JP2012221842A - ワイヤハーネス - Google Patents
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Abstract
【課題】汎用性の高い丸電線を用いて、余剰の配線を要さずに、放熱性に優れた2相、又は3相の電力線を構成できるワイヤハーネスを提供する。
【解決手段】ワイヤハーネス1は、丸電線10、圧着端子20、シールド材30、及びコルゲートチューブ40で構成されている。シールド材30及びコルゲートチューブ40が6の倍数の本数の丸電線10で構成された電線束の周囲を覆っている。ワイヤハーネス1は複数の丸電線10ごとに等分された複数のサブ電線群15ごとに圧着端子20が取り付けられた構造を有する。
【選択図】図1
【解決手段】ワイヤハーネス1は、丸電線10、圧着端子20、シールド材30、及びコルゲートチューブ40で構成されている。シールド材30及びコルゲートチューブ40が6の倍数の本数の丸電線10で構成された電線束の周囲を覆っている。ワイヤハーネス1は複数の丸電線10ごとに等分された複数のサブ電線群15ごとに圧着端子20が取り付けられた構造を有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、ワイヤハーネスに関する。
ハイブリッド自動車又は電気自動車などの電動車両に搭載される電装機器間を接続するワイヤハーネスには大電流が流れる。このため、ワイヤハーネスを構成する被覆電線には、導体である芯線の断面積が比較的大きいものが用いられる。
しかしながら、被覆電線は芯線の断面積が大きくなるにつれて曲がりにくくなる。このため、ワイヤハーネスは車両における配設位置について制約を受ける場合がある。これを解決するため、芯線の断面積が小さい被覆電線を複数本束ねることで、芯線の断面積が大きい単数の被覆電線と同等の断面積を確保した電線束の使用が提案されている。
特許文献1では、絶縁細線を7本束ねた構造の電線が開示されている。絶縁細線は、絶縁被覆が金属の導体の周囲を覆った構造を有している。
電線束は、その保護のために、コルゲートチューブなどの外装部材によって周囲が覆われる。この場合、外装部材の内側において、被覆電線間及び被覆電線と外装部材との間に生じる空隙の占める比率が大きくなるほど、電線束の放熱性が低下する。そのため、電線束に大きな電流が流れた場合に、被覆電線の温度が上昇し、電線のインピーダンス上昇などの電気特性の悪化、及び絶縁被覆の劣化などの弊害が生じる。
一方、角形状の電線のような、丸形状ではない異形の電線が採用された場合、外装部材内の空隙率を低減させることができる。しかしながら、異形の電線の汎用性は低いため、コスト及び製造工数の面において、一般的な丸形状の電線の採用が望ましい。
また、電動車両に搭載された電池とインバータとの接続には2相の電力線が、インバータとモータあるいは発電機との接続には3相の電力線が使用されることが一般的である。しかしながら、特許文献1に記載の電線束が2相の電力線、又は3相の電力線に採用されると、電線束に含まれる電線を各相に等分して割り当てることができず、各相において共通に要求される電線の断面積を確保することに対して、余剰な電線が生じる。従って、特許文献1に記載の電線束が2相の電力線、又は3相の電力線に採用されることは適切ではない。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、汎用性の高い丸電線を用いて、余剰の配線を要さずに、放熱性に優れた2相、又は3相の電力線を構成できることを目的とする。
第1の発明は、絶縁被覆付きの丸形状の電線である丸電線を含むワイヤハーネスであって、6の倍数の本数の丸電線が束ねられた電線束と、前記電線束が複数本の前記丸電線ごとに等分された単位であるサブ電線群ごとに、該サブ電線群の両端に設けられた複数の端子と、前記電線束の周囲を覆う筒状の外装部材と、を備える。
第2の発明は、第1の発明に係るワイヤハーネスであって、前記電線束は、12本の前記丸電線によって構成されており、前記電線束は、それぞれ隣接する2本の前記丸電線と接して束ねられた3本の前記丸電線によって構成された第一電線群と、前記第一電線群を構成する3本の前記丸電線の外縁において、前記第一電線群の3本の前記丸電線がそれらの間に形成する3つの溝を塞ぐ位置に配置された3本の前記丸電線によって構成された第二電線群と、前記第一電線群及び前記第二電線群を構成する6本の前記丸電線の外縁において、6本の前記丸電線がそれらの間に形成する6つの溝を塞ぐ位置に配置された6本の前記丸電線によって構成された第三電線群と、を含む。
第3の発明は、第1の発明に係るワイヤハーネスであって、前記電線束は、18本の前記丸電線によって構成されており、前記電線束は、それぞれ隣接する2本の前記丸電線と接して束ねられた3本の前記丸電線によって構成された第一電線群と、前記第一電線群を構成する3本の前記丸電線の外縁において、前記第一電線群の3本の前記丸電線がそれらの間に形成する3つの溝を塞ぐ位置に配置された3本の前記丸電線によって構成された第二電線群と、前記第一電線群及び前記第二電線群を構成する6本の前記丸電線の外縁において、6本の前記丸電線がそれらの間に形成する6つの溝を塞ぐ位置に配置された6本の前記丸電線によって構成された第三電線群と、前記第二電線群及び前記第三電線群を構成する9本の前記丸電線の外縁において、9本の前記丸電線がそれらの間に形成する6つの溝を塞ぐ位置に配置された6本の前記丸電線によって構成された第四電線群と、を含む。
第1ないし第3の発明によれば、6の倍数の本数の丸電線は、それぞれ等しい本数の丸電線によって構成されるサブ電線群へ2等分又は3等分することができる。そのため、第1の発明に係るワイヤハーネスが、3相モータ又は2相の高電圧バッテリの電力線として採用された場合、余剰の丸電線が生じることなく、各相の電力線を構成する丸電線の本数を等しくすることができる。さらに、後述するように、6の倍数の本数の丸電線の束は、2本又は3本の丸電線の束に比べ、空隙率が低く、放熱性に優れている。従って、第1の発明によれば、汎用性の高い丸電線を用いて、余剰の配線を要さずに、放熱性に優れた2相又は3相の電力線を構成することが可能となる。
特に、第2の発明によれば、電線束は12本の丸電線10で構成されているため、6の倍数の本数の丸電線の中でも、丸電線10を加工する工数が少なくて済む。また、電線束は12本の丸電線10で構成されている場合、空隙率の値も比較的小さくなる。従って、放熱性を向上させることと丸電線の加工工数を削減することとのバランスがとれたワイヤハーネスが得られる。
特に、第3の発明によれば、電線束は18本の丸電線10で構成されているため、丸電線10を加工する工数が比較的少なくて済むとともに、空隙率の値も比較的小さくなる。さらに、丸電線10が12本である場合と比較して、1本あたりの丸電線10に流れる電流値を低く抑えることができるため、丸電線の温度上昇を抑えることができる。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する事例ではない。
図1は、本実施形態に係るワイヤハーネス1の概略図である。図1は、構成の理解を容易にするため、各電線10を並列に配置しているが、本来はこのような形態ではない。各電線10は、図2に示される断面図のように配置される。
図1に示されるワイヤハーネス1は、電線10、圧着端子20、シールド材30、及びコルゲートチューブ40で構成されている。
電線10は、線状の導体である複数の素線が束ねられた芯線11と、その芯線11の周囲を覆う絶縁体で構成された絶縁被覆12とを有する。電線10は、芯線11及び絶縁被覆12が丸形状である(以下、「丸電線10」と称する場合がある)。圧着端子20が取り付けられる丸電線10の端部は、一定の長さにわたって絶縁被覆12が取り除かれている。つまり、電線10は、その端部において芯線11が剥き出された状態に加工されており、芯線11が絶縁被覆12の端部から延び出ている。電線10の端部の絶縁被覆は、被覆剥ぎ器により除去される。なお、絶縁被覆12の代わりにエナメルで構成された絶縁被膜が芯線11に施されていても構わない。
圧着端子20は、取付部21と芯線接続部22とを備えている。取付部21は、ワイヤハーネス1が連結される電装機器に取り付けられる部分である。例えば、ボルトネジなどが、取付部21に設けられたボルト孔23に通されて、電装機器に締め付けられることにより、ワイヤハーネス1と電装機器とが連結される。
芯線接続部22は、丸電線10の端部の芯線11に接続される部分である。芯線接続部22は、芯線11が芯線接続部22に嵌め入れられた状態で圧着される。これによって、圧着端子20が丸電線10に対して固定されるとともに電気的に接続される。
シールド材30は、例えば、スズメッキされた銅線が撚り合わされた線状の金属束が編まれた構造を有する編組線、又は銅もしくはアルミニウムなどの金属の箔などである。編組線は、その編み構造による伸縮性を有しており、その収縮作用により、丸電線10に密接した状態で丸電線10の周囲を覆う。なお、ワイヤハーネスは、必ずしもシールド材30を備える構成でなくても構わない。
コルゲートチューブ40は、丸電線10又は丸電線10の周囲を覆うシールド材30を覆う筒状の外装部材である。コルゲートチューブ40は、コルゲートチューブ40に覆われる丸電線10の延在方向に沿って、図示しない凹部と凸部とが交互に連続した蛇腹形状の電線保護具である。コルゲートチューブ40は可撓性を有する外装部材の一例である。
本実施形態では、束ねられた12本の丸電線10によって構成された電線束がコルゲートチューブ40に周囲を覆われたシールド材30の内側に配置されている。この電線束は、等分された複数本の丸電線10ごとに電気的に独立している。このような等分された複数本の丸電線10を以下において、「サブ電線群15」と称する場合がある。
本実施形態では、ワイヤハーネス1は、それぞれ4本の丸電線10で構成された3つのサブ電線群15を含む。これらのサブ電線群15が、3相の電力線の相ごとに割り当てられることによって、ワイヤハーネス1は3相の電力線として使用される。
図2は、本実施形態に係るワイヤハーネス1の断面図である。複数の丸電線10は、束ねられることによって、図2に示されるように配置される。12本の丸電線10で構成された電線束は、第一電線群、第二電線群、及び第三電線群を含む構造を有する。
第一電線群は、3本の丸電線10各々が、他の2本の丸電線10に隣接するようにして束ねられた構造を有する。これらの第1電線群を構成する3本の丸電線10は、その外縁において、隣接する丸電線10との間に溝を形成する。つまり、3つの溝が第1電線群に形成されている。続いて、第二電線群を構成する3本の丸電線10各々が、これらの3つの溝をそれぞれ塞ぐ位置に配置される。さらに、第3電線群を構成する6本の丸電線10が、第一電線群及び第二電線群を構成する6本の丸電線10の外縁に形成された6つの溝に配置される。より具体的に、6つの溝各々は、隣接する第一電線群を構成する丸電線10と第二電線群を構成する丸電線10との間に形成される。第三電線群を構成する6本の丸電線10各々はこれらの各溝を塞ぐ位置に配置される。
このような丸電線10の配置は、丸電線10が束ねられることによって、容易に実現される。また、上記配置構成は、12本の丸電線10が取りうる配置構成の中で、電線束の外縁における最小外接円の面積が最も小さくなる。
なお、第一電線群、第二電線群、及び第三電線群各々を構成する丸電線10と、サブ電線群15各々を構成する丸電線10とは何ら関連していない。各サブ電線群15を構成する丸電線10は、電線束を構成する複数の丸電線10の中から無作為に選択することができる。
本実施形態では、ワイヤハーネス1が3相の電力線として使用されるため、ワイヤハーネス1の両端各々において、3つの圧着端子20が、3組のサブ電線群15各々の端部に取り付けられている。
なお、ワイヤハーネス1は必ずしも3相の電力線に用いられるものではない。ワイヤハーネス1は2相の電力線に採用されることも可能である。ワイヤハーネス1が2相の電力線に採用される場合、各相に割り当てられたサブ電線群15は、各々6本の丸電線10で構成される。ワイヤハーネス1を構成する電線束が、12本の丸電線10で構成されることにより、ワイヤハーネス1が2相又は3相の電力線のいずれに採用されても、各サブ電線群15を構成する丸電線10の本数を等分することが可能である。
図3は、ワイヤハーネス1を構成する丸電線10の数と、そのときのワイヤハーネス1の空隙率との関係を示している。なお、空隙率とは、複数の丸電線10の最小外接円の断面積から丸電線10の断面積を差し引いた差分に対する最小外接円の断面積の割合である。換言すれば、空隙率は、コルゲートチューブ40の内側において、丸電線10間、丸電線10の外縁とシールド材30との間、及びシールド材30とコルゲートチューブ40との間に存在する空気層の占める比率である。特に、本実施形態において、空隙率は、丸電線10間、丸電線10とシールド材30との間に形成される空気層の占める比率に影響される。なお、ワイヤハーネス1がシールド材30を有していない場合、空隙率は、コルゲートチューブ40の内側において、丸電線10間、及び丸電線10の外縁とコルゲートチューブ40との間に形成される空気層の占める比率をいう。
各相に1本の丸電線10が割り当てられたワイヤハーネスが3相の電力線として使用される場合、ワイヤハーネスが備える電線束は3本の丸電線10で構成される。この場合、図3に示されるように、空隙率は35%である。また、同様に、各相に1本の丸電線10が割り当てられたワイヤハーネスが2相の電力線として使用される場合、ワイヤハーネスが備える電線束は2本の丸電線10で構成される。この場合、図3に示されるように、空隙率は50%である。これに対して、本実施形態のように、ワイヤハーネス1が備える電線束が12本の丸電線10で構成されており、4本の丸電線10が各相に割り当てられている場合、空隙率は図3に示されるように27%である。このように、12本の丸電線10で構成された電線束は、2本又は3本の丸電線10で構成された電線束よりも空隙率が小さくなる。
丸電線10に生じた熱は、シールド材30に伝わってからコルゲートチューブ40に伝わり、コルゲートチューブ40の外周面から放熱される。一般的に、空気は物質と比較して熱を伝えにくい。このため、ワイヤハーネス1の断面において、丸電線10間及び電線束の外縁とシールド材30との間に形成される空気層の割合が小さい程、丸電線10に生じた熱はシールド材30へと伝播しやすくなる。つまり、空隙率が小さくなるほど、熱がコルゲートチューブ40の外周面に伝わりやすくなるため、ワイヤハーネス1は放熱性に優れた性能を有する。
また、電線束を構成する丸電線10の本数が12本であるため、ワイヤハーネス1が2相の電力線又は3相の電力線のいずれに採用されても、各サブ電線群15を構成する丸電線10の本数はそれぞれ等しくなる。従って、ワイヤハーネス1の各相において、余剰な電線が生じない。つまり、ワイヤハーネス1は2相の電力線、又は3相の電力線のいずれにも対応することが可能である。
上述の効果は、電線束を構成する丸電線10の本数が12本である場合に限らず、6の倍数の本数である場合に得られる。従って、本実施形態に係るワイヤハーネスは、6の倍数の本数の丸電線10で構成された電線束を有していればよい。特に、電線束を構成する丸電線10の本数が多くなるにつれて、ワイヤハーネスの空隙率は低下するため(図3参照)、ワイヤハーネスの放熱性は向上する。
しかしながら、電線束を構成する丸電線10の本数が増加することによって、丸電線10に施さなければならない加工作業の工数が増大する。加工作業は、具体的に、丸電線10の調尺、及び皮むき等が挙げられる。従って、6の倍数の丸電線10の本数で構成された電線束の中でも、丸電線10の加工工数が比較的少なくて済むとともに、空隙率の値が比較的小さい、12本の丸電線10で電線束が構成されることは有効である。つまり、電線束を構成する丸電線10の本数を12本にすることによって、放熱性を向上させることと加工作業の工数を削減することとのバランスに優れたワイヤハーネス1が得られる。
以上のように、本実施形態に係るワイヤハーネス1は、外装材である筒状のコルゲートチューブ40が6の倍数の本数の丸電線10で構成された電線束の周囲を覆っており、圧着端子20が複数の丸電線10ごとに等分されたサブ電線群15各々に取り付けられた構造を有する。
従って、ワイヤハーネス1は2相又は3相の電力線のいずれに使用されても、等本数で分割されたサブ電線群15各々を各相に割り当てることが可能である。このため、各相に必要とされる電線の断面積を確保するにあたって、余剰な電線が生じることはない。また、ワイヤハーネス1は、2相の電力線又は3相の電力線のいずれにも使用することができる。
また、ワイヤハーネス1は6の倍数という複数の丸電線10で構成された電線束を有している。このため、汎用性の高い丸電線10を採用しつつも、ワイヤハーネスの内側における空隙率の値を小さくすることができる。つまり、ワイヤハーネス1は汎用性の高い丸電線10を使用しつつ、放熱性を向上させることができる。
特に、ワイヤハーネス1が12本の丸電線10で構成された電線束を有している場合、放熱性を向上させることと丸電線10の加工作業の工数を削減することとのバランスがとれたワイヤハーネス1が得られる。
なお、電線束を構成する丸電線10の本数は18本であっても有効である。図4は、丸電線10が18本である場合のワイヤハーネス1bの断面における丸電線10の配置構成が示されている。18本の丸電線10は、束ねられることによって、図4に示されるように配置される。
具体的に、18本の丸電線10で構成された電線束は、第一電線群、第二電線群、第三電線群、及び第四電線群を含んでいる。
第一電線群は、3本の丸電線10各々が、他の2本の丸電線10に隣接するようにして束ねられた構造を有する。これらの第一電線群を構成する3本の丸電線10は、その外縁において、隣接する丸電線10との間に溝を形成する。
続いて、3本の丸電線10各々が、第一電線群が形成する3つの溝をそれぞれ塞ぐ位置に配置される。このように、第一電線群の外縁に配置された3本の丸電線10が第二電線群に相当する。
続いて、6本の丸電線10が、第一電線群及び第二電線群を構成する6本の丸電線10の外縁に形成された6つの溝に配置される。具体的に、6つの溝各々は、隣接する第一電線群を構成する丸電線10と第二電線群を構成する丸電線10との間に形成されている。そして、6本の丸電線10各々がこれらの各溝を塞ぐ位置に配置される。これらの第一電線群と第二電線群とを構成する丸電線10の外縁に配置された6本の丸電線10が第三電線群に相当する。
さらに第四電線群に相当する6本の丸電線10各々が、第二電線群及び第三電線群の外縁に形成される各溝に配置される。具体的に、6本の丸電線10各々が、隣接する第二電線群を構成する丸電線10と第三電線群を構成する丸電線10との間に形成される6つの溝各々に、各溝を塞ぐようにして配置される。
このような丸電線10の配置は、丸電線10が束ねられることによって容易に実現される。また、上記配置構成に基づく最小外接円は、18本の丸電線10が取りうる配置構成に基づく最小外接円の中で最も小さくなる。
電線束を構成する丸電線10の本数が18本の場合、図3に示されるように、空隙率の値は28%である。即ち、電線束を構成する丸電線10の本数が18本の場合の空隙率の値と電線束を構成する丸電線10の本数が12本の場合の空隙率の値とは同程度である。従って、ワイヤハーネス1bは、ワイヤハーネス1と比較して同程度の放熱性を得られる。また、丸電線10の加工作業の工数は比較的少なくて済む。さらに、電線束を構成する丸電線10の本数が18本であることによって、電線束を構成する丸電線10が12本である場合と比較して、1本あたりの丸電線10に流れる電流値が小さくなる。従って、丸電線10の温度上昇をより抑えることができる。
1 ワイヤハーネス
10 電線(丸電線)
15 サブ電線群
20 圧着端子
30 シールド材
40 コルゲートチューブ
10 電線(丸電線)
15 サブ電線群
20 圧着端子
30 シールド材
40 コルゲートチューブ
Claims (3)
- 絶縁被覆付きの丸形状の電線である丸電線を含むワイヤハーネスであって、
6の倍数の本数の前記丸電線が束ねられた電線束と、
前記電線束が複数本の前記丸電線ごとに等分された単位であるサブ電線群ごとに、該サブ電線群の両端に設けられた複数の端子と、
前記電線束の周囲を覆う筒状の外装部材と、を備えるワイヤハーネス。 - 請求項1に係るワイヤハーネスであって、
前記電線束は、12本の前記丸電線によって構成されており、
前記電線束は、
それぞれ隣接する2本の前記丸電線と接して束ねられた3本の前記丸電線によって構成された第一電線群と、
前記第一電線群を構成する3本の前記丸電線の外縁において、前記第一電線群の3本の前記丸電線がそれらの間に形成する3つの溝を塞ぐ位置に配置された3本の前記丸電線によって構成された第二電線群と、
前記第一電線群及び前記第二電線群を構成する6本の前記丸電線の外縁において、6本の前記丸電線がそれらの間に形成する6つの溝を塞ぐ位置に配置された6本の前記丸電線によって構成された第三電線群と、を含むワイヤハーネス。 - 請求項1に係るワイヤハーネスであって、
前記電線束は、18本の前記丸電線によって構成されており、
前記電線束は、
それぞれ隣接する2本の前記丸電線と接して束ねられた3本の前記丸電線によって構成された第一電線群と、
前記第一電線群を構成する3本の前記丸電線の外縁において、前記第一電線群の3本の前記丸電線がそれらの間に形成する3つの溝を塞ぐ位置に配置された3本の前記丸電線によって構成された第二電線群と、
前記第一電線群及び前記第二電線群を構成する6本の前記丸電線の外縁において、6本の前記丸電線がそれらの間に形成する6つの溝を塞ぐ位置に配置された6本の前記丸電線によって構成された第三電線群と、
前記第二電線群及び前記第三電線群を構成する9本の前記丸電線の外縁において、9本の前記丸電線がそれらの間に形成する6つの溝を塞ぐ位置に配置された6本の前記丸電線によって構成された第四電線群と、を含むワイヤハーネス。
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