JP2012062787A - 内燃機関の可変動弁装置 - Google Patents

内燃機関の可変動弁装置 Download PDF

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嘉人 守谷
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Abstract

【課題】相対回転位相が特定位相に固定されているか否かを油圧に基づいて判定することのできる内燃機関の可変動弁装置を提供する。
【解決手段】可変動弁装置は、油圧式のバルブタイミング可変機構30と、ハウジングロータとベーンロータとを互いに固定する位相固定機構と、ハウジングロータとベーンロータとの間にて形成される進角室38および遅角室39と、進角室38および遅角室39に接続される進角油路55および遅角油路56とを含む。進角油路55の第1進角油路55Aには進角油圧センサ94が設けられている。遅角油路56の第1遅角油路56Aには遅角油圧センサ95が設けられている。そして、相対回転位相が最遅角位相のとき、かつ遅角油圧センサ95により検出された油圧の変動幅が基準変動幅よりも小さいとき、ハウジングロータとベーンロータとが互いに固定されている旨判定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、クランクシャフトに同期して回転する入力回転体とカムシャフトに同期して回転する出力回転体との相対的な回転位相である相対回転位相を変更することによりバルブタイミングを変更する油圧式のバルブタイミング可変機構と、入力回転体と出力回転体とを互いに固定する位相固定機構と、出力回転体と入力回転体との間に形成される進角室および遅角室にそれぞれ接続される進角油路および遅角油路とを含む内燃機関の可変動弁装置に関する。
上記可変動弁装置として、例えば特許文献1に記載のものが知られている。
この可変動弁装置のベーンロータの内部には、第1油圧センサおよび第2油圧センサが設けられている。第1油圧センサは、ベーンロータ内の遅角油路に隣接して設けられるとともに同油路内の油圧を検出する。第2油圧センサは、ロックピンが摺動可能に収容されるシリンダに隣接して設けられるとともに同シリンダ内の油圧を検出する。
上記の可変動弁装置では、ロックピンをロック位置に切り替える要求に基づいてロックピンをベーンロータから突出させるための制御を開始した後、ロックピンが正常にロック位置に切り替えられたか否かを各油圧センサにより検出された油圧に基づいて判定している。
特開2005−98217号公報
ところで、上記可変動弁装置は、ベーンロータの内部に各油圧センサを設ける構造のため、可変動弁装置の製造が実際には困難であると考えられる。すなわち、特許文献1はロックピンが正常にロック位置に切り替えられたか否かを各油圧センサにより検出された油圧に基づいて行うことが可能な可変動弁装置を開示したものとはいえない。
本発明はこうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、相対回転位相が特定位相に固定されているか否かを油圧に基づいて判定することのできる内燃機関の可変動弁装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段およびその作用効果について記載する。なお、この「課題を解決するための手段」の欄においては、バルブタイミング可変機構の動作状態を「可変機構動作状態」として示す。また、可変機構動作状態について相対回転位相が特定位相に固定されている状態を「固定状態」として、また同動作状態について相対回転位相が特定位相に固定されていない状態を「解除状態」として示す。
(1)請求項1に記載の発明は、クランクシャフトに同期して回転する入力回転体と、カムシャフトに同期して回転する出力回転体とを備え、前記入力回転体と前記出力回転体との相対的な回転位相である相対回転位相を変更することによりバルブタイミングを変更する油圧式のバルブタイミング可変機構と、前記相対回転位相が特定位相のときに前記入力回転体と前記出力回転体とを互いに固定する位相固定機構と、前記バルブタイミング可変機構の油圧を制御するオイルコントロールバルブと、前記出力回転体と前記入力回転体との間に形成される進角室および遅角室と、前記オイルコントロールバルブと前記進角室とを互いに接続する進角油路と、前記オイルコントロールバルブと前記遅角室とを互いに接続する遅角油路とを含む内燃機関の可変動弁装置において、前記進角油路および前記遅角油路の少なくとも一方において前記オイルコントロールバルブと前記カムシャフトとの間の部位に油圧を検出する油圧検出手段が設けられることを要旨とする。
本発明によれば、進角油路および遅角油路の少なくとも一方においてオイルコントロールバルブとカムシャフトとの間に油圧検出手段が設けられるため、油圧検出手段を有する可変動弁装置を製造することができる。したがって、相対回転位相が特定位相に固定されているか否かを油圧に基づいて判定することのできる内燃機関の可変動弁装置を提供することができる。
(2)請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関の可変動弁装置において、前記相対回転位相が前記特定位相のとき、かつ前記油圧検出手段により検出された油圧の変動幅が所定幅よりも小さいとき、前記入力回転体と前記出力回転体とが互いに固定されている旨判定することを要旨とする。
可変機構動作状態が固定状態のときには、出力回転体が入力回転体に対して揺動しないため、進角室および遅角室の油圧が各回転体の揺動に基づいて変動することはない。このため、可変機構動作状態が解除状態のときよりも油圧の変動幅は小さい。
本発明は、このような点に鑑み、相対回転位相が特定位相のとき、かつ油圧検出手段により検出された油圧の変動幅が所定幅よりも小さいとき、出力回転体と入力回転体とが互いに固定されている旨判定している。これにより、入力回転体と出力回転体とが互いに固定されていることを適切に判定することができる。
(3)請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の内燃機関の可変動弁装置において、前記相対回転位相が前記特定位相のとき、かつ前記油圧検出手段により検出された油圧の変動幅が所定幅以上のとき、前記入力回転体と前記出力回転体とが互いに固定されていない旨判定することを要旨とする。
可変機構動作状態が解除状態のときには、出力回転体が入力回転体に対して揺動するため、進角室および遅角室の油圧が各回転体の揺動に基づいて変動する。このため、可変機構動作状態が固定状態のときよりも油圧の変動幅は大きい。
本発明は、このような点に鑑み、相対回転位相が特定位相のとき、かつ油圧検出手段により検出された油圧の変動幅が所定幅以上のとき、出力回転体と入力回転体とが互いに固定されていない旨判定している。これにより、入力回転体と出力回転体とが互いに固定されていないことを適切に判定することができる。
(4)請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関の可変動弁装置において、前記バルブタイミング可変機構の動作状態について前記相対回転位相が前記特定位相に固定されていない状態を解除状態として、前記バルブタイミング可変機構の動作状態が前記解除状態であると予測するための条件が成立しているとき、かつ前記油圧検出手段により検出された油圧の変動幅が所定幅よりも小さい状態が所定期間以上にわたり継続しているとき、前記位相固定機構に異常が生じている旨判定することを要旨とする。
可変機構動作状態が解除状態のときには、出力回転体が入力回転体に対して揺動するため、可変機構動作状態が固定状態のときよりも油圧の変動幅は大きい。このため、可変機構動作状態が解除状態であると予測するための条件が成立しているときにおいて、油圧の変動幅が所定幅よりも小さい状態が所定期間以上にわたり継続しているときには、上記条件が成立しているとはいえ、可変機構動作状態が解除状態に変更されていないと予測することが適切であると考えられる。すなわち、位相固定機構に異常が生じていると予測される。
本発明は、このような点に鑑み、バルブタイミング可変機構の動作状態が解除状態であると予測するための条件が成立しているとき、かつ油圧検出手段により検出された油圧の変動幅が所定幅よりも小さい状態が所定期間以上にわたり継続しているとき、位相固定機構に異常が生じている旨判定している。これにより、位相固定機構の異常を適切に判定することができる。
(5)請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関の可変動弁装置において、前記バルブタイミング可変機構の動作状態について前記相対回転位相が前記特定位相に固定されている状態を固定状態として、前記バルブタイミング可変機構の動作状態が前記固定状態であると予測するための条件が成立しているとき、かつ前記油圧検出手段により検出された油圧の変動幅が所定幅よりも大きい状態が所定期間以上にわたり継続しているとき、前記位相固定機構に異常が生じている旨判定することを要旨とする。
可変機構動作状態が固定状態のときには、出力回転体が入力回転体に対して揺動しないため、可変機構動作状態が解除状態のときよりも油圧の変動幅は小さい。このため、可変機構動作状態が固定状態であると予測するための条件が成立しているときにおいて、油圧の変動幅が所定幅よりも大きい状態が所定期間以上にわたり継続しているときには、上記条件が成立しているとはいえ、可変機構動作状態が固定状態に変更されていないと予測することが適切であると考えられる。すなわち、位相固定機構に異常が生じていると予測される。
本発明は、このような点に鑑み、バルブタイミング可変機構の動作状態が固定状態であると予測するための条件が成立しているとき、かつ油圧検出手段により検出された油圧の変動幅が所定幅よりも大きい状態が所定期間以上にわたり継続しているとき、位相固定機構に異常が生じている旨判定している。これにより、位相固定機構の異常を適切に判定することができる。
(6)請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関の可変動弁装置において、前記相対回転位相が前記特定位相のとき、かつ前記油圧検出手段により検出された油圧の最大値が所定値よりも小さいとき、前記入力回転体と前記出力回転体とが互いに固定されている旨判定することを要旨とする。
可変機構動作状態が固定状態のときには、出力回転体が入力回転体に対して揺動しないため、進角室および遅角室の油圧が各回転体の揺動に基づいて変動することはない。このため、可変機構動作状態が解除状態のときよりも油圧の最大値は小さい。
本発明は、このような点に鑑み、相対回転位相が特定位相のとき、かつ油圧検出手段により検出された油圧の最大値が所定値よりも小さいとき、出力回転体と入力回転体とが互いに固定されている旨判定している。これにより、入力回転体と出力回転体とが互いに固定されていることを適切に判定することができる。
(7)請求項7に記載の発明は、請求項1または6に記載の内燃機関の可変動弁装置において、前記相対回転位相が前記特定位相のとき、かつ前記油圧検出手段により検出された油圧の最大値が所定値以上のとき、前記入力回転体と前記出力回転体とが互いに固定されていない旨判定することを要旨とする。
可変機構動作状態が解除状態のときには、出力回転体が入力回転体に対して揺動するため、進角室および遅角室の油圧が各回転体の揺動に基づいて変動する。このため、可変機構動作状態が固定状態のときよりも油圧の最大値は大きい。
本発明は、このような点に鑑み、相対回転位相が特定位相のとき、かつ基準期間において油圧検出手段により検出された油圧の最大値が所定値以上のとき、出力回転体と入力回転体とが互いに固定されていない旨判定している。これにより、入力回転体と出力回転体とが互いに固定されていないことを適切に判定することができる。
(8)請求項8に記載の発明は、請求項1または6または7に記載の内燃機関の可変動弁装置において、前記バルブタイミング可変機構の動作状態について前記相対回転位相が前記特定位相に固定されていない状態を解除状態として、前記バルブタイミング可変機構の動作状態が前記解除状態であると予測するための条件が成立しているとき、かつ前記油圧検出手段により検出された油圧の最大値が所定値よりも小さい状態が所定期間以上にわたり継続しているとき、前記位相固定機構に異常が生じている旨判定することを要旨とする。
可変機構動作状態が解除状態のときには、出力回転体が入力回転体に対して揺動するため、可変機構動作状態が固定状態のときよりも油圧の最大値は大きい。このため、可変機構動作状態が解除状態であると予測するための条件が成立しているときにおいて、上記油圧の最大値が所定値よりも小さい状態が所定期間以上にわたり継続しているときには、上記条件が成立しているとはいえ、可変機構動作状態が解除状態に変更されていないと予測することが適切であると考えられる。すなわち、位相固定機構に異常が生じていると予測される。
本発明は、このような点に鑑み、バルブタイミング可変機構の動作状態が解除状態であると予測するための条件が成立しているとき、かつ油圧検出手段により検出された油圧の最大値が所定値よりも小さい状態が所定期間以上にわたり継続しているとき、位相固定機構に異常が生じている旨判定している。これにより、位相固定機構の異常を適切に判定することができる。
(9)請求項9に記載の発明は、請求項1または6〜8のいずれか一項に記載の内燃機関の可変動弁装置において、前記バルブタイミング可変機構の動作状態について前記相対回転位相が前記特定位相に固定されている状態を固定状態として、前記バルブタイミング可変機構の動作状態が前記固定状態であると予測するための条件が成立しているとき、かつ前記油圧検出手段により検出された油圧の最大値が所定値よりも大きい状態が所定期間以上にわたり継続しているとき、前記位相固定機構に異常が生じている旨判定することを要旨とする。
可変機構動作状態が固定状態のときには、出力回転体が入力回転体に対して揺動しないため、可変機構動作状態が解除状態のときよりも油圧の最大値は小さい。このため、可変機構動作状態が固定状態であると予測するための条件が成立しているときにおいて、上記油圧の最大値が所定値よりも大きい状態が所定期間以上にわたり継続しているときには、上記条件が成立しているとはいえ、可変機構動作状態が固定状態に変更されていないと予測することが適切であると考えられる。すなわち、位相固定機構に異常が生じていると予測される。
本発明は、このような点に鑑み、バルブタイミング可変機構の動作状態が固定状態であると予測するための条件が成立しているとき、かつ油圧検出手段により検出された油圧の最大値が所定値よりも大きい状態が所定期間以上にわたり継続しているとき、位相固定機構に異常が生じている旨判定している。これにより、位相固定機構の異常を適切に判定することができる。
本発明の一実施形態の可変動弁装置について、これを含む内燃機関の構造を模式的に示す模式図。 同実施形態のバルブタイミング可変機構について、(a)は同機構の断面構造を示す断面図、(b)は(a)のA−A線に沿う断面構造を示す断面図。 同実施形態のバルブタイミング可変機構の油圧系統を模式的に示す模式図。 同実施形態の油圧制御装置の進角油路および遅角油路について、(a)はバルブタイミング可変機構の動作状態が解除状態のときの各油路の油圧を示すグラフ、(b)は同機構の動作状態が固定状態のときの各油路の油圧を示すグラフ。 同実施形態の電子制御装置により実行される「第1ロック判定処理」の手順を示すフローチャート。 同実施形態の電子制御装置により実行される「第2ロック判定処理」の手順を示すフローチャート。 同実施形態の電子制御装置により実行される「第1異常判定処理」の手順を示すフローチャート。 同実施形態の電子制御装置により実行される「第2異常判定処理」の手順を示すフローチャート。
図1〜図8を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
図1に内燃機関の全体構成を示す。
内燃機関1は、シリンダブロック11、シリンダヘッド12およびオイルパン13を含む機関本体10と、シリンダヘッド12に設けられた動弁系の各要素を含む可変動弁装置20と、機関本体10等に潤滑油を供給する油圧制御装置50と、これら装置を統括的に制御する制御装置90とを含む。
可変動弁装置20は、燃焼室14を開閉する吸気バルブ21および排気バルブ23と、これらバルブを押し下げる吸気カムシャフト22および排気カムシャフト24と、クランクシャフト15の回転位相と吸気カムシャフト22の回転位相との相対的な回転位相(以下、「バルブタイミングVT」)を変更する油圧式のバルブタイミング可変機構30とを含む。
油圧制御装置50は、オイルパン13の潤滑油を吐出するオイルポンプ52と、オイルポンプ52から吐出された潤滑油を内燃機関1の各潤滑部位に供給する潤滑油路51と、バルブタイミング可変機構30への潤滑油の供給態様を制御するオイルコントロールバルブ60とを含む。
制御装置90は、内燃機関1を制御するための各種の演算処理等を行う電子制御装置91および各種のセンサを含む。各種のセンサとしてはクランクポジションセンサ92、カムポジションセンサ93、進角油圧センサ94および遅角油圧センサ95が挙げられる。
クランクポジションセンサ92は、クランクシャフト15の回転角度(以下、「クランク角度CA」)に応じた信号を電子制御装置91に出力する。カムポジションセンサ93は、吸気カムシャフト22の回転角度(以下、「吸気カム角度DA」)に応じた信号を電子制御装置91に出力する。進角油圧センサ94は、進角油路55(図3参照)の油圧に応じた信号を電子制御装置91に出力する。遅角油圧センサ95は、遅角油路56(図3参照)の油圧に応じた信号を電子制御装置91に出力する。
図2を参照して、バルブタイミング可変機構30の詳細な構成について説明する。なお、図中の矢印Xは、図1に示すクランクシャフト15(スプロケット33)および吸気カムシャフト22の回転方向Xを示している。
バルブタイミング可変機構30は、クランクシャフト15に同期して回転するハウジングロータ31と、吸気カムシャフト22に同期して回転するベーンロータ35と、バルブタイミングVTを最も遅角側のバルブタイミングVT(以下、「最遅角VTmin」)に固定する位相固定機構40とを含む。バルブタイミング可変機構30の動作状態(以下、「可変機構動作状態」)は、位相固定機構40によりバルブタイミングVTが最遅角VTminに固定された状態、またはバルブタイミングVTが最遅角VTminに固定されていない状態に変更される。
ハウジングロータ31は、タイミングチェーンを介してクランクシャフト15に連結されたスプロケット33と、スプロケット33の内側に組み付けられるとともにスプロケット33と一体に回転するハウジング本体32と、ハウジング本体32に取り付けられるカバー34(図2(b)参照)とを含む。ハウジング本体32には、径方向においてハウジングロータ31の回転軸(吸気カムシャフト22)に向けて突出する3つの区画壁31Aが設けられている。
ベーンロータ35は、吸気カムシャフト22の端部に固定されるとともにハウジング本体32内の空間に配置されている。ベーンロータ35には、ハウジング本体32の隣り合う区画壁31Aの間に向けて突出した3つのベーン36が設けられている。各ベーン36は、区画壁31Aの間に形成されているベーン収容室37を進角室38および遅角室39に区画している。
位相固定機構40の構成について説明する。
位相固定機構40は、ベーン36に設けられた制限ピン41と、制限ピン41を収容する収容室42と、制限ピン41と嵌合する嵌合穴48と、制限ピン41を移動させるための潤滑油が供給される動作部43とを含む。
動作部43は、ベーン36内に設けられるとともに制限ピン41を一方向に押す制限ばね44と、ベーン36内に形成されるとともに同ばね44を収容するばね室45と、ベーン36内部に設けられるとともに制限ピン41を移動させるための潤滑油が供給される遅角解除室46と、スプロケット33に設けられるとともに制限ピン41を移動させるための潤滑油が供給される進角解除室47とを含む。ベーン36には、遅角解除室46と遅角室39とを連通する遅角連通路46Aと、進角解除室47と進角室38とを連通する進角連通路47Aとが設けられている。
制限ピン41は、遅角解除室46の油圧および進角解除室47の油圧と制限ばね44の力との関係に基づいて、ベーン36から突出する方向(以下、「突出方向ZA」)またはベーン36に引き込む方向(以下、「収容方向ZB」)に向けて動作する。遅角解除室46の油圧および進角解除室47の油圧は、制限ピン41に対して収容方向ZBに作用する。制限ばね44の力は、制限ピン41に対して突出方向ZAに作用する。
オイルコントロールバルブ60の動作モードに応じた進角室38および遅角室39の潤滑油の流れについて説明する。電子制御装置91は、オイルコントロールバルブ60の動作モードを以下の第1モード〜第3モードのいずれかに切り替えることにより、進角室38および遅角室39の潤滑油の流通態様を変更する。
第1モードのとき、進角室38および進角解除室47に潤滑油が供給され、かつ遅角室39および遅角解除室46から潤滑油が排出される。第2モードのとき、進角室38および進角解除室47から潤滑油が排出され、かつ遅角室39および遅角解除室46に潤滑油が供給される。第3モードのとき、進角室38(進角解除室47)および遅角室39(遅角解除室46)の潤滑油の供給および排出が停止される。
バルブタイミング可変機構30の動作について説明する。なお以下では、イグニッションスイッチの操作に基づいて内燃機関1の運転の停止動作が開始されてからクランクシャフト15の回転速度が「0」になるまでの期間を「機関停止時」とする。また、イグニッションスイッチの操作に基づいて内燃機関1の始動動作が開始されてから機関始動が完了するまでの期間を「機関始動時」とする。
ハウジングロータ31とベーンロータ35との相対的な回転位相(以下、「相対回転位相PX」)が最も進角側の回転位相(以下、「最進角位相PF」)のとき、バルブタイミングVTは最も進角側のバルブタイミングVT(以下、「最進角VTmax」)となる。また、相対回転位相PXが最も遅角側の回転位相である特定位相(以下、「最遅角位相PB」)のとき、バルブタイミングVTは最遅角VTminとなる。なお、相対回転位相PXが最遅角位相PBのときにもベーン36とこれよりも遅角側の区画壁31Aとの間には空間(進角室38)が形成されている。
バルブタイミングVTの進角要求があるとき、オイルコントロールバルブ60が第1モードに制御される。このため、進角室38に潤滑油が供給され、かつ遅角室39から潤滑油が排出される。また、ベーンロータ35がハウジングロータ31に対して進角側に回転する。
バルブタイミングVTの遅角要求があるとき、オイルコントロールバルブ60が第2モードに制御される。このため、進角室38から潤滑油が排出され、かつ遅角室39に潤滑油が供給される。また、ベーンロータ35がハウジングロータ31に対して遅角側に回転する。
位相固定機構40の動作について説明する。
相対回転位相PXが最遅角位相PBにあり、かつ遅角解除室46および進角解除室47から潤滑油が排出されて制限ピン41に対して突出方向ZAの力が収容方向ZBの力よりも大きく作用するとき、制限ピン41が嵌合穴48にはめ込まれる。これにより、ハウジングロータ31とベーンロータ35とが互いに固定される。以下では、制限ピン41が嵌合穴48にはめ込まれたときの可変機構動作状態、すなわち相対回転位相PXが最遅角位相PBに固定されているときの可変機構動作状態を「固定状態」とする。
一方、相対回転位相PXが最遅角位相PBにあり、かつ進角解除室47に潤滑油が供給されて制限ピン41に対して収容方向ZBの力が突出方向ZAの力よりも大きく作用するとき、制限ピン41が嵌合穴48から離脱する。これにより、ハウジングロータ31とベーンロータ35との相対的な回転が許容される。以下では、制限ピン41が嵌合穴48から離脱したときの可変機構動作状態、すなわち相対回転位相PXが最遅角位相PBに固定されていないときの可変機構動作状態を「解除状態」とする。
機関停止時においては、オイルコントロールバルブ60が第2モードに制御される。これにより、進角室38および進角解除室47の油圧は機関停止動作が開始されたときから次第に低下する。また機関停止動作が開始されてからしばらくの期間はオイルポンプ52が回転中の状態にあるため、遅角室39に潤滑油が供給されるものの、オイルポンプ52の回転速度が次第に低下するため遅角室39の油圧もこれに応じて低下する。
そして、このように進角室38および遅角室39の油圧が次第に低下することにより、制限ピン41に作用する突出方向ZAの力が収容方向ZBの力よりも大きくなるため、可変機構動作状態が解除状態から固定状態に変更されるとともに、バルブタイミングVTが最遅角VTminに固定される。
機関始動時においては、オイルコントロールバルブ60が第1モードに制御される。このため、進角室38に潤滑油が供給される。そして、内燃機関1の始動動作が開始されたときに可変機構動作状態が固定状態である場合、進角解除室47の油圧が制限ばね44の力よりも大きくなるとき、すなわち制限ピン41に対して収容方向ZBの力が突出方向ZAの力よりも大きく作用するとき、可変機構動作状態が固定状態から解除状態に変更される。
次に、電子制御装置91により行われる制御の内容について説明する。以下では、機関運転状態に応じた目標のバルブタイミング(以下、「目標バルブタイミングVTG」)に対応した相対回転位相PXを「目標位相」とする。また、クランク角度CAおよび吸気カム角度DAから算出されるバルブタイミング(以下、「実バルブタイミングVTR」)に対応した相対回転位相PXを「実位相」とする。
電子制御装置91は、各種センサの出力に基づいて以下のバルブタイミング制御、ロック判定制御および異常判定制御を行う。
(A)バルブタイミング制御では、機関運転状態に基づいて、バルブタイミングVTを最進角VTmaxから最遅角VTminまでの間で変更する。なお、ここでは機関運転状態を規定するパラメータとして機関回転速度および機関負荷が用いられる。
(B)ロック判定制御では、進角油圧センサ94および遅角油圧センサ95により検出された油圧に基づいて、可変機構動作状態が固定状態および解除状態のいずれであるかを判定する。
(C)異常判定制御では、進角油圧センサ94および遅角油圧センサ95により検出された油圧に基づいて、位相固定機構40に異常が生じているか否かを判定する。ここでは、制限ピン41がベーン36に固着している状態、または制限ピン41がスプロケット33に固着している状態を「位相固定機構40の異常」としている。
図3を参照して、油圧制御装置50の潤滑油の供給構造について説明する。
潤滑油路51は、排出油路53、供給油路54、進角油路55および遅角油路56を含む。
排出油路53は、オイルパン13とオイルコントロールバルブ60とを互いに接続している。これにより、オイルコントロールバルブ60からオイルパン13に向けて潤滑油が排出される。供給油路54は、オイルポンプ52とオイルコントロールバルブ60とを互いに接続している。これにより、オイルポンプ52から吐出された潤滑油がオイルコントロールバルブ60に向けて供給される。
進角油路55は、オイルコントロールバルブ60と進角室38とを互いに接続している。進角油路55は、第1進角油路55A〜第3進角油路55Cに区分けされる。第1進角油路55Aは、オイルコントロールバルブ60と第2進角油路55Bとを互いに接続している。第2進角油路55Bは、吸気カムシャフト22内に設けられている。第3進角油路55Cは、第2進角油路55Bと進角室38とを互いに接続している。
遅角油路56は、進角油路55とは独立して設けられるとともにオイルコントロールバルブ60と遅角室39とを互いに接続している。遅角油路56は、第1遅角油路56A〜第3遅角油路56Cに区分けされる。第1遅角油路56Aは、オイルコントロールバルブ60と第2遅角油路56Bとを互いに接続している。第2遅角油路56Bは、吸気カムシャフト22内に設けられている。第3遅角油路56Cは、第2遅角油路56Bと遅角室39とを互いに接続している。
第1進角油路55Aには、同油路55Aの油圧を検出する進角油圧センサ94が設けられている。第1遅角油路56Aには、同油路56Aの油圧を検出する遅角油圧センサ95が設けられている。各油圧センサ94,95は、シリンダヘッド12のヘッドカバーに設けられた取付孔(図示略)に取り付けられている。なお、以下では、進角油圧センサ94により検出される第1進角油路55Aの油圧を「進角室油圧PS」とし、遅角油圧センサ95により検出される第1遅角油路56Aの油圧を「遅角室油圧PT」とする。
進角室38と第1進角油路55Aとが連通しているため、進角室38の油圧の変動が第1進角油路55Aに伝播する。これにより、進角室油圧PSには、進角室38の油圧が反映される。
遅角室39と第1遅角油路56Aとが連通しているため、遅角室39の油圧の変動が第1遅角油路56Aに伝播する。これにより、遅角室油圧PTには、遅角室39の油圧が反映される。
図4を参照して、機関停止時の油圧の変化について説明する。図4は、相対回転位相PXが最遅角位相PBのときの進角室油圧PSおよび遅角室油圧PTの変化を示している。
機関停止時においては、ベーンロータ35の遅角側への回転、すなわち進角室38の容積を減少させる方向へのベーンロータ35の回転と潤滑油の排出とが同時に行われるため、進角室38の容積の減少による油圧の上昇が潤滑油の排出による油圧の低下により相殺される。これにより、進角室油圧PSが殆ど変化しない。
一方、遅角室39には潤滑油が供給されるため、制限ピン41および嵌合穴48の嵌合状態に応じて、すなわち可変機構動作状態に応じて遅角室油圧PTが以下のように変化する。
図4(a)に示すように、可変機構動作状態が解除状態のとき、吸気カムシャフト22のトルク変動にともないベーンロータ35がハウジングロータ31に対して揺動することにより、遅角室39の容積が変化する。このため、油圧の変化に応じて遅角室油圧PTが変化する。これにより、遅角室油圧PTは、上記トルク変動の周期に合わせてピークを持つように変化する。
図4(b)に示すように、可変機構動作状態が固定状態のとき、吸気カムシャフト22のトルク変動が生じてもベーンロータ35がハウジングロータ31に対して揺動しない。このため、遅角室油圧PTは変化しない。なお、制限ピン41と嵌合穴48との間にクリアランスがある場合には、上記トルク変動によりベーンロータ35がハウジングロータ31に対して僅かに揺動する。このため、遅角室油圧PTは僅かに変化する。しかし、上記クリアランスによる揺動にともなう遅角室油圧PTの変化は、可変機構動作状態が解除状態のときの揺動にともなう遅角室油圧PTの変化と比較して十分に小さいため、無視することができる。
ロック判定制御の内容について説明する。以下では、遅角室油圧PTの変動の幅を「油圧変動幅HM」とし、進角室油圧PSの変動の幅を「油圧変動幅HL」とする。
上記のように可変機構動作状態が解除状態のときの油圧変動幅HMは、同動作状態が固定状態のときの油圧変動幅HMよりも大きくなる。また、機関運転中においても同様に可変機構動作状態が解除状態のときの油圧変動幅HMが同動作状態が固定状態のときの油圧変動幅HMよりも大きくなる。このため、制限ピン41と嵌合穴48とが互いに嵌合されているか否か、すなわち可変機構動作状態が固定状態および解除状態のいずれであるかを遅角室油圧PTに基づいて判定することができる。
また、機関停止後から長期間経過したとき、進角室38および遅角室39は潤滑油が十分排出された状態となる。この状態において内燃機関1の始動動作が開始されたとき、進角室38に潤滑油が供給されることにともない可変機構動作状態に応じて進角室油圧PSが変化する。具体的には、可変機構動作状態が解除状態のときの油圧変動幅HLは、同動作状態が固定状態のときの油圧変動幅HLよりも大きい。このため、進角室油圧PSに基づいて制限ピン41と嵌合穴48とが互いに嵌合されているか否か、すなわち可変機構動作状態が固定状態および解除状態のいずれであるかを判定することができる。
ロック判定制御では、このような点に鑑み、油圧変動幅HMまたは油圧変動幅HLが予め設定された閾値である所定幅よりも小さいとき、可変機構動作状態が固定状態である旨判定する。一方、油圧変動幅HMまたは油圧変動幅HLが所定幅以上のとき、可変機構動作状態が解除状態である旨判定する。これにより、可変機構動作状態が固定状態および解除状態のいずれであるかを適切に判定することができる。
ロック判定制御は、以下の第1ロック判定処理および第2ロック判定処理を実行する。
第1ロック判定処理では、可変機構動作状態が固定状態であると予測するための条件(以下、「固定予測条件」)が成立しているとき、可変機構動作状態が固定状態および解除状態のいずれであるかを判定する。第2ロック判定処理では、可変機構動作状態が解除状態であると予測するための条件(以下、「解除予測条件」)が成立しているとき、可変機構動作状態が固定状態および解除状態のいずれであるかを判定する。
異常判定制御の内容について説明する。
固定予測条件が成立しているときにおいて、油圧変動幅HMが大きい状態が所定期間以上にわたり継続しているときには、上記条件が成立しているとはいえ、可変機構動作状態が固定状態に変更されていないと予測することが適切であると考えられる。すなわち、位相固定機構40に異常が生じていると予測される。
また、解除予測条件が成立しているときにおいて、油圧変動幅HLが小さい状態が所定期間以上にわたり継続しているときには、上記条件が成立しているとはいえ、可変機構動作状態が解除状態に変更されていないと予測することが適切であると考えられる。すなわち位相固定機構40に異常が生じていると予測される。
異常判定制御は、以下の第1異常判定処理および第2異常判定処理を実行する。
第1異常判定処理では、固定予測条件が成立しているとき、位相固定機構40に異常が生じているか否かを判定する。第2異常判定処理では、解除予測条件が成立しているとき、位相固定機構40に異常が生じているか否かを判定する。
図5を参照して、第1ロック判定処理の具体的な手順について説明する。本処理は、電子制御装置91により機関停止時において所定周期毎に繰り返し実行される。
第1ロック判定処理では、以下の条件(A)〜条件(C)の全てが成立するとき、可変機構動作状態が固定状態である旨判定する(ステップS14)。また、条件(A)および条件(B)が成立かつ条件(C)が不成立のとき、可変機構動作状態が解除状態である旨判定する(ステップS15)。また、条件(A)または条件(B)が不成立のとき、可変機構動作状態が解除状態および固定状態のいずれであるかを判定することを保留する。
(A)目標バルブタイミングVTGが最遅角VTminであること、すなわち目標位相が最遅角位相PBであること(ステップS11)。
(B)実バルブタイミングVTRが最遅角VTminであること、すなわち実位相が最遅角位相PBであること(ステップS12)。
(C)油圧変動幅HMが基準変動幅HXよりも小さいこと(ステップS13)。
油圧変動幅HMは、吸気カムシャフト22が少なくとも1回転以上にわたり回転する期間(以下、「カム回転期間」)における遅角室油圧PTの最大値と最小値との差として算出される。基準変動幅HXは、可変機構動作状態が解除状態のときに生じることが予測される最小の油圧変動幅HMであり、実験等により予め設定されている。
機関停止時において条件(A)および条件(B)が成立するとき、固定予測条件が成立している旨判定される。具体的には、機関停止時において条件(A)が成立するときには、相対回転位相PXを最遅角位相PBに固定する要求があることにより、制限ピン41を突出方向ZAに突出させようとしている状態にあると予測される。また、条件(B)が成立するときには、制限ピン41が嵌合穴48に対応した位置にあるため、制限ピン41を嵌合穴48に嵌合することが可能な状況、すなわち可変機構動作状態を解除状態から固定状態に変更することが可能な状況にあることと予測される。このため、固定予測条件が成立している旨判定される。
そして、このような状況において、条件(C)が成立するときには条件(A)および条件(B)の成立に基づく予測が正しいことが確認できる。そこで、本処理では条件(A)〜条件(C)に基づいて上記のとおり判定している。
図6を参照して、第2ロック判定処理の具体的な手順について説明する。本処理は、電子制御装置91により機関始動時において所定周期毎に繰り返し実行される。
第2ロック判定処理では、以下の条件(D)〜条件(F)の全てが成立するとき、可変機構動作状態が解除状態である旨判定する(ステップS24)。また、条件(D)および条件(E)が成立かつ条件(F)が不成立のとき、可変機構動作状態が固定状態である旨判定する(ステップS25)。また、条件(D)または条件(E)が不成立のとき、可変機構動作状態が解除状態および固定状態のいずれであるかを判定することを保留する。
(D)実バルブタイミングVTRが最遅角VTminであること、すなわち実位相が最遅角位相PBであること(ステップS21)。
(E)オイルコントロールバルブ60が第1モードであること(ステップS22)。
(F)油圧変動幅HLが基準変動幅HY以上であること(ステップS23)。
油圧変動幅HLは、カム回転期間における進角室油圧PSの最大値と最小値との差として算出される。基準変動幅HYは、可変機構動作状態が解除状態のときに生じることが予測される最小の油圧変動幅HLであり、実験等により予め設定されている。
内燃機関1の始動動作が開始されたとき、かつ条件(D)および条件(E)が成立するとき、解除予測条件が成立している旨判定される。具体的には、内燃機関1の始動動作が開始されたときに条件(D)が成立するときには、可変機構動作状態が固定状態である可能性があると予測される。また、条件(E)が成立するときには、制限ピン41を嵌合穴48から離脱することが可能な状況、すなわち可変機構動作状態を固定状態から解除状態に変更することが可能な状況にあると予測される。このため、解除予測条件が成立している旨判定される。
そして、このような状況において、条件(F)が成立するときには条件(D)および条件(E)の成立に基づく予測が正しいことが確認できる。そこで、本処理では条件(D)〜(F)に基づいて上記のとおり判定している。
図7を参照して、第1異常判定処理の具体的な手順について説明する。本処理は、電子制御装置91により機関停止時において実行される。
第1異常判定処理では、以下の条件(G)〜条件(I)の全てが成立するとき、位相固定機構40に異常が生じている旨判定する(ステップS34)。また、条件(G)および条件(H)が成立かつ条件(I)が不成立のとき、位相固定機構40に異常が生じていない旨判定する(ステップS35)。また、条件(G)または条件(H)が不成立のとき、位相固定機構40に異常が生じているか否かを判定することを保留する。
(G)目標バルブタイミングVTGが最遅角VTminであること、すなわち目標位相が最遅角位相PBであること(ステップS31)。
(H)実バルブタイミングVTRが最遅角VTminであること、すなわち実位相が最遅角位相PBであること(ステップS32)。
(I)油圧変動幅HMが基準変動幅HXよりも大きい期間が基準期間TX以上であること(ステップS33)。
基準期間TXは、実位相が最遅角位相PBに変更されてから制限ピン41が嵌合穴48に嵌まり込むまでに必要であると予測される最大の期間であり、実験等により予め設定される。
機関停止時において条件(G)および条件(H)が成立するとき、図6に示す第1ロック判定処理と同様に固定予測条件が成立している旨判定される。しかし、条件(I)が成立するときには、制限ピン41が突出方向ZAに突出するための条件が成立してから一定期間以上にわたり制限ピン41が突出していない状態が維持されていることになる。そこで、本処理では上記のとおり条件(G)〜条件(I)の全てが成立したときには位相固定機構40に異常が生じている旨判定している。
図8を参照して、第2異常判定処理の具体的な手順について説明する。本処理は、電子制御装置91により内燃機関1の始動動作の開始時に実行される。
第2異常判定処理では、以下の条件(J)〜条件(L)の全てが成立するとき、位相固定機構40に異常が生じている旨判定する(ステップS44)。また、条件(J)および条件(K)が成立かつ条件(L)が不成立のとき、位相固定機構40に異常が生じていない旨判定する(ステップS45)。また、条件(J)または条件(K)が不成立のとき、位相固定機構40に異常が生じているか否かを判定することを保留する。
(J)実バルブタイミングVTRが最遅角VTminであること、すなわち実位相が最遅角位相PBであること(ステップS41)。
(K)オイルコントロールバルブ60が第1モードであること(ステップS42)。
(L)油圧変動幅HLが基準変動幅HYよりも小さい期間が基準期間TY以上であること(ステップS43)。
基準期間TYは、内燃機関1の始動動作が開始されてから制限ピン41が嵌合穴48から離脱するまでに必要であると予測される最大の期間であり、実験等により予め設定される。
機関始動時において条件(J)および条件(K)が成立するとき、図7に示す第2ロック判定処理と同様に解除予測条件が成立している旨判定される。しかし、条件(L)が成立するときには、制限ピン41が収容方向ZBに移動するための条件が成立してから一定期間以上にわたり制限ピン41が収容方向ZBに移動していない状態が維持されていることになる。そこで、本処理では上記のとおり条件(J)〜条件(L)の全てが成立したときには位相固定機構40に異常が生じている旨判定している。
本実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)本実施形態では、第1進角油路55Aに進角油圧センサ94が設けられ、かつ第1遅角油路56Aに遅角油圧センサ95が設けられている。すなわち、進角油路55および遅角油路56においてオイルコントロールバルブ60と吸気カムシャフト22との間の部位に進角油圧センサ94および遅角油圧センサ95が設けられている。これにより、進角油圧センサ94および遅角油圧センサ95を有する可変動弁装置20を製造することができるため、ロック判定制御および異常判定制御を進角室油圧PSおよび遅角室油圧PTに基づいて行うことができる。
(その他の実施形態)
本発明の内燃機関の可変動弁装置の具体的な構成は、上記実施形態に例示した内容に限定されるものではなく、例えば以下のように変更することもできる。また以下の変形例は、上記実施形態についてのみ適用されるものではなく、異なる変形例同士を互いに組み合わせて実施することもできる。
・上記実施形態において、第2ロック判定処理および第2異常判定処理を省略し、さらに進角油圧センサ94を省略することもできる。また、第1ロック判定処理および第1異常判定処理を省略し、さらに遅角油圧センサ95を省略することもできる。
・上記実施形態の第1ロック判定処理のステップS11を省略することもできる。
・上記実施形態の第2ロック判定処理のステップS21を省略することもできる。
・上記実施形態の第1ロック判定処理において、可変機構動作状態が固定状態および解除状態のいずれであるかの判定を次のように変更することもできる。すなわち、ステップS13に代えて、カム回転期間の遅角室油圧PTの最大値が所定値PV1以上か否かの判定を行うこともできる。この場合、上記最大値が所定値PV1以上のとき、可変機構動作状態が解除状態である旨判定する。一方、上記最大値が所定値PV1よりも小さいとき、可変機構動作状態が固定状態である旨判定する。なお、所定値PV1は、可変機構動作状態が解除状態のときに生じることが予測される遅角室油圧PTの最小値であり、実験等により予め設定されている。
・また、ステップS13に代えて、クランク角度CAが所定角のときの遅角室油圧PTが所定値PV1以上か否かの判定を行うこともできる。この場合、上記遅角室油圧PTが所定値PV1以上のとき、可変機構動作状態が解除状態である旨判定する。一方、上記遅角室油圧PTが所定値PV1よりも小さいとき、可変機構動作状態が固定状態である旨判定する。なお、所定角は、吸気カムシャフト22のトルク変動にともない遅角室39の潤滑油に加えられる力が最も大きくなるときのクランク角度CAであり、実験等により予め設定される。
・また、ステップS13に代えて、カム回転期間の進角室油圧PSと遅角室油圧PTとの差が所定値PW1以上か否かの判定を行うこともできる。この場合、上記差が所定値PW1以上のとき、可変機構動作状態が解除状態である旨判定する。一方、上記差が所定値PW1よりも小さいとき、可変機構動作状態が固定状態である旨判定する。なお、所定値PW1は、可変機構動作状態が解除状態のときに生じることが予測される進角室油圧PSと遅角室油圧PTとの差の最小値であり、実験等により予め設定される。
・上記実施形態の第2ロック判定処理において、可変機構動作状態が固定状態および解除状態のいずれであるかの判定を次のように変更することもできる。すなわち、ステップS23に代えて、カム回転期間の進角室油圧PSの最大値が所定値PV2以上か否かの判定を行うこともできる。この場合、上記最大値が所定値PV2以上のとき、可変機構動作状態が解除状態である旨判定する。一方、上記最大値が所定値PV2よりも小さいとき、可変機構動作状態が固定状態である旨判定する。なお、所定値PV2は、可変機構動作状態が解除状態のときに生じることが予測される進角室油圧PSの最小値であり、実験等により予め設定されている。
・また、ステップS23に代えて、クランク角度CAが所定角のときの進角室油圧PSが所定値PV2以上か否かの判定を行うこともできる。この場合、上記進角室油圧PSが所定値PV2以上のとき、可変機構動作状態が解除状態である旨判定する。一方、上記進角室油圧PSが所定値PV2よりも小さいとき、可変機構動作状態が固定状態である旨判定する。なお、所定角は、吸気カムシャフト22のトルク変動にともない進角室38の潤滑油に加えられる力が最も大きくなるときのクランク角度CAであり、実験等により予め設定される。
・また、ステップS23に代えて、カム回転期間の進角室油圧PSと遅角室油圧PTとの差が所定値PW2以上か否かの判定を行うこともできる。この場合、上記差が所定値PW2以上のとき、可変機構動作状態が解除状態である旨判定する。一方、上記差が所定値PW2よりも小さいとき、可変機構動作状態が固定状態である旨判定する。なお、所定値PW2は、可変機構動作状態が解除状態のときに生じることが予測される進角室油圧PSと遅角室油圧PTとの差の最小値であり、実験等により予め設定される。
・上記実施形態の第1異常判定処理において、位相固定機構40に異常が生じているか否かの判定を次のように変更することもできる。すなわち、ステップS33に代えて、カム回転期間の遅角室油圧PTの最大値が所定値PV1よりも大きい期間が基準期間TX以上か否かの判定を行うこともできる。この場合、上記期間が基準期間TX以上のとき、位相固定機構40に異常が生じている旨判定する。一方、上記期間が基準期間TXよりも短いとき、位相固定機構40に異常が生じていない旨判定する。
・また、ステップS33に代えて、クランク角度CAが所定角のときの遅角室油圧PTが所定値PV1よりも大きい期間が基準期間TX以上か否かの判定を行うこともできる。この場合、上記期間が基準期間TX以上のとき、位相固定機構40に異常が生じている旨判定する。一方、上記期間が基準期間TXよりも短いとき、位相固定機構40に異常が生じていない旨判定する。なお、所定角は、吸気カムシャフト22のトルク変動にともない遅角室39の潤滑油に加えられる力が最も大きくなるときのクランク角度CAであり、実験等により予め設定される。
・また、ステップS33に代えて、カム回転期間の進角室油圧PSと遅角室油圧PTとの差が所定値PW1よりも大きい期間が基準期間TX以上か否かの判定を行うこともできる。この場合、上記期間が基準期間TX以上のとき、位相固定機構40に異常が生じている旨判定する。また、上記期間が基準期間TXよりも短いとき、位相固定機構40に異常が生じていない旨判定する。
・上記実施形態の第2異常判定処理において、位相固定機構40に異常が生じているか否かの判定を次のように変更することもできる。すなわち、ステップS43に代えて、カム回転期間における進角室油圧PSの最大値が所定値PV2よりも小さい期間が基準期間TY以上か否かの判定を行うこともできる。この場合、上記期間が基準期間TY以上のとき、位相固定機構40に異常が生じている旨判定する。一方、上記期間が基準期間TYよりも短いとき、位相固定機構40に異常が生じていない旨判定する。
・また、ステップS43に代えて、クランク角度CAが所定角のときの進角室油圧PSが所定値PV2よりも大きい期間が基準期間TY以上か否かの判定を行うこともできる。この場合、上記期間が基準期間TY以上のとき、位相固定機構40に異常が生じている旨判定する。一方、上記期間が基準期間TYよりも短いとき、位相固定機構40に異常が生じていない旨判定する。なお、所定角は、吸気カムシャフト22のトルク変動にともない進角室38の潤滑油に加えられる力が最も大きくなるときのクランク角度CAであり、実験等により予め設定される。
・また、ステップS43に代えて、カム回転期間の進角室油圧PSと遅角室油圧PTとの差が所定値PW2よりも小さい期間が基準期間TY以上か否かの判定を行うこともできる。この場合、上記期間が基準期間TY以上のとき、位相固定機構40に異常が生じている旨判定する。一方、上記期間が基準期間TYよりも短いとき、位相固定機構40に異常が生じていない旨判定する。
・上記実施形態では、制限ピン41をベーンロータ35に設け、嵌合穴48をハウジングロータ31に設けたが、これに代えて、制限ピン41をハウジングロータ31に設けるとともに嵌合穴48をベーンロータ35に設けることもできる。
・上記実施形態では、制限ピン41の突出方向ZAおよび収容方向ZBをベーンロータ35の回転軸の軸線と同じ方向に設定しているが、制限ピン41の突出方向ZAおよび収容方向ZBをハウジングロータ31の径方向に設定することもできる。この場合には、制限ピン41と対応するように嵌合穴48の形成位置も変更される。
・上記実施形態では、バルブタイミング可変機構30と位相固定機構40とを1つのオイルコントロールバルブ60により制御しているが、両機構を個別のオイルコントロールバルブにより制御することもできる。
・上記実施形態では、ロック判定制御および異常判定制御の両方を実行したが、ロック判定制御および異常判定制御の一方のみを実行することもできる。
・上記実施形態では、位相固定機構40として、相対回転位相PXを最遅角位相PBに固定するものを備えたが、相対回転位相PXを最進角位相PFに固定するものを備えることもできる。この場合、電子制御装置91は機関停止時にバルブタイミングVTを最進角VTmaxに固定するための最進角ロック制御を行う。
またこの場合には、第1ロック判定処理および第1異常判定処理において、図5のステップS11,S12および図7のステップS31,S32の最遅角位相PBが最進角位相PFに変更される。また、第2ロック判定処理および第2異常判定処理において、図6のステップS21および図8のステップS41の最遅角位相PBが最進角位相PFに変更される。また、図6のステップS22および図8のステップS42の判定内容が「可変機構動作状態を固定状態から解除状態に変更する要求があるか否か」に変更される。また、実位相が最進角位相PFにあるとき、かつ可変機構動作状態が固定状態から解除状態に変更する要求があるときに解除予測条件が成立している旨判定される。
・また、位相固定機構40として、相対回転位相PXを最進角VTmaxと最遅角VTminとの間の特定位相(以下、「中間位相PM」)に固定するものを備えることもできる。この中間位相PMは、これに対応するバルブタイミングVTが機関始動に適したタイミングとして設定されている。すなわち、機関始動時においてバルブタイミングVTが中間位相PMに対応するバルブタイミングVTに設定された場合と、これよりも遅角側のバルブタイミングVTに設定された場合とを比較したとき、前者の方がより高い始動性が確保される。この場合、電子制御装置91は、機関停止時に相対回転位相PXを中間位相PMに固定するための中間ロック制御と、機関始動開始後に相対回転位相PXを中間位相PMの固定から解除するためのロック解除制御とを行う。
またこの場合には、第1ロック判定処理および第1異常判定処理において、図5のステップS11,S12および図7のステップS31,S32の最遅角位相PBが中間位相PMに変更される。また、第2ロック判定処理および第2異常判定処理において、図6のステップS21および図8のステップS41の最遅角位相PBが中間位相PMに変更される。また、図6のステップS22および図8のステップS42の判定内容が「可変機構動作状態を固定状態から解除状態に変更する要求があるか否か」に変更される。また、このとき、実位相が中間位相PMにあるとき、かつ可変機構動作状態が固定状態から解除状態に変更する要求があるときに解除予測条件が成立している旨判定される。
・上記実施形態において、1つの制限ピン41によりハウジングロータ31とベーンロータ35とを固定するバルブタイミング可変機構30の構成に代えて、バルブタイミングVTが進角することを制限する制限ピンを含む進角制限機構と、バルブタイミングVTが遅角することを制限する制限ピンを含む遅角制限機構とを含む構成とすることもできる。この場合には、進角制限機構および遅角制限機構の協働によりハウジングロータ31とベーンロータ35とが互いに固定される。
・上記実施形態の進角解除室47および遅角解除室46の潤滑油の給排構造を次のように変更することもできる。すなわち、進角室38および遅角室39および遅角解除室46のうちの遅角解除室46のみと連通する解除油路を設けることもできる。この場合、可変機構動作状態を解除状態から固定状態に変更する要求があるとき、解除油路を介して遅角解除室から潤滑油が排出される。これにより、可変機構動作状態が解除状態から固定状態に変更される。また、可変機構動作状態を固定状態から解除状態に変更する要求があるとき、解除油路を介して遅角解除室に潤滑油が供給される。これにより、可変機構動作状態が固定状態から解除状態に変更される。
この場合には、第2ロック判定処理および第2異常判定処理において、図6のステップS22および図8のステップS42の判定内容が「可変機構動作状態を固定状態から解除状態に変更する要求があるか否か」に変更される。また、実位相が最遅角位相PBにあるとき、かつ可変機構動作状態が固定状態から解除状態に変更する要求があるときに解除予測条件が成立している旨判定される。
・上記実施形態では、吸気バルブ21のバルブタイミングVTを変更するバルブタイミング可変機構30についてロック判定制御および異常判定制御を行う構成としたが、各制御の少なくとも一方に代えてまたは各制御に加えて排気バルブ23のバルブタイミングVTを変更するバルブタイミング可変機構30についてロック判定制御および異常判定制御を行うこともできる。
1…内燃機関、10…機関本体、11…シリンダブロック、12…シリンダヘッド、13…オイルパン、14…燃焼室、15…クランクシャフト、20…可変動弁装置、21…吸気バルブ、22…吸気カムシャフト、23…排気バルブ、24…排気カムシャフト、30…バルブタイミング可変機構、31…ハウジングロータ(入力回転体)、31A…区画壁、32…ハウジング本体、33…スプロケット、34…カバー、35…ベーンロータ(出力回転体)、36…ベーン、37…ベーン収容室、38…進角室、39…遅角室、40…位相固定機構、41…制限ピン、42…収容室、43…動作部、44…制限ばね、45…ばね室、46…遅角解除室、46A…遅角連通路、47…進角解除室、47A…進角連通路、48…嵌合穴、50…油圧制御装置、51…潤滑油路、52…オイルポンプ、53…排出油路、54…供給油路、55…進角油路、55A…第1進角油路、55B…第2進角油路、55C…第3進角油路、56…遅角油路、56A…第1遅角油路、56B…第2遅角油路、56C…第3遅角油路、60…オイルコントロールバルブ、90…制御装置、91…電子制御装置、92…クランクポジションセンサ、93…カムポジションセンサ、94…進角油圧センサ(油圧検出手段)、95…遅角油圧センサ(油圧検出手段)。

Claims (9)

  1. クランクシャフトに同期して回転する入力回転体と、カムシャフトに同期して回転する出力回転体とを備え、前記入力回転体と前記出力回転体との相対的な回転位相である相対回転位相を変更することによりバルブタイミングを変更する油圧式のバルブタイミング可変機構と、前記相対回転位相が特定位相のときに前記入力回転体と前記出力回転体とを互いに固定する位相固定機構と、前記バルブタイミング可変機構の油圧を制御するオイルコントロールバルブと、前記出力回転体と前記入力回転体との間に形成される進角室および遅角室と、前記オイルコントロールバルブと前記進角室とを互いに接続する進角油路と、前記オイルコントロールバルブと前記遅角室とを互いに接続する遅角油路とを含む内燃機関の可変動弁装置において、
    前記進角油路および前記遅角油路の少なくとも一方において前記オイルコントロールバルブと前記カムシャフトとの間の部位に油圧を検出する油圧検出手段が設けられる
    ことを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の可変動弁装置において、
    前記相対回転位相が前記特定位相のとき、かつ前記油圧検出手段により検出された油圧の変動幅が所定幅よりも小さいとき、前記入力回転体と前記出力回転体とが互いに固定されている旨判定する
    ことを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  3. 請求項1または2に記載の内燃機関の可変動弁装置において、
    前記相対回転位相が前記特定位相のとき、かつ前記油圧検出手段により検出された油圧の変動幅が所定幅以上のとき、前記入力回転体と前記出力回転体とが互いに固定されていない旨判定する
    ことを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関の可変動弁装置において、
    前記バルブタイミング可変機構の動作状態について前記相対回転位相が前記特定位相に固定されていない状態を解除状態として、
    前記バルブタイミング可変機構の動作状態が前記解除状態であると予測するための条件が成立しているとき、かつ前記油圧検出手段により検出された油圧の変動幅が所定幅よりも小さい状態が所定期間以上にわたり継続しているとき、前記位相固定機構に異常が生じている旨判定する
    ことを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関の可変動弁装置において、
    前記バルブタイミング可変機構の動作状態について前記相対回転位相が前記特定位相に固定されている状態を固定状態として、
    前記バルブタイミング可変機構の動作状態が前記固定状態であると予測するための条件が成立しているとき、かつ前記油圧検出手段により検出された油圧の変動幅が所定幅よりも大きい状態が所定期間以上にわたり継続しているとき、前記位相固定機構に異常が生じている旨判定する
    ことを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  6. 請求項1に記載の内燃機関の可変動弁装置において、
    前記相対回転位相が前記特定位相のとき、かつ前記油圧検出手段により検出された油圧の最大値が所定値よりも小さいとき、前記入力回転体と前記出力回転体とが互いに固定されている旨判定する
    ことを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  7. 請求項1または6に記載の内燃機関の可変動弁装置において、
    前記相対回転位相が前記特定位相のとき、かつ前記油圧検出手段により検出された油圧の最大値が所定値以上のとき、前記入力回転体と前記出力回転体とが互いに固定されていない旨判定する
    ことを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  8. 請求項1または6または7に記載の内燃機関の可変動弁装置において、
    前記バルブタイミング可変機構の動作状態について前記相対回転位相が前記特定位相に固定されていない状態を解除状態として、
    前記バルブタイミング可変機構の動作状態が前記解除状態であると予測するための条件が成立しているとき、かつ前記油圧検出手段により検出された油圧の最大値が所定値よりも小さい状態が所定期間以上にわたり継続しているとき、前記位相固定機構に異常が生じている旨判定する
    ことを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  9. 請求項1または6〜8のいずれか一項に記載の内燃機関の可変動弁装置において、
    前記バルブタイミング可変機構の動作状態について前記相対回転位相が前記特定位相に固定されている状態を固定状態として、
    前記バルブタイミング可変機構の動作状態が前記固定状態であると予測するための条件が成立しているとき、かつ前記油圧検出手段により検出された油圧の最大値が所定値よりも大きい状態が所定期間以上にわたり継続しているとき、前記位相固定機構に異常が生じている旨判定する
    ことを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US9200574B2 (en) 2012-10-19 2015-12-01 Hyundai Heavy Industries Co., Ltd. Variable valve timing apparatus

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