JP2012220575A - 液晶表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画素内での電界分布を均一にすることにより、表示モード効率を向上させることが可能な液晶表示装置を提供することである。
【解決手段】
第1の電極と第2の電極が形成される第1基板と、液晶層を介して前記第1基板と対向配置される第2基板と、前記第1の電極と前記第2の電極とを有する画素の領域がマトリクス状に配置され、前記第1の電極と前記第2の電極との間に印加される前記第1基板の面内方向の電界により前記液晶層を駆動する液晶表示装置であって、前記画素の領域毎に前記第1基板の対向側に形成される段差部を有し、前記第1の電極又は/及び前記第2の電極は、前記段差部の側壁面に形成される壁状電極と、前記壁状電極の辺縁部から前記第1基板の主面に沿って形成される平面電極とを有し、前記壁状電極と前記平面電極とが電気的に接続されている液晶表示装置である。
【選択図】 図2

Description

本発明は、液晶表示装置に係わり、特に、アクティブマトリクス型の液晶表示装置に関する。
近年、液晶表示装置の性能が向上しており、3〜4インチサイズの中小型の液晶表示装置においても800×480画素のWVGA表示が可能な製品が要望されている。しかしながら、WVGA表示が可能な中小型の液晶表示パネルでは、限られた表示領域内に複数の表示画素(以下、画素と記す。)を形成する必要があるために、1つの画素幅が30μm程度となる。このために、さらなる開口率の向上や表示モード効率の向上が要望されている。
この表示モード効率を向上させた液晶表示装置として、例えば、特許文献1に記載の液晶表示装置がある。この特許文献1に記載の液晶表示装置では、画素領域の両端に対となる電極を形成し、一方の電極(ソース電極)に映像信号を供給し、他方の電極(共通電極)に基準となる共通信号を供給することにより、液晶表示パネルの主面と平行な電界(いわゆる横電界)を生じさせ、液晶分子を駆動する構成となっている。特に、特許文献1に記載の液晶表示装置は、ソース電極及び共通電極が第1基板の主面から第2基板に向かって突出して形成される共に、その延在方向が第1基板の主面に対して垂直となるように形成される壁状の電極形状となっている。このような構成とすることにより、特許文献1の液晶表示装置では、第1基板に近い領域から遠い領域(第2基板に近い領域)においても、電気力線の密度が同じとなるようにして、表示モード効率を向上させる構成となっている。
特開平6−214244号公報
一方、WVGA表示が可能な中小型の液晶表示パネルでは、開口効率を向上させるために、隣接する画素間の間隔も非常に狭くなっており、各画素のソース電極と隣接する画素の共通電極とに間隔が非常に小さくなっている。このために、特許文献1に記載の液晶表示装置において、例えば、白表示を行う画素と黒表示を行う画素とが隣接する領域においては、白表示を行っている画素のソース電極と黒表示を行っている隣接画素の共通電極との間隔が非常に近接することとなる。その結果、白表示を行う画素のソース電極から発生した電気力線は同じ画素内の共通電極に向かうと共に、黒表示を行う隣接画素のソース電極にも向かうこととなる。この場合、白表示を行う画素内のソース電極と共通電極間の電気力線密度は壁状に形成されるソース電極及び共通電極の近傍においては密であり、各電極から離れた部分では疎となる。すなわち、画素領域内での電界強度が不均一となり、表示モード効率が低下してしまうことが懸念されている。
また、白表示を行う画素のソース電極から隣接する黒表示の画素の電極に向かう電気力線が生じ、この電気力線によって黒表示の画素領域内の液晶分子が駆動され、黒表示時における透過率が上昇してしまい、ダイナミックレンジが低下してしまうことが懸念されている。
さらには、開口率を向上させるために、各電極の下層側にドレイン線等の信号線を形成することも考えられるが、各信号線からの近接する各電極に向かう電気力線により液晶分子が駆動され、黒表示時における透過率が上昇してしまうことも懸念されている。
本発明はこれらの問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、画素内での電界分布を均一にすることにより、表示モード効率を向上させることが可能な液晶表示装置を提供することにある。
前記課題を解決すべく、第1の電極と第2の電極が形成される第1基板と、液晶層を介して前記第1基板と対向配置される第2基板と、前記第1の電極と前記第2の電極とを有する画素の領域がマトリクス状に配置され、前記第1の電極と前記第2の電極との間に印加される前記第1基板の面内方向の電界により前記液晶層を駆動する液晶表示装置であって、前記画素の領域毎に前記第1基板の対向側に形成される段差部を有し、前記第1の電極又は/及び前記第2の電極は、前記段差部の側壁面に形成される壁状電極と、前記壁状電極の辺縁部から前記第1基板の主面に沿って形成される平面電極とを有し、前記壁状電極と前記平面電極とが電気的に接続されている液晶表示装置である。
本発明によれば、液晶表示装置の各画素内での電界分布を均一にすることができ、表示モード効率を向上させることができる。
本発明のその他の効果については、明細書全体の記載から明らかにされる。
本発明の実施形態1の液晶表示装置の画素構成を説明するための図である。 本発明の実施形態1の液晶表装置における画素構成を説明するための断面図である。 本発明の実施形態1の液晶表示装置における画素電極と共通電極の構成を説明するための平面図である。 本発明の実施形態1の壁電極を形成する平面電極幅と最大表示モード効率との関係及び平面電極幅と最大表示モード効率を与える駆動電圧との関係を説明するための図である。 本発明の実施形態1の画素における電気力線の分布を説明するための図である。 本発明の実施形態1の画素構成における平面電極長さと黒表示時の配線電位5V時の黒透過率の関係を示す図である。 本発明の実施形態1の画素構成における平面電極長さと隣接画素の黒透過率の関係を示す図である。 本発明の実施形態2の液晶表示装置における画素構成を説明するための断面図である。 本発明の実施形態2の液晶表示装置における遮蔽電極の幅毎の平面電極長さによる表示モード効率増加率を示す図である。 本発明の実施形態2の液晶表示装置における壁電極と擬似壁電極との間のパラメータ説明図である。 本発明の実施形態2の液晶表示装置における遮蔽電極幅毎の壁電極の平面電極の長さと黒表示時の黒透過率との関係を示す図である。 本発明の実施形態2の液晶表示装置における遮蔽電極幅毎の壁電極の平面電極の長さと隣接画素の黒透過率との関係を示す図である。 本発明の実施形態2の液晶表示装置における遮蔽電極幅と隣接画素の黒透過率との関係を示す図である。 本発明の実施形態3の液晶表示装置における画素構成を説明するための断面図である。 本発明の実施形態3の壁電極の詳細構成を説明するための断面図である。 本発明の実施形態3の他の液晶表示装置における画素構成を説明するための断面図である。 本発明の実施形態4の液晶表示装置における画素構成を説明するための断面図である。 本発明の実施形態4の他の液晶表示装置における画素構成を説明するための断面図である。 本発明の実施形態5の液晶表示装置における画素構成を説明するための断面図である。 本発明の実施形態5の他の液晶表示装置における画素構成を説明するための断面図である。 本発明の実施形態6の液晶表示装置における画素構成を説明するための断面図である。 本発明の実施形態6の他の液晶表示装置における画素構成を説明するための断面図である。 本発明の実施形態7の液晶表示装置における画素構成を説明するための図である。 本発明の実施形態7の他の液晶表示装置における画素構成を説明するための断面図である。 本発明の実施形態8の液晶表示装置における画素構成を説明するための断面図である。 本発明の実施形態8の他の液晶表示装置における画素構成を説明するための断面図である。 本発明の実施形態の液晶表示装置における他の画素電極と共通電極の構成を説明するための平面図である。
以下、本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。ただし、以下の説明において、同一構成要素には同一符号を付し繰り返しの説明は省略する。また、X,Y,ZはそれぞれX軸、Y軸、Z軸を示す。
〈実施形態1〉
〈全体構成〉
図1は本発明の実施形態1の液晶表示装置の画素構成を説明するための図であり、以下、図1に基づいて、実施形態1の液晶表示装置の全体構成について説明する。なお、本願明細中においては、カラーフィルタCFや偏光板POL1,POL2などによる吸収の影響や開口率の影響を除いた透過率を表示モード効率とする。従って、バックライトユニット側の偏光板POL1から出射した直線偏光の振動方向が表示面側の偏光板POL2に入射する際に、90度回転している場合の表示モード効率を100%とする。
図1に示すように、実施形態1の液晶表示装置は、画素電極(第1の電極)PXや薄膜トランジスタTFTが形成される第1基板SUB1と、第1基板SUB1に対向して配置されカラーフィルタ等が形成される第2基板SUB2と、第1基板SUB1と第2基板SUB2とで挟持される液晶層とで構成される液晶表示パネルPNLを有する。該液晶表示パネルPNLと該液晶表示パネルPNLの光源となる図示しないバックライトユニット(バックライト装置)とを組み合わせることにより、液晶表示装置が構成されている。第1基板SUB1と第2基板SUB2との固定及び液晶の封止は、第2基板の周辺部に環状に塗布されたシール材SLで固定され、液晶も封止される構成となっている。ただし、実施形態1の液晶表示装置では、液晶が封入された領域の内で表示画素(以下、画素と略記する)の形成される領域が表示領域ARとなる。従って、液晶が封入されている領域内であっても、画素が形成されておらず表示に係わらない領域は表示領域ARとはならない。
また、第2基板SUB2は、第1基板SUB1よりも小さな面積となっており、第1基板SUB1の図中下側の辺部を露出させるようになっている。この第1基板SUB1の辺部には、半導体チップで構成される駆動回路DRが搭載されている。この駆動回路DRは、表示領域ARに配置される各画素を駆動する。なお、以下の説明では、液晶表示パネルPNLの説明においても、液晶表示装置と記すことがある。また、第1基板SUB1及び第2基板SUB2としては、例えば周知のガラス基板が基材として用いられるのが一般的であるが、樹脂性の透明絶縁基板であってもよい。
実施形態1の液晶表示装置では第1基板SUB1の液晶側の面であって表示領域AR内には、図1中X方向に延在しY方向に並設され、駆動回路DRからの走査信号が供給される走査信号線(ゲート線)GLが形成されている。また、図1中Y方向に延在しX方向に並設され、駆動回路からの映像信号(階調信号)が供給される映像信号線(ドレイン線)DLが形成されている。隣接する2本のドレイン線DLと隣接する2本のゲート線GLとで囲まれる領域が画素を構成し、複数の画素が、ドレイン線DL及びゲート線GLに沿って、表示領域AR内においてマトリックス状に配置されている。
各画素は、例えば図1中丸印Aの等価回路図A’に示すように、ゲート線GLからの走査信号によってオン/オフ駆動される薄膜トランジスタTFTと、このオンされた薄膜トランジスタTFTを介してドレイン線DLからの映像信号が供給される画素電極PXと、コモン線CLを介して映像信号の電位に対して基準となる電位を有する共通信号が供給される共通電極(第2の電極)CTとを備えている。図1中丸印Aの等価回路図A’においては、画素電極PX及び共通電極CTを模式的に線状に記しているが、実施形態1の画素電極PX及び共通電極CTの構成については、後に詳述する。なお、実施形態1の薄膜トランジスタTFTは、そのバイアスの印加によってドレイン電極とソース電極が入れ替わるように駆動するが、本明細書中においては、便宜上、ドレイン線DLと接続される側をドレイン電極、画素電極PXと接続される側をソース電極と記す。
画素電極PXと共通電極CTとの間には、第1基板SUB1の主面に平行な成分を有する電界が生じ、この電界によって液晶の分子を駆動させるようになっている。このような液晶表示装置は、いわゆる広視野角表示ができるものとして知られ、液晶への電界の印加の特異性から、IPS方式あるいは横電界方式と称される。また、このような構成の液晶表示装置において、液晶に電界が印加されていない場合に光透過率を最小(黒表示)とし、電界を印加することにより光透過率を向上させていくノーマリブラック表示形態で表示を行うようになっている。
各ドレイン線DL及び各ゲート線GLはその端部においてシール材SLを越えてそれぞれ延在され、外部システムからフレキシブルプリント基板FPCを介して入力される入力信号に基づいて、映像信号や走査信号等の駆動信号を生成する駆動回路DRに接続される。ただし、実施形態1の液晶表示装置では、駆動回路DRを半導体チップで形成し第1基板SUB1に搭載する構成としているが、映像信号を出力する映像信号駆動回路と走査信号を出力する走査信号駆動回路との何れか一方又はその両方の駆動回路をフレキシブルプリント基板FPCにテープキャリア方式やCOF(Chip On Film)方式で搭載し、第1基板SUB1に接続させる構成であってもよい。
〈画素の詳細構成〉
図2は本発明の実施形態1の液晶表装置における画素構成を説明するための断面図であり、図3は本発明の実施形態1の液晶表示装置における画素電極と共通電極の構成を説明するための平面図である。ただし、以下の説明では、画素電極PXを壁状の電極形状とし、共通電極CTを一対の線状電極で形成する擬似的な壁状の電極とする場合について説明するが、共通電極CTを壁状電極とし、画素電極PXを擬似的な壁状電極とする構成であってもよい。
図3に示す1画素分の壁電極(第1の電極)PXと線状電極(第2の電極)CT1,CT2との位置関係から明らかなように、実施形態1の液晶表示装置における画素PXLは、画素PXLの周縁部に形成された画素電極(壁電極)PXと、該壁電極PXの間の領域に形成された一対の線状電極CT1,CT2からなる共通電極とを備える構成となっている。壁電極PXは2点鎖線で示す隣接画素との境界部すなわち画素PXLの周縁部に沿って画素PXLの領域を囲むようにして形成されている。線状電極CT1,CT2は、画素PXLの長手方向(図中Y方向)に沿って形成されている。
特に、実施形態1の液晶表示装置では、2点鎖線で示す画素境界部に凸状に成形された絶縁膜PAS3が形成されており、この構成により画素PXLの周縁部に沿った段差を形成している。該段差の側壁面すなわち絶縁膜PAS3の側壁面には壁状電極PX1が形成され、該壁状電極PX1から連続して第1基板SUB1の主面に沿った平面電極(第1の平面電極)PX2が形成され、壁状電極PX1と平面電極PX2とにより壁電極PXが形成されている。この構成により、第1基板SUB1の主面に対して立設(傾斜)される、すなわち第2基板SUB2が配置される側に向かって該第1基板SUB1の主面に対して立設される円環状の壁状電極PX1を形成し、壁電極PXが画素PXLの周縁部に沿って当該画素PXLの領域を囲むように配置される構成としている。なお、該絶縁膜PAS3は隣接する画素PXLとの境界部分に形成されているので、透光性を有する絶縁膜材料に限定されることはなく、後に詳述するように、遮光性の絶縁膜材料で形成してもよい。
このとき、図2の断面図に示すように、2点鎖線で示す画素境界部を跨ぐようにして壁状の絶縁膜PAS3が形成されており、その側面に形成される壁状電極PX1の基板面側の端部(辺縁部)から第1基板SUB1の主面の面内方向に延在されて平面電極PX2が構成されている。また、図2中に示す画素PXLの両端に配置される壁電極PXの間の領域には、共通電極CTを形成する一対の線状電極CT1,CT2が液晶層LCを介して重畳するように形成されている。
すなわち、実施形態1の液晶表示パネルでは、第1基板SUB1の一方の表面である対向面側に、薄膜トランジスタのゲート絶縁膜やゲート線とドレイン線とを絶縁するための絶縁膜PAS1が形成され、該絶縁膜PAS1の上層にドレイン線DLが形成されている。ドレイン線DLの上層にはドレイン線DLを保護するための絶縁膜PAS2が形成されており、該絶縁膜PAS2の上層に液晶層LCの側に突出した凸状の絶縁膜PAS3が形成されている。このとき、薄膜トランジスタTFTは絶縁膜PAS3の形成領域すなわち壁電極PXの形成領域と重畳される領域TAに形成される構成となっており、これによりブラックマトリクス(遮光膜)BMで遮光される領域に薄膜トランジスタTFTを形成し、画素の開口率を向上させている。ただし、薄膜トランジスタTFTの形成位置はこれに限定されることはなく、他の位置であってもよい。
また、画素電極である壁電極PXの一部を構成する平面電極PX2が絶縁膜PAS2の上層に形成されている。該平面電極PX2は絶縁膜PAS2の液晶側面に円環状に形成されており、特に、平面電極PX2の外縁部が壁状電極PX1の下方側の周縁部と一体に接続される構成となっている。すなわち、実施形態1の壁電極PXでは、円環状に形成される壁状電極PX1の下方側の周縁部が絶縁膜PAS2の上面に所定幅L1で延在して平面電極PX2を形成する構成となっている。この構成により、円環状に形成される壁状電極PX1の下方側からの電気力線が絶縁膜PAS3の下方側すなわち第1基板SUB1の側に回り込んで、隣接する画素PXLの壁電極PXに向かうことを防止することが可能となる。なお、詳細については、後に詳述する。
また、絶縁膜PAS2の上面には、画素PXLの図中X方向の中間に、図中Y方向に延在する線状電極CT1が形成されている。また、第2基板SUB2の側には、線状電極CT1と対をなす線状電極CT2が形成されている。この線状電極CT1と線状電極CT2とは液晶表示パネルの面内方向すなわち表示面側及び裏面側から見て、少なくとも一部が重畳するように形成されており、液晶層LCを介して対向配置されている。この構成により、一対の線状電極CT1と線状電極CT2とに挟まれる領域の液晶層LCに印加される電位を同電位に保持して、この壁状をなす同電位の領域を擬似的な壁電極とする共通電極(擬似壁電極)CTを形成している。このとき、擬似壁電極CTとなる領域すなわち線状電極CT1,CT2が重畳される領域においても液晶分子を駆動できるので、擬似壁電極CTの領域において表示モード効率が低下してしまうことを防止できる。なお、詳細については後述する。
一方、液晶層LCを介して第1基板SUB1と対向配置される第2基板SUB2の表面の内で、液晶層LCの側である対向面側には、遮光膜であるブラックマトリクスBMが形成されている。該ブラックマトリクスBMは、従来と同様に、隣接画素PXLとの間の領域に形成されており、各画素PXLの周縁部に沿ってX方向及びY方向に形成されている。ただし、ブラックマトリクスBMは、ドレイン線DLの延在方向であるY方向のみ等であってもよい。
また、第2基板SUB2の対向面側には、1つの画素PXL毎にR(赤),G(緑),B(青)の何れかのカラーフィルタCFが形成され、RGBの画素PXLでカラー表示用の単位画素を形成している。また、カラーフィルタCFの上層には線状電極CT2が形成され、第1基板SUB1側の線状電極CT1と液晶層LCを介して対向する位置に形成されている。カラーフィルタCFの上層には、ブラックマトリクスBM及びカラーフィルタCF並びに線状電極CT2を覆うようにして周知の配向膜ORIが形成されている。
この構成からなる実施形態1の液晶表示パネルPNLの裏面側であるバックライトユニット側に偏光板POL1が貼付されると共に、表示面側に偏光板POL2が貼付されている。
なお、本実施形態1においては、壁電極PXを形成する平面電極PX2と線状電極CT1とを同層に形成する構成としたが、例えば、線状電極CT1の上層に絶縁膜を形成し、この絶縁膜の上層に平面電極PX2を含む壁電極STを形成する等の他の構成であってもよい。また、画素電極となる壁電極PXを形成する壁状電極PX1及び平面電極PX2、並びに共通電極となる擬似壁電極CTを形成するための線状電極CT1,CT2は、例えば透明導電膜材料であるITO(Indium Tin Oxide)及び酸化亜鉛系のAZO(Aluminum doped Zinc Oxide)やGZO(Gallium doped Zinc Oxide)等を用いることが可能である。
〈壁電極の詳細効果〉
次に、図4に本発明の実施形態1の壁電極を形成する平面電極幅と最大表示モード効率との関係及び平面電極幅と最大表示モード効率を与える駆動電圧との関係を説明するための図、図5に本発明の実施形態1の画素における電気力線の分布を説明するための図を示し、以下、図4及び図5に基づいて、実施形態1の壁電極について詳細に説明する。ただし、図5において、図5(a)は平面電極PX2を有しないすなわち壁状電極PX1のみで壁電極PXを形成した場合の電気力線の分布を示し、図5(b)は平面電極PX2を有するすなわち壁状電極PX1と平面電極PX2とで壁電極PXを形成した場合の電気力線の分布を示す。なお、実施形態1の液晶表示パネルPXLでは、画素PXLの両端の壁電極PXを画素電極とし、擬似壁電極CTを共通電極とする場合について説明するが、画素PXLの両端の壁電極を共通電極とし、擬似壁電極を画素電極とする構成であってもよい。この構成とすることにより、画素PXLの両端の壁電極を画素電極として用いた場合よりも後述する隣接画素の黒透過率を抑制できる。
図4に示す表示モード効率は、白表示画素と黒表示画素を交互に配列した際の一つの白表示画素の値であり、特に、カラーフィルタCFや偏光板POL1,POL2などによる吸収の影響や開口率の影響を除いた透過率である。従って、バックライトユニット側の偏光板POL1から出射した直線偏光の振動方向がその反対側(表示面側)の偏光板POL2に入射する際に90度回転している場合に、表示モード効率が100%となる。
図4に示す平面電極幅と最大表示モード効率との関係を示すグラフr1から明らかなように、実施形態1の壁電極PXを構成する平面電極PX2の電極幅L1に対して、最大表示モード効率の最大値が存在する。すなわち、実施形態1の壁電極PXの構造においては、平面電極PX2を設けない場合となる平面電極幅L1がL1=0μmの場合に最大表示モード効率が86%であるのに対し、L1=2μmの場合に最大表示モード効率が最大値の88%となる。また、平面電極幅L1がL1=2μmよりも大きいL1=3μmの場合には、最大表示モード効率が86%に低下してしまう。従って、グラフr1より平面電極幅L1がL1=0.5〜2.8μmで形成することにより、最大表示モード効率を向上させることができ、特に、L1=2μmが好適である。
また、平面電極幅と最大表示モード効率を与える駆動電圧(以下、Vmaxとする)との関係を示すグラフr2から明らかなように、平面電極PX2の電極幅L1を長く(広く)することによって、駆動電圧Vmaxは順次低下する。これは平面電極幅L1が大きくすることと、壁電極PXと擬似壁電極CTとの間の距離を短くすることは等価であり、壁電極PXと擬似壁電極CTとの間に印加される電界強度を大きくできるためである。従って、平面電極PX2は液晶分子の駆動電圧の低電圧化に寄与することができる。
以上のことから、実施形態1の液晶表示パネルPNLにおいては、壁電極PXを構成する平面電極PX2の電極幅L1をL1=0.5〜2.8μmで形成することにより、最大表示モード効率を向上させつつ駆動電圧の低電圧化を実現することができる。好適には、平面電極PX2の電極幅L1をL1=2〜2.8μmで形成することにより、駆動電圧を大幅に低電圧化させつつ最大表示モード効率を向上させることができる。
また、図5(a)に示すように、画素両端の壁電極PXに平面電極を設けない、すなわち壁電極PXが壁状電極PX1のみで形成される場合には、画素電極となる壁電極PXが擬似壁電極CTより隣接画素PXLの壁状電極PX1に近接されることから、例えば、図5(a)中左側の壁電極PXの下側(第1基板側)辺部から発生した電気力線LF1,LF2、及び図5(a)中右側の壁電極PXの下側辺部から発生した電気力線LF1’,LF2’はそれぞれ隣接画素の電極(壁電極PX)に向かうこととなる。その結果、画素電極である壁状電極PX1と共通電極である擬似壁電極CTとの間の電気力線LFの密度は、壁電極PXの近傍で密(図5(a)中にDAで示す)となり、壁電極PXから離れたところすなわち擬似壁電極CTの近傍で疎(図5(a)中にSAで示す)になる。これに起因して、各画素PXL内での電極間の電界強度が不均一になり、表示モード効率が低下してしまう。
一方、図5(b)に示すように、壁電極PXに平面電極PX2を設けたすなわち壁電極PXが壁状電極PX1と平面電極PX2とで形成される場合には、壁電極PXと擬似壁電極CTとの間の電気力線LFの密度を均一化できる。すなわち、画素電極である壁電極PXと共通電極である擬似壁電極CTとの間の電気力線LFの密度は壁電極PXの近傍で密(図5(b)中にDAで示す)であると共に、壁電極PXから離れた領域すなわち擬似壁電極CTの近傍においても密となる。
この理由は二つのことが考えられる。一つは、前述の通り壁状電極PX1に平面電極PX2を設けることにより擬似壁電極CTとの間の距離が狭くなり、電気力線LFの密度の不均一性が抑制されることである(理由1)。もう一つは、電気力線LFが電極(壁状電極PX1,平面電極PX2)から垂直に発生することと、二本以上交わることはないことから、平面電極PX2の上面(液晶層LC側)から発生した多くの電気力線LFは壁状電極PX1から発生した電気力線LFによって擬似壁電極CTの方向に急激に曲げられる。この電気力線(例えば、電気力線LF1,LF2,LF1’,LF2’)が平面電極PX2と擬似壁電極CTとの間を通って隣接画素の電極に向かわずに擬似壁電極CTに到達し、壁電極PXと擬似壁電極CTとの間の電気力線LFの密度の変化抑制に寄与する。従って、壁電極PXを壁状電極PX1と平面電極PX2とで形成することにより、平面電極PX2がない場合の電界強度の不均一性を抑制できる(理由2)。この理由1,2から、壁電極PXに平面電極PX2を設けることで、画素PXL内の電界強度不均一による表示モード効率の低下を抑制できると考えられる。すなわち、平面電極PX2を形成することにより、各画素内の全ての領域における電気力線LFを密にすることが可能となり、効率的に液晶分子を駆動することが可能となるので、表示モード効率を向上させることが可能となる。
このとき、図4に示すように、最大表示モード効率は平面電極PX2の長さ(電極幅)L1が2μmでピークとなり、それ以上長くすると低下する。これは、平面電極PX2が長くなると液晶層厚方向(Z方向)の電気力線LFの成分の割合が増大するため、液晶層LFを形成する液晶分子のチルト角が増大して、必要な位相差が得られないことが原因である。従って、壁電極PXの平面電極PX2の長さは画素PXL内の電界が縦電界になり過ぎないように適宜選択する必要がある。
次に、図6に本発明の実施形態1の画素構成における平面電極長さと黒表示時の配線電位5V時の黒透過率の関係を示す図、図7に本発明の実施形態1の画素構成における平面電極長さと隣接画素の黒透過率の関係を示す図を示し、以下、図6及び図7に基づいて、実施形態1の壁電極による黒表示時の配線電位に対する黒透過率増加抑制の効果について説明する。なお、図6及び図7に示す計測結果はドレイン線DLに対する結果である。
配線にはドレイン線DLとゲート線GLとがあり、これらの配線電位は液晶配向を変化させるのに充分な電位になり、実施形態1においても配線から発生した電気力線が黒表示時の透過率(以下、黒透過率とする)を増大させる恐れがある。
図6のグラフr3から明らかなように、壁電極に平面電極がない場合すなわちL1=0(ゼロ)の場合には、黒透過率が約0.5%になるのに対し、平面電極PX2の長さL1がL1=0.5μm以上で黒透過率が0.1%以下となり、平面電極PXの長さL1がL1=1μm以上の場合には黒透過率が0.06%以下となる。このグラフr3から、平面電極PX2の長さL1はL1=0.5μm以上とするのがよく、好適にはL1=1μm以上が好ましい。
この結果から、壁電極PXに平面電極PX2がない場合、配線から発生した電気力線が液晶層を通って当該配線に近接する壁状電極PX1に到達するため、液晶が動きやすくなり黒表示モード効率を増大させてしまう。一方、壁電極PXに平面電極PX2を設けると、配線から発生した電気力線が平面電極PX2の下面で遮蔽されるため、液晶に到達する電気力線の本数を減らすことができる。その結果、平面電極PX2を長くすることでより多くの電気力線を遮蔽することができ、配線電位による黒透過率の増大を抑制できる。
また、図7のグラフr4から明らかなように、平面電極PX2は白表示画素に隣接した黒表示画素の黒透過率の抑制に対しても効果がある。すなわち、図7に示すように、壁電極PXに平面電極PX2がない場合すなわち平面電極PX2の長さL1がL1=0(ゼロ)の場合には隣接画素の黒透過率が3.4%となるのに対して、平面電極PX2の長さL1がL1=0.5μm以上の場合には、隣接画素の黒透過率はL1=0μm時すなわち平面電極PX2を設けない場合の半分以下の1.5%以下まで低減できる。さらには、平面電極PXの長さL1がL1=1μmの場合には、隣接画素の黒透過率はL1=0μm時の1/4程度の0.9%まで低減できる。このグラフr4から、平面電極PX2の長さL1はL1=0.5μm以上とするのがよく、好適にはL1=1μm以上が好ましい。
この結果から、壁電極PXに平面電極PX2がない場合、白表示画素の壁電極PXから発生した電気力線は当該壁電極PXの第2基板SUB2側及び第1基板SUB1側の辺部の両方から回り込み、隣接画素PXLの壁電極PXに到達することとなり、隣接画素PXLの液晶(液晶分子)が動きやすくなり黒透過率を増大させてしまう。一方、壁電極PXに平面電極PX2を設けると、当該平面電極PX2が形成される第1基板SUB1を通って隣接画素PXLに到達する電気力線を遮蔽できるので、隣接画素PXLの黒透過率を小さくできる。これらのことから、壁電極PXに平面電極PX2を設けることで、隣接画素PXLの黒透過率の増大に対してもその抑制効果がある。
以上のように、壁状電極PXに平面電極PX2を設けることにより、液晶の低駆動電圧化、表示モード効率向上、配線電位による黒透過率増加抑制、及び隣接画素の黒透過率増加抑制に対しての効果がある。
〈擬似壁電極の詳細効果〉
実施形態1の液晶表示装置における擬似壁電極CTは、前述するように、画素PXLの短手方向(図2,3中のX方向)に対して、画素PXLの両端に設けた壁電極PXの間に配置され、画素PXLの長手方向(図2,3中のY方向)に延在する線状電極CT1,CT2で形成される。すなわち、実施形態1の擬似壁電極CTは、液晶層LCを介して対向配置される第1基板SUB1と第2基板SUB2とに同電位の線状電極CT1,CT2を設けることで重畳領域において擬似的な壁電極として作用し、画素PXLの両端の壁電極PXと擬似壁電極CTとの間に横電界がかかりやすくなる構成となっている。この構成により、壁電極PXと擬似壁電極CTとの間の電界強度の不均一性を抑制でき、表示モード効率を向上することができるという効果を得る構成としている。
例えば、画素PXLの両端に画素電極と共通電極の壁電極を設けた場合、すなわち実施形態1の壁電極PXの内の一方の壁電極PXを画素電極とし、他方の壁電極PXを共通電極とした場合、一対の壁電極PXの間隔が狭い場合には電極間で均一な電界強度にできるが、電極間隔が広い場合には電極間の電界強度が不均一になる。
これに対し、実施形態1の画素構成では、画素PXLの両端に形成される壁電極PXを共に画素電極とし、該壁電極PXの間の領域に擬似壁電極CTを形成し該擬似壁電極CTを共通電極とする構成としているので、画素電極と共通電極との電極間距離を短くしたことと等価になり、画素電極である壁電極PXと共通電極である擬似壁電極CTとの間に生じる電界強度の不均一性を抑制できる。
さらには、擬似壁電極CT上の液晶(液晶分子)すなわち線状電極CT1と線状電極CT2とが重畳する領域の液晶分子にも電界がかかるため、擬似壁電極CT上の液晶すなわち線状電極CT1と線状電極CT2とが重畳する領域の液晶分子も動かす(駆動する)ことができ、画像表示に寄与することができる。従って、画素全体で高い表示モード効率を実現できる。
また、擬似壁電極CTの幅は狭い方が当該擬似壁電極CTの近傍の電界が強くなるため、擬似壁電極CT上の液晶を動かしやすくすることができる。従って、擬似壁電極CTの幅を狭くすることによって、画素全体の表示モード効率が向上できる。この効果は擬似壁電極CTの第2基板SUB2側の線状電極CT2の電極幅W2と、第1基板SUB1側の線状電極CT1の電極幅W1が異なっていても同様の効果が得られる。これは電気力線が電極の幅W1,W2が異なっても擬似壁電極CT上の液晶を通るためである。しかし、擬似壁電極CTの幅W1,W2が広すぎると、擬似壁電極CT上の液晶に電気力線が通らなくなるため液晶が動かなくなり、表示モード効率を低下させてしまう。このことから、第2基板SUB2側及び第1基板SUB1側の線状電極CT1,CT2は擬似壁電極CT上の液晶を動かすことができる範囲の幅W1,W2を選択する必要がある。特に、線状電極CT1の電極幅W1よりも線状電極CT2の電極幅W2を大きく形成することが好適である。壁電極PX近傍の電界は、壁状電極PX1から発生する横方向の電気力線と平面電極PX2から発生する縦方向の電気力線によって図面から見て右上方向になりやすいため、壁電極PXと擬似壁電極CT間の電界を均一化するためには、擬似壁電極CT近傍の電界も右上方向に発生するように設定することが必要である。擬似壁電極CT近傍の電界を右上方向に発生するには、擬似壁電極CT2の電極幅W2をW1より広くすることが有効である。擬似壁電極CT2のW2をW1より広く設定することで、擬似壁電極CT近傍の電界は右上方向に発生しやすくなるため、壁電極PXと擬似壁電極CT近傍の横電界成分が均一化する。従って、高い表示モード効率を得ることができる。一方、擬似壁電極CT1の電極幅W1をW2より広く設定すると、擬似壁電極CT近傍の電界は右下方向に発生しやすくなるため、壁電極PX近傍と擬似壁電極CT間の横電界成分が不均一になる。従って、表示モード効率が低下する。以上のことから、線状電極CT1の電極幅W1よりも線状電極CT2の電極幅W2を大きく形成することが好適である。
前述する実施形態1の壁電極PXは透明導電膜で形成する構成としたが、透明導電膜に限定されることはない。例えば、画素PXLの両端の壁電極PXがブラックマトリクスBMで隠れている場合、壁電極PXの電極材料に金属材料を使用できる。透明電極に用いられるITO膜は膜のほとんどの部分が非晶質であるがその一部が結晶化してしまう。このように、ITO膜の一部に結晶化した部分が生じるとその部分はエッチング速度が非晶質の部分より2桁程小さいため、その後のエッチングの際に、所謂エッチング残渣として残ってしまう。
これに対し、壁電極PXの材料が金属電極の場合、金属の膜質は均一になるため膜内のエッチング速度を均一にできる。このため、エッチング残渣ができにくく配線ショートなどの問題が起こりにくい。従って、液晶ディスプレイの歩留まりが向上し、低コスト化に繋がる。しかしながら、金属電極は透過率がほぼ0%になるため、画素PXLの開口部に金属電極を配置すると透過率が低下する。従って、壁電極PXの材料に金属電極を適用する場合、壁電極PXの幅L2はブラックマトリクスの幅L3より狭いことが好ましい。すなわち、壁電極の幅L2は0<L2≦L3の範囲であることが好ましい。
以上説明したように、実施形態1の液晶表示装置では、液晶層LCを介して対向配置される第1基板SUB1と第2基板SUB2の内で、第1基板SUB1の液晶層LC側(対向面側)に画素電極PXと線状電極CT1とが形成され、第2基板の液晶層LC側には線状電極CT2が形成されている。この線状電極CT1,CT2は液晶層LCを介して重畳して配置され、擬似的な壁状の共通電極が形成されている。また、第1基板SUB1の対向面側には、画素領域の少なくとも対向する一対の辺縁部に沿って凸状の段差が形成され、該段差の側壁面に壁状電極が形成されると共に、該側壁面から延在する平面部分に平面電極が形成されて画素電極が形成されており、この画素電極と共通電極との間に印加される電界により液晶層の液晶分子を駆動する構成となっているので、表示モード効率(最大表示モード効率)を向上させることができる。
なお、実施形態1の構成では、壁電極PXを形成する壁状電極PX1が第2基板SUB2の対向面との間に所定の間隔を有する構成としたが、これに限定されることはない。例えば、絶縁膜PAS3が柱状スペーサとなり、該絶縁膜PAS3の側壁面に壁状電極PX1を形成する場合等のように、壁状電極PX1が第2基板SUB2に到達するような構成であってもよい。
〈実施形態2〉
図8は本発明の実施形態2の液晶表示装置における画素構成を説明するための断面図であり、以下、図8に基づいて、実施形態2の液晶表示装置について説明する。ただし、実施形態2の液晶表示装置は、配線であるドレイン線DLの下層すなわち第1基板SUB1側に遮蔽電極CEが形成される構成が異なるのみで、他の構成は実施形態1の液晶表示装置と同様の構成である。従って、以下の説明では、遮蔽電極CEについて詳細に説明する。なお、以下の説明では、配線であるドレイン線DLの下層に遮蔽電極CEを形成する場合について説明するが、ゲート線の下層に遮蔽電極CEを形成する構成であってもよい。さらには、ドレイン線DLと共にゲート線の下層に遮蔽電極CEを形成してもよい。また、以下の説明では、遮蔽電極CEには0(ゼロ)Vが印加されている場合について説明するが、他の電圧であってもよい。
図8に示すように、実施形態2の液晶表示装置では、液晶層LCを介して第1基板SUB1に対向配置される第2基板SUB2は、実施形態1に示す構成と同じ構成となっている。一方、第1基板SUB1においては、画素領域内に形成される配線であるドレイン線DLの下層に、絶縁膜PAS1を介して遮蔽電極CEが配置されている。このとき、遮蔽電極CEはドレイン線DLに沿って形成されており、ドレイン線DLと同様に、表示領域内においてY方向に伸延しX方向に並設されている。すなわち、壁電極PXを形成する壁状電極PX1が形成される絶縁膜PAS3と遮蔽電極CEとの間の領域に配線(ドレイン線DLやゲート線GL)を形成する構成となっている。
すなわち、実施形態2の液晶表示装置においては、第1基板SUB1の上面側(対向面側)に遮蔽電極CEとなる導電性薄膜が形成され、該遮蔽電極CEの上層を含む第1基板SUB1の上面に絶縁膜PAS1が形成されている。絶縁膜PAS1の上面にはドレイン線DLが形成されており、その上面に絶縁膜PAS2が第1基板SUB1の対向面側を覆うようにして形成されている。絶縁膜PAS2の上層には、ドレイン線DLの上層に画素PXLの領域に沿って凸状の絶縁膜PAS3が形成され、該絶縁膜PAS3の側壁面に隣接画素の壁状電極PX1が形成されている。このとき、絶縁膜PAS2の上面には壁状電極PX1の第1基板SUB1側の辺縁部に沿って平面電極PX2が形成されており、壁状電極PX1と平面電極PX2とで本願発明の壁電極PXが形成されている。また、絶縁膜PAS2の上面には線状電極CT1が形成され、第2基板SUB2に形成される線状電極CT2と線状電極CT1とにより、共通電極となる擬似壁電極CTを形成している。また、第1基板SUB1の表面には壁電極PX及び線状電極CT1を覆うようにして配向膜ORIが形成され、第2基板SUB2との間に挟持される液晶層LCの初期配向を制御する構成となっている。
次に、図9に本発明の実施形態2の液晶表示装置における遮蔽電極の幅毎の平面電極長さによる表示モード効率増加率を示す図、図10に本発明の実施形態2の液晶表示装置における壁電極と擬似壁電極との間のパラメータ説明図を示し、以下、図9及び図10に基づいて、実施形態2の液晶表示装置について説明する。ただし、図9に示す基準値(100%)は遮蔽電極幅X1及び平面電極の長さL1がそれぞれ0μmすなわち遮蔽電極幅X1及び平面電極PX2を設けない場合であり、グラフr5は遮蔽電極幅X1がX1=0μm、グラフr6は遮蔽電極幅X1がX1=2μm、グラフr7は遮蔽電極幅X1がX1=4μmの場合における平面電極PX2の長さL1に対する表示モード効率増加率である。
図10に示すように、以下の説明では、ドレイン線DLの下層に形成される遮蔽電極CEの電極幅(X方向の幅)をX1とし、壁電極PXの形成領域に重畳して形成されるブラックマトリクスBMの幅(X方向の幅)をL3とする。また、平面電極PX2の液晶面側から第2基板SUB2までの距離すなわち液晶層LCの厚さをdとする。さらには、隣接画素との間に形成される凸状体である絶縁膜PAS3の側壁面に形成される壁状電極PX1と平面電極PX2とからなる壁電極PXの内で、1つの凸状体(絶縁膜3)の側壁面にそれぞれ形成される隣接画素における壁状電極PX1と平面電極PX2とからなる一方の側の画素の壁電極PXの端部から他方の側の画素の壁電極PXの端部に至る距離を壁電極PXの電極幅L2とする。すなわち、本明細書中における壁電極PXの電極幅L2は、1つの絶縁膜PAS3に形成される一方の隣接画素の平面電極PX2の内側辺縁部から他方の隣接画素の平面電極PX2の内側辺縁部までの間隔である
図9から明らかなように、平面電極PX2の電極長さL1が0μmであり、遮蔽電極CEの電極幅X1が2μm(グラフr6)及び4μm(グラフr7)の場合、表示モード効率増加率は基準値に対して95.7%、89.8%となり大幅に低下する。これは、遮蔽電極CEの幅X1を広くすると壁電極PXと遮蔽電極CEとの距離(間隔)が近くなり、壁電極PXから発生した電気力線LFが遮蔽電極CEに到達しやすくなる。その結果、壁電極PXから擬似壁電極CTに向かう電気力線LFが少なくなり、壁電極PXと擬似壁電極CTとの間の電界強度が不均一になってしまうからである。
一方、遮蔽電極CEの電極幅X1が2μm、4μmの場合、グラフr6,r7から明らかなように、表示モード効率は平面電極長さL1がそれぞれ2μm、3μmで最大となり、基準値に対して99.5%、97.9%まで改善できる。この理由は以下のことが考えられる。平面電極PX2の上面から発生した多くの電気力線LFは壁状電極PX1から発生した電気力線LFによって急激に曲げられ擬似壁電極CTに到達する。この電気力線LFは平面電極PX2と擬似壁電極CTとの間を通って隣接画素PXLの電極に向かわずに、壁電極PXと擬似壁電極CTとの間の電気力線LFの密度分布を均一化できるので、電界強度の不均一性を抑制できると考えられる。なお、グラフr5に示すように、遮蔽電極CEの電極幅X1がX1=0(ゼロ)すなわち遮蔽電極CEを設けない場合には、常時モード効率は平面電極長さL1が2μm時に最大となる。
すなわち、壁電極PXに平面電極PX2を設けることによって、遮蔽電極CEによる表示モード効率の低下を抑制できる。しかしながら、平面電極PX2を液晶層厚dよりも長くしすぎると表示モード効率を低下させてしまう。この理由は二つある。一つは、実施形態1で述べたように、平面電極PX2が長くなると平面電極PX2上の液晶には縦電界がかかり、液晶層LCの液晶分子のチルト角が増大して必要な位相差が得られないという問題が生じるからである。もう一つは、平面電極PX2が壁状電極PX1よりも長くなると、壁状電極PX1から発生した電気力線LFよりも平面電極PX2から発生した電気力線LFの方が多くなり、壁電極PXと擬似壁電極CTとの間にかかる横電界成分が小さくなるからである。壁状電極PX1の高さは、液晶パネルPNLを形成する第2基板SUB2と第1基板SUB1との貼り合わせ工程を考慮すると液晶層LCの厚さd以下となることから、平面電極PX2の長さL1は、壁電極PXの高さ≦液晶層厚dの場合、液晶層厚d以下となる範囲L1≦dである。また、平面電極PX2の長さL1は、前述する実施形態1から明らかなように、0.5μm≦とすることが好ましい。以上のことから、壁電極PXの高さ≦液晶層厚dの場合、平面電極PX2の長さL1は、0.5≦L1≦d(μm)の範囲であることが好適である。
一方、壁電極の高さH1が液晶層厚dよりも高くなる場合、平面電極PX2が壁状電極PX1よりも短くなると、平面電極PX2から発生した電気力線LFよりも壁状電極PX1から発生した電気力線LFの方が多くなり、壁電極PXと擬似壁電極CTとの間にかかる横電界成分が大きくなる。一方、平面電極PX2の長さが壁電極の高さH1より長くなると上記理由と同様に平面電極PX2上の液晶には縦電界がかかり、液晶層LCの液晶分子のチルト角が増大して必要な位相差が得られないという問題が生じるため、表示モード効率が低下する。従って、壁電極の高さH1>液晶層厚dの場合、平面電極PX2の長さL1は、壁電極の高さH1以下となる範囲L1≦ H1である。また、平面電極PX2の長さL1は、前述する実施形態1から明らかなように、0.5μm≦ とすることが好ましい。以上のことから、壁電極の高さH1>液晶層厚dの場合、平面電極PX2の長さL1は、0.5≦L1≦H1の範囲であることが好適である。
また、実施形態2の液晶表示装置においても、壁電極PXを形成する平面電極PX2は黒表示時の配線(ドレイン線DL等)の電位による黒透過率増加を抑制する効果もある。図11は実施形態2の液晶表示装置における遮蔽電極幅毎の壁電極の平面電極の長さと黒表示時の黒透過率との関係を示す図である。ただし、図11に示す黒透過率は、黒表示時におけるドレイン線DLの配線電位が5(V)時の黒透過率の計測値である。また、図11に示す黒透過率では、グラフr8は遮蔽電極幅X1が0μmすなわち遮蔽電極を設けない場合であり、グラフr9は遮蔽電極幅X1が0.5μm、グラフr10は遮蔽電極幅X1が2μm、グラフr11は遮蔽電極幅X1が4μmの場合における平面電極PX2の長さL1に対する黒透過率を示す。
図11から明らかなように、平面電極PX2の長さL1が0μmすなわち平面電極PX2を設けない場合であっても、グラフr9〜グラフr11から明らかなように、遮蔽電極幅X1が0.5μm時には黒透過率が0.09%、X1=2μm時には黒透過率が0.06%、X1=4μm時には黒透過率が0.03%程度となる。一方、遮蔽電極幅X1が0μm時すなわち遮蔽電極CEを設けない場合には、L1=0時の黒透過率は0.48%となるので、遮蔽電極CEを設けることにより黒透過率を抑制すなわち減少できる。
また、グラフr9〜グラフr11から明らかなように、平面電極PX2を形成し、その電極長さL1がL1=0.5μm以上では、電極長さL1を大きくした場合において、平面電極長さL1の増加と共に黒透過率が減少し、遮蔽電極幅X1が4μm時の黒透過率に漸近する。
従って、実施形態1と同様の理由により、平面電極PX2の長さL1が長くなると、配線電位(ドレイン線DLの電位)の影響による黒透過率増加が抑制できる。一方、配線下に設けた遮蔽電極CEの電極幅X1が広く(大きく)なると、配線電位の影響による黒透過率増加を更に抑制できる。これは、遮蔽電極CEがない場合、配線の下面(第1基板SUB1側)から発生した電気力線LFが壁電極PXに到達し液晶が動作するために黒透過率が増加してしまうのに対し、遮蔽電極CEがある場合、配線の下面から発生した電気力線LFが遮蔽電極CEにより遮蔽され、液晶に到達する電気力線LFを抑制できるためである。従って、遮蔽電極CEは配線電位による黒透過率を抑制できる効果がある。
さらには、実施形態2の液晶表示装置においても、実施形態1と同様に、隣接画素が黒表示時の場合の黒透過率増加を抑制する効果も備えている。以下、図12に実施形態2の液晶表示装置における遮蔽電極幅毎の壁電極の平面電極の長さと隣接画素の黒透過率との関係を示す図、図13に実施形態2の液晶表示装置における遮蔽電極幅と隣接画素の黒透過率との関係を示す図を示し、実施形態2の液晶表示装置における隣接画素が黒表示時の場合の黒透過率増加の抑制効果について説明する。
ただし、図12に示すグラフでは、グラフr12は遮蔽電極幅X1が0μmすなわち遮蔽電極を設けない場合であり、グラフr13は遮蔽電極幅X1が0.5μm、グラフr14は遮蔽電極幅X1が2μm、グラフr15は遮蔽電極幅X1が4μmの場合における平面電極PX2の長さL1に対する隣接画素の黒透過率を示す。また、図13に示すグラフr16は、壁電極PXを構成する平面電極PX2の電極長さL1がL1=2μmの場合における遮蔽電極幅X1と隣接画素の黒透過率との関係を示す。
図12から明らかなように、平面電極PX2の長さL1が0μmすなわち平面電極PX2を設けない場合であっても、グラフr13〜グラフr15から明らかなように、遮蔽電極幅X1が0.5μm時には隣接画素の黒透過率が0.9%、X1=2μm時には隣接画素の黒透過率が0.19%、X2=4μm時には隣接画素の黒透過率が0.03%程度となる。一方、遮蔽電極幅X1が0μm時すなわち遮蔽電極CEを設けない場合には、L1=0時の隣接画素の黒透過率は1.2%となるので、遮蔽電極CEを設けることにより隣接画素の黒透過率も抑制すなわち減少できる。
特に、図12のグラフr13〜グラフr15から明らかなように、電極長さL1が0.5μm以上の平面電極PX2を形成し、その長さL1をさらに大きくした場合には、平面電極長さL1の増加と共に隣接画素の黒透過率が減少し、遮蔽電極幅X1が4μm時の隣接画素の黒透過率に漸近する。
このように、実施形態2の液晶表示装置においても、実施形態1と同様に、平面電極PX2が長くなると壁電極PXと擬似壁電極CTとの間の距離が縮まり、平面電極PX2によって隣接画素を形成する液晶層LCに到達する電気力線LFが遮蔽されるため、隣接画素の黒透過率の増加を抑制でき、平面電極PX2の電極長さL1が0.5μm以上とすることが好適である。
また、図13のグラフr16から明らかなように、壁電極の平面電極が2μmの場合における遮蔽電極CEの電極幅X1と隣接画素の黒透過率との関係では、前述の平面電極PX2の長さL1を大きくした場合と同様に、隣接画素の黒透過率は前述の通り遮蔽電極CEの電極幅X1を広くすると低減できる。このことから、最小幅であっても遮蔽電極CEを設けるのみで、その効果を得ることができる。
しかしながら、遮蔽電極CEの電極幅X1を広くすると表示モード効率が大幅に低下してしまうことが考えられる。この現象は、遮蔽電極CEの電極幅X1が壁電極PXの電極幅L2より長くなると顕著になり、平面電極PX2と遮蔽電極CEとの間に縦方向(斜め方向)の電界であるフリンジ電界が生じやすくなるため、壁電極PXと擬似壁電極CTとの間に電界がかかりにくくなるためである。このことから、遮蔽電極幅X1は壁電極幅L2よりも狭いX1≦L2であることが望ましい。
また、図13に示す通り、遮蔽電極幅X1が0.5μmから1.0μmに変化すると隣接画素の黒透過率が0.09から0.07に18%低減されるのに対し、0μmから0.5μmに変化すると隣接画素の黒透過率が0.17から0.09に44%低減されることが分かる。すなわち、遮蔽電極幅X1を0.5μm以上にすることにより、隣接画素の黒透過率を0.10以下にできると共に、配線(ドレイン線DLやゲート線等)から発生する電気力線LFと白表示画素の平面電極PX2の下面から発生する電気力線LFとを効率よく遮蔽できることになる。以上の効果から、遮蔽電極幅X1は0.5≦X1≦L2(μm)の範囲であることが好適である。
これは、白表示画素の壁電極PXから発生した電気力線LFは、遮蔽電極CEがない場合に配線の下(第1基板SUB1側)を通って隣接画素に到達するのに対し、遮蔽電極CEがある場合には遮蔽電極CEの近傍を通る電気力線LFが遮蔽電極CEによって遮蔽されるからである。
このように、遮蔽電極CEは配線電位を遮蔽する効果、及び隣接画素の黒透過率を抑制する効果の両方を兼ね備えている。
以上のことから、遮蔽電極CEを配置した場合にも平面電極PX2を設けることにより、低駆動電圧化、表示モード効率向上、配線電位の影響による黒透過率増加抑制、及び隣接画素の黒透過率増加抑制の効果があり、遮蔽電極CEは配線電位の影響による黒透過率増加抑制、及び隣接画素の黒透過率増加抑制の効果がある。
ただし、遮蔽電極CEは0Vの電極でなく、一定電圧でないフローティングの状態であってもよい。遮蔽電極CEがフローティングの場合、図5(a)に示す従来の構成では、遮蔽電極CEに電荷が溜まり黒表示時に黒透過率が増加する恐れがある。これに対して、本願発明の実施形態2の構成では、壁電極PXが平面電極PX2を備える構成となっているので、チャージアップした遮蔽電極CEから発生した電気力線LFが平面電極PX2によって遮蔽されるため、黒透過率の増加を抑制することができる。従って、遮蔽電極CEがフローティングの場合であっても、チャージアップによる黒透過率の増加を抑制しつつ、前述の効果と同様に低駆動電圧化、表示モード効率向上、配線電位による黒透過率増加抑制、隣接画素の黒透過率増加抑制の効果が得られる。
〈実施形態3〉
図14は本発明の実施形態3の液晶表示装置における画素構成を説明するための断面図であり、図15は実施形態3の壁電極の詳細構成を説明するための断面図である。ただし、実施形態3の液晶表示装置では、第1基板SUB1の側に形成される壁電極PXの構成が異なるのみで、他の構成は実施形態1の液晶表示装置と同様の構成となる。従って、以下の説明では、壁電極PXの構成について詳細に説明する。また、なお、実施形態3の液晶表示表示装置においても、画素PXLの両端の壁電極PXを画素電極とし、擬似壁電極CTを共通電極とする場合について説明するが、画素PXLの両端の壁電極を共通電極とし、擬似壁電極を画素電極とする構成であってもよい。
図14及び図15に示すように、実施形態3の液晶表示装置においては、画素PXLの領域内にそれぞれ凸状の絶縁膜PAS3が形成される構成となっており、該絶縁膜PAS3の側壁面の内で各画素PXL領域の外側の側壁面(外側壁面)に壁状電極PX1が形成されている。また、壁状電極PX1と電気的に接続される平面電極PX2が絶縁膜PAS3の下層側に形成され、壁状電極PX1と電気的に接続される平面電極(第2の平面電極)PX3が絶縁膜PAS3の上層側に形成されている。特に、実施形態3においては、絶縁膜PAS3の下側面(第1基板SUB1側面)すなわち絶縁膜PAS2と絶縁膜PAS3との間に平面電極PX2が形成され、絶縁膜PAS3の上面側(液晶層LC側の面、対向面側)すなわち絶縁膜PAS3と配向膜ORIとの間に平面電極PX3が形成されている。このとき、平面電極PX2,PX3の辺縁部の内で、壁状電極PX1側の辺縁部は当該壁状電極PX1の辺縁部と連続して形成され、壁状電極PX1と平面電極PX2,PX3とが電気的に接続され、擬似壁電極CTを介して第1基板SUB1側の面内方向に対向配置される壁電極PXを形成している。これにより、壁状電極PX1の上下端に当該壁状電極PX1の辺縁部から擬似壁電極CTの側に突出するように延在する平面電極PX2,PX3有する壁電極PXを構成している。すなわち、実施形態3の液晶表示装置では、第1基板SUB1に当接する平面電極PX2と第2基板SUB2に近接する平面電極PX3とを有し、平面電極PX2,PX3が壁状電極PX1の辺縁部から画素PXLの透過領域である擬似壁電極CT側に延在して形成されている。
この実施形態3の壁電極PXの形成プロセスは、絶縁膜PAS1の上層に配線(ドレイン線DL等)を形成し、該配線等を覆うようして絶縁膜PAS2を形成した後、平面電極PX2となる導電性薄膜を成膜し、パターニングにより平面電極PX2を形成する。次に、平面電極PX2の上層に壁状(凸状)の絶縁膜PAS3を形成し、該壁状の絶縁膜PAS3の上層すなわち側壁面及び上面に透明電極を形成し、壁状電極PX1と平面電極PX3とを形成する。この場合、壁電極PXが隣接画素の壁電極PXと接続されないすなわち電気的に短絡しないように形成され、かつ平面電極PX2と壁状の絶縁膜上の透明電極(壁状電極PX1)とが2点鎖線で示す画素境界部の側で接続される構成とする。
すなわち、実施形態3の壁電極PXにおいては、画素PXL毎に当該画素PXLの長手方向(Y方向)に擬似壁電極CT(線状電極CT1,CT2)が伸延して形成されている。また、この線状電極CT1の伸延方向と直交する方向(X方向)の一対の辺縁部である長手方向の辺縁部に薄膜トランジスタTFTを介して同じ映像信号が供給される壁電極PXが形成されている。このとき、実施形態3の壁電極PXでは、画素PXLの短手方向(XZ平面)の断面図である図15から明らかなように、壁電極PXの断面構造において、壁電極PXを形成する壁状電極PX1及び平面電極PX2,PX3がC字状に形成され、擬似壁電極CTの側に壁電極PXの開口部(C字状の開口部)が開口される構成となっている。
この構成により、壁状電極PX1から伸びた上下の平面電極PX2,PX3から発生した電気力線LFが壁状電極PX1から発生した電気力線LFによって急激に曲げられ擬似壁電極CTに到達する本数が多くなり、電界強度の不均一性を抑制できるためである。この結果、実施形態3の液晶表示装置は、実施形態1の液晶表示装置の効果に加えて、画素全体の表示モード効率をさらに向上できるという格別の効果を得ることができる。さらには、壁状電極PX1の上側及び下側に平面電極PX2,PX3が設けられていることから、配線であるドレイン線DLの電位による黒透過率増加抑制及び隣接画素の黒透過率増加抑制の効果も向上することができる。
以上のことから、実施形態3の液晶表示装置では、低駆動電圧化、表示モード効率向上、配線電位による黒透過率増加抑制、及び隣接画素の黒透過率増加抑制に対してさらなる効果を得ることができる。
また、実施形態3の液晶表示装置においても壁電極PXを金属薄膜で形成してもよく、壁電極PXが金属薄膜で形成した場合においても、実施形態1と同様に、液晶ディスプレイの歩留まりを向上し、液晶表示装置を低コスト化することができる。ただし、実施形態3の壁電極PXを金属薄膜で形成した場合においても、実施形態1と同様に、2点鎖線で示す画素境界部に近接配置される2つの壁電極PXの幅はブラックマトリクスの幅よりも狭いことが好ましい。
さらには、図16に示す本発明の実施形態3の他の液晶表示装置における画素構成を説明するための断面図に示すように、実施形態2と同様の遮蔽電極CEを配線(例えば、ドレイン線DL)の下層側に設けることができる。
この図16に示す他の液晶表示装置では、配線であるドレイン線DLの下層側に絶縁膜PAS1を介して遮蔽電極CEが配置される構成となっている。すなわち、第1基板SUB1の液晶層LC側(対向面側)に形成される遮蔽電極CEを覆うようにして絶縁膜PAS1が形成され、該絶縁膜PAS2の上層にドレイン線DLが形成されている。このとき、遮蔽電極CEはドレイン線DLと重畳するように形成されており、ドレイン線DLと共にY方向に延在しX方向に並設されている。
このとき、ドレイン線DLの上層の構成は前述する図14に示す液晶表示装置と同様であり、当該ドレイン線DLを含む第1基板SUB1の表面を覆う絶縁膜PAS2、段差を形成する絶縁膜PAS3、及び壁電極PXを構成する壁状電極PX1と平面電極PX2,PX3、並びに擬似壁電極CTを構成する線状電極CT1が形成され、その上層に第1基板SUB1の液晶層LC側を覆うようにして配向膜ORIが形成されている。この第1基板SUB1は液晶層LCを介して第2基板SUB2と対向配置され、液晶表示パネルPNLが形成されている。すなわち、実施形態2の液晶表示装置と同様に、隣接する画素PXLの壁電極PXと遮蔽電極CEとの間の層に配線(ドレイン線DL)が配置される構成となっている。
従って、図16に示す実施形態3の他の液晶表示装置においては、図15に示す実施形態3の液晶表示装置における効果に加えて、遮蔽電極CEがドレイン線DLから液晶層LCを介して壁電極PXに到達する電気力線LFの発生を抑制することができるという格別の効果を得ることができる。
〈実施形態4〉
図17は本発明の実施形態4の液晶表示装置における画素構成を説明するための断面図であり、共通信号が供給される共通電極の構成が異なるのみで、他の構成は実施形態1の液晶表示装置と同様の構成となる。従って、以下の説明では、共通電極の構成について詳細に説明する。
図17に示すように、実施形態4の共通電極は、実施形態1の共通電極である擬似壁電極CTを構成する一対の線状電極CT1,CT2の内で、第2基板SUB2側の線状電極CT2を除く構成となっている。すなわち、実施形態1と同様に、隣接する画素PXLとの境界部分に沿って絶縁膜PAS3が形成され、少なくとも壁電極PXは絶縁膜PAS3の側壁面に形成される壁状電極PX1と、該壁状電極PX1の端部から第1基板SUB1の面内方向に延在する平面電極PX2とで形成されている。一方、共通電極となる線状電極CT1は、X方向に対向配置される一対の壁電極PXの間の領域に形成され、画素PXLの領域内においてY方向に延在されると共に、第1基板SUB1の側のみに形成されている。従って、実施形態4の構成では、第2基板SUB2に線状電極CT2を形成する工程が不要となるので、液晶表示装置を低コストで製造することが可能となる。
実施形態4の画素構成においても、壁状電極PX1の図中下側端部から延びた電気力線が共通電極となる線状電極CT1に到達すると共に、平面電極PX2から延びた電気力線も線状電極CT1に到達するので、実施形態1と同様の効果を得ることができ、低駆動電圧化、表示モード効率向上、配線電位による黒透過率増加抑制、及び隣接画素の黒透過率増加抑制ができる。
また、画素PXLの辺縁部に沿って壁電極PXが形成され、該壁電極PXの間の領域に線状電極CT1が形成されている。従って、図17中のX方向の画素幅が大きくなった場合であっても、映像信号が供給される画素電極である壁電極PXと、共通信号が供給される共通電極である線状電極CT1との間隔(電極間距離)を画素幅の半分程度の距離にできる。その結果、同一画素内における電界強度の不均一性を抑制できるという効果も得ることができる。
さらには、実施形態4の構成では、第2基板SUB2にはカラーフィルタやブラックマトリクスBM等が形成されるのみとなるので、従来と同様の位置合わせ精度で液晶表示パネルを形成することが可能となる。その結果、第1基板SUB1と第2基板SUB2との貼り合わせに伴う不良率を低下することが可能となり、歩留まりを向上できるという格別の効果を得ることができ、液晶表示装置を低コスト化できる。
また、図18に示す本発明の実施形態4の他の液晶表示装置における画素構成を説明するための断面図に示すように、実施形態2と同様の遮蔽電極CEを配線(例えば、ドレイン線DL)の下層側に設けることができる。
この図18に示す他の液晶表示装置においても、配線であるドレイン線DLの下層側に絶縁膜PAS1を介して遮蔽電極CEが配置される構成となっている。このとき、ドレイン線DLの上層の構成は前述する図16に示す液晶表示装置と同様であり、遮蔽電極CE及びドレイン線DLの上層に形成される絶縁膜PAS3の側壁面にはそれぞれ壁状電極PX1が形成され、各壁状電極PX1の端部には第1基板SUB1の面内方向に延在する平面電極PX2が形成されて、壁電極PXが形成されている。また、該壁電極PXの中間の領域には線状電極CT1が形成される構成となっている。
従って、図18に示す実施形態4の他の液晶表示装置においては、図17に示す実施形態4の液晶表示装置における効果に加えて、遮蔽電極CEがドレイン線DLから液晶層LCを介して壁電極PXに到達する電気力線LFの発生を抑制することができるという格別の効果を得ることができる。
〈実施形態5〉
図19は本発明の実施形態5の液晶表示装置における画素構成を説明するための断面図であり、実施形態5は画素境界の壁電極が共通電極となり、壁電極間の中央の電極が画素電極となる。なお、共通電極である共通壁電極CT3の構成を除く他の構成は、実施形態9と同様の構成であり、以下の説明では、共通壁電極CT3について詳細に説明する。
図19に示すように、実施形態5の液晶表示装置では、2点鎖線で示す隣接画素との境界領域を跨ぐようにして絶縁膜PAS3が形成される構成となっており、その側壁面に壁状電極CT4が形成されている。該壁状電極CT4の下端側端部すなわち第1基板SUB1の側の端部には、第1基板SUB1の面内方向に延在する平面状の電極(平面電極)CT5が壁状電極CT4から所定幅で連続して形成されている。このとき、平面電極(第1の平面電極)CT5は絶縁膜PAS2の上面に沿って形成されている。
また、絶縁膜PAS3の上面すなわち第2基板SUB2の側の面には導電性薄膜からなる電極(平面電極)CT6が形成されており、該平面電極CT6の端部が該壁状電極CT4の上端側端部(すなわち第2基板SUB2の側の端部)と接続される構成となっている。この壁状電極CT4と平面電極CT5,CT6とにより、共通壁電極CT3を構成している。なお、平面共通電極CT5の形状は絶縁膜PAS3の上面形状に沿った形状となる。
このように、実施形態5においては、隣接画素の間に形成される共通壁電極CT3に共通信号が供給される構成となっているので、画素の辺縁部に形成される一対の共通壁電極CT3の内で、隣接する画素PXLの一方の共通壁電極CT3が絶縁膜PAS3の上面で一体となり、電気的に接続されている。すなわち、絶縁膜PAS3を覆うようにして、共通壁電極CT3が形成される構成となっている。
一方、実施形態5の画素電極PXは図19中のY方向すなわち画素PXLの長手方向に伸延する透明導電膜で形成される線状電極PX4からなり、各画素PXLの一対の共通壁電極CT3の間に領域に形成されている。
このように、実施形態5の液晶表示装置においても、共通壁電極CT3との間の領域では第1基板SUB1の側にのみ電極(画素電極PXとなる線状電極PX4)を形成する構成としているので、実施形態4と同様に、液晶表示パネルの製造時における歩留まりを向上できるという格別の効果を得ることができる。その結果、液晶表示装置を低コスト化できるという格別の効果を得ることができる。
また、実施形態5の液晶表示装置においては、絶縁膜PAS3を覆うようにして共通壁電極CT3が形成され共通信号が供給される、すなわち画素境界部分の共通壁電極CT3が全面共通電極となっている。従って、液晶表示パネルPNLの表示面の面積に占める共通壁電極CT3の面積を増大させることが可能となり、隣接画素からの電気力線を抑制することが可能となるので、隣接画素の黒透過率の増加の抑制及び隣接画素電位の変動による透過率の変動をさらに抑制できるという格別の効果を得ることができる。
また、画素電極PXである線状電極PX4から延びた電気力線は第1基板SUB1の面内方向と平行に形成され共通壁電極CT3に到達することとなる。このとき、共通壁電極CT3を形成する平面電極CT5がドレイン線DL等の配線からの電気力線を抑制することができるので、前述する実施形態4と同様の効果を得ることができ、低駆動電圧化、表示モード効率向上、及び配線電位による黒透過率増加抑制等ができる。
また、図20に示す本発明の実施形態5の他の液晶表示装置における画素構成を説明するための断面図に示すように、実施形態2と同様の遮蔽電極CEを配線(例えば、ドレイン線DL)の下層側に設けることができる。
この図20に示す実施形態5の他の液晶表示装置においては、配線であるドレイン線DLの下層側に絶縁膜PAS1を介して遮蔽電極CEが配置される構成となっている。このとき、ドレイン線DLの上層の構成は前述する図19に示す液晶表示装置と同様であり、画素の境界部に形成される絶縁膜PAS3を覆うようにして、一対の共通壁電極CT3が形成され、該共通壁電極CT3が共通壁電極CT4及び平面共通電極CT5,CT6で形成されると共に、一対の共通壁電極CT3の間の領域に線状電極PX4が形成されている。
従って、図20に示す実施形態5の他の液晶表示装置においても、図19に示す実施形態5の液晶表示装置における効果に加えて、遮蔽電極CEがドレイン線DLから液晶層LCを介して壁電極PXに到達する電気力線LFの発生を抑制することができるという格別の効果を得ることができる。
〈実施形態6〉
図21は本発明の実施形態6の液晶表示装置における画素構成を説明するための断面図であり、画素電極となる壁電極PXの構成及びドレイン線DLの形成位置を除く他の構成は実施形態5と同様の構成となる。従って、以下の説明では、壁電極PX及びドレイン線DLの構成について詳細に説明する。
図21に示すように、隣接画素との境界部分と共に各画素の領域内においても第1基板SUB1の対向面側に凸状に突出する絶縁膜PAS3が形成され、該絶縁膜PAS3を覆うようにして導電性薄膜が形成される構成となっている。すなわち、実施形態6においては、画素PXLの辺縁部と共に画素PXLの領域(透過領域)においても壁電極が形成される構成となっている。ただし、絶縁膜PAS3を覆う導電性薄膜の内で、少なくとも隣接画素との境界部分に形成される絶縁膜PAS3すなわち画素領域の内側に形成される絶縁膜PAS3を覆う導電性薄膜は透明導電性薄膜からなる。
実施形態6の液晶表示装置では、隣接画素との境界部分に形成される絶縁膜PAS3を覆う導電性薄膜は共通信号が供給される共通電極(共通壁電極)CT3となり、一対の共通壁電極CT3との間の領域すなわち画素の領域に形成される絶縁膜PAS3を覆う導電性薄膜は薄膜トランジスタを介して映像信号が供給される画素電極(壁電極PX)となる。
このとき、壁電極PX及び共通壁電極CT3は、絶縁膜PAS3の側壁面に形成される壁状電極PX1,CT4と、該壁状電極PX1,CT4の下端側から第1基板SUB1の面内方向に延在して形成される平面電極PX2,CT5と、壁状電極PX1の上端側から絶縁膜PAS3の頭頂部分を覆うように形成される平面電極PX3,CT6とからなる。すなわち、実施形態6では、一対の壁電極CTの間の領域に画素電極である壁電極PXが形成される構成となっている。
また、実施形態6では、壁電極PXの下層すなわち壁電極PXが形成される絶縁膜PAS3の下層に絶縁膜PAS2を介してドレイン線DLが配置される構成となっている。さらには、図21中のX方向すなわち画素PXLの短手方向のほぼ中心部分にY方向に延在する壁電極PXが形成されている。従って、薄膜トランジスタ等の形成領域を除く領域では、各画素電極PXはドレイン線DLすなわち壁電極PXに対して、図21中のX方向すなわち画素PXLの短手方向に対称な構成となっている。このとき、実施形態6においても、第1基板SUB1の側にのみ電極が形成されることとなるので、実施形態5と同様の効果を得ることができ、液晶表示パネルの製造時における歩留まりを向上でき、液晶表示装置の製造コストを低コスト化できる。
また、実施形態6の液晶表示装置においても、隣接画素との境界部分に共通壁電極CT3を形成する構成としているので、実施形態5の液晶表示装置と同様の効果を得ることができ、低駆動電圧化、表示モード効率向上、配線電位による黒透過率増加抑制、及び隣接画素の黒透過率増加抑制できると共に、隣接画素電位変動による透過率変動抑制等もできる。
特に、実施形態6の液晶表示装置では、一対の共通壁電極CT3の間の領域に壁電極PXが形成される構成となっているので、画素電極と共通電極との間隔すなわち壁電極PXと共通壁電極CT3との間隔を画素PXLの短手方向の間隔よりも小さくでき、壁電極PXと共通壁電極CT3との間に生じる電気力線の分布を均一にできる。さらには、壁電極PX及び共通壁電極CT3の何れの電極においても、壁状電極PX1,CT4の下端側から第1基板SUB1の面内方向すなわち各画素PXLの面内方向に延在する平面電極PX2,CT5が形成される構成となっている。従って、壁電極PX及び共通壁電極CT3の何れにおいても、壁状電極PX1,CT4の下側辺部からの電気力線が液晶層LCを介してドレイン線DLや隣接画素に回り込んでしまうことを抑制することができる。
また、実施形態6の液晶表示装置では、画素PXLの中央に壁電極PXを設け、該壁電極PXと重畳する領域に金属配線からなるドレイン線DLを設ける構成としているが、壁電極PXを形成する平面電極PX3と重畳する領域の液晶層LCでは液晶分子がほとんど動かなくなるので、透過率の低い金属薄膜からなるドレイン線DLであっても形成可能である。なお、ドレイン線DLの形成位置は壁電極PXと重畳する位置に限定されることはなく、前述の実施形態1〜5と同様に、共通壁電極CT3と重畳する領域に形成する構成であってもよい。
さらには、図22に示す本発明の実施形態6の他の液晶表示装置における画素構成を説明するための断面図に示すように、実施形態2と同様の遮蔽電極CEを配線(例えば、ドレイン線DL)の下層側に設けることができる。
この図22に示す実施形態6の他の液晶表示装置においては、配線であるドレイン線DLの下層側に絶縁膜PAS1を介して遮蔽電極CEが配置される構成となっている。このとき、ドレイン線DLの上層の構成は前述する図21に示す液晶表示装置と同様であり、画素の境界部に形成される絶縁膜PAS3を覆うようにして、壁状電極CT4及び平面電極CT5,CT6からなる一対の共通壁電極CT3が画素PXLの辺縁部に形成されると共に、該一対の共通壁電極CT3との間の領域に、壁状電極PX1及び平面電極PX2,PX3からなる壁電極PXが形成されている。
従って、図22に示す実施形態6の他の液晶表示装置においても、図21に示す実施形態6の液晶表示装置における効果に加えて、遮蔽電極CEがドレイン線DLから液晶層LCを介して壁電極PXに到達する電気力線LFの発生を抑制することができるという格別の効果を得ることができる。
〈実施形態7〉
図23は本発明の実施形態7の液晶表示装置における画素構成を説明するための図であり、壁電極で形成される共通電極を除く他の構成は、実施形態1と同様の構成となる。従って、以下の説明では、共通電極を形成する壁電極(共通壁電極)CT3の構成について詳細に説明する。
図23に示すように、実施形態7の液晶表示装置は、前述する実施形態1の擬似壁電極を用いない構成とすると共に、一対の壁電極の一方を画素電極とし、他方を共通電極として用いる。すなわち、画素PXLの一対の辺縁部にそれぞれ形成される壁電極の内で、一方の壁電極PXを映像信号が供給される画素電極とすると共に、他方の壁電極(共通壁電極)CT3を共通信号が供給される共通電極とする構成としている。
この構成からなる実施形態7の画素構成では、各画素PXLの辺縁部にY方向に延在して形成される凸状の絶縁膜PAS3のX方向側の側壁面の内で、一方の側壁面には壁状電極PX1と平面電極PX2とからなる壁電極PXが形成され、該壁電極PXに図示しない薄膜トランジスタを介して映像信号が供給される構成となる。また、他方の側壁面には、壁状電極CT4と平面電極CT5とからなる共通壁電極CT3が形成され、共通信号が供給される構成となる。この構成からなる絶縁膜PAS3がドレイン線DLと重畳するようにして隣接画素PXLとの境界部分に配置されているので、各画素PXLの領域においては一対の壁電極PXと共通壁電極CT3とが対向配置される。
このように、実施形態7の壁電極PX及び共通壁電極CT3においても、第1基板SUB1の表面から第2基板SUB2の側に立設される壁状電極PX1,CT4を備えると共に、壁状電極PX1,CT4の第1基板SUB1側の辺縁部から該第1基板SUB1の面内方向に沿って延在する平面電極PX2,CT5を備える構成となっている。その結果、実施形態7の液晶表示装置においても、実施形態1と同様の効果を得ることができる。すなわち、壁状電極PX1から発生した電気力線が液晶層LC側を介して隣接する画素やドレイン線DLに向かってしまうことを平面電極PX2により防止(遮蔽)できると共に、平面電極PX2から発生した電気力線が共通壁電極CT3に到達できる。同様にして、共通壁電極CT3においても、隣接する画素やドレイン線DLから発生した電気力線が液晶層LCを介して壁状電極CT4に到達することを平面電極CT5により防止(遮蔽)できると共に、壁電極PXから発生した電気力線が平面電極CT5に到達できる。よって、実施形態7の液晶表示装置においても、画素PXL内における電界強度の不均一性を抑制できる。
また、実施形態7の画素構成では、各画素PXLの中央部分に擬似壁電極を形成するための線状電極を第1基板SUB1及び第2基板SUB2に形成する必要がなくなるので、第1基板SUB1及び第2基板SUB2の製造に要する工程数を減らすことが可能となり、液晶表示装置を低コスト化できるという格別の効果が得られる。
特に、実施形態7の液晶表示装置では、各画素PXLの長手方向に延在する壁電極PXと共通壁電極CT3を形成し、壁電極PXと共通壁電極CT3とが短手方向に対向配置される構成としている。従って、高精細の液晶表示パネルに本願発明を適用した場合、壁電極PXと第2の壁電極CT3との間隔を短く(小さく)することが可能となるので、壁電極PXと第2の壁電極CT3とに間に均一な電界をかけることができ、表示モード効率を向上できる。
ただし、実施形態7の画素構成では、壁電極PXと共通壁電極CT3との間隔が長く(大きく)なると、電気力線密度が壁電極PX及び共通壁電極CT3の近傍で密となり、壁電極PX及び共通壁電極CT3から離れると疎となる。このために、壁電極PXと共通壁電極CT3との間における電界強度が不均一になり、表示モード効率が低下してしまう懸念がある。従って、壁電極PXと共通壁電極CT3との間の距離は、高い表示モード効率が得られる範囲を選択することが望ましく、小型で高精細な液晶表示パネルPNLに好適である。また、実施形態7の壁電極PX及び共通壁電極CT3はそれぞれ平面電極PX2,CT5を備える構成となっているので、実施形態1と同様の効果を得ることができ、低駆動電圧化、表示モード効率向上、配線電位による黒透過率増加抑制、隣接画素の黒透過率増加抑制ができる。
なお、実施形態7の画素構成では、1つの絶縁膜PAS3の側壁面の内で、一方の側壁面に映像信号が供給される画素電極(壁電極)PXを形成し、他方の側壁面に共通信号が供給される共通電極(共通壁電極)CT3を形成する構成としたが、画素電極と共通電極の形成位置は実施形態7の配置に限定されることはない。例えば、X方向に奇数番目の絶縁膜PAS3の側壁面には共に壁電極PXを形成し、偶数番目の絶縁膜PAS3の側壁面には共通壁電極CT3を形成する構成であってもよい。このような構成とすることによって、同一の絶縁膜PAS3には隣接する画素PXLの画素電極又は共通電極が近接して配置されることとなるので、隣接する画素の共通壁電極CT3間に電位差が生じることを防止できるという格別の効果を得ることができる。
さらには、図24に示す本発明の実施形態7の他の液晶表示装置における画素構成を説明するための断面図に示すように、実施形態2と同様の遮蔽電極CEを配線(例えば、ドレイン線DL)の下層側に設けることができる。
この図24に示す実施形態7の他の液晶表示装置においては、配線であるドレイン線DLの下層側に絶縁膜PAS1を介して遮蔽電極CEが配置される構成となっている。このとき、ドレイン線DLの上層の構成は前述する図23に示す液晶表示装置と同様であり、絶縁膜PAS3の側壁面すなわち画素PXLの長辺側の辺縁部には、一方の辺縁部に壁状電極PX1と平面電極PX2とからなる壁電極PXが形成され、他方の辺縁部に壁状電極CT4と平面電極CT5とからなる壁電極(共通壁電極)CT3が形成されている。
従って、図24に示す実施形態7の他の液晶表示装置においても、図23に示す実施形態7の液晶表示装置における効果に加えて、遮蔽電極CEがドレイン線DLから液晶層LCを介して壁電極PXに到達する電気力線LFの発生を抑制することができるという格別の効果を得ることができる。
〈実施形態8〉
図25は本発明の実施形態8の液晶表示装置における画素構成を説明するための断面図であり、壁電極で形成される共通壁電極CT3を除く他の構成は実施形態3と同様の構成となり、壁電極PX及び共通壁電極CT3に供給される信号は実施形態7と同様となる。従って、以下の説明では、共通電極を形成する共通壁電極CT3の構成について詳細に説明する。
図25に示すように、実施形態8の液晶表示装置は、実施形態3の擬似壁電極を用いない構成とすると共に、長手方向の辺縁部に沿って形成される一対の壁電極が電気的に接続されない構成となっている。実施形態7と同様に、一方の壁電極である壁電極PXが薄膜トランジスタのソース電極に電気的に接続され、他方の壁電極である共通壁電極CT3がコモン線に接続される構成となっている。すなわち、長手方向の辺縁部に沿って形成される一対の壁電極の内で、一方の壁電極PXが画素電極となり、他方の壁電極(共通壁電極)CT3が共通電極となっている。さらには、画素PXLの境界部分(2点鎖線で示す)を挟んで、壁電極PXと隣接画素PXLの共通壁電極CT3とが近接して配置されている。
この構成からなる実施形態8の画素構成では、実施形態3と同様に、画素PXLの辺部の内で長手方向の一対の辺部に沿って絶縁膜PAS3が形成されている。この絶縁膜PAS3は画素PXLの短手方向の平面での断面形状が台形状をなしており、一方の絶縁膜PAS3の隣接画素側の側壁面には壁状電極PX1が形成されている。また、この壁状電極PX1が形成される絶縁膜PAS3の下面側には平面電極PX2が形成され、上面側には平面電極PX3が形成されている。このとき、壁状電極PX1の上側及び下側の辺縁部は、その端部において平面電極PX2,PX3とそれぞれ連続して接続されており、壁状電極PX1及び平面電極PX2,PX3により、壁電極PXの断面形状が各画素PXLの中心方向(透過領域)すなわち共通壁電極CT3の側に開口されるC字状の壁電極PXを形成している。
同様にして、一対の絶縁膜PAS3の内で、他方の絶縁膜PAS3の隣接画素側の側壁面には壁状電極CT4が形成さている。また、絶縁膜PAS3の下面側に平面電極(第1の平面電極)CT5が形成されると共に、上面側に平面電極(第2の平面電極)CT6が形成されている。このとき、壁状電極CT4の上側及び下側の辺縁部は、その端部において平面電極CT5,CT6とそれぞれ連続して接続されており、この壁状電極CT4及び平面電極CT5,CT6により、共通壁電極CT3の断面形状が各画素PXLの中心方向(透過領域)すなわち壁電極PXの側に開口されるC字状の共通壁電極CT3を形成している。
従って、実施形態8の画素構成においても、実施形態3と同様に、平面電極PX2,PX3から発生した電気力線が壁状電極PXから発生した電気力線によって急激に曲げられる。また、平面電極CT5,CT6に到達する電気力線も第2の壁状電極CT4から発生した電気力線によって急激に曲げられる。これによって、壁電極PXから第2の壁電極CT3に到達する電気力線の本数が多くなるので、電界強度の不均一性を抑制でき、画素全体の表示モード効率を向上できる。
また、実施形態8の構成においては、壁状電極PX1から発生した電気力線が液晶層LC側を介して隣接する画素やドレイン線DLに向かってしまうことを平面電極PX2,PX3により防止(遮蔽)できると共に、平面電極PX2,PX3から発生した電気力線が第2の壁電極CT3に到達できる。さらには、第2の壁電極CT3においても、隣接する画素やドレイン線DLから発生した電気力線が液晶層LCを介して壁状電極CT4に到達することを平面電極CT5,CT6により防止(遮蔽)できると共に、壁電極PXから発生した電気力線が平面電極CT5,CT6に到達できる。従って、実施形態8の液晶表示装置においても、実施形態3と同様に、画素PXL内における電界強度の不均一性を抑制できる。また、配線であるドレイン線DL等からの電位による黒透過率増加の抑制にも寄与できる。さらには、黒表示の隣接画素へ到達する電気力線の本数を抑制できるので、隣接画素の黒透過率増加も抑制できる。以上のことから、実施形態8の構成においても低駆動電圧化、表示モード効率向上、配線電位による黒透過率増加抑制、及び隣接画素の黒透過率増加抑制ができる。
また、実施形態8の液晶表示装置においても、実施形態7と同様に、各画素PXLの壁電極PXと共通壁電極CT3とが短手方向に対向配置される構成としているので、高精細の液晶表示パネルに本願発明を適用した場合、壁電極PXと共通壁電極CT3との間隔を短く(小さく)することが可能となる。その結果、壁電極PXと共通壁電極CT3とに間に均一な電界をかけることができ、表示モード効率を向上できる。
さらには、各画素PXLの中央部分に擬似壁電極を形成するための線状電極を第1基板SUB1及び第2基板SUB2に形成する必要がなくなるので、第1基板SUB1及び第2基板SUB2の製造に要する工程数を減らすことが可能となり、液晶表示装置を低コスト化できるという効果も得られる。
なお、実施形態8の画素構成においても、例えば、X方向に奇数番目の画素境界の絶縁膜PAS3の側壁面には壁電極PXを形成し、偶数番目の画素境界の絶縁膜PAS3の側壁面には共通壁電極CT3を形成する等のように、画素境界に近接して形成される絶縁膜に隣接画素の共通電極や画素電極をまとめるように配置してもよい。
さらには、図26に示す本発明の実施形態8の他の液晶表示装置における画素構成を説明するための断面図に示すように、実施形態2と同様の遮蔽電極CEを配線(例えば、ドレイン線DL)の下層側に設けることができる。
この図26に示す実施形態8の他の液晶表示装置においては、配線であるドレイン線DLの下層側に絶縁膜PAS1を介して遮蔽電極CEが配置される構成となっている。このとき、ドレイン線DLの上層の構成は前述する図25に示す液晶表示装置と同様であり、絶縁膜PAS3の側壁面すなわち画素PXLの長辺側の辺縁部には、一方の辺縁部に壁状電極PX1と平面電極PX2,PX3とからなる壁電極PXが形成され、他方の辺縁部に壁状電極CT4と平面電極CT5,CT6とからなる共通壁電極CT3が形成されている。
従って、図26に示す実施形態8の他の液晶表示装置においても、図25に示す実施形態8の液晶表示装置における効果に加えて、遮蔽電極CEがドレイン線DLから液晶層LCを介して壁電極PXに到達する電気力線LFの発生を抑制することができるという格別の効果を得ることができる。
なお、実施形態1〜8の液晶表示装置では、壁電極を画素の周縁部に沿って形成する構成としたが、これに限定されることはなく、例えば、図27に示すように、画素PXLの短手方向(X方向)に開口を有する、すなわち長手方向(Y方向)に延在し短手方向(X方向)に対向配置される一対の壁電極PXで形成する構成であってもよい。
以上、本発明者によってなされた発明を、前記発明の実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記発明の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。
PNL……液晶表示パネル、SUB1……第1基板、SUB2……第2基板
FPC……フレキシブルプリント基板、AR……表示領域、TFT……薄膜トランジスタ
DL……ドレイン線、CL……コモン線、GL……ゲート線、SL……シール材
CT……共通電極(擬似共通電極)、CT1,CT2……線状電極、DR……駆動回路
CT3……共通壁電極、CT4……壁状電極、CT5,CT6……平面電極
PX……画素電極(壁電極)、PX1……壁状電極、PX2,PX3……平面電極
PX4……線状電極、PAS1〜3……絶縁膜、POL1,POL2……偏光板
ORI……配向膜、CF……カラーフィルタ、LC……液晶層、CE……遮蔽電極
BM……ブラックマトリクス、LF,LF1,LF2,LF1’,LF2’……電気力線

Claims (12)

  1. 第1の電極と第2の電極が形成される第1基板と、液晶層を介して前記第1基板と対向配置される第2基板と、前記第1の電極と前記第2の電極とを有する画素の領域がマトリクス状に配置され、前記第1の電極と前記第2の電極との間に印加される前記第1基板の面内方向の電界により前記液晶層を駆動する液晶表示装置であって、
    前記画素の領域毎に前記第1基板の対向側に形成される段差部を有し、
    前記第1の電極又は/及び前記第2の電極は、前記段差部の側壁面に形成される壁状電極と、前記壁状電極の辺縁部から前記第1基板の主面に沿って形成される平面電極とを有し、
    前記壁状電極と前記平面電極とが電気的に接続されていることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記段差部は、隣接画素との間に跨り形成される絶縁体からなる凸状体で形成され、
    前記壁状電極は、前記凸状体の側壁面の内で、少なくとも画素の辺縁部に沿って形成される側壁面に形成され導電性薄膜からなり、
    前記平面電極は、前記凸状体の底部から前記第1基板面に沿って当該画素の領域に伸延される導電性薄膜からなることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置
  3. 前記絶縁物からなる1つの凸状体の対向する側壁面に、隣接する画素の前記壁状電極が形成されることを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
  4. 前記段差部は、前記画素領域内の少なくとも対向する一対の辺縁部に沿って形成される凸状体からなり、
    前記壁状電極は、前記凸状体の側壁面の内で隣接画素側に形成される導電性薄膜からなり、
    前記平面電極は、前記凸状体の底面部に沿って形成される導電性薄膜からなる第1の平面電極と、前記凸状体の頭頂部に沿って形成される導電性薄膜からなる第2の平面電極と、からなることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  5. 前記第1の電極は、前記画素領域の辺縁部の内で、当該画素領域を挟んで対向する少なくとも一対の辺縁部に形成される前記壁状電極と前記平面電極とからなり、
    前記第2の電極は、前記画素領域の対向する辺縁部に配置される一対の前記第1電極の間の領域に形成される線状の導電性薄膜からなることを特徴とする請求項1乃至4の内の何れかに記載の液晶表示装置。
  6. 前記線状電極は、前記第1基板に形成される第1の線状電極と、前記第2基板に形成され、少なくともその一部が前記液晶層を介して前記第1の線状電極と重畳して形成される第2の線状電極とからなり、
    前記第1の線状電極と前記第2の線状電極とが電気的に接続され、擬似的な壁電極を形成することを特徴とする請求項5に記載の液晶表示装置。
  7. 前記第2の線状電極の電極幅は、前記第1の線状電極の電極幅よりも大きいことを特徴とする請求項6に記載の液晶表示装置。
  8. 前記線状電極は、前記第1基板に主面に沿って形成され、当該画素の長手方向に伸延する第1の線状電極からなることを特徴とする請求項5に記載の液晶表示装置。
  9. 前記第1の電極は、前記画素領域の辺縁部の内で、当該画素領域を挟んで対向する少なくとも一対の辺縁部に形成される前記壁状電極と前記平面電極とからなり、
    前記第2の電極は、前記画素領域の対向する辺縁部に配置される一対の第1電極の間の領域に形成される第2の凸状体と、該第2の凸状体の少なくとも側辺面を覆う導電性薄膜とからなることを特徴とする請求項1乃至4の内の何れかに記載の液晶表示装置。
  10. 前記第1基板の対向面側に形成され、映像信号が供給されるドレイン線と、走査信号が供給されるゲート線と、前記走査信号に同期して前記第1の電極に前記映像信号を供給する薄膜トランジスタとを有し、
    前記ドレイン線又は/及び前記ゲート線は、前記第2の凸状体に重畳する領域に形成されることを特徴とする請求項9に記載の液晶表示装置。
  11. 前記第1基板の対向面側に形成され、映像信号が供給されるドレイン線と、走査信号が供給されるゲート線と、前記走査信号に同期して前記第1の電極に前記映像信号を供給する薄膜トランジスタとを有し、
    前記ドレイン線又は/及び前記ゲート線の下層に重畳して配置される遮蔽電極を備えることを特徴とする請求項1乃至10の内の何れかに記載の液晶表示装置。
  12. 前記壁状電極の辺縁部から画素の領域へ伸延する前記平面電極の電極幅をL1、前記液晶層の厚さをdとした場合、前記平面電極の電極幅L1は、0.5≦L1≦d(μm)であることを特徴とする請求項1乃至11の内の何れかに記載の液晶表示装置。
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