JP2012072991A - エコノマイザ制御装置、エコノマイザ及びボイラ - Google Patents
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Abstract
【課題】ボイラ等の加熱装置に供給する水等の液体を、加熱装置の燃焼ガスにより昇温するエコノマイザの熱交換部内において液体に気相が発生し又は気相が発生する状態に近づいていることを抑制することが可能なエコノマイザ制御装置、エコノマイザ及びボイラを提供すること。
【解決手段】ボイラ10に設けられボイラ10の燃焼ガスG2を排出する通気路17Aに配置され、給水部20から供給された水Wが通過する際に前記燃焼ガスG2と熱交換して昇温させる熱交換部を備えたエコノマイザ30の、前記熱交換部内の水Wの状態を判断するエコノマイザ制御装置であって、前記水Wの状態を温度により検出する温度センサ50と、前記温度センサ50から入力された信号に基づいて、前記水W内が設定状態よりも気相に近接した状態であることを判定する状態判定手段を備えることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】ボイラ10に設けられボイラ10の燃焼ガスG2を排出する通気路17Aに配置され、給水部20から供給された水Wが通過する際に前記燃焼ガスG2と熱交換して昇温させる熱交換部を備えたエコノマイザ30の、前記熱交換部内の水Wの状態を判断するエコノマイザ制御装置であって、前記水Wの状態を温度により検出する温度センサ50と、前記温度センサ50から入力された信号に基づいて、前記水W内が設定状態よりも気相に近接した状態であることを判定する状態判定手段を備えることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
この発明は、ボイラ等の加熱装置に供給する液体を、加熱装置の燃焼ガスで昇温するエコノマイザの、熱交換部内における液体の状態を判断するエコノマイザ制御装置と、このエコノマイザ制御装置を用いたエコノマイザ及びボイラに関する。
従来、ボイラ等の加熱装置における省エネルギーを図るために、例えば、パイプ外周に帯状の金属板を螺旋状に巻き付けたいわゆるエロフィン管等の伝熱管からなる熱交換部に加熱装置に供給する水を流通し、この水を加熱装置の燃焼ガスと熱交換して昇温させるエコノマイザが広く用いられている(例えば、特許文献1参照。)。
例えば、エコノマイザを介してボイラに給水する場合、燃焼量に対応した給水量を、所定間隔をあけて給水する間欠給水制御により、水温調整することが一般的に行なわれている。また、水をエコノマイザにおいて、できるだけ高温にしてボイラに供給することが省エネルギーの観点から好適である。
しかしながら、上記給水制御によれば、給水停止後にボイラの燃焼量が変化した場合、エコノマイザ内の水が過熱されて沸騰する可能性があり、水が沸騰することにより、圧損による給水効率の低下や、ウォータハンマによるエコノマイザの劣化、破損が発生する場合がある。
そのため、エコノマイザ内における水等(液体)の沸騰を抑制して、エコノマイザにおける圧損やウォータハンマの発生を抑制したいとの技術的要請がある。
そのため、エコノマイザ内における水等(液体)の沸騰を抑制して、エコノマイザにおける圧損やウォータハンマの発生を抑制したいとの技術的要請がある。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、ボイラ等の加熱装置に供給する水等の液体を、加熱装置の燃焼ガスにより昇温するエコノマイザの熱交換部内において液体に気相が発生し又は気相が発生する状態に近づいていることを抑制することが可能なエコノマイザ制御装置、エコノマイザ及びボイラを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
請求項1記載の発明は、燃料を燃焼して液体を加熱する加熱装置に設けられ、前記燃料が燃焼して生成された燃焼ガスを排出する通気路に配置され、供給手段から供給された前記液体が通過する際に前記燃焼ガスと熱交換して昇温させる熱交換部を備えたエコノマイザの、前記熱交換部内の液体の状態を判断するエコノマイザ制御装置であって、前記液体の状態を物理的特性として検出する検出部と、前記検出部から入力された信号に基づいて、前記液体内における気相の存在と前記液体内が設定状態よりも気相に近接した状態であることの少なくともいずれかを判定する状態判定手段を備えることを特徴とする
請求項1記載の発明は、燃料を燃焼して液体を加熱する加熱装置に設けられ、前記燃料が燃焼して生成された燃焼ガスを排出する通気路に配置され、供給手段から供給された前記液体が通過する際に前記燃焼ガスと熱交換して昇温させる熱交換部を備えたエコノマイザの、前記熱交換部内の液体の状態を判断するエコノマイザ制御装置であって、前記液体の状態を物理的特性として検出する検出部と、前記検出部から入力された信号に基づいて、前記液体内における気相の存在と前記液体内が設定状態よりも気相に近接した状態であることの少なくともいずれかを判定する状態判定手段を備えることを特徴とする
この発明に係るエコノマイザ制御装置によれば、エコノマイザの熱交換部内における液体の状態を、検出部により物理的特性として検出するので、熱交換部内における液体内の気相の存在や液体内が設定状態よりも気相に近接した状態であることのいずれかを適確に検出することができる。
その結果、エコノマイザにおける圧損、及びウォータハンマの発生を抑制し、ひいては、ボイラ等の加熱装置に対する給水における効率低下の抑制、エコノマイザの劣化、破損を抑制することができる。
その結果、エコノマイザにおける圧損、及びウォータハンマの発生を抑制し、ひいては、ボイラ等の加熱装置に対する給水における効率低下の抑制、エコノマイザの劣化、破損を抑制することができる。
この発明に係るエコノマイザ制御装置、エコノマイザ及びボイラによれば、エコノマイザにおける圧損及びウォータハンマの発生を抑制し、ひいては、ボイラ等の加熱装置への給水における効率低下の抑制、エコノマイザの劣化、破損を抑制することができる。
以下、図1から図4を参照し、この発明の第1の実施形態について説明する。
図1、図2は、第1の実施形態に係る小型貫流式のボイラ10を説明する図であり、図1は縦断面図を、図2は、図1のIII−III線に沿う横断面図を示している。
ボイラ10は、筐体11と、缶体12と、バーナ16と、燃焼ガス排出管17と、送風手段18と、燃料供給部19と、給水部20と、エコノマイザ30と、制御部40とを備えており、エコノマイザ30は、燃焼ガス排出管17の排出路(通気路)17Aに配置されている。
図1、図2は、第1の実施形態に係る小型貫流式のボイラ10を説明する図であり、図1は縦断面図を、図2は、図1のIII−III線に沿う横断面図を示している。
ボイラ10は、筐体11と、缶体12と、バーナ16と、燃焼ガス排出管17と、送風手段18と、燃料供給部19と、給水部20と、エコノマイザ30と、制御部40とを備えており、エコノマイザ30は、燃焼ガス排出管17の排出路(通気路)17Aに配置されている。
缶体12は、水管群13と、水管群13の下方に位置する下部管寄せ14Aと、水管群13の上方に位置する上部管寄せ14Bとを備え、水管群13は、複数の内側水管13A及び複数の外側水管13Bから構成されている。
水管群13には燃焼ガス通路12Gが形成され、内側水管13Aの間を燃焼ガスG2がバーナ16から燃焼ガス排出管17に向かって移動するようになっている。また、上部管寄せ14Bには、圧力センサ7が接続されており、上部管寄せ14B内の蒸気の圧力を検出するようになっている。
水管群13には燃焼ガス通路12Gが形成され、内側水管13Aの間を燃焼ガスG2がバーナ16から燃焼ガス排出管17に向かって移動するようになっている。また、上部管寄せ14Bには、圧力センサ7が接続されており、上部管寄せ14B内の蒸気の圧力を検出するようになっている。
水管群13を構成するそれぞれの内側水管13A及び外側水管13Bは、図1に示すように、下部管寄せ14Aと上部管寄せ14Bとの間に垂直方向に配置されるとともに下部管寄せ14A及び上部管寄せ14Bと通水可能に接続されている。
また、下部管寄せ14Aの上部及び上部管寄せ14Bの下部には、キャスタブル(耐火物)11Aが配置されている。
また、下部管寄せ14Aの上部及び上部管寄せ14Bの下部には、キャスタブル(耐火物)11Aが配置されている。
また、水管群13は、図2に示すように、筐体11と燃焼ガス通路12Gとの間を仕切る水管壁部13Cを有し、水管壁部13Cの内方には、内側水管13Aが配列されている。
水管壁部13Cは、バーナ16から燃焼ガス排出管17に向かって配列される外側水管13Bと、隣接する外側水管13B同士、外側水管13Bとバーナ16側の筐体内壁、外側水管13Bと燃焼ガス排出管17側の筐体内壁を、それぞれ連結する連結部材15とから構成され、燃焼ガス通路12Gを挟んで左右に一対が配置されている。
水管壁部13Cは、バーナ16から燃焼ガス排出管17に向かって配列される外側水管13Bと、隣接する外側水管13B同士、外側水管13Bとバーナ16側の筐体内壁、外側水管13Bと燃焼ガス排出管17側の筐体内壁を、それぞれ連結する連結部材15とから構成され、燃焼ガス通路12Gを挟んで左右に一対が配置されている。
バーナ16は、例えば、水管群13側の面にノズル部16Aを有する箱型に形成されていて、ノズル部16Aには複数のノズル孔が平面状に配列され、送風手段により供給された予混合ガスG1がノズル部16Aに供給されるようになっている。
また、バーナ16は、例えば、圧力センサ7により検出された蒸気の圧力に基づいて、燃焼状態(例えば、高燃焼、低燃焼)を制御可能とされている。
図1、図2においてノズル部16Aから水管群13側に拡がる破線部は、ノズル部16Aで生成される火炎を概念的に表したものである。
また、バーナ16は、例えば、圧力センサ7により検出された蒸気の圧力に基づいて、燃焼状態(例えば、高燃焼、低燃焼)を制御可能とされている。
図1、図2においてノズル部16Aから水管群13側に拡がる破線部は、ノズル部16Aで生成される火炎を概念的に表したものである。
ノズル部16Aに供給された予混合ガスG1は、ノズル孔から噴射、燃焼されることにより高温の燃焼ガスG2となり、燃焼ガスG2は、燃焼ガス通路12Gを通過して水管群13の水(液体)Wを加熱し、その後、排出路17Aを通ってエコノマイザ30に導入されるようになっている。
燃焼ガス排出管17は、燃焼ガスG2をボイラ10の外部に排出する排出路17Aを構成するとともに燃焼ガス通路12Gの末端に接続され、排出路17Aは、エコノマイザ30に燃焼ガスG2を導くようになっている。
送風手段18は、送風機18Aと給気通路18Bと、ダンパ18Cとを備え、送風機18Aにより燃焼用空気A1を給気通路18Bに移送し、燃焼用空気A1と燃料供給部19から供給された燃料ガスG0とが給気通路18B内で混合されて予混合ガスG1となりバーナ16に供給されるようになっている。
送風機18Aは、送風ファンを回転して燃焼用空気A1を供給するものであり、この実施形態における送風機18Aは、バーナ16の燃焼状態に対応して送風ファンの回転数をインバータにより制御して燃焼用空気A1の送風量を調整するようになっている。
また、ダンパ18Cは、図示しないモータにより開度が制御可能とされており、送風機18Aとともに、又は単独で燃焼用空気A1の送風量を調整することができるようになっている。
また、ダンパ18Cは、図示しないモータにより開度が制御可能とされており、送風機18Aとともに、又は単独で燃焼用空気A1の送風量を調整することができるようになっている。
燃料供給部19は、燃料供給管19Aと、流量調整弁19Bとを備えており、流量調整弁19Bを制御することによりバーナ16の燃焼状態に対応する量の燃料ガスG0を燃料供給管19Aに供給するようになっている。
給水部20は、給水源Sと接続された給水ライン21と、水質測定部22と、給水ポンプ23と、流量調整弁24と、流量計25と、逆止弁26とを備え、エコノマイザ30を介して給水源Sから缶体12に給水するようになっている。
この実施形態において、給水ポンプ23は、予め設定した所定量の水Wを所定の給水タイミング(給水間隔)で間欠給水するようになっている。
この実施形態において、給水ポンプ23は、予め設定した所定量の水Wを所定の給水タイミング(給水間隔)で間欠給水するようになっている。
エコノマイザ30は、図3に示すように、水管群13を通過してきた燃焼ガスG2の廃熱を利用して缶体12に供給する水Wを加熱することにより省エネルギーを図るものであり、排出路17A内に配置された熱交換部36に水Wを流して、燃焼ガスG2の熱を熱交換部36で熱交換して熱交換部36内の水Wを加熱し、加熱された水Wが缶体12の下部管寄せ14Aに供給されるようになっている。
熱交換部36は、例えば、通水可能に形成された伝熱管37と、伝熱管37に接続され、燃焼ガスG2が通過可能な間隔をあけて伝熱管37と略直交する方向に拡がる複数の放熱板からなるフィン部材38とを有しており、伝熱管37の流入口37Aから給水され加熱された水Wが流出口37Bから排出され、排出された水Wは下部管寄せ14Aに導かれるようになっている。
制御部40は、ボイラ10の燃焼量、及びエコノマイザ30を介して缶体12に供給する水Wの量を制御するようになっており、入力部41と、メモリ42と、演算部43と、ハードディスク44と、出力部46と、通信線47とを備え、入力部41、メモリ42、演算部43、ハードディスク44、出力部46は通信線47によって相互にデータ等を通信可能に接続されている。
また、ハードディスク44には第1のデータベース45A、第2のデータベース45Bが格納されている。
また、ハードディスク44には第1のデータベース45A、第2のデータベース45Bが格納されている。
入力部41は、例えば、図示しないキーボード等のデータ入力機器を有していて設定等を演算部43に出力可能とされるとともに、圧力センサ7、水質測定部22、流量計25、温度センサ50と信号線48Aにより接続され、圧力センサ7、水質測定部22、流量計25、温度センサ50から入力された信号を演算部43に出力するようになっている。
出力部46は、送風機18A、ダンパ18C、流量調整弁19B、給水ポンプ23、流量調整弁24と信号線48Bより接続され、演算部43から出力された信号を送風機18A、ダンパ18C、流量調整弁19B、給水ポンプ23、流量調整弁24に出力するようになっている。
演算部43は、メモリ42の記憶媒体(例えば、ROM)に格納されたプログラムを読み込んで実行して、入力部41からの入力に基づいて、ボイラ10の燃焼量、及び缶体12への給水量を算出するとともに、送風機18A、ダンパ18C、流量調整弁19B、給水ポンプ23、流量調整弁24に対する制御量を算出するようになっている。
第1のデータベース45Aは、例えば、現在の圧力と、現在の圧力を設定圧力に移行するための燃焼量との関係を示す数値データがデータテーブルの形式で格納されている。
演算部43は、圧力センサ7からの圧力信号に基づいて得た圧力から、第1のデータベース45Aを参照して設定圧力を確保するための燃焼量を算出し、出力部46を介して送風機18A、ダンパ18C、流量調整弁19Bを制御して、バーナ16の燃焼量を調整するようになっている。
演算部43は、圧力センサ7からの圧力信号に基づいて得た圧力から、第1のデータベース45Aを参照して設定圧力を確保するための燃焼量を算出し、出力部46を介して送風機18A、ダンパ18C、流量調整弁19Bを制御して、バーナ16の燃焼量を調整するようになっている。
第2のデータベース45Bは、例えば、バーナ16の燃焼量、ボイラ10の圧力、給水部20から給水される水Wの給水温度、図示しないブローラインのブロー量等のパラメータと、給水部20による給水量との関係を示す数値データがデータテーブルの形式で格納されている。
演算部43は、入力部41から入力された上記パラメータに係る信号から第2データベースを参照して給水量を算出し、出力部46を介して給水ポンプ23及び流量調整弁24に出力して、給水部20の給水量を制御するようになっている。
演算部43は、入力部41から入力された上記パラメータに係る信号から第2データベースを参照して給水量を算出し、出力部46を介して給水ポンプ23及び流量調整弁24に出力して、給水部20の給水量を制御するようになっている。
また制御部40は、エコノマイザ制御部(エコノマイザ制御装置)を備えており、エコノマイザ制御部は、温度センサ(検出部)50と、判定部(判定手段)とを有しており、判定部は、熱交換部36内の水Wが気相に近接した状態であるかどうかを判定するようになっている。
温度センサ50は、例えば、熱交換部36の流出口37B近傍に配置され、エコノマイザ30内における水Wの温度を物理的特性として検出し、この実施形態において、例えば、熱電対が用いられている。
判定部は、温度センサ50から入力された熱交換部36内の水温が、例えば、沸点近傍の98℃に到達したと判定した場合に、出力部46を介して、給水ポンプ23に(強制)駆動信号を出力するようになっており、エコノマイザ30に強制給水することにより熱交換部36内の水温を低下させ、熱交換部36内の水Wが沸騰するのを抑制するようになっている。
その後、水温が所定値まで低下したら通常の間欠制御に復帰するようになっている。
その後、水温が所定値まで低下したら通常の間欠制御に復帰するようになっている。
図4は、エコノマイザ制御部における給水制御の概略を示すフロー図であり、以下、図4に基づいて、給水制御の概略を説明する。
1)まず、間欠給水の給水タイミング(例えば、間欠時間)、温度センサの上限設定温度T1、下限設定温度T2を設定する(S1)。
2)次に、ボイラ10が運転中であるかどうかを判断する(S2)。ボイラ10が運転中の場合には、S3に移行し、運転中でない場合には制御を終了する。
3)給水タイミングかどうかを判断する(S3)。給水タイミングである場合には、S4に移行し、給水タイミングでない場合には、S5に移行する。
4)給水部20の給水ポンプ23を駆動し、エコノマイザ30を介して缶体12に給水する(S4)。
5)判定部は、温度センサ50が検出した温度Tが、上限設定温度T1以上であるかどうかを判断する(S5)。温度Tが上限設定温度T1以上である場合には、S6に移行する。
6)判定部は、給水タイミングに関係なく給水部20の給水ポンプ23を強制駆動して熱交換部36に給水する(S6)。
7)判定部は、温度センサ50が検出した温度Tが、下限設定温度T2以下であるかどうかを判断する(S7)。温度Tが下限設定温度T2以下の場合にはS2に移行し、温度Tが下限設定温度T2以下でない場合にはS5に移行する。
運転がされる間、上記2)から7)を繰り返して実行する。
なお、通常の間欠給水における給水中には、温度センサ50の温度Tは、上限設定温度T1以上にはならないものとする。
1)まず、間欠給水の給水タイミング(例えば、間欠時間)、温度センサの上限設定温度T1、下限設定温度T2を設定する(S1)。
2)次に、ボイラ10が運転中であるかどうかを判断する(S2)。ボイラ10が運転中の場合には、S3に移行し、運転中でない場合には制御を終了する。
3)給水タイミングかどうかを判断する(S3)。給水タイミングである場合には、S4に移行し、給水タイミングでない場合には、S5に移行する。
4)給水部20の給水ポンプ23を駆動し、エコノマイザ30を介して缶体12に給水する(S4)。
5)判定部は、温度センサ50が検出した温度Tが、上限設定温度T1以上であるかどうかを判断する(S5)。温度Tが上限設定温度T1以上である場合には、S6に移行する。
6)判定部は、給水タイミングに関係なく給水部20の給水ポンプ23を強制駆動して熱交換部36に給水する(S6)。
7)判定部は、温度センサ50が検出した温度Tが、下限設定温度T2以下であるかどうかを判断する(S7)。温度Tが下限設定温度T2以下の場合にはS2に移行し、温度Tが下限設定温度T2以下でない場合にはS5に移行する。
運転がされる間、上記2)から7)を繰り返して実行する。
なお、通常の間欠給水における給水中には、温度センサ50の温度Tは、上限設定温度T1以上にはならないものとする。
第1の実施形態に係るエコノマイザ30及びボイラ10によれば、温度センサ50が検出した水温が沸点に近づくと、制御部40がエコノマイザ30に強制給水して熱交換部36内の水Wの温度を低下させるので、熱交換部36内の水Wが上限設定温度T1以上に上昇することが抑制される。
その結果、エコノマイザ30における圧損、及びウォータハンマの発生が抑制され、ひいては、ボイラ等の加熱装置に対する給水における効率低下の抑制、エコノマイザの劣化、破損を抑制することができる。
その結果、エコノマイザ30における圧損、及びウォータハンマの発生が抑制され、ひいては、ボイラ等の加熱装置に対する給水における効率低下の抑制、エコノマイザの劣化、破損を抑制することができる。
次に、この発明の第2の実施形態に係るエコノマイザ制御部(エコノマイザ制御装置)について説明する。
第2の実施形態に係るエコノマイザ制御部が、第1の実施形態に係るエコノマイザ制御部と異なるのは、エコノマイザ30の熱交換部36内における水Wの状態を検出する物理的特性が、熱交換部36内における気泡生成にともなう振動を検出する振動センサ51により構成されている点であり、その他は第1の実施形態と同様であるので説明を省略する。
第2の実施形態に係るエコノマイザ制御部が、第1の実施形態に係るエコノマイザ制御部と異なるのは、エコノマイザ30の熱交換部36内における水Wの状態を検出する物理的特性が、熱交換部36内における気泡生成にともなう振動を検出する振動センサ51により構成されている点であり、その他は第1の実施形態と同様であるので説明を省略する。
振動センサ51を用いたエコノマイザ制御部によれば、熱交換部36内における気泡の生成を広範囲に検出することができるので、熱交換部36の内における気相の発生を振動センサ51の配置に関わらず、効率的に検出することができ、気相検出の信頼性を向上することができる。
また、振動センサ51を熱交換部36の外側に配置できるので、容易に取付けることができる。
また、振動センサ51を熱交換部36の外側に配置できるので、容易に取付けることができる。
次に、この発明の第3の実施形態に係るエコノマイザ制御部(エコノマイザ制御装置)について説明する。
第3の実施形態に係るエコノマイザ制御部が、第1の実施形態に係るエコノマイザ制御部と異なるのは、検出部が熱交換部36内の水Wの電導度(物理的特性)を検出するための電極棒52と電流計53等の検出手段により構成されている点である。
第3の実施形態に係るエコノマイザ制御部が、第1の実施形態に係るエコノマイザ制御部と異なるのは、検出部が熱交換部36内の水Wの電導度(物理的特性)を検出するための電極棒52と電流計53等の検出手段により構成されている点である。
電極棒52による気相の検出は、電極棒52の表面に気泡が付着して水Wとの接触面積が減少して水Wを流れる電流が低下して、見かけ上の電導度が低下することで気相を検出するものであり、電導性を有する液体に適用することができる。
電極棒52は、図5に示すように、例えば、熱交換部36の伝熱管37内に、絶縁材52Aにより伝熱管37と絶縁して配置され、伝熱缶37内の水Wと接触するようになっている。
また、電極棒52は、電流計53を介して電源54(例えば、プラス極)に接続され、電源54の他極は伝熱管37を介して水Wと通電可能に接続されている。
そして、電極棒52と伝熱管37の間に電圧を印加して、電流計53で検出した電流値で通電状態を監視して、電極棒52と伝熱管37の間の電導度を確認(判定)する構成とされている。
また、電極棒52は、電流計53を介して電源54(例えば、プラス極)に接続され、電源54の他極は伝熱管37を介して水Wと通電可能に接続されている。
そして、電極棒52と伝熱管37の間に電圧を印加して、電流計53で検出した電流値で通電状態を監視して、電極棒52と伝熱管37の間の電導度を確認(判定)する構成とされている。
第3のエコノマイザ制御部によれば、熱交換部36内の圧力変化により水Wの沸点が昇降して温度センサ50により検出した水温だけでは気相検出が困難な場合でも、水Wの圧力を検出することなく気相検出ができるので、気相の検出精度を向上することができる。
また、キャビテーションや、空気の巻き込み等が発生して、水温に関係なく生成された気泡を検出できる可能性があり、エコノマイザ制御部の信頼性を向上することができる。
また、キャビテーションや、空気の巻き込み等が発生して、水温に関係なく生成された気泡を検出できる可能性があり、エコノマイザ制御部の信頼性を向上することができる。
なお、この発明は、第1から3の実施形態.に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更をすることが可能である。
例えば、上記実施の形態においては、ボイラにおいて加熱する液体が水Wである場合について説明したが、水Wに代えて、例えば、油類、酸、アルカリ溶液、溶剤等の化学物質を適用してもよい。
例えば、上記実施の形態においては、ボイラにおいて加熱する液体が水Wである場合について説明したが、水Wに代えて、例えば、油類、酸、アルカリ溶液、溶剤等の化学物質を適用してもよい。
また、加熱装置が、燃焼ガスG2がバーナ16側から排出路17Aに向かって略直線的に流れる小型貫流型の蒸気ボイラ10である場合について説明したが、小型貫流型ボイラの他、水管が環状に配列された多管式のボイラ、炉筒煙管ボイラ、バーナにより加熱管を直接加熱する給湯器等、種々の構造のボイラに適用してもよい。
また、蒸気ボイラ以外の温水ボイラや給湯器に対して適用してもよい。
また、蒸気ボイラ以外の温水ボイラや給湯器に対して適用してもよい。
また、第1の実施の形態において、エコノマイザ30内で水温が最も高くなる熱交換部36の流出口37B近傍に、温度センサ50を配置する場合について説明したが、気相の発生を抑制可能な他の部位に配置してもよい。
また、温度センサ50が熱電対である場合について説明したが、熱電対以外の周知の温度センサを用いてもよい。
また、温度センサ50が熱電対である場合について説明したが、熱電対以外の周知の温度センサを用いてもよい。
また、上記実施の形態においては、給水部20が給水ポンプ23と流量調整弁24とを有する場合について説明したが、流量制御弁24を有さない構成や他の構成の給水部を用いてもよい。
また、上記実施の形態においては、給水ポンプ23が間欠制御され、気相を検出した場合に、給水ポンプ23を強制給水する場合について説明したが、強制給水に際して給水ポンプ23、流量調整弁24による流量調整を行なってもよい。
また、例えば、給水ポンプ23の連続制御により、給水量を流量制御してもよいし、流量制御に際して、給水ポンプ23による流量制御、給水ポンプ23と流量制御弁24による流量制御、流量制御弁24による流量制御のいずれを採用するかは任意に設定することができる。
また、給水ポンプ23による強制給水や給水量の調整に代えて、又は給水量の調整に加えて警報等、監視手段に係る信号出力をする構成としてもよい。
また、給水ポンプ23による強制給水や給水量の調整に代えて、又は給水量の調整に加えて警報等、監視手段に係る信号出力をする構成としてもよい。
また、上記実施の形態においては、液体の状態(気相の存在等)を検出する物理的特性が、熱交換部36内の水温、熱交換部36に発生する振動を検出する振動センサ51、エコノマイザ30内を流れる水Wの電気伝導率を検出する電極棒52である場合にについて説明したが、気相の存在又は液体が気相に近づいていることを検出可能な他の物理的特性、例えば、超音波の伝動や光学的特性等を検出する検出手段を用いてもよいことはいうまでもない。
この発明に係るエコノマイザ制御装置、エコノマイザ及びボイラによれば、エコノマイザにおける圧損や、ウォータハンマの発生を抑制することができるので、産業上利用可能である。
G0 燃料ガス
G2 燃焼ガス
W 水(液体)
10 ボイラ(加熱装置)
17A 排出路(通気路)
20 給水部(供給手段)
23 給水ポンプ
30 エコノマイザ
36 熱交換部
40 制御部(エコノマイザ制御装置、判定手段)
50 温度センサ(検出部)
51 振動センサ(検出部)
52 電極棒(検出部)
53 電流計(検出部)
G2 燃焼ガス
W 水(液体)
10 ボイラ(加熱装置)
17A 排出路(通気路)
20 給水部(供給手段)
23 給水ポンプ
30 エコノマイザ
36 熱交換部
40 制御部(エコノマイザ制御装置、判定手段)
50 温度センサ(検出部)
51 振動センサ(検出部)
52 電極棒(検出部)
53 電流計(検出部)
Claims (6)
- 燃料を燃焼して液体を加熱する加熱装置に設けられ、
前記燃料が燃焼して生成された燃焼ガスを排出する通気路に配置され、供給手段から供給された前記液体が通過する際に前記燃焼ガスと熱交換して昇温させる熱交換部を備えたエコノマイザの、前記熱交換部内の液体の状態を判断するエコノマイザ制御装置であって、
前記液体の状態を物理的特性として検出する検出部と、
前記検出部から入力された信号に基づいて、前記液体内における気相の存在と前記液体内が設定状態よりも気相に近接した状態であることの少なくともいずれかを判定する状態判定手段を備えることを特徴とするエコノマイザ制御装置。 - 請求項1に記載のエコノマイザ制御装置であって、
前記検出部は、
前記液体の温度を検出する温度センサからなり、
状態判定手段は、
前記温度センサが検出した前記液体の温度と前記熱交換部内における前記液体の沸点に基づいて判定することを特徴とするエコノマイザ制御装置。 - 請求項1又は請求項2に記載のエコノマイザ制御装置であって、
前記判定手段が、前記液体が前記液体内における気相の存在と前記液体内が設定状態よりも気相に近接した状態であることの少なくともいずれかを判定した場合に信号出力するように構成されていることを特徴とするエコノマイザ制御装置。 - 請求項1又は請求項2に記載のエコノマイザ制御装置であって、
前記判定手段が、前記液体が前記液体内における気相の存在と前記液体内が設定状態よりも気相に近接した状態であることの少なくともいずれかを検出した場合に、前記供給手段による前記液体の流量を増加させるように構成されていることを特徴とするエコノマイザ制御装置。 - 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のエコノマイザ制御装置を備えることを特徴とするエコノマイザ。
- 請求項5に記載のエコノマイザを備えることを特徴とするボイラ。
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