JP2012068945A - 非接触型データ受送信体の積層体およびその製造方法 - Google Patents

非接触型データ受送信体の積層体およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】粘着材層を介さずに積層され、複数の周波数域に対応可能な非接触型データ受送信体の積層体およびその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の非接触型データ受送信体の積層体10は、インレット20と、インレット20の両面を被覆する被覆材30と、被覆材30の外面の一方に、剥離層41が設けられた面とは反対側の面が貼着された剥離基材と、を備えてなる非接触型データ受送信体50が、剥離層41を介して複数積層されてなることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、RFID(Radio Frequency IDentification)用途の情報記録メディアのように、電磁波または電波を媒体として外部から情報を受信し、また、外部に情報を送信できるようにした非接触型データ受送信体の積層体およびその製造方法に関する。
非接触型データ受送信体の一例であるICタグは、基材と、その一方の面に設けられ互いに接続されたアンテナおよびICチップとから構成されるインレットを備えており、情報書込/読出装置からの電磁波または電波を受信すると共振作用によりアンテナに起電力が発生し、この起電力によりICタグ内のICチップが起動し、このICチップ内の情報を信号化し、この信号がICタグのアンテナから発信される。
ICタグを応用したものとしては、基材の一方の面に対象物に対して再剥離可能に貼着するための弱粘着材層が設けられ、この弱粘着材層を介して、ICタグが複数積層されたICタグの積層体が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−231610号公報
上記のICタグの積層体は、ICタグを1つずつ剥離して、そのICタグを、弱粘着材層により、対象物に貼着することにより、メッセージ内容を手軽にかつ確実に特定の相手だけに伝達するというものである。したがって、このICタグは、基材の一方の面(貼着面)に粘着材層が設けられたまま使用されるため、用途が限定されるという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、粘着材層を介さずに積層された非接触型データ受送信体の積層体およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の非接触型データ受送信体の積層体は、インレットと、該インレットの両面を被覆する被覆材と、該被覆材の外面の一方に、剥離層が設けられた面とは反対側の面が貼着された剥離基材と、を備えてなる非接触型データ受送信体が、前記剥離層を介して複数積層されてなり、前記被覆材は2液硬化型ウレタン系接着剤からなることを特徴とする。
本発明の非接触型データ受送信体の積層体の製造方法は、インレットと、該インレットの両面を被覆する被覆材と、該被覆材の外面の一方に、剥離層が設けられた面とは反対側の面が貼着された剥離基材と、を備えてなる非接触型データ受送信体が、前記剥離層を介して複数積層されてなり、前記被覆材は2液硬化型ウレタン系接着剤からなる非接触型データ受送信体の積層体の製造方法であって、剥離基材の剥離層が設けられた面とは反対側の面に、2液硬化型ウレタン系接着剤からなる接着剤を塗布する工程Aと、前記剥離基材に塗布した接着剤を介して、前記剥離基材にインレットにおけるICチップが設けられた面を重ね合わせて、前記剥離基材に対して前記インレットを押圧することにより、前記剥離基材と前記インレットの間に、前記接着剤を展開させる工程Bと、前記インレットにおけるICチップが設けられた面とは反対側の面に、2液硬化型ウレタン系接着剤からなる接着剤を塗布する工程Cと、前記インレットに塗布した接着剤を介して、前記インレットにおけるICチップが設けられた面とは反対側の面上に、剥離基材を、その一方の面をなす剥離層を対向させて重ね合わせ、前記インレットに対して前記剥離基材を押圧することにより、前記インレットにおけるICチップが設けられた面とは反対側の面と、前記剥離基材との間に、前記接着剤を展開させる工程Dと、を有し、前記工程A、前記工程B、前記工程Cおよび前記工程Dを、この順に複数回繰り返すことを特徴とする。
本発明の非接触型データ受送信体の積層体によれば、インレットと、その両面を被覆する被覆材と、被覆材の外面の一方に、剥離層が設けられた面とは反対側の面が貼着された剥離基材と、を備えてなる非接触型データ受送信体が、剥離基材の剥離層を介して複数積層されているので、それぞれの非接触型データ受送信体を剥離して使用した場合、その外面に粘着材層が存在しないから、非接触型データ受送信体を多くの用途に適用することができる。
本発明の非接触型データ受送信体の積層体の製造方法によれば、工程A、工程B、工程Cおよび工程Dを、この順に複数回繰り返すことにより、剥離基材の剥離層を介して、非接触型データ受送信体を複数積層してなる非接触型データ受送信体の積層体を製造することができる。従って、従来のように、弱粘着材層を介して、非接触型データ受送信体を積層する必要がない。
本発明の非接触型データ受送信体の積層体の一実施形態を示す概略断面図である。 本発明の非接触型データ受送信体の積層体を構成する非接触型データ受送信体の一実施形態を示す概略断面図である。 本発明の非接触型データ受送信体の積層体の製造方法の一実施形態を示す概略断面図である。 本発明の非接触型データ受送信体の積層体の製造方法の一実施形態を示す概略断面図である。 本発明の非接触型データ受送信体の積層体の製造方法の一実施形態を示す概略断面図である。 本発明の非接触型データ受送信体の積層体の製造方法の一実施形態を示す概略断面図である。
本発明の非接触型データ受送信体の積層体およびその製造方法の実施の形態について説明する。
なお、この実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
「非接触型データ受送信体の積層体」
図1は、本発明の非接触型データ受送信体の積層体の一実施形態を示す概略断面図である。図2は、本発明の非接触型データ受送信体の積層体を構成する非接触型データ受送信体の一実施形態を示す概略断面図である。
この実施形態の非接触型データ受送信体の積層体10は、平面視略長方形状のインレット20と、インレット20の一方の面20aを被覆する第一の被覆材31と、インレット20の他方の面20bを被覆する第二の被覆材32と、第一の被覆材31のインレット20と接する面とは反対側の面(以下、「一方の面(外面)」と言う。)31aに、剥離層41が設けられた面とは反対側の面(以下、「一方の面」と言う。)40aが貼着された剥離基材40とから概略構成される非接触型データ受送信体50が、剥離層41を介して複数積層されてなるものである。
ここで、非接触型データ受送信体の積層体10を、単に積層体10と言うこともある。
また、第一の被覆材31と第二の被覆材32を総称して、被覆材30と言うこともある。
すなわち、非接触型データ受送信体50は、インレット20の両面が被覆材30で直接、被覆され、被覆材30の外面の一方に剥離基材40が貼着されて、インレット20、被覆材30および剥離基材40が、その厚さ方向において積層された構造をなしている。これにより、非接触型データ受送信体50は、平面視略長方形状をなしている。
さらに、積層体10は、剥離層41を介して、複数の非接触型データ受送信体50が積層されて、複数の非接触型データ受送信体50が、その厚さ方向において積層された構造をなしている。これにより、積層体10は、平面視略長方形状をなしている。
インレット20は、基材21と、基材21の一方の面21aに設けられ、互いに電気的に接続されたICチップ22およびアンテナ23とから概略構成されている。
アンテナ23は、各種導電体からなり、互いに対向し、その対向する側にそれぞれ給電点(ICチップ22と接続している部分)を有する一対の面状の放射素子24,25からなるダイポールアンテナである。
アンテナ23の長手方向における長さは、非接触ICカードなどの非接触ICモジュールに利用できる極超短波帯〈UHF〉やマイクロ波帯の電波帯の周波数(300MHz〜30GHz)の1/2波長に相当する長さとなっている。すなわち、放射素子24,25の長手方向における長さは、1/4波長に相当する長さとなっている。
なお、インレット20の一方の面20aは、基材21の一方の面21aに相当する。
ゆえに、インレット20の一方の面20aでは、ICチップ22およびアンテナ23が第一の被覆材31によって被覆されている。
また、インレット20の他方の面20bは、基材21の他方の面21bに相当する。
ゆえに、インレット20の他方の面20bは、第二の被覆材32によって被覆されている。
そして、非接触型データ受送信体50の4つの側面にて、剥離基材40の端面、第一の被覆材31の端面、基材21の端面、および、第二の被覆材32の端面が同一面をなしている。より詳細には、例えば、非接触型データ受送信体50の側面50aにて、剥離基材40の端面40b、第一の被覆材31の端面31b、基材21の端面21c、および、第二の被覆材32の端面32aが同一面をなしている。同様に、非接触型データ受送信体50の側面50bにて、剥離基材40の端面40c、第一の被覆材31の端面31c、基材21の端面21d、および、第二の被覆材32の端面32bが同一面をなしている。
第一の被覆材31の厚さは、特に限定されないが、少なくともインレット20のICチップ22およびアンテナ23に起因する凹凸が、非接触型データ受送信体50の一方の面(外面)50cに現れない程度、かつ、インレット20が外部からの衝撃により破損しない程度であり、例えば、10μm〜2000μmの範囲内である。
また、第二の被覆材32の厚さは、特に限定されないが、インレット20が外部からの衝撃により破損しない程度であり、例えば、10μm〜2000μmの範囲内である。
さらに、非接触型データ受送信体50の柔軟性(可撓性)を十分なものとし、非接触型データ受送信体50を曲げた場合に、インレット20に対して、第一の被覆材31と第二の被覆材32の厚さの差に起因する応力が生じないようにするためには、第一の被覆材31の厚さと第二の被覆材32の厚さは等しいことが好ましい。
また、それぞれの非接触型データ受送信体50を構成するインレット20は、互いに共振周波数が異なるアンテナ23を備えている。
アンテナ23は、ISO/IEC18000−6で規定される各国毎の周波数に設定されており、例えば、非接触型データ受送信体50Aに備えられたアンテナ23の共振周波数が865〜868MHz(欧州用)、非接触型データ受送信体50Bに備えられたアンテナ23の共振周波数が902〜928MHz(米国用)、非接触型データ受送信体50Cに備えられたアンテナ23の共振周波数が952〜954MHz(日本用)となるように、それぞれのアンテナ23が設定されている。
基材21としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、グリコール変性ポリエチレンテレフタレート(PET−G)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル樹脂からなる基材;ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン樹脂からなる基材;ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ4フッ化エチレンなどのポリフッ化エチレン系樹脂からなる基材;ナイロン6、ナイロン6,6などのポリアミド樹脂からなる基材;ポリ塩化ビニル(PVC)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、ビニロンなどのビニル重合体からなる基材;ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチルなどのアクリル系樹脂からなる基材;ポリスチレンからなる基材;ポリカーボネート(PC)からなる基材;ポリアリレートからなる基材;ポリイミドからなる基材;上質紙、薄葉紙、グラシン紙、硫酸紙などの紙からなる基材などが用いられる。
ICチップ22としては、特に限定されず、アンテナ23を介して非接触状態にて情報の書き込みおよび読み出しが可能であり、非接触型ICタグや非接触型ICラベル、あるいは、非接触型ICカードなどのRFIDメディアに適用可能なものであればいかなるものでも用いられる。
アンテナ23は、基材21の一方の面21aに、ポリマー型導電インクを用いて所定のパターンにスクリーン印刷、インクジェット印刷などの印刷法により形成されてなるものか、もしくは、導電性箔をエッチングしてなるもの、金属メッキしてなるものである。
ポリマー型導電インクとしては、例えば、銀粉末、金粉末、白金粉末、アルミニウム粉末、パラジウム粉末、ロジウム粉末、カーボン粉末(カーボンブラック、カーボンナノチューブなど)などの導電微粒子が樹脂組成物に配合されたものが挙げられる。
樹脂組成物として熱硬化型樹脂を用いれば、ポリマー型導電インクは、200℃以下、例えば、100〜150℃程度でアンテナ15をなす塗膜を形成することができる熱硬化型となる。アンテナ15をなす塗膜の電気の流れる経路は、塗膜を構成する導電微粒子が互いに接触することにより形成され、この塗膜の抵抗値は10-5Ω・cmオーダーである。
また、本発明におけるポリマー型導電インクとしては、熱硬化型の他にも、光硬化型、浸透乾燥型、溶剤揮発型といった公知のものが用いられる。
光硬化型のポリマー型導電インクは、光硬化性樹脂を樹脂組成物に含むものであり、硬化時間が短いので、製造効率を向上させることができる。光硬化型のポリマー型導電インクとしては、例えば、熱可塑性樹脂のみ、あるいは、熱可塑性樹脂と架橋性樹脂(特に、ポリエステルとイソシアネートによる架橋系樹脂など)とのブレンド樹脂組成物に、導電微粒子が60質量%以上配合され、ポリエステル樹脂が10質量%以上配合されたもの、すなわち、溶剤揮発型あるいは架橋/熱可塑併用型(ただし、熱可塑型が50質量%以上である)のものや、熱可塑性樹脂のみ、あるいは、熱可塑性樹脂と架橋性樹脂(特に、ポリエステルとイソシアネートによる架橋系樹脂など)とのブレンド樹脂組成物に、ポリエステル樹脂が10質量%以上配合されたもの、すなわち、架橋型あるいは架橋/熱可塑併用型のものなどが好適に用いられる。
また、アンテナ23をなす導電性箔としては、銅箔、銀箔、金箔、白金箔、アルミニウム箔などが挙げられる。
さらに、アンテナ23をなす金属メッキとしては、銅メッキ、銀メッキ、金メッキ、白金メッキなどが挙げられる。
被覆材30は、使用前は液状であり、加熱、紫外線照射、電子線照射などの外的条件を加えなくても、主剤と硬化剤の反応によって硬化する2液混合型ウレタン系接着剤からなるものである。
2液混合型ウレタン系接着剤としては、第一液としてのイソシアネートと、第二液としての水酸基が1級水酸基であるポリオールとを含む混合液に、さらに、エポキシ基を有するシランカップリング剤を添加したものが用いられる。
この2液混合型ウレタン系接着剤では、イソシアネートのイソシアネート基と、ポリオールの水酸基とのモル比(−NCO/−OH)が0.8以上、1.1以下となる配合比で、イソシアネートとポリオールが混合されている。また、この2液混合型ウレタン系接着剤の全量に対するエポキシ基を有するシランカップリング剤の配合量は、0.1質量%以上、2.0質量%以下である。
また、2液混合型ウレタン系接着剤としては、第一液としてのイソシアネートと、第二液としての水酸基が1級水酸基であるポリオールとを含む混合液に、さらに、アスペクト比が10以上、100以下の無機微粒子を添加したものが用いられる。
この2液混合型ウレタン系接着剤では、イソシアネートのイソシアネート基と、ポリオールの水酸基とのモル比(−NCO/−OH)が0.8以上、1.1以下となる配合比で、イソシアネートとポリオールが混合されている。また、この2液混合型ウレタン系接着剤の全量に対するアスペクト比が10以上、100以下の無機微粒子の配合量は、5質量%以上、40質量%以下である。
このような2液硬化型ウレタン系接着剤の具体例としては、主剤(商品名:MLT2900、イーテック社製)と硬化剤(商品名:G3021−B174、イーテック社製)からなる接着剤が挙げられる。
また、被覆材30を形成する接着剤には、必要に応じて、公知の無機顔料、有機顔料、染料などの着色剤が含まれていてもよい。この着色剤により、被覆材30は任意の色に着色される。
剥離基材40としては、剥離層が設けられた剥離フィルムまたは剥離紙が用いられる。
剥離フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)などのプラスチックからなる厚さ30μm〜160μmの基材フィルムの一方の面および/または他方に面に、シリコンからなる厚さ1μm〜50μmの剥離層が設けられたものが用いられる。
すなわち、剥離基材40の他方の面40dには、シリコンからなる剥離層41が設けられている。
このような剥離フィルムの具体例としては、例えば、東セロ株式会社製のトーセロセパレータSP−PET−01−BU(商品名)などが挙げられる。
剥離紙としては、グラシン紙や上質紙からなる厚さ30μm〜160μmの基材の一方の面および/または他方に面に、目止め剤が塗布され、その目止め剤からなる層の上に、シリコンからなる厚さ1μm〜50μmの剥離層が設けられたものが用いられる。
すなわち、剥離基材40の他方の面40dには、シリコンからなる剥離層41が設けられている。
このような剥離紙の具体例としては、例えば、王子タック株式会社製のL11C(商品名)などが挙げられる。
この剥離基材40の剥離力(剥離層41の剥離力)は、0.05〜1.0N/50mmである。
この非接触型データ受送信体の積層体10は、インレット20と、インレット20の両面を被覆する被覆材30と、第一の被覆材31の一方の面31aに、一方の面40aが貼着された剥離基材40とを有する非接触型データ受送信体50が、剥離基材40の他方の面40dに設けられた剥離層41を介して複数積層されているので、それぞれの非接触型データ受送信体50を、積層体10から剥離して使用した場合、その一方の外面50dには、粘着材層が存在しない。また、非接触型データ受送信体50のもう一方の外面50cは、剥離基材40の剥離層41からなり、粘着材層は存在しない。したがって、外面に粘着材層が存在しないから、非接触型データ受送信体50は多くの用途に適用することができる。
なお、この実施形態では、それぞれの非接触型データ受送信体50(50A,50B,50C)を構成するインレット20が、互いに共振周波数が異なるアンテナ23を備えている場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。本発明にあっては、それぞれの非接触型データ受送信体を構成するインレットが、共振周波数が等しいアンテナを備えていてもよい。
また、この実施形態では、非接触型データ受送信体50が平面視略長方形状をなしている場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。本発明にあっては、非接触型データ受送信体は、平面視した場合、任意のカード形状、タグ形状をなしていてもよい。
また、この実施形態では、一対の面状の放射素子24,25から構成されるダイポールアンテナからなるアンテナ23を有するインレット20を備えた場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。本発明にあっては、アンテナは一対の枠状の放射素子から構成されるダイポールアンテナ、メアンダ状のダイポールアンテナ、モノポールアンテナなどであってもよい。
「非接触型データ受送信体の製造方法」
次に、図3〜図6を参照して、この実施形態の非接触型データ受送信体の製造方法を説明する。
なお、図3〜図6において、図1または図2に示した構成要素と同じ構成要素には同一符号を付して、その説明を省略する。
まず、図3に示すように、剥離基材40の一方の面40aに、接着剤塗布装置のノズルなどから吐出される第一の接着剤31Aを塗布する(工程A)。
すなわち、この工程Aでは、剥離基材40の他方の面40dに設けられた剥離層41上に、第一の接着剤31Aを塗布しない。
第一の接着剤31Aとしては、上記の被覆材30を形成する接着剤と同様のものが用いられる。
また、剥離基材40の一方の面40aに対する第一の接着剤31Aの塗布量は、特に限定されないが、この第一の接着剤31Aによって被覆される、インレット20を構成するICチップ22およびアンテナ23の大きさや数、第一の接着剤31Aを硬化することにより形成される第一の被覆材31に必要とされる厚さなどに応じて、適宜調整される。
次いで、図4に示すように、剥離基材40の一方の面40aに塗布した第一の接着剤31Aを介して、剥離基材40にインレット20の一方の面20aを重ね合わせて、剥離基材40に対してインレット20を押圧することにより、剥離基材40と、インレット20の一方の面20aとの間に、第一の接着剤31Aを展開させる(工程B)。
すなわち、この工程Bでは、剥離基材40の一方の面40aに、インレット20におけるICチップ22およびアンテナ23が設けられた面(一方の面)21aが対向するように、剥離基材40の一方の面40a上にインレット20を重ね合わせる。
この工程Bでは、例えば、インレット20を、回転する一対のローラーの対向する部分にて、第一の接着剤31Aを介して、剥離基材40の一方の面40a上に重ね合わせるとともに、剥離基材40とインレット20を一対のローラーで挟み込む。これにより、剥離基材40とインレット20の間に、第一の接着剤31Aを展開させる。
また、工程Bでは、上記のように、外的条件を加えなくても主剤と硬化剤の反応によって硬化する2液硬化型ウレタン系接着剤からなる第一の接着剤31Aを用いる。したがって、第一の接着剤31Aは、剥離基材40とインレット20の間に展開させるまでの間、流動性を有しているが、反応の進行に伴って、次第に流動性がなくなり、最終的には硬化する。これにより、インレット20の一方の面20a、並びに、その一方の面20aに設けられたICチップ22およびアンテナ23が第一の接着剤31Aによって被覆されるとともに、剥離基材40の一方の面40a上に、インレット20が貼着される。なお、第一の接着剤31Aは硬化すると、上記の第一の被覆材31となる。
また、工程Bでは、剥離基材40とインレット20の間に展開させた後の第一の接着剤31Aの厚さを、少なくともインレット20のICチップ22およびアンテナ23に起因する凹凸が、剥離基材40の他方の面40d側に現れない程度、かつ、ICチップ22およびアンテナ23が外部からの衝撃により破損しない程度とし、例えば、10μm〜2000μmの範囲内とする。
また、工程Bにおいて、ローラーを用いる場合、剥離基材40とインレット20を一対のローラーで挟み込む力、すなわち、剥離基材40に対してインレット20を厚さ方向に押圧する力(圧力)は、特に限定されず、剥離基材40およびインレット20の厚さや大きさ、第一の接着剤31Aの塗布量などに応じて、適宜調整されるが、1kg/cm〜20kg/cmであることが好ましく、より好ましくは5kg/cm〜10kg/cmである。
この工程Bにより、第一の接着剤31Aによって、ICチップ22およびアンテナ23が完全に被覆され、剥離基材40とインレット20の間に、ほぼ隙間無く第一の接着剤31Aが充填される。
次いで、図5に示すように、インレット20の他方の面20b(基材21の他方の面21b)に、接着剤塗布装置のノズルなどから吐出される第二の接着剤32Aを塗布する(工程C)。
第二の接着剤32Aとしては、上記の被覆材30を形成する接着剤と同様のものが用いられる。
また、インレット20の他方の面20bに対する第二の接着剤32Aの塗布量は、特に限定されないが、第二の接着剤32Aを硬化することにより形成される第二の被覆材32に必要とされる厚さなどに応じて、適宜調整される。
次いで、図6に示すように、インレット20の他方の面20bに塗布した第二の接着剤32Aを介して、インレット20の他方の面20b上に、剥離基材40を、その他方の面40dに設けられた剥離層41を対向させて重ね合わせ、インレット20に対して剥離基材40を押圧することにより、インレット20の他方の面20bと、剥離基材40との間に、第二の接着剤32Aを展開させる(工程D)。
この工程Dでは、例えば、剥離基材40を、回転する一対のローラーの対向する部分にて、第一の接着剤32Aを介して、インレット20の他方の面20b上に重ね合わせるとともに、剥離基材40と、インレット20および剥離基材40を含む積層体αとを一対のローラーで挟み込む。これにより、インレット20の他方の面20bと、剥離基材40の剥離層41との間に、第二の接着剤32Aを展開させる。
また、工程Dでは、上記のように、外的条件を加えなくても主剤と硬化剤の反応によって硬化する2液硬化型ウレタン系接着剤からなる第二の接着剤32Aを用いる。したがって、第二の接着剤32Aは、積層体αと剥離基材40の間に展開させるまでの間、流動性を有しているが、反応の進行に伴って、次第に流動性がなくなり、最終的には硬化する。これにより、インレット20の他方の面20bが第二の接着剤32Aによって被覆されるとともに、積層体αの上に、剥離基材40が貼着される。なお、第二の接着剤32Aは硬化すると、上記の第二の被覆材32となる。
また、工程Dでは、積層体αと剥離基材40の間に展開させた後の第二の接着剤32Aの厚さを、上述の工程Bにおいて、剥離基材40とインレット20の間に展開させた後の第一の接着剤31Aの厚さと同程度とし、例えば、10μm〜1000μmの範囲内とする。
また、工程Dにおいて、ローラーを用いる場合、積層体αと剥離基材40を一対のローラーで挟み込む力、すなわち、インレット20に対して剥離基材40を厚さ方向に押圧する力(圧力)は、特に限定されず、積層体αおよび剥離基材40の厚さや大きさ、第二の接着剤32Aの塗布量などに応じて、適宜調整されるが、1kg/cm〜20kg/cmであることが好ましく、より好ましくは5kg/cm〜10kg/cmである。
この工程Dにより、積層体αと剥離基材40の間に、ほぼ隙間無く第二の接着剤32Aが充填される。
さらに、上記の工程A、工程B、工程Cおよび工程Dを、この順に複数回繰り返すことにより、図1に示す非接触型データ受送信体の積層体10を得る。
なお、必要に応じて、裁断装置の切断刃(図示略)により、非接触型データ受送信体の積層体10を、アンテナ23の形状に応じて裁断してもよい。
ここで、積層体10をアンテナ23の形状に応じて裁断するとは、アンテナ23を損傷することなく、かつ、目的とする非接触型データ受送信体50の形状に合わせて裁断することを言う。
この実施形態の非接触型データ受送信体の積層体の製造方法によれば、上記の工程A、工程B、工程Cおよび工程Dを、この順に複数回繰り返すことにより、剥離基材40の剥離層41を介して、非接触型データ受送信体50を複数積層した非接触型データ受送信体の積層体10を製造することができる。従って、従来のように、弱粘着材層を介して、非接触型データ受送信体を積層する必要がない。
なお、この実施形態では、予め個片化されたインレット20を用いて、積層体10を製造する場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。本発明にあっては、長尺の剥離基材、および、基材の一方の面に、RFID用のアンテナと、このアンテナを通じて通信するICチップとが等間隔に多数設けられた、長尺のインレットシートを用いて、連続的に、非接触型データ受送信体の積層体を製造してもよい。
10・・・非接触型データ受送信体の積層体(積層体)、20・・・インレット、21・・・基材、22・・・ICチップ、23・・・アンテナ、24,25・・・放射素子、30・・・被覆材、31・・・第一の被覆材、31A・・・第一の接着剤、32・・・第二の被覆材、32A・・・第二の接着剤、40・・・剥離基材、41・・・剥離層、50・・・非接触型データ受送信体。

Claims (2)

  1. インレットと、該インレットの両面を被覆する被覆材と、該被覆材の外面の一方に、剥離層が設けられた面とは反対側の面が貼着された剥離基材と、を備えてなる非接触型データ受送信体が、前記剥離層を介して複数積層されてなり、
    前記被覆材は2液硬化型ウレタン系接着剤からなることを特徴とする非接触型データ受送信体の積層体。
  2. インレットと、該インレットの両面を被覆する被覆材と、該被覆材の外面の一方に、剥離層が設けられた面とは反対側の面が貼着された剥離基材と、を備えてなる非接触型データ受送信体が、前記剥離層を介して複数積層されてなり、前記被覆材は2液硬化型ウレタン系接着剤からなる非接触型データ受送信体の積層体の製造方法であって、
    剥離基材の剥離層が設けられた面とは反対側の面に、2液硬化型ウレタン系接着剤からなる接着剤を塗布する工程Aと、
    前記剥離基材に塗布した接着剤を介して、前記剥離基材にインレットにおけるICチップが設けられた面を重ね合わせて、前記剥離基材に対して前記インレットを押圧することにより、前記剥離基材と前記インレットの間に、前記接着剤を展開させる工程Bと、
    前記インレットにおけるICチップが設けられた面とは反対側の面に、2液硬化型ウレタン系接着剤からなる接着剤を塗布する工程Cと、
    前記インレットに塗布した接着剤を介して、前記インレットにおけるICチップが設けられた面とは反対側の面上に、剥離基材を、その一方の面をなす剥離層を対向させて重ね合わせ、前記インレットに対して前記剥離基材を押圧することにより、前記インレットにおけるICチップが設けられた面とは反対側の面と、前記剥離基材との間に、前記接着剤を展開させる工程Dと、を有し、
    前記工程A、前記工程B、前記工程Cおよび前記工程Dを、この順に複数回繰り返すことを特徴とする非接触型データ受送信体の製造方法。
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