで、Stは空気のストイキ比である。この空気のストイキ比Stは、燃料電池2の出力電流および出力電圧に基づいて、予め制御装置5に記憶されているマップを参照して決定する。
続くステップS6では、ステップS5にて算出された供給空気流量Gaが、予め定めた基準空気流量Ga1を上回っているか否かを判定する。ステップS6にて、供給空気流量Gaが基準空気流量Ga1を上回っていない、すなわち基準空気流量Ga1以下になっていると判定された場合は、燃料電池2に供給される空気流量が不足していると判断され、ステップS7に進む。
ステップS7では、燃料電池2の発電量を増加させることにより、燃料電池2に供給される空気流量を増加させる。ここで、ステップS7における燃料電池2の電力増加量は、供給空気流量Gaが基準空気流量Ga1を上回るようにすること、および、燃料電池2の発熱量を必要発熱量Cn以上にすることの双方を満足させるために必要な電力量に設定される。
図4は、本実施形態における燃料電池2の電流−電圧特性を示す特性図である。図4中の破線は必要発熱量Cnを示す必要発熱量曲線であり、必要発熱量Cnが大きい程、図4における下方側に移動するものである。また、図4中の一点鎖線は基準空気流量Ga1を示す基準空気流量直線であり、図4における基準空気流量直線の左側の領域では空気流量不足が発生することを表している。
ステップS7における燃料電池2の電力増加量は、図4のグラフにおいて、必要発熱量曲線と基準空気流量直線との交点Xにおける電流値および電圧値から算出される電力量に設定される。
続くステップS8では、ステップS7にて増加された燃料電池2の発電量に相当する電力を二次電池24に充電させ、ステップS4に戻る。
また、ステップS6にて、供給空気流量Gaが基準空気流量Ga1を上回っていると判定された場合は、燃料電池2に供給される空気流量が不足していないと判断され、ステップS9に進む。
ステップS9では、燃料電池2に発電効率の低い運転(以下、低効率発電という)を行わせ、ステップS2に戻る。燃料電池2に低効率発電を行わせると、燃料電池2から放出される熱を増加させることができる。
具体的には、空気のストイキ比Stを通常運転時(St=1.5〜2.0)より小さく設定(St=1.0〜1.2)する。これにより、水素と酸素との反応によって取り出せるエネルギーのうち、電力損失分(すなわち熱損失分)が積極的に増大されるため、燃料電池2から放出される熱を増加させることができる。 このように、燃料電池2から放出される熱を増加させると、燃料電池2からの排熱を吸収する冷却水の温度を上昇させることができる。
また、他の方法としては、燃料電池2の出力電流を維持させながら、出力電圧をDC/DCコンバータ23で降圧させる。これにより、同じ燃料消費量で、出力電圧を低下させることができるため、その分、燃料電池2に低効率発電を行わせることができ、燃料電池2から放出される熱を増大させることができる。
続いて、本実施形態の燃料電池車両用空調装置1の作動について、図5および図6を参照してより詳細に説明する。図5は燃料電池車両用空調装置1の作動を説明する特性図で、図6は図5の動作点A〜Cにおける供給空気流量Ga、燃料電池発電量および燃料電池発熱量を示す特性図である。なお、図5中の点線は、燃料電池2のセルの出力電力が等しくなる等電力曲線である。
図5中、点Aは通常発電時(通常運転時)の動作点を示し、点Bは燃料電池2の発電量を変更せずに低効率発電時を行った際の動作点を示し、点Cは燃料電池2の発電量を増加しつつ低効率発電を行った際の動作点を示している。
燃料電池2の発熱量を増加させるために低効率発電を行うと、動作点が図5中の点Aから点Bへ移動する。このとき、図6に示すように、燃料電池2の発熱量を必要発熱量Cn以上とすることはできるが、供給空気流量Gaは通常運転時より減少し、基準空気流量Ga1を下回る。このため、燃料電池2の生成水を空気流れにより押し出す(除去する)ことができず、フラッディングが発生してしまう。
これに対し、燃料電池2の発熱量を増加させるために低効率発電を行いつつ、燃料電池2の発電量を増加させると、動作点が点Aから点Cへ移動する。このとき、図6に示すように、燃料電池2の発熱量を必要発熱量Cn以上とするとともに、供給空気流量Gaも基準空気流量Ga1以上とすることができる。これにより、燃料電池2の生成水を空気流れにより押し出すことが可能となる。
以上説明したように、出口側冷却水温度Twが低下して充分な暖房を行うことができない場合には、低効率発電を行うことにより燃料電池2から放出される熱を増加させることができるので、燃料電池2の排熱により効率よく暖房を行うことができる。また、低効率発電を行って燃料電池2から放出される熱を増加させる場合において、燃料電池2の供給空気流量Gaが少ないときには、燃料電池2の発電量を増加させることにより供給空気流量Gaを増加させることができる。このため、燃料電池2の発電により生じた生成水を空気流れにより燃料電池2外へ押し出すことができる。したがって、燃料電池2のフラッディングを抑制しつつ、燃料電池2の排熱により効率よく暖房を行うことが可能となる。
ところで、空気のストイキ比Stを通常運転時より小さく設定することにより低効率発電を行う場合、燃料電池2の供給空気流量Gaが通常運転時より低下するので、フラッディングが発生し易くなる。したがって、空気のストイキ比Stを通常運転時より小さく設定することにより低効率発電を行う場合に、燃料電池2の発電量を増加させて供給空気流量Gaを増加させることは、特に効果的である。
また、本実施形態では、供給空気流量を増加させるために燃料電池2の発電量を増加させた場合に、増加された燃料電池2の発電量に相当する電力を二次電池24へ充電させることができるので、燃料電池2で発電された電力を無駄なく使用することができる。
なお、図3中に示したステップは、各種処理を実行する手段に対応するものである。すなわち、ステップS5の処理を実行する部分は空気(酸化剤ガス)流量検出手段、ステップS3の処理を実行する部分は冷却水(熱媒体)供給手段、ステップS9の処理を実行する部分は放熱量増加手段、ステップS7の処理を実行する部分は空気(酸化剤ガス)流量増加手段に相当する。
(他の実施形態)
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、以下のように種々変形可能である。
(1)上記実施形態では、ステップS7にて燃料電池2の発電量を増加させた場合に、増加された燃料電池2の発電量に相当する電力を二次電池24へ充電させた例について説明したが、これに限定されない。例えば、冷却水循環ポンプ33、ヒータコア用循環ポンプ43、燃料電池2の余剰水素を循環させる水素ポンプ(図示せず)等の電動式補機の補機動力を増加させることで、ステップS7にて増加された燃料電池2の発電量に相当する電力を消費させてもよい。
(2)上記実施形態では、冷却水循環流路31とバイパス流路32とを切り替える回路切替手段として、電気式の三方弁34を採用した例を説明したが、回路切替手段はこれに限定されない。例えば、サーモスタット弁を採用してもよい。サーモスタット弁は、温度によって体積変化するサーモワックス(感温部材)によって弁体を変位させて冷却水通路を開閉する機械的機構で構成される冷却水温度応動弁である。
2 燃料電池
24 二次電池(電力貯蔵手段)
36 冷却水温度センサ(熱媒体温度検出手段)
41 ヒータコア(熱交換器)
42 シャットバルブ(制御弁)

Claims (4)

  1. 酸化剤ガスと燃料ガスとを電気化学反応させて発電する燃料電池(2)と、
    前記燃料電池(2)を冷却する熱媒体を前記燃料電池(2)に供給する熱媒体回路(3)と、
    空調用空気と前記熱媒体とを熱交換させる熱交換器(41)と、
    前記熱媒体の温度を検出する熱媒体温度検出手段(36)と、
    前記燃料電池(2)に供給される前記酸化剤ガスの流量を検出する酸化剤ガス流量検出手段(S5)と、
    前記熱媒体回路(3)から前記熱交換器(41)への前記熱媒体の供給を遮断または許容する制御弁(42)と、
    前記熱媒体温度検出手段(36)により検出された前記熱媒体の温度が予め定めた基準熱媒体温度(Tw1)以上である場合に、前記制御弁(42)を開弁させる熱媒体供給手段(S3)と、
    前記熱媒体温度検出手段(36)により検出される前記熱媒体の温度が前記基準熱媒体温度(Tw1)を下回っている場合に、前記燃料電池(2)から放出される熱を増加させる放熱量増加手段(S9)と、
    前記放熱量増加手段(S9)によって前記燃料電池(2)から放出される熱を増加させる際に、前記酸化剤ガス流量検出手段(S5)により検出された前記酸化剤ガス流量が予め定めた基準酸化剤ガス流量(Ga1)以下である場合は、前記燃料電池(2)に供給される前記酸化剤ガスの流量を増加させる酸化剤ガス流量増加手段(S7)とを備えることを特徴とする燃料電池車両用空調装置。
  2. 前記酸化剤ガス流量増加手段(S7)は、前記燃料電池(2)の発電量を増加させることにより、前記燃料電池(2)に供給される前記酸化剤ガスの流量を増加させることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池自動車用空調装置。
  3. 前記酸化剤ガス流量増加手段(S7)は、前記燃料電池(2)の作動に関与する電動式補機(33、43)を作動させるための補機動力を増加させることにより、前記燃料電池(2)の発電量を増加させることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池自動車用空調装置。
  4. さらに、前記燃料電池(2)から電力供給を受けて充電可能な電力貯蔵手段(24)と、
    前記酸化剤ガス流量増加手段(S7)により増加された前記燃料電池(2)の発電量に相当する電力を前記電力貯蔵手段(24)へ充電させる充電制御手段(S8)とを備えることを特徴とする請求項2または3に記載の燃料電池自動車用空調装置。
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