JP2012190570A - フラットケーブル - Google Patents

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Abstract

【課題】 全ての線を一括して端末加工して部品または機器に接続することが可能であり、配索容易であり、フラットケーブル上の任意の箇所で外観良好に樹脂等で覆うことが可能であるフラットケーブルを提供することを課題とする。
【解決手段】 本発明のフラットケーブルは、導体に絶縁体が被覆されていて長さ方向に垂直な断面が円形である丸絶縁電線を複数本間隔を空けて並列して並列方向に連結固定したフラットケーブルである。この絶縁電線の絶縁体はポリオレフィン系樹脂を主成分としてなる。丸絶縁電線を連結固定する連結固定部は、前記丸絶縁電線の周囲に樹脂が射出成形されて前記フラットケーブルの長さ方向に間欠的に設けられたものであり、前記フラットケーブルの長さ方向に垂直な断面が、直線と円弧で囲まれた長円、楕円または矩形である。連結固定部は、1.05kg/芯以下の力で丸絶縁電線に対して摺動可能である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数の電線を並列したフラットケーブルに関する。
並列した電線が間欠的に熱融着されたフラットケーブルが特許文献1に開示されている。
特開平7−320569
電源線や信号線やグランド線を含むケーブルをセンサ等の部品または機器につなぐ場合、各線を個別に部品または機器側の回路基板の各接点に接続するのは手間がかかるので、全ての線を一括して端末加工してセンサに接続することが要求される。
さらに、ケーブルには配索容易であることが要求される。具体的には屈曲性と捻回性が要求される。
さらに、センサ等の部品または機器の保護のために部品または機器およびケーブルとの接続部を樹脂等で覆うときに、ケーブルは成形型から外に出されているが、その出口部分で樹脂が型からはみ出さないケーブルであることも要求される。
本発明は上記要求を満たすフラットケーブルを提供することを課題とする。
上述の課題を解決する本発明のフラットケーブルは、導体に絶縁体が被覆されていて長さ方向に垂直な断面が円形である丸絶縁電線を複数本間隔を空けて並列して並列方向に連結固定したフラットケーブルである。この絶縁電線の絶縁体はポリオレフィン系樹脂を主成分としてなる。丸絶縁電線を連結固定する連結固定部は、前記丸絶縁電線の周囲にポリエステル系樹脂が射出成形されて前記フラットケーブルの長さ方向に間欠的に設けられたものであり、前記フラットケーブルの長さ方向に垂直な断面が、直線と円弧で囲まれた長円、楕円または矩形である。連結固定部は、1.05kg/芯以下の力で丸絶縁電線に対して摺動可能である。
連結固定部の長さが2mm〜20mmであり、連結固定部間である非連結部の長さが30mm〜1000mmであり、かつ前記連結固定部の長さと前記非連結部の長さの比が2:3〜1:500であることが好ましい。
丸絶縁電線の外径が1.3〜2.7mmであることが好ましい。
本発明は上記フラットケーブルの製造方法も提供する。その製造方法は、ポリオレフィン系樹脂を主成分とする絶縁体を有する丸絶縁電線を複数のサプライリールから繰り出して間隔を空けて並列して並列方向に連結固定するフラットケーブルの製造方法である。前記丸絶縁電線を引き取り装置で引き取って射出器に送り込み、前記丸絶縁電線の周囲にポリエステル系樹脂からなる連結固定部をフラットケーブルの長さ方向に間欠的に射出成形し、前記フラットケーブルの長さ方向に垂直な前記連結固定部の断面を、直線と円弧で囲まれた長円、楕円または矩形とする。射出成形の温度を170〜190℃、圧力を150〜170MPaとする。
本発明のフラットケーブルは上記の構成により端部で各線が所定のピッチに並列され、各線の被覆除去や切断といった端末処理および各線とセンサ側接点との接続が一括して自動でできる。
そして、連結固定部がフラットケーブルの長さ方向に間欠的にあり、連結固定部以外の箇所(非連結部)で各丸絶縁電線が相互の間隔を変えながら屈曲および捻回できるので、屈曲性と捻回性に優れる。
さらに、本発明のフラットケーブルは、センサ側回路基板との接続部を樹脂で覆う場合に、樹脂がケーブル側にはみ出すのを連結固定部が防止する。これにより外観不良となるのを防止できる。連結固定部が丸絶縁電線に対して摺動可能であるので、センサ側回路基板と接続する箇所がどこになってもその箇所へ連結固定部を摺動させて移動させることができる。つまり、フラットケーブルをセンサ等と接続する箇所を任意に決定できる。
本発明のフラットケーブルを示す図である。 本発明のフラットケーブルの長さ方向に垂直な断面図である。 本発明のフラットケーブルを樹脂モールドのため金型に組み合わせた状態を示す図である。 従来のフラットケーブルの融着部分の断面図である。 別の従来のフラットケーブルの断面図である。 本発明のフラットケーブルの製造方法を説明する図である。 実施例および比較例の金型の開口を示す図である。
本発明のフラットケーブルは、複数本の丸絶縁電線を並列して部分的に前記丸絶縁電線の周囲に樹脂を射出成形して各電線を連結固定したものである。
本発明のフラットケーブルの一例を図1に示す。丸絶縁電線2は、撚り線または単線からなる導体4の周囲に絶縁体5が被覆されたもので、長さ方向に垂直な断面が円形である。導体4は軟銅線または銅合金線からなり断面積が0.38〜1.96mm程度、外径が0.80〜1.80mm程度である。錫メッキされていてもよい。導体4は外径0.16〜0.26mm程度の素線が19〜37本撚り合わされたものであることが好ましい。
導体4を被覆する絶縁体5はポリオレフィン系樹脂を主成分としてなるものである。ポリオレフィン系樹脂には、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)、エチレン・ビニルアセテート樹脂(EVA)、エチレン・エチルアクリレート樹脂(EEA)等の樹脂またはそれらの混合物が挙げられる。主成分以外に老化防止材などの添加材が添加されてもよい。
絶縁体5は架橋されたものが好ましい。絶縁樹脂5を導体の周囲に押出被覆した後にその樹脂に電離放射線(γ線や電子線)を照射してその樹脂を架橋する。架橋により耐熱性、耐油性、耐薬品性などが向上する。丸絶縁電線の外径は1.3〜2.7mm程度であることが好ましい。
複数本の丸絶縁電線2が並列され、長さ方向に間欠的に複数箇所で各丸絶縁電線2が連結固定部3により連結固定される。連結固定部3は並列された丸絶縁電線2の周囲から樹脂を射出成形して成形される。連結固定部3となる樹脂は、センサとフラットケーブルとの接続部が樹脂モールドされるときに二百数十度に加熱されても流動することがない程度の耐熱性が要求される。樹脂モールド時に金型との密着性がよい樹脂が好ましい。連結固定部3となる樹脂の例にはポリエステル系樹脂がある。例えば、ポリエステル系のホットメルト材が使用できる。ポリブチルテレフタレート(PBT)やポリエチレンテレフタレート(PET)でもよい。
連結固定部3となる樹脂をその樹脂の通常の射出温度よりやや低い温度で、かつ射出圧力は通常よりもやや高い圧力で射出することによって連結固定部3を丸絶縁電線に対して摺動可能に形成することができる。
図2に示すように連結固定部3はフラットケーブルの長さ方向に垂直な断面が長円であるものとすることができる。この場合、連結固定部3の外面は、丸絶縁電線2の並列方向(水平方向)に沿って二つの平面(上下面)6からなり、丸絶縁電線2の並列方向に垂直な方向(垂直方向)に沿って断面円弧状の曲面である二つの側面7からなる。連結固定部3は、その断面が楕円、または矩形でもよい。
図2で垂直方向に沿って丸絶縁電線2の表面から同側の平面6までの最短距離(垂直厚さという)をt1とし、水平方向に沿って丸絶縁電線2の表面から同側の側面7までの最短距離(水平厚さという)をt2とする。t1とt2とは違う値でもよいが、同じ値であることが好ましい。
連結固定部3はフラットケーブル1の長さ方向に間欠的に少なくとも二つ以上設けられる。連結固定部3の長さを2mm〜20mmとし、非連結部14の長さを30mm〜1000mmとするとフラットケーブルの屈曲性および捻回性がよく、かつフラットケーブルを直線状に延ばしたときに各電線の配列ピッチを確保することができる。連結固定部3の長さと非連結部14の長さの比は2:3〜1:500とするのが好ましい。
本発明のフラットケーブルはまっすぐに延ばした状態で各電線が所定のピッチで並列されている。したがって、フラットケーブルに含まれる各線について、測長、切断、絶縁皮剥ぎ、端子またはコネクタ接続などの端末加工を一括して行える。また、自動装置を使用して端末加工することも可能である。
さらに、端部をセンサ(またはセンサ側の回路基板)に接続するときに各線を同時に接続することができる。接続時に自動装置を使用するには、ケーブルの端部で各線がセンサ側の接点と等ピッチで配列されていることが要求されるが、本発明のフラットケーブルは各線が所定のピッチで配列されているのでセンサに接続する場合も自動装置を使用することができる。
各丸絶縁電線2は色を変えて、並列した状態で各線が色により区別できるようにするのが好ましい。連結固定部3により各丸絶縁電線の並列順が固定されるので、フラットケーブル1の先端を基板などに取り付けるときに、各線の色の並列順が逆になっていないことを確認するだけでフラットケーブル1を基板などに自動装置を使用して接続することができる。
図1や図2では各丸絶縁電線が離れている場合を示したが、各線のピッチはコネクタや回路等に合わせて適宜決定できる。連結固定部3を射出成形するときに各線の間に樹脂を容易に充填するために各線の間隔を0.3mm以上とするのが好ましい。丸絶縁電線の外径が、1.3〜2.7mmと比較的細径の電線であると、電線を接触させたときに電線間にできる溝が小さくなるので連結固定部となる樹脂が充填されにくくなるが、各線を間隔が0.3mm以上となるように離すことで電線間にも樹脂が充填され、連結固定部と丸絶縁電線とが密着する。
一方、図4に示すような各電線を融着したフラットケーブルや図5に示すような各電線をテープ13で連結固定したフラットケーブルでは、各電線を接した状態で並列せざるをえず、電線のピッチをコネクタ等のピッチに合わせることができない。それらと比較して本発明のフラットケーブルは並列ピッチ調整の自由度が大きい点でも優れる。
本発明のフラットケーブルは、連結固定部3の箇所で各丸絶縁電線は並列方向およびそれに垂直な方向の動きが止められる。しかし、連結固定部以外の箇所(非連結部14)では各電線は並列されているだけであり、各電線ごとに相互の位置関係を変えながら屈曲および捻回できる。フラットケーブルが配索されるときに捻られた場合、非連結部で各電線間の距離や並列方向が長さ方向に沿って変化してフラットケーブルに加えられた捻りを吸収する。また、各電線は断面円形の丸絶縁電線であるのでいずれの方向にも屈曲可能であり、各電線ごとに屈曲の半径を違えてフラットケーブル全体として無理なく屈曲できる。このように本発明のフラットケーブルは捻回性および屈曲性に優れる。
一方、上述の特許文献1の図3等に開示された長方形断面の電線が複数本並列されて融着された電線は、融着されていない部分であっても各電線が密着しているので並列方向への屈曲が困難である。また、ケーブルを捻回させるのも難しい。特に並列される電線が4本以上になると各電線を屈曲または捻回させるのは困難である。
各電線を並列してその周囲に樹脂を押出被覆したフラットケーブルは、上記の特許文献1の図3等に開示されたフラットケーブル以上に屈曲性および捻回性が悪い。
これに対して、本発明のフラットケーブルは、連結固定部で各電線が間隔を空けて固定されているので非連結部でも各電線が隙間を空けて配列される。したがって、並列される丸絶縁電線が4本またはそれ以上あっても各方向に屈曲または捻回することができる。この点で本発明のフラットケーブルは従来のフラットケーブルに比べて優れたものである。特に、連結固定部の長さが2mm〜20mmであり、かつ前記連結固定部の長さと前記非連結部の長さの比が2:3〜1:500であると、各電線が固定されている部分が少なく、非連結部が多いので屈曲性および捻回性に優れる。
本発明のフラットケーブルをセンサ等の部品や機器に接続した場合、当該部品や機器の周囲およびフラットケーブルとセンサ(または回路基板)との接続部分が樹脂でモールドされることがある。このときケーブルは成形型(例えば金型)から外に引き出される。図3に示すように連結固定部3を金型8の開口9に位置させる。このときに開口9の形状と連結固定部の外面形状を同じにする。そして、金型内部に樹脂を充填してセンサ等の部品や機器および接続部分とフラットケーブルとを樹脂モールドする。連結固定部3により金型からの樹脂のはみ出しがない。連結固定部3と丸絶縁電線2とを密着させているのでそれらの間から金型8に入れた樹脂が漏れることもない。これによりフラットケーブルの美観を損ねることなく容易に樹脂モールドできる。はみ出した樹脂がバリ状の破片となって、他部位に飛散、付着して予期せぬ不具合発生に繋がるというおそれがない。
連結固定部3は金型8の開口部9と密着するためにその垂直厚さt1、水平厚さt2が0.2mm以上であるのが好ましい。t1が0.2mm未満では上下面が平坦とならないことがあり、t2が0.2mm未満では側面が断面円弧状とならないことがある。いずれの場合も金型8の開口9との密着性が良くなく、樹脂がはみ出る。垂直厚さt1、水平厚さt2は1mm程度あれば十分でありそれ以上大きくても嵩張るばかりで好ましくない。
連結固定部3は間欠的にあるので、フラットケーブル1をセンサ等に樹脂モールドするときに、モールドしたい箇所に連結固定部3があるとは限らない。しかし、本発明のフラットケーブル1は、連結固定部3が丸絶縁電線2に対して摺動可能であるので、連結固定部3が樹脂モールドしたい箇所にない場合、最も近くにある連結固定部3を丸絶縁電線2に対して摺動させて樹脂モールドしたい箇所まで移動させることができる。そして、樹脂モールドするときに金型8から樹脂が漏れることを連結固定部3により防止することができる。このように、本発明のフラットケーブル1を使用すれば、センサ等に樹脂モールドする箇所をフラットケーブル上の任意の箇所とすることができる。
連結固定部3が丸絶縁電線2上を滑り過ぎるとフラットケーブル1の配索時に連結固定部が動いて間隔が広がり丸絶縁電線どうしがばらけてしまうことがある。したがって、連結固定部3は丸絶縁電線2上を滑り過ぎないのが好ましい。一方、連結固定部と丸絶縁電が強く密着されていてほとんど摺動しなければ人の手で所望の箇所まで連結固定部を移動させることができない。本発明の発明者が引張試験機を使用して実験により求めたところでは、丸絶縁電線2を固定して連結固定部3をチャックで把持して引っ張って丸絶縁電線上を摺動させるときの引張方向の荷重が0.6〜4.2kgであると、連結固定部3が滑り過ぎることがなく、かつ連結固定部を摺動させることができた。このフラットケーブルは4芯からなるので、1芯当たりでは0.15〜1.05kgの力で連結固定部を摺動させることができる。
この電線を引っ張って破断させるときの荷重は10kgであった。したがって、本発明のフラットケーブル1において連結固定部3を摺動させるときの荷重が上記範囲、または破断荷重の6〜42%であることが、連結固定部を適度に摺動可能とする点で好ましい。
ところで、丸絶縁電線を相互に融着してフラットケーブルとした場合、図4に示すように各電線のつながりの部分が凹部11となりフラットケーブルの外面は本発明とは異なって平坦とならない。しかも融着の程度によりこの凹部11の形状は微妙に異なる。この場合、金型の開口部の形状とフラットケーブルの外周の形状を同じにすることはできず、フラットケーブル1を金型8の開口9に組み合わせたときに両者の間には隙間ができてしまう。これでは樹脂モールドのときに樹脂がはみ出してケーブルの美観は著しく損なわれる。
図5に示すように、丸絶縁電線2をテープ13で連結固定した場合も各電線のつながりの部分が凹部12となる。この場合も、各電線を融着した場合と同様であり、フラットケーブルと金型ケースとの間に隙間ができてしまう。これでは樹脂モールドのときに樹脂がはみ出してケーブルの美観は著しく損なわれる。
本発明のフラットケーブルは複数本の丸絶縁電線を並列して長さ方向に間欠的に樹脂を射出成形して連結固定部を形成する方法で製造する。丸絶縁電線は絶縁体がポリオレフィン系樹脂を主成分としてなるものである。図6に示すように、複数のサプライリール15から丸絶縁電線を繰り出し、ガイド16を通してダイス17で丸絶縁電線2を並列する。ガイドは目板やローラを使用できる。丸絶縁電線2は引き取り装置19aで引き取られ、射出器18に送り込まれる。ダイス17を射出器18の直前に(引き取り装置19aの下流に)配置してもよい。射出器18内の型に連結固定部材3となるポリエステル系樹脂が供給され、丸絶縁電線の周囲に連結固定部3が射出成形される。連結固定部3が付けられたフラットケーブル1は引き取り装置19bで引き取られ、巻き取りリール20に巻き取られる。引き取り装置19aと引き取り装置19bとは同期して作動する。図6では引き取り装置を2台示したが、射出器18の上流または下流に1台設置するのでもよい。丸絶縁電線2およびフラットケーブル1のパスライン上に各線または各部分の検出をする検出器が適宜設置される。
連結固定部3は、フラットケーブル1の長さ方向に間欠的に設けられる。フラットケーブル1の長さ方向に垂直な連結固定部3の断面は、直線と円弧で囲まれた長円、楕円または矩形である。射出器18内の金型等の成形型をこのような形状とする。
射出器18で連結固定部3を成形する間は丸絶縁電線およびフラットケーブルからなるパスラインの送りまたは巻き取りは停止される。連結固定部3は成形後に射出器18の型から外されて、パスラインの送りまたは巻き取りが再開される。パスラインが所定長送られて、次に連結固定部を成形する箇所が射出器18に到達するとパスラインが停止されて、連結固定部3が射出成形される。これを繰り返してフラットケーブル1に所定間隔で間欠的に連結固定部3が設けられ、丸絶縁電線2は部分的に連結固定される。
連結固定部3となるポリエステル系樹脂をその樹脂の通常の射出温度よりやや低い温度(170〜190℃)で、かつ射出圧力は通常よりもやや高い圧力(150〜170MPa)で射出することによって連結固定部3を丸絶縁電線に対して摺動可能に形成することができる。
本発明のフラットケーブルは連結固定部が射出成形により作られるので、その長さが2mm〜20mmと短く、設計にない凹凸が外周面になく、かつ丸絶縁電線の外径が、1.3〜2.7mmと比較的細径の電線の間に樹脂が充填されて連結固定部と各電線とが密着される。射出成形以外の方法で2mm〜20mmmの長さの連結固定部を製造するのは困難である。例えば、間欠的に樹脂を押出すと、外周面の形状が安定せず、各電線間に樹脂が完全に充填されない。
(実施例)
直径0.16mmの軟銅線を19本撚り合わせて外径0.8mmの導体とした。
この導体に難燃ポリエチレンを被覆して架橋して絶縁体とした。絶縁体の外形は断面が円形であり、この絶縁電線の外径は1.4mmとした。絶縁体の色は、黄、黒、白、赤の4種類とした。
4本の丸絶縁電線(黄、黒、白、赤各1本)を0.3mmの間隔を開けて並列した(電線の中心間の間隔は1.7mm)。この丸絶縁電線の周囲に連結固定部を射出成形した。連結固定部は厚さt=2.4mm、幅W=7.5mm、長さl=3.0mmとした。この例では連結固定部の垂直厚さt1=0.5mm、水平厚さt2=0.5mmである。連結固定部の間隔は150mmとした。
連結固定部を成形する樹脂は、ポリエステル系のホットメルト材(融点が190℃、200℃での溶融粘度が70〜80Pa・s)を使用した。連結固定部を射出成形するときの温度を180℃、圧力を160MPaとした。
(比較例1)
丸絶縁電線は実施例と同じものを使用した。丸絶縁電線の並列面の一方からPETフィルムを全長にわたって貼り付けて各丸絶縁電線を連結固定した。各丸絶縁電線は相互に接するように並列した。
(比較例2)
丸絶縁電線は実施例と同じものを使用した。丸絶縁電線の部分的に融着した。融着部の長さは3mmとし、融着部の間隔は150mmとした。
実施例のフラットケーブルの連結固定部は人の手で電線上を摺動させて移動させることができた。
このフラットケーブルの連結固定部から20mmの箇所で切断し、絶縁体を除去して導体を露出して端子を圧着した。この一連の端末加工操作は自動装置で行った。
端末加工されたフラットケーブルをセンサ側の回路基板に接続した。回路基板の接点の間隔は1.7mmとした。各丸絶縁電線の端部のピッチは連結固定部で固定されているので、各線を一括して自動装置で回路基板に接続することができた。
比較例1〜2のフラットケーブルは端末加工は自動装置でできた。しかし、各丸絶縁電線のピッチが回路基板接点のピッチと異なるので、フラットケーブルを端末加工するときにPETフィルム(比較例1)または融着部(比較例2)をスリットして各線を分けて1.7mmのピッチに揃える加工が必要であった。
各実施例および各比較例のフラットケーブルを接続したセンサおよびセンサとフラットケーブルとの接続部をPBTで樹脂モールドした。樹脂モールドのための金型は図7に示す長円形状の開口9を開けた。この開口の外周は二本の直線と二つの半円からなり、実施例1および実施例2の連結固定部の断面と同形状でありかつ同寸法である。直線の長さは5.1mmであり、半円の直径は2.4mmである。
実施例のフラットケーブルは、金型から樹脂がはみ出すことがなく金型の形状通りに樹脂モールドすることができた。
比較例1および比較例2のフラットケーブルは、金型から樹脂がはみ出してケーブルに不定形状の樹脂が付着して外観不良となった。
実施例のフラットケーブルは、直径250mmに巻き取り、かつ一周ごとに一回転捻っても、巻いた状態を維持することができた。
しかし、比較例1および比較例2のフラットケーブルは捻りながら巻いた状態を維持することができなかった(フラットケーブルが延びてしまう)
実施例のフラットケーブルについて、連結固定部を丸絶縁電線に対して摺動させるときの引っ張り力を下記に示す手順で測定した。
まず、フラットケーブルを引張試験器のステージに固定し、連結固定部をチャックした。チャックを50mm/分〜500mm/分の速さでフラットケーブルの長さ方向に移動したきにチャックにかかる荷重を測定した。測定された荷重は0.6kg〜4.2kgであった。
上述したように、実施例のフラットケーブルは、一括して自動装置を使用してセンサに接続することができる。このときに端末をスリットして位置合わせするプロセスが不要である。そして、屈曲性および捻回性の点で、比較例のフラットケーブルよりも優れる。さらに、センサおよびセンサとケーブルとの接続部がフラットケーブル上のどの箇所であってもそこまで連結固定部を移動させてその箇所でをフラットケーブルを良好な外観で樹脂モールドすることができる。
1 フラットケーブル
2 丸絶縁電線
3 連結固定部
4 導体
5 絶縁体
6 フラットケーブル外周平面
7 フラットケーブル外周側面
8 金型
9 開口
14 非連結部
15 サプライリール
16 ガイド
17 ダイス
18 射出器
19 引き取り装置
20 巻き取りリール

Claims (4)

  1. 導体に絶縁体が被覆されていて長さ方向に垂直な断面が円形である丸絶縁電線を複数本間隔を空けて並列して並列方向に連結固定したフラットケーブルであって、
    前記絶縁体はポリオレフィン系樹脂を主成分としてなり、
    連結固定部は、前記丸絶縁電線の周囲にポリエステル系樹脂が射出成形されて前記フラットケーブルの長さ方向に間欠的に設けられて、前記フラットケーブルの長さ方向に垂直な断面が、直線と円弧で囲まれた長円、楕円または矩形であり、前記連結固定部が1.05kg/芯以下の力で前記丸絶縁電線に対して摺動可能であるフラットケーブル。
  2. 連結固定部の長さが2mm〜20mmであり、前記連結固定部間である非連結部の長さが30mm〜1000mmであり、かつ前記連結固定部の長さと前記非連結部の長さの比が2:3〜1:500である請求項1に記載のフラットケーブル。
  3. 丸絶縁電線の外径が1.3〜2.7mmである請求項1または2に記載のフラットケーブル。
  4. ポリオレフィン系樹脂を主成分とする絶縁体を有する丸絶縁電線を複数のサプライリールから繰り出して間隔を空けて並列して並列方向に連結固定するフラットケーブルの製造方法であって、
    前記丸絶縁電線を引き取り装置で引き取って射出器に送り込み、前記丸絶縁電線の周囲にポリエステル系樹脂からなる連結固定部を前記フラットケーブルの長さ方向に間欠的に射出成形し、前記フラットケーブルの長さ方向に垂直な前記連結固定部の断面を、直線と円弧で囲まれた長円、楕円または矩形とし、前記射出成形の温度を170〜190℃、圧力を150〜170MPaとするフラットケーブルの製造方法。
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