JP2012093434A - 表示装置の駆動方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】表示輝度を変更してもホワイトバランス及び階調特性を維持できる表示装置の駆動方法を提供する。
【解決手段】発光素子と、駆動トランジスタと、保持容量と、発光期間制御手段とを含む画素と、データ線と、基準電圧線と、を有する表示装置の駆動方法であって、1フレーム期間毎に、各画素に、データ電圧をデータ線から供給し、保持容量に書き込んだ後、予め決められた互いに異なる第1基準電圧と第2基準電圧を、いずれかを先に順に基準電圧線から供給し、1フレーム期間内に、データ電圧・第1基準電圧に応じた第1発光レベルで発光する第1期間と、データ電圧・第2基準電圧に応じた第2発光レベルで発光する第2期間とを有し、発光期間制御手段によって、第1期間と第2期間を同一比率で変更することにより、発光素子の表示輝度を変更することを特徴とする表示装置の駆動方法。
【選択図】図6

Description

本発明は、自発光素子をマトリクス状に配置した表示装置に関する。特に、各フレームで、1つの画像データに対して2種類の発光レベルで発光させる表示装置に関する。
有機EL等に代表される自発光型の表示装置は、自発光素子からなる複数の画素を基板上にマトリクス状に配置して構成される。自発光型の表示装置の駆動回路において各画素に正確に階調をかけるためには、各画素の自発光素子に流す電流量又は電圧を正確に制御しなければならない。一般的に、自発光型の表示装置は画素毎に薄膜トランジスタ(TFT)等のスイッチング素子(アクティブ素子)を備えたアクティブマトリクス構成を有している。各画素の自発光素子を所望の輝度で発光させるためには、一般的に、発光量に対応した階調表示データを1フレーム毎に1回各画素にプログラムする。
TFTには閾値電圧(Vth)や移動度(μ)等の特性にばらつきがあるため、画素毎の発光輝度に差が出てしまい、表示の輝度ムラやスジとなって画質を低下させる。TFTの特性ばらつきを抑制する技術として、特許文献1にはVthのばらつきによる影響を回避するため、全表示画素に閾値キャンセル回路を設けた表示装置が提案されている。
特開2004−341144号公報
しかしながら、特許文献1に開示の画素回路では、TFTのVthのばらつきをキャンセルすることはできるが、移動度のばらつきをキャンセルすることができない。更に、Vthキャンセルにかける時間が短いと、十分にキャンセルすることができない。このため、表示の輝度ムラが十分に抑制できないという問題があった。
本発明者らは検討を重ねた結果、2種類の輝度レベルで発光させることにより表示の輝度ムラが抑制可能であることを新たに見出した。
ところで、特に携帯機器に用いられる表示装置では、室内で用いる場合や屋外で用いる場合等、使用状況に応じて表示装置の最大表示輝度を変更したいという要望がある。2種類の輝度レベルで発光させる駆動を行えば、各発光素子の各発光レベルの発光期間を調整して最大表示輝度を容易に変更することができる。ここで、最大表示輝度とは、白を表示する時の輝度を意味しており、白を表示するためには画素を構成するR(赤素子)、G(緑素子)、B(青素子)の色度に応じてある輝度比で発光させなければならない(以下、「ホワイトバランスを維持する」と表現する)。
2種類の輝度レベルで発光させる駆動方法において、最大表示輝度を小さくする場合に、ホワイトバランスの維持を考慮して2種類のうち一方の発光レベルの発光期間だけを短縮したところ、階調特性が維持できないという問題が生じた。
そこで、本発明は、表示輝度を変更してもホワイトバランス及び階調特性を維持できる表示装置の駆動方法の提供を目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、発光素子と、ゲート電極の電位に応じた電流を前記発光素子に供給する駆動トランジスタと、前記駆動トランジスタのゲート電極の電位を保持する保持容量と、前記発光素子が発光する期間を制御する発光期間制御手段と、を含む複数の画素と、画像データに応じたデータ電圧を前記駆動トランジスタのゲート電極に供給する複数のデータ線と、基準電圧を前記駆動トランジスタのゲート電極に供給する複数の基準電圧線と、を有する表示装置の駆動方法であって、1フレーム期間毎に、各画素に、前記データ電圧を前記データ線から供給し、前記保持容量に書き込んだ後、予め決められた互いに異なる第1基準電圧と第2基準電圧を、いずれかを先に順に前記基準電圧線から供給し、1フレーム期間内に、前記データ電圧及び前記第1基準電圧に応じた第1発光レベルで発光する第1期間と、前記データ電圧及び前記第2基準電圧に応じた第2発光レベルで発光する第2期間と、を有し、前記発光期間制御手段によって、前記第1期間と前記第2期間を同一比率で変更することにより、前記発光素子の表示輝度を変更することを特徴とする表示装置の駆動方法を提供するものである。
本発明によれば、表示輝度を変更してもホワイトバランス及び階調特性を維持できる表示装置の駆動方法を提供することができる。
本発明に係る表示装置の一例を示す図である。 本発明に好適に用いられる画素回路の一例を示す図である。 第1の実施形態での画素回路の駆動方法の一例を示す図である。 従来の発光パターンでの階調と輝度の関係を示す図である。 本発明の発光パターンでの階調と輝度の関係を示す図である。 2種類の発光レベルでの表示輝度の変更方法を説明する図である。 ホワイトバランス調整時の色毎の発光電流の一例を示す図である。 第2発光電流に対する発光期間のみ小さくした場合の図である。 第2発光電流に対する発光期間のみ小さくした場合の階調特性である。 第1・第2発光電流に対する発光期間を変更した場合の階調特性である。 単一発光レベルでの表示輝度の変更を説明する図である。 本発明に好適に用いられる画素回路の他の一例を示す図である。 第2の実施形態での画素回路の駆動方法の一例を示す図である。 2種類の発光レベルでの表示輝度の変更方法を説明する図である。 2種類の発光レベルでの表示輝度の別の変更方法を説明する図である。 本発明に係る表示装置を用いたデジタルスチルカメラシステム。
以下、発光素子として有機EL素子(OLED)を用いた有機EL表示装置を例に挙げて本発明について説明するが、本発明に係る表示装置はこれに限定されるものではなく、自発光素子の発光を制御しうる装置であれば好ましく適用される。また、1フレーム期間での発光量(積算発光量)を1フレーム期間で割った値を平均発光レベル(平均輝度)として本発明を説明する。
[第1の実施形態]
図1は本実施形態の表示装置の一例であり、表示装置の全体構成を示している。図1の表示装置は画素1をm行×n列(m、nは自然数)のマトリクス状に配置した画像表示部(以下、「表示領域」ということもある。)を備えている。画素1はRGB原色数の有機EL素子と、ゲート電極の電位に応じた電流を有機EL素子に供給する駆動トランジスタと、駆動トランジスタのゲート電極に一端が接続され、ゲート電極の電位を保持する保持容量と、発光を制御する発光期間制御手段を有する。有機EL素子、駆動トランジスタ、保持容量、発光期間制御手段等により画素回路(図2参照)が構成されている。
また、図1の表示装置は画像データに応じたデータ電圧を駆動トランジスタのゲート電極に供給するデータ線7(基準電圧を駆動トランジスタのゲート電極に供給する基準電圧線と兼用)を備えている。図1ではデータ線7が基準電圧線を兼ねているが、データ線7と基準電圧線を別々に設けても良い。
更に、図1の表示装置は制御線5、6に供給する制御信号P1、P2を制御する行制御回路3と、データ線7に供給するデータ電圧及び基準電圧線に供給する基準電圧を制御する列制御回路4と、行制御回路3と列制御回路4を制御するドライバIC10を有する。本発明に係る表示装置は行制御回路3、列制御回路4、ドライバIC10と同様の機能を有していれば、図1の構成でなくても良い。
行制御回路3にはドライバIC10から制御信号が入力され、行制御回路3の各出力端子から画素回路2の動作を制御する複数の制御信号P1(1)〜P1(m)、P2(1)〜P2(m)が出力される。行制御回路3の各出力端子から出力された制御信号の1つであるP1は、制御線5を介して各行の画素回路2に入力され、他の制御信号であるP2は制御線6を介して各行の画素回路2に入力される。2種類の発光レベルで発光させるための発光輝度制御信号である基準電圧は制御線5、6を介して画素回路2に入力しても良いし、データ線7を介して画素回路2に入力しても良い。図1では行制御回路3の各出力端子から出力される制御線を2本としたが、2本でなくても良く、画素回路2の構成次第では制御線が1本でも良いし、3本以上でも良い。
列制御回路4にはドライバIC10から画像データが入力され、列制御回路4の各出力端子から画像データに応じた階調表示データであるデータ電圧Vdataが出力される。列制御回路4から出力されたデータ電圧Vdataは、データ線7を介して各列の画素回路2に入力される。図1では列制御回路4が表示領域近傍に描かれているが、電気的に接続されていればCOG等の別基板上にあっても良い。
図2は本実施形態の表示装置に好適に用いられる有機EL素子等の自発光素子を含む画素回路の一例である。図2の画素回路2は有機EL素子と、階調表示データに応じた電流を有機EL素子に供給する回路である電流供給回路部と、電流供給回路部に接続された複数の信号入力用配線(制御線5、6、データ線7)と、電力供給配線(+VCC配線、CGND配線)を有する。
電流供給回路部はゲート電極の電位に応じた電流を有機EL素子に供給する駆動トランジスタTr2と、書き込み対象となる画素回路2を選択するための画素回路選択手段と駆動トランジスタTr2の閾値補償手段を兼ねるトランジスタTr1を有する。また、駆動トランジスタTr2のゲート電極の電位を保持する保持容量C1と、発光期間制御手段であるトランジスタTr3と、発光輝度制御手段である基準電圧線を有する。
データ電圧Vdataを供給するデータ線7は基準電圧(Vref)を駆動トランジスタTr2のゲート電極に供給する基準電圧線としての働きも兼ねている基準電圧線兼データ線である。基準電圧線とデータ線7は別々の配線として接続を切り替えても良い。図2では駆動トランジスタTr2としてP型トランジスタ(PMOS)を使用しているが、N型トランジスタ(NMOS)を使用しても良い。また、トランジスタTr1、Tr3としてNMOSを使用しているが、PMOSを使用しても良い。駆動トランジスタTr2、トランジスタTr1、Tr3としてはTFTが好適に用いられる。
トランジスタTr1は駆動トランジスタTr2のドレインとゲートの間を接続するスイッチング手段であるが、駆動トランジスタTr2のドレインとゲートの間の接続を制御できればこれに限らない。駆動トランジスタTr2がNMOSの場合も、トランジスタTr1は駆動トランジスタTr2のドレインとゲートの間を接続する。トランジスタTr3は駆動トランジスタTr2のドレインと有機EL素子のアノードの間を接続するスイッチング手段であるが、駆動トランジスタTr2のドレインと有機EL素子のアノードの間の接続を制御できればこれに限らない。
制御線5、6はトランジスタTr1、Tr3の動作を制御するが、各トランジスタの動作を制御できれば制御線は2つでなくても良い。走査信号兼オートゼロ信号P1を供給する制御線5は、トランジスタTr1のゲートに接続され、発光期間制御信号P2を供給する制御線6は、トランジスタTr3のゲートに接続されている。
保持容量C1は一端がデータ電圧Vdataを供給するデータ線7に接続され、他端が駆動トランジスタTr2のゲート及びトランジスタTr1のソースに接続されている。有機EL素子のアノードはトランジスタTr3のソースに接続され、有機EL素子のカソードはCGND配線に接続されている。+VCC配線は駆動トランジスタTr2のソースに接続されている。
図3は本実施形態における図2の画素回路の駆動方法を示すタイミングチャートの一例であり、時間軸を共通にして、データ線7の電位変化、制御線5、6の電位変化、発光パターン(発光状態)を表している。本駆動方法は1フレーム期間を(A)プリチャージ期間、(B)書き込み期間、(C)他行書き込み期間、(D)発光期間の4つの期間に分けて動作させる駆動方法である。
図3において、(A)(B)の期間で画素回路内の駆動トランジスタTr2の閾値がキャンセルされると同時に、データ電圧V(i)が画素に書き込まれる。(A)の期間ではプリチャージ動作時にデータ電圧に関らず有機EL素子に電流が流れて一瞬発光するが、階調表示には影響を与えない発光である。そして、(C)の期間において、該当行以降の行の画素に同様に、閾値がキャンセルされると同時にデータ電圧が書き込まれていく。その後、(D)の期間において、データ線7に2種類の基準電圧が印加され、全ての行で同時に駆動トランジスタTr2の電流駆動能力に応じた電流が有機EL素子に供給される。
このように、1フレーム期間内では、(D)の期間において、駆動トランジスタTr2の電流駆動能力に応じてプログラムされた階調表示データに対応した一定の電流が有機EL素子に供給されることになる。そして、図3の発光パターンのように、1フレーム期間内では有機EL素子は2種類の発光レベルで発光し続ける。
(A)プリチャージ期間
この期間では、トランジスタTr1及びトランジスタTr3を「オン」に設定することにより、駆動トランジスタTr2のゲート電位を下げて「オン」に設定する。データ線7はデータ電圧Vdata(V(i))に設定され、保持容量C1のデータ線7側にデータ電圧を印加する。具体的な動作は以下のとおりである。
制御線5及び6が「High」にセットされると、トランジスタTr1及びトランジスタTr3は「オン」に変わり、トランジスタTr1により駆動トランジスタTr2のドレインとゲートが接続され、一時的にダイオード接続状態となる。つまり、駆動トランジスタTr2が「オン」状態となる。この時、有機EL素子に電流が流れて発光するが、瞬時発光であるため目視による確認が困難であり、図3ではこの期間の発光パターンの記載は省略する。データ線7はデータ電圧Vdata(V(i))に設定される。
(B)書き込み期間
この期間では、トランジスタTr3を「オフ」に設定することにより、駆動トランジスタTr2のゲートに閾値電圧が設定される。保持容量C1は駆動トランジスタTr2のゲート電圧と保持容量C1のデータ線7側の電極にかかるデータ電圧の差分の電圧を保持する。具体的な動作は以下のとおりである。
制御線6は「Low」に設定され、トランジスタTr3が「オフ」に設定される。一定時間経過後、駆動トランジスタTr2のVgs(ゲート−ソース間電圧)は駆動トランジスタTr2の閾値電圧となり、保持容量C1はデータ電圧と駆動トランジスタTr2のゲート電圧(閾値電圧)との間の差分の電圧(オートゼロ電圧)を記憶する。この動作は、次に駆動トランジスタTr2の閾値電圧変化や閾値電圧ばらつきに関係なく一定の駆動電流が得られる電圧を提供する。
(C)他行書き込み期間
この期間では、トランジスタTr1を「オフ」に設定することにより、データ線7の電位が他行のデータ電圧に変化しても、保持容量C1に保持された電位差を維持する。具体的な動作は以下のとおりである。
制御線5は、「Low」にセットされ、プログラム対象行(i行)のサンプリング期間が終了する。その後、データ線7は次の行(i+1行)のデータ電圧(V(i+1))になり、次の行(i+1行)のプログラムが速やかに開始される。この時、保持容量C1に保持された電位差は、駆動トランジスタTr2側で電荷の移動が無い為、保持される。
(D)発光期間
この期間では、保持容量C1の両端にかかる電位差が維持されているので、データ線7の電圧を基準電圧Vrefに設定することで、駆動トランジスタTr2のゲート電位を所望の電圧に設定する。そして、トランジスタTr3を「オン」に設定することにより、駆動トランジスタTr2の駆動電圧に応じた電流を有機EL素子に供給している。この時、発光輝度制御手段として、基準電圧Vrefを発光期間内で変化させることで、発光期間(D)での発光を第1発光レベルと第2発光レベルの2種類の発光レベルで発光させて輝度ムラを抑制する。具体的な動作は以下のとおりである。
データ線7の電圧は最終行のデータ電圧V(n)からVref2に変化する。保持容量C1の両端にかかる電位差が維持されているので、駆動トランジスタTr2のゲート電位が書き込み期間に書き込んだ電圧に対応した、所望の階調表示を行う電圧に設定される。
また、制御線6が「High」に設定され、トランジスタTr3が「オン」に設定される。よって、駆動トランジスタTr2によって供給される電流は、有機EL素子に流れるようになる。つまり、駆動トランジスタTr2は一定の電流源のように機能する。
発光期間(D)の前半では、データ線7の電圧VdataをVref2に設定する。これは、駆動トランジスタTr2のゲート電圧が、所望の階調表示を行うゲート電圧よりもやや高くなるように、即ち電流がやや小さくなるようにVref2を設定しておく。その結果、第2発光レベルで有機EL素子が発光する。
発光期間(D)の後半では、データ線7の電圧VdataをVref1に設定する。その結果、第2発光レベルと異なる第1発光レベルで有機EL素子が発光する。第2発光レベルの輝度をやや低くしていたので、第1発光レベルの輝度は第2発光レベルの輝度より大きく設定する。
このように、本実施形態では、1フレーム期間毎に、各画素に、データ電圧をデータ線から供給し、保持容量に書き込んだ後、予め決められた互いに異なる第1基準電圧Vref1と第2基準電圧Vref2を、いずれかを先に順に基準電圧線から供給する。1フレーム期間内にはデータ電圧及び第1基準電圧に応じた第1発光レベルで発光する第1期間と、データ電圧及び第2基準電圧に応じた第2発光レベルで発光する第2期間を有する。後述するが、発光期間制御手段によって、第1期間と第2期間を同一比率で変更することにより、発光素子の表示輝度を変更する。
図3では、第1発光レベルで発光させるタイミングは発光期間中の最後であるが、必ずしもその必要は無く、発光期間中の最初でも、途中でも良い。また、発光期間前半の輝度である第2発光レベルを、所望の階調表示を行う為に一定レベルで発光させた場合の輝度に比べて、やや低くさせる方法に関しては、Vref2の電圧をやや高くなるように設定しなくても良い。例えば、データ電圧Vdataを予め電流がやや小さくなるように演算処理して画素に書き込んでも良い。
上記のように、発光期間(D)において2種類の発光レベルによる発光で階調表示を行うことにより、本実施形態では輝度ムラを抑制させることが可能となる。
なお、Vref1、Vref2はデータ線7経由で画素に入力されており、画素の発光色により、Vref1又はVref2を変化させても良い。その結果として、ホワイトバランスを最適に調整することができたり、第1発光レベル及び第2発光レベルの輝度を変えたりすることができる。例えば、輝度ムラが視認されにくい青色の発光に関しては、2種類の発光レベルの輝度差を小さくしたり、或いは従来の1種類の発光レベルで表示したりしても輝度ムラが視認されない場合がある。このような場合、青画素には他の発光色に比べて第1発光レベル及び第2発光レベルを変える事が好ましい。なぜなら、第1発光レベルでの輝度が高すぎる場合、消費電力の増加につながるおそれがあるからである。
次に、図4及び図5を用いて、2種類の発光レベルで発光させることにより、輝度ムラを抑制させるメカニズムについて説明する。
図4は、TFTの閾値ばらつきをある程度キャンセルした後にみられるムラについて、階調特性を示したグラフである。横軸は階調、縦軸は輝度で示しており、トランジスタ特性に置き換えると、横軸がゲート電圧、縦軸がドレイン電流とみなすことができる。グラフ中の曲線はある1つのトランジスタ特性そのものである。
ここで、トランジスタ特性の電流ばらつきについて考える。電流が大きい領域では、トランジスタの電流ばらつきは平均的な電流が大きいために、ばらつき量の比率が相対的に小さくなる。逆に、電流が小さい領域では、電流ばらつきの絶対値は小さくなるものの、平均的な電流も小さくなり、結果としてばらつき量の比率が大きくなる傾向がある。
このようなトランジスタを用いて表示装置の輝度ムラの視認性について考える。有機EL素子のような自発光素子の輝度は流れる電流にほぼ比例する。そのため、輝度ムラの大きさは電流量のばらつきにほぼ比例する。画像データの高階調領域、即ち電流量が大きい領域(C)においては、電流ばらつきの比率が小さく、表示装置として輝度ムラが視認されにくい。
そこからやや輝度が低くなる、画像データの中階調領域、即ち電流量がやや小さい領域(B)においては、電流のばらつきの比率が大きく、表示装置として輝度ムラが視認されやすい。
そこからさらに輝度が低くなる、画像データの低階調領域、即ち電流量が非常に小さい領域(A)においては、電流のばらつきがあるものの、電流の絶対値が非常に小さい。その結果、表示装置として輝度が非常に低い表示となり、輝度ムラの輝度差も小さく、輝度ムラとして視認されにくくなる。
図5は2種類の発光レベルで発光させた場合における階調と輝度、輝度ムラの見え方の関係を説明する図である。発光レベルを示す曲線が、電流が小さくばらつきが目立つ輝度の範囲(ハッチングした領域)にかかっている間は、ムラが視認される階調となる。第1発光レベルの方が第2発光レベルに対して、輝度が高く発光期間が短いとする。この2つの発光レベルの輝度とは、瞬間的に光っている輝度である。言い換えると、それぞれの発光レベルで発光デューティ100%で発光させた時の平均輝度と同じである。
表示装置としては、第1発光レベルと第2発光レベルの発光量の和を時間で平均化した輝度(合成された輝度)が視認される平均輝度であり、図5の点線曲線(b)のようになる。このうち、第1発光レベルの発光量成分も図5の点線曲線(c)で示した。合成された輝度Lは下記式(1)で表すことができる。
L=(L1×W1+L2×W2)/Wf 式(1)
L1は第1発光レベル、W1は第1発光レベルで発光する期間、L2は第2発光レベル、W2は第2発光レベルで発光する期間、Wfは1フレーム期間である。
最も低階調の領域、即ち図5(D)よりも低い階調領域では、第2発光レベルは黒であり、第1発光レベルの短時間の発光でのみ階調表示が行われる。しかも、第1発光レベルの輝度自体が図4(A)レベルのとても低い輝度であるため輝度ムラが視認されにくい。
次に、図5(D)の階調領域では、第2発光レベルは黒であり、第1発光レベルの短時間の発光でのみ階調表示が行われる。第1発光レベルの輝度は図4(B)レベルの輝度ムラが見える輝度で発光しているのだが、第1発光レベルは短時間であり、視認される輝度としては点線曲線(b)で描かれた合成された輝度になる。その結果、輝度がとても小さく、輝度ムラが視認されにくい。
図5(D)と(E)の間の階調領域では、曲線(a)の様に第1発光レベルの輝度は図4(C)レベルの輝度ムラが小さい輝度で発光しており、しかも、視認される輝度としては点線曲線(b)で描かれた合成された輝度である。その結果、輝度ムラが小さい上に輝度がとても小さく、輝度ムラが視認されない。
続いて、図5(E)の階調領域は、単一発光で表示するとムラが目立っていた領域である。ところが、曲線(a)の様に第1発光レベルの輝度は図4(C)レベルの輝度ムラの視認されにくい高輝度での発光である。第2発光レベルも、曲線(d)で示した様に、図4(A)レベルの非常に低い輝度であり輝度ムラが視認されにくい。これら2つの輝度ムラが視認されにくい発光同士を合成しているので、合成された輝度においても、輝度ムラは視認されにくい。
次に、図5(F)の階調領域では、第1発光レベルは図4(C)レベルの輝度ムラの視認されにくい高輝度での発光である。第2発光レベルは図4(B)レベルの輝度ムラが見える輝度で発光している。この時、合成された輝度において、第2発光レベル起因の輝度ムラは存在しているものの、第1発光レベルの輝度ムラの視認されにくい発光と合成されることにより、輝度ムラの比率が低下する。その結果、合成された輝度では輝度ムラが視認されにくくなる。
続いて、図5(F)よりも高階調領域では、第1発光レベルは図4(C)レベルの輝度ムラの視認されにくい高輝度での発光である。第2発光レベルも図4(C)レベルの輝度ムラの視認されにくい輝度で発光している。これら2つの輝度ムラが視認されにくい発光同士を合成しているので、合成された輝度においても輝度ムラは視認されにくい。
このようにして、単一発光レベルで輝度ムラが目立つ階調が存在する駆動においても、2種類の発光レベルで発光させることにより、全階調領域において、輝度ムラを低減させることが可能になるのである。つまり、2種類の輝度レベルで発光させ、トランジスタの電流ばらつきが大きい領域を使用せずに、トランジスタの電流ばらつきが小さい、又は電流ばらつきが目立たない領域を使用して階調表示を行うことにより輝度ムラの抑制をより効果的に行うことができる。
また、2種類の発光レベルで発光させる効果として、第1発光レベルだけでは、発光期間が短く、合成された輝度が明るさとして不足する場合がある。或いは、第1発光レベルの瞬時輝度が非常に大きくなってしまう懸念がある。それを補う為に、第2発光レベルの発光を加えることで、所望の合成された輝度を得ることができる。
以上のように、本実施形態によれば、2種類の発光レベルによる発光で階調表示を行うことで、ばらつきの小さい大電流による発光と、輝度ムラが視認されにくい低輝度の発光を利用することが可能になり、輝度ムラを抑制することができる。
次に、表示輝度を変更する駆動方法を説明する。
図6は図3に示した駆動方法において表示輝度を変更する駆動方法を説明するタイミングチャートである。表示輝度の変更は発光期間(D)における制御線6が「High」の期間を制御することで発光パターンを変更して実現する。発光期間(D)のうち、データ線7の電圧VdataがVref1の期間を発光期間A(DA)、Vref2の期間を発光期間B(DB)とすると、制御線6が「High」の期間を変更する際には発光期間A、発光期間Bが同一比率となるように制御する。図6において、発光パターン1〜発光パターン4はそれぞれ発光期間A、発光期間Bが同一比率となるように制御線6の「High」期間を変更した例である。発光パターン1における発光期間A、発光期間Bの大きさをそれぞれ100%とした場合、発光パターン2では発光期間A、発光期間Bともに75%となっている。発光パターン3では発光期間A、発光期間Bともに50%、発光パターン4では発光期間A、発光期間Bともに25%となっている。
このように、発光期間A、発光期間Bを制御して第1発光レベルでの発光期間と第2発光レベルでの発光期間を同一比率で変更することによって、表示輝度を変更でき、ホワイトバランス及び階調特性を維持できる。
ここで、図7及び図8を用いて、ホワイトバランス及び階調特性を維持できる理由を説明する。
図7(a)〜(c)はホワイトバランスを調整した状態における赤画素(R)、緑画素(G)、青画素(B)それぞれの発光電流の一例を示した図である。第1発光電流は第1発光レベルの輝度を出力する場合の電流波形、第2発光電流は第2発光レベルの輝度を出力する場合の電流波形である。所望の白表示時の色度や、赤画素(R)、緑画素(G)、青画素(B)における電流に対する発光効率によって、赤画素(R)、緑画素(G)、青画素(B)それぞれの発光電流の大きさは異なる。
図8は最大表示輝度(白表示時の表示輝度)を変更する際に、第2発光電流に対する発光期間のみを小さくした場合を示した図である。図8の場合は、赤画素(R)、緑画素(G)、青画素(B)の発光量の割合が図7の場合と異なってしまうため、図7における白の色度と異なり、階調特性が変化してしまう。それに対して図7のように第1発光電流及び第2発光電流の両方に対する発光期間を変更することで、赤画素(R)、緑画素(G)、青画素(B)の発光量の割合を維持できるので白の色度は変化せず、階調特性を変えないで最大表示輝度を変更することが可能となる。
各階調の変更は、第1発光レベル、第2発光レベルを変更する。各階調において第1発光レベル、第2発光レベルを大きくすることで輝度が高くなるように制御する。
図9は階調特性の変化を説明するグラフである。第2発光電流に対する発光期間のみを小さくすると、上記式(1)で示される第2発光レベルで発光する期間W2が小さくなる。このため、合成された輝度Lは第1発光レベルのみでの階調範囲では変化がないが、第1発光レベルと第2発光レベルの合成からなる階調範囲では輝度が低下し、矢印で示すように階調特性が変化する。それに対して図7のように第1発光電流及び第2発光電流の両方に対する発光期間を変更することで、赤画素(R)、緑画素(G)、青画素(B)の発光量の割合を維持できる。
図10は第1発光電流及び第2発光電流の両方に対する発光期間を変更して表示輝度を変化させた場合の階調特性を説明するグラフである。即ち、上記式(1)で示される第1発光レベルで発光する期間W1、第2発光レベルで発光する期間W2ともに小さくなるので、図10に示すように合成された輝度Lは全ての階調範囲において一律に輝度が低下する。これは赤画素(R)、緑画素(G)、青画素(B)いずれの画素においても一律に輝度を変化させることになる。よって、白の色度は変化せず、階調特性を維持して表示輝度を変更することが可能となる。
ただし、発光期間Aを小さくしていくと、発光パターンの立ち上がり、立ち下りという過渡的な状態が輝度設定に影響を与える場合が考えられる。しかしながら、ある最大表示輝度以下の設定では、上記の2種類の発光レベルでの発光は実施せず、単一発光レベルによって表示を行っても良い。この場合、1フレーム期間毎に、各画素に、データ電圧をデータ線から供給し、保持容量に書き込んだ後、第1基準電圧のみ基準電圧線から供給する。1フレーム期間内には第1発光レベルで発光する第1期間のみ有し、発光期間制御手段によって、第1期間を変更することにより発光素子の表示輝度を変更する。即ち、図11のように制御線6の「High」期間を小さくして表示輝度を変更する方法である。
制御線6の「High」期間を小さくしていくと、ある最大表示輝度の設定までは低輝度において電流ばらつきによる輝度ムラが視認される。しかし、ある最大表示輝度以下では、非常に低い輝度での表示となり、輝度ムラの輝度差も小さく、輝度ムラとして視認されにくくなる。実験的には最大表示輝度が約50cd/m2以下では輝度ムラの視認されない良好な表示となる。即ち、白表示時の表示輝度が50cd/m2以下の場合に、単一発光レベルで発光させる、即ち第1基準電圧のみ基準電圧線から供給し、第1期間の長さを変更するのがより好ましい。
よって、単一発光レベルで発光させる従来の駆動方法で輝度ムラの視認されない最大表示輝度までは単一発光レベルで表示を行い、それ以上の最大表示輝度では図6のような2種類の発光レベルで表示を行うことが可能である。この方法においては、単一発光レベルでの表示と2種類の発光レベルでの表示が切り替わるとホワイトバランスの設定を変更する。このように最大表示輝度の設定を実施することで、図6の発光期間Aの小さい状態を設定する必要が無くなるので、安定に最大表示輝度の変更設定が可能となる。
[第2の実施形態]
本実施形態の表示装置は第1の実施形態と同じであるが、画素回路が異なる。
図12は本実施形態の表示装置に好適に用いられる有機EL素子等の自発光素子を含む画素回路の一例である。図2と同一の部分は同一の符号を付けている。図2と異なるのは、トランジスタTr4、Tr5、制御線8、基準電圧線Vrefが追加されている点である。トランジスタTr4はソースとドレインのうちの一端がデータ線7に接続され、他端が保持容量C1に接続されている。トランジスタTr5はソースとドレインのうちの一端が保持容量C1とトランジスタTr4に接続され、他端が基準電圧線Vrefに接続されている。基準電圧線Vrefは全画素共通に接続され供給されている。トランジスタTr4、Tr5のゲートには制御線8が接続されており、互いに極性が異なるトランジスタを使用して二者択一的に「オン」する。図12ではトランジスタTr4としてNMOSを使用しているが、PMOSを使用しても良い。また、トランジスタTr5としてPMOSを使用しているが、NMOSを使用しても良い。
図13は本実施形態における図12の画素回路の駆動方法を示すタイミングチャートの一例であり、時間軸を共通にして、データ線7の電位変化、制御線5、6、8の電位変化、基準電圧の変化、発光パターン(発光状態)を表している。本駆動方法は(A)プリチャージ期間及び(B)書き込み期間を含む(D)自行選択期間、(C)他行選択期間、(E)垂直ブランキング期間からなる1フレーム期間を繰り返し周期として動作させる。
(A)プリチャージ期間
この期間の動作は第1の実施形態で説明した(A)プリチャージ期間とほぼ同じである。トランジスタTr1及びトランジスタTr3を「オン」に設定することにより、駆動トランジスタTr2のゲート電位を下げて「オン」に設定する。データ線7はデータ電圧Vdata(V(i))に設定され、保持容量C1のデータ線7側にデータ電圧を印加する。具体的な動作は以下のとおりである。
制御線5及び6が「High」に設定されると、トランジスタTr1及びトランジスタTr3は「オン」になり、トランジスタTr1により駆動トランジスタTr2のドレインとゲートが接続され、一時的にダイオード接続状態となる。つまり、駆動トランジスタTr2が「オン」状態となる。この時、有機EL素子に電流が流れて発光するが、瞬時発光であるため目視による確認が困難であり、図13ではこの期間の発光パターンの記載は省略する。また、制御線8が「High」であり、トランジスタTr4は「オン」して、保持容量C1とデータ線7が接続される。データ線7及び保持容量C1の一端はデータ電圧Vdata(V(i))に設定される。トランジスタTr5は「オフ」状態である。
(B)書き込み期間
この期間の動作は第1の実施形態で説明した(B)書き込み期間とほぼ同じである。トランジスタTr3を「オフ」に設定することにより、駆動トランジスタTr2のゲートに閾値電圧が設定される。保持容量C1は駆動トランジスタTr2のゲート電圧と保持容量C1のデータ線7側の電極にかかるデータ電圧の差分の電圧を保持する。具体的な動作は以下のとおりである。
制御線6は「Low」に設定され、トランジスタTr3が「オフ」に設定される。制御線5、8は「High」なので、トランジスタTr1及びトランジスタTr4は「オン」している。一定時間経過後、駆動トランジスタTr2のVgs(ゲート−ソース間電圧)は駆動トランジスタTr2の閾値電圧となり、保持容量C1はデータ電圧と駆動トランジスタTr2のゲート電圧(閾値電圧)との差分の電圧(オートゼロ電圧)を記憶する。この動作は、駆動トランジスタTr2の閾値電圧変化や閾値電圧ばらつきに関係なく一定の駆動電流が得られる電圧を提供する。
(C)他行選択期間
この期間では、保持容量C1の両端にかかる電位差が維持された状態で、保持容量C1一端を基準電圧Vrefに設定することで、駆動トランジスタTr2のゲート電位を所望の電圧に設定する。トランジスタTr3を「オン」に設定することにより、駆動トランジスタTr2の駆動電圧に応じた電流を有機EL素子に供給している。具体的な動作は以下のとおりである。
制御線5及び8は「Low」に設定され、トランジスタTr1及びトランジスタTr4は「オフ」している。よって、データ線7の電位が他行のデータ電圧に変化しても、保持容量C1に保持された電位差は維持される。一方、トランジスタTr5は「オン」して保持容量C1の一端に基準電圧Vref2が印加されると共に、駆動トランジスタTr2のVgsはデータ電圧に応じた所望の階調表示を行う電圧にシフトする。制御線6は「High」に設定されるとトランジスタTr3が「オン」し、データ電圧に応じた電流が有機EL素子に供給され、第2発光レベルで発光する。保持容量C1に保持された電位差は、駆動トランジスタTr2側で電荷の移動が無い為保持され、トランジスタTr3が「オン」の間は一定電流を流し続ける。
(E)垂直ブランキング期間
この期間の動作は、上述した(C)他行選択期間とほぼ同じであるが、Vref電圧を変化させている点が異なる。Vref電圧を変化させることで、垂直ブランキング期間(E)での発光を第2発光レベルとは異なる第1発光レベルで発光させる。具体的な動作は以下のとおりである。
基準電圧線の電圧VrefをVref2からVref1に変化させる。Vref2よりVref1の電位を低くすることにより、基準電圧がVref2での第2発光レベルより大きい第1発光レベルで発光する。基準電圧線は全画素共通に接続されているので、いずれの画素も書き込み動作を行っていない垂直ブランキング期間(E)において基準電圧線の電圧Vrefを変化させている。よって、全画素一括で発光レベルが変化する。
このように垂直ブランキング期間(E)において、2種類の発光レベルによる発光で表示を行うことにより、輝度ムラを抑制させることが可能となる。輝度ムラを抑制させるメカニズムについては第1の実施形態で説明した通りである。
次に、表示輝度を変更する駆動方法を説明する。
基本的には第1の実施形態で説明した駆動方法と同様に、第1発光レベルでの発光期間と第2発光レベルでの発光期間を同一比率で変更することによって実現する。図14は表示輝度を変更する駆動方法を説明するタイミングチャートの一例である。表示輝度の変更は他行選択期間(C)、垂直ブランキング期間(E)における制御線6が「High」の期間及び基準電圧線におけるVref1の期間を制御することで発光パターンを変更して実現する。
このように、本実施形態では、発光期間制御手段によって発光期間を制御するとともに、基準電圧線から第1基準電圧を供給する期間を制御することによって、第1期間と第2期間を同一比率で変更することにより、発光素子の表示輝度を変更する。
図14においてP2(i−1),P2(i),P2(i+1)はそれぞれ(i−1)行目、i行目、(i+1)行目における制御線6の状態を示している。Vrefは基準電圧線Vrefにおける状態を示している。発光パターン(i−1),発光パターン(i),発光パターン(i+1)は、それぞれ(i−1)行目、i行目、(i+1)行目における発光パターンである。L1期間は第1発光レベルで発光する期間、L21及びL22期間は第2発光レベルで発光する期間を示している。垂直ブランキング期間(E)では、Vrefは基準電圧線がVref1の状態(L1期間)はいずれの行も制御線6は「High」とし、Vref2の状態ではいずれの行も制御線6は「Low」である。
表示輝度を変更するには、L1期間と(L21+L22)期間を同一比率で変更する。例えば、表示輝度を50%にする場合は、L1期間及び(L21+L22)期間の両方を50%に変更する。表示輝度を25%にする場合は、L1期間及び(L21+L22)期間の両方を25%に変更する。
このように、L1期間と(L21+L22)期間を制御して第1発光レベルでの発光期間と第2発光レベルでの発光期間を同一比率で変更することによって、表示輝度を変更でき、ホワイトバランス及び階調特性を維持できる。
図15は表示輝度を調整する駆動方法を説明するタイミングチャートの他の例である。図11と異なる点は垂直ブランキング期間(E)における制御線6の状態である。垂直ブランキング期間(E)では、制御線6は常に「High」としている。Vref1の状態(L1期間)では図14と同様に第1発光レベルで発光し、Vref2の状態(L3、L4期間)では第2発光レベルで発光する。
表示輝度を変更するには、L1期間と(L21+L22+L3+L4)期間を同一比率で変更する。例えば、最大表示輝度を50%にする場合は、L1期間及び(L21+L22+L3+L4)期間の両方を50%に変更する。最大表示輝度を25%にする場合は、L1期間及び(L21+L22+L3+L4)期間の両方を25%に変更する。
制御信号P2としては、シフトレジスタによってシフトさせ、シフトレジスタの各段の出力信号を使用して実現できる。その場合、L21期間及びL22期間の変更はシフトパルスを変更する。また、垂直ブランキング期間(E)ではシフトレジスタへのシフトクロックを停止し、シフトレジスタの状態を固定する。シフトレジスタの出力は、別途入力する制御信号によって強制的に「High」又は「Low」に設定できるように構成することで、垂直ブランキング期間(E)における制御信号P2を実現できる。
このように、L1期間と(L21+L22+L3+L4)期間を制御して第1発光レベルでの発光期間と第2発光レベルでの発光期間を同一比率で変更することによって、表示輝度を変更し、ホワイトバランス及び階調特性を維持できる。
ただし、L1期間を小さくしていくと、発光パターンの立ち上がり、立ち下りという過渡的な状態が輝度設定に影響を与える場合が考えられる。この場合、第1の実施形態と同様に、ある最大表示輝度以下の設定では、上記の2種類の発光レベルでの発光は実施せず、単一発光レベルによって表示を行っても良い。この場合、1フレーム期間毎に、各画素に、データ電圧をデータ線から供給し、保持容量に書き込んだ後、第1基準電圧のみ基準電圧線から供給する。1フレーム期間内には第1発光レベルで発光する第1期間のみ有する。発光期間制御手段によって発光期間を制御するとともに、基準電圧線から第1基準電圧を供給する期間を制御することによって、第1期間を変更することにより発光素子の表示輝度を変更する。即ち、輝度ムラの視認されない最大表示輝度までは基準電圧線Vrefを一定電圧として制御線6の「High」期間を制御して単一発光レベルで表示を行うことが可能である。また、それ以上の最大表示輝度では図14又は図15のように垂直ブランキング期間に基準電源線Vrefを変化させ、2種類の発光レベルで表示を行うことが可能である。この方法においては、単一発光レベルでの表示と2種類の発光レベルでの表示が切り替わると、ホワイトバランスの設定を変更する。
このように、最大表示輝度の設定を実施することで、L1期間の小さい状態を設定する必要が無くなるので、安定に最大表示輝度の変更設定が可能となる。
[第3の実施形態]
本実施形態は、第1及び第2の実施形態の表示装置を電子機器に用いた例である。
図16は、本発明が用いられる電子機器としてのデジタルスチルカメラシステムのブロック図である。図中、11はデジタルスチルカメラシステム、12は撮影部、13は映像信号処理回路、14は表示パネル、15はメモリ、16はCPU、17は操作部を示す。
図16において、撮影部12で撮影した映像又はメモリ15に記録された映像を、映像信号処理回路13で信号処理し、表示パネル14で見ることができる。CPU16では、操作部17からの入力によって、撮影部12、メモリ15、映像信号処理回路13等を制御して、状況に適した撮影、記録、再生、表示を行う。また、表示パネル14は、この他にも各種電子機器の表示部として利用できる。
本発明に係る表示装置を用いることにより、例えば情報表示装置を構成できる。この情報表示装置は、例えば携帯電話、携帯コンピュータ、スチルカメラ若しくはビデオカメラのいずれかの形態をとる。若しくは、それらの各機能の複数を実現する装置である。情報表示装置は、情報入力部を備えている。例えば、携帯電話の場合には情報入力部は、アンテナを含んで構成される。PDAや携帯PCの場合には、情報入力部は、ネットワークに対するインターフェース部を含んで構成される。スチルカメラやムービーカメラの場合には、情報入力部はCCDやCMOS等によるセンサ部を含んで構成される。
1:画素、2:画素回路、3:行制御回路、4:列制御回路、5:制御線、6:制御線、7:データ線、8:制御線、10:ドライバIC、11:デジタルスチルカメラシステム

Claims (6)

  1. 発光素子と、ゲート電極の電位に応じた電流を前記発光素子に供給する駆動トランジスタと、前記駆動トランジスタのゲート電極の電位を保持する保持容量と、前記発光素子が発光する期間を制御する発光期間制御手段と、を含む複数の画素と、
    画像データに応じたデータ電圧を前記駆動トランジスタのゲート電極に供給する複数のデータ線と、
    基準電圧を前記駆動トランジスタのゲート電極に供給する複数の基準電圧線と、
    を有する表示装置の駆動方法であって、
    1フレーム期間毎に、各画素に、前記データ電圧を前記データ線から供給し、前記保持容量に書き込んだ後、予め決められた互いに異なる第1基準電圧と第2基準電圧を、いずれかを先に順に前記基準電圧線から供給し、
    1フレーム期間内に、前記データ電圧及び前記第1基準電圧に応じた第1発光レベルで発光する第1期間と、前記データ電圧及び前記第2基準電圧に応じた第2発光レベルで発光する第2期間と、を有し、
    前記発光期間制御手段によって、前記第1期間と前記第2期間を同一比率で変更することにより、前記発光素子の表示輝度を変更することを特徴とする表示装置の駆動方法。
  2. 更に、前記基準電圧線から前記第1基準電圧を供給する期間を制御することによって、前記第1期間と前記第2期間を同一比率で変更することを特徴とする請求項1に記載の表示装置の駆動方法。
  3. 1フレーム期間毎に、各画素に、前記データ電圧を前記データ線から供給し、前記保持容量に書き込んだ後、前記第1基準電圧のみ前記基準電圧線から供給し、
    1フレーム期間内に、前記第1発光レベルで発光する第1期間のみ有し、
    前記発光期間制御手段によって、前記第1期間を変更することにより、前記発光素子の表示輝度を変更することを特徴とする請求項1に記載の表示装置の駆動方法。
  4. 更に、前記基準電圧線から前記第1基準電圧を供給する期間を制御することによって、前記第1期間を変更することを特徴とする請求項3に記載の表示装置の駆動方法。
  5. 白表示時の表示輝度が50cd/m2以下の場合に、前記第1期間の長さを変更することを特徴とする請求項3に記載の表示装置の駆動方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の駆動方法で駆動する表示装置を備えたことを特徴とするデジタルスチルカメラ。
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