JP2012068945A - 非接触型データ受送信体の積層体およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の非接触型データ受送信体の積層体10は、インレット20と、インレット20の両面を被覆する被覆材30と、被覆材30の外面の一方に、剥離層41が設けられた面とは反対側の面が貼着された剥離基材と、を備えてなる非接触型データ受送信体50が、剥離層41を介して複数積層されてなることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
なお、この実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
図1は、本発明の非接触型データ受送信体の積層体の一実施形態を示す概略断面図である。図2は、本発明の非接触型データ受送信体の積層体を構成する非接触型データ受送信体の一実施形態を示す概略断面図である。
この実施形態の非接触型データ受送信体の積層体10は、平面視略長方形状のインレット20と、インレット20の一方の面20aを被覆する第一の被覆材31と、インレット20の他方の面20bを被覆する第二の被覆材32と、第一の被覆材31のインレット20と接する面とは反対側の面(以下、「一方の面(外面)」と言う。)31aに、剥離層41が設けられた面とは反対側の面(以下、「一方の面」と言う。)40aが貼着された剥離基材40とから概略構成される非接触型データ受送信体50が、剥離層41を介して複数積層されてなるものである。
ここで、非接触型データ受送信体の積層体10を、単に積層体10と言うこともある。
また、第一の被覆材31と第二の被覆材32を総称して、被覆材30と言うこともある。
さらに、積層体10は、剥離層41を介して、複数の非接触型データ受送信体50が積層されて、複数の非接触型データ受送信体50が、その厚さ方向において積層された構造をなしている。これにより、積層体10は、平面視略長方形状をなしている。
アンテナ23は、各種導電体からなり、互いに対向し、その対向する側にそれぞれ給電点(ICチップ22と接続している部分)を有する一対の面状の放射素子24,25からなるダイポールアンテナである。
アンテナ23の長手方向における長さは、非接触ICカードなどの非接触ICモジュールに利用できる極超短波帯〈UHF〉やマイクロ波帯の電波帯の周波数(300MHz〜30GHz)の1/2波長に相当する長さとなっている。すなわち、放射素子24,25の長手方向における長さは、1/4波長に相当する長さとなっている。
ゆえに、インレット20の一方の面20aでは、ICチップ22およびアンテナ23が第一の被覆材31によって被覆されている。
また、インレット20の他方の面20bは、基材21の他方の面21bに相当する。
ゆえに、インレット20の他方の面20bは、第二の被覆材32によって被覆されている。
また、第二の被覆材32の厚さは、特に限定されないが、インレット20が外部からの衝撃により破損しない程度であり、例えば、10μm〜2000μmの範囲内である。
アンテナ23は、ISO/IEC18000−6で規定される各国毎の周波数に設定されており、例えば、非接触型データ受送信体50Aに備えられたアンテナ23の共振周波数が865〜868MHz(欧州用)、非接触型データ受送信体50Bに備えられたアンテナ23の共振周波数が902〜928MHz(米国用)、非接触型データ受送信体50Cに備えられたアンテナ23の共振周波数が952〜954MHz(日本用)となるように、それぞれのアンテナ23が設定されている。
また、本発明におけるポリマー型導電インクとしては、熱硬化型の他にも、光硬化型、浸透乾燥型、溶剤揮発型といった公知のものが用いられる。
さらに、アンテナ23をなす金属メッキとしては、銅メッキ、銀メッキ、金メッキ、白金メッキなどが挙げられる。
この2液混合型ウレタン系接着剤では、イソシアネートのイソシアネート基と、ポリオールの水酸基とのモル比(−NCO/−OH)が0.8以上、1.1以下となる配合比で、イソシアネートとポリオールが混合されている。また、この2液混合型ウレタン系接着剤の全量に対するエポキシ基を有するシランカップリング剤の配合量は、0.1質量%以上、2.0質量%以下である。
この2液混合型ウレタン系接着剤では、イソシアネートのイソシアネート基と、ポリオールの水酸基とのモル比(−NCO/−OH)が0.8以上、1.1以下となる配合比で、イソシアネートとポリオールが混合されている。また、この2液混合型ウレタン系接着剤の全量に対するアスペクト比が10以上、100以下の無機微粒子の配合量は、5質量%以上、40質量%以下である。
剥離フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)などのプラスチックからなる厚さ30μm〜160μmの基材フィルムの一方の面および/または他方に面に、シリコンからなる厚さ1μm〜50μmの剥離層が設けられたものが用いられる。
すなわち、剥離基材40の他方の面40dには、シリコンからなる剥離層41が設けられている。
このような剥離フィルムの具体例としては、例えば、東セロ株式会社製のトーセロセパレータSP−PET−01−BU(商品名)などが挙げられる。
すなわち、剥離基材40の他方の面40dには、シリコンからなる剥離層41が設けられている。
このような剥離紙の具体例としては、例えば、王子タック株式会社製のL11C(商品名)などが挙げられる。
また、この実施形態では、一対の面状の放射素子24,25から構成されるダイポールアンテナからなるアンテナ23を有するインレット20を備えた場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。本発明にあっては、アンテナは一対の枠状の放射素子から構成されるダイポールアンテナ、メアンダ状のダイポールアンテナ、モノポールアンテナなどであってもよい。
次に、図3〜図6を参照して、この実施形態の非接触型データ受送信体の製造方法を説明する。
なお、図3〜図6において、図1または図2に示した構成要素と同じ構成要素には同一符号を付して、その説明を省略する。
すなわち、この工程Aでは、剥離基材40の他方の面40dに設けられた剥離層41上に、第一の接着剤31Aを塗布しない。
また、剥離基材40の一方の面40aに対する第一の接着剤31Aの塗布量は、特に限定されないが、この第一の接着剤31Aによって被覆される、インレット20を構成するICチップ22およびアンテナ23の大きさや数、第一の接着剤31Aを硬化することにより形成される第一の被覆材31に必要とされる厚さなどに応じて、適宜調整される。
すなわち、この工程Bでは、剥離基材40の一方の面40aに、インレット20におけるICチップ22およびアンテナ23が設けられた面(一方の面)21aが対向するように、剥離基材40の一方の面40a上にインレット20を重ね合わせる。
また、インレット20の他方の面20bに対する第二の接着剤32Aの塗布量は、特に限定されないが、第二の接着剤32Aを硬化することにより形成される第二の被覆材32に必要とされる厚さなどに応じて、適宜調整される。
ここで、積層体10をアンテナ23の形状に応じて裁断するとは、アンテナ23を損傷することなく、かつ、目的とする非接触型データ受送信体50の形状に合わせて裁断することを言う。
Claims (2)
- インレットと、該インレットの両面を被覆する被覆材と、該被覆材の外面の一方に、剥離層が設けられた面とは反対側の面が貼着された剥離基材と、を備えてなる非接触型データ受送信体が、前記剥離層を介して複数積層されてなり、
前記被覆材は2液硬化型ウレタン系接着剤からなることを特徴とする非接触型データ受送信体の積層体。 - インレットと、該インレットの両面を被覆する被覆材と、該被覆材の外面の一方に、剥離層が設けられた面とは反対側の面が貼着された剥離基材と、を備えてなる非接触型データ受送信体が、前記剥離層を介して複数積層されてなり、前記被覆材は2液硬化型ウレタン系接着剤からなる非接触型データ受送信体の積層体の製造方法であって、
剥離基材の剥離層が設けられた面とは反対側の面に、2液硬化型ウレタン系接着剤からなる接着剤を塗布する工程Aと、
前記剥離基材に塗布した接着剤を介して、前記剥離基材にインレットにおけるICチップが設けられた面を重ね合わせて、前記剥離基材に対して前記インレットを押圧することにより、前記剥離基材と前記インレットの間に、前記接着剤を展開させる工程Bと、
前記インレットにおけるICチップが設けられた面とは反対側の面に、2液硬化型ウレタン系接着剤からなる接着剤を塗布する工程Cと、
前記インレットに塗布した接着剤を介して、前記インレットにおけるICチップが設けられた面とは反対側の面上に、剥離基材を、その一方の面をなす剥離層を対向させて重ね合わせ、前記インレットに対して前記剥離基材を押圧することにより、前記インレットにおけるICチップが設けられた面とは反対側の面と、前記剥離基材との間に、前記接着剤を展開させる工程Dと、を有し、
前記工程A、前記工程B、前記工程Cおよび前記工程Dを、この順に複数回繰り返すことを特徴とする非接触型データ受送信体の製造方法。
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