JP2012233081A - 染料組成物、それを用いた染色方法及び染色物 - Google Patents

染料組成物、それを用いた染色方法及び染色物 Download PDF

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Abstract

【課題】簡易な工程で、染着性、堅牢性に優れた染色物を得ることができる植物由来の天然染料を含む染料組成物、該染料組成物を用いた、簡易な工程で染着性、堅牢性に優れた染色物が得られる染色方法及び該染色方法により得られた、堅牢性が高く、良好な色相を有する染色物を提供する。
【解決手段】(A)植物由来天然染料と、(B)カチオン性化合物、アンモニウム塩化合物、及びアルカリ金属塩からなる群より選択される天然染料吸着助剤と、(C)反応性染料、酸性染料、建染染料及び分散染料からなる群より選択される化学染料と、を含有する染料組成物である。さらに、(D)被染着物である繊維と同一又は類似の化学構造を有する水溶性粉末の溶液又は分散液を含有することが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、植物由来の天然染料を含む、染色性に優れた染料組成物、該染料組成物を用いて繊維を染色する染色方法及びその染色方法により得られた染色物に関する。
近年、自然志向の高まりの中で、天然染料が注目され、草木染めなどの天然染料を用いた染色が盛んに行われるようになってきた。被染色物である繊維材料を植物由来の色素で染める場合、染色性や繊維と染料との吸着性が不十分で所望の色合いを得難い、染着に時間が掛かる、堅牢性が充分に得られないなどの問題があり、改良が望まれている。
天然染料を用いる場合、染色助剤として、金属イオンや化学カチオン剤などを併用することが提案され、現在も使用されている(例えば、特許文献1〜4参照。)。
しかしながら、従来の方法ではいずれも良好な色相は得難く、また、実用上充分な堅牢度が達成されないのが実情である。
このため、天然染料と化学染料とを組み合わせて用いるとともに、染色工程において、被染着物である繊維にプラスイオン化物質を吸着させる工程を設けることで、堅牢性の向上を図る技術が提案されている(例えば、特許文献5参照。)。この方法で、染着性及び色相は向上するものの、天然染料による染着工程、化学染料による染着工程及びプラスイオン化物質を吸着させる工程の少なくとも3工程が必要であり、簡易な工程で、実用に耐える堅牢性と色相を有する染色方法が求められていた。
特開昭62−238885号公報 特開昭62−250287号公報 特開昭63−12783号公報 特開平4−257377号公報 特開2005−36335号公報
既述のように、天然染料を用いた場合においても、木綿などのセルロース繊維やポリエステル繊維などに好適に用いられ、堅牢性が高く、好ましい色相が実現された染色物を簡易な方法で得られる染料組成物及び染色方法は未だ実現されていないのが実情である。
上記従来技術を考慮してなされた本発明の目的は、簡易な工程で、染着性、堅牢性に優れた染色物を得ることができる植物由来の天然染料を含む染料組成物を提供することにある。
また、本発明のさらなる目的は、前記本発明の染料組成物を用いた、簡易な工程で染着性、堅牢性に優れた染色物が得られる染色方法及び該染色方法により得られた、堅牢性が高く、良好な色相を有する染色物を提供することにある。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
請求項1に係る発明は、
(A)植物由来天然染料と、(B)カチオン性化合物、アンモニウム塩化合物、及びアルカリ金属塩からなる群より選択される天然染料吸着助剤と、(C)反応性染料、酸性染料、建染染料及び分散染料からなる群より選択される化学染料と、を含有する染料組成物である。
請求項2に係る発明は、
さらに、(D)被染着物である繊維と同一又は類似の化学構造を有する水溶性粉末の溶液又は分散液を含有する請求項1に記載の染料組成物である。
請求項3に係る発明は、
(A)植物由来天然染料の溶液又は分散液、(B)カチオン性化合物、アンモニウム塩化合物、及びアルカリ金属塩からなる群より選択される天然染料吸着助剤の溶液又は分散液、及び、(C)反応性染料、酸性染料、建染染料、直接染料及び分散染料からなる群より選択される化学染料の溶液又は分散液、をそれぞれ調製する溶液又は分散液調製工程と、
得られた各溶液又は分散液を混合して染料組成物を得る工程と、
得られた染料組成物を繊維に適用する工程と、をこの順に有する染色方法である。
請求項4に係る発明は、
前記染料組成物が、さらに、(D)被染着物である繊維と同一又は類似の化学構造を有する水溶性粉末の溶液又は分散液を混合して得られる組成物である請求項3に記載の染色方法である。
請求項5に係る発明は、
前記染料組成物を繊維に適用する工程が、前記染料組成物に被染着物である繊維を浸漬する工程である請求項3又は請求項4に記載の染色方法である。
請求項6に係る発明は、
前記染料組成物を繊維に適用する工程が、被染着物である繊維からなるシートに前記染料組成物を付与する工程である請求項3又は請求項4に記載の染色方法である。
請求項7に係る発明は、
請求項3〜請求項6のいずれか1項に記載の染色方法によって染色された染色物である。
本発明によれば、木綿などのセルロース繊維やポリエステル繊維などに好適に用いられ、簡易な工程で、染着性、染色物の堅牢度に優れた染色物を得ることができる植物由来の天然染料を含む染料組成物が提供される。
また、本発明によれば、簡易な工程で染着性、堅牢度に優れた染色物が得られる染色方法及び該染色方法により得られた良好な色相と、堅牢度とを有する染色物が提供される。
本発明の染料組成物における染料凝集体の一例を示す模式図である。 吸着助剤と天然染料と化学染料との凝集体が繊維に吸着した状態を示す模式図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
[染料組成物]
本発明の染料組成物は、(A)植物由来天然染料と、(B)カチオン性化合物、アンモニウム塩化合物、及びアルカリ金属塩からなる群より選択される天然染料吸着助剤と、(C)反応性染料、酸性染料(C)反応性染料、酸性染料、建染染料及び分散染料からなる群より選択される化学染料及び分散染料からなる群より選択される化学染料と、を含有することを特徴とするものであり、繊維に対する吸着性、浸透性向上の観点からは、さらに(D)被染着物である繊維と同一又は類似の化学構造を有する水溶性粉末の溶液又は分散液を含有することが好ましい。
以下、本発明の染料組成物に含まれる各成分について順次説明する。
<(A)植物由来天然染料>
本発明の染料組成物は、(A)植物由来天然染料を含有する。本発明に用いうる天然染料には特に制限はなく、得られる染色物が目的とする色相に応じて適宜選択される。天然染料は1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
具体的には、例えば、植物の葉、茎、樹皮、根、花、実などを粉体化したもの、これらの粉末から抽出した液体若しくは粉末からなる草木染料が代表的なものとして挙げられる。より具体的には、草木染料の色素として、インドール誘導体、カロチノイド類、ジケトン類、イソヒノハン誘導体、アントシアン類、クロロフィル、カルコン誘導体、フラボノイド類、タンニン類、ナフトキノン誘導体、ジヒドロピラン誘導体、アントラキノン誘導体などが挙げられるが、本発明はこれらに制限されない。
これらの天然染料は分子内に水酸基、酸素原子などの水素結合性の相互作用を形成しうる部分構造を有するため、後述する(B)天然染料吸着助剤との親和性に優れる。
上記染料の基本的な色相を以下に示す。
例えば、インドール誘導体(青色)、カロチノイド(カロチノイド)(オレンジ色)、ジケトン(黄色)、イソヒノリン誘導体(黄色)、アントシアニン又はアントシアン(赤色)、クロロフィル(葉緑素)(緑色)、カルコン誘導体(黄色)、フラボノイド(黄色)、タンニン(茶色)、ナフトキノン(紫色)、ジヒドロピラン(黒色)、アントラキノン誘導体(赤色)等である。色相は化合物の修飾やpH条件によって変化することがある。
これらの天然染料を用いて染料組成物を調製する際には、予め天然染料を溶解或いは分散させた溶液又は分散液を調製し、これを配合すればよい。なお、藍などの植物由来抽出物を用いる場合には抽出液自体が溶液であるため、これをそのまま用いてもよい。
天然染料は、それぞれ固有の物性を有するため、溶液又は分散液の調製に際しては、それぞれの特性に応じた方法で調整される。以下に、本発明に好適な天然染料の代表例、天然染料に属する化合物の例、天然染料の素材となる天然物(原料)などを列記するが、本発明に用いうる天然染料はこれらに限定されず、後述する(B)吸着助剤や(C)化学染料と親和性を有するものであれば、いずれも使用できる。
(A-1)インドール誘導体はアルカリ溶解性に優れるため、pHはやや高めで調製することが好ましい。具体的には、pHが9を超えることでゲル化する可能性が低くなるため好ましい。なお、後述する化学染料との相互作用の観点から、化学染料として建染染料と組み合わせることで堅牢性が向上する。
インドール誘導体としては、例えば、インジゴ、インドキシル、インジゴ異性体、インジルビンなどが挙げられる。これら染料は、藍草、キアイ、貝紫などから抽出される。
(A-2)カロチノイド類は、中性〜弱酸性(pH4.5〜5.5)の溶液又は分散液として調製することが好ましい。アルカリ領域では分解のおそれがあり、好ましい色相が得難い。カロチノイド類は、後述する化学染料としては、酸性染料、反応性染料、分散染料と併用することが好ましい。なお、直接染料と併用する場合にはpH8.0程度まで安定に用いうる。
カロチノイド類としては、例えば、ζ−カロチンなどが挙げられる。カロチノイド類は、例えば、ニンジン、クチナシ、サフラン、アンナット、オレンジ、トマトなどの植物を原料として得ることができる。
(A-3)ジケトン類は分子内に−OH基を有するが窒素原子との相互作用性が良好であり、いずれの化学染料とも良好な相互作用を形成するため、化学染料は任意のものと併用可能であり、目的とする色相に応じて種々の選択が可能である。
アルカリ雰囲気下では赤みが強くなり、酸性にすると黄みが強くなる傾向がある。ジケトン類は、ターメリック、ガジュツ、ショーガなどから抽出される。
(A-4)イソヒノリン誘導体は−NH構造を有する酸素原子と反応しやすく、そのような観点からは、いずれの化学染料とも良好な相互作用が形成され、組み合わせは任意である。
イソヒノリン誘導体としては、例えば、ベルベリン、ビオラセイン(Violacein)、プロジギオシンなどが挙げられる。イソヒノリン誘導体は、キハダ、黄蓮、大黄、セイタカアワダチ草などから得られる。
(A-5)アントシアン類は酸性領域で赤色が保持される。窒素原子や酸素原子と供給結合を生じやすく、化学染料や染色助剤と吸着しやすい。
アントシアニン類としては、3,5,7−トリヒドロキシ−2−フェニルベンゾビリリウム、アントシアニン、アントシアニジン、ペラルゴニジン、シアニジン、ペオニジン、デルフィニジン、ペツニジン、マルビジンなどが挙げられる。アントシアニン類は、例えば、リンゴ、サクランボ、ブドウ、カキツバタ、シャクヤク、バラ、ホウズキ、カーネーションなどから得られる。
(A-6)クロロフィルは後述するカチオン性化合物との併用でベージュ系の色相を呈する。マグネシウムと結合して安定化されるため、分子内にマグネシウムを含む化学染料と併用されることが好ましい。
クロロフィルとしては、クロロフィルc、クロロフィルdなどが挙げられる。通常、緑の葉などから抽出され、例えば、クマザサ、クワ、アロエ、各種ハーブなどから得られる。
(A-7)カルコン誘導体は分子内に多数の水酸基を有するため、中性域で溶液又は分散液を調製することが好ましい。また、pHを上昇させると赤みが強くなるので、目的とする色相に応じてpHや併用成分を選択して調製すればよい。
カルコン誘導体としては、例えば、カルコン、カルコン配糖体、クェルチセン、シアニジンなどが挙げられ、紅花、杉、松、ヒノキなどから得られる。
(A-8)フラボノイド類は分子内に多数の水酸基を有するが、構造に起因して空気中の窒素により分解しやすいため、化学染料と相互作用を形成させることで安定化を図る必要があるため、相互作用を形成しうる化学染料を併用することが好ましい。
フラボノイド類としては、例えば、アピゲニン、アピイン、ゲンカニン、ルテオリン、バイカレイン、バイカリン、オウゴニン、プランタギニン、ビテキシン、オリエンチン、スウェルチシンなどのフラボン類;ケンフェロール、アストラガリン、アフゼリン、クエルセチン、クエルシトリン、イソクエルシトリン、ルチン、ミリセチン、モリン、イカリイン等のフラボノール類;リクイリチゲニン、リクイリチン、ナリンゲニン、ナリンギン、サクラネチン、サクラニン、ヘスペレチン、ヘスペリジン、ネオヘスペリジン等のフラバノン類;ダイゼイン、ダイジン、プエラリン、ホルモネチン、ゲニスチン、ゲニスチン、ロテノン等のイソフラボン類;フラバン−3−オール、ケンフェロール、ミリセチン、クェルチセンなどが挙げられ、カリヤス、ヤマモモ、エンジュ、フクギ、ハゼ、コガネバナなどから抽出される。
(A-9)タンニン類は種々の化学構造をとりうる。単独では光堅牢性に問題があるため、化学染料と相互作用を形成させることで安定化を図る必要があり、相互作用を形成しうる化学染料を併用することが好ましい。
タンニン類としては、例えば、カテキン、エピカテキン、エピガロカテキン、ガンビルタンニン、没食子酸、エラグ酸、キナ酸、シキミ酸、ゲラニインなどの加水分解型タンニン;シンナムタンニンA、シンナムタンニンB1などの縮合型タンニンなどが挙げられ、栗、ケプラチョ、矢車伏子、ミロバラン、カテキュー、ザクロ、コーヒー、クルミ、梅などから得られる。なかでも、染色用としては、工業用タンニンとして工用タンニン、タンニン酸が多く使われる。
(A-10)ナフトキノン誘導体は分子内に酸素を多く含み、カチオン性化合物と吸着しやすく、吸着により染料の安定化が図れる。化学染料は目的とする色相に応じて任意に選択して用いてもよい。
ナフトキノン誘導体としては、例えば、1,2−ナフタキノン、1,4−ナフタキノン、2,6−ナフタキノンなどが挙げられ、紫柑、シタン、紫蘇、スカンポ、マホガンニーなどから得られる。
(A-11)ジヒドロピラン誘導体は末端に水酸基を有し、カチオン性化合物と吸着しやすい。黒色の色相を得ようとする場合にはpHはアルカリ領域とすればよい。ただし、pHにより色調が変化しやすいので、化学染料との併用で色調を安定化することが好ましい。
ジヒドロピラン誘導体としては、例えば、ジヒドロカルコン、ジヒドロネオプテリン、7,8−ジヒドロネオプテリン三リン酸などが挙げられ、スオウ、ログウッドなどから得られる。
(A-12)アントラキノン誘導体は、赤色染料として有用であり、分子内の酸素原子、水酸基などに起因してカチオン性化合物と吸着しやすい。化学染料と併用することでより明度の高い色が得られる。
アントラキノン誘導体としては、例えば、9,10−アントラキノン、アリザリン、アントラキノン−2−スルホン酸、2,3−ジブロモアントラキノンなどが挙げられ、アカネ、コチニール、ラック、ケルメスなどから得られる。
ここでは、代表的な植物由来天然染料を挙げたが本発明はこれらに限定されない。
天然染料は1種のみを用いても2種以上を併用してもよい。これらは既述のように溶液又は分散液の態様で染料組成物に含まれる。溶媒或いは分散媒は、天然染料の物性に応じて適宜選択される。植物を水や温水、有機溶剤などにより抽出して天然染料を得る場合には、抽出液そのものを配合してもよい。
天然染料の抽出としては、例えば、植物をそのまま、或いは、乾燥した植物を10〜30倍量の水により、80℃以上の温度、30分以上の加熱時間で加熱抽出する方法が一般的である。植物により、発色や色相の固定に、酸(例えば、ジケトン、ナフトキノン、アントラキノン、アントシアンなど)、アルカリ(例えば、タンニン、インドールなど)、金属化合物(例えば、クロロフィルなど)などを併用成分として使用することがある。
また、ジメチルアルデヒド、プロピレングリコールなどの保湿成分5質量%〜50質量%含有する水を抽出液として使用してもよく、保湿成分を併用する場合には、加熱温度は80℃〜120℃、高濃度で大量に抽出したい場合には120℃〜250℃としてもよい。
さらに、保湿成分に換えて、エタノールなどの水溶性アルコールを水に15質量%〜30質量%加えたものを抽出液としてもよい。アルコールによる抽出はジケトン、イソヒノリン、アントシアニン、クロロフィルなどに有用である。
他の抽出方法として植物を−10℃以下の条件でフリーズドライして得た粉末を原料としてpHを調整しながら抽出する方法をとることもできる。
本発明の染料組成物における(A)天然染料の含有量は、固形分換算で、5質量%〜99質量%の範囲が好ましく、より好ましくは固形分換算で、30質量%〜99質量%の範囲である。なお、本明細書において固形分とは、組成物から溶媒、分散媒を除いた成分を指す。
<(B)カチオン性化合物、及びアルカリ金属塩からなる群より選択される天然染料吸着助剤>
本発明の染料組成物は(B)カチオン性化合物、及びアルカリ金属塩からなる群より選択される天然染料吸着助剤(以下、適宜(B)吸着助剤と称する)を含有する。前記の如く、(A)天然染料はその構造に起因して安定性や堅牢性が充分ではないため、(B)吸着助剤を併用することで(A)天然染料の安定化を向上させ、且つ、繊維への吸着性をも向上させることができる。
(B)吸着助剤としては、カルボキシ基、スルホン基などの酸基、アミノ基などを分子内に有してもよいカチオン性化合物、例えば、塩基性アミノ酸、アンモニウム塩化合物などが挙げられ、より具体的には、ポリビニルアミン、ポリアリルアミンなどの塩基性アミン化合物;第4級アンモニウム塩、第3級アンモニウム塩などのアンモニウム塩化合物;アルギニンなどの塩基性アミノ酸、及び、イソシアヌル酸ナトリウム、トリフルオロ酢酸ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化リチウムなどのアルカリ金属塩などが挙げられる。
カチオン性化合物、例えば、代表的な第4級アンモニウム塩は、アルカリによって分子内の窒素と繊維とがペプチド結合を形成し、さらに第4級アンモニウム塩が植物由来天然染料が有する水酸基と相互作用を形成し、吸着させることで天然染料を安定に固定化するものと考えられる。
これらの化合物もまた、溶液又は分散液として染料組成物に含まれる。溶媒或いは分散媒は、(B)吸着助剤の物性に応じて適宜選択される。
本発明に使用される代表的な4級アンモニウム塩を以下に示す。
本発明の染料組成物における(B)吸着助剤の含有量は、固形分換算で、1質量%〜10質量%の範囲が好ましく、より好ましくは固形分換算で、3質量%〜5質量%の範囲である。また、既述の(A)天然染料100質量部に対して3質量部〜5質量部の割合で使用されることが好ましい。
<(C)反応性染料、酸性染料、建染染料及び分散染料からなる群より選択される化学染料>
本発明の染料組成は反応性染料、酸性染料、建染染料及び分散染料からなる群より選択される化学染料(以下、適宜、(C)化学染料と称する)を含有する。
本発明に用いられる(C)化学染料は、天然染料の繊維への吸着性向上や色相の調製のために用いられる。(A)天然染料にて説明したように、(C)化学染料は(A)天然染料の安定化に寄与させようとする場合には、(A)天然染料の物性に応じて選択される。また、色相を所望のものとすべく用いられる場合には、特に(A)天然染料の物性との関連で、凝集や分解などの所望されない反応を生じない限りにおいて任意に選択して用いられる。
本発明に使用可能な化学染料としては、反応性染料、酸性染料、建染染料、直接染料及び分散染料が挙げられる。
これらの化学染料は、併用される天然染料や繊維との相互作用を考慮して適宜選択されるが、繊維との相互作用を考慮して選択されることが好ましい。具体的には、例えば、セルロース繊維を染色する場合には、反応性染料、直接染料、及び建染染料が好ましく、ウール、シルクなどのタンパク質系繊維には、酸性染料及び金属含有酸性染料が好ましく、ポリアミド、ポリエステル繊維には分散染料を使用することが好ましい。なお、本発明の染料組成物によれば、ポリエステル繊維をpH6.0〜9.5の広い範囲で染色できる。
通常、ポリエステル繊維は、pH9.0〜9.5の領域で反応性染料を用いないと高い堅牢性を達し得ないことを考慮すれば、本発明の有用性は明確である。
即ち、通常、ポリエステル繊維は110℃〜130℃で染色するが、本発明によれば、pHが4.0〜7.0の領域ではあるが、ポリエステル繊維を80℃〜100℃で染色でき、条件を調整すれば、pH3.0〜9.5の領域でポリエステル繊維の染色が可能となり、適応しうるpH領域が拡がるという利点をも有する。
化学染料の溶液、分散液を調製する際の溶液、分散液のpHについて述べれば、各化学染料は下記pH領域で安定に溶解分散し、ゲル化などの懸念もなく保存安定性も良好であるため、下記pH域で調製されることが好ましい。
酸性染料:アルカリ性
反応性染料:中性
分散染料:酸性
直接染料:中性
建染染料:中性
溶媒、分散媒としては、水、水溶性アルコールや保湿剤を含有した水、水系有機溶剤等から1種以上を選択して用いればよく、水が好ましい。pHの調製は、酸成分やアルカリ剤を添加することで行うこともできる。
本発明の染料組成物は、水を溶媒として使用し、pHが中性に近い領域で染色しても発色と堅牢性に優れた染色物が得られることが一つの特徴である。
本発明の染料組成物における(C)化学染料の含有量は、固形分換算で、(A)天然染料に対して0.01質量%〜30質量%の範囲が好ましい。

また、既述の(A)天然染料と(C)化学染料との比率は、質量換算で、(A)天然染料を30%〜97%に対して(C)化学染料を70%〜3%とするのが好適である。
この範囲において、天然染料の有する色相などの特性が十分に発揮されるとともに、堅牢性の向上効果が十分に発現する。特に(A)天然染料を70%以上、(C)化学染料を30%以下にすると天然染料による色調が顕著に得られて好適である。
特に、黒色の染色には、(A)天然染料を30%〜70%に対して(C)化学染料を70%〜30%とするのが好適であり、紺や赤色など濃色の染色には、(A)天然染料を70%〜90%に対して(C)化学染料を10%〜30%とするのが好適であり、淡色では(A)天然染料を90%〜99.9%に対して(C)化学染料を0.1%〜10%とするのが好適である。
<(D)被染着物である繊維と同一又は類似の化学構造を有する水溶性粉末の溶液又は分散液>
本発明の染料組成物は、(D)被染着物である繊維と同一又は類似の化学構造を有する水溶性粉末の溶液又は分散液を含有することが好ましい。
本発明の染料組成物により染色される繊維と同一又は類似の化学構造を有する水溶性粉末(以下、適宜、(D)同質粉末と称する)としては、例えば、染色対象の繊維がウール繊維である場合には、タンパク質系の骨格を含むキチン、キトサンの水溶液や水分散物などが用いられ、絹繊維に対しては、シルク微粉末の水分散物などが用いられ、ポリエステル繊維に対してはポリエステル微粉末の水分散物、或いは、改質により一部可溶化された水溶性ポリエステル微粉末などが、綿繊維に対してはセルロース誘導体、水溶性セルロースなどの溶液又は分散液が、それぞれ用いられる。
(D)同質粉末としては、セルロース及びその誘導体、ポリアミド、ポリ乳酸、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリアラミド、アクリル、レーヨン、トリアセテート、ジアセテート、麻、キュプラ、ポリ塩化ビニル、ビニリデン、ポリプロピレンなど被染着繊維に応じて適宜選択される。
同一又は類似の化学構造を有するものであって、溶媒への溶解性、分散性を向上させる目的で、官能基を導入するなど化学的に改質された化合物を用いてもよい。(D)同質粉末を使用することで染料組成物の繊維間への浸透性、吸着性が一層向上する。
本発明の染料組成物における(D)同質粉末の含有量は、固形分換算で、0.5質量%〜10質量%の範囲が好ましい。
<染料組成物の調製>
本発明の染料組成物は、前記(A)〜(C)の各必須成分及び好ましい併用成分である(D)成分を、それぞれ予め溶液又は分散液として調製し、それらを混合することで得ることができる。
混合は、温度条件10℃〜70℃で行われ、好ましくは、常温である25℃以上、60℃までの温度範囲で行われるが、効率の観点からは、加熱しながら50℃〜70℃の温度範囲で、0.01時間〜1時間、好ましくは、10分時間〜30分間行われる。このように加熱混合を充分に行うことで、(A)成分〜(D)成分が互いに相互作用により吸着し、図1の模式図に示すように互いに相互作用により結合して染料凝集体10を形成する。図1は、本発明の染料組成物における染料凝集体10を表す模式図である。
図1に示すように、本発明の好ましい態様では、(D)同質粉末12に、(B)吸着助剤14を介して(A)天然染料16と(C)化学染料18と、が吸着し、染料凝集体10を形成する。また、(A)天然染料と(C)合成染料の物性によっては、(A)天然染料と(C)合成染料とが相互作用を形成するが、そのような組み合わせを選択することにより、吸着はより強固となり、天然染料の安定性が向上するものと考えられる。なお、染着後の加熱処理、蒸気処理、或いは水洗処理などによって、凝集力が弱く、粒径の大きな(D)同質粉末12は除去され、図2に示すように、(B)吸着助剤14を介して(A)天然染料16と(C)化学染料18とが相互作用により凝集した状態で、被染着物である繊維20に吸着するものと考えられる。図2は、(B)吸着助剤14と(A)天然染料16と(C)化学染料18との凝集体が繊維20に吸着した状態を示す模式図である。
染料凝集体の形成には、必ずしも(D)同質粉末12は必要ではなく、カチオン性を発現する(B)吸着助剤と(A)天然染料及び(C)化学染料との間にイオン的、或いは共有結合的相互作用が形成され、安定な染料凝集体が形成される。この染料凝集体もまた、表面電位等の影響で速やかに繊維20表面に吸着する。
即ち、通常、織布を構成する繊維の糸は、微細な糸の集合で構成されるが、ファンデルワールスの理論で繊維の密度のある部分には、染料組成物が浸透しがたい。このため、染料組成物の温度を上昇させ、繊維を浸漬するが、水の温度をあげても、繊維が高密度で存在する部分は、温度の上昇や液の対流の影響受けがたいが、(D)同質粉末を含有することで、微細な染料凝集体がファンデルワールス力の作用により繊維の間隙に侵入して繊維に吸着しやすくなるものと考えられる。従って、本発明の好ましい態様の如く、さらに(D)同質粉末12を含む凝集体を形成することにより、被染着繊維20と(D)同質粉末12は同一又は類似の化学構造を有するため、両者は親和性に優れ、浸漬による染色の場合も、捺染など、織布、不織布などの繊維シート上に染料組成物を適用する場合でも、速やかに染着し、得られる染色物は堅牢性にも優れることになる。
被染着繊維20と染料凝集体10との相互作用は、既述のように(B)吸着助剤14を介しても強固に形成されるが、細い繊維の間隙への浸透性を考慮すれば、(D)同質粉末12を用いることで、より短時間に、均一な染色が可能となり好ましい。
[染色方法]
本発明の染色方法は、(A)植物由来天然染料の溶液又は分散液、(B)カチオン性化合物、アンモニウム塩化合物、及びアルカリ金属塩からなる群より選択される天然染料吸着助剤の溶液又は分散液、及び、(C)反応性染料、酸性染料、建染染料及び分散染料からなる群より選択される化学染料の溶液又は分散液、をそれぞれ調製する溶液又は分散液調製工程(溶液調製工程)と、得られた各溶液又は分散液を混合して染料組成物を得る工程(染料組成物調製工程)と、得られた染料組成物を繊維に適用する工程(染着工程)と、をこの順に少なくとも有する。即ち、本発明の染色方法は、前記本発明の染料組成物を用いることを特徴とする。既述のように、前記本発明の染料組成物には、含まれる染料の安定性と、繊維との吸着性に優れる染料凝集体を含むことにより、1浴、1工程の染着により短時間で簡易に堅牢性に優れた染色物を得ることができる。
<溶液調製工程>
溶液調製工程では、本発明の染料組成物に含まれる(A)天然染料、(B)吸着助剤、及び、(C)化学染料をそれぞれ含有する溶液又は分散液を調製する。既述の通り、(A)植物由来天然染料は粉末などの固体状態のものは適切な溶媒又は分散媒に溶解させればよいが、植物抽出物として抽出液の状態のものは天然染料の溶解、分散物であるため、抽出液をそのまま用いてもよい。
また、(C)化学染料は、既述のように好ましいpH域で溶液、分散液として調製されることが好ましい。
また、染料組成物に(D)同質粉末を用いる場合には、(D)同質粉末の溶液又は分散液を予め調製してから添加すればよい。
(A)〜(D)成分、それぞれの溶液、分散液の濃度は、溶媒や分散媒を除いた固形分濃度が、0.01質量%〜15質量%の範囲となるように調製することが好ましい。
<染料組成物調製工程>
本工程では、前記工程で得られ(A)成分〜(C)成分、所望によりさらに(D)成分の溶液又は分散液を混合する。混合は加熱・攪拌しながら行われる。
加熱は、10℃〜70℃、好ましくは、25℃〜60℃の温度範囲で行われる。温度が低すぎると目的とする染料凝集体が形成しがたく、高すぎると(A)天然染料が変質したり、褪色したりする懸念があり、いずれも好ましくない。
攪拌は、好ましくは、0.01時間〜0.5時間行われ、約10分前後の攪拌で目的とする染料凝集体が得られるものと推定される。攪拌手段としては公知のものを用いてよく、パドル攪拌機などの公知の攪拌機を用いる方法、或いは、容器内に入れて、へらなどで手攪拌する方法などが挙げられる。攪拌時に高剪断力を与えた場合、安定な染料凝集体が形成しがたいため、攪拌は穏やかな条件にて行われることが好ましい。
このようにして調製された染料組成物には、繊維との吸着性と各染料の安定性が良好な染料組成物が存在し、この染料凝集体により本発明の効果が発現する。
<染着工程>
本工程では、上記で得られた本発明の染料組成物を被染着物である繊維に適用して染色を行う。染料組成物の繊維への適用方法には特に制限はなく、公知の染色方法はいずれも適用できる。
例えば、繊維(糸);織布・不織布などの繊維シート;Tシャツなどのすでに形成された被服や袋物などの繊維からなる製品;等を染料組成物に浸漬して染色する方法をとることも可能であり、織布・不織布などの繊維シート、Tシャツなどのすでに形成された被服などに染料組成物を付与して、通常のプリント製品の製造と同様にして染色してもよい。
後者の方法をとる場合、捺染や転写に適するように染料組成物に糊剤などを添加して所望の粘度となるように調整してもよく、このような調整を行っても本発明の効果が損なわれることはない。
プリントによる染色の場合、公知の後処理を行ってもよい。後処理としては、例えば、100℃前後の蒸気による加熱処理、その後に行われる、余分な糊剤や未染着の染料組成物等を除去する水洗処理などが挙げられる。
このようにして本発明の染色方法を行うことができる。前記本発明の染料組成物を用いた本発明の染色方法によれば、被染着物への染料の吸着性が良好であり、天然染料の色相、風合いを生かしつつ、その欠点が改善され、所望の色相を有し、実用上充分な堅牢性を備えた染色物が簡易な工程により得られる。
<被染着物>
本発明の染色方法は、公知のいずれの繊維にも適用される。例えば、以下に挙げるごとき繊維にはいずれも適用してもよい。繊維は、合成繊維であっても天然繊維であってもかまわない。
本発明に使用される繊維としては、綿、麻などのセルロース繊維及びその誘導体、レーヨンなどの再生繊維、ポリアミド、ポリ乳酸、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリアラミド、アクリル、トリアセテート、ジアセテート、キュプラ、ポリ塩化ビニル、ビニリデン、ポリプロピレンなどの合成繊維などが挙げられるがこれに限定されない。
これら被染着物としての繊維のなかでも、通常、天然染料による染色が困難である綿繊維、ポリエステル繊維を被染着物とした場合に、本発明の効果が著しいといえる。
<染色物>
本発明の染色物は、前記本発明の染色方法によって染色されたことを特徴とする繊維であり、その形態は任意である。即ち、糸の状態でも、織布、不織布などの繊維シートでも、被服、ロープなどの最終製品でもよい。また、染色方法も、浸漬により全体を均一に染色してもよく、パターン状に染料組成物を被染着物に付与してプリント製品として染色してもよい。
本発明の染料方法により得られた染色物は、天然染料の色相が生かされつつ、堅牢性に優れるという利点を有する。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら制約されるものではない。
[実施例1−1]
<染料組成物の調整>
水溶性セルロース(メトローズ:(D)成分)2gに第4級アンモニウム塩(シオンテック社製:シオールHP:商品名3%水溶液:(B)成分)100mlを混合してペースを作製し、このベースに、植物色素ヤマモモ抽出液(プロピレングリコール20%混入80%水道水による80℃45分抽出物:(A)成分)300mlと、反応染料(シンコー社製、レマゾール:(C)成分)3gを入れ、60℃に温度を維持しながら20分攪拌して染料組成物を得た。染料組成物にさらに、粘度調整のため、アルギンのり(アルギン酸ソーダ69・6%、金属0.01%含有するのり)を30g添加した。
<染色:プリント法>
得られた粘度調整後の染料組成物を被染着物である綿60番単糸からなるブロードプリント(繊維シート)にパターン状に付与し、乾燥後、100℃10分間蒸気処理を行い、水洗して糊剤と余分な染料組成物を除去し、乾燥して染色物を得た。得られた染色物はヤママモモ抽出物に由来するイエローレーキの濃色の色相を呈していた。
<耐光堅牢度試験>
得られた染色物に対し、JIS L0842(2010年)第3露光法に準拠した耐光堅牢度試験を行ったところ、4級であり、実用上問題のない耐光性を得た。
また、JIS L0844(2010年)A−1号に準拠した洗濯堅牢度を行ったが、色あせは認められず、4級〜5級の結果となり、耐洗濯性も実用上問題のないレベルであった。
<染色:浸漬法>
30lの水を入れたステンレス製寸胴に苛性ソーダ25%水溶液30ml入れ、前記実施例1で得た染料組成物を10/OWF(on water fabric)添加してよく攪拌した。
Tシャツを水洗いし、水分を含んだまま染料組成物をいれた寸胴に投入した(Tシャツの質量:150g)。染料組成物を、昇温して70℃に維持しながら30分撹枠して浸漬染色を行った。その後、水洗し、乾燥した。
得られた染色物(Tシャツ)は、ムラなく染色されており、色は化学染料単独とは異なり、ヤマモモ抽出物の色あいに特徴付けられたイエローレーキの色相であった。
プリント法におけるのと同様に耐光堅牢度を行ったところ3級となり、同様に行った耐洗濯堅牢度も4’〜5級であり、いずれも実用上問題のないレベルであった。
[実施例1−2]
前記実施例1において用いた(C)成分である水溶性セルロースを用いなかった以外は同様にして実施例1−2の染料組成物を得た。これを用いて実施例1−1における浸漬法にて染色を行い、得られた染着物を実施例1−1と同様に評価したところ、耐光堅牢度は3〜4級であり、耐洗濯堅牢度は4級であり、いずれも実用上問題のないレベルであった。なお、実施例1−1との対比により、(C)成分を用いた実施例1−1は、耐光堅牢度がより改良されることが分かった。
[比較例1]
前記実施例1において用いた(B)成分である第4級アンモニウム塩を用いなかった以外は同様にして比較例1の染料組成物を得た。これを用いて実施例1−1における浸漬法にて染色を行い、得られた染着物を実施例1−1と同様に評価したところ、耐光堅牢度は1であり、耐洗濯堅牢度は3級であり、いずれも劣っており、実用上問題になるレベルであった。
[実施例2]
<染料組成物の調整>
水溶性セリシン(シルク粉末の溶液:(D)成分)1gに対し、第4級アンモニウム塩(シオンテック社製:シオールHP 25%苛性ソーダ水溶液)1mlを混合してペースを作製し、このベース50mlに、草木染料10%溶解液(クチナシの実抽出液、プロピレングリコール10%混入:(A)成分)300mlと、酸性染料(田中直社製、酸性染料:(C)成分)2gを入れ、60℃に温度を維持しながら20分攪拌して染料組成物を得た。染料組成物にさらに、粘度調整のため、アルギンのり(アルギン酸ソーダ69・6%、金属0.01%含有するのり)を25%添加した。
<染色:プリント法>
得られた粘度調整後の染料組成物を被染着物である20匁シルクサテン(繊維シート)にパターン状に付与し、乾燥後、110℃10分間蒸気処理を行い、水洗して糊剤と余分な染料組成物を除去し、乾燥して染色物を得た。得られた染色物はクチナシ染料に由来する青色の濃色の色相を呈していた。
<耐光堅牢度試験>
得られた染色物に対し、実施例1と同様に耐光堅牢度試験を行ったところ、4級であり、実用上問題のない耐光性を得た。
また、実施例1と同様に洗濯堅牢度をおこなったが、色あせは認められず、3級の結果となり、耐洗濯性も実用上問題のないレベルであった。
この方法によれば、シルク繊維に対する天然染料使用染着物の耐光堅牢度向上効果が見られることがわかった。
[実施例3]
<染料組成物の調整>
液状ポリエステル(変性ポリエステルの溶液:(D)成分)2質量部に対し、第4級アンモニウム塩(シオンテック社製:PeシオールCHP:商品名、3%タンパク質含有水溶液:(B)成分)10質量部を130℃以上に加熱、混合してペースを作製し、このベース50mlに、草木染料クマザサ(クロロフィルの中のマグネシウムが銅に置き換わった染料:(A)成分)200ml、分散染料(粉体)の青(スミカロン Blue:住友化学社製)0.5gと黄色(スミカロン Yellow:住友化学社製)1.5gを10倍量の水に分散した分散液を混合して緑色に調整した染料:(C)成分)2gと水148mlとを混合し、60℃に維持時ながら攪拌混合し、クエン酸0.5gを混合し、染料組成物を得た。
<染色:プリント法>
得られた染料組成物を被染着物であるポリエステル、レギュラ一糸の50デニールのタフタ(繊維シート)にパターン状に付与し、乾燥後、110℃10分間蒸気処理を行い、水洗して糊剤と余分な染料組成物を除去し、乾燥して染色物を得た。得られた染色物はクマザサ抽出物に由来する黄緑色の濃色の色相を呈していた。
<耐光堅牢度試験>
得られた染色物に対し、実施例1と同様に耐光堅牢度試験を行ったところ、3級であり、実用上問題のない耐光性を得た。
また、実施例1と同様に洗濯堅牢度をおこなったが、色あせは認められず、3級の結果となり、耐洗濯性も実用上問題のないレベルであった。
[比較例2]
<染料組成物の調整>
草木染料抽出物(クチナシブルー:(A)成分)300mlに対し、反応性染料(シンコー社製:レマゾール ターコイズブルー:(C)成分)2gを10倍量の水で溶解したものを添加して、60℃に維持しながら攪拌混合し、比較例2の染料組成物を得た。
<染色:浸漬法>
得られた染料組成物をステンレス製の寸胴鍋に入れ、そこに被染着物である50cm×50cmの綿布(綿100%)30gを投入し、80℃に昇温して30分間撹枠して浸漬染色を行った。布に淡いブルーの色が付いたのを確認したので、布を引き上げた。その後、水洗したところ布の色は殆ど落ちてしまい、草木染料のクチナシブルーは布に染着されなかった。
[実施例4−1〜4−6]
<染料組成物の調整>
(染料組成物の処方4)
・酸性染料20%水溶液〔日本化薬製、カヤクル:(C)成分〕 5ml
・草木染料〔(A)成分:下記染料〕 200ml
・カチオン性化合物(シオンテック社製:シオールCHP:
(B)成分)水溶液 50ml
・セリシン〔〔D)成分〕5%水溶液 固形分3g
・ソーダ灰15%水溶液 3ml
・分離調整剤(デキストリン)20%水溶液 5ml
・精製水 44ml
これらを配合して300mlとし、60℃にて2時間攪拌して染料組成物を得た。前記処方に使用した(A)天然染料の種類及びその色相を以下に示す。
1.天然色素ログウッド(濃度20%:青色表現)
2.天然色素ローズ(濃度20%:ピンク表現)
3.天然色素ブドウの皮(濃度20%:紫表現)
4.天然色素クルミ(濃度20%:ベージュ表現)
5.天然色素クワの葉(濃度20%:緑表現)
6.天然色素ログウッド(濃度20%:グレー表現)
なお、(C)酸性染料は、所望の指定色に合わせ、染料の比率をビーカー試験で決定した後、混合して染料組成物とした。得られた染料組成物にさらに、粘度調整のため、アルギンのり(アルギン酸ソーダ69.6%、金属0.01%含有するのり)を25%添加した。これを10日間静置した。
<染色:プリント法>
得られた粘度調整後の染料組成物(実施例4−1〜4−6)を、被染着物である20匁シルクデシン(シルク100%)に曲線状の捺染用パターンを用いて、手奈染で生地10mを捺染して染色物を作製した。手捺染で上記実施例4−1〜4−6の6色を用いた6版で各々捺染し、6色刷りのプリントを行った。その後、100℃60分間蒸気処理を行い、引き続き水洗して糊や余分な染料を除去し、乾燥した。
得られた染着物は、目視で観察したところ、6色ともにプリントムラは無かった。
得られた染色物に対し、実施例1と同様に耐光堅牢度試験を行ったところ、いずれの色調のプリント部分も4級であり、実用上問題のない耐光性を得た。
[実施例5]
(染料組成物の処方5)
・反応性染料〔プロシオン、シオンテック社製、10%水溶液:(C)成分〕
固形分で4g
・草木染料〔(A)成分:クチナシ抽出物〕20%水溶液 390ml
・カチオン性化合物(シオンテック社製:シオールCT:(B)成分)
水溶液 80ml
・水溶性セルロース〔信越化学製、メトローズ20%水溶液:〔D)成分〕
5ml
・ソーダ灰15%水溶液 2ml
・分離調整剤(デキストリン)20%水溶液 10ml
・精製水 9ml
これらを配合して500mlとし、60℃にて2時間攪拌して実施例5の染料組成物を得た。
<染色:浸漬法>
得られた粘度調整後の染料組成物(実施例5)を、被染着物である綿100%の40番単糸のスムスジャージー165cm幅のメートル目付280g、30mを染色した。使用した装置は液流機(日阪液流機)を用いた。浴比は被染着物に対して30倍の浴比の水を加えた。被染着物の重量は8.6kgであり、これに対して染料組成物をOWF換算5%で以下の手順により染色した。
まず液流染色機に水を張り、生地を筒上に巻いて染色機に入れ、つなぎ合わせた。浴比の水を条件に満たし、生地に水分を平均につけ、次にソーダ灰をいれPhを10に調整した。ゆっくり回転させ、充分に浸透させた後、染料500mlを4500mlの水に溶きゆっくり入れ始める。機械を回しながら全体に色が回り始めた後に、昇温を始める。5℃/1分の昇温速度で、80℃まで昇温し、80℃に維持して30分回転させ、液をブローし、その後、中和剤(酢酸)を入れ、さらに20分間回転させる。ブローして、再度、水を被染色物の15倍量入れ、余分な染料を除去し、30分回転、ブローさせ、再度軽く水洗いをして脱水し、テンターで乾燥して染着物を得た。
得られた染着物は、目視で観察したところ、クチナシの淡色に染まり、染めムラは無かった。
得られた染色物に対し、実施例1と同様に耐光堅牢度試験を行ったところ、3級であり、耐洗濯堅牢度4〜5級であり、実用上問題のない耐光性、耐洗濯性を得た。
[実施例6]
(染料組成物の処方6)
・分散染料〔日本化薬製、B−4、10%水溶液:(C)成分〕 固形分で5g
・草木染料〔(A)成分:ラック抽出物〕20%水溶液 100ml
・カチオン性化合物(シオンテック社製:PeシオールCHP:商品名:
(B)成分) 60ml
・水溶性ポリエステル〔信越化学製、メトローズ、10%水溶液:(D)成分〕
2ml
・クエン酸15%水溶液 1ml
・分離調整剤(エチレングリコール) 2ml
・精製水 30ml
これらを配合して200mlとし、60℃にて2時間攪拌して実施例6の染料組成物を得た。
<染色:浸漬法>
得られた粘度調整後の染料組成物(実施例6)を、被染着物であるポリエステルの製品(Tシャツ)ポリエステルスムスジャージーの同質でネックをパイピングしたTシャツを10枚(1枚の重さ200g)小計2kgであった。染料組成物の添加量はOWF10%の200mlとした。
染色装置は日阪液流機を用いた。浴比は被染着物に対して30倍の浴比の水を加えた。被染着物の重量は8.6kgであり、これに対して染料組成物をOWF換算5%で以下の手順により染色した。
まず染色装置に水を張り、Tシャツを入れ、回転、攪拌した。クエン酸を添加し、pHを5に調整した。次に、染料組成物200mlを2000mlの水に溶きゆっくり入れ始める。機械を回しながら全体に色が回り始めた後に、昇温を始める。5℃/1分の昇温速度で、100℃まで昇温し、100℃に維持して液をブローし、40分間回転させる。その後、水を被染着物の15倍量である30l入れ、60℃で10版間回転させ、その後、脱水し、タンブラー乾燥機で乾燥して染着物を得た。
得られた染着物は、目視で観察したところ、ラックの淡赤色に染まり、染めムラは無かった。
得られた染色物に対し、実施例1と同様に耐光堅牢度試験を行ったところ、3級であり、耐洗濯堅牢度4〜5級であり、実用上問題のない耐光性、耐洗濯性を得た。
[実施例7]
<染料組成物の調整>
(染料組成物の処方7)
・反応性染料10%水溶液〔シンコー社製、レマゾール:(C)成分〕 3ml
・草木染料〔(A)成分:下記染料〕 400ml
・カチオン性化合物(シオンテック社製:シオールCHP:商品名
:(B)成分) 80ml
・水溶性セルロース〔信越化学製、メトローズ:〔D)成分〕10%水溶液 3ml
・分離調整剤(エチレングリコール)10%水溶液 10ml
・精製水 4ml
これらを配合して500mlとし、60℃にて2時間攪拌して染料組成物を得た。前記処方に使用した(A)天然染料の種類及びその色相を以下に示す。
1.天然色素ログウッド(濃度20%:黒表現)
2.天然色素ラック(濃度20%:ピンク表現)
3.天然色素ザクロ(濃度20%:グレー表現)
4.天然色素カテキュー(濃度20%:茶表現)
5.天然色素黄金花(濃度20%:黄色表現)
6.天然色素ラック(濃度20%:赤表現)
7.天然色素ビンロウジ(濃度20%:ベージュ表現)
8.天然色素オリーブグリーン(濃度20%:茶表現)
<染色:プリント法>
得られた粘度調整後の染料組成物(実施例7−1〜7−8)を、被染着物である綿100%の60番単糸のローン130cm幅のメートル目付55g、30mを捺染によるプリント染色した。
即ち、得られた粘度調整後の8色の染料組成物(実施例7−1〜7−8)を、被染着物である60番単糸のローン生地に捺染用パターンを用いて、手奈染で上記実施例7−1〜7−8の8色を用いた8版で各々捺染し、8色刷りのプリントを行った。その後、100℃60分間蒸気処理を行い、その後水洗して糊や余分な染料を除去し、乾燥した。
得られた染着物は、目視で換算したところ、プリントムラは無かった。
得られた染色物に対し、実施例1と同様に耐光堅牢度試験を行ったところ、いずれの試料も4級であり、実用上問題のない耐光性を得た。
以上のように、本実施例によれば、本発明の染料組成物、染色方法によって、簡易な方法で、天然染料を用いた場合でも、目的とする堅牢性に優れた着色物が得られることがわかる。さらに、実施例の結果より、従来困難であった天然染料とシルク繊維との組み合わせによる染色物の耐光性の向上、ポリエステル繊維への100℃〜110℃という低温処理での染色物の耐光性向上が達成されたことが分かる。
10 染料凝集体
12 (D)同質粉末
14 (B)吸着助剤
16 (A)天然染料
18 (C)化学染料
20 繊維(被染着物)

Claims (7)

  1. (A)植物由来天然染料と、(B)カチオン性化合物、アンモニウム塩化合物、及びアルカリ金属塩からなる群より選択される天然染料吸着助剤と、(C)反応性染料、酸性染料、建染染料及び分散染料からなる群より選択される化学染料と、を含有する染料組成物。
  2. さらに、(D)被染着物である繊維と同一又は類似の化学構造を有する水溶性粉末の溶液又は分散液を含有する請求項1に記載の染料組成物。
  3. (A)植物由来天然染料の溶液又は分散液、(B)カチオン性化合物、アンモニウム塩化合物、及びアルカリ金属塩からなる群より選択される天然染料吸着助剤の溶液又は分散液、及び、(C)反応性染料、酸性染料、建染染料、直接染料及び分散染料からなる群より選択される化学染料の溶液又は分散液、をそれぞれ調製する溶液又は分散液調製工程と、
    得られた各溶液又は分散液を混合して染料組成物を得る工程と、
    得られた染料組成物を繊維に適用する工程と、をこの順に有する染色方法。
  4. 前記染料組成物が、さらに、(D)被染着物である繊維と同一又は類似の化学構造を有する水溶性粉末の溶液又は分散液を混合して得られる組成物である請求項3に記載の染色方法。
  5. 前記染料組成物を繊維に適用する工程が、前記染料組成物に被染着物である繊維を浸漬する工程である請求項3又は請求項4に記載の染色方法。
  6. 前記染料組成物を繊維に適用する工程が、被染着物である繊維からなるシートに前記染料組成物を付与する工程である請求項3又は請求項4に記載の染色方法。
  7. 請求項3〜請求項6のいずれか1項に記載の染色方法によって染色された染色物。
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