JP2012102750A - 変速装置 - Google Patents

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融 左右田
Masahiro Otake
政弘 大竹
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Abstract

【課題】部品点数の削減を図りつつ1本の部材として構成された入力軸をトランスミッションケースに対して軸方向に支持する。
【解決手段】クラッチC1は、スプライン嵌合により入力軸34と回転方向に連結されると共に複数のベアリング56,58によりトランスミッションケース21に対して軸方向に支持されたクラッチドラムを有する。更に、入力軸34は、エンジン12側のタービンハブとトランスミッションケース21のエンジン12とは反対側の端部との間に延在する1本の部材として構成されると共に、1個のスナップリング54を介してクラッチドラムと軸方向に一体化される。これにより、入力軸34の部品点数の削減と入力軸34の組付性の向上とを図りつつ入力軸34からの動力を他の部材に伝達可能なクラッチC1を構成でき、入力軸34専用のベアリングを用いずにクラッチドラム40と入力軸34との軸方向の移動を規制することができる。
【選択図】図6

Description

本発明は、変速装置に関し、詳しくは、原動機側の出力部材から入力軸に入力された動力をトランスミッションケースに収容された複数のクラッチの係合状態を切り替えることよって変速して出力軸に出力する変速装置に関する。
従来、この種の変速装置としては、複数のプラネタリギヤと、プラネタリギヤのサンギヤやキャリア、リングギヤ等の回転要素を係止したり解放したりするクラッチ及びブレーキと、カウンタドライブギヤとを有する主変速機構を備え、クラッチ及びブレーキによる回転要素のつかみ変えにより、入力軸(出力軸13)に伝達された動力を適宜に変速してカウンタドライブギヤから出力するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この変速装置では、トルクコンバータのタービンランナやロックアップクラッチ(タービンハブ)と一体に回転する入力軸は、タービンハブとトランスミッションケースのトルクコンバータとは反対側の端部との間に延在する1本の部材として形成されている。また、入力軸のトルクコンバータとは反対側の端部にはフランジ部が形成されており、入力軸は、フランジ部の両側に配置されるスラスト軸受によりトランスミッションケースに対して軸方向に支持されている。
特開平11−82646号公報
上述の変速装置のように、変速装置の入力軸を複数の部品に分割されていない1本の部材として構成すると、部品点数を削減してコストの削減を図ると共に入力軸の組付性を向上させることができる。しかしながら、上述の変速装置では、1本の部材として構成された入力軸の軸方向の移動を規制するために、入力軸に対して2つの専用のスラスト軸受が配置されることから、部品点数が増加し、ひいてはコストが嵩んでしまう。
本発明の変速装置は、部品点数の削減を図りつつ1本の部材として構成された入力軸をトランスミッションケースに対して軸方向に支持することを主目的とする。
本発明の変速装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の変速装置は、
原動機側の出力部材から入力軸に入力された動力をトランスミッションケースに収容された複数のクラッチの係合状態を切り替えることよって変速して出力軸に出力する変速装置において、
前記複数のクラッチのうちの少なくとも1つは、スプライン嵌合により前記入力軸と回転方向に連結されると共に複数のベアリングにより前記トランスミッションケースに対して軸方向に支持されたクラッチドラムを有し、
前記入力軸は、前記出力部材と前記トランスミッションケースの前記原動機とは反対側の端部との間に延在する1本の部材として構成され、1個のスナップリングを介して前記クラッチドラムと軸方向に一体化される
ことを特徴とする。
この本発明の変速装置では、複数のクラッチのうちの少なくとも1つは、スプライン嵌合により入力軸と回転方向に連結されると共に複数のベアリングによりトランスミッションケースに対して軸方向に支持されたクラッチドラムを有する。更に、入力軸は、原動機側の出力部材とトランスミッションケースの原動機とは反対側の端部との間に延在する1本の部材として構成され、1個のスナップリングを介してクラッチドラムと軸方向に一体化される。したがって、1本の部材として構成された入力軸とクラッチドラムとをスプライン嵌合により回転方向に連結すると共にスナップリングにより軸方向に一体化するから、入力軸の部品点数の削減と入力軸の組付性の向上とを図りつつ、入力軸からの動力を他の部材に伝達可能なクラッチを構成することができる。そして、入力軸と回転方向および軸方向に一体化されるクラッチドラムを複数のベアリングにより軸方向に支持するから、入力軸専用のベアリングを用いることなく、クラッチドラムと入力軸との双方の軸方向の移動を規制することができる。この結果、部品点数の削減を図りつつ1本の部材として構成された入力軸をトランスミッションケースに対して軸方向に支持することができる。
こうした本発明の変速装置において、前記スナップリングは、前記入力軸と前記クラッチドラムとがスプライン嵌合により連結されない箇所で前記入力軸と前記クラッチドラムとに係合することによって前記入力軸と前記クラッチドラムとを軸方向に一体化させる、ものとすることもできる。こうすれば、入力軸とクラッチドラムとがスプライン嵌合により連結された箇所にスナップリングは存在しないことになる。したがって、入力軸とクラッチドラムとの間のトルク伝達により入力軸やクラッチドラムの一部に変形が生じたときでも、スナップリングに無理な力が作用するのを抑制することができる。この結果、スナップリングの強度を良好に保持すると共に、入力軸やクラッチドラムのスナップリング周辺の部分の強度を良好に保持することができる。
このスナップリングをスプライン嵌合により連結されない箇所で用いる態様の本発明の変速装置において、前記クラッチドラムは、複数のクラッチプレートを摺動自在に保持する外筒部と、該外筒部の径方向内側に配置され内周に複数のスプラインと前記スナップリングが係合するリング溝とが形成された内筒部とを有し、前記入力軸の外周には、前記クラッチドラムの内筒部の内周に形成された複数のスプラインと係合するように複数のスプラインが形成されると共に、前記スナップリングが係合するリング溝が形成されており、前記クラッチドラムのリング溝と前記入力軸のリング溝との一方は前記スプラインが存在する箇所に形成され、前記クラッチドラムのリング溝と前記入力軸のリング溝との他方は前記スプラインが存在しない箇所に形成される、ものとすることもできる。こうすれば、クラッチドラムのリング溝と入力軸のリング溝との一方がスプラインが存在する箇所に形成されると共にクラッチドラムのリング溝と入力軸のリング溝との他方がスプラインが存在しない箇所に形成されるから、入力軸とクラッチドラムとがスプライン嵌合により連結されない箇所でスナップリングを入力軸とクラッチドラムとに係合させることができる。また、クラッチドラムのリング溝と入力軸のリング溝との一方をスプラインが存在する箇所に形成することにより、両方のリング溝をスプラインが存在しない箇所に形成するものに比して、即ち各スプラインを形成する山部と谷部とのうち径方向において谷部に相当する面(クラッチドラムの内筒部の内周の面や入力軸の外周の面)にリング溝を形成するものに比して、スプラインが存在する箇所に形成されたリング溝へのスナップリングの係合代をより大きく確保することができ、スナップリングの係合状態を良好にすることができる。
本発明の一実施例としての自動変速機30を含むトランスミッション20を搭載した自動車10の構成の概略を示す構成図である。 トルクコンバータ22と自動変速機30の構成の概略を示す構成図である。 自動変速機30の各変速段とクラッチおよびブレーキの作動状態との関係を表す作動表である。 自動変速機30を構成する回転要素間における回転数の関係を例示する共線図である。 自動変速機30の構成図である。 自動変速機30の要部の拡大図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は本発明の一実施例としての自動変速機30を含むトランスミッション20を搭載した自動車10の構成の概略を示す構成図である。実施例の自動車10は、図示するように、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関として構成されたエンジン12と、エンジン12の出力軸に接続されたトルクコンバータ22やトルクコンバータ22の出力部材に接続された自動変速機30を含むトランスミッション20とを備え、エンジン12からの動力を自動変速機30により変速してデファレンシャルギヤ16を介して駆動輪18a,18bに出力することによって走行する。
図2はトランスミッション20に含まれるトルクコンバータ22と自動変速機30の構成の概略を示す構成図である。トルクコンバータ22は、図示するように、ロックアップクラッチ24を含む流体式トルクコンバータとして構成されており、エンジン12の出力軸であるクランクシャフト14に入力部材としてのフロントカバー23を介して接続されたポンプインペラ25と、自動変速機30の入力軸34に出力部材としてのタービンハブ28を介して接続されたタービンランナ26と、ポンプインペラ25とタービンランナ26との間に配置されたステータ27とを備える。
実施例の自動変速機30は、4段変速の有段変速機として構成されており、図示するように、ダブルピニオン式の第1の遊星歯車機構31と、シングルピニオン式の第2の遊星歯車機構32と、入力軸34および出力軸38と、入力軸34から出力軸38までの動力伝達経路を変更するための4つのクラッチC0〜C3と2つのブレーキB1,B2と2つのワンウェイクラッチF0,F1とを備える。第1および第2の遊星歯車機構31,32とクラッチC0〜C3とブレーキB1,B2とワンウェイクラッチF0,F1は、トランスミッションケース21の内部に収容されている。また、出力軸38は、図示しないギヤ機構およびデファレンシャルギヤ16を介して駆動輪18a,18bに接続されている。
第1の遊星歯車機構31は、外歯歯車のサンギヤ31sと、サンギヤ31sと同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ31rと、サンギヤ31sに噛合する複数の第1のピニオンギヤ31paと、第1のピニオンギヤ31paに噛合すると共にリングギヤ31rに噛合する複数の第2のピニオンギヤ31pbと、第1および第2のピニオンギヤ31pa,31pbを自転かつ公転自在に保持するキャリア31cとを備える。第2の遊星歯車機構32は、外歯歯車のサンギヤ32sと、サンギヤ32sと同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32rと、サンギヤ32sに噛合すると共にリングギヤ32rに噛合する複数のピニオンギヤ32pと、複数のピニオンギヤ32pを自転かつ公転自在に保持するキャリア32cとを備える。遊星歯車機構31のサンギヤ31sと遊星歯車機構32のサンギヤ32sとは、一体に回転可能となるように互いに連結されている。また、遊星歯車機構31のキャリア31cと遊星歯車機構32のキャリア32cとは、一体に回転可能となるように互いに連結されると共に出力軸38に接続されている。
クラッチC0〜C3は、いずれも多板式油圧クラッチである。クラッチC0は、クラッチC1が係合されている状態で入力軸34と遊星歯車機構31のリングギヤ31rとを接続すると共に両者の接続を解除する。クラッチC2は、入力軸34と遊星歯車機構31,32のサンギヤ31s,32sとを接続すると共に両者の接続を解除する。クラッチC3は、クラッチC1が係合されている状態で入力軸34と遊星歯車機構32のリングギヤ32rとを接続すると共に両者の接続を解除する。また、ワンウェイクラッチF0は、クラッチC1が係合されている状態で入力軸34に対して遊星歯車機構32のリングギヤ32rの一方向への回転のみを許容して他方向への回転を規制し、ワンウェイクラッチF1は、遊星歯車機構31のリングギヤ31rの一方向への回転のみを許容して他方向への回転を規制する。さらに、ブレーキB1は、バンドブレーキであり、遊星歯車機構31,32のサンギヤ31s,32sをトランスミッションケース21に固定すると共に両者のトランスミッションケース21への固定を解除する。また、ブレーキB2は、多板式油圧ブレーキであり、遊星歯車機構31のリングギヤ31rをトランスミッションケース21に固定すると共にリングギヤ31rのトランスミッションケース21への固定を解除する。図3に自動変速機30の各変速段とクラッチC0〜C3,ブレーキB1,B2,ワンウェイクラッチF0,F1の作動状態との関係を表す作動表を示し、図4に自動変速機30を構成する回転要素間における回転数の関係を例示する共線図を示す。自動変速機30では、図示しない油圧回路からの油圧によりクラッチC0〜C3およびブレーキB1,B2の係合状態を図3の作動表に示すように切り替えることによって、図4の共線図に示すように前進1速から4速と後進1速の変速段を切り替える。
図5に自動変速機30の構成図を示し、図6に自動変速機30の要部の拡大図を示す。図5に示すように、入力軸34は、トルクコンバータ22の出力部材としてのタービンハブ28とトランスミッションケース21のタービンハブ28とは反対側(エンジン12とは反対側)の端部(図5では左側の端部)との間に延在する1本の部材、即ち軸方向において複数に分割されない単一の部材により構成されている。このように、入力軸34を一本の部材として構成することにより、入力軸を複数の部品から構成する場合に比して部品点数を削減してコストの削減を図ることができると共に、入力軸34の組付性を向上させることができる。次に、発進クラッチとしてのクラッチC1と入力軸34との関係を中心に説明する。
クラッチC1は、複数の環状のクラッチプレート41を摺動自在に保持するクラッチドラム40と、複数の環状のクラッチプレート61を摺動自在に保持するクラッチハブ60と、クラッチドラム40内に軸方向に移動可能に配置されたクラッチピストン64と、クラッチピストン64をクラッチプレート41,61から離間するように付勢するリターンスプリング66と、リターンスプリング66の一端を保持すると共にクラッチドラム40にスナップリングなどにより固定されたスプリングリテーナ68とにより構成されている。クラッチドラム40は、クラッチプレート61を内周に摺動自在に保持する筒状の外筒部42と、外筒部42と一体に形成され外筒部42のエンジン12とは反対側の端部(図5では左側の端部)から径方向内側に延びる環状の壁部43と、壁部43の内周端に溶接などにより固定されエンジン12の方向に延びる筒状の大径内筒部44と、大径内筒部44と一体に形成され大径内筒部44よりも小径で大径内筒部44のエンジン12側の端部からエンジン12の方向に延びる筒状の小径内筒部45とからなる。このクラッチC1は、図示しない油圧回路から供給される作動油の油圧によりクラッチピストン64がクラッチプレート41,61に向けて移動することにより係合し、クラッチプレート41,61間に作用する摩擦力によりクラッチドラム40とクラッチハブ60とを連結する。
図5および図6に示すように、クラッチC1を構成するクラッチドラム40は、スプライン嵌合により入力軸34と回転方向に連結されている。すなわち、クラッチドラム40の小径内筒部45の内周には、それぞれ軸方向に延びる複数のスプライン46が形成されており、入力軸34の外周には、クラッチドラム40の小径内筒部45の内周の形成された複数のスプライン46と係合するように複数のスプライン35が形成されている。クラッチドラム40のスプライン46と入力軸34のスプライン35とは互いに係合することによりスプライン嵌合部50を形成し、このスプライン嵌合部50によりクラッチドラム40は入力軸34と一体に回転可能に連結されている。
また、クラッチC1を構成するクラッチドラム40と入力軸34とは、スナップリング54を介して軸方向に一体化されている。すなわち、クラッチドラム40の小径内筒部45の内周には、各スプライン46よりも大径内筒部44側に位置するようにリング溝47が形成されており、入力軸34の外周には、リング溝47と径方向において対向するようにリング溝36が形成されている。スナップリング54は、クラッチドラム40のリング溝47と入力軸34のリング溝36との双方に係合するように配置され、リング溝47,36と共にクラッチドラム40と入力軸34とを軸方向に一体化させる軸方向固定部52を形成する。このように、1本の部材として構成された入力軸34とクラッチドラム40とをスプライン嵌合により回転方向に連結すると共にスナップリング54により軸方向に一体化させることにより、入力軸34の部品点数の削減と入力軸34の組付性の向上とを図りつつ、入力軸34からの動力を遊星歯車機構31,32側に伝達可能なクラッチC1を構成することができる。
さらに、図5および図6から分かるように、入力軸34の外周に形成された各スプライン35は、クラッチドラム40の小径内筒部45の内周に形成された各スプライン46に比して、エンジン12とは反対側において軸方向に長く延びるように形成されている。また、クラッチドラム40のリング溝47は、各スプライン46よりも大径内筒部44側の箇所すなわち小径内筒部45の内周のスプライン46が存在していない箇所に形成され、各スプライン46よりもトランスミッションケース21のエンジン12とは反対側の端部側に位置する。これに対して、入力軸34のリング溝36は、入力軸34の各スプライン35が存在している箇所に形成されている。これにより、スナップリング54は、入力軸34とクラッチドラム40とがスプライン嵌合により連結されない箇所で入力軸34のリング溝36とクラッチドラム40のリング溝47とに係合することによって、入力軸34とクラッチドラム40とを軸方向に一体化させる。そして、入力軸34とクラッチドラム40とがスプライン嵌合により連結された箇所にスナップリング54は存在しないことになる。したがって、入力軸34とクラッチドラム40との間のトルク伝達により入力軸34やクラッチドラム40の小径内筒部45に僅かな変形が生じたときでも、スナップリング54に無理な力が作用するのを抑制することができる。この結果、スナップリング54とその周辺の部分とに無理な応力が繰り返し作用するのを抑制することができるから、スナップリング54の強度を良好に保持すると共に、入力軸34やクラッチドラム40のスナップリング54周辺の部分の強度を良好に保持することができる。
また、入力軸34のリング溝36をスプライン35が存在する箇所に形成するから、クラッチドラム40のリング溝47と同様に入力軸34のリング溝をスプラインが存在しない箇所に形成するものに比して、即ち各スプライン35を形成する山部と谷部とのうち径方向において谷部に相当する入力軸34の外周の面にリング溝を形成するものに比して、スプライン35が存在する箇所に形成されたリング溝36へのスナップリング54の係合代(係合の深さ)をより大きく確保することができ、スナップリング54の係合状態を良好にすることができる。なお、実施例の自動変速機30がエンジン12側に位置する構成部品を順番にトランスミッションケース21内に組み付けることにより組み立てられる工程を考えると、各スプライン35を形成する山部と谷部とのうち山部に相当する入力軸34の外周の面にリング溝を形成することは想定されない。更に、実施例の自動変速機30の組み立ての工程を考えると、クラッチドラム40のリング溝47を各スプライン46よりもトランスミッションケース21のエンジン12とは反対側の端部側に配置することにより、スナップリング54をより容易にリング溝47,36と係合させることができる。なお、自動変速機30の組立工程によっては、クラッチドラム40のリング溝47を各スプライン46よりもエンジン12側に配置してもよい。
そして、スプライン嵌合により入力軸34に回転方向に連結されると共にスナップリング54を介して入力軸34と軸方向に一体化されるクラッチドラム40は、複数のベアリング(スラスト軸受)56,58によりトランスミッションケース21に対して軸方向に支持される。実施例では、図6に示すように、クラッチドラム40の小径内筒部45のエンジン12とは反対側の端部とトランスミッションケース21との間にベアリング56が配置されると共に、小径内筒部45のエンジン12側の端部とクラッチC3のクラッチハブ72(図5参照)を入力軸34の周りに回転自在に支持する環状支持部材74との間にベアリング58が配置される。環状支持部材74は、複数の部材およびベアリングを介してトランスミッションケース21に対して軸方向に支持されており、軸方向エンジン12側への移動は規制されている。このように、入力軸34と回転方向および軸方向に一体化されるクラッチドラム40を複数のベアリング56,58により軸方向に支持することより、入力軸34専用のベアリングを用いることなく、クラッチドラム40と入力軸34との双方の軸方向における移動を規制することができる。
以上説明した実施例の自動変速機30では、自動変速機30を構成する複数のクラッチC0〜C3のうちの発進クラッチとしてのクラッチC1は、スプライン嵌合により入力軸34と回転方向に連結されると共に複数のベアリング56,58によりトランスミッションケース21に対して軸方向に支持されたクラッチドラム40を有する。更に、入力軸34は、エンジン12側のタービンハブ28とトランスミッションケース21のエンジン12とは反対側の端部との間に延在する1本の部材として構成されると共に、1個のスナップリング54を介してクラッチドラム40と軸方向に一体化される。したがって、1本の部材として構成された入力軸34とクラッチドラム40とをスプライン嵌合により回転方向に連結すると共にスナップリング54により軸方向に一体化するから、入力軸34の部品点数の削減と入力軸34の組付性の向上とを図りつつ、入力軸34からの動力を他の部材に伝達可能なクラッチC1を構成することができる。そして、入力軸34と回転方向および軸方向に一体化されるクラッチドラム40を複数のベアリング56,58により軸方向に支持するから、入力軸34専用のベアリングを用いることなく、クラッチドラム40と入力軸34との双方の軸方向の移動を規制することができる。この結果、部品点数の削減を図りつつ1本の部材として構成された入力軸34をトランスミッションケース21に対して軸方向に支持することができる。
また、実施例の自動変速機30では、スナップリング54は、入力軸34とクラッチドラム40とがスプライン嵌合により連結されない箇所で入力軸34とクラッチドラム40とに係合することによって入力軸34とクラッチドラム40とを軸方向に一体化させる。これにより、入力軸34とクラッチドラム40とがスプライン嵌合により連結された箇所にスナップリング54は存在しないことになる。したがって、入力軸34とクラッチドラム40との間のトルク伝達により入力軸34やクラッチドラム40の小径内筒部45に変形が生じたときでも、スナップリング54に無理な力が作用するのを抑制することができる。この結果、スナップリング54の強度を良好に保持すると共に、入力軸34やクラッチドラム40のスナップリング54周辺の部分の強度を良好に保持することができる。
さらに、実施例の自動変速機30では、入力軸34のリング溝36はスプライン35が存在する箇所に形成されると共に、クラッチドラム40のリング溝47はスプライン46が存在しない箇所に形成される。これにより、入力軸34とクラッチドラム40とがスプライン嵌合により連結されない箇所でスナップリング54を入力軸34とクラッチドラム40とに係合させることができる。また、入力軸34のリング溝36をスプライン35が存在する箇所に形成することにより、スプライン35が存在する箇所に形成されたリング溝36へのスナップリング54の係合代をより大きく確保することができ、スナップリング54の係合状態を良好にすることができる。
実施例の自動変速機30では、入力軸34のリング溝36をスプライン35が存在する箇所に形成すると共にクラッチドラム40のリング溝47をスプライン46が存在しない箇所に形成するものとしたが、クラッチドラム40の小径内筒部45の軸長や入力軸34の製造工程などによっては、入力軸34のリング溝をスプラインが存在しない箇所に形成すると共にクラッチドラム40のリング溝をスプラインが存在する箇所に形成するものとしてもよい。
また、実施例では、自動変速機30を構成する複数のクラッチC0〜C3のうちのクラッチC1に本発明を適用して説明したが、本発明の適用対象となるクラッチは、変速装置の入力軸からの動力を他の部材に伝達するためのものであれば、如何なるクラッチであっても構わない。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、クラッチドラム40が「クラッチドラム」に相当し、入力軸34が「入力軸」に相当し、ベアリング56,58が「ベアリング」に相当し、スナップリング54が「スナップリング」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、変速装置の製造産業などに利用可能である。
10 自動車、12 エンジン、14 クランクシャフト、16 デファレンシャルギヤ、18a,18b 駆動輪、20 トランスミッション、21 トランスミッションケース、22 トルクコンバータ、23 フロントカバー、24 ロックアップクラッチ、25 ポンプインペラ、26 タービンランナ、27 ステータ、28 タービンハブ、30 自動変速機、31,32 遊星歯車機構、31c,32c キャリア、31pa,31pb,32p ピニオンギヤ、31r,32r リングギヤ、31s,32s サンギヤ、34 入力軸、35 スプライン、36 リング溝、38 出力軸、40 クラッチドラム、41 クラッチプレート、42 外筒部、43 壁部、44 大径内筒部、45 小径内筒部、46 スプライン、47 リング溝、50 スプライン嵌合部、52 軸方向固定部、54 スナップリング、56 ベアリング、58 ベアリング、60 クラッチハブ、61 クラッチプレート、64 クラッチピストン、66 リターンスプリング、68 スプリングリテーナ、72 クラッチハブ、74 環状支持部材、B1,B2 ブレーキ、C0,C1,C2,C3 クラッチ、F0,F1 ワンウェイクラッチ。

Claims (3)

  1. 原動機側の出力部材から入力軸に入力された動力をトランスミッションケースに収容された複数のクラッチの係合状態を切り替えることよって変速して出力軸に出力する変速装置において、
    前記複数のクラッチのうちの少なくとも1つは、スプライン嵌合により前記入力軸と回転方向に連結されると共に複数のベアリングにより前記トランスミッションケースに対して軸方向に支持されたクラッチドラムを有し、
    前記入力軸は、前記出力部材と前記トランスミッションケースの前記原動機とは反対側の端部との間に延在する1本の部材として構成され、1個のスナップリングを介して前記クラッチドラムと軸方向に一体化される
    ことを特徴とする変速装置。
  2. 請求項1記載の変速装置において、
    前記スナップリングは、前記入力軸と前記クラッチドラムとがスプライン嵌合により連結されない箇所で前記入力軸と前記クラッチドラムとに係合することによって前記入力軸と前記クラッチドラムとを軸方向に一体化させる
    ことを特徴とする変速装置。
  3. 請求項2記載の変速装置において、
    前記クラッチドラムは、複数のクラッチプレートを摺動自在に保持する外筒部と、該外筒部の径方向内側に配置され内周に複数のスプラインと前記スナップリングが係合するリング溝とが形成された内筒部とを有し、
    前記入力軸の外周には、前記クラッチドラムの内筒部の内周に形成された複数のスプラインと係合するように複数のスプラインが形成されると共に、前記スナップリングが係合するリング溝が形成されており、
    前記クラッチドラムのリング溝と前記入力軸のリング溝との一方は前記スプラインが存在する箇所に形成され、前記クラッチドラムのリング溝と前記入力軸のリング溝との他方は前記スプラインが存在しない箇所に形成される、
    ことを特徴とする変速装置。
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