JP2012065605A - 食品組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】コラーゲンを含有したことに起因する風味等の劣化を防止することができる食品組成物を提供すること。
【解決手段】請求項1記載の食品組成物によれば、コラーゲンに加えて、松樹皮抽出物および成長因子を含有しており、また、請求項2および3記載の食品組成物によれば、コラーゲンに加えて、松樹皮抽出物およびEGF様成分を含有している。よって、コラーゲンを含有したことに起因する風味等の劣化を防止することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、食品組成物に関する。
近年、健康や美容に対する意識が高まるにつれて、様々な効果を目的とした医薬品、医薬部外品、化粧品、飲食品などが開発されている。このような背景の中、多種多様な製品にコラーゲンが配合されており、様々な美容や効能を訴求する製品として普及している(例えば特許文献1)。ここで、コラーゲンは、独特の臭いを有するといった欠点(例えば、豚由来のコラーゲンは獣臭い、魚由来のコラーゲンは生臭いといった欠点)があることから、コラーゲンをそのまま食品に含有すると風味等が著しく劣化するといった問題点があった。この問題点を解決する方法としては、特許文献2に開示されているようにスクラロースを添加する方法が知られている。
特開2001−252048号公報 WO00/24273号公報
しかし、健康食品の多種多様化の中、特許文献2に記載の技術以外にも、風味等の劣化を防止できるコラーゲン含有食品の提供が望まれていた。
本発明は、上述の要望に応えたものであり、コラーゲンを含有したことに起因する風味等の劣化を防止することができる食品組成物を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、請求項1記載の食品組成物は、松樹皮抽出物、コラーゲンおよび成長因子を含有するものである。なお、本発明においてコラーゲンとは、コラーゲンタンパク質のみに限定されず、コラーゲンタンパク質を加水分解して得られるコラーゲンペプチドや、コラーゲン分子をプロテアーゼで処理し、テロペプチド部分を取り除いたアテロコラーゲンも含む概念である。
請求項2記載の食品組成物は、請求項1記載の食品組成物において、前記成長因子は、ツバメの巣に含有されるEGF(Epidermal Growth Factor)様成分である。なお、EGF様成分とは、体内においてEGFと同様の作用を奏する成分を示している。
請求項3記載の食品組成物は、請求項2記載の食品組成物において、EGF様成分としてツバメの巣を利用するものであり、前記コラーゲン1重量部に対して、前記松樹皮抽出物を0.2重量部以上含有し、前記ツバメの巣を0.04重量部以上含有しているものである。
請求項1記載の食品組成物によれば、コラーゲンに加えて、松樹皮抽出物および成長因子を含有しており、また、請求項2および3記載の食品組成物によれば、コラーゲンに加えて、松樹皮抽出物およびEGF様成分を含有しているので、コラーゲンを含有したことに起因する風味等の劣化を防止することができるという効果がある。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明は、後述する実施形態の記載により限定して解釈されるものではなく、特許請求の範囲における記載の範囲内で種々の変更が可能である。
本発明の食品組成物は、松樹皮抽出物、コラーゲンおよび成長因子を含有することを特徴とする。また、食品組成物に含有される成長因子は、ツバメの巣に含有されるEGF(Epidermal Growth Factor)様成分であることを特徴とする。また、食品組成物は、EGF様成分としてツバメの巣を利用するものであり、コラーゲン1重量部に対して、松樹皮抽出物を0.2重量部以上含有し、ツバメの巣を0.04重量部以上含有していることを特徴とする。
(松樹皮抽出物について)
松樹皮抽出物としては、フランス海岸松(Pinus Martima)、カラマツ、クロマツ、アカマツ、ヒメコマツ、ゴヨウマツ、チョウセンマツ、ハイマツ、リュウキュウマツ、ウツクシマツ、ダイオウマツ、シロマツ、カナダのケベック地方のアネダ等の樹皮抽出物が好ましく用いられる。中でも、フランス海岸松の樹皮抽出物が好ましく用いられる。
フランス海岸松は、南仏の大西洋沿岸の一部に生育している海洋性松をいう。このフランス海岸松の樹皮は、フラボノイド類であるプロアントシアニジン(proanthocyanidin)を主要成分として含有する他に、有機酸及びその他の生理活性成分等を含有している。この主要成分であるプロアントシアニジンには、活性酸素を除去する強い抗酸化作用があることが知られている。
松樹皮抽出物は、上述の松の樹皮を水及び/又は有機溶媒で抽出して得られる。水を用いる場合には温水、または熱水が用いられる。抽出に用いる有機溶媒としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、ブタン、アセトン、ヘキサン、シクロヘキサン、プロピレングリコール、含水エタノール、含水プロピレングリコール、エチルメチルケトン、グリセリン、酢酸メチル、酢酸エチル、ジエチルエーテル、ジクロロメタン、食用油脂、1,1,1,2−テトラフルオロエタン、1,1,2−トリクロロエテン等の食品または薬剤の製造に許容され得る有機溶媒が好ましく用いられる。これらの水、有機溶媒は単独で用いてもよいし、組合わせて用いてもよい。特に、熱水、含水エタノール、含水プロピレングリコール等が好ましく用いられる。
松樹皮からの抽出方法は特に制限はないが、例えば、加温抽出法、超臨界流体抽出法などが用いられる。
超臨界流体抽出法とは、物質の気液の臨界点(臨界温度、臨界圧力)を超えた状態の流体である超臨界流体を用いて抽出を行う方法である。超臨界流体としては、二酸化炭素、エチレン、プロパン、亜酸化窒素(笑気ガス)等が用いられるが、二酸化炭素が好ましく用いられる。
超臨界流体抽出法では、目的成分を超臨界流体によって抽出する抽出工程と、目的成分と超臨界流体を分離する分離工程とを行う。分離工程では、圧力変化による抽出分離、温度変化による抽出分離、吸着剤・吸収剤を用いた抽出分離のいずれを行ってもよい。
また、エントレーナー添加法による超臨界流体抽出を行ってもよい。この方法は、抽出流体に、例えば、エタノール、プロパノール、n−ヘキサン、アセトン、トルエン、その他の脂肪族低級アルコール類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ケトン類を2〜20W/V%程度添加し、この流体を用いて超臨界流体抽出を行うことによって、OPC(oligomeric proanthocyanidin:オリゴメリック・プロアントシアニジン)、カテキン類などの目的とする抽出物の抽出溶媒に対する溶解度を飛躍的に上昇させる、あるいは分離の選択性を増強させる方法であり、効率的な松樹皮抽出物を得る方法である。
超臨界流体抽出法は、比較的低い温度で操作できるため、高温で変質・分解する物質にも適用できるという利点、抽出流体が残留しないという利点、溶媒の循環利用が可能であるため、脱溶媒工程などが省略でき、工程がシンプルになるという利点がある。
また、松樹皮からの抽出は、上述の抽出法以外に、液体二酸化炭素回分法、液体二酸化炭素還流法、超臨界二酸化炭素還流法等により行ってもよい。
松樹皮からの抽出は、複数の抽出方法を組み合わせてもよい。複数の抽出方法を組み合わせることにより、種々の組成の松樹皮抽出物を得ることが可能となる。
上述した抽出により得られた松樹皮抽出物は、限外濾過、あるいは吸着性担体(ダイヤイオンHP−20、Sephadex−LH20、キチンなど)を用いたカラム法またはバッチ法により精製を行うことが安全性の面から好ましい。
本発明の食品組成物に含有される松樹皮抽出物は、具体的には、以下のような方法により調製されるが、これは例示であり、この方法に限定されない。
フランス海岸松の樹皮1kgを、塩化ナトリウムの飽和水溶液3Lに入れ、100℃にて30分間抽出し、抽出液を得る(抽出工程)。その後、抽出液を濾過し、得られる不溶物を塩化ナトリウムの飽和溶液500mLで洗浄し、洗浄液を得る(洗浄工程)。この抽出液と洗浄液を合わせて、松樹皮の粗抽出液を得る。
次いで、この粗抽出液に酢酸エチル250mLを添加して分液し、酢酸エチル層を回収する工程を5回繰り返す。回収した酢酸エチル溶液を合わせて、無水硫酸ナトリウム200gに直接添加して脱水する。その後、この酢酸エチル溶液を濾過し、濾液を、元の5分の1の量になるまで減圧濃縮する。そして、濃縮された酢酸エチル溶液を2Lのクロロホルムに注ぎ、攪拌して得られる沈殿物を濾過して回収する。その後、この沈殿物を酢酸エチル100mLに溶解した後、再度1Lのクロロホルムに添加して洗浄するため沈殿させる工程を2回繰り返す。この方法により、例えば、重合度が2〜4のプロアントシアニジンを20質量%以上含有し、かつカテキン類を5質量%以上含有する、約5gの松樹皮抽出物が得られる。ここで、抽出物中の特定成分の含有量は、抽出物の乾燥質量を基準とした値であり、以下においても同様である。
松樹皮抽出物は、主な有効成分の一つとして、プロアントシアニジンを含有する。プロアントシアニジンは、フラバン−3−オールおよび/またはフラバン−3,4−ジオールを構成単位とする重合度が2以上の縮重合体からなる化合物群をいう。プロアントシアニジンは、植物が作り出す強力な抗酸化物質であり、植物の葉、樹皮、果実の皮および種に集中的に含まれている。このプロアントシアニジンは、ヒトの体内では生成することができない物質である。
このプロアントシアニジンを含有する松樹皮抽出物を摂取した場合に、優れた脂質代謝改善効果が得られる。松樹皮抽出物には、プロアントシアニジンとして重合度が2以上の縮重合体が含有され、さらにカテキンなどが含有される。特に、重合度が低い縮重合体が多く含まれるプロアントシアニジンが好ましく用いられる。重合度の低い縮重合体としては、重合度が2〜30の縮重合体(2〜30量体)が好ましく、重合度が2〜10の縮重合体(2〜10量体)がより好ましく、重合度が2〜4の縮重合体(2〜4量体)がさらに好ましい。重合度が2〜4の縮重合体(2〜4量体)のプロアントシアニジンは、特に体内に吸収されやすい。本明細書では、上記の重合度が2〜4の重合体を、オリゴメリック・プロアントシアニジン(oligomeric proanthocyanidin、以下「OPC」という)という。
松樹皮抽出物は、2〜4量体のプロアントシアニジン(即ち、OPC)を、松樹皮抽出物の乾燥質量基準で、15質量%以上、より好ましくは20質量%以上、さらに好ましくは30質量%以上含有する抽出物であることがより好ましい。
また、松樹皮抽出物は、5量体以上のプロアントシアニジンを、松樹皮抽出物の乾燥質量基準で、10質量%以上、より好ましくは15質量%以上含有する抽出物であることが好ましい。
松樹皮抽出物には、さらにカテキン(catechin)類が含有され得る。松樹皮抽出物におけるカテキン類の含有量は、松樹皮抽出物の乾燥質量基準で、好ましくは5質量%以上であり、より好ましくは10質量%以上である。
カテキン類は、上述した抽出方法によって、プロアントシアニジン(例えば、OPC)と共に抽出され得る。カテキン類とは、ポリヒドロキシフラバン−3−オールの総称である。カテキン類としては、(+)−カテキン(狭義のカテキンといわれる)、(−)−エピカテキン、(+)−ガロカテキン、(−)−エピガロカテキン、エピガロカテキンガレート、エピカテキンガレート、アフゼレキンなどが知られている。
松樹皮抽出物からは、上述の(+)−カテキンの他、ガロカテキン、アフゼレキン、ならびに(+)−カテキンまたはガロカテキンの3−ガロイル誘導体が単離されている。カテキン類には、発癌抑制作用、活性酸素やフリーラジカルの消去作用、および抗酸化作用などがあることが知られている。また、カテキン類には、血糖の上昇を抑制する抗糖尿病効果があることが知られている。カテキン類は、単独では水溶性が乏しく、その生理活性が低いが、OPCの存在下では、水溶性が増すと同時に活性化する性質がある。従って、カテキン類はOPCとともに存在することで効果的に作用する。
カテキン類は、松樹皮抽出物に、5質量%以上含有されていることが好ましい。また、OPCを20質量%以上、かつ5量体以上のプロアントシアニジンを10質量%以上含有する松樹皮抽出物に、カテキン類が5質量%以上含有されていることがより好ましい。例えば、松樹皮抽出物のカテキン類含有量が5質量%未満の場合、含有量が5質量%以上となるようにカテキン類を添加してもよい。すなわち、カテキン類を5質量%以上含有し、OPCを20質量%以上含有し、かつ5量体以上のプロアントシアニジンを10質量%以上含有する松樹皮抽出物を用いることがさらに好ましい。
(コラーゲンについて)
本発明の食品組成物に含有されるコラーゲンは、動物の生体を構成する繊維状の硬質蛋白の総称及び、これを加水分解して得られる可溶性蛋白を含んで意味するものであり、基源となる動物は陸上動物、水棲動物を問わない。具体的な基源となる動物を例示すれば、牛、豚、羊などの陸上動物、魚類などの水棲動物などが好ましい。これらの動物の骨格蛋白を水性担体で抽出したり、プロテアーゼなどで加水分解した後、可溶性部分を抽出したもの等が好ましく例示できる。特に好ましいものは、魚類を基源とし、それを加水分解し、可溶性にしたものである。又、好ましい分子量は、平均分子量が10000以下であり、より好ましくは5000以下である。これは平均分子量が大きすぎると、口溶け性が阻害されて嚥下しにくくなる場合があることがその理由である。このような平均分子量のコラーゲンを得るためには、加水分解によって分子サイズを小さくし、所望により限外濾過などにより、分子量分布を調整することが好ましい。なお、この様なコラーゲンは、既に食品用の市販品が存在するため、それを使用してもよい。
(成長因子について)
本発明の食品組成物に含有される成長因子とは、体内において、特定の細胞の増殖や分化を促進する内因性のタンパク質の総称である。本発明の食品組成物に含有される成長因子としては、EGF様成分(EGF様成分とは、体内においてEGFと同様の作用を奏する成分)を例示することができる。EGF様成分としては、ツバメの巣に含有されるEGF様成分を例示することができる。なお、EGF(Epidermal Growth Factor)とは、上皮細胞増殖因子・表皮成長因子を示している。なお、EGF様成分については、既に食品用として利用可能なツバメの巣が存在するため、これを食品用組成物に含有させることで、該成分として利用してもよい。
(本発明の食品組成物について)
本発明の食品組成物は、松樹皮抽出物とコラーゲンと成長因子とを含有しており、より具体的には、松樹皮抽出物とコラーゲンとEGF様成分(ツバメの巣)とを含有する。本発明の食品組成物中における松樹皮抽出物の量は、特に制限はないが、コラーゲン1重量部に対して、0.004重量部以上を含有することが好ましい。
また、本発明の食品組成物中におけるコラーゲンの量は、特に制限はないが、食品組成物全体に対して、3〜17重量%の範囲とすることが好ましい。
また、本発明の食品組成物中におけるツバメの巣の量は、特に制限はないが、コラーゲン1重量部に対して、0.00001重量部以上を含有することが好ましい。
本発明の食品組成物には、松樹皮抽出物、コラーゲン、ツバメの巣の他に、大麦若葉末、難消化性デキストリン(水溶性食物繊維)、還元麦芽糖、緑茶末、ヨモギ末、デキストリン、すっぽんエキス、黒酢、リンゴ果汁、果糖ブドウ糖液糖、オリゴ糖、鶏冠抽出物、ビタミンC等のビタミン類を配合することができる。
本発明の食品組成物は、食用に適した形態で提供することができる。例えば、粉末状・粒状・顆粒状・液状・ペースト状・クリーム状・タブレット状・カプセル状・カプレット状・ソフトカプセル状・錠剤状・棒状・板状・ブロック状・丸薬状・固形状・ゲル状・ゼリー状・グミ状・ウエハース状・ビスケット状・飴状・チュアブル状・シロップ状・スティック状等に成形して食品として提供することができる。また、水、牛乳、豆乳、果汁飲料、乳清飲料、清涼飲料、青汁、黒酢、ヨーグルト等に添加して使用してもよい。また、本発明の食品組成物を、例えば、美容用途を表示した健康食品、特定保健用食品に使用してもよい。
以下、本発明の実施例について説明する。なお、本発明は、後述する実施例に限定して解釈されるものではなく、特許請求の範囲における記載の範囲内で種々の変更が可能である。
(食品組成物の評価について)
松樹皮抽出物、コラーゲンおよびツバメの巣を含有する食品組成物について、比較対象と共に官能試験を実施し、この食品組成物の優位性について評価を行った。
官能試験は、次のように行った。まず、表1に示す試験飲料および比較飲料1〜3の計4種類の飲料を調製した。具体的には、松樹皮抽出物の粉末(商品名:フラバンジェノール、東洋新薬製(「フラバンジェノール」は株式会社東洋新薬の登録商標))と、コラーゲンの粉末と、ツバメの巣の粉末とを用い、飲料全体に対して、コラーゲンを0.5重量%含有し、フラバンジェノールを0.1重量%含有し、ツバメの巣を0.02重量%含有する水溶液を調製して、これを試験飲料とした。言い換えれば、試験飲料は、コラーゲン1重量部に対して、松樹皮抽出物を0.2重量部含有し、ツバメの巣を0.04重量部含有する水溶液である。
また、コラーゲンだけを用い、飲料全体に対して、コラーゲンを0.5重量%含有する水溶液を調製して、これを比較飲料1とした。また、コラーゲンとフラバンジェノールとの2つを用い、飲料全体に対して、コラーゲンを0.5重量%含有し、フラバンジェノールを0.1重量%含有する水溶液を調製して、これを比較飲料2とした。更に、コラーゲンとツバメの巣とを用い、飲料全体に対して、コラーゲンを0.5重量%含有し、ツバメの巣を0.02重量%含有する水溶液を調製して、これを比較飲料3とした。
(表1)
Figure 2012065605
次に、官能試験では、試験飲料および比較飲料1〜3を、男女から構成される被験者6名に試飲させた。その後、「臭い、おいしさ、風味、甘味、酸味、塩味、えぐみ、苦味、後味の良さ、喉ごし、肌触り」の計11評価項目について、被験者に評価させた。なお、評価は、上述した計11の評価項目のそれぞれについて、被験者毎に、1点〜5点の5段階による評点方法を採用した(1点が最も良い評価で、5点が最も悪い評価)。そして、各評価項目毎に、各被験の評価点を合算し、各評価項目における総合評点を求めた(総合評点が低いほど、良い評価を示す)。このときの各評価項目における総合評点を表2に示す。
(表2)

Figure 2012065605
表2に示す通り、試験飲料(フラバンジェノール、コラーゲンおよびツバメの巣を含有する食品組成物)は、全ての評価項目において、総合評点19点以下となっており、比較飲料1〜3と比較して、ばらつきの少ない安定した総合評点となっている。
ここで食品分野においては、上述した評価項目のうちの大部分が低い総合評点であったとしても(良い評価であったとしても)、評価項目の1つでも高い総合評点があれば(悪い評価があれば)、食品全体の評価は悪いものとなる。このため、食品においては、安定して低い総合評点が非常に重要となる。この点、試験飲料は、上述の通り、比較飲料1〜3と比べて安定して低い総合評点を示していることから、食品分野への利用に非常に適しているといえる。
また、表2に示す通り、試験飲料は、「おいしさ」、「風味」、「甘味」、「酸味」、「塩味」、「後味の良さ」の6つの評価項目において、低い総合評点を示していることから、比較飲料1〜3と比べて、良い評価を示している。
特に、表2に示す通り、試験飲料は、「風味」の評価項目における総合評点が著しく低いことから、比較飲料1〜3と比べて、風味において著しく優れた評価を示している。この総合評点はまさに、コラーゲンとフラバンジェノールとツバメの巣との組み合わせが、「風味」の向上に対して著しく効果があることを示している。
上述した通り、フラバンジェノール、コラーゲンおよびツバメの巣(成長因子)を含有する食品組成物によれば、コラーゲンを含有したことに起因する風味等の劣化を防止することができる。
以上、実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものである。
上述した実施例においては、食品組成物を飲料としたが、これに限られるものではなく、食品組成物を粉末状や粒状・顆粒状・ペースト状等の液状以外に成形してもよい。このように食品組成物を液状以外に成形した場合においても、表2に示す結果と同様の結果が得られることは容易に想到できる。
また、上述した実施例においては、食品組成物に含有するEGF様成分としてツバメの巣を用いたが、これに限られるものではなく、ツバメの巣から予めEGF様成分を抽出し、その抽出したEGF様成分をツバメの巣に代えて食品組成物に含有させてもよい。
また、上述した実施例においては、試験飲料は(コラーゲンを含有したことに起因する風味等の劣化を防止することができる飲料は)、コラーゲン1重量部に対して、松樹皮抽出物を0.2重量部含有し、ツバメの巣を0.04重量部含有したが、これに限られるものではない。即ち、上述した風味等の劣化防止を実現する観点においては、コラーゲン1重量部に対して、松樹皮抽出物を0.2重量部以上含有し、ツバメの巣を0.04重量部以上含有する食品組成物とすればよい。なお、このような処方の食品組成物であっても、表2に示す結果と同様の結果が得られることは容易に想到できる。
請求項1記載の食品組成物によれば、コラーゲンに加えて、松樹皮抽出物および成長因子を含有しており、また、請求項2および3記載の食品組成物によれば、コラーゲンに加えて、松樹皮抽出物およびEGF様成分を含有しているので、コラーゲンを含有したことに起因する風味等の劣化を防止することができる。よって、この劣化防止が必要な産業分野での利用が可能である。

Claims (3)

  1. 松樹皮抽出物、コラーゲンおよび成長因子を含有することを特徴とする食品組成物。
  2. 前記成長因子は、ツバメの巣に含有されるEGF(Epidermal Growth Factor)様成分であることを特徴とする請求項1記載の食品組成物。
  3. 前記食品組成物は、
    EGF様成分としてツバメの巣を利用するものであり、
    前記コラーゲン1重量部に対して、前記松樹皮抽出物を0.2重量部以上含有し、前記ツバメの巣を0.04重量部以上含有していることを特徴とする請求項2記載の食品組成物。
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