JP2012231601A - 整流器 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の整流回路の直流出力の直列接続および並列接続を任意に選択可能な整流器を得る。
【解決手段】それぞれの整流回路基板1a〜1dに整流回路3a〜3dを設ける。整流回路3a〜3dは、それぞれグランド6a〜6dによって直流に対する基準電位と高周波に対する基準電位を共通とする。一方、それぞれの整流回路基板1a〜1dでは、基準電位を別とする。従って、それぞれの整流回路出力端子8a〜8d,9a〜9dから出力される電位は、マイクロ波入力端子対2a〜2dから入力された高周波に対応した値となる。
【選択図】図1
【解決手段】それぞれの整流回路基板1a〜1dに整流回路3a〜3dを設ける。整流回路3a〜3dは、それぞれグランド6a〜6dによって直流に対する基準電位と高周波に対する基準電位を共通とする。一方、それぞれの整流回路基板1a〜1dでは、基準電位を別とする。従って、それぞれの整流回路出力端子8a〜8d,9a〜9dから出力される電位は、マイクロ波入力端子対2a〜2dから入力された高周波に対応した値となる。
【選択図】図1
Description
この発明は、マイクロ波などの交流を直流に変換する整流器に関するものである。
近年、マイクロ波を用いて離れた場所に電力を送電するマイクロ波電力伝送が注目されている。マイクロ波電力伝送では、送電されたマイクロ波を受け、受けたマイクロ波を直流に変換するためにアンテナ(Antenna)と整流回路(Rectifying Circuit)が用いられる。アンテナと整流回路を接続したものはレクテナ(Rectenna)と呼ばれ、マイクロ波帯で用いられるレクテナとして、例えば非特許文献1に示されたようなものがあった。
また、複数の整流回路を1枚の基板上に形成した例が非特許文献2に示されている。整流回路は、ダイオード、マイクロストリップ線路で構成されたフィルタ、および負荷抵抗から構成されている。非特許文献2では、フィルタをマイクロストリップ線路で構成しているが、マイクロストリップ線路の代わりにコプレナー線路を用いることもできる。
Tae-Whan Yoo and Kai Chang,"Theoretical and Experimental Development of 10 and 35 GHz Rectennas,"IEEE Transactions on Microwave Theory and Techniques,vol.40,no.6,pp. 1259-1266,June 1992.(Fig.1)
鈴木,藤野,古川,藤原,高橋,"宇宙太陽発電衛星システム用高調波抑制型レクテナアレーの基礎研究",信学技報,SPS2006-04,pp.21-25,(2006年6月)
整流回路に接続する負荷によっては、一つの整流回路から出力される直流電圧よりも高い電圧で動作させなければならない場合がある。このとき、複数の整流回路の出力を直列に接続して直流電圧を加算することで、負荷を動作させることのできる電圧まで高める必要がある。
また、整流回路に接続する負荷によっては、一つの整流回路から出力される直流電流よりも大きな電流で動作させなければならない場合がある。このとき、複数の整流回路の出力を並列に接続して直流電流を加算することで、負荷を動作させることのできる電流まで大きくする必要がある。
ところが、マイクロストリップ線路を用いて整流回路を形成する場合、その基準電位は通常、基板の裏面に広く形成された導体上にあり、非特許文献2に示されているように複数の整流回路を同一基板上にマイクロストリップ線路を用いて形成する場合、それらの基準電位は基板の裏面で共通となる。そのため、従来の整流器では、複数の整流回路の直流出力を並列接続することはできるが、直列接続ができないという問題があった。
また、マイクロストリップ線路の代わりにコプレナー線路を用いて整流回路を形成する場合、その基準電位を基板の表面に形成された導体上におくことができるが、複数の整流回路を同一基板上に形成する場合、それらの基準電位は基板の表面に形成された導体上で共通となるため、マイクロストリップ線路を用いて整流回路を形成する場合と同様に、複数の整流回路の出力を並列接続することはできるが、直列接続ができない問題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、複数の整流回路の直流出力の直列接続および並列接続を任意に選択可能な整流器を得ることを目的とする。
この発明に係る整流器は、高周波を直流に変換する整流回路を複数備え、各整流回路は直流に対する基準電位と高周波に対する基準電位を共通とし、かつ、各整流回路間の基準電位を別とするようにしたものである。
この発明の整流器は、複数の整流回路における直流に対する基準電位と高周波に対する基準電位を共通とし、かつ、各整流回路間の基準電位を別とするようにしたので、複数の整流回路の直流出力の直列接続および並列接続を任意に選択可能な整流器を得ることができる。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による整流器を示す構成図である。
図1に示す整流器は、複数の整流回路基板1a〜1dを有するもので、各整流回路基板1a〜1d上には、マイクロ波入力端子対2a〜2d、整流回路3a〜3d、整流回路出力端子8a〜8d,9a〜9dを備えている。尚、図1では4枚の整流回路基板1a〜1dからなる例を示している。
図1は、この発明の実施の形態1による整流器を示す構成図である。
図1に示す整流器は、複数の整流回路基板1a〜1dを有するもので、各整流回路基板1a〜1d上には、マイクロ波入力端子対2a〜2d、整流回路3a〜3d、整流回路出力端子8a〜8d,9a〜9dを備えている。尚、図1では4枚の整流回路基板1a〜1dからなる例を示している。
マイクロ波入力端子対2a〜2dは、マイクロ波を入力する端子対である。整流回路3a〜3dは、マイクロ波入力端子対2a〜2dから入力されたマイクロ波を直流に変換する回路であり、入力フィルタ4a〜4d、ダイオード5a〜5d、グランド6a〜6d、出力フィルタ7a〜7dから構成されている。
入力フィルタ4a〜4dは、マイクロ波入力端子対2a〜2dから入力されたマイクロ波を通過させ、直流の通過を阻止するフィルタである。ダイオード5a〜5dは入力フィルタ4a〜4dの出力側に接続され、マイクロ波から直流への変換を行う整流素子である。グランド6a〜6dは、マイクロ波と直流に対する基準電位を形成する。出力フィルタ7a〜7dは、ダイオード5a〜5dから発生した直流を通過させ、入力フィルタ4a〜4dから入力されたマイクロ波の通過を阻止するフィルタである。整流回路出力端子8a〜8d,9a〜9dは、出力フィルタ7a〜7dを通過した直流を出力するための端子である。
直流合成回路10は、整流回路3a〜3dから整流回路出力端子8a〜8d,9a〜9dを介して出力される直流を合成するための回路である。直流出力端子11,12は、直流合成回路10で合成された直流出力を出力ための端子である。図1では、整流回路3a〜3dの直流出力を直列接続する例について示しており、直流出力端子11と整流回路出力端子8aが、直流出力端子12と整流回路出力端子9dが接続されている。また、整流回路出力端子9aと整流回路出力端子8b、整流回路出力端子9bと整流回路出力端子8c、整流回路出力端子9cと整流回路出力端子8dがそれぞれ接続されている。
次に、実施の形態1の整流器の動作について説明する。
整流回路基板1a〜1d上に形成されたマイクロ波入力端子対2a〜2dにそれぞれマイクロ波が入力される。マイクロ波入力端子対2a〜2dに入力されたマイクロ波は、入力フィルタ4a〜4dを通過し、ダイオード5a〜5dで直流に変換された後、出力フィルタ7a〜7dを通過して整流回路出力端子8a〜8dおよび9a〜9dから出力される。図1に示すように、整流回路出力端子8a〜8dがダイオード5a〜5dのカソード側に接続され、整流回路出力端子9a〜9dがダイオード5a〜5dのアノード側に接続されている場合は、整流回路出力端子8a〜8dには整流回路出力端子9a〜9dよりも高い電位が発生する。
整流回路基板1a〜1d上に形成されたマイクロ波入力端子対2a〜2dにそれぞれマイクロ波が入力される。マイクロ波入力端子対2a〜2dに入力されたマイクロ波は、入力フィルタ4a〜4dを通過し、ダイオード5a〜5dで直流に変換された後、出力フィルタ7a〜7dを通過して整流回路出力端子8a〜8dおよび9a〜9dから出力される。図1に示すように、整流回路出力端子8a〜8dがダイオード5a〜5dのカソード側に接続され、整流回路出力端子9a〜9dがダイオード5a〜5dのアノード側に接続されている場合は、整流回路出力端子8a〜8dには整流回路出力端子9a〜9dよりも高い電位が発生する。
整流回路基板1a〜1d上のグランド6a〜6dは、マイクロ波および直流に対する基準電位を形成しており、整流回路出力端子9a〜9dはグランド6a〜6dと接続されており、これらと等しい電位となっている。一方、整流回路出力端子8a〜8dと整流回路出力端子9a〜9dとの間には、マイクロ波入力端子対2a〜2dから入力されるマイクロ波の電力に応じた電位差が発生している。
ここで、グランド6a,6b,6c,6dは、それぞれ分離された別の整流回路基板1a,1b,1c,1d上に形成されているため、それぞれの整流回路基板上で直流に対する基準電位となっている整流回路出力端子9a,9b,9c,9dの電位を、整流回路基板1a〜1d間で異なる電位とすることができる。
そのため、図1に示した直流合成回路10のように、直流出力端子11と整流回路出力端子8a、整流回路出力端子9aと整流回路出力端子8b、整流回路出力端子9bと整流回路出力端子8c、整流回路出力端子9cと整流回路出力端子8d、直流出力端子12と整流回路出力端子9dを接続して、整流回路3a〜3dの出力電圧を加算し、直流出力端子11および12から出力することが可能になる。
また、図2に示すように、直流出力端子11と整流回路出力端子8a,8b,8c,8d、直流出力端子12と整流回路出力端子9a,9b,9c,9dをそれぞれ接続し、整流回路3a〜3dの出力を並列合成することも可能である。
さらに、図3に示すように、整流回路出力端子8aと整流回路出力端子8b、整流回路出力端子9aと整流回路出力端子9bを接続することで整流回路3aと3bを並列接続し、また、整流回路出力端子8cと整流回路出力端子8d、整流回路出力端子9cと整流回路出力端子9dを接続することで整流回路3cと3dを並列接続し、整流回路出力端子8a,8bの接続点に直流出力端子11を、整流回路出力端子9c,9dの接続点に直流出力端子12を接続し、整流回路出力端子9a,9bの接続点に整流回路出力端子8c,8dの接続点を接続することで、整流回路3aと3bの並列合成出力と、整流回路3cと3dの並列合成出力とを直列合成することも可能である。
このように、実施の形態1の整流器は、直流に対する基準電位と高周波に対する基準電位を共通とした整流回路3a〜3dを複数備え、整流回路3a〜3d間の基準電位を別としており、整流回路出力端子8a〜8d,9a〜9dの基準電位を整流回路3a〜3d間で異なる電位とできるため、複数の整流回路3a〜3dから出力される直流出力の直列接続および並列接続を任意に選択できる効果がある。
尚、本実施の形態では、図1〜図3に示すように、整流回路出力端子8a〜8dがダイオード5a〜5dのカソード側に接続され、整流回路出力端子9a〜9dがダイオード5a〜5dのアノード側に接続されている例について示したが、図4に示すように、整流回路出力端子8a〜8dがダイオード5a〜5dのアノード側に接続され、整流回路出力端子9a〜9dがダイオード5a〜5dのカソード側に接続されていても同様の効果が得られる。このとき、整流回路出力端子8a〜8dには整流回路出力端子9a〜9dよりも低い電位が発生する。
以上説明したように、実施の形態1の整流器によれば、高周波を直流に変換する整流回路を複数備え、各整流回路は直流に対する基準電位と高周波に対する基準電位を共通とし、かつ、各整流回路間の基準電位を別とするようにしたので、例えば、マイクロストリップ線路やコプレナー線路などを用いて複数の整流回路を形成する場合に、これらの整流回路の直流出力の直列接続および並列接続を任意に選択可能な整流器を得ることができる。
実施の形態2.
実施の形態2は、整流回路基板1a〜1dにそれぞれ複数の整流回路が形成されている例について示すものである。
図5は、実施の形態2の整流器を示す構成図である。
実施の形態2の整流器では、それぞれの整流回路基板1a〜1dにおいて、整流回路として3回路分の合成用整流回路が搭載されている。即ち、整流回路基板1aには、マイクロ波入力端子対2a〜2c、合成用整流回路3a〜3c、整流回路出力端子8a〜8c,9a〜9cおよび基板出力端子13a,14aが搭載されている。また、整流回路基板1bには、マイクロ波入力端子対2d〜2f、合成用整流回路3d〜3f、整流回路出力端子8d〜8f,9d〜9fおよび基板出力端子13b,14bが搭載されており、以下、同様に、整流回路基板1cには、マイクロ波入力端子対2g〜2i、合成用整流回路3g〜3i、整流回路出力端子8g〜8i,9g〜9iおよび基板出力端子13c,14cが搭載され、整流回路基板1dには、マイクロ波入力端子対2j〜2l、合成用整流回路3j〜3l、整流回路出力端子8j〜8l,9j〜9lおよび基板出力端子13d,14dが搭載されている。
実施の形態2は、整流回路基板1a〜1dにそれぞれ複数の整流回路が形成されている例について示すものである。
図5は、実施の形態2の整流器を示す構成図である。
実施の形態2の整流器では、それぞれの整流回路基板1a〜1dにおいて、整流回路として3回路分の合成用整流回路が搭載されている。即ち、整流回路基板1aには、マイクロ波入力端子対2a〜2c、合成用整流回路3a〜3c、整流回路出力端子8a〜8c,9a〜9cおよび基板出力端子13a,14aが搭載されている。また、整流回路基板1bには、マイクロ波入力端子対2d〜2f、合成用整流回路3d〜3f、整流回路出力端子8d〜8f,9d〜9fおよび基板出力端子13b,14bが搭載されており、以下、同様に、整流回路基板1cには、マイクロ波入力端子対2g〜2i、合成用整流回路3g〜3i、整流回路出力端子8g〜8i,9g〜9iおよび基板出力端子13c,14cが搭載され、整流回路基板1dには、マイクロ波入力端子対2j〜2l、合成用整流回路3j〜3l、整流回路出力端子8j〜8l,9j〜9lおよび基板出力端子13d,14dが搭載されている。
ここで、マイクロ波入力端子対2a〜2lの構成は実施の形態1のマイクロ波入力端子対2a〜2dと同様である。また、合成用整流回路3a〜3lの構成については、実施の形態1の整流回路3a〜3dと同様であり、さらに、整流回路出力端子8a〜8l,9a〜9lは、実施の形態1の整流回路出力端子8a〜8d,9a〜9dと同様であるため、これらの構成についての説明は省略する。
基板出力端子13a〜13d,14a〜14dには、合成用整流回路3a〜3c、3d〜3f、3g〜3i、3j〜3lの出力がそれぞれ並列接続されて出力される。即ち、整流回路出力端子8a〜8cが基板出力端子13aに、また、整流回路出力端子9a〜9cが基板出力端子14aに接続されている。以下、整流回路基板1b〜1dも同様である。
また、グランド6a〜6dは、それぞれ整流回路基板1a〜1dの基準電位となるものである。
さらに、直流合成回路10及び直流出力端子11,12については実施の形態1と同様であり、図5では直列接続する例について示している。
また、グランド6a〜6dは、それぞれ整流回路基板1a〜1dの基準電位となるものである。
さらに、直流合成回路10及び直流出力端子11,12については実施の形態1と同様であり、図5では直列接続する例について示している。
次に、実施の形態2の整流器の動作について説明する。
整流回路基板1a〜1d上に形成された合成用整流回路3a〜3lに対応したマイクロ波入力端子対2a〜2lにマイクロ波が入力される。マイクロ波入力端子対2a〜2lに入力されたマイクロ波は、合成用整流回路3a〜3lで直流に変換された後、整流回路出力端子8a〜8lおよび9a〜9lから出力される。
整流回路基板1a〜1d上に形成された合成用整流回路3a〜3lに対応したマイクロ波入力端子対2a〜2lにマイクロ波が入力される。マイクロ波入力端子対2a〜2lに入力されたマイクロ波は、合成用整流回路3a〜3lで直流に変換された後、整流回路出力端子8a〜8lおよび9a〜9lから出力される。
グランド6aは整流回路基板1a上に形成され、マイクロ波および直流に対する基準電位となっている。合成用整流回路3a〜3cはいずれも整流回路基板1a上に形成されており、整流回路出力端子9a〜9cはグランド6aに接続され、これらと等しい電位となっている。一方、整流回路出力端子8a〜8cと9a〜9cとの間には、それぞれマイクロ波入力端子対2a〜2cから入力されるマイクロ波の電力に応じた電位差が発生している。合成用整流回路3a〜3cの直流出力は並列合成されて基板出力端子13aおよび14aから出力される。基板出力端子14aはグランド6aにより共通の基準電位となっている。即ち、合成用整流回路3a〜3cを含む整流回路基板1a上の回路ではグランド6aに接続されることで基準電位が共通となっている。他の整流回路基板1b,1c,1dについても同様である。
ここで、グランド6a,6b,6c,6dは、それぞれ分離された別の整流回路基板1a,1b,1c,1d上に形成されているため、それぞれの整流回路基板1a〜1d上で直流に対する基準電位となっている基板出力端子14a,14b,14c,14dの電位を整流回路基板1a〜1d間で異なる電位とすることができる。
そのため、図5に示した直流合成回路10のように、直流出力端子11と基板出力端子13a、基板出力端子14aと基板出力端子13b、基板出力端子14bと基板出力端子13c、基板出力端子14cと基板出力端子13d、直流出力端子12と基板出力端子14dを接続して、並列接続された合成用整流回路3a〜3c,3d〜3f,3g〜3i,3j〜3lの出力電圧を加算し、直流出力端子11および12から出力することが可能になる。
このように、本実施の形態の整流器は、共通の基準電位を有する複数の合成用整流回路3a〜3lを組み合わせた整流回路を複数個有し、これらの間では基準電位を別としており、基板出力端子13a〜13d,14a〜14dの基準電位を異なる電位とできるため、共通の基準電位を有する複数の合成用整流回路3a〜3lから構成される複数の整流回路から出力される直流出力の直列接続および並列接続を任意に選択可能できる効果がある。
尚、本実施の形態では、整流回路基板1a〜1dから出力される直流出力を直列合成する場合について説明したが、直流合成回路10内で、並列合成したり、直列合成と並列合成を組み合わせることも可能である。
以上説明したように、実施の形態2の整流器によれば、整流回路は、直流に対する基準電位と高周波に対する基準電位を共通とし、高周波を直流に変換する合成用整流回路を複数個組み合わせて構成され、それぞれの合成用整流回路の内部では基準電位を共通とするようにしたので、それぞれが、共通の基準電位を有する複数の合成用整流回路から構成される複数の整流回路から出力される直流出力の直列接続および並列接続を任意に選択可能な整流器を得ることができる。
実施の形態3.
図6は、この発明の実施の形態3による整流器を示す構成図である。これは、図1のグランド6a〜6d間をHPF(High Pass Filter:ハイパスフィルタ)15a〜15dを介してマイクロ波に対して電気的に接続し、共通の電位とした構成である。HPF15a〜15dは、ある遮断周波数よりも高い周波数の波を通過させ、遮断周波数よりも低い周波数の波の通過を遮断するフィルタ手段である。HPF15a〜15dはキャパシタとインダクタを用いて構成しても良いし、マイクロストリップ線路などの伝送線路を用いてフィルタ手段を構成しても良い。図6において、他の構成は実施の形態1における図1の構成と同様であるため、対応する部分に同一符号を付してその説明を省略する。
図6は、この発明の実施の形態3による整流器を示す構成図である。これは、図1のグランド6a〜6d間をHPF(High Pass Filter:ハイパスフィルタ)15a〜15dを介してマイクロ波に対して電気的に接続し、共通の電位とした構成である。HPF15a〜15dは、ある遮断周波数よりも高い周波数の波を通過させ、遮断周波数よりも低い周波数の波の通過を遮断するフィルタ手段である。HPF15a〜15dはキャパシタとインダクタを用いて構成しても良いし、マイクロストリップ線路などの伝送線路を用いてフィルタ手段を構成しても良い。図6において、他の構成は実施の形態1における図1の構成と同様であるため、対応する部分に同一符号を付してその説明を省略する。
次に、実施の形態3の整流器の動作について説明する。基本的な動作は実施の形態1と同様であるため、HPF15a〜15dに関する動作を主体として説明する。
HPF15a〜15dの遮断周波数を直流よりも高く、マイクロ波入力端子対2a〜2dに入力されるマイクロ波の周波数よりも低くすることで、整流回路基板1a〜1dのマイクロ波に対する基準電位が共通化される。
HPF15a〜15dの遮断周波数を直流よりも高く、マイクロ波入力端子対2a〜2dに入力されるマイクロ波の周波数よりも低くすることで、整流回路基板1a〜1dのマイクロ波に対する基準電位が共通化される。
整流回路基板1a〜1dのマイクロ波に対する基準電位がHPF15a〜15dにより共通化されていない場合、それぞれの整流回路基板1a〜1dの基準電位が異なる電位となる可能性があり、マイクロ波入力端子対2a〜2dに同じ電力のマイクロ波を入力しようとしても、異なる直流が発生する可能性がある。
一方、整流回路基板1a〜1dのマイクロ波に対する基準電位がHPF15a〜15dにより共通化されている場合、マイクロ波入力端子対2a〜2dに入力されるマイクロ波電力に対して、整流回路3a〜3dから出力される直流電圧が一意に決定される。そのため、整流回路3a〜3dに、ある電力のマイクロ波が入力された場合、その電力に対応した直流出力が出力されるため、整流回路3a〜3dの出力を直列合成あるいは並列合成する場合、所望の直流電圧あるいは直流電流を出力することが可能になる。
このように本実施の形態の整流器は、整流回路基板1a〜1d間の高周波に対する基準電位を共通とし、整流回路基板1a〜1d間の直流に対する基準電位を別としており、整流回路出力端子8a〜8d,9a〜9dの基準電位を整流回路基板1a〜1d間で異なる電位とできるだけでなく、マイクロ波入力端子対2a〜2dに印加される電位に対して整流回路出力端子8a〜8d,9a〜9dの電位が一意に決まるため、整流回路3a〜3dの出力を直列合成する場合、所望の直流電圧を出力することが可能になる効果がある。
尚、本実施の形態では、整流回路基板1a〜1dのマイクロ波に対する基準電位間をHPF15a〜15dを介して接続した構成について示したが、図7に示すように、外部のグランド16を設け、グランド16と各整流回路基板1a〜1dの基準電位との間をHPF15a〜15dを介してマイクロ波に対して接続しても良い。このとき、整流回路基板1a〜1dの基準電位はグランド16の電位に共通化される。
また、図8や図9に示すように、図5に示した実施の形態2の整流器に対しても同様に適用することができる。
また、本実施の形態では、整流回路基板1a〜1dの高周波に対する基準電位を共通にするためにHPF15a〜15dを用いたが、HPF15a〜15dの代わりに直列に接続されたキャパシタを用いてフィルタ手段を構成してもよい。
また、本実施の形態では、整流回路基板1a〜1dの高周波に対する基準電位を共通にするためにHPF15a〜15dを用いたが、HPF15a〜15dの代わりに直列に接続されたキャパシタを用いてフィルタ手段を構成してもよい。
さらに、本実施の形態では、整流回路基板1a〜1dから出力される直流出力を直列合成する場合について説明したが、直流合成回路10内で、並列合成したり、直列合成と並列合成を組み合わせることも可能である。
以上説明したように、実施の形態3の整流器によれば、高周波を直流に変換する整流回路を複数備え、複数の整流回路間の高周波に対する基準電位を共通とし、かつ、複数の整流回路間の直流に対する基準電位を別とするようにしたので、印加される高周波の電位に対して直流出力端子の電位が一意に決まるため、整流回路の出力を直列合成する場合、所望の直流電圧を出力することができる。
また、実施の形態3の整流器によれば、整流回路は、高周波に対する基準電位を共通とし、高周波を直流に変換する合成用整流回路を複数個組み合わせて構成され、それぞれの合成用整流回路の内部では直流に対する基準電位を共通とするようにしたので、実施の形態2の整流器においても同様の効果を得ることができる。
実施の形態4.
図10は、この発明の実施の形態4の整流器における整流回路基板を示す構成図であり、図示例では、整流回路基板1aを示している。また、図10において、(a)は整流回路側から見た構成図、(b)は各層を示す構成図である。また、図示の整流回路基板1aは、図9に記載の整流回路基板1aにおける合成用整流回路3a〜3c、HPF15a、グランド16などの具体的な構成例を示すものである。
図10は、この発明の実施の形態4の整流器における整流回路基板を示す構成図であり、図示例では、整流回路基板1aを示している。また、図10において、(a)は整流回路側から見た構成図、(b)は各層を示す構成図である。また、図示の整流回路基板1aは、図9に記載の整流回路基板1aにおける合成用整流回路3a〜3c、HPF15a、グランド16などの具体的な構成例を示すものである。
整流回路基板1aは多層構造になっており、(b)に示すように、アンテナが形成される層17、グランドとなる層18、整流回路が形成される層19、および、これら層間に設けられる誘電体層20,21から構成される。アンテナ22a〜22dは、整流回路基板1a上のアンテナが形成される層17に形成されており、マイクロ波を受電する。整流回路3a〜3dは、整流回路基板1a上の整流回路が形成される層19に形成され、アンテナ22a〜22dから入力されるマイクロ波を直流に変換する。また、これら整流回路3a〜3dから出力される直流は並列合成して基板出力端子13a,14aから出力されるよう構成されている。尚、図10では基板出力端子13a,14aの図示は省略している。グランドパターン(第1のパターン)23は、整流回路が形成される層19上に形成され、スルーホール24a〜24jを介してグランドとなる層18と電気的に接続されている。
また、グランドパターン(第2のパターン)25は、整流回路が形成される層19上に形成されており、図9におけるグランド16を実現するためのものである。ねじ26a〜26dは、整流回路基板1aを図示されていない金属筐体に固定するためのねじであり、図示例では4個が設けられている。このねじ26a〜26dは、金属など導電性部材で構成され、グランドパターン25と金属筐体とを電気的に接続する。HPF15a〜15eは、グランドパターン23とグランドパターン25とを高周波に対して電気的に接続するフィルタ手段である。
次に、実施の形態4の整流器の動作について説明する。
アンテナ22a〜22dから入力されたマイクロ波は、整流回路3a〜3dによって直流に変換され、これらの直流が並列合成されて図示しない基板出力端子13a,14aから出力される。
アンテナ22a〜22dから入力されたマイクロ波は、整流回路3a〜3dによって直流に変換され、これらの直流が並列合成されて図示しない基板出力端子13a,14aから出力される。
グランドとなる層18とスルーホール24a〜24jを介して電気的に接続されたグランドパターン23と、ねじ26a〜26dを介して金属筐体と電気的に接続されたグランドパターン25との間にHPF15a〜15dが接続されており、マイクロ波に対しては電気的に接続されるが、直流に対しては電気的に接続されない。
ここで、図10に記載の整流回路基板1aを、図9において整流回路基板1a〜1dとして示しているように複数用意し、共通の金属筐体にねじで固定することにより、複数の整流回路基板1a〜1dはマイクロ波に対して基準電位が共通化される。また、直流に対する基準電位は複数の整流回路基板1a〜1dの間で共通ではない。従って、複数の基板出力端子13a〜13d,14a〜14dの直列接続あるいは並列接続を任意に選択可能となる。
尚、上記実施の形態4では、アンテナが形成される層17にアンテナ22a〜22dを形成した例を示したが、アンテナが形成される層17に高周波入力端子であるマイクロ波入力端子対2a〜2dのみを形成した整流器であってもよい。また、上記例では、図9の構成に対して適用した場合を示したが、図6〜図8の構成に対しても同様に適用することができる。
以上のように、実施の形態4の整流器によれば、高周波を入力するための高周波入力端子が設けられる層と、高周波を入力する整流回路が設けられる層と、基準電位となる層と、これらの層間の誘電体層とからなる多層基板を複数用意し、それぞれの多層基板は、整流回路が設けられる層に、基準電位となる層と同電位となるよう電気的に接続する第1のパターンを形成すると共に、各多層基板の基準電位が同電位となるよう接続する第2のパターンを形成し、これら第1のパターンと第2のパターンとを、入力する高周波に対して電気的に接続し、かつ、直流を通さないフィルタ手段で接続することで、複数の整流回路間の高周波に対する基準電位を共通とし、かつ、複数の整流回路間の直流に対する基準電位を別とするようにしたので、実施の形態3の整流器を多層基板上に実現することができる。
尚、上記各実施の形態では、整流回路基板が4枚である場合を説明したが、これに限定されるものではなく、複数の整流回路基板を有するものであればどのような数であっても同様に適用可能である。
また、上記実施の形態1〜3では、マイクロ波を入力して直流を出力する整流器について示したが、マイクロ波入力端子対2a〜2d(または2a〜2l)にそれぞれアンテナを接続したレクテナとしても同様の効果が得られる。このとき、アンテナを用いることで、離れた地点から送電される高周波電力を電気的に直接接続することなく、整流回路3a〜3d(または合成用整流回路3a〜3l)に入力することができる。
尚、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
1a〜1d 整流回路基板、2a〜2l マイクロ波入力端子対、3a〜3l 整流回路(合成用整流回路)、4a〜4d 入力フィルタ、5a〜5d ダイオード、6a〜6d グランド、7a〜7d 出力フィルタ、8a〜8d,9a〜9d 整流回路出力端子、10 直流合成回路、11,12 直流出力端子、13a〜13d,14a〜14d 基板出力端子、15a〜15e HPF、16 グランド、17 アンテナが形成される層、18 グランドとなる層、19 整流回路が形成される層、20,21 誘電体層、22a〜22d アンテナ、23,25 グランドパターン、24a〜24j スルーホール、26a〜26d ねじ。
Claims (6)
- 高周波を直流に変換する整流回路を複数備え、
前記各整流回路は直流に対する基準電位と高周波に対する基準電位を共通とし、かつ、前記各整流回路間の基準電位を別とすることを特徴とする整流器。 - 整流回路は、直流に対する基準電位と高周波に対する基準電位を共通とし、高周波を直流に変換する合成用整流回路を複数個組み合わせて構成され、
前記それぞれの合成用整流回路の内部では基準電位を共通とすることを特徴とする請求項1記載の整流器。 - 高周波を直流に変換する整流回路を複数備え、
前記複数の整流回路間の高周波に対する基準電位を共通とし、かつ、前記複数の整流回路間の直流に対する基準電位を別とすることを特徴とする整流器。 - 整流回路は、高周波に対する基準電位を共通とし、高周波を直流に変換する合成用整流回路を複数個組み合わせて構成され、
前記それぞれの合成用整流回路の内部では直流に対する基準電位を共通とすることを特徴とする請求項3記載の整流器。 - 高周波を入力するための高周波入力端子が設けられる層と、前記高周波を入力する整流回路が設けられる層と、基準電位となる層と、これらの層間の誘電体層とからなる多層基板を複数用意し、
前記それぞれの多層基板は、
前記整流回路が設けられる層に、前記基準電位となる層と同電位となるよう電気的に接続する第1のパターンを形成すると共に、各多層基板の基準電位が同電位となるよう接続する第2のパターンを形成し、
これら第1のパターンと第2のパターンとを、前記入力する高周波に対して電気的に接続し、かつ、直流を通さないフィルタ手段で接続することで、
前記複数の整流回路間の高周波に対する基準電位を共通とし、かつ、前記複数の整流回路間の直流に対する基準電位を別とすることを特徴とする請求項3または請求項4記載の整流器。 - アンテナから高周波を入力することを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載の整流器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2011098260A JP2012231601A (ja) | 2011-04-26 | 2011-04-26 | 整流器 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2993775A1 (de) * | 2014-09-08 | 2016-03-09 | Siemens Aktiengesellschaft | Galvanisch getrennte hilfsversorgung mittels dielektrischem wellenleiter und mikrowellen |
-
2011
- 2011-04-26 JP JP2011098260A patent/JP2012231601A/ja not_active Withdrawn
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