JP2012192460A - 産業機械 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 負荷駆動軸に減速ギアの出力軸を接続し、該減速ギアの入力軸側のギアを第1のモータで駆動し、フライホイルには差動機構を接続し、該差動機構を、そのキャリアに減速ギアの出力軸が接続され、サンギアから入力された回転動力を該フライホイルに伝達しエネルギーとして蓄積させるとともに、該蓄積エネルギーをサンギア側及びキャリア側に放出する構成とし、さらに、該差動機構のサンギアを第2のモータで駆動し、負荷駆動軸の回転角位置に応じ、第2のモータによりフライホイルを加速してエネルギーを蓄積させ、その後、該蓄積エネルギーを放出して第1のモータの不足トルクを補いながら負荷駆動軸を駆動する構成とする。
【選択図】図1
Description
図7にクランクプレス方式の場合のプレス機械の概略を示す。図7において、駆動機構1の軸に接続されたギア2にメインギア3が噛み合わされ、メインギア3にはクランク機構(クランク軸4、コンロッド5)が接続されている。該クランク機構によりスライド6が静止側のボルスタ7に対して昇降可能にされている。ギア2、メインギア3は減速ギア12を構成する。駆動機構1の軸の回転速度を自由に変えたり、あるいは速度を正逆に変えたりすることで、クランク軸4の速度がそれに応じて変化し、スライド6の昇降速度や方向が自在に変わる。これにより、スライドの自在な動きが可能となる。
特開平6−190598号公報及び特開平11−33797号公報には、図8に示す技術が記載されている。図8は、駆動機構1を中心としたプレス機械の概略構成例を示している。図8において、スライド6は、差動装置14、減速ギア12を介してフライホイル11の回転力を受けて駆動される。モータG15の回転速度を変えると、差動装置14の働きにより、フライホイル11の回転速度と、減速ギア12の入力部の回転速度との速度比を変えることができる。差動装置14、フライホイル11、モータG15で、図7の駆動機構1に相当する駆動機構を構成する。本構成においては、プレス動作によりエネルギーが消費され、フライホイル11の速度が低下するが、該速度低下はモータF13によって補われる。すなわち、モータG15の回転速度を制御することにより、フライホイル11の回転速度を制御し、スライド6の動作速度を制御する構成である。
本発明の目的は、かかる課題点を解決し、小型で高性能の産業機械を提供することにある。
また、負荷駆動軸に出力軸が結合される減速ギアの入力軸側のギアを、第1、第2の2つの差動機構を結合する回転体上に設け、該第1、第2の差動機構のそれぞれのプラネタリギアをフライホイルに接続し、それぞれのサンギアを別々のモータで駆動する構成とする。
図1〜図3は、本発明の第1の実施例の説明図である。図1は、本発明の第1の実施例としてのプレス機械の構成図、図2は、図1のプレス機械におけるパワーアンプの構成図、図3は、図2のパワーアンプにおけるコントローラ205の説明図である。
図2において、商用電源19からの電力は、コンバータ203により直流電力に変換され、インバータG201、インバータS202に入力される。インバータG201はモータG21を駆動し、インバータS202はモータS22を駆動する。制御回路としてのコントローラ205は、インバータG201、インバータS202の制御のための演算を行い、インバータG201及びインバータS202に制御信号を出力している。また、コンバータ203の出力である直流ラインには、蓄電装置として、大きいエネルギーを蓄電可能な蓄電装置29が接続されている。
図3において、スライド制御指令発生部101では、クランク軸4の回転角θcを入力し、該回転角θcにより、クランク軸4の速度指令ωCRとフライホイル23の速度指令ωFRを求める。スライド6の位置や速度はプレス作業の目的や条件により自在に設定され、クランク軸4の速度指令ωCRはこれに応じて設定される。以下では、例えば次の例により説明をするが、駆動方法はこの例に限定されない。要はスライド6が加速する区間、高速で動作する区間、減速する区間のうちのいずれか1つ以上と、プレス区間が自由に選択され、プレス動作が進行することを意味する。クランク軸4の速度指令ωCRは、プレス動作のときにはクランク軸4が低速で回転し、プレス動作以外のときには高速で回転するように、クランク軸4の回転角θcに応じて設定される。フライホイル23の速度指令ωFRは、プレス動作のときに消費するエネルギーの一部をフライホイル23から供給する目的で用いる。このため、該フライホイル23の速度指令ωFRは、プレス動作時及びクランク軸4の加速時以外のモータトルクを必要としない期間には、フライホイル23を高速で回転させるように設定される。また、プレス動作を行う際に、フライホイル23が減速しながら、クランク軸4にトルクを加えるように、フライホイル23の回転方向を決定する必要がある。
ωF=(kGωG‐kSωS)/kF …(数1)
により計算する。ここで、kG、kFは差動機構24内のギア比、kSは減速ギア12のギア比である。なお、数1は下記のようにして求められる。
ωC=kGωG‐kFωF …(数2)
また、モータS22の速度ωSとクランク軸4の速度ωCとの関係は次式で表される。
ωC=kSωS …(数3)
従って、数2、数3を用いると、フライホイル23の速度ωFは数1で表されることになる。
加速区間は、スライド6が下死点から上昇し始める区間である。該加速区間では、クランク軸4の速度ωCが加速される。このため、主としてモータS22がクランク軸4に加速トルクを加える。
減速区間はクランク軸4が上死点を越えて下死点に近づく区間である。該減速区間では、主としてモータS22による回生を行いながら、フライホイル23にさらにエネルギーを蓄積する。
図1のプレス機械では、上記により、プレス動作を行うため、2つのモータの定格出力を、従来のプレス機械に比べて小さくすることができる。
モータG21、モータS22、フライホイル23、キャリア28、及び、クランク軸4のトルクをそれぞれτG、τS、τF、τCA、τCとし、差動機構24に損失がないとすると、
τCA=τG/kG=τF/kF …(数4)
τC=τCA+τS/kS …(数5)
となる。
PCA=PG−PF …(数6)
となる。
なお、図1の実施例では、差動機構24は減速ギア12のメインギア3の回転軸に接続される構造としたが、ギア2の回転軸に接続される構造とすることもできる。
ωF=kAωA‐kR1ωR …(数7)
ωF=kBωB‐kR2ωR …(数8)
ωC=kRωR …(数9)
となる。
ここで、kA、kB、kR1、kR2はそれぞれ差動機構のギア比で決まる定数、kRは減速ギア12のギア比で決まる定数である。
τF1=τA/kA=τR1/kR1 …(数10)
τF2=τB/kB=τR2/kR2 …(数11)
τC=(τR1+τR2)/kR …(数12)
これらの式からも明らかなように、モータA39及びモータB40の速度を、制御回路(図示なし)により、スライド6の位置に対応するクランク軸4の回転角情報に基づいて制御することにより、クランク軸の速度ωCとフライホイルの速度ωFを独立に制御することができる。また、図1に示す第1の実施例や図4に示す第2の実施例と同様、加速区間、高速区間、減速区間において、フライホイル41に蓄えたエネルギーを、プレス区間にスライド6に出力して被加工体を加工することができる。すなわち、スライド6の位置に応じて、加速区間、高速区間、減速区間においては、モータA39及びモータB40の回転を加速してフライホイル41を加速し該フライホイル41にエネルギーを蓄積し、プレス区間においては、該モータA39及びモータB40を減速させ、該フライホイル41の蓄積エネルギーを該モータA39及びモータB40側とクランク軸4側とに放出して、該クランク軸4を、該モータA39及びモータB40によるトルクと、該フライホイル41の蓄積エネルギーによるトルクとの和のトルクにより駆動する。
2…ギア、
3…メインギア、
4…クランク軸、
5…コンロッド、
6…スライド、
7…ボルスタ、
11、23、31、41…フライホイル
12…減速ギア、
13,15、16、21、22、39、40…モータ、
14、24、32…差動機構、
19…商用電源、
20…パワーアンプ、
25、33、36、43、46…サンギア、
26、34、37、44、47…プラネタリギア、
27、45、48…リングギア、
28、35…キャリア、
29…蓄電装置、
42…回転体、
50…射出成型部、
51…樹脂材料、
52…金型、
53…入力回転軸、
101…スライド制御指令発生部、
102…モータS速度制御部、
103…モータSトルク制御部、
104…フライホイル速度制御部、
105…モータGトルク制御部、
201、202…インバータ、
203…コンバータ、
205…コントローラ。
Claims (6)
- 第1及び第2のモータにより駆動され、昇降するスライドを備えた産業機械において、エネルギーを蓄積するフライホイルと、第1、第2、第3の回転体を有する差動機構を有し、前記第1のモータ及び前記スライドを前記第1の回転体に、前記第2のモータを前記第2の回転体に、前記フライホイルを前記第3の回転体にそれぞれ接続したことを特徴とする産業機械。
- 第1及び第2のモータにより駆動され、昇降するスライドを備えた産業機械において、前記第1及び第2のモータがそれぞれ第1及び第2の差動機構を介して、前記スライドを駆動するとともに、前記第1及び第2の差動機構はエネルギーを蓄積するフライホイルに接続したことを特徴とする産業機械。
- 複数のモータにより駆動され、昇降するスライドを備えた産業機械において、少なくとも前記モータの1つと前記スライドとエネルギーを蓄積するフライホイルに接続された差動装置と、前記モータの入出力エネルギーを制御する制御装置を備えたことを特徴とする産業機械。
- 複数のモータにより駆動され、昇降するスライドを備えた産業機械において、少なくとも前記モータの1つと前記スライドとエネルギーを蓄積するフライホイルに接続された差動装置と、前記モータの入出力エネルギーを蓄電する蓄電装置を備えたことを特徴とする産業機械。
- 複数のモータと、エネルギーを蓄積するフライホイルと、該フライホイルと前記複数のモータがそれぞれ異なる回転体に接続された差動機構と、前記回転体のうちの1つが回転することにより昇降するスライドを備えた産業機械であって、前記複数のモータのうち、少なくとも1つを発電させ、少なくとも他の1つを駆動することで、駆動動作を行うことを特徴とする産業機械。
- 射出成形機であって、請求項1〜5のいずれかに記載の産業機械を適用したことを特徴とする射出成形機。
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JP2000506784A (ja) * | 1996-09-30 | 2000-06-06 | フラウンホーファー―ゲゼルシャフト ツア フォーデルング デア アンゲヴァンドゥテン フォルシュング エー.ファウ. | 金属成形プレスのプレスラムのラム速度の制御方法並びにプレスラム用駆動装置 |
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