JP2012115886A - 構造物の溶接方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】原子炉圧力容器等の構造物の補修や保全のための肉盛溶接を短時間でかつ高効率で行うことができ、しかも水中でも安定して施工することが可能な構造物の溶接方法を提供する。
【解決手段】低合金鋼からなる母材11の表面にクラッド層14が形成されてなる構造物の欠陥を含む部分Xをクラッド層14側から機械的に削り取って除去した後、クラッド層14の残存厚さTcが2.3mm未満の場合に、レーザ溶接を用いたテンパービード工法による肉盛り溶接を行い、クラッド層14の残存厚さTcが2.3mm以上の場合に、通常のレーザ溶接による肉盛り溶接を行う。
【選択図】図4

Description

本発明は、低合金鋼や炭素鋼等からなる原子炉圧力容器等の構造物の溶接方法に関する。
一般に、低合金鋼の母材の表面に低合金鋼のクラッド層が形成された原子炉圧力容器の管台の溶接部では、経年化による応力腐食割れ等が原因で亀裂や欠陥が生じる可能性がある。この場合、低合金鋼のクラッド材、または母材である低合金鋼を含めた部分を機械加工により削り取り、その後肉盛補修により元の耐食性に改善する補修作業が行われる。また、事前に溶接部での亀裂や欠陥の発生を抑制するための予防保全として、耐食性改善のための肉盛溶接が補修作業時と類似の方法で行われることもある。
しかし、除去した後に残存するクラッド材が薄い場合、あるいは母材まで機械加工で削り取った場合、補修溶接時の熱影響によって母材の低合金鋼が焼入れ硬化し、硬化部分の靭性が劣化するため水素脆化等による低温割れのおそれがある。
このような溶接時の硬化による靭性劣化を改善するための手法として、溶接後熱処理(PWHT:post weld heat treatment)が考えられるが、PWHTを補修する原子炉圧力容器に適用することは、コスト面から非常に困難である。
このため、PWHTを用いることなく溶接による硬化部の靭性を回復する方法として、テンパービード工法が知られている。
テンパービード工法は、対象物表面に所定の溶接ワイヤを用いて初層を溶接した後、溶接電流を増大するなどして再度その初層上に初層よりも高い温度で複数の残層を重ねて溶接するようにしたものである。即ち、除去部に対して肉盛り補修を行うと同時に、初層で生じた硬化域をその初層上に重ねて溶接される残層からの溶接熱によって焼き戻すことで、母材中に発生した硬化域を除去してPWHTを不要とすると共に補修部位を強化するようにしたものである。
また、テンパービード工法だけでなく、欠陥部除去後のクラッドの残存厚さに応じて、従来のTIG溶接によるテンパービード工法と通常のTIG溶接による肉盛り溶接工法とを使い分ける手法もある(特許文献1参照)。
具体的には、クラッドの厚さが8mmで欠陥部除去後のクラッドの残存厚さが4.0mm未満である場合には、初層を施した際に硬化域が母材にまで及ぶおそれがあるため、上記のテンパービード工法を採用して除去部に対して順次残層を肉盛り溶接することで母材に発生した硬化域を効果的に除去消滅させる。これに対して、欠陥部除去後のクラッドの残存厚さが4.0mm以上である場合には、溶接による熱影響が母材側に及ばないため、そのまま通常のTIG溶接による肉盛り溶接を施す。
特許第4112736号公報
上記の方法は、欠陥部除去後のクラッドの残存厚さに応じて、従来のTIG溶接によるテンパービード工法と通常のTIG溶接による肉盛り溶接工法とを使い分けることより、溶接部の補修を短時間で効率的に行い、補修に要する労力やコストを低減しようとするものである。
しかしながら、従来のTIG溶接に代表されるようなアーク溶接では溶接エネルギーをより局所的に絞るには限界があることから、溶接入熱が大きくなることが多く、低合金鋼の残存クラッド厚が比較的厚い場合であっても通常の肉盛り溶接ではなくテンパービード工法が必要となる場合がある。このため、その分時間と手間が掛かってしまう。しかも、TIG溶接では、電極の管理、交換等の手間が掛かるという問題もある。
また、原子炉圧力容器のノズル部分の補修では、1次冷却循環水を抜くことなく水中で溶接を行うことができれば、補修溶接前後での冷却水の出し入れ不要となり、保全や補修工事の期間を短縮することができる。しかし、TIG溶接をはじめとしたアーク溶接を水中で行った場合、溶接時に生じるアークが水深の圧力の影響を受けるため、溶込み状態をはじめとした溶接品質が気中での施工に比べて不安定となり、溶接品質もこれに合わせて不安定となるおそれがある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、原子炉圧力容器等の構造物の補修や保全のための肉盛溶接を短時間でかつ高効率で行うことができ、しかも水中でも安定して施工することが可能な構造物の溶接方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため本発明者らは鋭意研究を続けた結果、テンパービート工法にレーザ溶接を適用し、この場合のクラッド表面からの距離と硬度との関係を検討して、テンパービート工法が必要なクラッド厚さについての知見を取得し、この知見に基づいて本発明を完成させた。
即ち、本発明に係る構造物の溶接方法は、低合金鋼または炭素鋼からなる母材の表面にクラッド層が形成されてなる構造物に対して、前記クラッド層の厚さが所定の値未満の場合にレーザ溶接を用いたテンパービード工法による肉盛り溶接を行い、前記クラッド層の残存厚さが前記所定の値以上の場合に通常のレーザ溶接による肉盛り溶接を行う構造物の溶接方法であって、前記所定の値が2.3mm以上3.0mm以下であることを特徴とする。
また、本発明に係る構造物の溶接方法は、低合金鋼または炭素鋼からなる母材の表面にクラッド層が形成されてなる構造物の欠陥部分を前記クラッド層側から機械的に削り取って除去した後、前記クラッド層の残存厚さが2.3mm未満の場合に、レーザ溶接を用いたテンパービード工法による肉盛り溶接を行い、前記クラッド層の残存厚さが2.3mm以上の場合に、通常のレーザ溶接による肉盛り溶接を行うことを特徴とする。
さらに、本発明に係る構造物の溶接方法は、低合金鋼または炭素鋼からなる母材の表面にクラッド層が形成されてなる構造物の欠陥部分を前記クラッド層側から機械的に削り取って除去した後、前記クラッド層の残存厚さが3.0mm未満の場合に、レーザ溶接を用いたテンパービード工法による肉盛り溶接を行い、前記クラッドの残存厚さが3.0mm以上の場合に、通常のレーザ溶接による肉盛り溶接を行うことを特徴とする。
本発明に係る構造物の溶接方法によれば、原子炉圧力容器等の構造物の補修や保全のための肉盛溶接を短時間でかつ高効率で行うことができ、しかも水中でも安定して施工することが可能になる。
本発明に係る構造物の溶接方法の一実施の形態に使用するレーザ溶接法を説明する概略図。 実施例1における希釈率の算出方法を説明する概略図。 実施例1における表面からの距離と硬度との関係を示すグラフ。 実施例2における補修方法を説明する概略図。
以下、本発明に係る構造物の溶接方法の一実施の形態について添付図面を参照しながら説明する。
この構造物の溶接方法は、例えば、原子炉圧力容器の管台の溶接部付近に生じた欠陥を機械的に除去した後の肉盛補修、あるいは予防保全のための耐食性改善を目的とした肉盛溶接等を対象とし、その溶接手段として、TIG溶接に代表されるようなアーク溶接ではなく、レーザ溶接を用いている。
図1は、本発明に係る構造物の溶接方法の一実施の形態に使用するレーザ溶接法を説明する概略図である。
レーザ溶接では、例えば、原子炉圧力容器を構成する低合金鋼からなる母材1に対して、溶接ワイヤ2を一定速度で供給しながら、集光レンズ3で集光したレーザ光4を一定出力で照射することで、溶接ワイヤ2と母材1とを溶融溶接して溶接金属5を形成する。ここで、溶接ワイヤ2は、耐食性改善のためオーステナイト系ステンレス鋼やニッケル基合金を用いることができる。
溶接時には、図1に示すように溶接入熱により母材1には熱影響部8が生じる。熱影響部8は硬化層6と焼戻し軟化層7に大別される。
硬化層6と焼戻し軟化層7は、溶接で入熱を受けた際の最高到達温度によって形成される層が異なり、最高到達温度が約830℃〜融点以下に達した部分は硬化層6となり、約720〜830℃に到達した部分は焼戻し軟化層7となる。
硬化層6の部分は焼入れ硬化により靭性が低下しているため、硬化層6を消失させて靭性を回復する必要がある。
このため、レーザ溶接を用いたテンパービード工法を適用し、初層で発生した硬化層6に対して、次層の溶接の積層で発生する焼戻し軟化層7を重ね合わせることで、硬化層6を消失させる。
テンパービード工法では、母材1の表面に溶接ワイヤ2を用いて初層を溶接した後、溶接電流を増大するなどして再度その初層上に初層よりも高い温度で複数(4〜6層)の残層を重ねて溶接する。これより、除去部に対して肉盛り補修を行うと同時に、初層で生じた硬化層6の領域をその初層上に重ねて溶接される残層からの溶接熱(約600〜900℃の温度範囲)によって焼き戻すことで、母材1中に発生した硬化層6の領域を除去するものである。
溶接時のレーザの入熱量は、融合不良を抑えて高い溶着効率を達成するとともに、できるだけ硬化層6を小さくする観点から、2.14〜6.0kJ/cmの範囲とすることが好ましい。
また、テンパービード工法では、初層で発生する硬化層6はできるだけ狭い方が少ない積層数でかつ効率良く硬化層6を消失させることができる。
レーザ溶接は、一般に、TIG溶接等に代表されるアーク溶接に比べて入熱量が小さく、溶接時の熱影響部8がアーク溶接に比較して狭いため、焼戻しによる軟化が必要な硬化層6の領域を小さくすることが可能である。
さらに、レーザ溶接は、TIG溶接をはじめとしたアーク溶接による肉盛溶接に比べて、高いエネルギー密度で溶接エネルギーを与え、高溶着効率の肉盛溶接が可能であり、他工法に比べて高効率な肉盛溶接を行うことができる。
しかしながら、残存しているクラッド厚が十分に厚い場合は母材1の低合金鋼が硬化しないため、テンパービード工法は不要である。
レーザ溶接を用いたテンパービート工法が必要となるクラッドの臨界厚さは、後述する実施例の結果を参酌すると2.3mmである。
すなわち、クラッドの残存厚さが例えば、2.3mm未満の場合に、そのまま通常用いられるレーザ溶接による肉盛り溶接を行うと、溶接熱によって母材側に熱影響による硬化域が発生してしまうことがある。このような場合には、テンパービード工法を使用して、熱影響による硬化域が発生しても溶接を繰り返すことによりその硬化域を残層の溶接熱によって段階的に焼き戻す。これより、母材に対する溶接後の熱処理が不要となる。
一方、クラッドの残存厚さが例えば、2.3mm以上の場合には、溶接による熱影響が母材側まで及ばないため、そのまま通常用いられるレーザ溶接による肉盛り溶接を行うことで、直ちに除去部の補修を行うことができる。
なお、レーザ溶接を用いたテンパービート工法が必要となるクラッドの臨界厚さを2.3mmとしたが、実際の補修にあたっては、余裕をみて3.0mm程度とすることが好ましい。
(本実施の形態の効果)
(1)クラッドの残存厚さに応じてテンパービード工法と通常の肉盛り溶接工法を使い分けるようにしたため、クラッドの残存厚さに拘わらず母材への熱影響がなくなり、補修後の母材に対する熱処理が不要となる。この結果、原子炉圧力容器のクラッド及びクラッドと内部構造物との溶接部の補修や保全を短時間で効率的に行うことができるため、補修や保全に要する労力やコストを大幅に低減することが可能となる。
(2)レーザ溶接を用いているため、TIG溶接のようなアーク溶接に比べて低入熱での施工が可能である。よって、テンパービードが必要とされる限界クラッド厚さを小さくすることができ、より短時間で効率的な補修や保全が可能になる。
(3)レーザ溶接を用いているため、TIG溶接等のアーク溶接による方法に比べて、高いエネルギー密度で溶接エネルギーを与え、高溶着効率の肉盛溶接が可能である。
(4)レーザ溶接によるテンパービード工法を用いることにより、水深による圧力のある水中環境下において実施しても安定した溶接が可能である。また、循環水を抜かずに遠隔的に溶接装置の操作を行うことができるため、循環水の出し入れ工程を省力でき、補修や保全期間を短縮できる。さらに被爆の低減も可能になる。
(実施例1)[レーザ溶接におけるクラッドの臨界厚さTcの決定]
図1に示すレーザ光4にYAGおよびファイバレーザを用いて、レーザのスポット径をφ6.0mm、入熱量6.0kJ/cmとし、溶接ワイヤ2を直径1.1mmのインコネル(Inconel(R) スペシャルメタル社製)ワイヤ、ワイヤ供給速度を95cm/minとして、母材1としての圧力容器用低合金鋼に肉盛積層を行った。
ここで、図1には図示されていないが、母材1の上に通常形成されるクラッド層のS(イオウ)含有量を最大0.03%と仮定して、凝固割れを防ぐ目的から希釈率を10%以下とした条件で溶接した。
なお、希釈率は、図2において、溶接金属の余盛り部分の断面積A、溶接金属の溶け込み部分の断面積Bとした場合に、
希釈率=A/(A+B)×100
で表わすことができる。
図3に、上記の条件で溶接施工した場合の表面からの距離と硬度との関係を示す。
熱影響部8の硬度はシャルピー衝撃試験や、破壊靭性試験で評価するが、一般的にビッカース硬さに換算してHv350以下であれば、破壊靭性に問題がないと言われている。
同図より、溶け込み深さは約0.4mm、硬度が350HVとなる硬化層の幅は約1.9mmであった。
これより、溶け込み深さと硬化層の幅の和である2.3mm以上の厚さがあれば、硬度が350HVとなる硬化層が存在しないことが判明した。
従って、テンパービード溶接は不要となるクラッドの臨界厚さTcは、2.3mmであり、これ以上の厚さの残存クラッド層があればテンパービード溶接を使用しなくとも、通常の肉盛り溶接工法を用いることができることが分かった。
(実施例2)[実際の適用例]
本発明に係る構造物の溶接方法の一実施の形態の施工例について図4を用いて説明する。
図4において、補修や保全の対象となる構造物は、低合金鋼からなる管台(母材)11、ステンレス鋼からなるセーフエンド12、インコネル(Inconel(R) スペシャルメタル社)からなる異材継手部13、及び、管台(母材)11と異材継手部13の全面とセーフエンド12の一部を被覆するステンレス鋼(SUS308)からなるクラッド層14で構成されている。
クラッド層14の一部で熱疲労によって亀裂や欠損等の欠陥が発生した場合には、その欠陥を含む部分Xを削り取ってその欠陥を完全に除去した後、その除去部に肉盛り溶接を施して元の状態に戻すべく補修を行うことになる。
ここで、欠陥部を除去した後のクラッド層14の残存厚さTcが2.3mm未満である場合には、レーザ溶接による初層の肉盛り溶接を施した際に、その溶接熱の影響によって母材11側に硬化域が発生する。
そのため、そのまま通常の肉盛り溶接を行うのではなく、溶接熱をコントロールしながら行ういわゆるテンパービード工法による肉盛り溶接を行う。
なお、このテンパービード工法によるテンパ効果(焼き戻し効果)は4〜6回程度の残層の肉盛り溶接によって達成されることが多いため、その後の肉盛り溶接を通常のレーザ溶接によって行えば、その補修作業をより短時間で効率的に終わらせることができる。
一方、この欠陥部除去後のクラッド層14の残存厚さTcが2.3mm以上である場合には、レーザ溶接による熱影響が母材11側に及ばないため、そのまま通常のレーザ溶接による肉盛り溶接を施すことができる。これより、保全・補修作業を短時間で効率的に行うことができる。
なお、実施例1において、テンパービード工法と通常の肉盛り溶接工法との使い分けの判断となるクラッドの残存厚さTcを図3に基づき算出したが、クラッドの残存厚さTcは使用する母材やクラッドの材質及び補修部位の形状や場所等の要因によって異なってくる。このため、クラッドの残存厚さTcが図3の算出結果より薄くても、母材に硬化域が発生し難いような材質のクラッドが使用されている場合には、テンパービード工法を用いることなくそのまま通常の肉盛り溶接工法による補修を行い、反対にクラッドの残存厚さが図3の算出結果より厚くても母材に硬化域が発生し易いような材質のクラッドが使用されている場合には、通常の肉盛り溶接工法ではなくテンパービード工法を用いることができる。
1:母材
2:溶接ワイヤ
3:集光レンズ
4:レーザ光
5:溶接金属
6:硬化層
7:焼戻し軟化層
8:熱影響部
11:管台(母材)
12:セーフエンド
13:異材継手部
14:クラッド層

Claims (4)

  1. 低合金鋼または炭素鋼からなる母材の表面にクラッド層が形成されてなる構造物に対して、前記クラッド層の厚さが所定の値未満の場合にレーザ溶接を用いたテンパービード工法による肉盛り溶接を行い、前記クラッド層の残存厚さが前記所定の値以上の場合に通常のレーザ溶接による肉盛り溶接を行う構造物の溶接方法であって、前記所定の値が2.3mm以上3.0mm以下であることを特徴とする構造物の溶接方法。
  2. 低合金鋼または炭素鋼からなる母材の表面にクラッド層が形成されてなる構造物の欠陥部分を前記クラッド層側から機械的に削り取って除去した後、前記クラッド層の残存厚さが2.3mm未満の場合に、レーザ溶接を用いたテンパービード工法による肉盛り溶接を行い、前記クラッド層の残存厚さが2.3mm以上の場合に、通常のレーザ溶接による肉盛り溶接を行うことを特徴とする構造物の溶接方法。
  3. 低合金鋼または炭素鋼からなる母材の表面にクラッド層が形成されてなる構造物の欠陥部分を前記クラッド層側から機械的に削り取って除去した後、前記クラッド層の残存厚さが3.0mm未満の場合に、レーザ溶接を用いたテンパービード工法による肉盛り溶接を行い、前記クラッドの残存厚さが3.0mm以上の場合に、通常のレーザ溶接による肉盛り溶接を行うことを特徴とする構造物の溶接方法。
  4. 前記構造物は原子力用圧力容器の管台であって、前記レーザ溶接を用いたテンパービード工法による肉盛り溶接及び前記通常のレーザ溶接による肉盛り溶接を水中で行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の構造物の溶接方法。
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