JP2012076290A - ガスバリア性フィルム積層体、及び包装袋 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 第1の透明ガスバリア性フィルムと、該第1の透明ガスバリア性フィルム上に積層された樹脂層と、該樹脂層上に積層された第2の透明ガスバリア性フィルムとを有する積層体であって、該樹脂層がエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂からなることを特徴とするガスバリア性フィルム積層体を提供することにより上記目的を達成する。
【選択図】図1
Description
1.第1の透明ガスバリア性フィルムと、該第1の透明ガスバリア性フィルム上に積層された樹脂層と、該樹脂層上に積層された第2の透明ガスバリア性フィルムとを有する積層体であって、該樹脂層がエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂であることを特徴とするガスバリア性フィルム積層体。
2.前記樹脂層が、押し出しラミネートにより形成されたことを特徴とするガスバリア性フィルム積層体。
3.前記第1の透明ガスバリア性フィルム及び前記第2の透明ガスバリア性フィルムのうちの少なくとも一方が、基材層と、該基材層上に蒸着された炭素含有酸化ケイ素蒸着層とを有する蒸着フィルムであることを特徴とするガスバリア性フィルム積層体。
4.前記蒸着フィルムが、さらに、前記炭素含有酸化ケイ素蒸着層上に設けられたガスバリア性塗布膜を有し、該ガスバリア性塗布膜は、一般式R1 nM(OR2)m(ただし、式中、R1、R2は、炭素数1〜8の有機基を表し、Mは、金属原子を表し、nは、0以上の整数を表し、mは、1以上の整数を表し、n+mは、Mの原子価を表す。)で表される少なくとも1種以上のアルコキシドと、ポリビニルアルコール系樹脂及び/又はエチレン・ビニルアルコール共重合体とを含有し、さらに、ゾルゲル法によって重縮合して得られるガスバリア性組成物による膜であることを特徴とするガスバリア性フィルム積層体。
5.前記粘着剤層の層厚が、6〜15μmであることを特徴とするガスバリア性フィルム積層体 。
6.前記第2の透明ガスバリア性フィルム上に積層された熱融着層をさらに有することを特徴とするガスバリア性フィルム積層体。
7.前記熱融着層がポリオレフィン系樹脂からなることを特徴とするガスバリア性フィルム積層体。
8.前記ガスバリア性フィルム積層体が電子線により後処理されていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載のガスバリア性フィルム積層体。
9.前記のガスバリア性フィルム積層体を、熱融着層が最内層となるように製袋して得られることを特徴とする包装袋。
10.本発明に規定する測定方法において、包装袋を形成する積層体の端面からの水蒸気透過度が、30g/m2・day以下であることを特徴とする包装袋。
11.水分による表示モジュールの劣化を防ぐ表示モジュール封止用包装袋であることを特徴とする包装袋。
本発明にかかる包装袋を形成する積層体としては、例えば、図1に示すように、第1及び第2の透明ガスバリア性フィルム1a、1b、樹脂層2、並びに熱融着層3からなることを基本構造とする積層体を挙げることができる。
また、本発明にかかる包装袋を形成する積層体の一例として、図2に示すように、第1及び第2の透明ガスバリア性フィルムがそれぞれ、基材層4と炭素含有酸化ケイ素蒸着層5とからなる蒸着フィルムである積層体が挙げられる。
なお、本発明の透明ガスバリア性フィルムは、一層でもよいし二層以上の多層でもよく、必要に応じて適宜設定することができる。
<2>樹脂層
本発明のガスバリア性フィルム積層体は、第1の透明ガスバリア性フィルムと、該第1の透明ガスバリア性フィルム上に積層された樹脂層と、該樹脂層上に積層された第2の透明ガスバリア性フィルムとを有する積層体であるが、該樹脂層はエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂からなることを特徴とする。
本発明の樹脂層は、第1の透明ガスバリア性フィルムと第2の透明ガスバリア性フィルムとを優れた接着力で接着し、また第2の透明ガスバリア性フィルムと熱融着層とを優れた接着力で接着し、さらに、端面から積層体内部への酸素及び水蒸気の透過を防止する役割を果たす。
本発明は、樹脂層としてエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂を用いることにより、他の方法では得ることが難しい高い層間接着強度を得ることができる。
エチレン-酢酸ビニル共重合体としては、エチレンと酢酸ビニルの比率が90:10〜10:90が好ましい。より好ましくは、85:15〜70:30である。エチレン量が高いと擦過性が低くなるから90%以下が好適である。また、エチレン量が低いと熱軟化性が低くなり、被着体への接着力が低下するため30%以上が望ましい。
エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂のMFRは、1.0〜5.0g/10分とすることが望ましい。MFRが1.0〜5.0g/10分であると、インフレーション製膜適性が良いため好ましい。
エチレン-酢酸ビニル共重合体の分子量は、特に限定されないが、一般的には、1000〜30000である。
具体的には、三井・デュポンポリケミカル(株)製エバフレックスEV360(酢酸ビニル含有量=25%、密度=0.950g/cm3、MFR=2.0g/10分)等を用いる。
なお、前記樹脂組成物には、必要に応じて、耐候安定剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、着色剤、離型性改善剤、ブロッキング防止剤等の添加剤を混合使用することができる。
樹脂層の形成方法としては、押し出しラミネートにより形成することが望ましく、さらに、印刷、コーティング等による方法が挙げられる。
樹脂層の厚みは、樹脂層と接するバリアフィルム面の状態、形状等を勘案し、バリアフィルム面に対する接着性と密着性とを損なわない範囲で、適宜選択することができる。通常、5〜50μm、好ましくは6〜15μmである。
上記範囲であれば、物性が安定する。なお、厚みが5μm以下であると十分な接着強度が得られない場合があり、50μm以上であると光線透過率等の光学特性に悪影響を及ぼす。
本発明の包装袋を形成する積層体を構成する透明ガスバリア性フィルムとしては、用途に応じて種々の透明ガスバリア性フィルムを使用することができるが、表示素子封止用包装袋として使用するためには、表面からの水蒸気透過度が0.1g/m2・day以下である透明フィルムを使用することが好ましい。
なお、本発明において、表面からの水蒸気透過度は、ASTM F1249−90に準じて、温度60℃、湿度90%(RH)の環境下で、MOCON社製AQUATRANを使用して測定した値である。
本発明において用いる透明ガスバリア性フィルムとして、例えば、基材層と、該基材層上に蒸着された炭素含有酸化ケイ素蒸着層とを有する蒸着フィルムを使用することが特に好ましい。
該蒸着フィルムは、優れた表面ガスバリア性及び透明性を示すだけでなく、基材層と炭素含有酸化ケイ素蒸着層との間の密接着性が高く、層間の界面に酸素及び水蒸気が比較的浸入しにくいため、良好な端面ガスバリア性を示す。
蒸着フィルムの基材層としては、化学的ないし物理的強度に優れ、炭素含有酸化ケイ素蒸着層を形成する条件等に耐え、それら炭素含有酸化ケイ素蒸着層の特性を損なうことなく良好に保持し得ることができるプラスチックフィルムを使用することができる。
特にディスプレイの表示素子などの封止用包装袋として使用する場合は、透明性・耐熱性の観点から、上記のプラスチック材料からなるフィルムの中でも、特に環状オレフィンコポリマーからなるフィルムを使用することが好ましい。
本発明の基材層の層厚は、2〜400μm、より好ましくは10〜200μmである。
本発明において好適な蒸着層は、上記の基材層及び接着性樹脂層との密接着性、透明性、並びに表面及び端面ガスバリア性の観点から、以下に説明するプラズマ化学気相成長法により形成された炭素含有酸化ケイ素が好ましい。
一方で、無機化合物層の厚さが5nm未満では、透明性は良いが、均一な層が得られにくく、またガスバリア性の機能を十分に果たすことが難しい。
本発明においては、上記炭素含有酸化ケイ素蒸着層上に、ガスバリア性塗布膜を設けることによって、一層優れた表面ガスバリア性が得られるだけでなく、上記接着性樹脂層との密接着性が高まり、さらに高い端面ガスバリア性が得られる。
本発明において、ガスバリア性塗布膜とは、アルコキシドと水溶性高分子とをゾルゲル法によって重縮合して得られるガスバリア性組成物を塗布し乾燥させた膜である。
また、水溶性高分子としては、ポリビニルアルコール系樹脂若しくはエチレン・ビニルアルコール共重合体のいずれか又はその両方を好ましく用いることができる。
、n−オクチル基その他のアルキル基を挙げることができる。
また、上記の一般式R1 nM(OR2)mで表されるアルコキシドにおいて、R2で表される有機基の具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基その他を挙げることができる。
尚、本発明において、同一分子中において、これらのアルキル基は同一であっても、異なってもよい。
ガスバリア性塗布膜は、ガスバリア性組成物を上記炭素含有酸化ケイ素蒸着層の上に塗布し、20℃〜200℃、好ましくは140℃以上、且つ基材層を構成するプラスチックフィルムの融点以下の温度で10秒〜10分間加熱処理することにより形成することができる。
さらに、上記のガスバリア性組成物に関して、ポリビニルアルコール系樹脂及び/又はエチレン・ビニルアルコール共重合体は、上記のアルコキシドやシランカップリング剤等を含む塗工液中で溶解した状態にあることが好ましく、そのため上記の有機溶媒の種類が適宜選択される。本発明において、溶剤中に可溶化されたエチレン・ビニルアルコール共重合体は、例えば、ソアノール(日本合成化学社製)として市販されているものを使用することができる。
さらに、加水分解によって生じた水酸基や、シランカップリング剤由来のシラノール基が炭素含有酸化ケイ素蒸着層の表面の水酸基と結合する為、該炭素含有酸化ケイ素蒸着層とガスバリア性塗布膜との密接着性等が良好なものとなる。
本発明において、上記のガスバリア性組成物を塗布する方法としては、例えば、グラビアロールコーター等のロールコート、スプレーコート、ディッピング、刷毛、バーコート、アプリケータ等の塗布手段により、1回或いは複数回の塗布で、乾燥膜厚が0.01〜30μm、好ましくは0.1〜10μmのガスバリア性塗布膜を形成することができる。
本発明の積層体を構成する熱融着層は、オレフィン系熱融着樹脂組成物(オレフィン系ホットメルト樹脂組成物)からなる層であってもよいし、あるいは、熱融着性のフィルム(シーラントフィルム)からなる層であってもよい。
本発明において、ホットメルト樹脂組成物とは、ベースポリマー及び粘着付与剤を含み、熱溶融性と粘着性とを備えた樹脂組成物を意味し、ベースポリマーがオレフィン系樹脂であるものを、特にオレフィン系ホットメルト樹脂組成物と呼ぶ。
ホットメルト樹脂組成物からなる熱融着層は、透明ガスバリア性フィルム上に直接積層することができる。これによって、層厚を薄く設定できるため、端面からのガス透過度を低く抑えることができる。
本発明の熱融着性のフィルム(シーラントフィルム)は、常温では非粘着性であるが、熱により溶融させてから、同じく熱により溶融させた熱融着層と重ね合わせ、圧着し、冷却することによって、互いに接着する。ここで、常温とは、JIS Z 8703に基づき、5℃から35℃の範囲にある温度状態をいう。非粘着性とは、JIS Z 0237に準じて測定した180度ひきはがし法の試験で測定不能なものをいう。
本発明の包装袋を形成する積層体を構成する熱融着性のフィルム(シーラントフィルム)は、ポリオレフィン系樹脂からなるものが望ましい。
本発明において、熱融着性のフィルム(シーラントフィルム)は、第2の透明ガスバリア性フィルム上に積層する。なお、ポリオレフィン系樹脂からなるフィルムが共押出しフィルムである場合は、ポリオレフィン系樹脂からなる層が、最外層となるように積層する。
熱融着層を形成する上記熱融着性のフィルム(シーラントフィルム)の膜厚としては、15〜50μmであることが好ましい。50μmより厚いと、熱融着層の端面から浸透する酸素及び水蒸気量が多くなる。また15μmより薄いと、ヒートシール強度が低くなり、リークの原因となる。
本発明においては、第1の透明ガスバリア性フィルムと第2の透明ガスバリア性フィルムのガスバリア性塗布膜面同士を、加熱した上記樹脂層でサンドラミネートして積層し、さらにその一方の面に熱融着層を積層して本発明の包装袋を形成するガスバリア性フィルム積層体が得られる。
本発明の接着性樹脂層は、炭素含有酸化ケイ素蒸着層又はガスバリア性塗布膜と強固に接着し、貼り合わせた境界面への酸素及び水蒸気の浸入を防ぐため、端面ガスバリア性を一層高める。
本発明のガスバリア性フィルム積層体は、貼り合わせ(積層)後の後処理として、電子線を照射して未硬化物等を処理し、バリア性をさらに向上することができる。
ここで、電子線の加速電圧については、用いる樹脂や層の厚みに応じて適宜選定し得るが、通常加速電圧70〜300kV程度で未硬化樹脂層を硬化させることが好ましい。
なお、電子線の照射においては、加速電圧が高いほど透過能力が増加するため、基材として電子線により劣化する基材を使用する場合には、電子線の透過深さと樹脂層の厚みが実質的に等しくなるように、加速電圧を選定することにより、基材への余分の電子線の照射を抑制することができ、過剰電子線による基材の劣化を最小限にとどめることができる。
さらに、電子線源としては、特に制限はなく、例えばコックロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、あるいは直線型、ダイナミトロン型、高周波型などの各種電子線加速器を用いることができる。
本発明の包装袋は、上述の積層体を二つ折にするか、又は積層体2枚を用意し、そのシーラントフィルムの面を対向させて重ね合わせ、さらにその周辺端部を、例えば、側面シール型、二方シール型、三方シール型、四方シール型、封筒貼りシール型、合掌貼りシール型(ピローシール型)、ひだ付シール型、平底シール型、角底シール型、ガゼット型等のヒートシール形態によりヒートシールして、種々の形態の包装袋として製造することができる。
上記において、ヒートシールの方法としては、例えば、バーシール、回転ロールシール、ベルトシール、インパルスシール、高周波シール、超音波シール等の公知の方法で行うことができる。
本発明の包装袋中に表示素子を封入して、封入表示デバイスを製造する場合、封入される表示素子としては、有機EL表示素子、電気泳動表示素子、液晶表示素子、発光ダイオード表示素子等が挙げられるが、これらに限定されない。さらに、本発明の包装袋中に封入される表示素子としては、例えば、特表2004−526210等に記載されたものが適用できる。
次に本発明について、実施例を挙げて具体的に説明する。
(1)基材フィルムとして、厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、これをプラズマ化学気相成長装置の送り出しロールに装着し、下記に示す条件で、上記の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムのコロナ処理面に、厚さ10nmの炭素含有酸化珪素蒸着層を形成した。
蒸着用混合ガス反応ガス組成物の混合比
へキサメチルジシロキサン:酸素ガス:ヘリウム
=1:10:10(単位:slm)
真空度:6Pa
冷却・電極ドラム供給電力 :22Kw
ライン速度:100m/min
(1)基材フィルムとして、厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、これをプラズマ化学気相成長装置の送り出しロールに装着し、下記に示す条件で、上記の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムのコロナ処理面に、厚さ10nmの炭素含有酸化珪素蒸着層を形成した。
蒸着用混合ガス反応ガス組成物の混合比
へキサメチルジシロキサン:酸素ガス:ヘリウム
=1:10:10(単位:slm)
真空度:6Pa
冷却・電極ドラム供給電力 :22Kw
ライン速度:100m/min
蒸着チャンバー内の真空度;2×10-4mbar
巻き取りチャンバー内の真空度;2×10-2mbar
電子ビーム電力;25kw
フィルムの搬送速度;600m/min
(1)実施例1(4)で製造した第1の透明ガスバリア性フィルムを、押出しラミネート機の第1送り出しロールに装着し、(4)で製造した第2の透明ガスバリア性フィルムを第2送り出しロールに装着し、そのガスバリア性塗布膜面同士を、三井・デュポン ポリケミカル製エバフレックスEV250、樹脂温度230℃でサンドラミネートして10μの押出し樹脂層を形成した。
(1)実施例2(3)で製造した第1の透明ガスバリア性フィルムを、押出しラミネート機の第1送り出しロールに装着し、(4)で製造した第2の透明ガスバリア性フィルムを第2送り出しロールに装着し、そのガスバリア性塗布膜面同士を、三井・デュポン ポリケミカル製エバフレックスEV250、樹脂温度230℃でサンドラミネートして10μの押出し樹脂層を形成した。
(1)実施例1(4)で製造した第1の透明ガスバリア性フィルムを、ドライラミネート機の第1送り出しロールに装着し、そのガスバリア性塗布膜面に、2液硬化型ポリウレタン系接着剤(三井化学製、主剤タケラックA−515/硬化剤タケネートA−50)からなる溶液を、グラビアロールコート法を用いて塗布し、乾燥させて、接着性樹脂層(層厚4μm)を形成した。
1)実施例2(3)で製造した第1の透明ガスバリア性フィルムを、ドライラミネート機の第1送り出しロールに装着し、そのガスバリア性塗布膜面に、2液硬化型ポリウレタン系接着剤(三井化学製、主剤タケラックA−515/硬化剤タケネートA−50)からなる溶液を、グラビアロールコート法を用いて塗布し、乾燥させて、接着性樹脂層(層厚4μm)を形成した。
(1)ポリイミドフィルム上にアルミ電極を施したフレキシブルプリント基板(厚さ100μm)と、ポリエチレンテレフタレートフィルム上にITO透明電極を施し、マイクロカプセルを均一に塗布した電子インクシート(厚さ100μm)とを用意した。フレキシブルプリント基板のアルミ電極を施した面と、電子インクシートのマイクロカプセルを塗布した面とが対向するように重ね合わせ、電気泳動表示素子を製造した。この表示素子は、アルミ電極に印加される電圧に応じて、マイクロカプセル内の黒色顔料片(マイナスに帯電)と白色顔料片(プラスに帯電)とが移動し、白黒の画像を形成できるように構成されている。
包装袋の表面及び端面から、酸素及び水蒸気が内部に浸入すると、マイクロカプセル内の白色顔料と黒色顔料の移動が妨げられ、コントラスト比が低下する。
結果を表2に示す。
(1)積層体2枚を、その熱融着層の面同士が対向するように重ね合わせ、3方をヒートシールし、塩化カルシウム10gを入れてから残り1辺をヒートシールして、内寸100mm×100mm、シール幅3mmの包装袋を製造する。
上記の方法に基づいて、実施例1〜4及び比較例1〜2で製造した包装袋を形成する各積層体について、端面からの水蒸気透過度を測定した。
結果を表3に示す。
実施例1〜4の包装袋を用いた封入表示デバイスは、200時間後もコントラスト比20以上であったが、比較例1〜2の包装袋を用いた封入表示デバイスでは、200時間後にはコントラスト比が大幅に低下した。
また、実施例1〜4及び比較例1〜2の包装袋を形成する積層体は、表面方向の水蒸気透過量については、ほぼ等しい値を示したが、包装袋の水蒸気透過量は、実施例1〜4の包装袋が、比較例1〜2の包装袋よりも小さい値を示した。
実施例1〜4の包装袋では、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂からなる押出し樹脂層が、端面からの水蒸気の透過を防ぐため、端面からの水蒸気透過度は極めて低い値に抑えられた。
2. 樹脂層
3. 熱融着層
4. 基材層
5. 炭素含有酸化ケイ素蒸着層
6. ガスバリア性塗布膜
7a、7b. 基板
8a、8b. 電極
9. 発光体
10a、10b. 積層体
Claims (11)
- 第1の透明ガスバリア性フィルムと、該第1の透明ガスバリア性フィルム上に積層された樹脂層と、該樹脂層上に積層された第2の透明ガスバリア性フィルムとを有する積層体であって、該樹脂層がエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂であることを特徴とするガスバリア性フィルム積層体。
- 前記樹脂層が、押し出しラミネートにより形成されたことを特徴とする、請求項1に記載のガスバリア性フィルム積層体。
- 前記第1の透明ガスバリア性フィルム及び前記第2の透明ガスバリア性フィルムのうちの少なくとも一方が、基材層と、該基材層上に蒸着された炭素含有酸化ケイ素蒸着層とを有する蒸着フィルムであることを特徴とする、請求項1又は2に記載のガスバリア性フィルム積層体。
- 前記蒸着フィルムが、さらに、前記炭素含有酸化ケイ素蒸着層上に設けられたガスバリア性塗布膜を有し、該ガスバリア性塗布膜は、一般式R1 nM(OR2)m(ただし、式中、R1、R2は、炭素数1〜8の有機基を表し、Mは、金属原子を表し、nは、0以上の整数を表し、mは、1以上の整数を表し、n+mは、Mの原子価を表す。)で表される少なくとも1種以上のアルコキシドと、ポリビニルアルコール系樹脂及び/又はエチレン・ビニルアルコール共重合体とを含有し、さらに、ゾルゲル法によって重縮合して得られるガスバリア性組成物による膜であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のガスバリア性フィルム積層体。
- 前記樹脂層の層厚が、6〜15μmであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のガスバリア性フィルム積層体。
- 前記第2の透明ガスバリア性フィルム上に積層された熱融着層をさらに有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のガスバリア性フィルム積層体。
- 前記熱融着層がポリオレフィン系樹脂からなることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のガスバリア性フィルム積層体。
- 前記ガスバリア性フィルム積層体が電子線により後処理されていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載のガスバリア性フィルム積層体。
- 請求項6〜8のいずれか1項に記載のガスバリア性フィルム積層体を、熱融着層が最内層となるように製袋して得られることを特徴とする包装袋。
- 本発明に規定する測定方法において、包装袋を形成する積層体の端面からの水蒸気透過度が、30g/m2・day以下であることを特徴とする、請求項9に記載の包装袋。
- 水分による表示モジュールの劣化を防ぐ表示モジュール封止用包装袋であることを特徴とする、請求項9又は10に記載の包装袋。
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