第1の発明は、空気調和機本体の吹出口から吹出される風を上下に吹き分ける第1及び第2の上下風向変更羽根を備え、前記上下風向変更羽根を制御して運転を行う空気調和機において、前記第1の上下風向変更羽根と前記第2の上下風向変更羽根はそれぞれ独立して駆動する駆動源で移動可能に構成され、前記第1の上下風向変更羽根に接続する第1の接合部が前記駆動源の駆動によって回動することにより、前記吹出口から吹き出す空気を、前記吹出口の上面と前記第1の上下風向変更羽根との間を通る気流と、前記第1の上下風向変更羽根と前記第2の上下風向変更羽根との間を通る気流の2層の気流に風向制御可能にしたことにより、吹出口を出たあとの気流の拡散を防ぐことができるため、遠方まで風を導くことが可能となる。
第2の発明は、特に、第1の発明の前記吹出口の上面と前記第1の上下風向変更羽根との間の間隔を可変可能にしたことにより、上下気流の制御を行うことができる。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明の前記吹出口を出て、前記第1の上下方向風向変更羽根と前記第2の上下方向風向変更羽根との間を通る気流は縮流されることにより、気流の指向性向上を図ることができる。
第4の発明は、特に、第1〜3のいずれか1つの発明の前記第1の上下方向風向変更羽
根と前記第2の上下方向風向変更羽根は、弓形の羽根で形成されていることにより、上向き下向きの理想的な気流を作り出し、また遠方まで風を導くことが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。尚、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の第1の実施の形態における空気調和機の断面図、図2は同空気調和機の正面図であり、図3から図7は同空気調和機の運転状態を示した断面図である。
図1に示すように、空気調和機1は、本体2の前面から上面にかけて吸込口5を形成し、本体2内部には熱交換器3と、ファン4と、吹出グリル7とを有し、熱交換器3はファン4の上流側に配置され、吹出グリル7はファン4の下流側の送風通路9と吹出口6を形成するとともに、風を左右に吹き分ける左右風向変更羽根8と、風を上下に吹き分ける第1の上下風向変更羽根13及び第2の上下風向変更羽根21を備えている。
第1の上下風向変更羽根13、第2の上下風向変更羽根21は共に断面が弓形で、図1で示される空気調和機1の停止時には、凹部が上流側となるように、第1の上下風向変更羽根13を前面側に、第1の上下風向変更羽根13の背面側に第2の上下風向変更羽根21を備えている。
第1の上下風向変更羽根13は、吹出口6と同程度の大きさで吹出口6を略閉塞するように配され、第2の上下風向変更羽根21は、第1の上下風向変更羽根13より小さく、第1の上下風向変更羽根13の背面側で吹出口6内部に、第1の上下風向変更羽根13で隠されるように配されている(以下、第1の上下風向変更羽根を上下風向変更羽根大、第2の上下風向変更羽根を上下風向変更羽根小と記す)。
また、空気調和機1は、前面側の吸込口5を開閉するパネル11と、パネル11を開閉動作させるパネル駆動装置12とを備えている。図1で示される空気調和機1の停止時には、パネル11は閉じて、前面側の吸込口5を閉塞している。
図2に示すように、上下風向変更羽根大13は吹出口6の左右開口端部に設けた一対の第1の腕部14a、14bにより回動自在に保持されており、第1の腕部14aには上下風向変更羽根大13を、第1の腕部14a、14bの作用点側即ち先端側に配設された回転中心26を中心に回転動作させる駆動モータ18が備えられている。また、図1に示すように、第1の腕部14bは歯車16を介して駆動モータ17に連結され、第1の腕部14aが14bと連動するように軸15が備えられ、駆動モータ17により第1の腕部14aと14bとを、吹出口6の下端近傍に配された軸15を支点として動作させている。第1の腕部14aと14bは互いに左右対称で、上下風向変更羽根大13が捩れたりしないよう並行に動作する。
上下風向変更羽根小21は上下風向変更羽根大13の背面側に配置され、図2に示すように、第1の腕部14a、14bの内側に設けた一対の第2の腕部22a、22bにより回転自在に保持されている。駆動モータ25の回転は、第2の腕部22a内部に設けたワイヤーやベルトなどの駆動伝達手段(図示せず)を介して上下風向変更羽根小21に伝達され、第2の腕部22a、22bの作用点側即ち先端側に配設された回転中心26を中心に回転動作させる。また、図1に示すように、第2の腕部22bは歯車27を介して駆動モータ24に連結され、第2の腕部22aが22bと連動するように軸23が備えられ、駆動モータ24により第2の腕部22aと22bとを、吹出口6の下端近傍に配された軸23を支点として動作させている。第2の腕部22aと22bも互いに左右対称で、上下
風向変更羽根小21が捩れたりしないよう並行に動作する。
駆動モータ24および駆動モータ25の動作は、動作制御部(図示せず)によって制御される。また、この動作制御部によって、駆動モータ17と駆動モータ18およびパネル駆動装置12の駆動も制御している。
第1の腕部14a、14b、上下風向変更羽根大13と、第2の腕部22a、22b、上下風向変更羽根小21は、空気調和機1の停止時には、入れ子状に収納されている。
次に図3から図7を用いて動作を説明する。尚、図1は、空気調和機1の停止状態を示した図であり、パネル11、上下風向変更羽根大13および上下風向変更羽根小21はすべて閉塞した状態にある。また、図3から図5の図中に示す二点鎖線は上下風向変更羽根大13と上下風向変更羽根小21との動作過程を表したものである。
リモコン(図示せず)により空気調和機1の風向変更モードを上向き方向(主に冷房運転)に設定して運転を開始すると、図3に示すように、パネル駆動装置12の動作によってパネル11は吸込口5から前方に最も離間した位置まで移動する。また同時に、駆動モータ17によって第1の腕部14a、14bが吹出口6の下端近傍に配された軸15を支点として下に回動し、上下風向変更羽根大13が吹出口6から前方に離間して吹出口6が開口するよう所定の位置まで移動するとともに、駆動モータ18の動作によって上下風向変更羽根大13が第1の腕部14a、14bの先端側の回転中心26を中心に回動し、その下端部が吹出口6の最下流側端部の下部に略当接する。
一方、駆動モータ25の動作によって、上下風向変更羽根小21を羽根の凹形状が略下向となるように第2の腕部22a、22bの先端側の回転中心26を中心に上向きに回動させるとともに、駆動モータ24の回動によって第2の腕部22a、22bが吹出口6の下端近傍に配された軸23を支点として動作し、上下風向変更羽根小21を吹出口6の下流側上端部まで移動させ、その上部が吹出口6の最下流側端部の上部に略当接する。そして、この状態で上向き方向への送風が行われる。
上下風向変更羽根13、21の移動時には、互いに衝突しないよう、上下風向変更羽根大13は、上下風向変更羽根小21の移動前に上下風向変更羽根小21の軌跡外に移動させている。
従って、吹出グリル7で形成された送風通路9が送風方向へ延長され且つ送風路断面積が狭められることで、吹出口を出た瞬間の気流の拡散を防ぐことができ、気流は、上下風向変更羽根大13の羽根形状に沿って上向き方向もしくは水平方向に送風されるため、居室にいる人に直接冷風があたることを防ぐことができる。
また、図6(b)に示すように、上下風向変更羽根大13と上下風向変更羽根小21とにより気流を縮流し、流速を増すことで居室の奥行き方向の遠くまで風を導くことが可能となる。
尚、上向き送風状態から停止状態への動作は、上述した停止状態から上向き送風状態への動作と逆の動作であるため説明は省略する。
次に、下向き送風状態に至る動作について説明する。
リモコン(図示せず)により空気調和機1の風向変更モードを下向き方向(主に暖房運転)に設定して運転を開始すると、図4に示すように、パネル駆動装置12の動作によっ
てパネル11は吸込口5から前方に最も離間した位置まで移動する。また同時に、駆動モータ17によって第1の腕部14a、14bが軸15を支点として下に回動し、上下風向変更羽根大13が吹出口6から前方に離間して吹出口6が開口するよう図4の二点鎖線で示す所定の位置まで移動するとともに、駆動モータ18の動作によって上下風向変更羽根大13は回転中心26を中心に同図中の二点鎖線の位置まで上向きに回動し、その上端部が吹出口6の最下流側端部の上部に略当接する。
一方、駆動モータ24によって第2の腕部22a、22bが軸23を支点として下に回動し、上下風向変更羽根小21を吹出口6の最下部まで移動させる。その後、上下風向変更羽根大13が下向き送風状態の位置まで回動するとともに、その上端部が吹出口6の下流側端部の上部に略当接する位置まで第1の腕部14a、14bが動作する。また、上下風向変更羽根小21は駆動モータ25の動作によって、その下端部が吹出口6の最下流側端部の下部に略当接する位置まで回動する。そして、この状態で下向き方向への送風が行われる。
上下風向変更羽根13、21の移動時には、互いに衝突しないよう、上下風向変更羽根大13は、上下風向変更羽根小21の移動前に上下風向変更羽根小21の軌跡外に移動させている。具体的には、上下風向変更羽根大13が吹出口6から前方に離間して吹出口6が開口するよう図4の二点鎖線で示す所定の位置まで移動すると、第2の腕部22a、22bが軸23を支点として下に回動し始め、上下風向変更羽根小21の回転中心26が、上下風向変更羽根大13の回転中心26付近を通過するのと同期して、上下風向変更羽根大13と上下風向変更羽根小21が衝突しないように、双方の上下風向変更羽根13、21を移動させている。
従って、吹出グリル7で形成された送風通路9が送風方向へ延長され且つ送風路断面積が狭められることで、吹出口を出た瞬間の気流の拡散を防ぐことができ、気流は、上下風向変更羽根大13の羽根形状に沿って居室の床面へ直下に導かれるため、居室にいる人に直接温風があたることを防ぐことができる。
また、図6(a)に示すように、上下風向変更羽根大13と上下風向変更羽根小21とにより気流を縮流することができるため、暖房の即効性が向上する。
尚、下向き送風状態から停止状態への動作は、上述した停止状態から下向き送風状態への動作と逆の動作であるため説明は省略する。
次に、斜め方向への送風状態に至る動作について説明する。
リモコン(図示せず)により空気調和機1の風向変更モードを斜め方向(冷房運転、暖房運転など)に設定して運転を開始すると、図5に示すように、パネル駆動装置12の動作によってパネル11は吸込口5から前方に最も離間した位置まで移動する。また同時に、駆動モータ17の回動によって第1の腕部14a、14bが軸15を支点として下に回動し、上下風向変更羽根大13が吹出口6から前方に離間して吹出口6が開口するよう図5の二点鎖線で示す所定の位置まで移動するとともに、駆動モータ18の動作によって上下風向変更羽根大13は、吹出口6と衝突しない程度に回転中心26を中心に同図中の二点鎖線の位置まで上向きに回動する。
次に、駆動モータ24の回動によって第2の腕部22a、22bが軸23を支点として下に回動し、上下風向変更羽根小21を吹出口6の下部まで移動させる。その後、上下風向変更羽根大13が駆動モータ18の動作によって斜め方向への送風状態となる位置まで回転中心26を中心に回動するとともに、第1の腕部14a,14bの動作によって所定
の位置まで移動し、送風路の略中央に位置する。また、上下風向変更羽根小21は駆動モータ25の動作によって、その下端部が吹出口6の最下流側端部の下部近傍に位置するまで回転中心26を中心に回動し、斜め方向への送風状態となる位置まで移動する。ここで、駆動モータ18および駆動モータ25の回動によって、上下風向変更羽根大13および上下風向変更羽根小21を所定角度でスイング動作させてもかまわない。
上下風向変更羽根13、21の移動時には、互いに衝突しないよう、上下風向変更羽根大13は、上下風向変更羽根小21の移動前に上下風向変更羽根小21の軌跡外に移動させている。
気流は、上下風向変更羽根大13の羽根形状に沿って、居室の中央部へと導かれるため、居室にいる人に直接冷風もしくは温風をあてることができる。この送風状態は、主に冷房や暖房の運転開始時に用いられる。
また、図6(c)に示すように、上下風向変更羽根大13と上下風向変更羽根小21とにより気流を縮流することができるため、気流の指向性向上と、冷房および暖房の即効性向上が図れる。
尚、斜め送風状態から停止状態への動作は、上述した停止状態から斜め送風状態への動作と逆の動作であるため説明は省略する。
また、各送風状態間での移行動作も可能である。
上向き送風状態から下向き送風状態への移行は、先ず、図3に示す上下風向変更羽根小21を図1に示す停止状態の位置へと回動させる。即ち、上下風向変更羽根小21を回転中心26を中心に下向きに吹出口6を閉塞する向きに回動させる。
次に、第1の腕部14a、14bを図4に示す二点鎖線の位置まで軸15を支点として上向きに移動して、上下風向変更羽根大13を回転中心26を中心に上向きに吹出口6上部を閉塞し下部を開放する方向で凹部側が吹出口6の中央側となるように、同図中の二点鎖線で示す位置まで回動した後、第2の腕部22a、22bを軸23を支点として動作して上下風向変更羽根小21を吹出口6の最下部まで移動させる。その後、上下風向変更羽根大13は下向き送風状態の位置まで、回転中心26を中心に更に上向きに回動するとともに、その上端部が吹出口6の下流側端部の上部に略当接する位置まで第1の腕部14a、14bが軸15を支点として上に動作する。また、上下風向変更羽根小21は駆動モータ25の動作によって、その下端部が吹出口6の最下流側端部の下部に略当接する位置まで回転中心26を中心に上向きに回動する。
下向き送風状態から上向き送風状態への移行は、上述した上向き送風状態から下向き送風状態への移行動作の逆の動作であるため説明は省略する。
上向き送風状態から斜め送風状態への移行は、先ず、図3に示す上下風向変更羽根小21を図1に示す停止状態の位置へと回動させる。即ち、上下風向変更羽根小21を回転中心26を中心に下向きに吹出口6を閉塞する向きに回動させる。
次に、第1の腕部14a、14bを図5に示す二点鎖線の位置まで軸15を支点として上向きに移動して、上下風向変更羽根大13を回転中心26を中心に凹部側が下向きとなる方向で上向きに、同図中の二点鎖線で示す位置まで回動した後、第2の腕部22a、22bを軸23を支点として動作して上下風向変更羽根小21を吹出口6の下部まで移動させる。その後、上下風向変更羽根大13が斜め方向への送風状態となる位置まで回転中心
26を中心に上向きに回動させて、凹部側が下向きにするとともに、第1の腕部14a,14bの軸15を支点とした上向きの動作によって所定の位置まで移動し、送風路の略中央に位置させる。また、上下風向変更羽根小21は駆動モータ25の動作によって、その下端部が吹出口6の最下流側端部の下部近傍に位置するまで回転中心26を中心に回動し、斜め方向への送風状態となる位置まで回動する。
斜め送風状態から上向き送風状態への移行は、上述した上向き送風状態から斜め送風状態への移行動作の逆の動作となるため説明は省略する。
下向き送風状態から斜め送風状態への移行は、図4に示す上下風向変更羽根大13を図5に示す斜め方向への送風位置へと回動するとともに、図4に示す第2の腕部22a、22bを動作させて図5に示す位置まで移動した後、上下風向変更羽根小21を斜め方向への送風位置へと回動させる。即ち、上下風向変更羽根大13を回転中心26を中心に上向きに、閉塞していた吹出口6上部を開放する方向で回動して送風路の略中央に位置させるとともに、第2の腕部22a、22bを軸23を支点として上向きに動作させつつ上下風向変更羽根小21を回転中心26を中心に上向きに回動させ、上下風向変更羽根大13と略平行となるよう位置させる。
斜め送風状態から下向き送風状態への移行は、上述した下向き送風状態から斜め送風状態への移行動作と逆の動作となるため説明は省略する。
さらに、本実施の形態1の構成においては、上下風向変更羽根大13と上下風向変更羽根小21とは互いに独立して回転動作するとともに、上下位置を入れ替えることが可能であるため、動作の説明は省略するが、図6(e)および(f)に示すように、吹き出す空気を2層の気流にしたり、図6(g)に示すように、吹き出す空気を2方向に分流させることも可能であるため、多様な風向制御が実現できる。
ここで、図13と図14を用いて左右方向への送風状態について説明する。
図13(a)は本発明の空気調和機1の下向き送風状態を示した断面図であり、図13(b)は本発明の空気調和機1の向かって右方向への送風状態を示した平面図である。また、図14(a)は従来例の空気調和機1の下向き送風状態を示した断面図であり、図14(b)は従来例の空気調和機1の向かって右方向への送風状態を示した平面図である。尚、図中の矢印は吹き出す空気の流れを表したものである。
左右方向へ吹き出す空気の風向変更は、吹出口6の上流側に備えた複数の左右風向変更羽根8により行う。しかしながら、従来例の空気調和機においては、図14(a)および図14(b)に示すように、上下風向変更羽根13が1枚構成であるため気流が吹出口6を出た瞬間に拡散してしまう。このため吹き出す空気を左右風向変更羽根8で風向変更しても、意図する所定の最大角度まで曲げることができなかった。
そこで、本発明の構成においては、図13(a)および図13(b)に示すように、上下風向変更羽根小21で気流の拡散を防ぐことができるため、所定の最大角度まで気流を曲げることが可能となり、居室の左右方向への送風範囲を拡大することができる。
次に、上述した構成について、図7を用いて補足説明する。図7は、同空気調和機の上下風向変更羽根小の動作を示した拡大断面図で、(a)は回転中心を羽根端部に配設した場合、(b)は回転中心を羽根中央部に配設した場合を示している。
例えば、図7(b)に示すように、上下風向変更羽根小21を吹出口6の中央部に設け
、回転中心26を上下風向変更羽根小21の中央部に配設した場合、各送風モードにおける上下風向変更羽根小21の回転中心26の軌跡30は一点鎖線で示したように不規則となるため、各送風モードへの移行時に上下風向変更羽根小21を保持して駆動する第2の腕部22a、22bは上下と左右との2方向動作が必要となる。このため、第2の腕部22a、22bは2軸で構成しなければならず、構造が複雑となり部品点数が増加してしまうことになる。
一方、図7(a)に示すように、上下風向変更羽根小21の回転中心26を羽根端部に配設し、空気調和機停止時には、上下風向変更羽根小21を上下風向変更羽根大13の背面側に配置する。より具体的には、空気調和機停止時には、上下風向変更羽根小21は、風向変更羽根大13の背面側で、凹部が上流側で、吹出口6上端側を閉塞するように配され、回転中心26を吹出口6上端側の羽根端部に配設しているので、上下風向変更羽根小21を上下風向変更羽根大13の背面側で且つ吹出口6の下流側上部に配置して、その回転中心26を吹出口6の下流側上部先端近傍に配設することになり、各送風モードにおける上下風向変更羽根小21の回転中心26の軌跡30は一点鎖線で示したように単一円弧で描けるため、上下風向変更羽根小21を保持して駆動する第2の腕部22a、22bは回転動作のみの1軸の簡素な構造にできるものである。
以上のように、本実施の形態1においては、吹出口6に、互いに独立して回動動作する共に弓形の上下風向変更羽根大13と上下風向変更羽根小21の2枚の羽根を備え、吹出口6に上下風向変更羽根大13を回動自在に保持する変動自在な一対の第1の腕部14a、14bと、第1の腕部の内側で上下風向変更羽根小21を回動自在に保持する変動自在な一対の第2の腕部22a、22bを設け、第1及び第2の腕部の各支点15、23を吹出口6の下端部近傍に配設すると共に、上下風向変更羽根大13、小21の各回転中心26を各腕部の作用点側に配設し、上下風向変更羽根小21の回転中心21は羽根端部に配設し、空気調和機停止時には、上下風向変更羽根小21を上下風向変更羽根大13の背面側に配置して、第1及び第2の腕部は各支点15、23を回転中心として、吹出口6を開閉するように回動して、上下風向変更羽根大13、小21は上下位置入れ替えが可能で、且つ回動によって対向する面をも入れ替え可能で、吹出口の開口部上下端近傍で凹部が互いに対向し、上下風向変更羽根大13は吹き出される空気を上方および下方に曲げるとき気流の外側に位置し、上下風向変更羽根小21は吹き出される空気を上方および下方に曲げるとき気流の内側に位置するように配設可能であるため、多様な風向制御が行えるとともに、左右方向への風の吹出し角度の拡大および居室の遠方まで風を導くことが可能となる。
(実施の形態2)
図8は、本発明の第2の実施の形態における空気調和機の断面図である。
以下の説明において、第1の実施の形態の説明と重複する空気調和機1の構成および動作に関する説明は省略する。
図8に示すように、上下風向変更羽根大13、上下風向変更羽根小21は共に断面が弓形で、図8で示される空気調和機1の停止時には、凹部が上流側となるように、上下風向変更羽根大13を前面側に、上下風向変更羽根大13の背面側に上下風向変更羽根小21を備えている。
上下風向変更羽根大13は、吹出口6と同程度の大きさで吹出口6を略閉塞するように配され、上下風向変更羽根小21は、上下風向変更羽根大13より小さく、上下風向変更羽根大13の背面側で吹出口6内部に、上下風向変更羽根大13で隠されるように配されている。
第1の実施の形態と同様に、上下風向変更羽根大13は吹出口6の左右開口端部に設けた一対の第1の腕部14a、14bにより回動自在に保持されており、第1の腕部14aには上下風向変更羽根大13を、第1の腕部14a、14bの作用点側即ち先端側に配設された回転中心26を中心に回転動作させる駆動モータ18が備えられている。また、第1の腕部14bは歯車16を介して駆動モータ17に連結され、第1の腕部14aが14bと連動するように軸15が備えられ、駆動モータ17により第1の腕部14aと14bとを、吹出口6の下端近傍に配された軸15を支点として動作させている。第1の腕部14aと14bは互いに左右対称で、上下風向変更羽根大13が捩れたりしないよう並行に動作する。
上下風向変更羽根小21は上下風向変更羽根大13の背面側に配置され、上下風向変更羽根小21の背面側に設けた回転中心26を上下風向変更羽根大13の凹面側に設けた支柱31で回動自在に保持されている。また、支柱31には駆動モータ25が備えられ、駆動モータ25は回転中心26に連結しており、駆動モータ25の動作により上下風向変更羽根小21は、後述する各送風状態において最適な位置に配置されるように回動する。尚、支柱31は、第1の実施の形態で述べた第1の腕部14aおよび14bの内側に複数設けたもので、上下風向変更羽根小21が捩れたりしないよう並行に動作する。
次に図9を用いて動作を説明するが、パネル11の動作については、第1の実施の形態と同じであるため説明を省略する。また、図中に示す二点鎖線は上下風向変更羽根小21の動作過程を示したものである。
第1の実施の形態と同様に、空気調和機1の風向変更モードを上向き方向(主に冷房運転)に設定して運転を開始すると、パネル11が吸込口5から前方に最も離間した位置まで移動し、図9(a)に示すように、駆動モータ17によって第1の腕部14a、14bが吹出口6の下端近傍に配された軸15を支点として下に回動し、上下風向変更羽根大13が吹出口6から前方に離間して吹出口6が開口するよう所定の位置まで移動するとともに、駆動モータ18の動作によって上下風向変更羽根大13が第1の腕部14a、14bの先端側の回転中心26を中心に回動し、その下端部が吹出口6の最下流側端部の下部に略当接する。
それに伴って上下風向変更羽根大13の凹面側に連設された支柱31及び支柱31で保持されている上下風向変更羽根小21も吹出口6から前方に離間する方向に移動する。
その後、駆動モータ25の動作によって、上下風向変更羽根小21を羽根の凹形状が略下向となるように支柱31の回転中心26を中心に上向きに回動させ、その上部が吹出口6の最下流側端部の上部に略当接させる。そして、この状態で上向き方向への送風が行われる。
上下風向変更羽根13、21の移動時には、互いに衝突しないよう、上下風向変更羽根大13は、上下風向変更羽根小21の移動前に上下風向変更羽根小21の軌跡外に移動させている。
ここで、上下風向変更羽根大13の下端部が吹出口6の最下流側端部の下部に、上下風向変更羽根小21の上部が吹出口6の最下流側端部の上部にそれぞれ略当接するように、上下風向変更羽根大13、上下風向変更羽根小21、支柱31等の形状が定められている。即ち、上下風向変更羽根大13の羽根部から支柱31の回転中心26までの長さと、支柱31の回転中心26から上下風向変更羽根小21の羽根部までの長さとの和が、吹出口6の開口部上下端間の長さとほぼ同じとなるように形状が定められる。
以上のように、吹出グリル7で形成された送風通路9が送風方向へ延長され且つ送風路断面積が狭められることで、吹出口を出た瞬間の気流の拡散を防ぐことができ、気流は、上下風向変更羽根大13の羽根形状に沿って上向き方向もしくは水平方向に送風されるため、居室にいる人に直接冷風があたることを防ぐことができる。
また、上下風向変更羽根大13と上下風向変更羽根小21により気流を縮流し、流速を増すことで居室の奥行き方向の遠くまで風を導くことが可能となる。
尚、上向き送風状態から停止状態への動作は、上述した停止状態から上向き送風状態への動作と逆の動作であるため説明は省略する。
次に、下向き送風状態に至る動作について説明する。
空気調和機1の風向変更モードを下向き方向(主に暖房運転)に設定して運転を開始すると、パネル11が吸込口5から前方に最も離間した位置まで移動し、図9(b)に示すように、駆動モータ17によって第1の腕部14a、14bが軸15を支点として下に回動し、上下風向変更羽根大13が吹出口6から前方に離間して吹出口6が開口するよう所定の位置まで移動し、上下風向変更羽根13の回動によりその上端部が吹出口6の最下流側上端部と干渉しない位置まで移動した後、駆動モータ18の動作によって上下風向変更羽根大13が回転中心26を中心に下向き送風状態の位置まで上向きに回動するとともに、その上端部が吹出口6の下流側端部の上部に略当接する位置まで第1の腕部14a、14bが動作する。
それに伴って上下風向変更羽根大13に連設された支柱31及び支柱31で保持されている上下風向変更羽根小21も吹出口6から前方に離間する方向に、同図中の二点鎖線の位置まで移動する。
その後、駆動モータ25の動作によって上下風向変更羽根小21が回転中心26を中心に下向きに回動し、その下端部が吹出口6の最下流側端部の下部に略当接する。そして、この状態で下向き方向への送風が行われる。
従って、吹出グリル7で形成された送風通路9が送風方向へ延長され且つ送風路断面積が狭められることで、吹出口を出た瞬間の気流の拡散を防ぐことができ、気流は、上下風向変更羽根大13の羽根形状に沿って居室の床面へ直下に導かれるため、居室にいる人に直接温風があたることを防ぐことができる。
また、上下風向変更羽根大13と上下風向変更羽根小21により気流を縮流することができるため、暖房の即効性が向上する。
尚、下向き送風状態から停止状態への動作は、上述した停止状態から下向き送風状態への動作と逆の動作であるため説明は省略する。
次に、斜め方向への送風状態に至る動作について説明する。
空気調和機1の風向変更モードを斜め方向(冷房運転、暖房運転など)に設定して運転を開始すると、パネル11は吸込口5から前方に最も離間した位置まで移動し、図9(c)に示すように、駆動モータ17によって第1の腕部14a、14bが軸15を支点として下に回動し、上下風向変更羽根大13が吹出口6から前方に離間して吹出口6が開口するよう所定の位置まで移動し、上下風向変更羽根13の回動によりその上端部が吹出口6
の最下流側上端部と干渉しない位置まで移動した後、駆動モータ18の動作によって上下風向変更羽根大13が斜め方向への送風状態となる位置まで回転中心26を中心に回動するとともに、上下風向変更羽根大13が送風通路9及び吹出口6からの送風の流路方向と略平行且つ吹出口6開口部の中間部でその上下面を送風が通過する位置まで第1の腕部14a、14bが動作する。
それに伴って上下風向変更羽根大13に連設された支柱31及び支柱31で保持されている上下風向変更羽根小21も吹出口6から前方に離間する方向に、同図中の二点鎖線の位置まで移動する。
その後、駆動モータ25の動作によって、上下風向変更羽根小21は回転中心26を中心に下向きに回動し、送風通路9及び吹出口6からの送風の流路方向と略平行となる位置まで移動する。そして、この状態で斜め方向への送風が行われる。ここで、駆動モータ18および駆動モータ25の回動によって、上下風向変更羽根大13および上下風向変更羽根小21を所定角度でスイング動作させてもかまわない。
従って、吹出グリル7で形成された送風通路9が送風方向へ延長されることで、吹出口を出た瞬間の気流の拡散を防ぐことができ、気流は、上下風向変更羽根大13の羽根形状に沿って、居室の中央部へと導かれるため、居室にいる人に直接冷風もしくは温風をあてることができる。この送風状態は、主に冷房や暖房の運転開始時に用いられる。
また、上下風向変更羽根大13と上下風向変更羽根小21により気流を縮流することができるため、気流の指向性向上と、冷房および暖房の即効性向上が図れる。
尚、斜め送風状態から停止状態への動作は、上述した停止状態から斜め送風状態への動作と逆の動作であるため説明は省略する。
また、動作の説明は省略するが、各送風状態間での移行動作も可能である。
さらに、本実施の形態の構成においては、上下風向変更羽根大13と上下風向変更羽根小21とが互いに独立して回転動作するため、第1の実施の形態で説明したように、吹き出す空気を2層の気流にしたり、2方向に分流させることも可能であるため、多様な風向制御が実現できる。
また、第1の実施の形態で述べたように、上下風向変更羽根小21で気流の拡散を防ぐことができるため、所定の最大角度まで気流を曲げることが可能となり、居室の左右方向への送風範囲を拡大することができる。
以上のように、本実施の形態においては、吹出口6に、互いに独立して回動動作する共に弓形の上下風向変更羽根大13と上下風向変更羽根小21の2枚の羽根を備え、吹出口6に上下風向変更羽根大13を回動自在に保持する変動自在な一対の第1の腕部14a、14bを設け、上下風向変更羽根大13の凹面側に設けた支柱31で上下風向変更羽根小21を回動自在に保持し、空気調和機停止時には、上下風向変更羽根小21を上下風向変更羽根大13の背面側で且つ支柱31に設けた回転中心26の前面側に、上下風向変更羽根小21の凹形状が上下風向変更羽根大13と同一方向となるように配設して、上下風向変更羽根大13、小21は上下位置入れ替えが可能で、且つ回動によって対向する面をも入れ替え可能で、吹出口の開口部上下端近傍で凹部が互いに対向し、上下風向変更羽根大13は吹き出される空気を上方および下方に曲げるとき気流の外側に位置し、上下風向変更羽根小21は吹き出される空気を上方および下方に曲げるとき気流の内側に位置するように配設可能であるため、多様な風向制御が行えるとともに、左右方向への風の吹出し角
度の拡大および居室の遠方まで風を導くことが可能となる。
(実施の形態3)
図10は、本発明の第3の実施の形態における空気調和機の断面図、図11は、同空気調和機の上下風向変更羽根の構造図、図12は、同空気調和機の運転状態を示した図である。
以下の説明において、第1および2の実施の形態の説明と重複する空気調和機1の構成および動作に関する説明は省略する。
図10に示すように、吹出口6の下流側上下端部にそれぞれ回転中心26を持つ2枚の上下風向変更羽根40,41は共に断面が弓形で、図10で示される空気調和機1の停止時には、共に凹部が上流側となり、上下風向変更羽根40が吹出口6の開口部上部を、上下風向変更羽根41が吹出口6の開口部下部を、それぞれ閉塞するように配置されている。2枚の上下風向変更羽根40,41の回転中心26と反対側の縁部同士は近接し、全体として吹出口6が閉塞される。即ち、2枚の上下風向変更羽根40,41を合わせた全長と吹出口6の開口部上下長とがほぼ同じ大きさとなる。尚、本実施例では、上下風向変更羽根40,41は同形状であるが、大きさが異なってもよい。
また、回転中心26には駆動モータ42、43がそれぞれ連結されており、駆動モータ42,43の動作により、上下風向変更羽根40および41をそれぞれ上方向、下方向へ回動させる。
上下風向変更羽根40,41は、羽根が2重構造となっており、回転中心26と反対側へ内包した内羽根を出し入れすることによって、羽根長を伸縮自在にしている。図11に示すように、上下風向変更羽根40は、内部に内羽根44が収納可能なように構成されており、内羽根44の裏面側の両端部にはラック45が設けられ、ラック45は上下風向変更羽根40の内部に収納された歯車46とそれぞれ噛合っている。そして、両歯車46間は軸47で連結している。
また、上下風向変更羽根40の片端には歯車48が設けられ軸47と連結している。また、歯車48は上下風向変更羽根40内に連装されており、最終の歯車48が駆動モータ49と連結しているため、駆動モータ49の回動によって内羽根44は動作して上下風向変更羽根40内に収納されたり、突出したりする。
尚、上下風向変更羽根41も上下風向変更羽根40と同じ構成である。
次に図12を用いて動作を説明するが、パネル11の動作については、第1および2の実施の形態と同じであるため説明を省略する。
第1および2の実施の形態と同様に、空気調和機1の風向変更モードを上向き方向(主に冷房運転)に設定して運転を開始すると、パネル11が吸込口5から前方に最も離間した位置まで移動し、図12(a)に示すように、駆動モータ43によって上下風向変更羽根41は下向きに回動して吹出口6下部を開口し、上下風向変更羽根41が略水平より上向きの上向き送風状態となる位置まで移動する。その後、駆動モータ49の回動によって内羽根44が延出する。
一方、上下風向変更羽根40は、駆動モータ42の動作によって羽根の凹形状が略下向きとなるように上向きに回動して吹出口6上部を開口し、上下風向変更羽根40が略水平より下向きとなる位置まで移動する。そして、この状態で上向き方向への送風が行われる
。
従って、吹出グリル7で形成された送風通路9が送風方向へ延長され且つ送風路断面積が狭められることで、吹出口を出た瞬間の気流の拡散を防ぐことができ、気流は、上下風向変更羽根41および内羽根44の羽根形状に沿って上向き方向もしくは水平方向に送風されるため、居室にいる人に直接冷風があたることを防ぐことができる。
また、上下風向変更羽根40と上下風向変更羽根41とにより気流を縮流し、流速を増すことで居室の奥行き方向の遠くまで風を導くことが可能となる。
次に、下向き送風状態に至る動作について説明する。
空気調和機1の風向変更モードを下向き方向(主に暖房運転)に設定して運転を開始すると、パネル11が吸込口5から前方に最も離間した位置まで移動し、図12(b)に示すように、駆動モータ42によって上下風向変更羽根40は上向きに回動して吹出口6上部を開口し、上下風向変更羽根40が略鉛直より上向きの下向き送風状態となる位置まで移動する。その後、駆動モータ49の回動によって内羽根44が延出する。
一方、上下風向変更羽根41は、駆動モータ43の動作によって羽根の凹形状が斜め上向きとなるように下向きに回動して吹出口6下部を開口し、上下風向変更羽根41が送風通路9下縁部と略平行となる位置まで移動する。そして、この状態で下向き方向への送風が行われる。
従って、吹出グリル7で形成された送風通路9が送風方向へ延長され且つ送風路断面積が狭められることで、吹出口を出た瞬間の気流の拡散を防ぐことができ、気流は、上下風向変更羽根40および内羽根44の羽根形状に沿って居室の床面へ直下に導かれるため、居室にいる人に直接温風があたることを防ぐことができる。
また、上下風向変更羽根40と上下風向変更羽根41とにより気流を縮流することができるため、暖房の即効性が向上する。
次に、斜め方向への送風状態に至る動作について説明する。
空気調和機1の風向変更モードを斜め方向(冷房運転、暖房運転など)に設定して運転を開始すると、パネル11が吸込口5から前方に最も離間した位置まで移動し、図12(c)に示すように、駆動モータ42および駆動モータ43の動作によって上下風向変更羽根40は上向きに、上下風向変更羽根41は下向きに回動し、吹出口6の開口部上部及び下部をそれぞれ開口し、上下風向変更羽根40、41がそれぞれ送風通路9上縁部、下縁部と略平行となる、斜め方向への送風状態となる位置まで移動する。そして、この状態で斜め方向への送風が行われる。
ここで、上下風向変更羽根40および41において、内羽根44は延出させても、させなくてもどちらでもかまわない。また、駆動モータ42および駆動モータ43の回動によって、上下風向変更羽根40および上下風向変更羽根41を所定角度でスイング動作させてもかまわない。
従って、吹出グリル7で形成された送風通路9が送風方向へ延長されることで、吹出口を出た瞬間の気流の拡散を防ぐことができ、気流は、上下風向変更羽根40および41(内羽根44が延出されている場合は内羽根44も含む)の羽根形状に沿って、居室の中央部へと導かれるため、居室にいる人に直接冷風もしくは温風をあてることができる。この送風状態は、主に冷房や暖房の運転開始時に用いられる。
また、上下風向変更羽根40と上下風向変更羽根41により気流を縮流することができるため、気流の指向性向上と、冷房および暖房の即効性向上が図れる。
尚、動作の説明は省略するが、各送風状態間での移行動作も可能である。
また、上下風向変更羽根40および41で気流の拡散を防ぐことができるため、所定の最大角度まで気流を曲げることが可能となり、居室の左右方向への送風範囲を拡大することができる。
以上のように、本実施の形態3においては、吹出口6の下流側上下端部にそれぞれ回転中心26を有するに上下風向変更羽根40と上下風向変更羽根41の2枚の羽根を備え、上下風向変更羽根40と上下風向変更羽根41とは互いに独立して回転動作して、且つ、内包する内羽根44を回転中心26と反対側へ出し入れすることによって、羽根長を伸縮自在にすることが可能であるため、左右方向への風の吹出し角度の拡大および居室の遠方まで風を導くことが可能となる。また、上下風向変更羽根40および41の動作が簡単であるため、空気調和機1の停止状態から各送風モードへの移行および各送風モード間の移行が容易に行える。