JP2012116875A - 熱収縮性フィルム用樹脂組成物及び熱収縮性フィルム - Google Patents

熱収縮性フィルム用樹脂組成物及び熱収縮性フィルム Download PDF

Info

Publication number
JP2012116875A
JP2012116875A JP2010264940A JP2010264940A JP2012116875A JP 2012116875 A JP2012116875 A JP 2012116875A JP 2010264940 A JP2010264940 A JP 2010264940A JP 2010264940 A JP2010264940 A JP 2010264940A JP 2012116875 A JP2012116875 A JP 2012116875A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
styrene
molecular weight
copolymer
average molecular
resin composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010264940A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuhiro Saito
克弘 斉藤
Takeshi Fukukita
剛 福喜多
Yoichi Ueno
陽一 上野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DIC Corp
Original Assignee
DIC Corp
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by DIC Corp, Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd filed Critical DIC Corp
Priority to JP2010264940A priority Critical patent/JP2012116875A/ja
Publication of JP2012116875A publication Critical patent/JP2012116875A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Abstract

【課題】 スチレン系樹脂組成物を用いて得られる熱収縮性フィルムの引張剛性を維持しながら、押出安定性、フィルム厚み均一性を向上させうる樹脂組成物、該樹脂組成物を加工することで得られる熱収縮性フィルムを提供すること
【解決手段】 スチレン系単量体とアクリル酸エステルと多分岐状マクロモノマーとを共重合させて得られる多分岐状共重合体を含有するスチレン−アクリル系共重合体(A)と、スチレン系重合体ブロック(b1)と共役ジエン重合体ブロック(b2)とを有するブロック共重合体(B)と、を含有する熱収縮性フィルム用樹脂組成物であって、該共重合体(A)の重量平均分子量が30万〜60万であり、重量平均分子量と数平均分子量との比が2.7〜4.0であり、且つ前記(a1)と前記(a2)との使用割合(a1)/(a2)が87/13〜96/4である熱収縮性フィルム用樹脂組成物。
【選択図】 図1

Description

本発明は、PETボトル等の包装用シュリンクラベル向け熱収縮性フィルム用樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、押出安定性、フィルム厚み均一性に優れた熱収縮性フィルムを与えることが出来る熱収縮性フィルム用樹脂組成物に関する。
熱収縮性フィルムは、PETボトルやカラス瓶などの飲料ボトルの意匠性向上等の目的からシュリンクラベルとして広く用いられている。以前は、熱収縮性、強度、印刷適性、収縮後の仕上がりの良さから塩化ビニル樹脂系のシュリンクフィルムが多用されていたが、近年、塩化ビニル樹脂が燃焼時にダイオキシンを発生する可能性がある問題から、日本国内の飲料ボトル用シュリンクラベルのほとんどがスチレン系樹脂フィルムあるいはPET系フィルムに置き換わっており、特に、低温収縮性や収縮後の仕上がりの良さからスチレン系樹脂フィルムの需要が高い。
スチレン系樹脂フィルムを構成する樹脂組成物としては、得られるフィルムの剛性・耐熱性等を向上させる方法として、例えば、スチレン−ブタジエンブロック共重合体と、分岐鎖を有するポリスチレンとの混合物が提供されている(例えば、特許文献1参照)。
前記特許文献1で用いられている「分岐鎖」を有するポリスチレンは、スチレン系モノマーに対してジビニルベンゼンをppmオーダーで併用して得られたものであり、一般的な線状のポリスチレンを用いる場合と比較して若干の改良効果を有するものの、実用的な剛性を与えるものではなかった。
本出願人は既に、フィルムに対してより一層の剛性を付与し、もって薄肉化されたプラスチックボトルへ適用した際の、当該ボトルの形状保持性を向上させる手段として、多分岐構造を有する特定のスチレン系樹脂を含有する熱収縮性フィルム用樹脂組成物、及びこれを用いて得られる熱収縮性フィルムを提供した(例えば、特許文献2参照)。
前記特許文献2では、特定の多分岐状のマクロモノマーをスチレン系モノマーと共重合させた多分岐状ポリスチレンが、通常の線状ポリスチレンと同程度の成形性(流動性)を有しながら、その分子量を容易に高めることができる点に着目し、フィルムへの剛性の付与を目指したものであり、剛性という面では効果が得られているものの、フィルムを製造する際の押出安定性、フィルム厚み均一性が不足しており、生産性に劣るため、実用化にはより一層の改良が必要である。
特開平09−235443号公報 特開2007−291264号公報
本発明は上記のような問題を鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、スチレン系樹脂組成物を用いて得られる熱収縮性フィルムの引張剛性を維持しながら、押出安定性、フィルム厚み均一性を向上させうる樹脂組成物、該樹脂組成物を加工することで得られる熱収縮性フィルムを提供することにある。
本発明者は上記課題を解決するために鋭意検討した結果、本発明者らが独自に開発した多分岐状マクロモノマーと、スチレン系単量体とアクリル酸エステルとを特定割合で共重合させて得られる、特定の重量平均分子量と分子量分布を有する多分岐状共重体と、スチレン系重合体ブロックと共役ジエン重合ブロックとを有するブロック共重合体とを含有する樹脂組成物が、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、スチレン系単量体(a1)と、アクリル酸エステル(a2)と、複数の分岐を有し、且つ重合性二重結合を有する重量平均分子量が1,000〜15,000の多分岐状マクロモノマー(a3)と、を共重合させて得られる多分岐状共重合体(a)を含有するスチレン−アクリル系共重合体(A)と、
スチレン系重合体ブロック(b1)と共役ジエン重合体ブロック(b2)とを有するブロック共重合体(B)と、を含有する熱収縮性フィルム用樹脂組成物であって、
該スチレン−アクリル系共重合体(A)のGPC−MALS法により求められる重量平均分子量(Mw)が30万〜60万であり、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が2.7〜4.0であり、且つ前記スチレン系単量体(a1)と前記アクリル酸エステル(a2)との使用割合(a1)/(a2)が87/13〜96/4(質量比)であることを特徴とする熱収縮性フィルム用樹脂組成物、及び該組成物を加工することで得られる熱収縮性フィルムを提供するものである。
本発明で用いるスチレン−アクリル系共重合体は、従来の線状のスチレン系樹脂よりも広い分子量分布幅を有するものであり、このことから、超高分子量成分を含有し、引張剛性が高くても押出安定性やフィルム厚み均一性に優れ、生産効率の高い熱収縮性フィルムを製造することができる。
静的ミキシングエレメントを有する管状反応器を組み込んだ連続重合ラインの1例を示す工程図である。
以下、本発明を詳細に述べる。
本発明の熱収縮性フィルム用樹脂組成物は、スチレン系単量体(a1)と、アクリル酸エステル(a2)と、複数の分岐を有し、且つ重合性二重結合を有する重量平均分子量が1,000〜15,000の多分岐状マクロモノマー(a3)と、を共重合させて得られる多分岐状共重合体(a)を含有するスチレン−アクリル系共重合体(A)と、スチレン系重合体ブロック(b1)と共役ジエン重合体ブロック(b2)とを有するブロック共重合体(B)とを含む樹脂組成物であって、前記スチレン−アクリル系共重合体(A)はGPC−MALS法により求められる重量平均分子量(Mw)が30万〜60万であり、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が2.7〜4.0であり、且つ前記スチレン系単量体(a1)と前記アクリル酸エステル(a2)との使用割合(a1)/(a2)が87/13〜96/4(質量比)であることを特徴とする。また、本発明の熱収縮性フィルムは、該樹脂組成物を延伸加工することにより得られるものである。
GPC−MALS法は多角度光散乱検出器による分子量の測定方法であり、高度に分岐したポリマーにおける分子量測定に有用である。本発明においては、スチレン−アクリル系共重合体(A)のGPC−MALS測定を、Shodex HPLC、検出器Wyatt Technology DAWN EOS、Shodex RI−101、カラムShodex KF−806L×2、溶媒THF(テトラヒドロフラン)、流量1.0ml/minの条件にて行った。また、GPC−MALSの測定の解析は、Wyatt社の解析ソフトASTRAにより行い、スチレン−アクリル系共重合体(A)についての重量平均分子量・数平均分子量を算出し、この値によって、当該共重合体(A)を規定するものである。
本発明で用いるスチレン−アクリル系共重合体(A)の前記手法により求めた重量平均分子量(Mw)は30万〜60万であることを必須とする。該分子量が30万未満では、得られるフィルムの引張剛性(フィルムのコシ)が不足し、又押出成形性が困難になることがある。又、60万を超えると分子量分布が広くても押出安定性が不十分で、フィルム厚み不均一性が生じやすくなる。
又、スチレン−アクリル系共重合体(A)のGPC−MALS法により求められる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)は2.7〜4.0の範囲であることを必須とする。Mw/Mnが2.7よりも低いものでは、従来、本発明者らが提供してきた多分岐構造を有するスチレン−アクリル系共重合体と同等であって、延伸加工を適用した場合の押出成形性やフィルム厚み均一性が不足するものであり、生産性が劣る。又、Mw/Mnが4.0を超えるものは、後述する製造方法で得ることが難しくなる。
本発明で使用することができるスチレン系単量体(a1)としては、例えば、スチレン及びその誘導体;例えばスチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、トリエチルスチレン、プロピルスチレン、ブチルスチレン、ヘキシルスチレン、ヘプチルスチレン、オクチルスチレン等のアルキルスチレン、フルオロスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレン、ヨードスチレン等のハロゲン化スチレン、更にニトロスチレン、アセチルスチレン、メトキシスチレン等が挙げられ、単独でも、2種以上を混合して用いても良い。これらの中でも、汎用性に富み、後述のアクリル酸エステル(a2)との反応性に優れる観点から、スチレンを用いることが好ましい。
本発明で使用することができるアクリル酸エステル(a2)としては、特に限定されるものではなく、例えば、炭素数1〜6のアルキル基もしくは置換アルキル基を有するアクリル酸アルキルエステルが好ましい。ここで置換アルキル基としては、アルキル基の水素原子の一部又は全部がハロゲン原子、水酸基等で置換されたアルキル基を指し、ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。具体例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸n−へキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル等が挙げられ、単独でも、2種以上を混合して用いても良い。これらの中でも、得られるスチレン−アクリル系共重合体(A)中に分岐構造を好適に配することができ、これを含む樹脂組成物のフィルムへの成形加工性がより優れたものになる点からアクリル酸ブチルが好適である。
又、本発明の効果を損なわない限りにおいて、その他の重合性二重結合を有する単量体を併用しても良い。前記単量体としては、例えば、各種(メタ)アクリル系化合物やビニルエーテル、ビニルエステル等が挙げられる。
本発明において、前記のその他の単量体を用いる場合には、前記スチレン系単量体(a1)と前記アクリル酸エステル(a2)の合計質量に対して5質量%以下で用いることが好ましい。
本発明において使用する多分岐状マクロモノマー(a3)としては、複数の分岐を有し、且つ重合性二重結合を有する重量平均分子量が1,000〜15,000のマクロモノマーであればよく、その構造において特に限定されるものではない。工業的入手容易性の観点から、例えば、既に本発明者らが特開2003−292707号公報等にて開示している多分岐状マクロモノマーを用いることが好ましい。
前記多分岐状マクロモノマーとしては、例えば下記(1)〜(5)のいずれかの方法によって得られるものが挙げられる。
(1)1分子中に活性メチレン基と、臭素、塩素、メチルスルホニルオキシ基またはトシルオキシ基等とを有するAB型モノマーを求核置換反応させて得られる多分岐状の自己縮合型重縮合体を前駆体として、該重縮合体中に残存する未反応の活性メチレン基またはメチン基を、クロロメチルスチレン、ブロモメチルスチレン等と求核置換反応させることによって重合性二重結合を導入して得られる多分岐状マクロモノマー、
(2)水酸基を1個以上有する化合物に、カルボキシル基に隣接する炭素原子が飽和炭素原子であり、かつ該炭素原子上の水素原子がすべて置換され、且つ水酸基を2個以上有するモノカルボン酸を反応することにより多分岐状ポリマーとし、これにアクリル酸、メタクリル酸、イソシアネート基含有アクリル系化合物、4−クロロメチルスチレン等を反応させ、重合性二重結合を導入して得られる多分岐状マクロモノマー、
(3)水酸基を1個以上有する化合物に水酸基を1個以上有する環状エーテル化合物を反応することにより多分岐状ポリマーとし、次いで該ポリマーの末端基である水酸基にアクリル酸、メタクリル酸、イソシアネート基含有アクリル系化合物、4−クロロメチルスチレン等を反応させ、重合性二重結合を導入して得られる多分岐状マクロモノマー、
(4)水酸基を1個以上有する化合物と、2個以上の水酸基とハロゲン原子、−SOOCH、−OSOCH等を含有する化合物とを反応させることにより多分岐状ポリマーとし、次いで該ポリマーの末端基である水酸基にアクリル酸、メタクリル酸、イソシアネート基含有アクリル系化合物、4−クロロメチルスチレン等を反応させ、重合性二重結合を導入して得られる多分岐状マクロモノマー、
(5)アミド結合が窒素原子を介して繰り返し構造となっているPAMAMデンドリマーにアクリル酸、メタクリル酸、イソシアネート基含有アクリル系化合物、4−クロロメチルスチレン等を反応させ、重合性二重結合を導入して得られる多分岐状マクロモノマー。
前記(1)における、1分子中に活性メチレン基と、臭素、塩素、メチルスルホニルオキシ基、トシルオキシ基等とを有するAB型モノマーとしては、例えば、ハロゲン化アルコキシ−フェニルアセトニトリル類、又はトシルオキシ基を有するフェニルアセトニトリル類が挙げられる。
前記(2)における、カルボキシル基に隣接する炭素原子が飽和炭素原子であり、かつ該炭素原子上の水素原子がすべて置換され、且つ水酸基を2個以上有するモノカルボン酸としては、例えば、ジメチロールプロピオン酸、α,α−ビス(ヒドロキシメチル)酪酸、α,α,α−トリス(ヒドロキシメチル)酢酸、α,α−ビス(ヒドロキシメチル)吉草酸又はα,α−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸等が挙げられる。
前記(3)における、水酸基を1個以上有する環状エーテル化合物としては、例えば、3−エチル−3−(ヒドロキシメチル)オキセタン、2,3−エポキシ−1−プロパノール、2,3−エポキシ−1−ブタノール又は3,4−エポキシ−1−ブタノール等が挙げられる。
前記(4)における、2個以上の水酸基とハロゲン原子、−SOOCH、−OSOCH等を含有する化合物としては、例えば、5−(ブロモメチル)−1,3−ジヒドロキシベンゼン、2−エチル−2−(ブロモメチル)−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−(ブロモメチル)−1,3−プロパンジオール、2−(ブロモメチル)−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール等が挙げられる。
前記(5)における、PAMAMデンドリマーとしては、例えば、特公平6−070132号公報及び特公平7−042352号公報等にて示されている手法によって、製造することができる。
又、多分岐状マクロモノマー(a3)の重量平均分子量は1,000〜15,000であることを必須とするものである。該分子量は、GPC−MALS測定法(Shodex HPLC、検出器Wyatt Technology DAWN EOS、Shodex RI−101、カラムShodex KF−806L×2、溶媒THF、流量1.0ml/分)にて行った。また、GPC−MALSの測定の解析は、Wyatt社の解析ソフトASTRAにより行い、重量平均分子量を求めた。該分子量が1,000未満では、分岐構造の導入量が不足し、従来の線状スチレン−アクリル共重合体に近い物性となり、本願で規定する広い分子量分布幅を有する共重合体が得られにくく、また得られる熱収縮性フィルムの実用的強度が不足することがある。又、該分子量が15,000以上では、多分岐状マクロモノマーの取り扱いが困難になり、スチレン系単量体(a1)とアクリル酸エステル(a2)と均一に共重合しにくくなることがある。より好ましい分子量は2,500〜7,000である。
又、前記多分岐状マクロモノマー(a3)としては、重合性二重結合を1gあたり0.1ミリモル〜5.5ミリモル含有する事が好ましい。この範囲であれば、得られる共重合体(A)中の分岐構造の導入量を制御でき、製造時のゲル化を防ぎながら、所望の高分子量成分を適度に含有し、且つ広い分子量分布を有する共重合体を得ることが容易になる。より好ましい含有量は、1.0〜3.5ミリモルの範囲である。尚、この含有量は、例えば、メタクリル酸又はその誘導体に基づく二重結合の場合は、メタアクリル酸メチルの式量中に1モルの二重結合を含有するとして求めるものであり、スチレン又はその類似化合物に基づく二重結合の場合は、スチレンの式量中に1モルの二重結合を含有するとして求められる値である。
本発明で用いるスチレン−アクリル系共重合体(A)は、前記スチレン系単量体(a1)と、前記アクリル酸エステル(a2)と前記多分岐状マクロモノマー(a3)とを共重合させて得られる多分岐状共重合体(a)を必須とするものであるが、この共重合体を合成する際には、同時にスチレン系単量体(a1)とアクリル酸エステル(a2)との線状の共重合体や、多分岐状マクロモノマー(a3)由来構造を充分に含有しない低分岐度の共重合体を含む混合物として得られることになる。本発明においては、前記多分岐状共重合体(a)を必須とすれば良いので、この様な線状の共重合体や低分岐度の共重合体を除去する必要はなく、スチレン−アクリル系共重合体として、前述で規定したMw、及びMw/Mn比率であれば本発明で用いるスチレン−アクリル系共重合体(A)としてそのまま使用することができる。又、1段の製造で、前記で規定するMw、Mw/Mnを満たさない場合には、別途スチレン系単量体(a1)とアクリル酸エステル(a2)とを共重合させてなる樹脂を混合したり、スチレン系単量体(a1)と多分岐状マクロモノマー(a3)との共重合体を混合させたりして調整することもできる。
また、本発明で用いるスチレン−アクリル系共重合体(A)は、スチレン系単量体(a1)とアクリル酸エステル(a2)との使用割合(a1)/(a2)を87/13〜96/4(質量比)とすることを必須とするものである。前述のように、別途スチレン系単量体(a1)とアクリル酸エステル(a2)とを共重合させてなる樹脂などを混合し、分子量やその分布幅を調整する場合においても、スチレン−アクリル系共重合体(A)中におけるスチレン系単量体由来成分の含有率と、アクリル酸エステル(a2)由来成分の含有率との質量比が当該範囲内であることを必須とする。アクリル酸エステル(a2)の使用割合が4よりも低いものでは、フィルムへ加工する場合の押出安定性が低下し、本発明の目的とする押出安定性とフィルム厚み均一性の付与という効果を発現させることが困難になる。又、アクリル酸エステル(a2)の使用割合が13.0を超えるものは、熱収縮性フィルムの熱収縮率が実用的な範囲から外れる。
また、前記多分岐状マクロモノマー(a3)を前記スチレン系単量体(a1)と前記アクリル酸エステル(a2)との合計に対して質量基準で100〜1,000ppmで用いることが好ましい。この範囲で原料を配合することにより、前記で規定するMw、Mw/Mnを有するスチレン−アクリル系共重合体(A)を1段の製造で得ることが容易になる。得られる熱収縮性フィルムの物性バランスに優れる点から、アクリル酸エステル(a2)としてアクリル酸ブチルを用い、スチレン系単量体(a1)との使用割合(a1)/アクリル酸ブチルを92/8〜96/4(質量比)とすることが更に好ましく、多分岐状マクロモノマー(a3)の使用割合は、100〜500ppm(質量基準)の範囲とすることが更に好ましい。
従来、スチレン系単量体(a1)とアクリル酸エステル(a2)とを併用することにより、得られる共重合体を用いた成形品に柔軟性(しなやかさ)が発現されることは知られていた。しかしながら、この場合には、当該共重合体の軟化点が低下することにより、機械的強度が実用レベルにならなかったりすることがあった。このため、熱収縮性フィルム用の樹脂組成物に用いるスチレン−アクリル系共重合体中のアクリル成分の含有率を高めることと、フィルムの剛性の維持とは通常トレードオフの関係になる。一方で、多分岐状マクロモノマー(a3)を併用することによって、高分子量の共重合体が含まれているにもかかわらず、流動性に優れる共重合体が得られることも知られていた。しかしながら、多分岐状マクロモノマーを併用する場合においても、その流動性はあくまでも同様な重量平均分子量を有する線状樹脂との比較において良好であるにすぎず、熱収縮性フィルムへ加工する場合には、更なる加工性の付与(特に押出安定性とフィルム厚み均一性)が求められる。更に、エネルギー削減の観点からはより低温での成形性も必要な項目である。本発明では、この様な要求に答えるべく、これらの性能バランスに優れた樹脂組成物を提供するものである。
本発明で用いるスチレン−アクリル系共重合体(A)の製造方法としては、前記スチレン系単量体(a1)と前記アクリル酸エステル(a2)と前記多分岐状マクロモノマー(a3)とを共重合させ、多分岐状共重合体(a)を含み、且つ本願で規定する分子量・分子量分布幅の共重合体(A)とすればよく、特に限定されるものではない。これらの規定に入らない場合には、前述のようにスチレン−アクリル共重合体等を適宜混合して調製しても構わない。目的とする共重合体(A)を1段の反応で効率よく製造できる点からは、本発明者らによって既に特開2005−053939号公報等で提供されている製造方法を採用することが好ましい。
具体的には、前記原料を含有する混合物を溶液重合法又は溶融重合法(塊状重合法)によって反応するのが好ましい。その際有機溶剤を添加せずに実施することもできるが、少量の有機溶剤を併用するのが反応物の粘性を低下させ、重合物分子量の制御が容易であることから好ましい。
使用され得る有機溶剤としては、連鎖移動定数が0.1×10−5〜1×10−4であるものが好ましく、0.2×10−5〜0.8×10−5であるものがより好ましい。その例として、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、アセトニトリル、ベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、アニソール、シアノベンゼン、ジメチルフォルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン等が好ましい。その使用量については、原料単量体の合計100質量部に対し、5質量部〜50質量部が好ましく、6質量部〜20質量部がより好ましい。尚、有機溶剤を使用して重合を行うと、有機溶剤不溶分の生成をも抑制し易いため、好ましい。
特に多分岐状マクロモノマー(a3)の添加量を多くしたい場合には、ゲル化を抑制する観点からも上記有機溶剤を使用することが必要となる。これにより、先に示した多分岐状マクロモノマーの添加量を増量させることが可能である。
重合開始にあたっては、ラジカル重合開始剤が用いられる。かかる開始剤としては、半減期が10時間になる温度が75〜140℃であるものが好ましく、より好ましくは、温度が85〜135℃である。例えば、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、2,2−ビス(4,4−ジ−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン等のパーオキシケタール類、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ヘキシルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド類、ベンゾイルパーオキサイド、ジシナモイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、t−ブチルパーオキシイシプロピルモノカーボネート等のパーオキシエステル類、N,N’−アゾビスイソブチルニトリル、N,N’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、N,N’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、N,N’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、N,N’−アゾビス[2−(ヒドロキシメチル)プロピオニトリル]等が挙げられ、これらの1種あるいは2種以上を組み合わせて使用することが可能である。
これらの使用量としては、原料の単量体合計質量に対して、質量基準で150ppm〜1000ppmが好ましく、より好ましくは200〜600ppmである。
更に多分岐状共重合体(a)の分子量が過度に大きくなりすぎないように連鎖移動剤を添加してもよい。連鎖移動剤としては、連鎖移動基を1つ有する単官能連鎖移動剤でも連鎖移動剤を複数有する多官能連鎖移動剤を使用できる。単官能連鎖移動剤としては、アルキルメルカプタン類、チオグリコール酸エステル類等が挙げられる。
多官能連鎖移動剤としては、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、ソルビトール等の多価アルコール水酸基をチオグリコール酸または3−メルカプトプロピオン酸でエステル化したものが挙げられる。
本発明で用いるブロック共重合体(B)は、スチレン系重合体を主体とするスチレン系重合体ブロック(b1)と共役ジエンを主体とする共役ジエン重合体ブロック(b2)とを有するブロック共重合体である。スチレン系重合体ブロック(b1)を構成するスチレン系単量体としては、前記でスチレン系単量体(a1)として例示した各種化合物をいずれも挙げる事ができ、特にスチレンを用いる事が好ましい。又、共役ジエン重合体ブロック(b2)を構成する共役ジエンとしては、例えば、ブタジエン、クロロプレン、イソプレン、1,3−ペンタジエン等が挙げられるが、スチレン系単量体との反応性に優れる点からブタジエンを用いる事好ましい。
前記ブロック共重合体(B)としては、前述のスチレン−(メタ)アクリル系共重合体(A)との相溶性に優れる点から、スチレン系重合体ブロック(b1)を30〜80質量%、共役ジエン重合体ブロック(b2)を70〜20質量%含有することが好ましい。特に、透明性が良好となる点から、スチレン系重合体ブロック(b1)を65〜85質量%、共役ジエン重合体ブロック(b2)を15〜35質量%含有するものを主体成分とすることが好ましい。
又、前記ブロック共重合体(B)としては、1種で使用してもよいが、前述のスチレン−(メタ)アクリル系共重合体(A)との相溶性を高め、得られるフィルムの透明性を損なうことなく衝撃性を向上させる点から、2種以上の異なる組成比を有するブロック共重合体を併用してもよく、このときは、スチレン系重合体ブロック(b1)を65〜85質量%、共役ジエン重合体ブロック(b2)を15〜35質量%含有するもの(B−1)と、スチレン系重合体ブロック(b1)を30〜65質量%、共役ジエン重合体ブロック(b2)を35〜70質量%含有するブロック共重合体(B−2)を併用することが好ましい。
前記ブロック共重合体(B)は、共役ジエン重合体ブロック(b2)に由来するガラス転移温度より高温側である、ガラス転移温度が90〜110℃の範囲内であると、前記スチレン−アクリル系共重合体(A)との相溶性が良好となり、本発明の樹脂組成物から得られるフィルムの低温収縮性や透明性、衝撃強度のバランスに優れることから好ましい。更に、ガラス転移温度が85〜105℃の前記ブロック共重合体(B−2)を併用することが、更に各成分間の相溶性を向上し、収縮勾配や衝撃性のバランスをより向上することから好ましい。尚、重合体ブロック(b1)及び(b2)の比率は、FT−IRあるいはH−NMRで算出できる。
ブロック共重合体(B)の製造方法としては、特に限定されるものではなく、種々の方法により製造することができる。例えば、特公昭47−4361号公報、特開昭48−48546号公報により開示される方法により製造できる。
本発明の樹脂組成物としては、得られる熱収縮性フィルムの剛性に優れ、且つ透明性をも良好である点から、スチレン−アクリル系共重合体(A)100質量部に対して、ブロック共重合体(B)を50〜300質量部配合することが好ましく、特に70〜200質量部配合することが好ましい。更に、ブロック共重合体(B)100質量部に対して、熱収縮性フィルムとしての性能バランスをとるためブロック共重合体(B−2)を5〜40質量部の範囲内で併用しても良い。
本発明の熱収縮性フィルム用樹脂組成物では、前記のように、多分岐状共重合体(a)を含有するスチレン−アクリル系共重合体(A)と、ブロック共重合体(B)とを含有するものであれば良く、各種添加剤等を併用しても良い。
前記添加剤等としては、例えば、各種安定剤、アンチブロッキング剤、帯電防止剤、滑剤、防曇剤、抗菌剤、酸化防止剤、染料、紫外線吸収剤等が挙げられる。但し、本発明で用いる樹脂組成物は、従来離型性や成形加工性を付与するために使用されていたミネラルオイル等を使用しなくてもこれらの性能に優れるため、添加剤の使用においては、従来のスチレン−アクリル系共重合体やこれを含む樹脂組成物における添加剤の使用方法とは異なる点に留意する必要がある。
特に本発明の熱収縮性フィルム用樹脂組成物としては、ゴム状重合体を分散粒子として含有するゴム変性スチレン系重合体(C)を含有させることが好ましい。前記ゴム変性スチレン系重合体(C)を併用すると、得られる熱収縮性フィルムの低温での収縮性や透明性を阻害することなく、フィルム表面を均一に荒らすことができるため、該フィルムにアンチブロッキング性及び滑り性を付与することができると同時に、印刷後の収縮フィルムが筒状のラベルに成形される際の屈曲裂け性を向上させることが出来る。
前記ゴム変性スチレン系重合体(C)としては、ハイインパクトポリスチレン(HIPS)、メタクリル酸−ブタジエン−スチレン共重合体(MBS)等が挙げられる、これらを2種類併用してもよい。特に、本発明の樹脂組成物から得られるフィルムのアンチブロッキング性及び滑り性と透明性のバランスに優れることからHIPSを主体として使用することが好ましい。
前記ゴム変性スチレン系重合体(C)中に含有されるゴム状重合体の平均粒子径としては、得られるフィルムの透明性が良好である点から2μm未満であることが好ましい。平均粒子径が2μm以上であると、樹脂組成物から得られるフィルムのアンチブロッキング性及び滑り性が向上するが、透明性が低下することがある。尚、分散粒子径の測定方法は、種々の方法、例えば、特開平4−351652号公報8ページに記載されている技術で、超薄膜切片法による透過型電子顕微鏡写真を撮影し、写真中の分散粒子径を測定することにより求めることができる。
前記ゴム変性スチレン系重合体(C)の配合量としては、得られるフィルムのアンチブロッキング性及び滑り性と透明性のバランスが良好である点から、前記スチレン−アクリル系共重合体(A)100質量部に対して、1〜10質量部、より好ましくは1.5〜5質量部の範囲であることが好ましい。
また、該フィルムの透明性とアンチブロッキング性及び滑り性のバランスが良いことから、ゴム状重合体の平均粒子径が0.5〜2μmのゴム変性スチレン系重合体(C)と滑剤を併用することが好ましい。滑剤としては、熱収縮時の滑剤のブリードアウトによる透明性低下を避けるため、融点が100℃以上のものが好ましく、例えば、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸金属縁、及び、高級脂肪酸アミド等が挙げられるが、アンチブロッキング性及び滑り性と透明性のバランスが優れる点から、高級脂肪酸アミドがより好ましく、具体的には、エチレン−ビス−ステアリン酸アマイド、ヘキサメチレン−ビス−ステアリン酸アマイド、ヘキサメチレン−ビス−ベヘン酸アマイド等が挙げられる。
本発明の熱収縮性フィルム用樹脂組成物の調製方法としては、特に限定されないが、溶融ブレンドにより行うことが得られる組成物の均一性に優れる点から好ましい。具体的には、各成分を加熱、溶融させることによって混合する方法が挙げられ、例えば、スチレン−アクリル系共重合体(A)、ブロック共重合体(B)、必要に応じて併用されるゴム変性スチレン系重合体(C)のペレットあるいはパールを、押出機にて190〜240℃で溶融ブレンドし、そのままフィルム化する方法、一旦ペレット化した後に再度押出機で溶融混錬しフィルム化する方法、或いは、スチレン−アクリル系共重合体(A)と添加剤類を一端溶融ブレンドしたマスターバッチとし、それにブロック共重合体(B)をドライブレンドしフィルム化する方法等が挙げられる。また、混合の方法としては、種々のあらゆる混合方法により製造することができる。例えば、単軸スクリュー押出機、二軸スクリュー押出機、コニーダー、オープンロール等により溶融混練し、目的とする組成物を得ることができる。また、前記手法における溶融混合時の温度としては、ブロック共重合体(B)中の共役ジエン重合体ブロック(b2)等のゲル化を防止するため240℃以下とすることが好ましい。
また、本発明の樹脂組成物中には、共役ジエン重合体ブロック(b2)等のゲル化を防止する目的で、得られる熱収縮性フィルムの低温収縮性、実用強度を阻害しない範囲で酸化防止剤を適量添加することができる。酸化防止剤としては、フェノール系化合物等の一次酸化防止剤、リン系化合物等の二次酸化防止剤を単独使用若しくは併用することが出来る。その他、紫外線吸収剤、着色剤、熱安定剤、可塑剤、染料等の一般的にスチレン系樹脂に添加できる各種添加剤を混在させても良い。これらの添加剤は、樹脂組成物の混練時、あるいは各重合体の重合中に添加することができる。具体的には、ミネラルオイル、エステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤等の可塑剤、シリコンオイル等が挙げられ、これらを1種以上添加して用いることができる。
本発明の樹脂組成物は、前記した諸条件を兼備させることにより、熱収縮性フィルムとして、これまで実現できなかった、押出安定性、フィルム厚み均一性と優れた実用強度(フィルムのコシ)を併せ持たせることができる。
本発明の熱収縮性フィルムは、本発明の樹脂組成物を用いて得ることを特徴とするが、その製造方法については、特に限定されるものではなく、種々の手法により得ることができる。例えば、本発明の樹脂組成物を、押出機等を用いて溶融状態とした後、T−ダイを通してフィルム状に押し出し、チルロールやエアーナイフ等でフィルムを一旦冷却した後、延伸装置を用いて1軸または2軸に、同時あるいは逐次に延伸する方法が挙げられる。
本発明の樹脂組成物をT−ダイを通してフィルム状に押し出す場合、押出機中の樹脂温度としては190〜240℃であることが好ましく、更に200〜230℃とすることがブロック重合体(B)等のゲル化防止やゴム変性スチレン系共重合体(C)等の微分散化効果が高まるためより好ましい。
本発明の熱収縮性フィルムは、本発明の樹脂組成物を2種類以上用いた多層化延伸フィルムであっても良い。また、本発明の樹脂組成物を主体層とし、片側若しくは両側の表層に、本発明範囲外のスチレン系樹脂組成物を用いた2種2層、2種3層、3種3層の多層化延伸フィルムであっても良い。ただし、この場合、本発明の特徴である押出安定性、フィルム厚み均一性、実用強度持性を発現させるため、本発明の組成物を主体とする層が60質量%以上で含有されていることが好ましい。
延伸方法としては、ロール延伸法、テンター法、インフレーション法を用いることができるが、主延伸方向については延伸配向の均一性が良好となることからテンター法が好ましい。延伸倍率は、要求される収縮率により適宜調整すればよいが、本発明の樹脂組成物から得られるフィルムの収縮勾配が適正となることや生産性の観点から、主延伸方向に2〜6倍、好ましくは3〜4倍である。延伸温度は、延伸工程での滞留時間により適宜調整すればよいが、(樹脂組成物のガラス転移温度)〜(樹脂組成物のガラス転移温度+30℃)、好ましくは(樹脂組成物のガラス転移温度+5℃)〜(樹脂組成物のガラス転移温度+20℃)の範囲内である。
また、主延伸方向と鉛直方向に延伸処理を施しても良く、その方法としては加熱ロール間の速度差を用いたロール延伸法、並びに、テンター内での同時二軸延伸法が挙げられ、延伸倍率は、要求される収縮率により適宜調整すればよいが、主延伸方向の収縮に伴う鉛直方向の膨張を抑えシュリンクラベルの収縮後の仕上がりを良好にすることから、1.05〜2.0倍が好ましく、更に好ましくは1.05〜1.2倍である。
本発明の熱収縮性フィルムは、70℃の熱水中に10秒間浸した際の主延伸方向の熱収縮率が5%以上、80℃の熱水中に10秒間浸した際の主延伸方向の熱収縮率が30%以上、60%未満の範囲であることを特徴とする。
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、特に断わりがない限り「%」は「質量%」を表わす。
評価方法は次の通りである。
〔GPC−MALS測定条件〕
共重合体(A)のGPC−MALS測定を、Shodex HPLC、検出器Wyatt Technology DAWN EOS、Shodex RI−101、カラムShodex KF−806L×2、溶媒THF、流量1.0ml/分の条件にて行った。また、GPC−MALSの測定の解析は、Wyatt社の解析ソフトASTRAにより行い、共重合体(A)についての重量平均分子量、数平均分子量等を求めた。
〔メルトマスフローレイト(MFR)測定法〕
JIS K7210に準拠して測定した。なお測定条件は、温度200℃、荷重49Nである。
〔ビカット軟化温度〕
JIS K7206:99に準拠して測定した。
〔ヘーズ〕
JIS K7105に準拠して、濁度・曇り度計(日本電色工業製)を用い、実施例及び比較例により得た延伸フィルムの透明性を示すヘーズ値を測定した。
〔押出安定性〕
フィルムの約20m長さでの平均膜厚及び標準偏差を測定し、次式により、フィルム膜厚の変動率を求め、押出加工性の判断基準とした。測定間隔は20cmで少なくとも100箇所を測定点とする。
フィルム膜厚の変動率(σ)(%)=(標準偏差/平均膜厚)×100
0%〜2% :○(押出加工性に問題なし)
2%を越える:×(押出加工性劣り、膜厚ムラ発生)
〔フィルム厚み均一性〕
フィルムの全幅にわたり、30mm間隔でフィルムの厚みを測定する。フィルム厚みは最小単位1μmのダイヤルゲージを用いて、0.5μmまで値を読み取る。このようにして測定したフィルム厚みの最大値と最小値との差をフィルム厚み均一性とした。
0%〜3%以下 :○
3%を超える〜5%以下 :△
5%を超える :×
〔熱収縮率〕
実施例及び比較例により得たフィルムを100mm角に切り取り、70℃、80℃に調整した恒温水槽中に10秒間浸し、以下に記載する式1より各温度における収縮率を測定した。
熱収縮率=(100−主延伸方向収縮後の寸法)/100×100・・(1)
〔引張剛性〕
JIS K 7113の引張試験方法に準拠して23℃、50%RHで引張試験を行い、引張剛性を測定した。
(参考例1)多分岐状マクロモノマー(a3−1)の合成
<多分岐ポリエーテルポリオールの合成>
攪拌機、温度計、滴下ロート及びコンデンサーを備えた2リットルフラスコに、室温下、エトキシ化ペンタエリスリトール(5モル−エチレンオキシド付加ペンタエリスリトール)50.5g、BFジエチルエーテル溶液(50%)1gを加え、110℃に加熱した。これに3−エチル−3−(ヒドロキシメチル)オキセタン450gを、反応による発熱を制御しつつ、25分間でゆっくり加えた。発熱が収まったところで、反応混合物をさらに120℃で3時間撹拌し、その後、室温に冷却した。得られた多分岐ポリエーテルポリオールの重量平均分子量は3,000、水酸基価は530であった。
<メタクリロイル基及びアセチル基を有する多分岐状マクロモノマーの合成>
攪拌機、温度計、コンデンサーを備えたディーンスタークデカンター及び気体導入管を備えた反応器に、上述の<多分岐ポリエーテルポリオール1の合成>で得られた多分岐ポリエーテルポリオール50g、メタアクリル酸13.8g、トルエン150g、ヒドロキノン0.06g、パラトルエンスルホン酸1gを加え、混合溶液中に3ミリリットル/分の速度で7%酸素含有窒素(v/v)を吹き込みながら、常圧下で撹拌し、加熱した。デカンターへの留出液量が1時間あたり30gになるように加熱量を調節し、脱水量が2.9gに到達するまで加熱を続けた。反応終了後、一度冷却し、無水酢酸36g、スルファミン酸5.7gを加え、60℃で10時間撹拌した。その後、残っている酢酸及びヒドロキノンを除去する為に5%水酸化ナトリウム水溶液50gで4回洗浄し、さらに1%硫酸水溶液50gで1回、水50gで2回洗浄した。得られた有機層にメトキノン0.02gを加え、減圧下、7%酸素含有窒素(v/v)を導入しながら溶媒を留去し、イソプロペニル基およびアセチル基を有する多分岐状マクロモノマー(a3−1)60gを得た。得られた多分岐状マクロモノマー(a3−1)の重量平均分子量は3,900であり、多分岐ポリエーテルポリオールへのイソプロペニル基およびアセチル基導入率は、それぞれ30モル%および62モル%であった。従って、重合性二重結合の導入量は1.50ミリモル/gである。
(参考例2)多分岐状マクロモノマー(a3−2)の合成
<スチリル基及びアセチル基を有する多分岐状マクロモノマーの合成>
攪拌機、乾燥管を備えたコンデンサー、滴下ロート及び温度計を備えた反応器に、上述の<多分岐ポリエーテルポリオール1の合成>で得られた多分岐ポリエーテルポリオール50g、テトラヒドロフラン100g及び水素化ナトリウム4.3gを加え、室温下、撹拌した。これに4−クロロメチルスチレン26.7gを1時間かけて滴下し、得られた反応混合物を50℃でさらに4時間撹拌した。反応終了後、一度冷却し、無水酢酸34g、スルファミン酸5.4gを加え、60℃で10時間撹拌した。その後、減圧下でテトラヒドロフランを留去し、得られた混合物をトルエン150gで溶解させ、残っている酢酸を除去する為に5%水酸化ナトリウム水溶液50gで4回洗浄し、さらに1%硫酸水溶液50gで1回、水50gで2回洗浄した。得られた有機層から減圧下で溶媒を留去し、スチリル基およびアセチル基を有する多分岐状マクロモノマー(a3−2)70gを得た。得られた多分岐状マクロモノマー(a3−2)の重量平均分子量は4,800であり、多分岐ポリエーテルポリオールへのスチリル基およびアセチル基導入率は、それぞれ38モル%および57モル%であった。従って、重合性二重結合の導入量は1.31ミリモル/gである。
(参考例3)多分岐状マクロモノマー(a3−3)の合成
<メタクリロイル基及びアセチル基を有する多分岐状マクロモノマーの合成>
4口フラスコにスターラー、圧力計、冷却器及び受け皿を取り付け、これに308.9gのエトキシル化ペンタエリスリトールと0.46gの硫酸を加えた。その後、140℃まで加温し、460.5gの2,2−ジ(ヒドロキシメチル)プロピオン酸を10分間で加えた。2,2−ジ(ヒドロキシメチル)プロピオン酸が完全に溶解して、透明溶液になってから、30〜40mmHgに減圧し、攪拌しながら、酸価が7.0mgKOH/gになるまで4時間反応させた。その後、この反応液に921gの2,2−ジ(ヒドロキシメチル)プロピオン酸と0.92gの硫酸を15分かけて加え、透明溶液になってから、30〜40mmHgに減圧し、攪拌しながら3時間反応させて、ポリエステルポリオールを得た。7%酸素導入管、温度計、コンデンサーを備えたディーンスタークデカンター、および攪拌機を備えた反応容器に、上記で生成したポリエステルポリオールを10g、ジブチル錫オキシド1.25g、イソプロペニル基を有するメチルメタクリレート100g、およびヒドロキノン0.05gを加え、混合溶液中に3ml/分の速度で7%酸素を吹き込みながら、撹拌下に加熱した。デカンターへの留出液量が1時間あたり15〜20gになるように加熱量を調節し、1時間ごとにデカンター内の留出液を取り出し、これに相当する量のメチルメタクリレートを加えながら4時間反応させた。反応終了後、メチルメタクリレートを減圧下で留去し、残っているヒドロキシ基をキャッピングするために無水酢酸10g、スルファミン酸2gを加えて室温下、10時間撹拌した。濾過でスルファミン酸を除去し、減圧下で無水酢酸および酢酸を留去した後に、残留物を酢酸エチル70gに溶解し、ヒドロキノンを除去する為に5%水酸化ナトリウム水溶液20gで4回洗浄した。さらに7%硫酸水溶液20gで2回、水20gで2回洗浄した。得られた有機層にメトキノン0.0045gを加え、減圧下、7%酸素を導入しながら溶媒を留去し、イソプロペニル基およびアセチル基を有する多分岐状マクロモノマー11gを得た。得られた多分岐状マクロモノマー(a3−3)の重量平均分子量は3,000、数平均分子量は2,100、イソプロペニル基およびアセチル基導入率は、それぞれ55モル%および36モル%であった。従って重合性二重結合の導入量は2.00ミリモル/gである。
(参考例4)多分岐状マクロモノマー(a3−4)の合成
<スチリル基を有するPAMAMデンドリマーの合成>
攪拌機、乾燥管を備えたコンデンサー、滴下ロート及び温度計を備えた反応器にPAMAMデンドリマー(ゼネレーション2.0:Dentritech社製)のメタノール溶液(20%)50gを加え、減圧下、撹拌しながらメタノールを留去した。続いて、テトラヒドロフラン50g及び微粉化した水酸化カリウム3.0gを加え、室温下、撹拌した。これに4−クロロメチルスチレン7.0gを10分間かけて滴下し、得られた反応混合物を50℃でさらに3時間撹拌した。反応終了後、冷却し、固体を濾過した後に、テトラヒドロフランを減圧下、留去し、スチリル基を有するPAMAMデンドリマー13gを得た。得られたデンドリマーのスチリル基含有率(重合性二重結合の導入量)は2.7ミリモル/グラムであった。得られた多分岐状マクロモノマー(a3−4)の重量平均分子量は4,050であった。
(参考例5)多分岐状マクロモノマー(a3−5)の合成
<スチリル基及びアセチル基を有する多分岐ポリエーテルポリオール>
攪拌機、コンデンサー、遮光性滴下ロート及び温度計を備え、窒素シールが可能な遮光性反応容器に、窒素気流下、無水1,3,5−トリヒドロキシベンゼン0.5g、炭酸カリウム29g、18−クラウン−6 2.7g及びアセトン180gを加え、撹拌しながら、5−(ブロモメチル)−1,3−ジヒドロキシベンゼン21.7gとアセトン180gからなる溶液を2時間かけて滴下、加えた。その後、5−(ブロモメチル)−1,3−ジヒドロキシベンゼンが消失するまで、撹拌下、加熱、還流させた。その後、4−クロロメチルスチレン9.0gを加え、これが消失するまで、さらに撹拌下、加熱、還流させた。その後、反応混合物に無水酢酸4g、スルファミン酸0.6gを加え、室温下、一晩撹拌した。冷却後、反応混合物中の固体を濾過で除き、溶媒を減圧下で留去した。得られた混合物をジクロロメタンに溶解し、水で3回洗浄した後、ジクロロメタン溶液をヘキサンに滴下し、生成物を沈殿させた。これを濾過し、乾燥させて、スチリル基及びアセチル基を有する多分岐状マクロモノマー(a3−5)12gを得た。重量平均分子量は3,200で、スチリル基の含有率は3.5ミリモル/グラムであった。
(合成例)スチレン−アクリル系共重合体の合成例
本合成例では、図1に示すように配列された装置を用いた。スチレン、アクリル酸ブチル及び溶媒などを含む混合溶液をプランジャーポンプ(1)により、撹拌式反応器(2)に供給した。その後、ギヤポンプ(3)により循環重合ライン(I)に供給した。循環重合ライン(I)は、入口から順に内径2.5インチ管状反応器(スイス国、ゲブリュー・ズルツァー社製SMXスタティックミキサー)(4)、(5)、(6)及び混合溶液を循環させるためのギヤポンプ(7)から構成されている。(4)〜(6)の反応容積は約20Lである。管状反応器(6)とギヤポンプ(7)の間には非循環重合ライン(II)に続く出口が設けられている。非循環重合ライン(II)には、入口から順に上記と同様の管状反応器(8)、(9)、(10)とギヤポンプ(11)が直列に連結されている。(8)〜(10)の反応容積は約16Lである。
(合成例1)スチレン−アクリル系共重合体(A−1)の製造
スチレン95.5部、アクリル酸ブチル4.5部、エチルベンゼン7部、多分岐状マクロモノマー(a3−1)をスチレンとアクリル酸ブチルの合計100部に対し100ppm、重合開始剤〔2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン〕をスチレンとアクリル酸ブチルの合計100部に対し150ppmからなる混合液を調整し、図1に示す装置を用いて下記条件で、連続的に重合させた。
混合溶液の供給量:9.0リットル/時間
撹拌式反応器での反応温度:116℃
循環重合ライン(I)での反応温度:120℃
非循環重合ライン(II)での反応温度:155〜170℃
重合して得られた混合溶液を260℃の熱交換器で加熱し、5kPaの減圧下で揮発性成分を除去後、ペレット化して共重合体(A−1)を得た。重合平均分子量Mwは31万、MFRは3.8g/10分であった。重量平均分子量と数平均分子量の比Mw/Mnは2.7であった。ビカット軟化温度は94℃であった。
(合成例2)スチレン−アクリル系共重合体(A−2)の製造
合成例1における多分岐状マクロモノマー(a3−1)の量を、スチレンとアクリル酸ブチルの合計100部に対し500ppmにした以外は、合成例1と同様にして共重合体(A−2)を得た。重合平均分子量Mwは40万、MFRは、3.5g/10分であった。また、重量平均分子量と数平均分子量の比Mw/Mnは2.8であった。ビカット軟化温度は94℃であった。
(合成例3)スチレン−アクリル系共重合体(A−3)の製造
スチレン87.5部、アクリル酸ブチル12.5部、エチルベンゼン7部、多分岐状マクロモノマー(a3−1)をスチレンとアクリル酸ブチルの合計100部に対し100ppm、にした以外は合成例1と同様にして共重合体(A−3)を得た。重合平均分子量Mwは40万、MFRは4.4g/10分であった。また、重量平均分子量と数平均分子量の比Mw/Mnは2.8であった。ビカット軟化温度は80℃であった。
(合成例4)スチレン−アクリル系共重合体(A−4)の製造
合成例3における多分岐状マクロモノマー(a3−1)の量をスチレンとアクリル酸ブチルの合計100部に対し500ppmにした以外は、合成例3と同様にして共重合体(A−4)を得た。重合平均分子量Mwは58万、MFRは、4.1g/10分であった。また、重量平均分子量と数平均分子量の比Mw/Mnは3.0であった。ビカット軟化温度は80℃であった。
(合成例5)スチレン−アクリル系共重合体(A−5)の製造
スチレン93.5部、アクリル酸ブチル6.5部、エチルベンゼン7部、多分岐状マクロモノマー(a3−1)をスチレンとアクリル酸ブチルの合計100部に対し500ppmにした以外は、合成例1と同様にして共重合体(A−5)を得た。重合平均分子量Mwは44万、MFRは、3.2g/10分であった。また、重量平均分子量と数平均分子量の比Mw/Mnは2.9であった。ビカット軟化温度は90℃であった。
(合成例6)スチレン−アクリル系共重合体(A−6)の製造
合成例1における多分岐状マクロモノマー(a3−1)の替わりに多分岐マクロモノマー(a3−2)を用いる以外は、合成例1と同様にして共重合体(A−6)を得た。重合平均分子量Mwは30万、MFRは、3.8g/10分であった。また、重量平均分子量と数平均分子量の比Mw/Mnは2.7であった。ビカット軟化温度は94℃であった。
(合成例7)スチレン−アクリル系共重合体(A−7)の製造
合成例6における多分岐状マクロモノマー(a3−2)の量をスチレンとアクリル酸ブチルの合計100部に対し500ppmにしたい以外は、合成例6と同様にして共重合体(A−7)を得た。重合平均分子量Mwは40万、MFRは、3.5g/10分であった。また、重量平均分子量と数平均分子量の比Mw/Mnは2.9であった。ビカット軟化温度は94℃であった。
(合成例8)スチレン−アクリル系共重合体(A−8)の製造
合成例3における多分岐状マクロモノマー(a3−1)の替わりに多分岐マクロモノマー(a3−3)を用いる以外は、合成例3と同様にして共重合体(A−8)を得た。重合平均分子量Mwは41万、MFRは、4.2g/10分であった。また、重量平均分子量と数平均分子量の比Mw/Mnは3.9であった。ビカット軟化温度は80℃であった。
(合成例9)スチレン−アクリル系共重合体(A−9)の製造
合成例3における多分岐状マクロモノマー(a3−1)の替わりに多分岐マクロモノマー(a3−4)を用いる以外は、合成例3と同様にして共重合体(A−9)を得た。重合平均分子量Mwは57万、MFRは、4.2g/10分であった。また、重量平均分子量と数平均分子量の比Mw/Mnは3.0であった。ビカット軟化温度は80℃であった。
(合成例10)スチレン−アクリル系共重合体(A−10)の製造
合成例3における多分岐状マクロモノマー(a3−1)の替わりに多分岐マクロモノマー(a3−5)を用いる以外は、合成例3と同様にして共重合体(A−10)を得た。重合平均分子量Mwは45万、MFRは、3.1g/10分であった。また、重量平均分子量と数平均分子量の比Mw/Mnは2.9であった。ビカット軟化温度は80℃であった。
(合成例11)スチレン−アクリル系共重合体(A’−1)の製造
スチレン87.5部、アクリル酸ブチル12.5部、エチルベンゼン7部、多分岐状マクロモノマー(a3−1)は無添加にした以外は、合成例1と同様にして共重合体(A’−1)を得た。重合平均分子量Mwは37万、MFRは、4.9g/10分であった。また、重量平均分子量と数平均分子量の比Mw/Mnは2.6であった。ビカット軟化温度は80℃であった。
(合成例12)スチレン−アクリル系共重合体(A’−2)の製造
スチレン82.0部、アクリル酸ブチル18.0部、エチルベンゼン7部、多分岐状マクロモノマー(a3−1)をスチレンとアクリル酸ブチルの合計100部に対し500ppmにした以外は、合成例1と同様にして共重合体(A’−2)を得た。重合平均分子量Mwは62万、MFRは、3.0g/10分であった。また、重量平均分子量と数平均分子量の比Mw/Mnは3.0であった。ビカット軟化温度は70℃であった。
(合成例13)スチレン−アクリル系共重合体(A’−3)の製造
スチレン79部、アクリル酸ブチル19部、エチルベンゼン7部、多分岐状マクロモノマー(a3−1)をスチレンとアクリル酸ブチルの合計100部に対し300ppmにした以外は、合成例1と同様にして共重合体(A’−3)を得た。重合平均分子量Mwは62万、MFRは、6.5g/10分であった。また、重量平均分子量と数平均分子量の比Mw/Mnは3.3であった。ビカット軟化温度は69℃であった。
(合成例14)スチレン−アクリル系共重合体(A’−4)の製造
スチレン82部、アクリル酸ブチル12部、エチルベンゼン7部、多分岐状マクロモノマー(a3−1)をスチレンとアクリル酸ブチルの合計100部に対し300ppmにした以外は、合成例1と同様にして共重合体(A’−3)を得た。重合平均分子量Mwは64万、MFRは、3.3g/10分であった。また、重量平均分子量と数平均分子量の比Mw/Mnは3.3であった。ビカット軟化温度は83℃であった。
以下の実施例において、ブロック共重合体(B)としては、シェブロン・フィリップス化学製「KレジンDK11」(スチレン系重合体ブロックの含有率:73質量%、ブタジエン重合体ブロックの含有率:27質量%、ガラス転移温度:102℃)を用いた。
実施例1
スチレン−アクリル系共重合体(A−1):38質量部、ブロック共重合体(B):62質量部の合計100質量部に対して、イルガノックスB−900FF:0.1質量部、スミライザーGS(F):0.4質量部を添加した樹脂組成物を、日本製鋼所製30mmφ二軸押出機(L/D=31.5)により、シリンダー温度230℃、Q/N(1回転当たりの吐出量)=0.1〜0.08とし混錬分散し、リップ開度0.9mm、温度210℃のダイスからフィルム状に押し出し、65℃の冷却ロールで一旦冷却し、その後ロール延伸法によりフィルム引取方向に1.15倍、テンター法によりフィルムの引き取り方向と鉛直方向に3.85倍延伸して0.055mmのフィルム(1)を得た。
実施例2
スチレン−アクリル系共重合体(A−1)の代わりに、スチレン−アクリル系共重合体(A−2)を使用する以外は実施例1と同様にしてフィルム(2)を得た。
実施例3
スチレン−アクリル系共重合体(A−1)の代わりに、スチレン−アクリル系共重合体(A−3)を使用する以外は実施例1と同様にしてフィルム(3)を得た。
実施例4
スチレン−アクリル系共重合体(A−1)の代わりに、スチレン−アクリル系共重合体(A−4)を使用する以外は実施例1と同様にして延伸フィルム(4)を得た。
実施例5
スチレン−アクリル系共重合体(A−1)の代わりに、スチレン−アクリル系共重合体(A−5)を使用する以外は実施例1と同様にして延伸フィルム(5)を得た。
実施例6
スチレン−アクリル系共重合体(A−1):41質量部、ブロック共重合体(B):59質量部の合計100質量部に対して、イルガノックスB−900FF:0.1質量部、スミライザーGS(F):0.4質量部を添加した樹脂組成物とし、ロール延伸法による延伸倍率を1.10倍に変更した以外は、実施例1と同様にして延伸フィルム(6)を得た。
実施例7
スチレン−アクリル系共重合体(A−1)の代わりに、スチレン−アクリル系共重合体(A−2)を使用する以外は実施例6と同様にして延伸フィルム(7)を得た。
実施例8
スチレン−アクリル系共重合体(A−1)の代わりに、スチレン−アクリル系共重合体(A−3)を使用する以外は実施例6と同様にして延伸フィルム(8)を得た。
実施例9
スチレン−アクリル系共重合体(A−1)の代わりに、スチレン−アクリル系共重合体(A−4)を使用する以外は実施例6と同様にして延伸フィルム(9)を得た。
実施例10
スチレン−アクリル系共重合体(A−1)の代わりに、スチレン−アクリル系共重合体(A−5)を使用する以外は実施例6と同様にして延伸フィルム(10)を得た。
実施例11
スチレン−アクリル系共重合体(A−1)の代わりに、スチレン−アクリル系共重合体(A−6)を使用する以外は実施例1と同様にしてフィルム(11)を得た。
実施例12
スチレン−アクリル系共重合体(A−1)の代わりに、スチレン−アクリル系共重合体(A−7)を使用する以外は実施例1と同様にしてフィルム(12)を得た。
実施例13
スチレン−アクリル系共重合体(A−1)の代わりに、スチレン−アクリル系共重合体(A−8)を使用する以外は実施例1と同様にして延伸フィルム(13)を得た。
実施例14
スチレン−アクリル系共重合体(A−1)の代わりに、スチレン−アクリル系共重合体(A−9)を使用する以外は実施例1と同様にして延伸フィルム(14)を得た。
実施例15
スチレン−アクリル系共重合体(A−1)の代わりに、スチレン−アクリル系共重合体(A−10)を使用する以外は実施例1と同様にして延伸フィルム(15)を得た。
実施例16
スチレン−アクリル系共重合体(A−1)の代わりに、スチレン−アクリル系共重合体(A−6)を使用する以外は実施例6と同様にして延伸フィルム(16)を得た。
実施例17
スチレン−アクリル系共重合体(A−1)の代わりに、スチレン−アクリル系共重合体(A−7)を使用する以外は実施例6と同様にして延伸フィルム(17)を得た。
実施例18
スチレン−アクリル系共重合体(A−1)の代わりに、スチレン−アクリル系共重合体(A−8)を使用する以外は実施例6と同様にして延伸フィルム(18)を得た。
実施例19
スチレン−アクリル系共重合体(A−1)の代わりに、スチレン−アクリル系共重合体(A−9)を使用する以外は実施例6と同様にして延伸フィルム(19)を得た。
実施例20
スチレン−アクリル系共重合体(A−1)の代わりに、スチレン−アクリル系共重合体(A−10)を使用する以外は実施例6と同様にして延伸フィルム(20)を得た。
比較例1
スチレン−アクリル系共重合体(A’−1):38質量部、ブロック共重合体(B):62質量部の合計100質量部に対して、イルガノックスB−900FF:0.1質量部、スミライザーGS(F):0.4質量部を添加した樹脂組成物を、日本製鋼所製30mmφ二軸押出機(L/D=31.5)により、シリンダー温度230℃、Q/N(1回転当たりの吐出量)=0.1〜0.08とし混錬分散し、リップ開度0.9mm、温度210℃のダイスからフィルム状に押し出し、65℃の冷却ロールで一旦冷却し、その後ロール延伸法によりフィルム引取方向に1.15倍、テンター法によりフィルムの引き取り方向と鉛直方向に3.85倍延伸して0.055mmのフィルム(1’)を得た。
比較例2
スチレン−アクリル系共重合体(A’−1):41質量部、ブロック共重合体(B):59質量部、フィルム引取方向に1.10倍延伸する以外は比較例1と同様にして延伸フィルム(2’)を得た。
比較例3
スチレン−アクリル系共重合体(A’−1)の代わりに、スチレン−アクリル系共重合体(A’−2)とすること以外は、比較例1と同様にして比較用延伸フィルム(3’)を得た。
比較例4
スチレン−アクリル系共重合体(A’−2):47質量部、ブロック共重合体(B):53質量部にする以外は比較例1と同様にして延伸フィルム(4’)を得た。
比較例5
スチレン−アクリル系共重合体(A’−3)を25質量部、(A’-4)を16質量部使用する以外は比較例1と同様にして延伸フィルム(5’)を得た。
実施例1〜21及び比較例1〜5のフィルム製造条件とその評価結果の詳細を下記表に示す。
Figure 2012116875
Figure 2012116875
Figure 2012116875
Figure 2012116875
Figure 2012116875
(1):プラジャーポンプ
(2):撹拌式反応器
(3):ギヤポンプ
(4):静的ミキシングエレメントを有する管状反応器
(5):静的ミキシングエレメントを有する管状反応器
(6):静的ミキシングエレメントを有する管状反応器
(7):ギヤポンプ
(8):静的ミキシングエレメントを有する管状反応器
(9):静的ミキシングエレメントを有する管状反応器
(10):静的ミキシングエレメントを有する管状反応器
(I):循環重合ライン
(II):非循環重合ライン

Claims (5)

  1. スチレン系単量体(a1)と、アクリル酸エステル(a2)と、複数の分岐を有し、且つ重合性二重結合を有する重量平均分子量が1,000〜15,000の多分岐状マクロモノマー(a3)と、を共重合させて得られる多分岐状共重合体(a)を含有するスチレン−アクリル系共重合体(A)と、
    スチレン系重合体ブロック(b1)と共役ジエン重合体ブロック(b2)とを有するブロック共重合体(B)と、を含有する熱収縮性フィルム用樹脂組成物であって、
    該スチレン−アクリル系共重合体(A)のGPC−MALS法により求められる重量平均分子量(Mw)が30万〜60万であり、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が2.7〜4.0であり、且つ前記スチレン系単量体(a1)と前記アクリル酸エステル(a2)との使用割合(a1)/(a2)が87/13〜96/4(質量比)であることを特徴とする熱収縮性フィルム用樹脂組成物。
  2. 前記多分岐状マクロモノマー(a3)の使用割合が、前記スチレン系単量体(a1)と前記アクリル酸エステル(a2)との合計に対して質量基準で100〜1,000ppmである請求項1記載のスチレン系樹脂組成物。
  3. 前記アクリル酸エステル(a2)がアクリル酸ブチルである請求項1又は2記載のスチレン系樹脂組成物。
  4. 前記スチレン−アクリル系共重合体(A)100質量部に対して、ブロック共重合体(B)を50〜300質量部用いる請求項1〜3の何れか1項記載の熱収縮性フィルム用樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4の何れか1項記載の熱収縮性フィルム用樹脂組成物を用いて得られることを特徴とする熱収縮性フィルム。
JP2010264940A 2010-11-29 2010-11-29 熱収縮性フィルム用樹脂組成物及び熱収縮性フィルム Pending JP2012116875A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010264940A JP2012116875A (ja) 2010-11-29 2010-11-29 熱収縮性フィルム用樹脂組成物及び熱収縮性フィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010264940A JP2012116875A (ja) 2010-11-29 2010-11-29 熱収縮性フィルム用樹脂組成物及び熱収縮性フィルム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2012116875A true JP2012116875A (ja) 2012-06-21

Family

ID=46500121

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010264940A Pending JP2012116875A (ja) 2010-11-29 2010-11-29 熱収縮性フィルム用樹脂組成物及び熱収縮性フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2012116875A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI626268B (zh) * 2016-03-28 2018-06-11 Ps Japan股份有限公司 苯乙烯系共聚物及其製造方法、擠製發泡片及其成形品
WO2018153808A1 (en) * 2017-02-21 2018-08-30 Ineos Styrolution Group Gmbh Intrinsically non-blocking shrink sleeve material
EP3916050A4 (en) * 2019-01-24 2022-03-30 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha BLOCK COPOLYMER COMPOSITION, MOLDED OBJECT, METHOD OF MAKING A MOLDED OBJECT AND METHOD OF ADJUSTING THE HAZARD VALUE OF A MOLDED OBJECT

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001220492A (ja) * 2000-01-20 2001-08-14 Samsung Electronics Co Ltd 耐衝撃性の向上のためのマクロモノマーを含むシンジオタクチックスチレン系共重合体樹脂組成物
JP2007031660A (ja) * 2005-07-29 2007-02-08 Dainippon Ink & Chem Inc スチレン系樹脂組成物、それを用いたスチレン系樹脂シート及び成形体
JP2007291264A (ja) * 2006-04-26 2007-11-08 Dainippon Ink & Chem Inc 熱収縮性フィルム用樹脂組成物、熱収縮性フィルム、及びそれを巻着したボトル
JP2008248156A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Dic Corp ニ軸延伸スチレン系樹脂シート用樹脂組成物、及びそれを用いたシート、成形品
JP2009263512A (ja) * 2008-04-25 2009-11-12 Dic Corp 発泡シート用スチレン系樹脂組成物、発泡シート及び発泡容器

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001220492A (ja) * 2000-01-20 2001-08-14 Samsung Electronics Co Ltd 耐衝撃性の向上のためのマクロモノマーを含むシンジオタクチックスチレン系共重合体樹脂組成物
JP2007031660A (ja) * 2005-07-29 2007-02-08 Dainippon Ink & Chem Inc スチレン系樹脂組成物、それを用いたスチレン系樹脂シート及び成形体
JP2007291264A (ja) * 2006-04-26 2007-11-08 Dainippon Ink & Chem Inc 熱収縮性フィルム用樹脂組成物、熱収縮性フィルム、及びそれを巻着したボトル
JP2008248156A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Dic Corp ニ軸延伸スチレン系樹脂シート用樹脂組成物、及びそれを用いたシート、成形品
JP2009263512A (ja) * 2008-04-25 2009-11-12 Dic Corp 発泡シート用スチレン系樹脂組成物、発泡シート及び発泡容器

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI626268B (zh) * 2016-03-28 2018-06-11 Ps Japan股份有限公司 苯乙烯系共聚物及其製造方法、擠製發泡片及其成形品
WO2018153808A1 (en) * 2017-02-21 2018-08-30 Ineos Styrolution Group Gmbh Intrinsically non-blocking shrink sleeve material
CN110536930A (zh) * 2017-02-21 2019-12-03 英力士苯领集团股份公司 内在性无粘滞的收缩套管材料
EP3766935A1 (en) * 2017-02-21 2021-01-20 INEOS Styrolution Group GmbH Intrinsically non-blocking shrink sleeve material
CN110536930B (zh) * 2017-02-21 2022-07-01 英力士苯领集团股份公司 内在性无粘滞的收缩套管材料
US11879059B2 (en) 2017-02-21 2024-01-23 Ineos Styrolution Group Gmbh Intrinsically non-blocking shrink sleeve material
EP3916050A4 (en) * 2019-01-24 2022-03-30 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha BLOCK COPOLYMER COMPOSITION, MOLDED OBJECT, METHOD OF MAKING A MOLDED OBJECT AND METHOD OF ADJUSTING THE HAZARD VALUE OF A MOLDED OBJECT

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4990995B2 (ja) 二軸延伸スチレン系樹脂シート及びこれを用いた成形品
KR101045558B1 (ko) 광확산판용 수지 조성물, 광확산판 및 그 제조 방법
JP2003292707A (ja) スチレン樹脂組成物およびその製造方法
JP6481848B2 (ja) スチレン系樹脂組成物、二軸延伸スチレン系樹脂シート及び成形体
KR20180102540A (ko) 이축연신 시트 및 그 성형품
JP2005179389A (ja) 二軸延伸用スチレン系樹脂組成物、二軸延伸シート及びその製造方法
JP4992271B2 (ja) ゴム変性スチレン系樹脂組成物、それを用いたスチレン系樹脂シート及び成形体
JP4962758B2 (ja) 熱収縮性フィルム用樹脂組成物、熱収縮性フィルム、及びそれを巻着したボトル
JP5658607B2 (ja) 多分岐型超高分子量体を含有するスチレン系樹脂組成物の製造方法およびその組成物
JP2012116875A (ja) 熱収縮性フィルム用樹脂組成物及び熱収縮性フィルム
JP6930422B2 (ja) スチレン系樹脂組成物、二軸延伸スチレン系樹脂シート及び成形体
JP2007284591A (ja) スチレン−(メタ)アクリル系樹脂及びその成形品
TWI306105B (en) Styrene resin composition
JP5029722B2 (ja) スチレン系樹脂組成物及びその成形品
JP4815784B2 (ja) スチレン−(メタ)アクリル系樹脂組成物およびその製造方法
US7049369B2 (en) Styrene resin composition and process for producing the same
JP2004189805A (ja) ポリカーボネート樹脂組成物
JP2013100436A (ja) 高分岐型ブロー成形用ゴム変性スチレン系樹脂組成物及び成形品
JP2007031660A (ja) スチレン系樹脂組成物、それを用いたスチレン系樹脂シート及び成形体
JP6507622B2 (ja) スチレン系発泡シート及びこれを用いた成形体
JP6481847B2 (ja) スチレン系樹脂シート及びこれを用いた成形体
JP2005053939A (ja) スチレン系樹脂組成物の製造方法
JP5930667B2 (ja) 高分岐型フィルム用スチレン系樹脂組成物及びスチレン系樹脂フィルム
JP6634812B2 (ja) スチレン系樹脂組成物、シート、成形体及びその製造方法
JP6290529B2 (ja) 熱板成形用の二軸延伸シート及び容器と、これらの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131107

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140317

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140401

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140527

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20140617