JP2012215304A - ヒートポンプ給湯システム - Google Patents

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陽一 上藤
Minemasa Omura
峰正 大村
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泰 渡辺
Junichi Miwa
純一 三輪
Toyotaka Hirao
豊隆 平尾
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Abstract

【課題】貯湯タンクからヒートポンプ装置に向けて供給される水の急激な温度変化に十分に対応することのできるヒート給湯システムを提供する。
【解決手段】貯湯ユニット30には、往路L1と復路L2の間にバイパス路L3が設けられている。バイパス路L3は、水対冷媒熱交換器23と第1貯湯タンク31の間の往路L1と、復路L2と、の間を繋いでいる。バイパス路L3には、開閉弁33が設けられている。開閉弁33が閉じているときにはヒートポンプユニット20からの高温の加熱水は往路L1のみを流れ、開閉弁33が開くと水対冷媒熱交換器23からの加熱水はその開度に応じてバイパス路L3に流入し、さらに復路L2に供給され、第2貯湯タンク32からの低温の加熱対象水と合流する。合流した水は、水対冷媒熱交換器23に供給されるが、その温度は開閉弁33の開度によって影響される。
【選択図】図1

Description

本発明は、ヒートポンプ装置を用いた給湯システムに関する。
通常、ヒートポンプ装置を用いた給湯システムは、安価な深夜電力の時間帯にヒートポンプ装置のガスクーラで冷媒と熱交換することにより水を加熱(貯湯加熱運転)し、これを貯湯タンクに貯えている。図11に示すように、ヒートポンプ装置1は、エバポレータ2、圧縮機3、ガスクーラ4、膨張弁5を備えた冷凍サイクル回路により構成されている。また、貯湯ユニット6は、貯湯タンク7と、流量調整弁8と、水ポンプ9と、を備えて構成されている。
そして、圧縮機3により圧縮された高温高圧の冷媒は、ガスクーラ4に導かれる。当該冷媒は、ガスクーラ4において貯湯ユニット6側の水との間で熱交換、つまり水に向かって放熱する。そうすると、高温高圧の冷媒は、ガスクーラ4の内部で冷却され、低温高圧の冷媒となる。その一方で、水は、ガスクーラ4において冷媒の熱を吸収し、加熱されたお湯として貯湯タンク7に流入し、上から次第に貯湯されていく。ガスクーラ4から流出した冷媒は、膨張弁5を経てエバポレータ2に導かれ、エバポレータ2において外気との間で熱交換、つまり、外気の熱を吸収する。そのため、低温低圧の冷媒は、エバポレータ2の内部で蒸発し、気相の冷媒となる。エバポレータ2を流出した冷媒は、圧縮機3に吸入され、圧縮機3により圧縮された後、再びガスクーラ4に向けて吐出され、上述の過程が繰り返される。
貯湯タンク7は、密閉式と称されており、その上部にはヒートポンプ装置で作り出したお湯(例えば65℃)が蓄えられ、一方、下部には水道から供給される冷水(例えば、17℃)が蓄えられており、この冷水がガスクーラ4に供給される。また、これらの間に温度成層と呼ばれる温度が急変する領域が存在する。このように、お湯を沸き上げる過程で、貯湯タンク7の下部には冷水が貯まることになるので、貯湯タンク7の容量に比べて実際の貯湯量が少なくなってしまう。そこで、貯湯タンク7の下端までお湯で占めるようにすれば効率が良い。しかしこの場合、ヒートポンプ装置(ガスクーラ4)に供給される水の温度が急上昇することが問題である。つまり、それまで温度成層よりも下の冷水がヒートポンプ装置1に供給されていたのに対して、温度成層を超えて高温のお湯がヒートポンプ装置に供給されると、水温が急上昇し、ヒートポンプ装置を構成する圧縮機3、膨張弁5などの機器の制御が追いつかなくなる。この場合、ヒートポンプ装置は、異常が生じたものとして運転を停止する措置が取られるので、給湯加熱運転の効率がよくない。
この問題に対して、特許文献1は、冷媒対水熱交換器(ガスクーラ4)の水側入口において貯湯槽(貯湯タンク7)下部から給水される水の入水温度を検出し、入水温度の上昇に対応して圧縮機の吐出圧力が上昇した場合に減圧装置(膨張弁5)の弁開度を開くように制御して吐出圧力を低く抑え、その弁開度の状態で出湯などにより入水温度が低くなった場合には、減圧装置の弁開度を閉じるように制御する、ことを提案しており、これにより効率のよい給湯加熱運転が可能になるとされている。
特許第3719154号公報
ところが、特許文献1の提案のように、冷媒対水熱交換器(ガスクーラ4)の水側入口において温度を検出してから減圧装置を制御しても、高温のお湯がヒートポンプ装置に流入したのに対応する制御を十分に行えないことが想定される。
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、貯湯タンクからヒートポンプ装置に向けて供給される水の急激な温度変化に十分に対応することのできるヒート給湯システムを提供することを目的とする。
かかる目的のもと、本発明のヒートポンプ給湯システムは、ヒートポンプ冷媒回路と、貯湯回路と、を備え、
ヒートポンプ冷媒回路は、冷媒と外気との間で熱交換を行う第一熱交換器と、冷媒を圧縮する圧縮機と、圧縮機で圧縮された冷媒と加熱対象水との間で熱交換を行うことで加熱水を生成する第二熱交換器と、第二熱交換器を経た冷媒を減圧及び膨張させる膨張弁と、を備える。貯湯回路は、加熱水及び加熱対象水を貯える貯湯タンクと、第二熱交換器から貯湯タンクまで加熱水を搬送する往路と、貯湯タンクから第二熱交換器へ加熱対象水を搬送する復路と、往路又は貯湯タンクから復路に加熱水を搬送するバイパス路と、を備える。
本発明のヒートポンプ給湯システムは、復路から第二熱交換器へ供給されるのが低温の加熱対象水から高温の加熱水に代わる過程で、バイパス路から復路に加熱水を供給することを特徴とする。そうすることで、第二熱交換器へ供給される水の温度が急激に変化するのを防止できるので、本発明のヒートポンプ給湯システムは、貯湯タンクからヒートポンプ装置に向けて供給される水の急激な温度変化に十分に対応できる。
本発明は、上記ヒートポンプ冷媒回路と、上記貯湯回路と、を備えるとともに、さらに上記貯湯回路は貯湯タンク内の高さ方向の所定の位置における水温を検知する第一水温センサと、を備える。
そして本発明のヒートポンプ給湯システムは、第一水温センサで検知された水温に対応して膨張弁の開度を制御する、ことを特徴とする。このヒートポンプ給湯システムは、貯湯タンク内の水温の検知結果に基づいて膨張弁の開度を制御するので、加熱水が第二熱交換器に入水するのを見越して膨張弁の開度を制御できることになる。したがって、本発明のヒートポンプ給湯システムは、貯湯タンクからヒートポンプ装置に向けて供給される水の急激な温度変化に十分に対応できる。
本発明において、貯湯タンク内の水温の検知結果に基づいて膨張弁の開度を制御するのに、二つの手法が考えられる。
一つ目は、復路から第二熱交換器に流入する加熱対象水の水温を検知する第二水温センサを設け、第一センサで検知される水温と第二水温センサで検知される水温の差分が既定値を超えると、差分に応じて膨張弁の開度を制御する、というものである。
二つ目は、第一水温センサで検知された水温に基づいて、復路から第二熱交換器に供給される加熱対象水の水温を予測し、予測された水温に対応して膨張弁の開度を制御する、というものである。二つ目の手法において、第一水温センサで検知された水温が、先行して検知された水温よりも低い場合には、予測された水温に対応する膨張弁の開度の制御を停止することができる。
本発明によれば、貯湯タンクからヒートポンプ装置に向けて供給される水の急激な温度変化に十分に対応することのできるヒート給湯システムを提供できる。
本実施形態における給湯システムの構成を示す図である。 第1実施形態における給湯システムの貯湯加熱運転時の制御手順を示すフローチャートである。 第1実施形態において、水対冷媒熱交換器に流入する水温の変遷を示すグラフである。 第1実施形態における給湯ユニットの他の構成例を示す図である。 第2実施形態における給湯システムの貯湯加熱運転時の制御手順を示すフローチャートである。 第2実施形態において、水対冷媒熱交換器に流入する水温の変遷を示すグラフである。 第3実施形態における給湯システムの貯湯加熱運転時の制御手順を示すフローチャートである。 第3実施形態において、水対冷媒熱交換器に流入する水温の変遷を示すグラフである。 第4実施形態における給湯システムの貯湯加熱運転時の制御手順を示すフローチャートである。 第4実施形態において、水対冷媒熱交換器に流入する水温の変遷を示すグラフである。 従来の給湯システムの構成を示す図である。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
図1に示すように、給湯システム10は、ヒートポンプユニット20と、貯湯ユニット30、制御部40と、から構成されている。
ヒートポンプユニット20は、例えばCO冷媒が循環する冷媒回路を構成するものであり、室外の空気(外気)と、冷媒との間で熱交換を行うものである。
ヒートポンプユニット20には、圧縮機21と、空気熱交換器(第一熱交換器,エバポレータ)22と、水対冷媒熱交換器(第二熱交換器,ガスクーラ)23と、電子膨張弁24と、が設けられている。
圧縮機21は、一体に構成された電動モータにより回転駆動されることにより、空気熱交換器22を通過した低圧の冷媒を吸入して圧縮し、高温高圧の冷媒を水対冷媒熱交換器23に向けて吐出するものである。圧縮機21の電動モータは、制御部40によりその動作が制御される。本実施形態における圧縮機21としては、圧縮機構が単一の単段圧縮機構のもの、あるいは低段側圧縮機構と高段側圧縮機構とを備える多段圧縮機構のものを用いることができる。圧縮機構としては、スクロール型圧縮機構や、ロータリ式圧縮機構など公知の形式の圧縮機を用いることができる。
空気熱交換器22は、外気と電子膨張弁24を通過した冷媒との間で熱交換を行うものであり、公知の熱交換器を用いることができる。この熱交換の過程で冷媒は蒸発し、外気から熱を吸収する。
水対冷媒熱交換器23は、貯湯ユニット30側の水(加熱対象水)と冷媒とで熱交換することによって水を加熱する。圧縮機21から吐出された高温高圧の冷媒は、この熱交換により冷却される。
ヒートポンプユニット20の冷凍サイクル回路には、水対冷媒熱交換器23の出口側と空気熱交換器22の入口側との間に電子膨張弁24が設けられている。電子膨張弁24は、高圧の冷媒を断熱膨張させることにより減圧して、低圧の冷媒とするものであり、制御部40によりその開度が制御される。
設定部41は、水対冷媒熱交換器23により水を加熱する目標温度を設定(沸き上げ目標温度Tp)するものである。給湯システム10を利用するユーザがこの沸き上げ目標温度Tpを設定部41に入力すると、当該情報は制御部40に通知される。制御部40は、沸き上げ目標温度Tpに基づいて圧縮機21、電子膨張弁24などの制御対象の動作を制御する。
ヒートポンプユニット20は、貯湯ユニット30から水対冷媒熱交換器23に流入する水の温度(入水温度)を検知する水温センサ25(第二水温センサ)を備える。水温センサ25で検知された温度は、制御部40に送られる。この水温センサ25は、後述する第2実施形態において用いられる。
なお、上記のヒートポンプユニット20は、本実施形態に必要な基本的な構成を示しただけであり、上記した以外に、実際のヒートポンプユニット20には適宜の構成を備えることができる。例えば、圧縮機21の前段に、冷媒の液相と気相とを分離するアキュムレータを備えることができる。また、圧縮機21を高圧側と低圧側の2段階構成とし、水対冷媒熱交換器23を経た冷媒を飽和液状態の冷媒と飽和ガス状態の冷媒とに分離する中間圧レシーバを備え、中間圧レシーバで分離された飽和液状態の冷媒を空気熱交換器22に供給し、飽和ガス状態の冷媒を、圧縮機21の高圧側と低圧側の間にインジェクションする構成を付加することもできる。その他、圧縮機21の回転数を制御するために、圧縮機21に吸入される冷媒の圧力、圧縮機21の回転数などを検知する手段、を備えることができる。
貯湯ユニット30は、第1貯湯タンク31及び第2貯湯タンク32と2つの貯湯タンクを備える。第1貯湯タンク31と第2貯湯タンク32は直列に接続されている。水対冷媒熱交換器23で加熱された水を第1貯湯タンク31が直接受けて、さらに、第1貯湯タンク31から第2貯湯タンク32に向けて加熱された水が移送されるように第1貯湯タンク31と第2貯湯タンク32は接続されている。第2貯湯タンク32の下部からは水(加熱対象水)が水対冷媒熱交換器23に供給される。このように、水対冷媒熱交換器23と、第1貯湯タンク31と、第2貯湯タンク32と、は往路L1及び復路L2とからなる循環経路上に配置されている。
貯湯ユニット30には、第2貯湯タンク32内の水を水対冷媒熱交換器23に送り込む水循環ポンプ34と、送り込む水量を制御する流量調整弁35が設けられている。水循環ポンプ34、流量調整弁35は、制御部40によりその動作が制御される。
第2貯湯タンク32には、複数の水温センサ36、37…が設けられている。これら水温センサ36(第一水温センサ)、37…は、第2貯湯タンク32の下方からこの順に配置されており、各水温センサ36、37…は対応する高さ方向に対応する位置の水の温度を検知する。
この中で、一番下に設けられた水温センサ36は、第2貯湯タンク32への貯湯(沸き上げ)が完了したことを検知するために設けられている。この水温センサ36が沸き上げ目標温度Tpを検知すると、沸き上げ目標温度Tpに達した水(加熱水)で第2貯湯タンク32が満たされたことを知ることができる。下から2番目の水温センサ37以降も同様に、対応する位置の水の温度が沸き上げ目標温度Tpに達することを検知する。制御部40は、水温センサ36、37…が検知した温度情報を取得する。この中で、水温センサ37で検知された温度は、第1実施形態における制御に用いられる。
貯湯ユニット30には、往路L1と復路L2の間にバイパス路L3が設けられている。バイパス路L3は、水対冷媒熱交換器23と第1貯湯タンク31の間の往路L1と、復路L2と、の間を繋いでいる。
バイパス路L3には、開閉弁33が設けられている。開閉弁33が閉じているときには、ヒートポンプユニット20(水対冷媒熱交換器23)からの加熱水は、往路L1のみを流れる。開閉弁33が開いているときには、水対冷媒熱交換器23からの加熱水は、その開度に応じてバイパス路L3にも流入する。バイパス路L3に流入した加熱水は、復路L2に供給され、第2貯湯タンク32から供給される水と合流する。合流した水は、水対冷媒熱交換器23に供給されるが、その温度は開閉弁33の開度、つまりバイパス路L3から復路L2に流れ込む加熱水の量によって定まる。
このような貯湯ユニット30は、第2貯湯タンク32から水循環ポンプ34及び流量調整弁35によって送り込まれた加熱対象水が、水対冷媒熱交換器23においてヒートポンプユニット20側の冷媒と熱交換することで加熱される。
本実施形態では貯湯ユニット30に二つの第1貯湯タンク31と第2貯湯タンク32を設けているが、貯湯タンクが一つ、あるいは三つ以上であっても本発明を適用することができる。
給湯システム10においては、圧縮機21により圧縮された高温高圧の冷媒が、水対冷媒熱交換器23に導かれる。この冷媒は、水対冷媒熱交換器23において貯湯ユニット30側の水との間で熱交換、つまり水に向かって放熱する。
そうすると高温高圧の冷媒は、水対冷媒熱交換器23の内部で冷却され、低温高圧の冷媒となる。
その一方で、加熱対象水は、水対冷媒熱交換器23において冷媒の熱を吸収し、加熱水として第1貯湯タンク31(第2貯湯タンク32)に供給される。
水対冷媒熱交換器23から流出した冷媒は、電子膨張弁24を経て空気熱交換器22に導かれ、空気熱交換器22において外気(空気)との間で熱交換、つまり、外気の熱を吸収する。そのため、低温低圧の液相の冷媒は、空気熱交換器22の内部で蒸発し、気相の冷媒となる。
空気熱交換器22から流出した気相の冷媒は、圧縮機21に吸入される。吸入された冷媒は、圧縮機21により圧縮された後、再び水対冷媒熱交換器23に向けて吐出され、上述の過程が繰り返される。
[第1実施形態]
以上の給湯システム10により実行される本発明の第1実施形態を説明する。
第1実施形態は、制御部40により貯湯ユニット30からヒートポンプユニット20に流入する水を制御する。つまり、制御部40は給湯システム10の動作の制御を司るものであるが、本実施形態ではヒートポンプユニット20(水対冷媒熱交換器23)に貯湯ユニット30(第2貯湯タンク32)から流入する水が急激な温度変化を招くことがないように制御する点に特徴がある。
第2貯湯タンク32からは、例えば17℃程度の水(加熱対象水)が水対冷媒熱交換器23に供給されるが、ヒートポンプユニット20から貯湯ユニット30に供給される加熱水の量が多くなると、その分、温度成層の位置が低くなる。さらに、温度成層の部分が水対冷媒熱交換器23に向けて流出した後には、例えば65℃の高温の加熱水が流出する。この過程で、第2貯湯タンク32から水対冷媒熱交換器23に供給される水は、図3の点線(バイパスなし)で示すように、急激な温度変化を示すので、前述したように、圧縮機21、電子膨張弁24の制御が追いつかなくなる。
そこで、制御部40は、第2貯湯タンク32に設けられている水温センサ37からの検知温度T3を取得し、検知温度T3が沸き上げ目標温度Tp(例えば65℃)を超えるか否かを判断している(図2 S103)。そして、制御部40は、水温センサ37からの検知温度T3が沸き上げ目標温度Tp以下であることを検知している限り、バイパス路L3の開閉弁33を閉じたままとする(図2 S101、図2 S103 No)。制御部40は、水温センサ37からの検知温度T3が沸き上げ目標温度Tpを超えたことを検知したとする。これは、温度成層が下から2番目の水温センサ37を通過して下方に移行したことを示し、第2貯湯タンク32から加熱水がまもなく復路L2に流出することを知らせる情報である。このとき、復路L2から水対冷媒熱交換器23には未だ低温の加熱対象水が供給されており、このままの状態を続けると、水対冷媒熱交換器23に流入する水の温度変化が大きくなる(図3の点線)。そこで、バイパス路L3の開閉弁33を開く(図2 S103 Yes、図2 S105)。そうすると、バイパス路L3から復路L2に高温の加熱水が流れ込む。このときまで第2貯湯タンク32から流出し復路L2に流れているのは低温の加熱対象水であるが、開閉弁33を開けることでバイパス路L3から復路L2に高温の加熱水が合流するので、そこを流れる水は温度が上昇する。
この昇温過程を図3に実線(「バイパスあり」)で示している。実線の「バイパスあり」と点線の「バイパスなし」との間の部分は、バイパス路L3から加えられた高温の加熱水による熱量に相当する。このように、未だ低温の加熱対象水が流れている状態でバイパス路L3から高温の加熱水を加えることにより、水対冷媒熱交換器23に供給される水の温度が急激に上昇するのを防ぐことができる。
制御部40は、水温センサ36からの検知温度T2に関する情報を取得しており、検知温度T2が沸き上げ目標温度Tp以下であれば、開閉弁33を開けたままとする(図2 S107 No、図2 S105)。検知温度T2が沸き上げ目標温度Tpを超えたならば、制御部40は、沸き上げ(貯湯)が完了したものとして、ヒートポンプユニット20の運転を停止するとともに、開閉弁33を閉じる(図2 S107 Yes、図2 S109)。
以上説明した通りであり、第1実施形態によると、バイパス路L3を設け、そこから復路L2に高温の加熱水を加えることで、水対冷媒熱交換器23に供給される水の温度変化を軽減することができる。
なお、ここではバイパス路L3に開閉弁33を設ける例を示したが、流量を制御できる流量調整弁を設け、その開度を調整することで、水対冷媒熱交換器23に供給される水の温度変化を緻密に制御することができる。
なお、バイパス路L3を設ける位置は図1に示す例に限らない。例えば、図4(a)に示すように、バイパス路L3を第1貯湯タンク31と第2貯湯タンク32の間の往路L1と、復路L2と、の間を繋ぐこともできる。また、図4(b)に示すように、バイパス路L3の一端を第2貯湯タンク32(又は第1貯湯タンク31)に、他端を復路L2に繋ぐこともできる。この場合、バイパス路L3の一端を第2貯湯タンク32に繋げる位置は、水温センサ36よりも上にある必要がある。なお、バイパス路L3の設置容易性からすると、配管どうしを繋ぐことになる図1、図4(a)に示す形態が好ましい。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を図5、図6を参照して説明する。
第2実施形態は、ヒートポンプユニット20(水対冷媒熱交換器23)への入水温度を事前に予測することで電子膨張弁24の開度を調整することを要旨とし、図1に示す給湯システム10で実行されるものである。
第2実施形態は、水対冷媒熱交換器23に付随する水温センサ25における検知温度T1と、第2貯湯タンク32に設けられる水温センサ36における検知温度T2と、を制御部40が取得し、図5に示される手順で、電子膨張弁24の開度を調整する。
この手順は、電子膨張弁24(図5 EEV)が通常運転するように制御されていることを前提としている(図5 S201)。通常運転とは、検知温度T1、検知温度T2を用いる制御を伴わないことをいい、圧力制御、吸入過熱度制御、など従来公知の要素を用いた制御に基づく運転のことである。
制御部40は、水温センサ25から検知温度T1を、また、水温センサ36から検知温度T2を取得し、検知温度T1と検知温度T2の差(ΔT=T2−T1)が既定値aを超えるか否かの判断を行う(図5 S203)。検知温度T1と検知温度T2の差が既定値a以下の間は、電子膨張弁24を通常制御のままとする(図5 S203 No,図6も参照)。このことは、第2貯湯タンク32の水温センサ36が設けられている位置には低温の加熱対象水が存在しているとみなしていることを示している。
しかし、検知温度T1と検知温度T2の差が既定値aを超えると(図5 S203 Yes)、第2貯湯タンク32の下方まで高温の加熱水が貯湯されてきており、水対冷媒熱交換器23に高温の加熱水が供給されるのが近づいていと判断し、電子膨張弁24の開度制御を通常制御から非通常制御に切り替える。つまり、制御される電子膨張弁24の開度をPn、先行する電子膨張弁24の開度をPn−1とすると、開度Pnは、開度Pn−1にΔTに対応する開度ΔPを加えることで定められる(図5 S205)。ΔT(T2−T1)とΔPの対応マップを図5に合わせて示している。このマップに示されるΔPを開度Pn−1に加えることで、入水温度が上昇することを事前に予測し、フィートフォワード的に電子膨張弁24を制御、具体的には高温の加熱水が供給される前に電子膨張弁24の開度を大きくする。そうすることで、入水温度が急に上昇しても電子膨張弁24の動作が追従することで、ヒートポンプユニット20を安定して運転することができる。
制御部40は、ステップS205に基づいて電子膨張弁24の開度を調整した後に、検知温度T1と検知温度T2の差(ΔT=T2−T1)が既定値b未満か否かの判断を行う(図5 S207)。検知温度T1と検知温度T2の差が既定値b以上であれば、制御部40は電子膨張弁24を通常制御する(図5 S207 No)。検知温度T1と検知温度T2の差が既定値b未満と小さい場合(図5 S207 Yes)であって、かつサンプリング期間tが既定値c以下(図5 S209 No)であればステップS203に戻り、検知温度T1と検知温度T2の差に基づいて上述したのと同様にして電子膨張弁24の開度の制御を行う。一方、検知温度T1と検知温度T2の差が既定値b未満と小さい場合であって、かつサンプリング期間tが既定値cを超える(図5 S209 Yes)と、非通常制御から通常制御に戻す。
そして、検知温度T2が沸き上げ目標温度Tpを超えたならば、第1実施形態と同様に、制御部40は、沸き上げ(貯湯)が完了したものとして、ヒートポンプユニット20の運転を停止するとともに、開閉弁33を閉じる。なお、第3実施形態、第4実施形態においても、ヒートポンプユニット20の運転を停止させる(開閉弁33を閉じる)条件は、これと同様である。
以上説明したように、第2実施形態によると、検知温度T1(入水温度)と検知温度T2の差に基づいて入水温度が上昇することを事前に予測して電子膨張弁24の開度を広くすることができる。したがって、水対冷媒熱交換器23への入水温度が急激に変化(上昇)しても、予めそれに対応する開度に電子膨張弁24が調整できる。
なお、既定値a、b、cは、任意に設定できる。例えば、既定値a、bは、2〜5℃の範囲から選択することができ、既定値a、bの大小は不問であり、a>b、a<b、a=bのいずれであってもよい。また、既定値cはヒートポンプユニット20、貯湯ユニット30の能力に応じて設定される。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態を図7、図8を参照して説明する。
上述した第2実施形態は、電子膨張弁24の開度を水温センサ25からの検知温度T1(入水温度)と水温センサ36からの検知温度T2(第2貯湯タンク32の最下部)の差に基づいて制御したが、第3実施形態は検知温度T2から入水温度を予測し、それに基づいて電子膨張弁24の開度を制御する。
図6、図7に示すように、第3実施形態においても当初は制御部40が電子膨張弁24を通常運転するように制御しているものとする(図7 S301)。
制御部40は、水温センサ36からの検知温度T2を継時的に取得し、先行する検知温度T2n−1と今回の検知温度T2nとの差分(T2n−T2(n−1))を求め、第2貯湯タンク32の下部の水温の変化を観察している(図7 S303)。前記差分(T2n−T2(n−1))が既定値d以下の場合(図7 S303 No)には、制御部40は通常運転するように電子膨張弁24を制御し続ける。一方、前記差分(T2n−T2(n−1))が既定値dを超えると(図7 S303 Yes)、制御部40は水温センサ36からの検知温度T2に基づいて、入水温度の予測値(T1')を求める(図7 S305)。この予測値は、水温センサ36の検知温度T2と水温センサ25の検知温度T1との関連性を予め実験的に確認をして、例えば図7に示されるT1'とT2とを関連付けたマップを作成しておく。制御部40は、このマップを参照することで入水温度の予測値(T1')を得ることができる。次いで、制御部40は、与えられた入水温度予測値T1'に対応する電子膨張弁24の開度Pを得る。開度Pは、例えば図7に示されるPとT1'のマップを予め作成しておき、制御部40はそのマップを参照しながら電子膨張弁24の開度Pを制御する(図7 S307)。
以上説明した第3実施形態は、ヒートポンプユニット20と第2貯湯タンク32の間の距離が離れている場合でも、ヒートポンプユニット20の入水温度変化を的確に予測することができ、ヒートポンプユニット20を安定して運転させることができ、異常停止を避けることができる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態を図9、図10を参照して説明する。
第4実施形態は、第3実施形態のようにヒートポンプユニット20の入水温度を予測して、電子膨張弁24の開度を制御する。しかしながら、貯湯加熱運転に入った後に、第1貯湯タンク31、第2貯湯タンク32の温水が使用され、再び、ヒートポンプユニット20の入水温度が下がることもある。この場合には、電子膨張弁24の制御を通常に戻す必要がある。図9、図10はこれに対応する制御手順が示されている。なお、図7と同じ手順については、同じステップ番号を付している。
図9に示すように、第4実施形態は、ステップS306を備えている。このステップは、検知温度T2が下がった場合には、第1貯湯タンク31、第2貯湯タンク32の加熱水が使用されたものとみなし、電子膨張弁24を通常制御で動作させる(図9 S306 Yes)。そうでなければ、制御部40はそのマップを参照しながら第3実施形態と同様に電子膨張弁24の開度Pを制御する(図9 S307)。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
10 給湯システム
20 ヒートポンプユニット
21 圧縮機
22 空気熱交換器
23 水対冷媒熱交換器
24 電子膨張弁
25 水温センサ
30 貯湯ユニット
31 第一貯湯タンク
32 第二貯湯タンク
33 開閉弁
34 水循環ポンプ
35 流量調整弁
36,37,38 水温センサ
40 制御部
41 設定部
L1 往路
L2 復路
L3 バイパス路

Claims (6)

  1. ヒートポンプ冷媒回路と、貯湯回路と、を備え、
    前記ヒートポンプ冷媒回路は、
    冷媒と外気との間で熱交換を行う第一熱交換器と、前記冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機で圧縮された前記冷媒と加熱対象水との間で熱交換を行うことで加熱水を生成する第二熱交換器と、前記第二熱交換器を経た前記冷媒を減圧及び膨張させる膨張弁と、を備え、
    前記貯湯回路は、
    前記加熱水及び前記加熱対象水を貯える貯湯タンクと、前記第二熱交換器から前記貯湯タンクまで前記加熱水を搬送する往路と、前記貯湯タンクから前記第二熱交換器へ前記加熱対象水を搬送する復路と、前記往路又は前記貯湯タンクから前記復路に前記加熱水を搬送するバイパス路と、を備え、
    前記復路から前記第二熱交換器へ供給されるのが低温の前記加熱対象水から高温の前記加熱水に代わる過程で、前記バイパス路から前記復路に前記加熱水を供給する、
    ことを特徴とするヒートポンプ給湯システム。
  2. ヒートポンプ冷媒回路と、貯湯回路と、を備え、
    前記ヒートポンプ冷媒回路は、
    冷媒と外気との間で熱交換を行う第一熱交換器と、前記冷媒を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機で圧縮された前記冷媒と加熱対象水との間で熱交換を行うことで加熱水を生成する第二熱交換器と、前記第二熱交換器を経た前記冷媒を減圧及び膨張させる膨張弁と、を備え、
    前記貯湯回路は、
    前記加熱水及び前記加熱対象水を貯える貯湯タンクと、前記第二熱交換器から前記貯湯タンクまで前記加熱水を搬送する往路と、前記貯湯タンクから前記第二熱交換器へ前記加熱対象水を搬送する復路と、前記貯湯タンク内の高さ方向の所定の位置における水温を検知する第一水温センサと、を備え、
    前記第一水温センサで検知された水温に対応して前記膨張弁の開度を制御する、
    ことを特徴とするヒートポンプ給湯システム。
  3. 前記復路から前記第二熱交換器に供給される水の水温を検知する第二水温センサを備え、
    前記第一センサで検知される水温と前記第二水温センサで検知される水温の差分が既定値を超えると、前記差分に応じて前記膨張弁の開度を制御する、
    請求項2に記載のヒートポンプ給湯システム。
  4. 前記第一水温センサで検知された水温に基づいて、前記復路から前記第二熱交換器に供給される水の水温を予測し、予測された前記水温に対応して前記膨張弁の開度を制御する、
    請求項2に記載のヒートポンプ給湯システム。
  5. 前記第一水温センサで検知された水温が、先行して検知された水温よりも低い場合には、
    予測された前記水温に対応する前記膨張弁の開度の制御を停止する、
    請求項4に記載のヒートポンプ給湯システム。
  6. 前記膨張弁の開度の制御が停止すると、
    当該制御が開始される前の制御に戻って前記膨張弁の開度の制御が行われる、
    請求項5に記載のヒートポンプ給湯システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108431507A (zh) * 2015-12-24 2018-08-21 国迪瓦利有限公司 用于容纳在罐中的流体的热交换和热分层***以及包括所述***的锅炉

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