JP6551383B2 - レクテナ素子及びレクテナ装置 - Google Patents

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Description

この発明は、マイクロ波帯などの高周波を直流電力に変換するレクテナ素子及びレクテナ装置に関するものである。
レクテナ(rectena:rectifying antenna)装置は、その名のとおり、整流回路付きのアンテナ装置である。レクテナ装置は、アンテナ装置が受電した高周波を、整流回路においてRF(Radio Frequency)−DC(Direct Current)変換、すなわち、高周波−直流変換するものである。レクテナ装置は、近年、宇宙太陽光発電システム(SSPS:Space Solar Power Systems)の受電部に適用するためのものが開発されている。このような場合、整流回路において、高いRF−DC(高周波−直流)変換効率、かつ整流回路の入力側及び負荷側への高調波の漏洩を抑圧でき、小型なものが必要となる。
従来のレクテナ装置は、アンテナで受電した高周波の入力電力を、整流回路が直流電力(DC)に変換する上で、整流素子(ダイオードなど)で発生する高調波の処理を行う入力フィルタ及び出力フィルタを備えたものがある(例えば、特許文献1など)。詳しくは、整流回路において、入力された高周波を直流に変換する整流素子と、整流素子で発生する高調波の処理を行う入力フィルタ及び出力フィルタと、整合回路と、平滑化コンデンサとを備えているものがある(例えば、特許文献2参照)。従来の整流回路において、高いRF−DC変換効率が得られ、かつ入力側及び出力(負荷)側への高調波の漏洩を抑圧するために、次のように、入力フィルタ及び出力フィルタが形成されている。入力フィルタは、高いRF−DC変換効率を得るための高調波処理機能と高調波の入力側への漏洩(再放射)の抑圧機能を有している。一方、出力フィルタは、高いRF−DC変換効率を得るための高調波処理機能と高調波の出力(負荷)側への漏洩の抑圧機能を有している。
特開2015−89239号公報 特開2014−116783号公報
しかしながら、従来のレクテナ装置(例えば、特許文献1や特許文献2に記載のもの)では、整流回路において、入力フィルタ及び出力フィルタのサイズの制約により整流回路のサイズが大きく、整流回路を構成するレクテナ素子の高密度配置が容易ではないという課題があった。例えば、前述のSSPSでは高い伝送効率とレクテナ素子の高密度配置が求められており、整流回路における高周波から直流への高い変換効率と、整流回路の小型化との課題が顕著である。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、従来の整流回路と比較して小型化が容易でありながら、高いRF−DC(高周波−直流)変換効率が得られ、かつ入力側及び負荷側への高調波の漏洩を抑圧できる整流回路を有するレクテナ素子及びレクテナ装置を得ることを目的とする。
この発明に係るレクテナ素子及びレクテナ装置は、高周波信号が伝送される線路であって、前記線路の一端が開放され、前記線路の他端から直流を出力する伝送線路と、前記伝送線路を伝送される前記高周波信号を整流して直流に変換する整流素子と、前記伝送線路において前記整流素子と前記他端との間に配置され、前記整流素子で生じた高次の高調波、及び、基本波である前記高周波信号を抑圧する出力フィルタと、前記伝送線路において前記一端と前記整流素子との間に配置され、前記整流素子で生じた奇数次の高調波を抑圧する入力フィルタと、前記一端との距離が、前記基本波の1/4波長に相当する電気長の位置における部分と交差して対向し、前記伝送線路と結合したスロット部とを備え、前記スロット部は、前記基本波の1/2波長に相当する電気長であり、前記整流素子で生じた偶数次の高調波を抑圧することを特徴とするものである。
この発明によれば、スロット部が、基本波の1/2波長に相当する電気長であり、入力フィルタを介して伝送されてきた、整流素子で生じた偶数次の高調波を抑圧することで、小型化が容易なレクテナ素子及びレクテナ装置を得ることができる。
この発明の実施の形態1に係るレクテナ素子を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1に係るレクテナ素子における入力フィルタの回路構成を示す構成図である。 この発明の実施の形態1に係るレクテナ素子における出力フィルタの回路構成を示す構成図である。 この発明の実施の形態1に係るレクテナ素子における整合回路の回路構成を示す構成図である。 この発明の実施の形態1に係るレクテナ素子の回路構成を示す構成図である。 この発明の実施の形態1に係るレクテナ素子における整流回路をF級動作させたときの時間波形図である。 この発明の実施の形態1に係るレクテナ装置を分解して示したイメージ図である。 この発明の実施の形態2に係るレクテナ素子の回路構成を示す構成図である。 この発明の実施の形態2に係るレクテナ素子の回路構成を示す構成図である。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1について図1〜図7を用いて説明する。実施の形態1に係るレクテナ装置と実施の形態1に係るレクテナ素子との関係は次のとおりである。実施の形態1に係るレクテナ装置は、実施の形態1に係るレクテナ素子に、レクテナ素子の伝送線路に対して反対側においてスロットと対向した、アンテナ基板1に形成されたアンテナ部2を有したものである。なお、好ましくは、図7に示すように、レクテナ装置は、アンテナ部2とスロット部41との間に形成された第1の誘電体基板3と、スロット部41と伝送線路との間に形成された第2の誘電体基板5とを備えている。スロット部41は、アンテナ部2と伝送線路との間に形成された導体層4(接地導体層4)に形成された開口である。一方、実施の形態1に係るレクテナ素子は、整流回路パターン6が形成された整流回路基板5とスロット部41とを有している。整流回路パターン6と整流回路パターン6が形成された整流回路基板5とを整流回路と称する。整流回路基板5は、前述の第2の誘電体基板5に相当する。導体層4(接地導体層4)は、アンテナ部2と整流回路パターン6との共通の接地導体となっている。
図1に示すレクテナ素子は、整流回路及びスロット部41を有している。図1はレクテナ素子を平面視しているため、整流回路と別の階層にあるスロット部41は破線で示している。整流回路は、整流回路基板5上にスロット給電用オープンスタブ61、整流素子62(例えば、ダイオード62)、入力フィルタ63、出力フィルタ64、整合回路65、平滑化コンデンサ66が形成されるものである。整流回路は、高周波信号が伝送される線路であって、線路の一端が開放され、線路の他端に負荷(負荷の図示は省略)が接続され、直流を出力する伝送線路6(整流回路パターン6)が整流回路基板5に形成されている。そのため、この伝送線路6の一端から他端の間に、スロット給電用オープンスタブ61、整流素子62、入力フィルタ63、出力フィルタ64、整合回路65、平滑化コンデンサ66が配置されているといえる。よって、整流回路(整流素子62)は、伝送線路6を伝送される高周波信号を整流して直流に変換するものといえる。スロット給電用オープンスタブ61、整流素子62、入力フィルタ63、出力フィルタ64、整合回路65、平滑化コンデンサ66、及びこれらの間を接続する線路(伝送線路)を含めて、伝送線路6(整流回路パターン6)と称してもよい。
図1において、入力フィルタ63は、伝送線路6において伝送線路6の一端と整流素子62との間で、整合回路65よりも、整流素子62寄りに配置され、整流素子62で生じた奇数次の高調波を抑圧するものである。なお、ここでは入力フィルタ63が、整流素子62で生じた三次の高調波を抑圧している状態を中心に説明を行なう。出力フィルタ64は、伝送線路6において整流素子62と伝送線路6の他端との間で、平滑化コンデンサ66よりも、整流素子62寄りに配置され、整流回路で生じた高次の高調波、及び、基本波を抑圧するものである。基本波は一次の高調波ともいえる。つまり、奇数次の高調波のひとつといえる。なお、ここでは出力フィルタ64が、整流回路で生じた高次の高調波のうち、二次及び三次の高調波、及び、基本波を抑圧している状態を中心に説明を行なう。一方で、入力フィルタ63は、整流素子で生じた奇数次の高調波を抑圧するものといえる。また、出力フィルタ64は、整流素子で生じた高次の高調波、及び、基本波である高周波信号を抑圧するものといえる。
図1に示すように、入力フィルタ63と出力フィルタ64との間における伝送線路6上の点で、伝送線路6と整流素子62とが接続されている。同じく、図1に示すように、伝送線路6の他端と出力フィルタ64との間における伝送線路6上の点で、伝送線路6と平滑化コンデンサ66とが接続されている。
同じく、図1において、スロット部41は、伝送線路6の一端との距離が、基本波である高周波信号の1/4波長に相当する電気長の位置における部分(点A)と交差(図1では直交)して対向し、伝送線路6と結合している。伝送線路6の一端から点Aまでがスロット給電用オープンスタブ61である。詳しくは、スロット部41の中点からスロット給電用オープンスタブ61の開放端までを基本波の1/4波長に相当する電気長(図中、「λ/4」が1/4波長を意味し、「f」が基本波を意味している。)に設定し、かつ整流回路基板5の基板平面に対してスロット部41と給電マイクロストリップライン61を直交させた構成である。なお、スロット部41は、導体層4に形成された基本波の1/2波長に相当する電気長(図中、「λ/2」が1/2波長を意味し、「f」が基本波を意味している。)の開口である。スロット部41は、基本波の1/2波長に相当する電気長、すなわち、二次の高調波(偶数次の高調波)はスロット部41の中点において仮想接地(GND)となる。よって、スロット部41は、入力フィルタ63を介して伝送されてきた、整流素子62で生じた二次の高調波を抑圧することができる。つまり、スロット部41は、整流素子62で生じた偶数次の高調波を抑圧することができるといえる。
図2は、入力フィルタ63を示す構成図(図中、「λ/4」が1/4波長を意味し、「3f」が三次の高調波を意味している。)である。ここでは、RF−DC変換効率への寄与が大きい二次及び三次の高調波を考慮した。入力フィルタ63は、整流素子62で生じた基本波に対する三次の高調波の1/4波長に相当する電気長の第1の伝送線路631と、整流素子62で生じた基本波に対する三次の高調波の1/4波長に相当する電気長の第1の開放側路632(第1のオープンスタブ632)とを有する。入力フィルタ63の出力端と第1の伝送線路631の他端が接続されている。入力フィルタ63の入力端と第1の伝送線路631の一端との間の点Bで、第1の開放側路632の端部が整合回路パターン6に接続されている。
図3は、出力フィルタ64を示す構成図(図中、「λ/4」が1/4波長を意味し、「f」が基本波、「2f」が二次の高調波を意味している。)である。ここでは、図2と同様に、RF−DC変換効率への寄与が大きい二次及び三次の高調波を考慮した。出力フィルタ64は、整流素子62で生じた二次の高調波の1/4波長に相当する電気長の第3の開放側路643(第3のオープンスタブ643)、及び、基本波である高周波信号の1/4波長に相当する電気長の第4の開放側路642(第4のオープンスタブ642)、並びに、基本波の1/4波長に相当する電気長の第3の伝送線路641を有する。なお、第4の開放側路642は、整流素子62で生じた三次以上の奇数次の高調波の1/4波長の整数倍に相当する電気長でもある。出力フィルタ64の入力端と第3の伝送線路641の一端が接続されている。出力フィルタ64の出力端と第3の伝送線路641の他端との間の点Cで、第4の開放側路642及び第3の開放側路643の端部が接続された構成である。なお、第3の伝送線路641の一端は、整合回路パターン6の入力端側に形成され、第3の伝送線路641の他端は、整合回路パターン6の出力端側に形成されている。
図4は、整合回路65(詳しくは、基本波整合回路65)を示す構成図である。整合回路65は整合回路の伝送線路651と、整合回路の開放側路652(オープンスタブ652)とを有している。整合回路の伝送線路651及び開放側路652の電気長を変更することにより、整流素子62の基本波インピーダンスとアンテナ部2のインピーダンスとの整合を取り、基本波がアンテナ部2から再放射されることを抑圧することができる。なお、整合回路の伝送線路651の一端は、整合回路パターン6の入力端側に形成され、整合回路の伝送線路651の他端は、整合回路パターン6の出力端側に形成されている。
次に、実施の形態1に係るレクテナ素子の動作について説明する。図5は、レクテナ素子の回路構成を示す構成図である。図5及び図6において、V62は、入力フィルタ63と出力フィルタ64との間における伝送線路6上の点で、伝送線路6と整流素子62とが接続されている点の電圧を示している。同じく、I62は、伝送線路6と整流素子62とが接続されている点から整合素子62に流れる電流を示している。以降では、整流素子62端子間電圧V62と整流素子62端子間電流I62と呼ぶ。図5に示す回路構成は、図1に示す回路構成の詳細の一例を示すものである。具体的には、図1に示す入力フィルタ63、出力フィルタ64、整合回路65をそれぞれ図2に示す入力フィルタ63、図3示す出力フィルタ64、図4に示す整合回路65を適用したものである。実施の形態1に係るレクテナ素子では、RF−DC変換効率への寄与が大きく、かつ整流時に発生する電力レベルが大きい二次の高調波及び三次の高調波を考慮したものである。
実施の形態1に係るレクテナ素子では、スロット給電用オープンスタブ61の一端の点Aにおいて基本波では最大電流が得られるようになっている。詳しくは、前述のとおり、基本波の1/2波長に相当する電気長のスロット部41を設け、スロット部41の中点からスロット給電用オープンスタブ61の一端までを基本波の1/4波長に相当する電気長としているためである。また、整流回路基板5の基板平面に対してスロット部41とスロット給電用オープンスタブ61とが直交する構成しているためである。その結果、実施の形態1に係るレクテナ装置のアンテナ部2で受電した基本波(高周波)は、実施の形態1に係るレクテナ素子のスロット部41を介して整流回路における点Aにスロット給電された後、基本波(高周波信号)は、整合回路65と、入力フィルタ63を介して整流素子62へと入力される。
整流素子62に基本波が入力されると、整流素子62は半周期毎にオンとオフを繰り返すことで高次の高調波が生じ、整流素子62の極性(向き)に応じた方向に電圧(オフセット)が生じる。このオフセット値が直流であり、電圧波形をフーリエ展開することで直流と高次の高調波が生じていることが分かる。この電圧を平滑化コンデンサ66により平滑化することで、レクテナ素子の出力端(高周波信号が伝送される線路(伝送線路6)の他端から直流を出力する端部に接続された負荷で直流を取り出せる。整流回路において、高いRF−DC(高周波−直流)変換効率を得るために、基本波、及び、整流素子62で発生した高次の高調波の処理が重要となる。基本波の処理は出力フィルタ64で実施される。高次の高調波の処理は、入力フィルタ63及び出力フィルタ64で実施される。
図6は横軸が時間、縦軸が電圧と電流である。図6では横軸が時間において整流素子のON→OFF→ONと動作させた場合の電圧と電流とを示している。詳しくは、整流素子62をF級動作させたときの整流素子62端子間電圧V62と整流素子62端子間電流I62の時間波形を示している。整流回路において高いRF−DC変換効率を得るには、整流素子62の電力消費を抑える必要がある。図6に示すように、整流素子62をF級動作させた場合、整流素子62がOFF時には整流素子62に逆方向電圧が印加されるが電流は流れないため電力消費量は低い(理想的には無損失)。一方、整流素子62がON時には電流は流れるが無電圧のため電力消費量は低い(理想的には無損失)。よって、整流素子62をF級動作させた場合、高いRF−DC変換効率が得られる(理論的には100%の変換効率が得られる)。
このような整流素子62をF級動作させるには、入力フィルタ63を整流素子62から入力フィルタ63をみたインピーダンスを奇数次の高調波で開放、かつ偶数次の高調波で短絡に設定する。さらに出力フィルタ64を整流素子62から出力フィルタ64をみたインピーダンスを基本波及び奇数次の高調波で開放、かつ偶数次の高調波で短絡に設定する必要がある。また、入力フィルタと出力フィルタには、整流素子62で発生した高調波が入力側及び出力(負荷)側への漏洩を抑圧する機能も併せて求められる。
前述のとおり、実施の形態1に係るレクテナ素子では、RF−DC変換効率への寄与が大きく、かつ整流時に発生するレベル(電力)が大きい二次の高調波及び三次の高調波を考慮している。出力フィルタ64は、基本波で1/4波長となる第4の開放側路642と二次の高調波で1/4波長となる第3の開放側路643により、点Cは、基本波、二次の高調波及び三次の高調波で短絡点となっている。さらに基本波で1/4波長となる第3の伝送線路641により、二次の高調波はインピーダンスの極性は反転しないが、基本波及び三次の高調波ではインピーダンスの極性は反転する。よって、整流素子62から出力フィルタ64をみたインピーダンスは二次の高調波で短絡、基本波及び三次の高調波で開放となる。すなわち、出力フィルタは高いRF−DC変換効率が得られる条件(F級動作の条件)に設定される。さらに、点Cは、基本波、二次の高調波及び三次の高調波で短絡点となるため、基本波、及び、整流素子62で発生した二次の高調波及び三次の高調波の出力端(負荷)側への漏洩を抑圧できる。
入力フィルタ63は、三次の高調波で1/4波長となる第1の開放側路632により、点Bは三次の高調波で短絡点となる。さらに、三次の高調波で1/4波長となる第1の伝送線路631によりインピーダンスの極性が反転する。よって、整流素子62から入力フィルタ63をみたインピーダンスは三次の高調波で開放となる。すなわち、三次の高調波については、入力フィルタで高いRF−DC変換効率が得られる条件(F級動作の条件)に設定される。さらに、点Bは三次の高調波で短絡点となるため、整流素子62で発生した三次の高調波の入力側への漏洩(再放射)を抑圧できる。なお、第1の伝送線路631の一端は、整合回路パターン6の入力端側に形成され、第1の伝送線路631の他端は、整合回路パターン6の出力端側に形成されている。
入力フィルタ63では、整流素子62で発生した三次の高調波の入力側への漏洩を抑圧できているが、整流素子62で発生した二次の高調波の入力側への漏洩の対策はできていない。すなわち、入力フィルタ63では、三次の高調波のみを処理しており二次の高調波の処理は未実施である。二次の高調波の入力側への漏洩(再放射)の抑圧処理は、高いRF−DC変換効率を得るための二次の高調波の処理機能と、二次の高調波の入力側への漏洩を抑圧する機能が入力フィルタに必要となる。しかし、実施の形態1に係るレクテナ素子(レクテナ装置)の整流回路では、高いRF−DC変換効率を得るための二次の高調波の処理機能は、出力フィルタ64に機能を持たせ、二次の高調波の入力側への漏洩を抑圧する機能はスロット部41及びスロット給電用オープンスタブ61に機能を持たせる構成としている。
前述したとおり、高いRF−DC変換効率を得る(整流素子62をF級動作させる)には、偶数次の高調波については整流素子62から入力フィルタ63をみたインピーダンスと出力フィルタ64をみたインピーダンスは短絡に設定する必要がある。実施の形態1に係るレクテナ素子(レクテナ装置)の整流回路では、出力フィルタ64により整流素子62から出力フィルタ64をみたインピーダンスが二次の高調波で短絡、すなわち整流素子62が伝送線路6に接続されている点では二次の高調波で短絡に設定されている。そのため、必然的に整流素子62から入力フィルタ63をみたインピーダンスは二次の高調波で短絡点となる。つまり、入力フィルタ63においても、高いRF−DC変換効率を得るための二次の高調波の処理機能は出力フィルタ64に同等の機能を持たせることができている。なお、整流素子62が伝送線路6に接続されている点とは、前述のとおり、入力フィルタ63と出力フィルタ64との間における伝送線路6上の点である。
スロット部41は基本波で1/2波長のため、二次の高調波(偶数次の高調波)はスロット部41の中点において仮想接地(GND)となる。このため、二次の高調波はスロット部41を介したアンテナ部2とスロット給電用オープンスタブ61(給電マイクロストリップライン)とのスロット結合ができず、入力フィルタ63で二次の高調波の処理を実施しなくても二次の高調波の入力側への漏洩を抑圧することができる。つまり、二次の高調波の入力側への漏洩を抑圧する機能は、スロット部41及びスロット給電用オープンスタブ61に持たせることができる。
したがって、入力フィルタ63にて二次の高調波及び三次の高調波を処理する必要がなく、入力フィルタ63が三次の高調波処理のみ実施すればよいため、実施の形態1に係るレクテナ素子は、小形な整流回路を容易に得ることができ、その結果として、レクテナ素子の高密度配置が可能となる。
同じく、実施の形態1に係るレクテナ装置は、小形な整流回路を容易に得ることができ、その結果として、レクテナ素子の高密度配置が可能となる。実施の形態1に係るレクテナ装置は、図7に示すように、アンテナ部2、第1の誘電体基板3、導体層4(接地導体層4:(GND))、第2の誘電体基板5(整流回路基板5)、整流回路パターン6(伝送線路6)を有している。アンテナ部2は、アンテナ装置の放射素子であり、第1の誘電体基板3に形成された導体パターン(アンテナパターン)である。図7では、アンテナ部2が円形のパッチの場合を閉めているがこれに限るものではない。また、アンテナ基板1を省略して、アンテナ部2を第1の誘電体基板3に形成してもよい。この場合は、アンテナ基板1と第1の誘電体基板3とが一体ともいえる。
図7に示す第1の誘電体基板3及び第2の誘電体基板5の少なくとも一方を空気層(空間層)にしてもよい。第1の誘電体基板3を空気層(空間層)にする場合は、アンテナ基板1と導体層4との距離を保持する支柱に相当する支持部材を利用すればよい。第2の誘電体基板5を空気層(空間層)にする場合は、伝送線路6(整合回路パターン6)と導体層4との距離を保持する支柱に相当する支持部材を利用すればよい。支持部材が誘電体であれば、アンテナ部2と導体層4との間(導体層4と整合回路パターン6との間)に配置することができる。このような空気層(空間層)と誘電体とを併用した場合や、誘電体のみの場合、空気層(空間層)のみの場合をすべて包含して、第1の誘電体基板3及び第2の誘電体基板5に代えて、第1の誘電層3及び第2の誘電層5と呼んでもよい。
なお、実施の形態1に係るレクテナ素子(レクテナ装置)において、入力フィルタ63を整流素子62から入力フィルタ63をみたインピーダンスが奇数次の高調波において開放、かつ偶数次の高調波において短絡に設定されておればよい。一方、出力フィルタ64を整流素子62から出力フィルタ64をみたインピーダンスが基本波及び奇数次の高調波において開放、かつ偶数次の高調波において短絡に設定されておればよい。
実施の形態2.
図8及び図9は、実施の形態2に係るレクテナ素子の構成を示す図である。実施の形態1に係るレクテナ素子と同様の構成に関しては符号も含めて説明は省略する。また、実施の形態2に係るレクテナ装置は、実施の形態1に係るレクテナ装置と整合回路パターン6以外の部分は基本的に同様のため説明は省略する。詳しくは、実施の形態2に係るレクテナ素子(レクテナ装置)の整流回路は、図6に示す実施の形態1に係るレクテナ素子(レクテナ装置)の整流回路の入力フィルタ63の構成が異なっている。また、整合回路パターン6以外のレクテナ装置の構成については図7に示す実施の形態1の構成と同様である。
図8は、入力フィルタ63を含むレクテナ素子を示す構成図である。図8において、入力フィルタ63は、伝送線路6において伝送線路6の一端と整流素子62との間で、整合回路65よりも、整流素子62寄りに配置され、整流素子62で生じた三次の高調波及び五次の高調波を抑圧するものである。図中、「λ/4」が1/4波長を意味し、「5f」が五次の高調波を意味している。
入力フィルタ63は、整流素子62で生じた基本波に対する三次の高調波の1/4波長に相当する電気長の第1の開放側路632(第1のオープンスタブ632)、及び、整流素子62で生じた五次の高調波の1/4波長に相当する電気長の第2の開放側路634(第2のオープンスタブ634)、並びに、基本波の1/4波長に相当する電気長の第2の伝送線路633を有する。入力フィルタ63の出力端と第2の伝送線路633の他端が接続されている。入力フィルタ63の入力端と第2の伝送線路633の一端との間の点Dで、第1の開放側路632の端部及び第2の開放側路634が整合回路パターン6に接続されている。なお、第2の伝送線路633の一端は、整合回路パターン6の入力端側に形成され、第2の伝送線路633の他端は、整合回路パターン6の出力端側に形成されている。
次に、実施の形態2に係るレクテナ素子の動作について説明する(図8に示すもの)。実施の形態2に係るレクテナ素子では、整流素子62で発生する高次の高調波のうち、入力フィルタ63では三次の高調波と五次の高調波について処理をする。具体的には、三次の高調波で1/4波長となる第1の開放側路632と五次の高調波で1/4波長となる第2の開放側路634により、点Dでは三次の高調波及び五次の高調波で短絡点となる。さらに、基本波で1/4波長となる伝送線路634により三次の高調波及び五次の高調波のインピーダンスの極性が反転するため、整流素子62から入力フィルタ63をみたインピーダンスは三次の高調波及び五次の高調波において開放となる。
実施の形態1で説明したとおり、整流回路において、高いRF−DC変換効率を得る(整流素子62をF級動作させる)には、整流素子62から入力フィルタ63をみたインピーダンスを奇数次の高調波で開放とすることがよく、処理する奇数次の高調波が多いほど高いRF−DC変換効率を得ることができる。実施の形態2に係るレクテナ素子の入力フィルタ63では三次の高調波及び五次の高調波を処理している。よって、実施の形態2に係るレクテナ素子(レクテナ装置)は、実施の形態1に係るレクテナ素子(レクテナ装置)よりも、高いRF−DC変換効率が得られる。さらに、実施の形態2に係るレクテナ素子の整流回路は、三次の高調波で1/4波長となる第1の開放側路632と五次の高調波で1/4波長となる第2の開放側路634により、点Dは三次の高調波及び五次の高調波で短絡点となるため、三次の高調波及び五次の高調波の入力側への漏洩(再放射)を抑圧できる利点がある。伝送線路633は基本波で1/4波長とするため、実施の形態1に係るレクテナ素子の第1の伝送線路631(三次の高調波で1/4波長)よりも、線路長が長くすることで、三次の高調波及び五次の高調波の入力側への漏洩(再放射)を抑圧できる利点があるといえる。
図9は、入力フィルタ63を含むレクテナ素子を示す構成図である。図9において、入力フィルタ63は、伝送線路6において伝送線路6の一端と整流素子62との間で、整合回路65よりも、整流素子62寄りに配置され、整流素子62で生じた三次の高調波、五次の高調波、七次の高調波及び九次の高調波を抑圧するものである。図中、「λ/4」が1/4波長を意味し、「7f」が七次の高調波、「9f」が九次の高調波を意味している。
図9に示す入力フィルタ63は、図8に示すものと同様に、入力フィルタ63が、整流素子62で生じた基本波に対する三次の高調波の1/4波長に相当する電気長の第1の開放側路632(第1のオープンスタブ632)、及び、整流素子62で生じた五次の高調波の1/4波長に相当する電気長の第2の開放側路634(第2のオープンスタブ634)、並びに、基本波の1/4波長に相当する電気長の第2の伝送線路633を有する。さらに、整流素子62で生じた基本波に対する七次の高調波の1/4波長に相当する電気長の第5の開放側路636(第3のオープンスタブ636)、及び、整流素子62で生じた九次の高調波の1/4波長に相当する電気長の第6の開放側路635(第4のオープンスタブ635)を有する。
入力フィルタ63の出力端と第2の伝送線路633の他端が接続されている。入力フィルタ63の入力端と第2の伝送線路633の一端との間の点Dで、第1の開放側路632及び第2の開放側路634の端部が整合回路パターン6に接続されている。入力フィルタ63の入力端と第2の伝送線路633の一端との間の点Eで、第5の開放側路636及び第6の開放側路635の端部が整合回路パターン6に接続されている。図9において、入力フィルタ63の入力端と第2の伝送線路633の一端との間での点Dと点Eとの位置関係は、次のとおりである。点Dは、点Eよりも第2の伝送線路633の一端側に設けられている。点Eは、点Dよりも入力フィルタ63の入力端側に設けられている。
図9は実施の形態2に係るレクテナ素子(レクテナ装置)の整流回路の他の構成図である。入力フィルタ63は、図9に示すように、奇数次の高調波で1/4波長となるオープンスタブを複数設けてもよい。図9では、七次と九次の高調波で1/4波長となるオープンスタブを例示している。入力フィルタ63において、処理する奇数次の高調波の数を増やすことで、RF−DC変換効率を高めることができ、かつ入力側への奇数次の高調波の漏洩(再放射)を抑圧できる。
また、基本波で1/4波長となる第2の伝送線路633の線路幅を変えて、整流素子62の基本波インピーダンスを変換してよい。具体的には、第2の伝送線路633の線路幅を変更することで、第2伝送線路633の特性インピーダンスを変更させることができる。よって、第2の伝送線路633の線路幅を変えることで、整流素子62の基本波インピーダンスを中間インピーダンスに変更させた後に、整合回路65で基本波インピーダンスの整合を取る2段整合方式を採用する。このようにすることで、整合回路の製造誤差による整合のずれを緩和することができる。この場合、第2の伝送線路633は、整流素子62の基本波インピーダンスを中間インピーダンスに変更させる、線路の幅で形成されているといえる。
図8及び図9を用いて説明した第1の開放側路632、第2の開放側路634、第5の開放側路636、第6の開放側路635は、入力フィルタ63の入力端から第2の伝送線路633の一端までの間であれば、伝送線路6のいずれの位置に接続されていてもよい。つまり、点Dや点Eは接続の一例である。また、第1の開放側路632、第2の開放側路634、第5の開放側路636、第6の開放側路635は、奇数次の高調波の1/4波長に相当する電気長の開放側路といえる。
以上のことから、実施の形態1及び2に係るレクテナ素子(レクテナ装置)は、高周波信号が伝送される線路であって、線路の一端が開放され、線路の他端から直流を出力する伝送線路6と、伝送線路6を伝送される高周波信号を整流して直流に変換する整流素子62と、伝送線路6において整流素子62と伝送線路6の他端との間に配置され、整流素子62からみたインピーダンスが基本波である高周波信号及び奇数次の高調波に対しては開放、かつ、整流素子62からみたインピーダンスが偶数次の高調波に対しては短絡である出力フィルタ64と、伝送線路6において伝送線路6の一端と整流素子62との間に配置され、整流素子62からみたインピーダンスが奇数次の高調波に対しては開放である入力フィルタ63と、伝送線路6の一端との距離が、基本波の1/4波長に相当する電気長の位置における部分と交差して対向し、伝送線路6と結合したスロット部41とを備え、スロット部41は、基本波の1/2波長に相当する電気長であり、入力フィルタ63を介して伝送されてきた、整流素子62で生じた二次の高調波を抑圧することを特徴とするものといえる。高周波信号が伝送される線路(伝送線路6)への高周波信号の供給は、到来した高周波をアンテナ部2が受電し、スロット部41を介して行なわれる。
また、実施の形態1及び2に係るレクテナ素子(レクテナ装置)は、高周波信号が伝送される線路であって、線路の一端が開放され、線路の他端から直流を出力する伝送線路6と、伝送線路6を伝送される高周波信号を整流して直流に変換する整流素子62と、伝送線路6において整流素子62と伝送線路6の他端との間に配置され、整流素子62で生じた高次の高調波、及び、基本波である高周波信号を抑圧する出力フィルタ64と、伝送線路6において伝送線路6の一端と整流素子62との間に配置され、整流素子62で生じた奇数次の高調波を抑圧する入力フィルタ63と、伝送線路6の一端との距離が、基本波の1/4波長に相当する電気長の位置における部分と交差して対向し、伝送線路6と結合したスロット部41とを備え、スロット部41は、基本波の1/2波長に相当する電気長であり、整流素子62で生じた偶数次の高調波を抑圧することを特徴とするものともいえる。高周波信号が伝送される線路(伝送線路6)への高周波信号の供給は、到来した高周波をアンテナ部2が受電し、スロット部41を介して行なわれる。
実施の形態1及び2に係るレクテナ素子(レクテナ装置)は、導体層4に設けたスロット部41と整流回路基板5に備えたスロット給電用オープンスタブ61により、アンテナ部2で受電した基本波はスロット部41を介して整流回路にスロット給電することができる。一方、基本波に対する偶数次の高調波は、スロット部41の中点が仮想接地(GND)となるため、アンテナ部2と整流回路パターン6はスロット部41を介した結合ができず、その結果、整流素子62で発生した偶数次の高調波の入力側への漏洩(再放射)を抑圧できる。したがって、入力フィルタ63には、偶数次の高調波の入力側への再放射抑圧機能は不要となる。さらに、高いRF−DC変換効率を得るための偶数次の高調波の処理機能は出力フィルタ64で同等の機能を有することができる。入力フィルタ63は基本に対する奇数次の高調波のみを処理すればよいため、小型な整流回路を得ることができる。
なお、レクテナ素子及びレクテナ装置の動作可能な範囲で、本願発明はその発明の範囲内において、実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
1 アンテナ基板、2 アンテナ部、3 第1の誘電体基板、4 導体層、
41 スロット部、5 整流回路基板、6整流回路パターン、
61 スロット給電用オープンスタブ、62 整流素子、63 入力フィルタ、
631 第1の伝送線路、632 第1の開放側路、633 第2の伝送線路、
634 第2の開放側路、64 出力フィルタ、641 第3の伝送線路、
642 第4の開放側路、643 第3の開放側路、635 第6の開放側路、
636 第5の開放側路、65 整合回路、651 整合回路の伝送線路、
652 整合回路の開放側路、66 平滑化コンデンサ。

Claims (11)

  1. 高周波信号が伝送される線路であって、前記線路の一端が開放され、前記線路の他端から直流を出力する伝送線路と、前記伝送線路を伝送される前記高周波信号を整流して直流に変換する整流素子と、前記伝送線路において前記整流素子と前記他端との間に配置され、前記整流素子で生じた高次の高調波のうち、二次及び三次の高調波を抑圧する出力フィルタと、前記伝送線路において前記一端と前記整流素子との間に配置され、前記整流素子で生じた三次の高調波を抑圧する入力フィルタと、前記一端との距離が、基本波である前記高周波信号の1/4波長に相当する電気長の位置における部分と交差して対向し、前記伝送線路と結合したスロット部とを備え、前記スロット部は、前記基本波の1/2波長に相当する電気長であり、前記入力フィルタを介して伝送されてきた、前記整流素子で生じた二次の高調波を抑圧することを特徴とするレクテナ素子。
  2. 前記入力フィルタは、前記整流素子で生じた三次の高調波の1/4波長に相当する電気長の、第1の伝送線路及び第1の開放側路を有することを特徴とする請求項1に記載のレクテナ素子。
  3. 前記入力フィルタは、前記整流素子で生じた三次の高調波の1/4波長に相当する電気長の第1の開放側路、及び、前記整流素子で生じた五次の高調波の1/4波長に相当する電気長の第2の開放側路、並びに、前記基本波の1/4波長に相当する電気長の第2の伝送線路を有することを特徴とする請求項1に記載のレクテナ素子。
  4. 前記入力フィルタは、前記整流素子で生じた五次の高調波を抑圧することを特徴とする請求項3に記載のレクテナ素子。
  5. 前記第2の伝送線路は、前記整流素子の基本波インピーダンスを中間インピーダンスに変更させる、線路の幅で形成された請求項3又は請求項4に記載のレクテナ素子。
  6. 前記出力フィルタは、前記整流素子で生じた二次の高調波の1/4波長に相当する電気長の第3の開放側路、及び、前記基本波の1/4波長に相当する電気長の第4の開放側路、並びに、前記基本波の1/4波長に相当する電気長の第3の伝送線路を有することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のレクテナ素子。
  7. 高周波信号が伝送される線路であって、前記線路の一端が開放され、前記線路の他端から直流を出力する伝送線路と、前記伝送線路を伝送される前記高周波信号を整流して直流に変換する整流素子と、前記伝送線路において前記整流素子と前記他端との間に配置され、前記整流素子からみたインピーダンスが基本波である前記高周波信号及び奇数次の高調波に対しては開放、かつ、前記整流素子からみたインピーダンスが偶数次の高調波に対しては短絡である出力フィルタと、前記伝送線路において前記一端と前記整流素子との間に配置され、前記整流素子からみたインピーダンスが奇数次の高調波に対しては開放である入力フィルタと、前記一端との距離が、前記基本波の1/4波長に相当する電気長の位置における部分と交差して対向し、前記伝送線路と結合したスロット部とを備え、前記スロット部は、前記基本波の1/2波長に相当する電気長であり、前記入力フィルタを介して伝送されてきた、前記整流素子で生じた二次の高調波を抑圧することを特徴とするレクテナ素子。
  8. 高周波信号が伝送される線路であって、前記線路の一端が開放され、前記線路の他端から直流を出力する伝送線路と、前記伝送線路を伝送される前記高周波信号を整流して直流に変換する整流素子と、前記伝送線路において前記整流素子と前記他端との間に配置され、前記整流素子で生じた高次の高調波、及び、基本波である前記高周波信号を抑圧する出力フィルタと、前記伝送線路において前記一端と前記整流素子との間に配置され、前記整流素子で生じた奇数次の高調波を抑圧する入力フィルタと、前記一端との距離が、前記基本波の1/4波長に相当する電気長の位置における部分と交差して対向し、前記伝送線路と結合したスロット部とを備え、前記スロット部は、前記基本波の1/2波長に相当する電気長であり、前記整流素子で生じた偶数次の高調波を抑圧することを特徴とするレクテナ素子。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のレクテナ素子に、前記伝送線路に対して反対側において前記スロットと対向したアンテナ部をさらに備えたことを特徴とするレクテナ装置。
  10. 前記アンテナ部と前記スロット部との間に形成された第1の誘電層と、前記スロット部と前記伝送線路との間に形成された第2の誘電層とをさらに備えた請求項9に記載のレクテナ装置。
  11. 前記スロット部は、前記アンテナ部と前記伝送線路との間に形成された導体層に形成された開口である請求項9又は請求項10に記載のレクテナ装置。
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