JP2012211788A - 位相シフト干渉計 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】出射する伝搬光の波長が可変な光源と、伝搬光を第1及び第2伝搬光に分離し、出射する際に第1及び第2伝搬光の間に波長差を発生させる光分岐結合部と、偏波保持特性を有するプローブ及び参照光ファイバと、これらの光ファイバのいずれかに設けられ、光伝搬光の位相αiを周期的に変化させる光位相シフタと、プローブ光ファイバに設けられた試料測定部内の試料を透過あるいは反射した第1伝搬光と、参照光ファイバを伝搬する第2伝搬光とを合波し、合波光の位相αiのαi光成分の干渉要素を干渉信号とする光検出部と、前記光源での波長掃引に同期し、サンプリングクロックを出力する制御部と、サンプリングクロックに同期して第i光成分に対応する干渉信号を時系列に取得するデータ取得部とを有する。
【選択図】図1
Description
すなわち、スペクトル干渉計においては、光源から出射される伝搬光を2つの経路に分岐させ、一方の経路に測定対象とする試料を配置し、この試料を透過する光をプローブ光とし、他方の経路には試料を配置せず、この試料が配置しない経路を伝搬する光を参照光とする。
そして、プローブ光と参照光とを結合させて、プローブ光と参照光との干渉を起こさせ、この干渉結果から試料の特性を検出する。
上述のように求められたスペクトル位相から波長分散を求めることができ、光学材料や光部品(光学部品)などの特性を評価することができる。
また、スペクトル位相を逆フーリエ変換することにより、光が伝搬する方向に沿って光学媒質の空間分布を得る。この空間分布により、例えば、試料の深さ方向における断層画像を得ることができる。
したがって、上述した周波軸上における鏡像スペクトルを発生させないため、光の位相の符号が判別可能となるように、cos成分及びsin成分の双方を、すなわち直交二成分を測定することが重要である。
また、位相シフタとして、ミラーあるいはレンズのマウント部にPZT(チタン酸ジルコニウム酸鉛:圧電体)トランスデューサーを装着して、ミラーあるいはレンズを変位させて、一方の経路を伝搬する光に対する位相シフト量を切り替えることが記載されている。
さらに、測定した干渉波形に背景成分となる非干渉成分が含まれている場合、この非干渉成分を干渉波形から除去し、干渉成分のみを抽出して、直交二成分を求めるための複数のアルゴリズムが記載されている。
外部共振器型LD(Laser Diode:半導体レーザ )からなる光源より出射された光ビームを、テレスコープによって平行光とし、この平行光をマイケルソン干渉計に対して出射する。
そして、PZTミラーで反射された参照光と、被測定物により出射される物体光とがビームスプリッタで反射された後、偏光素子を透過してCCD(Charge Coupled Device)カメラにおけるCCDの光電面上で重ねられる。この重ね合わされることにより、参照光と物体光との干渉信号が光電面において検出される。
そして、このPZTミラーの位置を変えて、異なる位相として干渉スペクトルを測定する処理を繰り返して行うことにより、異なる位相成分の干渉スペクトルを、各位相成分毎に測定する。ここで、位相の値の決定は、波長を走査する際の1走査の波長範囲の中心波長でのみ行い、同一波長範囲の他の波長もこの中心波長と等しいとする。
また、位相シフトスペクトル干渉計を用いて、光コヒーレンストモグラフィによる断層画像を得る際、断層画像における鏡像データを解消させることもできる(例えば、非特許文献2参照)。
この特許文献1の方式は、干渉計内における経路の伝搬及び被測定対象物からの反射に伴う波長分散が、測定精度に対して影響を与えない程度に小さいために無視でき、かつ伝搬する光の位相が周波数に対して線形に変化するという近似が成り立つという条件の下では正しく機能する。
すなわち、波長分散の測定を目的としたスペクトル干渉計には、特許文献1で開示されている構成の干渉計は、上述したように、その方式の持つ測定条件から、波長分散を測定する目的には適用させることができないという問題がある。
ここで、小型化及び構成する容易さを目的とし、干渉経路を光ファイバで構成しようとすると、光ファイバの有する波長分散のために、位相が周波数に対して線形に変化しなくなり、被測定対象物の波長分散の測定精度が低下することが考えられる。
しかしながら、測定精度に影響を与えない程度に光ファイバを短くすると、光コヒーレンストモグラフィにおいて、診断部位に到達させるための光ファイバの長さを確保することができなくなる。
また、走査波長レンジ(波長を走査する波長幅、すなわち測定する波長の波長範囲)を、位相の周波数に対する線形近似が可能となる範囲に狭めることが必要となるため、狭い範囲の干渉信号しか得ることができず、断層画像の解像度を低下させるという問題がある。
そして、この走査を繰り返して行うことにより、複数の位相値での干渉スペクトルを測定して、複数の位相値による干渉の直交二成分を得ている。
この特許文献1の直交二成分を求める方式を光ファイバを用いた干渉計に適用させた場合、温度変化にともなう光ファイバの光路長の変動により、PZTミラーの位置を変化させ、複数の位相値での干渉スペクトルを取得する間に、干渉計中での位相が変動することになる。このため、干渉計に対して設定した位相値と、実際に測定を行っている位相値とがずれてしまうことになる。
その結果、直交二成分の直交性が損なわれるため、波長分散データあるいは断層画像にリップルが生じてしまい、波長分散の測定精度が大幅に悪化して評価不能となり、あるいは断層画像が乱れてしまい、この断層画像に基づく診断が行えないという問題がある。
同様に、非特許文献2に開示された干渉計も、PZTミラーを移動させて位相シフト量を変化させるため、特許文献1と同様な問題を有している。
しかしながら、3つの出力ポートの各々に対して光検出器を設ける必要があるため、光検出器の数が増加することになり、個数の増加する分、干渉計の構成が複雑になり、また小型化することが困難となり、かつ製造コストが増加することになる。
端から入射される前記合波光を電気信号に変換し、変換結果を干渉信号として出力する光検出部(光検出部12)と、前記光源において波長掃引が行われる毎に、当該波長掃引に同期して、前記光位相シフト部における位相シフト量及び位相シフトの周期を制御するとともに、前記位相シフトの一周期内において前記iが増加される順に、第i光成分に対応する前記干渉信号を時系列に取得するためのサンプリングクロック信号を発生する制御部(制御部13)と、前記光源において波長掃引が行われる毎に、当該波長掃引に同期して、前記i光成分に対応する前記干渉信号を、前記サンプリングクロック信号により時系列に取得するデータ取得部(データ取得部14)とを有することを特徴とする。
また、この発明によれば、偏波保持特性を有する光ファイバによって、伝搬光の偏波を保持させた状態で干渉計内を伝搬させ、干渉計を構成するプローブ光経路及び参照光経路において、プローブ光経路に伝搬される第1伝搬光に対し、参照光経路に伝搬される第2伝搬光の位相差を時系列に、ラジアン単位で0から3π/2の間で周期的に切り替えることにより、安定した同一の偏波状態の第1伝搬光及び第2伝搬光から、各々異なる位相シフト量の第i光成分から干渉要素を抽出することができ、従来に比較して光パルスの波長分散の測定及び光コヒーレンストモグラフィにおける断層撮影を、高精度かつ高感度に行うことができる。
まず、本実施形態における位相シフト干渉計で用いる、干渉スペクトルからの非干渉成分の除去の方法について説明する。
入射光を位相シフト干渉計の2つの伝搬経路(後述するプローブ光用と参照光用の経路)に分岐するためには、空間光学系を用いた干渉計の場合、平板ビームスプリッタを用い、一方光ファイバを用いた干渉計の場合、光ファイバあるいは光導波路からなる光スプリッタを用いることになる。
このとき、2つの伝搬路における入射光の分岐比は50:50とするのが理想的であるが、実際には光スプリッタなどの設計及び製作の際に誤差が生じてしまうため、必ずしも50:50とはならない。
上述した要因で分岐比及び合波比が50:50からずれると、測定する干渉スペクトルには、背景成分(バックグラウンド)となる非干渉成分が干渉成分に対して重畳することになる。このため、干渉フリンジの直交二成分を得るためには、干渉スペクトルから非干渉成分を除去することが必要となる。
また、分岐比及び合波比が変動する(揺らぐ)ことの無いように、温度を一定に保つことで、構成する要素の熱膨張によるスペクトルシアリング干渉計の経路長の変動や、熱光学効果による構成する要素の屈折率の変動を抑制するための安定化機構が必要となる。
しかしながら、このような特殊な構成のスペクトルシアリング干渉計は、構成のための要素が複雑となるとともに要素数も増大することなり、実用上において装置が大型化するため、好ましくない。
この互いに異なる3値以上の位相シフトに対し、背景成分となる非干渉成分が重畳した干渉フリンジを測定することで、非干渉成分を数値演算により、除去することが可能となり、直交二成分からスペクトル位相の変化分を求めることが可能となる。この方法を用いることにより、分岐比及び合波比を共に50:50に保持したり、温度による変動を抑制するための安定化機構を導入する必要がなく、スペクトルシアリング干渉計を小型化して簡便に制作することが可能となる。
以下の説明において、位相シフトの異なる3つの位相成分を、0成分(位相が0のときの成分)、π成分(位相がπのときの成分)及びα成分(位相がαのときの成分)とする。ここでは、αは0より大きくπより小さい(0<α<π)任意の実数値である(本実施形態においては、位相シフトの単位はラジアンとする)。
また、上述した0、π及びαの位相シフトにおける干渉スペクトルは、干渉成分と、この干渉成分に重畳した背景成分である非干渉成分とからなり、行列型式により以下の式(1)により表される。
また、上記式(1)の右辺において、第1項(Iback(λ))が各々の背景成分となる非干渉成分を表し、第2項(Iint(λ)cos[…])が干渉成分を表している。この非干渉成分は、位相シフトには依存せずに、光パルスの波長λのみに依存する。各々の干渉成分には、cos関数の変数部に各々の位相シフトの値が含まれる。
また、式(1)の位相シフトが0とπとにおける非干渉成分が重畳した干渉スペクトルにより、cos干渉成分(位相シフト0)のパワーIint(λ)cos[φ(λ)]と、背景成分となる干渉成分のパワーIback(λ)とが、以下に示す式(2)として与えられる。
まず、三角関数の加法定理を用いて、sin干渉成分を以下の式(3)として表す。
<第1の実施形態>
次に、図1を参照して、第1の実施形態による位相シフト干渉計の構成及び機能を説明する。図1は、本実施形態による位相シフト干渉計の構成例を示すブロック図である。
この図1において、位相シフト干渉計は、光源1、入射経路としての入射光ファイバ2、光分岐部3、第1光分岐経路としての入射側プローブ光ファイバ4、第2光分岐経路としての参照光ファイバ5、試料測定部6、出射側プローブ光ファイバ7、光位相シフタとしての光位相シフト部8、光遅延部9、光結合部10、出射光ファイバ11、光検出部12、制御部13、データ取得部14、波長掃引信号線15及び16、位相シフト制御線17、サンプリングクロック信号線18、検出信号線19を備える。ここで、位相シフト干渉計における光の伝搬する経路の距離は、光分岐部3の出射端(第2及び第3出射端)から光結合部10(第3及び第4入射端)までの光路の距離である。
入射光ファイバ2は、一端が光源1の出射端(第1出射端)に接続され、他端が光分岐部3の入射端(第1入射端)に接続されている。この入射光ファイバ2は、光源1の出射端から出射された伝搬光を一端から入射し、この入射した伝搬光を他端から光分岐部3の入射端に導く入射光経路である。
光分岐部3は、第一の出射端に入射側プローブ光ファイバ7の一端が接続され、第二の出射端に参照光ファイバ5の一端が接続されている。
このため、第1伝搬光が入射側プローブ光ファイバ4を伝搬し、第2伝搬光が参照光ファイバ5を伝搬する。
光結合部10は、第一入射端(第3入射端)に対し、出力側プローブ光ファイバ7の他端が接続され、第二入射端(第4入射端)に対し、参照光ファイバ5の他端が接続され、出射端(第5出射端)に対し、出射光ファイバ11の一端が接続されている。
このため、光結合部10は、第一入射端から試料測定部6から出射される第1伝搬光と、第二入射端から入射される第2伝搬光とを再結合し、再結合により干渉成分を取得するため、第1伝搬光と第2伝搬光との偏光方向を同一として結合した合波光を、出射光ファイバ11の一端に、出射端から出射する。
この光遅延部9は、入射側プローブ光ファイバ4及び出射側プローブ光ファイバ7の光の伝搬路と、参照光ファイバ5の光の伝搬路との光路長差を同じにする目的で、他方に対して光路長が短い方の伝搬路に設けられ、光路長差を解消する調整のための遅延を、設けた伝搬路を伝搬する伝搬光に与えている。本実施形態においては、一例として参照光ファイバ5に設けられている。
このように、光遅延部9を設けて光路長差を解消することにより、入射側プローブ光ファイバ4及び出射側プローブ光ファイバ7による光の伝搬路と、参照光ファイバ5による光の伝搬路との間において生ずる光路長の揺らぎを低減することができ、干渉スペクトルの測定精度を向上させることができる。
入射光ファイバ2、入射側プローブ光ファイバ4、出力側プローブ光ファイバ7、参照光ファイバ5、出射光ファイバ11の各々は、入力された光の偏光方向を維持し、かつ多モード干渉による測定障害を避けるため、偏波保持単一モードの伝搬特性を有する偏波保持単一モード光ファイバにより構成されている。本実施形態においては、位相シフト干渉計を構成する光ファイバを伝搬する光の偏光方向は全て同一である。
ここで、第1伝搬光と第2伝搬光との間の位相差が0の場合、0成分検出モードとなり、また、第1伝搬光と第2伝搬光との間の位相差がπの場合、π成分検出モードとなり、さらに第1伝搬光と第2伝搬光との間の位相差がαの場合、α成分検出モードとする。式(1)の行列の行における1行目、2行目及び3行目の各々の表式が、それぞれ0成分検出モード、π成分検出モード、α成分検出モードの干渉成分に対し、非干渉成分が重畳した干渉スペクトルに対応している。
ただし、光遅延部9を介挿する伝搬路は、他方の伝搬路に対し、光の伝搬時間が短いことが必要である。機構的な都合により、入射側プローブ光ファイバ4及び出射側プローブ光ファイバ7による光の伝搬路と、参照光ファイバ5による光の伝搬路とのいずれか一方の伝搬路に光遅延部9を取り付ける必要がある場合、他方の光の光路長を一方の光路長より長く設定し、他方の遅延時間に対応するように、一方の遅延時間を光遅延部9により遅延して調整する。
この場合、光位相シフト部8あるいは光遅延部9を試料測定部6が接続された経路に置くことになるため、光損失の増大や経路内での反射の増大が生じることのないよう、干渉経路の設計と組立に留意する必要がある。
上述したように、光位相シフト部8と光遅延部9との接続順、もしくは設置位置を変更したとしても、第1反射伝搬光及び第2反射伝搬光との位相差の対応には変更はない。
図2(a)は、光を透過する性質の測定試料を試料測定部6内部に配置する場合の構成を示している。試料測定部6の入射端(第2入射端)には、入射側プローブ光ファイバ4の他端との接続用のコネクタ21が設けられている。また、このコネクタ21には、測定試料(透過測定用)23と対向する側に、偏波保持単一モード光ファイバにより構成された光ファイバ22の一端が接続されている。測定試料(透過測定用)23の場合、光ファイバ22の他端と、測定試料(透過測定用)23のコネクタ21と対向する側(入射側)とが接続されている。偏波保持単一モード光ファイバにより構成された光ファイバ24の一端が、測定試料(透過測定用)23のコネクタ25と対向する側(出射側)に接続されている。光ファイバ24の他端がコネクタ25に接続されている。第1伝搬光が光ファイバ22を介して、測定試料(透過測定用)23に入射し、この測定試料(透過測定用)23を透過し、光ファイバ24を介してコネクタ25に到達する。そして、コネクタ25は、出射側プローブ光ファイバ7の一端と接続されている。このため、光ファイバ24には、測定試料(透過測定用)23を透過した第1伝搬光が伝搬する。そして、光ファイバ24から出射された第1伝搬光は、コネクタ25を介して、出射側プローブ光ファイバ7の一端に入射し、出射側プローブ光ファイバ7を伝搬し、光結合部10の第一入射端(第3入射端)に入射される。
制御部13は、光位相シフト部8に位相シフトを行わせるための位相シフト電圧を正弦波的な波形の制御信号として繰り返して、位相シフト制御線17を介して、光位相シフト部8に出力する。このとき、制御部13は、同時に、位相シフト電圧と同期して位相成分の異なる各々の干渉スペクトルを検出するため、サンプリングクロック信号をデータ取得部14に対して、サンプリングクロック信号線18を介して出力する。上述したように、位相シフト電圧は、制御部13と光位相シフト部8とを接続した位相シフト制御線17により、制御部13から光位相シフト部8へ送られる。サンプリングクロック信号は、制御部13とデータ取得部14とを接続したサンプリングロック信号線18により、制御部13からデータ取得部14へ送られる。位相シフト電圧の波形として、繰り返し発生するならば、正弦波的な波形ではなく、他の波形を選択してもよい。
この光検出部12からデータ取得部14に出力される電気信号である干渉信号は、出射光ファイバ11から入射される合波光が電気信号に光電変換された、非干渉成分を含む(非干渉成分が重畳された)干渉信号である。
すなわち、測定波長がn点である場合、0成分、π成分及びα成分を1つの波長に対して一組としているため、測定する組の数nにより波長掃引周期を除算して得た第1周期Δt毎に、この第1周期内において位相シフト電圧を順次変化させて、位相シフトのシフト量を切り換える処理を上記トリガ信号に同期して行う。
また、データ取得部14は、検出信号線19を介して光検出部12から、この第1周期Δtに同期して、0成分、π成分及びα成分の干渉信号を連続的に順次受信する。例えば、本実施形態においては、0成分→α成分→π成分の順番に、それぞれ第1周期Δtに同期して、周期的に受信するものとする。この第1周期Δt内において位相シフト電圧を0成分→α成分→π成分を連続的に順次変化させ、この変化させる処理を光源1の波長掃引周期内において第1周期毎に繰り返すことになる。
そして、データ取得部14は、この時系列に取得した0成分、π成分及びα成分の干渉要素を一組として、各波長における直交二成分を求め、スペクトル位相を得るためのデータとして用いる。
本実施形態における図1に示す位相シフト干渉計の構成を用い、スペクトル位相を測定する動作を説明する。
図3(a)は、縦軸が電圧であり、横軸が時間であり、光源1の出力するトリガ信号の出力タイミングを示す図である。この図3(a)において、光源1から出力されるトリガ信号のHレベル(VH)およびLレベル(VL)は、各々TTL制御(TTL(Transistor Transistor Logic)インターフェースを用いた制御)に適合するように設定される。
図3(c)は、縦軸が電圧であり、横軸が時間であり、光位相シフト部8に印加する位相差を第1周期Δtで変化させる位相シフト電圧の波形を示す図である。位相シフト電圧V0は位相シフトを0(0成分検出モード)とする際の電圧であり、位相シフト電圧V3π/2は位相シフトを3π/2とする際の電圧である。位相シフト電圧は、V0からV3π/2までの範囲において、図3(c)に示されるように連続かつ周期的に変化して、制御部13から出力される。
図3(c)及び図3(d)については、第1周期Δtを明確に記載するため、図3(a)及び図3(b)の横幅の時間スケールを拡大し、一部の時間範囲のみを示している。
また、波長掃引周期の開始時と終了時とに同一の遷移をする独立パルスを発生するように、光源1を構成としても良い。
また、本実施形態においては、波長掃引信号線16によりデータ取得部14に対し、また波長掃引信号線15により制御部13に対し、トリガ信号を出力している。しかし、トリガ信号を開始トリガ信号及び終了トリガ信号として、データ取得部14及び制御部13の各々に対して、それぞれ2本の波長掃引信号線を設け、開始トリガ信号及び終了トリガ信号を別系統の配線にて出力する構成としても良い。
上述した構成は、光源1及び制御部13及びデータ取得部14の仕様に応じて最適の形態を選択すれば良い。
この結果、光位相シフト部8は、供給される位相シフト電圧V0から位相シフト電圧V3π/2までの変化により、参照光ファイバ5を伝搬する第2伝搬信号の位相を0から3π/2までの範囲において連続的に順次変化させる。
光検出部12は、第1周期Δt毎に、すなわち測定波長毎に0から3π/2まで変化する位相シフトに伴い、測定波長毎における位相シフトのシフト量が0、π及びαの各々に対応する干渉要素を有する合波光を光電変換し、連続的に干渉信号として、データ取得部14に対して供給する。
このように、データ取得部14は、第2伝搬光の位相シフトの位相量が0→3π/2→0と連続して変化することで、1つののサンプリングクロック信号毎に、その時点の位相量に対応した1点の干渉信号を取得する。したがって、データ取得部14は、1組の0、α及びπの位相成分の干渉信号を、3つのサンプリングクロック信号により取得する。
この結果、測定波長の範囲内において、nの第1周期Δtから、n組の0成分、α成分及びπ成分の干渉要素(干渉信号)が得られる。
そして、データ取得部14は、スペクトル位相φ(λ)とパワースペクトルIint(λ)を求める際、30成分の干渉フリンジデータから0成分、π成分及びα成分に対応する3種の干渉信号を、位相シフト電圧V0、Vα及びVπの各々を出力したタイミングに基づいて、制御部13から供給されるサンプリングクロック信号によりサンプリングした複数の干渉フリンジデータから抽出し、式(6)及び式(7)に代入する。ここで、測定波長がn点の場合、波長掃引周期において波長を1回掃引することにより、総サンプリング数は30n(光成分)となる。
ここで、各第1周期Δt内にサンプリング行う測定点が30ある場合、測定の分解能を上げる必要、すなわち隣接する測定点間における測定精度を高くする必要があるため、測定点毎の掃引波長の変化を無視することができなくなる。このため、各第1周期Δt内における測定点毎の掃引波長の変化を補正して、得られる干渉フリンジデータ各々の波長精度を維持する必要がある。本実施形態において、データ取得部14には、波長掃引周期内の30n個の測定値において、各第1周期Δtにおける同一順番の測定波長となるサンプリングタイミングのn個の測定値による線形補間を、同一順番毎に行い、各サンプリングタイミング毎に30成分の干渉フリンジデータを算出する構成が設けられている。したがって、データ取得部14は、上述した線形補間を行うプログラムを記憶するメモリ、あるいは線形補間を実行するための回路を有している。
これにより、各位相成分の各々に対し、波長成分毎の測定間隔を1/30とする補間処理を行うこととなり、各位相成分毎の干渉信号のデータ点数を30倍とし、スペクトル位相の測定精度を向上することができる。波長の掃引が線形的に行われるため、時間経過により測定波長に対応する位相量を線形関係により決定することができる。その結果、各位相成分に対応する干渉フリンジデータを、容易に補間することができる。
例えば、本実施形態においては、サンプリングタイムti,6に対応する位相量の位相校正を行い、サンプリングタイムti,6における位相量をラジアン単位として0.418436πとする。
位相校正の方法について、非特許文献1にも複数の位相校正のためのアルゴリズムが記載されているが、本実施形態におけるような三角関数をフィッティング関数としたカーブフィティングによる位相校正のアルゴリズムは記載されていない。このため、本実施形態においては、三角関数をフィッティング関数としたカーブフィティングを用いることにより、図3(c)に示すサイン波とした位相シフトを行っているため、高精度かつ短時間で各位相成分に位相校正が可能である。
また、位相校正により求めた位相量がαの数値において、小数点以下の計算桁数が少ない場合(位相校正の精度が低い場合)も、スペクトル位相φ(λ)もしくはパワースペクトルIint(λ)の算定結果にリップルが生じることになる。
また、本実施形態においては、第1周期Δt内における干渉成分、すなわちサンプリング点数を30、位相量αの計算桁数を小数点以下6桁としているが、このサンプリング点数及び小数点以下の桁数に限定されることなく、必要とするリップルの相対強度をどの程度まで許容できるかにより、リップルの相対強度をどの程度まで低減するかを決定して設定し、サンプリング点数及び小数点以下の桁数を設定すれば良い。なお、位相量πの計算桁数の小数点以下の桁数も位相量αと同様に、リップルの相対強度の低減に応じて決定して設定することが必要なのは言うまでもない。
このため、サンプリングタイムti,jの各々において、リップルの相対強度を観察し、リップルの相対強度が必要とする許容範囲にあるサンプリングタイムを、位相量αのサンプリングに用いるかを決定すれば良い。
したがって、本実施形態によれば、データ取得部14には、サンプリングに用いるサンプリングクロック信号(電気信号)及び合波光を受信する受信ポートを一系統設けて構成すれば良く、位相シフト干渉計を簡易に構成することができる。
次に、第2の実施形態による位相シフト干渉計の説明を行う。第2の実施形態は、第1の実施形態と同様の構成であるが、図1の構成において、データ取得部14に並列に設けた3つの受信ポート(後述する受信ポートP1、P2及びP3)により、1組の0成分、α成分及びπ成分を、並列に受信する構成を有している。
図4は、制御部13の波長掃引動作と、これに対応した光位相シフト部8の位相シフトの動作と、データ取得部14における光検出部12からの干渉信号のサンプリングとにおける動作のタイミングを示す波形図である。
図4(b)は、縦軸が周波数であり、横軸が時間であり、光源1の波長掃引において出力する光の波長の時間変化を示している。この図5(b)において、λ1は掃引開始の波長(測定波長の範囲における最低波長)であり、λ2は掃引停止の波長(測定波長の範囲における最大波長)である。
図4(c)は、縦軸が電圧であり、横軸が時間であり、光位相シフト部8に印加する位相差を第1周期Δtで変化させる位相シフト電圧の波形を示す図である。位相シフト電圧V0は位相差を0(0成分検出モード)とする際の電圧であり、位相シフト電圧V3π/2は位相差を3π/2とする際の電圧である。また位相シフト電圧Vπは位相差をπ(π成分検出モード)とする際の電圧とし、位相シフト電圧Vαは位相差をα(α成分検出モード)とする際の電圧とする。このため、本実施形態においては、V0<Vα<Vπの関係にある。また、0成分、α成分及びπ成分の検出を行う位相シフト電圧は、第1周期Δt内において正弦波的に変化する。本実施形態においては、αは、ラジアン単位で示す位相量であり、0<α<πの間の実数である。αは、この0<α<πの範囲で変化する。したがって、制御部13は、第1周期Δtに対応して、周期的に正弦波的形状により、位相シフト電圧を変化させて、光シフト位相部8へ供給する。
図4(d)は、縦軸が電圧であり、横軸が時間であり、制御部13が光検出部12からの干渉信号を、受信ポートP1、受信ポートP2、受信ポートP3から並列に時系列データとして受信するサンプリング周期のタイミングを示す図である。本実施形態においては、受信ポートP1が0成分の干渉信号を受信し、受信ポートP2がπ成分の干渉信号を受信し、受信ポートP3がα成分の干渉信号を受信する。
図4(c)及び図4(d)については、第1周期Δtを明確に記載するため、図4(a)及び図4(b)の横幅の時間スケールを拡大し、一部の時間範囲のみを示している。
第2の実施形態も、第1の実施形態と同様に、波長掃引周期における第1周期Δtの数nは1000であり、波長掃引周期は1sとする。受信ポートP1、受信ポートP2及び受信ポートP3の各々のサンプリング周期は1msである。
したがって、データ取得部14におけるA/D換回路の動作速度が、サンプリング周期を短縮したい場合の制限要因となる可能性がある。
しかし、本実施形態では、受信ポートP1、受信ポートP2及び受信ポートP3の三系統の並列受信を採用することにより、各受信ポートのサンプリング速度が1ポートのみで受信する場合の3分の1となるため、A/D変換回路の動作速度の制限を3倍に上昇させ、測定時間を短縮させることができる。
また、1つの受信ポートにおいて、0成分、α成分及びπ成分の各々の測定タイミングを順番に振り分ける必要が無くなるため、データ処理プログラムが簡単になり、データ処理速度を向上させることができる。
次に、第3の実施形態による位相シフト干渉計の説明を行う。図5は第3の実施形態による位相シフト干渉計の構成例を示すブロック図である。第1の実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、第1の実施形態と異なる構成について以下に説明する。
第1の実施形態の場合には、図1に示すように、参照光ファイバ5に対して、それぞれ独立に構成された伝搬光の位相をシフトする光位相シフト部8と光路長差を解消する光遅延部9とが設けられている。図1に示す第1の実施形態の構成との対比から判るように、光位相シフト部9及び光遅延部9の各々を独立に設ける必要は無いため、本実施形態においては、第1の実施形態における光位相シフト部8及び光遅延部9とを合体させて一体化している。すなわち、光位相シフト部9の光の位相差をシフトさせる機能と、光遅延部9の光の伝搬を遅延させる機能とを有する光位相シフト遅延部51を、入射側プローブ光ファイバ4、出射側ブローブ光ファイバ7、または参照光ファイバ5のいずれか一方に設ける構成としている。図5においては、例えば、光位相シフト遅延部51が参照光ファイバ5に設けられている。入射側プローブ光ファイバ4及び出射側プローブ光ファイバ7からなる第1分岐経路と、参照光ファイバ5からなる第2分岐経路とのいずれか一方の経路が他方より光路長が短い場合、この一方の経路に光位相シフト遅延部51を設けて、他方に対する光路長差を補正する。これにより、光位相シフト部8及び光遅延部9を一体化した光位相シフト遅延部51を用いて、第1の実施形態に比較して装置をより小型化することができる。
また、光位相シフト部8及び光遅延部9を合体させて一体化することにより、コネクタ結合にともなう光損失を低減することができる。この結果、光源1のパワーを第1の実施形態に比較して低いレベルとすることができ、光源1におけるエネルギーの消費を低下させることができる。
また、光源1のパワーを第1の実施形態と同様とした場合、第1の実施形態に比較してより光損失が大きな測定試料の位相シフトスペクトルの評価が可能となる。
さらに、制御部13から光位相シフト部8に対して印加する位相シフト電圧に直流電圧成分を付加すると、直流位相シフトにより、光ファイバの伝搬光の遅延時間を制御することができる。したがって、入射側プローブ光ファイバ4及び出射側プローブ光ファイバ7からなる第1分岐経路と、参照光ファイバ5からなる第2分岐経路との間の光路差を、電圧による遅延時間の制御によって高精度に解消し、第1の実施形態に比較して、より位相の安定性を精密に制御することができる。
第1の実施形態から第3の実施形態に示した位相シフト干渉計を光部品(光学部品)の波長分散の評価に用いる手順について説明する。この波長分散の評価において、透過における波長分散の評価を行う場合、試料測定部6の構成として、図2(a)に示す構成を用いる。一方、反射における波長分散の評価を行う場合、試料測定部7の構成として、図2(b)に示す構成を用いる。
波長分散を評価するには、以下のようにして分散パラメータを求めることが必要となる。
分散パラメータを求める際、波長λの関数として求めたスペクトル位相φ(λ)を、周波数νの関数であるスペクトル位相φ(ν)に変換する。
そして、周波数の関数として求めたスペクトル位相φ(ν)から、スペクトル位相の変化分Δφ(ν)を、隣接周波数間のスペクトル位相の差分として算出する。ここで、隣接周波数間の間隔をΔνとすると、以下の(8)式により分散パラメータDが求められる。(8)式において、νは周波数であり、cは光の速度であり、Lは光が伝搬する距離(干渉経路の経路長)である。
また、データ取得部14に差分算出部と分散パラメータ算出部とを設けず、データ取得部14にスペクトル位相の変化分Δφ(ν)の算出と、分散パラメータの算出を行わせるためのプログラムをプログラム記憶部に記憶し、このプログラムをMPU(Micro Processing Unit)などからなる演算プロセッサが実行する構成としても良い。この場合、演算プロセッサがプログラム記憶部に記憶されているプログラムに従い、スペクトル位相の変化分Δφ(ν)の算出と、分散パラメータの算出を行う。
第1の実施形態から第3の実施形態に示した位相シフト干渉計を用いて、光コヒーレンストモグラフィの断層画像を求める手順について説明する。この光コヒーレンストモグラフィの断層画像を求める際には、測定対象の試料の表面(試料表面)からの反射を得るため、試料測定部6の構成として、図2(b)に示す構成を用いる。この構成においては、試料表面のある点での深さ方向の断層画像が得られるのみである。そこで、レンズ28を試料表面に対して平行に2次元的に平行移動させる。すなわち、試料測定部7には試料を置いたステージの面に対して平行な2次元平面における線に沿って、レンズ28を平行移動させる駆動機構を設け、レンズ28を2次元平面における線に沿って平行駆動させて、線における測定点毎、すなわち座標点座標点毎におけるスペクトル位相を検出するように構成する。
また、レンズ28を平行移動させるのではなく、試料を乗せたステージを、平行移動させるように駆動機構を構成しても良い。
次に、求めた周波数表記のスペクトル位相φ(ν)に対して、2次元平面上において平行移動させた線の各測定点毎にスペクトル位相φ(ν)の逆フーリエ変換を行い、周波数領域から画像空間領域に変換し、各測定点毎の深さ方向の断層画像である画像データを生成する。ここで、スペクトル位相φ(ν)の逆フーリエ変換の際、スペクトル位相φ(ν)の逆フーリエ変換により得られた逆フーリエ変換データにおいて、横軸が時間となり、縦軸が反射された反射光の強度となる。この時間に対して光の速度を乗算することにより、試料面の反射における光(第1伝搬光)の往復経路での伝搬距離が得られる。
また、試料を配置したステージの面に対して平行な2次元平面に沿ってレンズ28を平行移動し、各測定点におけるスペクトル位相φ(ν)を検出し、上述した断層画像を求める処理を、この2次元平面における各測定点毎に行うことにより、試料の三次元の断層画像が得られる。
また、上述した制御部、算出部、変換部及び断層画像生成部の機能をMPUに実行させるプログラムを記憶したプログラム記憶部を設け、CPUがプログラム記憶部から順次プログラムを読み出して実行することで、制御部、算出部、変換部及び断層画像生成部の処理を行うように構成しても良い。
Claims (13)
- 単一縦モード光を伝搬光として第1出射端から出射する、当該単一モード光の波長が可変な光源と、
前記第1出射端に一端が接続され、前記伝搬光を伝搬する偏波保持特性を有する単一モード光ファイバで構成された入射光経路と、
前記入射光経路の他端が接続された第1入射端から前記伝搬光を入射し、前記伝搬光を第1伝搬光と第2伝搬光とに分岐させ、前記第1伝搬光を第2出射端から出射し、前記第2伝搬光を第3出射端から出射する光分岐部と、
一端が前記第2出射端に接続され、偏波保持特性を有する単一モード光ファイバで構成された入射側プローブ光経路と、
第2入射端が前記入射側プローブ光経路の他端に接続され、当該第2入射端から入射される前記第1伝搬光を内部に配置された測定対象の試料に照射し、前記試料を透過もしくは反射して出射されるプローブ光を第4出射端から出射する試料測定部と、
前記第4出射端に一端が接続され、前記試料から出射される前記プローブ光を伝搬させる、偏波保持特性を有する単一モード光ファイバで構成された出射側プローブ光経路と、
一端が前記第3出射端に接続され、偏波保持特性を有する単一モード光ファイバで構成された参照光経路と、
前記出射側プローブ光経路の他端が接続された第3入射端から、前記プローブ光を入射し、前記参照光プローブ経路の他端が接続された第4入射端から、前記第2伝搬光を入射し、前記プローブ光及び前記第2伝搬光を光波して合波光とし、当該合波光を第5出射端から出射する光結合部と、
前記第2出射端及び前記第3入射端間の第1経路、及び第3出射端及び前記第4入射端間の第2経路のいずれか一方の経路に設けられ、設けられた経路を伝搬する伝搬光の位相αi(ラジアン単位、αiは実数であり、αiの取る値の範囲は0≦αi≦3π/2なる範囲を含み、iは整数であり3≦i)を周期的に変化させる光位相シフト部と、
前記第5出射端に一端が接続され、前記合波光を伝搬する偏波保持特性を有する光ファイバから構成される出射光経路と、
前記出射光経路の他端が第5入射端に接続され、当該第5入射端から入射される前記合波光を電気信号に変換し、変換結果を干渉信号として出力する光検出部と、
前記光源において波長掃引が行われる毎に、当該波長掃引に同期して、前記光位相シフト部における位相シフト量及び位相シフトの周期を制御するとともに、前記位相シフトの一周期内において前記iが増加される順に、第i光成分に対応する前記干渉信号を時系列に取得するためのサンプリングクロック信号を発生する制御部と、
前記光源において波長掃引が行われる毎に、当該波長掃引に同期して、前記i光成分に対応する前記干渉信号を、前記サンプリングクロック信号により時系列に取得するデータ取得部と
を有することを特徴とする位相シフト干渉計。 - 前記iの取り得る値の範囲がmである場合、
前記制御部が、
前記第i光成分の各々に対し、周波数成分毎の測定間隔を1/mとする補間処理を行うことにより、全干渉信号のデータ点数をm倍とする
ことを特徴とする請求項1に記載の位相シフト干渉計。 - 前記αiの要素の総数が3以上(i≧3)であり、
前記制御部が、当該要素から3つの要素として、位相α1の第1光成分、位相α2の第2光成分及び位相α3の第3光成分を抽出し、当該第1光成分、当該第2光成分及び当該第3光成分の各々から前記干渉信号を取得する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の位相シフト干渉計。 - 前記αiの要素の総数が30以上(i≧30)であることを特徴とする請求項3に記載の位相シフト干渉計。
- 前記第2出射端及び前記第3入射端間の第1経路、及び第3出射端及び前記第4入射端間の第2経路のいずれか一方の経路に設けられ、前記第1経路及び第2経路との光路長差を調節する光遅延部をさらに有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の位相シフト干渉計。
- 前記第1経路及び前記第2経路のいずれか一方に前記光遅延部が設けられ、前記光位相シフタが前記第1経路及び前記第2経路のいずれか他方に設けられることを特徴とする請求項5に記載の位相シフト干渉計。
- 前記第1経路及び前記第2経路のいずれか一方に、前記光遅延部及び光位相シフタが一体化して設けられていることを特徴とする請求項5に記載の位相シフト干渉計。
- 前記データ取得部が、前記第1光成分の前記干渉信号を受信する第1受信部と、前記第2光成分の前記干渉信号を受信する第2受信部と、前記第3光成分の前記干渉信号を受信する第3受信部と、を有していることを特徴とする請求項3から請求項7のいずれか一項に記載の位相シフト干渉計。
- 前記データ取得部が、波長の掃引毎に、測定単位として前記第1光成分、前記第2光成分及び前記第3光成分をデータ組として時系列に取得することを特徴とする請求項3から請求項7のいずれか一項に記載の位相シフト干渉計。
- 前記試料測定部が、
一端が前記第2入射端に接続され、他端が前記測定対象の試料の入射端に接続された、偏波保持特性を有する第1光ファイバと、
一端が前記第4出射端に接続され、他端が前記測定対象の試料の出射端に接続された、偏波保持特性を有する第2光ファイバと、
を有することを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の位相シフト干渉計。 - 前記試料測定部が、
一端が前記第2入射端に接続され、他端から前記第2入射端から入射される第1伝搬光を平行光として出力する、偏波持特性を有する第1光ファイバと、
前記第1光ファイバから出射される前記平行光を、前記測定対象の試料の表面に集光し、前記測定対象の試料の表面から出射された前記平行光が反射した反射平行光を出射するレンズと、
一端が前記第4出射端に接続され、前記レンズから出射される前記反射平行光を他端から入射し、前記第4出射端に対して前記反射平行光を前記第1伝搬光として出射する、偏波保持特性を有する第2光ファイバと
を有することを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の位相シフト干渉計。 - 前記データ取得部が、波長の関数として取得したスペクトル位相を周波数の関数に変換し、隣接周波数間におけるスペクトル位相差から分散パラメータを求め、この分散パラメータから波長分散を求めることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の位相シフト干渉計。
- 前記データ取得部が、波長の関数として取得したスペクトル位相を周波数の関数に変換し、スペクトル位相の逆フーリエ変換を行い、伝搬光の伝搬距離の関数としてスペクトル位相の逆フーリエ変換を表示する光コヒーレンストモグラフィーの機能を有することを特徴とする請求項11に記載の位相シフト干渉計。
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