JP2012245858A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】直進安定性能及び操縦安定性能の低下を抑制しつつ、デュロメータを用いてトレッド部のゴム硬度を正確に測定しうる空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】トレッド部2に、トレッド接地端2tからタイヤ軸方向内側にのびるショルダー横溝5Dがタイヤ周方向に隔設された空気入りタイヤ1である。ショルダー横溝5Dは、溝幅が12mm以下の標準溝11と、ゴム硬度を測定するデュロメーターの測定部が当接可能な18mm以上の溝底幅を有する1本の太溝12とからなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、直進安定性能及び操縦安定性能の低下を抑制しつつ、デュロメータを用いてトレッド部のゴム硬度を正確に測定しうる空気入りタイヤに関する。
空気入りタイヤは、経年劣化によりゴムが硬化し、その性能を十分に発揮できなくなることが知られている。とりわけ、氷路等の走行に適したスタッドレスタイヤの場合には、トレッドゴムの柔軟性が特に重要であり、経年劣化によるゴム硬化によって氷上性能の悪化が著しいという問題がある。このため、タイヤのトレッド部のゴムの硬化具合を適切に判断し、その交換時期を見極める必要がある。なお、関連する文献としては次のものがある。
特開2008−122528号公報
上記のようなゴムの硬化具合は、例えば、指や爪等をトレッドゴム等に押し当てることにより、ある程度判断できる。しかしながら、これらは、作業者の主観に左右されてしまい、タイヤの交換時期を画一的に見極めることが難しいという問題があった。
また、ゴム硬度を測定するデュロメータの測定部を、トレッド踏面に当接させて、ゴム硬度を測定して硬化具合を判断することも考えられる。しかしながら、トレッド踏面は、路面から熱や歪を直接受けて相対的に硬化しやすく、トレッド部のゴムの硬化具合を適切に測定できない問題があった。
さらに、デュロメーターの測定部を、路面と当接しないサイドウォール部に当接させて硬化具合を判断することも考えられるが、走行中の大きな歪によって硬化しやすく、かつトレッド部のゴムとは異なるゴムが採用されるため、適切に判断することができなかった。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、ショルダー横溝を、溝幅が12mm以下の標準溝と、ゴム硬度を測定するデュロメーターの測定部が当接可能な18mm以上の溝底幅を有する1本の太溝とから形成することを基本として、直進安定性能及び操縦安定性能の低下を抑制しつつ、デュロメータを用いてトレッド部のゴム硬度を正確に測定しうる空気入りタイヤを提供することを主たる目的としている。
本発明のうち請求項1記載の発明は、トレッド部に、トレッド接地端からタイヤ軸方向内側にのびるショルダー横溝がタイヤ周方向に隔設された空気入りタイヤであって、前記ショルダー横溝は、溝幅が12mm以下の標準溝と、ゴム硬度を測定するデュロメーターの測定部が当接可能な18mm以上の溝底幅を有する1本の太溝とからなることを特徴とする。
また、請求項2記載の発明は、前記太溝の溝底面の長さが25mm以上である請求項1に記載の空気入りタイヤである。
また、請求項3記載の発明は、前記トレッド部には、タイヤ周方向に連続してのびる縦溝が設けられ、前記太溝の溝深さが前記縦溝の溝深さの50〜75%である請求項1又は2に記載の空気入りタイヤである。
また、請求項4記載の発明は、前記トレッド部は、車両への装着向きが指定された方向性パターンを有し、前記ショルダー横溝は、車両内側に位置する内側ショルダー横溝と、車両外側に位置する外側ショルダー横溝とを含み、前記太溝は、前記内側ショルダー横溝に含まれる請求項1乃至3のいずれかに記載の空気入りタイヤである。
また、請求項5記載の発明は、前記内側ショルダー横溝のタイヤ周方向のピッチ長さは、前記外側ショルダー横溝のタイヤ周方向のピッチ長さよりも大きい請求項4に記載の空気入りタイヤである。
また、請求項6記載の発明は、前記トレッド部は、複数のサイピングが設けられ、かつゴム硬度が44〜64度のスタッドレス用である請求項1乃至5のいずれかに記載の空気入りタイヤである。
なお、本明細書では、特に断りがない限り、タイヤの各部の寸法は、正規リムにリム組みされかつ正規内圧が充填された無負荷の正規状態において特定される値とする。
前記「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば標準リム、TRAであれば "Design Rim" 、或いはETRTOであれば "Measuring Rim"を意味する。
前記「正規内圧」とは、前記規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" とするが、乗用車用タイヤの場合には180kPaとする。
本発明の空気入りタイヤは、トレッド部に、接地端からタイヤ軸方向内側にのびるショルダー横溝がタイヤ周方向に隔設される。このショルダー横溝は、溝幅が12mm以下の標準溝と、ゴム硬度を測定するデュロメーターの測定部が当接可能な18mm以上の溝底幅を有する1本の太溝とからなる。
このような太溝は、デュロメーターの測定部を溝底に当接させて、トレッドゴムの溝底面のゴム硬度を容易に測定できるため、経年劣化による硬化具合を正確に判断しうる。また、太溝は、直進時の接地圧が比較的小さいショルダー横溝に形成されるとともに、該ショルダー横溝の1本のみに限定されるため、直進安定性能及び操縦安定性能の低下を抑制しうる。
本実施形態の空気入りタイヤのトレッド部の展開図である。 図1の部分拡大図である。 車両内側のトレッド部、及びデュロメーターの部分斜視図である。 デュロメーターの測定部を上に向けて示す斜視図である。 (a)は比較例1のトレッド部の展開図、(b)は実施例1〜3のトレッド部の展開図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1に示されるように、本実施形態の空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」ということがある。)1は、例えば、トレッド部2のゴム硬度が44〜64度に設定された乗用車用のスタッドレスタイヤとして構成される。なお、ゴム硬度は、JIS−K6253に準拠し、23℃の環境下におけるデュロメータータイプAによる硬さとする。
このタイヤ1のトレッド部2は、タイヤ周方向に連続してのびる複数本の縦溝3と、前記縦溝3によって区分された陸部4とが設けられ、車両への装着向きが指定された方向性パターンを有する。なお、車両への装着の向きは、タイヤ1のサイドウォール部(図示省略)などに文字(例えば"INSIDE"及び/又は"OUTSIDE")等によって示される。
前記縦溝3は、タイヤ赤道Cの両側でタイヤ周方向に連続してのびる一対のセンター縦溝3Aと、該センター縦溝3Aの両側でタイヤ周方向に連続してのびる一対のショルダー縦溝3Bとが含まれる。
前記センター縦溝3A及びショルダー縦溝3Bは、タイヤ周方向に直線状でのびるストレート溝として形成される。このようなストレート溝は、トレッド部2と路面との間の水膜をタイヤ周方向に円滑に案内しうるとともに、雪を踏み固めて雪柱せん断力を得ることができ、排水性能及び雪上性能を向上しうる。好ましくは、センター縦溝3A及びショルダー縦溝3Bの溝幅W1a、W1bが、トレッド接地端2t、2t間のタイヤ軸方向の距離であるトレッド接地幅TWの3〜10%程度、溝深さD1(図3に示す)が6〜10mm程度が望ましい。
前記「トレッド接地端2t」とは、前記正規リムにリム組みしかつ前記正規内圧を充填した状態のタイヤ1に正規荷重を負荷してキャンバー角0度にて平坦面に接地させたときのトレッド接地面のタイヤ軸方向最外端とする。
前記「正規荷重」とは、前記規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば最大負荷能力、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY"である。
前記陸部4は、センター縦溝3A、3A間のセンター陸部4A、センター縦溝3Aとショルダー縦溝3Bとの間の一対のミドル陸部4B、及びショルダー縦溝3Bとトレッド接地端2tとの間の一対のショルダー陸部4Cを含む。
これらの陸部4A、4B、及び4Cは、該陸部4A、4B、及び4Cを横切る横溝5によって区画されるブロック6がタイヤ周方向に隔設されたブロック列をなしている。また、各ブロック6の踏面には、ジグザグ状のサイピングSが複数設けられる。
前記センター陸部4Aは、センター縦溝3A、3A間をのびるセンター横溝5Aがタイヤ周方向に隔設される。これにより、センター陸部4Aには、センター横溝5Aによって区分された複数のセンターブロック6Aが形成される。
また、センター陸部4Aのタイヤ軸方向の最大幅W2aは、例えば、トレッド接地幅TWの10〜15%程度に設定される。このようなセンター陸部4Aは、主に接地圧が大きくなる直進時において、氷上でのグリップを高めることができ、氷上性能を高めうる。
図2に拡大して示されるように、前記センター横溝5Aは、タイヤ軸方向に対して10〜20度程度の角度α1aで傾斜してのびる。このようなセンター横溝5Aは、センター陸部4Aと路面との間に介在する水膜をセンター縦溝3Aへ円滑に案内でき、排水性能を向上しうる。
また、本実施形態のセンター横溝5Aは、タイヤ赤道Cを横切る狭溝部5Aaと、この狭溝部5Aaの両側に連なりかつタイヤ軸方向外側に向かって溝幅が漸増する一対の広溝部5Abとを含む。このようなセンター横溝5Aは、広溝部5Abで雪を踏み固めて雪柱せん断力を得ることができるとともに、そのエッジ成分を増加させることができるため、雪上性能及び氷上性能を向上しうる。好ましくは、狭溝部5Aaの溝幅W3aが1〜3mm程度、広溝部5Abの溝幅W3bが5〜7mm程度、狭溝部5Aa及び広溝部5Abの溝深さ(図示省略)が4〜8mm程度が望ましい。
図1に示されるように、前記ミドル陸部4Bは、タイヤ周方向にのびかつ溝幅W4が2〜6mm程度のミドル副溝7が設けられる。これにより、ミドル陸部4Bは、ミドル副溝7に対して、タイヤ軸方向内側に配される内側部4Biと、タイヤ軸方向内側に配される外側部4Boとに二分される。このようなミドル陸部4Bは、その横剛性が減じられ、直進から旋回への過渡特性を向上しうる。好ましくは、内側部4Biの最大幅W2bがトレッド接地幅TWの5〜10%程度が望ましく、外側部4Boの最大幅W2cがトレッド接地幅TWの8〜13%程度が望ましい。
前記内側部4Biには、センター縦溝3Aとミドル副溝7との間をのびる内側ミドル横溝5Bがタイヤ周方向に隔設される。これにより、内側部4Biは、内側ミドル横溝5Bによって区分される複数の内側ミドルブロック6Biが形成される。
図2に示されるように、前記内側ミドル横溝5Bは、センター横溝5Aと逆向きに傾斜してのび、かつタイヤ軸方向に対する角度α1bが例えば15〜30度程度に設定される。さらに、内側ミドル横溝5Bは、センター縦溝3Aに連なる狭溝部5Baと、狭溝部5Baのタイヤ軸方向外端に連なりかつ該狭溝部5Baから階段状に溝幅を大きく変化させた広溝部5Bbとを有する。
このような内側ミドル横溝5Bも、センター横溝5Aと同様に、排水性能、雪上性能、及び氷上性能を向上しうるとともに、段差状に溝幅が変化することで、タイヤ周方向のエッジ成分を増加させ、旋回時等のグリップを高めるのに役立つ。好ましくは、狭溝部5Baの溝幅W3cが2〜4mm程度が望ましく、広溝部5Bbの溝幅W3dが5〜7mm程度が望ましく、狭溝部5Ba及び広溝部5Bbの溝深さ(図示省略)が4〜8mm程度が望ましい。
図1に示されるように、前記外側部4Boには、ミドル副溝7及びショルダー縦溝3B間をのびる外側ミドル横溝5Cがタイヤ周方向に隔設される。これにより、外側部4Boは、外側ミドル横溝5Cによって区分される複数の外側ミドルブロック6Boが形成される。
また、図2に示されるように、前記外側ミドル横溝5Cは、内側ミドル横溝5Bと逆向きに傾斜してのび、かつタイヤ軸方向に対する角度α1cが例えば15〜30度程度に設定される。さらに、外側ミドル横溝5Cも、内側ミドル横溝5Bと同様に、狭溝部5Caと広溝部5Cbとを有する。このような外側ミドル横溝5Cも、排水性能、雪上性能、及び氷上性能等を向上しうる。好ましくは、狭溝部5Caの溝幅W3eが5〜7mm、広溝部5Cbの溝幅W3fが7〜10mm程度が望ましく、狭溝部5Ca及び広溝部5Cbの溝深さ(図示省略)が6〜10mm程度が望ましい。
図1に示されるように、前記ショルダー陸部4Cには、トレッド接地端2tからタイヤ軸方向内側にのびかつショルダー縦溝3Bに連通するショルダー横溝5Dがタイヤ周方向に隔設される。これにより、ショルダー陸部4Cは、ショルダー横溝5Dによって区分される複数のショルダーブロック6Cが形成される。また、ショルダー陸部4Cは、タイヤ軸方向の最大幅W2dが、例えば、トレッド接地幅TWの15〜22%程度に設定され、主に接地圧が大きくなる旋回時において、乾燥路及び氷上でのグリップを高めうる。
また、ショルダー陸部4Cは、タイヤ1を車両に装着したときに、車両外側に位置する外側ショルダー陸部4Coと、車両内側に位置する内側ショルダー陸部4Ciとを含む。
前記外側ショルダー陸部4Coには、車両外側に位置する外側ショルダー横溝5Doがタイヤ周方向に隔設される。これにより、外側ショルダー陸部4Coは、外側ショルダー横溝5Doにより区分される外側ショルダーブロック6Coが、タイヤ周方向に隔設される。
図2に示されるように、前記外側ショルダー横溝5Doは、タイヤ軸方向に対して、例えば0〜10度程度の角度α1dで傾斜してのび、かつ溝幅W3gを略一定に保ったままトレッド接地端2tへのびる。このような外側ショルダー横溝5Doも、排水性能、雪上性能、及び氷上性能を向上しうる。外側ショルダー横溝の溝幅W3gは、好ましくは6〜9mm程度、溝深さ(図示省略)が6〜10mm程度が望ましい。
図1に示されるように、前記内側ショルダー陸部4Ciには、車両内側に位置する内側ショルダー横溝5Diがタイヤ周方向に隔設される。これにより、内側ショルダー陸部4Ciは、内側ショルダー横溝5Diにより区分される内側ショルダーブロック6Ciが、タイヤ周方向に隔設されるブロック列をなす。
本実施形態の内側ショルダー横溝5Diは、12mm以下の溝幅W3hを有する複数の標準溝11と、18mm以上の溝底幅W5b(図3に示す)を有する1本の太溝12とからなる。図2に示されるように、この標準溝11及び太溝12は、タイヤ軸方向に対する角度α1eが外側ショルダー横溝5Doの角度α1dと同一の範囲に設定される。
前記標準溝11は、溝幅W3h及び溝深さ(図示省略)が、外側ショルダー横溝5Doの溝幅W3g及び溝深さ(図示省略)と同一範囲に形成される。このような標準溝11も、排水性能、雪上性能、及び氷上性能を向上させうる。
前記太溝12は、図3に示されるように、溝底幅W5bが18mm以上に設定され、ゴム硬度を測定するデュロメーター15の測定部15cを、太溝12の溝底面12bに当接可能に形成される。
前記デュロメーター15は、図4に前記測定部15cを上に向けて示されるように、筐体15aと、該筐体15aの前面に固定されるダイヤル15bと、該筐体15aの下端に設けられかつ測定対象の被検材に当接させる測定部15cとを含む。前記ダイヤル15bには、ゴム硬度の数値が示される目盛(図示省略)と、該目盛を指し示す指針15dが含まれる。
前記測定部15cは、筐体15aの下端に固着される平らな矩形の板状体からなるベース部15eと、該ベース部15eの下面から突出する向きにバネで付勢され、かつ被検材に当接する突軸状の押圧部15fとを有する。このようなデュロメーター15は、ベース部15eを被検材の表面に当接するまで押し下げ、その反力に応じて被検材のゴム硬度が測定される。
また、本実施形態で使用するデュロメーター15は、測定部15cの長手方向の長さL6が38〜42mm程度、この長手方向の長さと直角な最大長さW6が15〜18mm程度、最大高さH6が60〜90mm程度である。従って、図3に示されるように、前記太溝12の溝底幅W5bが18mm以上に設定されることにより、該太溝12のタイヤ周方向で向き合う溝壁12wに干渉されることなく、デュロメーター15の測定部15cを、溝底面12bに確実に当接しうる。
このように、本実施形態のタイヤ1は、デュロメーター15を用いて、トレッドゴム2Gの溝底面12bでのゴム硬度を容易に測定できるため、作業者の主観に左右されることなく、経年劣化によるゴムの硬化具合を正確に判断でき、タイヤの交換時期を画一的に見極めうる。
しかも、本実施形態のタイヤ1では、溝底面12bにおけるゴム硬度が測定される。この溝底面12bは、路面に接地することがなく、かつトレッド部2の内方に配されるベルト層(図示省略)側に配されるため、トレッド踏面のように、熱や歪の影響を受けにくい。従って、トレッド部2のゴムの硬化具合を適切に測定しうる。
また、図1に示されるように、太溝12は、直進時の接地圧が比較的小さいショルダー横溝5Dに形成されるとともに、該ショルダー横溝5Dの1本のみに限定されるため、直進安定性能及び操縦安定性能の低下を抑制しうる。さらに、本実施形態の太溝12は、外側ショルダー横溝5Doに比べて、旋回時の接地圧が小さい内側ショルダー横溝5Diに形成されるため、操縦安定性能の低下をより効果的に抑制しうる。
なお、前記太溝12の溝底幅W5bが18mm未満であると、一般的なデュロメーター15の測定部15cを、溝底面12bに確実かつ安定して当接させることができない。逆に、前記溝底幅W5bが過度に大きくなると、内側ショルダー陸部4Ciの周方向剛性がより不均一になり、操縦安定性能を十分に維持できないおそれがある。このような観点より、前記溝底幅W5bは、より好ましくは20mm以上が望ましく、また、好ましくは25mm以下が望ましい。
また、前記太溝12が内側ショルダー横溝5Diに形成されるため、図3に示されるように、デュロメーター15をトレッド接地端2tからはみ出させた状態で測定できる。このため、デュロメーター15の長手方向の長さL6(図4に示す)に左右されることなく、その測定部15cを溝底面12bに確実に当接させることが容易となり、作業性を向上しうる。
なお、デュロメーター15をトレッド接地端2tからはみ出させて測定するには、少なくとも押圧部15fを太溝12の溝底面12bに当接させる必要がある。このため、溝底面12bの溝底縁12eに沿った長さL8が、ベース部15eの長手方向の端部から押圧部15fまで長さL7よりも大に設定されるのが望ましい。
本実施形態のデュロメーター15は、前記長さL7が20〜25mm程度に設定される。このため、太溝12の前記長さL8は、好ましくは25mm以上、さらに好ましくは30mm以上に設定されるのが望ましい。なお、前記長さL8が25mm未満であると、押圧部15fを安定して当接できないおそれがある。逆に、前記長さL8が過度に大きすぎても、内側ショルダー陸部4Ciの周方向剛性が不均一になり、操縦安定性能を十分に維持できないおそれがある。このような観点より、前記長さL8は、好ましくは40mm以下、さらに好ましくは35mm以下が望ましい。
また、内側ショルダー陸部4Ciの周方向剛性を確保しつつ、操縦安定性能を維持するために、前記太溝12の溝深さD3dと縦溝3の溝深さD1との比(D3d/D1)の50〜75%が望ましい。
なお、前記比(D3d/D1)が75%を超えると、太溝12の溝容積が過度に大きくなり、内側ショルダー陸部4Ciの周方向剛性が低下するおそれがある。逆に、前記比(D3d/D1)が50%未満であると、太溝12が過度に浅くなり、タイヤの寿命に至る前に溝底面12bが摩耗して、正確なゴム硬度を測定できないおそれがある。このような観点より、前記比(D3d/D1)はより好ましくは70%以下が望ましく、また、より好ましくは55%以上が望ましい。
図1に示されるように、内側ショルダー横溝5Diのタイヤ周方向のピッチ長さPiは、前記外側ショルダー横溝5Doのタイヤ周方向のピッチ長さPoよりも大きいのが望ましい。これにより、太溝12による内側ショルダー陸部4Ciの周方向剛性と外側ショルダー陸部4Coとの剛性差を緩和でき、操縦安定性能を向上しうる。
このような作用を効果的に発揮するために、内側ショルダー横溝5Diのピッチ長さPiと外側ショルダー横溝5Doのピッチ長さPoとの比(Pi/Po)は、105〜120%が望ましい。なお、前記比(Pi/Po)が105%未満であると、上記作用を十分に発揮できないおそれがある。逆に、前記比(Pi/Po)が120%を超えると、内側ショルダー陸部4Ciの周方向剛性が過度に大きくなり、操縦安定性能を十分に向上できないおそれがある。このような観点より、前記比(Pi/Po)は、より好ましくは107%以上が望ましく、また、より好ましくは118%以下が望ましい。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
図1に示す基本構造をなし、表1に示す太溝を有するタイヤが製造され、それらの性能が評価された。また、比較として、図5(a)に示される太溝を有しないタイヤ(比較例1)、太溝を内側ミドル横溝、及び外側ミドル横溝に形成されたタイヤ(比較例2)、及び図5(b)に示される太溝が左右それぞれに設けられた非方向性パターンを有するタイヤ(実施例1〜3)についても同様に評価された。なお、共通仕様は次のとおりである。
タイヤサイズ:195/65R15
リムサイズ:15×6.0J
トレッド部のゴム硬度:47度
トレッド接地幅TW:152mm
縦溝:
溝深さD1:9.0mm
センター縦溝の溝幅W1a:6.5mm、比(W1a/TW):4.3%
ショルダー縦溝の溝幅W1b:8.0mm、比(W1b/TW):5.3%
センター横溝:
角度α1a:10度、溝深さ:7.0mm
狭溝部の溝幅W3a:2.5mm、広溝部の溝幅W3b:4.5mm
内側ミドル横溝:
角度α1b:20度、溝深さ:6.8mm
狭溝部の溝幅W3c:3.0mm、広溝部の溝幅W3d:5.0mm
外側ミドル横溝:
角度α1c:20度、溝深さ:6.8mm
狭溝部の溝幅W3e:3.0mm、広溝部の溝幅W3f:5.0mm
外側ショルダー横溝:
角度α1d:5度、溝深さ:7.5mm
溝幅W3g:9.0mm
内側ショルダー横溝:
角度α1e:5度、
標準溝:
溝深さ:7.5mm
溝幅W3h:9.0mm
デュロメーター:
長さL6:44mm、最大長さW6:18mm、最大高さH6:73mm
テスト方法は、次の通りである。
<溝底面のゴム硬度測定の可否>
デュロメータ(高分子計器株式会社製のアスカーゴム硬度計A型)を用いて、各供試タイヤのショルダー横溝の溝底面のゴム硬度を測定した。評価は、次のとおりである。
○:容易に測定できた。
△:新品時は容易に測定できたが、タイヤ寿命まで測定することができない。
×:測定できなかった。
<氷上性能>
各供試タイヤを上記リムにリム組みし、内圧230kPa充填して、国産FF車(排気量1998cc)の全輪に装着するとともに、氷路面上をドライバー1名乗車の下で走行させ、走行速度30km/hから全輪ロック状態で制動してから車両が完全に停止するまでに要した制動距離を測定した。結果は、制動距離の逆数を、比較例1を100とする指数であり、数値が大きいほど良好であることを示す。なお各供試タイヤとも乾燥路面を100kmの慣らし走行した後で試験が行われた。
<直進安定性能、操縦安定性能>
各供試タイヤを上記リムに上記条件でリム組みし、上記車両の全輪に装着して、乾燥アスファルト路面のテストコースをドライバー1名乗車で走行した。直進安定性能、ハンドル応答性、剛性感、及びグリップ等に関する特性が、ドライバーの官能評価により比較例1を100とする評点で評価された。数値が大きいほど良好である。
テストの結果を表1に示す。
Figure 2012245858
テストの結果、実施例のタイヤは、直進安定性能及び操縦安定性能の低下を抑制しつつ、デュロメータを用いてトレッド部のゴム硬度を正確に測定しうることが確認できた。
1 空気入りタイヤ
2 トレッド部
5D ショルダー横溝
11 標準溝
12 太溝

Claims (6)

  1. トレッド部に、トレッド接地端からタイヤ軸方向内側にのびるショルダー横溝がタイヤ周方向に隔設された空気入りタイヤであって、
    前記ショルダー横溝は、溝幅が12mm以下の標準溝と、ゴム硬度を測定するデュロメーターの測定部が当接可能な18mm以上の溝底幅を有する1本の太溝とからなることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記太溝の溝底面の長さが25mm以上である請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記トレッド部には、タイヤ周方向に連続してのびる縦溝が設けられ、前記太溝の溝深さが前記縦溝の溝深さの50〜75%である請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記トレッド部は、車両への装着向きが指定された方向性パターンを有し、
    前記ショルダー横溝は、車両内側に位置する内側ショルダー横溝と、車両外側に位置する外側ショルダー横溝とを含み、
    前記太溝は、前記内側ショルダー横溝に含まれる請求項1乃至3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記内側ショルダー横溝のタイヤ周方向のピッチ長さは、前記外側ショルダー横溝のタイヤ周方向のピッチ長さよりも大きい請求項4に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記トレッド部は、複数のサイピングが設けられ、かつゴム硬度が44〜64度のスタッドレス用である請求項1乃至5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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