JP2012060526A - 無線通信装置、プログラム、無線通信方法、および無線通信システム - Google Patents
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Abstract
【課題】無線通信装置、プログラム、無線通信方法、および無線通信システムを提供する。
【解決手段】データパケットを生成するデータ処理部と、前記データ処理部により生成された前記データパケットを送信する送信部と、を備え、前記データ処理部は、前記データパケット中のDurationフィールドに、NAV設定と異なる用途の情報を設定する、無線通信装置。
【選択図】図9
【解決手段】データパケットを生成するデータ処理部と、前記データ処理部により生成された前記データパケットを送信する送信部と、を備え、前記データ処理部は、前記データパケット中のDurationフィールドに、NAV設定と異なる用途の情報を設定する、無線通信装置。
【選択図】図9
Description
本発明は、無線通信装置、プログラム、無線通信方法、および無線通信システムに関する。
近年、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11に代表される無線LAN(Local Area Network)システムは、機器の自由度が高い等の利点から、有線ネットワークに代わり普及しつつある。例えば、IEEE802.11a/gは広く普及しており、今後は、IEEE802.11nの普及が期待されている。
さらに、現在、次世代の無線LAN規格としてIEEE802.11acが策定されている。このIEEE802.11acでは、空間軸上の無線リソースを複数ユーザで共有する空間分割多元接続方式(SDMA:Space Division Multiple Access)が採用される見通しである。SDMAによれば、同時に同一周波数を利用して1対多の通信を実現できるので、伝送速度のさらなる向上を図ることが可能である。
また、無線LANシステムの多くは、CSMA/CA(Carrier Sense MultipleAccess with Collision Avoidance:搬送波感知多重アクセス)などのキャリアセンスに基づくアクセス制御により、無線通信装置間の干渉を回避する。
また、IEEE802.11で定義されるデータパケットにはDurationフィールドが含まれている。このデータパケットを受信した無線通信装置は、Durationフィールドに設定されているDuration値に基づいてNAV(Network Allocation Vector:送信抑制期間)を設定することにより干渉を回避する。なお、Duration値に基づく干渉回避については例えば特許文献1に記載されている。
しかし、上記のIEEE802.11nやIEEE802.11acなどの新たな通信規格の普及に伴い、Duration値に基づくNAV設定が困難になることが予想される。例えば、IEEE802.11nで定義されたMIMOなどによる高速レートをサポートしていない第三者は、高速レートで送信されたデータパケットを解読できないので、高速レートで送信されたデータパケットを受信してもNAVを設定しない。
また、IEEE802.11acで定義されたSDMAでは、指向性を形成してデータパケットが送信されるので、SDMAで送信されたデータパケットが第三者に到達しない場合が想定される。また、SDMAで送信されたデータパケットが第三者に到達しても、多重された他のデータパケットとの干渉により、データパケットの解読が困難となる場合も想定される。
すなわち、新たな通信規格の普及に伴い、データパケット中のDurationフィールドにNAV設定のためのDuration値を設定する意義が希薄化すると考えられる。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、データパケットに含まれるDurationフィールドを有効活用することが可能な、新規かつ改良された無線通信装置、プログラム、無線通信方法、および無線通信システムを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、データパケットを生成するデータ処理部と、前記データ処理部により生成された前記データパケットを送信する送信部とを備え、前記データ処理部は、前記データパケット中のDurationフィールドに、NAV設定と異なる用途の情報を設定する、無線通信装置が提供される。
前記データ処理部は、前記データパケット中の前記Durationフィールドに、宛先の無線通信装置からの前記データパケットに対する受信確認パケットの送信タイミングを指定するタイミング情報を設定してもよい。
前記送信部は、前記データ処理部により生成された複数の無線通信装置の各々に対する複数のデータパケットを多重して送信し、前記データ処理部は、前記複数の無線通信装置の各々からの前記受信確認パケットの送信タイミングが異なるように前記複数のデータパケットの各々の前記Durationフィールドに前記タイミング情報を設定してもよい。
前記データ処理部は、前記複数の無線通信装置の各々から送信される前記受信確認パケットが時間軸上で重ならないように前記タイミング情報を設定してもよい。
前記タイミング情報は、前記Durationフィールドの受信終了から前記受信確認パケットの送信までの時間間隔を指定する情報であってもよい。
前記タイミング情報は、前記データパケットの受信終了から前記受信確認パケットの送信までの時間間隔を指定する情報であってもよい。
前記送信部は、前記データ処理部により生成された複数の無線通信装置の各々に対する複数のデータパケットを多重して送信し、前記複数のデータパケットの少なくともいずれかには、前記複数のデータパケットの各々のパケット長を一致させるためのパディングが付加されており、前記データ処理部は、前記データパケット中の前記Durationフィールドに、前記データパケット内の前記パディング位置を特定するための情報を設定してもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータを、Durationフィールドに、NAV設定と異なる用途の情報が設定されたデータパケットを生成するデータ処理部と、前記データ処理部により生成された前記データパケットを送信する送信部と、として機能させるためのプログラムが提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、Durationフィールドに、NAV設定と異なる用途の情報が設定されたデータパケットを生成するステップと、前記データパケットを送信するステップと、を含む無線通信方法が提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、第1の無線通信装置と、Durationフィールドに、NAV設定と異なる用途の情報が設定されたデータパケットを生成するデータ処理部、および、前記データ処理部により生成された前記データパケットを前記第1の無線通信装置に送信する送信部、を有する第2の無線通信装置と、
を備える無線通信システムが提供される。
を備える無線通信システムが提供される。
以上説明したように本発明によれば、データパケットに含まれるDurationフィールドを有効活用することが可能である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
また、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素を、同一の符号の後に異なる番号を付して区別する場合もある。例えば、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成を、必要に応じてステーション20#1、20#2および20#3や、ブランチ40−1、40−2、40−Nなどのように区別する。ただし、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素の各々を特に区別する必要がない場合、同一符号のみを付する。例えば、ステーション20#1、20#2および20#3を特に区別する必要が無い場合には、単にステーション20と称する。
また、以下に示す項目順序に従って当該「発明を実施するための形態」を説明する。
1.無線通信システムの構成
2.IEEEにおける干渉回避制御
3.無線通信装置の基本構成
4.各実施形態の説明
4−1.第1の実施形態
4−2.第2の実施形態
4−3.第3の実施形態
5.まとめ
1.無線通信システムの構成
2.IEEEにおける干渉回避制御
3.無線通信装置の基本構成
4.各実施形態の説明
4−1.第1の実施形態
4−2.第2の実施形態
4−3.第3の実施形態
5.まとめ
<1.無線通信システムの構成>
まず、図1を参照し、本発明の実施形態による無線通信システム1の構成を説明する。
まず、図1を参照し、本発明の実施形態による無線通信システム1の構成を説明する。
図1は、本発明の実施形態による無線通信システム1の構成を示した説明図である。図1に示したように、本発明の実施形態による無線通信システム1は、アクセスポイント10と、ステーション20#1〜20#4と、を含む。
図1に示した例では、ステーション20#1〜20#4はアクセスポイント10の配下に属しており、ステーション20#1〜20#4およびアクセスポイント10からなる複数の無線通信装置は1の通信グループ(BSS:Basic Service Set)を構成する。
アクセスポイント10は、例えばIEEE802.11acに準拠する無線通信装置であって、アダプティブ・アレイ・アンテナによるSDMA(空間分割多元接続)を行う。具体的には、アクセスポイント10は、複数のステーション20に対する送信パケットを同一の時間軸および同一の周波数帯において多重化したり、複数のステーション20から同一の時間軸および同一の周波数帯を利用して送信されたパケットを送信元ごとに分離したりすることにより、1対多の通信を実現する。なお、アクセスポイント10は、各ステーション20と1対1の個別通信を行うことも可能である。
ステーション20は、アクセスポイント10と同様に、例えばIEEE802.11acに準拠する無線通信装置であって、アダプティブ・アレイ・アンテナによるSDMA(空間分割多元接続)を行う。ただし、ステーション20は、受信時にパケット分離を行うが、送信パケットの多重化は行わないので、アクセスポイント10よりアンテナ本数が少なくてもよい。なお、ステーション20#1〜20#4のうちの一部はIEEE802.11a/g/nなどの従来規格に準拠する無線通信装置であってもよい。
ここで、図2および図3を参照し、アクセスポイント10およびステーション20間のSDMA通信の具体例を説明する。図2は、SDMA通信の具体例を示した説明図である。図2に示したように、アクセスポイント10は、ステーション20#1〜20#3の各々に対するデータパケット#1〜#3(Data#1〜#3)を空間多重して送信する。より詳細には、アクセスポイント10は、図3に示したように、ステーション20#1に対するデータパケット#1をステーション20#1の方向に送信し、ステーション20#2に対するデータパケット#2をステーション20#2の方向に送信し、ステーション20#3に対するデータパケット#3をステーション20#3の方向に送信する。
そして、ステーション20#1〜20#3は、アクセスポイント10からデータパケットを受信すると、アクセスポイント10に対してACK(受信確認パケット)を送信する。このようなSDMA通信によれば、同時に同一周波数を利用して1対多の通信を実現できるので、伝送速度のさらなる向上を図ることが可能である。
なお、各無線通信装置が、アクセスポイント20(Group Owener)またはステーション10(Client)のいずれとして動作するかは、装置製造時に決定されていてもよいし、接続処理時のネゴシエーションにより決定されてもよい。
また、アクセスポイント10およびステーション20などの無線通信装置のハードウェアタイプは特に限定されない。例えば、アクセスポイント10およびステーション20などの無線通信装置は、PC(Personal Computer)、家庭用映像処理装置(DVDレコーダ、ビデオデッキなど)、PDA(Personal Digital Assistants)、家庭用ゲーム機器、家電機器などの情報処理装置であってもよい。また、アクセスポイント10およびステーション20などの無線通信装置は、携帯電話、PHS(Personal Handyphone System)、携帯用音楽再生装置、携帯用映像処理装置、携帯用ゲーム機器などの情報処理装置であってもよい。
<2.IEEE802.11における干渉回避制御>
以上、本発明の実施形態による無線通信システム1の全体構成を説明した。続いて、本発明の実施形態の意義をより明確にするために、本発明の実施形態の詳細な説明に先立ってIEEE802.11における干渉回避制御について説明する。
以上、本発明の実施形態による無線通信システム1の全体構成を説明した。続いて、本発明の実施形態の意義をより明確にするために、本発明の実施形態の詳細な説明に先立ってIEEE802.11における干渉回避制御について説明する。
図4は、比較例による無線通信システムを示した説明図である。図4に示した例では、アクセスポイント80が送信する信号はステーション90#1〜#4の全てに到達するが、ステーション90#1〜#4が送信する信号はアクセスポイント80のみに到達する。
このような無線通信システムにおいて、アクセスポイント80がステーション90#1にデータパケットを送信した場合を考える。この場合、ステーション90#1は、データパケットの受信に応じてアクセスポイント80にACKを送信する。しかし、アクセスポイント80から送信されたデータパケットはステーション90#4に到達するものの、ステーション90#1から送信されるACKはステーション90#4に到達しない。
このため、ステーション90#4は、送信要求がある場合、CSMAのルールに基づき
データパケットの受信から一定期間の無信号状態を観測した後にパケット送信を開始する。このステーション90#4から送信されるパケットは、アクセスポイント80におけるステーション90#1からのACKの受信を妨げる危険性がある。
データパケットの受信から一定期間の無信号状態を観測した後にパケット送信を開始する。このステーション90#4から送信されるパケットは、アクセスポイント80におけるステーション90#1からのACKの受信を妨げる危険性がある。
(Duration)
上記のような干渉を防止するために、CSMAをアクセス方式として採用するIEEE802.11では、図5に示すように、送信パケット内にDurationと呼ばれるフィールドが定義されている。
上記のような干渉を防止するために、CSMAをアクセス方式として採用するIEEE802.11では、図5に示すように、送信パケット内にDurationと呼ばれるフィールドが定義されている。
図5は、IEEE802.11で定義されるパケット構成例を示した説明図である。図5に示したように、IEEE802.11で定義されるパケットは、MACヘッダと、Frame Bodyと、FCS(Frame Check Sequence)とから構成される。
また、MACヘッダは、Frame Control、Duration/ID、Address1〜3、Sequence Control、Address4を含む。データパケットにおいてDuration/IDフィールドにはDuration値が記載され、当該データパケットを受信した無線通信装置は、Duration値に従ってNAVと呼ばれる送信抑制期間を設定する。このNAV設定について、図6を参照してより詳細に説明する。
(NAV設定)
図6は、各ステーション90によるNAV設定を示した説明図である。図4に示した配置において、アクセスポイント80がDurationフィールドにDuration値を記載してステーション90#1にデータパケットを送信すると、ステーション90#1は、図6に示したようにACKをアクセスポイント80に送信する。
図6は、各ステーション90によるNAV設定を示した説明図である。図4に示した配置において、アクセスポイント80がDurationフィールドにDuration値を記載してステーション90#1にデータパケットを送信すると、ステーション90#1は、図6に示したようにACKをアクセスポイント80に送信する。
一方、データパケットの宛先でないステーション90#2〜90#4は、Durationフィールドに記載されたDuration値に従い、ステーション90#1によるACK送信が完了するタイミングまでNAVを設定する。かかる構成により、アクセスポイント80によるステーション90#1からのACKの受信をステーション90#2〜90#4が妨害してしまう場合を防止することができる。
(後継規格のパケット構成)
規格改定がなされるIEEE802.11などの無線通信システムにおいては、下位互換性の確保や、既存ハードウェアの流用の観点などから、パケット内のヘッダ先頭部分を共通化し、規格が改定されるたびに新たなフィールドを後方に追加するという手法がとられている。以下、図7および図8を参照し、後継規格におけるパケット構成の具体例を説明する。
規格改定がなされるIEEE802.11などの無線通信システムにおいては、下位互換性の確保や、既存ハードウェアの流用の観点などから、パケット内のヘッダ先頭部分を共通化し、規格が改定されるたびに新たなフィールドを後方に追加するという手法がとられている。以下、図7および図8を参照し、後継規格におけるパケット構成の具体例を説明する。
図7は、IEEE802.11eで定義されるパケット構成の具体例を示した説明図である。図7に示したように、IEEE802.11eで定義されるパケットのMACヘッダには、図5を参照して説明したMACヘッダにQos Controlという新たなフィールドが追加された。
図8は、IEEE802.11nで定義されるパケット構成の具体例を示した説明図である。IEEE802.11eに後継するIEEE802.11nでは、図8に示したように、IEEE802.11eのMACヘッダにさらにHT Controlというフィールドが追加された。
ただし、IEEE802.11eで定義されるパケット、およびIEEE802.11nで定義されるパケットは、図7および図8に示したように、AddressフィールドやDurationフィールドを含むヘッダ先頭部分は共通する。
(Durationフィールドの意義の希薄化)
上述したように、IEEE802.11においては、干渉回避の目的でMACヘッダにDurationフィールドが定義された。しかし、IEEE802.11nやIEEE802.11acなどの新たな通信規格の普及に伴い、Duration値に基づくNAV設定が困難になることが予想される。例えば、IEEE802.11nで定義されたMIMOなどによる高速レートをサポートしていない第三者は、高速レートで送信されたデータパケットを解読できないので、高速レートで送信されたデータパケットを受信してもNAVを設定しない。
上述したように、IEEE802.11においては、干渉回避の目的でMACヘッダにDurationフィールドが定義された。しかし、IEEE802.11nやIEEE802.11acなどの新たな通信規格の普及に伴い、Duration値に基づくNAV設定が困難になることが予想される。例えば、IEEE802.11nで定義されたMIMOなどによる高速レートをサポートしていない第三者は、高速レートで送信されたデータパケットを解読できないので、高速レートで送信されたデータパケットを受信してもNAVを設定しない。
また、IEEE802.11acで定義されたSDMAでは、指向性を形成してデータパケットが送信されるので、SDMAで送信されたデータパケットが第三者に到達しない場合が想定される。例えば、図3に示したように、ステーション20#1〜20#3に向けてSDMA送信された各データパケットは第三者であるステーション#4に到達しない。また、SDMAで送信されたデータパケットが第三者に到達しても、多重された他のデータパケットとの干渉により、データパケットの解読が困難となる場合も想定される。
すなわち、新たな通信規格の普及に伴い、データパケット中のDurationフィールドにNAV設定のためのDuration値を設定する意義が希薄化すると考えられる。
そこで、上記事情を一着眼点にして本発明の実施形態を創作するに至った。本発明の実施形態によれば、データパケット中のDurationフィールドを有効活用することにより、制御情報を圧縮してパケット構成の効率化を図ることが可能である。以下、このような本発明の実施形態について詳細に説明する。
<3.無線通信装置の基本構成>
本発明は、一例として「4−1.第1の実施形態」〜「4−3.第3の実施形態」において詳細に説明するように、多様な形態で実施され得る。また、各実施形態によるアクセスポイント10などの無線通信装置は、
A:データパケットを生成するデータ処理部(48)と、
B:データ処理部により生成されたデータパケットを送信する送信部(42、46)と、
を備え、
C:データ処理部は、データパケット中のDurationフィールドに、NAV設定と異なる用途の情報を設定する。
本発明は、一例として「4−1.第1の実施形態」〜「4−3.第3の実施形態」において詳細に説明するように、多様な形態で実施され得る。また、各実施形態によるアクセスポイント10などの無線通信装置は、
A:データパケットを生成するデータ処理部(48)と、
B:データ処理部により生成されたデータパケットを送信する送信部(42、46)と、
を備え、
C:データ処理部は、データパケット中のDurationフィールドに、NAV設定と異なる用途の情報を設定する。
以下では、まず、このような各実施形態によるアクセスポイント10やステーション20などの無線通信装置において共通する基本構成について図9を参照して説明する。
図9は、アクセスポイント10やステーション20などの本発明の実施形態による無線通信装置の構成を示した説明図である。図9に示したように、本発明の実施形態による無線通信装置は、N組のブランチ40−1〜40−Nと、データ処理部48と、を備える。また、各ブランチ40は、アンテナ素子42、受信部44、および送信部46を含む。
すなわち、無線通信装置は、N本のアンテナ素子42−1〜42−Nを有し、各アンテナ素子42による通信パケットに適切な重みを乗算することにより、N本のアンテナ素子42−1〜42−Nをアダプティブ・アレイ・アンテナとして機能させることができる。なお、アクセスポイント10として動作する無線通信装置は、より多くのアンテナ素子42を備えることで、SDMAにより同時通信可能なステーション数を向上することができる。
データ処理部48は、上位層アプリケーションからの送信要求に応じて送信パケットを生成し、送信パケットをブランチ42−1〜42−Nに振り分ける。より詳細には、アクセスポイント10として動作する無線通信装置のデータ処理部48は、複数のステーション20の各々に対する送信パケットを生成すると、各送信パケットにブランチ42ごとのアダプティブ・アレイ・アンテナ用の送信重みを乗算する。そして、データ処理部48は、乗算により宛先ごとに空間分離された送信パケットを、デジタル形式のベースバンド信号としてブランチ42−1〜42−Nに供給する。
なお、データ処理部48は、宛先装置から受信した既知シーケンスであるトレーニングフィールドに対してRLS(Recursive Least Square)などの適応アルゴリズムを適用し、アダプティブ・アレイ・アンテナ用の重みを学習することができる。
送信部46−1〜46−Nの各々は、データ処理部25からデジタル形式のベースバンド信号が供給されると、デジタル形式のベースバンド信号に対して符号化や変調などの信号処理を行う。さらに、送信部46−1〜46−Nの各々は、デジタル形式のベースバンド信号のD/A変換、アップコンバージョンなどを行い、アナログ形式の高周波信号をアンテナ素子42−1〜42−Nに供給する。そして、アンテナ素子42−1〜42−Nは、送信部46−1〜46−Nから供給された高周波信号を無線信号として送信する。
受信部44−1〜44−Nの各々は、アンテナ素子42−1〜42−Nにより受信された高周波信号が供給されると、高周波信号のダウンコンバージョン、A/D変換などを行う。さらに、受信部44−1〜44−Nの各々は、A/D変換後のベースバンド信号に対して復調や複合などの信号処理を行い、信号処理後のベースバンド信号をデータ処理部48に供給する。
データ処理部48は、受信部44−1〜44−Nから供給されるベースバンド信号に対してアダプティブ・アレイ・アンテナ用の受信重みを乗算する。そして、データ処理部48は、乗算により空間分離された送信パケットのうちで、自装置宛ての送信パケットを上位層アプリケーションに供給する。なお、無線通信装置がMIMO方式を利用する場合、上記の空間分離には、宛先ごとの送信パケットの分離に加え、空間多重されたMIMOチャネルの分離の双方を含んでもよい。
また、データ処理部48は、ブランチ40−1〜40−Nによる通信に際し、MAC(Media Access Control)層における通信プロトコルの処理を実行する。具体的には、データ処理部48は、DurationフィールドにNAV設定と異なる用途の情報が記載されたデータパケットやACKパケットの生成、送信指示などを行ってアクセス制御を実現する。
<4.各実施形態の説明>
以上、アクセスポイント10やステーション20などの無線通信装置の基本構成を説明した。続いて、本発明の各実施形態について詳細に説明する。
以上、アクセスポイント10やステーション20などの無線通信装置の基本構成を説明した。続いて、本発明の各実施形態について詳細に説明する。
[4−1.第1の実施形態]
本実施形態によるアクセスポイント10は、図2を参照して説明したように、各ステーション20に対するデータパケットを空間多重して送信する。そして、各ステーション20は、データパケットを正常に受信するとACKをアクセスポイント10に送信する。ここで、各ステーション20が同時にACKを送信するとアクセスポイント10においてACKが衝突してしまうので、図2に示したように、各ステーション20が時間的に分散してACKを送信することが望まれる。
本実施形態によるアクセスポイント10は、図2を参照して説明したように、各ステーション20に対するデータパケットを空間多重して送信する。そして、各ステーション20は、データパケットを正常に受信するとACKをアクセスポイント10に送信する。ここで、各ステーション20が同時にACKを送信するとアクセスポイント10においてACKが衝突してしまうので、図2に示したように、各ステーション20が時間的に分散してACKを送信することが望まれる。
そこで、本発明の第1の実施形態によるアクセスポイント10は、各ステーション20によるACK送信を制御するためにDurationフィールドを活用する。以下、図10を参照して具体的に説明する。
(通信シーケンス)
図10は、本発明の第1の実施形態による通信シーケンスを示した説明図である。図10に示したように、アクセスポイント10のデータ処理部48は、各ステーション20へのデータパケット内のDurationフィールドにオフセット情報Tを設定する。
図10は、本発明の第1の実施形態による通信シーケンスを示した説明図である。図10に示したように、アクセスポイント10のデータ処理部48は、各ステーション20へのデータパケット内のDurationフィールドにオフセット情報Tを設定する。
ここで、オフセット情報Tは、各ステーション20からのACKの送信タイミングを指定するタイミング情報である。より詳細には、オフセット情報Tは、Durationフィールドの受信終了からACK送信までの時間間隔を指定する情報である。
ステーション20#1〜#3のデータ処理部48は、各々に対するデータパケットに設定されたオフセット情報Tを確認し、図10に示したように、オフセット情報Tにより指定される送信タイミングでACKを各ブランチ40から送信させる。
具体的には、ステーション20#1は、データパケット(DATA#1)のDurationフィールドに設定されているオフセット情報T1を確認し、Durationフィールドの受信終了からオフセット情報T1の示す時間が経過した後にACKの送信を開始する。同様にして、ステーション20#2は、データパケット(DATA#2)のDurationフィールドの受信終了からオフセット情報T2の示す時間が経過した後にACKの送信を開始し、ステーション20#3は、データパケット(DATA#3)のDurationフィールドの受信終了からオフセット情報T3の示す時間が経過した後にACKの送信を開始する。
このように、本実施形態によるアクセスポイント10は、各ステーション20から送信されるACKが時間軸上で重ならないようにオフセット情報TをDurationフィールドに設定する。かかる構成により、オフセット情報Tを設定するための新たなフィールドを設けることなくアクセスポイント10におけるACKの衝突を回避することが可能となる。
(アクセスポイント10の動作)
以上、本実施形態による通信シーケンスを説明した。続いて、図11を参照し、本実施形態によるアクセスポイント10の詳細な動作を説明する。
以上、本実施形態による通信シーケンスを説明した。続いて、図11を参照し、本実施形態によるアクセスポイント10の詳細な動作を説明する。
図11は、本実施形態によるアクセスポイント10の動作を示したフローチャートである。図11に示したように、アクセスポイント10のデータ処理部48は、ACKの送信タイミングを指定するオフセット情報Tを、SDMAによる送信先のステーション20ごとに決定する(S204)。
その後、アクセスポイント10のデータ処理部48は、各ステーション20へのデータパケットのDurationフィールドに、S204において決定したオフセット情報Tを設定する(S208)。
そして、アクセスポイント10のブランチ40は、データ処理部48により生成された各ステーション20へのデータパケットを空間多重して送信する(S212)。
(ステーション20の動作)
続いて、図12を参照し、本実施形態によるステーション20の動作を説明する。図12は、本実施形態によるステーション20の動作を示したフローチャートである。図12に示したように、ステーション20は、データパケットを受信した場合(S224)、当該データパケットの宛先が自分であるか否かを判断する(S228)。
続いて、図12を参照し、本実施形態によるステーション20の動作を説明する。図12は、本実施形態によるステーション20の動作を示したフローチャートである。図12に示したように、ステーション20は、データパケットを受信した場合(S224)、当該データパケットの宛先が自分であるか否かを判断する(S228)。
そして、ステーション20は、当該データパケットの宛先が自分である場合、データパケットを復号する(S232)。さらに、ステーション20は、データパケットを正常に復号した後、データパケットのDurationフィールドに設定されたオフセット情報に従うタイミングでACKを送信する(S236)。
一方、当該データパケットの宛先が自分でない場合、ステーション20は、当該データパケットがSDMA送信されたデータパケットであるか否か、すなわち、IEEE802.11acに従って送信されたデータパケットであるか否かを判断する(S240)。例えば、アクセスポイント10がIEEE802.11acに従って送信するデータパケットのヘッダ(例えば、PHYヘッダまたはMACヘッダ)にIEEE802.11acを示すフラグを設定する場合、ステーション20は、当該フラグの有無に基づいてS240の判断を行ってもよい。または、アクセスポイント10が、明示的にフラグを設定するのでなく、フレームの一部の変調方式を変えてデータパケットを送信する場合、ステーション20は、フレーム内の変調方式に基づいてS240の判断を行ってもよい。
そして、ステーション20は、当該データパケットがIEEE802.11acに従って送信されたデータパケットでない場合、データパケットのDurationフィールドに設定されたDuration値に基づいてNAVを設定する(S244)。一方、ステーション20は、当該データパケットがIEEE802.11acに従って送信されたデータパケットである場合、NAVを設定することなく当該データパケットを破棄して処理を終了する。
上記のように、IEEE802.11acに従って送信されたデータパケットのDurationフィールドに基づいてNAV設定しないようにステーション20を設計しておくことにより、ステーション20の誤動作を防止することが可能である。なお、ステーション20の誤動作を防止する方法はかかる例に限定されない。例えば、アクセスポイント10は、DurationフィールドをNAV設定と異なる用途で利用する場合にはDurationフィールドに特定のフラグを設定してもよい。この場合、ステーション20は、DurationフィールドがNAV設定の用途で用いられているか否かを特定のフラグの有無に基づいて判断することが可能となる。
<4−2.第2の実施形態>
第1の実施形態では、Durationフィールドの受信終了からACK送信までの時間間隔を指定するオフセット情報TをDurationフィールドに設定することを説明した。しかし、ステーション20からのACK送信のタイミングを指定するためにDurationフィールドに設定する情報はかかる例に限定されない。例えば、アクセスポイント10は、以下に第2の実施形態として説明するように、データパケットの受信終了からACK送信までの時間間隔を指定するオフセット情報T’をDurationフィールドに設定してもよい。
第1の実施形態では、Durationフィールドの受信終了からACK送信までの時間間隔を指定するオフセット情報TをDurationフィールドに設定することを説明した。しかし、ステーション20からのACK送信のタイミングを指定するためにDurationフィールドに設定する情報はかかる例に限定されない。例えば、アクセスポイント10は、以下に第2の実施形態として説明するように、データパケットの受信終了からACK送信までの時間間隔を指定するオフセット情報T’をDurationフィールドに設定してもよい。
図13は、本発明の第2の実施形態による通信シーケンスを示した説明図である。図13に示したように、アクセスポイント10のデータ処理部48は、各ステーション20へのデータパケット内のDurationフィールドにオフセット情報T’を設定する。
ここで、オフセット情報T’は、各ステーション20からのACKの送信タイミングを指定するタイミング情報である。より詳細には、オフセット情報T’は、データパケットの受信終了からACK送信までの時間間隔を指定する情報である。
ステーション20#1〜#3のデータ処理部48は、各々に対するデータパケットに設定されたオフセット情報T’を確認し、図13に示したように、オフセット情報T’により指定される送信タイミングでACKを各ブランチ40から送信させる。
具体的には、ステーション20#1は、データパケット(DATA#1)のDurationフィールドに設定されているオフセット情報T1’を確認し、データパケットの受信終了からオフセット情報T1’の示す時間が経過した後にACKの送信を開始する。同様にして、ステーション20#2は、データパケット(DATA#2)の受信終了からオフセット情報T2’の示す時間が経過した後にACKの送信を開始し、ステーション20#3は、データパケット(DATA#3)の受信終了からオフセット情報T3’の示す時間が経過した後にACKの送信を開始する。
このように、データパケットの受信終了からACK送信までの時間間隔を指定するオフセット情報T’をDurationフィールドに設定することによっても、第1の実施形態と同等の効果を得ることが可能である。
さらに、Durationフィールドに設定する情報は、ステーション20からのACK送信のタイミングを指定するものであればよく、上述したオフセット情報Tやオフセット情報T’に限定されない。例えば、アクセスポイント10は、ACKが送信されるべき時点を示す情報をDurationフィールドに設定してもよいし、各ステーション20によるACKの送信順序を示す情報をDurationフィールドに設定してもよい。
<4−3.第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態を説明する。第3の実施形態によるアクセスポイント10は、データパケットのDurationフィールドに、データパケットに付加されたパディングの位置を示す情報を設定する。以下、データパケットにパディングを付加する理由について説明した後、第3の実施形態をより詳細に説明する。
次に、本発明の第3の実施形態を説明する。第3の実施形態によるアクセスポイント10は、データパケットのDurationフィールドに、データパケットに付加されたパディングの位置を示す情報を設定する。以下、データパケットにパディングを付加する理由について説明した後、第3の実施形態をより詳細に説明する。
アクセスポイント10が多重して送信する各ステーション20宛てのデータパケット長が異なる場合、パケットの送信中にパケット多重数が増減することにより、総送信電力が急峻に変化する。その結果、ステーション20でのデータパケットの受信電力も急峻に変化し、自動利得制御に関して不安定な動作が誘発されてしまう。その他、データパケット内の受信電力の分布にばらつきが生じることにより多様な問題が生じることが想定される。
このため、アクセスポイント10は、各ステーション20に対する送信データ長が異なる場合、パディングを付加することにより、各ステーション20に対するデータパケットのパケット長を揃えることが可能である。ただし、アクセスポイント10は、パディングを付加する場合、ステーション20での正常な受信処理のために、データパケット中の有効データ長(またはパディングの付加位置)をステーション20に通知することが重要である。
そこで、本発明の第3の実施形態によるアクセスポイント10は、データパケット中の有効データ長(またはパディングの付加位置)を示す情報をDurationフィールドに設定する。以下、図14を参照してより具体的に説明する。
図14は、本発明の第3の実施形態による通信シーケンスを示した説明図である。図14に示したように、アクセスポイント10は、各ステーション20に対する送信データ長が異なる場合、データパケット#1〜#3のデータ長が揃うようにパディングを付加する。図14に示した例では、ステーション20#1に対する送信データ長が最も長いので、アクセスポイント10は、ステーション20#2に対するデータパケット#2およびステーション20#3に対するデータパケット#3にパディングを付加することにより、各データパケットのパケット長を揃える。
さらに、アクセスポイント10は、各データパケットのDurationフィールドに、データパケット内の有効データ長を示す情報を設定する。具体的には、アクセスポイント10は、ステーション20#1に対するデータパケット#1のDurationフィールドには、データパケット#1の末尾までのデータ長L1を示す情報を設定する。また、アクセスポイント10は、ステーション20#2に対するデータパケット#2のDurationフィールドには、パディング(Pad)の開始位置までのデータ長L2を設定する。同様に、アクセスポイント10は、ステーション20#3に対するデータパケット#3のDurationフィールドには、パディング(Pad)の開始位置までのデータ長L3を設定する。
かかる構成により、データパケットを受信したステーション20は、Durationフィールドに設定されている情報に基づき、データパケット中の有効データ部分を把握することが可能となる。
なお、図14においてはパディングがデータパケットの末尾に付加される例を示しているが、パディングの付加位置は末尾に限定されない。例えば、アクセスポイント10は、データパケットの前方にパディングを付加してもよいし、所定のシンボル間隔でパディングを付加してもよい。これらの場合であっても、アクセスポイント10は、Durationフィールを用いてパディングの付加位置または付加方法をステーション20に通知することが可能である。
<5.まとめ>
以上説明したように、本発明の各実施形態によれば、データパケット中のDurationフィールドをNAV設定と異なる用途で利用することができる。すなわち、本発明の各実施形態によれば、データパケット中の既存フィールドを有効活用することにより、制御情報を圧縮してパケット構成の効率化を図ることが可能である。
以上説明したように、本発明の各実施形態によれば、データパケット中のDurationフィールドをNAV設定と異なる用途で利用することができる。すなわち、本発明の各実施形態によれば、データパケット中の既存フィールドを有効活用することにより、制御情報を圧縮してパケット構成の効率化を図ることが可能である。
なお、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態では、アクセスポイント10やステーション20がIEEE802.11acに準拠する例に重きを置いて説明したが、IEEE802.11nなどの他の通信規格に準拠するアクセスポイント10にも本発明を適用可能である。すなわち、データパケット中のDurationフィールドにNAV設定と異なる用途の情報を設定することは、IEEE802.11nに準拠するアクセスポイント10においても実現可能である。
また、本明細書のアクセスポイント10およびステーション20の処理における各ステップは、必ずしもシーケンス図またはフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はない。例えば、アクセスポイント10およびステーション20の処理における各ステップは、フローチャートとして記載した順序と異なる順序で処理されても、並列的に処理されてもよい。
また、アクセスポイント10およびステーション20に内蔵されるCPU、ROMおよびRAMなどのハードウェアを、上述したアクセスポイント10およびステーション20の各構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。また、該コンピュータプログラムを記憶させた記憶媒体も提供される。
10 アクセスポイント
20 ステーション
40 ブランチ
42 アンテナ
44 受信部
46 送信部
48 データ処理部
20 ステーション
40 ブランチ
42 アンテナ
44 受信部
46 送信部
48 データ処理部
Claims (10)
- データパケットを生成するデータ処理部と;
前記データ処理部により生成された前記データパケットを送信する送信部と;
を備え、
前記データ処理部は、前記データパケット中のDurationフィールドに、NAV設定と異なる用途の情報を設定する、無線通信装置。 - 前記データ処理部は、前記データパケット中の前記Durationフィールドに、宛先の無線通信装置からの前記データパケットに対する受信確認パケットの送信タイミングを指定するタイミング情報を設定する、請求項1に記載の無線通信装置。
- 前記送信部は、前記データ処理部により生成された複数の無線通信装置の各々に対する複数のデータパケットを多重して送信し、
前記データ処理部は、前記複数の無線通信装置の各々からの前記受信確認パケットの送信タイミングが異なるように前記複数のデータパケットの各々の前記Durationフィールドに前記タイミング情報を設定する、請求項2に記載の無線通信装置。 - 前記データ処理部は、前記複数の無線通信装置の各々から送信される前記受信確認パケットが時間軸上で重ならないように前記タイミング情報を設定する、請求項3に記載の無線通信装置。
- 前記タイミング情報は、前記Durationフィールドの受信終了から前記受信確認パケットの送信までの時間間隔を指定する情報である、請求項4に記載の無線通信装置。
- 前記タイミング情報は、前記データパケットの受信終了から前記受信確認パケットの送信までの時間間隔を指定する情報である、請求項4に記載の無線通信装置。
- 前記送信部は、前記データ処理部により生成された複数の無線通信装置の各々に対する複数のデータパケットを多重して送信し、
前記複数のデータパケットの少なくともいずれかには、前記複数のデータパケットの各々のパケット長を一致させるためのパディングが付加されており、
前記データ処理部は、前記データパケット中の前記Durationフィールドに、前記データパケット内の前記パディング位置を特定するための情報を設定する、請求項1に記載の無線通信装置。 - コンピュータを、
Durationフィールドに、NAV設定と異なる用途の情報が設定されたデータパケットを生成するデータ処理部と;
前記データ処理部により生成された前記データパケットを送信する送信部と;
として機能させるための、プログラム。 - Durationフィールドに、NAV設定と異なる用途の情報が設定されたデータパケットを生成するステップと;
前記データパケットを送信するステップと;
を含む、無線通信方法。 - 第1の無線通信装置と;
Durationフィールドに、NAV設定と異なる用途の情報が設定されたデータパケットを生成するデータ処理部、および、
前記データ処理部により生成された前記データパケットを前記第1の無線通信装置に送信する送信部、
を有する第2の無線通信装置と;
を備える、無線通信システム。
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A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20131203 |