JP2012249435A - 発電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】電力系統が停電する場合であっても、発電装置の起動工程及び停止工程を適切に行える発電システムを提供する。
【解決手段】発電システムが、電力系統と連系可能であり、電力系統から供給される電力を用いて実施される起動工程を経て起動完了され及び電力系統から供給される電力を用いて実施される停止工程を経て停止完了される発電装置と、外部から入力される情報を受け付ける情報受付手段と、発電装置の動作を制御する制御手段とを備え、制御手段は、情報受付手段が電力系統の停電開始よりも前に受け付けた電力系統の停電開始のタイミングを特定可能な停電情報に基づいて、停電開始のタイミングよりも前に起動工程又は停止工程を完了するように発電装置の動作を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電力系統と連系可能であり、その電力系統から供給される電力を用いて実施される起動工程を経て起動完了され及び電力系統から供給される電力を用いて実施される停止工程を経て停止完了される発電装置と、その発電装置の動作を制御する制御手段とを備える発電システムに関する。
発電装置は起動工程を経て起動完了された後に発電運転を行えるようになる。例えば、燃料電池を用いた発電装置の場合、燃料電池が発電運転を開始する前に、起動工程の一部として、ポンプや弁を動作させて燃料電池に燃料を供給する工程や、燃料電池を所定の温度まで昇温させる工程などが必要になる。或いは、エンジンの駆動力によって発電機が駆動されるような発電装置の場合は、発電機が発電運転を開始する前にそのエンジンをスタータモータ等によって始動させるために電力を供給する必要がある。このように、発電装置を適切に起動するための起動工程を実施するためには電力が必要となる。
同様に、発電装置の発電運転を適切に停止するための停止工程を実施するためにも電力が必要となる。例えば、燃料電池を用いた発電装置の場合、燃料電池が発電運転を停止した後も、ポンプや弁を動作させながら燃料電池の内部の温度や圧力を低下させる等の調節を行う工程などが必要になる。或いは、エンジンの駆動力によって発電機が駆動されるような発電装置の場合、停止工程では、発電機が発電運転を停止した後も、ポンプを用いてエンジン冷却水をエンジンに供給する工程や、ラジエータファンを動作させる工程などが実施される。このように、発電装置を適切に停止させるための停止工程を実施するためには電力が必要となる。
尚、発電装置に必要とされる起動工程及び停止工程を適切に行わなかった場合、発電装置が正常な温度や圧力等を維持できない等の理由で発電運転を行えない可能性や、正常に冷却できずに発電装置内部が適切な温度分布にならずに温度ストレスがかかる等の理由で発電装置の寿命が短くなる可能性などがある。従って、電力系統と連系可能であり、その電力系統から供給される電力を用いて実施される起動工程を経て起動完了され及び電力系統から供給される電力を用いて実施される停止工程を経て停止完了される発電装置の場合、電力系統が停電していると、発電装置を正常に起動及び停止させることができない。
特許文献1には、電力系統の停電中であっても、蓄電装置から電力を供給することで発電装置を起動可能に構成された発電システムが記載されている。このように、蓄電装置から発電装置へ電力を常時供給可能なシステムを構築しておけば、電力系統の停電中であっても発電装置の起動工程及び停止工程を正常に完了させることは可能である。
特開2008−22650号公報
特許文献1に記載の発電システムでは、電力系統の停電中であっても発電装置の起動工程及び停止工程を正常に行えるという利点はあるものの、必ずしも高い確率で起こることが無い停電を想定して、この電力系統の停電中に電源として機能する蓄電装置が必要となるため、発電システムのコストが上昇し、システム構成が複雑になるという問題がある。
尚、発電装置の運転中に電力系統が停電した場合、発電装置を運転停止させるのではなく、発電装置を電力系統から解列させた上で発電装置を運転継続させ続けることも可能ではある。その際、発電装置の発電出力を発電装置内部に設けられているポンプやヒータ等の電力消費部品により消費すれば電力の需給バランスをとり続けることができる。但し、発電装置の仕様によっては、停電が長時間継続するとき、発電装置の発電出力を発電装置内部の電力消費部品で消費し続けると発電装置内の温度を適温に維持できなくなる等の理由により、発電装置を強制的に停止させることも行われる。その場合には、電力供給が無い状態で発電装置を緊急停止させなければならないため、結果として発電装置の停止工程を正常に完了させることはできない。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、発電システムを複雑化及び高コストにすることなく、電力系統が停電する場合であっても発電装置の起動工程及び停止工程を適切に行える発電システムを提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係る発電システムの特徴構成は、
電力系統と連系可能であり、前記電力系統から供給される電力を用いて実施される起動工程を経て起動完了され及び前記電力系統から供給される電力を用いて実施される停止工程を経て停止完了される発電装置と、
外部から入力される情報を受け付ける情報受付手段と、
前記発電装置の動作を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記情報受付手段が前記電力系統の停電開始よりも前に受け付けた前記電力系統の停電開始のタイミングを特定可能な停電情報に基づいて、前記停電開始のタイミングよりも前に前記起動工程又は前記停止工程を完了するように前記発電装置の動作を制御する点にある。
上記特徴構成によれば、情報受付手段が電力系統の停電開始よりも前に受け付けた電力系統の停電開始のタイミングを特定可能な停電情報を利用して、発電装置を起動する起動工程及び発電装置を停止する停止工程を、電力系統の停電開始のタイミングよりも前に完了させることができる。つまり、電力系統から電力の供給が行われている間にその電力系統からの供給電力を用いて発電装置の起動工程及び停止工程を確実に行えるため、従来のような蓄電装置を備えたシステム構成は不要となる。
従って、発電システムを複雑化及び高コストにすることなく、本願に係る情報受付手段及び制御手段を備えるだけで、電力系統が停電する場合であっても発電装置の起動工程及び停止工程を適切に行える発電システムを提供できる。
本発明に係る発電システムの別の特徴構成は、前記発電装置は、熱と電気とを併せて発生する熱電併給装置であり、前記熱電併給装置で発生される熱を蓄えるとともに、蓄えている熱を熱消費装置に供給できる蓄熱装置を備える点にある。
上記特徴構成によれば、発電装置が熱電併給装置であるので、熱電併給装置の運転中は熱と電気とを利用できる。また、熱電併給装置で発生される熱を蓄える蓄熱装置を備えるので、熱電併給装置の停止中であっても熱を利用できる。従って、電力系統の停電に応じて熱電併給装置の運転を停止させたとしても、少なくとも熱を利用できる点で有利である。
本発明に係る発電システムの更に別の特徴構成は、前記情報受付手段は、前記電力系統の停電開始よりも前に、前記停電開始のタイミング及び停電終了のタイミングを特定可能な停電情報を受け付け、前記制御手段は、前記停電開始のタイミングと前記停電終了のタイミングとの間の停電中に前記発電装置を運転継続すると仮定した場合、前記蓄熱装置に蓄えられる熱が前記停電中に満杯になると予測されると、運転中である前記発電装置の前記停止工程を前記停電開始のタイミングよりも前に完了し、及び、運転停止中である前記発電装置を前記電力系統の停電終了までは停止状態のまま維持するように前記発電装置の動作を制御する点にある。
熱電併給装置の運転開始又は運転停止を適宜行える時期であれば、蓄熱装置に蓄えられる熱が満杯になった時点で熱電併給装置を運転停止させるといった運転制御も可能である。しかし、電力系統の停電中は熱電併給装置の停止工程を正常に行えないため、蓄熱装置に蓄えられる熱が満杯になったとしても熱電併給装置を正常に運転停止させることができない。
ところが本特徴構成によれば、制御手段は、電力系統の停電中に発電装置を運転継続すると仮定した場合に蓄熱装置に蓄えられる熱がその停電中に満杯になると予測されると、運転中である発電装置の停止工程を停電開始のタイミングよりも前(即ち、電力系統から電力供給を受けることができる間)に完了し、及び、運転停止中である発電装置を電力系統の停電終了までは停止状態のまま維持するように発電装置の動作を制御する。その結果、電力系統の停電中に蓄電装置が満杯になって熱電併給装置の運転を停止させる必要が生じても停電中のために停止工程を正常に行えないといった問題の発生を回避でき、また、電力系統の停電中に、蓄熱装置に過剰な熱が蓄えられる状況をできるだけ避けることができる。
本発明に係る発電システムの更に別の特徴構成は、前記情報受付手段は、前記電力系統の停電開始よりも前に、前記停電開始のタイミング及び停電終了のタイミングを特定可能な停電情報を受け付け、前記制御手段は、前記停電開始のタイミングと前記停電終了のタイミングとの間の停電中に前記発電装置を運転継続すると仮定した場合、前記蓄熱装置に蓄えられる熱が前記停電中に満杯にならないと予測されると、運転停止中である前記発電装置の前記起動工程を前記停電開始のタイミングよりも前に完了し、及び、運転中である前記発電装置を前記電力系統の停電終了までは運転状態のまま維持するように前記発電装置の動作を制御する点にある。
熱電併給装置の運転開始又は運転停止を適宜行える時期であれば、蓄熱装置に蓄えられている熱が少なくなった時点で熱電併給装置を運転開始させるといった運転制御も可能である。しかし、電力系統の停電中は熱電併給装置の起動工程を正常に行えないため、蓄熱装置に蓄えられている熱が少なくなったとしても熱電併給装置を正常に運転開始させることができない。
ところが本特徴構成によれば、制御手段は、電力系統の停電中に発電装置を運転継続すると仮定した場合に蓄熱装置に蓄えられる熱がその停電中に満杯にならないと予測されると、停止中である発電装置の起動工程を停電開始のタイミングよりも前(即ち、電力系統から電力供給を受けることができる間)に完了し、及び、運転中である発電装置を電力系統の停電終了までは運転状態のまま維持するように発電装置の動作を制御する。その結果、電力系統の停電中に、蓄熱装置に少量の熱しか残されていないという状況をできるだけ避けることができる。
本発明に係る発電システムの更に別の特徴構成は、前記電力系統の停電中に前記発電装置の発電電力を消費可能な電力消費装置を備え、前記制御手段は、前記電力系統の停電中に前記発電装置を運転する場合、前記発電装置の発電電力を前記電力消費装置で消費するように前記発電装置及び前記電力消費装置の運転を制御する点にある。
上記特徴構成によれば、電力系統の停電中に発電装置を運転している間、発電装置の発電電力と電力消費装置の消費電力との間の需給バランスをとることができる。
本発明に係る発電システムの更に別の特徴構成は、前記制御手段は、前記電力系統の停電中、発電出力が最小となる状態で前記発電装置を運転させる点にある。
上記特徴構成によれば、発電装置の発電出力が最小となるように制御されるので、需給バランスをとるために必要な電力消費装置の消費電力も小さくできる。その結果、少ない損失で電力系統の停電中の発電装置の発電電力と電力消費装置の消費電力との間の需給バランスをとることができる。
発電システムの構成を示す図である。 電力系統の停電開始の予定時刻に応じて行われる、熱電併給装置の動作制御を説明するタイミング図である。 電力系統の停電開始及び停電終了の予定時刻及び蓄熱装置の蓄熱量に応じて行われる、熱電併給装置の動作制御を説明するタイミング図である。 電力系統の停電開始及び停電終了の予定時刻及び蓄熱装置の蓄熱量に応じて行われる、熱電併給装置の動作制御を説明するタイミング図である。 電力系統の停電開始及び停電終了の予定時刻及び蓄熱装置の蓄熱量に応じて行われる、熱電併給装置の動作制御を説明するタイミング図である。
以下に図面を参照して本発明の発電システムSについて説明する。
図1は発電システムSの構成を示す図である。発電システムSは、電力系統1と連系可能である発電装置としての熱電併給装置2と、外部から情報を受け付ける情報受付手段3と、発電装置としての熱電併給装置2の動作を制御する制御手段4とを備える。本実施形態では、開閉装置6及び電力変換装置5も発電システムSの構成要素である。また、第1電力消費装置9Aを発電システムSの構成要素とすることもできる。
発電装置としての熱電併給装置2は、熱と電気とを併せて発生する装置である。例えば、エンジンとそのエンジンによって駆動される発電機とを有し、エンジンで熱が発生され、発電機で電気が発生されるような熱電併給装置2がある。或いは、燃料電池を有し、燃料電池から熱と電気とが併せて発生されるような熱電併給装置2がある。熱電併給装置2で発生した電力は、電力変換装置5で所望の電力に変換された上で交流線10に供給される。
交流線10には、電力消費装置9として、第1電力消費装置9A及び第2電力消費装置9Bが接続されている。交流線10には電力系統1が接続されており、電力系統1から交流線10への電力供給が行われる。交流線10の途中には、熱電併給装置2及び電力変換装置5と電力系統1との間の電気的な接続の有無を切り替える開閉装置6が設けられる。第1電力消費装置9Aは、開閉装置6よりも熱電併給装置2側(即ち、開閉装置6と電力変換装置5との間)の交流線10に接続されている。第2電力消費装置9Bは、開閉装置6よりも電力系統1側の交流線10に接続されている。本実施形態では、少なくとも第1電力消費装置9Aは、制御手段4によって動作制御が可能に構成されている。つまり、制御手段4は、第1電力消費装置9Aの消費電力を調節可能に構成されている。第1電力消費装置9Aは、例えば、制御手段4による制御に応じて連続的に消費電力が変化するような電熱ヒータ装置等、又は、段階的に消費電力が変化するような電灯装置等であるが、その他の装置であってもよい。或いは、第1電力消費装置9Aは、上述した電熱ヒータ装置、電灯装置及びその他の装置等を適宜組み合わせて備えた装置群であってもよい。
開閉装置6が閉作動されているとき、熱電併給装置2及び電力変換装置5と電力系統1との間の電気的な接続は有る状態となる。このとき、第1電力消費装置9A及び第2電力消費装置9Bの双方に対して、熱電併給装置2及び電力系統1の少なくとも一方から電力が供給される。これに対して、開閉装置6が開作動されているとき、熱電併給装置2及び電力変換装置5と電力系統1との間の電気的な接続は無い状態となる。このとき、第1電力消費装置9Aは熱電併給装置2のみと電気的に接続され、第2電力消費装置9Bは電力系統1のみと電気的に接続されている。その結果、熱電併給装置2が発電を行っていれば、その発電電力は第1電力消費装置9Aにのみ供給される。また、電力系統1から送電が行われていれば、その供給電力は第2電力消費装置9Bにのみ供給される。
開閉装置6は例えば半導体スイッチやリレーを用いて構成され、制御手段4によってその動作が制御される。例えば、停電検出装置(図示せず)が電力系統の停電を検出したとき、制御手段4は、開閉装置6に電気信号を与えて熱電併給装置2及び電力変換装置5と電力系統1との間の電気的な接続を無くすことで、熱電併給装置2の単独運転を防止する。
本実施形態では、発電システムSは、熱電併給装置2で発生した熱を蓄えるための蓄熱装置7を備える。例えば、熱媒を貯留することで蓄熱するような蓄熱装置7を構成できる。この場合、蓄熱装置7と熱電併給装置2との間で熱媒を循環させることで、熱電併給装置2の排熱を熱媒で回収して蓄熱装置7に蓄えることができる。蓄熱装置7で蓄えられている熱は、例えば、給湯用途、暖房用途など様々な用途の熱消費装置8で利用できる。蓄熱装置7での実際の蓄熱量は、温度センサ(図示せず)を用いて蓄熱装置7に貯留されている熱媒の温度を測定した結果を参照して、制御手段4が判定できる。尚、本実施形態の発電システムSでは、上記熱媒が有する熱を強制的に放熱させる装置を備えていない。つまり、蓄熱装置7から減少する熱は、熱消費装置8で消費される分と自然放熱分である。そのため、制御手段4は、ある時点での蓄熱装置7での実際の蓄熱量と、その時点以降に蓄熱装置7で発生すると予測される変化熱量(即ち、熱電併給装置2から回収されると予測される予測増加熱量、熱消費装置8で消費されると予測される予測減少熱量、自然放熱による予測減少熱量など)を参照して、将来のある時点での蓄熱装置7での蓄熱量の予測値を導出できる。
情報受付手段3は、電力系統1の停電開始のタイミングを特定可能な停電情報、加えて、電力系統1の停電終了のタイミングを特定可能な停電情報受け付ける。例えば、停電開始及び停電終了のタイミングを特定可能な停電情報としては、「何時何分から停電開始される」というように時刻が指定されることで停電開始及び停電終了の予定のタイミングを特定できる停電情報や、「通知があってから何時間後から停電開始される」というように基準点からの期間が指定されることで停電開始及び停電終了の予定のタイミングを特定できる停電情報が挙げられる。
以下の実施形態では、情報受付手段3が、時刻が指定されることで停電開始及び停電終了のタイミングを特定できる停電情報を受け付ける例を説明する。
情報受付手段3は、電力系統1の停電開始の予定時刻(即ち、「停電開始のタイミング」)或いは停電開始及び停電終了の予定時刻(即ち、「停電終了のタイミング」)が事前に決まっており、且つ、その情報が事前に送信される場合、その停電開始の予定時刻或いは停電開始及び停電終了の予定時刻に関する情報(即ち、「停電開始及び停電終了のタイミングを特定可能な停電情報」)を停電開始の予定時刻に先立って受け付けることができる。例えば、情報受付手段3は、電力系統1を介して(即ち、送配電線を介して)伝送される情報を受け付ける装置、電波によって送信される情報を受け付ける装置、インターネット等の情報通信回線を介して伝送される情報を受け付ける装置、操作者による情報の手動入力を受け付ける装置などである。つまり、電力系統1の停電開始の予定時刻或いは停電開始及び停電終了の予定時刻が情報受付手段3に受け付けられた後で自動的に制御手段4に伝達される場合や、電力系統1の停電開始の予定時刻或いは停電開始及び停電終了の予定時刻を知った操作者が情報受付手段3を用いてその情報の手動入力を行うことで制御手段に4に伝達される場合などがある。
制御手段4は例えば情報処理装置などを用いて構成され、熱電併給装置2の動作を制御する。例えば、制御手段4は、第1電力消費装置9A及び第2電力消費装置9Bの予測電力需要や熱消費装置8の予測熱需要に応じて事前に熱電併給装置2の運転計画を作成し、その運転計画に沿って熱電併給装置2の運転(即ち、起動開始タイミング、起動完了タイミング、停止開始タイミング、停止完了タイミング、運転中の出力電力値など)を制御すること、第1電力消費装置9A及び第2電力消費装置9Bの電力需要を賄うように熱電併給装置2を電主運転させること、熱消費装置8の熱需要を賄うように熱電併給装置2を熱主運転させることなどの制御が可能である。加えて、本実施形態では、制御手段4は、電力変換装置5及び開閉装置6及び上述した第1電力消費装置9Aの動作を制御する。
次に、制御手段4が実施する熱電併給装置2の起動工程及び停止工程について説明する。
〔起動工程〕
熱電併給装置2が燃料電池を備えて構成される場合、起動工程では、ポンプや弁を動作させて燃料電池に燃料を供給する工程や、燃料電池を所定の温度まで昇温させる工程などが実施される。起動工程に要するおよその時間は熱電併給装置2の夫々で予め決まっており、例えば、制御手段4が読み出し可能な記憶装置(図示せず)などに記憶されている。そして、燃料電池は起動工程を経て起動完了され、起動完了後又は起動工程の途中から電力を発生し始める。或いは、熱電併給装置2が、エンジンの駆動力によって発電機が駆動されるような発電装置の場合、起動工程では、発電機が発電運転を開始する前にそのエンジンをスタータモータ等によって始動させる工程が実施される。そして、エンジン及び発電機は、起動工程を経て起動完了され、起動完了後または起動工程の途中から電力を発生し始める。
以上のように、起動工程を正常に完了するためには少なくとも電力系統1から熱電併給装置2への電力の供給が必要になる。つまり、熱電併給装置2の起動工程は、熱電併給装置2自身で発生した電力を一部用いて実施されても構わないが、少なくとも電力系統1から電力供給が行われている状況下で実施される必要がある。
〔停止工程〕
熱電併給装置2が燃料電池を備えて構成される場合、停止工程では、燃料電池が発電運転を停止した後も、ポンプや弁を動作させながら燃料電池の内部の温度や圧力を調節する工程などが実施される。停止工程に要するおよその時間は熱電併給装置2の夫々で予め決まっており、例えば、制御手段4が読み出し可能な記憶装置(図示せず)などに記憶されている。そして、燃料電池は停止工程を経て停止完了される。或いは、熱電併給装置2が、エンジンの駆動力によって発電機が駆動されるような発電装置の場合、停止工程では、発電機が発電運転を停止した後も、ポンプを用いてエンジン冷却水をエンジンに供給する工程や、ラジエータファンを動作させる工程などが実施される。そして、エンジン及び発電機は停止工程を経て停止完了される。
以上のように、停止工程を正常に完了するためには少なくとも電力系統1から熱電併給装置2への電力の供給が必要になる。つまり、熱電併給装置2の停止工程は、熱電併給装置2自身で発生した電力を一部用いて実施されても構わないが、少なくとも電力系統1から電力供給が行われている状況下で実施される必要がある。
本実施形態では、熱電併給装置2の起動工程が正常に完了されるため及び停止工程が正常に完了されるために、制御手段4は、情報受付手段3が電力系統1の停電開始よりも前に受け付けた電力系統1の停電開始の予定時刻に関する情報に基づいて、停電開始の予定時刻よりも前に起動工程又は停止工程を完了するように発電装置の動作を制御する。
具体的には、制御手段4は、電力系統1の停電開始の予定時刻と停電終了の予定時刻との間の停電中に熱電併給装置2を運転継続すると仮定した場合、蓄熱装置7に蓄えられる熱が停電中に満杯になると予測されると、運転中である熱電併給装置2の停止工程を停電開始の予定時刻よりも前に完了し、及び、運転停止中である熱電併給装置2を停止状態のまま維持するように熱電併給装置2の動作を制御する。また、制御手段4は、電力系統1の停電開始の予定時刻と停電終了の予定時刻との間の停電中に熱電併給装置2を運転継続すると仮定した場合、蓄熱装置7に蓄えられる熱が停電中に満杯にならないと予測されると、運転停止中である熱電併給装置2の起動工程を停電開始の予定時刻よりも前に完了し、及び、運転中である熱電併給装置2を運転状態のまま維持するように熱電併給装置2の動作を制御する。
以下に、具体的な事例1〜4を挙げて制御手段4の動作の説明を行う。
〔事例1〕
図2は、電力系統1の停電開始の予定時刻に応じて行われる、熱電併給装置2の動作制御を説明するタイミング図である。図2(a)は電力系統1が送電状態から停電状態へ切り替わる予定時刻(停電開始の予定時刻)t1を示す図である。図2(b)は熱電併給装置2が停止状態から起動工程を経て起動完了するまでのタイミングを示す図である。図2(c)は熱電併給装置2が運転状態から停止工程を経て停止完了するまでのタイミングを示す図である。
図2に示すように、制御手段4が、情報受付手段3が電力系統1の停電開始よりも前に受け付けた電力系統1の停電開始の予定時刻に関する情報に基づいて、電力系統1から電力の供給が行われている間に起動工程及び停止工程が正常に完了される。つまり、電力系統1から供給される電力を用いて発電装置の起動工程及び停止工程を確実に行えるため、従来のような蓄電装置を備えたシステム構成は不要となる。
制御手段4は、情報受付手段3が電力系統1の停電開始の予定時刻に関する情報を受け付けたとき、電力系統1の停電開始の予定時刻以降に(即ち、電力系統1の停電中に)熱電併給装置2を運転することが適当か否かを判定する。熱電併給装置2を運転することが適当か否かの判断基準は適宜設定可能である。例えば、電力系統1の停電中に熱電併給装置2を運転継続すると仮定した場合、蓄熱装置7に蓄えられる熱が停電中に満杯にならないと予測されるときには、電力系統1の停電中に熱電併給装置2を運転することが適当と判断するような判断基準を設定してもよい。或いは、停電開始の予定時刻から設定時間以内に元々の起動予定が組み込まれた熱電併給装置2の運転計画が存在していたときには(例えば、停電開始の予定時刻が13時30分であるとき、その停電開始の予定時刻から1時間後以内に元々の起動予定が存在していた場合(例えば、14時00分に起動予定が計画されていた場合)など)、電力系統1の停電中に熱電併給装置2を運転することが適当と判断するような判断基準を設定してもよい。つまり、熱電併給装置2の元々の起動予定が前倒しで実行されることになる。その他、熱電併給装置2を運転することが適当か否かについて様々な判断基準を設定してもよい。
例えば、制御手段4は、情報受付手段3が受け付けた停電開始の予定時刻から設定時間以内に元々の起動予定が存在した場合、電力系統1の停電中に熱電併給装置2の運転を継続的に行うことが適当と判断し、上述したような起動工程に要する時間に関する情報を記憶装置(図示せず)から読み出して、図2(b)に示すように停電開始の予定時刻よりも起動工程に要する時間分だけ前のタイミングで、停止状態にある熱電併給装置2の起動工程を開始する。又は、図2には示さないが、制御手段4は、熱電併給装置2が既に運転状態にあればその運転状態を維持する。
或いは、制御手段4は、情報受付手段3が受け付けた停電開始の予定時刻から設定時間以内に元々の起動予定が存在していなかった場合、電力系統1の停電中に熱電併給装置2の運転を継続的に停止することが適当と判断し、上述したような停止工程に要する時間に関する情報を記憶装置(図示せず)から読み出して、図2(c)に示すように停電開始の予定時刻よりも停止工程に要する時間分だけ前のタイミングで、運転状態にある熱電併給装置2の停止工程を開始する。又は、図2には示さないが、制御手段4は、熱電併給装置2が既に停止状態にあればその停止状態を維持する。
以上のように、本実施形態の発電システムSでは、電力系統1から供給される電力を用いて発電装置の起動工程及び停止工程を確実に行えるため、従来のような蓄電装置を備えたシステム構成は不要となる。
〔事例2〕
図3は、電力系統1の停電開始及び停電終了の予定時刻に応じて行われる、熱電併給装置2の動作制御を説明するタイミング図である。図3(a)は電力系統1が送電状態から停電状態へ切り替わる予定時刻(停電開始の予定時刻)t1及び停電状態から送電状態へ切り替わる予定時刻(停電終了の予定時刻)t2と、それに引き続く停電開始の予定時刻t3及び停電終了の予定時刻t4とで実際に行われた停電開始及び停電終了のタイミングを示す図である。図3(b)は熱電併給装置2が運転状態と停止状態との間で切り替えられるタイミングを示す図である。図3(c)は蓄熱装置7での蓄熱量の時間的な変化を示すグラフである。図3(c)に示すように、当初、熱電併給装置2が運転停止されているときに、蓄熱装置7に蓄えられている蓄熱量は空に近い低レベルであるが、熱電併給装置2が運転されると熱電併給装置2で発生した熱が蓄熱装置7に回収されて増加する。蓄熱装置7の蓄熱量が減少するのは、自然放熱によるもの、及び、蓄熱した熱が熱消費装置8で使用されることの少なくとも何れか一方の理由による。
図3(a)に示す例では、電力系統1が送電状態から停電状態に切り替わる停電タイミング(停電開始の予定時刻t1、t3)と、電力系統1が停電状態から送電状態に切り替わる復電タイミング(停電終了の時刻t2、t4)とがある。従って、制御手段4は、その停電タイミングよりも起動工程又は停止工程に要する時間分だけ前のタイミング(即ち、起動工程又は停止工程を電力系統1から供給される電力で実施できるタイミング)で、熱電併給装置2を起動完了又は停止完了させるか、或いは、熱電併給装置2の運転を継続又は停止を継続させるかを判定する。同様に、制御手段4は、その復電タイミング(即ち、起動工程又は停止工程を電力系統1から供給される電力で実施できるタイミング)で、熱電併給装置2の起動工程を開始又は停止工程を開始させるか、或いは、熱電併給装置2の運転を継続又は停止を継続させるかを判定する。
本事例では、制御手段4は、熱電併給装置2を起動完了又は停止完了させるか、或いは、熱電併給装置2の運転を継続又は停止を継続させるかの判定を、図3(c)に示す蓄熱装置7に蓄えられる熱量に基づいて実施する。情報受付手段3は、電力系統1の停電開始よりも前に、電力系統1の停電開始の予定時刻t1及び停電終了の予定時刻t2を受け付ける。
図3に例示する停電開始の予定時刻t1に関して、電力系統1の停電開始の予定時刻t1以前では、熱電併給装置2は停止状態にある。そのため、制御手段4は、電力系統1の停電開始の予定時刻t1よりも起動工程に要する時間分だけ前のタイミング(即ち、起動工程を電力系統1から供給される電力で実施できるタイミング)で、熱電併給装置2を起動完了させるか或いは熱電併給装置2の停止を継続させるかを、蓄熱装置7に蓄えられている熱量に基づいて判定する。本事例2では、制御手段4は、停電開始の予定時刻t1よりも起動工程に要する時間分だけ前のタイミングでの蓄熱装置7の蓄熱量の情報を得て、蓄熱量が設定レベル未満であり(即ち、蓄熱装置7に更に蓄熱できる余裕があり)、及び、停電開始の予定時刻t1及び停電終了の予定時刻t2の間の停電中に熱電併給装置2を継続的に運転しても停電終了の予定時刻t2での蓄熱量は満杯にならないと判定して、電力系統1の停電中に熱電併給装置2の運転を継続的に行うことが適当と判断する。そして、制御手段4は、停電開始の予定時刻t1よりも起動工程に要する時間分だけ前のタイミングで、停止状態にある熱電併給装置2の起動工程を開始し、停電開始の予定時刻t1より前に熱電併給装置2の起動工程を完了する。
本事例では、電力系統1が時刻t1に停電すると、制御手段4は、開閉装置6に電気信号を与えて熱電併給装置2及び電力変換装置5と電力系統1との間の電気的な接続を無くすことで、熱電併給装置2の単独運転を防止する。この単独運転防止の役割は、停電中の電力系統1に電圧が生じることによる事故を防止するためのものである。そして、制御手段4は、電力系統1の停電中に熱電併給装置2の発電電力を第1電力消費装置9Aで消費するように熱電併給装置2及び第1電力消費装置9Aの運転を制御する。このとき、制御手段4が、電力系統1の停電中、発電出力が最小となる状態で熱電併給装置2を運転させることが好ましい。このような制御を行うと、電力系統1の停電中に熱電併給装置2を運転している間、熱電併給装置2の発電電力と第1電力消費装置9Aの消費電力との間の需給バランスをとることができる。特に、制御手段4が、熱電併給装置2の発電出力が最小となるように制御すれば、需給バランスをとるために必要な第1電力消費装置9Aの消費電力も小さくできる。その結果、少ない損失で電力系統1の停電中の熱電併給装置2の発電電力と第1電力消費装置9Aの消費電力との間の需給バランスをとることができる。例えば、熱電併給装置2が、燃料電池を備えて構成される家庭用定置型の熱電併給装置の場合、その熱電併給装置2の発電出力範囲は例えば250W〜750W程度であるので、制御手段4は、発電出力が最小の250Wになるように熱電併給装置2を制御すればよい。
次に、図3に例示する停電終了の予定時刻t2に関して、制御手段4は、運転状態にある熱電併給装置2の停止工程を開始させるか或いは熱電併給装置2の運転を継続させるかを、電力系統1の停電終了の予定時刻t2(即ち、停止工程を電力系統1から供給される電力で実施できるタイミング)で、蓄熱装置7に蓄えられている熱量に基づいて判定する。本事例2では、制御手段4は、停電終了の予定時刻t2に到達すると、その時点での蓄熱装置7の蓄熱量の情報を得て、蓄熱量が設定レベル未満である(即ち、蓄熱装置7に更に蓄熱できる余裕がある)と判定して、電力系統1が復電した後も熱電併給装置2の運転を継続的に行うことが適当と判断する。そして、制御手段4は、熱電併給装置2の運転をそのまま継続させる。
図3に例示する停電開始の予定時刻t3及び停電終了の予定時刻t4においても、制御手段4は、上記時刻t1及びt2と同様に熱電併給装置2を起動又は停止させるか、或いは、熱電併給装置2の運転を継続又は停止を継続させるかの判定を、蓄熱装置7に蓄えられる熱量に基づいて実施している。
〔事例3〕
図4は、電力系統1の停電開始及び停電終了の予定時刻に応じて行われる、熱電併給装置2の動作制御を説明するタイミング図である。図4(a)は電力系統1が送電状態から停電状態へ切り替わる予定時刻(停電開始の予定時刻)t1及び停電状態から送電状態へ切り替わる予定時刻(停電終了の予定時刻)t2と、それに引き続く停電開始の予定時刻t3及び停電終了の予定時刻t4とで実際に行われた停電開始及び停電終了のタイミングを示す図である。図4(b)は熱電併給装置2が運転状態と停止状態とで切り替えられるタイミングを示す図である。図4(c)は蓄熱装置7での蓄熱量の時間的な変化を示すグラフである。以下に、事例3の場合の制御手段4の動作について説明するが、上記事例1、2と同様の動作については説明を省略する。
図4に例示する停電開始の予定時刻t1に関して、電力系統1の停電開始の予定時刻t1以前では、熱電併給装置2は停止状態にある。そのため、制御手段4は、電力系統1の停電開始の予定時刻t1よりも起動工程に要する時間分だけ前のタイミング(即ち、起動工程を電力系統1から供給される電力で実施できるタイミング)で、熱電併給装置2を起動完了させるか或いは熱電併給装置2の停止を継続させるかを、蓄熱装置7に蓄えられている熱量に基づいて判定する。本事例3では、制御手段4は、停電開始の予定時刻t1よりも起動工程に要する時間分だけ前のタイミングでの蓄熱装置7の蓄熱量の情報を得て、蓄熱量が設定レベル未満であり(即ち、蓄熱装置7に更に蓄熱できる余裕があり)、及び、停電開始の予定時刻t1及び停電終了の予定時刻t2の間の停電中に熱電併給装置2を継続的に運転しても停電終了の予定時刻t2での蓄熱量は満杯にならないと判定して、電力系統1の停電中に熱電併給装置2の運転を継続的に行うことが適当と判断する。そして、制御手段4は、停電開始の予定時刻t1よりも起動工程に要する時間分だけ前のタイミングで、停止状態にある熱電併給装置2の起動工程を開始し、停電開始の予定時刻t1より前に熱電併給装置2の起動工程を完了する。
次に、図4に例示する停電終了の予定時刻t2に関して、制御手段4は、運転状態にある熱電併給装置2の停止工程を開始させるか或いは熱電併給装置2の運転を継続させるかを、電力系統1の停電終了の予定時刻t2(即ち、停止工程を電力系統1から供給される電力で実施できるタイミング)で、蓄熱装置7に蓄えられている熱量に基づいて判定する。本事例3では、制御手段4は、停電終了の予定時刻t2に到達すると、その時点での蓄熱装置7の蓄熱量の情報を得て、蓄熱量が設定レベル以上である(即ち、蓄熱装置7に更に蓄熱できる余裕が無い)と判定して、熱電併給装置2の運転を停止させることが適当と判断する。そして、制御手段4は、停電終了の予定時刻t2で運転状態にある熱電併給装置2の停止工程を開始し、その後、熱電併給装置2の停止工程を完了する。
図4に例示する停電開始の予定時刻t3及び停電終了の予定時刻t4においても、制御手段4は、上記時刻t1及びt2と同様に熱電併給装置2を起動又は停止させるか、或いは、熱電併給装置2の運転を継続又は停止を継続させるかの判定を、蓄熱装置7に蓄えられる熱量に基づいて実施している。
〔事例4〕
図5は、電力系統1の停電開始及び停電終了の予定時刻に応じて行われる、熱電併給装置2の動作制御を説明するタイミング図である。図5(a)は電力系統1が送電状態から停電状態へ切り替わる予定時刻(停電開始の予定時刻)t1及び停電状態から送電状態へ切り替わる予定時刻(停電終了の予定時刻)t2と、それに引き続く停電開始の予定時刻t3及び停電終了の予定時刻t4とで実際に行われた停電開始及び停電終了のタイミングを示す図である。図5(b)は熱電併給装置2が運転状態と停止状態とで切り替えられるタイミングを示す図である。図5(c)は蓄熱装置7での蓄熱量の時間的な変化を示すグラフである。尚、図5(c)において破線で示すのは、蓄熱装置7での蓄熱量の予測値である。
以下に、事例4の場合の制御手段4の動作について説明するが、上記事例1〜3と同様の動作については説明を省略する。
図5に例示する停電開始の予定時刻t1に関して、電力系統1の停電開始の予定時刻t1以前では、熱電併給装置2は停止状態にある。そのため、制御手段4は、電力系統1の停電開始の予定時刻t1よりも起動工程に要する時間分だけ前のタイミング(即ち、起動工程を電力系統1から供給される電力で実施できるタイミング)で、熱電併給装置2を起動完了させるか或いは熱電併給装置2の停止を継続させるかを、蓄熱装置7に蓄えられている熱量に基づいて判定する。本事例4では、制御手段4は、停電開始の予定時刻t1よりも起動工程に要する時間分だけ前のタイミングでの蓄熱装置7の蓄熱量の情報を得て、蓄熱量が設定レベル未満であり(即ち、蓄熱装置7に更に蓄熱できる余裕があり)、及び、停電開始の予定時刻t1及び停電終了の予定時刻t2の間の停電中に熱電併給装置2を継続的に運転しても停電終了の予定時刻t2での蓄熱量は満杯にならないと判定して、電力系統1の停電中に熱電併給装置2の運転を継続的に行うことが適当と判断する。そして、制御手段4は、停電開始の予定時刻t1よりも起動工程に要する時間分だけ前のタイミングで、停止状態にある熱電併給装置2の起動工程を開始し、停電開始の予定時刻t1より前に熱電併給装置2の起動工程を完了する。
次に、図5に例示する停電終了の予定時刻t2に関して、制御手段4は、運転状態にある熱電併給装置2の停止工程を開始させるか或いは熱電併給装置2の運転を継続させるかを、電力系統1の停電終了の予定時刻t2(即ち、停止工程を電力系統1から供給される電力で実施できるタイミング)で、蓄熱装置7に蓄えられている熱量に基づいて判定する。本事例4では、制御手段4は、停電終了の予定時刻t2に到達すると、その時点での蓄熱装置7の蓄熱量の情報を得て、蓄熱量が設定レベル未満である(即ち、蓄熱装置7に更に蓄熱できる余裕がある)と判定して、電力系統1が復電した後も熱電併給装置2の運転を継続的に行うことが適当と判断する。そして、制御手段4は、熱電併給装置2の運転をそのまま継続させる。
次に、図5に例示する停電開始の予定時刻t3に関して、制御手段4は、電力系統1の停電開始の予定時刻t3よりも停止工程に要する時間分だけ前のタイミング(即ち、停止工程を電力系統1から供給される電力で実施できるタイミング)で、熱電併給装置2を停止完了させるか或いは熱電併給装置2の運転を継続させるかを、蓄熱装置7に蓄えられている熱量に基づいて判定する。本事例4では、制御手段4は、停電開始の予定時刻t3よりも停止工程に要する時間分だけ前のタイミングでの蓄熱装置7の蓄熱量の情報を得て、蓄熱量が設定レベル未満ではあるが(即ち、蓄熱装置7に更に蓄熱できる余裕はあるが)、停電開始の予定時刻t3及び停電終了の予定時刻t4の間の停電中に熱電併給装置2を継続的に運転すると停電終了の予定時刻t4までに予測蓄熱量(図5(c)に破線で示す)が満杯状態に到達すると判定して、電力系統1の停電開始までに熱電併給装置2を停止させることが適当と判断する。そして、制御手段4は、停電開始の予定時刻t3よりも停止工程に要する時間分だけ前のタイミングで、運転状態にある熱電併給装置2の停止工程を開始し、停電開始の予定時刻t3より前に熱電併給装置2の停止工程を完了する。
以上のように、本発明の発電システムSでは、停電開始と停電終了の予定時刻(タイミング)が予め分かっている場合、電力系統1から電力の供給が行われている間にその電力系統からの供給電力を用いて熱電併給装置2の起動工程及び停止工程を確実に行えるため、従来のような蓄電装置を備えたシステム構成は不要となる。従って、発電システムSを複雑化及び高コストにすることなく、電力系統1が停電する場合であっても熱電併給装置2の起動工程及び停止工程を適切に行える。
<別実施形態>
<1>
上記実施形態において、発電システムの構成を適宜変更してもよい。例えば、上記実施形態では、発電装置として熱電併給装置2を用いた場合を例示したが、他のタイプの発電装置を用いてもよい。
<2>
上記実施形態において、事例1〜4を挙げて制御手段4による具体的な制御内容を説明したが、上記事例1〜4はあくまでも例示目的で記載したものであり、制御手段4による制御内容は上記事例1〜4には限定されない。
<3>
上記実施形態において、情報受付手段3が、電力系統1の停電開始よりも前に、電力系統1の停電開始の予定時刻及び停電終了の予定時刻を受け付ける例を説明したが、情報受付手段3が、電力系統1の停電開始の予定時刻と、電力系統1の停電終了の予定時刻とを同じタイミングで受け付けてもよく、或いは、別々のタイミングで受け付けてもよい。例えば、情報受付手段3が、電力系統1の停電開始よりも前に、電力系統1の停電開始の予定時刻及び停電終了の予定時刻に関する情報を同時に受け付けてもよく、或いは、情報受付手段3が、電力系統1の停電開始よりも前に停電開始の予定時刻のみを受け付け、その後、電力系統1の停電終了よりも前に停電終了の予定時刻のみを受け付けてもよい。
<4>
上記実施形態において、図2〜図5のように熱電併給装置2の発電中に加え熱電併給装置2の起動工程中及び停止工程中の何れの工程中においても蓄熱装置7への蓄熱が行われるシステムを説明したが、熱電併給装置2の起動工程中及び停止工程中に蓄熱装置7への蓄熱を行うか否かは適宜変更可能である。例えば、熱電併給装置2の起動工程中及び停止工程中の何れか一方の工程のみで蓄熱装置7への蓄熱が行われるシステム、或いは、起動工程中及び停止工程中の何れの工程でも蓄熱装置7への蓄熱が行われないシステムとしてもよい。
<5>
上記実施形態では、事例2において、制御手段4が、電力系統1の停電中に熱電併給装置2の発電出力を最小とするような制御形態を説明したが、制御手段4が別の制御形態で熱電併給装置2の運転制御を行ってもよい。例えば、制御手段4が、電力系統1の停電中に熱電併給装置2の発電出力が第1電力消費装置9Aの消費電力値と等しくなるように熱電併給装置2の発電出力を適宜変化させる運転制御を行ってもよい。
<6>
上記実施形態において、制御手段4が、熱電併給装置2の起動工程に要する時間又は停止工程に要する時間に対してある程度の余裕時間分を加え、電力系統1の停電開始の予定時刻よりもその余裕時間分だけ前に熱電併給装置2の起動工程又は停止工程を完了させるような運転制御を行ってもよい。
本発明は、電力系統が停電する場合であっても発電装置の起動工程及び停止工程を適切に行うための発電システムに利用できる。
1 電力系統
2 熱電併給装置(発電装置)
3 情報受付手段
4 制御手段
5 電力変換装置
6 開閉器
7 蓄熱装置
8 熱消費装置
9A 第1電力消費装置(電力消費装置 9)
9B 第2電力消費装置(電力消費装置 9)
S 発電システム

Claims (6)

  1. 電力系統と連系可能であり、前記電力系統から供給される電力を用いて実施される起動工程を経て起動完了され及び前記電力系統から供給される電力を用いて実施される停止工程を経て停止完了される発電装置と、
    外部から入力される情報を受け付ける情報受付手段と、
    前記発電装置の動作を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記情報受付手段が前記電力系統の停電開始よりも前に受け付けた前記電力系統の停電開始のタイミングを特定可能な停電情報に基づいて、前記停電開始のタイミングよりも前に前記起動工程又は前記停止工程を完了するように前記発電装置の動作を制御する発電システム。
  2. 前記発電装置は、熱と電気とを併せて発生する熱電併給装置であり、
    前記熱電併給装置で発生される熱を蓄えるとともに、蓄えている熱を熱消費装置に供給できる蓄熱装置を備える請求項1に記載の発電システム。
  3. 前記情報受付手段は、前記電力系統の停電開始よりも前に、前記停電開始のタイミング及び停電終了のタイミングを特定可能な停電情報を受け付け、
    前記制御手段は、
    前記停電開始のタイミングと前記停電終了のタイミングとの間の停電中に前記発電装置を運転継続すると仮定した場合、前記蓄熱装置に蓄えられる熱が前記停電中に満杯になると予測されると、
    運転中である前記発電装置の前記停止工程を前記停電開始のタイミングよりも前に完了し、及び、運転停止中である前記発電装置を前記電力系統の停電終了までは停止状態のまま維持するように前記発電装置の動作を制御する請求項2に記載の発電システム。
  4. 前記情報受付手段は、前記電力系統の停電開始よりも前に、前記停電開始のタイミング及び停電終了のタイミングを特定可能な停電情報を受け付け、
    前記制御手段は、
    前記停電開始のタイミングと前記停電終了のタイミングとの間の停電中に前記発電装置を運転継続すると仮定した場合、前記蓄熱装置に蓄えられる熱が前記停電中に満杯にならないと予測されると、
    運転停止中である前記発電装置の前記起動工程を前記停電開始のタイミングよりも前に完了し、及び、運転中である前記発電装置を前記電力系統の停電終了までは運転状態のまま維持するように前記発電装置の動作を制御する請求項2又は3に記載の発電システム。
  5. 前記電力系統の停電中に前記発電装置の発電電力を消費可能な電力消費装置を備え、
    前記制御手段は、前記電力系統の停電中に前記発電装置を運転する場合、前記発電装置の発電電力を前記電力消費装置で消費するように前記発電装置及び前記電力消費装置の運転を制御する請求項1〜4の何れか一項に記載の発電システム。
  6. 前記制御手段は、前記電力系統の停電中、発電出力が最小となる状態で前記発電装置を運転させる請求項5に記載の発電システム。
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