JP2012115589A - ゲル状物質を封入した冷却シートおよびゲル状物質の冷却用途への使用 - Google Patents

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Abstract

【課題】 冷却性の高いゲル状物質を含む冷却シートを提供する。
【解決手段】 水と高吸水性ポリマーとグラファイト粉末とを含有するゲル状物質2を、包装体3に封入して、冷却シート1とする。水と高吸水性ポリマーとグラファイト粉末とを主成分とするゲル状物質は、冷却対象物に接するように配置して、冷却・保冷用途に使用できる。冷却シート1は、冷却シートの表面温度が上がりにくく、長時間にわたって冷却対象物との温度差を維持できて、冷却効果が高い。
【選択図】 図1

Description

本発明は、物品等の冷却や保冷に使用される冷却シートに関する。より詳細には、水と高吸水性ポリマーとを含むゲル状物質を用いた冷却シート、および、ゲル状物質の冷却用途への使用に関するものである。
水と高吸水性ポリマーとを含むゲル状物質は、ビニール袋などに封入されて、冷却材や保冷材として使用されている。冷却の対象物は、人体や、生物、食材などが例示される。これら冷却材や保冷材は、使用前に冷蔵庫や冷凍庫で冷却され、時には冷凍されて、使用時には冷却対象物に接するようにもしくは近接して配置されて、冷却対象物を冷却もしくは保冷する。
例えば、特許文献1には、吸水性の高い材料と水によりゼリー状の内側吸水層を構成すると共に、その外側に、例えば高分子フィルム被覆材などの疎水性外側保持層を積層した、冷却用シートが開示されている。
特開昭59−196386号公報
このような冷却用シートを、枕や布団の敷布等に使用して、暑い時期であってもひんやりと気持ちよく眠れるようにする検討が行われている。また、このような冷却シートによりスポーツ時に捻挫等をした部位を局所的に冷やす検討が行われている。これら用途において、水と高吸水性ポリマーとを含むゲル状物質をビニール袋などに封入して冷却シートを構成すると、冷却対象である人体の形状に良くなじむ柔軟性のある冷却シートとなって好ましい。
そして、これら冷却シートにおいては、冷却性が高いこと、即ち、冷却速度が高いことや冷却シートが長時間低温を維持できることが求められている。
従って、本発明の目的は、冷却性の高いゲル状物質を含む冷却シートを提供することにある。
発明者は、鋭意検討の結果、水と高吸水性ポリマーとを含むゲル状物質にグラファイト粉末を配合すると、ゲル状物質の冷却性能が飛躍的に高められることを知見し、本発明を完成させた。
本発明は、水と高吸水性ポリマーとグラファイト粉末とを含有するゲル状物質を、包装体に封入してシート状にした冷却シートである(第1発明)。
また、本発明は、水と高吸水性ポリマーとグラファイト粉末とを主成分とするゲル状物質の冷却用途への使用である(第2発明)。
本発明の冷却シート(第1発明)によれば、冷却シートによる冷却性が高められる。
また、第2発明のようにグラファイト粉末を含むゲル状物質を冷却用途に使用すれば、多様な冷却様態における冷却性を高めることができる。
本発明の冷却シートを示す正面図である。 実施例1の冷却試験の温度変化を示すグラフである。 比較例の冷却試験の温度変化を示すグラフである。
以下図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。本発明は以下に示す個別の実施形態に限定されるものではなく、その形態を変更して実施することもできる。図1には本発明の第1実施形態である冷却シート1を示す。冷却シート1はゲル状の冷却材2が包装体3に封入されたシート状の冷却体である。本実施形態においては、包装体は合成樹脂フィルム製の柔軟な袋からなっている。冷却シート1は全体として柔軟性を有するシート状の冷却体となっている。
冷却シート1は、あらかじめ冷却対象物よりも低温となるように冷却しておいて、使用時に冷却対象物に接触させて、冷却対象物を冷却できる。例えば、冷却シート1を枕や布団の敷布に重ねるようにして使用したり、額や捻挫した足首などに巻きつけたりして、使用する。
冷却シート1の主体であるゲル状の冷却材2(以下単に「ゲル状物質」と記載する)について説明する。ゲル状物質2は、水と高吸水性ポリマーとを主成分とするゲル状基材にグラファイト粉末を配合してなるものである。すなわち、ゲル状物質2は水と高吸水性ポリマーとグラファイト粉末を主成分として含有するものである。
高吸水性ポリマーとしては、架橋構造を有する親水性のポリマーで、自重の10倍以上の吸水性を有する吸水性ポリマーが使用できる。そのような高吸水性ポリマーとしては、グラフト重合あるいはカルボキシメチル化によるデンプン系およびセルロース系の吸水性ポリマーや、ポリアクリル酸塩系やポリビニルアルコール系やポリアクリルアミド系やポリオキシエチレン系の吸水性ポリマーが使用出来る。中でも、ゲル化する性能とコストの観点から、ポリアクリル酸ナトリウム系の吸水性ポリマーを使用することが好ましい。
水と高吸水性ポリマーの配合割合には特に制限はなく、高吸水性ポリマーの種類に応じて、適切にゲル化が行われる程度に両者の配合を行えばよい。例えば、ポリアクリル酸ナトリウム系の高吸水性ポリマーであれば、水100重量部に対し、高吸水性ポリマーは0.5重量部程度で十分であることが多い。
本発明に使用するグラファイト粉末としては、市販のグラファイト粉末が使用出来る。グラファイト粉末は、カーボンブラックなどといった炭素系材料の中では樹脂との混和性が悪く、ゴムなどの樹脂組成物に混練するのは困難であるものとして知られているため、冷却ゲルへの混練にも適さないと考えられていた。ところが、発明者は、驚くべきことに、水と高吸水性ポリマーとを主成分とするゲル状基材には、グラファイト粉末が混練可能であることを発見し、本発明の完成に至ったのである。
ゲル状基材とグラファイト粉末の好ましい配合量は、ゲル状基材100重量部に対し、グラファイト粉末が5〜100重量部、より好ましくは10〜70重量部程度とすることが好ましく、特に好ましくは、15〜50部程度である。グラファイト粉末の配合量が少ないと、冷却性向上効果が少なくなり、配合量が多すぎると、混練が困難となったり、混練されたゲル状物質が硬くなって冷却シートの柔軟性が失われたりしやすい。
冷却シート1において、ゲル状物質2が封入される包装体3について説明する。包装体としては、樹脂フィルムからなる袋状のものや、合成樹脂により形成された中空容器(ケース)状のものがある。冷却対象物に沿わせた形状に形状変化させやすいという観点から、包装体3としては、樹脂フィルムなどで構成された柔軟な袋状のものが好ましい。樹脂フィルムとしては、ゴムや熱可塑性樹脂(例えば塩化ビニル樹脂やポリプロピレン樹脂やポリエチレン樹脂など)からなるフィルム状素材が使用可能である。
本実施形態においては、図1に図示されるように、1枚のポリエチレン樹脂製のフィルムを折り曲げて(図1では下縁が折り曲げ縁である)、フィルム間にゲル状物質2を挟み込んだ状態として、フィルムの周縁部をヒートシールして、袋状の包装体3の中にゲル状物質2を封入している。包装体3へのゲル状物質2の封入は、公知の方法により行うことができる。接着剤の使用やヒートシールの適用などにより、袋状にした包装体内部からゲル状物質2が漏れ出さないように封入することが好ましい。
以下、より具体的な実施例と共に、本発明により冷却性が改善されることを説明する。
(試験体の作成)
水100重量部に対し、高吸水性ポリマー(ポリアクリル酸ナトリウム系)0.5重量部の割合で混合して、ゲル状基材G1を調製した。さらに、調製されたゲル状基材G1を100重量部に対し、グラファイト粉末20重量部を混練してグラファイト入りゲル状物質G2を得た。
(実施例1)グラファイト入りゲル状物質G2を200g、A4シート大(約30cm×約20cm)のポリエチレン樹脂製の袋に封入して、実施例1の冷却シートとした。
(比較例)同様に、グラファイトを含まないゲル状基材G1を200g、A4シート大のポリエチレン樹脂製の袋に封入して、比較例の冷却シートとした。
(試験方法)
得られた試験体(実施例1と比較例の冷却シート)について、以下のような試験を行い、冷却対象物や冷却シート表面の温度変化を測定した。
試験準備:
試験体(冷却シート)は厚さを均一にして、試験体全体の温度が26℃となるようにしておく。
冷却対象物として、板厚4mm、重量300gの平板状の鉄板を用いる。冷却対象物は熱風乾燥機内部で十分な時間をかけて45℃に加熱しておく。
試験概要:
試験は室温環境下(23℃)にて行う。試験テーブル上に、発泡ポリスチレン製の断熱板を置いて、その上に試験体(冷却シート)を置く。そして、乾燥機内部から加熱された冷却対象物(鉄板)を取り出して、すばやく試験体の上に置く。そして、試験体と冷却対象物が互いに面する部分で、それぞれの表面温度を測定し、記録する。
なお、温度の測定は、試験体や冷却対象物のそれぞれの表面に熱電対を貼り付けて行う。また、温度の測定箇所は、鉄板の略中央部とする。
試験結果:
試験結果を図2、図3のグラフに示す。横軸が冷却対象物を冷却シート上に置いてからの経過時間(s)であり、縦軸は温度である。図2が実施例1の試験結果であり、図3が比較例の試験結果である。測定結果によれば、実施例1の冷却シートの表面温度は、比較例の冷却シート表面温度に対して、やや低く維持されている。特に、経過時間が50〜150(s)の時間帯での試験体(冷却シート)の温度上昇が遅くなって、冷却シート表面の温度上昇が抑えられている。実施例1の冷却シート表面温度は32度程度までしか上昇にないのに対し、比較例の冷却シート表面温度は34度程度まで上昇した。また、試験体(冷却シート)表面温度と冷却対象物(鉄板)の表面温度の差が1℃程度になる時刻を比較すると、実施例1においては試験開始から300秒程度であるのに対し、比較例では200秒程度となっており、実施例1の方が、冷却シートと冷却対象物(鉄板)の間の温度差が長時間にわたって維持されている。そして、500秒経過時の冷却対象物(鉄板)の温度も実施例1の方がやや低い。
即ち、グラファイト粉末を含むゲル状物質は、ゲル物質表面温度の上昇が遅く、長時間にわたって冷却対象物を冷却することができ、冷却性が高い。特に、人体を冷却する冷却シートとして用いると、冷却シート表面と人体の間の温度差を長時間にわたって維持することができ、「ひんやり感」が長時間持続して好ましい。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の改変をして実施することができる。以下に本発明の他の実施形態について説明するが、以下の説明においては、上記実施形態と異なる部分を中心に説明し、同様である部分についてはその説明を省略する。
冷却シートにおいて、グラファイトを含有するゲル状物質を封入する包装体は、上記実施形態に示したような、柔軟性を有する袋状のものに限定されず、包装体は、硬質な板材などを用いたケースであっても良い。
また、グラファイトを含有するゲル状物質を冷却材として冷却用途に使用する形態は、包装体に封入して行うことなく、冷却対象物にゲル状物質を直接塗布あるいは担持させるようにして行っても良い。例えば、電子化回路基盤を覆うように絶縁膜を形成し、絶縁された電子回路基盤をグラファイトを含有するゲル状物質に埋入させるようにして、電子回路基盤から発生する熱を冷却するようにすることも可能である。この場合、冷却材料がゲル状であるので、冷却対象物の形状に自在に合致して、熱交換性を高めることができる。
水と高吸水性ポリマーとグラファイト粉末の混和は、任意の順序で行うことができ、水と高吸水性ポリマーを混ぜてゲル化した基材にグラファイト粉末を混ぜるようにしても良いし、乾燥状態の高吸水性ポリマーとグラファイト粉末を混合したのちに、水を加えてゲル状にしても良い。
そして、本発明のグラファイト含有ゲル状物質や、当該ゲル状物質を封入した冷却シートは、人体や動物、食材、機械部品、電子部品、などの多様な冷却対象物を冷却あるいは保冷することができる。そして、逆に、ゲル状物質や冷却シートの側の温度を高くしておいて使用すれば、対象物の加温・加熱・保温に使用することもできる。
本発明は、多様な物品の冷却に使用することができ、産業上の利用価値が高い。
1 冷却シート
2 ゲル状物質
3 袋(包装体)

Claims (2)

  1. 水と高吸水性ポリマーとグラファイト粉末とを含有するゲル状物質を、
    包装体に封入してシート状にした冷却シート。
  2. 水と高吸水性ポリマーとグラファイト粉末とを主成分とするゲル状物質の冷却用途への使用。
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