JP2012089843A - 流体ハンドリング構造、リソグラフィ装置、及びデバイス製造方法 - Google Patents

流体ハンドリング構造、リソグラフィ装置、及びデバイス製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】例えば、気泡生成の可能性が少なくとも低減されるリソグラフィ装置を提供する。
【解決手段】リソグラフィ装置のための流体ハンドリング構造は、液浸流体を収容する空間から該流体ハンドリング構造の外部の領域への境界に、該空間からの半径方向外向きの液浸流体の通過に抗するための1つ又は複数のメニスカス釘付け特徴部と、該1つ又は複数のメニスカス釘付け特徴部の半径方向外側の気体供給開口と、該1つ又は複数のメニスカス釘付け特徴部の半径方向外側にあり該気体供給開口を少なくとも部分的に囲む少なくとも1つの気体回収開口と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、流体ハンドリング構造、リソグラフィ装置、及び、リソグラフィ装置を使用してデバイスを製造するための方法に関する。
リソグラフィ装置は、所望のパターンを基板に、通常は基板の目標部分に与える機械である。リソグラフィ装置は例えば集積回路(IC)の製造に用いられる。この場合、例えばマスクまたはレチクルとも称されるパターニングデバイスが、ICの個別の層に形成されるべき回路パターンを生成するために使用され得る。このパターンが基板(例えばシリコンウェーハ)の(例えばダイの一部、あるいは1つまたは複数のダイからなる)目標部分に転写される。パターン転写は典型的には基板に形成された放射感応性材料(レジスト)層への結像による。一般に一枚の基板には網状に隣接する一群の目標部分が含まれ、これらは連続的にパターン形成される。公知のリソグラフィ装置にはいわゆるステッパとスキャナとがある。ステッパにおいては、目標部分にパターン全体が一度に露光されるようにして各目標部分は照射を受ける。スキャナにおいては、所与の方向(スキャン方向)に放射ビームによりパターンを走査するとともに基板をスキャン方向に平行または逆平行に走査するようにして各目標部分は照射を受ける。パターニングデバイスから基板へのパターン転写は、基板にパターンをインプリントすることによっても可能である。
リソグラフィ投影装置において基板を液体に浸すことが提案されている。この液体は比較的高い屈折率をもつ液体であり、例えば水である。そうして投影システムの最終要素と基板との間の空間が液体で満たされる。ある実施例においては液体は蒸留水であるが、その他の液体も使用可能である。本発明のある実施例は液体に言及して説明しているが、その他の流体、特に濡れ性流体、非圧縮性流体、及び/または屈折率が空気より高い、望ましくは屈折率が水より高い流体が適切なこともある。気体を除く流体が特に好ましい。その真意は、露光放射は液体中で波長が短くなるので、より小さい形状の結像が可能となるということである(液体の効果は、システムの有効開口数(NA)を大きくし、焦点深度も大きくすることとみなすこともできる。)。別の液浸液も提案されている。固体粒子(例えば石英)で懸濁している水や、ナノ粒子(例えば最大寸法10nm以下の粒子)で懸濁している液体がある。懸濁粒子はその液体の屈折率と同程度の屈折率を有していてもよいし、そうでなくてもよい。その他に適切な液体として、芳香族、フッ化炭化水素、及び/または水溶液等の炭化水素もある。
基板を、又は基板と基板テーブルとを液体の浴槽に浸すということは(例えば米国特許第4,509,852号参照)、走査露光中に加速すべき大きな液体の塊があるということである。これには、追加のモータ又はさらに強力なモータが必要であり、液体中の乱流が望ましくない予測不能な効果を引き起こすことがある。
液浸装置においては液浸流体が、流体ハンドリングシステム、流体ハンドリングデバイス構造、または流体ハンドリング装置によって操作される。ある実施の形態においては流体ハンドリングシステムは液浸流体を供給してもよく、よって流体供給システムであってもよい。ある実施の形態においては流体ハンドリングシステムは液浸流体を少なくとも部分的に閉じ込めてもよく、よって流体閉じ込めシステムであってもよい。ある実施の形態においては流体ハンドリングシステムは液浸流体に対する障壁を提供してもよく、よってバリア部材、例えば流体閉じ込め構造であってもよい。ある実施の形態においては流体ハンドリングシステムは気体流れを生成または使用して、例えば液浸流体の流れ及び/または位置の制御を支援するようにしてもよい。その気体流れは液浸流体を閉じ込めるシールを形成してもよく、流体ハンドリング構造はシール部材と称されてもよい。こうしたシール部材が流体閉じ込め構造であってもよい。ある実施の形態においては液浸流体として液浸液が使用される。その場合流体ハンドリングシステムは液体ハンドリングシステムであってもよい。既述の説明を参照する際には、流体に関し定義された構成についての本段落における言及は、液体に関し定義される構成も含むものと理解されたい。
液浸液が流体ハンドリングシステムによって投影システム下方の表面上の局所領域に閉じ込められる場合には、メニスカスが流体ハンドリングシステムとその表面との間に延びる。その表面上の滴にメニスカスがぶつかると、液浸液に気泡を含ませる結果となりうる。滴が表面に存在することについては種々の理由があり、流体ハンドリングシステムからの漏れもその一因である。液浸液中の気泡は、例えば基板への結像中に投影ビームに干渉することによって、結像誤差につながる。
例えば、気泡生成の可能性が少なくとも低減されるリソグラフィ装置を提供することが望まれる。
1つの側面によれば、リソグラフィ装置のための流体ハンドリング構造であって、液浸流体を収容する空間から該流体ハンドリング構造の外部の領域への境界に、該空間からの半径方向外向きの液浸流体の通過に抗するためのメニスカス釘付け特徴部と、該メニスカス釘付け特徴部の半径方向外側の気体供給開口と、該メニスカス釘付け特徴部の半径方向外側にあり該気体供給開口を少なくとも部分的に囲む気体回収開口と、を有する、流体ハンドリング構造が提供される。
1つの側面によれば、リソグラフィ装置のための流体ハンドリング構造であって、液浸流体を収容する空間から該流体ハンドリング構造の外部の領域への境界に、該空間からの半径方向外向きの液浸流体の通過に抗するためのメニスカス釘付け特徴部と、該メニスカス釘付け特徴部の半径方向外側の気体回収開口と、該気体回収開口の半径方向外側の気体供給開口と、を逐次に有する、流体ハンドリング構造が提供される。
1つの側面によれば、リソグラフィ装置のための流体ハンドリング構造であって、液浸流体を収容する空間から該流体ハンドリング構造の外部の領域への境界に、該空間からの半径方向外向きの液浸流体の通過に抗するためのメニスカス釘付け特徴部と、該メニスカス釘付け特徴部の半径方向外側の気体供給開口と、該気体供給開口の半径方向外側にあり、液浸流体に溶解可能であり液浸流体への溶解により液浸流体の表面張力を低下させる可溶性流体を供給するための流体供給開口と、を逐次に有する、流体ハンドリング構造が提供される。
1つの側面によれば、液浸流体を収容する空間から該流体ハンドリング構造の外部の領域への境界に、該空間からの半径方向外向きの液浸流体の通過に抗するためのメニスカス釘付け特徴部と、該メニスカス釘付け特徴部の半径方向外側の気体供給開口と、を有する流体ハンドリング構造と、該流体ハンドリング構造から熱的に構成要素を保護するためのサーマルカバーであって、前記メニスカス釘付け特徴部の半径方向外側にあり前記気体供給開口を少なくとも部分的に囲む気体回収開口を備えるサーマルカバーと、を備えるリソグラフィ装置が提供される。
1つの側面によれば、パターン付けられた放射ビームを投影システムの最終要素と基板との間の空間に閉じ込められた液浸液を通じて投影することと、液浸液のメニスカスに隣接する場所に開口を通じて気体を提供することと、前記開口からの気体を気体回収開口を通じて回収することと、を備えるデバイス製造方法が提供される。
1つの側面によれば、パターン付けられた放射ビームを投影システムの最終要素と基板との間の空間に閉じ込められた液浸液を通じて投影することと、液浸液のメニスカスに隣接する場所に開口を通じて気体を提供することと、液浸流体に溶解可能であり液浸流体への溶解により液浸流体のメニスカスの表面張力を低下させる流体を提供することと、前記気体が提供される場所の半径方向外側の場所にある流体供給開口に前記溶解可能な流体を提供することと、を備えるデバイス製造方法が提供される。
いくつかの実施の形態が付属の図面を参照して以下に説明されるがこれらは例示に過ぎない。各図面において対応する参照符号は対応する部分を指し示す。
本発明の一実施形態に係るリソグラフィ装置を示す図である。
リソグラフィ投影装置に使用される液体供給システムを示す図である。 リソグラフィ投影装置に使用される液体供給システムを示す図である。
リソグラフィ投影装置に使用される他の液体供給システムを示す図である。
リソグラフィ投影装置に使用される他の液体供給システムを示す図である。
リソグラフィ投影装置に使用される他の液体供給システムの断面を示す図である。
リソグラフィ投影装置に使用される液体供給システムの平面図を示す。
ある特定の接触角をもたらすある表面上の滴に作用する力を示す断面図である。
液浸液のpHに対し臨界スキャン速度を示すグラフである。
リソグラフィ投影装置に使用される他の液体供給システムの断面を示す図である。
リソグラフィ投影装置に使用される液体供給システムの平面図を示す。
リソグラフィ投影装置に使用される液体供給システム及びサーマルカバーの平面図を示す。
リソグラフィ投影装置に使用される液体供給システム及びサーマルカバーの平面図を示す。
リソグラフィ投影装置に使用される液体供給システムの平面図を示す。
図1は、本発明の一実施形態に係るリソグラフィ装置を模式的に示す図である。この装置は、
−放射ビームB(例えばUV放射またはDUV放射)を調整するよう構成されている照明システム(イルミネータ)ILと、
−パターニングデバイス(例えばマスク)MAを支持するよう構成され、いくつかのパラメタに従ってパターニングデバイスMAを正確に位置決めするよう構成されている第1の位置決め装置PMに接続されている支持構造(例えばマスクテーブル)MTと、
−支持テーブル(例えば、1つまたは複数のセンサを支持するセンサテーブル)または基板(例えばレジストで被覆されたウエーハ)Wを保持するよう構成された基板テーブルWTであって、いくつかのパラメタに従って当該テーブルの表面(例えば基板W)を正確に位置決めするよう構成されている第2の位置決め装置PWに接続されているテーブルと、
−パターニングデバイスMAにより放射ビームBに付与されたパターンを基板Wの(例えば1つまたは複数のダイからなる)目標部分Cに投影するよう構成されている投影システム(例えば屈折投影レンズ系)PSと、を備える。
照明システムILは、放射の方向や形状の調整、または放射の制御のために、各種の光学素子例えば屈折光学素子、反射光学素子、磁気的光学素子、電磁気的光学素子、静電的光学素子または他の各種光学部品を含んでもよく、あるいはこれらの任意の組み合わせを含んでもよい。
支持構造MTは、パターニングデバイスMAを保持する。支持構造MTは、パターニングデバイスMAの向きやリソグラフィ装置の設計、あるいはパターニングデバイスMAが真空環境下で保持されるか否かなどの他の条件に応じた方式でパターニングデバイスMAを保持する。支持構造MTは、機械的固定、真空固定、静電固定、またはパターニングデバイスMAを保持するその他の固定技術を用いてもよい。支持構造MTは例えばフレームまたはテーブルであってよく、固定されていてもよいし必要に応じて移動可能であってもよい。支持構造MTは、パターニングデバイスMAが例えば投影システムPSに対して所望の位置にあることを保証してもよい。本明細書では「レチクル」または「マスク」という用語を用いた場合には、より一般的な用語である「パターニングデバイス」に同義であるとみなされるものとする。
本明細書で使用される「パターニングデバイス」という用語は、基板の目標部分にパターンを形成すべく放射ビームの断面にパターンを付与するために使用され得るいかなるデバイスをも指し示すよう広く解釈されるべきである。放射ビームに与えられるパターンは、基板の目標部分に所望されるパターンと厳密に一致していなくてもよい。このような場合には例えば、パターンが位相シフトフィーチャあるいはいわゆるアシストフィーチャを含む場合がある。一般には、放射ビームに付与されるパターンは、目標部分に形成される集積回路などのデバイスにおける特定の機能層に対応する。
パターニングデバイスMAは透過型であっても反射型であってもよい。パターニングデバイスの例としては、マスクやプログラマブルミラーアレイ、プログラマブルLCDパネルがある。マスクはリソグラフィの分野では周知であり、バイナリマスクやレベンソン型位相シフトマスク、ハーフトーン型位相シフトマスク、更に各種のハイブリッド型マスクが含まれる。プログラマブルミラーアレイの一例としては、小型のミラーがマトリックス状に配列され、各ミラーが入射してくる放射ビームを異なる方向に反射するように個別に傾斜可能であるというものがある。これらの傾斜ミラーにより、マトリックス状ミラーで反射された放射ビームにパターンが付与されることになる。
本明細書で使用される「投影システム」という用語は、使用される露光放射あるいは液浸液や真空の利用などの他の要因に関して適切とされるいかなる投影システムをも包含するよう広く解釈されるべきである。投影システムには屈折光学系、反射光学系、反射屈折光学系、磁気的光学系、電磁気的光学系、静電的光学系、またはこれらの任意の組み合わせなどが含まれる。以下では「投影レンズ」という用語は、より一般的な用語である「投影システム」と同義に用いられ得る。
ここに図示されるのは、(例えば透過型マスクを用いる)透過型のリソグラフィ装置である。これに代えて、(例えば上述のようなプログラマブルミラーアレイまたは反射型マスクを用いる)反射型のリソグラフィ装置を用いることもできる。
リソグラフィ装置は2つ以上のテーブル(またはステージまたは支持部)、例えば、2つ以上の基板テーブル、または1つまたは複数の基板テーブルと1つまたは複数のセンサテーブルまたは計測テーブルとの組み合わせ、を備えてもよい。こうした多重ステージ型の装置においては多数のテーブルが並行して使用されるか、あるいは1以上のテーブルで露光が行われている間に他の1以上のテーブルで準備工程を実行するようにしてもよい。リソグラフィ装置は、基板テーブル、センサテーブル、及び計測テーブルと同様に並列に使用され得る2つ以上のパターニングデバイステーブル(またはステージまたは支持部)を有してもよい。
図1を参照すると、イルミネータILは放射源SOから放射ビームを受け取る。例えば放射源SOがエキシマレーザである場合には、放射源SOとリソグラフィ装置とは別体であってもよい。この場合、放射源SOはリソグラフィ装置の一部を構成しているとはみなされなく、放射ビームは放射源SOからイルミネータILへとビーム搬送系BDを介して受け渡される。ビーム搬送系BDは例えば適当な方向変更用のミラー及び/またはビームエキスパンダを備える。あるいは放射源SOが例えば水銀ランプである場合には、放射源SOはリソグラフィ装置に一体に構成されていてもよい。放射源SOとイルミネータILとは、またビーム搬送系BDが必要とされる場合にはこれも合わせて、放射システムと総称されてもよい。
イルミネータILは放射ビームの角強度分布を調整するためのアジャスタADを備えてもよい。一般には、イルミネータILの瞳面における照度分布の少なくとも外径及び/または内径(通常それぞれ「シグマ−アウタ(σ−outer)」、「シグマ−インナ(σ−inner)」と呼ばれる)が調整される。加えてイルミネータILは、インテグレータIN及びコンデンサCOなどの他の要素を備えてもよい。イルミネータILはビーム断面における所望の均一性及び照度分布を得るべく放射ビームを調整するために使用されてもよい。放射源SOと同様に、イルミネータILはリソグラフィ装置の一部を構成するとみなされてもよいし、そうでなくてもよい。例えば、イルミネータILは、リソグラフィ装置に一体の部分であってもよいし、リソグラフィ装置とは別体であってもよい。後者の場合、リソグラフィ装置はイルミネータILを搭載可能に構成されていてもよい。イルミネータILは取り外し可能とされ、(例えば、リソグラフィ装置の製造業者によって、またはその他の供給業者によって)別々に提供されてもよい。
放射ビームBは、支持構造(例えばマスクテーブル)MTに保持されるパターニングデバイス(例えばマスク)MAに入射して、パターニングデバイスMAによりパターンが付与される。パターニングデバイスMAを通過した放射ビームBは投影システムPSに進入する。投影システムPSはビームを基板Wの目標部分Cに合焦する。第2の位置決め装置PWと位置センサIF(例えば、干渉計、リニアエンコーダ、静電容量センサなど)により基板テーブルWTを正確に移動させることができる。そうして基板テーブルWTは例えば放射ビームBの経路に異なる目標部分Cを順次位置決めするように移動される。同様に、第1の位置決め装置PMと他の位置センサ(図1には明示せず)とにより放射ビームBの経路に対してパターニングデバイスMAを正確に位置決めすることができる。この位置決めは例えばマスクライブラリからのマスクの機械的交換後や走査中に行われる。一般に支持構造MTの移動は、第1の位置決め装置PMの一部を構成するロングストロークモジュール(粗い位置決め用)及びショートストロークモジュール(精細な位置決め用)により実現される。同様に基板テーブルWTの移動は、第2の位置決め装置PWの一部を構成するロングストロークモジュール及びショートストロークモジュールにより実現される。ステッパでは(スキャナとは異なり)、支持構造MTはショートストロークのアクチュエータにのみ接続されているか、あるいは固定されていてもよい。パターニングデバイスMAと基板Wとは、パターニングデバイスアライメントマークM1、M2及び基板アライメントマークP1、P2を用いてアライメントされてもよい。図においては基板アライメントマークが専用の目標部分を占拠しているが、アライメントマークは目標部分間のスペースに配置されてもよい(これはスクライブライン・アライメントマークとして公知である)。同様に、パターニングデバイスMAに複数のダイがある場合にはパターニングデバイスアライメントマークをダイ間に配置してもよい。
図示の装置は例えば次のうちの少なくとも1つのモードで使用され得る。
1.ステップモードにおいては、放射ビームBに付与されたパターンの全体が1回の照射(すなわち単一静的露光)で目標部分Cに投影される間、支持構造MT及び基板テーブルWTは実質的に静止状態とされる。そして基板テーブルWTがX方向及び/またはY方向に移動されて、異なる目標部分Cが露光される。ステップモードでは露光フィールドの最大サイズが単一静的露光で結像される目標部分Cのサイズを制限することになる。
2.スキャンモードにおいては、放射ビームBに付与されたパターンが目標部分Cに投影される間(すなわち単一動的露光の間)、支持構造MT及び基板テーブルWTは同期して走査される。支持構造MTに対する基板テーブルWTの速度及び方向は、投影システムPSの拡大(縮小)特性及び像反転特性により定められる。スキャンモードでは露光フィールドの最大サイズが単一動的露光での目標部分Cの(非走査方向の)幅を制限し、走査移動距離が目標部分Cの(走査方向の)長さを決定する。
3.別のモードにおいては、支持構造MTがプログラム可能パターニングデバイスを保持して実質的に静止状態とされ、放射ビームに付与されたパターンが目標部分Cに投影される間、基板テーブルWTが移動または走査される。このモードではパルス放射源が通常用いられ、プログラム可能パターニングデバイスは、基板テーブルWTの毎回の移動後、または走査中の連続放射パルス間に必要に応じて更新される。この動作モードは、上述のプログラマブルミラーアレイ等のプログラム可能パターニングデバイスを利用するマスクレスリソグラフィに容易に適用することができる。
上記で記載したモードを組み合わせて動作させてもよいし、各モードに変更を加えて動作させてもよいし、さらに全く別のモードでリソグラフィ装置を使用してもよい。
本明細書ではICの製造におけるリソグラフィ装置の使用を例として説明しているが、本リソグラフィ装置はマイクロスケールの形状をもつ部品、またはナノスケールの形状をもつ部品を製造する他の用途にも適用することが可能であるものと理解されたい。他の用途としては、集積光学システム、磁区メモリ用案内パターンおよび検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッドなどの製造がある。
投影システムPSの最終要素と基板との間に液体を提供する構成は三種類に大きく分類することができる。浴槽型の構成、いわゆる局所液浸システム、及び全濡れ型の液浸システムである。浴槽型は基板Wの実質的に全体と任意的に基板テーブルWTの一部とが液槽に浸される。
局所液浸システムは、基板の局所域にのみ液体を供給する液体供給システムを使用する。液体で満たされる空間は平面図にて基板上面よりも小さく、液体で満たされた領域は基板Wがその領域の下を移動しているとき投影システムPSに対し実質的に静止状態にある。図2乃至図7はそれぞれ、こうしたシステムに使用可能な異なる供給装置を示す。シール構造が液体を局所域にシールするために存在する。これを構成するために提案された一つの手法がPCT特許出願公開WO99/49504号に開示されている。
全濡れ型の構成においては液体が閉じ込められない。基板の上面全体と基板テーブルの全体または一部が液浸液で覆われる。少なくとも基板を覆う液体の深さは浅い。液体は、基板上の(例えば薄い)液体フィルムであってもよい。液浸液は、投影システム及び投影システムに対向する対向表面の領域において又は当該領域へと供給され得る。こうした対向表面は基板及び/または基板テーブルの表面であり得る。図2乃至図5の液体供給装置のいずれもがこうしたシステムにも使用可能であるが、シール構造はなくすか、動作させないか、通常ほどは効果的でないようにするか、あるいはその他の手法で、局所域のみに液体を封じないようにする。
図2及び図3に示されるように、液体が少なくとも1つの入口によって基板上に、好ましくは最終要素に対する基板の移動方向に沿って供給される。液体は、投影システムの下を通過した後に少なくとも1つの出口によって除去される。つまり、基板が−X方向に最終要素の下を走査されると、液体が要素の+X側にて供給され、−X側にて除去される。図2は、液体が入口を介して供給され、低圧源に接続された出口によって要素の他方側で除去される構成を概略的に示したものである。図2では液体が最終要素に対する基板の移動方向に沿って供給されるが、こうである必要はない。最終要素の周囲に配置された入口及び出口の様々な方向及び数が可能であり、一例が図3に示され、ここでは各側に4組の入口と出口が、最終要素の周囲に規則的なパターンで設けられる。図2及び図3においては矢印が液体流れ方向を示す。
局所液体供給システムをもつ液浸リソグラフィの更なる解決法が、図4に示されている。液体は、投影システムPSの両側にある2つの溝入口によって供給され、入口の半径方向外側に配置された複数の分離された出口によって除去される。入口は、パターンが付与された投影ビームを通す穴を中心に有するプレートに設けることができる。液体は、投影システムPSの一方側にある1つの溝入口によって供給され、投影システムPSの他方側にある複数の分離された出口によって除去され、これによって投影システムPSと基板Wとの間に液体の薄膜の流れが生じる。入口と出口のどちらの組合せを使用するかの選択は、基板Wの移動方向によって決まる(他方の組合せの入口及び出口は作動させない)。図4の断面図において矢印は入口での液体流入方向と出口での液体流出方向とを示す。
提案されている別の構成は液体閉じ込め部材をもつ液体供給システムを設けることである。液体閉じ込め部材は投影システムの最終要素と基板テーブルとの間の空間の境界の少なくとも一部に沿って延在する。こうした構成を図5に示す。
図5は、液体閉じ込め構造12を有する局所液体供給システム又は流体ハンドリングシステムを模式的に示す図である。液体閉じ込め構造12は、投影システムの最終要素と基板テーブルWTまたは基板Wとの間の空間の境界の少なくとも一部に沿って延在する(以下の説明においては、そうではないと明示していない限り、基板Wの表面との言及は、それに加えてまたはそれに代えて基板テーブルの表面にも言及するものと留意されたい)。液体閉じ込め構造12は、投影システムに対してXY面で実質的に静止しているが、Z方向(光軸方向)では多少の相対運動があってよい。ある実施例においては、液体閉じ込め構造12と基板Wの表面との間にシールが形成され、このシールはガスシール又は液体シール等の非接触シールであってもよい(ガスシールを持つシステムは欧州特許出願公開第EP−A−1,420,298号に開示されている)。
液体閉じ込め構造12は、投影システムPSの最終要素と基板Wとの間の空間11の少なくとも一部に液体を収容する。基板Wに対する非接触シール16が投影システムPSの像フィールドの周囲に形成され、基板W表面と投影システムPSの最終要素との間の空間に液体が閉じ込められてもよい。この空間11は少なくとも一部が、投影システムPSの最終要素の下方に配置され当該最終要素を囲む液体閉じ込め構造12により形成される。液体が、投影システムPS下方かつ液体閉じ込め構造12内部の空間に、液体入口13によって供給される。液体出口13によって液体が除去されてもよい。液体閉じ込め構造12は、投影システムの最終要素の少し上方まで延在していてもよい。液位が最終要素の上まで上昇することで、液体のバッファが提供される。ある実施例においては液体閉じ込め構造12は、上端において内周が投影システムまたはその最終要素の形状に近似し、例えば円形であってもよい。下端において内周が像フィールドの形状に近似し、例えば長方形であってもよい。これらの形状は必須ではない。
液体は、バリア部材12の底部と基板Wの表面との間に使用時に形成されるガスシール16によって空間11に収容されてもよい。ガスシールは気体によって形成される。ガスシールの気体は、圧力の作用で入口15を介してバリア部材12と基板Wとの隙間に提供される。気体は出口14から抜き取られる。気体入口15での過剰圧力、出口14の真空レベル、及び当該隙間の幾何学的形状は、液体を閉じ込める内側への高速の気体流れ16が存在するように構成される。バリア部材12と基板Wとの間の液体に作用する気体の力が空間11に液体を収容する。入口及び出口は空間11を取り巻く環状溝であってもよい。環状溝は連続していてもよいし不連続であってもよい。気体流れ16は空間11に液体を収容する効果がある。こうしたシステムは米国特許出願公開第2004−0207824号に開示されており、その全体をここに援用する。ある実施の形態においては、液体閉じ込め構造12はガスシールを有していない。
図6は、液体供給システムの一部である液体閉じ込め構造12を示す。液体閉じ込め構造12は投影システムPSの最終要素の外周(例えば円周)に沿って延在する。
複数の開口20が空間11を一部画定する表面にある。開口20が空間11に液体を供給する。液体は空間11に入る前に、室24、側壁28の開口29、室26、側壁22の開口20を通過する。
シールが設けられており、このシールは液体閉じ込め構造12の底部と対向表面(例えば、基板W、基板テーブルWT、又はその両方)との間にある。図6においてはシールデバイスが非接触シールを提供するよう構成されている。シールデバイスはいくつかの構成部品からなる。投影システムPSの光軸から半径方向外側には、(必須ではない)流れ制御プレート51が設けられ、空間11へと延在する。制御プレート51は、液体流れの通過を許容する開口55を有してもよい。開口55が有利であり得るのは、制御プレート51がZ方向に(例えば投影システムPSの光軸に平行に)変位される場合である。流れ制御プレート51の半径方向外側において上記対向表面(例えば基板W)に対向する(例えば向かい側の)液体閉じ込め構造12の底面には、開口180があってもよい。開口180は対向表面に向かう方向に液体を供給することができる。結像中にこれが有用であるのは、基板Wと基板テーブルWTとの隙間を液体で満たすことによって、液浸液中の気泡形成を防止し得る点にある。
開口180の半径方向外側には、液体閉じ込め構造12と対向表面との間から液体を取り出すための抽出器アセンブリ70があってもよい。抽出器アセンブリ70は単相の又は二相の抽出器として動作してもよい。抽出器アセンブリ70はメニスカス釘付け特徴部としても振る舞う。
抽出器アセンブリの半径方向外側には、ガスナイフ90があってもよい。抽出器アセンブリ及びガスナイフの一構成については、本願明細書に援用される米国特許出願公開第US2006/0158627号に詳しく開示されている。
単相抽出器としての抽出器アセンブリ70は、本願明細書に援用される米国特許出願公開第US2006−0038968号に開示されるような、液体除去装置、液体抽出器、又は液体入口を備えてもよい。ある実施の形態においては、液体除去装置70は、多孔質材料111に覆われている入口を備えてもよい。多孔質材料111は、気体から液体を分離し液体単相の液体抽出を可能とするために使用される。液体除去装置70の室121の負圧は、多孔質材料111の孔に形成されるメニスカスが室121への周囲の気体の引き込みを妨げるような大きさとされる。その一方、多孔質材料111の表面が液体に接触すれば流れを制限するメニスカスはなくなるので液体が自由に液体除去装置70の室121に流入できる。
多孔質材料111は多数の小孔を有する。各小孔の寸法例えば幅(例えば直径など)は5μm乃至50μmの範囲である。多孔質材料111は、表面(例えば対向表面)の上方に高さ50μm乃至300μmの範囲に保持されてもよく、この表面は液体が除去されるべき表面(例えば基板W表面)であってもよい。ある実施の形態においては、多孔質材料111は少なくともわずかに親液性をもつ。すなわち、多孔質材料111は液浸液例えば水に対する動的接触角が90度未満、望ましくは85度未満又は望ましくは80度未満である。
図6には具体的に図示していないが、液体供給システムは液位変動を処理するための構成を有する。これは、投影システムPSと液体閉じ込め構造12との間で高まる液体を処理して漏れないようにするものである。この液体を処理する一法は疎液性(例えば疎水性)コーティングを設けることである。このコーティングは、開口部分を囲む液体閉じ込め構造12の最上部に沿って、及び/または投影システムPSの最終光学素子に沿って、帯を形成してもよい。コーティングは、投影システムPSの光軸の半径方向外側にあってもよい。疎液性(例えば疎水性)コーティングは液浸液を空間11に保持するのに役立つ。
他の局所域型の構成は、気体抵抗原理を利用する流体ハンドリングシステムである。このいわゆる気体抵抗原理が説明されているのは、例えば、米国特許出願公開第US2008−0212046号、US2009−0279060号、US2009−0279062号である。こうしたシステムにおいては抽出孔が、望ましくは角をもつ形状に配列されている。この角は好ましい移動方向(例えばステップ方向またはスキャン方向)に合わせてあってもよい。これにより、その好ましい移動方向の所与の速度において流体ハンドリング構造表面の2開口間のメニスカスに生じる力が、仮にそれら2つの出口がその好ましい移動方向に垂直に整列されている場合に比べて、小さくなる。しかしながら、本発明の実施の形態は、平面図でいかなる形状を有する流体ハンドリングシステム、又は平面図でいかなる形状で配列された例えば抽出開口等の構成部分を有する流体ハンドリングシステムに適用されてもよい。こうした形状は、円等の楕円、長方形(例えば正方形)等の方形、菱形等の平行四辺形、又は、4より多い角をもつ角付き形状(例えば4以上の角をもつ星形)であってもよく、これらに限定されない。
US2008/0212046A1のシステムの一変形例においては、(これは本発明のある実施の形態に関連しうるが、)複数の開口が配列された角付き形状の幾何が、スキャン方向に合わされた角とステップ方向に合わされた角の両方を鋭角(約60度から90度、望ましくは75度から90度、より望ましくは75度から85度)とすることを許容している。これにより、角が合わされている方向において速度を高めることが許される。不安定なメニスカス(例えば走査方向に臨界速度を超えたとき)による液滴生成が抑えられるからである。スキャン方向とステップ方向の両方に角が合わせてあれば、これら両方向に大きな速度を実現しうる。望ましくは、スキャン方向とステップ方向の移動速度が実質的に等しくてもよい。
図7は、気体抵抗原理を具体化する抽出器を有しかつ本発明のある実施の形態に関連しうる流体ハンドリングシステム又は液体閉じ込め構造12のメニスカス釘付け特徴部を平面図にて模式的に示す。図示されるメニスカス釘付け装置の形態により、例えば、図5のメニスカス釘付け構成14、15、16、又は図6に示すうち少なくとも抽出器アセンブリ70が置き換えられてもよい。図7のメニスカス釘付け装置は抽出器の形式である。メニスカス釘付け装置は複数の個別の開口50を備える。各開口50は円形で図示されているが、それは必須ではない。実際、1つ又は複数の開口50は、円、楕円、方形(例えば正方形又は長方形)、三角形などから選択された1つ又は複数であってもよい。1つ又は複数の開口は細長くてもよい。各開口は平面図にて、0.2mm以上の、望ましくは0.5mmないし1mm以上の長さ寸法(ある開口からその隣の開口への方向)を有する。この長さ寸法は、ある実施の形態においては0.1mmから10mmの範囲から選択され、ある実施の形態においては0.25mmから2mmの範囲から選択される。ある実施の形態においては各開口の幅は0.1mmから2mmの範囲から選択される。ある実施の形態においては各開口の幅は0.2mmから1mmの範囲から選択される。ある実施の形態においては長さ寸法は0.2mmから0.5mmの範囲、望ましくは0.2mmから0.3mmの範囲から選択される。
図7のメニスカス釘付け装置の各開口50は個別の負圧源に接続されていてもよい。これに代えて又はこれとともに、開口50それぞれ又は複数の開口50が、それ自身負圧に保たれている共通の室又はマニホールド(環状であってもよい)に接続されていてもよい。こうして均一な負圧が開口50それぞれ又は複数の開口50に実現されてもよい。開口50は真空源に接続されていてもよく、及び/または、流体ハンドリングシステム(又は閉じ込め構造)を囲む雰囲気が所望の差圧を生成するように増圧されていてもよい。
図7の実施例においては開口は流体抽出開口である。各開口は、流体ハンドリングシステムへの、気体、液体、又は気液二相流体の流路の入口である。各入口は空間11からの出口であるとみなすこともできる。
開口50は流体ハンドリング構造12の一表面に形成される。この表面は使用時に基板W及び/または基板テーブルWTに面する。ある実施の形態においては、開口は、流体ハンドリング構造12の平坦な表面にある。ある実施の形態においては、基板部材の底面に尾根部があってもよい。少なくとも1つの開口がこの尾根部にあってもよい。開口50は針または管により画定されてもよい。いくつかの針(例えば隣り合う針)の本体それぞれが結合されていてもよい。1つの本体を形成するようにそれら針が結合されてもよい。この1つの本体が上記角付き形状を形成してもよい。
開口50は例えば管または細長い流路の端である。望ましくは開口は、対向表面(例えば基板W)に使用時に向けられるように(望ましくは対向するように)位置決めされている。開口50のリム(表面からの出口)は、対向表面の一部の上面に実質的に平行であってもよい。開口50が接続される流路の長手軸は対向表面の上部(例えば基板Wの上面)に実質的に垂直(垂直から±45度以内、望ましくは35度、25度、又は15度以内)であってもよい。
各開口50は、気液混合物を取り出すよう設計されている。液体が空間11から取り出される一方、開口50において液体とは反対側で気体が雰囲気から取り出される。これにより矢印100で図示される気体流れが生成され、この気体流れは図7に示す実質的に定位置にて開口50間にメニスカス320を釘付けるのに有効である。この気体流れは、液体の勢いをそぐことによって、気体流れ誘起の圧力勾配によって、及び/または、液体上での気体(例えば空気)流れの抵抗(剪断)によって、液体閉じ込めを維持するのに役立つ。
複数の開口50は、流体ハンドリング構造が液体を供給する空間を囲む。開口50は流体ハンドリング構造の下面に分布していてもよい。開口50は、当該空間の周りに実質的に連続的に間隔を空けていてもよい(ただし、隣り合う間隔50の間隔は変わりうる)。本発明のある実施の形態においては、液体は、上記角付き形状の全周で取り出される。液体は、角付き形状への衝突点で実質的に取り出される。これを実現できるのは、開口50が(角付き形状内の)空間全周に形成されているためである。このようにして液体が空間11に閉じ込められてもよい。動作中にメニスカスが開口50によって留め置かれてもよい。
図7からわかるように、開口50は平面図にて角付きの形状(即ち、複数の角(かど)52をもつ形状)を形成するよう配置されている。図7の場合それは湾曲する縁(へり)又は辺54をもつ菱形(望ましくは正方形)の形状である。縁54は、湾曲する場合、負の半径を有する。縁54は、角52から離れた場所においては、角付き形状の中心に向けて湾曲してもよい。本発明のある実施の形態の適用は図示の形状に限られず、平面図にて任意の形状(例えば、方形(例えば菱形、正方形、長方形)、円形、三角形、星形、楕円など)であってもよい。
角付き形状は、投影システムPS下方の基板Wの主たる移動方向に一致する主軸110、120を有する。これは、臨界スキャン速度以内において、開口50が円形配列であった場合よりも高速の最大スキャン速度を保証するのに役立つ。2つの開口50間でメニスカスに作用する力が係数cosθで軽減されるからである。ここでθは、それら2つの開口50をつなぐ線が基板W移動方向に対しなす角度である。
正方形の角付き形状を用いることにより、ステップ方向とスキャン方向に等しい最大速度で移動することができる。これが達せられ得るのは、形状の角52の各々をスキャン方向及びステップ方向110、120に一致させることによって、である。これら方向の一方、例えばスキャン方向の移動がステップ方向移動より速いことが好ましい場合には、菱形形状が用いられてもよい。この場合菱形の長軸がスキャン方向に一致していてもよい。菱形においては、角のそれぞれが鋭角であってもよいが、菱形の(例えばステップ方向の)2つの隣り合う辺のなす角度は鈍角(即ち90度より大きい)であってもよく、例えば、約90度から120度の範囲から選択され、ある実施の形態においては約90度から105度の範囲から選択され、ある実施の形態においては約85度から105度の範囲から選択されてもよい。
スループット最適化のために、開口50の配列形状の第1軸を基板の主たる移動方向(通常はスキャン方向)に一致させ、第2軸を基板のもう1つの主たる移動方向(通常はステップ方向)に一致させてもよい。θが90度とは異なる任意の構成が少なくとも1つの移動方向に利益をもたらすことを認識されたい。よって、主軸と主移動方向との厳密な一致は不可欠ではない。
縁に負の半径を与える利点は角を鋭くしうる点にある。75度から85度の範囲又はそれ以下から選択される角度を、スキャン方向に一致する角52とステップ方向に一致する角52との両方に達成可能である。この構成を備えずに両方向に一致する角52を同一角度にするとしたら、角を90度にしなければならないであろう。90度未満が望まれる場合に一方向の角度を90度未満とすれば必然的に他方向の角度は90度より大きくなるであろう。
開口50の半径方向内側には、メニスカス釘付け特徴部はなくてもよい。開口50への気体流入により誘起される牽引力で、開口50間にメニスカスが留められる。気体吸引速度は約15m/s、望ましくは約20m/sより大きければ充分である。基板からの液体蒸発量は少なくなり、液のしぶきや熱膨張/収縮効果も減る。
ある実施の形態においては、各々直径1mmで3.9mm隔てられている少なくとも36個の個別の開口50がメニスカスの固定に有効であり得る。ある実施の形態においては、112個の開口50が存在する。開口50は、1辺の長さが0.5mm、0.3mm、0.2mm、又は0.1mmの正方形であってもよい。こうしたシステムの気体総流量は100リットル/分のオーダである。ある実施の形態においては、気体総流量は70リットル/分から130リットル/分の範囲から選択される。
流体ハンドリング構造底部は別の幾何も可能である。例えば、米国特許出願公開第US2004−0207824号、又は2009年5月26日出願の米国特許出願第61/181,158号に開示される任意の構造が本発明のある実施の形態において使用されることが可能である。
図7からわかるように、空間11に対し、1つ又は複数のスリット61が開口50の外側に設けられていてもよい。スリット61は、開口50をつなぐ線に実質的に平行であってもよい。ある実施の形態においてはスリット61は、開口配列形状の辺54に沿って設けられた一連の個別開口部であってもよい。使用時にスリット61は陽圧に接続され、開口50により形成されるメニスカス釘付け装置を囲むガスナイフ(図6及び図10のガスナイフ90と等価である)を形成する。
本発明のある実施の形態におけるガスナイフは、対向する表面(例えば基板Wまたは基板テーブルWT)に残される液体フィルムの厚さを小さくするよう機能する。ガスナイフは、液体フィルムを滴に分離するのではなく液を開口50に向けて動かして排出させることを保証するのに役立つ。ある実施の形態においては、ガスナイフはフィルムの形成を妨げるよう動作する。これを達するためには、ガスナイフの中心線とメニスカス釘付け開口50の中心線との間隔が、1.5mmから4mmの範囲、望ましくは2mmから3mmの範囲にあることが望ましい。ガスナイフが配置される線は概して開口50の線に従っており、隣り合ういくつかの開口50とガスナイフのスリット61との間隔は上述の範囲内にある。望ましくは、ガスナイフが配置される線は開口50の線に平行である。隣り合ういくつかの開口50とガスナイフのスリット61との間隔は一定に保つことが望ましい。ある実施の形態ではこれがガスナイフの各中心線の長さに沿うことが望ましい。ある実施の形態においては、液体ハンドリングデバイスの1つ又は複数の角の領域において上記の一定の間隔であってもよい。
図2乃至図7を参照して説明したような局所域流体ハンドリングシステムには、空間11に気泡が含まれるという弱点があり得る。理解されるように、メニスカス320が流体ハンドリングシステム12と、該流体ハンドリングシステム12下方の表面との間に延びている。図5及び図6に示すこのメニスカス320が空間11の端を定める。メニスカス320と滴(例えば、空間11から漏れた液滴)とが表面上で衝突するとき、気泡が空間11に入り込むかもしれない。空間11への気泡の入り込みが有害であるのは、気泡が結像誤差をもたらし得るからである。滴がたいてい表面上に残されているが、それは以下の少なくとも3つの状況の1つ又は複数による。(a)液体ハンドリングデバイスが基板W端部の上に位置し、液体ハンドリングデバイスと基板Wとの相対移動があるとき。(b)液体ハンドリングデバイスがそれに面する対向表面の高さ方向の段差の上に位置し、液体ハンドリングデバイスと基板Wとの相対移動があるとき。(c)液体ハンドリングデバイスと対向表面との相対速度が大きすぎるために、(例えば対向表面の臨界スキャン速度を超えることによって)例えばメニスカスが不安定となるとき。また、気泡は、図5及び図6に示す液体閉じ込め構造12と投影システムPSとの間に延びるメニスカス400に含まれうる。この場合気泡は、液体閉じ込め構造12の半径方向内側の対向表面上にある液体入口(図5の入口13及び図6の入口20)から供給される液体が投影システムPSと液体閉じ込め構造12との間から気体を取り込むことによって、生成される可能性がありうる。
気泡含有という課題への種々の対処はこれまで、液体閉じ込め構造12の閉じ込め性能の向上に集中している。例えば、液体閉じ込め構造12と対向表面との相対速度を下げることで、液のこぼれを避けるようにしている。
微小な気泡は空間11の露光領域に到達する前に液浸液に溶解しうる。本発明のある実施の形態は、捕捉された気体の種類と液浸液の特性とに溶解速度が依存するという事実を用いている。
二酸化炭素(CO)は典型的には空気の気泡よりも速く溶ける。COは窒素に対し溶解度が55倍であり拡散係数が0.86倍であるから、COの気泡が溶ける時間は通常同じ大きさの窒素の気泡が溶ける時間よりも37倍短くなる。
本願明細書に援用される米国特許出願第US61/313,964号には、液浸液での溶解度が20℃、全圧1気圧で5×10−3mol/kgより大きい気体を空間11の隣接領域に供給することが記載されている。また、液浸液での拡散係数が20℃、全圧1気圧で3×10−5cm−1より大きい気体を空間11の隣接領域に供給することが記載されている。また、液浸液での拡散係数と溶解度との積が20℃、全圧1気圧で空気のそれよりも大きい気体を空間11の隣接領域に供給することが記載されている。
気泡が液浸液で高い拡散係数、溶解度、または、拡散係数と溶解度との積をもつ気体であるとしたら、気泡は液浸液にかなり速く溶ける。従って、本発明のある実施の形態を使用することで結像欠陥の数を減らし、それによって高いスループット(例えば液体閉じ込め構造12に対する基板Wの高速化)及び低欠陥が可能である。
そこで、本発明のある実施の形態は、空間11に隣接する領域に(例えば、ある容積に、又は、あるエリアに向けて)気体を供給するよう構成された気体供給装置を提供する。特に、気体は、対向表面と液体ハンドリングデバイスとの間に延びるメニスカス320に隣接する領域に存在するように提供される。
適切な気体は例えば、液浸液(例えば水)での溶解度(全圧1気圧(気体及び液浸液の分圧の合計)での液浸液の単位質量に対する気体の質量)が20℃、全圧1気圧で1×10−3より大きい気体である。気体重量より気体体積がより重要であり得る。気体については重量というよりある大きさの体積が、空間に隣接する領域を満たすのに必要であるからである。したがって、溶解度は、液体のkgに対する気体のモル数(即ちmol/kg)で、より良好に表現されうる。その場合、溶解度は、5×10−3mol/kgより大きいべきであり、望ましくは10×10−3mol/kgより大きく、15×10−3mol/kgより大きく、20×10−3mol/kgより大きく、または、25×10−3mol/kgより大きい。
適切な気体は例えば、拡散係数が20℃、全圧1気圧で3×10−5cm−1より大きい気体である。これに比べて空気のそれは2.3×10−5cm−1である。望ましくは、拡散係数は、8×10−5cm−1より大きく、1×10−4cm−1より大きく、または、5×10−4cm−1より大きい。多くの気体は1〜2×10−5cm−1の間の拡散係数を有する。酸素及び窒素はともに2.3×10−5cm−1の拡散係数をもち、二酸化炭素は1.6×10−5cm−1である。ヘリウムは3.8×10−5cm−1の拡散係数をもつ(溶解度は1.6×10−6kg/kg又は4×10−4mol/kgである)。水素は5.8×10−5cm−1の拡散係数をもつ(溶解度は1.6×10−6kg/kg又は8×10−4mol/kgである)。
特に望ましいのは、溶解度が20℃、全圧1気圧で1×10−3kg/kgより大きく又は3×10−3mol/kgより大きく、及び/または、液浸液での拡散係数が20℃、1気圧で3×10−5cm−1より大きい気体である。ある実施の形態においては、その気体は、拡散係数と溶解度との積が空気のそれよりも大きい気体である。例えば、拡散係数と溶解度との積は、(溶解度につき質量比を用いたとき)1×10−9cm−1より大きく、又は(溶解度につきmol/kgを用いたとき)2×10−8molcm−1kg−1より大きいべきである。望ましくは溶解度と拡散係数との積は、(溶解度につき質量比を用いたとき)5×10−9cm−1より大きく、1×10−8cm−1より大きく、又は3×10−8cm−1より大きく、又は(溶解度につきmol/kgを用いたとき)4×10−8cm−1molkg−1より大きく、10×10−8cm−1molkg−1より大きく、20×10−8cm−1molkg−1より大きく、40×10−8cm−1molkg−1より大きく、50×10−8cm−1molkg−1より大きい。一例の気体は二酸化炭素である。
ある実施の形態においては、溶解度と拡散係数との積が空気のそれよりも(20℃、全圧1気圧で)大きい気体が使用される。溶解度はkg/kg又はmol/kgで測定されうる。そうした特性を持つ気体は液浸液に空気よりも速く溶けるので、使用するスキャン速度を、露光領域に露光時間に存在するメニスカス320、400に含まれる気泡のリスクなく高速にすることができる。
一例の気体は二酸化炭素であり、これが望ましいのは容易に入手可能であり、他の目的で液浸システムに使用されうるからである。二酸化炭素は水への20℃、全圧1気圧での溶解度は1.69×10−3kg/kg又は37×10−3mol/kgである。その他の適切な気体としては、塩素(7.0×10−3kg/kg又は98×10−3mol/kg)、硫化水素(3.85×10−3kg/kg又は113×10−3mol/kg)、塩化水素(0.721×10−3kg/kg又は19753×10−3mol/kg)、アンモニア(0.531×10−3kg/kg又は31235×10−3mol/kg)、二酸化硫黄(0.113×10−3kg/kg又は1765×10−3mol/kg)があり得る。これら気体には1つ又は複数の欠点を持つものもある。例えば、これら気体には液浸リソグラフィ装置の構成要素と反応しうるものがあり、及び/または、毒性を有するものがあり、そのため二酸化炭素よりも取り扱いが難しく好ましくない。液浸液に容易に溶ける任意の非反応性気体は適切である。
本明細書に述べる本発明のある実施の形態は、液浸液のメニスカス320の周りにCO雰囲気を形成し、液浸液へと気体が入ろうとも液浸液に溶解するようにしている。本発明のある実施の形態が可溶性気体として二酸化炭素に言及して後述されるが、可溶性気体は上述のようにいかなる気体であってもよい。
気体のCOを使用することで、メニスカス320が液滴に衝突することに関連する問題が緩和ないし軽減されうる。典型的に300マイクロメートルの滴は直径30マイクロメートルの気泡を生成する(つまり10分の1の大きさ)。こうした二酸化炭素の気泡はたいてい、露光領域に到達する前に液浸液に溶けてしまう(この大きさの滴は1つ又は複数の他の問題を起こしうることに注意)。したがって、滴により生じる問題はより重要ではなくなる。液浸システムは、空間から漏れる液浸液との相互作用に、より耐性をもつことになる。
二酸化炭素は気体供給開口210を通じて供給されることができる。気体供給開口210は、図6の抽出器70又は図7の出口50等のメニスカス釘付け特徴部の半径方向外側にあってもよい。
二酸化炭素を気体供給開口210を通じて供給する他の利点は、二酸化炭素が液浸液にメニスカス320でメニスカス固定開口50の下方で溶けることにある。これにより、液浸液がメニスカス320にてわずかに酸性となる(pHが小さくなる)。液浸液が酸性となるほど、Hイオンの存在が増える。Hイオンの数が増えると、固体液体間の表面エネルギー(γSL)が減少する。固体気体間の表面エネルギー(γSG)は変化せず、液体気体間の表面エネルギー(γLG)も変化しない。よって固体液体間の表面エネルギーの変化が3つの表面エネルギー間の平衡に影響する。液体メニスカスにおける特に固体表面との界面に向かう表面張力が影響を受ける。表面エネルギーの変化の結果としての表面張力の方向の変化が図8に示されている。図8は、滴300の表面310での接触角θを示す。3つの表面エネルギーと接触角との関係は以下の方程式で与えられる。
γLGcosθ=γSG−γSL
この方程式によれば固体液体間の電気的な表面エネルギー(γSL)の減少は接触角θの増大をもたらす。液体と対向表面との間の接触角θの増大は特にメニスカス320において、液体釘付け特徴部(例えばメニスカス固定開口50)の性能を向上させることになる。メニスカス釘付け特徴部を越えて液浸空間から液体が失われないように、流体ハンドリングシステムと対向表面との高速化を実現することができる。
図9は、X軸に液浸液のpHを示し、Y軸に液体損失前の臨界スキャン速度を示すグラフである。このグラフは特定の形式の流体ハンドリングシステム及び(米国カリフォルニア州のJSRマイクロ社から入手可能である)TCX041なるトップコートをもつ基板についてのものである。
図9は、液浸液のpHの減少が臨界スキャン速度の増加につながることを示す。臨界スキャン速度が増加すれば、液体損失(既述の通り結像誤差をもたらし得る)のリスクなしで高速のスキャン速度が使用可能となるから、スループットを増加することができる。これは特に大型基板(例えば直径450mmの基板)に当てはまる。こうした基板は小型基板に対し、基板端部から離れる距離のスキャン(例えば基板中心部へと向かう領域におけるスキャン)をより多く行うからである。基板中心部へと向かう領域におけるスキャンは臨界スキャン速度の近傍で行われる一方、基板端部の近くで行われるスキャンは臨界スキャン速度より低速で行われる必要があるかもしれない。このようにスキャン速度を異ならせる理由は、例えば、メニスカス320の安定性に与える基板端部の影響がある。
ある実施の形態においては、液浸液はメニスカス320にて二酸化炭素で飽和している(pHは4をほんの少し下回る)。これにより、接触角が最も大きくなり理論的に最速の臨界スキャン速度を得ることができる。しかし、液浸液に気泡が含まれることに関する既述の利点は飽和状態では達成され得ない。なぜなら、液浸液に含まれる二酸化炭素は(液浸液が飽和しているから)溶解し得ないからである。したがって、ある実施の形態、特に、流体ハンドリングシステムがメニスカス釘付け特徴部の半径方向外側に二酸化炭素を用いるガスナイフを備える実施の形態においては、液浸液中の二酸化炭素を低レベル(例えばpHで5ないし6)とすることが好ましい。ガスナイフが二酸化炭素以外の気体を用いる場合には、上述のように液浸液は飽和していてもよい。
ある実施の形態においては、供給される気体は二酸化炭素ではない。二酸化炭素以外の気体、例えばSO、HCl、COOHが液浸液に溶けて液を酸性にするために使用されてもよいかもしれない。こうした気体は液浸液に少なくともいくらか溶解可能である。こうした気体は液浸液のpHを変化させる。pHが7(中性)を超えて大きくなると、Hイオンの数が減り、固体液体間の表面エネルギー(γSL)が減ることになる。電気化学的ポテンシャルがイオン濃度の平方根に比例するからである。液浸液に溶けたときに液浸液をアルカリ性にする気体の例としては、アンモニア、CHNHがある。例えばCHF、CHCl、及び塩などの解離する化合物は、固体液体間の表面エネルギー(γSL)を減少させる同様の効果をもちうる。
ある実施の形態においては、流体ハンドリング構造の形式によらず、提供される液浸液は酸性でもアルカリ性でもよい。酸性の液浸液を提供するとの着想は、液浸液とトップコートとの相互作用軽減に関連して、本願明細書に援用されるEP1,482,372に既に記述されている。しかし、この文書は酸性の液浸液の結果としてスキャン速度が増加される可能性は認識していない。ある実施の形態においては、通常の(例えば中性の)液浸液が使用され、酸性またはアルカリ性の液浸液が、流体ハンドリング構造の下面においてメニスカス釘付け特徴部の半径方向内側の液体供給開口を通じて供給されてもよい。液体供給開口の一例は図6に示す開口180である。類似の開口が本明細書に述べる他の任意の実施の形態に存在していてもよい。
リソグラフィ装置に二酸化炭素を提供することの課題は、二酸化炭素雰囲気で性能が低下しうる構成要素(例えば、基板テーブルの位置計測システムの構成要素)があることである。ある実施の形態においては、純粋な二酸化炭素環境がスキャン中にメニスカス320の近傍に存在することが保証される。これを実現するために、例えば図7の実施の形態においては、出口210からの二酸化炭素の流速を、開口50を通じての抽出よりも大きくすることが必要であるかもしれない。これにより、余剰の二酸化炭素が流体ハンドリング構造12の下方から装置環境へと、特に基板テーブルWTの位置計測システムの構成要素に向けて、漏れ出る結果となるかもしれない。
本発明のある実施の形態においては、余剰の二酸化炭素が流体ハンドリング構造12の下方から漏れないことを保証することを支援するために、少なくとも1つの気体回収開口220が、1つ又は複数のメニスカス釘付け特徴部50、70の半径方向外側に設けられている。このようにして、二酸化炭素環境はメニスカス釘付け特徴部の半径方向外側になお提供されており、それによって空間11での気泡生成の低減達成が支援される。また、リソグラフィ装置の構成要素に生じ得る汚染または機能阻害が防止又は軽減されうる。
ある実施の形態においては、少なくとも1つの気体回収開口220が、気体供給開口210の半径方向外側に設けられている。しかし、これは必須ではない。例えば、後述する図10の実施の形態においては、少なくとも1つの気体回収開口220は、気体供給開口210の半径方向内側に設けられている。
気体供給開口210及び/または気体回収開口220は、単一のスリットとして設けられていてもよいし、複数の個別の開口として設けられていてもよい。
ある実施の形態においては、気体回収開口220は、気体供給開口210を少なくとも部分的に囲む。気体回収開口220が気体供給開口210を完全に囲むことは可能でないかもしれない。例えば、図12の実施の形態においては、流体ハンドリング構造12へとつながる構成要素があってもよい。すなわち、サーマルカバー300が完全には流体ハンドリング構造12を囲んでおらず、そのため気体回収開口220も完全には流体ハンドリング構造12を囲んでいなくてもよい。ある実施の形態においては、気体回収開口220は、気体供給開口210の周囲の大半を囲む。ある実施の形態においては、気体回収開口220は、気体供給開口210の周囲の少なくとも半分を囲んでもよい。すなわち、ある実施の形態においては、気体回収開口220は、気体供給開口210の周囲を実質的に完全に囲んでもよい。気体回収開口220による排出速度を大きくすることで(例えば、気体回収開口220に大きな負圧源を接続することで)、少なくとも1つの気体回収開口220が気体供給開口210を完全には囲まないという事実が少なくとも部分的に緩和される。
図6の実施の形態においては少なくとも1つの気体回収開口220が流体ハンドリング構造12に形成されている。ある実施の形態においては少なくとも1つの気体回収開口220は流体ハンドリング構造12の下面に形成されている。ある実施の形態においては少なくとも1つの気体回収開口220は流体ハンドリング構造12の底面に形成されている。ある実施の形態においては、気体回収開口220は、気体供給開口210及びメニスカス釘付け特徴部70が形成されているのと同一の表面に形成されている。気体供給開口210及び気体回収開口220の半径方向外側にガスナイフ90がある。気体供給開口210から出る気体流れは、メニスカス320へ向かう半径方向内向きと、半径方向外向きとの両方である。
ある実施の形態においては、半径方向外向きの流れが内向き流れに優る。これは、流体ハンドリング構造12の半径方向外側からの半径方向内向き気体流れがないことを保証するのに役立つ。仮に気体供給開口210からの半径方向外向き流れが遅すぎれば、流体ハンドリング構造12の外側からの気体を吸引する作用が生じ得る。
ある実施の形態においてはガスナイフ90は存在しない。ガスナイフは対向表面(例えば基板)に圧力ピークをもたらす気体の流れを提供する。ガスナイフから基板Wへの力が望まれないこともある。その場合、液浸液に高い溶解度を持つ気体のシールドそれ自体で使用されてもよい。図11の実施の形態においては後述するように、二酸化炭素がガスナイフ自体を通じて提供される。
図6の実施の形態の使用が特に適するのは、二酸化炭素の流量が小さい場合である。流体ハンドリング構造12と対向表面(例えば基板W)との間のメニスカス320の半径方向外側領域には、雰囲気圧に比べて二酸化炭素のわずかな陽圧がある。これは、流体ハンドリング構造12の外側からの気体との混合の防止と、環境への二酸化炭素の漏れ防止と、に役立つ。
図7の実施の形態は気体供給開口210及び気体回収開口220に関して図6の実施の形態と同様である。図7の実施の形態は、気体供給開口210から出る二酸化炭素の流量がより大きい場合に最適化されている。それは、開口50に流入する気体流量が大きいためである。
図10の実施の形態は後述の点を除いて図6の実施の形態と同様である。図10の実施の形態においては、少なくとも1つの気体回収開口220は、メニスカス釘付け特徴部70の半径方向外側にあり、気体供給開口210の半径方向内側にある。気体供給開口210が少なくとも1つの気体回収開口220の半径方向外側にある。気体供給開口210は、ガスナイフが存在する場合には、ガスナイフ90の半径方向内側にある。ガスナイフ90は図10の実施の形態に必須ではなく、任意的な特徴である。
図10の実施の形態においては、二酸化炭素陽圧ゾーンは、流体ハンドリング構造12と対向表面(例えば基板W)との間で気体供給開口210の半径方向内側に位置する。少なくとも1つの気体回収開口220は、気体供給開口210をその内側で少なくとも部分的に囲むことがわかる。
図11の実施の形態は後述の点を除いて図7の実施の形態と同様である。図11の実施の形態においてはガスナイフ開口61が二酸化炭素供給部に取り付けられている。そのため図7の気体供給開口210の機能はガスナイフ61の開口61が受け持つ。
少なくとも1つの気体回収開口220は、ガスナイフの開口61と同様に開口50の半径方向外側に位置する。そのため、ガスナイフの機能は気体供給開口210が設けられていない場合と同様である。しかし、ガスナイフの開口61から出る気体が二酸化炭素であるので、液浸液に高い溶解度をもつ気体を使用する米国特許出願第61/313,964号に記述された利点を実現する。
ガスナイフの開口61を出る気体が二酸化炭素であるから、この気体は同じ速度の空気からなる気体よりも高い運動エネルギーをもつ。二酸化炭素は空気よりも密度が大きいからである。その結果、ある所与の流れ容積でガスナイフ下方により薄い液体フィルム厚さを実現可能である。
リソグラフィ装置の環境への二酸化炭素の漏れは、ガスナイフの開口61の半径方向外側で気体回収開口220を通じて二酸化炭素を回収することにより低減される。
図6、図7、図10、図11の実施の形態のいずれにおいても、少なくとも1つの気体回収開口220が流体ハンドリング構造12自体に設けられている。図12の実施の形態においては、少なくとも1つの気体回収開口220が別体の構成要素に設けられている。図12の実施の形態は後述の点を除いて図11の実施の形態と同様である。図12の実施の形態においては、流体ハンドリング構造12がサーマルカバー300に囲まれている。サーマルカバー300は、流体ハンドリング構造12のもたらす熱負荷から、投影システムPSの最終光学素子、及び/または、基板テーブルWT位置計測装置の構成要素を断熱する。流体ハンドリング構造12に接する空間は限られている。したがって、図12に示すようにサーマルカバー300に少なくとも1つの気体回収開口220を設けることがより都合がよいかもしれない。よって、二酸化炭素がガスナイフの開口61から出て流体ハンドリング構造12下方から流れ出るかもしれないが、この気体はサーマルカバー300にある少なくとも1つの気体回収開口220を通じて回収される。少なくとも1つの気体供給開口220がサーマルカバー300の下面にあってもよい。
図13の実施の形態が後述の点を除いて図12の実施の形態と同様である。米国特許出願第61/313,964号においては、液浸流体への溶解により液浸流体の表面張力を下げる、液浸流体に溶解可能な流体を供給するとの着想が開示されている。
米国特許出願第61/313,964号は、滴がメニスカス320に衝突するとき、その滴の高さが高い場合に比べて、高さの低い滴は気泡を生成しにくいようであると述べている。よって、液浸液に溶ける流体を供給し、液浸液空間外側のメニスカスの表面張力を下げられるようにすることで、メニスカス320との滴の衝突可能性を減らし、液浸空間で気泡を生成しにくくしている。これにより1つ又は複数の更なる利点を得られる。例えば、液浸液の損失という不利益を小さくしているので、ガスナイフから出る流量を小さくしうる。滴の蒸発により生じて対向表面に機械的変形及び/または乾燥ステインをもたらし得る局所的な熱負荷が小さくなりうる。表面張力低下により滴の広がりが大きくなるからである。滴が広がれば、熱負荷の局所化が抑制される。
ある実施の形態においては、基板Wが流体ハンドリング構造12下方を通過したとき基板Wに(分離された複数の滴ではなく)液体のフィルムが残されることを保証することを支援することができる。液体フィルムが基板Wに残されたとき、液浸液のメニスカスの表面張力が下げられていることによって、液体フィルムは滴へと分離されにくくなっている。液体フィルムが望ましいのは、基板上の液体とメニスカス320との衝突総回数を減らし、ひいては気泡形成につながる衝突回数を減らすからである。すなわち、表面張力低減により液体フィルムが複数の滴に分離するまでの時間が長くなる。加えて、蒸発による熱負荷が対向表面で均一になる。したがって、図13の実施の形態においては、流体供給開口230が、ガスナイフの開口61の(または、気体供給開口210が別にある場合には、気体供給開口210の)半径方向外側に設けられている。ガスナイフは(または、気体供給開口210が別にある場合には、気体供給開口210は)、米国特許出願第61/313,964号に言及される遮蔽装置を提供する。
液浸液に溶解可能で液浸液のメニスカスの表面張力を低下させるための流体は、液浸液のメニスカスの表面張力を下げる機能を実現する任意の流体であってもよい。これを実現するために、この流体は液浸液に少なくともいくらか溶解可能であるべきである。望ましくは、この流体は液浸液への溶解度が10%より大きい。ある実施の形態においては、流体の液浸液への溶解度は15%、20%、30%、又は40%より大きい。この流体は望ましくは水よりも低い表面張力を有する。この流体は、充分な供給を保証するために、動作温度にて比較的高い蒸気圧を有する。可溶性流体蒸気の液への取り込みは充分に速いべきである。適切な化学物質は、アルコール、ケトン(例えばアセトン)、アルデヒド(例えばホルムアルデヒド)、有機酸(例えば酢酸及びギ酸)、及び/または、エステル及びアミン(アンモニアを含む)である。概して低分子量の化学物質(一般に蒸気圧及び液体溶解性が高い)が望ましい。望ましくは、可溶性流体は、1分子につき炭素原子が10個より少なく、望ましくは、1分子につき炭素原子が8個、6個、5個、4個、3個、又は2個より少ない。そうした流体の一例はIPA(イソプロピルアルコール)である。流体の他の一例は、エタノールである。ある実施の形態においては、可溶性流体は水素結合が作用する分子をもつ液体であり、IPA及びエタノールは比較的高い蒸気圧(つまり低分子)を有する。
流体は、米国特許出願第61/313,964号に述べられているように、流体供給開口230を通じて任意の形式で供給され得る。特に、流体は、蒸気、純ガス、又は気体混合物、又は滴の噴霧によって供給されてもよい。
図13の実施の形態の利点は、二酸化炭素の存在によって、爆発性の蒸気又は液体を供給する潜在的な危険が軽減されることにある。
図14の実施の形態は後述する点を除いて図11の実施の形態と同様である。図14の実施の形態においては、流体供給開口230が図13を参照して前述したように設けられている。流体供給開口230はガスナイフの開口61と少なくとも1つの気体回収開口230との間に位置する。
流体供給開口230は任意の実施の形態において使用されてもよい。流体供給開口230は、図6、図7、又は図10のいずれかにおいて気体供給開口210と少なくとも1つの気体回収開口220との間に位置してもよいし、図13及び図14の場合にはガスナイフの開口61と少なくとも1つの気体回収開口220との間に位置してもよい。
ある実施の形態においては、液浸リソグラフィ装置のためのモジュールが提供される。このモジュールは、前述の実施の形態のいずれかの流体ハンドリング構造12と、気体供給開口210に気体を供給するよう構成されている気体供給装置212(図1に示す)と、を備える。気体供給装置により供給された気体は例えば、空間11に隣接する領域にて液浸液への溶解度が20℃、全圧1気圧で5×10−3mol/kgより大きい気体である。
ある実施の形態においては、前記モジュールは、少なくとも1つの気体回収開口220に接続可能である負圧源222(図1に示す)を備える。
ある実施の形態においては、前記モジュールは、液浸流体に溶解可能であり液浸流体への溶解により液浸流体のメニスカス320の表面張力を下げ、流体供給開口230に供給されるための流体の可溶性流体源232(図1に示す)を備える。
理解されるように、前述の任意の特徴は他の任意の特徴と使用可能であり、それらの組み合わせは本願にて網羅され明示的に記述されたもののみではない。例えば、本発明のある実施の形態は、図2ないし図4の実施の形態に適用することも可能であろう。
第1の態様においては、本発明は、リソグラフィ装置のための流体ハンドリング構造であって、液浸流体を収容する空間から該流体ハンドリング構造の外部の領域への境界に、該空間からの半径方向外向きの液浸流体の通過に抗するための1つ又は複数のメニスカス釘付け特徴部と、該1つ又は複数のメニスカス釘付け特徴部の半径方向外側の少なくとも1つの気体供給開口と、該1つ又は複数のメニスカス釘付け特徴部の半径方向外側にあり該少なくとも1つの気体供給開口を少なくとも部分的に囲む少なくとも1つの気体回収開口と、を有する、流体ハンドリング構造に関する。
第2の態様においては、前記第1の態様の前記少なくとも1つの気体回収開口は、前記少なくとも1つの気体供給開口の周囲の大半を囲む。
第3の態様においては、前記第1または第2の態様は、前記少なくとも1つの気体回収開口の半径方向外側に少なくとも1つのガスナイフをさらに備える。
第4の態様においては、前記第1または第2の態様の前記少なくとも1つの気体供給開口は、ガスナイフの開口である。
第5の態様においては、前述のいずれかの態様は、少なくとも1つの流体供給開口をさらに備える。
第6の態様においては、前記第5の態様の前記少なくとも1つの流体供給開口は、前記少なくとも1つの気体供給開口の半径方向外側にある。
第7の態様においては、前記第5または第6の態様の前記少なくとも1つの流体供給開口は、前記少なくとも1つの気体回収開口の半径方向内側にある。
第8の態様においては、前述のいずれかの態様の前記1つ又は複数のメニスカス釘付け特徴部は、一列に並ぶ複数の開口を備える。
第9の態様においては、前記第1から第7のうちいずれかの態様の前記1つ又は複数のメニスカス釘付け特徴部は、単相抽出器を備える。
第10の態様においては、前述のいずれかの態様の前記少なくとも1つの気体回収開口は、前記少なくとも1つの気体供給開口の半径方向外側にある。
第11の態様においては、前述のいずれかの態様の前記少なくとも1つの気体回収開口は、前記少なくとも1つの気体供給開口の半径方向内側にある。
第12の態様においては、前述のいずれかの態様の前記少なくとも1つの気体供給開口及び/または前記少なくとも1つの気体回収開口は、前記流体ハンドリング構造の下面にある。
第13の態様においては、前述のいずれかの態様の前記少なくとも1つの気体供給開口及び前記少なくとも1つの気体回収開口は、前記流体ハンドリング構造の同一表面に形成されている。
第14の態様は、液浸リソグラフィ装置のためのモジュールであって、前述のいずれかの態様の流体ハンドリング構造を備えるモジュールに関する。
第15の態様においては、前記第14の態様のモジュールは、前記少なくとも1つの気体供給開口に、前記空間に隣接する領域にて20℃、全圧1気圧で5×10−3mol/kgより液浸液への溶解度が大きい気体を供給するよう構成されている気体供給装置をさらに備える。
第16の態様においては、前記第14または第15の態様のモジュールは、前記少なくとも1つの気体供給開口に、液浸液に溶解したとき液浸液のpHを小さくする気体を供給するよう構成されている気体供給装置をさらに備える。
第17の態様においては、前記第14、第15、または第16の態様は、前記少なくとも1つの気体回収開口に接続可能である負圧源をさらに備える。
第18の態様においては、前記第14から第17のうちいずれかの態様は、液浸流体に溶解可能であり液浸流体への溶解により液浸流体のメニスカスの表面張力を低下させ、前記少なくとも1つの流体供給開口に供給されるための流体の可溶性流体源をさらに備える。
第19の態様は、液浸リソグラフィ装置であって、前記第1から第13のうちのいずれかの態様の流体ハンドリング構造、及び/または、前記第14から第18のうちいずれかの態様のモジュールを備える装置に関する。
第20の態様は、リソグラフィ装置のための流体ハンドリング構造であって、液浸流体を収容する空間から該流体ハンドリング構造の外部の領域への境界に、該空間からの半径方向外向きの液浸流体の通過に抗するための1つ又は複数のメニスカス釘付け特徴部と、該1つ又は複数のメニスカス釘付け特徴部の半径方向外側の少なくとも1つの気体回収開口と、該少なくとも1つの気体回収開口の半径方向外側の少なくとも1つの気体供給開口と、を逐次に有する、流体ハンドリング構造に関する。
第21の態様においては、前記第20の態様の前記1つ又は複数のメニスカス釘付け特徴部は、単相抽出器を備える。
第22の態様においては、前記第20または第21の態様は、前記少なくとも1つの気体回収開口の半径方向外側の少なくとも1つの流体供給開口をさらに備える。
第23の態様は、リソグラフィ装置のための流体ハンドリング構造であって、液浸流体を収容する空間から該流体ハンドリング構造の外部の領域への境界に、該空間からの半径方向外向きの液浸流体の通過に抗するための1つ又は複数のメニスカス釘付け特徴部と、該1つ又は複数のメニスカス釘付け特徴部の半径方向外側の少なくとも1つの気体供給開口と、該少なくとも1つの気体供給開口の半径方向外側にあり、液浸流体に溶解可能であり液浸流体への溶解により液浸流体の表面張力を低下させる可溶性流体を供給するための少なくとも1つの流体供給開口と、を逐次に有する、流体ハンドリング構造に関する。
第24の態様においては、前記第23の態様は、前記少なくとも1つの流体供給開口の半径方向外側にあり前記少なくとも1つの流体供給開口を少なくとも部分的に囲む少なくとも1つの気体回収開口をさらに備える。
第25の態様は、流体ハンドリング構造と、該流体ハンドリング構造から熱的に構成要素を保護するためのサーマルカバーと、を備えるリソグラフィ装置であって、該流体ハンドリング構造は、液浸流体を収容する空間から該流体ハンドリング構造の外部の領域への境界に、該空間からの半径方向外向きの液浸流体の通過に抗するための1つ又は複数のメニスカス釘付け特徴部と、該1つ又は複数のメニスカス釘付け特徴部の半径方向外側の少なくとも1つの気体供給開口と、を有し、前記サーマルカバーは、前記1つ又は複数のメニスカス釘付け特徴部の半径方向外側にあり前記少なくとも1つの気体供給開口を少なくとも部分的に囲む少なくとも1つの気体回収開口を備える、リソグラフィ装置に関する。
第26の態様においては、前記第25の態様は、前記1つ又は複数のメニスカス釘付け特徴部の半径方向外側にあり、液浸流体に溶解可能であり液浸流体への溶解により液浸流体の表面張力を低下させる可溶性流体を供給するための少なくとも1つの流体供給開口をさらに備える。
第27の態様は、パターン付けられた放射ビームを投影システムの最終要素と基板との間の空間に閉じ込められた液浸液を通じて投影し、液浸液のメニスカスに隣接する場所に開口を通じて気体を提供することと、前記開口からの気体を気体回収開口を通じて回収することと、を備えるデバイス製造方法に関する。
第28の態様においては、前記第27の態様の前記気体は、前記空間に隣接する領域にて20℃、全圧1気圧で5×10−3mol/kgより液浸液への溶解度が大きい。
第29の態様は、パターン付けられた放射ビームを投影システムの最終要素と基板との間の空間に閉じ込められた液浸液を通じて投影し、液浸液のメニスカスに隣接する場所に開口を通じて気体を提供することと、液浸流体に溶解可能であり液浸流体への溶解により液浸流体のメニスカスの表面張力を低下させ、前記気体が提供される場所の半径方向外側の場所にある流体供給開口に提供されるための流体を提供することと、を備えるデバイス製造方法に関する。
本明細書ではICの製造におけるリソグラフィ装置の使用を例として説明しているが、本リソグラフィ装置は他の用途にも適用することが可能であるものと理解されたい。他の用途としては、集積光学システム、磁区メモリ用案内パターンおよび検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッドなどの製造がある。当業者であればこれらの他の適用に際して、本明細書における「ウェーハ」あるいは「ダイ」という用語がそれぞれ「基板」あるいは「目標部分」という、より一般的な用語と同義であるとみなされると理解することができるであろう。ここに言及される基板は、露光前または露光後において例えばトラック(典型的にはレジスト層を基板に塗布し、露光後のレジストを現像する装置)、メトロロジツール、及び/またはインスペクションツールにより処理されてもよい。適用可能であれば、本明細書の開示はこれらのまたは他の基板処理装置にも適用され得る。また、基板は例えば多層ICを製造するために複数回処理されてもよく、その場合には本明細書における基板という用語は既に処理されている多数の処理層を含む基板をも意味する。
本明細書において「放射」及び「ビーム」という用語は、紫外(UV)放射(例えば約365nm、248nm、193nm、157nm、または126nmの波長を有する)を含むあらゆる種類の電磁放射を示す。「レンズ」という用語は、文脈が許す限り、屈折光学素子及び反射光学素子を含む1つの光学素子またはこれら各種の光学素子の組み合わせを指し示すものであってもよい。
本発明の特定の実施形態が上述されたが、説明したもの以外の態様で本発明が実施されてもよい。例えば、本発明の実施形態は、上述の方法を記述する機械で読み取り可能な命令の1つまたは複数のシーケンスを含むコンピュータプログラムの形式をとってもよいし、そのコンピュータプログラムを記録したデータ記録媒体(例えば半導体メモリ、磁気ディスク、または光ディスク)であってもよい。機械で読み取り可能な命令は2以上のコンピュータプログラムにより実現されてもよい。それら2以上のコンピュータプログラムは1つまたは複数の異なるメモリ及び/またはデータ記録媒体に記録されていてもよい。
本明細書に記載のコントローラは各々がまたは組み合わされて、リソグラフィ装置の少なくとも1つの構成要素内部に設けられた1つまたは複数のコンピュータプロセッサによって1つまたは複数のコンピュータプログラムが読み取られたときに動作可能であってもよい。上述のコントローラは信号を受信し処理し送信するのに適切ないかなる構成であってもよい。1つまたは複数のプロセッサは少なくとも1つのコントローラと通信するよう構成されていてもよい。例えば、各コントローラが上述の方法のための機械読み取り可能命令を含むコンピュータプログラムを実行するための1つまたは複数のプロセッサを含んでもよい。コントローラはコンピュータプログラムを記録する記録媒体及び/またはそのような媒体を受けるハードウェアを含んでもよい。そうして、コントローラは1つまたは複数のコンピュータプログラムの機械読み取り可能命令に従って動作してもよい。
本発明の1つまたは複数の実施形態はいかなる液浸リソグラフィ装置に適用されてもよい。特に、上述の形式のものを含むがこれらに限られない。液浸液が浴槽形式で提供されてもよいし、基板の局所領域のみに提供されてもよいし、非閉じ込め型であってもよい。非閉じ込め型の構成においては、液浸液が基板及び/または基板テーブルの表面の上を流れることで、基板テーブル及び/または基板の覆われていない実質的に全ての表面が濡れ状態であってもよい。非閉じ込め液浸システムにおいては、液体供給システムは液浸流体を閉じ込めなくてもよいし、液浸液の一部が閉じ込められるが完全には閉じ込めないようにしてもよい。
本明細書に述べた液体供給システムは広く解釈されるべきである。ある実施形態においては液体供給システムは投影システムと基板及び/または基板テーブルとの間の空間に液体を提供する機構または構造体の組合せであってもよい。液体供給システムは、1つまたは複数の構造体、及び1つまたは複数の流体開口の組合せを含んでもよい。流体開口は、1つまたは複数の液体開口、1つまたは複数の気体開口、1つまたは複数の二相流のための開口を含む。開口のそれぞれは、液浸空間への入口(または流体ハンドリング構造からの出口)または液浸空間からの出口(または流体ハンドリング構造への入口)であってもよい。一実施例においては、液浸空間の表面は基板及び/または基板テーブルの一部であってもよい。あるいは液浸空間の表面は基板及び/または基板テーブルの表面を完全に含んでもよいし、液浸空間が基板及び/または基板テーブルを包含してもよい。液体供給システムは、液体の位置、量、性質、形状、流速、またはその他の性状を制御するための1つまたは複数の要素をさらに含んでもよいが、それは必須ではない。
上述の説明は例示であり、限定を意図しない。よって、後述の特許請求の範囲から逸脱することなく既述の本発明に変更を加えることができるということは、関連技術の当業者には明らかなことである。

Claims (15)

  1. リソグラフィ装置のための流体ハンドリング構造であって、
    液浸流体を収容する空間から該流体ハンドリング構造の外部の領域への境界に、
    該空間からの半径方向外向きの液浸流体の通過に抗するための1つ又は複数のメニスカス釘付け特徴部と、
    該1つ又は複数のメニスカス釘付け特徴部の半径方向外側の少なくとも1つの気体供給開口と、
    該1つ又は複数のメニスカス釘付け特徴部の半径方向外側にあり該少なくとも1つの気体供給開口を少なくとも部分的に囲む少なくとも1つの気体回収開口と、を有する、流体ハンドリング構造。
  2. 前記少なくとも1つの気体回収開口は、前記少なくとも1つの気体供給開口の周囲の大半を囲む、請求項1に記載の流体ハンドリング構造。
  3. 前記少なくとも1つの気体供給開口は、ガスナイフの開口である、請求項1または2に記載の流体ハンドリング構造。
  4. 少なくとも1つの流体供給開口をさらに備える、請求項1から3のいずれかに記載の流体ハンドリング構造。
  5. リソグラフィ装置のための流体ハンドリング構造であって、
    液浸流体を収容する空間から該流体ハンドリング構造の外部の領域への境界に、
    該空間からの半径方向外向きの液浸流体の通過に抗するための1つ又は複数のメニスカス釘付け特徴部と、
    該1つ又は複数のメニスカス釘付け特徴部の半径方向外側の少なくとも1つの気体回収開口と、
    該少なくとも1つの気体回収開口の半径方向外側の少なくとも1つの気体供給開口と、を逐次に有する、流体ハンドリング構造。
  6. 前記1つ又は複数のメニスカス釘付け特徴部は、単相抽出器を備える、請求項5に記載の流体ハンドリング構造。
  7. リソグラフィ装置のための流体ハンドリング構造であって、
    液浸流体を収容する空間から該流体ハンドリング構造の外部の領域への境界に、
    該空間からの半径方向外向きの液浸流体の通過に抗するための1つ又は複数のメニスカス釘付け特徴部と、
    該1つ又は複数のメニスカス釘付け特徴部の半径方向外側の少なくとも1つの気体供給開口と、
    該少なくとも1つの気体供給開口の半径方向外側にあり、液浸流体に溶解可能であり液浸流体への溶解により液浸流体の表面張力を低下させる可溶性流体を供給するための少なくとも1つの流体供給開口と、を逐次に有する、流体ハンドリング構造。
  8. 液浸リソグラフィ装置のためのモジュールであって、
    請求項1から7のいずれかに記載の流体ハンドリング構造を備えるモジュール。
  9. 前記少なくとも1つの気体供給開口に、液浸液への溶解度が前記空間に隣接する領域に20℃、全圧1気圧で5×10−3mol/kgより大きい気体を供給するよう構成されている気体供給装置をさらに備える、請求項8に記載のモジュール。
  10. 前記少なくとも1つの気体供給開口に、液浸液に溶解したとき液浸液のpHを小さくする気体を供給するよう構成されている気体供給装置をさらに備える、請求項8または9に記載のモジュール。
  11. 液浸流体に溶解可能であり液浸流体への溶解により液浸流体のメニスカスの表面張力を低下させ、前記少なくとも1つの流体供給開口に供給されるための流体の可溶性流体源をさらに備える、請求項8から10のいずれかに記載のモジュール。
  12. 液浸リソグラフィ装置であって、
    請求項1から7のいずれかに記載の流体ハンドリング構造、及び/または、請求項8から11のいずれかに記載のモジュールを備える装置。
  13. 流体ハンドリング構造と、該流体ハンドリング構造から熱的に構成要素を保護するためのサーマルカバーと、を備えるリソグラフィ装置であって、
    該流体ハンドリング構造は、液浸流体を収容する空間から該流体ハンドリング構造の外部の領域への境界に、該空間からの半径方向外向きの液浸流体の通過に抗するための1つ又は複数のメニスカス釘付け特徴部と、該1つ又は複数のメニスカス釘付け特徴部の半径方向外側の少なくとも1つの気体供給開口と、を有し、
    前記サーマルカバーは、前記1つ又は複数のメニスカス釘付け特徴部の半径方向外側にあり前記少なくとも1つの気体供給開口を少なくとも部分的に囲む少なくとも1つの気体回収開口を備える、リソグラフィ装置。
  14. パターン付けられた放射ビームを投影システムの最終要素と基板との間の空間に閉じ込められた液浸液を通じて投影し、液浸液のメニスカスに隣接する場所に開口を通じて気体を提供することと、
    前記開口からの気体を気体回収開口を通じて回収することと、を備えるデバイス製造方法。
  15. 前記気体は、液浸液への溶解度が前記空間に隣接する領域に20℃、全圧1気圧で5×10−3mol/kgより大きい、請求項14に記載の方法。
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