JP2012058517A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数の転写紙Pに連続して画像を形成する画像形成動作中に、予め設定された潤滑剤塗布実行条件に基づいて潤滑剤の塗布が必要なタイミングか否かを判断し、潤滑剤の塗布が必要なタイミングであると判断したとき、感光体8を駆動した状態で潤滑剤塗布装置34を所定時間動作させて感光体8に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布モードを実行する。上記画像形成動作中に、画像データに基づいて算出した画像面積率が所定の基準面積率以上であり且つ転写紙Pの連続出力枚数が所定の基準枚数以上になったときに、潤滑剤の塗布が必要なタイミングであると判断してもよい。
【選択図】図6
Description
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記制御手段は、上記潤滑剤塗布実行条件として、上記潤滑剤の塗布が必要なタイミングか否かを判断するための、上記画像データに基づいて算出した画像面積率と比較される基準面積率と、上記転写材の連続出力枚数と比較される基準枚数とがそれぞれ設定され、上記画像形成動作中に、上記画像データに基づいて算出した画像面積率が上記基準面積率以上であり且つ転写材の連続出力枚数が上記基準枚数以上になったときに、上記潤滑剤の塗布が必要なタイミングであると判断し、該画像形成動作を中断して上記潤滑剤塗布モードを実行することを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2の画像形成装置において、上記制御手段は、上記像担持体の表面移動方向に交差する軸方向における一定区間ごとに該像担持体の表面を区切った複数の領域それぞれについて、上記画像データに基づいて画像面積率を算出し、上記画像形成動作中に、該複数の領域の画像面積率の少なくとも一つが上記基準面積率以上であり且つ転写材の連続出力枚数が上記基準枚数以上になったときに、上記潤滑剤の塗布が必要なタイミングであると判断し、該画像形成動作を中断して上記潤滑剤塗布モードを実行することを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項2又は3の画像形成装置において、上記基準面積率が50[%]以上であり、上記基準枚数がA4サイズ換算で50[枚]以上であり、上記潤滑剤塗布モードで上記潤滑剤塗布手段を動作させる所定時間が5[秒]以上であることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれかの画像形成装置において、上記像担持体を複数備え、該複数の像担持体それぞれに形成された顕像を上記転写材に重ね合わせて転写可能に構成され、上記制御手段は、上記潤滑剤の塗布が必要なタイミングか否かを該複数の像担持体ごとに独立に判断して上記潤滑剤塗布モードを実行することを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項5の画像形成装置において、上記複数の像担持体は、黒色を含む互いに異なる複数の色の顕像がそれぞれ形成され、上記制御手段は、上記潤滑剤の塗布が必要なタイミングか否かを該黒色画像用の像担持体についてのみ判断して上記潤滑剤塗布モードを実行することを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1乃至6のいずれかの画像形成装置において、当該画像形成装置の周囲温度を検知する温度検知手段を更に備え、上記制御手段は、上記潤滑剤塗布実行条件として、上記潤滑剤の塗布が必要なタイミングか否かを判断するための、当該画像形成装置の周囲温度の検知結果と比較される基準温度が設定され、上記画像形成動作中に、当該画像形成装置の周囲温度の検知結果が上記基準温度以上になったときに、上記潤滑剤の塗布が必要なタイミングであると判断し、該画像形成動作を中断して上記潤滑剤塗布モードを実行することを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項1乃至7のいずれかの画像形成装置において、上記制御手段は、上記潤滑剤塗布実行条件として、上記潤滑剤の塗布が必要なタイミングか否かを判断するための、上記像担持体表面の線速と比較される基準線速が設定され、上記画像形成動作中に、該像担持体表面の線速が上記基準線速よりも小さくなったときに、上記潤滑剤の塗布が必要なタイミングであると判断し、該画像形成動作を中断して上記潤滑剤塗布モードを実行することを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項1乃至7のいずれかの画像形成装置において、上記制御手段は、上記画像形成動作中に、上記像担持体表面の線速が通常時の線速よりも遅くなる厚紙モードが選択されたとき、上記潤滑剤の塗布が必要なタイミングであると判断し、該画像形成動作を中断して上記潤滑剤塗布モードを実行することを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項1乃至9のいずれかの画像形成装置において、上記制御手段は、上記潤滑剤塗布モードの終了後に、上記中断した画像形成動作を再開することを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項1乃至10のいずれかの画像形成装置において、上記転写手段は上記像担持体に対向する転写体を備え、上記像担持体と該転写体とが互いに接触する接触状態と離間状態とを取り得るように該像担持体と該転写体とを接離させる接離手段を更に備え、該接離手段は、上記制御手段による上記潤滑剤塗布モード実行時に該像担持体と該転写体とを離間状態にすることを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、請求項1乃至11のいずれかの画像形成装置において、上記像担持体上にテスト用の階調パターン像を形成し、該階調パターン像の画像濃度を測定し、該測定結果に基づいて画像形成プロセス条件を変えて画像濃度を安定させるプロセス制御を実行するプロセス制御手段を更に備え、上記制御手段は、該プロセス制御手段と協働し、該プロセス制御と連続して上記潤滑剤塗布モードを実行することを特徴とするものである。
図1は画像形成装置であるカラープリンタを概略的に示す縦断側面図である。カラープリンタ1の本体ケース2内には、プリンタエンジン3、画像データに基づいて生成された光ビームを出射する光書込装置4、記録媒体としての転写材である転写紙Pを収納する記録媒体収納部である給紙カセット5、トナー像(顕像)が転写された転写紙Pに対して定着処理する定着手段としての定着装置6、トナー像を転写した後に発生した廃トナーを回収する廃トナー回収容器7等が設けられている。
なお、本明細書及び図面の記載において、Y、C、M、Kの添え字は、各々イエロー、シアン、マゼンタ、黒(ブラック)の色を示しており、これらの添え字は必要に応じて割愛する。
図6において、カラープリンタ1の主制御部は、パソコン等の外部装置から複数の転写紙(ページ)についての画像データ及び所定のプリントコマンドを受信すると、複数の転写紙に連続して画像を形成して出力する連続画像形成動作を開始する。連続画像形成動作では、まず、転写紙1枚ごと(ページごと)に画像データに基づいて画像面積率を算出し(ステップS1)、その算出した画像面積率が予め潤滑剤塗布実行条件の一つとして設定した基準面積率(本例では50[%])以上であるか否かを判断する(ステップS2)。画像面積率が基準面積率(=50[%])以上である場合(ステップS2でYes)、画像面積率が基準面積率(=50[%])以上の画像の出力枚数を累積してカウントするカウンタKの値にA4サイズ換算枚数値を加算する(ステップS3)。ここで、A4サイズ換算枚数値とは、転写紙のサイズをA4サイズに換算した値であり、例えば転写紙がA4サイズのときは「1」であり、A3サイズのときは「2」である。また、カウンタKの初期値は「0(ゼロ)」となっている。そして、連続出力枚数に対応するカウンタKの値が予め潤滑剤塗布実行条件の一つとして設定した基準枚数(本例では「50」)以上か否かを判断する。カウンタKの値が基準枚数(=50)未満の場合(ステップS4でNo)は、該当ページの画像を転写紙1枚に作像して出力する動作(以下「作像動作」という。)を行う(ステップS5)。また、上記ステップS2で画像面積率が基準面積率(=50[%])未満の場合(ステップS2でNo)も上記作像動作を行う。そして、その作像動作の後に次の転写紙へ画像を形成する連続出力があるか否かを判断し(ステップS6)、連続出力がある場合(ステップS6でYes)には、上記画像データに基づく画像面積率の算出(ステップS1)に戻り、連続画像形成動作を続行する。
図9において、カラープリンタ1の主制御部は、パソコン等の外部装置から複数の転写紙(ページ)についての各色の画像データ及び所定のプリントコマンドを受信すると、複数の転写紙に連続して画像を形成して出力する連続画像形成動作を開始する。連続画像形成動作では、まず、転写紙1枚ごと(ページごと)に画像データに基づいて各色ごとに画像面積率を算出する。この算出結果からブラック(黒色)の画像のみ画像面積率が基準面積率(例えば、50[%])以上であり、他のイエロー、シアン、マゼンタの画像の画像面積率が上記基準面積率(例えば、50[%])未満の場合は、連続出力枚数がA4サイズ換算で基準枚数(例えば、50枚)以上になったときに、ブラック(黒色)のプロセスカートリッジ23Kのみ潤滑剤塗布モードを実行し、他のイエロー、シアン、マゼンタのプロセスカートリッジ23Y,C,Mでは潤滑剤塗布モードを実行しない。つまり、ブラックのプロセスカートリッジ23K内の感光体8Kの回転駆動と潤滑剤塗布装置34Kとを動作させつつ、中間転写ベルト13を駆動させる。他のイエロー、シアン、マゼンタのプロセスカートリッジ23Y,C,M内の潤滑剤塗布装置34Y,C,Mの塗布ブラシローラ36Y,C,Mは回転させないで感光体8Y,C,Mに潤滑剤が塗布されないようにする。
以上により、高画像面積の画像が連続して形成されるブラック(黒色)の感光体8Kには十分な量の潤滑剤が塗布され、潤滑剤塗布量の不足に起因する異常画像の発生を防止できる。また、比較的小さな画像面積率である低画像面積の画像が形成される他のイエロー、シアン、マゼンタの各感光体8Y,C,Mについては、感光体への潤滑剤過剰塗布に起因する不具合、例えば、画像濃度ムラや画像の画像抜け(ドット、文字、ライン等の一部が抜ける)を防止することができる。さらに、黒色以外のイエロー、シアン、マゼンタの各プロセスカートリッジ23Y,C,Mの無駄な駆動を防いで寿命を損ねることもない。
図10は、各感光体8Y,C,M,Kと中間転写ベルト13とを離間状態にしたときの説明図である。通常、中間転写ベルト13と各感光体8Y,C,M,Kとは当接しているので、感光体8Y,C,M,Kを動作させるときには、中間転写ベルト13も動作させなければならない。しかし、中間転写ベルト13を回転駆動すると、ベルト寿命が短くなったり、ベルト自体の機能を損ねたりするおそれがあるので、潤滑剤塗布モードを実行する場合には、中間転写ベルト13の回転駆動を停止しておくことが望ましい。そこで、図10に示すように、中間転写ベルト13のテンションを維持するようにテンションローラ40の位置を切り換えながら、一次転写ローラ12Y,C,M,Kを感光体8Y,C,M,Kから離間するように図中上方に移動させる。この場合の接離手段は、例えば、イエロー、シアン、マゼンタ,ブラック(黒色)の4色すべての一次転写ローラ12Y,12C,12M,12Kをそれぞれ感光体8Y,C,M,Kに接触する接触位置と各感光体から離間した離間位置との間で移動させる一次転写ローラ移動機構と、各一次転写ローラ12Y,12C,12M,12Kを移動させたときでも中間転写ベルト13のテンションを所定のテンションに維持するようにテンションローラの位置を移動させるテンションローラ移動機構とを用いて構成する。各感光体8Y,C,M,Kと中間転写ベルト13とを離間状態にすれば、中間転写ベルト13を回転駆動することなく、各色のプロセスカートリッジ23Y,C,M,Kにおいて、潤滑剤塗布モードを実行することができる。
図11上段のタイミングチャートにおいて、感光体8を回転駆動する感光体駆動部にプロセスコントロールのための駆動信号が入力されると駆動モータ(図示せず)が起動するが、駆動系のイナーシャにより所定の線速に達するまでプロセスコントロール起動時間t1がかかる。そして、プロセスコントロールを行うためにプロセスコントロール時間t2がかかり、プロセスコントロールが終了して駆動モータが停止するまで、プロセスコントロール停止時間t3がかかる。そして、待機時間t4の経過を待って、感光体駆動部に潤滑剤塗布モード実行のための駆動信号が入力されて駆動モータが起動し、潤滑剤塗布モード起動時間t5後に所定の線速に達する。潤滑剤塗布モード実行のために潤滑剤塗布モード実行時間t6がかかり、潤滑剤塗布モードが終了して駆動モータが停止するまで、潤滑剤塗布モード停止時間t7がかかる。
一方、図11下段のタイミングチャートでは、感光体駆動部にプロセスコントロールのための駆動信号が入力され駆動モータが起動し、プロセスコントロール起動時間t1経過後に所定の線速に達する。そして、プロセスコントロールを行うためにプロセスコントロール時間t2経過後に、引き続き潤滑剤塗布モードを実行するので、潤滑剤塗布モード実行時間t6がかかり、潤滑剤塗布モードが終了して駆動モータが停止するための潤滑剤塗布モード停止時間t7がかかる。つまり、プロセスコントロールと潤滑剤塗布モードとを連続して行うと、個別に行う場合に比べて、プロセスコントロール停止時間t3と、待機時間t4と、潤滑剤塗布モード起動時間t5との時間を省くことができるので、この時間を短縮することができる。これにより、ユーザーの待ち時間を軽減することができる。
なお、プロセスコントロールに連続して潤滑剤塗布モードを実行する場合に限らず、潤滑剤塗布モードに連続してプロセスコントロールを行ってもよい。
また、本実施形態によれば、上記潤滑剤塗布実行条件として、上記潤滑剤の塗布が必要なタイミングか否かを判断するための、上記画像データに基づいて算出した画像面積率に対する基準面積率と転写紙の連続出力枚数に対する基準枚数とがそれぞれ設定され、上記画像形成動作中に、上記画像データに基づいて算出した画像面積率が上記基準面積率以上であり且つ転写紙Pの連続出力枚数が上記基準枚数以上になったときに、上記潤滑剤の塗布が必要なタイミングであると判断し、画像形成動作を中断して上記潤滑剤塗布モードを実行する。画像面積率の高い画像が連続して出力されると感光体8の表面の潤滑剤塗布量が不足する傾向にあるが、画像形成動作中に、上記画像データに基づいて算出した画像面積率が上記基準面積率以上であり且つ転写紙の連続出力枚数が上記基準枚数以上になったときに、画像形成動作を中断して上記潤滑剤塗布モードを実行するので、感光体8の表面の潤滑剤塗布量の不足を防止することができる。従って、高画像面積の画像を転写紙Pに連続して形成して出力する画像形成動作中に、感光体8の表面の潤滑剤塗布量が不足することによるトナーフィルミングや感光体表面の傷に起因した異常画像の発生を防止することができる。
また、本実施形態によれば、感光体8の表面移動方向に交差する軸方向における一定区間ごとに感光体8の表面を区切ったときの複数の領域それぞれについて、上記画像データに基づいて画像面積率を算出し、上記画像形成動作中に、上記複数の領域の画像面積率の少なくとも一つが上記基準面積率以上であり且つ転写材の連続出力枚数が上記基準枚数以上になったときに、上記潤滑剤の塗布が必要なタイミングであると判断し、上記画像形成動作を中断して上記潤滑剤塗布モードを実行する。この場合は、転写紙Pに形成される画像の画像面積率が全体としては上記基準面積率未満であるが、上記複数の領域のいずれかにおいて画像面積率が上記基準面積率以上になったときに上記潤滑剤塗布モードを実行することにより、その高画像面積の領域における潤滑剤の塗布量不足を防止して異常画像の発生を防ぐことができる。
また、本実施形態によれば、複数の転写紙Pに連続して画像を形成する画像形成動作中に、画像データに基づいて算出した画像面積率が50[%]以上であり且つ転写紙Pの連続出力枚数がA4サイズ換算で50枚以上になったときに、当該画像形成動作を中断して感光体8への潤滑剤の塗布を5秒以上行う潤滑剤塗布モードを実行するので、感光体表面の潤滑剤の塗布量不足を確実に防止することができる。
また、本実施形態によれば、上記潤滑剤の塗布が必要なタイミングか否かを複数の感光体8Y、8C、8M、8Kごとに独立に判断して上記潤滑剤塗布モードを実行することにより、潤滑剤の塗布量不足が発生している感光体についてのみ潤滑剤塗布モードを実行し、他の感光体については潤滑剤塗布モードを実行しないで潤滑剤の過剰塗布を防止できる。
また、本実施形態によれば、上記潤滑剤の塗布が必要なタイミングか否かを、潤滑剤の塗布量不足が発生しやすい黒色画像用の感光体8Kについてのみ判断して上記潤滑剤塗布モードを実行することにより、カラー画像用の感光体8Y、8C、8Mの寿命を損ねることなく、黒色画像用の感光体8Kの寿命を延ばすことができる。また、カラー画像用の感光体8Y、8C、8Mについては潤滑剤塗布モードを実行しないで潤滑剤の過剰塗布を防止できる。
また、本実施形態によれば、カラープリンタ1の周囲温度を検知する温度検知手段を更に備え、上記潤滑剤塗布実行条件として、潤滑剤の塗布が必要なタイミングか否かを判断するための、カラープリンタ1の周囲温度に対する基準温度が設定され、上記画像形成動作中に、カラープリンタ1の周囲温度が上記基準温度以上になったときに、上記潤滑剤の塗布が必要なタイミングであると判断し、画像形成動作を中断して上記潤滑剤塗布モードを実行する。カラープリンタ1の設置場所の周囲温度が基準温度以上になると、機内の温度は更に高くなる。すると、感光体8へのクリーニングブレード33の加圧力などによりトナーがメルティングを起こし、クリーニングできなくなったり(高温クリーニング不良)、クリーニングブレードが過負荷状態になってブレードメクレなどが発生しやすくなったりする。これら高温クリーニング不良やブレードメクレのため、感光体8表面に残留する転写残トナーが増え、転写残トナーが増えることにより、潤滑剤塗布量の不足が生じる。そこで、上記温度検知手段で検知したカラープリンタ1の周囲温度が基準温度以上になったときに、上記潤滑剤塗布モードを実行することにより、カラープリンタ1の周囲温度の上昇に起因した感光体8の表面の潤滑剤塗布量不足を防止できる。
また、本実施形態によれば、上記潤滑剤塗布実行条件として、上記潤滑剤の塗布が必要なタイミングか否かを判断するための、上記感光体8の表面の線速に対する基準線速が設定され、上記画像形成動作中に、感光体8の表面の線速が上記基準線速よりも小さくなったときに、上記潤滑剤の塗布が必要なタイミングであると判断し、画像形成動作を中断して上記潤滑剤塗布モードを実行する。感光体8の線速が基準線速よりも遅いと、クリーニングブレード33のクリーニング性能が若干向上し、これに伴って感光体8表面に塗布された潤滑剤も多めに除去されていき、潤滑剤塗布量の不足を生じ、上記異常画像が生じる場合がある。そこで、感光体8の線速が基準線速よりも小さくなったときに、上記潤滑剤塗布モードを実行することにより、感光体8の線速低下に起因した感光体8の表面の潤滑剤塗布量不足を防止できる。
また、本実施形態によれば、上記画像形成動作中に、感光体8の表面の線速が通常時の線速よりも遅くなる厚紙モードが選択されたとき、上記潤滑剤の塗布が必要なタイミングであると判断し、画像形成動作を中断して上記潤滑剤塗布モードを実行することにより、感光体8の線速低下を伴う厚紙モードへの切り換えに起因した感光体8の表面の潤滑剤塗布量不足を防止できる。
また、本実施形態によれば、上記潤滑剤塗布モードの終了後に、上記中断した画像形成動作を再開する。例えば、100枚の連続出力中において、50枚出力後、一時画像形成動作を中断して潤滑剤塗布モードを実行し、潤滑剤塗布モード終了後に画像形成を再開し、残りの50枚の連続出力を行う。これにより、オペレータの操作を必要とすることなく、上記潤滑剤塗布モードの実行するために中断した画像形成動作を再開し、予め予定されていた複数の転写紙についての画像形成動作を最後まで自動実行することができる。
また、本実施形態によれば、上記転写装置は、感光体8に対向する転写体としての中間転写ベルト13を備え、感光体8と中間転写ベルト13とが互いに接触する接触状態と離間状態とを取り得るように感光体8と中間転写ベルト13とを接離させる接離手段を更に備え、その接離手段は、上記潤滑剤塗布モード実行時に感光体8と中間転写ベルト13とを離間状態にする。潤滑剤塗布モード実行時に感光体8と中間転写ベルト13とを離間させておくことにより、中間転写ベルト13を停止させておくことができるので、中間転写ベルト13の寿命を損なうことがない。
また、本実施形態によれば、感光体8上にテスト用の階調パターン像を形成し、階調パターン像の画像濃度を測定し、測定結果に基づいて画像形成プロセス条件を変えて画像濃度を安定させるプロセス制御としてのプロセスコントロールを実行するプロセス制御手段を更に備え、プロセスコントロールと連続して上記潤滑剤塗布モードを実行する。プロセスコントロールと連続して潤滑剤塗布モードを実行することにより、プロセスコントロールが終わって一旦感光体駆動を停止する時間t3と、所定の待機時間t4と、待機時間経過後に潤滑剤塗布モードの実行のために再度感光体駆動を起動する時間t5とを省くことができるので、これらの時間を短縮でき、ユーザーの待ち時間を軽減することができる。
8 感光体
9 帯電ローラ
10 現像装置
11 クリーニング装置
13 中間転写ベルト
23 プロセスカートリッジ
32 現像ローラ
33 クリーニングブレード
34 潤滑剤塗布装置
35 塗布ブレード
36 塗布ブラシローラ
37 加圧スプリング
38 固形潤滑剤
40 テンションローラ
Claims (12)
- 表面が移動するように駆動される像担持体と、
画像データに基づいて該像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、
該像担持体の潜像に現像剤を供給して該潜像を現像する現像手段と、
該像担持体の顕像を転写体に転写する転写手段と、
該像担持体に残留した現像剤を除去するクリーニング手段と、
該像担持体に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段と、を備えた画像形成装置において、
複数の転写材に連続して画像を形成する画像形成動作中に、予め設定された潤滑剤塗布実行条件に基づいて上記潤滑剤の塗布が必要なタイミングか否かを判断し、該潤滑剤の塗布が必要なタイミングであると判断したとき、上記像担持体を駆動した状態で上記潤滑剤塗布手段を所定時間動作させて該像担持体に該潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布モードを実行する制御手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1の画像形成装置において、
上記制御手段は、
上記潤滑剤塗布実行条件として、上記潤滑剤の塗布が必要なタイミングか否かを判断するための、上記画像データに基づいて算出した画像面積率と比較される基準面積率と、上記転写材の連続出力枚数と比較される基準枚数とがそれぞれ設定され、
上記画像形成動作中に、上記画像データに基づいて算出した画像面積率が上記基準面積率以上であり且つ転写材の連続出力枚数が上記基準枚数以上になったときに、上記潤滑剤の塗布が必要なタイミングであると判断し、該画像形成動作を中断して上記潤滑剤塗布モードを実行することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項2の画像形成装置において、
上記制御手段は、
上記像担持体の表面移動方向に交差する軸方向における一定区間ごとに該像担持体の表面を区切った複数の領域それぞれについて、上記画像データに基づいて画像面積率を算出し、
上記画像形成動作中に、該複数の領域の画像面積率の少なくとも一つが上記基準面積率以上であり且つ転写材の連続出力枚数が上記基準枚数以上になったときに、上記潤滑剤の塗布が必要なタイミングであると判断し、該画像形成動作を中断して上記潤滑剤塗布モードを実行することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項2又は3の画像形成装置において、
上記基準面積率が50[%]以上であり、
上記基準枚数がA4サイズ換算で50[枚]以上であり、
上記潤滑剤塗布モードで上記潤滑剤塗布手段を動作させる所定時間が5[秒]以上であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至4のいずれかの画像形成装置において、
上記像担持体を複数備え、該複数の像担持体それぞれに形成された顕像を上記転写材に重ね合わせて転写可能に構成され、
上記制御手段は、上記潤滑剤の塗布が必要なタイミングか否かを該複数の像担持体ごとに独立に判断して上記潤滑剤塗布モードを実行することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項5の画像形成装置において、
上記複数の像担持体は、黒色を含む互いに異なる複数の色の顕像がそれぞれ形成され、
上記制御手段は、上記潤滑剤の塗布が必要なタイミングか否かを該黒色画像用の像担持体についてのみ判断して上記潤滑剤塗布モードを実行することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至6のいずれかの画像形成装置において、
当該画像形成装置の周囲温度を検知する温度検知手段を更に備え、
上記制御手段は、
上記潤滑剤塗布実行条件として、上記潤滑剤の塗布が必要なタイミングか否かを判断するための、当該画像形成装置の周囲温度の検知結果と比較される基準温度が設定され、
上記画像形成動作中に、当該画像形成装置の周囲温度の検知結果が上記基準温度以上になったときに、上記潤滑剤の塗布が必要なタイミングであると判断し、該画像形成動作を中断して上記潤滑剤塗布モードを実行することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至7のいずれかの画像形成装置において、
上記制御手段は、
上記潤滑剤塗布実行条件として、上記潤滑剤の塗布が必要なタイミングか否かを判断するための、上記像担持体表面の線速と比較される基準線速が設定され、
上記画像形成動作中に、該像担持体表面の線速が上記基準線速よりも小さくなったときに、上記潤滑剤の塗布が必要なタイミングであると判断し、該画像形成動作を中断して上記潤滑剤塗布モードを実行することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至7のいずれかの画像形成装置において、
上記制御手段は、上記画像形成動作中に、上記像担持体表面の線速が通常時の線速よりも遅くなる厚紙モードが選択されたとき、上記潤滑剤の塗布が必要なタイミングであると判断し、該画像形成動作を中断して上記潤滑剤塗布モードを実行することを特徴とするものである。 - 請求項1乃至9のいずれかの画像形成装置において、
上記制御手段は、上記潤滑剤塗布モードの終了後に、上記中断した画像形成動作を再開することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至10のいずれかの画像形成装置において、
上記転写手段は上記像担持体に対向する転写体を備え、
上記像担持体と該転写体とが互いに接触する接触状態と離間状態とを取り得るように該像担持体と該転写体とを接離させる接離手段を更に備え、
該接離手段は、上記制御手段による上記潤滑剤塗布モード実行時に該像担持体と該転写体とを離間状態にすることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至11のいずれかの画像形成装置において、
上記像担持体上にテスト用の階調パターン像を形成し、該階調パターン像の画像濃度を測定し、該測定結果に基づいて画像形成プロセス条件を変えて画像濃度を安定させるプロセス制御を実行するプロセス制御手段を更に備え、
上記制御手段は、該プロセス制御手段と協働し、該プロセス制御と連続して上記潤滑剤塗布モードを実行することを特徴とする画像形成装置。
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