JP2012201350A - 油圧パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ステアリングホイールの操作時に油圧装置によるアシストが行なわれない状況が生じる頻度を少なくすることのできる油圧パワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】操舵トルクに応じて出力が変化するトルクセンサ14と、このトルクセンサ14の出力に応じて操舵装置であるステアリング装置10に付与する油圧の大きさが変更される油圧装置20とを含む油圧パワーステアリング装置1において、トルクセンサ14の出力が異常を示すとき、操舵速度に応じて油圧装置20の油圧が変更される。
【選択図】図1

Description

本発明は、操舵トルクに応じて出力が変化するトルクセンサと、このトルクセンサの出力に応じて操舵装置に付与する油圧の大きさを変更する油圧装置とを含む油圧パワーステアリング装置に関する。
上記油圧パワーステアリング装置として、例えば特許文献1に記載の装置が知られている。この装置では、トルクセンサが故障していることを検出したとき、油圧装置から操舵装置への油圧の付与を停止する。
特開2006−123580号公報
上記のとおり油圧の付与が停止されたとき、運転者は油圧装置の補助を受けることなくステアリングホイールを操作する必要がある。このため、ステアリングホイールの操作にともなう運転者の負担が大きい。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ステアリングホイールの操作時に油圧装置によるアシストが行なわれない状況が生じる頻度を少なくすることのできる油圧パワーステアリング装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段およびその作用効果について記載する。
(1)請求項1に記載の発明は、操舵トルクに応じて出力が変化するトルクセンサと、このトルクセンサの出力に応じて操舵装置に付与する油圧の大きさが変更される油圧装置とを含む油圧パワーステアリング装置において、前記トルクセンサの出力が異常を示すとき、操舵速度に応じて前記油圧装置の油圧が変更されることを要旨としている。
上記発明によれば、トルクセンサの出力が異常を示すとき、操舵速度に応じて油圧装置の油圧が変更されるため、ステアリングホイールの操作時に油圧装置によるアシストが行なわれない状況が生じる頻度が少なくなる。
(2)請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の油圧パワーステアリング装置において、操舵角に応じて出力が変化する操舵角センサが設けられていること、ならびに、前記操舵角センサの出力に応じて前記油圧装置の油圧が変更されることを要旨としている。
操舵角センサが設けられる油圧パワーステアリング装置においては、所定時間当たりの操舵角の変化量に基づいて操舵速度を把握することができる。上記発明では、操舵角センサの出力に応じて油圧装置の油圧が変更されるため、トルクセンサに異常が生じているときの油圧装置の油圧の調整が適切に行なわれる。
(3)請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の油圧パワーステアリング装置において、前記油圧装置には、油圧室を有する油圧シリンダと、前記油圧室に作動油を供給する電動ポンプとが設けられていること、ならびに、前記操舵速度に応じて前記電動ポンプの駆動源である電動モータの回転速度が変更されることを要旨としている。
油圧装置の油圧を電動ポンプにより制御する油圧パワーステアリング装置においては、トルクセンサの出力に応じて電動ポンプの駆動源である電動モータの制御が行なわれる。このため、トルクセンサに異常が生じているときには、油圧室に供給する作動油の量を適切に調整することが困難になる。上記発明では、操舵速度に応じて電動モータの回転速度が変更されるため、トルクセンサに異常が生じているときの油圧室への作動油の供給が適切に行なわれる。
(4)請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の油圧パワーステアリング装置において、前記油圧シリンダ内には、前記油圧室を第1油圧室および第2油圧室に区画するピストンが設けられていること、前記ピストンが転舵シャフトに固定されていること、前記電動ポンプと前記第1油圧室および前記第2油圧室とを互いに接続する油路が設けられていること、前記油路の中間部分に設けられて前記第1油圧室および前記第2油圧室への作動油の供給量を調整する制御弁が設けられていること、前記制御弁には、前記油路に接続されるポートが形成されたハウジングと、このハウジング内において同ハウジングに対して回転する弁体とが設けられていること、前記ハウジングに対する前記弁体の回転位置に応じて前記第1油圧室および前記第2油圧室への作動油の供給量が変更されること、ならびに、前記操舵速度に応じて前記弁体の回転位置が変更されることを要旨としている。
上記発明によれば、ハウジングに対する弁体の回転位置が操舵速度に応じて変更されることにより、第1油圧室および第2油圧室への作動油の供給量が変更される。このため、油圧装置から操舵装置には、ステアリングホイールの操作状態を反映した油圧が付与される。
(5)請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の油圧パワーステアリング装置において、前記油路として、前記電動ポンプと前記制御弁とを互いに接続する供給油路と、前記制御弁と前記第1油圧室とを互いに接続する第1油路と、前記制御弁と前記第2油圧室とを互いに接続する第2油路とが設けられていること、前記ハウジング内の作動油を排出する排出油路が設けられていること、前記ポートとして、前記供給油路に接続される供給ポートと、前記第1油路に接続される第1ポートと、前記第2油路に接続される第2ポートと、前記排出油路に接続される排出ポートとが設けられていること、前記ハウジングに対する前記弁体の回転位置が第1供給位置のとき、前記供給ポートと前記第1ポートとが互いに接続され、かつ前記排出ポートと前記第2ポートとが互いに接続されること、ならびに、前記ハウジングに対する前記弁体の回転位置が第2供給位置のとき、前記排出ポートと前記第1ポートとが互いに接続され、かつ前記供給ポートと前記第2ポートとが互いに接続されることを要旨としている。
(6)請求項6に記載の発明は、請求項3に記載の油圧パワーステアリング装置において、前記油圧シリンダ内には、前記油圧室を第1油圧室および第2油圧室に区画するピストンが設けられていること、前記ピストンが転舵シャフトに固定されていること、前記電動ポンプと前記第1油圧室および前記第2油圧室とを互いに接続する油路が設けられていること、前記油路の中間部分に設けられて前記第1油圧室および前記第2油圧室への作動油の供給量を調整する制御弁が設けられていること、前記制御弁には、前記油路に接続されるポートが形成されたハウジングと、このハウジング内において同ハウジングに対して軸方向に移動する弁体とが設けられていること、前記ハウジングに対する前記弁体の軸方向位置に応じて前記第1油圧室および前記第2油圧室への作動油の供給量が変更されること、ならびに、前記操舵速度に応じて前記弁体の軸方向位置が変更されることを要旨としている。
上記発明によれば、ハウジングに対する弁体の軸方向位置が操舵速度に応じて変更されることにより、第1油圧室および第2油圧室への作動油の供給量が変更される。このため、油圧装置から操舵装置には、ステアリングホイールの操作状態を反映した油圧が付与される。
(7)請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の油圧パワーステアリング装置において、前記油路として、前記電動ポンプと前記制御弁とを互いに接続する供給油路と、前記制御弁と前記第1油圧室とを互いに接続する第1油路と、前記制御弁と前記第2油圧室とを互いに接続する第2油路とが設けられていること、前記ハウジング内の作動油を排出する排出油路が設けられていること、前記ポートとして、前記供給油路に接続される供給ポートと、前記第1油路に接続される第1ポートと、前記第2油路に接続される第2ポートと、前記排出油路に接続される排出ポートとが設けられていること、前記ハウジングに対する前記弁体の軸方向位置が第1供給位置のとき、前記供給ポートと前記第1ポートとが互いに接続され、かつ前記排出ポートと前記第2ポートとが互いに接続されること、ならびに、前記ハウジングに対する前記弁体の軸方向位置が第2供給位置のとき、前記排出ポートと前記第1ポートとが互いに接続され、かつ前記供給ポートと前記第2ポートとが互いに接続されることを要旨としている。
本発明によれば、ステアリングホイールの操作時に油圧装置によるアシストが行なわれない状況が生じる頻度を少なくすることのできる油圧パワーステアリング装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態の油圧パワーステアリング装置について、その全体構造を模式的に示す模式図。 同実施形態の油圧パワーステアリング装置について、制御装置の構成を示すブロック図。 同実施形態の油圧パワーステアリング装置について、流量制御弁の断面構造およびその周囲の構成を示す模式図。 同実施形態の油圧パワーステアリング装置について、図3のA−A線に沿う流量制御弁の断面構造かつ弁体の回転位置が回転中立位置のときの断面構造を示す断面図。 同実施形態の油圧パワーステアリング装置について、(a)は図3のA−A線に沿う流量制御弁の断面構造かつ弁体の回転位置が第1供給位置のときの断面構造を示す断面図、(b)は図3のA−A線に沿う流量制御弁の断面構造かつ弁体の回転位置が第2供給位置のときの断面構造を示す断面図。 同実施形態の油圧パワーステアリング装置について、制御装置により行なわれる「アシスト選択制御」の手順を示すフローチャート。 同実施形態の油圧パワーステアリング装置について、制御装置により行なわれる「通常時アシスト制御」の手順を示すフローチャート。 同実施形態の油圧パワーステアリング装置について、制御装置により行なわれる「異常時アシスト制御」の手順を示すフローチャート。 同実施形態の油圧パワーステアリング装置について、操舵速度と電動モータの目標回転速度との関係を示すマップ。 本発明の第2実施形態の油圧パワーステアリング装置について、流量制御弁の断面構造構成を示す断面図。 同実施形態の油圧パワーステアリング装置について、(a)は流量制御弁の断面構造かつスプールの軸方向位置が第1供給位置のときの断面構造を示す断面図、(b)は流量制御弁の断面構造かつスプールの軸方向位置が第2供給位置のときの断面構造を示す断面図。
(第1実施形態)
図1を参照して、油圧パワーステアリング装置1の構成について説明する。
油圧パワーステアリング装置1には、ステアリングホイール2の操作を転舵輪4に伝達するステアリング装置10と、ステアリングホイール2の操作に必要な力を補助するアシスト装置20と、アシスト装置20を制御する制御装置50とが設けられている。
ステアリング装置10には、ステアリングホイール2とともに回転するステアリングシャフト11と、ステアリングシャフト11の回転を往復運動に変換するラックアンドピニオン機構12と、ラックアンドピニオン機構12の動作にともない軸方向に移動する転舵シャフト13とが設けられている。
制御装置50は、トルクセンサ14、操舵角センサ15、および車速センサ5の出力に基づいて、アシスト装置20の電動ポンプ24、流量制御弁30、およびバイパスバルブ28等を制御する。
トルクセンサ14は、ステアリングシャフト11に付与された操舵トルクに応じた信号を制御装置50に出力する。操舵角センサ15は、ステアリングシャフト11の回転角度、すなわち操舵角に応じた信号を制御装置50に出力する。車速センサ5は、転舵輪4の回転速度に応じた信号を制御装置50に出力する。
油圧パワーステアリング装置1は次のように動作する。
運転者によりステアリングホイール2にトルクが入力されたとき、ステアリングホイール2とともにステアリングシャフト11が回転する。ステアリングシャフト11の回転は、ラックアンドピニオン機構12により転舵シャフト13の軸方向の直線運動に変換される。転舵シャフト13は、ラックアンドピニオン機構12から伝達される力により軸方向に移動する。そして、転舵シャフト13の軸方向への移動にともないタイロッド3を介して転舵輪4の舵角が変更される。
また、ステアリングホイール2が操作されるとき、アシスト装置20の油圧が制御されることにより転舵シャフト13に軸方向の力が付与される。これにより、転舵シャフト13を軸方向に移動させるためにステアリングホイール2の操作に要求される力が小さくなる。すなわち、ステアリングホイール2の操作に必要となる力がアシスト装置20によりアシストされる。
アシスト装置20の構成について説明する。
アシスト装置20には、転舵シャフト13に油圧を付与する油圧シリンダ21と、油圧シリンダ21に作動油を供給する電動ポンプ24と、油圧シリンダ21への作動油の給排態様を制御する流量制御弁30と、作動油を貯留する貯留タンク27とが設けられている。また、流量制御弁30をバイパスして油圧シリンダ21の第1油圧室21Aと第2油圧室21Bとの間で作動油を流通させるバイパスバルブ28と、これらの各構成要素を互いに接続する油路40とが設けられている。
油路40としては、次の各油路41〜46が設けられている。
(a)供給油路41は、電動ポンプ24を介して貯留タンク27と流量制御弁30の供給ポート63(図4)とを互いに接続している。
(b)排出油路42は、流量制御弁30の排出ポート64(図4)と貯留タンク27とを互いに接続している。
(c)第1上流油路43は、流量制御弁30の第1ポート61(図4)とバイパスバルブ28とを互いに接続している。
(d)第1下流油路44は、バイパスバルブ28と油圧シリンダ21の第1油圧室21Aとを互いに接続している。
(e)第2上流油路45は、流量制御弁30の第2ポート62(図4)とバイパスバルブ28とを互いに接続している。
(f)第2下流油路46は、バイパスバルブ28と油圧シリンダ21の第2油圧室21Bとを互いに接続している。
油圧シリンダ21には、転舵シャフト13が挿入されるハウジング22と、転舵シャフト13に固定されるピストン23とが設けられている。ハウジング22内の空間は、ピストン23により2つの油圧室、すなわち第1油圧室21Aおよび第2油圧室21Bに区画されている。第1油圧室21Aは、第1下流油路44を介してバイパスバルブ28に接続されている。第2油圧室21Bは、第2下流油路46を介してバイパスバルブ28に接続されている。
電動ポンプ24には、その動力源としての電動モータ25と、電動モータ25の出力軸に連結される羽根車(図示略)を備えたポンプ26とが設けられている。電動モータ25としては、3相コイルのブラシレスモータが用いられている。
バイパスバルブ28には、第1上流油路43、第2上流油路45、第1下流油路44、および第2下流油路46の接続状態を変更するソレノイドバルブ(図示略)が設けられている。アシスト装置20においては、第1油圧室21Aと第2油圧室21Bとが互いに連通されずに各油圧室21A,21Bが流量制御弁30に接続される状態と、第1油圧室21Aと第2油圧室21Bとが互いに連通された状態とをバイパスバルブ28の制御により変更することができる。
図2を参照して、油圧パワーステアリング装置1の制御構成について説明する。
制御装置50には、電動モータ25を制御するモータ制御部51、流量制御弁30を制御する流量制御弁制御部52、およびバイパスバルブ28を制御するバイパスバルブ制御部53が設けられている。
またこの他に、電動モータ25の目標回転速度を算出する目標回転速度算出部54、流量制御弁30およびバイパスバルブ28の目標開度を算出する目標開度算出部55、電動モータ25の回転角を検出する回転角度算出部56、電動モータ25の回転速度を検出する回転速度算出部57、電動モータ31の回転角を検出する回転角度算出部58、電動モータ31の回転速度を検出する回転速度算出部59が設けられている。なお、上記各制御部51〜53および各算出部54〜59は、演算処理を行う集積回路等の電子回路により構成されている。
制御装置50は、ステアリングホイール2の操作を補助するためのアシスト制御を行なう。すなわち、車両の走行状態、ステアリングホイール2の操作状態、および油圧パワーステアリング装置1の動作状態等に基づいて、アシスト装置20により転舵シャフト13に付与する油圧の大きさを調整する制御を行なう。
このアシスト制御には、電動ポンプ24の吐出量の制御(以下の(制御A))、流量制御弁30による油路の連通状態の制御(以下の(制御B))、およびバイパスバルブ28による油圧シリンダ21の油室の連通状態の制御(以下の(制御C))が含まれる。
(制御A)目標開度算出部55は、トルクセンサ14の出力、操舵角センサ15の出力、および車速センサ5の出力に基づいて、流量制御弁30の目標開度を算出する。目標回転速度算出部54は、トルクセンサ14の出力、操舵角センサ15の出力、および車速センサ5の出力と、目標開度算出部55から入力された目標開度とに基づいて、電動モータ25の目標回転速度を算出する。
回転角度算出部56は、電動モータ25の電流値に基づいて、電動モータ25の回転角度を算出する。回転速度算出部57は、回転角度算出部56から入力された回転角度に基づいて、電動モータ25の回転速度を算出する。
モータ制御部51は、目標回転速度算出部54から入力された電動モータ25の目標回転速度、回転角度算出部56から入力された電動モータ25の回転角度、および回転速度算出部57から入力された電動モータ25の回転速度に基づいて、駆動回路25Aを介して電動モータ25をフィードバック制御する。なお、駆動回路25Aとしては、スイッチング素子を含むPWM駆動回路により構成されたものが設けられている。
(制御B)回転角度算出部58は、電動モータ31の電流値に基づいて、電動モータ31の回転角度を算出する。回転速度算出部59は、回転角度算出部58から入力された電動モータ31の回転角度に基づいて、電動モータ31の回転速度を算出する。
流量制御弁制御部52は、目標開度算出部55から入力された流量制御弁30の目標開度、回転角度算出部58から入力された電動モータ31の回転角度、および回転速度算出部59から入力された電動モータ31の回転速度に基づいて、駆動回路31Aを介して電動モータ31をフィードバック制御する。これにより、流量制御弁30が電動モータ31の動作に応じて駆動される。なお、駆動回路31Aとしては、スイッチング素子を含むPWM駆動回路により構成されたものが設けられている。
(制御C)バイパスバルブ制御部53は、目標開度算出部55から入力された目標開度に基づいて、駆動回路28Aを介してバイパスバルブ28を制御する。なお、駆動回路28Aとしては、ソレノイド駆動回路により構成されたものが用いられている。
図3〜図5を参照して、アシスト装置20の詳細な構成について説明する。
図3に示されるように、流量制御弁30には、供給油路41、排出油路42、第1上流油路43、および第2上流油路45が接続されるハウジング32と、ハウジング32を介して各油路に接続される複数のポートを有する連通部材33と、連通部材33に対して回転する弁体34と、弁体34とともに回転するトーションバー36とが設けられている。
またこの他に、弁体34を回転させるための電動モータ31と、電動モータ31の出力軸と弁体34とを互いに固定するための固定部材35と、弁体34をハウジング32に対して支持する2つの軸受37とが設けられている。
ハウジング32、連通部材33、弁体34、およびトーションバー36は、円筒形状の部材として構成されている。トーションバー36は、弁体34内に形成されている空間(以下、「内部空間34S」)に配置されている。弁体34は、連通部材33内に形成されている空間(以下、「内部空間33S」)に配置されている。連通部材33は、ハウジング32内に形成されている空間に配置されている。またハウジング32、連通部材33、弁体34、トーションバー36は、同軸上に設けられている。
流量制御弁30においての回転の伝達構造について説明する。
電動モータ31の出力軸は、固定部材35に固定されている。固定部材35は、弁体34に固定されている。トーションバー36の第1端部36Aは、弁体34に固定されている。トーションバー36の第2端部36Bは、ハウジング32に固定されている。弁体34は、2つの軸受37を介してハウジング32により支持されている。
そして、このように各構成要素が組み合わせられていることにより、電動モータ31が回転するとき、電動モータ31の出力軸、固定部材35、弁体34、およびトーションバー36の第1端部36Aを含む部分がハウジング32および連通部材33に対して一体的に回転する。また、トーションバー36においては、第1端部36Aを含む部分が第2端部36Bを含む部分に対してねじれる。
一方、トーションバー36がねじれた状態において、電動モータ31からトーションバー36に付与されるトルクがトーションバー36の復元力よりも小さいとき、トーションバー36の第1端部36Aを含む部分が第2端部36Bを含む部分に対してねじれ量を小さくする方向に回転する。以上のように、電動モータ31の出力軸、固定部材35、弁体34、およびトーションバー36の第1端部36Aを含む部分がハウジング32および連通部材33に対して一体的に回転する。
連通部材33および弁体34の構成について説明する。
連通部材33には、4つのポートすなわち、第1上流油路43が接続される第1ポート61、第2上流油路45が接続される第2ポート62、供給油路41が接続される供給ポート63、および排出油路42が接続される排出ポート64が形成されている。
電動ポンプ24の吐出口は、供給油路41を介して供給ポート63に接続されている。第1油圧室21Aは、第1上流油路43およびバイパスバルブ28を介して第1ポート61に接続されている。第2油圧室21Bは、第2上流油路45およびバイパスバルブ28を介して第2ポート62に接続されている。貯留タンク27は、排出油路42を介して排出ポート64に接続されている。
供給ポート63は、連通部材33の外周部に設けられた供給円環溝63Aと、供給円環溝63Aと連通部材33の内部空間33Sとを互いに連通する供給連通孔63Bとにより構成されている。供給円環溝63Aには供給油路41が接続されている。
第1ポート61は、連通部材33の外周面に形成された第1円環溝61Aと、連通部材33の内周面に形成された軸方向に延びる第1縦軸溝61Cと、第1円環溝61Aと第1縦軸溝61Cとを互いに連通する第1連通孔61Bとにより構成されている。第1円環溝61Aには第1上流油路43が接続されている。図4に示されるように、連通部材33の内周面には4本の第1縦軸溝61Cが形成されている。各第1縦軸溝61Cは、周方向において等間隔に形成されている。
第2ポート62は、連通部材33の外周面に形成された第2円環溝62Aと、連通部材33の内周面に形成された軸方向に延びる第2縦軸溝62Cと、第2円環溝62Aと第2縦軸溝62Cとを互いに連通する第2連通孔62Bとにより構成されている。第2円環溝62Aには第2上流油路45が接続されている。図4に示されるように、連通部材33の内周面には4本の第2縦軸溝62Cが形成されている。各第2縦軸溝62Cは、周方向において等間隔に形成されている。
第1円環溝61A、第2円環溝62A、および供給円環溝63Aは、連通部材33の軸方向において互いに異なる位置に形成されている。また、第1連通孔61B、第2連通孔62B、および供給連通孔63Bも同様に、連通部材33の軸方向において互いに異なる位置に形成されている。
弁体34には、連通部材33に対する弁体34の回転位置に応じて第1縦軸溝61Cまたは第2縦軸溝62Cに接続される供給弁体溝34Aおよび排出弁体溝34Bと、排出弁体溝34Bと内部空間34Sとを互いに連通する入口連通孔34Cと、排出ポート64と内部空間34Sとを互いに連通する出口連通孔34Dとが形成されている。
図3を参照して、バイパスバルブ28の構成について説明する。
バイパスバルブ28は、第1上流油路43を介して流量制御弁30の第1ポート61に接続されている。また、第2上流油路45を介して流量制御弁30の第2ポート62に接続されている。
バイパスバルブ28の動作モードとしては、基本接続モードおよびバイパスモードが用意されている。アシスト装置20によりステアリングホイール2の操作の補助を行なう要求があるときには、基本接続モードが選択される。一方、アシスト装置20による補助が困難なときには、バイパスモードが選択される。
基本接続モードにおいては、第1上流油路43と第1下流油路44とを互いに連通し、かつ第2上流油路45と第2下流油路46とを互いに連通する。すなわち、第1ポート61と第1油圧室21Aとを互いに連通し、かつ第2ポート62と第2油圧室21Bとを互いに連通する。
バイパスモードにおいては、第1下流油路44と第2下流油路46とを互いに連通する。すなわち、第1上流油路43および第1下流油路44と第2上流油路45および第2下流油路46との分断をバイパスバルブ28で開放し、第1油圧室21Aと第2油圧室21Bとを互いに連通する。
図4および図5を参照して、連通部材33と弁体34との関係について説明する。
流量制御弁30においては、連通部材33に対する弁体34の回転位置に応じて、供給油路41および排出油路42と第1上流油路43および第2上流油路45との関係が以下のように変更される。
図4に示されるように、弁体34の回転位置が「回転中立位置」のとき、供給ポート63および排出ポート64と第1ポート61および第2ポート62とが連通部材33および弁体34の隙間を介して互いに連通される。
図5(a)に示されるように、弁体34の回転位置が「第1供給位置」のとき、供給ポート63と第1ポート61とが互いに接続され、かつ排出ポート64と第2ポート62とが互いに接続される。
図5(b)に示されるように、弁体34の回転位置が「第2供給位置」のとき、供給ポート63と第2ポート62とが互いに接続され、かつ排出ポート64と第1ポート61とが互いに接続される。
ここで、流量制御弁30の動作モードとして以下のものを定義する。
(A)弁体34を第1供給位置に設定するモードを「第1モード」とする。
(B)弁体34を第2供給位置に設定するモードを「第2モード」とする。
(C)弁体34を回転中立位置に設定するモードを「中立モード」とする。
制御装置50による流量制御弁30の制御態様について説明する。
制御装置50は、ステアリングホイール2の操作状態に応じて流量制御弁30の動作モードを選択する。すなわち、ステアリングホイール2の操作が行なわれないとき、流量制御弁30の動作モードとして中立モードを選択する。また、ステアリングホイール2が右方向に回転操作されるとき、流量制御弁30の動作モードとして第1モードを選択する。また、ステアリングホイール2が左方向に回転操作されるとき、流量制御弁30の動作モードとして第2モードを選択する。
そして、弁体34の回転位置が、選択した動作モードに対応する回転位置と異なるとき、例えば第1モードを選択した状態において弁体34の回転位置が回転中立位置にあるとき、弁体34の回転位置が動作モードに対応した回転位置となるように電動モータ31の電流値を変更する。
図4〜図6を参照して、流量制御弁30内の作動油の流れについて説明する。なお、ここでの作動油の流れは、バイパスバルブ28の動作モードが基本接続モードに設定されていることを前提としている。
(A)中立モードのときの作動油の流れを以下に示す。
図4に示されるように、動作モードが第1モードまたは第2モードから中立モードに変更されたとき、弁体34の回転位置が第1供給位置または第2供給位置から回転中立位置に変更される。これにより、第1ポート61および第2ポート62がそれぞれ隙間を介して供給ポート63および内部空間33S(排出ポート64)に接続される。
このとき、供給ポート63から第1ポート61および第2ポート62に少量の作動油が供給され、かつ第1ポート61および第2ポート62から内部空間33S(排出ポート64)に少量の作動油が排出される。このため、油圧シリンダ21の第1油圧室21Aおよび第2油圧室21Bの油圧は実質的には一定の大きさに保持される。
(B)第1モードのときの作動油の流れを以下に示す。
図5(a)に示されるように、動作モードが中立モードから第1モードに変更されたとき、弁体34が矢印Y1の方向に回転することにより、弁体34の回転位置が回転中立位置から第1供給位置に変更される。これにより、供給ポート63と第1ポート61とが互いに連通し、かつ排出ポート64と第2ポート62とが互いに連通する。
電動ポンプ24から吐出された作動油は、供給油路41、供給ポート63、第1ポート61、第1上流油路43、バイパスバルブ28、および第1下流油路44を介して、油圧シリンダ21の第1油圧室21Aに供給される。また、図5(a)の矢印R1で示されるように、流量制御弁30内においては、供給連通孔63B、供給弁体溝34A、第1縦軸溝61C、第1連通孔61B、第1円環溝61Aの順に作動油が流れる。
油圧シリンダ21の第2油圧室21Bの作動油は、第2下流油路46、バイパスバルブ28、第2上流油路45、第2ポート62、内部空間34S、排出ポート64、および排出油路42を介して、貯留タンク27に戻される。また、図5(a)の矢印R2で示されるように、流量制御弁30内においては、第2円環溝62A、第2連通孔62B、第2縦軸溝62C、排出弁体溝34B、入口連通孔34C、および内部空間34Sの順に作動油が流れる。
(C)第2モードのときの作動油の流れを以下に示す。
図5(b)に示されるように、動作モードが中立モードから第2モードに変更されたとき、弁体34が矢印Y2の方向に回転することにより、弁体34の回転位置が回転中立位置から第2供給位置に変更される。これにより、供給ポート63と第2ポート62とが互いに連通し、かつ排出ポート64と第1ポート61とが互いに連通する。
電動ポンプ24から吐出された作動油は、供給油路41、供給ポート63、第2ポート62、第2上流油路45、バイパスバルブ28、および第2下流油路46を介して、油圧シリンダ21の第2油圧室21Bに供給される。また、図5(b)の矢印R3で示されるように、流量制御弁30内においては、供給連通孔63B、供給弁体溝34A、第2縦軸溝62C、第2連通孔62B、第2円環溝62Aの順に作動油が流れる。
油圧シリンダ21の第1油圧室21Aの作動油は、第1下流油路44、バイパスバルブ28、第1上流油路43、第1ポート61、内部空間34S、排出ポート64、および排出油路42を介して、貯留タンク27に戻される。また、図5(b)の矢印R4で示されるように、流量制御弁30内においては、第1円環溝61A、第1連通孔61B、第1縦軸溝61C、排出弁体溝34B、入口連通孔34C、および内部空間34Sの順に作動油が流れる。
図3を参照して、油圧シリンダ21への作動油の供給量の調整について説明する。
制御装置50は、電動ポンプ24の回転速度(すなわち電動モータ25の回転速度)および流量制御弁30の開度の制御により、油圧シリンダ21の第1油圧室21Aおよび第2油圧室21Bへの作動油の供給量を調整する。作動油の供給量は、電動ポンプ24の回転速度が大きくなるにつれて多くなる。また、流量制御弁30の開度が大きくなるにつれて多くなる。
図4を参照して、流量制御弁30の開度の詳細について説明する。
流量制御弁30の開度には、以下の4種類の開度が含まれる。
(a)第1油圧室21Aへの作動油の供給量を変更する第1供給開度。
(b)第2油圧室21Bへの作動油の供給量を変更する第2供給開度。
(c)第1油圧室21Aからの作動油の排出量を変更する第1排出開度。
(d)第2油圧室21Bからの作動油の排出量を変更する第2排出開度。
上記の各開度は、具体的には流量制御弁30の以下の部分に相当する。
第1供給開度は、第1ポート61の第1縦軸溝61Cと供給弁体溝34Aとを互いに連通する通路の面積に相当する。また第2供給開度は、第2ポート62の第2縦軸溝62Cと供給弁体溝34Aとを互いに連通する通路の面積に相当する。また第1排出開度は、第1ポート61の第1縦軸溝61Cと排出弁体溝34Bとを互いに連通する通路の面積に相当する。また第2排出開度は、第2ポート62の第2縦軸溝62Cと排出弁体溝34Bとを互いに連通する通路の面積に相当する。
図1を参照して、アシスト制御の詳細な内容について説明する。
トルクセンサ14に異常が生じているときには、トルクセンサ14の出力を用いるアシスト制御を適切に行なうことが困難となる。このことを理由にアシスト制御によるステアリングホイール2の操作の補助を停止することも考えられるが、この場合には、運転者がアシスト装置20の補助を受けることなくステアリングホイール2を操作する必要があるため、運転者の負担を考慮すると別の方法でトルクセンサ14の異常に対応することが好ましい。
そこで、この実施形態の油圧パワーステアリング装置1の制御装置50においては、トルクセンサ14に異常が生じていることを示す異常条件が成立しているとき、トルクセンサ14の出力を用いることを禁止し、かつ操舵角センサ15の出力を用いて油圧シリンダ21の油圧の制御を行なう。すなわち、操舵角センサ15の出力に基づいて得られる操舵速度を用いて電動ポンプ24の目標回転速度を算出し、この目標回転速度に基づいて電動ポンプ24の制御を行なう。
なお、本アシスト制御においては、異常条件が成立しているときに車速センサ5の出力を油圧シリンダ21の油圧の制御に用いていないが、操舵角センサ15の出力に併せて車速センサ5の出力を油圧シリンダ21の油圧の制御に用いることもできる。
トルクセンサ14の異常に関連するアシスト制御の詳細な内容について説明する。なお、このアシスト制御には、図6に示される「アシスト選択制御」、図7に示される「通常時アシスト制御」、および図8に示される「異常時アシスト制御」が含まれている。
図6を参照して、「アシスト選択制御」の内容について説明する。
ステップS10では、トルクセンサ14に異常が生じていることを示す異常条件が成立しているか否かを判定する。異常条件としては、例えば出力が過度に小さい、出力が過度に大きい、または出力の変化量が過度に大きい等が挙げられる。
ステップS10において異常条件が成立していない旨判定したとき、ステップS20において図7の「通常時アシスト制御」を実行する。一方、ステップS10において異常条件が成立している旨判定したとき、ステップS30において図8の「異常時アシスト制御」を実行する。
図7を参照して、「通常時アシスト制御」の内容について説明する。
ステップS21では、トルクセンサ14の出力、操舵角センサ15の出力、および車速センサ5の出力に基づいて、流量制御弁30の目標開度を算出する。
ステップS22では、トルクセンサ14の出力、操舵角センサ15の出力、および車速センサ5の出力と、ステップS21で算出した目標開度とに基づいて、電動ポンプ24の目標回転速度、すなわち電動モータ25の目標回転速度を算出する。
ステップS23では、流量制御弁30の目標開度に基づく流量制御弁30の制御、および電動ポンプ24の目標回転速度に基づく電動ポンプ24の制御を行なう。これにより、トルクセンサ14の出力を反映して油圧シリンダ21の油圧の大きさが制御される。
図8を参照して、「異常時アシスト制御」の手順について説明する。
この制御では、ステップS31およびS32の判定処理により、ステアリングホイール2の操作状態を判定し、その結果に応じて流量制御弁30の動作モードを選択するステップS33〜S35の処理を行なう。
ステップS31では、操舵角センサ15の出力に基づいて操舵方向が右方向か否かを判定する。ステップS32では、操舵角センサ15の出力に基づいて操舵方向が左方向か否かを判定する。そして、これらの各判定処理の少なくとも一方の結果に応じてステップS33〜S35のいずれかの処理を行なう。
(A)ステップS31において肯定判定したとき、ステップS35において流量制御弁30の動作モードを第1モードに設定する。これにより、図3の油圧シリンダ21において、第1油圧室21Aに作動油が供給され、かつ第2油圧室21Bから作動油が排出される。
(B)ステップS31において否定判定し、かつステップS32において肯定判定したとき、ステップS34において流量制御弁30の動作モードを第2モードに設定する。これにより、図3の油圧シリンダ21において、第1油圧室21Aから作動油が排出され、第2油圧室21Bに作動油が供給される。
(C)ステップS31およびS32において否定判定したとき、ステップS33において流量制御弁30の動作モードを中立モードに設定する。このとき、油圧シリンダ21の油圧が実質的には一定に保持された状態となる。
ステップS36では、操舵角センサ15の出力に基づいて操舵角を算出し、この操舵角に基づいて操舵速度を算出する。ここでは、操舵角の単位時間当たりの変化量として操舵速度を算出する。なお、ここで算出される操舵速度は、ステアリングホイール2およびステアリングシャフト11の回転速度に相当する。
そして、操舵速度を図9の異常時目標回転速度マップに適用し、操舵速度に応じた電動ポンプ24の目標回転速度を算出する。この異常時回転速度マップにおいては、次のように操舵速度と目標回転速度との関係が設定されている。
(a)操舵速度が「0」以上かつ第1速度VA未満の範囲においては、操舵速度の大きさにかかわらず目標回転速度が「0」となる。
(b)操舵速度が第1速度VA以上かつ第2速度VB未満の範囲においては、操舵速度が大きくなるにつれて目標回転速度が大きくなる。
(c)操舵速度が第2速度VB以上の範囲においては、操舵速度の大きさにかかわらず目標回転速度が異常時最大回転速度RXとなる。
ステップS37では、トルクセンサ14の異常時に対応する流量制御弁30の開度として予め設定された異常時目標開度について、これを流量制御弁30の目標開度として設定する。なお、異常時回転速度マップは流量制御弁30の開度が異常時目標開度に設定されることを前提に構成されている。
ステップS38では、流量制御弁30の目標開度に基づく流量制御弁30の制御、および電動ポンプ24の目標回転速度に基づく電動ポンプ24の制御を行なう。これにより、トルクセンサ14の出力を反映することなく、かつ操舵速度を反映して油圧シリンダ21の油圧の大きさが制御される。
本実施形態の油圧パワーステアリング装置1によれば以下の効果が得られる。
(1)油圧パワーステアリング装置1においては、トルクセンサ14の出力が異常を示すとき、操舵速度に応じて油圧シリンダ21の油圧を制御している。この構成によれば、ステアリングホイール2の操作時にアシスト装置20によるアシストが行なわれない状況が生じる頻度が少なくなる。
(2)油圧パワーステアリング装置1においては、操舵角センサ15の出力に基づいて操舵速度を算出し、この操舵速度に基づいて油圧シリンダ21の油圧を制御する。この構成によれば、トルクセンサ14に異常が生じているときの油圧シリンダ21の油圧の制御に対して、操舵速度を適切に反映することができる。
(3)油圧パワーステアリング装置1においては、トルクセンサ14の異常条件が成立していないとき、トルクセンサ14、操舵角センサ15、および車速センサ5の出力に基づいて油圧シリンダ21の油圧を制御している。この構成によれば、油圧シリンダ21の油圧の制御にトルクセンサ14の出力のみを用いる構成と比較して、アシスト装置20によるステアリングホイール2の操作の補助が実際の操作状態に一層適したものとなる。
(4)ここで、本実施形態の油圧パワーステアリング装置1の流量制御弁30からトーションバー36を省略した油圧パワーステアリング装置を「比較装置」としたとき、この比較装置においては次の問題が生じる。
例えば、弁体34が第1供給位置に保持された状態において電動モータ31の異常が生じ、これに起因して電動モータ31により弁体34の回転位置を変更することができないとき、弁体34が継続して第1供給位置に保持されるため、第1油圧室21Aへの油圧の供給も継続される。そして、この状態において運転者がステアリングホイール2を右方向に回転操作しようとしたとき、油圧シリンダ21から転舵シャフト13に付与される油圧は運転者のステアリングホイール2の操作を妨げる方向に作用する。このため、ステアリングホイール2を操作するために運転者に対してより大きなトルクが求められる。
一方、本実施形態の油圧パワーステアリング装置1においては、流量制御弁30の弁体34にトーションバー36が設けられているため、電動モータ31のトルクが弁体34に入力されないとき、トーションバー36のねじれにより生じるトルクにより弁体34の回転位置が回転中立位置に向けて変更される。
これにより、電動モータ31の異常に起因して電動モータ31から弁体34にトルクが入力されないとき、弁体34の回転位置がトーションバー36により回転中立位置に保持される。このため、電動モータ31の異常の発生時において、油圧シリンダ21から転舵シャフト13に付与される油圧が運転者のステアリングホイール2の操作の妨げとなることが抑制される。
(第2実施形態)
本実施形態の油圧パワーステアリング装置1は、第1実施形態の油圧パワーステアリング装置1の構成の一部を変更したものとして構成されている。このため、以下では第1実施形態の油圧パワーステアリング装置1と異なる点の詳細を説明し、同実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明の一部または全部を省略する。
図3に示される第1実施形態の油圧パワーステアリング装置1においては、ハウジング32および連通部材33に対する弁体34の回転位置を変更することにより、油圧シリンダ21への作動油の供給態様を制御する流量制御弁30が用いられている。
これに対して本実施形態の油圧パワーステアリング装置1においては、流量制御弁30に代えて図10に示される流量制御弁70、すなわちハウジング71に対するスプール76の軸方向の位置(以下、「軸方向位置」)を変更することにより油圧シリンダ21への作動油の供給態様を制御するものが用いられている。また、流量制御弁30から流量制御弁70への変更にともない、図2に示される制御装置50においては、回転角度算出部58、および回転速度算出部59が省略されている。
図10を参照して、アシスト装置20の詳細な構成について説明する。
流量制御弁70には、供給油路41、排出油路42、第1上流油路43、および第2上流油路45が接続されるハウジング71と、ハウジング71に対して軸方向に移動するスプール76と、電磁力によりスプール76を移動させるコイル78と、復元力によりスプール76を移動させる2つのコイルばね79とが設けられている。
スプール76は、ハウジング71内に形成されている空間(以下、「内部空間71S」)に配置されている。またハウジング71およびスプール76は、同軸上に設けられている。
ハウジング71およびスプール76の構成について説明する。
ハウジング71には、4つのポートすなわち、第1上流油路43が接続される第1ポート72、第2上流油路45が接続される第2ポート73、供給油路41が接続される供給ポート74、および排出油路42が接続される排出ポート75が形成されている。
電動ポンプ24の吐出口は、供給油路41を介して供給ポート74に接続されている。第1油圧室21Aは、第1上流油路43およびバイパスバルブ28を介して第1ポート72に接続されている。第2油圧室21Bは、第2上流油路45およびバイパスバルブ28を介して第2ポート73に接続されている。貯留タンク27は、排出油路42を介して排出ポート75に接続されている。
第1ポート72は、ハウジング71の内周面に設けられた第1円環溝72Aと、第1円環溝72Aと第1上流油路43とを互いに連通する第1連通孔72Bとにより構成されている。第1円環溝72Aは、ハウジング71の内部空間71Sに連通している。
第2ポート73は、ハウジング71の内周面に設けられた第2円環溝73Aと、第2円環溝73Aと第2上流油路45とを互いに連通する第2連通孔73Bとにより構成されている。第2円環溝73Aは、ハウジング71の内部空間71Sに連通している。
スプール76には、ハウジング71に対するスプール76の軸方向位置に応じて第1ポート72の開度を変更する第1弁体76Aと、ハウジング71に対するスプール76の軸方向位置に応じて第2ポート73の開度を変更する第2弁体76Bと、これら弁体76A,76Bを互いに接続する連結軸76Cとが設けられている。またこの他に、コイル78の磁力により移動する2つの可動鉄心77が設けられている。各可動鉄心77は、連結軸76Cの両端部のそれぞれに固定されている。
図10および図11を参照して、スプール76の動作について説明する。
流量制御弁70においては、ハウジング71に対するスプール76の軸方向位置に応じて、供給油路41および排出油路42と第1上流油路43および第2上流油路45との関係が以下のように変更される。
図10に示されるように、スプール76の軸方向位置が「軸中立位置」のとき、供給ポート74および排出ポート75と第1ポート72および第2ポート73とがハウジング71および各弁体76A,76Bの隙間を介して互いに連通される。
図11(a)に示されるように、スプール76の軸方向位置が「第1供給位置」のとき、供給ポート74と第1ポート72とが互いに接続され、かつ排出ポート75と第2ポート73とが互いに接続される。
図11(b)に示されるように、スプール76の軸方向位置が「第2供給位置」のとき、供給ポート74と第2ポート73とが互いに接続され、かつ排出ポート75と第1ポート72とが互いに接続される。
ここで、流量制御弁70の動作モードとして以下のものを定義する。
(A)スプール76を第1供給位置に設定するモードを「第1モード」とする。
(B)スプール76を第2供給位置に設定するモードを「第2モード」とする。
(C)スプール76を軸中立位置に設定するモードを「中立モード」とする。
制御装置50による流量制御弁70の制御態様について説明する。
制御装置50は、ステアリングホイール2の操作状態に応じて流量制御弁70の動作モードを選択する。すなわち、ステアリングホイール2の操作が行なわれないとき、流量制御弁70の動作モードとして中立モードを選択する。また、ステアリングホイール2が右方向に回転操作されるとき、流量制御弁70の動作モードとして第1モードを選択する。また、ステアリングホイール2が左方向に回転操作されるとき、流量制御弁70の動作モードとして第2モードを選択する。
そして、スプール76の軸方向位置が、選択した動作モードに対応する軸方向位置と異なるとき、例えば第1モードを選択した状態においてスプール76の軸方向位置が軸中立位置にあるとき、スプール76の軸方向位置が動作モードに対応した軸方向位置となるようにコイル78の電流値を変更する。
図10および図11を参照して、流量制御弁70内の作動油の流れについて説明する。なお、ここでの作動油の流れは、バイパスバルブ28の動作モードが基本接続モードに設定されていることを前提としている。
(A)中立モードのときの作動油の流れを以下に示す。
図10に示されるように、動作モードが第1モードまたは第2モードから中立モードに変更されたとき、スプール76の軸方向位置が第1供給位置または第2供給位置から軸中立位置に変更される。これにより、第1ポート72および第2ポート73がそれぞれ隙間を介して供給ポート74および排出ポート75に接続される。
このとき、供給ポート74から第1ポート72および第2ポート73に少量の作動油が供給され、かつ第1ポート72および第2ポート73から排出ポート75に少量の作動油が排出される。このため、油圧シリンダ21の第1油圧室21Aおよび第2油圧室21Bの油圧は実質的には一定の大きさに保持される。
(B)第1モードのときの作動油の流れを以下に示す。
図11(a)に示されるように、動作モードが中立モードから第1モードに変更されたとき、スプール76が矢印Y1の方向に移動することにより、スプール76の軸方向位置が軸中立位置から第1供給位置に変更される。これにより、供給ポート74と第1ポート72とが互いに連通し、かつ排出ポート75と第2ポート73とが互いに連通する。
電動ポンプ24から吐出された作動油は、供給油路41、供給ポート74、第1ポート72、第1上流油路43、バイパスバルブ28、および第1下流油路44を介して、油圧シリンダ21の第1油圧室21Aに供給される。また、図11(a)の矢印R1で示されるように、流量制御弁70内においては、供給ポート74、内部空間71S、第1円環溝72A、および第1連通孔72Bの順に作動油が流れる。
油圧シリンダ21の第2油圧室21Bの作動油は、第2下流油路46、バイパスバルブ28、第2上流油路45、第2ポート73、排出ポート75、および排出油路42を介して、貯留タンク27に戻される。また、図11(a)の矢印R2で示されるように、流量制御弁70内においては、第2連通孔73B、第2円環溝73A、内部空間71S、および排出ポート75の順に作動油が流れる。
(C)第2モードのときの作動油の流れを以下に示す。
図11(b)に示されるように、動作モードが中立モードから第2モードに変更されたとき、スプール76が矢印Y2の方向に移動することにより、スプール76の軸方向位置が軸中立位置から第2供給位置に変更される。これにより、供給ポート74と第2ポート73とが互いに連通し、かつ排出ポート75と第1ポート72とが互いに連通する。
電動ポンプ24から吐出された作動油は、供給油路41、供給ポート74、第2ポート73、第2上流油路45、バイパスバルブ28、および第2下流油路46を介して、油圧シリンダ21の第2油圧室21Bに供給される。また、図11(b)の矢印R3で示されるように、流量制御弁70内においては、供給ポート74、内部空間71S、第2円環溝73A、および第2連通孔73Bの順に作動油が流れる。
油圧シリンダ21の第1油圧室21Aの作動油は、第1下流油路44、バイパスバルブ28、第1上流油路43、第1ポート72、排出ポート75、および排出油路42を介して、貯留タンク27に戻される。また、図11(b)の矢印R4で示されるように、流量制御弁70内においては、第1連通孔72B、第1円環溝72A、内部空間71S、および排出ポート75の順に作動油が流れる。
図10を参照して、油圧シリンダ21への作動油の供給量の調整について説明する。
制御装置50は、電動ポンプ24の回転速度(すなわち電動モータ25の回転速度)および流量制御弁70の開度の制御により、油圧シリンダ21の第1油圧室21Aおよび第2油圧室21Bへの作動油の供給量を調整する。作動油の供給量は、電動ポンプ24の回転速度が大きくなるにつれて多くなる。また、流量制御弁70の開度が大きくなるにつれて多くなる。
流量制御弁70の開度の詳細について説明する。
流量制御弁70の開度には、以下の4種類の開度が含まれる。
(a)第1油圧室21Aへの作動油の供給量を変更する第1供給開度。
(b)第2油圧室21Bへの作動油の供給量を変更する第2供給開度。
(c)第1油圧室21Aからの作動油の排出量を変更する第1排出開度。
(d)第2油圧室21Bからの作動油の排出量を変更する第2排出開度。
上記の各開度は、具体的には流量制御弁70の以下の部分に相当する。
第1供給開度は、スプール76の第1供給位置において、第1ポート72の第1円環溝72Aと内部空間71Sとを互いに連通する通路の面積に相当する。また第2供給開度は、スプール76の第2供給位置において、第2ポート73の第2円環溝73Aと内部空間71Sとを互いに連通する通路の面積に相当する。また第1排出開度は、スプール76の第2供給位置において、第1ポート72の第1円環溝72Aと内部空間71Sとを互いに連通する通路の面積に相当する。また第2排出開度は、スプール76の第1供給位置において、第2ポート73の第2円環溝73Aと内部空間71Sとを互いに連通する通路の面積に相当する。
図1を参照して、本実施形態のアシスト制御の内容について説明する。
本実施形態の油圧パワーステアリング装置1の制御装置50においては、第1実施形態のアシスト制御に準じて、図6に示される「アシスト選択制御」、図7に示される「通常時アシスト制御」、および図8に示される「異常時アシスト制御」を行なう。
すなわち、トルクセンサ14に異常が生じていることを示す異常条件が成立しているとき、トルクセンサ14の出力を用いることを禁止し、かつ操舵角センサ15の出力を用いて油圧シリンダ21の油圧の制御を行なう。
(実施形態の効果)
本実施形態の油圧パワーステアリング装置1によれば、第1実施形態の(1)〜(3
)の効果が得られる。
(その他の実施形態)
本発明の実施態様は第1および第2実施形態に例示した構成に限られるものではなく、例えば以下のように変更することもできる。また以下の各変形例は、各実施形態についてのみ適用されるものではなく、異なる変形例同士を互いに組み合わせて実施することもできる。
・第1実施形態(図3)では、流量制御弁30にトーションバー36を設けているが、トーションバー36を省略することもできる。
・第2実施形態(図10)では、コイルばね79の復元力によりに第1弁体76Aおよび第2弁体76Bを軸中立位置に向けて移動させる構成を採用しているが、コイルばね79に代えて板ばね等の他の弾性部材を用いることもできる。
・第2実施形態(図10)では、流量制御弁70においてコイル78の電磁力により第1弁体76Aおよび第2弁体76Bを移動させる構成を採用しているが、電動モータにより各弁体76A,76Bを含むスプール76を移動させる構成に変更することもできる。
・第1および第2実施形態(図7)では、トルクセンサ14の異常条件が成立していないとき、トルクセンサ14、操舵角センサ15、および車速センサ5の出力に基づいて電動ポンプ24および流量制御弁30,70を制御しているが、トルクセンサ14の出力のみに基づいてこれらの装置を制御することもできる。
・第1および第2実施形態(図6)では、トルクセンサ14の異常条件が成立していることを「異常時アシスト制御」の実行条件としているが、操舵角センサ15に異常が生じていることを示す異常条件が成立していないことを同実行条件に加えることもできる。すなわち、トルクセンサ14および操舵角センサ15の双方の異常条件が成立していないときに「異常時アシスト制御」を行なうこともできる。
・第1および第2実施形態(図8)では、「異常時アシスト制御」において操舵角センサ15の出力に基づいて油圧シリンダ21の油圧を制御しているが、操舵角センサ15の出力に加えて車速センサ5の出力を油圧の制御に用いることもできる。
・上記変形例に対してさらに次の構成を加えることもできる。すなわち、車速センサ5に異常が生じていることを示す異常条件が成立しているか否かを判定し、同異常条件が成立しているときには車速センサ5の出力を油圧の制御に用いることを保留する。
・第1および第2実施形態(図9)では、トルクセンサ14の異常条件が成立しているとき、操舵角センサ15の出力に基づいて操舵速度を算出し、この操舵速度に基づいて電動ポンプ24を制御しているが、異常条件が成立しているときの電動ポンプ24の制御態様を次のように変更することもできる。すなわち、ステアリングホイール2の操作に応じて変化する他のパラメータに基づいて操舵速度を算出し、この操舵速度に基づいて電動ポンプ24を制御することもできる。
・第1および第2実施形態(図9)では、トルクセンサ14の異常条件が成立しているとき、流量制御弁30,70の目標開度として予め設定された異常時目標開度を用いているが、異常条件が成立しているときの流量制御弁30,70の制御態様を次のように変更することもできる。すなわち、操舵角センサ15の出力に基づいて操舵速度を算出し、この操舵速度に基づいて流量制御弁30,70を制御することもできる。また、上記変形例に示されるように、他のパラメータに基づいて操舵速度を算出し、この操舵速度を流量制御弁30,70の制御に用いることもできる。
・第1および第2実施形態(図3および10)では、流量制御弁30,70として油路の通路面積を連続的に変更することができるものを用いているが、このような機能を有していない流量制御弁、すなわち油路が開放された状態と油路が閉鎖された状態とを変更する流量制御弁を用いることもできる。
・第1および第2実施形態(図1)では、電動モータ25を駆動源とする電動ポンプ24により油圧シリンダ21に作動油を供給しているが、電動ポンプ24に代えて、車両のエンジンのクランクシャフトを駆動源とするポンプを用いることもできる。
1…油圧パワーステアリング装置、2…ステアリングホイール、3…タイロッド、4…転舵輪、5…車速センサ、10…ステアリング装置(操舵装置)、11…ステアリングシャフト、12…ラックアンドピニオン機構、13…転舵シャフト、14…トルクセンサ、15…操舵角センサ、20…アシスト装置、21…油圧シリンダ、21A…第1油圧室、21B…第2油圧室、22…ハウジング、23…ピストン、24…電動ポンプ、25…電動モータ、25A…駆動回路、26…ポンプ、27…貯留タンク、28…バイパスバルブ、28A…駆動回路、30…流量制御弁、31…電動モータ、31A…駆動回路、32…ハウジング、33…連通部材、33S…内部空間、34…弁体、34A…供給弁体溝、34B…排出弁体溝、34C…入口連通孔、34D…出口連通孔、34S…内部空間、35…固定部材、36…トーションバー、36A…第1端部、36B…第2端部、37…軸受、40…油路、41…供給油路、42…排出油路、43…第1上流油路(第1油路)、44…第1下流油路(第1油路)、45…第2上流油路(第2油路)、46…第2下流油路(第2油路)、50…制御装置、51…モータ制御部、52…流量制御弁制御部、53…バイパスバルブ制御部、54…目標回転速度算出部、55…目標開度算出部、56…回転角度算出部、57…回転速度算出部、58…回転角度算出部、59…回転速度算出部、60…ハウジング、61…第1ポート、61A…第1円環溝、61B…第1連通孔、61C…第1縦軸溝、62…第2ポート、62A…第2円環溝、62B…第2連通孔、62C…第2縦軸溝、63…供給ポート、63A…供給円環溝、63B…供給連通孔、64…排出ポート、70…流量制御弁、71…ハウジング、71S…内部空間、72…第1ポート、72A…第1連通孔、72B…第1円環溝、73…第2ポート、73A…第2連通孔、73B…第2円環溝、74…供給ポート、75…排出ポート、76…スプール、76A…第1弁体、76B…第2弁体、76C…連結軸、77…可動鉄心、78…コイル、79…コイルばね。

Claims (7)

  1. 操舵トルクに応じて出力が変化するトルクセンサと、このトルクセンサの出力に応じて操舵装置に付与する油圧の大きさが変更される油圧装置とを含む油圧パワーステアリング装置において、
    前記トルクセンサの出力が異常を示すとき、操舵速度に応じて前記油圧装置の油圧が変更されること
    を特徴とする油圧パワーステアリング装置。
  2. 請求項1に記載の油圧パワーステアリング装置において、
    操舵角に応じて出力が変化する操舵角センサが設けられていること、
    ならびに、前記操舵角センサの出力に応じて前記油圧装置の油圧が変更されること
    を特徴とする油圧パワーステアリング装置。
  3. 請求項2に記載の油圧パワーステアリング装置において、
    前記油圧装置には、油圧室を有する油圧シリンダと、前記油圧室に作動油を供給する電動ポンプとが設けられていること、
    ならびに、前記操舵速度に応じて前記電動ポンプの駆動源である電動モータの回転速度が変更されること
    を特徴とする油圧パワーステアリング装置。
  4. 請求項3に記載の油圧パワーステアリング装置において、
    前記油圧シリンダ内には、前記油圧室を第1油圧室および第2油圧室に区画するピストンが設けられていること、
    前記ピストンが転舵シャフトに固定されていること、
    前記電動ポンプと前記第1油圧室および前記第2油圧室とを互いに接続する油路が設けられていること、
    前記油路の中間部分に設けられて前記第1油圧室および前記第2油圧室への作動油の供給量を調整する制御弁が設けられていること、
    前記制御弁には、前記油路に接続されるポートが形成されたハウジングと、このハウジング内において同ハウジングに対して回転する弁体とが設けられていること、
    前記ハウジングに対する前記弁体の回転位置に応じて前記第1油圧室および前記第2油圧室への作動油の供給量が変更されること、
    ならびに、前記操舵速度に応じて前記弁体の回転位置が変更されること
    を特徴とする油圧パワーステアリング装置。
  5. 請求項4に記載の油圧パワーステアリング装置において、
    前記油路として、前記電動ポンプと前記制御弁とを互いに接続する供給油路と、前記制御弁と前記第1油圧室とを互いに接続する第1油路と、前記制御弁と前記第2油圧室とを互いに接続する第2油路とが設けられていること、
    前記ハウジング内の作動油を排出する排出油路が設けられていること、
    前記ポートとして、前記供給油路に接続される供給ポートと、前記第1油路に接続される第1ポートと、前記第2油路に接続される第2ポートと、前記排出油路に接続される排出ポートとが設けられていること、
    前記ハウジングに対する前記弁体の回転位置が第1供給位置のとき、前記供給ポートと前記第1ポートとが互いに接続され、かつ前記排出ポートと前記第2ポートとが互いに接続されること、
    ならびに、前記ハウジングに対する前記弁体の回転位置が第2供給位置のとき、前記排出ポートと前記第1ポートとが互いに接続され、かつ前記供給ポートと前記第2ポートとが互いに接続されること
    を特徴とする油圧パワーステアリング装置。
  6. 請求項3に記載の油圧パワーステアリング装置において、
    前記油圧シリンダ内には、前記油圧室を第1油圧室および第2油圧室に区画するピストンが設けられていること、
    前記ピストンが転舵シャフトに固定されていること、
    前記電動ポンプと前記第1油圧室および前記第2油圧室とを互いに接続する油路が設けられていること、
    前記油路の中間部分に設けられて前記第1油圧室および前記第2油圧室への作動油の供給量を調整する制御弁が設けられていること、
    前記制御弁には、前記油路に接続されるポートが形成されたハウジングと、このハウジング内において同ハウジングに対して軸方向に移動する弁体とが設けられていること、
    前記ハウジングに対する前記弁体の軸方向位置に応じて前記第1油圧室および前記第2油圧室への作動油の供給量が変更されること、
    ならびに、前記操舵速度に応じて前記弁体の軸方向位置が変更されること
    を特徴とする油圧パワーステアリング装置。
  7. 請求項6に記載の油圧パワーステアリング装置において、
    前記油路として、前記電動ポンプと前記制御弁とを互いに接続する供給油路と、前記制御弁と前記第1油圧室とを互いに接続する第1油路と、前記制御弁と前記第2油圧室とを互いに接続する第2油路とが設けられていること、
    前記ハウジング内の作動油を排出する排出油路が設けられていること、
    前記ポートとして、前記供給油路に接続される供給ポートと、前記第1油路に接続される第1ポートと、前記第2油路に接続される第2ポートと、前記排出油路に接続される排出ポートとが設けられていること、
    前記ハウジングに対する前記弁体の軸方向位置が第1供給位置のとき、前記供給ポートと前記第1ポートとが互いに接続され、かつ前記排出ポートと前記第2ポートとが互いに接続されること、
    ならびに、前記ハウジングに対する前記弁体の軸方向位置が第2供給位置のとき、前記排出ポートと前記第1ポートとが互いに接続され、かつ前記供給ポートと前記第2ポートとが互いに接続されること
    を特徴とする油圧パワーステアリング装置。
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