JP2012126161A - 電動パワーステアリング装置の設定方法及び製造方法 - Google Patents

電動パワーステアリング装置の設定方法及び製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】操舵機構の作動が繰り返されるのに伴って操舵抵抗が次第に減少する製品毎の特性のバラツキに対応して適正なアシスト力の補正が行われる電動パワーステアリング装置の設定方法及び製造方法を提供する。
【解決手段】操舵量積算値に応じて予め設定されるアシストトルク補正特性(アシストトルク補正マップ)に基づいてアシストトルクを補正するアシストトルク補正手段を備える電動パワーステアリング装置の設定方法であって、電動パワーステアリング装置が製造された後に車両に組み付けられる前の段階で、操舵機構を作動させて操舵機構の操舵抵抗R1を測定する初期操舵抵抗測定工程P2と、測定される操舵抵抗に基づいてアシストトルク補正特性を設定するアシストトルク補正特性設定工程P8と、を行う構成とした。
【選択図】図6

Description

本発明は、車両の操舵機構に電動モータによってアシストトルクが付与される電動パワーステアリング装置の設定方法及び製造方法に関するものである。
この種の電動パワーステアリング装置は、トルクセンサによって検出される入力トルクに応じて電動モータの出力を制御し、電動モータが所定のアシストトルクを付与するように構成されている。
電動パワーステアリング装置の操舵機構は、操舵力に対抗する摩擦抵抗等の操舵抵抗が生じる。この操舵抵抗は、経時的変化として、車両の運転初期(慣らし運転時)の段階で急激に減少し、その後の運転により操舵が重ねられるのに伴って徐々に減少する。
特許文献1に開示された電動パワーステアリング装置は、経時的変化を示す操舵抵抗を相殺するように、累積使用時間に応じて変化する補正量で電動モータのアシストトルクを補正するようになっている。
特開2001−219867号公報
しかしながら、累積使用時間に応じて操舵抵抗が減少する特性には、電動パワーステアリング装置の製品毎にバラツキがある(図4参照)。
特許文献1に開示された電動パワーステアリング装置は、累積使用時間に基づいてアシストトルクの補正量が変化する特性(マップ)が一義的に決められる場合に、製品によってアシストトルクが過剰になったり、不足する可能性がある。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、操舵機構の作動が繰り返されるのに伴って操舵抵抗が次第に減少する製品毎の特性のバラツキに対応して適正なアシスト力の補正が行われる電動パワーステアリング装置の設定方法及び製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、入力トルクを操舵力に変換して車輪に伝達する操舵機構と、操舵機構にアシストトルクを付与する電動モータと、入力トルクを検出してトルク検出信号を出力するトルクセンサと、トルクセンサの検出信号を入力して電動モータの出力を制御するコントローラと、を備え、コントローラは、トルク検出信号に応じてアシストトルクを制御するアシストトルク制御手段と、操舵機構が作動する操舵量の積算値を操舵量積算値として算出する操舵量積算手段と、算出される操舵量積算値に応じて予め設定されるアシストトルク補正特性に基づいてアシストトルクを補正するアシストトルク補正手段と、を備える電動パワーステアリング装置を前提とする。
電動パワーステアリング装置の設定方法であって、電動パワーステアリング装置が製造された後に操舵機構を作動させて操舵機構の操舵抵抗を測定する操舵抵抗測定工程と、測定される操舵抵抗に基づいてアシストトルク補正特性を設定するアシストトルク補正特性設定工程と、を行う構成とした。
また、電動パワーステアリング装置の製造方法であって、操舵機構に電動モータとトルクセンサとを組み付ける組み付け工程と、操舵機構が車両に組み付けられる前に操舵機構を作動させて操舵機構の操舵抵抗を測定する初期操舵抵抗測定工程と、測定される操舵抵抗に基づいてアシストトルク補正特性を設定するアシストトルク補正特性設定工程と、を行うことを特徴とする電動パワーステアリング装置の製造方法。
本発明によると、測定される操舵抵抗に基づいてアシストトルク補正特性が設定されることにより、電動パワーステアリング装置の製品毎に生じる操舵抵抗が減少する特性のバラツキに対応して、車両に搭載された電動パワーステアリング装置の使用初期、使用中期、使用後期に渡って適正なアシストトルクが維持される。これにより、製品によってアシストトルクが過剰になったり、不足することが回避される。
本発明の実施の形態を示す電動パワーステアリング装置の概略構成図である。 同じくコントローラの構成を示すブロック図である。 同じくコントローラにて行われる制御内容を示すフローチャート。 同じく操舵量積算値と操舵機構の操舵抵抗の関係示す特性図である。 同じく設定装置の概略構成図である。 同じくアシストトルク補正特性を設定する手順を示すフローチャート。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1に本発明が適用される車両の電動パワーステアリング装置の一例を示す。この電動パワーステアリング装置1は、ステアリングハンドル(図示せず)に連係して車輪(図示せず)を操舵する操舵機構3と、入力トルクを検出するトルクセンサ2と、操舵機構3にアシストトルクを付与する電動モータ4と、トルクセンサ2の検出信号を入力して電動モータ4の出力を制御するコントローラ(ECU)5とを備える。
操舵機構3は、ステアリングハンドルに連係して入力シャフト11、出力シャフト12が回転し、出力シャフト12に形成されるピニオン17に噛み合うラック14が軸方向(車両の左右方向)に移動し、ラック14に連結するタイロッド(図示せず)等を介して車輪を操舵するようになっている。
操舵機構3は、出力シャフト12に連結されるウォームホイール15と、このウォームホイール15に噛み合うウォーム16とを備える。電動モータ4は、ウォーム16を回転駆動し、ウォームホイール15を介して出力シャフト12にアシストトルクを付与するようになっている。
トルクセンサ2は、入力シャフト11と出力シャフト12の間に介装され、運転者がステアリングハンドルを介して入力シャフト11に付与する入力トルクを検出する。
コントローラ5は、トルクセンサ2から出力されるトルク検出信号を入力するとともに、車両に搭載される通信システム(図示せず)を介して車両に搭載される他のコントローラ(図示せず)との間で情報を送受信し、例えば車速(車両の速度)信号、ステアリングハンドルの操舵角度信号を始めとして種々の運転状態検出信号を入力する。コントローラ5は、これらの信号に応じて予め設定されたマップに基づいてアシスト力の指令値を算出し、電動モータ4の出力を制御する。
図2は、コントローラ5の構成を示すブロック図である。コントローラ5は、車両の運転状態として車速の検出信号と入力トルクの検出信号に応じてアシストトルクの基本指令値Tbを算出してアシストトルク(電動モータ4の出力)を制御するアシストトルク制御手段21を備える。これにより、電動モータ4が入力トルクと車速に応じたアシストトルクを操舵機構3に付与するようになっている。
ところで、電動パワーステアリング装置1の操舵機構3等には、操舵力に対抗する操舵抵抗として、ピニオン17とラック14の噛み合う部位に生じる摩擦抵抗が生じる。この摩擦抵抗は、車両の運転初期(慣らし運転時)の段階で操舵角度の大きい操舵が行われる回数に応じて急激に減少し、その後に運転により操舵角度の大きい操舵が重ねられるのに伴って徐々に減少する。
つまり、操舵機構3の操舵抵抗は、ラック14が中立位置(操舵角度が零となる位置)からあるストロークを越えて移動する距離(操舵量)の積算値に応じて減少する特性がある。
ここで、操舵機構3が作動して車輪を操舵する操舵量の積算値を操舵量積算値Mとする。具体的に、操舵量を代表するパラメータをステアリングハンドルの操舵角度とする。操舵量積算値Mは、ステアリングハンドルが中立位置(操舵角度が零となる位置)から所定値を越えて操作される操舵角度の積算値とする。
コントローラ5は、ステアリングハンドルの操舵角度信号に応じて操舵量積算値Mを算出し、算出される積算量に応じて予め設定されたアシストトルク補正マップに基づいてアシスト力を補正する。
図2のブロック図に示すように、コントローラ5は、ステアリングハンドルの操舵角度信号に応じて操舵量積算値Mを算出する操舵量積算手段24と、算出される操舵量積算値Mに応じて予め設定されたアシストトルク補正マップに基づいてアシストトルク補正値Fを算出するアシストトルク補正値算出手段25と、算出されるアシストトルク補正値Fに基づいてアシストトルクの基本指令値Tbを補正して指令値Tfを出力するアシストトルク補正手段22とを備える。駆動手段23は、補正される指令値Tfに応じてモータ電流を電動モータ4に出力する。
操舵量積算手段24は、ステアリングハンドルの操舵角度信号を入力し、操舵量積算値Mとして操舵角度が中立位置から所定角度を越えて大きくなる操舵角度の積算値を算出する。
操舵量積算手段24にて算出される操舵量積算値Mは、ラック14が中立位置から所定のストロークを越えて移動する距離の積算値であり、これを基に操舵機構3の操舵抵抗の減少量を割り出すことができる。
アシストトルク補正値算出手段25は、操舵量積算値Mとアシストトルク補正値Fの関係が予め設定されたアシストトルク補正マップが用いられる。このアシストトルク補正マップは、電動パワーステアリング装置1を作動させる試験を行い、操舵量積算値Mに応じて操舵機構3の操舵抵抗を測定し、この測定データに基づいてアシストトルク補正値Fが設定される。
図3に示すフローチャートは、コントローラ5にて行われる上記の制御内容を示す。これについて説明すると、まず、ステップ1にて、ステアリングハンドルの操舵角度信号に応じて操舵量積算値Mをカウントする。この処理が、操舵量積算手段24に相当する。
続くステップ2に進んで、算出される操舵量積算値Mに応じて予め設定されたアシストトルク補正マップに基づいてアシストトルク補正値Fを算出する。ここでは、操舵量積算値Mが所定値に達する毎に、予め設定されたアシストトルク補正マップに基づいてアシストトルク補正値Fを読み込む。この処理が、アシストトルク補正値算出手段25に相当する。
続くステップ3に進んで、算出されるアシストトルク補正値Fに基づいてアシストトルクの基本指令値Tbを補正して最終的な指令値Tfを出力する。この処理が、アシストトルク補正手段22に相当する。
なお、操舵量積算手段24は、操舵量を代表するパラメータとして電動モータ4の回転角度としても良い。この場合に、操舵量積算手段24は、操舵量積算値Mとして電動モータ4の回転角度が中立位置から所定角度を越えて大きくなる角度の積算値を算出する。
上記構成に基づき、コントローラ5は、操舵量積算値Mに応じて操舵機構3の操舵抵抗が減少する特性に対応してアシストトルク補正値Fが減少するようにモータ電流を制御し、常に適正なアシスト特性が維持される。
ところで、操舵機構3の操舵抵抗が操舵量積算値Mに応じて減少する特性には、出荷される電動パワーステアリング装置1の製品毎にバラツキがある。
図4は、電動パワーステアリング装置1の製品毎に生じるバラツキの例として、操舵量積算値Mに応じて操舵機構3の操舵抵抗が減少する3つの特性を示す。操舵機構3の操舵抵抗は、操舵量積算値Mが小さい使用初期の段階で急激に減少し、使用中期の段階で操舵量積算値Mが増えるのに伴って徐々に減少し、使用後期の段階では一定値に近づくが、使用初期から使用中期の段階では製品毎に生じる操舵抵抗のバラツキが大きい。
操舵量積算値Mが小さい使用初期の段階で操舵機構3の初期操舵抵抗R1を測定することにより、使用中期、使用後期に渡って操舵機構3の操舵抵抗が操舵量積算値Mに応じて減少する特性(減少度合い)を判定することができる。
この点に着目して、本発明の設定方法は、電動パワーステアリング装置1が製造された後に車両に組み付けられる前の段階で操舵機構3を作動させて初期操舵抵抗R1を測定し、測定される初期操舵抵抗R1に基づいて操舵量積算値Mに応じてアシストトルクを補正するアシストトルク補正マップ(アシストトルク補正特性)を設定する。
図5は、電動パワーステアリング装置1の出力調整を行う設定装置50の概略構成を示す。これについて説明すると、設定装置50は、車両に組み付けられる前に操舵機構3を作動させて操舵機構3の操舵抵抗を測定する操舵抵抗測定装置40と、測定される操舵抵抗に基づいてアシストトルク補正特性を設定する設定器54とを備える。
操舵抵抗測定装置40は、入力シャフト11を回転させる入力トルクを付与する入力側のアクチュエータ51と、入力シャフト11に付与される入力トルクを検出する入力トルクの検出器55と、入力シャフト11の操舵角度を検出する操舵角度の検出器56と、ラック14を押すラック推力を付与する出力側のアクチュエータ57と、ラック14に付与される操舵力(ラック推力)を検出する操舵力の検出器52と、入力側のアクチュエータ51または出力側のアクチュエータ57の作動を制御するアクチュエータ制御器60と、入力トルクの検出器55の検出データ、操舵角度の検出器56の検出データ、操舵力の検出器52の検出データをそれぞれ読み取り、読み取られた検出データに応じて操舵抵抗を測定する測定器53とを備える。
操舵抵抗測定装置40は、入力側のアクチュエータ51が入力シャフト11を回転する入力トルク付与し、測定器53が、入力トルクの検出器55によって検出される入力トルク値と、操舵角度の検出器56によって検出される入力シャフト11の操舵角度を基に操舵機構3の初期操舵抵抗R1を割り出す。
なお、操舵角度の検出器56の代わりに、ラック14の変位量を検出する検出器を設け、検出されるラック14の変位量を基に操舵機構3の初期操舵抵抗R1を割り出しても良い。
これに限らず、操舵抵抗測定装置40は、出力側のアクチュエータ57がラック14を押す操舵力(ラック推力)を付与し、測定器53が、操舵力の検出器52によって検出される操舵力値(ラック推力)と、操舵角度の検出器56によって検出される入力シャフト11の操舵角度を基に操舵機構3の初期操舵抵抗R1を割り出しても良い。
ラック14の位置によって操舵機構3の操舵抵抗が異なるため、設定装置50は、ラック14の位置に応じて測定された操舵抵抗の平均値を初期操舵抵抗R1とする。また、設定装置50は、ラック14の位置に応じて測定された操舵抵抗の最大値を初期操舵抵抗R1としても良い。
図6のフローチャートは、電動パワーステアリング装置1が車両に組み付けられる前の段階で、設定装置50を用いて、電動パワーステアリング装置1のアシストトルク補正特性を設定する手順を示す。以下、これについて説明する。
まず、プロセス1にて、各部品が組み立てられた電動パワーステアリング装置1を、設定装置50に組み付ける組み付け工程が行われる。
この組み付け工程では、入力シャフト11に入力側のアクチュエータ51、操舵角度の検出器56を連結するとともに入力トルクの検出器55を取り付け、ラック14の一端に出力側のアクチュエータ57を連結し、ラック14の他端に操舵力の検出器52を連結する。
次に、プロセス2に進んで、初期操舵抵抗測定工程が行われる。この初期操舵抵抗測定工程では、入力側のアクチュエータ51または出力側のアクチュエータ57を介して操舵機構3を作動させ、測定器53が入力トルクの検出器55または操舵力の検出器52の測定データを基にして操舵機構3の作動後抵抗を初期操舵抵抗R1として測定する。
次に、プロセス3に進んで、慣らし工程が行われる。この慣らし工程では、入力側のアクチュエータ51または出力側のアクチュエータ57を往復動作させて、操舵機構3を左右切り方向について交互に所定の操舵角度まで作動させる転舵動作が所定の回数(例えば数十回)行われる。このとき、転舵動作の回数が測定される。
次に、プロセス4に進んで、慣らし後操舵抵抗測定工程が行われる。この慣らし後操舵抵抗測定工程では、1回目の初期操舵抵抗測定工程と同様に、入力側のアクチュエータ51または出力側のアクチュエータ57を介して操舵機構3を作動させ、測定器53が入力トルクの検出器55または操舵力の検出器52の測定データを基にして操舵機構3の作動抵抗を慣らし後操舵抵抗R2として測定する。
次に、プロセス5に進んで、製品の不良を判定する不良判定工程を行う。この不良判定工程では、初期操舵抵抗R1と慣らし後操舵抵抗R2の差(R1−R2)を慣らし後減少幅として算出し、算出される慣らし後減少幅(R1−R2)を予め設定された基準範囲内にあるか否かを判定する。
このプロセス5にて、算出される慣らし後減少幅(R1−R2)が基準範囲内にないと判定された場合には、操舵機構3に製造不良箇所があるものとして、プロセス6に進んで、製品の出荷を停止し、再検査等を行う。
一方、プロセス5にて、算出される慣らし後減少幅(R1−R2)が基準範囲内にあると判定された場合には、操舵機構3に製造不良箇所がないものとして、プロセス7に進んで、アシストトルク補正特性設定工程が行われる。
プロセス7のアシストトルク補正特性設定工程では、設定器54により、測定される初期操舵抵抗R1に応じてコントローラ5のアシストトルク補正特性を設定する。
アシストトルク補正特性の設定は、予め用意される複数のアシストトルク補正マップの中から、測定される初期操舵抵抗R1と慣らし後操舵抵抗R2の2点に基づいてアシストトルク補正マップ上の初期操舵抵抗が近い一つのアシストトルク補正マップが選択され、選択されたアシストトルク補正マップをコントローラ5のメモリに記憶させる。
予め用意される複数のアシストトルク補正マップは、操舵量積算値Sと操舵機構3の操舵抵抗をパラメータとし、前記した図4に示す特性図に基づいて設定される。
そして、設定器54は慣らし工程にて行われる転舵動作の回数を操舵量積算値Mの初期値としてコントローラ5のメモリに記憶させる。
次に、プロセス8に進んで、コントローラ5のアシストトルク補正特性の設定が行われた製品が出荷される。
以下、本実施形態の要旨と作用、効果を説明する。
本実施形態では、入力トルクを操舵力に変換して車輪に伝達する操舵機構3と、操舵機構3にアシストトルクを付与する電動モータ4と、入力トルクを検出してトルク検出信号を出力するトルクセンサ2と、トルクセンサ2の検出信号を入力して電動モータ4の出力を制御するコントローラ5と、を備え、コントローラ5は、トルク検出信号に応じてアシストトルクを制御するアシストトルク制御手段21と、操舵機構3が作動する操舵量の積算値を操舵量積算値Mとして算出する操舵量積算手段24と、算出される操舵量積算値Mに応じて予め設定されるアシストトルク補正特性(アシストトルク補正マップ)に基づいてアシストトルクを補正するアシストトルク補正手段22と、を備える電動パワーステアリング装置1を前提とする。
そして、電動パワーステアリング装置1の製造時にアシストトルク補正特性を設定する設定装置50であって、操舵機構3を作動させて操舵機構3の操舵抵抗を測定する操舵抵抗測定装置40と、測定される操舵抵抗に基づいてアシストトルク補正特性を設定する設定器54と、を備える構成とした。
また、電動パワーステアリング装置1の製造時にアシストトルク補正特性を設定する設定方法であって、車両に組み付けられる前に操舵機構3を作動させて操舵機構3の操舵抵抗を測定する初期操舵抵抗測定工程と、測定される操舵抵抗に基づいてアシストトルク補正特性を設定するアシストトルク補正特性設定工程と、を行う構成とした。
また、電動パワーステアリング装置1の製造方法であって、操舵機構3に電動モータ4とトルクセンサ2を組み付ける組み付け工程と、操舵機構3が車両に組み付けられる前に操舵機構3を作動させて操舵機構3の操舵抵抗を測定する初期操舵抵抗測定工程と、測定される操舵抵抗に基づいてアシストトルク補正特性を設定するアシストトルク補正特性設定工程と、を行う構成とした。
上記構成に基づき、測定される操舵抵抗に基づいてアシストトルク補正特性が設定されることにより、電動パワーステアリング装置1の製品毎に生じる操舵抵抗が減少する特性のバラツキに対応して、車両に搭載された電動パワーステアリング装置1の使用初期、使用中期、使用後期に渡って適正なアシストトルクが維持される。これにより、製品によってアシストトルクが過剰になったり、不足することが回避される。
なお、最終的にコントローラ5を電動モータ4とトルクセンサ2に接続して組み付ける工程は、操舵機構3を車両に組み付ける前に行う場合と、操舵機構3を車両に組み付けた後に行う場合とがある。
最終的にコントローラ5を電動モータ4とトルクセンサ2に接続して組み付ける工程が、操舵機構3を車両に組み付ける前に行われる場合には、アシストトルク補正特性が設定されたコントローラ5を備える電動パワーステアリング装置1が製品として出荷された後に、車両に組み付ける。
最終的にコントローラ5を電動モータ4とトルクセンサ2に接続して組み付ける工程が、操舵機構3を車両に組み付けた後に行われる場合には、コントローラ5を備えない電動パワーステアリング装置1が製品として出荷される。そして、操舵機構3を車両に組み付けた後に、アシストトルク補正特性が設定されるコントローラ5を電動モータ4とトルクセンサ2に接続して組み付ける。
本実施形態では、操舵機構3を左右切り方向について交互に作動させる転舵動作が繰り返し行われる慣らし工程と、慣らし工程が行われる前に操舵機構3を作動させて操舵機構3の操舵抵抗を初期操舵抵抗R1として測定する初期操舵抵抗測定工程と、慣らし工程が行われた後に操舵機構3を作動させて操舵機構3の操舵抵抗を慣らし後操舵抵抗R2として測定する慣らし後操舵抵抗測定工程と、初期操舵抵抗R1と慣らし後操舵抵抗R2に基づいてアシストトルク補正特性を設定するアシストトルク補正特性設定工程と、を行う構成とした。
上記構成に基づき、電動パワーステアリング装置1が組み立てられた後に慣らし工程が行われることによって操舵機構3の操舵抵抗が急激に減少するため、慣らし工程が行われる前後にて測定される初期操舵抵抗R1と慣らし後操舵抵抗R2の2点に基づいてアシストトルク補正特性を的確に設定することができる。
なお、設定器54は、測定される初期操舵抵抗R1と慣らし後操舵抵抗R2の平均値に応じてコントローラ5のアシストトルク補正特性を設定してもよい。
また、設定器54は、測定される初期操舵抵抗R1と慣らし後操舵抵抗R2のいずれか一方に応じてコントローラ5のアシストトルク補正特性を設定してもよい。
本実施形態では、初期操舵抵抗R1と慣らし後操舵抵抗R2の差に基づいて製品の不良を判定する不良判定工程と、を行う構成とした。
上記構成に基づき、慣らし工程が行われる過程で操舵機構3の操舵抵抗が減少する度合いに基づいて、製品の不良が的確に判定され、不良品が出荷されることを未然に防ぐことができる。
本実施形態では、慣らし工程にて行われる転舵動作の回数を操舵量積算値Mの初期値として設定する構成とした。
上記構成に基づき、電動パワーステアリング装置1が車両に搭載された後に、慣らし工程にて行われる転舵動作の回数を反映した操舵量積算値Mが算出され、算出される操舵量積算値Mに応じてアシストトルクを補正する精度が高められる。
本発明は上記の実施の形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
1 電動パワーステアリング装置
2 トルクセンサ
3 操舵機構
4 電動モータ
5 コントローラ
21 アシストトルク制御手段
22 アシストトルク補正手段
24 操舵量積算手段
25 アシストトルク補正値算出手段
40 操舵抵抗測定装置
50 設定装置
51 入力側のアクチュエータ
52 操舵力の検出器
53 測定器
54 設定器
55 入力トルクの検出器
57 出力側のアクチュエータ

Claims (5)

  1. 入力トルクを操舵力に変換して車輪に伝達する操舵機構と、
    操舵機構にアシストトルクを付与する電動モータと、
    前記入力トルクを検出してトルク検出信号を出力するトルクセンサと、
    前記トルクセンサの検出信号を入力して前記電動モータの出力を制御するコントローラと、を備え、
    前記コントローラは、
    前記トルク検出信号に応じて前記アシストトルクを制御するアシストトルク制御手段と、
    前記操舵機構が作動する操舵量の積算値を操舵量積算値として算出する操舵量積算手段と、
    算出される前記操舵量積算値に応じて予め設定されるアシストトルク補正特性に基づいて前記アシストトルクを補正するアシストトルク補正手段と、を備える電動パワーステアリング装置の設定方法であって、
    前記操舵機構を作動させて前記操舵機構の操舵抵抗を測定する初期操舵抵抗測定工程と、
    測定される前記初期操舵抵抗に応じて前記アシストトルク補正特性を設定するアシストトルク補正特性設定工程と、を行うことを特徴とする電動パワーステアリング装置の設定方法。
  2. 前記操舵機構を左右切り方向について交互に作動させる転舵動作が繰り返し行われる慣らし工程と、
    前記慣らし工程が行われる前に前記操舵機構を作動させて前記操舵機構の操舵抵抗を初期操舵抵抗として測定する初期操舵抵抗測定工程と、
    前記慣らし工程が行われた後に前記操舵機構を作動させて前記操舵機構の操舵抵抗を慣らし後操舵抵抗として測定する初期操舵抵抗測定工程と、
    前記初期操舵抵抗と前記慣らし後操舵抵抗に基づいてアシストトルク補正特性を設定する前記アシストトルク補正特性設定工程と、を行うことを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置の設定方法。
  3. 前記初期操舵抵抗と前記慣らし後操舵抵抗の差に基づいて製品の不良を判定する不良判定工程と、を行うことを特徴とする請求項2に記載の電動パワーステアリング装置の設定方法。
  4. 前記慣らし工程にて行われる転舵動作の回数を前記操舵量積算値の初期値として設定することを特徴とする請求項2または3に記載の電動パワーステアリング装置の設定方法。
  5. 入力トルクを操舵力に変換して車輪に伝達する操舵機構と、
    操舵機構にアシストトルクを付与する電動モータと、
    前記入力トルクを検出してトルク検出信号を出力するトルクセンサと、
    前記トルクセンサの検出信号を入力して前記電動モータの出力を制御するコントローラと、を備え、
    前記コントローラは、
    前記トルク検出信号に応じて前記アシストトルクを制御するアシストトルク制御手段と、
    前記操舵機構が作動する操舵量の積算値を操舵量積算値として算出する操舵量積算手段と、
    算出される前記操舵量積算値に応じて予め設定されるアシストトルク補正特性に基づいて前記アシストトルクを補正するアシストトルク補正手段と、を備える電動パワーステアリング装置の製造方法であって、
    前記操舵機構に前記電動モータと前記トルクセンサとを組み付ける組み付け工程と、
    前記操舵機構が車両に組み付けられる前に前記操舵機構を作動させて前記操舵機構の操舵抵抗を測定する初期操舵抵抗測定工程と、
    測定される操舵抵抗に基づいて前記アシストトルク補正特性を設定するアシストトルク補正特性設定工程と、を行うことを特徴とする電動パワーステアリング装置の製造方法。
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