JP2012129773A - 電子部品の実装構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】低周波帯域において低インピーダンスを保ちつつ、高周波帯域において高インピーダンスとすることができる電子部品の実装構造を提供する。
【解決手段】電源に電流を供給するための電源ライン1,2に接続される電子部品の実装構造であって、電子部品として、コンデンサ10,11とフェライトビーズインダクタ12,13とを備え、電源ライン1,2の間に各コンデンサ10,11と各フェライトビーズインダクタ12,13とが直列となるように接続されており、各フェライトビーズインダクタ12,13は、互いの磁界が相殺されるように実装されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子部品の実装構造に関する。
電源や信号等の配線を介したノイズの漏洩や侵入を防止するためのノイズフィルタとして、例えば特許文献1に記載のインダクタとキャパシタとが組み合わされた電子部品が従来知られている。
特開2007−234755号公報
近年、電子機器の高周波化に伴い、電子機器に用いられる部品についても高周波化に対応することが求められている。しかしながら、上記特許文献1に記載された従来の電子部品では、高周波に対応すべく高周波帯域での抵抗成分を大きくすると、低周波帯域での直流抵抗も含め、全帯域での抵抗、ひいてはインピーダンスが大きくなってしまう。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、低周波帯域において低インピーダンスを保ちつつ、高周波帯域において高インピーダンスとすることができる電子部品の実装構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る電子部品の実装構造は、電源に電流を供給するための少なくとも2本の電源ラインに接続される電子部品の実装構造であって、電子部品として、コンデンサと複数のビーズインダクタとを備え、複数のビーズインダクタから見てコンデンサと直列に接続されるように、少なくとも2本の電源ラインの間にコンデンサと各ビーズインダクタとが接続されており、各ビーズインダクタは、互いの磁界が相殺されるように実装されていることを特徴とする。
この電子部品の実装構造では、コンデンサと各ビーズインダクタとが直列となるように電源ライン間に接続されるので、ビーズインダクタの抵抗成分がコンデンサの等価直列抵抗(ESR:Equivalent Series Resistance)として作用する。ビーズインダクタの抵抗成分は、直流抵抗成分と高周波帯域で増加する損失との和で構成される。したがって、この実装構造によれば、高周波帯域における抵抗成分を増加させることができる。また、ビーズインダクタは、磁界が相殺されるように実装されている。つまり、ビーズインダクタは、電流の流れる方向が互いに逆向きとなるように実装されている。そのため、ビーズインダクタにおける等価直列インダクタンス(ESL:Equivalent Series Inductance)が低減するため、高周波ノイズの反射を防止することが可能となり、高周波ノイズを抵抗成分で熱変換して好適に除去することが可能となる。一方、フェライトビーズインダクタは低周波帯域では抵抗成分よりむしろインダクタ成分が機能するため、上記実装構造は低周波帯域でインピーダンスを小さく保つことが可能となる。そして、低周波ノイズに対しては、コンデンサを実装しているため、当該コンデンサでその低周波ノイズは吸収され好適に除去することができる。
複数のビーズインダクタは、第1のチップビーズインダクタ及び第2のチップビーズインダクタを含み、第1のチップビーズインダクタ及び第2のチップビーズインダクタは、内部電極が配置された素体と、当該素体において互いに対向する一対の外表面に形成された第1の外部電極及び第2の外部電極とをそれぞれ有し、第1のチップビーズインダクタの第1及び第2の外部電極の対向方向と第2のチップビーズインダクタの第1及び第2の外部電極の対向方向とが略平行をなすと共に、実装面の面方向において対向方向に交差する方向に隣接し、且つ対向方向に交差する方向から見たときに重なるように実装されており、第1のチップビーズインダクタの第1の外部電極及び第2のチップビーズインダクタの第1の外部電極は、コンデンサに接続されており、第1のチップビーズインダクタの第2の外部電極と第2のチップビーズインダクタの第2の外部電極とは、互いに異なる極性に接続されている。
また、複数のビーズインダクタは、第1のc及び第2のチップビーズインダクタを含み、第1のチップビーズインダクタ及び第2のチップビーズインダクタは、内部電極が配置された素体と、当該素体において互いに対向する一対の外表面に形成された第1の外部電極及び第2の外部電極とをそれぞれ有し、第1のチップビーズインダクタの第1の外部電極と第2のチップビーズインダクタの第1の外部電極とが対向し且つ第1及び第2の外部電極の対向方向から見たときに重なるように実装されており、第1のチップビーズインダクタの第1の外部電極及び第2のチップビーズインダクタの第1の外部電極は、コンデンサに接続されており、第1のチップビーズインダクタの第2の外部電極と第2のチップビーズインダクタの第2の外部電極とは、同じ極性に接続されている。
このような構成によれば、各チップビーズインダクタにおいて流れる電流の方向が互いに逆向きとなる。そのため、チップビーズインダクタにおいて磁界を相殺させることができ、ESLを低減させることができる。したがって、高周波帯域でのインピーダンスを増加させることが可能となり、高周波ノイズを好適に除去することが可能となる。また、チップビーズインダクタとすることにより、容易に実装することが可能となる。
ビーズインダクタは、ビーズインダクタアレイであり、ビーズインダクタアレイは、第1のビーズインダクタ部及び第2のビーズインダクタ部を含み、内部電極が配置された素体と、当該素体において互いに対向する一対の外表面において第1のビーズインダクタ部及び第2のビーズインダクタ部のそれぞれに対応して形成された第1の外部電極及び第2の外部電極とを有し、第1のビーズインダクタ部及び第2のビーズインダクタ部は、第1及び第2の外部電極の対向方向に交差する方向に隣接しており、第1のビーズインダクタ部の第1の外部電極及び第2のビーズインダクタ部の第1の外部電極は、コンデンサに接続されており、第1のビーズインダクタ部の第2の外部電極と第2のビーズインダクタ部の第2の外部電極とは、互いに異なる極性に接続されている。このような構成によれば、第1のビーズインダクタ部及び第2のビーズインダクタ部において電流の方向が互いに逆向きとなる。そのため、第1及び第2のビーズインダクタ部において磁界を相殺させることができ、ESLを低減させることができる。したがって、高周波帯域でのインピーダンスを増加させることが可能となり、高周波ノイズを好適に除去することが可能となる。また、ビーズインダクタアレイとすることにより、1チップ化が可能となる。
第1及び第2のチップビーズインダクタは、磁性体層を介在させて複数の内部電極が積層されていると共に、互いに対向する長方形状の第1及び第2の主面と、第1及び第2の主面間を連結するように第1及び第2の主面の長辺方向に伸び且つ互いに対向する第1及び第2の側面と、第1及び第2の主面間を連結するように第1及び第2の主面の短辺方向に伸び且つ互いに対向する第3及び第4の側面とを備える前記素体を有し、第1の外部電極は、第1の側面側に形成されており、第2の外部電極は、第2の側面側に形成されていることが好ましい。このような構成によれば、直流抵抗を小さくすることができるので、低周波帯域におけるインピーダンスを更に小さくすることができる。その結果、低周波ノイズを良好に除去することができる。
内部電極は、第1及び第2の主面の短辺方向に伸び且つ第1及び第2の側面に露出して第1及び第2の外部電極に接続されており、磁性体層上において所定の間隔をあけて複数配置されていることが好ましい。このような構成によれば、磁性体層同士の密着性の向上を図ることができる。
内部電極は、第1及び第2の主面の短辺方向に伸び且つ第1及び第2の側面に露出して第1及び第2の外部電極に接続されており、積層方向において磁性体層を介して対向して配置されていないことが好ましい。このような構成によれば、磁性体層同士の密着性の向上を図ることができる。
電子部品として複数のコンデンサを備え、各コンデンサは、互いの磁界が相殺されるように実装されていることが好ましい。この場合には、ESLを更に低下させることができる。
コンデンサは、チップコンデンサであり、チップコンデンサは、誘電体層を介在させて複数の内部電極が積層されていると共に、互いに対向する長方形状の第1及び第2の主面と、第1及び第2の主面間を連結するように第1及び第2の主面の長辺方向に伸び且つ互いに対向する第1及び第2の側面と、第1及び第2の主面間を連結するように第1及び第2の主面の短辺方向に伸び且つ互いに対向する第3及び第4の側面とを備える素体と、第1の側面側に形成された第1の外部電極と、第2の側面側に形成された第2の外部電極とを有することが好ましい。このような構成によれば、ESLをより低減することができる。
コンデンサの第1及び第2の外部電極の幅寸法は、ビーズインダクタの第1及び第2の外部電極の幅寸法と略同等であることが好ましい。コンデンサとビーズインダクタとの外部電極の幅寸法が異なる場合、高周波電流がコンデンサの外部電極とビーズインダクタの外部電極との間にて反射し、高周波電流がビーズインダクタの抵抗成分において熱に変換されないといった不具合が生じ、ノイズの除去効果が低下するといった問題がある。そこで、コンデンサとビーズインダクタとの外部電極の幅寸法を同等とすることで、高周波電流の反射を防止でき、ビーズインダクタにおけるノイズの除去効果の向上を図ることができる。
コンデンサは、コンデンサアレイである。また、コンデンサは、チップ貫通コンデンサであり、第1のビーズインダクタの第1の外部電極と第2のビーズインダクタの第1の外部電極とは、チップ貫通コンデンサを挟んで対向している。このような構成によれば、1チップ化が可能となる。
本発明によれば、低周波帯域において低インピーダンスを保ちつつ、高周波帯域において高インピーダンスとすることができる。
第1実施形態に係る電子部品の実装構造を概略的に示す図である。 図1に示す電子部品の実装構造の断面図である。 コンデンサを示す斜視図である。 図3に示すコンデンサの層構成を示す図である。 フェライトビーズインダクタを示す斜視図である。 図5に示すフェライトビーズインダクタのVI−VI線断面図である。 図5に示すフェライトビーズインダクタの層構成を示す図である。 電子部品の実装構造の等価回路図である。 他の形態の電子部品の実装構造を概略的に示す図である。 他の形態の電子部品の実装構造を概略的に示す図である。 他の形態の電子部品の実装構造を概略的に示す図である。 第2実施形態に係る電子部品の実装構造を概略的に示す図である。 他の形態の電子部品の実装構造を概略的に示す図である。 他の形態のフェライトビーズインダクタを示す図である。 図14に示すフェライトビーズインダクタの層構成を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る電子部品の実装構造を示す図である。図2は、図1に示す電子部品の実装構造の断面図である。各図に示すように、電子部品の実装構造では、電源供給用流路を形成する2本の電源ライン1,2、IC(Integrated Circuit)チップ3、第1〜第4のランド電極4〜7、及び接続電極8,9が配置された回路に電子部品を実装する。電子部品の実装構造では、電源ライン1,2に接続される電子部品として、複数のコンデンサ(チップコンデンサ)10,11と、複数のフェライトビーズインダクタ(チップビーズインダクタ)12,13とを実装する。コンデンサ10,11及びフェライトビーズインダクタ12,13は、それぞれ2つ実装される。コンデンサ10,11とフェライトビーズインダクタ12,13とは、電源ライン1,2間に直列に接続されている。
電源ライン1,2は、ICチップ3の端子電極3a,3bにそれぞれ接続されている。電源ライン1から分岐した配線1aは、第1のランド電極4に接続されており、電源ライン2から分岐した配線2aは、第2のランド電極5に接続されている。第1のランド電極4と第2のランド電極5とは、対向して配置されている。第1のランド電極4と第2のランド電極5との間には、配線1a,2aに接続されない接続電極8が設けられている。第1のランド電極4、第2のランド電極5及び接続電極8は、一直線上に配置されている。
第1のランド電極4、接続電極8及び第2のランド電極5が配置された方向(以下、第1の方向)と面方向において略直角に交わる方向(以下、第2の方向)において、第1のランド電極4の隣(図示右側)には、所定の間隔をあけて第3のランド電極6が並設されている。また、第2のランド電極5の隣(図示右側)には、所定の間隔をあけて第4のランド電極7が並設されている。第3のランド電極6と第4のランド電極7との間には、接続電極8の隣に所定の間隔をあけて接続電極9が並設されている。なお、第1〜第4のランド電極4〜7及び接続電極8,9は、矩形状を呈している。
図2に示すように、第4のランド電極7は、ビアホールH1を介して第1のランド電極4と電気的に接続される。第3のランド電極6は、ビアホールH2を介して第2のランド電極5と電気的に接続される。このような構成により、第1のランド電極4と第4のランド電極7とは、同極性(+極性)となり、第2のランド電極5と第3のランド電極6とは、同極性(−極性)となる。つまり、第2の方向において隣接する第1のランド電極4と第3のランド電極6、第2のランド電極5と第4のランド電極7は、異極性となる。
コンデンサ10とコンデンサ11とは、同様の構成を有している。すなわち、コンデンサ10,11は、略直方体状のコンデンサ素体15と、コンデンサ素体15の側面15c,15d(図3参照)に形成された第1の外部電極16及び第2の外部電極17とを備えている。コンデンサ10は、第1のランド電極4及び接続電極8に跨って配置されている。コンデンサ11は、第3のランド電極6及び接続電極9に跨って配置されている。つまり、コンデンサ10の第1の外部電極16は、第1のランド電極4に接続されおり、第2の外部電極17は、接続電極8に接続されている。コンデンサ11の第1の外部電極16は、第3のランド電極6に接続されており、第2の外部電極17は、接続電極9に接続されている。コンデンサ10,11は、はんだ等によって第1及び第3のランド電極4,6、接続電極8,9に実装されている。
コンデンサ10とコンデンサ11とは、上記のように配置されることにより、第2の方向において近接して実装されている。具体的には、コンデンサ10とコンデンサ11とは、第1の外部電極16と第2の外部電極17とが対向する方向(第1の方向と同じ方向)が略平行となる。また、コンデンサ10とコンデンサ11とは、実装面の面方向において第1の外部電極16と第2の外部電極17との対向方向に交わる方向、つまり第2の方向から見た場合に、重なるように実装されている。コンデンサ10の第1の外部電極16とコンデンサ11の第1の外部電極16とは、異なる極性に接続されている。
フェライトビーズインダクタ12とフェライトビーズインダクタ13とは、同様の構成を有している。すなわち、フェライトビーズインダクタ12,13は、略直方体状のフェライトビーズ素体18と、フェライトビーズ素体18の側面18c,18d(図5参照)に形成された第1の外部電極19及び第2の外部電極20とを備えている。フェライトビーズインダクタ12は、接続電極8と第2のランド電極5とに跨って配置されている。フェライトビーズインダクタ13は、接続電極9と第4のランド電極7とに跨って配置されている。つまり、フェライトビーズインダクタ12の第1の外部電極19は、接続電極8に接続されており、第2の外部電極20は、第2のランド電極5に接続されている。フェライトビーズインダクタ13の第1の外部電極19は、接続電極9に接続されており、第2の外部電極20は、第4のランド電極7に接続されている。フェライトビーズインダクタ12,13は、はんだ等によって第2及び第4のランド電極5,7、接続電極8,9に実装されている。
フェライトビーズインダクタ12とフェライトビーズインダクタ13とは、上記のように配置されることにより、第2の方向において近接して実装されている。具体的には、フェライトビーズインダクタ12とフェライトビーズインダクタ13とは、第1の外部電極19と第2の外部電極20とが対向する方向(第1の方向と同じ方向)が略平行となる。また、フェライトビーズインダクタ12とフェライトビーズインダクタ13とは、実装面の面方向において第1の外部電極19と第2の外部電極20との対向方向に交わる方向、つまり第2の方向から見た場合に、重なるように実装されている。フェライトビーズインダクタ12の第1の外部電極19とフェライトビーズインダクタ13の第1の外部電極19とは、異なる極性に接続されている。
コンデンサ10,11とフェライトビーズインダクタ12,13とが上記のように配置されることにより、コンデンサ10の第2の外部電極17とフェライトビーズインダクタ12の第1の外部電極19とが対向すると共に、コンデンサ11の第2の外部電極17とフェライトビーズインダクタ13の第1の外部電極19とが対向する。この対向方向は、第1の方向と同方向となる。このように、コンデンサ10とフェライトビーズインダクタ12、及びコンデンサ11とフェライトビーズインダクタ13は、電源ライン1,2の間に直列に実装されている。そして、コンデンサ10,11及びフェライトビーズインダクタ12,13とICチップ3とは、並列接続の関係になる。
電子部品の実装構造では、コンデンサ10,11及びフェライトビーズインダクタ12,13において、図1に示す矢印方向に電流がそれぞれ流れる。すなわち、コンデンサ10及びフェライトビーズインダクタ12においては、コンデンサ10側からフェライトビーズインダクタ12側に電流が流れる。コンデンサ11及びフェライトビーズインダクタ13においては、フェライトビーズインダクタ13側からコンデンサ11側に電流が流れる。このとき、隣接するコンデンサ10とコンデンサ11、及びフェライトビーズインダクタ12とフェライトビーズインダクタ13においては、電流が互いに逆向きに流れる。これにより、隣接するコンデンサ10とコンデンサ11、及びフェライトビーズインダクタ12とフェライトビーズインダクタ13とにおいて、磁界が相殺される。そのため、インダクタ成分のESL(Equivalent Series Inductance:等価直列インダクタンス)が低減する。
続いて、上記のコンデンサ10,11及びフェライトビーズインダクタ12,13について詳細に説明する。まず、コンデンサ10,11について説明する。図3は、コンデンサを示す斜視図であり、図4は、図3に示すコンデンサの層構成を示す図である。
図3,4に示すように、コンデンサ10,11は、積層チップコンデンサである。図3に示すように、コンデンサ10のコンデンサ素体15は、互いに対向する長方形状の第1及び第2の主面15a,15bと、第1及び第2の主面15a,15b間を連結するように第1及び第2の主面15a,15bの長辺方向に伸び且つ互いに対向する第1及び第2の側面15c,15dと、第1及び第2の主面15a,15b間を連結するように第1及び第2の主面15a,15bの短辺方向に伸び且つ互いに対向する第3及び第4の側面15e,15fとを有する。コンデンサ11のコンデンサ素体15も同様の構成を有している。
第1の外部電極16は、コンデンサ素体15の第1の側面15c側に形成されている。第1の外部電極16は、第1の側面15c全面を覆うとともに、第1及び第2の主面15a,15b並びに第3及び第4の側面15e,15fの一部を連続して覆う。第2の外部電極17は、コンデンサ素体15の第2の側面15d側に形成されている。第2の外部電極17は、第2の側面15d全面を覆うとともに、第1及び第2の主面15a,15b並びに第3及び第4の側面15e,15fの一部を連続して覆う。すなわち、第1及び第2の外部電極16,17は、コンデンサ素体15の長手方向の側面15c,15dに形成されている。
コンデンサ素体15は、図4に示されるように、略長方形状の誘電体層21上に第1〜第4の内部電極22a〜22dがそれぞれ形成されてなる複数(ここでは4つ)の複合層23a〜23dと、複合層23a〜23dの最表層に積層され、保護層として機能する誘電体層21とによって形成されている。誘電体層21は、誘電体セラミックを含むセラミックグリーンシートの焼結体からなり、第1〜第4の内部電極22a〜22dは、導電性ペーストの焼結体からなる。なお、実際のコンデンサ素体15では、誘電体層21間の境界が視認できない程度に一体化されている。
複合層23aは、誘電体層21上に第1の内部電極22aが形成されている。複合層23bは、誘電体層21上に第2の内部電極22bが形成されている。複合層23cは、誘電体層21上に第3の内部電極22cが形成されている。複合層23dは、誘電体層21上に第4の内部電極22dが形成されている。第1〜第4の内部電極22a〜22dは、積層方向において誘電体層21を介して交互に配置されている。これにより、第1〜第4の内部電極22a〜22dは、コンデンサ素体15の一部である誘電体層21を間に挟んで対向する。
第1の内部電極22aは、長方形状を呈し、コンデンサ素体15の第1及び第2の主面15a,15bの長辺方向とその長辺方向とが平行になるように、コンデンサ素体15内に配置される。第1の内部電極22aは、長方形状を保ったままコンデンサ素体15の第1の側面15cに引き出されるように伸び、第1の外部電極16に電気的且つ機械的に接続される。第1の内部電極22aは、第2〜第4の側面15d〜15fそれぞれからは所定距離離れて配置されている。第1の内部電極22aの第3及び第4の側面15e,15fの対向方向における長さは、第1及び第2の側面15c,15dの対向方向に沿って略一定である。第3の内部電極22cは、第1の内部電極22aと同様の構成を有している。
第2の内部電極22bは、長方形状を呈し、コンデンサ素体15の第1及び第2の主面15a,15bの長辺方向とその長辺方向とが平行になるように、コンデンサ素体15内に配置される。第2の内部電極22bは、長方形状を保ったままコンデンサ素体15の第2の側面15dに引き出されるように伸び、第2の外部電極17に電気的且つ機械的に接続される。第2の内部電極22bは、第1、第3、及び第4の側面15c,14e,15fそれぞれからは所定距離離れて配置されている。第2の内部電極22bの第3及び第4の側面15e,15fの対向方向における長さは、第1及び第2の側面15c,15dの対向方向に沿って略一定である。第4の内部電極22dは、第2の内部電極22bと同様の構成を有している。
続いて、フェライトビーズインダクタ12,13について、図5〜図7を参照しながら詳細に説明する。図5は、フェライトビーズインダクタを示す斜視図であり、図6は、図5におけるVI−VI線断面図であり、図7は、図5に示すフェライトビーズインダクタの層構成を示す図である。
図5〜図7に示すように、フェライトビーズインダクタは、積層チップフェライトビーズインダクタである。図5に示すように、フェライトビーズインダクタ12のフェライトビーズ素体18は、互いに対向する長方形状の第1及び第2の主面18a,18bと、第1及び第2の主面18a,18b間を連結するように第1及び第2の主面18a,18bの長辺方向に伸び且つ互いに対向する第1及び第2の側面18c,18dと、第1及び第2の主面18a,18b間を連結するように第1及び第2の主面18a,18bの短辺方向に伸び且つ互いに対向する第3及び第4の側面18e,18fとを有する。フェライトビーズインダクタ13のフェライトビーズ素体18も同様の構成を有している。
第1の外部電極19は、フェライトビーズ素体18の第1の側面18c側に形成されている。第1の外部電極19は、第1の側面18c全面を覆うとともに、第1及び第2の主面18a,18b並びに第3及び第4の側面18e,18fの一部を連続して覆う。第2の外部電極20は、フェライトビーズ素体18の第2の側面18d側に形成されている。第2の外部電極20は、第2の側面18d全面を覆うとともに、第1及び第2の主面18a,18b並びに第3及び第4の側面18e,18fの一部を連続して覆う。すなわち、第1及び第2の外部電極19,20は、フェライトビーズ素体18の長手方向の側面18c,18dに形成されている。フェライトビーズインダクタ12,13の第1及び第2の外部電極19,20の幅寸法は、コンデンサ10,11の第1及び第2の外部電極16,17の幅寸法と同等となっている。
図6及び図7に示すように、フェライトビーズ素体18は、略長方形状の磁性体層24上に内部電極25a〜25dが形成されてなる複数(ここでは4つ)の複合層26a〜26dと、複合層26a〜26dの最表層に積層され、保護層として機能する磁性体層24とによって形成されている。磁性体層24は、主成分としてフェライト材料を含むシートの焼結体からなり、内部電極25a〜25dは、導電性ペーストの焼結体からなる。なお、実際のフェライトビーズ素体18では、磁性体層24間の境界が視認できない程度に一体化されている。
複合層26aは、磁性体層24上に複数(ここでは4つ)の内部電極25a〜25dが形成されている。内部電極25aは、長方形状(短冊状)を呈し、フェライトビーズ素体18の第1及び第2の主面18a,18bの短辺方向とその長辺方向とが平行になるように、磁性体層24上に形成されている。内部電極25aは、長方形状を保ったままフェライトビーズ素体18の第1及び第2の側面18c,18dに引き出されるように伸び、第1の外部電極19及び第2の外部電極20に電気的且つ機械的に接続される。内部電極25b〜25dも、内部電極25aと同様の構成を有しており、内部電極25a〜25dは、磁性体層24上において所定の間隔をあけて配置されている。複合層26b〜26dにおいても、複合層26aと同様の構成を有している。
図8は、電子部品の実装構造の等価回路図である。図8に示すように、コンデンサ10,11は、静電容量C1,C2を形成する。フェライトビーズインダクタ12,13は、直列に接続されたインダクタ成分L1,L2と抵抗成分R1,R2とを形成する。そして、インダクタ成分L1,L2及び抵抗成分R1,R2の合成成分は、コンデンサ10,11の静電容量C1,C2と直列に電源ライン1,2の間に接続される。フェライトビーズインダクタ12,13は、低周波帯域においてはインダクタ成分L1,L2が主として作用し、高周波帯域においては抵抗成分R1,R2が主として作用する。
以上説明したように、本実施形態に係る電子部品の実装構造では、コンデンサ10,11とフェライトビーズインダクタ12,13とが直列となるように電源ライン1,2間に接続されるので、フェライトビーズインダクタ12,13の抵抗成分R1,R2がコンデンサ10,11の等価直列抵抗(ESR:Equivalent Series Resistance)として作用する。フェライトビーズインダクタ12,13の抵抗成分R1,R2は、直流抵抗成分と高周波帯域で増加する損失との和で構成される。したがって、この実装構造によれば、高周波帯域における抵抗成分を増加させることができる。また、フェライトビーズインダクタ12,13は、電流の流れる方向が互いに逆向きとなるように実装されているため、磁界が相殺される。そのため、高周波帯域においてESLが更に低減するため、高周波ノイズの反射を防止することが可能となり、高周波ノイズを抵抗成分で熱変換して好適に除去することが可能となる。一方、フェライトビーズインダクタ12,13は低周波帯域では抵抗成分よりむしろインダクタ成分が機能するため、上記実装構造は低周波帯域でインピーダンスを小さく保つことが可能となる。そして、低周波ノイズに対しては、コンデンサ10,11を実装しているため、このコンデンサ10,11でその低周波ノイズは吸収され好適に除去することができる。
また、コンデンサ10,11は、電流の流れる方向が互いに逆向きとなるように配置されている。そのため、コンデンサ10,11において磁界が相殺されるため、ESLをより低減させることができる。
また、コンデンサ10,11において、第1及び第2の外部電極16,17がコンデンサ素体15の第1及び第2の側面15c,15d側に形成されている。第1及び第2の側面15c,15dは、コンデンサ素体15の長手方向の側面である。そのため、コンデンサ10,11では、ESLをより低減させることができる。
また、フェライトビーズインダクタ12,13において、第1及び第2の外部電極19,20がフェライトビーズ素体18の第1及び第2の側面18c,18dに形成されている。第1及び第2の側面18c,18dは、フェライトビーズ素体18の長手方向の側面である。そのため、フェライトビーズインダクタ12,13では、直流抵抗が小さくなるため、低周波帯域におけるインピーダンスを小さくすることができる。
また、コンデンサ10,11の第1及び第2の外部電極16,17の幅寸法は、フェライトビーズインダクタ12,13の第1及び第2の外部電極19,20の幅寸法と同等となっている。コンデンサ10,11の第1及び第2の外部電極16,17の幅寸法と、フェライトビーズインダクタ12,13の第1及び第2の外部電極19,20の幅寸法とが異なる場合、高周波電流が第1及び第2の外部電極16,17と第1及び第2の外部電極19,20との間にて反射し、高周波電流がフェライトビーズインダクタ12,13の抵抗成分R1,R2において熱に変換されないといった不具合が生じ、ノイズの除去効果が低下するといった問題がある。そこで、第1及び第2の外部電極16,17と第1及び第2の外部電極19,20との幅寸法を同等とすることにより、第1及び第2の外部電極16,17と第1及び第2の外部電極19,20との間の高周波電流の反射を防止でき、フェライトビーズインダクタ12,13におけるノイズの除去効果の向上を図ることができる。
また、フェライトビーズインダクタ12,13のフェライトビーズ素体18における複合層26a〜26dにおいて、磁性体層24上に内部電極25a〜25dが複数に分割して形成されているため、磁性体層24同士の密着性を高めることができる。
なお、電子部品の実装構造において、コンデンサ及びフェライトビーズインダクタの実装数は設計に応じて適宜変更することができる。例えば、図9に示すように、コンデンサ10,11及びフェライトビーズインダクタ12,13をそれぞれ4つずつ実装することができる。このような構成においても、コンデンサ10,11及びフェライトビーズインダクタ12,13が電源ライン1,2間に直列に接続されていると共に、フェライトビーズインダクタ12,13において磁界が相殺されてESLが低減する。したがって、低周波帯域において低インピーダンスを保ちつつ、高周波帯域において高インピーダンスとすることができる。
また、電子部品の実装構造においては、コンデンサアレイ、フェライトビーズインダクタアレイを用いることができる。例えば、図10に示すように、複数(ここでは2つ)のフェライトビーズインダクタ部(第1及び第2のビーズインダクタ部)を有するフェライトビーズインダクタアレイ12Aを実装してもよい。図10に示すように、フェライトビーズインダクタアレイ12Aは、素体12aと、第1の外部電極12b及び第2の外部電極12cとを有している。第1の外部電極12b及び第2の外部電極12cは、素体12aの互いに対向する一対の側面(外表面)に形成されている。第1の外部電極12bのそれぞれは、コンデンサ10,11に接続され、第2の外部電極12cのそれぞれは、第2のランド電極5(−極性)と第4のランド電極7(+極性)とに接続されている。フェライトビーズインダクタ部は、第1及び第2の外部電極12b,12cの対向方向に交差する方向に配置されている。
また、図11に示すように、複数のコンデンサ部を有するコンデンサアレイ10Aと、複数のフェライトビーズインダクタ部を有するフェライトビーズインダクタアレイ12Bを実装してもよい。以上の構成においても、コンデンサ10,11及びフェライトビーズインダクタアレイ12A、コンデンサアレイ10A及びフェライトビーズインダクタアレイ12Bが電源ライン1,2間に直列に接続されていると共に、フェライトビーズインダクタアレイ12A、フェライトビーズインダクタアレイ12Bのフェライトビーズインダクタ部において磁界が相殺されるため、ELSが低減する。そのため、低周波帯域において低インピーダンスを保ちつつ、高周波帯域において高インピーダンスとすることができる。また、コンデンサアレイ、フェライトビーズインダクタアレイを用いることにより、1チップ化が可能となる。
[第2実施形態]
続いて、第2実施形態について説明する。図12は、第2実施形態に係る電子部品の実装構造を概略的に示す図である。図12に示す電子部品の実装構造は、コンデンサ10,11及びフェライトビーズインダクタ12,13の実装構成が第1実施形態と異なっており、コンデンサ10,11及びフェライトビーズインダクタ12,13の構成は第1実施形態と同様である。
図12に示すように、電源ライン1から分岐した配線1aは、第1のランド電極30に接続されており、電源ライン2から分岐した配線2aは、第2のランド電極31に接続されている。第1のランド電極30と同一直線上(第1の方向)には、第1のランド電極30に対向する位置に第3のランド電極32が設けられている。第1のランド電極30と第3のランド電極31との間には、接続電極34が設けられている。
第2のランド電極31と同一直線上(第2の方向)には、第4のランド電極33が設けられている。つまり、第2のランド電極31及び第4のランド電極33は、第2の方向において接続電極34を挟むように設けられている。つまり、第1及び第3のランド電極30,32と第2及び第4のランド電極31,33は、十字状に配置されている。なお、第1〜第4のランド電極30〜33及び接続電極34は、矩形状を呈している。
第3のランド電極32は、ビアホールH3を介して第1のランド電極30と電気的に接続される。第4のランド電極33は、ビアホールH4を介して第2のランド電極31と電気的に接続される。このような構成により、第1のランド電極30と第3のランド電極32とは、同極性(+極性)となり、第2のランド電極31と第4のランド電極33とは、同極性(−極性)となる。
電子部品の実装構造においては、コンデンサ10は、第1のランド電極30及び接続電極34に跨って配置されている。コンデンサ11は、接続電極34及び第3のランド電極32に跨って配置されている。つまり、コンデンサ10の第1の外部電極16は、第1のランド電極30に接続されおり、第2の外部電極17は、接続電極34に接続されている。コンデンサ11の第1の外部電極16は、接続電極34に接続されており、第2の外部電極17は、第3のランド電極32に接続されている。
コンデンサ10とコンデンサ11とは、上記のように配置されることにより、第1の方向に沿って設けられている。コンデンサ10とコンデンサ11とは、第1の方向から見た場合に、重なるように実装されている。
フェライトビーズインダクタ12は、第2のランド電極31と接続電極34とに跨って配置されている。フェライトビーズインダクタ13は、接続電極34と第4のランド電極33とに跨って配置されている。つまり、フェライトビーズインダクタ12の第1の外部電極19は、第2のランド電極31に接続されており、第2の外部電極20は、接続電極34に接続されている。フェライトビーズインダクタ13の第1の外部電極19は、接続電極34に接続されており、第2の外部電極20は、第4のランド電極33に接続されている。
フェライトビーズインダクタ12とフェライトビーズインダクタ13とは、上記のように配置されることにより、第2の方向に沿って設けられている。フェライトビーズインダクタ12とフェライトビーズインダクタ13とは、第2の方向から見た場合に、重なるように実装されている。
コンデンサ10,11とフェライトビーズインダクタ12,13とが上記のように配置されることにより、コンデンサ10の第2の外部電極17とコンデンサ11の第1の外部電極16とが対向すると共に、フェライトビーズインダクタ12の第2の外部電極20とフェライトビーズインダクタ13の第1の外部電極19とが対向する。コンデンサ10,11の実装方向(第1の方向)とフェライトビーズインダクタ12,13の実装方向(第2の方向)とは、互いに交わっている。このような構成により、コンデンサ10,11とフェライトビーズインダクタ12,13とは、電源ライン1,2の間に直列に実装されている。そして、コンデンサ10,11及びフェライトビーズインダクタ12,13とICチップ3とは、並列接続の関係になる。
電子部品の実装構造では、コンデンサ10,11及びフェライトビーズインダクタ12,13において、図12に示す矢印方向に電流が流れる。すなわち、コンデンサ10,11側からフェライトビーズインダクタ12、13側に電流が流れる。これにより、フェライトビーズインダクタ12とフェライトビーズインダクタ13とにおいて、磁界が相殺されるため、ESLが低減する。
以上説明したように、本実施形態に係る電子部品の実装構造では、第1実施形態と同様に、コンデンサ10,11とフェライトビーズインダクタ12,13とが直列となるように電源ライン1,2間に接続されるので、フェライトビーズインダクタ12,13の抵抗成分R1,R2がコンデンサ10,11の等価直列抵抗(ESR)として作用する。フェライトビーズインダクタ12,13の抵抗成分R1,R2は、直流抵抗成分と高周波帯域で増加する損失との和で構成される。したがって、この実装構造によれば、高周波帯域におけるインピーダンスを増加させることができる。また、フェライトビーズインダクタ12,13は、電流の流れる方向が互いに逆向きとなるように実装されているため、磁界が相殺される。そのため、高周波帯域においてESLが更に低減するため、高周波帯域でのインピーダンスを増加させることが可能となり、高周波ノイズを好適に除去することが可能となる。一方、フェライトビーズインダクタ12,13は低周波帯域では抵抗成分よりむしろインダクタ成分が機能するため、上記実装構造は低周波帯域でインピーダンスを小さく保つことが可能となる。そして、低周波ノイズに対しては、コンデンサ10,11を実装しているため、このコンデンサ10,11でその低周波ノイズは吸収され好適に除去することができる。
なお、上記電子部品の実装構造において、コンデンサを貫通コンデンサとしてもよい。具体的には、図13を参照しながら説明する。図13に示すように、コンデンサ40は、貫通コンデンサ(チップ貫通コンデンサ)である。コンデンサ40は、略直方体状のコンデンサ素体41と、長手方向において互いに対向する一対の端面に形成された第1の外部電極42及び第2の外部電極43と、一対の端面を連結するように伸び且つ互いに対向する一対の側面に形成された接地用端子電極44,45とを備えている。
この電子部品の実装構造では、コンデンサ40の接地用端子電極44とフェライトビーズインダクタ12の第2の外部電極20が対向すると共に、接地用端子電極45とフェライトビーズインダクタ13の第2の外部電極20と対向する。このような構成により、コンデンサ40が実装された電子部品の実装構造においては、図13に示す矢印方向に電流が流れる。そのため、コンデンサ10,11が実装された場合と同様に、フェライトビーズインダクタ12,13は、電流の流れる方向が互いに逆向きとなるため、インダクタ成分が相殺される。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、チップ型のフェライトビーズインダクタは、上記の構成のものに限定されない。図14(a)は、他の形態のフェライトビーズインダクタを示す斜視図であり、図14(b)は、図14(a)に示すフェライトビーズインダクタのb−b線断面図である。図15は、図14に示すフェライトビーズインダクタの層構成を示す図である。
図14及び図15に示すように、フェライトビーズインダクタ50のフェライトビーズ素体51は、略長方形状の磁性体層52上に内部電極53a〜53dが形成されてなる複数(ここでは4つ)の複合層54a〜54dと、複合層54a〜54dの最表層に積層され、保護層として機能する磁性体層52とによって形成されている。磁性体層52は、磁性体を含むグリーンシートの焼結体からなり、内部電極53a〜53dは、導電性ペーストの焼結体からなる。なお、実際のフェライトビーズ素体51では、磁性体層52間の境界が視認できない程度に一体化されている。
複合層54aは、磁性体層52上に複数(ここでは2つ)の内部電極53a,53bが形成されている。内部電極53aは、長方形状を呈し、フェライトビーズ素体51の第1及び第2の主面の短辺方向とその長辺方向とが平行になるように、磁性体層52上に形成されている。内部電極53aは、長方形状を保ったままフェライトビーズ素体51の第1及び第2の側面51c,51dに引き出されるように伸び、第1の外部電極55及び第2の外部電極56に電気的且つ機械的に接続される。内部電極53bは、長方形状を呈し、フェライトビーズ素体51の第1及び第2の主面の短辺方向とその長辺方向とが平行になるように、磁性体層52上に形成されている。内部電極53bは、内部電極53aよりもフェライトビーズ素体51の第1及び第2の主面51a,51bの長辺方向における幅寸法が大きい。内部電極53bは、長方形状を保ったままフェライトビーズ素体51の第1及び第2の側面51c,51dに引き出されるように伸び、第1の外部電極55及び第2の外部電極56に電気的且つ機械的に接続される。内部電極53aと内部電極53bとは、磁性体層52上において所定の間隔をあけて配置されている。複合層54cは、複合層54aと同様の構成を有している。
複合層54bは、磁性体層52上に複数(ここでは2つ)の内部電極53c,53dが形成されている。内部電極53cは、長方形状を呈し、フェライトビーズ素体51の第1及び第2の主面の短辺方向とその長辺方向とが平行になるように、磁性体層52上に形成されている。内部電極53cは、長方形状を保ったままフェライトビーズ素体51の第1及び第2の側面51c,51dに引き出されるように伸び、第1の外部電極55及び第2の外部電極56に電気的且つ機械的に接続される。内部電極53dは、長方形状を呈し、フェライトビーズ素体51の第1及び第2の主面の短辺方向とその長辺方向とが平行になるように、磁性体層52上に形成されている。内部電極53dは、内部電極53cよりもフェライトビーズ素体51の第1及び第2の主面51a,51bの長辺方向における幅寸法が小さい。内部電極53dは、長方形状を保ったままフェライトビーズ素体51の第1及び第2の側面51c,51dに引き出されるように伸び、第1の外部電極55及び第2の外部電極56に電気的且つ機械的に接続される。内部電極53cと内部電極53dとは、磁性体層52上において所定の間隔をあけて配置されている。複合層54dは、複合層54bと同様の構成を有している。
フェライトビーズ素体51において、内部電極53a,53bは、積層方向において磁性体層52を介して対向して配置されており、内部電極53c,53dは、積層方向において磁性体層52を介して対向して配置されている。つまり、複合層54a,54cの内部電極53a,53bは、積層方向において複合層54b,54dの内部電極53c,53dと重ならない位置に配置されている。このような構成により、フェライトビーズインダクタ50では、積層方向において内部電極53a〜53dが磁性体層52を介して交互に積層されている。これにより、フェライトビーズインダクタ50では、磁性体層52同士の密着性の向上を図ることができる。
1,2…電源ライン、10,11,40…コンデンサ、12,13,12A,12B,50…フェライトビーズインダクタ、15,41…コンデンサ素体、15a,15b…第1及び第2の主面、15c〜14f…第1〜第4の側面、16…第1の外部電極、17…第2の外部電極、18,51…フェライトビーズ素体、18a,18b…第1及び第2の主面、18c〜18f…第1〜第4の側面、19…第1の外部電極、20…第2の外部電極。

Claims (12)

  1. 電源に電流を供給するための少なくとも2本の電源ラインに接続される電子部品の実装構造であって、
    前記電子部品として、コンデンサと複数のビーズインダクタとを備え、
    前記複数のビーズインダクタから見て前記コンデンサと直列に接続されるように、前記少なくとも2本の電源ラインの間に前記コンデンサと前記各ビーズインダクタとが接続されており、
    前記各ビーズインダクタは、互いの磁界が相殺されるように実装されていることを特徴とする電子部品の実装構造。
  2. 前記複数のビーズインダクタは、第1のチップビーズインダクタ及び第2のチップビーズインダクタを含み、
    前記第1のチップビーズインダクタ及び前記第2のチップビーズインダクタは、内部電極が配置された素体と、当該素体において互いに対向する一対の外表面に形成された第1の外部電極及び第2の外部電極とをそれぞれ有し、前記第1のチップビーズインダクタの前記第1及び第2の外部電極の対向方向と前記第2のチップビーズインダクタの前記第1及び第2の外部電極の対向方向とが略平行をなすと共に、実装面の面方向において前記対向方向に交差する方向に隣接し、且つ前記対向方向に交差する方向から見たときに重なるように実装されており、
    前記第1のチップビーズインダクタの前記第1の外部電極及び前記第2のチップビーズインダクタの前記第1の外部電極は、前記コンデンサに接続されており、
    前記第1のチップビーズインダクタの前記第2の外部電極と前記第2のチップビーズインダクタの前記第2の外部電極とは、互いに異なる極性に接続されていることを特徴とする請求項1記載の電子部品の実装構造。
  3. 前記複数のビーズインダクタは、第1のチップビーズインダクタ及び第2のチップビーズインダクタを含み、
    前記第1のチップビーズインダクタ及び前記第2のチップビーズインダクタは、内部電極が配置された素体と、当該素体において互いに対向する一対の外表面に形成された第1の外部電極及び第2の外部電極とをそれぞれ有し、前記第1のチップビーズインダクタの前記第1の外部電極と前記第2のチップビーズインダクタの前記第1の外部電極とが対向し且つ前記第1及び第2の外部電極の対向方向から見たときに重なるように実装されており、
    前記第1のチップビーズインダクタの前記第1の外部電極及び前記第2のチップビーズインダクタの前記第1の外部電極は、前記コンデンサに接続されており、
    前記第1のチップビーズインダクタの前記第2の外部電極と前記第2のチップビーズインダクタの前記第2の外部電極とは、同じ極性に接続されていることを特徴とする請求項1記載の電子部品の実装構造。
  4. 前記ビーズインダクタは、ビーズインダクタアレイであり、
    前記ビーズインダクタアレイは、第1のビーズインダクタ部及び第2のビーズインダクタ部を含み、内部電極が配置された素体と、当該素体において互いに対向する一対の外表面において前記第1のビーズインダクタ部及び前記第2のビーズインダクタ部のそれぞれに対応して形成された第1の外部電極及び第2の外部電極とを有し、
    前記第1のビーズインダクタ部及び前記第2のビーズインダクタ部は、前記第1及び第2の外部電極の対向方向に交差する方向に隣接しており、
    前記第1のビーズインダクタ部の前記第1の外部電極及び前記第2のビーズインダクタ部の前記第1の外部電極は、前記コンデンサに接続されており、
    前記第1のビーズインダクタ部の前記第2の外部電極と前記第2のビーズインダクタ部の前記第2の外部電極とは、互いに異なる極性に接続されていることを特徴とする請求項1記載の電子部品の実装構造。
  5. 前記第1及び第2のチップビーズインダクタは、
    磁性体層を介在させて複数の前記内部電極が積層されていると共に、互いに対向する長方形状の第1及び第2の主面と、前記第1及び第2の主面間を連結するように前記第1及び第2の主面の長辺方向に伸び且つ互いに対向する第1及び第2の側面と、前記第1及び第2の主面間を連結するように前記第1及び第2の主面の短辺方向に伸び且つ互いに対向する第3及び第4の側面とを備える前記素体を有し、
    前記第1の外部電極は、前記第1の側面側に形成されており、
    前記第2の外部電極は、前記第2の側面側に形成されていることを特徴とする請求項2又は3記載の電子部品の実装構造。
  6. 前記内部電極は、前記第1及び第2の主面の短辺方向に伸び且つ前記第1及び第2の側面に露出して前記第1及び第2の外部電極に接続されており、前記磁性体層上において所定の間隔をあけて複数配置されていることを特徴とする請求項5記載の電子部品の実装構造。
  7. 前記内部電極は、前記第1及び第2の主面の短辺方向に伸び且つ前記第1及び第2の側面に露出して前記第1及び第2の外部電極に接続されており、積層方向において前記磁性体層を介して対向して配置されていないことを特徴とする請求項5記載の電子部品の実装構造。
  8. 前記電子部品として複数のコンデンサを備え、
    前記各コンデンサは、互いの磁界が相殺されるように実装されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項記載の電子部品の実装構造。
  9. 前記コンデンサは、チップコンデンサであり、
    前記チップコンデンサは、
    誘電体層を介在させて複数の内部電極が積層されていると共に、互いに対向する長方形状の第1及び第2の主面と、前記第1及び第2の主面間を連結するように前記第1及び第2の主面の長辺方向に伸び且つ互いに対向する第1及び第2の側面と、前記第1及び第2の主面間を連結するように前記第1及び第2の主面の短辺方向に伸び且つ互いに対向する第3及び第4の側面とを備える素体と、
    前記第1の側面側に形成された第1の外部電極と、
    前記第2の側面側に形成された第2の外部電極とを有することを特徴とする請求項8記載の電子部品の実装構造。
  10. 前記コンデンサの前記第1及び第2の外部電極の幅寸法は、前記ビーズインダクタの前記第1及び第2の外部電極の幅寸法と略同等であることを特徴とする請求項9記載の電子部品の実装構造。
  11. 前記コンデンサは、コンデンサアレイであることを特徴とする請求項8記載の電子部品の実装構造。
  12. 前記コンデンサは、チップ貫通コンデンサであり、
    前記第1のビーズインダクタの前記第1の外部電極と前記第2のビーズインダクタの前記第1の外部電極とは、前記チップ貫通コンデンサを挟んで対向していることを特徴とする請求項3記載の電子部品の実装構造。
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