JP2012189023A - 内燃機関の排気装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単で安価な構造で、排気音の抑制と気流音の抑制とを両立できる内燃機関の排気装置を提供する。
【解決手段】内燃機関の排気ガスをマフラー(1)を介して排出する内燃機関の排気装置において、マフラー(1)の後方に設けたテールパイプ(27)の排出口(31)周囲を囲い前記マフラー(1)内部に連通する外筒(29)を設けると共に、前記外筒(29)には前記テールパイプ(27)を流れる排気ガスの流速より遅い流速の排気ガスが流れるように形成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の排気ガスをマフラーを介して排出する内燃機関の排気装置に関する。
従来、内燃機関の排気装置として、排気音を低減可能に構成されたマフラーと、このマフラーから排気ガスを排出するテールパイプとを備えたものが一般に知られている。(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−224063号公報
上記従来の内燃機関の排気装置では、テールパイプの径を細くすると、排気ガスの速度が高速のときにテールパイプ直後の渦流により大きな気流音が発生し、テールパイプの径を太くすると、テールパイプ直後の渦流を抑制して気流音を抑制できるものの、排気音が大きくなるという課題がある。
この課題は、例えばディフューザパイプのような渦流を抑制する部品を取付けることで解決できるが、この場合には部品点数が増加しコストアップに繋がるという課題がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、簡単で安価な構造で、排気音の抑制と気流音の抑制とを両立できる内燃機関の排気装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、内燃機関の排気ガスをマフラー(1)を介して排出する内燃機関の排気装置において、マフラー(1)の後方に設けたテールパイプ(27)の排出口(31)周囲を囲い前記マフラー(1)内部に連通する外筒(29)を設けると共に、前記外筒(29)には前記テールパイプ(27)を流れる排気ガスの流速より遅い流速の排気ガスが流れるように形成したことを特徴とする。
本発明では、マフラーの後方に設けたテールパイプの排出口周囲を囲い前記マフラー内部に連通する外筒を設けると共に、前記外筒には前記テールパイプを流れる排気ガスの流速より遅い流速の排気ガスが流れるように形成したので、テールパイプを太くしたり、渦流を抑制する部品を設けたりしなくても、テールパイプ直後の排気ガスの速度分布をなだらかにして、テールパイプ直後に発生する渦流を減少でき、気流音を低減できる。これにより、簡単で安価な構造で、排気音の抑制と気流音の抑制とを両立できる。
前記外筒(29)と前記テールパイプ(27)の間に排気ガスの流速を低減するための減圧材(33)が設けられていても良い。
外筒とテールパイプの間に減圧材が設けられているので、外筒とテールパイプの間を流れる排気ガスの流速を容易に調整でき、テールパイプ直後に発生する渦流を効率よく減少させて、気流音を効率よく低減できる。
前記減圧材はハニカム構造、ステンレス製金属繊維、パンチングプレートの何れか1つであっても良い。
減圧材が汎用品であるため、コストを抑制できる。
前記減圧材(33)の代わりに外筒(29)の一部を縮径してあっても良い。
減圧材を不要とでき、コストを抑制できる。
前記外筒(29)の後端(35)は前記テールパイプ(27)の後端より突出していても良い。
テールパイプ直後の排気ガスの速度分布がより滑らかになり、テールパイプ直後に発生する渦流をより一層減少でき、気流音をより一層低減できる。
前記マフラー(100)はパンチングメタルで形成された一本のインナーパイプ(117)と前記インナーパイプ(117)を取り巻く膨張室(109)とで形成され、前記インナーパイプ(117)の後端(118)を囲う隔壁(107)を設け前記外筒(119)に連通していても良い。
単一の膨張室を有する単室構造の排気マフラーにおいても、インナーパイプを太くしたり、渦流を抑制する部品を設けたりしなくても、インナーパイプ直後の排気ガスの速度分布をなだらかにして、インナーパイプ直後に発生する渦流を減少でき、気流音を低減できる。したがって、簡単で安価な構造で、排気音の抑制と気流音の抑制とを両立できる。
前記外筒はテールキャップ(205)であり、前記減圧材(211)は前記テールキャップ(205)とテールパイプ(27)の間に設けられていても良い。
外筒を別部品として設ける必要がなく、コストを抑制できる。
前記マフラー(300)を内外二重の筒材(325,327)と前記筒材(325,327)の間に挿入される遮音断熱材(329)とから形成し、前記内側の筒材(325)をパンチングメタルで形成すると共に、前記マフラー(300)後端の膨張室(315)外周の前記遮音断熱材(329)を切欠いて前記外筒(337)と前記膨張室(315)とを連通していても良い。
内外二重の筒材と前記筒材の間に挿入される遮音断熱材とから形成された排気マフラーにおいても、テールパイプを太くしたり、渦流を抑制する部品を設けたりしなくても、テールパイプ直後の排気ガスの速度分布をなだらかにして、テールパイプ直後に発生する渦流を減少でき、気流音を低減できる。したがって、簡単で安価な構造で、排気音の抑制と気流音の抑制とを両立できる。
本発明によれば、マフラーの後方に設けたテールパイプの排出口周囲を囲い前記マフラー内部に連通する外筒を設けると共に、前記外筒には前記テールパイプを流れる排気ガスの流速より遅い流速の排気ガスが流れるように形成したので、テールパイプを太くしたり、渦流を抑制する部品を設けたりしなくても、テールパイプ直後の排気ガスの速度分布をなだらかにして、テールパイプ直後に発生する渦流を減少でき、気流音を低減できる。これにより、簡単で安価な構造で、排気音の抑制と気流音の抑制とを両立できる。
前記外筒と前記テールパイプの間に排気ガスの流速を低減するための減圧材が設けられていれば、外筒とテールパイプの間を流れる排気ガスの流速を容易に調整でき、テールパイプ直後に発生する渦流を効率よく減少させて、気流音を効率よく低減できる。
前記減圧材はハニカム構造、サスウール、パンチングプレートの何れか1つであれば、減圧材が汎用品であるため、コストを抑制できる。
前記減圧材の代わりに前記外筒の一部を縮径してあれば、減圧材を不要とでき、コストを抑制できる。
前記外筒の後端は前記テールパイプの後端より突出していれば、テールパイプ直後の排気ガスの速度分布がより滑らかになり、テールパイプ直後に発生する渦流をより一層減少でき、気流音をより一層低減できる。
前記マフラーはパンチングメタルで形成された一本のインナーパイプと前記インナーパイプを取り巻く膨張室とで形成され、前記インナーパイプの後端を囲む隔壁を設け前記外筒に連通していれば、単一の膨張室を有する単室構造の排気マフラーにおいても、インナーパイプを太くしたり、渦流を抑制する部品を設けたりしなくても、インナーパイプ直後の排気ガスの速度分布をなだらかにして、インナーパイプ直後に発生する渦流を減少でき、気流音を低減できる。したがって、簡単で安価な構造で、排気音の抑制と気流音の抑制とを両立できる。
前記外筒はテールキャップであり、前記減圧材は前記テールキャップとテールパイプの間に設けられていれば、外筒を別部品として設ける必要がなく、コストを抑制できる。
前記マフラーを内外二重の筒材と前記筒材の間に挿入される遮音断熱材とから形成し、前記内側の筒材をパンチングメタルで形成すると共に、前記マフラー後端の膨張室外周の前記遮音断熱材を切欠いて前記外筒と前記膨張室とを連通していれば、内外二重の筒材と前記筒材の間に挿入される遮音断熱材とから形成された排気マフラーにおいても、テールパイプを太くしたり、渦流を抑制する部品を設けたりしなくても、テールパイプ直後の排気ガスの速度分布をなだらかにして、テールパイプ直後に発生する渦流を減少でき、気流音を低減できる。したがって、簡単で安価な構造で、排気音の抑制と気流音の抑制とを両立できる。
本実施形態に係る排気マフラーの一部断面図である。 エンジン回転数による排気装置の音量変化の説明図である。 別実施形態に係る排気マフラーの一部断面図である。 別実施形態に係る排気マフラーの一部断面図である。 別実施形態に係る排気マフラーの一部断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下の説明では、本発明に係る内燃機関の排気装置の一態様として、自動二輪車に搭載される排気マフラーを説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る排気マフラー1の一部断面図である。排気マフラー1は、自動二輪車のエンジン(不図示)から延びる排気管3の後端に接続され、排気管3を通った高温・高圧の排気ガスを減圧して外部に排出する。
排気マフラー1は、マフラー本体5内が第1隔壁7、第2隔壁9で仕切られた多室構造であり、第1膨張室11と、第2膨張室13と、第3膨張室15とを備えている。
マフラー本体5は、前後が開口した円筒部17と、排気管3に接続され円筒部17の前側の開口を閉じるフロントキャップ19と、円筒部17の後側の開口を閉じるテールキャップ21とを備える。
マフラー本体5内には、第1隔壁7および第2隔壁9を貫通する第1連通管23と、第2隔壁9を貫通する第2連通管25と、第2隔壁9およびテールキャップ21を貫通するテールパイプ27が設けられている。第1連通管23は、第1膨張室11と第2膨張室13とを連通し、第2連通管25は、第2膨張室13と第3膨張室15とを連通し、テールパイプ27は第3膨張室15と外部とを連通している。
排気管3を通って排気マフラー1に流入した排気ガスは、第1膨張室11に流入し、第1連通管23を通って第2膨張室13に流入する。
第2膨張室13に流入した排気ガスの一部は、流れ方向を反転して第2連通管25を通って第3膨張室15に流入し、テールパイプ27を通って外部へ排出される。
ところで、排気マフラー1は、外部へ排出される排気ガスの速度分布をなだらかにして渦流を減少させ、気流音を低減可能になっている。
マフラー本体5の後端部には、外筒29が設けられている。この外筒29は、テールパイプ27の排出口31周囲を囲み、テールキャップ21を貫通して第2膨張室13と外部とを連通する。第2膨張室13に入った排気ガスの一部は、テールパイプ27と外筒29との間を通り、外部へ排出される。
テールパイプ27と外筒29との間には、減圧材33が設けられている。減圧材33は、例えばハニカム構造体、ステンレス製金属繊維、パンチングプレートなどの汎用品で形成され、テールパイプ27と外筒29との間を流れる排気ガスの流速を調整する。
すなわち、排気マフラー1は、テールパイプ27の排出口31から排出される排気ガスの周囲に、テールパイプ27と外筒29との間を通り、テールパイプ27内を流れる排気ガスより流速の遅い排気ガスを流すことで、外部へ排出される排気ガスの速度分布をなだらかにして渦流を減少させ、気流音を低減可能になっている。
さらに、外筒29は、その後端35が、テールパイプ27後端の排出口31より突出するように設けられている。これにより、テールパイプ27直後の排気ガスの速度分布がよりなだらかになる。
本発明者らは、本実施形態に係る排気マフラー1と、従来のマフラーとを、それぞれ自動二輪車に組み込んでエンジン運転時の音量測定を行った。
図2は、排気マフラーから出る音の周波数と音量との関係を示す図である。図中、実線からなる特性曲線は、本実施形態に係る排気マフラー1から出る音を示し、鎖線からなる特性曲線は、外筒を設けない従来の排気マフラーから出る音を示す。
周波数の低い音については、本実施形態に係る排気マフラー1の音量と、従来の排気マフラーの音量とは、ほぼ同等である。一方、周波数の高い音については、本実施形態に係る排気マフラーの音量は、従来の排気マフラーの音量より低くなっている。
すなわち、本実施形態に係る排気マフラーでは、従来の排気マフラーと比較して、周波数の高い気流音が低減されている。
以上説明したように、本実施形態では、排気マフラー1の後方に設けたテールパイプ27の排出口31周囲を囲い排気マフラー1に連通する外筒29を設けると共に、外筒29にはテールパイプ27を流れる排気ガスの流速より遅い流速の排気ガスが流れるように形成したので、テールパイプ27を太くしたり、渦流を抑制する部品を設けたりしなくても、テールパイプ27直後の排気ガスの速度分布をなだらかにして、テールパイプ27直後に発生する渦流を減少でき、気流音を低減できる。これにより、簡単で安価な構造で、排気音の抑制と気流音の抑制とを両立できる。
また、本実施形態では、外筒29とテールパイプ27との間に減圧材33が設けられているので、外筒29とテールパイプ27との間を流れる排気ガスの流速を容易に調整でき、テールパイプ27直後に発生する渦流を効率よく減少させて、気流音を効率よく低減できる。
また、本実施形態では、減圧材33はハニカム構造体、ステンレス製金属繊維、パンチングプレートなどの汎用品で形成されているので、コストを抑制できる。
また、本実施形態では、外筒29は、その後端35が、テールパイプ27の後端の排出口31より突出するように設けられているので、テールパイプ27直後の排気ガスの速度分布がより滑らかになり、テールパイプ27直後に発生する渦流をより一層減少でき、気流音をより一層低減できる。
<第2実施形態>
図3は、本発明の第2実施形態に係る排気マフラー100の一部断面図である。
排気マフラー100は、マフラー本体105内後部に隔壁107が設けられ、隔壁107より前方の部分が単一の膨張室109を形成する単室構造である。
マフラー本体105は、前後が開口した円筒部111と、円筒部111の前側の開口を閉じるフロントキャップ113と、円筒部111の後側の開口を閉じるテールキャップ115とを備える。
フロントキャップ113には、排気管103が貫通し、排気管103の後端には、一本のインナーパイプ117が接続されている。インナーパイプ117は、円筒部111内を延び、隔壁107を貫通して、その後端はテールキャップ115内に位置する。インナーパイプ117の後端には、テールパイプ128が接続されており、このテールパイプの後端の排出口118は、テールキャップ115内に開口する。すなわち、インナーパイプ117およびテールパイプ128は、排気管103と外部とを連通する。
マフラー本体105後部には、インナーパイプ後部127およびテールパイプ128を囲む外筒119が設けられている。外筒119は、その前端121がインナーパイプ117の外周に嵌めこまれ、後方へ延びて隔壁107を貫通し、その後端123がテールキャップ115の後側の開口に沿って開口する。
インナーパイプ117は、多数の孔が設けられたいわゆるパンチングメタルで形成されており、外筒119の前端121より前方のインナーパイプ前部125に設けられたパンチング孔は、インナーパイプ117内と、吸音材120が詰められた膨張室109とを連通し、外筒119の前端121より後方のインナーパイプ後部127に設けられたパンチング孔は、インナーパイプ117内と、インナーパイプ117と外筒119との間の空間とを連通している。
排気管103を通って排気マフラー100に流入した排気ガスは、インナーパイプ117に流入し、インナーパイプ前部125で減圧されて、インナーパイプ後部127に流入する。インナーパイプ後部127に流入した排気ガスの一部は、そのままインナーパイプ117内およびテールパイプ128内を流れて外部へ排出される。また、インナーパイプ後部127に流入した排気ガスの一部は、インナーパイプ後部127の孔からインナーパイプ117と外筒119との間に流入し、テールパイプ128と外筒119との間を通って外部へ排出される。
インナーパイプ117後端部と外筒119との間には、減圧材131が設けられている。減圧材131は、例えばハニカム構造体、ステンレス製金属繊維、パンチングプレートなどから形成され、テールパイプ128と外筒119との間を流れる排気ガスの流速を調整する。
すなわち、排気マフラー100は、テールパイプ128後端の排出口118から排出される排気ガスの周囲に、テールパイプ128と外筒119との間を通り、テールパイプ128を流れる排気ガスより流速の遅い排気ガスを流すことで、外部へ排出される排気ガスの速度分布をなだらかにして渦流を減少させ、気流音を低減可能になっている。
また、外筒119は、その後端123が、テールパイプ128の後端の排出口118より突出するように設けられている。これにより、テールパイプ128直後の排気ガスの速度分布がよりなだらかになる。
本実施形態では、排気マフラー100は、排気管103後端に接続されたインナーパイプ117と、インナーパイプ117後端に接続されたテールパイプ128と、インナーパイプ117後部およびテールパイプ128を囲み、インナーパイプ117後部およびテールパイプ128の外側の空間と外部とを連通する外筒129とを備え、インナーパイプ117をパンチングメタルで形成し、インナーパイプ後部127の孔により、インナーパイプ後部127内と、インナーパイプ後部127と外筒119との間の空間とを連通したので、排気マフラー100に流入した排気ガスは二つの流れに分かれ、排気ガスの一部は、インナーパイプ117内およびテールパイプ128内を通ってテールパイプ128後端の排出口118から外部へ排出され、排気ガスの一部はインナーパイプ後部127と外筒119との間およびテールパイプ128と外筒119との間を通って外部へ排出される。そして、インナーパイプ117後端部と外筒119との間には、減圧材131が設けられているので、テールパイプ128と外筒119との間にテールパイプ128を流れる排気ガスの流速より遅い流速の排気ガスが流れる。
これにより、テールパイプ128を太くしたり、渦流を抑制する部品を設けたりしなくても、テールパイプ128直後の排気ガスの速度分布をなだらかにして、テールパイプ128直後に発生する渦流を減少でき、気流音を低減できる。したがって、単一の膨張室109を有する排気マフラー100においても、簡単で安価な構造で、排気音の抑制と気流音の抑制とを両立できる。
<第3実施形態>
図4は本発明の第3実施形態に係る排気マフラー200の一部断面図である。なお、排気マフラー200は、第1実施形態の排気マフラー1と同様の3室構造であるため、図4において、第1実施形態で説明した部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
マフラー本体203の後端部には、テールキャップ205が設けられている。テールキャップ205の前端207は円筒部17の後端に接続されている。テールキャップ205の後部209は、テールパイプ27の後端部を囲む筒状に形成されている。テールキャップ205とテールパイプ27との間の空間は、第2膨張室13と外部とを連通する。
排気管3を通って排気マフラー200に流入した排気ガスは、第1膨張室11に流入し、第1連通管23を通って第2膨張室13に流入する。
第2膨張室13に流入した排気ガスの一部は、流れ方向を反転して第2連通管25を通って第3膨張室15に流入し、テールパイプ27を通って外部へ排出される。また、第2膨張室13に入った排気ガスの一部は、テールパイプ27とテールキャップ205との間を通り、外部へ排出される。
テールパイプ27とテールキャップ205との間には、減圧材211が設けられている。減圧材211は、例えばハニカム構造体、ステンレス製金属繊維、パンチングプレートなどから形成され、テールパイプ27とテールキャップ205との間を流れる排気ガスの流速を調整する。
すなわち、排気マフラー200は、テールパイプ27の排出口31から排出される排気ガスの周囲に、テールパイプ27とテールキャップ205との間を通り、テールパイプ27内を流れる排気ガスより流速の遅い排気ガスを流すことで、外部へ排出される排気ガスの速度分布をなだらかにして渦流を減少させ、気流音を低減可能になっている。
また、テールキャップ205は、その後端213が、テールパイプ27後端の排出口31より突出するように設けられている。これにより、テールパイプ27直後の排気ガスの速度分布がよりなだらかになる。
本実施形態では、テールキャップ205の後部209を、テールパイプ27の後端部を囲む筒状に形成し、テールキャップ205とテールパイプ27との間の空間により、第2膨張室13と外部とを連通させている。そして、テールキャップ205とテールパイプ27との間に減圧材211を設け、テールパイプ27とテールキャップ205との間にテールパイプ27を流れる排気ガスの流速より遅い流速の排気ガスが流れるように形成したので、テールパイプ27を太くしたり、渦流を抑制する部品を設けたりしなくても、テールパイプ27直後の排気ガスの速度分布をなだらかにして、インナーパイプ直後に発生する渦流を減少でき、簡単で安価な構造で、排気音の抑制と気流音の抑制とを両立できる。また、外筒を設ける必要が無く、部品点数を減少させてコストを低減できる。
<第4実施形態>
図5は本発明の第4実施形態に係る排気マフラー300の一部断面図である。
図5に示すように、排気マフラー300は、マフラー本体305内が第1隔壁307、第2隔壁309、第3隔壁311で仕切られた多室構造であり、第1膨張室313と、第2膨張室315と、第3膨張室317とを備える。
マフラー本体305は、前後が開口した円筒部319と、円筒部319の前側の開口を閉じるフロントキャップ321と、円筒部319の後側の開口を閉じるテールキャップ323とを備える。
円筒部319は、インナー部材325と、アウター部材327とを備え、内外2重の筒状に形成されている。インナー部材325とアウター部材327との間には、例えばグラスウールからなる遮音断熱材329が挟み込まれている。
フロントキャップ321の前端は排気管303に接続され、後端は、アウター部材327の前端に接続されている。テールキャップ323の前端はアウター部材327の後端に接続され、後端は開口している。
インナー部材325内には、第1隔壁307、第2隔壁309、第3隔壁311が設けられており、各隔壁により、インナー部材325内が第1膨張室313と、第2膨張室315と、第3膨張室317とに仕切られている。
マフラー本体305内には、第1隔壁307および第2隔壁309を貫通する第1連通管330と、第2隔壁309を貫通する第2連通管331と、第2隔壁309およびテールキャップ323を貫通するテールパイプ333が設けられている。第1連通管330は、第1膨張室313と第2膨張室315とを連通し、第2連通管331は、第2膨張室315と第3膨張室317とを連通し、テールパイプ333は第3膨張室317と外部とを連通している。
排気管303を通って排気マフラー300に流入した排気ガスは、第1膨張室313に流入し、第1連通管330を通って第2膨張室315に流入する。
第2膨張室315に流入した排気ガスは、流れ方向を反転して第2連通管331を通って第3膨張室317に流入し、テールパイプ333を通って外部へ排出される。
排気マフラー300は、外部へ排出される排気ガスの速度分布をなだらかにして渦流を減少させ、気流音を低減可能になっている。
アウター部材327とインナー部材325との間に設けられた遮音断熱材329には、インナー部材後部325Aの第2膨張室315の外側に対応する位置に切り欠き部335が設けられている。この切り欠き部335は、テールパイプ333とテールキャップ323との間の空間と連通する。
インナー部材325は、多数の孔が設けられたいわゆるパンチングメタルで形成されており、インナー部材後部325Aの孔は、第2膨張室315と、切り欠き部335とを連通する。
マフラー本体305の後端部には、外筒337が設けられている。この外筒337は、テールパイプ333の排出口339周囲を囲むようにテールキャップ323に取り付けられ、テールパイプ333とテールキャップ323との間の空間と、外部とを連通する。
これにより、第2膨張室315に入った排気ガスの一部は、インナー部材後部325Aの孔から、切り欠き部335に流入し、切り欠き部335からテールパイプ333とテールキャップ323の間の空間に流入し、テールパイプ333と外筒337との間を通って、外部へ排出される。
ここで、テールパイプ333と外筒337との間を通って外部へ排出される排気ガスの流速は、インナー部材325後部の孔から切り欠き部335に流入する際に減速され、テールパイプ333内を流れる排気ガスの流速より遅くなる。
すなわち、排気マフラー300は、テールパイプ333の排出口339から排出される排気ガスの周囲に、テールパイプ333と外筒337との間を通り、テールパイプ333内を流れる排気ガスより流速の遅い排気ガスを流すことで、外部へ排出される排気ガスの速度分布をなだらかにして渦流を減少させ、気流音を低減可能になっている。
さらに、外筒337は、その後端341が、テールパイプ333の後端の排出口339より後方へ突出するように設けられている。これにより、テールパイプ333直後の排気ガスの速度分布がよりなだらかになる。
本実施形態では、排気マフラー300が、複数の膨張室を構成するインナー部材325と、インナー部材325の外周を囲むおよびアウター部材327と、インナー部材325とアウター部材327との間に挿入される遮音断熱材329とを備えている。そして、インナー部材325がパンチングメタルで形成され、インナー部材後部325Aの第2膨張室315外周の位置では、遮音断熱材329に切り欠き部335が形成され、この切り欠き部335が、テールパイプ333とテールキャップ323との間の空間に連通されることで、第2膨張室315と、テールパイプ333とテールキャップ323との間の空間とが連通されている。
そして、テールパイプ333の排出口339周囲を囲い、テールパイプ333とテールキャップ323との間の空間に連通する外筒337を設け、テールパイプ333と外筒337との間に、テールパイプ333を流れる排気ガスの流速より遅い流速の排気ガスが流れるように形成したので、テールパイプ333直後の排気ガスの速度分布をなだらかにして、テールパイプ333直後に発生する渦流を減少でき、気流音を低減できる。
したがって、マフラー本体305の円筒部319が、インナー部材325とアウター部材327とからなる内外2重の筒状に形成され、インナー部材325とアウター部材327との間に、遮音断熱材329が挟み込まれている構造の排気マフラー300においても簡単で安価な構造で、排気音の抑制と気流音の抑制とを両立できる。
また、本実施形態では、インナー部材325がパンチングメタルで形成され、排気ガスが第2膨張室315から切り欠き部335に流入する際に、インナー部材後部325が減圧材として機能し、テールパイプ333と外筒337との間を通って外部へ排出される排気ガスの流速が、テールパイプ333内を流れる排気ガスの流速より遅くなるので、別途減圧材を設ける必要が無く、コストを低減できる。
以上、一実施の形態に基づいて本発明を説明したが、上記実施の形態はこの発明の一例であり、これに限定されるものではない。
上述した実施形態では、テールパイプ27と外筒29との間に、排気ガスの流速を調整する減圧材33を設け、テールパイプ27と外筒29との間を通る排気ガスの流速を、テールパイプ27内を流れる排気ガスより遅くする構成としたが、テールパイプ27と外筒29との間を通る排気ガスの流速を調整する方法はこれに限定されず、例えば、減圧材33を設ける代わりに外筒29の一部を縮径してもよい。この場合、減圧材を廃止でき、コストを抑制できる。
また、上述した実施形態では、本発明に係る排気装置を適用した車両として、自動二輪車を例示したが、車両の種類はこれに限定されず、三輪又は四輪を越える車輪数の車両であっても良い。
1,100,200,300 排気マフラー(マフラー)
27,27,333 テールパイプ
31,118,31,339 排出口
29,119,205,337 外筒
33,131,211 減圧材
35,123,213,341 後端(外筒の後端)
107 隔壁
109 膨張室
117 インナーパイプ
205 テールキャップ
315 第2膨張室(マフラー後端の膨張室)
325 インナー部材(筒材)
327 アウター部材(筒材)
329 遮音断熱材

Claims (8)

  1. 内燃機関の排気ガスをマフラー(1)を介して排出する内燃機関の排気装置において、
    マフラー(1)の後方に設けたテールパイプ(27)の排出口(31)周囲を囲い前記マフラー(1)内部に連通する外筒(29)を設けると共に、前記外筒(29)には前記テールパイプ(27)を流れる排気ガスの流速より遅い流速の排気ガスが流れるように形成したことを特徴とする内燃機関の排気装置。
  2. 前記外筒(29)と前記テールパイプ(27)との間に排気ガスの流速を低減するための減圧材(33)が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気装置。
  3. 前記減圧材はハニカム構造、ステンレス製金属繊維、パンチングプレートの何れか1つであることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の排気装置。
  4. 前記減圧材(33)の代わりに外筒(29)の一部を縮径してあることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の排気装置。
  5. 前記外筒(29)の後端(35)は前記テールパイプ(27)の後端より突出していることを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れかに記載の内燃機関の排気装置。
  6. 前記マフラー(100)はパンチングメタルで形成された一本のインナーパイプ(117)と前記インナーパイプ(117)を取り巻く膨張室(109)とで形成され、前記インナーパイプ(117)の後端(118)を囲う隔壁(107)を設け前記外筒(119)に連通したことを特徴とする請求項2ないし請求項5の何れかに記載の内燃機関の排気装置。
  7. 前記外筒はテールキャップ(205)であり、前記減圧材(211)は前記テールキャップ(205)とテールパイプ(27)の間に設けられることを特徴とする請求項2ないし請求項5の何れかに記載の内燃機関の排気装置。
  8. 前記マフラー(300)を内外二重の筒材(325,327)と前記筒材(325,327)の間に挿入される遮音断熱材(329)とから形成し、前記内側の筒材(325)をパンチングメタルで形成すると共に、前記マフラー(300)後端の膨張室(315)外周の前記遮音断熱材(329)を切欠いて前記外筒(337)と前記膨張室(315)とを連通したことを特徴とする請求項2ないし請求項4の何れかに記載の内燃機関の排気装置。
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