JP2012079440A - コイン形リチウム電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】100℃以上の温度環境下での放電特性に優れたフッ化黒鉛を正極に用いたコイン形リチウム電池を提供する。
【解決手段】フッ化黒鉛を正極活物質として用いた正極2と、リチウムまたはリチウム合金を負極活物質として用いた負極1と、セパレータ5とを、非水電解液と共に電池ケースと封口板とガスケットからなる外装体に封入してなるコイン形リチウム電池において、前記正極2に対する負極1の厚みを0.30以上0.35以下としたことを特徴とするコイン形リチウム電池。
【選択図】図1
【解決手段】フッ化黒鉛を正極活物質として用いた正極2と、リチウムまたはリチウム合金を負極活物質として用いた負極1と、セパレータ5とを、非水電解液と共に電池ケースと封口板とガスケットからなる外装体に封入してなるコイン形リチウム電池において、前記正極2に対する負極1の厚みを0.30以上0.35以下としたことを特徴とするコイン形リチウム電池。
【選択図】図1
Description
本発明はリチウムまたはリチウム合金を負極活物質として含有する負極を用いたコイン形リチウム電池に関し、より詳しくはコイン形リチウム電池における放電特性の改良に関する。
非水電解液を用いたコイン形リチウム電池は、エネルギー密度が高く、保存性、耐漏液特性などの信頼性に優れ、また、小形化、軽量化が可能なことから、各種電子機器の主電源やメモリーバックアップ用電源として、その需要は年々増加している。
近年、コイン形リチウム電池の増加している用途としては車載用途が挙げられる。特に最近ではタイヤ内部の圧力を測定するセンサーの電源としての用途が注目されており、このような用途では使用温度範囲は下限が−40℃から上限は100℃以上となりコイン形電池には非常に厳しい条件となる。
コイン形リチウム電池の代表的なものには、正極活物質に二酸化マンガンを用いたCR系、そしてフッ化黒鉛を用いたBR系がある。一般的にCR系は低温での負荷特性は優れているが、耐高温特性は低い。60℃以上の高温になると二酸化マンガンの触媒作用により非水電解液が分解されガスが発生するため、内圧が上昇し、電池の膨れによる電池内部の緊迫性の低下等による内部抵抗の上昇が起こる。他方のBR系は、100℃以上の高温下でもフッ化黒鉛と非水電解液等の発電材料間での反応性は低いため特性劣化は小さく、耐高温特性に優れている。そのため、前述した用途等100℃以上での高信頼性が求められる場合には、主にBR系が優位にある。そして、さらなる耐高温特性の改良に向け、電池構成材料の検討などが行われてきた。(例えば特許文献1、2参照)。
しかしながら、コイン形リチウム電池においては、リチウム及びその合金を負極活物質として含有する負極は放電によって消費され厚みが減少し、この厚み減少分を補う程度に正極が負極の消費量に応じて膨張できない場合には、電池の内部緊迫が低下し内部抵抗が増大して設計容量通りに十分な放電特性が得られない場合がある。BR系電池の場合は、通常の使用温度範囲である85℃までであれば上記内部緊迫の低下は起こらないが、100℃以上の高温環境下での使用においては正極が膨れにくくなるために電池の内部緊迫が低下し内部抵抗が増大して設計容量通りに十分な放電特性が得られないという課題があった。
本発明は上記従来における課題を解決し、100℃以上の高温環境下での使用においても安定した放電特性が得られるコイン形リチウム電池を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、フッ化黒鉛を正極活物質として用いた正極と、リチウムまたはリチウム合金を負極活物質として用いた負極と、セパレータとを、非水電解
液と共に電池ケースと封口板とガスケットからなる外装体に封入してなるコイン形リチウム電池において、前記正極に対する負極の厚みを0.30以上0.35以下としたことを特徴とするコイン形リチウム電池である。
液と共に電池ケースと封口板とガスケットからなる外装体に封入してなるコイン形リチウム電池において、前記正極に対する負極の厚みを0.30以上0.35以下としたことを特徴とするコイン形リチウム電池である。
本発明によれば100℃以上の高温環境下での使用においても安定した放電特性が可能なフッ化黒鉛を正極活物質とするコイン形リチウム電池を提供することが可能となる。
本発明は、フッ化黒鉛を正極活物質として用いた正極と、リチウムまたはリチウム合金を負極活物質として用いた負極と、セパレータとを、非水電解液と共に電池ケースと封口板とガスケットからなる外装体に封入してなるコイン形リチウム電池において、前記正極に対する負極の厚みを0.30以上0.35以下としたことを特徴とするコイン形リチウム電池である。この構成によれば、100℃以上の高温環境下での使用においても電池の内部緊迫が低下して内部抵抗が増大することを抑制でき、設計容量通りに十分な放電特性を得ることが可能となる。
発明者らはフッ化黒鉛を正極活物質として用いた正極の膨張度合いについて、検討を重ねてきた結果、放電される温度環境によって膨張する度合いが変化することがわかった。これは層状化合物であるフッ化黒鉛層間にリチウムイオンが挿入されることで放電は進行していくが、放電される温度環境によってリチウムイオンが挿入された時の層間距離が変化するために起こる現象であると考えられる。使用される温度が高いほど層間距離の広がりは小さくなり、正極の膨張する度合いは小さくなる。すなわち、従来の使用温度範囲以上の温度で使用された場合は電池の内部緊迫低下によって十分な放電特性が得られなくなる可能性がある。
本発明はフッ化黒鉛を正極活物質として用いた従来のコイン形リチウム電池に比べて100℃以上の高温環境下での使用を想定し、正極2と負極1の厚みバランスについて検討を行った結果、正極2に対する負極1の厚みを0.30以上0.35以下とすることで、膨張する度合いによって起こる電池の内部緊迫低下を抑制し、安定した放電特性が得られることを見出した。
0.35より大きいと負極の消費量に応じた膨張ができずに電池の内部緊迫が低下する。また、0.30未満であれば、設計上の放電容量を低下させてしまう。
正極2は厚み方向だけでなく径方向に膨張することから初めに十分な内部緊迫を確保することが不可欠である。従って正極2の厚みを初めから厚くし、正極2に対する負極1の厚みの比率を0.35以下とすることで100℃以上の高温環境下での使用において正極2の膨張度合いによって起こる電池の内部緊迫低下の改善が図れる。しかし電池の内部緊迫は正極2に対する負極1の厚みを小さくすればするほど向上するが、負極1の厚みを薄くすることで負極1と正極2の発電バランスが損なわれ、設計上の放電容量の低下を引き起こすことから正極2に対する負極1の厚みの比率は0.30以上0.35以下にする必要がある。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下に示す実施の形態は本発明を具現化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
図1は、本発明の一実施の形態であるコイン形リチウム電池の構成を模式的に示す縦断面図である。コイン形リチウム電池は、負極1、正極2、封口板としての負極ケース3、電池ケースとしての正極ケース4、セパレータ5、ガスケット6および図示しない非水電解液を含むコイン形リチウム電池である。このコイン形リチウム電池は、負極1と正極2とその間に介在し非水電解液を保持するセパレータ5からなる発電要素を収納するように上部が開口した正極ケース4の内部に、負極ケース3を断面形状がL字状のガスケット6を介して組み合わせた後に正極ケース4の開口部を内側にかしめて封口することで製造される。非水電解液は非プロトン性溶媒としてγ−ブチロラクトンを用い、溶質としてホウフッ化リチウムを1mol/Lの比率にて溶解させたものを用いた。
負極1は、リチウムまたはリチウム合金を含有し、セパレータ5を介して正極2に対向するように設けられる。リチウム合金としては、リチウム電池の分野で常用されるものを使用でき、たとえば、Li−Al、Li−Sn、Li−NiSi、Li−Pbなどが挙げられる。
正極2は、正極活物質、導電剤となるカーボン材料、結着剤及び結着剤に被覆されていないカーボン材料を含み、セパレータ5を介して負極1に対向するように設けられる。
ここで正極2に対する負極1の厚みは0.30以上0.35以下である。
正極活物質であるフッ化黒鉛は、化学式CFx(0.8≦x≦1.1)で表されるものが好ましく、石油コークス、人造黒鉛などをフッ素化することで得られる。正極活物質は1種を単独でまたは異なるフッ化黒鉛2種以上を組み合わせて使用することもできる。
導電剤となるカーボン材料としてもコイン形リチウム電池の分野で常用されるものを使用でき、たとえば、アセチレンブラック、ケッチェンブラックなどのカーボンブラック、人造黒鉛などの黒鉛類などを使用できる。導電材は1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
結着剤としてもコイン形リチウム電池の分野で常用されるものを使用でき、たとえば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、PVDFの変性体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−クロロトリフルオロエチレン共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE樹脂)、フッ化ビニリデン−ペンタフルオロプロピレン共重合体、プロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体などのフッ素樹脂、スチレンブタジエンゴム(SBR)、変性アクリロニトリルゴム、エチレン−アクリル酸共重合体などが挙げられる。結着剤は1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
正極合剤に添加する結着剤に被覆されていないカーボン材料としては導電剤となるカーボン材料と同様にリチウム電池の分野で常用されるものを使用でき、たとえば、アセチレンブラック、ケッチェンブラックなどのカーボンブラック、人造黒鉛などの黒鉛類、活性炭などを使用できる。これらは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
セパレータ5としては、リチウム電池の分野で常用されるものを使用でき、正極2と負極1とが短絡することを防止できるのであれば特に制限される訳ではなく、さらに非水電
解液の浸透性に優れ、イオンの移動抵抗とならないことが望ましい。代表的な素材としてはポリオレフィン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリベンズイミダゾール、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンなどが挙げられ、形状としては不織布、微多孔フィルムなどが挙げられる。
解液の浸透性に優れ、イオンの移動抵抗とならないことが望ましい。代表的な素材としてはポリオレフィン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリベンズイミダゾール、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンなどが挙げられ、形状としては不織布、微多孔フィルムなどが挙げられる。
非水電解液は、溶質および非水溶媒を含有する。
溶質としては、コイン形リチウム電池の分野で常用されるものを使用でき、たとえば、ヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF6)、テトラフルオロ硼酸リチウム(LiBF4)、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiCF3SO3)、リチウム・ビスペンタフルオロエチルスルホン酸イミド(LiN(SO2C2F5)2)、リチウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド(LiN(CF3SO2)2)、リチウムトリス(トリフルオロメチルスルホニル)メチド(LiC(CF3SO2)3)、過塩素酸リチウム(LiClO4)などが挙げられる。溶質は1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
非水溶媒としても、コイン形リチウム電池の分野で常用されるものを使用でき、たとえば、γ−ブチロラクトン(γ−BL)、γ−バレロラクトン(γ−VL)、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)などの環状炭酸エステル、1,2−ジメトキシエタン(DME)、1,2−ジエトキシエタン(DEE)、1,3−ジオキソラン、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジオキソラン、アセトニトリル、プロピルニトリル、ニトロメタン、エチルモノグライム、トリメトキシメタン、ジオキソラン誘導体、スルホラン、メチルスルホラン、プロピレンカーボネート誘導体、テトラヒドロフラン誘導体などが挙げられる。非水溶媒は1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
非水電解液における溶質濃度は特に制限されないが、好ましくは、0.5mol/L以上1.5mol/L以下である。溶質濃度が0.5mol/L未満では、室温での放電特性または長期保存後の放電特性が低下するおそれがある。溶質濃度が1.5mol/Lを超えると、−40℃程度の低温環境下では、非水電解液の粘度上昇およびイオン伝導度の低下が顕著になるおそれがある。
負極ケース3は、負極集電体および負極端子を兼ねる。正極ケース4は、正極集電体および正極端子を兼ねる。ガスケット6は、主に、負極ケース3と正極ケース4とを絶縁する。負極ケース3、正極ケース4およびガスケット6は、リチウム電池の分野で常用されるものを使用できる。負極ケース3および正極ケース4には、たとえば、ステンレス鋼製のものを使用できる。ガスケット6には、たとえば、ポリプロピレンなどの合成樹脂製のものを使用できる。
コイン形リチウム電池は、たとえば、次のようにして作製できる。まず、正極2を正極ケース4の内面に接触するように正極ケース4内に収容し、その上にセパレータ5を載置する。次に、非水電解液を注液し、正極2およびセパレータ5に非水電解液を含浸させる。一方、負極ケース3のフラット部内面に負極1を圧着し、次いで、負極ケース3の周縁部にガスケット6を装着した状態で、負極ケース3と正極ケース4とを組み合わせる。さらに、正極ケース4の開口部を内側にかしめて封口することにより、コイン形リチウム電池が得られる。
以下に本発明を具体的に説明する。
(電池Aの作製)
1)正極の作製
正極活物質であるフッ化炭素100重量部および導電剤となるカーボン材料であるアセチレンブラック(比表面積68m2/g)10重量部を乾式混合し、得られた乾式混合物にメタノールを添加して混練した。この混練物に、結着剤としてスチレンブタジエンゴム5重量部を添加してさらに混練し、得られた混練物を乾燥および粉砕して、粉末状の正極合剤を調製した。更にこの正極合剤100重量部に対してファーネスブラック(BET比表面積200m2/g)を0.5重量部の比率となるように添加し、乾式混合することで得られた粉末1.0gを、直径17.0mmの円柱状金型に充填し、加圧成形することでディスク状の正極を作製した。正極は電池組み立て前に100℃で24時間以上乾燥し、乾燥後の正極厚みは2.85mmであった。
1)正極の作製
正極活物質であるフッ化炭素100重量部および導電剤となるカーボン材料であるアセチレンブラック(比表面積68m2/g)10重量部を乾式混合し、得られた乾式混合物にメタノールを添加して混練した。この混練物に、結着剤としてスチレンブタジエンゴム5重量部を添加してさらに混練し、得られた混練物を乾燥および粉砕して、粉末状の正極合剤を調製した。更にこの正極合剤100重量部に対してファーネスブラック(BET比表面積200m2/g)を0.5重量部の比率となるように添加し、乾式混合することで得られた粉末1.0gを、直径17.0mmの円柱状金型に充填し、加圧成形することでディスク状の正極を作製した。正極は電池組み立て前に100℃で24時間以上乾燥し、乾燥後の正極厚みは2.85mmであった。
2)負極の作製
厚み1.0mmのリチウム金属のフープを打ち抜いてディスク状の負極とし、アルゴングローブボックス内に導入し、ガスケットを装着した負極ケースのフラット部内面に圧着した。
厚み1.0mmのリチウム金属のフープを打ち抜いてディスク状の負極とし、アルゴングローブボックス内に導入し、ガスケットを装着した負極ケースのフラット部内面に圧着した。
3)セパレータ
厚さ200μmのポリプロピレン製不織布を円形に打ち抜き、セパレータを作製した。
厚さ200μmのポリプロピレン製不織布を円形に打ち抜き、セパレータを作製した。
4)非水電解液の調製
溶媒としてγ−ブチロラクトンを用い、溶質としてホウフッ化リチウムを1mol/Lの比率で溶解させたものを用いた。
溶媒としてγ−ブチロラクトンを用い、溶質としてホウフッ化リチウムを1mol/Lの比率で溶解させたものを用いた。
5)電池の組立
正極ケースの内底面上に正極を載置し、その上にセパレータを被せた後、非水電解液0.9gを正極ケース内に注液し、正極とセパレータに非水電解液を含浸させた。次に、負極が圧着された負極ケースを、負極と正極とが対向するように正極ケースに装着し、正極ケースの周縁端部を負極ケースに装着されたガスケットにかしめ、本発明のコイン形リチウム電池である電池Aを作製した。電池のサイズは、直径24.5mm、高さ5.0mmで、設計容量550mAhとした。上記組立工程は、露点−50℃以下のドライエア中で行った。
正極ケースの内底面上に正極を載置し、その上にセパレータを被せた後、非水電解液0.9gを正極ケース内に注液し、正極とセパレータに非水電解液を含浸させた。次に、負極が圧着された負極ケースを、負極と正極とが対向するように正極ケースに装着し、正極ケースの周縁端部を負極ケースに装着されたガスケットにかしめ、本発明のコイン形リチウム電池である電池Aを作製した。電池のサイズは、直径24.5mm、高さ5.0mmで、設計容量550mAhとした。上記組立工程は、露点−50℃以下のドライエア中で行った。
(電池Bの作製)
ディスク状に加圧成形した正極の乾燥後の厚みが3.03mmとなるように作製した以外は、電池Aと同様にして電池Bを作製した。
ディスク状に加圧成形した正極の乾燥後の厚みが3.03mmとなるように作製した以外は、電池Aと同様にして電池Bを作製した。
(電池Cの作製)
ディスク状に加圧成形した正極の乾燥後の厚みが3.22mmとなるように作製した以外は、電池Aと同様にして電池Cを作製した。
ディスク状に加圧成形した正極の乾燥後の厚みが3.22mmとなるように作製した以外は、電池Aと同様にして電池Cを作製した。
(電池Dの作製)
ディスク状に加圧成形した正極の乾燥後の厚みが3.30mmとなるように作製した以外は、電池Aと同様にして電池Dを作製した。
ディスク状に加圧成形した正極の乾燥後の厚みが3.30mmとなるように作製した以外は、電池Aと同様にして電池Dを作製した。
(電池Eの作製)
ディスク状に加圧成形した正極の乾燥後の厚みが2.78mmとなるように作製した以
外は、電池Aと同様にして電池Eを作製した。
ディスク状に加圧成形した正極の乾燥後の厚みが2.78mmとなるように作製した以
外は、電池Aと同様にして電池Eを作製した。
(電池Fの作製)
ディスク状に加圧成形した正極の乾燥後の厚みが2.63mmとなるように作製した以外は、電池Aと同様にして電池Fを作製した。
ディスク状に加圧成形した正極の乾燥後の厚みが2.63mmとなるように作製した以外は、電池Aと同様にして電池Fを作製した。
(電池Gの作製)
ディスク状に加圧成形した正極の乾燥後の厚みが3.44mmとなるように作製した以外は、電池Aと同様にして電池Gを作製した。
ディスク状に加圧成形した正極の乾燥後の厚みが3.44mmとなるように作製した以外は、電池Aと同様にして電池Gを作製した。
(電池Hの作製)
ディスク状に加圧成形した正極の乾燥後の厚みが3.27mmとなるように作製し、負極であるリチウム金属の厚みを0.95mmとすることで狙いの設計容量を520mAhとした以外は、電池Aと同様にして電池Hを作製した。
ディスク状に加圧成形した正極の乾燥後の厚みが3.27mmとなるように作製し、負極であるリチウム金属の厚みを0.95mmとすることで狙いの設計容量を520mAhとした以外は、電池Aと同様にして電池Hを作製した。
(電池Iの作製)
ディスク状に加圧成形した正極の乾燥後の厚みが3.30mmとなるように作製し、負極であるリチウム金属の厚みを0.83mmとすることで狙いの設計容量を455mAhとした以外は、電池Aと同様にして電池Iを作製した。
ディスク状に加圧成形した正極の乾燥後の厚みが3.30mmとなるように作製し、負極であるリチウム金属の厚みを0.83mmとすることで狙いの設計容量を455mAhとした以外は、電池Aと同様にして電池Iを作製した。
始めに、作製した電池A〜Iの放電特性を調べた。その具体的な放電条件は、85℃、100℃および125℃において500kΩで定抵抗放電を行い、電池電圧が2.0V以下になるまでの放電時間より放電容量を算出した。各条件でn=5個ずつ放電を行い、平均値の比較を行った。また、正極と負極の厚みが変化することで正極ケースもしくは負極ケースが変形し、非水電解液が電池外部に漏洩する恐れもあることから同時に熱衝撃試験も併せて行った。熱衝撃試験の具体的な条件は、−10℃と60℃で各温度1時間を1サイクルとし、300サイクル後に非水電解液の漏洩の有無を顕微鏡で確認した。それぞれの結果を(表1)に示す。
(表1)より、まず85℃での放電条件では電池A〜Iすべての電池について設計容量以上の放電容量が得られている。次に100℃の放電条件では、電池A〜D及び電池G〜Iは設計容量以上の放電容量が得られており、電池E、Fは設計容量よりも大幅に容量が低下する結果となった。125℃の放電条件では100℃の放電条件と同様に電池A〜D及び電池G〜Iは設計容量以上の放電容量が得られており、電池E、Fは設計容量よりも大幅に容量が低下する結果となった。この理由としてリチウム及びその合金を負極活物質
をして含有する負極は放電によって消費され、厚みが低下するためにフッ化黒鉛を用いた正極が膨張しにくい放電条件の場合は負極の消費量に応じた膨張ができずに電池の内部緊迫が低下したためであると考えられる。電池の内部緊迫は負極/正極が小さければ小さいほど向上するが、比較例2は熱衝撃によって非水電解液の漏洩が確認された。これは正極の厚みを増大させたことで正極ケースもしくは負極ケースが変形したためで、内部緊迫は十分であるが電池設計としては好ましくない。また、電池H、Iのように設計容量を少なくすれば負極/正極の比率が0.3より小さくなっても非水電解液の漏洩は見られないが、得られる設計容量も少なくなっている。したがって負極/正極は0.30以上0.35以下の範囲であれば、設計容量を低下させることなく安定した放電特性が得られることがわかる。
をして含有する負極は放電によって消費され、厚みが低下するためにフッ化黒鉛を用いた正極が膨張しにくい放電条件の場合は負極の消費量に応じた膨張ができずに電池の内部緊迫が低下したためであると考えられる。電池の内部緊迫は負極/正極が小さければ小さいほど向上するが、比較例2は熱衝撃によって非水電解液の漏洩が確認された。これは正極の厚みを増大させたことで正極ケースもしくは負極ケースが変形したためで、内部緊迫は十分であるが電池設計としては好ましくない。また、電池H、Iのように設計容量を少なくすれば負極/正極の比率が0.3より小さくなっても非水電解液の漏洩は見られないが、得られる設計容量も少なくなっている。したがって負極/正極は0.30以上0.35以下の範囲であれば、設計容量を低下させることなく安定した放電特性が得られることがわかる。
本発明のリチウム電池は、従来のリチウム電池と同様の用途に使用でき、たとえば、各種電子機器、輸送機器、産業機器などの主電源、メモリーバックアップ用電源などの用途が挙げられる。
1 負極
2 正極
3 負極ケース
4 正極ケース
5 セパレータ
6 ガスケット
2 正極
3 負極ケース
4 正極ケース
5 セパレータ
6 ガスケット
Claims (1)
- フッ化黒鉛を正極活物質として用いた正極と、リチウムまたはリチウム合金を負極活物質として用いた負極と、セパレータとを、非水電解液と共に電池ケースと封口板とガスケットからなる外装体に封入してなるコイン形リチウム電池において、前記正極に対する負極の厚みを0.30以上0.35以下としたことを特徴とするコイン形リチウム電池。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015162425A (ja) * | 2014-02-28 | 2015-09-07 | 日立マクセル株式会社 | 非水電解液一次電池 |
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2010
- 2010-09-30 JP JP2010221143A patent/JP2012079440A/ja active Pending
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JP2015162425A (ja) * | 2014-02-28 | 2015-09-07 | 日立マクセル株式会社 | 非水電解液一次電池 |
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