JP2012199202A - 電池および電池の製造方法 - Google Patents

電池および電池の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2012199202A
JP2012199202A JP2011064079A JP2011064079A JP2012199202A JP 2012199202 A JP2012199202 A JP 2012199202A JP 2011064079 A JP2011064079 A JP 2011064079A JP 2011064079 A JP2011064079 A JP 2011064079A JP 2012199202 A JP2012199202 A JP 2012199202A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
battery
protrusion
liquid injection
injection port
sealing member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2011064079A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Tsukui
亮 津久井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2011064079A priority Critical patent/JP2012199202A/ja
Publication of JP2012199202A publication Critical patent/JP2012199202A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Sealing Battery Cases Or Jackets (AREA)
  • Filling, Topping-Up Batteries (AREA)

Abstract

【課題】 注液口を形成する注液口部材に,封止部材を接合することにより注液口を封止するに際し,目標とする接合幅を安定して得ることができ,さらに,不良を低減し,効率良く生産される電池および電池の製造方法を提供すること。
【解決手段】 注液口部材として,レーザ光吸収性樹脂で形成されるとともに,注液口を外面側で囲む接合面が形成されており,さらに接合面に環状の突起部が注液口を囲んで形成されているものを用いる。そして注液後に,突起部の上に,レーザ光透過性樹脂で形成された封止部材を載置し,封止部材の上から突起部にレーザ光を照射する。これにより,突起部およびその周囲を溶融させることで,封止部材を接合面に接触させ接合させる。
【選択図】図3

Description

本発明は,電池および電池の製造方法に関する。さらに詳細には,製造過程で電解液を注入した注液口が,封止部材により封止されている電池および電池の製造方法に関する。
電池は,携帯電話やノート型パソコンなどの電子機器用の電源として,また,ハイブリッド自動車や電気自動車などの車両用の電源として,多岐にわたる分野で利用されている。そして,電池には,ニッケル・カドミウム電池,ニッケル・水素電池,リチウムイオン二次電池などがある。
電池は,種々の製造工程を経て製造される。例えば,リチウムイオン二次電池の製造工程には,一般に,正極板と負極板とを作製し,それらの間にセパレータを挟みこみつつ捲回または積層してなる発電要素を作製する発電要素作製工程と,発電要素を本体ケース内部に収納し,ケース開口部に蓋をする電池組立工程と,ケース内部に電解液を注入する電解液注入工程とがある。
電解液注入工程では,電解液をケースに設けられた注液口よりケース内に注入し,その後に注液口を封止する。そして,注液口を封止する方法として,本出願人は以前に,注液口を形成する注液口部材に,注液口を封止する封止部材をレーザ光を用いて接合することにより注液口を封止する方法を提案している(特許文献1)。
ここにおいて,特許文献1では,注液口部材としてレーザ光吸収性樹脂で形成したものを用い,封止部材としてレーザ光透過性樹脂で形成したものを用いている。また,注液口部材には,注液口を外面側で囲む接合面が形成されており,封止部材には,注液口部材の接合面に対応した位置に突起部が形成されている。そして,封止部材の突起部は,レーザ光を照射し,所定量溶融させることで封止部材の非突起部と注液口部材の接合面とが当接するように構成されている。このようにすることで,注液口を封止する際の溶接不良を低減し得るとされている。
特開2009−048963号公報
しかしながら,特許文献1においては,レーザ光透過性樹脂である封止部材に突起を形成していることにより,次のような問題があった。
例えば,注液口部材と封止部材との接合強度が安定して得られないことである。ここにおいて,接合強度は,おおむね接合幅が大きくなるにつれて高くなることが知られている。しかし,一般に,接合強度の検査はその破壊試験により行われ,接合幅の検査はその断面観察により行われるため,いずれにおいても全数検査は困難である。よって,接合強度を安定して得るためには,目標とする接合幅が安定して得られるような製造方法を確立することが課題となる。
ところで,特許文献1において,溶融対象である突起部を形成しているのはレーザ光透過性樹脂である。そして,レーザ光透過性樹脂で形成された突起部を溶融させるためには,該突起部が,レーザ光を照射した際に発熱するレーザ光吸収性樹脂である注液口部材と接触していることが好ましい。レーザ光吸収性樹脂の発熱を,レーザ光透過性樹脂である突起部に効率良く伝えるためである。しかし,合わせ面は必ずしも平坦ではなく,レーザ光の被照射箇所に隙間がある場合がある。この場合,溶融不良が発生し,目標とする接合幅が得られないおそれがあった。
また,隙間のある箇所をも溶融して接合させるためには,レーザ光の出力を高くすることや照射時間の延長などを必要とし,生産効率を悪化させる原因となる。さらには,封止部材に必要以上のエネルギーを付与することにより,焦げつきや穴が空いてしまうなど,封止部材を損傷してしまうおそれがあった。
本発明は,前記した従来の技術が有する問題点の解決を目的としてなされたものである。すなわちその課題とするところは,注液口を形成する注液口部材に,封止部材を接合することにより注液口を封止するに際し,目標とする接合幅を安定して得ることができ,さらに,不良を低減し,効率良く生産される電池および電池の製造方法を提供することである。
この課題の解決を目的としてなされた本発明の電池は,発電要素と電解液とを収容した電池ケースの注液口を封止部材で塞いでなる電池であって,注液口を形成する注液口部材が,レーザ光を吸収する第1種の樹脂で形成されており,封止部材が,レーザ光の吸収率が第1種の樹脂より低い第2種の樹脂で形成されており,注液口部材と封止部材とは,注液口を外面側で囲む接触箇所において環状の接合部を有し,接合部は,注液口部材よりも封止部材に大きく食い込んでいることを特徴とする電池である。
また,本発明の電池の製造方法は,発電要素と電解液とを収容した電池ケースの注液口を封止部材で塞ぐことによる電池の製造方法であって,電池ケースとして,注液口の部分が,レーザ光を吸収する第1種の樹脂で形成されるとともに,注液口を外面側で囲む接合面が形成されており,さらに接合面に環状の突起部が注液口を囲んで形成されているものを用い,注液後に,突起部の上に,レーザ光の吸収率が第1種の樹脂より低い第2種の樹脂で形成された封止部材を載置し,封止部材の上から,封止部材を透過して突起部にレーザ光を照射することで突起部およびその周囲を溶融させることにより,封止部材を接合面に接触させ接合することを特徴とする電池の製造方法である。
本発明において,突起部の上に封止部材を載置した時点では,封止部材と接合面との間に突起部の高さ分の隙間が存在している。この状態で封止部材の上より,突起部に対してレーザ光を照射する。ここにおいて,突起部はレーザ光を吸収する第1種の樹脂で形成されており,封止部材はレーザ光の吸収率が第1種の樹脂より低い第2種の樹脂で形成されている。このため,レーザ光は,封止部材を透過し,突起部に吸収されることにより発熱させ,突起部およびその周囲を溶融させる。そして,突起部およびその周囲が溶融するとともに,封止部材は沈み込み,接合面に接触するのである。
このようにして得られる接合幅は,その断面観察を行わずとも,突起部の幅以上であることが推定できる。突起部と封止部材との溶融部の一部が,レーザ光の照射前に存在していた隙間に流れ,その後硬化するためである。また,封止部材が沈み込み,接合面と接触したことを確認することにより,溶融が適切に行われたことが推定できる。よって,突起部の形状を管理し,レーザ光を照射し,封止部材と接合面とが接触したことを確認することにより,目標とする接合幅が得られたことが推定できる。従って,目標とする接合幅を安定して得ることができる。また,このように製造された本発明の電池は,注液口部材側よりも封止部材側に大きく食い込んだ形状の接合部を有しているのである。
また,本発明では,レーザ光を吸収する樹脂で突起部を形成している。つまり,溶融対象を直接発熱させるのである。よって,溶融不良を低減することができるとともに,突起部の溶融に必要とするレーザ光の照射量は少なくてよい。従って,封止部材の損傷などの不良を低減するとともに,レーザ光の出力の低減や照射時間の短縮など,効率のよい製造方法となっている。
また,上記に記載の電池の製造方法において,突起部は,接合面から離れるにつれて細くなる形状であってもよい。すなわち突起部は,その先端ほど細くなる形状である。よって,突起部を初期溶融しやすく,レーザ光の出力の低減や照射時間の短縮などが可能である。また,突起部の先端を細くすることで,封止部材との接触面積は小さくなる。従って,加圧力を小さくすることができ,注液口部材や封止部材などの変形を低減することができる。
また,上記に記載の電池の製造方法において,封止部材として,突起部の上に載置される際の突起部と対応した位置に,突起部と対応した形状の溝が形成されているものを用いてもよい。突起部の上に封止部材を載置する際の位置合わせを兼ねることができるからである。従って,突起部の上に封止部材を載置する際に,その位置決めを容易にすることができる。
また,上記に記載の電池の製造方法において,突起部にレーザ光を照射する際,突起部に沿って環状に連続して照射し,その後,照射開始位置に戻ったあと,さらに突起部に沿って照射を続行してもよい。突起部の発熱は,レーザ光の照射が開始されるとともに始まるため,照射開始位置付近の突起部においては発熱が十分でなく,溶融不良が起きるおそれがある。よって,照射開始位置付近の突起部は,その部分以外よりも余分にレーザ光が照射されるようにすることで,溶融不良を低減することができる。
また,上記に記載の電池の製造方法において,突起部にレーザ光を照射する際,突起部に対して同時かつ一様に照射してもよい。突起部に対して同時かつ一様にレーザ光を照射することで,照射開始位置がなく,その付近における溶融不良が起きるおそれもない。また,突起部の局所において比較した場合,その溶融は同時である。よって,封止部材をほぼ傾くことなく沈み込ませることができ,接合不良を低減することができる。
本発明によれば,注液口を形成する注液口部材に,封止部材を接合することにより注液口を封止するに際し,目標とする接合幅を安定して得ることができ,さらに,不良を低減し,効率良く生産される電池および電池の製造方法が提供されている。
本発明に係る電池の部分断面図である。 レーザ光の照射部を示す図である。 第1の形態の注液口封止方法を説明するための,注液口付近の封止前における断面図である。 注液口の封止が完了した注液口付近の断面図である。 第2の形態の注液口封止方法を説明するための,注液口付近の封止前における断面図である。 第3の形態の注液口封止方法を説明するための,注液口付近の封止前における断面図である。
[第1の形態]
[全体の概略構成]
以下,本発明を具体化した最良の形態について,図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,リチウムイオン二次電池について本発明を具体化したものである。図1に,本形態に係る電池1を示す。電池1は,扁平型のリチウムイオン二次電池である。電池1は,発電要素30と,リチウム塩を溶解させた有機溶剤からなる電解液40と,これら発電要素30および電解液40を電池ケース50に収容してなるものである。また,電池ケース50は,電池ケース本体51とケース蓋52とを備えている。さらに,電池ケース本体51およびケース蓋52は金属で形成されている。
発電要素30は,帯状の正極板10と帯状の負極板20との間に,帯状でかつ正極板10および負極板20より幅狭のセパレータを挟みこみつつ扁平形状に捲回してなる捲回型発電要素である。また,正極板10は,正極端子11と電池ケース50の内部において接続している。負極板20は,負極端子21と電池ケース50の内部において接続している。
そして,正極端子11および負極端子21を接続した発電要素30は,電池ケース本体51の開口部よりその内部に収容され,該開口部は,ケース蓋52を組付けることにより閉じられている。また,正極端子11および負極端子21は,それぞれ電極板に接続していない側の端を,ケース蓋52に備えられた絶縁部材53を介し,電池ケース50の外部に突出させている。
ところで,図1に示すように,ケース蓋52は,注液口61を形成する注液口部材60を備えている。注液口61は,電池ケース50の内部に電解液40を注入するためのものである。ここにおいて,電解液40は,有機溶剤にリチウム塩を溶解させたものである。
電解液40に用いられる有機溶剤としては,ポリピレンカーボネート(PC),エチレンカーボネート(EC),ジメチルカーボネート(DMC),エチルメチルカーボネート(EMC)などのエステル系溶剤や,これらエステル系溶剤にγ−ブチラクトン(γ−BL),ジエトキシタン(DEE)などのエーテル系溶剤を配合したものが例示される。また,リチウム塩としては,過塩素酸リチウム(LiClO),ホウフッ化リチウム(LiBF),六フッ化リン酸リチウム(LiPF)などが例示される。
そして,電解液40が注入されるのは,発電要素30を作製し,発電要素30に電極端子を接続し,発電要素30を電池ケース本体51の内部に収容し,ケース蓋52を組付けた後である。さらに,電解液40を注入した後,注液口61は,封止キャップ70によって封止されているのである。
[注液口封止方法]
本形態の注液口封止方法について説明する。図3は,本形態における注液口61付近の,封止前における断面図である。封止キャップ70は注液口61を封止するための部材である。また,封止キャップ70は,図3において上から見た際に円形状である。
注液口部材60は,注液口61を形成している部材である。ケース蓋52と注液口部材60とは,公知の溶着技術により接合されている。また,注液口部材60には,注液口61を外面側で囲む環状の接合面62が形成されており,さらに接合面62には,環状の連続した突起部63が注液口61を囲んで形成されている。突起部63は,その内側にも外側にも接合面62が存在するような位置に形成されている。また,注液口部材60の注液口61および突起部63は,図3において上から見た際に円形状である。
そして,図3に示すように,注液口部材60の上に封止キャップ70を載置し,その上に保護部材90を配置している。よって,封止キャップ70の下面と接触しているのは突起部63の先端であり,封止キャップ70の下面と接合面62との間には,突起部63の高さの分の隙間が存在している。また,保護部材90は,注液口61の封止時のみにおいて寄与する部材であり,封止後には取り外される。
封止キャップ70は,レーザ光に対して透過率の高い,レーザ光透過性樹脂により形成されている。封止キャップ70に用いることのできるレーザ光透過性樹脂としては,レーザ光を透過し,熱可塑性を有し,電解液40を透過させず耐性を有する樹脂であれば特に限定されない。このような樹脂としては,ポリフェニレンスルファイド(PPS),ポリブチレンテレフタレート(PBT),ポリエチレン(PE),ポリプロピレン(PP)などが例示される。なお,本形態においては,PPSを用いている。
注液口部材60は,封止キャップ70とは異なり,レーザ光に対して吸収率の高い,レーザ光吸収性樹脂により形成されている。注液口部材60に用いることのできるレーザ光吸収性樹脂としては,レーザ光を吸収し,熱可塑性を有し,電解液40を透過させず耐性を有する樹脂であれば特に限定されない。このような樹脂としては,封止キャップ70において例示した樹脂に,カーボンブラック(C/B)や染料などを配合し着色したものが例示される。なお,本形態においては,PPSにC/Bを配合したものを用いている。
また,本形態では,封止キャップ70と注液口部材60とに同じPPSを用いているが,接合強度,それぞれの部品として必要となる性質などを考慮し,異なる樹脂を用いてもよい。
図2は,図3をその上方より見た図であり,保護部材90を省略したものである。ここにおいて,照射部Iは,レーザ光が照射される箇所を示したものであり,仮想の線である。
本形態に用いるレーザ光としては,封止キャップ70を透過し,注液口部材60に吸収され得るものであれば特に限定されない。このようなレーザ光としては,半導体レーザ,YAGレーザ,色素レーザ,ヘリウム−ネオンレーザ,エキシマレーザなどが例示される。なお,本形態においては,半導体レーザを用いている。
図3において,Aは,突起部63の幅である突起幅Aを示しており,Lは,照射するレーザ光が突起部63に到達した時のビーム径である照射径Lを示している。この突起幅Aと照射径Lとの関係において,突起幅Aが照射径Lより大きいことが好ましい。突起幅Aが照射径Lより大きいことで,突起部63のみにレーザ光を照射することができるからである。
図3において,Bは,突起部63の高さである突起高さBを示している。つまり,突起高さBは,封止キャップ70の下面と接合面62との間に存在する隙間の大きさである。また,Cは,接合面62の内縁から突起部63の内径までの長さである内幅Cを示している。そして,内幅Cは,突起高さBより大きいことが好ましい。レーザ光を照射し,突起部63を溶融させた際に,溶融部の一部が接合面62の内縁にまで到達し,注液口61より電池ケース50の内部に進入することを防ぐためである。
また,図3において,Dは,突起部63の外径から接合面62の外縁までの長さである外幅Dを示している。また,Eは,突起部63の外径から封口キャップ70の下面の外縁までの長さである外幅Eを示している。ここにおいて,外幅Dおよび外幅Eは,突起高さBより大きいことが好ましい。レーザ光を照射し,突起部63を溶融させた際に,溶融部の一部が,接合面62および封口キャップ70の下面の外縁から外部に流れ出ることを防ぐためである。
保護部材90としては,レーザ光を透過する材料で形成されたものが好ましく,本形態においてはガラスを用いている。また,図3において,保護部材90の上からは加圧力が加えられている。よって,保護部材90の上より加えられた加圧力は,封止キャップ70と突起部63との接触箇所にかかっている。
このように,本形態では,封止キャップ70と突起部63との接触箇所に加圧力をかけつつ,封止キャップ70の上部よりレーザ光を照射するのである。また,本形態において,レーザ光を照射する照射ヘッドは,例えば,ガルバノスキャナを搭載している。よって,レーザ光の照射位置を制御することができる。
本形態のレーザ光の照射方法は,レーザ光を,照射部Iの所定の位置を始点とし,照射部Iが示すように環状に1周,連続して照射する。つまり,レーザ光を,突起部63に沿って1周照射するのである。また,本形態のレーザ光の照射方法は,レーザ光を,照射部Iの所定の位置を始点とし,照射部Iが示すように環状に1周,連続して照射した後,その始点を超えて照射する。つまり,照射部Iは,所定長さのラップ部を有している。ラップ部は,始点付近において,突起部63の溶融不良をなくすためのものである。
突起部63が発熱し始めるのは,レーザ光の照射が開始された時である。つまり,レーザ光の照射が開始された始点からしばらくの長さにおいて,突起部63の発熱は不十分である。よって,この箇所における発熱の不足を補うため,レーザ光を重複して照射させるのである。すなわち,突起部63のラップ部の箇所においては,レーザ光が2回照射されることとなる。
また,照射されたレーザ光は,保護部材90および封止キャップ70を透過し,封止キャップ70と突起部63との接触箇所に到達し,突起部63において吸収される。よって,突起部63は,レーザ光を吸収し,発熱することで溶融する。またこの時,封止キャップ70の突起部63との接触箇所周辺も,突起部63の発熱が伝わることにより溶融する。よって,突起部63と封止キャップ70との溶融した箇所は,それぞれの樹脂が混ざり合った溶融部となる。そして,封止キャップ70は,突起部63および封止キャップ70が溶融するとともに,溶融部の一部を加圧力によって隙間へ押し流しつつ沈み込むのである。
ここにおいて,レーザ光の出力および照射時間は,レーザ光が照射部Iを1周とラップ部とを照射し終えると,封止キャップ70が突起高さBの分沈み込むように設定されている。つまり,レーザ光の照射が終了すると,封止キャップ70と接合面62とが接触するのである。その後,溶融部は,例えば放置するなどして冷却されることにより硬化し,注液口部材60と封止キャップ70とを接合するのである。
図4に,注液口部材60と封止キャップ70との接合が完了した断面を示す。すなわち,図4は,図3においてレーザ光を照射し,その後冷却した注液口61付近の断面図である。よって,図4に示すように,レーザ光の照射前に存在していた突起高さBの分の隙間はなくなっている。
また,図4に示す接合部80は,突起部63と封止キャップ70との溶融部が硬化したものである。そして,接合部80の断面形状は,封止キャップ70と接合面62との接触面に対して上下対称ではない。接合部80の断面形状は,注液口部材60側よりも封止キャップ70側に大きく食い込んだ形状をしている。これは,突起部63の発熱により,突起部63を溶融しつつ,突起部63の根元周辺も少し溶融したことを示している。また同時に,封止キャップ70の突起部63との接触箇所周辺の方が,突起部63の根元周辺に比して,大きく溶融したことを示しているのである。
また,図4において,Jは,接合部80の幅である接合幅Jを示している。ここにおいて,接合幅Jは,もし封止キャップ70が可視光を透過する樹脂であったとすれば,封止キャップ70越しに肉眼などで,その目標とする幅が得られたかどうかを確認することができる。接合部80は,注液口部材60と封止キャップ70とが溶融し,それぞれの樹脂が混ざり合った溶融部が硬化したものだからである。
また,接合幅Jは,封止キャップ70が可視光を透過しない樹脂であったとしても,突起幅A以上であることが推定できる。接合幅Jは,注液口部材60と封止キャップ70とを加圧しつつ溶融させことにより,溶融部の一部が,レーザ光の照射前に存在していた隙間に押し流され,その後硬化したものだからである。
よって,本形態における接合幅Jは,その断面観察を行わずとも,突起幅A以上であることが推定できる。また,レーザ光を照射し,封止キャップ70が沈み込み,封止キャップ70と接合面62とが接触したことを確認することにより,溶融が適切に行われたことが推定できる。つまり,突起部63の形状を管理し,レーザ光を照射し,封止キャップ70と接合面62とが接触したことを確認することで,目標とする接合幅Jが得られたことが推定できるのである。従って,目標とする接合幅Jを安定して得ることができる。
また,本形態では,レーザ光を吸収する樹脂で形成された突起部63に対してレーザ光を照射している。つまり,溶融対象を直接発熱させるのである。よって,溶融不良を低減することができるとともに,突起部63の溶融に必要とするレーザ光の照射量は少なくてよい。従って,封止キャップ70の損傷などの不良を低減するとともに,レーザ光の出力の低減や照射時間の短縮など,効率のよい製造方法となっている。
[第2の形態]
第2の形態について説明する。本形態に係る電池1の構成は,第1の形態と同様である。第1の形態と本形態との相違点は,注液口部材が有する突起部の形状である。すなわち,本形態における突起部の断面形状は三角形状である。
図5は,本形態における注液口161付近の,封止前における断面図である。本形態においても,突起高さB,内幅C,外幅D,外幅Eの条件は第1の形態同様である。ただし,突起幅Aについては,本形態では突起部163の断面形状が三角形状であるため,その底辺を突起幅Aとしている。そして,本形態においても,突起幅Aと照射径Lとの関係において,突起幅Aが照射径Lより大きいことが好ましい。しかし,突起部163の先端は,レーザ光の照射径Lよりも小さい。
よって,本形態の突起部163は,初期溶融しやすく,レーザ光の出力の低減や照射時間の短縮などが可能である。また,封止キャップ70と突起部163とが線接触であるため,加圧力を小さくすることができる。従って,注液口部材160や封止キャップ70などの変形を低減することができる。
[第3の形態]
第3の形態について説明する。本形態に係る電池1の構成は,第1の形態と同様である。第1の形態と本形態との相違点は,注液口部材が有する突起部の形状,および,封止キャップの形状である。すなわち,本形態における突起部の断面形状は,先端形状が円形状となっている。そして,封止キャップは,突起部と対応した位置に溝部を有している。
図6は,本形態における注液口261付近の,封止前における断面図である。本形態においても,レーザ光の照射径L,突起幅Aの条件は第1の形態同様である。ただし,本形態における突起部263の先端の断面形状は円形状となっており,封止キャップ270は,突起部263に対応した位置に溝部を有している。そして,本形態における突起高さBについては,突起部263の根元から封止キャップ270の下面までである。そして,本形態においても,内幅C,外幅Dおよび外幅Eは,突起高さBより大きいことが好ましい。
よって,注液口部材260の上に封止キャップ270を載置する際に厳格な位置合わせを行わずとも,封止キャップ270の溝部が突起部263に沿って載置される。これにより,封止キャップ270は突起部263に対して位置決めされる。従って,本形態においては,注液口部材260の上に封止キャップ270を載置する際に,その位置合わせを容易にすることができる。
[第4の形態]
第4の形態について説明する。本形態に係る電池1の構成は,第1の形態と同様である。第1の形態と本形態との相違点は,レーザ光の照射方法である。よって,本形態のレーザ光の照射方法を,図3の構成について説明する。本形態におけるレーザ光の照射方法は,突起部63に対してレーザ光を複数回に分けて照射する。
本形態においても,レーザ光の照射径L,突起幅A,内幅C,外幅D,外幅Eの条件は第1の形態同様である。そして,本形態のレーザ光の照射方法は,レーザ光を,図2に示す照射部Iの所定の位置を始点とし,照射部Iが示すように環状に複数周,連続して照射する。この時,照射ヘッドは,レーザ光を高速で照射部Iを複数周照射させる。つまり,レーザ光を,突起部63に沿って高速で複数周照射するのである。
また,本形態のレーザ光の照射方法は,レーザ光を,照射部Iの所定の位置を始点とし,照射部Iが示すように環状に複数周,連続して照射した後,その始点を超えて照射する。つまり,照射部Iは,所定長さのラップ部を有している。すなわち,突起部63のラップ部の箇所においては,レーザ光が,その他の箇所よりも1回多く照射されることとなる。
ここにおいて,レーザ光の出力および照射時間は,レーザ光が照射部Iを複数周とラップ部とを照射し終えると,封止キャップ70が突起高さBの分沈み込むように設定されている。つまり,レーザ光の照射が終了すると,封止キャップ70と接合面62とが接触するのである。
このようにレーザ光を照射することで,突起部63の局部においてはレーザ光を複数回に分けて照射させたこととなる。よって,封止キャップ70の,レーザ光を1周照射させた毎の沈み込み量は小さい。従って,封止キャップ70が沈み込む時の傾きを小さくすることができ,接合不良を低減することができる。
また,本形態の説明については,図3に示す構成について説明したが,図5または図6に示す構成について適用しても同様の効果を得ることができる。
[第5の形態]
第5の形態について説明する。本形態に係る電池1の構成は,第1の形態と同様である。第1の形態と本形態との相違点は,レーザ光の照射方法である。よって,本形態のレーザ光の照射方法を,図3の構成について説明する。本形態におけるレーザ光の照射方法は,突起部63に対してレーザ光を同時かつ一様に照射する。
本形態においても,内幅C,外幅D,外幅Eの条件は第1の形態同様である。ただし,本形態のレーザ光を照射する照射ヘッドは,例えば,図2に示す照射部Iと同じ形状にレーザ光を集光することができるレンズを搭載している。そして,本形態のレーザ光の照射方法は,照射部Iの全体を同時かつ一様に照射する。つまり,レーザ光を,突起部63に対して同時かつ一様に照射するのである。よって,図3において前述したレーザ光の照射径Lの規定については,照射するレーザ光が突起部63に到達した時のビーム幅である照射幅Lとする。そして,本形態においても,突起幅Aと照射幅Lとの関係において,突起幅Aが照射幅Lより大きいことが好ましい。
ここにおいて,本形態では,突起部63に対して同時かつ一様にレーザ光を照射できればよく,例えば,突起部63以上の面積に集光されたレーザ光を用い,保護部材90にマスクとしての役割を付与してもよい。すなわち,この場合には,保護部材90は一様にレーザ光を透過するのではなく,突起部63以外にはレーザ光が照射されないよう,照射部I以外にはレーザ光を透過しないような加工または材質としたものを用いればよい。
このように,本形態では,突起部63に対して同時かつ一様にレーザ光を照射する。よって,第1の形態および第4の形態において前述したようなラップ部はない。レーザ光の照射が開始される始点がないからである。また,突起部63の局所について比較した際に,その溶融は同時である。従って,封止キャップ70をほぼ傾くことなく沈み込ませることができ,接合不良を低減することができる。
また,本形態の説明については,図3に示す構成について説明したが,図5または図6に示す構成について適用しても同様の効果を得ることができる。
以上,詳細に説明したように,本実施の形態に係る電池および電池の製造方法は,注液口を形成する注液口部材に,封止キャップを接合することにより注液口を封止するに際し,目標とする接合幅を安定して得ることができ,さらに,不良を低減し,効率良く生産される電池および電池の製造方法となっている。
なお,本実施の形態は単なる例示に過ぎず,本発明を何ら限定するものではない。従って本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲で種々の改良,変形が可能である。例えば,本実施の形態においては,突起部を,環状の連続したものとして説明したが,所定の間隔で途切れたものであってもよい。この時には,レーザ光の照射方法においても,突起部の形状に合わせ,レーザ光を所定の間隔で照射する方法とすればよい。
また例えば,本実施の形態においては,扁平型のリチウムイオン二次電池について本発明を適用したが,円筒型のリチウムイオン二次電池についても本発明を適用することができる。また例えば,本実施の形態においては,リチウムイオン二次電池について本発明を適用したが,電解液を有する電池であれば同様に適用することができる。
1…電池
40…電解液
50…電池ケース
60…注液口部材
61…注液口
62…接合面
63…突起部
70…封止キャップ
80…接合部

Claims (6)

  1. 発電要素と電解液とを収容した電池ケースの注液口を封止部材で塞いでなる電池において,
    前記注液口を形成する注液口部材が,レーザ光を吸収する第1種の樹脂で形成されており,
    前記封止部材が,レーザ光の吸収率が前記第1種の樹脂より低い第2種の樹脂で形成されており,
    前記注液口部材と前記封止部材とは,前記注液口を外面側で囲む接触箇所において環状の接合部を有し,前記接合部は,前記注液口部材よりも前記封止部材に大きく食い込んでいることを特徴とする電池。
  2. 発電要素と電解液とを収容した電池ケースの注液口を封止部材で塞ぐことによる電池の製造方法において,
    前記電池ケースとして,前記注液口の部分が,レーザ光を吸収する第1種の樹脂で形成されるとともに,前記注液口を外面側で囲む接合面が形成されており,さらに前記接合面に環状の突起部が前記注液口を囲んで形成されているものを用い,
    注液後に,前記突起部の上に,レーザ光の吸収率が前記第1種の樹脂より低い第2種の樹脂で形成された前記封止部材を載置し,
    前記封止部材の上から,前記封止部材を透過して前記突起部にレーザ光を照射することで前記突起部およびその周囲を溶融させることにより,前記封止部材を前記接合面に接触させ接合することを特徴とする電池の製造方法。
  3. 請求項2に記載の電池の製造方法において,
    前記突起部は,前記接合面から離れるにつれて細くなる形状であることを特徴とする電池の製造方法。
  4. 請求項2または請求項3に記載の電池の製造方法において,
    前記封止部材として,前記突起部の上に載置される際の前記突起部と対応した位置に,前記突起部と対応した形状の溝が形成されているものを用いることを特徴とする電池の製造方法。
  5. 請求項2から請求項4までのいずれかに記載の電池の製造方法において,
    前記突起部にレーザ光を照射する際,前記突起部に沿って環状に連続して照射し,
    その後,照射開始位置に戻ったあと,さらに前記突起部に沿って照射を続行することを特徴とする電池の製造方法。
  6. 請求項2から請求項4までのいずれかに記載の電池の製造方法において,
    前記突起部にレーザ光を照射する際,前記突起部に対して同時かつ一様に照射することを特徴とする電池の製造方法。



JP2011064079A 2011-03-23 2011-03-23 電池および電池の製造方法 Pending JP2012199202A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011064079A JP2012199202A (ja) 2011-03-23 2011-03-23 電池および電池の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011064079A JP2012199202A (ja) 2011-03-23 2011-03-23 電池および電池の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012199202A true JP2012199202A (ja) 2012-10-18

Family

ID=47181201

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011064079A Pending JP2012199202A (ja) 2011-03-23 2011-03-23 電池および電池の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012199202A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017220393A (ja) * 2016-06-09 2017-12-14 株式会社東芝 二次電池

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001246488A (ja) * 2000-03-01 2001-09-11 Tokai Rika Co Ltd 容器の製造方法
JP2009048963A (ja) * 2007-08-23 2009-03-05 Toyota Motor Corp 電池とその製造方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001246488A (ja) * 2000-03-01 2001-09-11 Tokai Rika Co Ltd 容器の製造方法
JP2009048963A (ja) * 2007-08-23 2009-03-05 Toyota Motor Corp 電池とその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017220393A (ja) * 2016-06-09 2017-12-14 株式会社東芝 二次電池

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6045783B2 (ja) 二次電池及び二次電池の製造方法
KR101746913B1 (ko) 전지의 제조 방법 및 전지
KR100973739B1 (ko) 밀폐형 전지
JP2012054203A (ja) 二次電池およびその製造方法
JP2011212711A (ja) 密閉型電池の製造方法
JP5520721B2 (ja) 密閉型電池
JP5940284B2 (ja) 二次電池及び二次電池の製造方法
JPWO2015072010A1 (ja) 角形電池
KR20080077424A (ko) 이차전지 및 그 제조방법
JP2007066600A (ja) 密閉型電池
JP2014004619A (ja) レーザ接合方法および接合部品
JP2008147069A (ja) 密閉型電池
JP2009301828A (ja) 密閉型電池
JP2007035343A (ja) 密閉型電池
CN113809444B (zh) 一种电池
KR101167822B1 (ko) 밀폐형 전지 및 그 제조 방법, 그것을 탑재하는 차량, 기기
JP2014010910A (ja) 角型電池及び角型電池の製造方法
JP2005190776A (ja) 密閉型電池
JP6920636B2 (ja) 電池の製造方法
JP2009048963A (ja) 電池とその製造方法
JP2012199202A (ja) 電池および電池の製造方法
JP2015147220A (ja) レーザ溶接方法
JP2009289714A (ja) リチウムイオン二次電池およびその製造方法
KR20200023885A (ko) 레이저 용접을 이용한 원통형 전지의 제조 방법
KR101141049B1 (ko) 각형 이차전지의 제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131125

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20141017

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20141021

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141218

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20150127